JPWO2015178316A1 - ショベル及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

ショベル(1)は、油圧ポンプ(10R)が吐出する作動油の少なくとも一部をポンプ供給油として受け入れるブームシリンダ(7)と、ブームシリンダ(7)のボトム側油室から流出する作動油の一部を再生油としてロッド側油室に流入させる再生油路(33)と、油圧ポンプ(10R)が吐出する作動油の吐出流量(Qp)を制御してブームシリンダ流入流量(Qs)を調整するコントローラ(54)とを備える。コントローラ(54)は、ブーム下げ操作が行われた場合、ブームシリンダ(7)に作用する推力(F)に応じて吐出流量(Qp)を決定し、ロッド側油室の圧力を所定の目標圧(Ptg)以上としながら再生流量(Qg)を最大化する。

Description

本発明は、ブーム下げ操作時にブームシリンダの収縮側油室から流出する作動油を伸張側油室に流入させる再生油路を備えたショベル及びその制御方法に関する。
1台の油圧ポンプが吐出する作動油によってブームシリンダ及びバケットシリンダを同時に駆動して操作体としてのブーム及びバケットを同時に動かすようにする建設機械の制御装置が知られている(特許文献1参照。)。
この制御装置は、ブーム下げ操作が行われた場合にブームシリンダのボトム側油室から流出する作動油をブームシリンダのロッド側油室に流入させる再生油路を含む。また、ブーム下げ操作のみが行われた場合には、ブーム下げ操作とバケット開き操作とが同時に行われた場合に比べ、油圧ポンプの吐出流量を減少させ、油圧ポンプの吐出圧が過度に上昇しないようにする。
特開2000−309949号公報
しかしながら、上述の制御装置は、ブーム下げ操作のみが行われる場合であってもブーム操作レバーの操作量に応じて油圧ポンプの吐出流量を決定することに変わりはない。そのため、ブームシリンダを収縮させようとする外力(例えば、土砂の重量を含むアタッチメントの重量による力)の大きさが異なる場合であっても、ブーム操作レバーの操作量が同じであれば油圧ポンプの吐出流量も同じとなる。その結果、外力が小さいほど再生効率(ブームシリンダのロッド側油室に流入する作動油量に占める再生油量の割合)が低くなる。
上述に鑑み、ブーム下げ操作の際の再生効率を向上できるショベルを提供することが望ましい。
本発明の実施例に係るショベルは、油圧ポンプが吐出する作動油の少なくとも一部をポンプ供給油として受け入れるブームシリンダと、前記ブームシリンダの収縮側油室から流出する作動油の一部を再生油として伸張側油室に流入させる再生油路と、前記油圧ポンプが吐出する作動油の吐出流量を制御して前記ポンプ供給油の供給流量を調整する制御装置と、を備え、前記制御装置は、ブーム下げ操作が行われた場合、前記ブームシリンダに作用する推力に応じて前記吐出流量を決定し、前記伸張側油室の圧力を所定圧以上としながら前記再生油の再生流量を最大化する。
上述の手段により、ブーム下げ操作の際の再生効率を向上できるショベルが提供される。
本発明の実施例に係るショベルの構成例を示す側面図である。 図1のショベルに搭載される油圧回路の構成例を示す図である。 ブーム下げ操作が単独で行われたときの油圧回路の状態を示す図である。 ブームシリンダに流出入する作動油の関係を示す図である。 ブーム下げ操作量と再生油路及び戻り油路のそれぞれの流路面積との対応関係の一例を示す図である。 吐出流量とブームシリンダ流入流量、再生流量、及びブームロッド圧のそれぞれとの関係を示すグラフである。 吐出流量最適化処理の一例の流れを示すフローチャートである。 ブーム下げ操作が単独で行われるときの各種パラメータの時間的推移を示すグラフである。
図1は、本発明の実施例に係る作業機械の構成例を示す側面図である。図1において、作業機械としてのショベル(掘削機)1は、クローラ式の下部走行体2の上に、旋回機構を介して、上部旋回体3をX軸周りに旋回自在に搭載している。
また、上部旋回体3は、前方中央部に掘削アタッチメントを備える。掘削アタッチメントは、ブーム4、アーム5、及び、バケット6を含み、且つ、油圧アクチュエータとしてのブームシリンダ7、アームシリンダ8、及び、バケットシリンダ9を含む。
図2は、図1のショベルに搭載される油圧回路の構成例を示す図である。なお、図2の破線は制御圧ラインを示し、図2の点線は電気信号ラインを示す。
油圧ポンプ10L、10Rは、エンジン、電動モータ等の駆動源によって駆動される可変容量型ポンプである。本実施例では、油圧ポンプ10Lは、制御弁11L〜15Lのそれぞれを連通するセンターバイパス油路30Lを通じて作動油タンク22まで作動油を循環させる。また、油圧ポンプ10Lは、センターバイパス油路30Lに平行に伸びるパラレル油路31Lを通じて制御弁11L〜15Lのそれぞれに作動油を供給可能である。同様に、油圧ポンプ10Rは、制御弁11R〜15Rのそれぞれを連通するセンターバイパス油路30Rを通じて作動油タンク22まで作動油を循環させる。また、油圧ポンプ10Rは、センターバイパス油路30Rに平行して伸びるパラレル油路31Rを通じて制御弁12R〜15Rのそれぞれに作動油を供給可能である。なお、以下では、油圧ポンプ10L及び油圧ポンプ10Rは、集合的に「油圧ポンプ10」として参照される場合もある。左右一対で構成される他の構成要素についても同様である。
制御弁11Lは、操作装置としての左側走行レバー(図示せず。)が操作された場合に、油圧ポンプ10Lが吐出する作動油を油圧アクチュエータとしての左側走行用油圧モータ42Lに供給するために作動油の流れを切り替えるスプール弁である。
制御弁11Rは、走行直進弁としてのスプール弁である。本実施例では、走行直進弁11Rは、4ポート2位置のスプール弁であり、第1弁位置及び第2弁位置を有する。具体的には、第1弁位置は、油圧ポンプ10Lとパラレル油路31Lとを連通する流路と、油圧ポンプ10Rと制御弁12Rとを連通する流路と有する。また、第2弁位置は、油圧ポンプ10Rとパラレル油路31Lとを連通する流路と、油圧ポンプ10Lと制御弁12Rとを連通する流路とを有する。
制御弁12Lは、油圧ポンプ10が吐出する作動油をオプションの油圧アクチュエータ(図示せず。)に供給するために作動油の流れを切り替えるスプール弁である。
制御弁12Rは、操作装置としての右側走行レバー(図示せず。)が操作された場合に、油圧ポンプ10が吐出する作動油を油圧アクチュエータとしての右側走行用油圧モータ42Rに供給するために作動油の流れを切り替えるスプール弁である。
制御弁13Lは、操作装置としての旋回操作レバー(図示せず。)が操作された場合に、油圧ポンプ10が吐出する作動油を油圧アクチュエータとしての旋回用油圧モータ44に供給するために作動油の流れを切り替えるスプール弁である。
制御弁13Rは、操作装置としてのバケット操作レバー(図示せず。)が操作された場合に、油圧ポンプ10が吐出する作動油をバケットシリンダ9へ供給するために作動油の流れを切り替えるスプール弁である。
制御弁14L、14Rは、操作装置としてのブーム操作レバー(図示せず。)が操作された場合に、油圧ポンプ10が吐出する作動油をブームシリンダ7へ供給するために作動油の流れを切り替えるスプール弁である。なお、制御弁14Lは、ブーム操作レバーが所定のレバー操作量以上でブーム上げ方向に操作された場合に、作動油を追加的にブームシリンダ7に供給する。
制御弁15L、15Rは、操作装置としてのアーム操作レバー(図示せず。)が操作された場合に、油圧ポンプ10が吐出する作動油をアームシリンダ8へ供給するために作動油の流れを切り替えるスプール弁である。なお、制御弁15Rは、アーム操作レバーが所定のレバー操作量以上で操作された場合に、作動油を追加的にアームシリンダ8に供給する。
センターバイパス油路30L、30Rはそれぞれ、最も下流にある制御弁15L、15Rと作動油タンク22との間にネガティブコントロール絞り20L、20Rを備える。なお、以下では、ネガティブコントロールを「ネガコン」と略称する。ネガコン絞り20L、20Rは、油圧ポンプ10L、10Rが吐出する作動油の流れを制限してネガコン絞り20L、20Rの上流でネガコン圧を発生させる。
圧力センサS1、S2は、ネガコン絞り20L、20Rの上流で発生したネガコン圧を検出し、検出した値を電気的なネガコン圧信号としてコントローラ54に対して出力する。
圧力センサS3、S4は、油圧ポンプ10L、10Rの吐出圧を検出し、検出した値を電気的な吐出圧信号としてコントローラ54に対して出力する。
圧力センサS5は、ブームシリンダ7のロッド側油室における作動油の圧力を検出し、検出した値を電気的なブームロッド圧信号としてコントローラ54に対して出力する。また、圧力センサS6は、ブームシリンダ7のボトム側油室における作動油の圧力を検出し、検出した値を電気的なブームボトム圧信号としてコントローラ54に対して出力する。
なお、左側走行レバー、右側走行レバー、アーム操作レバー、旋回操作レバー、ブーム操作レバー、バケット操作レバー等の操作装置には操作内容検出部が取り付けられる。操作内容検出部は、例えば、各操作装置が生成するパイロット圧を検出する圧力センサ(図示せず。)である。これら圧力センサは、検出した値を電気的なパイロット圧信号としてコントローラ54に対して出力する。
コントローラ54は、油圧回路を制御する機能要素であり、例えば、CPU、RAM、ROM、NVRAM等を備えたコンピュータである。本実施例では、コントローラ54は、圧力センサ等の操作内容検出部の出力に基づいて各種操作装置の操作内容(例えば、レバー操作の有無、レバー操作方向、レバー操作量等である。)を電気的に検出する。なお、操作内容検出部は、各種操作レバーの傾きを検出する傾きセンサ等、圧力センサ以外のセンサで構成されてもよい。
そして、コントローラ54は、各種操作装置の操作内容に応じてポンプレギュレータ40L、40R等を動作させる各種機能要素に対応するプログラムをCPUに実行させる。
ポンプレギュレータ40L、40Rは、油圧ポンプ10L、10Rの吐出流量を制御する機構である。本実施例では、ポンプレギュレータ40L、40Rは、コントローラ54が生成する指令に応じて油圧ポンプ10L、10Rの斜板傾転角を調整して油圧ポンプ10L、10Rの吐出流量を制御する。
例えば、ショベル1における油圧アクチュエータが何れも操作されていない状態では、油圧ポンプ10L、10Rが吐出する作動油は、センターバイパス油路30L、30Rを通ってネガコン絞り20L、20Rに至り、ネガコン絞り20L、20Rの上流で発生するネガコン圧を増大させる。この場合、ポンプレギュレータ40L、40Rは、ネガコン圧信号に基づいてコントローラ54が生成する指令に応じて油圧ポンプ10L、10Rの吐出流量を低減させる。その結果、油圧ポンプ10L、10Rが吐出する作動油がセンターバイパス油路30L、30Rを通過する際の圧力損失(ポンピングロス)が抑制される。
一方、何れかの油圧アクチュエータが操作された場合、油圧ポンプ10L、10Rが吐出する作動油は、その油圧アクチュエータに対応する制御弁を介してその油圧アクチュエータに流れ込む。そのため、ネガコン絞り20L、20Rに至る量は減少或いは消滅し、ネガコン絞り20L、20Rの上流で発生するネガコン圧は低下する。この場合、ポンプレギュレータ40L、40Rは、油圧ポンプ10L、10Rの吐出流量を増大させ、各油圧アクチュエータに十分な作動油を循環させ、各アクチュエータの駆動を確かなものとする。
また、油圧ポンプ10L、10Rの吐出圧が、吐出流量に応じて決まる所定値を上回った場合、ポンプレギュレータ40L、40Rは、吐出圧信号に基づいてコントローラ54が生成する指令に応じて油圧ポンプ10L、10Rの吐出流量を低減させる。油圧ポンプ10L、10Rの吸収馬力が駆動源としてのエンジンの出力馬力を上回るのを防止するためである。
なお、ポンプレギュレータ40L、40Rは、ネガコン絞り20L、20Rの上流のネガコン圧、油圧ポンプ10Lの吐出圧、及び油圧ポンプ10Rの吐出圧を利用して、油圧ポンプ10L、10Rの吐出流量を油圧的に制御してもよい。
次に、図3を参照してブーム下げ操作が単独で行われた場合の油圧回路の状態について説明する。なお、図3は、ブーム下げ操作が単独で行われた場合の油圧回路の状態を示す図であり、図2に対応する。また、本実施例では、ブーム下げ操作は、掘削アタッチメントを空中で動かす際にブーム4を下降させるための操作を意味する。また、図3の太実線はブームシリンダ7に向かう作動油の流れを表し、図3の太点線は作動油タンク22に向かう作動油の流れを表す。また、本実施例では、ブーム下げ操作はフルレバー操作で行われる。「フルレバー操作」は、所定の操作量以上で行われるレバー操作を意味し、所定の操作量は例えば80%以上の操作量である。なお、操作量100%は操作レバーを最大限傾斜させたときの操作量に対応し、操作量0%は操作レバーを中立にしたとき(操作レバーを操作していないとき)の操作量に対応する。
具体的には、ブーム操作レバーが下げ方向に操作されると、制御弁14Rは、図の右側のパイロットポートでパイロット圧を受けて図の左側に移動する。
制御弁14Rが左に移動するとセンターバイパス油路30Rが遮断されるため、油圧ポンプ10Rが吐出する作動油はパラレル油路31Rを通って制御弁14Rに向かう。そして、パラレル油路31Rの作動油は、制御弁14Rを通じてブームシリンダ7のロッド側油室に流入する。また、ブームシリンダ7のボトム側油室から流出する作動油の一部は、制御弁14R内に形成された再生油路33を通じてパラレル油路31Rからの作動油と合流してブームシリンダ7のロッド側油室に流入する。また、ブームシリンダ7のボトム側油室から流出する作動油の残りの部分は、制御弁14R内に形成された戻り油路34を通じて作動油タンク22に排出される。
次に、図4を参照し、ブーム下げ操作が単独で行われた場合におけるブームシリンダ7に作用する推力F、油圧ポンプ10Rの吐出流量Qp、再生油路33の再生流量Qg、及び戻り油路34の戻り流量Qcの関係について説明する。なお、図4は、ブームシリンダ7に流出入する作動油の関係を示す図である。
ブームシリンダ7内を摺動するピストンのロッド側の受圧面積をArとし、ボトム側の受圧面積をAbとし、ロッド側油室の圧力をブームロッド圧Prとし、ボトム側油室の圧力をブームボトム圧Pbとすると、ブームシリンダ7に作用する推力Fは、以下の式(1)で表される。
Figure 2015178316

また、式(1)は以下の式(2)で書き換えられる。
Figure 2015178316
また、再生油路33が構成する絞りの前後の差圧をΔP(=Pb−Pr)とし、作動油の密度をρとし、再生油路33の流路面積(絞り断面)をAgとし、作動油の流出係数をCとすると、再生油路33の再生流量Qgは、以下の式(3)で表される。
Figure 2015178316
ここで、式(4)で示す第1絞り係数Cgを用いると、式(3)は以下の式(5)で書き換えられる。
Figure 2015178316
Figure 2015178316
同様に、戻り油路34の下流の圧力をPtとし、戻り油路34を構成する絞りの前後の差圧をΔP(=Pb−Pt)とし、作動油の密度をρとし、戻り油路34の流路面積(絞り断面)をAcとし、作動油の流出係数をCとすると、戻り油路34の戻り流量Qcは、以下の式(6)で表される。
Figure 2015178316
ここで、式(7)で示す第2絞り係数Ccを用いると、式(6)は以下の式(8)で書き換えられる。
Figure 2015178316
Figure 2015178316
なお、再生油路33の流路面積Agと戻り油路34の流路面積Acは、ブーム操作レバーの下げ方向へのレバー操作量(以下、「ブーム下げ操作量」とする。)に応じて一意に決まる値である。図5は、ブーム下げ操作量と流路面積Ag及び流路面積Acのそれぞれとの対応関係の一例を示す。具体的には、流路面積Ag及び流路面積Acは何れもブーム下げ操作量が大きいほど大きくなる。例えば、ブーム下げ操作量が100%(最大レバー操作量)の場合、流路面積Agは最大値Agmaxとなり、流路面積Acは最大値Acmaxとなる。
そのため、本実施例では、第1絞り係数Cg及び第2絞り係数Ccとブーム下げ操作量との対応関係は式(4)及び式(7)に基づいて予め導き出され、コントローラ54のROM等に対応テーブルの形で予め記憶される。したがって、コントローラ54は、ブーム下げ操作量が決まれば第1絞り係数Cg及び第2絞り係数Ccのそれぞれを一意に決定できる。
また、ブームシリンダ7のロッド側油室に流入する作動油の流量をブームシリンダ流入流量Qsとし、ブームシリンダ7のボトム側油室から流出する作動油の流量を排出流量Qeとすると、排出流量Qeは、以下の式(9)で表される。
Figure 2015178316
そして、ブームシリンダ流入流量Qsは再生流量Qgと油圧ポンプ10Rの吐出流量Qpの和であり、排出流量Qeは再生流量Qgと戻り流量Qcの和であるとすると、式(9)は以下の式(10)で書き換えられる。
Figure 2015178316
次に、図6を参照し、ブーム操作レバーを下げ方向にフルレバー操作した場合における吐出流量Qpと、ブームシリンダ流入流量Qs、再生流量Qg、及びブームロッド圧Prのそれぞれとの関係について説明する。図6は、ブーム操作レバーを下げ方向にフルレバー操作した場合における吐出流量Qpと、ブームシリンダ流入流量Qs、再生流量Qg、及びブームロッド圧Prのそれぞれとの関係を示すグラフである。具体的には、図6(A)は、吐出流量Qpとブームシリンダ流入流量Qsとの関係を示すグラフである。また、図6(B)は吐出流量Qpと再生流量Qgとの関係を示すグラフであり、図6(C)は吐出流量Qpとブームロッド圧Prとの関係を示すグラフである。なお、図6(A)〜図6(C)では吐出流量Qpに対応する横軸は共通である。また、図6(A)〜図6(C)において、実線で示す推移は、ブームシリンダ7を収縮させようとする外力が大きい場合の推移を表す。また、破線で示す推移は外力が中程度の場合の推移を表し、一点鎖線で示す推移は外力が小さい場合の推移を表す。なお、ブームシリンダ7を収縮させようとする外力は、バケット6内の土砂の量、ショベル1の姿勢(傾斜地にあるか平坦地にあるか)、掘削アタッチメントの姿勢等によって変化する。
具体的には、図6(A)に示すように、ブーム操作レバーを下げ方向にフルレバー操作した場合、すなわち、戻り油路34の流路面積Acを最大値Acmaxとした場合、ブームシリンダ流入流量Qsは、吐出流量Qpの大きさにかかわらず、外力が大きいほど大きくなる。
一方で、ブームシリンダ流入流量Qsは、外力が一定であれば、吐出流量Qpの大きさにかかわらずほぼ一定となる。すなわち、吐出流量Qpを増大させたとしても、ブームシリンダ流入流量Qsは増大せず、ブーム下げ速度も増大しない。図6(B)に示すように、再生流量Qgは、外力の大きさにかかわらず、吐出流量Qpが増大するにつれて減少するためである。
そのため、吐出流量Qpを減少させれば、ブームシリンダ流入流量Qsを減少させることなく、再生流量Qgを増大させることができる。
しかしながら、図6(C)に示すように、ブームロッド圧Prは、外力の大きさにかかわらず、吐出流量Qpが減少するにつれて低下する傾向を有する。そのため、吐出流量Qpを過度に減少させると、ブームロッド圧Prを過度に低下させてしまい、キャビテーションを発生させてしまうおそれがある。
また、図6(C)に示すように、ブームロッド圧Prは、吐出流量Qpが一定であれば、外力が大きいほど低くなる。すなわち、ブームロッド圧Prは、外力が大きければ、吐出流量Qpが比較的大きい場合であっても、キャビテーションを発生させるレベルまで低下してしまうおそれがある。
このように、吐出流量Qpの低減は再生流量Qgの増大を実現でき、省エネルギ化を図る上で有効である。しかしながら、キャビテーションを発生させることなく再生流量Qgを最大化させるために必要な吐出流量Qpは外力の大きさによって異なるため、吐出流量Qpを無制限に低減させることはできない。
そこで、コントローラ54は、ブームロッド圧Prが所定の目標圧Ptgとなるように吐出流量Qpを決定し、キャビテーションを発生させない限りにおいて、再生流量Qgができるだけ大きくなるようにする。なお、所定の目標圧Ptgは、キャビテーションを発生させるおそれのないレベルの圧力であり、例えば4[MPa]である。
図6(C)の例では、コントローラ54は、ブームロッド圧Prを目標圧Ptgとするために、外力が小さいときの吐出流量QpをQpLとする。また、コントローラ54は、外力が中程度のときの吐出流量QpをQpM(>QpL)とし、外力が大きいときの吐出流量QpをQpH(>QpM)とする。
そして、外力が小さいときの吐出流量QpがQpLに決定されると、外力が小さいときの再生流量QgはQgLとなり、ブームシリンダ流入流量QsはQsL(=QgL+QpL)となる。また、外力が中程度のときの吐出流量QpがQpMに決定されると、外力が中程度のときの再生流量QgはQgM(>QgL)となり、ブームシリンダ流入流量QsはQsM(=QgM+QpM>QsL)となる。また、外力が大きいときの吐出流量QpがQpHに決定されると、外力が大きいときの再生流量QgはQgH(>QgM)となり、ブームシリンダ流入流量QsはQsH(=QgH+QpH>QsM)となる。
また、ブーム操作レバーが下げ方向にフルレバー操作された場合に外力の大きさに関係なく共通の吐出流量QpRを吐出していたときと比較すると、再生流量Qgの増分は、外力が小さいときほど大きくなることが分かる。具体的には、再生流量Qgの増分は、外力が大きいときにDHとなり、外力が中程度のときにDM(>DH)となり、外力が小さいときにDL(>DM)となる。また、共通の吐出流量QpRを吐出していたときには、外力が大きいほどブームロッド圧Prが小さくなることが分かる。一方で、吐出流量QpをQpRからQpL、QpM、又はQpHに低減させた場合であっても、外力が同じであれば、ブームシリンダ流入流量Qsにはほとんど変化が見られないことが分かる。
次に、図7を参照し、コントローラ54が油圧ポンプ10Rの吐出流量Qpを最適化する処理(以下、「吐出流量最適化処理」とする。)について説明する。なお、図7は、吐出流量最適化処理の一例の流れを示すフローチャートであり、コントローラ54は、所定の制御周期でこの吐出流量最適化処理を繰り返し実行する。また、本実施例では、「吐出流量Qpの最適化」は、キャビテーションを発生させない限りにおいて、再生流量Qgを最大化させる吐出流量を実現することを意味する。
最初に、コントローラ54は、ブーム下げ操作中であるかを判定する(ステップST1)。本実施例では、コントローラ54は、圧力センサ等の操作内容検出部の出力に基づいてブーム操作レバーの操作内容からブーム下げ操作中であるかを判定する。また、本実施例では、コントローラ54は、ブーム操作レバーが単独で下げ方向にフルレバー操作されたことを検知した場合にブーム下げ操作中であると判定する。また、本実施例では、コントローラ54は、掘削アタッチメントを掘削対象に押し付けていないと判断した場合、すなわち、掘削アタッチメントを空中で動かしていると判断した場合に、ブーム下げ操作中であると判定する。なお、コントローラ54は、圧力センサS5が出力するブームロッド圧信号、及び、圧力センサS6が出力するブームボトム圧信号の少なくとも一方に基づいて掘削アタッチメントを掘削対象に押し付けているかを判断する。
ブーム下げ操作中でないと判定した場合(ステップST1のNO)、コントローラ54は、今回の吐出流量最適化処理を終了させる。
ブーム下げ操作中であると判定した場合(ステップST1のYES)、コントローラ54は、ポンプレギュレータ40Rに対する指令である第1指令値を導き出す(ステップST2)。本実施例では、コントローラ54は、ネガコン圧信号に応じて第1指令値を導き出す。第1指令値は、ネガコン圧信号に応じて一意に決まる吐出流量指令値であり、ブーム下げ操作量が大きいほど大きい。具体的には、ブーム下げ操作量が大きいほど、制御弁14Rの移動量が大きくなり、センターバイパス油路30Rの流路面積が小さくなる。そして、センターバイパス油路30Rの流路面積が小さくなると、ネガコン圧が低くなり、吐出流量指令値は大きくなる。そして、吐出流量指令値が大きくなると、油圧ポンプ10Rの吐出流量Qpは大きくなる。なお、コントローラ54は、ブーム下げ操作量に応じて第1指令値を導き出してもよい。
その後、コントローラ54は、第1指令値をポンプレギュレータ40Rに対して出力し、油圧ポンプ10Rの吐出流量Qpが第1指令値に対応する流量となるように斜板傾転角を制御する(ステップST3)。
その後、コントローラ54は、ブームボトム圧Pb及びブームロッド圧Prのそれぞれの変動幅が所定値未満となったかを判定する(ステップST4)。変動幅が大きいとブームシリンダ7に作用する推力Fを正確に推定することができないためである。なお、本実施例では、コントローラ54は、圧力センサS5が出力するブームロッド圧信号の前回値と今回値の差をブームボトム圧Pbの変動幅として導き出す。ブームロッド圧Prの変動幅についても同様である。
ブームボトム圧Pb及びブームロッド圧Prの少なくとも1つの変動幅が所定値以上であると判定した場合(ステップST4のNO)、コントローラ54は、ステップST4の判定を繰り返す。
その後、ブームボトム圧Pb及びブームロッド圧Prのそれぞれの変動幅が所定値未満になったと判定した場合(ステップST4のYES)、コントローラ54は、ポンプレギュレータ40Rに対する指令である第2指令値を導き出す(ステップST5)。第2指令値は、
ブームシリンダ7に作用する推力Fに応じて変化する吐出流量指令値であり、推力Fが大きいほど大きい。
具体的には、コントローラ54は、圧力センサS5が出力するブームロッド圧信号と、圧力センサS6が出力するブームボトム圧信号と、上述の式(1)とに基づいてブームシリンダ7に作用する推力Fを導き出す。
また、コントローラ54は、ブームロッド圧Prに関する所定の目標圧PtgをROM等から読み出し、推力Fと上述の式(2)とに基づいて、ブームロッド圧Prを目標圧Ptgとした場合のブームボトム圧Pbを導き出す。
また、コントローラ54は、第1絞り係数Cg及び第2絞り係数Ccとブーム下げ操作量との対応関係を予め記憶した対応テーブルを参照し、現在のブーム下げ操作量に対応する第1絞り係数Cg及び第2絞り係数Ccを取得する。なお、対応テーブルはROM等に予め記憶される。
そして、コントローラ54は、取得した第1絞り係数Cgと式(5)とに基づいて再生油路33の再生流量Qgを導き出す。また、コントローラ54は、取得した第2絞り係数Ccと式(8)とに基づいて戻り油路34の戻り流量Qcを導き出す。
そして、コントローラ54は、再生流量Qgと、戻り流量Qcと、式(10)とに基づいて第2指令値に対応する吐出流量を導き出す。
なお、コントローラ54は、第2指令値を導き出すために、必ずしも、ブームロッド圧Prを目標圧Ptgとした場合のブームボトム圧Pb、再生流量Qg、戻り流量Qc等をその都度導き出す必要はない。例えば、コントローラ54は、ブーム操作レバーに関するパイロット圧信号、ブームボトム圧信号、及びブームロッド圧信号の組み合わせと、第2指令値との対応関係を予め記憶した対応テーブルを参照してもよい。この場合、コントローラ54は、ROM等に予め記憶されたその対応テーブルを参照し、現在のブーム下げ操作量、ブームロッド圧Pr、及びブームボトム圧Pbの組み合わせに対応する第2指令値を直接的に導き出す。
その後、コントローラ54は、第2指令値をポンプレギュレータ40Rに対して出力し、油圧ポンプ10Rの吐出流量Qpが第2指令値に対応する吐出流量となるように制御する(ステップST6)。
このようにして、コントローラ54は、キャビテーションを発生させない限りにおいて、再生流量Qgを最大化させるべく、油圧ポンプ10Rの吐出流量Qpを最適化する。
次に、図8を参照し、コントローラ54が吐出流量最適化処理を実行する場合における各種パラメータの時間的推移について説明する。なお、図8は、ブーム下げ操作が単独で行われるときの各種パラメータの時間的推移を示すグラフである。具体的には、図8(A)は、ブームロッド圧Pr及びブームボトム圧Pbの時間的推移を表す。また、図8(B)は吐出流量指令値の時間的推移を表し、図8(C)はブーム下げ速度の時間的推移を表す。なお、図8(A)〜図8(C)では時間軸としての横軸は共通である。
具体的には、時刻t1においてブーム下げ操作が単独で行われるまでは、ブームボトム圧Pb及びブームロッド圧Prは、図8(A)に示すように、変動幅が小さい状態で推移する。そして、時刻t1においてブーム下げ操作が単独で行われると、ブームボトム圧Pb及びブームロッド圧Prの変動幅は大きくなる。例えば、ブームボトム圧Pbはボトム側油室から作動油が流出することによって一時的に低下し、ブームロッド圧Prはロッド側油室に作動油が流入することによって一時的に増大する。その後、ブームボトム圧Pb及びブームロッド圧Prのそれぞれは安定に向かい、時刻t2においてそれぞれの変動幅は所定値未満となる。
吐出流量指令値に関しては、時刻t1においてブーム下げ操作が単独で行われると、コントローラ54は、ネガコン圧に応じた第1指令値d1を導き出し、吐出流量指令値として第1指令値d1を設定する。そのため、吐出流量指令値は、図8(B)に示すように、時刻t1において第1指令値d1まで増加する。その後、コントローラ54は、ブームボトム圧Pb及びブームロッド圧Prのそれぞれの変動幅が所定値未満になったと判定するまでは吐出流量指令値として第1指令値d1を使用する。そのため、吐出流量指令値は第1指令値d1のまま推移する。その後、コントローラ54は、時刻t2においてブームボトム圧Pb及びブームロッド圧Prのそれぞれの変動幅が所定値未満になったと判定すると、ブームシリンダ7に作用する推力Fに応じた第2指令値d2を導き出す。このとき、コントローラ54は、所定時間T1の経過後に油圧ポンプ10Rの実際の吐出流量Qpが第2指令値に対応する吐出流量となるように吐出流量指令値を決定する。吐出流量Qpの急変を避けるためである。具体的には、コントローラ54は、現在の吐出流量指令値としての第1指令値d1と、所定時間T1経過後の吐出流量指令値としての第2指令値d2との間を線形補間して中間の指令値を導き出す。そして、実際の吐出流量Qpを中間の指令値に対応する吐出流量に合致させるようにポンプレギュレータ40Rを制御する。そのため、吐出流量指令値は、図8(B)に示すように、時刻t2における第1指令値d1から比較的緩やかに低下し、所定時間T1経過後の時刻t3において第2指令値d2に至る。
ブーム下げ速度は、図8(C)に示すように、時刻t1においてブーム下げ操作が行われた後で徐々に増加し、時刻t2において、ブーム下げ操作量に応じた速度Vtに至る。そして、時刻t2において吐出流量指令値の低減が開始され、実際の吐出流量Qpの低減が開始された後もその速度Vtが維持される。さらに、時刻t3において吐出流量指令値が第2指令値d2となり、実際の吐出流量Qpが第2指令値d2に対応する吐出流量となった後もその速度Vtが維持される。吐出流量Qpが減少した分だけ再生流量Qgが増大するためである。
以上の構成により、コントローラ54は、ブーム下げ操作が行われた場合、ブームシリンダ7に作用する推力Fに応じて吐出流量Qpを決定し、ブームロッド圧Prを所定の目標圧Ptg以上としながら再生流量Qgを最大化する。そのため、キャビテーションの発生を防止しながら、ブーム下げ操作の際の再生効率を向上できる。また、吐出流量Qpを必要最小限に低減させるため、省エネルギ化を図ることができる。
また、コントローラ54は、ブーム下げ操作が行われた直後では、ネガコン圧又はブーム下げ操作量に応じて第1指令値d1を決定する。そして、油圧ポンプ10Rの実際の吐出流量Qpを第1指令値d1に対応する吐出流量に合致させるようにポンプレギュレータ40Rを制御する。また、ブームシリンダ7内の作動油の圧力が安定化した後で、ブームシリンダ7に作用する推力F、再生油路33の流路面積Ag、及び、戻り油路34の流路面積Acに応じて第2指令値d2を決定する。そして、油圧ポンプ10Rの実際の吐出流量Qpを第2指令値d2に対応する吐出流量に合致させるようにポンプレギュレータ40Rを制御する。具体的には、コントローラ54は、ブームシリンダ7における作動油の圧力の変動幅が所定値未満となった場合に第2指令値を決定する。そのため、コントローラ54は、推力Fを高精度に導き出した上で、ブームロッド圧Prを所定の目標圧Ptg以上としながら再生流量Qgを最大化できる吐出流量Qpに対応する第2指令値d2を導き出すことができる。
なお、ブームシリンダ7に作用する推力Fは、ブームボトム圧Pb及び受圧面積Abとブームロッド圧Pr及び受圧面積Arとに基づいて導き出される。そのため、コントローラ54は、簡易な構成で高精度に推力Fを導き出すことができる。
また、再生油路33の流路面積Ag及び戻り油路34の流路面積Acは、ブーム下げ操作量に基づいて導き出される。そのため、コントローラ54は、キャビテーションの発生を防止し、ブーム下げ操作の際の再生効率を向上させながらも、ブーム下げ操作量に応じたブーム下げ速度を実現できる。
また、コントローラ54は、第1指令値d1と第2指令値d2との間を補間して中間指令値を導き出す。そして、所定時間経過後に油圧ポンプ10Rの実際の吐出流量Qpが第2指令値d2に対応する吐出流量となるように、実際の吐出流量Qpをその中間指令値に対応する吐出流量に合致させるようにポンプレギュレータ40Rを制御する。そのため、コントローラ54は、吐出流量Qpの急変、再生流量Qgの急変、及びブームシリンダ流入流量Qs(ブーム下げ速度)の急変を防止し、且つ、キャビテーションの発生を防止しながら、ブーム下げ操作の際の再生効率を向上できる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
例えば、上述の実施例では、コントローラ54は、ブーム操作レバーが単独で下げ方向にフルレバー操作されたことを検知した場合にブーム下げ操作中であると判定する。しかしながら、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、コントローラ54は、ブーム操作レバーが単独で下げ方向にハーフレバー操作されたことを検知した場合にブーム下げ操作中であると判定してもよい。なお、「ハーフレバー操作」は、フルレバー操作よりも小さい操作量で行われるレバー操作を意味する。
また、上述の実施例では、再生油路33は制御弁14Rの内部に形成されるが、制御弁14Rの外部に形成されてもよい。
また、本願は、2014年5月19日に出願した日本国特許出願2014−103710号に基づく優先権を主張するものであり、これらの日本国特許出願の全内容を本願に参照により援用する。
1・・・ショベル 2・・・下部走行体 3・・・上部旋回体 4・・・ブーム 5・・・アーム 6・・・バケット 7・・・ブームシリンダ 8・・・アームシリンダ 9・・・バケットシリンダ 10L、10R・・・油圧ポンプ 11L、11R、12L、12R、13L、13R、14L、14R、15L、15R・・・制御弁 20L、20R・・・ネガコン絞り 22・・・作動油タンク 30L、30R・・・センターバイパス油路 31L、31R・・・パラレル油路 33・・・再生油路 34・・・戻り油路 40L、40R・・・ポンプレギュレータ 42L、42R・・・走行用油圧モータ 44・・・旋回用油圧モータ 54・・・コントローラ S1〜S6・・・圧力センサ

Claims (10)

  1. 油圧ポンプが吐出する作動油の少なくとも一部をポンプ供給油として受け入れるブームシリンダと、
    前記ブームシリンダの収縮側油室から流出する作動油の一部を再生油として伸張側油室に流入させる再生油路と、
    前記油圧ポンプが吐出する作動油の吐出流量を制御して前記ポンプ供給油の供給流量を調整する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、ブーム下げ操作が行われた場合、前記ブームシリンダに作用する推力に応じて前記吐出流量を決定し、前記伸張側油室の圧力を所定圧以上としながら前記再生油の再生流量を最大化する、
    ショベル。
  2. 前記制御装置は、
    ブーム下げ操作量に応じて前記吐出流量の第1指令値を決定して前記油圧ポンプの実際の吐出流量を該第1指令値に対応する吐出流量に合致させるように前記吐出流量を制御し、
    その後に、前記ブームシリンダに作用する推力、前記再生油路の流路面積、及び、前記ブームシリンダと作動油タンクとを連通する戻り油路の流路面積に応じて前記吐出流量の第2指令値を決定して前記油圧ポンプの実際の吐出流量を該第2指令値に対応する吐出流量に合致させるように前記吐出流量を制御する、
    請求項1に記載のショベル。
  3. 前記制御装置は、前記ブームシリンダにおける作動油の圧力の変動幅が所定値未満となった場合に前記第2指令値を決定する、
    請求項2に記載のショベル。
  4. 前記制御装置は、前記第1指令値と前記第2指令値との間を補間して中間指令値を導き出し、所定時間経過後に前記油圧ポンプの実際の吐出流量が前記第2指令値に対応する吐出流量となるように、前記油圧ポンプの実際の吐出流量を該中間指令値に対応する吐出流量に合致させるように前記吐出流量を制御する、
    請求項2又は3に記載のショベル。
  5. 前記制御装置は、前記収縮側油室の圧力及び受圧面積と前記伸張側油室の圧力及び受圧面積とに基づいて前記ブームシリンダに作用する推力を導き出す、
    請求項2又は3に記載のショベル。
  6. 前記制御装置は、前記再生油路の流路面積及び前記戻り油路の流路面積のそれぞれとブーム下げ操作量との対応関係を予め記憶した対応テーブルを参照し、現在のブーム下げ操作量に対応する前記再生油路の流路面積及び前記戻り油路の流路面積を導き出す、
    請求項2又は3に記載のショベル。
  7. 油圧ポンプが吐出する作動油の少なくとも一部をポンプ供給油として受け入れるブームシリンダと、前記ブームシリンダの収縮側油室から流出する作動油の一部を再生油として伸張側油室に流入させる再生油路と、前記油圧ポンプが吐出する作動油の吐出流量を制御して前記ポンプ供給油の供給流量を調整する制御装置と、を備えるショベルの制御方法であって、
    ブーム下げ操作が行われた場合、前記ブームシリンダに作用する推力に応じて前記制御装置が前記吐出流量を決定し、前記伸張側油室の圧力を所定圧以上としながら前記制御装置が前記再生油の再生流量を最大化する、
    制御方法。
  8. ブーム下げ操作量に応じて前記吐出流量の第1指令値を決定して前記油圧ポンプの実際の吐出流量を該第1指令値に対応する吐出流量に合致させるように前記制御装置が前記吐出流量を制御し、その後に、前記ブームシリンダに作用する推力、前記再生油路の流路面積、及び、前記ブームシリンダと作動油タンクとを連通する戻り油路の流路面積に応じて前記吐出流量の第2指令値を決定して前記油圧ポンプの実際の吐出流量を該第2指令値に対応する吐出流量に合致させるように前記制御装置が前記吐出流量を制御する、
    請求項7に記載の制御方法。
  9. 前記ブームシリンダにおける作動油の圧力の変動幅が所定値未満となった場合に前記制御装置が前記第2指令値を決定する、
    請求項8に記載の制御方法。
  10. 前記第1指令値と前記第2指令値との間を補間して中間指令値を導き出し、所定時間経過後に前記油圧ポンプの実際の吐出流量が前記第2指令値に対応する吐出流量となるように、前記油圧ポンプの実際の吐出流量を該中間指令値に対応する吐出流量に合致させるように前記制御装置が前記吐出流量を制御する、
    請求項8又は9に記載の制御方法。
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