JP4291205B2 - 積層型鉄心及びその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、電動機や変成器等の鉄心構造に関し、鉄心シートが積層された複数の分割積層鉄心を環状に連結する積層型鉄心に関するものである。
従来、回転電機の固定子として、極歯単位毎に分割された積層鉄心と、積層鉄心の極歯部に直交する巻線部とを備え、積層鉄心を所定数量組み合わせて円筒形状とした後、積層鉄心の分割面の外周端部を積層方向に溶接することにより、一体構造とする構成が開示されている(例えば、特許文献1)。
また、外周に環状ヨーク部を、環状ヨーク部から内側に突出する複数の磁極部をそれぞれ備え、環状ヨーク部を磁極部単位で分割してかしめ積層された分割積層体を形成し、分割積層体の上下方向に隣り合う第1、第2の分割ヨーク片に左右交互に第1、第2の連結部を設け、噛合接続した隣の分割積層体と第1、第2の分割ヨーク片の第1、第2の連結部を部分的に挿通するピンにより回動可能に連結した積層ヨーク鉄心の製造方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平6−105487号公報(課題を解決するための手段、図1、図2) 特開2003−52138号公報(請求項1、図1〜図6)
しかしながら、特許文献1による鉄心の結合方式では、専用の溶接機等を必要とし、作業工程も増加し、コスト高になるという問題がある。さらに、溶接を分割積層鉄心の連結部毎で行った場合、溶接による歪みが発生しやすく、鉄心の形状精度が悪化するという問題があった。
また、分割積層鉄心を連結した状態で巻線を行う場合において、特許文献2のように、連結部をピン状のもので結合させ、そのピンを支点に回転させる構造があるが、ピンを貫通孔に挿入する場合には、貫通孔の上から下までの距離を挿入しなければならない。この場合、ピンを挿入している途中でピンにかじり(摺動部表面に傷が付くこと)等が発生する可能性があるため、ピンの表面仕上げや外径寸法は高精度に保持しなければならないという問題がある。また、隣接する分割積層鉄心間の位置精度が必要な場合は、ピンと貫通孔とのクリアランスを高精度にすることが必要になり、その結果コスト高になるという問題がある。
この発明は、上記のような課題を解消するためになされたものであり、溶接あるいはピン等の部品によらないで、隣接する分割積層鉄心を簡単に連結することができる積層型鉄心を提供することを目的とする。
この発明に係る積層型鉄心は、鉄心シートを積層してなる分割積層鉄心を環状に連結して構成する積層型鉄心であって、分割積層鉄心は、バックヨーク部とこのバックヨーク部から径方向に延びるティース部とを備え、積層方向に隣接する鉄心シートのそれぞれに重なり合い部分を設け、当該重なり合い部分の一方には溝部が、当該重なり部分のもう一方には上記溝部に挿入される凸部が設けられ、上記溝部が、上記環状に形成された積層型鉄心の外径方向を向いて外形方向側に開口するように形成されていることを特徴とする。
この発明に係る積層型鉄心によれば、溶接あるいはピン等の部品によらないで、隣接する分割積層鉄心を簡単に連結することができる効果がある。
以下、この発明を実施するための最良の形態を図に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による分割積層鉄心を説明するための平面図であり、図1(a)は隣接する分割積層鉄心を連結する前の状態を、図1(b)は隣接する分割積層鉄心を連結した後の状態を示している。
図1において、分割積層鉄心10はティース(磁極)単位ごとに分割されたものであり、それぞれ鉄心シートを複数枚積層してカシメ部11にてカシメ固定されている積層体である。この分割積層鉄心10は、バックヨーク部12と、バックヨーク部12から径方向に延びるティース部13を備えている。隣接するバックヨーク部12が相互に当接する一方の面には鉤型部14が、他方の面には上記鉤型部14の内周に挿入される突出部15が設けられている。鉤型部14の内周は一部R形状となっており、突出部15の外周も一部R形状となっている。
図1(a)に示すように、隣接する分割積層鉄心10同士を、それぞれのティース部13が略平行になった状態で、それぞれのバックヨーク部12の鉤型部14と突出部15を近づけて挿入する。このとき、鉤型部14の開口幅は、突出部15の幅より大きく形成されているので、スムーズに挿入することができる。その後、図1(b)に示すように、隣接するバックヨーク部12が当接した状態で、ティース部13の先端同士を近接する方向に回転させることにより、隣接する分割積層鉄心10を連結する。図1(b)に示す分割積層鉄心10同士を回転させて連結した状態では、鉤型部14の先端部14aと突出部15の溝部15aが嵌り合い、分割積層鉄心10の連結はそれぞれ離反する方向において簡単に外れないようになっている。
以上のように、本実施の形態の積層型鉄心は、鉄心シートを積層してなる複数の分割積層鉄心10を連結して構成するものであって、分割積層鉄心10は、バックヨーク部12とこのバックヨーク部12から径方向に延びるティース部13とを備え、隣接する分割積層鉄心10のバックヨーク部12の一方の当接面には鉤型部14が、他方の当接面には鉤型部14の内周に挿入される突出部15が設けられ、分割積層鉄心10を環状に配設した状態で、隣接するバックヨーク部12の鉤型部14と突出部15が嵌り合い、離反する方向には外れないようにした。
すなわち、隣接する分割積層鉄心10の鉤型部14を突出部15に挿入し、ティース部13の先端同士を近接する方向に回転させることにより分割積層鉄心10同士を連結することができるので、溶接、接着、またはピン等の部品により連結する必要がなくなり、作業性の向上、コストの低減が図れる。
また、隣接する分割積層鉄心を板厚方向より挿入する場合は、精度を確保するためにクリアランスを小さくする必要がある上、長い距離の間を挿入しなければならず、かじりなどが発生する可能性があるが、隣接する分割積層鉄心を隣接面方向より挿入する場合はかじり等の発生を抑えることができる。
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2による分割積層鉄心を説明するための平面図であり、図2(a)は隣接する分割積層鉄心が連結している状態を示す平面図、図2(b)は図2(a)のA−A線断面図である。なお、図2(b)の矢印Bは図2(a)の紙面表面から視て奥行き方向を指す。
図2において、分割積層鉄心20はティース(磁極)単位ごとに分割されたものであり、それぞれ鉄心シートを複数枚積層してカシメ部21にてカシメ固定されている積層体である。この分割積層鉄心20は、バックヨーク部22と、バックヨーク部22から径方向に延びるティース部23を備えている。
そして、隣接するバックヨーク部22の当接する側において、積層方向に隣接する鉄心シート25、26のそれぞれに重なり合い部分25a、26aを設け、当該重なり合い部分の一方25aには溝部30が、当該重なり合い部分のもう一方26aには上記溝部30に挿入される凸部40が設けられている。なお、本例の凸部40は、鉄心シート26を半抜き(パンチ等によるシートの穴あき工程において打ち抜かずに途中の状態で残しておくこと)により形成したものである。
すなわち、図2(b)に示すように、積層方向に隣接する第1層の鉄心シート25と第2層の鉄心シート26において、それぞれ積層方向に重なり合い部分25a、26aを設け、第1層の鉄心シート25の重なり合い部分25aに溝部30を、第2層の鉄心シート26の重なり合い部分26aに溝部30に挿入する凸部40が設けられている。
図3は実施の形態2による隣接する分割積層鉄心の連結前後の状態を説明するための平面図であり、図3(a)は連結する前の状態を、図3(b)は連結した後の状態を示している。
図3において、凸部40の外周形状は略円形であり、凸部40が挿入される溝部30の奥側はR形状を形成している。そして、溝部30内に凸部40が挿入された状態では、溝部30のR形状と凸部40の円筒形のそれぞれ中心が同軸になる。これにより、上記同軸を支点として隣接する分割積層鉄心20を相対的に回転することが可能になる。その結果、図4に示すように、分割積層鉄心20同士を連結した後に、隣接する分割積層鉄心(コア)が干渉することなく、巻き線作業をすることも可能になる。なお、図4において、50は分割積層鉄心20のティース部23に巻回されるコイル、60はコイルの巻回を行う巻線機の一部を示している。
また、図3において、溝部30のR部分以外の一部を凸部40の径より小さくすることにより、溝部30に凸部40を挿入した後に、外れにくくできる。
さらに、図3において、溝部30の方向を、分割積層鉄心1を連結して環状の鉄心を形成した場合の当該鉄心の法線方向を向くように形成することにより、鉄心の周長が大きくなくなることを抑制することができる。これにより、外形リング等に圧入や焼嵌めする際に特別な工程を必要としない。また、溝部30が鉄心の外径方向を向くことにより、溝部30の存在による鉄心に発生する磁束線へ与える影響を最小限に抑えることができる。
図5は、本実施の形態2による分割積層鉄心同士を連結する工程を示す平面図である。図5(a)〜(d)に示すように、隣接する分割積層鉄心20において、凸部40に溝部30を引っ掛けるように回転させながら挿入することにより、挿入作業性が良くなる。
図6は、本実施の形態2による分割積層鉄心を連結して鉄心を構成するところを示す図であり、図6(a)は積層型鉄心を展開した図、図6(b)は環状の積層型鉄心を構成した図である。
図6(a)に示すように、本実施の形態2に示す分割積層鉄心1を複数個一列に連結させる。ここで、連結した分割積層鉄心の一方の端部の凸部40aは、予め鉄心金型内で一度鉄心シートより半抜きした凸形状を再度鉄心シート内に戻した平面形状とする。これにより、図6(b)に示すように、連結した分割積層鉄心の両端部C、Dを積層方向に重ね合わせて挿入し、環状の鉄心を構成することができる。最後に重ね合わせた挿入部は、溶接などにより固定しても良いし、鉄心の外径をリング状の部材に圧入することにより固定しても良い。
図7は、この発明の実施の形態2による分割積層鉄心の他の例の連結構造を示す図であり、図7(a)は連結する前の状態を、図7(b)は連結した後の状態を示している。
図7の分割積層鉄心の連結構造において、凸部40の断面形状は、円筒形状の一部に幅W1の面取り部41を形成した形状としている。一方、溝部30は、幅W2の挿入部31と幅W2より径が大きく凸部40の円筒部の径と略同じR形状部32から構成されている。また、溝部30の挿入部31の幅W2は凸部40の面取り部41の幅W1より若干大きく形成されている。隣接する分割積層鉄心20同士を連結する場合は、溝部30の挿入部31に凸部40の面取り部41を合わせて挿入する。その後、溝部のR形状部32と凸部40が同軸上に合わさった状態で回転させることにより、隣接した分割積層鉄心20が連結され、位置精度が向上する。
図8は、この発明の実施の形態2による分割積層鉄心の他の例の連結構造を示す図であり、図8(a)は連結する前の状態を、図8(b)は連結した後の状態を示している。
図3に示す分割積層鉄心では、溝部30の方向が、分割積層鉄心1を連結して環状の鉄心を形成した場合の当該鉄心の法線方向を向くように形成している。本実施の形態では、図8に示すように、溝部30の方向を、隣接する分割積層鉄心20の当接面を向くように形成した。隣接する分割積層鉄心20を連結する作業は、図3の分割積層鉄心と同様であるが、挿入して回転させる時間が短くなるので、作業性が向上する。
図9は、この発明の実施の形態2による分割積層鉄心の他の例の連結構造を示す図であり、図9(a)は連結する前の状態を、図9(b)は連結した後の状態を示している。
図9の分割積層鉄心20では、凸部40の断面形状を四角形、六角形等の多角形形状とし、その対向する面と平行な対向面を有する溝部30が構成されている。このような形状にすることで、連結後の分割積層鉄心20同士の回転を抑制することができる。
実施の形態3.
図10はこの発明の実施の形態3による分割積層鉄心を説明する平面図である。
図10において、分割積層鉄心100は、それぞれ鉄心シートを複数枚積層してカシメ部121にてカシメ固定されている積層体である。この分割積層鉄心100は、バックヨーク部122と、バックヨーク部122から径方向に延びる複数個のティース部123を備えている。
そして、隣接するバックヨーク部122が当接する側において、積層方向に隣接する鉄心シート125、126のそれぞれに重なり合い部分125a、126aを設け、当該重なり合い部分の一方125aには溝部30が、当該重なり合い部分のもう一方126aには上記溝部30に挿入される凸部40が設けられている。なお、本例の溝部30および凸部40の形状は、上記実施の形態2で説明した形状と同様である。
本実施の形態によれば、隣接する分割積層鉄心100を溝部30と凸部40とで連結することができ、溶接、接着、またはピン等の部品が必要なく、作業性の向上、コストの低減が図れる。また、分割積層鉄心100の金型製作の際に、複数個のティース部123を有する円弧形状の抜き形状を製作すれば良いので、金型の材料歩留り向上が図れる。
実施の形態4.
図11は、この発明の実施の形態3による分割積層鉄心の連結構造を示す図であり、図11(a)は挿入する前の状態を、図11(b)は挿入した後の状態を示している。
実施の形態4では、鉄心シートの重なり合い部分25a又は26aの縁部に、その先端が鉄心シートの板厚より薄く形成される薄板部分70を設ける。具体的には、鉄心シートの挿入する側の一部の板厚が先端に向けて細くなるテーパー構造となっている。
図11に示すように、隣接する分割積層鉄心20を、それぞれのバックヨーク部22の積層した鉄心シートの重なり合い部分25aと26aを近づけて挿入する。この場合、重なり合い部分25a又は26aの縁部に形成された薄板部分70を隣接する鉄心シート間に挿入することによりスムーズに連結される。
以上のように、隣接する分割積層鉄心20を、板厚よりも薄く形成された薄板部分70側から挿入することにより、鉄心シートが積層方向にわずかに位置ずれがあったとしても、位置をずらすことなく挿入が可能である。
また、薄板部分70を鉄心シートの重なり合い部分25a又は26aの縁部の一部だけに設けることにより、鉄心の占積率の悪化を防止することができる。
さらに、薄板部分70を鉄心の外周側に配置することにより、鉄心としての磁気特性を損なうことがない効果がある。
実施の形態5.
図12(a)〜(c)はこの発明の実施の形態5による積層型鉄心のプレスによる打ち抜き工程を示す平面図である。
本実施の形態のプレス打ち抜き工程は、実施の形態2から実施の形態4で説明した分割積層鉄心を複数個連結したものを一度に作成するものである。
図12(a)に示すように、バックヨーク部22とこのバックヨーク部22から径方向に延びるティース部23を備えた鉄心シート25が複数個接した状態で打ち抜かれた第1の鉄心シート群250を作成する。この場合、各鉄心シート25の重なり合い部分25aには溝部30が形成されている。また、21は半抜き工程により形成された凸部である。
一方、図12(b)に示すように、バックヨーク部22とこのバックヨーク部22から径方向に延びるティース部23を備えた鉄心シート26が複数個接した状態で打ち抜かれた第2の鉄心シート群260を作成する。この場合、各鉄心シート26の重なり合い部分26aには凸部40が形成されている。また、21は半抜き工程により形成されたダボ部である。
そして、図12(c)に示すように、上記重なり合い部25aの溝部30に上記重なり合い部26aの凸部40が挿入されるように、第1の鉄心シート群250と第2の鉄心シート群260を交互に積層する。この場合、第1の鉄心シート群250と第2の鉄心シート群260は半抜き凸部21により接合される。
以上のように本実施の形態のプレス工程によれば、複数個の分割積層鉄心を連結した状態で連続して打ち抜くことができる。
図13はこの発明の実施の形態5による積層型鉄心のプレスによる打ち抜き工程の他の例を説明するための平面図である。
この例では、バックヨーク部22とこのバックヨーク部22から径方向に延びるティース部23を備えた鉄心シート25が複数個環状に接続した状態で打ち抜かれた第1の鉄心シート群250Aを作成する。この場合、各鉄心シート25の重なり合い部分25aには溝部30が形成されている。
一方、バックヨーク部22とこのバックヨーク部22から径方向に延びるティース部23を備えた鉄心シート26が複数個環状に接続した状態で打ち抜かれた第2の鉄心シート群260Aを作成する。この場合、各鉄心シート26の重なり合い部分26aには凸部40が形成されている。
そして、上記重なり合い部25aの溝部30に上記重なり合い部26aの凸部40が挿入されるように、第1の鉄心シート群250Aと第2の鉄心シート群260Aを交互に積層する。
分割鉄心毎にバラバラにプレス打ち抜きしても上記実施の形態で説明した分割積層鉄心を作成することはできるが、本実施の形態のようにシート材料を全体として円形で打ち抜くことにより、内径及び外径の揃った金型形状を使用して一体で製造することができる。その結果、分割積層鉄心の形状精度が良く、組み合わせたときの鉄心の内径、外径の精度をより向上することができる効果がある。
この発明の実施の形態1による分割積層鉄心を説明するための平面図である。 この発明の実施の形態2による分割積層鉄心を説明するための平面図及び断面図である。 この発明の実施の形態2の隣接する分割積層鉄心の連結を説明するための平面図である。 この発明の実施の形態2による分割積層鉄心の巻線作業を説明するための平面図である。 この発明の実施の形態2による分割積層鉄心同士を連結する工程を示す平面図である。 この発明の実施の形態2による分割積層鉄心を連結して鉄心を構成するところを示す図である。 この発明の実施の形態2による分割積層鉄心の他の例の連結構造を示す図である。 この発明の実施の形態2による分割積層鉄心の他の例の連結構造を示す図である。 この発明の実施の形態2による分割積層鉄心の他の例の連結構造を示す図である。 この発明の実施の形態3による分割積層鉄心を説明するための平面図である。 この発明の実施の形態4による分割積層鉄心の連結構造を示す図である。 この発明の実施の形態5による積層型鉄心のプレスによる打ち抜き工程を示す平面図である。 この発明の実施の形態5による積層型鉄心のプレスによる打ち抜き工程の他の例を説明するための平面図である。
符号の説明
10,100 分割積層鉄心、12,122 バックヨーク部、
13,123 ティース部、14 鉤型部、15 突出部、20 分割積層鉄心、
22 バックヨーク部、23 ティース部、25,26 鉄心シート、
25a,26a 重なり合い部分、30 溝部、31 挿入部、32 R形状部、
40 凸部、41 面取り部、70 薄板部分。

Claims (6)

  1. 鉄心シートを積層してなる分割積層鉄心を環状に連結して構成する積層型鉄心であって、上記分割積層鉄心は、バックヨーク部とこのバックヨーク部から径方向に延びるティース部とを備え、積層方向に隣接する鉄心シートのそれぞれに重なり合い部分を設け、当該重なり合い部分の一方には溝部が、当該重なり部分のもう一方には上記溝部に挿入される凸部が設けられ、上記溝部が、上記環状に形成された積層型鉄心の外径方向を向いて外形方向側に開口するように形成されていることを特徴とする積層型鉄心。
  2. 鉄心シートを積層してなる分割積層鉄心を環状に連結して構成する積層型鉄心であって、上記分割積層鉄心は、バックヨーク部とこのバックヨーク部から径方向に延びる複数のティース部とを備え、積層方向に隣接する鉄心シートのそれぞれに重なり合い部分を設け、当該重なり合い部分の一方には溝部が、当該重なり部分のもう一方には上記溝部に挿入される凸部が設けられ、上記溝部が、上記環状に形成された積層型鉄心の外径方向を向いて外形方向側に開口するように形成されていることを特徴とする積層型鉄心。
  3. 上記凸部の外周形状が略円形であり、上記凸部が挿入される上記溝部の内周形状が上記凸部の外周に沿うR形状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層型鉄心。
  4. 上記凸部の外周形状は、円形状の一部に幅W1の面取り部を形成した形状とし、上記溝部は、幅W2の挿入部と幅W2より径が大きく上記凸部の外径と略同じR形状部から構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層型鉄心。
  5. 上記溝部の挿入部の幅が、上記凸部の幅より小さいことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の積層型鉄心。
  6. 上記鉄心シートの重なり合い部分の縁部に、その先端が鉄心シートの板厚より薄く形成される薄板部分を設けたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の積層型鉄心。
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