JPWO2015173932A1 - 回転電機の電機子鉄心および電機子の製造方法 - Google Patents

回転電機の電機子鉄心および電機子の製造方法 Download PDF

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Abstract

この発明は、一の磁極ティースを周方向に移動させるだけで対象のスロット開口幅を拡大できるようにして、コイルの装着作業性を向上させることができるとともに、バックヨークを円環状のバックヨーク片を積層、一体化して構成して、鉄心の真円度の精度を高め、かつ鉄心の剛性を高めることができる回転電機の電機子鉄心および電機子の製造方法を得る。この発明に係る電機子鉄心(11)は、円環状のバックヨーク(12)、および、それぞれ、上記バックヨークの径方向一側に突出して周方向に配列された複数の磁極ティース(13)を有し、上記バックヨークが、円環状のバックヨーク片(20,21)を積層、一体化して構成され、上記複数の磁極ティースが、それぞれ、磁極ティース片(25,26)を積層、一体化して構成され、周方向に離間する第1位置と第2位置との間を周方向に往復移動可能に上記バックヨークに連結されている。

Description

この発明は、電動機や発電機などの回転電機の電機子鉄心および電機子の製造方法に関し、特に、電機子鉄心の生産性および回転電機の動作特性を向上できる鉄心構造に関する。
従来の回転電機では、電機子鉄心が分割ヨーク部と磁極ティース部からなる略T字状の複数の分割積層鉄心を円環状に連結して構成されていた。各分割積層鉄心は、分割ヨーク部と磁極ティース部を有し、互いに積層して結合される第1および第2分割鉄心片を備え、第1分割鉄心片の分割ヨーク部と第2分割鉄心片の分割ヨーク部は、互いに積層された状態においてティース部を挟んで反対方向に延びる接続端部を有し、第1分割鉄心片の接続端部には突起を備え、第2分割鉄心片の接続端部には分割ヨーク部の周方向に沿って延びる長孔を備え、隣接する一方の分割積層鉄心の第1分割鉄心片の突起を他方の分割積層鉄心の第2分割鉄心片の長孔に遊嵌させて、複数個の分割積層鉄心を無端状に連結し、環状形のヨーク部を拡径可能に構成している(例えば、特許文献1参照)。
また、他の従来の回転電機では、環状ヨークが、相互に回転自在な複数個の積層されたヨーク片から構成され、磁極ティースがそれぞれのヨーク片に形成され、積層されたヨーク片は、それぞれ長孔が形成された第1片と突起が形成された第2片を備え、長孔と突起を介して回転可能に接続されるとともに、突起が長孔内をスライドすることで、隣接する磁極ティース同士の間にそれぞれ形成される間隙の一部を他に比して拡大可能に構成している(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−281697号公報 特開2010−98938号公報
特許文献1,2に示された従来の回転電機では、突起を長孔内をスライドさせて、あるいは突起を長孔内で回動させて、所望の磁極ティース間の隙間を拡大させ、拡大された磁極ティース間の隙間からコイルをスロット内に挿入して、コイルの挿入作業性を高めていた。
しかしながら、特許文献1,2に示された従来の回転電機では、ある1カ所の磁極ティース間の隙間を拡大するためには、該当する磁極ティースを中心に電機子鉄心を左右に広げる、もしくは狭める作業が必要となり、作業工数が増大し、作業性が低下する。特に、大型あるいは多積層数の電機子鉄心の場合には、電機子鉄心が重くなるので、作業工数の増大に加えて、磁極ティース間の隙間を拡大するために必要な電機子鉄心の変形、移動作業に多大なエネルギーが必要となり、作業性が低下する。
また、電機子鉄心の真円度の精度が悪いと、回転電機の動作特性に影響を及ぼすことになる。特許文献1,2に示された従来の回転電機では、電機子鉄心が複数個の分割積層鉄心(ヨーク片)を連結部で連結して無端状に構成されているので、分割積層鉄心(ヨーク片)の連結部における剛性が小さくなり、これを起点として電機子鉄心の形状が崩れやすくなっている。そこで、コイルの電機子鉄心への装着が完了した後、電機子鉄心を円環状に戻す際に、電機子鉄心の真円度を高精度に確保することが困難となり、回転電機の動作特性の低下をもたらす。
この問題に対して、分割積層鉄心(ヨーク片)の連結部を溶接などにより固定して剛性を高め、あるいは円環状に戻した電機子鉄心をハウジングなどの円筒状部材に圧入や焼き嵌めなどにより固定して剛性を高めることができるが、作業工数が著しく増大してしまう。また、圧入や焼き嵌めによる方法では、ハウジングの剛性を大きく、かつハウジングの圧入面の加工精度を高くする必要があり、高コスト化をもたらすことになる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、一の磁極ティースを周方向に移動させるだけで対象のスロット開口幅を拡大できるようにして、コイルの装着作業性を向上させることができるとともに、バックヨークを円環状のバックヨーク片を積層、一体化して構成して、鉄心の真円度の精度を高め、かつ鉄心の剛性を高めることができる回転電機の電機子鉄心および電機子の製造方法を得ることを目的とする。
この発明に係る回転電機の電機子鉄心は、円環状のバックヨーク、および、それぞれ、上記バックヨークの径方向一側に突出して周方向に配列された複数の磁極ティースを有し、上記バックヨークが、円環状のバックヨーク片を積層、一体化して構成され、上記複数の磁極ティースが、それぞれ、磁極ティース片を積層、一体化して構成され、周方向に離間する第1位置と第2位置との間を周方向に往復移動可能に上記バックヨークに連結されている。
この発明では、複数の磁極ティースが、それぞれ、周方向に離間する第1位置と第2位置との間を周方向に往復移動可能に円環状のバックヨークに連結されているので、一の磁極ティースを例えば第1位置に移動させることで、スロット開口幅を拡大できる。したがって、従来技術のように、ある1カ所のスロット開口幅を拡大するためには、該当する磁極ティースを中心に電機子鉄心を左右に広げる必要がなく、コイルを装着する工数を削減でき、コイルの装着作業性が高められる。そこで、大型あるいは多積層数の電機子鉄心であっても、少ないエネルギーでスロット開口幅を拡大でき、コイルの装着作業性を向上できる。
また、バックヨークが円環状のバックヨーク片を積層、一体化して構成されているので、電機子鉄心の真円度の精度が高められ、回転電機の動作特性を向上させることができる。さらに、バックヨークが円環状に構成されているので、電機子鉄心の剛性を高めるための、溶接、圧入、焼き嵌めなどの工程が不要となり、作業工数を削減できるとともに、低コスト化が図られる。
この発明の実施の形態1に係る回転電機を示す平面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機における電機子鉄心の磁極ティース周りを示す平面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機における電機子鉄心を構成する第1バックヨーク片および第1磁極ティース片の配列状態を示す平面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機における電機子鉄心を構成する第1バックヨーク片および第1磁極ティースの配列状態を示す要部平面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機における電機子鉄心を構成する第2バックヨーク片および第2磁極ティース片の配列状態を示す平面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機における電機子鉄心を構成する第2バックヨーク片および第2磁極ティース片の配列状態を示す要部平面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機における電機子鉄心の磁極ティースの移動動作を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機における電機子鉄心に電機子コイルを装着する方法を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機における実施態様の電機子鉄心を構成する第3バックヨーク片および第2磁極ティース片の配列状態を示す平面図である。 この発明の実施の形態2に係る回転電機における電機子鉄心の磁極ティース周りを示す要部拡大図である。 この発明の実施の形態2に係る回転電機における電機子鉄心の磁極ティース周りを示す要部拡大図である。 この発明の実施の形態3に係る回転電機における電機子鉄心の磁極ティース周りを示す要部拡大図である。 この発明の実施の形態4に係る回転電機における電機子鉄心の磁極ティース周りを示す要部拡大図である。 この発明の実施の形態5に係る回転電機を示す平面図である。 この発明の実施の形態5に係る回転電機における電機子鉄心を構成する第1バックヨーク片および第1磁極ティース片の配列状態を示す平面図である。 この発明の実施の形態5に係る回転電機における電機子鉄心を構成する第2バックヨーク片および第2磁極ティース片の配列状態を示す平面図である。 この発明の実施の形態5に係る回転電機における電機子鉄心に電機子コイルを装着する方法を説明する図である。 この発明の実施の形態6に係る回転電機における電機子鉄心の磁極ティースの移動動作を説明する図である。 この発明の実施の形態7に係る回転電機における電機子鉄心の磁極ティース周りを示す要部平面図である。 この発明の実施の形態8に係る回転電機における電機子鉄心を示す平面図である。 この発明の実施の形態8に係る回転電機における電機子鉄心を構成する第1バックヨーク片および第1磁極ティース片の配列状態を示す要部平面図である。 この発明の実施の形態8に係る回転電機における電機子鉄心を構成する第2バックヨーク片および第2磁極ティース片の配列状態を示す要部平面図である。
以下、本発明による回転電機の電機子鉄心および電機子の製造方法の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る回転電機を示す平面図、図2はこの発明の実施の形態1に係る回転電機における電機子鉄心の磁極ティース周りを示す平面図、図3はこの発明の実施の形態1に係る回転電機における電機子鉄心を構成する第1バックヨーク片および第1磁極ティース片の配列状態を示す平面図、図4はこの発明の実施の形態1に係る回転電機における電機子鉄心を構成する第1バックヨーク片および第1磁極ティース片の配列状態を示す要部平面図、図5はこの発明の実施の形態1に係る回転電機における電機子鉄心を構成する第2バックヨーク片および第2磁極ティース片の配列状態を示す平面図、図6はこの発明の実施の形態1に係る回転電機における電機子鉄心を構成する第2バックヨーク片および第2磁極ティース片の配列状態を示す要部平面図である。図7はこの発明の実施の形態1に係る回転電機における電機子鉄心の磁極ティースの移動動作を説明する図であり、図7の(a)は磁極ティースが第2位置に位置している状態を示し、図7の(b)は一の磁極ティースが第1位置に位置している状態を示している。図8はこの発明の実施の形態1に係る回転電機における電機子鉄心に電機子コイルを装着する方法を説明する図である。
図1および図2において、回転電機100は、ハウジング(図示せず)内に配設された回転子1と、回転子1との間に一定の空隙を介して回転子1を囲繞するようにハウジングに同軸に保持された電機子10と、を備えている。
回転子1は、軸心位置に挿入された回転軸2に固着された回転子鉄心3と、回転子鉄心3の外周面に配設された磁石4と、を備えている。ここでは、10個の磁石4が回転子鉄心3の外周面に周方向に等角ピッチで配設されている。
電機子10は、磁極ティース13が、それぞれ、円環状のバックヨーク12の内周壁面から径方向内方に突出して、周方向に等角ピッチで複数本、ここでは24本配設された電機子鉄心11と、それぞれ、導体線を周方向に連続する2本の磁極ティース13の両側に位置するスロット14に複数回巻き回して作製されたコイル15aから構成される電機子コイル15と、電機子鉄心11と電機子コイル15との間に介在する絶縁体(図示せず)と、を備える。
バックヨーク12は、図3から図6に示されるように、電磁鋼板から打ち抜かれた円環状の第1および第2バックヨーク片20,21を備える。そして、矩形の切り欠き部20aが、それぞれ、径方向内方に開口するように、第1バックヨーク片20の内周側に周方向に等角ピッチで24個形成されている。さらに、抜きカシメ部20bが、それぞれ、切り欠き部20a間に位置するように、第1バックヨーク片20の外周側に等角ピッチで形成されている。また、長穴部21aが、それぞれ、穴方向を周方向として、第2バックヨーク片21の内周側に周方向に等角ピッチで24個形成されている。さらに、抜きカシメ部21bが、それぞれ、長穴部21a間に位置するように、第2バックヨーク片21の外周側に等角ピッチで形成されている。そして、第1バックヨーク片20と第2バックヨーク片21とを重ねた際に、抜きカシメ部20b,21bが重なり、長穴部21aが切り欠き部20a内に位置する。ここで、長穴部21aの穴形状は、周方向に延びる内周側および外周側の両縁部が、それぞれ、第2バックヨーク片21の軸心を中心とする円筒面の一部で構成され、周方向の両端面が、それぞれ、両縁部間の間隔(穴幅)を直径とする円筒面の一部で構成された、円弧形状となっている。
磁極ティース13は、図3から図6に示されるように、電磁鋼板から打ち抜かれた第1および第2磁極ティース片25,26を備える。第1磁極ティース片25は、基部25aと、基部25aの先端から周方向両側に突出する鍔部25bと、基部25aの中央位置に形成された抜きカシメ部25cと、基部25aの根元部の周方向中央から径方向外方に突出する突起部25dと、突起部25dの一面の突出端側にダボ状に形成された、長穴部21aの穴幅よりわずかに小さい直径の軸部25eと、を備える。第2磁極ティース片26は、基部26aと、基部26aの先端から周方向両側に突出する鍔部26bと、基部26aの中央位置に形成された抜きカシメ部26cと、を備える。第1磁極ティース片25は、突起部25dおよび軸部25eを除いて、第2磁極ティース片26と同一の外形形状に形成されている。そして、第1磁極ティース片25と第2磁極ティース片26とを重ねた際に、抜きカシメ部25c,26cが重なる。
電機子鉄心11を作製するには、まず、第1バックヨーク片20を配置し、ついで、図3および図4に示されるように、それぞれ、突起部25dを切り欠き部20a内に挿入して、基部25aを径方向内方に突出させて、第1磁極ティース片25を第1バックヨーク片20の内周側に、かつ第1バックヨーク片20と面一として、周方向に等角ピッチで配置する。ついで、軸部25eを長穴部21a内に入れるように、第2バックヨーク片21を第1バックヨーク片20上に配置する。さらに、第2磁極ティース片26を第1磁極ティース片25のそれぞれの上に重ねて、第2バックヨーク片21と面一に配置する。この操作を必要回数繰り返し行い、第1および第2バックヨーク片20,21の積層体が抜きカシメ部20b,21bの嵌合により固定、一体化され、円環状のバックヨーク12が形成される。また、第1および第2磁極ティース片25,26の積層体が抜きカシメ部25c,26cの嵌合により固定、一体化され、磁極ティース13が形成される。
このように作製された電機子鉄心11は、軸部25eが長穴部21a内を長穴部21aの穴方向、すなわち周方向にスライド移動可能となっている。そこで、磁極ティース13は、軸部25eが長穴部21aの周方向一端に接する第1位置と、軸部25eが長穴部21aの周方向他端に接する第2位置との間を往復移動可能に、バックヨーク12に取り付けられている。そして、図7の(a)に示されるように、磁極ティース13のそれぞれの軸部25eが長穴部21aの周方向他端に接すると、隣り合う磁極ティース13間の隙間、すなわちスロット開口幅が縮小された状態となる。また、図7の(b)に示されるように、一の磁極ティース13の軸部25eが長穴部21aの周方向一端に接すると、隣り合う磁極ティース13間の隙間、すなわちスロット開口幅が拡大された状態となる。
ついで、コイル15aの挿入作業について図8を参照しつつ説明する。なお、図8中、説明の便宜上、周方向に連続する2本の磁極ティース13の一側に位置するスロット14をスロット141とし、他側に位置するスロット14をスロット142とし、スロット14 1の周方向一側の磁極ティース13を磁極ティース131とし、スロット141の周方向他側の磁極ティース13を磁極ティース132、スロット142の周方向一側の磁極ティース13を磁極ティース133とし、スロット142の周方向他側の磁極ティース13を磁極ティース134とする。
まず、軸部25eが長穴部21aの周方向他端に接するように磁極ティース13をスライド移動させ、磁極ティース13のそれぞれを第2位置に位置させる。これにより、隣り合う磁極ティース13間のスロット開口部幅が縮小された状態となる。コイル15aは、それぞれ、導体線を環状に複数回巻いて作製される。
ついで、周方向に連続する2本の磁極ティース13の両側に位置するスロット141,142のそれぞれにおいて、軸部25eが長穴部21aの周方向一端に接するように、スロット141,142の周方向一側に位置する磁極ティース131,133を第1位置にスライド移動させ、スロット開口幅を拡大する。そして、コイル15aの導体線束を拡大されたスロット開口からスロット141,142に挿入する。ついで、スロット141,142の周方向一側に位置する磁極ティース131,133をスライド移動させて第2位置に戻し、1つのコイル15aが電機子鉄心11に装着される。この操作を繰り返し行い、コイル15aは、図8中、反時計回りに、1スロットピッチずつすらしながら、1つずつ電機子鉄心11に装着される。
ここで、3本目以降のコイル15aを電機子鉄心11に装着するときには、周方向に連続する2本の磁極ティース132,133の一側に位置するスロット141には他のコイル15aの導体線束が挿入されていないが、周方向に連続する2本の磁極ティース132,133の他側に位置するスロット142には他のコイル15aの導体線束が挿入されている。他のコイル15aの導体線束が挿入されていないスロット141には、コイル15aの導体線束の挿入が容易である。しかし、他のコイル15aの導体線束が挿入されているスロット142には、コイル15aの導体線束の挿入が困難となる。
この実施の形態1では、スロット141,142の周方向一側に位置する磁極ティース131,133を第1位置にスライド移動させ、スロット開口幅を拡大した後、コイル15aの導体線束をスロット141,142に挿入するので、他のコイル15aの導体線束が挿入されているスロット142にも、コイル15aの導体線束を容易に挿入できる。また、コイル15aの導体線束をスロット142に挿入した後、磁極ティース133を第2位置に戻すので、磁極ティース134が第2位置側に押圧され、磁極ティース134の軸部25eが長穴部21aの周方向他端に当接し、磁極ティース134が第2位置に位置決め固定される。
このように、実施の形態1によれば、バックヨーク12が円環状の打ち抜かれた第1および第2バックヨーク片20,21を積層して作製され、磁極ティース13がバックヨーク12の内周側に位置して第1位置と第2位置との間を周方向に往復移動可能にバックヨーク12に連結されている。そこで、導体線束が挿入されているスロット14の一側に位置する磁極ティース13を第1位置に移動させて、スロット開口幅を拡大し、コイル15aの導体電束を拡大されたスロット開口からスロット14に挿入できる。これにより、コイル15aの電機子鉄心11への装着が容易となり、コイル15aの装着作業性が向上される。さらに、コイル15aをスロット14内に整列して挿入しやすくなり、占積率が向上され、回転電機100の動作特性を向上させることができる。
バックヨーク12を変形・移動させることなく、磁極ティース13を周方向移動させるのみでスロット開口幅を拡大でき、コイル15aのスロット14への挿入作業性を向上させることができる。そこで、大径あるいは積層数の多い電機子鉄心11に対しても、少ないエネルギーを要するのみで、同様の効果が得られる。
バックヨーク12が円環状の第1および第2バックヨーク片20,21を積層、一体化して作製されているので、鉄心の真円度が高められ、回転電機100の動作特性を向上させることができる。また、コイル15aの電機子鉄心11への装着が完了した後、電機子鉄心11を円環状に戻す必要がないので、電機子鉄心11の真円度を高精度に確保することができる。
さらに、特許文献1,2では、電機子鉄心が複数の分割積層鉄心を無端状に連結して構成されているので、電機子鉄心の剛性を高めるために、分割積層鉄心を構成する連結部を溶接などにより固定する工程、あるいは円環状に戻した電機子鉄心をハウジングなどの円筒状部材に圧入や焼き嵌めなどにより固定する工程が必要であった。実施の形態1では、特許文献1,2で必要であったこれらの工程が不要となり、作業工数の削減が図られるとともに、低コスト化が図られる。
なお、上記実施の形態1では、電機子鉄心11は、第1バックヨーク片20と第1磁極ティース片25の組と、第2バックヨーク片21と第2磁極ティース片26の組とを交互に積層して構成されているが、電機子鉄心は、第1および第2バックヨーク片20,21と第1および第2磁極ティース片25,26のみで構成する必要はなく、第1バックヨーク片20と第1磁極ティース片25の組と、第2バックヨーク片21と第2磁極ティース片26の組との積層体を少なくとも1つ有していればよい。
例えば、図9に示されるように、電磁鋼板から打ち抜かれた円環状の第3バックヨーク片22および第2磁極ティース片26を用意する。第3バックヨーク片22は長穴部21aが省略されている点を除いて、第2バックヨーク片21と同様に作製されている。なお、抜きカシメ部22bが抜きカシメ部21bに相当する。そして、電機子鉄心を構成する一部の積層部分を、第1および第2バックヨーク片20,21と第1および第2磁極ティース片25,26を積層して構成し、電機子鉄心を構成する残る積層部分を、第3バックヨーク片22と第2磁極ティース片26を積層して構成してもよい。この場合、バックヨーク12における切り欠き部20aの占める割合が低減され、電機子鉄心を構成する鉄量を増加できるので、回転電機の動作特性を向上、例えばモータの効率を向上させることができる。
実施の形態2.
図10および図11はそれぞれこの発明の実施の形態2に係る回転電機における電機子鉄心の磁極ティース周りを示す要部拡大図であり、図10は磁極ティースが第2位置に位置している状態を示し、図11は1つの磁極ティースが第1位置に位置している状態を示している。
図10および図11において、第2バックヨーク片23は、電磁鋼板から円環状に打ち抜かれ、円弧形状の長穴部23aが、それぞれ、穴方向を周方向として、第2バックヨーク片23の内周側に周方向に等角ピッチで形成されている。また、抜きカシメ部23bが、それぞれ、長穴部23a間に位置するように、第2バックヨーク片23の外周側に等角ピッチで形成されている。さらに、凸部23cが、長穴部23aの周方向に延びる外周側の縁部の周方向両端側を内周側に突出するように形成されている。
この第2バックヨーク片23は、凸部23cが形成されている点を除いて、上記実施の形態1における第2バックヨーク片21と同様に構成されている。
なお、実施の形態2では、第2バックヨーク片21に替えて第2バックヨーク片23を用いている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
実施の形態2による電機子鉄心11Aでは、第1バックヨーク片20と第1磁極ティース片25の組と、第2バックヨーク片23と第2磁極ティース片26の組とを交互に積層して構成されている。そして、第1バックヨーク片20と第2バックヨーク片23とを重ねた際に、抜きカシメ部20b,23bが重なり、第1および第2バックヨーク片20,23の積層体が一体化され、バックヨーク12Aが作製される。また、第1および第2磁極ティース片25,26の積層体が抜きカシメ部25c、26cの嵌合により一体化され、磁極ティース13が作製される。そして、第1磁極ティース片25の突起部25dが切り欠き部20a内に挿入され、軸部25eが長穴部23a内に遊嵌状態に挿入される。
実施の形態2では、バックヨーク12Aが円環状の打ち抜かれた第1および第2バックヨーク片20,23を積層して作製され、磁極ティース13がバックヨーク12Aの内周側に位置して第1位値と第2位置との間を周方向に往復移動可能にバックヨーク12Aに連結されている。したがって、実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
実施の形態2では、凸部23cが長穴部23aの周方向に延びる外周側の縁部の周方向両端側を内周側に突出するように形成され、長穴部23aの穴幅(径方向幅)が凸部23cの位置で狭くなっている。そこで、軸部25eが、長穴部23aの穴方向に沿って周方向の一側にスライド移動し、凸部23cを径方向外方に弾性変形させて凸部23cを乗り越え、図11に示されるように、長穴部23aの一端に接する第1位置に位置する。また、軸部25eが、長穴部23aの穴方向に沿って周方向の他側にスライド移動し、凸部23cを径方向外方に弾性変形させて凸部23cを乗り越え、図10に示されるように、長穴部23aの他端に接する第2位置に位置する。軸部25eが凸部23cを乗り越えるには、凸部23cを弾性変形させる力が必要となるので、軸部25e、すなわち磁極ティース13が第1位置および第2位置に位置決め保持される。なお、凸部23cの突出量を調整することにより、凸部23cを乗り越える力を設定できる。
実施の形態2によれば、磁極ティース13を容易に、かつ正確に第1位置および第2位置に位置決め保持できるので、電機子製造の作業工数を削減できるとともに、磁極ティース13の位置のばらつきが抑制され、回転電機の動作特性を向上させることができる。
なお、上記実施の形態2では、凸部23cが、長穴部23aの周方向に延びる外周側の縁部の周方向両端側を内周側に突出するように形成されているが、凸部は、長穴部23aの周方向に延びる内周側の縁部の周方向両端側を外周側に突出するように形成されてもよい。
実施の形態3.
図12はこの発明の実施の形態3に係る回転電機における電機子鉄心の磁極ティース周りを示す要部拡大図である。
図12において、第2バックヨーク片24は、電磁鋼板から円環状に打ち抜かれ、円弧形状の長穴部24aが、それぞれ、穴方向を周方向として、第2バックヨーク片24の内周側に周方向に等角ピッチで形成されている。また、抜きカシメ部24bが、それぞれ、長穴部24a間に位置するように、第2バックヨーク片24の外周側に等角ピッチで形成されている。また、凸部24cが、長穴部24aの周方向に延びる外周側の縁部の周方向両端側を内周側に突出するように形成されている。さらに、補助孔24dが、凸部24cを挟んで長穴部24aと相対して、凸部24cの外周側に凸部24cに近接して第2バックヨーク片24に形成されている。
この第2バックヨーク片24は、凸部24cおよび補助孔24dが形成されている点を除いて、上記実施の形態1における第2バックヨーク片21と同様に構成されている。
なお、実施の形態3では、第2バックヨーク片21に替えて第2バックヨーク片24を用いている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
実施の形態3による電機子鉄心11Bでは、第1バックヨーク片20と第1磁極ティース片25の組と、第2バックヨーク片24と第2磁極ティース片26の組とを交互に積層して構成されている。そして、第1バックヨーク片20と第2バックヨーク片24とを重ねた際に、抜きカシメ部20b,24bが重なり、第1および第2バックヨーク片20,24の積層体が一体化され、バックヨーク12Bが作製される。また、第1および第2磁極ティース片25,26の積層体が抜きカシメ部25c、26cの嵌合により一体化され、磁極ティース13が作製される。第1磁極ティース片25の突起部25dが切り欠き部20a内に挿入され、軸部25eが長穴部24a内に遊嵌状態に挿入される。
実施の形態3では、バックヨーク12Bが円環状の打ち抜かれた第1および第2バックヨーク片20,24を積層して作製され、磁極ティース13がバックヨーク12Bの内周側に位置して第1位値と第2位置との間を周方向に往復移動可能にバックヨーク12Bに連結されている。したがって、実施の形態3においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
実施の形態3では、凸部24cが長穴部24aの周方向に延びる外周側の縁部の周方向両端側を内周側に突出するように形成され、長穴部24aの穴幅(径方向幅)が凸部24cの位置で狭くなっている。また、補助孔24dが、凸部24cの外周側に近接して形成され、凸部24cが薄肉に形成され、弾性変形しやすくなっている。
そこで、軸部25eが、長穴部24aの穴方向に沿って周方向の一側にスライド移動し、凸部24cを乗り越える際に、凸部24cを押し上げる。これにより、補助孔24dと長穴部24aとの間に形成された薄肉の凸部24cが弾性変形し、軸部25eが凸部24cを乗り越える。軸部25eが凸部24cを乗り越えると、凸部24cが復元する。そして、凸部24cの復元力により、軸部25eが周方向の一側に移動し、長穴部24aの周方向の一端に接する第1位置に位置する。同様に、軸部25eが、長穴部23aの穴方向に沿って周方向の他側にスライド移動し、凸部24cを弾性変形させて凸部24cを乗り越え、長穴部24aの他端に接する第2位置に位置する。軸部25eが凸部24cを乗り越えるには、凸部24cを弾性変形させる力が必要となるので、磁極ティース13が第1位置および第2位置に位置決め保持される。なお、補助孔24dと長穴部24aとの間の凸部24cの厚さを調整することにより、凸部24cを乗り越える力を設定できる。
実施の形態3によれば、磁極ティース13を容易に、かつ正確に第1位置および第2位置に位置決め保持できるので、電機子の製造工程を削減できるとともに、磁極ティース13の位置のばらつきが抑制され、回転電機の動作特性を向上させることができる。
実施の形態4.
図13はこの発明の実施の形態4に係る回転電機における電機子鉄心の磁極ティース周りを示す要部拡大図である。
図13において、磁極ティース13Aは、断面楕円形の軸部25e’が突起部25dに形成されている第1磁極ティース片を用いている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
実施の形態4による電機子鉄心11Cでは、軸部25e’が長穴部21a内に遊嵌状態に挿入され、磁極ティース13Aがバックヨーク12の内周側に位置して第1位値と第2位置との間を周方向に往復移動可能にバックヨーク12に連結されている。したがって、実施の形態4においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
ここで、第2磁極ティース片26の第2基部26aの外周端面は、第2バックヨーク片21の内周端面の曲率半径と同等の曲率半径に形成されるが、第2バックヨーク片21と第2磁極ティース片26との間には不可避な微小の隙間が形成される。
そして、例えば、実施の形態1において、磁極ティース13の移動力を小さくしてコイル15aの装着作業性を高める、あるいは長穴部21aや軸部25eの加工精度を高めないで低コスト化を図るなどの理由から、長穴部21aと軸部25eの嵌め合い隙間を大きくした場合、第2バックヨーク片21と第2磁極ティース片26との間に形成される隙間により、軸部25eの軸心を中心とする磁極ティース13の回動が誘発される。この磁極ティース13の回動は、第2位値に位置する磁極ティース13の位置(姿勢)のばらつきを誘発し、回転電機の動作特性を低下させることになる。
実施の形態4では、軸部25e’が断面楕円形に作製されているので、図13中矢印Aで示される、軸部25e’の軸心を中心とする磁極ティース13Aの回動を抑制できる。そこで、第2位値に位置する磁極ティース13Aの位置(姿勢)のばらつきが抑制され、回転電機の動作特性を向上させることができる。さらに、長穴部21aと軸部25eの嵌め合い隙間を大きくできるので、磁極ティース13の移動力が小さくなり、コイル15aの装着作業性が高められる。また、長穴部21aや軸部25e’の加工精度を過度に高める必要がなく、低コスト化が図られる。
なお、上記実施の形態4では、実施の形態1における断面円形の軸部を断面楕円形の軸部に替えているが、実施の形態2,3における断面円形の軸部を断面楕円形の軸部に替えても、同様の効果が得られる。
実施の形態5.
図14はこの発明の実施の形態5に係る回転電機を示す平面図、図15はこの発明の実施の形態5に係る回転電機における電機子鉄心を構成する第1バックヨーク片および第1磁極ティース片の配列状態を示す平面図、図16はこの発明の実施の形態5に係る回転電機における電機子鉄心を構成する第2バックヨーク片および第2磁極ティース片の配列状態を示す平面図、図17はこの発明の実施の形態5に係る回転電機における電機子鉄心に電機子コイルを装着する方法を説明する図である。
図14において、回転電機101は、ハウジング(図示せず)内に配設された回転子1と、回転子1との間に一定の空隙を介して回転子1を囲繞するようにハウジングに同軸に保持された電機子40と、を備えている。
電機子40は、磁極ティース43が、それぞれ、円環状のバックヨーク42の内周壁面から径方向内方に突出して、周方向に等角ピッチで複数本、ここでは24本配設された電機子鉄心41と、それぞれ、導体線を周方向に連続する2本の磁極ティース43の両側に位置するスロット44に複数回巻き回して作製されたコイル15aから構成される電機子コイル15と、電機子鉄心41と電機子コイル15との間に介在する絶縁体(図示せず)と、を備える。
バックヨーク42は、図15および図16に示されるように、電磁鋼板から打ち抜かれた円環状の第1および第2バックヨーク片50,51を備える。そして、長穴部50aが、それぞれ、穴方向を周方向として、第1バックヨーク片50の内周側に周方向に等角ピッチで24個形成されている。連通部50bが長穴部50aのそれぞれを第1バックヨーク片50の内周側と連通するように第1バックヨーク片50に形成されている。さらに、抜きカシメ部50cが、それぞれ、長穴部50a間に位置するように、第1バックヨーク片50の外周側に等角ピッチで形成されている。抜きカシメ部51aが、それぞれ、第2バックヨーク片51の外周側に等角ピッチで形成されている。そして、第1バックヨーク片50と第2バックヨーク片51とを重ねた際に、抜きカシメ部50c,51aが重なる。ここで、長穴部50aの穴形状は、周方向に延びる内周側および外周側の両縁部が、それぞれ、第1バックヨーク片50の軸心を中心とする円筒面の一部で構成され、周方向の両端面が、それぞれ、両縁部間の間隔(穴幅)を直径とする円筒面の一部で構成された、円弧形状となっている。
磁極ティース43は、図15および図16に示されるように、電磁鋼板から打ち抜かれた第1および第2磁極ティース片55,56を備える。第1磁極ティース片55は、基部55aと、基部55aの先端から周方向両側に突出する鍔部55bと、基部55aの中央位置に形成された抜きカシメ部55cと、基部55aの根元部の周方向中央から径方向外方に突出する突起部55dと、突起部55dの突出端から周方向両側に突出する嵌合部55eと、を備える。第2磁極ティース片56は、基部56aと、基部56aの先端から周方向両側に突出する鍔部56bと、基部56aの中央位置に形成された抜きカシメ部56cと、を備える。第1磁極ティース片55は、突起部55dおよび嵌合部55eを除いて、第2磁極ティース片56と同一の外形形状に形成されている。そして、第1磁極ティース片55と第2磁極ティース片56とを重ねた際に、抜きカシメ部55c,56cが重なる。
ここで、嵌合部55eは、周方向に延びる内周側および外周側の両縁部が、長穴部50aの内周側および外周側の両縁部の曲率半径と略等しい曲率半径の円筒面の一部で構成された、周方向長さが長穴部50aより短い円弧形状に形成されている。
電機子鉄心41を作製するには、まず、第1バックヨーク片50を配置し、ついで、図15に示されるように、それぞれ、嵌合部55eを長穴部50a内に挿入して、基部55aを径方向内方に突出させて、第1磁極ティース片55を第1バックヨーク片50の内周側に、かつ第1バックヨーク片50と面一として、周方向に等角ピッチで配置する。ついで、第2バックヨーク片51を第1バックヨーク片50上に配置する。さらに、第2磁極ティース片56を第1磁極ティース片55のそれぞれの上に重ねて、第2バックヨーク片51と面一に配置する。この操作を必要回数繰り返し行い、第1および第2バックヨーク片50,51の積層体が抜きカシメ部50c,51aの嵌合により固定、一体化され、円環状のバックヨーク42が形成される。また、第1および第2磁極ティース片55,56の積層体が抜きカシメ部55c,56cの嵌合により固定、一体化され、磁極ティース43が形成される。
このように作製された電機子鉄心41は、嵌合部55eが長穴部50a内を長穴部50aの穴方向、すなわち周方向にスライド移動可能となっている。そこで、磁極ティース43は、嵌合部55eが長穴部50aの周方向一端に接する第1位置と、嵌合部55eが長穴部50aの周方向他端に接する第2位置との間を往復移動可能に、バックヨーク42に取り付けられている。そして、磁極ティース43のそれぞれの嵌合部55eが長穴部50aの周方向他端に接すると、隣り合う磁極ティース43間の隙間、すなわちスロット開口幅が縮小された状態となる。また、一の磁極ティース43の嵌合部55eが長穴部50aの周方向一端に接すると、隣り合う磁極ティース43間の隙間、すなわちスロット開口幅が拡大された状態となる。
ついで、コイル15aの挿入作業について図17を参照しつつ説明する。なお、図17中、説明の便宜上、周方向に連続する2本の磁極ティース43の一側に位置するスロット44をスロット441とし、他側に位置するスロット44をスロット442とし、スロット441の周方向一側の磁極ティース43を磁極ティース431とし、スロット441の周方向他側の磁極ティース13を磁極ティース432、スロット442の周方向一側の磁極ティース43を磁極ティース433とし、スロット442の周方向他側の磁極ティース43を磁極ティース434とする。
まず、嵌合部55eが長穴部50aの周方向他端に接するように磁極ティース43をスライド移動させ、磁極ティース43のそれぞれを第2位置に位置させる。これにより、隣り合う磁極ティース43間のスロット開口部幅が縮小された状態となる。コイル15aは、それぞれ、導体線を環状に複数回巻いて作製される。
ついで、周方向に連続する2本の磁極ティース43の両側に位置するスロット441,442のそれぞれにおいて、軸部55eが長穴部50aの周方向一端に接するように、スロット441,442の周方向一側に位置する磁極ティース431,433を第1位置にスライド移動させ、スロット開口幅を拡大する。そして、コイル15aの導体線束を拡大されたスロット開口からスロット441,442に挿入する。ついで、スロット441,442の周方向一側に位置する磁極ティース431,433をスライド移動させて第2位置に戻し、1つのコイル15aが電機子鉄心41に装着される。この操作を繰り返し行い、コイル15aは、図17中、反時計回りに、1スロットピッチずつすらしながら、1つずつ電機子鉄心41に装着される。
ここで、3本目以降のコイル15aを電機子鉄心41に装着するときには、周方向に連続する2本の磁極ティース432,433の一側に位置するスロット441には他のコイル15aの導体線束が挿入されていないが、周方向に連続する2本の磁極ティース432,433の他側に位置するスロット442には他のコイル15aの導体線束が挿入されている。他のコイル15aの導体線束が挿入されていないスロット441には、コイル15aの導体線束の挿入が容易である。しかし、他のコイル15aの導体線束が挿入されているスロット442には、コイル15aの導体線束の挿入が困難となる。
この実施の形態5では、スロット441,442の周方向一側に位置する磁極ティース431,433を第1位置にスライド移動させ、スロット開口幅を拡大した後、コイル15aの導体線束をスロット441,442に挿入するので、他のコイル15aの導体線束が挿入されているスロット442にも、コイル15aの導体線束を容易に挿入できる。また、コイル15aの導体線束をスロット442に挿入した後、磁極ティース433を第2位置に戻すので、磁極ティース434が第2位置側に押圧され、磁極ティース434の軸部55eが長穴部50aの周方向他端に当接し、磁極ティース434が第2位置に位置決め固定される。
このように、実施の形態5によれば、バックヨーク42が円環状の打ち抜かれた第1および第2バックヨーク片50,51を積層して作製され、磁極ティース43がバックヨーク42の内周側に位置して第1位置と第2位置との間を周方向に往復移動可能にバックヨーク42に連結されている。そこで、導体線束が挿入されているスロット44の一側に位置する磁極ティース43を第1位置に移動させて、スロット開口幅を拡大し、コイル15aの導体電束を拡大されたスロット開口からスロット44に挿入できるので、コイル15aの電機子鉄心41への装着が容易となり、コイル15aの装着作業性が向上される。これにより、コイル15aをスロット44内に整列して挿入しやすくなり、占積率が向上され、回転電機101の動作特性を向上させることができる。
バックヨーク42を変形・移動させることなく、磁極ティース43を周方向移動させるのみでスロット開口幅を拡大でき、コイル15aのスロット44への挿入作業性を向上させることができる。そこで、大径あるいは積層数の多い電機子鉄心41に対しても、少ないエネルギーを要するのみで、同様の効果が得られる。
バックヨーク42が円環状の第1および第2バックヨーク片50,51を積層、一体化して作製されているので、真円度が高められ、回転電機101の動作特性を向上させることができる。また、コイル15aの電機子鉄心41への装着が完了した後、電機子鉄心41を円環状に戻す必要がないので、電機子鉄心41の真円度を高精度に確保することができる。
さらに、実施の形態5では、複数の分割積層鉄心を無端状に連結して構成されている従来の電機子鉄心構造で必要であった剛性を高める工程が不要となるので、作業工数の削減が図られるとともに、低コスト化が図られる。
なお、上記実施の形態5では、電機子鉄心41は、第1バックヨーク片50と第1磁極ティース片55の組と、第2バックヨーク片51と第2磁極ティース片56の組とを交互に積層して構成されているが、電機子鉄心は、この構成に限定されず、例えば、第1バックヨーク片50と第1磁極ティース片55の組の積層体を少なくとも1つ有し、残る積層部分を、第2バックヨーク片51と第2磁極ティース片56の組の積層体で構成してもよい。
実施の形態6.
図18はこの発明の実施の形態6に係る回転電機における電機子鉄心の磁極ティースの移動動作を説明する図であり、図18の(a)は磁極ティースが第2位置に位置している状態を示し、図18の(b)は一の磁極ティースが第1位置に位置している状態を示している。なお、図18では、便宜上、電機子鉄心の一端に位置する第2バックヨーク片および第2磁極ティース片を省略している。
図18において、第1バックヨーク片52は、電磁鋼板から円環状に打ち抜かれ、円弧形状の長穴部52aが、それぞれ、穴方向を周方向として、第1バックヨーク片52の内周側に周方向に等角ピッチで24個形成されている。連通部52bが長穴部52aのそれぞれを第1バックヨーク片52の内周側と連通するように第1バックヨーク片52に形成されている。また、抜きカシメ部52cが、それぞれ、長穴部52a間に位置するように、第2バックヨーク片52の外周側に等角ピッチで形成されている。さらに、凸部52dが、長穴部52aの周方向に延びる外周側の縁部の周方向両端側を内周側に突出するように形成されている。
第1磁極ティース片57は、基部57aと、基部57aの先端から周方向両側に突出する鍔部57bと、基部57aの中央位置に形成された抜きカシメ部57cと、基部57aの根元部の周方向中央から径方向外方に突出する突起部57dと、突起部57dの突出端から周方向両側に突出する円弧形状の嵌合部57eと、嵌合部57eの外周側の縁部に形成された凹部57fと、を備える。凹部57fは、嵌合部57eが長穴部52aの周方向一端に接するときに凸部52dを収容して圧入を解放し、かつ嵌合部57eが長穴部52aの周方向他端に接するときに凸部52dを収容して圧入を解放するように嵌合部57eの外周側の縁部に形成されている。
第1バックヨーク片52は、凸部52dが形成されている点を除いて、上記実施の形態5における第1バックヨーク片50と同様に構成されている。また、第1磁極ティース片57は、凹部57fが形成されている点を除いて、上記実施の形態5における第1磁極ティース片55と同様に構成されている。
なお、実施の形態6では、第1バックヨーク片50および第1磁極ティース片55に替えて第1バックヨーク片52および第1磁極ティース片57を用いている点を除いて、上記実施の形態5と同様に構成されている。
実施の形態6による電機子鉄心41Aでは、第1バックヨーク片52と第1磁極ティース片57の組と、第2バックヨーク片51と第2磁極ティース片56の組とを交互に積層して構成されている。そして、第1バックヨーク片52と第2バックヨーク片51とを重ねた際に、抜きカシメ部52c,51aが重なり、第1および第2バックヨーク片52,51の積層体が一体化され、バックヨーク42Aが作製される。また、第1および第2磁極ティース片57,56の積層体が抜きカシメ部57c、56cの嵌合により一体化され、磁極ティース43Aが作製される。そして、第1磁極ティース片57の突起部57dが連通部52b内に挿入され、嵌合部57eが長穴部52a内に遊嵌状態に挿入される。
実施の形態6では、バックヨーク42Aが円環状の打ち抜かれた第1および第2バックヨーク片52,51を積層して作製され、磁極ティース43Aがバックヨーク42Aの内周側に位置して第1位値と第2位置との間を周方向に往復移動可能にバックヨーク42Aに連結されている。したがって、実施の形態6においても、上記実施の形態5と同様の効果が得られる。
実施の形態6では、凸部52dが長穴部52aの周方向に延びる外周側の縁部の周方向両端側を内周側に突出するように形成され、長穴部52aの穴幅(径方向幅)が凸部52dの位置で狭くなっている。そこで、嵌合部57eが、長穴部52aの穴方向に沿って周方向の一側にスライド移動し、凸部52dを径方向外方に弾性変形させて凸部52dを乗り越え、図18の(b)に示されるように、長穴部52aの一端に接する第1位置に位置する。このとき、凸部52dが凹部57f内に収納され、圧入が解放される。
また、嵌合部57eが、長穴部52aの穴方向に沿って周方向の他側にスライド移動し、凸部52cを径方向外方に弾性変形させて凸部52cを乗り越え、図18の(a)に示されるように、長穴部52aの他端に接する第2位置に位置する。このとき、凸部52cが凹部57f内に収納され、圧入が解放される。
ここで、嵌合部57eが凸部52dを乗り越えるには、凸部52dを弾性変形させる力が必要となるので、嵌合部52e、すなわち磁極ティース43Aが第1位置および第2位置に位置決め保持される。なお、凸部52dの突出量を調整することにより、凸部52dを乗り越える力を設定できる。
実施の形態6によれば、磁極ティース43Aを容易に、かつ正確に第1位置および第2位置に位置決め保持できるので、電機子の製造工程を削減できるとともに、磁極ティース43Aの位置のばらつきが抑制され、回転電機の動作特性を向上させることができる。
ここで、上記実施の形態6において、補助孔を凸部52dを挟んで長穴部52aと相対するように第1バックヨーク片52に形成して凸部52dを薄肉に構成し、嵌合部57eの圧入時に、凸部52dを弾性変形しやすくするようにしてもよい。
なお、上記実施の形態6では、電機子鉄心41Aは、第1バックヨーク片52と第1磁極ティース片57の組と、第2バックヨーク片51と第2磁極ティース片56の組とを交互に積層して構成されているが、電機子鉄心は、この構成に限定されず、例えば、第1バックヨーク片52と第1磁極ティース片57の組の積層体を少なくとも1つ有し、残る積層部分を、第2バックヨーク片51と第2磁極ティース片56の組の積層体で構成してもよい。
実施の形態7.
図19はこの発明の実施の形態7に係る回転電機における電機子鉄心の磁極ティース周りを示す要部平面図である。なお、図19では、便宜上、電機子鉄心の一端に位置する第2バックヨーク片および第2磁極ティース片を省略している。
図19において、第1バックヨーク片53は、電磁鋼板から円環状に打ち抜かれ、突起部53aが、それぞれ、第1バックヨーク片53の内周端から径方向内方に突出して、周方向に等角ピッチで24個形成されている。円弧形状の嵌合部53bが突起部53aのそれぞれの突出端から周方向両側に突出するように形成されている。抜きカシメ部53cが、それぞれ、嵌合部53b間に位置するように、第1バックヨーク片53の外周側に等角ピッチで形成されている。第1磁極ティース片58は、電磁鋼板から打ち抜かれ、基部58aと、基部58aの先端から周方向両側に突出する鍔部58bと、基部58aの中央位置に形成された抜きカシメ部58cと、基部58aの根元部側の周方向中央位置に形成された円弧形状の長穴部58dと、長穴部58dを根元部外方に連通する連通部58eと、を備える。
なお、実施の形態7では、第1バックヨーク片50および第1磁極ティース片55に替えて第1バックヨーク片53および第1磁極ティース片58を用いている点を除いて、上記実施の形態5と同様に構成されている。
実施の形態7による電機子鉄心41Bでは、第1バックヨーク片53と第1磁極ティース片58の組と、第2バックヨーク片51と第2磁極ティース片56の組とを交互に積層して構成されている。そして、第1バックヨーク片53と第2バックヨーク片51とを重ねた際に、抜きカシメ部53c,51aが重なり、第1および第2バックヨーク片53,51の積層体が一体化され、バックヨーク42Bが作製される。また、第1および第2磁極ティース片58,56の積層体が抜きカシメ部58c、56cの嵌合により一体化され、磁極ティース43Bが作製される。そして、第1バックヨーク片53の突起部53aが連通部58e内に挿入され、嵌合部53bが長穴部58d内に遊嵌状態に挿入される。そして、嵌合部53bが長穴部58dの周方向一端に接して、磁極ティース43Bが第1位置に位置し、嵌合部53bが長穴部58dの周方向他端に接して、磁極ティース43Bが第2位置に位置する。
実施の形態7では、バックヨーク42Bが円環状の打ち抜かれた第1および第2バックヨーク片53,51を積層して作製され、磁極ティース43Bがバックヨーク42Bの内周側に位置して第1位値と第2位置との間を周方向に往復移動可能にバックヨーク42Bに連結されている。したがって、実施の形態7においても、上記実施の形態5と同様の効果が得られる。
ここで、実施の形態7において、凸部を長穴部58dの周方向に延びる内周側の縁部の周方向両端側を外周側に突出するように形成し、嵌合部53bが長穴部58dの周方向一端に接するときに凸部を収容して圧入を解放し、かつ嵌合部53bが長穴部58dの周方向他端に接するときに凸部を収容して圧入を解放するように嵌合部53bの内周側の縁部に凹部を形成してもよい。この場合、上記実施の形態6と同様に、磁極ティース43Bを容易に、かつ正確に第1位置および第2位置に位置決め保持できる効果が得られる。さらに、補助孔を凸部を挟んで長穴部58dと相対するように第1磁極ティース片58に形成して凸部を薄肉に構成し、嵌合部53dの圧入時に、凸部を弾性変形しやすくするようにしてもよい。
なお、上記実施の形態7では、電機子鉄心41Bは、第1バックヨーク片53と第1磁極ティース片58の組と、第2バックヨーク片51と第2磁極ティース片56の組とを交互に積層して構成されているが、電機子鉄心は、この構成に限定されず、例えば、第1バックヨーク片53と第1磁極ティース片58の組の積層体を少なくとも1つ有し、残る積層部分を、第2バックヨーク片51と第2磁極ティース片56の組の積層体で構成してもよい。
実施の形態8.
図20はこの発明の実施の形態8に係る回転電機における電機子鉄心を示す平面図、図21はこの発明の実施の形態8に係る回転電機における電機子鉄心を構成する第1バックヨーク片および第1磁極ティース片の配列状態を示す要部平面図、図22はこの発明の実施の形態8に係る回転電機における電機子鉄心を構成する第2バックヨーク片および第2磁極ティース片の配列状態を示す要部平面図である。
図20において、電機子鉄心61は、円環状のバックヨーク62と、それぞれ、バックヨーク62の内周壁面から径方向内方に突出して、周方向に等角ピッチで配列された
24本の磁極ティース63と、を備える。
バックヨーク62は、図21および図22に示されるように、電磁鋼板から打ち抜かれた円環状の第1および第2バックヨーク片70,71を備える。そして、断面円形の軸部70aが、それぞれ、第1バックヨーク片70の一面から突出して、第1バックヨーク片70の内周側に等角ピッチで周方向に24個形成されている。抜きカシメ部70bが、それぞれ、軸部70a間に位置して、第1バックヨーク片70の外周側に等角ピッチで形成されている。切り欠き部71aが、それぞれ、内周側に開口して、第2バックヨーク片71に周方向に等角ピッチで、軸部70aと同数形成されている。抜きカシメ部71bが、それぞれ、切り欠き部71a間に位置して、第2バックヨーク片71の外周側に等角ピッチで形成されている。そして、第1バックヨーク片70と第2バックヨーク片71とを重ねた際に、抜きカシメ部70b,71bが重なる。
磁極ティース63は、図21および図22に示されるように、電磁鋼板から打ち抜かれた第1および第2磁極ティース片75,76を備える。第1磁極ティース片75は、基部75aと、基部75aの先端から周方向両側に突出する鍔部75bと、基部75aの中央位置に形成された抜きカシメ部75cと、を備える。第2磁極ティース片76は、基部76aと、基部76aの先端から周方向両側に突出する鍔部76bと、基部76aの中央位置に形成された抜きカシメ部76cと、基部76aの根元部側の周方向中央位置に形成された円弧形状の長穴部76dと、を備える。そして、第1磁極ティース片75と第2磁極ティース片76とを重ねた際に、抜きカシメ部75c,76cが重なる。
ここで、切り欠き71aの周方向に延びる底部が、第2バックヨーク片71の軸心を中心とする円弧形状に形成され、基部76aの根元側端部が、切り欠き71aの底部と略等しい曲率半径の円弧形状に形成されている。さらに、基部76aの根元側端部の周方向幅が、切り欠き71aの周方向幅より短くなっている。
電機子鉄心61を作製するには、まず、図21に示されるように、第1バックヨーク片70を配置し、第1磁極ティース片75を第1バックヨーク片70の内周側に、かつ第1バックヨーク片70と面一として、周方向に等角ピッチで配置する。ついで、第2バックヨーク片71を第1バックヨーク片70上に配置する。さらに、図22に示されるように、軸部70aを長穴部76d内に挿入するように、第2磁極ティース片76を第1磁極ティース片75のそれぞれの上に重ねて、第2バックヨーク片71と面一に配置する。この操作を必要回数繰り返し行い、第1および第2バックヨーク片70,71の積層体が抜きカシメ部70b,71bの嵌合により固定、一体化され、円環状のバックヨーク62が形成される。また、第1および第2磁極ティース片75,76の積層体が抜きカシメ部75c,76cの嵌合により固定、一体化され、磁極ティース63が形成される。
このように作製された電機子鉄心61は、軸部70aが長穴部76d内に挿入され、磁極ティース63が周方向にスライド移動可能となっている。そこで、磁極ティース63は、軸部70aが長穴部76dの周方向他端に接する第1位置と、軸部70aが長穴部76dの周方向一端に接する第1位置との間を往復移動可能に、バックヨーク62に取り付けられている。そして、磁極ティース63のそれぞれの長穴部76dの周方向一端が軸部70aに接すると、隣り合う磁極ティース63間の隙間、すなわちスロット開口幅が縮小された状態となる。また、一の磁極ティース63の長穴部76dの周方向他端が軸部70aに接すると、隣り合う磁極ティース63間の隙間、すなわちスロット開口幅が拡大された状態となる。
実施の形態8においても、上記実施の形態1と同様に、コイル15aが、導体線束を周方向に連続する2本の磁極ティース63の両側に位置するスロット64のそれぞれに挿入して、電機子鉄心61に装着される。そして、コイル15aは、例えば、反時計回りに、1スロットピッチずつすらしながら、電機子鉄心61に装着される。
実施の形態8によれば、バックヨーク62が円環状の打ち抜かれた第1および第2バックヨーク片70,71を積層して作製され、磁極ティース63がバックヨーク62の内周側に位置して第1位置と第2位置との間を周方向に往復移動可能にバックヨーク62に連結されている。そこで、導体線束が挿入されているスロット64の一側に位置する磁極ティース63を第1位置に移動させて、スロット開口幅を拡大し、コイル15aの導体電束を拡大されたスロット開口からスロット64に挿入できるので、コイル15aの電機子鉄心61への装着が容易となり、コイル15aの装着作業性が向上される。これにより、コイル15aをスロット64内に整列して挿入しやすくなり、占積率が向上され、回転電機の動作特性を向上させることができる。
バックヨーク62を変形・移動させることなく、磁極ティース63を周方向移動させるのみでスロット開口幅を拡大でき、コイル15aのスロット64への挿入作業性を向上させることができる。そこで、大径あるいは積層数の多い電機子鉄心61に対しても、少ないエネルギーを要するのみで、同様の効果が得られる。
バックヨーク62が円環状の第1および第2バックヨーク片70,71を積層、一体化して作製されているので、真円度が高められ、回転電機の動作特性を向上させることができる。また、コイル15aの電機子鉄心61への装着が完了した後、電機子鉄心61を円環状に戻す必要がないので、電機子鉄心61の真円度を高精度に確保することができる。
さらに、実施の形態8では、複数の分割積層鉄心を無端状に連結して構成されている従来の電機子鉄心構造で必要であった剛性を高める工程が不要となるので、作業工数の削減が図られるとともに、低コスト化が図られる。
なお、上記実施の形態8では、電機子鉄心61は、第1バックヨーク片70と第1磁極ティース片75の組と、第2バックヨーク片71と第2磁極ティース片76の組とを交互に積層して構成されているが、電機子鉄心は、第1および第2バックヨーク片70,71と第1および第2磁極ティース片75,76のみで構成する必要はなく、第1バックヨーク片70と第1磁極ティース片75の組と、第2バックヨーク片71と第2磁極ティース片76の組との積層体を少なくとも1つ有していればよい。
例えば、電磁鋼板から打ち抜かれた円環状の第3バックヨーク片および第1磁極ティース片75を用意する。第3バックヨーク片は軸部70aが省略されている点を除いて、第1バックヨーク片70と同様に作製されている。そして、電機子鉄心を構成する一部の積層部分を、第1および第2バックヨーク片70,71と第1および第2磁極ティース片75,76を積層して構成し、電機子鉄心を構成する残る積層部分を、第3バックヨーク片と第1磁極ティース片75を積層して構成してもよい。この場合、バックヨークにおける切り欠き部71aの占める割合が低減され、電機子鉄心を構成する鉄量を増加できるので、回転電機の動作特性を向上、例えばモータの効率を向上させることができる。
また、上記実施の形態8においても、上記実施の形態2と同様に、凸部を長穴部76dの周方向に延びる内周側又は外周側の縁部の周方向両端側を外周側に突出するように形成し、長穴部76dの穴幅(径方向幅)を凸部の位置で狭くしてもよい。さらに、上記実施の形態3と同様に、第2磁極ティース片76の凸部の内周側又は外周側に補助孔を形成して、凸部を薄肉に構成してもよい。
また、実施の形態8では、軸部70aが断面円形に形成されているが、上記実施の形態4と同様に、軸部を断面楕円形の軸部としてもよい。
なお、上記各実施の形では、10極24スロットに回転電機について説明しているが、極数スロット数はこれに限定されない。
また、上記各実施の形態では、磁極ティースが円環状のバックヨークの内周面から径方向内方に突出している電機子鉄心について説明しているが、本発明は、磁極ティースが円環状のバックヨークの外周面から径方向外方に突出している電機子鉄心に適用しても同様の効果が得られる。
また、上記各実施の形態では、コイルを周方向に1スロットピッチで配列して電機子鉄心に装着しているが、コイルの配列ピッチは1スロットピッチに限定されず、周知の通り、コイルを、2スロットピッチ以上の配列ピッチで配列したり、複数の配列ピッチで配列してもよい。

Claims (15)

  1. 円環状のバックヨーク、および、それぞれ、上記バックヨークの径方向一側に突出して周方向に配列された複数の磁極ティースを有する回転電機の電機子鉄心であって、
    上記バックヨークが、円環状のバックヨーク片を積層、一体化して構成され、
    上記複数の磁極ティースが、それぞれ、磁極ティース片を積層、一体化して構成され、周方向に離間する第1位置と第2位置との間を周方向に往復移動可能に上記バックヨークに連結されていることを特徴とする回転電機の電機子鉄心。
  2. 上記バックヨーク片は、少なくとも、径方向一側に開口する切り欠き部が周方向に等角ピッチで上記磁極ティースと同数形成された第1バックヨーク片と、穴方向を周方向とする円弧形状の長穴部が周方向に等角ピッチで上記切り欠き部と同数形成され、上記長穴部を上記切り欠き部内に位置させて上記第1バックヨーク片に重ねて配置される第2バックヨーク片とを有し、
    上記磁極ティース片は、少なくとも、それぞれ、第1基部、上記第1基部の長さ方向の一端に形成された突起部および上記突起部の一面に形成された軸部を有し、上記軸部を上記長穴部内に嵌め込み、上記突起部を上記切り欠き部内に位置させて上記第1基部を上記第1バックヨーク片から径方向一側に突出させて、上記第1バックヨーク片と面一に配置される第1磁極ティース片と、それぞれ、上記第1基部と同じ外形形状に形成され、上記第1基部に重ねて上記第2バックヨーク片と面一に配置される上記第2磁極ティース片とを有し、
    上記磁極ティースは、上記軸部を上記長穴部内をスライド移動させて、上記軸部が上記長穴部の周方向一端に接して上記第1位置に位置し、上記軸部が上記長穴部の周方向他端に接して上記第2位置に位置するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の回転電機の電機子鉄心。
  3. 上記第2バックヨーク片は、上記長穴部の径方向一側又は他側の周方向両側に上記長穴部の穴幅を狭くする凸部を有し、
    上記磁極ティースが、周方向に移動する途中で、上記軸部が上記凸部に圧入され、その後、上記軸部の圧入が解放されて、上記第1位値又は上記第2位置に位置するように構成されていることを特徴とする請求項2記載の回転電機の電機子鉄心。
  4. 補助孔が、上記凸部を挟んで上記長穴部に相対するように上記第2バックヨーク片に形成され、上記軸部の圧入時に上記凸部を弾性変形させるように構成されていることを特徴とする請求項3記載の回転電機の電機子鉄心。
  5. 上記バックヨーク片は、少なくとも、軸部が周方向に等角ピッチで上記磁極ティースと同数形成された第1バックヨーク片と、径方向一側に開口する切り欠き部が周方向に等角ピッチで上記軸部と同数形成され、上記軸部を上記切り欠き部内に位置させて上記第1バックヨーク片に重ねて配置される第2バックヨーク片とを有し、
    上記磁極ティース片は、少なくとも、それぞれ、第1基部を有し、上記第1基部を上記軸部のそれぞれに径方向一側に位置させて、上記第1バックヨーク片の径方向一側に、かつ上記第1バックヨーク片と面一に配置される第1磁極ティース片と、それぞれ、第2基部、および上記第2基部の径方向他側に形成された円弧形状の長穴部を有し、上記第2基部の径方向他側を上記切り欠き部内に位置させて上記軸部を上記長穴部内に嵌め込み、上記第2基部を上記第1基部に重ねて上記第2バックヨーク片と面一に配置される上記第2磁極ティース片とを有し、
    上記磁極ティースは、上記軸部を案内にしてスライド移動させて、上記軸部が上記長穴部の周方向他端に接して上記第1位置に位置し、上記軸部が上記長穴部の周方向一端に接して上記第2位置に位置するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の回転電機の電機子鉄心。
  6. 上記第2磁極ティース片は、上記長穴部の径方向一側又は他側の周方向両側に上記長穴部の穴幅を狭くする凸部を有し、
    上記磁極ティースが、周方向に移動する途中で、上記軸部が上記凸部に圧入され、その後、上記軸部の圧入が解放されて、上記第1位値又は上記第2位置に位置するように構成されていることを特徴とする請求項5記載の回転電機の電機子鉄心。
  7. 補助孔が、上記凸部を挟んで上記長穴部と相対するように上記第2磁極ティース片に形成され、上記軸の圧入時に上記凸部を弾性変形させるように構成されていることを特徴とする請求項6記載の回転電機の電機子鉄心。
  8. 上記軸部が断面楕円形であることを特徴とする請求項2から請求項7のいずれか1項に記載の回転電機の電機子鉄心。
  9. 上記バックヨーク片は、少なくとも、穴方向を周方向とする円弧形状の長穴部が周方向に等角ピッチで上記磁極ティースと同数形成され、かつ連通部が上記長穴部を径方向一側に開口させるように形成された第1バックヨーク片と、上記第1バックヨーク片に重ねて配置され、上記長穴部および上記連通部を覆う第2バックヨーク片とを有し、
    上記磁極ティースは、少なくとも、それぞれ、第1基部、上記第1基部の長さ方向の一端に形成された突起部および上記突起部の一端から周方向両側に突出する円弧形状の嵌合部を有し、上記嵌合部を上記長穴部内に嵌め込み、かつ上記突起部を上記連通部内に位置させ、上記第1基部を上記第1バックヨーク片から径方向一側に突出させて、上記第1バックヨーク片と面一に配置される第1磁極ティース片と、それぞれ、上記第1基部と同じ外形形状に形成され、上記第1基部に重ねて上記第2バックヨーク片と面一に配置される上記第2磁極ティース片とを有し、
    上記磁極ティースは、上記嵌合部を上記長穴部内をスライド移動させて、上記嵌合部が上記長穴部の周方向一端に接して上記第1位置に位置し、上記嵌合部が上記長穴部の周方向他端に接して上記第2位置に位置するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の回転電機の電機子鉄心。
  10. 上記第1バックヨーク片は、上記長穴部の径方向他側の周方向両側に上記長穴部の穴幅を狭くする凸部を有し、
    上記第1磁極ティース片は、上記磁極ティースが上記第1位置に位置しているときに上記凸部を収納し、かつ上記磁極ティースが上記第2位置に位置しているときに上記凸部を収納するように、上記嵌合部の径方向他側の周方向両側のそれぞれに形成された凹部を有し、
    上記磁極ティースが、周方向に移動する途中で、上記嵌合部が上記凸部に圧入され、その後、上記凸部が上記凹部に収納されて、上記嵌合部の圧入が解放され、上記第1位値又は上記第2位置に位置するように構成されていることを特徴とする請求項9記載の回転電機の電機子鉄心。
  11. 補助孔が、上記凸部を挟んで上記長穴部と相対するように上記第1バックヨーク片に形成され、上記嵌合部の圧入時に上記凸部を弾性変形させるように構成されていることを特徴とする請求項10記載の回転電機の電機子鉄心。
  12. 上記バックヨーク片は、少なくとも、径方向一側に突出する突起部が周方向に等角ピッチで上記磁極ティースと同数形成され、円弧形状の嵌合部が上記突起部の一端から周方向両側に突出するように形成された第1バックヨーク片と、上記第1バックヨーク片に重ねて配置される上記第2バックヨーク片とを有し、
    上記磁極ティース片は、少なくとも、それぞれ、第1基部、上記第1基部の長さ方向の一端側に形成された円弧形状の長穴部、および上記長穴部を上記第1基部の一端側とを連通する連通部を有し、上記嵌合部を上記長穴部内に嵌め込み、上記突起部を上記連通部内に位置させ、上記第1基部を上記第1バックヨーク片から径方向一側に突出させて、上記第1バックヨーク片と面一に配置される第1磁極ティース片と、それぞれ、上記第1基部と同じ外形形状に形成され、上記第1基部に重ねて上記第2バックヨーク片と面一に配置される上記第2磁極ティース片とを有し、
    上記磁極ティースは、上記嵌合部を案内にしてスライド移動させて、上記嵌合部が上記長穴部の周方向他端に接して上記第1位置に位置し、上記嵌合部が上記長穴部の周方向一端に接して上記第2位置に位置するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の回転電機の電機子鉄心。
  13. 上記第1磁極ティース片は、上記長穴部の径方向一側の周方向両側に上記長穴部の穴幅を狭くする凸部を有し、
    上記第1バックヨーク片は、上記磁極ティースが上記第1位置に位置しているときに上記凸部を収納し、かつ上記磁極ティースが上記第2位置に位置しているときに上記凸部を収納するように、上記嵌合部の径方向一側の周方向両側のそれぞれに形成された凹部を有し、
    上記磁極ティースが、周方向に移動する途中で、上記嵌合部が上記凸部に圧入され、その後、上記凸部が上記凹部に収納されて、上記嵌合部の圧入が解放され、上記第1位値又は上記第2位置に位置するように構成されていることを特徴とする請求項12記載の回転電機の電機子鉄心。
  14. 補助孔が、上記凸部を挟んで上記長穴部と相対するように上記第1磁極ティース片に形成され、上記嵌合部の圧入時に上記凸部を弾性変形させるように構成されていることを特徴とする請求項13記載の回転電機の電機子鉄心。
  15. 円環状のバックヨーク、および、それぞれ、上記バックヨークの径方向一側に突出して、かつ周方向に往復移動可能に上記バックヨークに連結されて、周方向に配列された複数の磁極ティースを有する電機子鉄心と、
    それぞれ、周方向に連続する複数の上記磁極ティースの両側に位置する2つのスロットに挿入されて、上記電機子鉄心に周方向に配列された複数のコイルからなる電機子コイルと、を有する回転電機の電機子の製造方法であって、
    上記コイルが挿入される上記スロットの両側に位置する上記磁極ティースを離間する方向に移動させてスロット開口幅を拡大させ、上記コイルを拡大されたスロット開口から上記スロット内に挿入させ、その後上記磁極ティースを近接する方向に移動させてスロット開口幅を縮小させて上記コイルを装着するコイル装着工程を繰り返して、上記コイルを上記コイルの周方向の配列順に上記電機子鉄心に順次装着する電機子コイル装着工程を有する回転電機の電機子の製造方法。
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