JPWO2015174399A1 - 光取り出しフィルム、面発光体及び光取り出しフィルムの製造方法 - Google Patents

光取り出しフィルム、面発光体及び光取り出しフィルムの製造方法 Download PDF

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Abstract

光取り出しフィルムであって、光取り出しフィルムを構成する材料が、マトリックス樹脂(X)、イオン液体(Y)及び光拡散微粒子(Z)を含む光取り出しフィルム。前記光取り出しフィルムを含む面発光体。EL素子の基板上に積層する光取り出しフィルムの製造方法であって、基材と凹凸構造の転写部を有する型との間に、活性エネルギー線硬化性組成物、イオン液体(Y)及び光拡散微粒子(Z)を含む混合物を供給し、活性エネルギー線を照射することを含む光取り出しフィルムの製造方法。

Description

本発明は、光取り出しフィルム、面発光体及び光取り出しフィルムの製造方法に関する。
本願は、2014年5月12日に、日本に出願された特願2014−098241号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、面発光体には、散乱フィルム、光取出しフィルム等が用いられている。前者は光を拡散する有機ビーズ等を熱、或いは光硬化樹脂等で固定化したフィルムであり、面発光体から出射される光を拡散させている。後者は光の入射面と出射面の屈折率差、或いは微細凹凸構造等によって、光線を変角させて光を取出すフィルムである。これらのフィルム表面は導電性が乏しく、埃等が付着する恐れがある。
上記課題を解決するため、例えば、特許文献1のフィルムに導電性ポリマーや金属酸化物、特許文献2、3、4のフィルムにイオン液体を添加し、導電性を向上させたフィルムが提案されている。
特開2007−108220号 特開2014−006356号 特開2010−138393号 特開2005−031282号
特許文献1で提案されている導電性ポリマーは、フィルムとして使用する樹脂との相溶性が低く、湿熱試験時に表層へとブリードし、フィルム外観が低下する懸念がある。さらに、特許文献1で提案されている金属酸化物は、光の散乱、吸収が起こる可能性があり、光学フィルムの特性を低下させる恐れがある。また、特許文献2、3、4で提案されているイオン液体はフッ素を含有しており、近年の、特に欧米でのハロゲン規制に抵触する可能性がある。さらに、フッ素による金型腐食等の懸念があり、帯電防止フィルムとして満足できるものではない。
そこで、本発明の目的は、面発光体の光取り出し効率・法線輝度の向上や出射光波長の出射角度依存性の抑制を行うと共に、ブリードアウトを抑制し、帯電防止性に優れるハロゲンフリーな光取り出しフィルムを提供することにある。
本発明は以下の態様を有する。
[1]マトリックス樹脂(X)、イオン液体(Y)及び光拡散微粒子(Z)を含む、光取り出しフィルム。
[2]イオン液体(Y)を含み、前記イオン液体(Y)と、前記イオン液体(Y)を除く光取り出しフィルムを構成する材料との濁点滴定法から求めたsp値の差の絶対値が0.1から17である光取り出しフィルム。
[3]光取り出しフィルムの表面抵抗率が、1×1014Ω/cm以下である、[1]又は[2]に記載の光取り出しフィルム。
[4]光取り出しフィルムの電荷減衰時間が、10秒以下である、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の光取り出しフィルム。
[5]前記イオン液体(Y)のアニオンが、非フッ素系化合物アニオンである[1]〜[4]のいずれか一項に記載の光取り出しフィルム。
[6]前記イオン液体(Y)のアニオンが、グリコールエーテル硫酸エステルアニオン、及びアルキルベンゼンスルホン酸アニオンからなる群から選択される少なくとも1種のアニオンである、[5]に記載の光取り出しフィルム。
[7]前記イオン液体(Y)のカチオンが、アルカノールアミン塩及びアンモニウム塩である、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の光取り出しフィルム。
[8]光取り出しフィルムがマトリックス樹脂(X)を含み、
前記イオン液体(Y)の含有量が、前記マトリックス樹脂(X)100質量部に対して、0.1質量部〜10質量部である、[1]〜[7]のいずれか一項に記載の光取り出しフィルム。
[9]光取り出しフィルムが光拡散微粒子(Z)を含み、
前記光拡散微粒子(Z)の含有量が、前記マトリックス樹脂(X)100質量部に対して、1質量部〜70質量部である、[8]に記載の光取り出しフィルム。
[10]光取り出しフィルムがマトリックス樹脂(X)を含み、
前記マトリックス樹脂(X)が、アクリル樹脂である[1]〜[9]のいずれか一項に記載の光取り出しフィルム。
[11]光取り出しフィルムが、表面に凹凸構造を有する、[1]〜[10]のいずれか一項に記載の光取り出しフィルム。
[12][1]〜[11]のいずれか一項に記載の光取り出しフィルム及びEL素子を含む、面発光体。
[13]光取り出しフィルムの製造方法であって、
基材と凹凸構造の転写部を有する型との間に、イオン液体(Y)、及び活性エネルギー線硬化性組成物を含む混合物を供給し、活性エネルギー線を照射することを含む、光取り出しフィルムの製造方法。
本発明の光取り出しフィルムは、面発光体の光取り出し効率・法線輝度の向上や出射光波長の出射角度依存性の抑制を行うと共に、帯電防止性に優れる。
また、本発明の面発光体は、光取り出し効率や法線輝度に優れ、出射光波長の出射角度依存性を抑制し、帯電防止性に優れる。
更に、本発明の光取り出しフィルムの製造方法は、生産性に優れ、得られる光取り出しフィルムは、面発光体の光取り出し効率・法線輝度の向上や出射光波長の出射角度依存性の抑制を行うと共に、帯電防止性に優れる。
本発明の光取り出しフィルムの断面の一例を示す模式図である。 本発明の光取り出しフィルムの凹凸構造の配置例を光取り出しフィルムの上方から見た模式図である。 本発明の光取り出しフィルムの凹凸構造の他の配置例を光取り出しフィルムの上方から見た模式図である。 本発明の光取り出しフィルムの凹凸構造の他の配置例を光取り出しフィルムの上方から見た模式図である。 本発明の光取り出しフィルムの凹凸構造の他の配置例を光取り出しフィルムの上方から見た模式図である。 本発明の光取り出しフィルムの凹凸構造の他の配置例を光取り出しフィルムの上方から見た模式図である。 本発明の光取り出しフィルムの凹凸構造の他の配置例を光取り出しフィルムの上方から見た模式図である。 本発明の光取り出しフィルムの凹凸構造の断面の一例を示す模式図である。 本発明の光取り出しフィルムの凹凸構造の一例を示す模式図である。 本発明の光取り出しフィルムの一例を光取り出しフィルムの上方から見た模式図である。 本発明の光取り出しフィルムの製造装置の一例を示す模式図である。 本発明の面発光体の断面の一例を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いながら説明するが、本発明はこれらの図面に限定されるものではない。
本発明の光取り出しフィルム10は、EL素子30の基板上に積層するもので、光取り出しフィルム10を構成する材料が、イオン液体(Y)を含む。
(光取り出しフィルム10を構成する材料)
光取り出しフィルム10を構成する材料は、光取り出しフィルム10の生産性に優れ、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れ、面発光体の出射光波長の出射角度依存性を抑制することから、マトリックス樹脂(X)、イオン液体(Y)、及び光拡散粒子(Z)を含むことが好ましい。
(マトリックス樹脂(X))
マトリックス樹脂(X)としては、可視光波長域(概ね400nm〜700nm)の光透過率が高い樹脂であれば特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂;ポリスチレン、ABS樹脂等のスチレン樹脂;塩化ビニル樹脂等が挙げられる。これらのマトリックス樹脂(X)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのマトリックス樹脂(X)の中でも、可視光波長域の光透過率が高く、耐熱性、力学特性、又は成形加工性に優れることから、アクリル樹脂が好ましい。
ここでアクリル樹脂とは、(メタ)アクリル酸又はその誘導体から誘導される単量体単位を含む樹脂のことを意味する。
マトリックス樹脂(X)の光透過率は、光取り出しフィルム10の外観に優れ、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、50〜95%が好ましく、60〜90%がより好ましい。
マトリックス樹脂(X)の光透過率は、JIS K7361に準拠して測定した値とする。
マトリックス樹脂(X)の屈折率は、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、1.30〜2.00が好ましく、1.35〜1.90がより好ましく、1.40〜1.80が更に好ましい。
本明細書中の各材料の屈折率は、20℃でナトリウムD線を用いて測定した値とする。
マトリックス樹脂(X)は、光取り出しフィルム10の生産性に優れることから、活性エネルギー線硬化性組成物に活性エネルギー線を照射することで硬化させた樹脂が好ましい。
活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、電子線、X線、赤外線、可視光線等が挙げられる。これらの活性エネルギー線の中でも、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化性に優れ、光取り出しフィルム10の劣化を抑制することができることから、紫外線、電子線が好ましく、紫外線がより好ましい。
活性エネルギー線硬化性組成物としては、活性エネルギー線により硬化できれば特に限定されないが、活性エネルギー線硬化性組成物の取り扱い性や硬化性に優れ、光取り出しフィルム10の柔軟性、耐熱性、耐擦傷性、耐溶剤性、光透過性等の諸物性に優れることから、非架橋性単量体(A)、架橋性単量体(B)及び重合開始剤(C)を含む活性エネルギー線硬化性組成物が好ましい。
非架橋性単量体(A)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、テトラシクロドデカニル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチルビシクロヘプタン、4−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン、4−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−イソブチル−1,3−ジオキソラン、トリメチロールプロパンホルマール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性リン酸(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリロニトリル;(メタ)アクリルアミド、N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、メチレンビス(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA等)とエピクロルヒドリンとの縮合反応で得られるビスフェノール型エポキシ樹脂に、(メタ)アクリル酸又はその誘導体を反応させた化合物等のエポキシ(メタ)アクリレート類;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のカルボン酸ビニル類;エチレン、プロピレン、ブテン、イソブテン等のオレフィン類等が挙げられる。これらの非架橋性単量体(A)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの非架橋性単量体(A)の中でも、活性エネルギー線硬化性組成物の取り扱い性、硬化性に優れ、光取り出しフィルム10の柔軟性、耐熱性、耐擦傷性、耐溶剤性、光透過性等の諸物性に優れることから、(メタ)アクリレート類、エポキシ(メタ)アクリレート類、オレフィン類が好ましく、(メタ)アクリレート類及びエポキシ(メタ)アクリレート類がより好ましい。
(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートをいう。
非架橋性単量体(A)の含有率は、活性エネルギー線硬化性組成物100質量%に対し、0.5質量%〜60質量%が好ましく、1質量%〜57質量%がより好ましく、2質量%〜55質量%が更に好ましい。非架橋性単量体(A)の含有率が0.5質量%以上であると、活性エネルギー線硬化性組成物の取り扱い性に優れ、光取り出しフィルム10の基材密着性に優れる。また、非架橋性単量体(A)の含有率が60質量%以下であると、活性エネルギー線硬化性組成物の架橋性及び硬化性に優れ、光取り出しフィルム10の耐溶剤性に優れる。
架橋性単量体(B)としては、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のヘキサ(メタ)アクリレート類;ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート等のペンタ(メタ)アクリレート類;ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシ変性テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールペンタ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート等のテトラ(メタ)アクリレート類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリスエトキシレーテッドトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシレーテッドペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、炭素数2〜5の脂肪族炭化水素変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート類;トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロパン、1,2−ビス(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)エタン、1,4−ビス(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ブタン、ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエトキシレーテッドシクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ポリプロポキシレーテッドシクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ポリエトキシレーテッドビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリプロポキシレーテッドビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリエトキシレーテッド水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリプロポキシレーテッド水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノキシフルオレンエタノールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのγ−ブチロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタンジオールのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFのカプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート類;ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレート、ジアリルイソフタレート、ジエチレングリコールジアリルカーボネート等のジアリル類;アリル(メタ)アクリレート;ジビニルベンゼン;メチレンビスアクリルアミド;多塩基酸(フタル酸、コハク酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テレフタル酸、アゼライン酸、アジピン酸等)と、多価アルコール(エチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等)及び(メタ)アクリル酸又はその誘導体との反応で得られる化合物等のポリエステルジ(メタ)アクリレート類;ジイソシアネート化合物(トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等)と、水酸基含有(メタ)アクリレート(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート等)とを反応させた化合物、アルコール類(アルカンジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、スピログリコール化合物等の1種又は2種以上)の水酸基にジイソシアネート化合物を付加し、残ったイソシアネート基に、水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させた化合物等のウレタン多官能(メタ)アクリレート類;ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル等のジビニルエーテル類;ブタジエン、イソプレン、ジメチルブタジエン等のジエン類等が挙げられる。これらの架橋性単量体(B)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの架橋性単量体(B)の中でも、光取り出しフィルム10の柔軟性、耐熱性、耐擦傷性、耐溶剤性、光透過性等の諸物性に優れることから、ヘキサ(メタ)アクリレート類、ペンタ(メタ)アクリレート類、テトラ(メタ)アクリレート類、トリ(メタ)アクリレート類、ジ(メタ)アクリレート類、ジアリル類、アリル(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート類、ウレタン多官能(メタ)アクリレート類が好ましく、ヘキサ(メタ)アクリレート類、ペンタ(メタ)アクリレート類、テトラ(メタ)アクリレート類、トリ(メタ)アクリレート類、ジ(メタ)アクリレート類、ポリエステルジ(メタ)アクリレート類及びウレタン多官能(メタ)アクリレート類がより好ましい。
架橋性単量体(B)の含有率は、活性エネルギー線硬化性組成物100質量%に対し、30質量%〜98質量%が好ましく、35質量%〜97質量%がより好ましく、40質量%〜96質量%が更に好ましい。架橋性単量体(B)の含有率が30質量%以上であると、活性エネルギー線硬化性組成物の架橋性や硬化性に優れ、光取り出しフィルム10の耐溶剤性に優れる。また、架橋性単量体(B)の含有率が98質量%以下であると、光取り出しフィルム10の柔軟性に優れる。
重合開始剤(C)としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトイン、ベンジル、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−エチルアントラキノン等のカルボニル化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等の硫黄化合物類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ベンゾイルジエトキシフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド類等が挙げられる。これらの重合開始剤(C)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの重合開始剤(C)の中でも、活性エネルギー線硬化性組成物の取り扱い性や硬化性、光取り出しフィルム10の光透過性に優れることから、カルボニル化合物、アシルフォスフィンオキサイド類が好ましく、カルボニル化合物がより好ましい。
活性エネルギー線硬化性組成物中の重合開始剤(C)の含有率は、活性エネルギー線硬化性組成物100質量%に対し、0.1質量%〜10質量%が好ましく、0.5質量%〜8質量%がより好ましく、1質量%〜5質量%が更に好ましい。重合開始剤(C)の含有率が0.1質量%以上であると、活性エネルギー線硬化性組成物の取り扱い性や硬化性に優れる。また、重合開始剤(C)の含有率が10質量%以下であると、光取り出しフィルム10の光透過性に優れる。
本発明の一つの側面は、非架橋性単量体(A)が、(メタ)アクリレート類、エポキシ(メタ)アクリレート類、及びオレフィン類からなる群から選択される少なくとも一種の単量体であり、架橋性単量体(B)がヘキサ(メタ)アクリレート類、ペンタ(メタ)アクリレート類、テトラ(メタ)アクリレート類、トリ(メタ)アクリレート類、ジ(メタ)アクリレート類、ジアリル類、アリル(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート類、及びウレタン多官能(メタ)アクリレート類からなる群から選択される少なくとも一種の単量体であり、重合開始剤(C)がカルボニル化合物、及びアシルフォスフィンオキサイド類からなる群から選択される少なくとも一種の化合物である。
(イオン液体(Y))
イオン液体(Y)は、100℃において液体で存在する塩(即ち、融点が100℃以下の塩)を意味し、アニオンとカチオンからなる。イオン液体(Y)は、光取り出しフィルム中では分散されて存在する。中でもフッ素原子を含有しない非フッ素系イオン液体(Y’)が好ましい。
イオン液体(Y)は、電気伝導性を有することから、外部から与えられた電荷を伝播させ、光取り出しフィルム10の帯電を抑制することができ、埃の付着を抑制することが期待できる。
また、イオン液体(Y)は、通常の固体の帯電防止剤とは異なり、液体であることから、マトリックス樹脂(X)への分散性に優れ、光取り出しフィルム10の製造が容易である。
イオン液体(Y)としては、添加するマトリックス樹脂(X)との相溶性を高め、ブリードアウトを抑制できるものが望ましい。例えば、濁点滴定法を用いてマトリックス樹脂(X)とイオン液体(Y)のsp値を算出し、絶対値のsp値差を基準としてもよい。
イオン液体(Y)とイオン液体を除く光取り出しフィルムを構成する材料とのsp値の差の絶対値としては、0.1〜17であることが好ましく、6〜16がより好ましい。0.1未満であるとイオン液体を除く光取り出しフィルムを構成する材料と完全相溶し、帯電防止性能発現のために添加するイオン液体(Y)の量が多くなり、17超であるとイオン液体を除く光取り出しフィルムを構成する材料との相溶性が低く、湿熱試験時にブリードアウトしやすくなる。ここで、イオン液体を除く光取り出しフィルムを構成する材料としては、マトリックス樹脂(X)、光拡散微粒子(Z)等が挙げられる。
マトリックス樹脂(X)とイオン液体(Y)のsp値の差の絶対値としては0.1〜18が好ましく、6〜17がさらに好ましい。0.1より小さいとマトリックス樹脂と完全相溶し、帯電防止性能発現のために添加するイオン液体(Y)の量が多くなる。また、18より大きいとマトリックス樹脂(X)との相溶性が低く、湿熱試験時にブリードアウトしやすくなる。
なお、本明細書において、濁点滴定法を用いたspは、試料を良溶媒に溶解した溶液に貧溶媒を濁点まで添加する手法で算出することが可能である。
ml 1/2(δ−δml)=Vmh 1/2(δmh−δ
ml、Vmh:それぞれsp値の低い貧溶媒と高い貧溶媒の体積
δml、δmh:それぞれsp値の低い貧溶媒と高い貧溶媒のsp値
δ:高分子のsp値
式を変形して、次の式からsp値を算出する。
δ=(Vml 1/2・δml+Vmh 1/2・δmh)/(Vml 1/2+Vmh 1/2
イオン液体(Y)のアニオンとしては、例えば、フッ素原子を含有していなければよく、アミド系アニオン、サルフェート系アニオン、フォスフェート系アニオン等が挙げられる。これらのイオン液体(Y)のアニオンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのイオン液体(Y)のアニオンの中でも、光取り出しフィルム10の帯電防止性に優れることから、アミド系アニオン、サルフェート系アニオンが好ましく、サルフェート系アニオンがより好ましい。
アミド系アニオンとしては、例えば、シアナミドアニオン、等が挙げられる。これらのアミド系アニオンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
サルフェート系アニオンとしては、例えば、グリコールエーテル硫酸エステルの反応物由来のアニオン(グリコールエーテル硫酸エステルアニオン)、アルキルベンゼンスルホン酸の反応物由来のアニオン(アルキルベンゼンスルホン酸アニオン)、ブチルサルフォネートアニオン、メチルサルフェートアニオン、エチルサルフェートアニオン、ハイドロゲンサルフェートアニオン、オクチルサルフェートアニオン、アルキルサルフェートアニオン等が挙げられる。これらのサルフェート系アニオンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
フォスフェート系アニオンとしては、例えば、ブチルフォスフェートアニオン等が挙げられる。これらのフォスフェート系アニオンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
その他、ナイトレート系アニオン、チオシアネート系アニオン、アセテート系アニオン、アミノアセテート系アニオン、ラクテート系アニオン等が挙げられる。
イオン液体(Y)のカチオンとしては、例えば、アンモニウム系カチオン、イミダゾリウム系カチオン、ホスホニウム系カチオン、ピリジニウム系カチオン、ピロリジニウム系カチオン、ピロリニウム系カチオン、トリアゾニウム系カチオン等が挙げられる。これらのイオン液体(Y)のカチオンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのイオン液体(Y)のカチオンの中でも、光取り出しフィルム10の帯電防止性に優れることから、アンモニウム系カチオン、イミダゾリウム系カチオンが好ましく、アンモニウム系カチオンがより好ましい。
アンモニウム系カチオンとしては、例えば、アルカノールアミン塩反応物由来のカチオン(アルカノールアミンカチオン)、ブチルトリメチルアンモニウムカチオン、エチルジエチルプロピルアンモニウムカチオン、2−ヒドロキシエチル−トリエチルアンモニウムカチオン、メチル−トリオクチルアンモニウムカチオン、メチルトリオクチルアンモニウムカチオン、テトラブチルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオン、テトラヘプチルアンモニウムカチオン、トリブチルメチルアンモニウムカチオン、トリエチルメチルアンモニウムカチオン、トリス(2−ヒドロキシ)メチルアンモニウムカチオン、アンモニウムカチオン等が挙げられる。これらのアンモニウム系カチオンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
イミダゾリウム系カチオンとしては、例えば、1−アリル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−ベンジル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1、3−ビス(シアノメチル)イミダゾリウムカチオン、1、3−ビス(シアノプロピル)イミダゾリウムカチオン、1−ブチル−2、3−ジメチルイミダゾリウムカチオン、4−(3−ブチル)−1−イミダゾリウムカチオン、1−(3−シアノプロピル)−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−デシル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1、3−ジエトキシイミダゾリウムカチオン、1、3−ジメトキシ−2−メチルイミダゾリウムカチオン、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムカチオン、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムカチオン等が挙げられる。これらのイミダゾリウム系カチオンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ホスホニウム系カチオンとしては、例えば、テトラブチルホスホニウムカチオン、トリブチルメチルホスホニウムカチオン、トリヘキシルテトラデシルホスホニウムカチオン等が挙げられる。これらのホスホニウム系カチオンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ピリジウム系カチオンとしては、例えば、1−ブチル−3−メチルピリジウムカチオン、1−ブチル−4−メチルピリジウムカチオン、1−ブチルピリジウムカチオン、1−エチルピリジウムカチオン、1−(3−シアノプロピル)ピリジウムカチオン、3−メチル−4−プロピルピリジウムカチオン等が挙げられる。これらのピリジニウム系カチオンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ピロリジニウム系カチオンとしては、例えば、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムカチオン、2−メチルピロリジニウムカチオン、3−フェニルピロリジニウムカチオン等が挙げられる。これらのピロリジニウム系カチオンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ピロリニウム系カチオンとしては、例えば、2−アセチルピロリニウムカチオン、3−アセチルピロリニウムカチオン、1−(2−ニトロフェニル)ピロリニウムカチオン等が挙げられる。これらのピロリニウム系カチオンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
イオン液体(Y)としては、カチオンがアンモニウム系カチオン、イミダゾリウム系カチオン、ホスホニウム系カチオン、ピリジニウム系カチオン、ピロリジニウム系カチオン、ピロリニウム系カチオン、トリアゾニウム系カチオン等からなる群から選択される少なくとも1種のカチオンであり、アニオンがアミド系アニオン、サルフェート系アニオン、フォスフェート系アニオン等からなる群から選択される少なくとも1種のアニオンであるイオン液体(Y)が好ましい。
イオン液体(Y)は、市販のイオン液体(Y)でもよく、例えば、「アミノイオンAS100」、「アミノイオンAS300」、「アミノイオンAS400」等の日本乳化剤(株)製のアミノイオンASシリーズ等が挙げられる。
(光拡散微粒子(Z))
光拡散微粒子(Z)は、光を拡散する機能を有する。そのため、光取り出しフィルム10に光拡散微粒子(Z)が含まれることで、面発光体の出射光波長の出射角度依存性を抑制することができる。
光拡散微粒子(Z)は、可視光波長域(概ね400nm〜700nm)の光拡散効果を有する粒子であれば特に限定されることはなく、公知の微粒子を用いることができる。光拡散微粒子(Z)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光拡散微粒子(Z)の材料としては、例えば、金、銀、ケイ素、アルミニウム、マグネシウム、ジルコニウム、チタン、亜鉛、ゲルマニウム、インジウム、スズ、アンチモン、セリウム等の金属;酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ゲルマニウム、酸化インジウム、酸化スズ、インジウムスズ酸化物、酸化アンチモン、酸化セリウム等の金属酸化物;水酸化アルミニウム等の金属水酸化物;炭酸マグネシウム等の金属炭酸化物;窒化ケイ素等の金属窒化物;アクリル樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂等が挙げられる。これらの光拡散微粒子(Z)の材料は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの光拡散微粒子(Z)の材料の中でも、光取り出しフィルム10の製造時の取り扱い性に優れることから、ケイ素、アルミニウム、マグネシウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、アクリル樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂が好ましく、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、アクリル樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂の粒子がより好ましく、アクリル樹脂、シリコーン樹脂が更に好ましい。
光拡散微粒子(Z)の屈折率は、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、1.30〜2.00が好ましく、1.35〜1.90がより好ましく、1.40〜1.80が更に好ましい。
光拡散微粒子(Z)の体積平均粒子径は、0.5μm〜10μmが好ましく、1μm〜8μmがより好ましく、1.5μm〜6μmが更に好ましい。光拡散微粒子(Z)の体積平均粒子径が0.5μm以上であると、可視波長域の光を効果的に散乱させることができる。また、光拡散微粒子(Z)の体積平均粒子径が10μm以下であると、面発光体の出射光波長の出射角度依存性を抑制することができる。
光拡散微粒子(Z)の体積平均粒子径は、レーザー回折散乱法で測定した値とする。
光拡散微粒子(Z)の形状としては、例えば、球状、円柱状、立方体状、直方体状、角錐状、円錐状、星型状、不定形状等が挙げられる。これらの光拡散微粒子(Z)の形状は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの光拡散微粒子(Z)の形状の中でも、可視波長域の光を効果的に散乱させることができることから、球状、立方体状、直方体状、角錐状、星型状が好ましく、球状がより好ましい。
(光取り出しフィルム10を構成する材料の組成)
イオン液体(Y)の含有量は、マトリックス樹脂(X)100質量部に対して、0.1質量部〜10質量部が好ましく、0.5質量部〜8質量部がより好ましい。イオン液体(Y)の含有量が0.1質量部以上であると、光取り出しフィルム10の帯電防止性に優れる。また、イオン液体(Y)の含有量が10質量部以下であると、後述する基材15との密着性に優れる。
光拡散微粒子(Z)の含有量は、マトリックス樹脂(X)100質量部に対して、1質量部〜70質量部が好ましく、5質量部〜60質量部がより好ましい。光拡散微粒子(Z)の含有量が1質量部以上であると、面発光体の出射光波長の出射角度依存性を抑制することができる。また、光拡散微粒子(Z)の含有量が70質量部以下であると、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れる。
光取り出しフィルム10を構成する材料は、マトリックス樹脂(X)、イオン液体(Y)、及び光拡散微粒子(Z)以外にも、光取り出しフィルム10の性能を損なわない範囲で、他の添加剤を含んでもよい。
他の添加剤としては、例えば、離型剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、難燃剤、消泡剤、レベリング剤、防汚性向上剤、分散安定剤、粘度調整剤等が挙げられる。
他の添加剤の含有率は、光取り出しフィルム10の性能を損なわずに他の添加剤が有する特性を向上させることができることから、光取り出しフィルムの総質量に対し、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。具体的には、0.05〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%がより好ましい。
(マトリックス樹脂(X)と光拡散微粒子(Z)の組合せ)
マトリックス樹脂(X)と光拡散微粒子(Z)とは、屈折率差を有することで、光拡散微粒子(Z)の効果が生じる。
マトリックス樹脂(X)と光拡散微粒子(Z)との屈折率差は、0.03〜0.25が好ましく、0.05〜0.20がより好ましく、0.07〜0.15が更に好ましい。マトリックス樹脂(X)と光拡散微粒子(Z)との屈折率差が0.03以上であると、面発光体の出射光波長の出射角度依存性を抑制することができる。また、マトリックス樹脂(X)と光拡散微粒子(Z)との屈折率差が0.25以下であると、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れる。
マトリックス樹脂(X)と光拡散微粒子(Z)との組合せは、光取り出しフィルム10の耐熱性、力学特性、成形加工性に優れ、屈折率差が前記好ましい範囲であり、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れ、面発光体の出射光波長の出射角度依存性を抑制することができることから、マトリックス樹脂(X)がアクリル樹脂であることが好適であり、中でも、マトリックス樹脂(X)がアクリル樹脂で光拡散微粒子(Z)が酸化ケイ素微粒子、マトリックス樹脂(X)がアクリル樹脂で光拡散微粒子(Z)が酸化アルミニウム微粒子、マトリックス樹脂(X)がアクリル樹脂で光拡散微粒子(Z)が水酸化アルミニウム微粒子、マトリックス樹脂(X)がアクリル樹脂で光拡散微粒子(Z)が炭酸マグネシウム微粒子、マトリックス樹脂(X)がアクリル樹脂で光拡散微粒子(Z)がアクリル樹脂微粒子、マトリックス樹脂(X)がアクリル樹脂で光拡散微粒子(Z)がスチレン樹脂微粒子、マトリックス樹脂(X)がアクリル樹脂で光拡散微粒子(Z)がシリコーン樹脂微粒子、マトリックス樹脂(X)がアクリル樹脂で光拡散微粒子(Z)がウレタン樹脂微粒子、マトリックス樹脂(X)がアクリル樹脂で光拡散微粒子(Z)がメラミン樹脂微粒子、マトリックス樹脂(X)がアクリル樹脂で光拡散微粒子(Z)がエポキシ樹脂微粒子が好ましく、マトリックス樹脂(X)がアクリル樹脂で光拡散微粒子(Z)がアクリル樹脂微粒子、マトリックス樹脂(X)がアクリル樹脂で光拡散微粒子(Z)がスチレン樹脂微粒子、マトリックス樹脂(X)がアクリル樹脂で光拡散微粒子(Z)がシリコーン樹脂微粒子、マトリックス樹脂(X)がアクリル樹脂で光拡散微粒子(Z)がウレタン樹脂微粒子、マトリックス樹脂(X)がアクリル樹脂で光拡散微粒子(Z)がメラミン樹脂微粒子、マトリックス樹脂(X)がアクリル樹脂で光拡散微粒子(Z)がエポキシ樹脂微粒子がより好ましく、マトリックス樹脂(X)がアクリル樹脂で光拡散微粒子(Z)がアクリル樹脂微粒子、マトリックス樹脂(X)がアクリル樹脂で光拡散微粒子(Z)がシリコーン樹脂微粒子が更に好ましい。
本発明の一つの側面としては、イオン液体(Y)が、アンモニウム系カチオン、イミダゾリウム系カチオン、ホスホニウム系カチオン、ピリジニウム系カチオン、ピロリジニウム系カチオン、ピロリニウム系カチオン、トリアゾニウム系カチオン等からなる群から選択される少なくとも1種であるカチオン、及びアミド系アニオン、サルフェート系アニオン、フォスフェート系アニオン等からなる群から選択される少なくとも1種であるアニオンを有するものであり;マトリックス樹脂(X)が、アクリル樹脂であり;光拡散微粒子(Z)が酸化ケイ素微粒子、酸化アルミニウム微粒子、水酸化アルミニウム微粒子、炭酸マグネシウム微粒子、アクリル樹脂微粒子、スチレン樹脂微粒子、シリコーン樹脂微粒子、ウレタン樹脂微粒子、メラミン樹脂微粒子、及びエポキシ樹脂微粒子からなる群から選択される少なくとも1種の微粒子である。
本発明の光取り出しフィルム10は、光取り出しフィルム10の構造安定性に優れ、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、凹凸構造層12とベース層13とを有することが好ましい。
本発明の光取り出しフィルム10としては、例えば、図1に示すような凹凸構造11を有する凹凸構造層12とベース層13とを有する光取り出しフィルム10等が挙げられる。
(凹凸構造層12)
凹凸構造層12は、凹凸構造11を有する。
面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、凹凸構造11を設けることが好ましい。
凹凸構造11は、突起であってもよく、窪みであってもよく、突起と窪みが混在してもよいが、光学フィルム10の生産性に優れることから、突起が好ましい。
凹凸構造11の形状としては、例えば、球欠形状、球欠台形状、楕円体球欠形状(回転楕円体を1つの平面で切り取った形状)、楕円体球欠台形状(回転楕円体を互いに平行な2つの平面で切り取った形状)、角錐形状、角錐台形状、円錐形状、円錐台形状、これらに関連する屋根型形状(球欠形状、球欠台形状、楕円体球欠形状、楕円体球欠台形状、角錐形状、角錐台形状、円錐形状又は円錐台形状が底面部に沿って伸長したような形状)等が挙げられる。これらの凹凸構造11の形状は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの凹凸構造11の形状の中でも、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、球欠形状、球欠台形状、楕円体球欠形状、楕円体球欠台形状、角錐形状、角錐台形状が好ましく、球欠形状、楕円体球欠形状、角錐形状がより好ましく、球欠形状、楕円体球欠形状が更に好ましい。
本明細書中の各形状は、厳密にその形状でなくてもよく、酷似した形状も含むものとする。
凹凸構造11の配置例を、図2A〜2Fに示す。
凹凸構造11の配置としては、例えば、六方配列(図2A)、矩形配列(図2B)、菱形配列(図2C)、直線状配列(図2D)、円状配列(図2E)、ランダム配置(図2F)等が挙げられる。六方配列とは、六角形の各頂点及び中点に凹凸構造11が配置され、該六角形の配置が連続的に配列されることを示す。矩形配列とは、矩形の各頂点に凹凸構造11が配置され、該矩形の配置が連続的に配列されることを示す。菱形配列とは、菱形の各頂点に凹凸構造11が配置され、該菱形の配置が連続的に配列されることを示す。直線状配列とは、直線状に凹凸構造11が配置されることを示す。円状配列とは、円に沿って凹凸構造11が配置されることを示す。ランダム配置とは凹凸構造11が不規則に配置されることを示す。これらの凹凸構造11の配置の中でも、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、六方配列、矩形配列、菱形配列が好ましく、六方配列、矩形配列がより好ましい。
凹凸構造11の一例を、図3A及びBに示す。
凹凸構造11の底面部14とは、凹凸構造11の底部(ベース層13を有する場合は、ベース層13との接面)の外周縁により囲まれる仮想的な面状部分をいう。
また、凹凸構造11の底面部14の最長径Lとは、凹凸構造11の底面部14における最も長い部分の長さをいい、凹凸構造11の底面部14の平均最長径Laveは、光取り出しフィルム10の凹凸構造11を有する表面を走査型顕微鏡にて撮影し、凹凸構造11の底面部14の最長径Aを5箇所測定し、その平均値とする。
更に、凹凸構造11の高さHとは、突起構造の場合は凹凸構造11の底面部14から最も高い部位までの高さをいい、窪み構造の場合は凹凸構造11の底面部14から最も低い部位までの高さをいい、凹凸構造11の平均高さHaveは、光取り出しフィルム10の断面を走査型顕微鏡にて撮影し、凹凸構造11の最も高い部位の高さBを5箇所測定し、その平均値とする。
凹凸構造11の底面部14の平均最長径Laveは、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、2μm〜200μmが好ましく、6μm〜150μmがより好ましく、10μm〜100μmが更に好ましい。
凹凸構造11の平均高さHaveは、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、1μm〜100μmが好ましく、3μm〜75μmがより好ましく、5μm〜50μmが更に好ましい。
凹凸構造11のアスペクト比は、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、0.3〜1.4が好ましく、0.35〜1.3がより好ましく、0.4〜1.0が更に好ましい。
凹凸構造11のアスペクト比は、凹凸構造14の平均高さHave/凹凸構造11の底面部14の平均最長径Laveから算出した値とする。
凹凸構造11の底面部14の形状としては、例えば、三角形、四角形等の多角形;真円形、楕円形等の円形;不定形等が挙げられる。これらの凹凸構造11の底面部14の形状は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの凹凸構造11の底面部14の形状の中でも、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、多角形、円形が好ましく、円形がより好ましい。
上方から見た光取り出しフィルムの一例を、図4に示す。
光取り出しフィルム10の面積(図4でいう実線で囲まれた面積)に対する凹凸構造11の底面部14の面積(図4でいう点線で囲まれた面積)が占める割合は、面発光体の光取り出し効率や法線輝度に優れることから、20%〜99%が好ましく、25%〜95%がより好ましく、30%〜93%が更に好ましい。
凹凸構造11の底面部14がすべて同一の大きさの円形である場合、光取り出しフィルム10の面積に対する凹凸構造11の底面部14の面積の割合の最大値は、91%程度となる。
(ベース層13)
凹凸構造層12の凹凸構造11を支持することから、ベース層13を設けることが好ましい。
ベース層13の厚さは、光取り出しフィルム10の柔軟性、後述する基材15との密着性に優れることから、3μm〜60μmが好ましく、5μm〜50μmがより好ましい。
ベース層13の厚さは、光取り出しフィルム10の断面を走査型顕微鏡にて撮影し、ベース層13の高さを5箇所測定し、その平均値とする。
凹凸構造層12とベース層13は、材料組成が同一であってもよく異なってもよいが、光取り出しフィルム10の生産性に優れることから、材料組成が同一であることが好ましい。
光取り出しフィルム10の表面抵抗率は、1×1014Ω/cm以下が好ましく、1×10Ω/cm〜1×1013Ω/cmが好ましい。光取り出しフィルム10の表面抵抗率が1×1014Ω/cm以下であると、光取り出しフィルム10の帯電防止性に優れる。
光取り出しフィルム10の表面抵抗率は、高抵抗率計を用い、温度23℃、相対湿度50%RHの環境下、印加電圧500V、測定時間60秒で測定した値とする。
光取り出しフィルム10の電荷減衰時間は、10秒以下が好ましく、0.1秒〜5秒がより好ましい。光取り出しフィルム10の電荷減衰時間が10秒以下であると、光取り出しフィルム10の帯電防止性に優れる。
光取り出しフィルム10の電荷減衰時間は、帯電電荷減衰度測定器を用い、温度23℃、相対湿度50%RHの環境下、印加電圧10kVで測定した電荷が1/2に減衰するまでの時間とする。
(基材21)
光取り出しフィルム10の光入射面側(すなわち、光取り出しフィルム10がベース層13を有しないときは、凹凸層12の底部側;光取り出しフィルム10がベース層13を有するときは、ベース層13の凹凸層12が存在する側とは反対の側)に、光取り出しフィルム10の形状を保つために、基材21を設けてもよい。
基材21は、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化性に優れることから、活性エネルギー線を透過する基材が好ましい。
基材21の材料としては、例えば、アクリル樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂;ポリスチレン、ABS樹脂等のスチレン樹脂;塩化ビニル樹脂;ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース樹脂;ポリイミド、ポリイミドアミド等のイミド樹脂;ガラス;金属が挙げられる。これらの基材21の材料の中でも、柔軟性に優れ、活性エネルギー線の透過性に優れることから、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、セルロース樹脂、イミド樹脂が好ましく、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、イミド樹脂がより好ましい。
基材21の厚さは、光取り出しフィルム10の取り扱い性に優れ、活性エネルギー線硬化組成物の硬化性に優れることから、10μm〜1000μmが好ましく、20μm〜500μmがより好ましく、25μm〜300μmが更に好ましい。
基材の厚さは基材21の断面を走査型顕微鏡にて撮影し、厚さを5箇所測定し、その平均値とする。
基材21は、光取り出しフィルム10との密着性を向上させるため、必要に応じて、基材21の表面に易接着処理を施してもよい。
易接着処理の方法としては、例えば、基材21の表面にポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等からなる易接着層を形成する方法、基材21の表面を粗面化処理する方法等が挙げられる。
基材21は、易接着処理以外にも、必要に応じて、帯電防止、反射防止、基材同士の密着防止等の表面処理を施してもよい。
(粘着層22)
光取り出しフィルム10の光入射面側に、EL素子30へ接着するため、粘着層22を設けてもよい。基材21を有する場合には、光取り出しフィルム10と接する面とは反対側の基材21の表面に粘着層22を設ければよい。
粘着層22としては、例えば、公知の粘着剤を用いた層等が挙げられる。
(保護フィルム23)
光取り出しフィルム10の光入射面側や光出射面側(即ち凹凸層12側)に、光取り出しフィルム10の取り扱い性を高めるため、保護フィルム23を設けてもよい。保護フィルム23は、EL素子30の表面に光取り出しフィルム10等を貼ったり、面発光体として用いたりする際に、光取り出しフィルム10等から剥がせばよい。
保護フィルム23としては、例えば、公知の保護フィルム等が挙げられる。例えば、素材としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリエステル等が挙げられる。
(光取り出しフィルム10の製造方法)
本発明の光取り出しフィルム10の製造方法としては、例えば、図5に示す装置50を用いる方法等が挙げられる。
本発明の光取り出しフィルム10の製造方法は、取り出しフィルム10を連続的に生産できることから、図5に示す装置50を用いる方法が好ましい。
光取り出し層11を構成するための活性エネルギー線硬化性組成物、イオン液体(Y)、必要に応じて、光拡散微粒子(Z)、他の添加剤を所望の配合量にて混合し、得られた混合物51を貯蔵タンク55に予め入れておく。
円筒形のロール型52とゴム製のニップロール53との間に、基材21を導入する。この状態で、回転するロール型52と基材21との間に、タンク55から先端にノズルを取り付けた配管56を通して、混合物51を供給する。
回転するロール型52と基材21との間に挟まれた混合物51は、活性エネルギー線照射装置54付近で活性エネルギー線により硬化される。得られた硬化物をロール型52から離型することで、基材21を有する光取り出しフィルム10が得られる。
混合物51の粘度は、光取り出しフィルム10の製造時の取り扱い性に優れることから、10mPa・s〜3000mPa・sが好ましく、20mPa・s〜2500mPa・sがより好ましく、30mPa・s〜2000mPa・sが更に好ましい。
ここで粘度は、B型粘度計を用いて、混合物51中で円盤または円筒を回転させたとき、円盤または円筒に働く粘性抵抗トルクを測定することで決定できる。
混合物51中の活性エネルギー線硬化性組成物の含有量は、混合物51の総質量に対し、55〜98質量%であることが好ましく、59〜95質量%であることがより好ましい。
ロール型52としては、例えば、アルミニウム、黄銅、鋼等の金型;シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ABS樹脂、フッ素樹脂、ポリメチルペンテン樹脂等の樹脂型;樹脂にめっきを施した型;樹脂に各種金属粉を混合した材料で作製した型等が挙げられる。これらのロール型52の中でも、耐熱性や機械強度に優れ、連続生産に適していることから、金型が好ましい。具体的には、金型は、重合発熱に強い、変形しにくい、傷が付きにくい、温度制御が可能である、精密成形に適している等の多くの点で好ましい。
型の転写面(転写部)の製造方法としては、例えば、ダイヤモンドバイトによる切削、国際公開2008/069324号パンフレットに記載されるようなエッチング等が挙げられる。これらの転写面の製造方法の中でも、曲面を有する窪みを形成するのに容易であることから、国際公開2008/069324号パンフレットに記載されるようなエッチングが好ましい。
また、転写面の製造方法としては、転写面の窪みと反転した突起を有するマスター型から、電鋳法を用いて作製した金属薄膜をロール芯部材に巻きつけて、円筒形のロール型52を製造する方法を用いることができる。
ロール型52の内部又は外部には、表面温度を維持するために、必要に応じて、シーズヒータや温水ジャケット等の熱源設備を設けてもよい。
活性エネルギー線照射装置54から発生する活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、電子線、X線、赤外線、可視光線等が挙げられる。これらの活性エネルギー線の中でも、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化性に優れ、光取り出しフィルム10の劣化を抑制することができることから、紫外線、電子線が好ましく、紫外線がより好ましい。
活性エネルギー線照射装置54の活性エネルギー線の発光光源としては、例えば、ケミカルランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、無電極紫外線ランプ、可視光ハロゲンランプ、キセノンランプ等が挙げられる。
活性エネルギー線照射装置54の活性エネルギー線の積算光量は、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化性に優れ、光取り出しフィルム10の劣化を抑制することができることから、0.01J/cm〜10J/cmが好ましく、0.5J/cm〜8J/cmがより好ましい。
タンク55の内部又は外部には、混合物51の保管温度を維持するために、必要に応じて、シーズヒータや温水ジャケット等の熱源設備を設けてもよい。
(面発光体)
本発明の面発光体は、本発明の光取り出しフィルム10及びEL素子30を含む。本発明の面発光体は、粘着層、及び基材を有していてもよい。
本発明の面発光体としては、例えば、図6に示す面発光体等が挙げられる。
図6に示す面発光体は、ガラス基板31、陽極32、発光層33、陰極34が順次積層されたEL素子30のガラス基板31の表面に、粘着層22、基材21を介して、光取り出しフィルム10が積層されている。
本発明の面発光体は、本発明の光取り出しフィルムを含むことから、光取り出し効率や法線輝度に優れ、出射光波長の出射角度依存性を抑制し、帯電防止性に優れる。
そのため、本発明の面発光体は、例えば、照明、ディスプレイ、スクリーン等に好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
尚、実施例中の「部」及び「%」は、「質量部」及び「質量%」を示す。
(sp値の測定(濁点滴定法))
製造例1で得られたマトリックス樹脂(X)や実施例・比較例で用いたイオン液体(Y)は、例えばK.W.Suh, J.M.Corbett: J. Apply Polym.Sci., 12〔10〕,p.2359−2370 (1968)に記載の方法で実験的に求めることができる。それぞれの試料を10mLのテトラヒドロフランに溶解した溶液を、n−ヘキサンと脱イオン水のそれぞれを用いて濁点まで滴定した。
ml 1/2(δ−δml)=Vmh 1/2(δmh−δ
ml、Vmh:それぞれsp値の低い貧溶媒と高い貧溶媒の体積
δml、δmh:それぞれsp値の低い貧溶媒と高い貧溶媒のsp値
δ:高分子のsp値
式を変形して、次の式からsp値を算出した。
δ=(Vml 1/2・δml+Vmh 1/2・δmh)/(Vml 1/2+Vmh 1/2
各々のsp値を算出し、マトリックス樹脂(X)と実施例・比較例で用いたイオン液体(Y)のsp値の差の絶対値を算出した。
(表面抵抗率の測定)
実施例・比較例で得られた混合物を、2つのポリエチレンテレフタレート基材(商品名「コスモシャインA4100」、東洋紡(株)製、厚さ188μm)の間に供給し、硬化物の厚さが25μmになるようにニップロールで均一に伸ばした。その後、基材の上から紫外線を照射し、基材に挟まれた混合物を硬化させ、一方の基材を剥離し、測定サンプルを得た。
得られた測定サンプルについて、高抵抗率計(機種名「ハイレスタUP」、三菱化学(株)製)を用いて、表面抵抗率を測定した。測定条件は、温度23℃、相対湿度50%RHの環境下、URSプローブを用い、印加電圧500V、測定時間60秒とした。
尚、表面抵抗率が低いということは、表面導電率が高いことを意味し、帯電防止性に優れることが期待される。
(電荷減衰時間の測定)
表面抵抗率の測定と同様、測定サンプルを得た。
得られた測定サンプルについて、帯電電荷減衰度測定器(機種名「スタティック オネストメータ H−100」、シシド静電気(株))を用いて、電荷減衰時間を測定した。測定条件は、温度23℃、相対湿度50%RHの環境下、印加電圧10kVとし、電圧が飽和値到達後に電圧を開放し、電荷が1/2に減衰するまでの時間を、電荷減衰時間とした。電圧の飽和値は、装置のスペックにより、最大3.0kVである。
尚、電荷減衰時間が短いということは、帯電した電荷を放散させやすいことを意味し、帯電防止性に優れることが期待される。
(密着性評価)
表面抵抗率の測定と同様、測定サンプルを得た。
得られた測定サンプルについて、高温高湿環境下で保管後に、密着性評価を実施した。高温高湿条件は、温度85℃、相対湿度85%RHの環境下、1週間とした。試験終了後のサンプルは、JIS K5600に準拠して密着性評価を実施した。
(光取り出し効率の測定)
実施例・比較例・参考例で得られた面発光体上に、直径10mmの穴の空いた厚さ0.1mmの遮光シートを配置し、これを、積分球(ラブスフェア社製、大きさ6インチ)のサンプル開口部に配置した。この状態で、有機EL素子に10mAの電流を通電して点灯した時の、遮光シートの直径10mmの穴から出射する光を、分光計測器(分光器:機種名「PMA−12」(浜松フォトニクス社製)、ソフトウェア:ソフト名「PMA用基本ソフトウェアU6039−01ver.3.3.1」)にて測定し、標準視感度曲線による補正を行って、面発光体の光子数を算出した。
参考例で得られた面発光体の光子数を100%としたときの、実施例・比較例で得られた面発光体の光子数の割合を、光取り出し効率とした。
(法線輝度の測定)
実施例・比較例・参考例で得られた面発光体上に、直径10mmの穴の空いた厚さ0.1mmの遮光シートを配置した。この状態で、有機EL素子に1.5Aの電流を通電した点灯した時の、遮光シートの直径10mmの穴から出射する光を、輝度計(機種名「BM−7」、トプコン社製)にて、面発光体の法線方向から測定し、面発光体の輝度値を得た。
参考例で得られた面発光体の輝度値を100%としたときの、実施例・比較例で得られた面発光体の輝度値の割合を、法線輝度とした。
(色度変化量の測定)
実施例・比較例・参考例で得られた面発光体上に、直径10mmの穴の空いた厚さ0.1mmの遮光シートを配置した。この状態で、EL素子に1.5Aの電流を通電した点灯した時の、遮光シートの直径10mmの穴から出射する光を、輝度計(機種名「BM−7」、トプコン社製)にて、面発光体の法線方向(0°)、面発光体の法線方向から10°傾けた方向、面発光体の法線方向から20°傾けた方向、面発光体の法線方向から30°傾けた方向、面発光体の法線方向から40°傾けた方向、面発光体の法線方向から50°傾けた方向、面発光体の法線方向から60°傾けた方向、面発光体の法線方向から70°傾けた方向、面発光体の法線方向から75°傾けた方向、面発光体の法線方向から80°傾けた方向から、それぞれxy表色系の色度x、yを測定した。各角度のxの値及びxの平均値を横軸に、各角度のyの値及びyの平均値を縦軸にプロットし、x及びyの平均値をプロットした点から各角度のx及びyの値をプロットした点までの距離を算出し、その距離が最も長くなる時の値を色度変化量とした。
尚、色度変化量が小さいほど、面発光体の出射光波長の出射角度依存性が抑制されたことを意味する。
(材料)
活性エネルギー線硬化性組成物A:後述する製造例1で製造した活性エネルギー線硬化性組成物(硬化物の屈折率1.52)
イオン液体A:「アミノイオンAS100」(商品名、日本乳化剤(株)製、アルカノールアミンとグリコール硫酸エステルとの反応物)
イオン液体B:「アミノイオンAS300」(商品名、日本乳化剤(株)製、アルカノールアミンとアルキルベンゼンスルホン酸との反応物)
イオン液体C:「アミノイオンAS400」(商品名、日本乳化剤(株)製、アルカノールアミンとジアルキルサクシネートスルホン酸との反応物)
イオン液体D:トリ−n−ブチルメチルアンモニウムビストリフルオロメタンスルホンイミド(商品名「FC−4400」、住友スリーエム(株)製)
界面活性剤E:「1SX−1055」(商品名、大成ファインケミカル(株)製)
界面活性剤F:「1SX−1090」(商品名、大成ファインケミカル(株)製)
界面活性剤G:「8SX−1071」(商品名、大成ファインケミカル(株)製)
光拡散微粒子A:シリコーン樹脂球状微粒子(商品名「TSR9000」、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、屈折率1.42、体積平均粒子径2μm)
有機EL素子A:Symfos OLED−010K(コニカミノルタ社製、白色OLED素子)の光出射面側の表面の光取り出し部材を剥離した有機EL素子
[製造例1]
(活性エネルギー線硬化性組成物Aの製造)
ガラス製のフラスコに、ジイソシアネート化合物としてヘキサメチレンジイソシアネート117.6g(0.7モル)及びイソシアヌレート型のヘキサメチレンジイソシアネート3量体151.2g(0.3モル)、水酸基含有(メタ)アクリレートとして2−ヒドロキシプロピルアクリレート128.7g(0.99モル)及びペンタエリスリトールトリアクリレート693g(1.54モル)、触媒としてジラウリル酸ジ−n−ブチルスズ22.1g、並びに重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.55gを供給し、75℃に昇温し、75℃に保ったまま攪拌を続け、フラスコ内の残存イソシアネート化合物の濃度が0.1モル/L以下になるまで反応させ、室温に冷却し、ウレタン多官能アクリレートを得た。
得られたウレタン多官能アクリレート35部、ポリブチレングリコールジメタクリレート(商品名「アクリエステルPBOM」、三菱レイヨン(株)製、数平均分子量650)20部、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート(商品名「ニューフロンティアBPEM−10」、第一工業製薬(株)製)40部、フェノキシエチルアクリレート(商品名「ニューフロンティアPHE」、第一工業製薬(株)製)5部及び1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名「イルガキュア184」、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)1.2部を混合し、活性エネルギー線硬化性組成物Aを得た。
[製造例2]
(ロール型の製造)
外径200mm、軸方向の長さ320mmの鋼製のロールの外周面に、厚さ200μm、ビッカース硬度230Hvの銅めっきを施した。銅めっき層の表面に感光剤を塗布し、レーザー露光、現像及びエッチングを行い、銅めっき層に直径50μm、深さ25μmの半球状の窪みが最小間隔3μmで六方配列に並んでいる転写部が形成された型を得た。得られた型の表面に、防錆性及び耐久性を付与するため、クロムめっきを施し、ロール型を得た。
[参考例1]
有機EL素子Aをそのまま面発光体として用いた。用いた面発光体の光学特性の評価結果を、表2に示す。
[実施例1]
活性エネルギー線硬化性組成物A100部、光拡散微粒子(Z)43部及びイオン液体A1部を混合し、混合物を得た。得られた混合物の硬化物の帯電防止特性の評価結果を、表2に示す。
製造例2で得られたロール型に、得られた混合物を塗布し、その上にポリエチレンテレフタレート基材(商品名「コスモシャインA4300」、東洋紡(株)製、厚さ188μm)を置き、ベース層の厚さが25μmになるようにニップロールで均一に伸ばした。その後、基材の上から紫外線を照射し、ロール型と基材に挟まれた混合物を硬化させ、ロール型を剥離し、基材を有する光取り出しフィルムを得た。
得られた光取り出しフィルムの走査型顕微鏡にて撮影した画像から算出した光取り出しフィルムの凹凸構造の大きさは、ほぼロール型の窪みの大きさに対応した球欠形状の突起が得られた。また、走査型顕微鏡にて撮影した画像から、得られた光取り出しフィルムの凹凸構造は、ロール型に対応し最小間隔3μmで六方配列に並び、光取り出しフィルムの面積に対する球状突起の底面部の面積の割合は、76%であった。
有機EL素子Aの光出射面側に、粘着層としてカーギル標準屈折液(屈折率1.52、(株)モリテックス製)を塗布し、得られた基材を有する光取り出しフィルムの基材の面を光学密着させ、面発光体を得た。得られた面発光体の光学特性の評価結果を、表2に示す。
[実施例2〜4、比較例1〜2]
混合物を表1に記載の種類と量で混合した以外は、実施例1と同様に操作を行い、光取り出しフィルム及び面発光体を得た。なお、イオン液体及び光拡散微粒子の含有量は、活性エネルギー硬化性組成物100質量部に対する質量部を表す。得られた混合物の硬化物の帯電防止特性の評価結果と得られた面発光体の光学特性の評価結果を、表2に示す。
[比較例3〜5]
混合物を表1に記載の種類と量で混合したが、マトリックス樹脂(X)と相溶しなかったため、光取り出しフィルム及び面発光体を得ることができなかった。
Figure 2015174399
Figure 2015174399
実施例1〜4で得られた光取り出しフィルムは、面発光体の光取り出し効率・法線輝度の向上や出射光波長の出射角度依存性の抑制を行うと共に、帯電防止性に優れた。
一方、比較例1で得られた光取り出しフィルムは、イオン液体(Y)を含まず、帯電防止性に劣った。比較例2で得られた光取り出しフィルムは、イオン液体(Y)を含むが、フッ素化合物を含有しており、湿熱試験後の密着性に劣った。比較例3〜5では、イオン液体(Y)を含まず、界面活性剤を含有しており、マトリックス樹脂(X)との相溶性に劣った。
本発明の光取り出しフィルムは、面発光体の光取り出し効率・法線輝度の向上や出射光波長の出射角度依存性の抑制を行うと共に、帯電防止性に優れるため、本発明の光取り出しフィルムを含む面発光体は、例えば、照明、ディスプレイ、スクリーン等に好適に用いることができる。
10 光取り出しフィルム
11 凹凸構造
12 凹凸構造層
13 ベース層
14 凹凸構造の底面部
21 基材
22 粘着層
23 保護フィルム
30 EL素子
31 ガラス基板
32 陽極
33 発光層
34 陰極
50 装置
51 混合物
52 ロール型
53 ニップロール
54 活性エネルギー線照射装置
55 タンク
56 配管

Claims (13)

  1. マトリックス樹脂(X)、イオン液体(Y)及び光拡散微粒子(Z)を含む、光取り出しフィルム。
  2. イオン液体(Y)を含み、前記イオン液体(Y)と、前記イオン液体(Y)を除く光取り出しフィルムを構成する材料との濁点滴定法から求めたsp値の差の絶対値が0.1から17である光取り出しフィルム。
  3. 光取り出しフィルムの表面抵抗率が、1×1014Ω/cm以下である、請求項1又は2に記載の光取り出しフィルム。
  4. 光取り出しフィルムの電荷減衰時間が、10秒以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光取り出しフィルム。
  5. 前記イオン液体(Y)のアニオンが、非フッ素系化合物アニオンである請求項1〜4のいずれか一項に記載の光取り出しフィルム。
  6. 前記イオン液体(Y)のアニオンが、グリコールエーテル硫酸エステルアニオン、及びアルキルベンゼンスルホン酸アニオンからなる群から選択される少なくとも1種のアニオンである、請求項5に記載の光取り出しフィルム。
  7. 前記イオン液体(Y)のカチオンが、アルカノールアミン塩及びアンモニウム塩である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の光取り出しフィルム。
  8. 光取り出しフィルムがマトリックス樹脂(X)を含み、
    前記イオン液体(Y)の含有量が、前記マトリックス樹脂(X)100質量部に対して、0.1質量部〜10質量部である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の光取り出しフィルム。
  9. 光取り出しフィルムが光拡散微粒子(Z)を含み、
    前記光拡散微粒子(Z)の含有量が、前記マトリックス樹脂(X)100質量部に対して、1質量部〜70質量部である、請求項8に記載の光取り出しフィルム。
  10. 光取り出しフィルムがマトリックス樹脂(X)を含み、
    前記マトリックス樹脂(X)が、アクリル樹脂である請求項1〜9のいずれか一項に記載の光取り出しフィルム。
  11. 光取り出しフィルムが、表面に凹凸構造を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の光取り出しフィルム。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の光取り出しフィルム及びEL素子を含む、面発光体。
  13. 光取り出しフィルムの製造方法であって、
    基材と凹凸構造の転写部を有する型との間に、イオン液体(Y)、及び活性エネルギー線硬化性組成物を含む混合物を供給し、活性エネルギー線を照射することを含む、光取り出しフィルムの製造方法。
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