JPWO2015114691A1 - 頭部装着型表示装置および導光プリズム - Google Patents
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Abstract
Description
表示素子と、
使用状態において、前記表示素子からの正規結像光束を使用者の眼前まで導光する導光プリズムと、
前記表示素子および前記導光プリズムを、使用者の頭部に対して固定するための支持部と
を備え、
前記導光プリズムは、前記正規結像光束の光軸に沿う少なくとも一つの側面上に、少なくとも一つの第1型の斜面を備え、該第1型の斜面は、前記表示素子から射出され、前記正規結像光束の光軸に沿う方向に入射した光を反射させ、使用者の瞳孔外へ向けて射出させる傾斜角度で、傾けて形成されていることを特徴とするものである。
|θ|<arcsin(1/n)
となるように形成することが好ましい。
ここで、前記設計上の使用者の瞳孔の半径の最大値bは3.5〜4.5mm、前記射出面から設計上の使用者の瞳孔までの距離Lは10〜20mmとすることが好適である。
|γ|<60°−|θ|
となるように形成することが好ましい。
さらに好ましくは、前記第1型の斜面と前記第2型の斜面とにより形成される前記クボミの稜線部近傍には、粗面処理が施されている。
光を入射させる入射面と、
前記入射面から入射した光を射出する射出面と、
前記光の光路を囲む側面と
を備え、
前記側面の少なくとも一部には、傾き方向の異なる第1型の斜面および第2型の斜面から成る複数の斜面が2つ以上の連続したクボミを形成するように配置され、前記第1型の斜面は、前記入射面から入射し前記射出面から射出される光の光軸に対して、前記光の進行方向に近接するような傾斜角度θで傾斜し、前記第2型の斜面は、前記光軸に対して前記光の進行方向に遠ざかるような傾斜角度γで傾斜し、それぞれの前記クボミを形成する隣接する2つの前記第1型の斜面と前記第2型の斜面は、
|γ|<60°−|θ|
を満たすことを特徴とするものである。
|θ|<arcsin(1/n)
となるように形成されている。
前記導光プリズムの屈折率をn、前記導光プリズムに入射する前記正規結像光束の開口数をN、前記導光プリズムの射出面での前記正規結像光束の半径をa、設計上の使用者の瞳孔の半径の最大値をb、前記射出面から設計上の使用者の瞳孔までの距離をLとし、
図1は、本発明の第1実施の形態に係る頭部装着型表示装置1の外観を示す斜視図である。この頭部装着型表示装置1は、全体として眼鏡2のテンプル(側頭部のフレーム)に固定された本体部3と、本体部3により一方の端部で支持され、他方の端部が観察者に装着した状態において観察者の眼前まで延びる導光プリズム5を備える。したがって、眼鏡2は頭部装着型表示装置1を頭部に装着し、支持するための支持部として機能する。また、本体部3には、LCDや有機EL等の表示素子7(図3,4等参照)を内蔵するとともに、表示素子7に画像を表示するための電子回路や、本体部3の外部から有線または無線により映像データを受信するための通信機能等を備える。
|θ|<arcsin(1/n) (8)
|γ|<60°−|θ| (9)
この式を満たすことによって、第1型の斜面S1と第2型の斜面S2との成す角度が120°以上となり、2つの斜面間に形成される谷部の清掃がしやすくクラックも生じにくい。
ε3=ε1−2γ+2θ (10)
式(1)と式(2)より
|η|=2α
|η|はゴーストを回避する最小角度であるから、
|ε3|>|η|
よって、次の関係式が得られる。
|ε3|>2α (11)
図3に戻り、本発明の一実施例として、各パラメータの値を次のように設定する。
凸面として形成された射出面5dの焦点距離:26.3mm
導光プリズム5の屈折率:n=1.53
導光プリズムの硝路:28mm
導光プリズム5の射出面5dでの光束の半径:a=2mm
使用者の瞳孔6aの半径の最大値:b=4mm
射出面5dから使用者の瞳孔6aまでの距離:L=20mm
表示素子の像7’の、中心から周縁までの長さ:p=2mm
(導光プリズムと表示素子の間に屈折力を持つ光学要素がないことから、pは表示素子7の正規結像光束を射出する有効領域の中心から周縁までの距離に一致)
第2型の斜面S2上の特定の点の光軸に下ろした垂線の長さ:h=3mm
上記垂線と光軸との交点から表示素子7までの空気換算長:w=13mm
これらのパラメータに基づいて光線および第1型の斜面S1、第2型の斜面S2の傾斜角度θ、γを図3中に示している。
図12は、第2実施の形態に係る導光プリズム5と眼球6とを示す図である。第1実施の形態の導光プリズム5とは、先端部分の構成が異なっている。導光プリズム5の先端は、導光プリズム5内部に向けて反射面を有する凹面鏡5fとなっている。導光プリズム5の側面5bには、第1実施の形態と同様に、側面5bを周回するように第1型の斜面S1と第2型の斜面S2とが光軸に沿って、繰返し隣接して形成されている。
図14は、第3実施の形態に係る導光リズムと眼球6とを示す図である。この導光プリズム5は、第2実施の形態に係る導光プリズム5の前方および後方の側面5bに、斜面を設けず平坦な面としたものである。また、この導光プリズム5は前後方向(眼から見た奥行き方向)の幅を、第2実施の形態の導光プリズム5より長くする。前後方向の幅を長くすることによって、斜面を設けなくとも導光プリズム5の前後の側面5bで不要な反射を減らすことで、ゴーストを防止することができる。また、前後方向の幅を広げても、使用者の眼球6に面した後方の側面の幅(高さ)は変わらないので、使用者の視界において導光プリズム5が視界を遮る大きさは変わらない。その他の構成は、第2実施の形態と同じである。なお、図14中の矢印は、目視する方向の例を示す。
図15は、第4実施の形態に係る頭部装着型表示装置の光学系の構成を説明する図である。この頭部装着型表示装置は、表示素子7、導光プリズム5および表示素子7を内蔵するとともに、導光プリズム5の入射面5aを含む一方の端部の外周を覆って保持する筐体10を備える。導光プリズム5は、射出面5d側は第2および第3実施の形態と同様に、凹面鏡5fおよび半透過鏡5gを含む構成となっている。一方、導光プリズム5の筐体10によって覆われている部分には、遮光用のV溝9とV溝9の光軸方向に隣接する両側に設けられた、光軸方向にほぼ傾きの無い平坦面5h,5iが設けられる。筐体10の内壁は、導光プリズム5の平坦面5h,5iに接して、これを固定し保持する。これに対して、導光プリズム5の筐体10から露出している部分には、第1および第2実施の形態と同様に、第1型の斜面S1と第2型の斜面S2とが、隣接して交互に設けられている。その他の構成は、第1実施の形態と同様である。
図16Aは、第5実施の形態に係る頭部装着型表示装置に用いる導光プリズム5を表示素子7及び眼球6と共に示す斜視図である。また、図16Bは導光プリズム5の形状を説明する図であり、(i)は上面図、(ii)は光軸に沿う鉛直方向の部分断面図、(iii)は先端部分の部分断面図である。導光プリズム5の上側および下側の側面5bには、導光プリズム5の光軸O方向に直交する方向ではなく、傾いた方向に稜線が形成されるように、第1型の斜面S1と第2型の斜面S2とが、交互に隣接して多数配置されている。その他の構成は、第1実施の形態と同様である。
図17は、第6実施の形態に係る頭部装着型表示装置の構成を、光軸方向に沿う部分断面図とともに示す図である。導光プリズム15は、使用状態における水平方向の断面が、前方(使用者の視線方向)に短い底辺、および、後方(使用者の眼球側)に長い底辺を有する台形形状をしている。導光プリズム15は、全体としてこの底辺の方向(長手方向)に長い形状となっている。また、上下方向の幅は略一定である。
図18Aは、第7実施の形態に係る頭部装着型表示装置において、表示素子7から射出された側面反射非正規光の光路を説明する図である。また、図18Bは、図18Aの導光プリズムの稜線部による非正規光の反射を示す図であって、図18Aの一点鎖線で囲まれた領域を拡大して示す図である。本実施形態における導光プリズム5は、第1型の斜面S1と第2型の斜面S2とからなる側面のうち少なくとも一部が粗面(例えば、砂目、梨地)で構成されている点が第1実施の形態(図3)の導光プリズムと異なる。図18Aおよび図18Bでは、第1型の斜面S1と第2の斜面S2とがつくる稜線部Eが粗面となっている。
2 眼鏡
3 本体部
5,15 導光プリズム
6 眼球
6a 瞳孔
7 表示素子
9 V溝
10 筐体
11 凸レンズ
S1 第1の斜面(光軸方向に光軸から遠のく斜面)
S2 第2の斜面(光軸方向に光軸に近づく斜面)
Claims (21)
- 表示素子と、
使用状態において、前記表示素子からの正規結像光束を使用者の眼前まで導光する導光プリズムと、
前記表示素子および前記導光プリズムを、使用者の頭部に対して固定するための支持部と
を備え、
前記導光プリズムは、前記正規結像光束の光軸に沿う少なくとも一つの側面上に、少なくとも一つの第1型の斜面を備え、該第1型の斜面は、前記表示素子から射出され、前記正規結像光束の光軸に沿う方向に入射した光を反射させ、使用者の瞳孔外へ向けて射出させる傾斜角度で、傾けて形成されていることを特徴とする頭部装着型表示装置。 - 前記第1型の斜面は、研磨面で構成され、前記正規結像光束の光軸に沿う方向に入射した光を全反射させることを特徴とする請求項1に記載の頭部装着型表示装置。
- 前記第1型の斜面は、前記正規結像光束の光軸に沿う方向に入射した光の正反射成分を、使用者の眼球外へ向けて射出させる角度で傾けて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の頭部装着型表示装置。
- 前記導光プリズムの屈折率をnとするとき、前記第1型の斜面は、隣接する前記正規結像光束の光軸に対する傾斜角度θが、
|θ|<arcsin(1/n)
となるように形成されていることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の頭部装着型表示装置。 - 前記設計上の使用者の瞳孔の半径の最大値bを3.5〜4.5mm、前記射出面から設計上の使用者の瞳孔までの距離Lを10〜20mmとすることを特徴とする請求項5に記載の頭部装着型表示装置。
- 前記導光プリズムは、前記第1型の斜面の前記表示素子側に隣接して、第2型の斜面を備え、該第2型の斜面は、前記表示素子から前記正規結像光束の光軸に対して最も大きい傾斜角度で傾いて入射した光を、該第2型の斜面に反射した後、前記第1型の斜面に反射して、使用者の眼球外へ向けて射出させる傾斜角度で、傾けて形成されていることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の頭部装着型表示装置。
- 前記第2型の斜面は、研磨面で構成されていることを特徴とする請求項7に記載の頭部装着型表示装置。
- 前記第1型の斜面の隣接する前記正規結像光束の光軸に対する傾斜角度をθとするとき、前記第2型の斜面は、隣接する前記正規結像光束の光軸に対する傾斜角度γが、
|γ|<60°−|θ|
となるように形成されていることを特徴とする請求項7または8の何れか一項に記載の頭部装着型表示装置。 - 前記第1型の斜面は、前記正規結像光束の進行方向に、該正規結像光束の光軸に対して近接し、前記第2の斜面は、前記正規結像光束の進行方向に、該正規結像光束の光軸に対して遠ざかることを特徴とする請求項7から11の何れか一項に記載の頭部装着型表示装置。
- 前記導光プリズムは、交互に形成された前記第1型の斜面と前記第2型の斜面とにより、2つ以上の連続したクボミを有することを特徴とする請求項12に記載の頭部装着型表示装置。
- 前記第1型の斜面と前記第2型の斜面とにより形成される前記クボミの稜線部近傍には、粗面処理が施されている請求項13に記載の頭部装着型表示装置。
- 光を入射させる入射面と、
前記入射面から入射した光を射出する射出面と、
前記光の光路を囲む側面と
を備え、
前記側面の少なくとも一部には、傾き方向の異なる第1型の斜面および第2型の斜面から成る複数の斜面が2つ以上の連続したクボミを形成するように配置され、前記第1型の斜面は、前記入射面から入射し前記射出面から射出される光の光軸に対して、前記光の進行方向に近接するような傾斜角度θで傾斜し、前記第2型の斜面は、前記光軸に対して前記光の進行方向に遠ざかるような傾斜角度γで傾斜し、それぞれの前記クボミを形成する隣接する2つの前記第1型の斜面と前記第2型の斜面は、
|γ|<60°−|θ|
を満たすことを特徴とする導光プリズム。 - 前記第1型の斜面および前記第2型の斜面は、研磨面により構成されている請求項15に記載の導光プリズム。
- 前記第1の斜面および前記第2の斜面の少なくとも一部は、粗面処理が施されている請求項15に記載の導光プリズム。
- 前記入射面から入射した前記光を前記射出面に向けて反射する反射面を備える請求項15から17の何れか一項に記載の導光プリズム。
- 前記導光プリズムの屈折率をnとするとき、前記第1型の斜面は、前記光軸に対する傾斜角度θが、
|θ|<arcsin(1/n)
となるように形成されていることを特徴とする請求項15から18の何れか一項に記載の導光プリズム。
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