JPWO2015147296A1 - 乳化剤形の組成物の製造方法 - Google Patents

乳化剤形の組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

同一処方でありながら、塗布後に優れた特性の皮膜を形成する、組成物を調製する技術を提供する1)アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマー及び/またはその塩及びノニオン性界面活性剤を含有する、水中油乳化剤形の組成物の製造方法において、前記ノニオン性界面活性剤の曇点より高い温度で、水中油乳化物を調製し、ノニオン性界面活性剤の曇点以下の温度まで冷却した後、カルボキシビニルポリマーを加え、しかる後に該カルボキシビニルポリマーをアルカリ剤で中和することを特徴とする。

Description

本発明は、組成物の製造方法に関し、更に詳細には、乳化剤形の組成物の製造方法に関する。
カルボキシビニルポリマーは、アルカリで中和することにより、カルボキシル基同士にファンデルワールス力による架橋構造が生成され、チキソトロピックで強固なゲルを形成する。このカルボキシビニルポリマーの強固な構造は、水中油乳化剤形の安定化に利用されてきた。このようなカルボキシビニルポリマーを用いた水中油乳化剤形では、架橋構造を安定化させるために脂肪酸石けんを使用した乳化剤形が使用されることが多い。また、この時常法では、80〜90℃の温度で、油相に、カルボキシビニルポリマーを含有する水相を加え、続いて、カルボキシビニルポリマーを中和すべきアルカリ剤を加えて中和し、しかる後、冷却し乳化組成物を得る。これは、石けん以外に親水性ノニオン性界面活性剤を含有する場合が多く、該親水性ノニオン性界面活性剤を用いた乳化では、曇点以上の温度で親水性ノニオン性界面活性剤の親水性を低下させ、油相に均一に分布させるためである。曇点以下の温度での乳化ではノニオン性界面活性剤の油滴への分布が不均一になる可能性が存する。その一方、曇点以下の乳化では、水相による油滴の安定化が得られやすいので、石けんやアルキル変性カルボキシビニルポリマー等のクラフト点を有する成分(カルボキシ化合物)を用いた乳化の場合には、ノニオン性界面活性剤の曇点より低い温度で、且つ、カルボキシ化合物のクラフト点を上回る温度での乳化を採用する場合も存する(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4を参照)。
一方、カルボキシビニルポリマーを用いる乳化方法で、低温域での混合工程を含む製造方法は、液晶を経由した乳化方法で試みられている(例えば、特許文献5を参照)。
特開2006−8709号公報 特開2005−89366号公報 特表平9−512277号公報 特開2004−43785号公報 特開平10−180085号公報
カルボキシビニルポリマーを含む乳化剤形の医薬組成物の製造方法において、低温域でカルボキシビニルポリマーを添加し、中和する方法は知られていない。又、このような乳化方法により調製された乳化物が、皮膚に塗布後に優れた皮膜を形成することも全く知られていない。また、同一の処方の外用剤が全く異なった特性の皮膜を形成することも全く知られていない。更に、同じ処方でありながら、製造方法の違いにより、異なった特性の皮膜を形成する様な現象も知られていない。更に、破壊されにくい、強固な保湿膜を皮膚上に構築することは、有効成分の吸収と配向にも好ましい。しかしながら、このような特性の膜の構築方法は、求められているにもかかわらず、知られていないのが現状であった。言い換えれば、処方を変えずに、乳化剤形の組成物の物性を変える、即ち、有効成分の有効性を製造方法によって高める技術が求められているともいえる。
本発明は、このような状況下為されたものであり、同一処方でありながら、塗布後に優れた特性の皮膜を形成する、組成物を調製する技術を提供することを目的とする。
このような状況に鑑みて、本発明者等は、乳化剤形の組成物において、同一処方でありながら、塗布後に優れた特性の皮膜を形成する、組成物を調製する技術を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、1)アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマー及び/またはその塩及びノニオン性界面活性剤を含有する、水中油乳化剤形の組成物の製造方法であって、前記ノニオン性界面活性剤の曇点より高い温度で、水中油乳化物を調製し、ノニオン性界面活性剤の曇点以下の温度まで冷却した後、カルボキシビニルポリマーを加え、しかる後に該カルボキシビニルポリマーをアルカリ剤で中和することにより、組成物の物性の改良が為し得ることを見いだし、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は以下に示すとおりである。
<1>1)アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマー及び/またはその塩(本明細書において、同概念を、単に「アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマー」又は「カルボキシビニルポリマー」という場合がある。)及びノニオン性界面活性剤を含有する、水中油乳化剤形の組成物の製造方法であって、前記ノニオン性界面活性剤の曇点より高い温度で、水中油乳化物を調製し、ノニオン性界面活性剤の曇点以下の温度まで冷却した後、カルボキシビニルポリマーを加え、しかる後に該カルボキシビニルポリマーをアルカリ剤で中和することを特徴とする、水中油乳化剤形の組成物の製造方法。
<2>前記曇点より高い温度は、75〜90℃であることを特徴とする、<1>に記載の組成物の製造方法。
<3>前記曇点以下の温度は25〜35℃であることを特徴とする、<1>又は<2>に記載の製造方法。
<4>前記ノニオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化されていても良いヒマシ油及びモノ脂肪酸グリセリドから選択されるものであることを特徴とする、<1>〜<3>何れか1項に記載の組成物の製造方法。
<5>界面活性剤はノニオン性界面活性剤のみであることを特徴とする、<1>〜<4>何れか1項に記載の組成物の製造方法。
<6>前記組成物は、有効成分として、保湿剤、抗ヒスタミン剤、非ステロイド抗炎症剤、ステロイド、殺菌剤、抗真菌剤、抗生剤、抗ウイルス剤、免疫抑制剤及びビタミンから選択されるものを含有することを特徴とする、<1>〜<5>何れか1項に記載の組成物の製造方法。
<7>アルキル変性されていてもよいカルボキシビニルポリマー及び/またはその塩と、ノニオン性界面活性剤とを含有する組成物において、32℃の恒温条件下、コーンプレート型粘度計で計測した、残留粘度が200mPa・s以下であり、且つ、キャッソン(Casson)降伏値が40000mPa以上であることを特徴とする、組成物。
<8>最外相に水相を有する乳化剤形を有し、25℃における粘度が1000〜3000mPa・sの皮膚外用剤であって、
スプレッドメーターを用いて測定した広がり直径の測定値の温度変化による分散が1〜4の値であることを特徴とする、皮膚外用剤。
本発明によれば、同一処方でありながら、塗布後に優れた特性の皮膜を形成する、組成物を調製する技術を提供することができる。
調製直後の乳化粒子を示す図である。(図面代用写真) 80℃安定性試験の結果を示す図である。(図面代用写真)
発明の実施の形態
<1>本発明の製造方法にかかわる組成物の必須構成要素
本発明の製造方法にかかわる組成物は、1)アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマー及び/またはその塩(本明細書において、同概念を、単に「アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマー」又は「カルボキシビニルポリマー」という場合がある。)、2)ノニオン性界面活性剤、3)該カルボキシビニルポリマーを中和すべきアルカリ剤を必須成分として含有し、乳化剤形であることを必須構成要素とする。
前記アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマーとしては、通常のカルボキシビニルポリマーに加え、「ペムレンTR−1」、「ペムレンTR−2」或いは「カーボポール1382」(何れも、ルブリゾル・アドバンスド・マテリアル社製)等の長鎖アルキル基を導入したアルキル変性カルボキシビニルポリマーも使用できる。前記長鎖アルキル基としては、炭素数10〜30のものが好ましい。該アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマーは、後記アルカリ剤によって、中和されて増粘剤として働き、乳化系を安定化するとともに、組成物が塗布された後に形成する皮膜を強化する作用を有する。このような効果を奏するためには、該アルキル変性されていても良いアルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマー及び/またはその塩は、総量で0.3〜1.2質量%、更に好ましくは0.5〜1.0質量%含有されることが好ましい。これは、この範囲の量において、好ましい安定性を呈するためである。また、前記カルボキシビニルポリマーは、20℃、中性領域における0.2%水溶液の粘度が、2500〜30000mPa・sのカルボキシビニルポリマーを用いることが好ましい。
前記カルボキシビニルポリマーを増粘させるために、前記組成物においては、カルボキシビニルポリマーを中和すべきアルカリ剤が含有される。前記アルカリ剤としては有機アミンが好ましく、例えば、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、イソプロパノールアミンなどが好適に例示できる。中でも、イソプロパノールアミンが特に好ましい。かかる有機アミンは、前記組成物中に0.05〜1.5質量%、好ましくは、0.05〜1.0質量%、更に好ましくは、0.05〜0.8質量%、特に好ましくは、0.08〜0.5質量%含有されることが好ましい。この量範囲において、好ましい粘度を呈するためである。ここで、アルカリ剤水溶液の添加は、本発明の組成物のpHが、好ましくは4〜8となるように行うことができる。また、本発明の組成物のpHの下限値は、好ましくは4、さらに好ましくは、4.5である。また、本発明の組成物のpHの上限値は、好ましくは、6、さらに好ましくは5.5である。
前記組成物は、ノニオン性界面活性剤を含有することを特徴とする。該ノニオン性界面活性剤としては、ステアリン酸モノグリセリド、オレイン酸モノグリセリドなどのモノグリセリド類、ソルビタンステアリン酸エステル、ソルビタンオレイン酸エステルなどのソルビタン脂肪酸エステル類、POEステアリン酸エステル、POEオレイン酸エステル等のエステル系ノニオン性界面活性剤類、POE硬化されていても良いヒマシ油類、POEソルビタンオレイン酸エステル、POEソルビタンステアリン酸エステルなどのPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POEオレイルエーテル、POEセチルエーテルなどのエーテル系ノニオン性界面活性剤類等が好適に例示でき、親水性ノニオン性界面活性剤としては、POE硬化ヒマシ油類及び/又はエーテル系ノニオン性界面活性剤類が好ましく例示でき、これらを両方含有する形態が特に好ましい。また、親油性界面活性剤としては、脂肪酸モノグリセリドが好ましく例示できる。前記組成物においては、界面活性剤は実質的にノニオン性界面活性剤のみを用いることが好ましい。これは、曇点が明確に推定できるためである。前記界面活性剤の含有量は、総量で3〜7質量%、好ましくは3〜5質量%であることが好ましい。
前記成分以外に、前記組成物では、通常皮膚外用剤に用いられる任意の成分を含有することが出来る。かかる任意の成分としては、例えば、スクワラン、ワセリンなどの炭化水素類、ホホバ油、セチルイソオクタネート、ミリスチル酸イソプロピルなどのようなエステル油剤、オリーブ油、中鎖脂肪酸トリグリセリドの様なトリグリセリド、1,3−ブタンジオール、プロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコールの様な多価アルコール、アルキル変性されていても良いキサンタンガムなどの増粘剤、ステアリン酸、ミリスチル酸、ミリスチン酸、ラウリン酸等の脂肪酸乃至はそれらの塩、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコールなどの高級アルコール等が好適に例示できる。これらの内、脂肪酸はカルボキシビニルポリマーの架橋構造を損なう場合があるので、実質的に含有しない形態が好ましい。又、剤形としては、外相が水相である乳化形態が好ましく、かかる剤形を総称して水中油乳化剤形という。分散滴は油滴であっても、乳化物であってもかまわない。
前記組成物は、医薬品としての有効成分を含有させることで、医薬組成物、好ましくは外用医薬組成物とすることができる。該有効成分としては、例えば、保湿剤、抗ヒスタミン剤、非ステロイド性抗炎症剤、ステロイド、殺菌剤、抗真菌剤、抗生剤、免疫抑制剤及びビタミン類から選択されるものが好ましく例示できる。保湿剤としては、ヘパリン類似物質或いは尿素などが好ましく例示でき、抗ヒスタミン剤としては、例えば、オロパタジン、ジフェンヒドラミンなどが好適に例示でき、非ステロイド性抗炎症剤としては、例えば、インドメタシン、スプロフェン、ケトプロフェン、ケトチフェンなどが好適に例示でき、ステロイドとしては、ハイドロコルチゾン、デキサメタゾン、プレドニゾロン、クロベタゾン、プロピオン酸クロベタゾール、酪酸プロピオン酸ベタメタゾン、プロピオン酸ベクロメタゾン、モメタゾンフランカルボン酸、酪酸クロベタゾン及びそのエステルなどが好適に例示でき、殺菌剤としては、ポピドンヨード、塩化ベンザルコニウム、グルコン酸クロルヘキシジン等が好ましく例示でき、抗真菌剤としては、テルビナフィン、ブテナフィン、ビフォナゾール、ルリコナゾール等が好適に例示でき、抗生物質としては、アクロマイシン、ゲンタマイシン、ペニシリン等が好適に例示でき、抗ウイルス剤としては、アシクロビル、アデニンアラビノシド等が好適に例示でき、免疫抑制剤としては、例えば、シクロホスファミド、シクロスポリン、タクロリムスなどが好適に例示でき、ビタミン類としては、レチノール、レチノイン酸、アダパレン、トレチノイントコフェリル等のビタミンA類、カルシフェロール、マキサカルトール等のビタミンD類、トコフェロール等のビタミンE類、ビタミンB12或いはビタミンBのようなビタミンB類、アスコルビン酸、アスコルビン酸グルコシドのようなビタミンC類などが好適に例示できる。これらの内、特に好ましいものは難溶性の有効成分である。これは、このような系に含有させることにより、患部への配向性が高まるからである。これらの含有量は、それぞれの薬効、作用用量により異なるが、概ね0.01〜10質量%である。
<2>本発明の組成物の製造方法
本発明の組成物の製造方法は、ノニオン性界面活性剤の曇点より高い温度で、水中油乳化物を調製し、ノニオン性界面活性剤の曇点以下の温度まで冷却した後、アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマーを加え、しかる後に該アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマーをアルカリ剤で中和することを特徴とする。ノニオン性界面活性剤の曇点より高い温度としては、複数のノニオン性界面活性剤が存在する場合は、もっとも高い方の曇点温度を採用することが好ましく、大凡75〜90℃の温度が適用される。また、ノニオン性界面活性剤の曇点以下の温度としては、複数のノニオン性界面活性剤が存在する場合は、もっとも低い方の曇点温度を採用することが好ましく、大凡20〜65℃が好ましく、より好ましくは25〜50℃であり、更に好ましくは、25〜35℃である。アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマーは流動性を示す、最低限度に近い水分添加量で溶解し加えることが好ましく、具体的には5〜65質量%の水に溶解せしめて加えるのが好ましい。かかる水の量は、組成物全体に対しては、35〜60質量%であることが望ましい。又、その後加えるアルカリ剤も分散を阻害しない程度に水で希釈して加えるのが好ましく、具体的には、1〜5質量%の水で希釈して加えることが好ましい。残余の水は、水中油乳化物を調製する水相として加えることが好ましい。以下、調製の手順を工程に分けて説明する。
<工程1>
あらかじめ、アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマーを少量の水で溶解させ、アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマー液を調製する。同様にアルカリ剤水溶液を調製する。この2種の液をそれぞれ添加すべきノニオン性界面活性剤の曇点以下の温度に温度調整しておく。
<工程2>
残余の水と、水性成分、例えば、多価アルコールや水溶性の添加物を合わせ、乳化温度である曇点より高い温度に調整しておく。同時に、ノニオン性界面活性剤を含む油性成分を合わせ、乳化温度である曇点より高い温度に調整しておく。
<工程3>
ノニオン性界面活性剤の曇点より高い温度に調整した水相に、同様に曇点より高い温度に調整した油相を攪拌下徐々に加え、水中油乳化物を調製し、これを攪拌、冷却し、曇点以下まで冷却する。曇点以下の温度になったら、攪拌下徐々にアルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマー液を添加する。添加後、一様になるまで攪拌し、しかる後に、アルカリ剤水溶液を徐々に加え、本発明の組成物を得る。
ここで、アルカリ剤水溶液の添加は、本発明の組成物のpHが、好ましくは4〜8となるように行うことができる。また、本発明の組成物のpHの下限値は、好ましくは4、さらに好ましくは、4.5である。また、本発明の組成物のpHの上限値は、好ましくは、6、さらに好ましくは5.5である。
かくして得られた組成物は、アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマーの増粘架橋構造が、ノニオン性界面活性剤の曇点による界面活性作用の低下の影響を受けにくいため、粘度の温度勾配の少ない組成物となり、少量の増粘剤で高温でも安定な系となる。また、塗布して皮膜を形成させた場合、TEWLを抑制する作用に優れる皮膜となる。このような被膜の特性として、閉塞効果により、有効成分の経皮吸収を高める作用を有する。更に、エマルションについて見れば、配合したノニオン性界面活性剤が全量有効に乳化に使用されるため、エマルション粒子は細かく、且つ、均一になる。加えて、アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマーの架橋構造を壊さないため、強固なゲル構造を構築する。
本発明の製造方法は、皮膚外用剤、中でも外用医薬組成物の製造に好適である。
本発明の製造方法により得られる組成物は、好ましくは、以下のような物性を有する。このような物性を有する組成物はそれ自体新規である。
本発明の組成物は、皮膚に塗布する使用態様に近い状況、例えば、温度32℃において、レオロジーを検討した場合、残留粘度も低く、それでいて、キャッソン降伏値が高い製剤であることを特徴とする。そのため、本発明の組成物は、使用開始時から、使用終了時までのレオロジー特性の変化が少なく、また、保管時の安定性に優れる製剤であることを特徴とする。このような特徴を有することにより、その使用において過敏な肌においても、延展時にかかる物理的負荷を少なくすることができる。そのため、過敏な肌にたいして、一過性の刺激の発現を抑制することが可能となる。従って、本発明の組成物は、アトピー性皮膚炎などの治療に外用医薬組成物として投与することができる。このような物性を具体的に表せば、以下のようになる。
(1)32℃の恒温条件下、コーンプレート型粘度計で計測した、残留粘度は200mPa・s以下、より好ましくは190mPa・s以下であり、更に好ましくは、加えて、100mPa・s以上であり、120mPa・s以上であって、且つ、キャッソン(Casson)降伏値は40000mPa以上であり、より好ましくは、42000mPa以上であり、加えて、60000mPa以下であり、より好ましくは50000mPa以下である。
(2)また、本発明の組成物は、剪断速度の平方根が、1〜15の変域において、良好な直線性を示すことが好ましい。すなわち、キャッソン(Casson)プロットにおいて、剪断速度の平方根が1〜15の変域での相関係数の二乗の値が0.98以上であることが好ましい。通常の組成物においては、構造を作っている増粘剤の親水性バランスと、架橋構造に影響を及ぼす界面活性剤の曇点効果などにより、構造変化が起こりやすい。本発明の組成物の好ましい形態では、前記変域においても粘弾性の変化について優れた直線性を示すので、上述の構造変化は起こりにくい。
(3)このため、本発明の組成物は、使用時においては、使用開始時から、使用終了時までの、延展性などの使用感の変化は極めて少ないという特徴を有する。これにより、敏感な皮膚に対しても与える物理刺激が低い組成物となると推察される。
(4)また、本発明の組成物のコーンプレート型粘度計で測定した場合の25℃における粘度は、好ましくは1300mPa・s以上、より好ましくは1400mPa・s以上であり、更に好ましくは1500Pa・s以上、特に好ましくは1600mPa・s以上であり、加えて、好ましくは3000mPa・s以下であり、より好ましくは2000mPa・s以下であり、更に好ましくは1900mPa・s以下である。
本発明の皮膚外用剤は、最外相に水相を有する乳化剤形を有し、25℃における粘度が1000〜3000mPa・s、好ましくは、1500〜2500mPa・sの皮膚外用剤であって、スプレッドメーターを用いて測定した広がり直径の測定値の温度変化による分散が1〜4、好ましくは1.2〜3.6の値である。該分散は、以下の方法により求めることができる。このような皮膚外用剤は、使用性に優れる。
すなわち、該皮膚外用剤の少なくとも2種の温度における広がり面積を、スプレッドメーターを用いて広がり直径として測定する(以下、測定値を「スプレッドメーター直径」という場合がある。)。また、該測定値の温度変化による分散を求め、前記分散が1〜4の値をとった場合に、前記皮膚外用剤は使用性に優れると判別することができるので、当該方法を皮膚外用剤の評価・判別方法に応用することができる。通常乳化剤形の皮膚外用剤の場合、安定性を持たせるためには、乳化粒子が容易に合一しないように粘度を25℃で3000mPa・s程度に保っておく必要が存する。25℃で3000mPa・s程度の粘度を呈する乳化物は、5℃では5000mPa・s程度、40℃では1000mPa・s程度の粘度を示すのが通常である。これは、粘性構造が、分子間親和力や、ワックス類の乳化構造に起因するためであると思われる。このため、32℃程度で適切な展延性を示すものであっても、5℃、あるいは40℃では全く異なった展延性を示し、使用感が著しく異なってくる。本発明の評価法では、この使用感の温度依存性を鑑別し、温度により使用性の変化が少ないものを良い製剤と評価することを特徴とする。このような評価を行うことにより、温度に関係なく一定の使用性を呈する皮膚外用剤を選択することができ、低温下で塗布による刺激感を発現する製剤を避けることができる。このことは、抗炎症のための皮膚外用剤においては、皮膚外用剤の投与が症状改善に直結するので有利である。言い換えれば、使用条件を考慮せずに、抗炎症用の皮膚外用剤を投与することができる。なお、最外相に水相を配する乳化剤形とは、水相中に油滴乃至は油中水乳化滴が分散した状態の乳化物を意味する。
従って、分散を求める際には、少なくとも2種の温度としては、最低通常の使用温度である25℃付近と、低温で展延性が阻害される5℃付近の温度を用いることが好ましく、加えて塗布面の温度に近い32℃付近の温度も用いることが好ましい。これらの温度におけるスプレッドメーター直径を計測し、各温度の平均スプレッドメーター直径を算出し、各温度の平均スプレッドメーター直径間の分散値を求める。分散値に代えて、分散値の平方根である標準偏差を用いることもできる。これらの値が、分散値に換算して、1〜4である場合に、更に好ましくは1.2〜3.6である場合に、当該皮膚外用剤の使用性は良いと判別、評価でき、本発明の皮膚外用剤はこのような物性を有することが好ましい。
本発明の組成物のpHは、好ましくは4〜8となることが好ましい。また、本発明の組成物のpHの下限値は、好ましくは4、さらに好ましくは、4.5である。また、本発明の組成物のpHの上限値は、好ましくは、6、さらに好ましくは5.5である。
本発明の組成物は、皮膚外用剤、中でも皮膚外用医薬とすることが好ましい。
本発明の組成物の好ましい形態は、最外相に水相を有する乳化剤形を有し、25℃における粘度が1000〜3000mPa・s、より好ましくは、1500〜2500mPa・sの組成物であって、スプレッドメーターを用いて測定した広がり直径の測定値の温度変化による分散が好ましくは1〜4、さらに好ましくは1.2〜3.6の値である。該分散は、前記の方法により求めることができる。
このような組成物は、温度に関係なく一定の使用性を呈するものであり、低温下で塗布による刺激感を発現することを避けることができる。このことは、抗炎症のための皮膚外用剤においては、皮膚外用剤の投与が症状改善に直結するので有利である。言い換えれば、このような皮膚外用剤は、使用条件を考慮せずに、抗炎症用の皮膚に投与することができる。なお、最外相に水相を配する乳化剤形とは、水相中に油滴乃至は油中水乳化滴が分散した状態の乳化物を意味する。
本発明の皮膚外用剤は、その値が、分散値に換算して、好ましくは1〜4、更に好ましくは1.2〜3.6である。
以下に、実施例を示して、本発明について、更に詳細に説明を加える。
以下に示す処方に従って、本発明の製造方法により、医薬組成物1を作製した。即ち、(イ)、(ロ)、(ハ)及び(ニ)の成分を秤量し、これらの内、(ハ)と(ニ)は室温で撹拌混合溶解し、(イ)と(ロ)は75℃で撹拌混合溶解し、各々の溶解温度で保持した。攪拌下(ロ)に(イ)を徐々に加え乳化し、攪拌冷却し、30℃まで冷却したところで、攪拌下(ハ)を徐々に加えて、一様に混合したところで、更に、(ニ)を徐々に加えて中和し、本発明の医薬組成物1を得た。医薬組成物1のpHは4.5であった。
<比較例1>
処方成分は、本発明の医薬組成物1と変わらず、製造方法のみを変えて比較例1の医薬組成物を製造した。即ち、表2に示す(イ)、(ロ)、(ハ)を秤量し、これらの内、(イ)と(ロ)は75℃で撹拌混合溶解し、(ハ)は室温で撹拌混合溶解し、各々の溶解温度で保持した。攪拌下(ロ)に(イ)を徐々に加え乳化し、一様になったところで、撹拌冷却し、30℃まで冷却したところで、更に、(ハ)を徐々に加えて中和し、比較例1の医薬組成物を得た。比較例1の医薬組成物のpHは4.5であった。
<物性の比較>
本発明の医薬組成物1と、比較例1の医薬組成物について、物性の比較を行った。検討した物性値は、乳化粒子、粘度、80℃での安定性及びCasson plotから求めた残留粘度とCasson降伏値である。
(1)乳化粒子
本発明の医薬組成物1と、比較例1の医薬組成物の乳化粒子の顕微鏡写真を図1に示す。これより、本発明の医薬組成物は微細で均一な乳化粒子であるのに対し、比較例の医薬組成物は不均一で、且つ、大きな乳化粒子になっていることが判る。
(2)粘度
本発明の医薬組成物1と、比較例1の医薬組成物について、コーンプレート型粘度計(装置機種名:RE−80R、製造会社名:東機産業、条件:ローター:3°×R14、測定温度:25℃、回転数:50rpm、測定時間:3分)で測定した。結果は、本発明の医薬組成物1が1733mPa・sであり、比較例1の医薬組成物は1133mPa・sであった。本発明の医薬組成物1では、ノニオン性界面活性剤によってカルボキシビニルポリマーの架橋構造が壊されておらず、粘度が高く出ていることが判る。このことは、逆に言えば、本発明の医薬組成物では、ノニオン性界面活性剤の多くが乳化に関与しているため、強い乳化界面を形成しているとも言える。
(3)80℃での安定性
本発明の医薬組成物1と比較例1の医薬組成物を80℃で6時間保存し、乳化状態を顕微鏡、及び、肉眼で観察した。80℃で6時間保存した医薬組成物1の顕微鏡写真を図2に示す。これより、本発明の医薬組成物1はこの保存条件でも乳化粒子に変化は見られなかった。一方、比較例1の医薬組成物は合一がおこり、粒子が荒れていることが判る。又、肉眼所見では、本発明の医薬組成物1は変化が見られなかったのに対し、比較例1の医薬組成物は二相に分離していることが認められた。
(4)残留粘度とCasson降伏値
本発明の医薬組成物1と、比較例1の医薬組成物をコーンプレート型粘度計(装置機種名:RE−80R、製造会社名:東機産業、条件:ローター:3°×R14、測定温度:32℃、回転数:1、2.5、5、10、20、50及び100rpm、測定時間:3分)を用いて、せん断速度(D)2〜200(1/s)に対するせん断応力(S)を求め、関係式;√S=a√D+b(a、bは係数)における傾きaの二乗から残留粘度を、切片bの二乗からCasson降伏値を算出した。結果を表3に示す。これより、本発明の製造方法により製造された医薬組成物1は残留粘度が低いことから延展時ののびがよく、Casson降伏値が高いことから保存時の安定性及び塗布後の皮膜強度が高いことが推測される。
(5)スプレッドメーター直径の分散
医薬組成物1について、スプレッドメーター(装置機種名:IMC−15E2型、製造会社名:井元製作所、条件:試料穴内径:10mm、試料穴深さ:6.37mm、荷重板質量:115g、測定時間:60秒)を用いて、5℃、25℃及び32℃におけるスプレッドメーター直径を計測した。計測は3回行い、その平均と標準偏差を求めたところ、5℃が35.59±0.38mm、25℃が36.60±0.36mm、32℃が38.32±0.44mmであり、この3つの平均の標準偏差は1.38であり、分散は1.9であった。
医薬組成物1について、使用性を確認したところ、敏感肌でも一過性の刺激を感じないものであった。
一方、比較例1の医薬組成物について使用性を確認したところ敏感肌に対し、一過性の刺激を発現するものであった。
以下に示す処方に従って、上述した製造方法により、皮膚外用剤2(有効成分を含有しないもの)を作成した。即ち、(イ)、(ロ)、(ハ)及び(ニ)の成分を秤量し、これらの内、(ハ)と(ニ)は室温で撹拌混合溶解し、(イ)と(ロ)は75℃で撹拌混合溶解し、各々の溶解温度で保持した。攪拌下(ロ)に(イ)を徐々に加え乳化し、攪拌冷却し、30℃まで冷却したところで、攪拌下(ハ)を徐々に加えて、一様に混合したところで、更に、(ニ)を徐々に加えて中和し、皮膚外用剤2を得た。皮膚外用剤2のpHは4.5であった。
皮膚外用剤2の残留粘度は123mPa・sであり、Casson降伏値は44642mPaであった。
<比較例2>
処方成分は、皮膚外用剤2と変わらず、製造方法のみを変えて比較例2の皮膚外用剤を製造した。即ち、表5に示す(イ)、(ロ)、(ハ)を秤量し、これらの内、(イ)と(ロ)は75℃で撹拌混合溶解し、(ハ)は室温で撹拌混合溶解し、各々の溶解温度で保持した。攪拌下(ロ)に(イ)を徐々に加え乳化し、一様になったところで、撹拌冷却し、30℃まで冷却したところで、更に、(ハ)を徐々に加えて中和し、比較例2の皮膚外用剤を得た。比較例2の医薬用組成物のpHは4.5であった。比較例2の医薬用組成物の残留粘度と、Casson降伏値を求めたところ、残留粘度は260mPa・sであり、Casson降伏値は29479mPaであることが判明した。
皮膚外用剤2と、比較例2の皮膚外用剤について、コーンプレート型粘度計(装置機種名:RE−80R、製造会社名:東機産業、条件:ローター:3°×R14、測定温度:25℃、回転数:50rpm、測定時間:3分)で粘度を測定した。結果は、皮膚外用剤2が1828mPa・sであり、比較例2の皮膚外用剤は1248mPa・sであった。
これより、本発明の製造方法により製造された皮膚外用剤2は残留粘度が低いことから延展時ののびがよく、Casson降伏値が高いことから保存時の安定性及び塗布後の皮膜強度が高いことが推測される。
表6に記載の処方及び実施例1に記載の方法に従い医薬組成物3、4、表7に記載の処方及び比較例1に記載の方法に従い比較例3、4を製造した。カルボキシビニルポリマーは、20℃、中性領域における0.2%水溶液の粘度が、2500〜30000mPa・sのものを用いた。医薬組成物3及び比較例3のpHは5.0、医薬組成物4、比較例4のpHは5.5であった。また、製造した医薬組成物について以下の方法に従い残留粘度とCasson降伏値を測定した。医薬組成物をコーンプレート型粘度計(装置機種名:RE−80R、製造会社名:東機産業、条件:ローター:3°×R14、測定温度:32℃、回転数:1、10、100rpm、測定時間:3分)を用いて、せん断速度(D)2〜200(1/s)に対するせん断応力(S)を求め、関係式;√S=a√D+b(a、bは係数)における傾きaの二乗から残留粘度を、切片bの二乗からCasson降伏値を算出した。結果を表6、7に示す。これより、本発明の製造方法により製造された医薬組成物は、比較例の製造方法により製造された医薬組成物に比して、同処方であるにもかかわらず、残留粘度が低いことから延展時ののびがよく、Casson降伏値が高いことから保存時の安定性及び塗布後の皮膜強度が高いことが推測される。
医薬組成物3及び4について、使用性を確認したところ、敏感肌でも一過性の刺激を感じないものであった。
一方、比較例3及び4の医薬組成物について使用性を確認したところ敏感肌に対し、一過性の刺激を発現するものであった。
表8、9の処方に基づいて、実施例及び比較例の皮膚外用剤を製造した。実施例の皮膚外用剤については、皮膚外用剤1と同様の方法で調製した。一方、比較例5〜7については、以下の方法で調製した。
即ち、(イ)、(ロ)、(ハ)を秤量し、これらの内、(イ)と(ロ)は75℃で撹拌混合溶解し、(ハ)は室温で撹拌混合溶解し、各々の溶解温度で保持した。攪拌下(ロ)に(イ)を徐々に加え乳化し、一様になったところで、撹拌冷却し、30℃まで冷却したところで、更に、(ハ)を徐々に加えて中和し、比較例の皮膚外用剤を得た。いずれの皮膚外用剤も25℃における粘度は1000〜3000mPa・sであった。
上述した方法により5℃、25℃及び32℃におけるスプレッドメーター直径を3回計測し、その平均と標準偏差を求めた。結果を表10に示す。
表10に示されるとおり、実施例の皮膚外用剤は、何れも分散が1〜4の範囲であったのに対し、比較例の皮膚外用剤は、何れも分散が4より大きかった。
得られた実施例及び比較例の皮膚外用剤について、敏感肌のパネラーにより使用性を評価したところ、実施例の皮膚外用剤については、一過性の刺激を感じることなく塗布することができ、使用感に優れるものであった。一方、比較例の皮膚外用剤については、一過性の刺激を生ずるものであった。
さらに、皮膚外用剤6と比較例6の皮膚外用剤について、敏感肌のパネラー3名により、使用感について評価した。表11に結果を示す。
本発明は、医薬に応用できる。

Claims (7)

  1. 1)アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマー及び/またはその塩及びノニオン性界面活性剤を含有する、水中油乳化剤形の外用組成物の製造方法であって、前記ノニオン性界面活性剤の曇点より高い温度で、水中油乳化物を調製し、ノニオン性界面活性剤の曇点以下の温度まで冷却した後、カルボキシビニルポリマーを加え、しかる後に該カルボキシビニルポリマーをアルカリ剤で中和することを特徴とする、水中油乳化剤形の組成物の製造方法。
  2. 前記曇点より高い温度は、75〜90℃であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物の製造方法。
  3. 前記曇点以下の温度は25〜35℃であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記ノニオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化されていても良いヒマシ油及びモノ脂肪酸グリセリドから選択されるものであることを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の組成物の製造方法。
  5. 界面活性剤はノニオン性界面活性剤のみであることを特徴とする、請求項1〜4何れか1項に記載の組成物の製造方法。
  6. 前記組成物は、有効成分として、保湿剤、抗ヒスタミン剤、非ステロイド性抗炎症剤、ステロイド、殺菌剤、抗真菌剤、抗生剤、抗ウイルス剤、免疫抑制剤及びビタミン類から選択されるものを含有することを特徴とする、請求項1〜5何れか1項に記載の組成物の製造方法。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の組成物の製造方法によって製造される組成物であって、アルキル変性されていてもよいカルボキシビニルポリマー及び/またはその塩と、ノニオン性界面活性剤とを含有する組成物において、32℃の恒温条件下、コーンプレート型粘度計で計測した、残留粘度が200mPa・s以下であり、且つ、キャッソン(Casson)降伏値が40000mPa以上であることを特徴とする、組成物。

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