JPWO2015146428A1 - 自動車用サイレンサー - Google Patents

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Abstract

自動車用サイレンサー1は、プレス成形され、厚み方向D3において互いに反対側となる第一及び第二の成形面11,12を有し、厚み方向D3へ繊維44が配向された緩衝材40が該緩衝材40とは繊維の配向が異なる繊維集合体30にインサートされ、該繊維集合体30に対して緩衝材40が部分的に積層された積層部10を有する。繊維集合体30の外面に凹部31が形成され、該凹部31に緩衝材40がインサートされてもよい。

Description

本発明は、プレス成形された自動車用サイレンサーに関する。
自動車に設置されるサイレンサーとして、例えば、フロアパネルとフロアカーペットとの間に介在するフロアサイレンサーが知られている。フロアサイレンサーは、防音性能を発揮するとともに、フロアパネルの凹凸がカーペットの表面に現れないようにする機能や、足で踏むときの良好な感触を乗員に与える機能も発揮する。これらの機能を実現するためのサイレンサーとして、繊維質のサイレンサーが用いられている。
特開平07-223478号公報には、自動車用フロアカーペットの緩衝材層に6デニールの高融点のポリエステル繊維70%と2デニールの低融点のポリエステル繊維30%とを配合した不織布を用いることが示されている。
特開平11-139194号公報には、フロアカーペット取付け床面並びにセンタートンネルの上面及び側面に、繊維配合及び/又は目付(面密度)が異なる少なくとも2種類のポリエステル不織布から成る緩衝材を設けた自動車用フロアカーペットが示されている。
緩衝材にポリエステル不織布を用いると、緩衝材の繊維はフロアカーペットの裏面に沿った配向となる。
特開平07−223478号公報 特開平11−139194号公報
サイレンサーの繊維がフロアカーペットの裏面に沿って配向している場合にサイレンサーが低密度であると、フロアカーペットが足で踏まれたときにサイレンサーが厚み方向へ圧縮されて元の厚みに戻らないという「へたり」が生じる可能性がある。サイレンサーの繊維が前記の配向である場合にサイレンサーの厚み方向への圧縮強度を向上させるためには、サイレンサーを高密度にする必要がある。
尚、上記のような問題は、フロアカーペット用のサイレンサーに限らず、種々の自動車用サイレンサーについて同様に存在する。
以上を鑑み、本発明は、厚み方向への圧縮強度が部分的に高い新規の自動車用サイレンサーを提供する目的を有している。
本発明は、プレス成形され、厚み方向において互いに反対側となる第一及び第二の成形面を有する自動車用サイレンサーであって、
厚み方向へ繊維が配向された緩衝材が該緩衝材とは繊維の配向が異なる繊維集合体にインサートされ、該繊維集合体に対して前記緩衝材が部分的に積層された積層部を有する、態様を有する。
本発明によれば、厚み方向への圧縮強度が高い新規の自動車用サイレンサーを提供することが可能となる。
図1は、サイレンサー及び表皮材の車室C1側の外観を例示する斜視図である。 図2は、サイレンサーを車体パネル及び表皮材とともに図1のA1−A1に相当する位置で切断したときの垂直端面を例示する図である。 図3は、折り返し部分47を残した緩衝材40Eの要部を例示する側面図である。 図4(a)は折り返し部分47を残した緩衝材40Eの要部を例示する斜視図、図4(b)は折り返し部分47を切除した緩衝材40Fの要部を例示する斜視図、である。 図5(a),(b)は、別のサイレンサー1を図1のA1−A1に相当する位置で切断したときの垂直端面を例示する図である。 図6は、サイレンサーの製造工程例を模式的に示すブロック図である。 図7は、サイレンサーの製造方法例を説明するための垂直端面図である。 図8は、別のサイレンサーを車体パネル及び表皮材とともに図1のA1−A1に相当する位置で切断したときの垂直端面を例示する図である。 図9(a),(b)は、別のサイレンサーを車体パネル及び表皮材とともに図1のA1−A1に相当する位置で切断したときの垂直端面を例示する図である。 図10は、別のサイレンサーを車体パネル及び表皮材とともに図1のA1−A1に相当する位置で切断したときの垂直端面を例示する図である。 図11は、別のサイレンサーを車体パネル及び表皮材とともに図1のA1−A1に相当する位置で切断したときの垂直端面を例示する図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。むろん、以下の実施形態は本発明を例示するものに過ぎず、実施形態に示す特徴の全てが発明の解決手段に必須になるとは限らない。
(1)本発明に含まれる技術の概要:
まず、図1〜9に示される模式的な例を参照して本発明に含まれる技術の概要を説明する。
本技術の自動車用サイレンサー1は、プレス成形され、厚み方向において互いに反対側となる第一及び第二の成形面11,12を有する。このサイレンサー1は、厚み方向D3へ繊維44が配向された緩衝材40が該緩衝材40とは繊維の配向が異なる繊維集合体30にインサートされ、該繊維集合体30に対して前記緩衝材40が部分的に積層された積層部10を有する。
上記緩衝材40は、厚み方向D3へ繊維44が配向されているので、厚み方向D3への圧縮強度が高く、プレス成形によっても厚み方向D3へ潰れ難い。この緩衝材40とは繊維の配向が異なる繊維集合体30に対して前記緩衝材40が部分的に積層されているので、本技術は、厚み方向への圧縮強度が部分的に高い新規の自動車用サイレンサーを提供することが可能となる。
ここで、本技術の自動車用サイレンサーを設置可能な場所は、車室フロア部、車室側壁部、車室天井部、デッキフロア部、ダッシュボード部、エンジンフード部、フェンダー部、等が含まれ、内装部分でもよいし、外装部分でもよい。
上記緩衝材の繊維が厚み方向へ配向されていることは、繊維の配列方向が緩衝材の表側の外面及び裏側の外面に対して直交する方向へ比較的揃っていることを意味し、繊維を厚み方向へ配向させるための折り返し部分を有することを含む。緩衝材を構成する繊維は屈曲していることがあるので、緩衝材の繊維が厚み方向へ配向されていることは、真っ直ぐな繊維が緩衝材の厚み方向へ平行に並んでいることを意味する訳ではない。
以上より、厚み方向へ繊維が配向された緩衝材には、厚み方向へ繰り返しウェブが折り返された波形形状の緩衝材、該波形形状の緩衝材を厚み方向の途中で二分割して得られる緩衝材、前記波形形状の緩衝材の折り返し部分を切除した緩衝材、といった、繰り返しウェブが積層された構造体等が含まれる。
緩衝材を構成する繊維は、一種類の繊維でもよいし、主繊維と接着性繊維の組合せ等、二種類以上の繊維の組合せでもよい。繊維集合体を構成する繊維も、一種類の繊維でもよいし、主繊維と接着性繊維の組合せ等、二種類以上の繊維の組合せでもよい。
サイレンサーの厚み方向と緩衝材の厚み方向とが完全に一致しないことも、本技術に含まれる。
上記積層部には、厚み方向において緩衝材と繊維集合体とが接触した部分の他、緩衝材と繊維集合体との間に例えば樹脂層といった別の層が設けられた部分も含まれる。
第一の成形面と第二の成形面の少なくとも一方に発泡成形体といった部材が後貼りされた自動車用サイレンサーも、本技術の自動車用サイレンサーに含まれる。
ところで、前記積層部10において、前記緩衝材40の密度は、前記繊維集合体30の密度以下でもよい。この態様は、軽量で感触の良好な自動車用サイレンサーを提供することが可能となる。前記積層部10における前記緩衝材40の密度が前記繊維集合体30の密度よりも小さい態様は、さらに軽量で感触の良好な自動車用サイレンサーを提供することが可能となる。
前記繊維集合体30の外面に凹部31が形成され、該凹部31に前記緩衝材40がインサートされてもよい。この態様は、感触のさらに良好な自動車用サイレンサーを提供することが可能となる。
前記緩衝材40の繊維に主繊維45とバインダー(接着性繊維46)とが含まれ、該緩衝材40が前記繊維集合体30の凹部31における底部31b及び側部31aと接着していてもよい。この態様は、緩衝材40の繊維にバインダー(46)が含まれているので、プレス成形された緩衝材40の形状が保持されるうえ、該緩衝材40が繊維集合体30の凹部31の底部31bのみならず該凹部31の側部31aとも接着する。従って、本態様は、厚み方向へ繊維が配向された緩衝材と繊維集合体との接着性が良好な自動車用サイレンサーを提供することが可能となる。
また、前記繊維集合体30の繊維34に主繊維35とバインダー(接着性繊維36)とが含まれ、該繊維集合体30の凹部31における底部31b及び側部31aと前記緩衝材40とが接着していてもよい。この態様は、繊維集合体30の繊維34にバインダー(36)が含まれているので、プレス成形された繊維集合体30の形状が保持されるうえ、緩衝材40が繊維集合体30の凹部31の底部31bのみならず該凹部31の側部31aとも接着する。従って、本態様は、厚み方向へ繊維が配向された緩衝材と繊維集合体との接着性が良好な自動車用サイレンサー1を提供することが可能となる。
前記第一の成形面11が車体パネル80側にあって前記第二の成形面12が表皮材(カーペット20)側にある場合、前記第二の成形面12に前記緩衝材40の外面(40a)が含まれてもよい。厚み方向D3へ繊維44が配向された緩衝材40がサイレンサー1の表皮材(20)側にあるので、前記緩衝材40による感触が得られ易い。従って、本態様は、感触のさらに良好な自動車用サイレンサーを提供することが可能となる。
上記表皮材には、カーペット、織布、不織布、樹脂、エラストマー、ゴム、等が含まれる。
また、前記第一の成形面11に前記緩衝材40の外面(40b)が含まれてもよい(例えば図8参照。)。厚み方向D3へ繊維44が配向された緩衝材40が車体パネル80側にあるので、表皮材(20)側から車体パネル80側への荷重が繊維集合体30を介して前記緩衝材40の厚み方向D3へ配向された繊維44に支えられる。従って、本態様は、厚み方向への圧縮強度がさらに高い自動車用サイレンサーを提供することが可能となる。
前記緩衝材40は、厚み方向D3に沿った断面において前記第一の成形面11側の辺の長さL1と前記第二の成形面12側の辺の長さL2とが異なる断面略台形状でもよい(例えば図9(b)参照。)。緩衝材40が断面略台形状であると、周部40cにおいて断面矩形状の緩衝材40よりも繊維集合体30との接着強度が高くなる。従って、本態様は、繊維集合体への緩衝材の接着性を向上させることができる。
前記繊維集合体30の繊維34の配向は、ランダム配向でもよい。この態様は、プレス成形時に緩衝材40が潰れ難いので、厚み方向への圧縮強度がさらに高い自動車用サイレンサーを提供することが可能となる。
前記第一の成形面11がフロアパネル(80)側にあって前記第二の成形面12が表皮材(20)側にある場合、前記表皮材(20)のうち乗員の足が載せられる部分(足載せ部23)の前記フロアパネル(80)側に前記積層部10が配置されてもよい。厚み方向D3へ繊維44が配向された緩衝材40が表皮材(20)のうち乗員の足が載せられる部分(足載せ部23)のフロアパネル(80)側にあるので、足踏み性の良好な自動車フロア用のサイレンサーを提供することが可能となる。
(2)サイレンサーの具体例:
図1〜9は、本技術の自動車用サイレンサーを自動車フロア用のサイレンサーに適用した例を示している。これらの図中、FRONT、REAR、LEFT、RIGHT、UP、DOWNは、それぞれ、前、後、左、右、上、下を示す。左右の位置関係は、自動車の前を見る方向を基準とする。また、符号D1はウェブM1の積層方向、符号D2はウェブM1の幅方向、符号D3は緩衝材40の厚み方向、符号D11は緩衝材製造装置による緩衝材40の押出方向、符号D12は押出方向D11の反対方向、を示す。各方向D1,D2,D3は互いに直交するものとするが、互いに異なる向きであれば直交しない場合も本発明に含まれる。分かり易く示すため、各方向D1,D2,D3の拡大率は異なることがあり、各図は整合していないことがある。
本技術のサイレンサーは、特に、自動車の車体パネル上に敷設されるフロアサイレンサーとして好適に使用される。フロアサイレンサーは、車両のフロア部の緩衝性、防音性、等の性能確保のために使用される。車体パネルに凹凸があるため、フロアサイレンサーは、車体パネルの凹凸に沿う形状に成形されて敷設される。
図1に示す自動車用サイレンサー1は、車体の床面を構成する略平坦なフロアパネル(車体パネルの一種)、乗員室前部においてフロアパネル面から上方に立ち上がったトーボードパネル(車体パネルの一種)、等の上に載置される機能材とされている。フロアパネルやトーボードパネルの車幅方向の中央部には、上へ膨出して前後に延びたトンネル部(隆起部)82が形成されている。図2に示す車体パネル80の車幅方向の両縁部81,81は、車幅方向外側に向かって立ち上がっている。車室用のサイレンサー1は、車体パネル80の車室C1側に敷設される。サイレンサー1は、コンソールやロッカーパネル等の突出部の立壁に沿うように三次元形状に成形されている。図1,2に示すサイレンサー1は、車体パネルのトンネル部82に合わせて上へ膨出して前後に延びたトンネル部14、及び、該トンネル部14から車幅方向外側において車体パネル80の略平坦部に合わせた略平坦部13,13を有している。サイレンサー1の車室C1側には、フロアカーペット(表皮材)20が敷設される。フロアカーペット20は、サイレンサー1の突出部の立壁に沿うように三次元形状に成形され、乗員室内を装飾する。
図1,2に示すフロアカーペット20は、プレス成形されることより車室C1側の凹凸形状22が形成され、車室C1に面して配置される。カーペット20は、例えば、パイル26のバックステッチを基層25に有するタフテッドカーペットとされ、基層25の車室C1側に多数のパイル26が立毛している。基層25を構成する基布には、スパンボンド不織布といった不織布、各種繊維の編織物、等を用いることができる。基布の裏側(サイレンサー1側の面)には、裏打ちが施されてもよい。この裏打ちには、樹脂材料(エラストマーを含む)、繊維材料、等を用いることができる。むろん、カーペット20には、不織布をニードリングして繊維相互を絡め表面に毛羽を形成したニードルパンチカーペット等を採用することも可能である。
サイレンサー1は、厚み方向D3において互いに反対側となる第一及び第二の成形面11,12に対してプレス成形による凹凸形状が形成され、車体パネル80とフロアカーペット20との間に設置される。ここで、第一の成形面11がフロアパネル(車体パネル80)側にあり、第二の成形面12がカーペット20側にある。サイレンサー1は、図3,4に示すように厚み方向D3へ繊維44が配向された緩衝材40が該緩衝材40とは繊維の配向が異なる繊維集合体30にインサートされてプレス成形されている。これにより、サイレンサー1は、繊維集合体30に対して緩衝材40が部分的に積層された積層部10を有する。図1に示すサイレンサー1は、カーペット20のうち乗員の足が載せられる足載せ部23のフロアパネル側に積層部10が配置されている。図1には、運転席足下の繊維集合体30に緩衝材40Aがインサートされ、助手席足下の繊維集合体30に緩衝材40Bがインサートされ、運転席側の後席足下の繊維集合体30に緩衝材40Cがインサートされ、助手席側の後席足下の繊維集合体30に緩衝材40Dがインサートされていることが示されている。これらの緩衝材40A〜40D、及び、図4(a),(b)に示す緩衝材40E,40Fを緩衝材40と総称する。尚、インサートする緩衝材の数に特別な限定は無く、一部の座席足下の繊維集合体に緩衝材がインサートされていないサイレンサーや、一部の座席足下の繊維集合体に複数の緩衝材がインサートされているサイレンサーも本技術に含まれる。
図2に示す繊維集合体30の表側(カーペット20側)の外面30aには、車体パネル80側へ凹んだ凹部31が形成されている。図2の下部には、便宜上、繊維集合体30と緩衝材40を分解して示している。尚、分解前後の拡大図は、分かり易く示すため、拡大前の図と縦横の比が異なる。緩衝材40は図2における分解前の拡大図に示すように凹部31にインサートされ、凹部31における底部31bと緩衝材40の裏側(車体パネル80側)の外面40bとが接着し、凹部31における側部31aと緩衝材40の周部40cとが接着している。ここで、緩衝材の周部40cは、両外面40a,40bに挟まれる位置において外面40a,40bに沿って一周する部位である。図2に示す、凹部31の底部31bは、凹部31のうち厚み方向D3に略直交(交差)する面(部位)を意味する。また、図2に示す凹部31の側部31aは、凹部31のうち底部31bを囲む面(部位)を意味する。前記凹部31の周囲にある繊維集合体30の表側の外面30a、及び、緩衝材40の表側の外面40aは、第二の成形面12である。一方、繊維集合体30の裏側の外面30bには、緩衝材がインサートされる凹部が形成されていない。従って、この裏側の外面30bは第一の成形面11であり、この第一の成形面11に緩衝材40の外面は含まれない。
図2に示す緩衝材40は、厚み方向D3に沿った断面が巨視的に見て略矩形状であり、繊維集合体の凹部31をちょうど埋める程度の大きさを有する立体形状とされている。従って、緩衝材40を安価に形成することができる。緩衝材40の厚みがほぼ凹部31の深さに合わせられているので、凹部31に挿入された緩衝材40が周囲の表側の外面30aから出っ張った形状(凸形状)とならず、緩衝材40の表側の外面40aと繊維集合体30の表側の外面30aとが略面一とされる。従って、足下近くのフロアカーペット20が出っ張らず、フロアカーペット20を踏んだときの感触が良好である。尚、緩衝材の表側の外面40aと繊維集合体の表側の外面30aとの段差が緩衝材40の厚みの0.3倍以下(より好ましくは0.2倍以下、さらに好ましくは0.1倍以下)であるとき、緩衝材の表側の外面40aと繊維集合体の表側の外面30aとが略面一であるとする。
尚、上述の説明は、最終生産物としてのサイレンサー1について行っているものであり、繊維集合体の凹部31が製造工程のどの段階で形成されるのかを限定するものではない。従って、凹部31は、サイレンサー1の最終的な成形の前に予め繊維集合体30に形成されてもよいし、最終的な成形の時点で緩衝材40がめり込むことにより形成されてもよい。後述するように緩衝材40は厚み方向D3への圧縮強度が高いので、最終的な成形の時点で緩衝材40がめり込むことにより凹部31が形成される製法は好ましい製法である。
図2に示す繊維集合体30を構成する繊維34は、ランダムに配向している。これにより、厚み方向D3へ繊維44が配向された緩衝材40がプレス成形時に潰れ難く、厚み方向D3への圧縮強度が高いサイレンサー1が得られる。この点で繊維集合体の繊維34はランダム配向が好ましいものの、繊維集合体の繊維34は、緩衝材40の繊維44と異なる配向であればよく、表裏の外面30a,30bに沿った配向等でもよい。尚、繊維がランダムに配向している繊維集合体をプレス成形すると、ランダム配向の範囲内であるものの、繊維が若干、外面40a,40bに沿った方向へ配向する。
繊維34には、反毛繊維、合成樹脂(エラストマーを含む)の繊維、合成樹脂に添加剤を添加した繊維、無機繊維、これらの組合せ、等を用いることができ、熱可塑性の繊維を含む繊維が好ましい。図2に示すように、繊維34には、主繊維35と接着性繊維(バインダー)36が含まれてもよい。
繊維集合体30の目付は、600〜3000g/m2程度が好ましく、800〜2000g/m2程度がさらに好ましい。この目付は、サイレンサー1の部位に応じて変えてもよい。また、繊維集合体30の目付は、低密度の緩衝材40の目付よりも大きい方が好ましい。
積層部10以外の繊維集合体30の厚みは、例えば10〜100mm程度、より好ましくは15〜70mm程度、さらに好ましくは20〜50mm程度の間で適用される車両形状に応じて適宜設計される。繊維集合体30の密度は、緩衝材40の密度以上が好ましく、緩衝材40の密度よりも大きい方がより好ましい。積層部10以外の繊維集合体30の密度は、0.02〜0.15g/cm3程度が好ましく、0.03〜0.10g/cm3程度がさらに好ましい。積層部10の繊維集合体30の密度は、0.03〜0.20g/cm3程度が好ましく、0.04〜0.15g/cm3程度がさらに好ましい。特に、積層部10における繊維集合体30の密度が緩衝材40の密度以上である(より好ましくは緩衝材40の密度よりも大きい)と、車体パネル80からの振動を抑えるという制振性が良好となるので好ましい。緩衝材40よりも高密度の繊維集合体30は、同じ種類の繊維を用いた緩衝材40よりも高い吸音性及び防音性を有し、好適な吸音材として機能する。しかし、繊維34が厚み方向へ配向していないため、繊維集合体30は、同じ種類の繊維を用いた緩衝材40と比べて高密度であっても厚み方向への圧縮強度が低い。
図3に示す緩衝材40は、厚み方向D3へ繰り返しウェブM1が折り返されて積層された波形形状の繊維構造体であり、軽量かつ嵩高とされ、吸音性を有するうえ、特に厚み方向D3への圧縮強度が高い。緩衝材40の繊維44が厚み方向D3へ配向されていることにより、緩衝材40が繊維集合体30と比べてプレス成形時に潰れ難く、厚み方向D3への圧縮強度が高いサイレンサー1が得られる。繊維44には、繊維集合体の繊維34と同様、反毛繊維、合成樹脂(エラストマーを含む)の繊維、合成樹脂に添加剤を添加した繊維、無機繊維、これらの組合せ、等を用いることができ、熱可塑性の繊維を含む繊維が好ましい。図3に示すように、繊維44には、主繊維45と接着性繊維(バインダー)46が含まれてもよい。
ウェブM1の折返し前の厚みは、例えば、5〜10mm程度等、緩衝材40の厚みの3〜30%程度とすることができる。また、ウェブM1の折返し数(折り返した山の数)は例えば1〜10回/20mm程度とすることができ、単位長さ当たりの折返し数が少ないほど低密度で成形しやすい一方、単位長さ当たりの折返し数を多くすると高密度化し形状維持性や嵩上げ材としての耐荷重性が高まる。尚、ウェブの折返し数を山の数で定義しているので、ウェブの単位長さ当たりの枚数は折返し数の2倍になる。
連続したウェブを繰り返し波形に折り返して積層した緩衝材を製造する装置としては、ストルート(STRUTO)法など公知の製法を適用した各種の緩衝材製造装置から適宜選択することができる。
上記緩衝材製造装置としては、例えば、特表2008-538130号公報に記載のテキスタイルラップ装置や、歯車によって連続したウェブを繰り返し波形に折り返す装置が知られている。
図3及び図4(a)に示す緩衝材40Eは、各ひだM2の折り返し面が緩衝材40Eの幅方向D2及び厚み方向D3を通る面に合わせられ、主繊維45及び接着性繊維46が折り返し部分47を除いて厚み方向D3へ配向している。接着性繊維46の一部は、溶融され、波形に配向した主繊維45同士を接着している。これにより、波形の繊維構造体が形成されている。折り返し部分47が集合した表側の外面40a及び裏側の外面40bは、ひだM2(ウェブM1)の積層方向D1に沿って形成されている。積層方向D1と幅方向D2と厚み方向D3とは、互いに略直交している。ここで、緩衝材40Eの幅方向D2は、ウェブM1の幅方向でもある。図3等では、緩衝材製造装置による緩衝材40Eの押出方向D11を積層方向D1の一方の向きとして示し、この押出方向D11の反対方向D12を積層方向D1の他方の向きとして示している。尚、繊維44が厚み方向D3へ配向されていることは、繊維44の配列方向が狭義の表面(40a)及び裏面(40b)に対して直交する方向へ比較的揃っていることを意味し、繊維の折り返し部分47を有することを含む。
緩衝材40の主繊維45、及び、繊維集合体30の主繊維35は、熱可塑性樹脂(熱可塑性エラストマーを含む)の繊維、熱可塑性樹脂に添加剤を添加した繊維、無機繊維、リサイクルされた反毛繊維、等を用いることができ、PET等のポリエステル、PP等のポリオレフィン、ポリアミド、等の熱可塑性樹脂からなる繊維、これらの熱可塑性樹脂を変性させて融点を調整した熱可塑性樹脂からなる繊維、ガラス繊維、レーヨン繊維、衣料反毛繊維、再生綿繊維、さらに添加剤を添加した材質の繊維、これらの繊維の組合せ、等を用いることができる。主繊維の繊維径は例えば5〜60μm程度とすることができ、主繊維の繊維長は例えば10〜100mm程度とすることができる。主繊維が熱可塑性繊維である場合、この熱可塑性繊維の融点は、例えば180〜260℃程度の高融点とすることができる。主繊維45,35の少なくとも一部に反毛繊維(好ましくは衣料反毛繊維)を用いることは、緩衝材40や繊維集合体30の吸音性を向上させる点で好ましい。緩衝材の主繊維45と繊維集合体の主繊維35とは、同じ繊維でもよいし、異なる繊維でもよい。
緩衝材40の接着性繊維46、及び、繊維集合体30の接着性繊維36は、熱可塑性樹脂の繊維、熱可塑性樹脂に添加剤を添加した繊維、等を用いることができ、PET等のポリエステル、PPやPE(ポリエチレン)等のポリオレフィン、ポリアミド、等の熱可塑性樹脂からなる繊維、これらの熱可塑性樹脂を変性させて融点を調整した熱可塑性樹脂からなる繊維、さらに添加剤を添加した材質の繊維、等を用いることができる。主繊維が熱可塑性繊維である場合、接着性繊維には主繊維よりも低い融点を持つ熱可塑性の繊維を用いるのが好ましい。例えば、接着性繊維に主繊維と相溶性のある繊維を用いると、主繊維と接着性繊維との接着性が良好になり、緩衝材40や繊維集合体30に十分な形状保持性を付与することができる。接着性繊維の融点は、例えば100〜220℃程度(好ましくは120℃程度以下)とすることができる。接着性繊維46,36に同材質の繊維を用いると、繊維集合体30と緩衝材40との接着性が向上するので好ましい。
また、接着性繊維に使用可能な繊維を鞘部とし、該鞘部よりも融点の高い芯部の外周を該鞘部で囲んだ芯鞘構造の繊維を接着性繊維46,36として用いてもよい。この場合、芯部には、主繊維45,35に使用可能な繊維を用いることができる。
接着性繊維46,36の繊維径は例えば10〜45μm程度とすることができ、接着性繊維46の繊維長は例えば10〜100mm程度とすることができる。主繊維45,35と接着性繊維46,36の配合比は、例えば、主繊維を50〜90重量%程度、接着性繊維を10〜50重量%程度とすることができる。
尚、接着性繊維の代わりに繊維状でないバインダーを用いて緩衝材40を形成してもよい。
緩衝材40の目付は、300〜1500g/m2程度が好ましく、500〜800g/m2程度がさらに好ましい。また、緩衝材40の厚みは、例えば10〜50mm程度の間で適用される車両形状に応じて適宜設計される。緩衝材40の密度は、繊維集合体30の密度以下が好ましく、繊維集合体30の密度よりも小さい方がより好ましく、具体的には0.01〜0.15g/cm3程度が好ましく、0.02〜0.08g/cm3程度がさらに好ましい。
緩衝材40の圧縮強度を実測したところ、密度が0.01〜0.15g/cm3のときに1.5〜40kPaとなり、0.02〜0.08g/cm3のときに2〜15kPaとなった。この圧縮強度は、島津製作所製の精密万能試験機AG-500Aを使用して25%ひずみ時の圧縮応力を測定して得られる値である。この測定の試験条件は、試験片サイズが50mm×50mm×厚さ20mmであり、圧縮速度が10mm/minであり、圧縮部位が全面、予備圧縮無しである。
緩衝材40は厚み方向D3へ繊維44が配向されていればよいので、図4(b)に示すように、上述した緩衝材40の外面40a,40bの折り返し部分47を切除したような緩衝材40Fを用いてもよい。また、波形形状の繊維構造体を厚み方向の途中で二分割して得られる緩衝材を用いてもよい。
本技術における緩衝材40の厚み方向は、図2に示す第一及び第二の成形面11,12に交差する方向であればよく、凹凸を有するサイレンサー1の厚み方向に厳密に一致する方向のみならず、サイレンサー1の厚み方向からずれた方向でもよい。
図5(a)に示す例では、サイレンサー1の厚みが一定ではなく、図7に例示するプレス成形機200の型212,214の近接方向である圧縮方向D31から緩衝材40の厚み方向D32がずれている。前記圧縮方向D31は、プレス成形時に圧縮力が加わる方向であり、サイレンサー1全体の厚み方向に置き換えることができる。この圧縮方向D31と緩衝材の厚み方向D32とのなす角度θ1は、圧縮方向D31への良好な圧縮強度を得る点から、30°以下が好ましく、25°以下がより好ましく、20°以下がさらに好ましく、15°以下が特に好ましい。むろん、θ1>0の場合も本発明に含まれる。
また、図5(b)に例示するように、プレス成形時の圧縮力を受けた緩衝材40の繊維44の配向は、緩衝材40の厚み方向からずれることがあり、上記圧縮方向D31からずれることがある。この圧縮方向D31と繊維44の向きD33とのなす角度θ2は、圧縮方向D31への良好な圧縮強度を得る点から、30°以下が好ましく、25°以下がより好ましく、20°以下がさらに好ましく、15°以下が特に好ましい。むろん、θ2>0の場合も本発明に含まれる。
(3)サイレンサーの製造方法、並びに、作用及び効果:
図6は自動車用サイレンサー1の製造工程を模式的に例示し、図7はプレス成形機200の垂直端面を模式的に例示している。本製造工程は、反毛繊維と合成樹脂繊維と接着性繊維の組合せといった原糸から繊維集合体30を形成し、緩衝材40をインサートしてプレス成形するものである。
本製造工程が開始されると、まず、原糸が解繊及び混綿され(解繊・混綿工程S1)、この処理後の原糸が所定の目付となるように計量される(マット化工程S2)。マット化された原糸は、サクションヒーター(熱風循環ヒーター)等の加熱機に搬入され、熱風加熱等により例えば接着性繊維36の融点よりも少し高い温度まで予備加熱されて、接着性繊維36が軟化する(加熱工程S3)。熱量を増やすため、サクションヒーターによる加熱に加えて赤外線ヒーターによる輻射加熱を同時に行ってもよい。むろん、サクションヒーターを用いない加熱も可能である。
また、加熱工程S3では、サイレンサー1の形状に合わせて予備成形してプリフォームを形成してもよい。プリフォームを形成すると、図2に示す繊維集合体30の凹部31の側部31aと緩衝材40の周部40cとの接着性が向上する。
加熱完了後、マット状原糸又はプリフォームは、プレス成形機200に搬入され、プレス成形される(プレス成形工程S4)。ここで、図7に示すプレス成形工程P1のように、下型214上の所定箇所に緩衝材40を配置しておく。尚、緩衝材40の向きは、積層方向D1が車幅方向となるようにしてもよいし、幅方向D2が車幅方向となるようにしてもよいし、積層方向D1及び幅方向D2が車幅方向からずれた方向となるようにしてもよい。プレス成形機200に搬入されたマット状原糸又はプリフォーム(プレス成形前の繊維集合体30)は、図7に示すプレス成形工程P2のように、緩衝材40が載置された下型214の上に配置される。
図7に示すプレス成形機200は、プレス成形型210を構成する上型212及び下型214が近接及び離隔可能に設けられている。上型212は、サイレンサー1の車体パネル80側の形状に合わせた型面213を対向面に有する金型とされている。下型214は、サイレンサー1のカーペット20側の形状に合わせた型面215を対向面に有する金型とされている。従って、プレス成形前の繊維集合体30及び緩衝材40は、型212,214の間で上下逆に配置される。むろん、プレス成形前の材料の配置は、自動車に敷設される位置関係に合わせた配置等でもよい。プレス成形は、加熱を伴わない冷間プレスでもよいし、加熱を伴う熱間プレスでもよい。熱間プレスを行うと、図2に示す繊維集合体30の凹部31の側部31aと緩衝材40の周部40cとの接着性が向上する。
緩衝材40が載置された下型214の上にマット状原糸又はプリフォーム(30)が配置され(プレス成形工程P2)、両型212,214が近接すると、トリミング前のサイレンサー1がプレス成形される(プレス成形工程P3)。ここで、緩衝材40の繊維44が厚み方向D3へ配向されているので、緩衝材40は、厚み方向D3への圧縮強度が高く、プレス成形によっても厚み方向D3へ潰れ難い。従って、圧縮されるのは、主に、繊維集合体30である。マット状原糸を用いた場合、プレス成形時に緩衝材40がマット状原糸にめり込むことにより凹部31が形成される。従って、マット状原糸を用いる製法は、最終的なサイレンサーを形成するためのプレス成形の時に凹部31が形成されるので、好ましい製法である。また、プリフォームを用いる場合でも、プレス成形時に積層部10における繊維集合体30が圧縮されることがある。
以上より、積層部10の繊維集合体30は、周囲の繊維集合体30と比べて圧縮されて高密度となり、制振性、防音性及び遮音性が向上する。特に、積層部10において繊維集合体30が車体パネル80側にあることにより、制振性、防音性及び遮音性が向上する。
以上のことから、本技術のサイレンサー1は、厚み方向へ繊維が配向されていない繊維集合体だけで形成したサイレンサーと比べて積層部10において低密度でありながら高い圧縮強度が得られる。この積層部10がカーペット20の足載せ部23のフロアパネル(80)側にあることにより、本技術のサイレンサー1は、繊維集合体が厚み方向へ潰されて元の厚みに回復できなくなるという「へたり」に対して強くなり、長期間にわたって良好な踏み心地を乗員に与えることができる。特に、積層部10において緩衝材40がカーペット20側にあることにより、踏み心地性が向上する。また、本技術のサイレンサー1は、積層部10に繊維集合体30があることにより、厚み方向へ繊維が配向された緩衝材だけで形成したサイレンサーと比べて良好な制振性、防音性及び遮音性が得られる。
繊維集合体30に接着性繊維36等のバインダーが含まれている場合、このバインダーにより繊維集合体30の形状が維持され、緩衝材40が繊維集合体30の凹部31の底部31bのみならず該凹部31の側部31aとも接着する。緩衝材40に接着性繊維46等のバインダーが含まれている場合、このバインダーにより緩衝材40の形状が維持され、緩衝材40が繊維集合体30の凹部31の底部31bのみならず該凹部31の側部31aとも接着する。繊維集合体30と緩衝材40の双方が繊維質であるため、繊維集合体30と緩衝材40との間に良好な接着性が得られる。尚、繊維集合体30がプリフォームでなく加熱されていない場合、厚み方向へ繊維が配向された緩衝材40が繊維構造保持のために加熱されて接着性繊維(バインダー)が固化していても、繊維集合体30に含まれる未加熱の接着性繊維(バインダー)により繊維集合体30と緩衝材40との接着性が向上する。
トリミング前のサイレンサー1は、冷却後にプレス成形機200から取り出されて外周裁断機へ搬入され、外周が裁断される(裁断工程S5)。尚、裁断方法は、裁断刃による裁断、ウォータージェット裁断、カッターを用いた手裁断、等を採用することができる。
得られるサイレンサー1は、カーペット20の足載せ部23のフロアパネル(80)側に厚み方向へ繊維が配向された緩衝材40が配置されているので、厚み方向への圧縮強度が高いうえ、足踏み性が良好である。尚、緩衝材40が無いと、乗員の足踏み等により厚み方向へ継続的に力を受けると、上述した「へたり」が発生し易い。従って、従来のサイレンサーは、所要の踏み心地等の感触を確保するために高密度にすることが必要であり、製品重量が増加することとなる。本技術のサイレンサー1は、緩衝材の繊維が厚み方向へ配列されているため、厚み方向の反発力が高く、従来よりも低密度で所要の踏み心地性や耐へたり性を確保することができる。このため、本技術は、厚み方向への圧縮強度が部分的に高い新規の自動車用サイレンサーを提供することが可能となり、密度を低減させて軽量化させることが可能となり、軽量で感触の良好な自動車用サイレンサーを提供することが可能となり、低コスト化を図ることができるといった優れた効果が得られる。さらに、繊維集合体30と緩衝材40とがともに繊維質であるため、サイレンサー1が軽量であるうえ、互いの繊維34,44が絡まり合って繊維集合体30と緩衝材40との接着性が向上する。
さらに、厚み方向へ繊維が配向された緩衝材40がサイレンサー1の表皮材(20)側にあるので、前記緩衝材40による感触が得られ易い。
さらに、積層部10においてサイレンサー1の車体パネル80側にある繊維集合体30が緩衝材40よりも高密度であるので、良好な制振性が得られる。
(4)変形例:
尚、本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、本発明を適用可能な自動車用サイレンサーは、車室用のフロアサイレンサー以外にも、荷室用のサイレンサー、ドア部のサイレンサー、天井部のサイレンサー、ダッシュサイレンサー、エンジン部のサイレンサー、フェンダー部のサイレンサー、等でもよい。
繊維集合体30と緩衝材40との間には、例えば接着層といった別の層が設けられてもよい。
図8は、変形例に係るサイレンサー1Aを車体パネル80及びカーペット20とともに図1のA1−A1に相当する位置で切断したときの垂直端面を示している。尚、上述したサイレンサー1の概念にサイレンサー1Aが含まれる。
図8に示す繊維集合体30の裏側(車体パネル80側)の外面30bには、カーペット20側へ凹んだ凹部31が形成されている。緩衝材40は凹部31にインサートされ、凹部31における底部31bと緩衝材40の表側(カーペット20側)の外面40aとが接着し、凹部31における側部31aと緩衝材40の周部40cとが接着している。前記凹部31の周囲にある繊維集合体30の裏側の外面30b、及び、緩衝材40の裏側の外面40bは、第一の成形面11である。一方、繊維集合体30の表側の外面30aには、緩衝材がインサートされる凹部が形成されていない。従って、この表側の外面30aは第二の成形面12であり、この第二の成形面12に緩衝材40の外面は含まれない。
図8に示す緩衝材40は、繊維集合体の凹部31をちょうど埋める程度の大きさを有する立体形状とされている。従って、凹部31に挿入された緩衝材40が周囲の裏側の外面30bから出っ張った形状(凸形状)とならず、緩衝材40の裏側の外面40bと繊維集合体30の裏側の外面30bとが略面一とされる。従って、カーペット20側から車体パネル80側への荷重が繊維集合体30を介して緩衝材40により良好に支えられる。尚、緩衝材の裏側の外面40bと繊維集合体の裏側の外面30bとの段差が緩衝材40の厚みの0.3倍以下(より好ましくは0.2倍以下、さらに好ましくは0.1倍以下)であるとき、緩衝材の裏側の外面40bと繊維集合体の裏側の外面30bとが略面一であるとする。
厚み方向へ繊維が配向された緩衝材40が車体パネル80側にあることにより、カーペット20側から車体パネル80側への荷重が繊維集合体30を介して緩衝材40の厚み方向D3へ配向された繊維44に支えられる。従って、本変形例は、厚み方向への圧縮強度がさらに高い自動車用サイレンサーを提供することが可能となる。
尚、表皮材(例えばカーペット20)が非通気層を有しておらず、厚み方向への通気性を有する場合、図8に示すように緩衝材40を車体パネル80側に配置することが好ましい。この場合、車室C1側からサイレンサー1Aへ向かう音波が表皮材を通ってサイレンサー1Aに入ることにより吸音機能が発揮される。すなわち、この場合のサイレンサーは、繊維集合体30によって車室C1側の流れ抵抗値を制御することができ、吸音性が向上する。
一方、表皮材(例えばカーペット20)が非通気層を有し、厚み方向への通気が遮断される場合、図2等に示すように緩衝材40を表皮材側に配置することが好ましい。この場合、車体パネル80側からサイレンサー1Aの方へ向かう音波が表皮材の非通気層で反射することにより遮音機能が発揮される。この場合のサイレンサーは、積層部10における高密度の繊維集合体30によって車体パネル80からの振動を抑えることができ、制振性が向上する。
尚、図9(a)に示す変形例のように、繊維集合体30の中に緩衝材40が埋め込まれたサイレンサー1Bも上述したサイレンサー1の概念に含まれる。
図9(b)に示す変形例のように、断面略台形状の緩衝材40を有するサイレンサー1Cも上述したサイレンサー1の概念に含まれる。このサイレンサー1Cの緩衝材40は、厚み方向D3に沿った断面において第一の成形面11側の辺の長さL1と第二の成形面12側の辺の長さL2とが異なる断面略台形状である。これにより、緩衝材40は、表側の外面40aの面積と裏側の外面40bの面積とが異なる。緩衝材40が断面略台形状であると、周部40cにおいて断面矩形状の緩衝材40よりも繊維集合体30との接着強度が高くなる。図9(b)に示す緩衝材40のように成形面12に含まれる外面40aの辺の長さL2が成形面11,12に含まれない外面40bの辺の長さL1よりも長い場合、繊維集合体30の凹部31が浅い位置ほど広くなるため、凹部31が容易に形成される。このため、緩衝材の周部40cと凹部の側部31aとの接着強度が向上する。成形面12に含まれる外面40aの辺の長さL2が成形面11,12に含まれない外面40bの辺の長さL1よりも短い場合、繊維集合体30の凹部31が浅い位置ほど狭くなるため、緩衝材の周部40cと凹部の側部31aとの接着強度が向上する。
以上より、本変形例は、繊維集合体への緩衝材の接着性を向上させることができる。
尚、図8に示すサイレンサー1Aの緩衝材40を断面略台形状にしたり、図9(a)に示すサイレンサー1Bの緩衝材40を断面略台形状にしたりしても、同様の効果が得られる。また、断面略矩形状の緩衝材がインサートされてプレス成形されることにより断面略台形状となった場合も、上述した断面略台形状の緩衝材に含まれる。
図10は、上述したサイレンサー1の概念に含まれるサイレンサー1Dを車体パネル80及びカーペット20とともに図1のA1−A1に相当する位置で切断したときの垂直端面を示している。図10の下部には、サイレンサー1Dの要部を模式的に示している。
図10に示す第一の成形面11には、緩衝材40の厚み方向D3とは異なる方向D4(図10の例では左右方向)において緩衝材40の積層部10の縁部10aとなる位置に凸R状の凸部15が形成されている。前記方向D4は、前後方向でもよいし、左右方向及び前後方向からずれた方向でもよい。また、前記方向D4は、ウェブM1の積層方向D1でもよいし、ウェブM1の幅方向D2でもよいし、両方向D1,D2からずれた方向でもよい。積層部10の縁部10aは、図10の下部に示すように緩衝材40を厚み方向D3へ投影したときの緩衝材40の縁部(周部40c)であるものとする。緩衝材40が断面略台形状である等、周部40cの前記方向D4における位置が第一の成形面11側の縁部と第二の成形面12側の縁部とで異なる場合、積層部の縁部10aは緩衝材40において成形面11,12のうち凸部15が形成された成形面の側の縁部を厚み方向D3へ投影した位置であるものとする。例えば、第一の成形面11に凸部15が形成され、緩衝材40が図9(b)で示したような断面略台形状である場合、積層部の縁部10aは緩衝材40における裏側の外面40bの縁部を厚み方向D3へ投影した位置となる。積層部10の縁部10aとなる位置に凸部15があるとは、凸部15の範囲に積層部10の縁部10aがあることを意味するものとする。凸部15の範囲は、サイレンサーの外側へ凸の曲率半径を有する面の範囲等、サイレンサーの外側へ凸となっている外面の範囲であるものとする。尚、凸部15の形状は、一定の曲率半径(Rとする。)の凸R状に限定されず、位置に応じて曲率半径が変わる凸形状等を含む。後述するサイレンサー1E(図11参照)も、同様である。
本変形例は、図2で示したサイレンサー1のように、繊維集合体30の表側(カーペット20側)の外面に車体パネル80側へ凹んだ凹部31が形成されている。緩衝材40は凹部31にインサートされ、第一の成形面11に緩衝材40の外面40bは含まれず、第二の成形面12に緩衝材40の外面40aが含まれる。
サイレンサーにおいてコーナー部分等、凸部15を形成したい部分に積層部10の縁部が無い場合、繊維集合体30の反発力が比較的低いため、図10の下部に示すように曲率半径Rの大きいブロードな凸部16が形成されてしまう。緩衝材40を用いずに曲率半径Rを小さくするためには、繊維集合体30を高密度にして繊維集合体30の反発力を高める必要がある。本変形例は、低密度で反発力の高い緩衝材40の積層部10の縁部10aとなる位置に凸部15が形成されているので、成形時に繊維集合体30の繊維が凸部15に押し出されて凸部15がシャープな(鋭い)凸R形状になる。これにより、車体パネルとサイレンサーとの隙間を少なくすることができ、制振性能を向上させることができる。
尚、積層部10の縁部10aを凸部に配置するためには、緩衝材40の縁部(周部40c)を車体パネル80の縁部81やトンネル部82といった立壁部に沿うように緩衝材40の配置をずらしたり緩衝材40を左右方向や前後方向等に延長したりすればよい。また、緩衝材40の縁部(周部40c)を部分的にでも前記立壁部に合わせることにより、制振性が向上する。以下説明するサイレンサー1E(図11参照)も、同様である。
図11は、上述したサイレンサー1の概念に含まれるサイレンサー1Eを車体パネル80及びカーペット20とともに図1のA1−A1に相当する位置で切断したときの垂直端面を示している。図11の下部には、サイレンサー1Eの要部を模式的に示している。
図11に示す第一の成形面11には、緩衝材40の厚み方向D3とは異なる方向D4(図11の例では左右方向)において積層部10の縁部10aとなる位置に緩衝材40の縁部による凸部15が形成されている。
本変形例は、図8で示したサイレンサー1Aのように、繊維集合体30の裏側(車体パネル80側)の外面にカーペット20側へ凹んだ凹部31が形成されている。緩衝材40は凹部31にインサートされ、第二の成形面12に緩衝材40の外面40aは含まれず、第一の成形面11に緩衝材40の外面40bが含まれる。
本変形例は、低密度で反発力の高い緩衝材40の縁部(周部40c)で凸部15が形成されているので、図10で示したサイレンサー1Dの場合よりも凸部15がさらにシャープな凸形状になる。これにより、車体パネルとサイレンサーとの隙間をさらに少なくすることができ、制振性能をさらに向上させることができる。
尚、積層部10の縁部10aとなる位置の凸部15は、第二の成形面12に形成されてもよい。むろん、第一の成形面11と第二の成形面12の両方に凸部15が形成されてもよい。
以上説明したように、成形面11,12の少なくとも一方において積層部10の縁部10aとなる位置に凸部15が形成されると、コーナー部分といった凸部15がシャープな形状になる。従って、凸部15を有するサイレンサーは、車体パネルとサイレンサーとの隙間を少なくすることができ、制振性能を向上させることができる。
また、厚み方向D3へ繊維44が配向された緩衝材40が繊維集合体30にインサートされた積層部10が例えば50mmを超える厚み等と比較的厚い場合、フロアカーペット20の足載せ部23(図1参照)を踏んだときに足が沈み込むという足踏み性の低下の可能性がある。この場合、サイレンサー1のうち少なくとも積層部10における第二の成形面12に所定の厚み(例えば厚み10〜20mm程度)の発泡成形体をホットメルト等で後貼りしてもよい。この場合、積層部10の厚みは、足載せ部23に対応する部分のサイレンサー1の厚みよりも発泡成形体の厚みの分、少なくしておけばよい。前記発泡成形体の材質は合成樹脂を有する樹脂成形材料を発泡させた材質が好ましく、前記合成樹脂はPP、PE、PS、アクリルスチレン、といった熱可塑性樹脂等が好ましく、前記発泡成形体は発泡性樹脂粒子のビーズ発泡成形体が好ましい。発泡成形体を後貼りすると、足載せ部23を踏んだときに足の沈み込みが少なくなり、足踏み性が向上する。
(5)実施例:
以下、実施例を示して具体的に本発明を説明するが、本発明は実施例により限定されるものではない。
[緩衝材の作製]
主繊維には、衣料反毛繊維を用いた。接着性繊維には、PET/PETの芯鞘繊維を用いた。主繊維70重量%と接着性繊維30重量%を混繊してカーディングにより引き揃えた上で厚さ5mmのウェブとした。このウェブを特表2008-538130号公報に記載の装置と同等のテキスタイルラップ装置でプリーツ状に折り畳み、目付け600g/m2、厚み25mm、単位長さ当たりの折返し数100回/1000mmの緩衝材サンプルを形成した。
[繊維集合体の材料]
主繊維には、衣料反毛繊維を用いた。接着性繊維には、PET/PETの芯鞘繊維を用いた。主繊維70重量%と接着性繊維30重量%を混繊し、繊維がランダムに配向した繊維集合体の材料とした。
[実施例]
プレス成形型に上記緩衝材サンプル、及び、目付900g/m2の繊維集合体の材料をセットし、積層部が厚み45mm、積層部以外が厚み30mmとなるようにプレス成形してサイレンサーサンプルを作製した。このサンプルの積層部の目付は、1500g/m2である。サンプル中の緩衝材は、ランダム配向の繊維集合体の凹部における底部と側部とに接着していた。積層部における緩衝材の厚みは、25mmとほぼプレス成形前と同じであった。積層部における繊維集合体の密度は、0.045g/cm3となる。また、積層部について、厚み方向への圧縮強度を測定した。
[比較例1]
プレス成形型に目付2025g/m2の繊維集合体の材料をセットし、実施例の積層部に相当する部位が厚み45mm、実施例の積層部以外に相当する部位が厚み30mmとなるようにプレス成形して繊維がランダムに配向したサイレンサーサンプルを作製した。積層部に相当する部位における繊維集合体の密度は、実施例と同じ0.045g/cm3となる。得られたサンプルについて、厚み方向への圧縮強度を測定した。
[比較例2]
プレス成形型に目付1500g/m2の繊維集合体の材料をセットし、実施例の積層部に相当する部位が厚み45mm、実施例の積層部以外に相当する部位が厚み30mmとなるようにプレス成形して繊維がランダムに配向したサイレンサーサンプルを作製した。積層部に相当する部位の目付は実施例と同じ1500g/m2であり、積層部に相当する部位における繊維集合体の密度は0.033g/cm3となる。得られたサンプルについて、厚み方向への圧縮強度を測定した。
[結果]
比較例1の積層部に相当する部位の圧縮強度は比較例2の積層部に相当する部位の圧縮強度よりも高く、実施例の積層部の圧縮強度は比較例1の積層部に相当する部位の圧縮強度の約2倍であった。従って、本発明のサイレンサーは、従来に比べ軽量でありながら厚み方向への圧縮強度が部分的に高いことが確認された。
(6)結び:
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、厚み方向への圧縮強度が部分的に高い新規の自動車用サイレンサーを提供することが可能な技術等を提供することができる。むろん、従属請求項に係る構成要件を有しておらず独立請求項に係る構成要件のみからなる技術でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
また、上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
1…サイレンサー、10…積層部、10a…縁部、
11…第一の成形面、12…第二の成形面、13…略平坦部、14…トンネル部、
15…凸部、
20…カーペット(表皮材)、22…車室側の凹凸形状、23…足載せ部、
30…繊維集合体、30a…表側の外面、30b…裏側の外面、
31…凹部、31a…側部、31b…底部、
34…繊維、35…主繊維、36…接着性繊維(バインダー)、
40,40A〜40F…緩衝材、
40a…表側の外面、40b…裏側の外面、40c…周部、
44…繊維、45…主繊維、46…接着性繊維(バインダー)、47…折り返し部分、
80…車体パネル、81…縁部、82…トンネル部、
C1…車室、D1…積層方向、D2…幅方向、D3…厚み方向、
D11…緩衝材の押出方向、D12…押出方向の反対方向、
D31…圧縮方向、D32…緩衝材の厚み方向、D33…繊維の向き、
L1…第一の成形面側の辺の長さ、L2…第二の成形面側の辺の長さ、
M1…ウェブ、M2…ひだ。

Claims (7)

  1. プレス成形され、厚み方向において互いに反対側となる第一及び第二の成形面を有する自動車用サイレンサーであって、
    厚み方向へ繊維が配向された緩衝材が該緩衝材とは繊維の配向が異なる繊維集合体にインサートされ、該繊維集合体に対して前記緩衝材が部分的に積層された積層部を有する、自動車用サイレンサー。
  2. 前記積層部における前記緩衝材の密度が前記繊維集合体の密度以下である、請求項1に記載の自動車用サイレンサー。
  3. 前記繊維集合体の外面に凹部が形成され、該凹部に前記緩衝材がインサートされている、請求項1又は請求項2に記載の自動車用サイレンサー。
  4. 前記緩衝材の繊維に主繊維とバインダーとが含まれ、該緩衝材が前記繊維集合体の凹部における底部及び側部と接着している、請求項3に記載の自動車用サイレンサー。
  5. 前記第一の成形面が車体パネル側にあって前記第二の成形面が表皮材側にあり、
    前記第二の成形面に前記緩衝材の外面が含まれる、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の自動車用サイレンサー。
  6. 前記第一の成形面がフロアパネル側にあって前記第二の成形面が表皮材側にあり、
    前記表皮材のうち乗員の足が載せられる部分の前記フロアパネル側に前記積層部が配置されている、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の自動車用サイレンサー。
  7. 前記第一の成形面と前記第二の成形面の少なくとも一方には、前記厚み方向とは異なる方向において前記積層部の縁部となる位置に凸部が形成されている、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の自動車用サイレンサー。
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