JPWO2015108164A1 - 軟質栓貫通分注装置および軟質栓貫通分注方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、軟質栓貫通分注装置及び軟質栓貫通分注方法に係り、ゴム栓等の軟質栓で密封された軟質栓密封容器に対して軟質栓を取り外すことなく液体の吸引吐出を行うことを可能にすることを目的とする。軟質栓で密封された軟質栓密封容器を載置可能なステージに対し相対的に移動可能に設けられた分注可能穿孔ヘッドと、分注可能穿孔ヘッドに設けられ上下方向に沿った貫通孔を有し硬質材で先細りに形成された穿孔用チップと、分注可能穿孔ヘッドに設けられた分注用移動機構によって該ヘッドに対して移動可能に設けられ液体の吸引吐出が可能な分注ニードルチップと、少なくとも吸引吐出、分注可能穿孔ヘッドの移動、および分注用移動機構を制御する制御部とを有し、分注ニードルチップと穿孔用チップは、上下方向に独立して移動可能に設けられ、分注ニードルチップの下部は穿孔用チップの上側から貫通孔を挿通可能に設けられるように構成する。

Description

本発明は、軟質栓貫通分注装置および軟質栓貫通分注方法に関するものである。
従来、ゴム栓等の軟質材により形成された軟質栓で内部に収容された培養液、試薬、サンプル等の種々の溶液を密封した試験管、チューブ、ボトル等の軟質栓密封容器に、当該ゴム栓を取り外すことなく、液体を注入し、液体を吸引し、または液体の分注を行うことが求められる場合がある。
例えば、患者から採取した微小量の血液内に含まれた目的の細菌やウィルスの核酸を特定するための前処理として用いる血液を収容する採血ビン、または血液等に含まれる細菌、細胞、ウィルス等を培養するための培養ビンがこれに当たる。容器中に収容された血液または培養液は、雑菌等が侵入しないように開口部はゴム栓で密封されている。
採取された血液等のサンプルが収容された採血ビンや培養ビンは、雑菌の侵入やクロスコンタミネーションを防止するために前記ゴム栓を取り外すことなく、前記ゴム栓に分注用針を刺し込んで、手動で分注用針を通してサンプル溶液を吸引する。
しかし、ゴム栓に分注用針を刺して吸引吐出作業を行う場合、容器内は気密が保たれているために、吸引吐出時の容器内の圧力は大気圧と異なることになり、正確な分注を行うことが困難になるおそれがある。また、吸引吐出によって、分注用シリンダの内圧が過剰に減少しまたは増加することになって、ユーザーに負担を強いることになる。特に吸引時では、分注用シリンダの内圧は過剰に減少し、分注用針を軟質栓から引き抜いた時にサンプルが飛散するおそれがある。さらに、分注用針を誤って刺してその菌に感染する事故のおそれがある。また、分注用針は微小量の液体を取り扱う際にできるだけ細くまた試験管等の容器の形状に合わせて長く形成される場合には、分注用針に大きな負荷がかかると分注用針が詰まったり破損するおそれが大きくなるという問題点を有していた。
特開2007−159464号公報
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであって、その第1の目的は、ゴム栓等の軟質材で形成された軟質栓を取り外すことなく、液体の吸引、吐出または分注処理を人手を介さずに行うことによって、安全性および信頼性が高く、かつ迅速で効率的に、サンプルの前処理から抽出、増幅、測定までの処理を一貫して行うことができる軟質栓貫通分注装置およびその方法を提供することである。
第2の目的は、軟質栓を取り外すことなく、液体の吸引、吐出または分注処理を行う分注ニードルチップの破損や目詰まりを防止して信頼性の高い処理を行うことができる軟質栓貫通分注装置およびその方法を提供することである。
第3の目的は、容器内の吸引液面へ到達する必要のある分注ニードルチップの代わりに、軟質栓の穿孔用チップ(軟質栓の厚さよりやや長ければ足りる)によって、軟質栓に対して容易かつ正確に位置決めを行うことができる信頼性の高い軟質栓貫通分注装置およびその方法を提供することである。
第4の目的は、ゴム栓等の軟質材で形成された軟質栓を取り外すことなく、該軟質栓で密封された軟質栓密封容器について正確に液体を分注することができる定量性の高い軟質栓貫通分注装置およびその方法を提供することである。
第5の目的は、ゴム栓等の軟質材で形成された軟質栓密封容器に対する液体の吸引、吐出等を行う分注処理を行う装置と、軟質栓の穿孔処理を行う装置を集積化し同一の装置で行うことで、簡単でコンパクトな装置を安価に提供することができる軟質栓貫通分注装置およびその方法を提供することである。
第6の目的は、ゴム栓等の軟質材で形成された軟質栓を穿孔することと、液体の吸引、吐出または分注処理を行うことを、別々の専用部品で行うことによって、信頼性が高くかつ円滑な処理を実現することができる軟質栓貫通分注装置およびその方法を提供することである。
第1の発明は、上下方向に沿った貫通孔を有し硬質材で先細りに形成された穿孔用チップと、液体の吸引吐出が可能となるように設けられた分注ニードルチップとを有し、
前記分注ニードルチップの下部は前記穿孔用チップの上側から前記貫通孔を挿通可能に設けられ、前記分注ニードルチップの上部は液体の貯留が可能であるように設けられ、気体の吸引吐出が可能となるように設けられた分注ノズルに装着可能に設けられた分注ニードルチップおよび穿孔用チップからなるチップ組み合わせ体である。
ここで、「硬質材」とは、「軟質材」に対するものであって、「軟質材」には、ゴム、シリコーン等の軟質性樹脂等の高分子物質、天然ゴム、コルク等の天然素材を含む。「硬質材」は、軟質材で形成された軟質栓を穿孔可能な材料であって、金属、硬質樹脂、ガラス、セラミックス、陶器、鉱石等を含有する。前記穿孔用チップにより前記軟質栓を穿孔可能である。
「貫通孔」の形状およびサイズは、前記分注ニードルチップのチップ下部と接触せずに遊嵌または遊貫する状態、接触するが摺動可能な状態を取り得るように設定する。貫通孔の内面と分注ニードルチップのチップ下部の外面との間には隙間が設けられている。なお、分注ニードルチップのチップ上部については、該貫通孔を挿通する必要はない。
「挿通可能」であるから、前記分注ニードルチップのチップ下部(後述するニードル)の長さは前記貫通孔の長さよりも長く形成される必要がある。「前記分注ニードルチップの下部は前記穿孔用チップの上側から前記貫通孔を挿通可能に設けられた」のであるから、少なくとも前記分注ニードルチップの下部の軸線が該貫通孔内を貫通する必要がある。
「穿孔」には、穿孔の対象物に対して、有底の穴または溝を開ける場合と、貫通孔を開ける場合がある。チップ組み合わせ体は、前記分注ニードルチップの下部が前記穿孔用チップの貫通孔を挿通した状態で組み合わせるのが好ましい。
第2の発明は、前記穿孔用チップの下部は、前記貫通孔が設けられた穿孔管を有し、前記穿孔用チップの上部は、前記穿孔管よりも太く形成された支持管を有し、前記分注ニードルチップの下部は前記貫通孔を挿通した状態で、前記分注ニードルチップの上部は前記支持管内に保持、収容または緩挿可能に設けられたチップ組み合わせ体である。
なお、前記支持管は、該チップ組み合わせ体の外部に設けられた装着用部材に装着可能に設けられている。該支持管の上側の開口部が該装着用部材に嵌合して装着される場合を、特に「嵌合管」という。この場合には、該分注ニードルチップは前記装着用部材を含めた前記支持管の上方に位置して処理が行われることになる。前記分注ニードルチップは穿孔用チップと独立に移動可能である。該チップ組み合わせ体は、前記分注ニードルチップの上部(後述する貯溜管)が分注ノズルに装着可能な状態で組み合わせてチップ収容部に収容するのが好ましい。前記分注ノズルの移動(後述する分注用移動機構)のみでは、穿孔用チップを移動することはできないので、穿孔用チップの移動を行うための機構(後述する分注可能穿孔ヘッド、または後述する収容部移動機構)が必要となる。
第3の発明は、液体を収容可能であってその開口部が軟質材で形成された軟質栓で密封された軟質栓密封容器を載置可能なステージに対し相対的に移動可能に設けられた分注可能穿孔ヘッドと、該分注可能穿孔ヘッドに設けられ上下方向に沿った貫通孔を有し硬質材で先細りに形成された穿孔用チップと、前記分注可能穿孔ヘッドに設けられた分注用移動機構によって該ヘッドに対して移動可能であって液体の吸引吐出が可能となるように設けられた分注ニードルチップと、少なくとも前記吸引吐出、前記分注可能穿孔ヘッドの相対的移動、および前記分注用移動機構を制御する制御部とを有し、前記分注ニードルチップと前記穿孔用チップは、前記分注可能穿孔ヘッド、および前記分注用移動機構によって上下方向に独立して相対的に移動可能に設けられ、前記分注ニードルチップの下部は前記穿孔用チップの上側から前記貫通孔を挿通可能に設けられた軟質栓貫通分注装置である。
ここで、「ステージ」とは、前記分注可能穿孔ヘッドが相対的に移動可能な領域をいう。「相対的」であるので、ステージが移動する場合と、分注可能穿孔ヘッドが移動する場合と、両者とも移動する場合が含まれる。ステージが移動する場合としては、ステージ自体を移動するステージ移動機構またはステージに設けられた各種収容部を所定方向に移動可能とする収容部移動機構を有する場合である。該各種収容部には、前記軟質栓密封容器、分注ニードルチップと穿孔用チップとを組み合わせたチップ組み合わせ体を収容可能なチップ収容部を少なくとも含む。分注ニードルチップと穿孔用チップとを組み合わせたチップ組み合わせ体としてチップ収容部に収容、保持することによって、チップ組み合わせ体としての移動、収容、保持、使用若しくは廃棄が可能である。ステージ移動機構または収容部移動機構を用いた場合には、前記分注可能穿孔ヘッドについては前記所定方向の移動を不要とすることができる。所定方向としては、例えば、「上下方向」である。「軟質栓」は、ゴム栓等を含み、前記穿孔用チップの前記穿孔管による穿孔の際に、容器内部に落下しないようにフランジ等が設けられて軟質栓密封容器の開口部の縁で支持されているものが好ましい。
ここで、「制御部」とは、CPUもしくはマイクロコンピュータ、メモリ、プログラム、AD変換器、DA変換器、並びに表示装置およびキーボード、タッチパネル、マウス等の入力装置を有するのが好ましい。前記分注可能穿孔ヘッドの移動機構、分注用移動機構、吸引吐出機構等は、前記コンピュータからのディジタル信号を各機構に特有のアナログ信号に変換して制御される。
なお、前記分注ニードルチップの上部は前記穿孔用チップの上部内に保持、収容または緩挿可能に設けるのが好ましい。これによって、チップ組み合わせ体を前記チップ収容部内に安定して収容若しくは保持し、または容易に廃棄することができる。ここで、「穿孔用チップの上部」は、穿孔用チップの下部に相当する「穿孔管」よりも太く形成された「支持管」に相当する。前記穿孔管によって前記軟質栓が穿孔される。
第4の発明は、前記分注ニードルチップ内の気体の圧力を検知する圧力センサをさらに有する軟質栓貫通分注装置である。
本発明によれば、前記穿孔用チップの貫通孔に対して前記分注ニードルチップの下部が挿通可能に設けられているため、前記穿孔用チップによって軟質栓を穿孔し、前記分注ニードルチップの下部が前記貫通孔を挿通して、軟質栓密封容器内に収容された液体の吸引または吐出を行う際に、前記貫通孔と前記分注ニードルチップの下部との間の隙間を通して、該軟質栓密封容器は大気と通じている。そのため、該圧力センサによって、該分注ニードルチップ内の気体の圧力の急激な変動を検知することで、前記分注ニードルチップの先端が該軟質栓密封容器内の液面に達したことを検知して、定量性の高い吸引または吐出を行うことができる。
第5の発明は、前記分注可能穿孔ヘッドには、前記穿孔用チップの上部が装着可能な装着用部材を有し、前記穿孔用チップは、前記装着用部材に着脱可能に装着され、前記分注ニードルチップの下部は装着された前記穿孔用チップを挿通可能に設けられた軟質栓貫通分注装置である。
ここで、穿孔用チップが装着用部材に嵌合して装着される場合には、装着用部材の上方には、分注ニードルチップが存在する必要があるのであるから、「前記穿孔用チップは、下方から前記装着用部材に着脱可能に装着されることになる。
「装着用部材」とは、前記穿孔用チップの上部が装着可能な部材であって、少なくとも前記分注ニードルチップの下部が通過可能に設けられている。穿孔用チップの上部が嵌合して装着される場合には、該装着用部材は、中央に空洞を有する装着用中空部材であって、少なくとも、前記分注ニードルチップの下部の軸線は、前記貫通孔とともに該装着用中空部材の前記空洞を貫通する必要がある。「着脱可能」とは、「装着可能」および「脱着可能」であることを意味する。この場合、該穿孔用チップの上部の「支持管」は、「嵌合管」に相当する。
穿孔用チップの上部の「支持管」は、該装着用中空部材に嵌合してまたは他の把持型の装着用部材に装着可能となるように、前記軟質栓を穿孔可能な穿孔用チップの下部よりは、太く形成され、または外周に沿ってフランジや突起、突条等の突部を設け、この太さや幅を利用して該穿孔用チップの下部が前記装着用中空部材の下側に位置するように位置決めされたり、それを利用して把持される。
第6の発明は、前記分注可能穿孔ヘッドには、前記装着用部材の下方で、該装着用部材に装着された穿孔用チップまたは分注ノズルに装着された分注ニードルチップの軸線に対して、進退動作可能に設けられたアーム部材を有する軟質栓貫通分注装置である。前記アーム部材は、前進して前記装着用部材に装着された前記穿孔用チップを下側から支持したり、後述する脱着部材を兼ね、または脱着部材とすることが好ましい。さらには、前記分注ノズルに装着された抽出用の分注チップの細管内に磁場を及ぼすことが可能な磁石を設けることが好ましい。
ここで、「分注ニードルチップの軸線」は、該装着用部材が空洞を有する場合に該空洞を貫通するように上下方向に延びる直線(装着用部材の貫通線)、例えば、中心軸線または対称軸線等の軸線と一致する。「進退動作」は水平方向に沿って行われるのが好ましい。
第7の発明は、前記分注可能穿孔ヘッドには、前記分注用移動機構によって前記分注可能穿孔ヘッドに対して移動可能に設けられ気体の吸引吐出が可能な分注ノズルを有し、前記分注ニードルチップの上部は、該分注ノズルに着脱可能に装着され、該分注可能穿孔ヘッドには、前記分注ニードルチップの前記分注用移動機構による上方向への移動経路の一部を遮ることで前記分注ノズルから前記分注ニードルチップを脱着可能な脱着部材を有する軟質栓貫通分注装置である。
前記分注ニードルチップの上部は、前記分注ノズルに嵌合して装着可能となるように、前記貫通孔に挿通可能な分注ニードルチップのチップ下部よりは、太く形成し、または外周に沿ってフランジや突起、突条等の突部を設け、この太さや幅を利用して前記分注ニードルチップを前記分注ノズルから脱着可能とするのが好ましい。
分注ニードルチップの前記分注ノズルへの装着は、前記穿孔用チップの前記装着用中空部材への装着前に行う必要がある。また、分注ニードルチップの該分注ノズルからの脱着は、前記穿孔用チップの前記装着用中空部材からの脱着の後または装着前に行う必要がある。
脱着部材は、モータによって、スライド可能に分注可能穿孔ヘッドに設けるのが好ましい。また、該脱着部材を前記アーム部材で兼用することが好ましい。
第8の発明は、前記ステージに載置された前記軟質栓密封容器および/または少なくとも前記穿孔用チップが収容されたチップ収容部を、前記分注可能穿孔ヘッドに対して、少なくとも上下方向に移動可能な収容部移動機構を有する軟質栓貫通分注装置である。
ここで、軟質栓密封容器を、前記分注ノズルに対して上下方向に移動させる場合としては、該軟質栓密封容器に穿孔用チップで穿孔を行う場合、穿孔された軟質栓密封容器に対して、分注ニードルチップの下部を前記穿孔用チップを介して挿入して液体の吸引を行う場合がある。また、前記穿孔用チップを、前記装着用部材に対して上下方向に移動させる場合としては、前記穿孔用チップを前記装着用部材に装着させる場合がある。
なお、収容部移動機構とともに、前記分注可能穿孔ヘッド移動機構または分注用移動機構を用いて、前記収容部等の移動を行うことができる。
第9の発明は、前記ステージには、前記軟質栓密封容器を直立状態で把持可能な把持部材と、該把持部材が把持した前記容器を転倒させるように前記把持部材を回転駆動可能な回転駆動部とを有する転倒攪拌器を有する軟質栓貫通分注装置である。
該転倒撹拌器は、前記制御部によって制御される。該軟質栓密封容器は軟質栓で密封されているため該軟質栓密封容器を回転によって転倒させて撹拌させることができる。前記把持部材が前記軟質栓密封容器を把持するが前記回転駆動部により回転させない状態で、前記軟質栓を穿孔して分注処理を行うのが好ましい。したがって、前記把持部材は、前記軟質栓に上方から穿孔用チップ等が到達可能なように直立状態にある軟質栓密封容器の直立方向に垂直な側壁側すなわち横側から該容器を把持可能に設けられるのが好ましい。「前記容器を転倒させるように」であるから、該回転駆動部による回転の回転軸線は、該容器が1つの場合には、該容器の直立方向に垂直で該容器を貫き、該容器が複数の場合には該容器を列状に配列した配列方向に沿って全該容器を貫くような回転軸線をもつことが好ましい。しかもその高さ位置は、該容器の高さの半分程度であることが場所をあまり取らず好ましい。回転は同一回転方向に複数回繰り返す場合、交互に回転方向を変えて複数回回転する場合を含む。
第10の発明は、前記ステージには、サンプルチューブを載置可能であって、該サンプルチューブの開口部は前記分注ノズルに着脱可能に装着可能であり、該分注ノズルに装着された前記サンプルチューブは、前記脱着部材を用いて脱着可能である軟質栓貫通分注装置である。
ここで、前記サンプルチューブの装着は、前記分注ニードルチップが装着されていない分注ノズルを、下降させることで、前記サンプルチューブの開口部に該分注ノズルを嵌合させることで装着する。脱着は、前記脱着部材を前記サンプルチューブの前記分注用移動機構による上方向への移動経路を遮ることで前記分注ノズルから前記サンプルチューブを脱着し、前記穿孔用チップの装着前に行う。
第11の発明は、前記制御部は、前記分注可能穿孔ヘッドをステージに対して相対的に移動して前記ステージに載置された前記軟質栓密封容器の上方に位置付けて、前記分注可能穿孔ヘッドまたは前記収容部移動機構によって前記穿孔用チップを下降させて前記軟質栓を穿孔し、穿孔の後に、前記分注用移動機構または前記収容部移動機構によって前記分注ニードルチップを下降させて該分注ニードルチップの下部を前記貫通孔および前記軟質栓を挿通して該軟質栓密封容器内に進入させて、液体の吸引または吐出を行うように制御する軟質栓貫通分注装置である。
圧力センサを有する場合には、該制御部は、前記圧力センサにより検知された分注ニードルチップ内の気圧の圧力に基づいて、液体の吸引を行うのが好ましい。例えば、圧力センサにより急激な圧力の変化を検知した場合には、該分注ニードルチップが前記軟質栓密封容器内に収容された液体の液面に達したと判断して、該液面からさらに所定距離前記分注ニードルチップの先端を下降させ、対応する所定量の液体の吸引を行うことで、定量性の高い分注処理を行うことができる。
第12の発明は、前記制御部は、前記穿孔用チップを前記分注用移動機構または前記収容部移動機構によって下降させて前記軟質栓を穿孔する際に、前記分注ニードルチップの下部を前記貫通孔内に挿入して、前記穿孔用チップと分注ニードルチップとを組み合わせた状態で下降するように制御する軟質栓貫通分注装置である。
なお、穿孔時において、例えば、前記分注ニードルチップの先端を前記穿孔用チップの先端のやや上側に位置させるように制御するのが好ましい。これによって、分注ニードルチップの下部の剛性が強化されることになり、かつ分注ニードルチップだけで処理を行う感覚で使用することができる。「貫通する」には、「挿通する」の場合を含む。
第13の発明は、前記制御部は、ステージに載置された前記穿孔用チップに対して前記分注可能穿孔ヘッドを相対的に移動させることによって前記穿孔用チップを前記装着用中空部材に装着させ、前記分注用移動機構または収容部移動機構を用いて分注ニードルチップを、装着された前記穿孔用チップに対して下降させることによって該穿孔用チップを前記装着用部材から脱着するように制御する軟質栓貫通分注装置である。
なお、前記制御部は、ステージに載置された前記分注ニードルチップに対して前記分注用移動機構または収容部移動機構を用いて前記分注ニードルチップを前記分注ノズルに装着させた後に、前記穿孔用チップを前記装着用部材に装着させ、該穿孔用チップを脱着した後に前記分注ニードルチップの上方向の移動経路を遮る前記脱着部材に対して前記分注用移動機構により前記分注ニードルチップを上方向に移動させることによって該ニードルチップを前記分注ノズルから脱着するように制御するのが好ましい。
第14の発明は、前記制御部は、前記把持部材によって前記軟質栓密封容器を把持させた状態で、前記回転駆動部によって前記容器を転倒させるように該把持部材を回転駆動し、または前記把持部材によって前記軟質栓密封容器を把持させた状態で前記穿孔用チップを前記軟質栓に対して下降させて軟質栓を穿孔し、上昇させて軟質栓から抜出するように制御する軟質栓貫通分注装置である。
第15の発明は、前記制御部は、ステージに載置された前記分注ニードルチップに対して前記分注用移動機構または収容部移動機構を用いて前記分注ノズルを相対的に下降させることで前記分注ニードルチップを前記分注ノズルに装着させ、前記穿孔用チップを前記装着用部材に装着させた後、該分注ニードルチップの先端を前記穿孔用チップに対して上方に上昇させ、前記分注可能穿孔ヘッドまたは前記収容部移動機構を用いて前記穿孔用チップを相対的に下降させることでステージ上に載置された前記穿孔用チップを前記装着用部材に装着させ、前記分注ニードルチップを下降させてその先端を前記貫通孔内に挿入し、分注ニードルチップを該穿孔用チップに組み合わせた状態で前記軟質栓密封容器の前記軟質栓を穿孔し、分注ニードルチップを下降させて前記貫通孔を挿通して液体の吸引処理を行い、分注ニードルチップを該穿孔用チップに組み合わせた状態で上昇させかつステージ上を移動し、該分注ニードルチップを下降させて前記貫通孔を挿通して分注処理を行うように制御する軟質栓貫通分注装置である。
第16の発明は、前記制御部は、前記ステージの第1の位置に載置されたサンプルチューブに対して、前記分注可能穿孔ヘッドを前記サンプルチューブの上方に位置させ、前記分注用移動機構または前記収容部移動機構により前記分注ノズルを下降させることにより、該分注ノズルに前記サンプルチューブを着脱可能に装着し、前記分注可能穿孔ヘッドを相対的に移動することによって該サンプルチューブを前記ステージ上の第2の位置に載置させ、該分注ノズルの移動経路を遮る前記脱着部材に対して前記分注用移動機構により前記分注ノズルを上方向に移動させることによって該サンプルチューブを該分注ノズルから脱着するように制御する軟質栓貫通分注装置である。
第17の発明は、ステージ上に載置され液体を収容可能であってその開口部が軟質材で形成された軟質栓で密封された軟質栓密封容器に対し、上下方向に沿った貫通孔を有し硬質材で先細りに形成された穿孔用チップを前記軟質栓の上方に位置させる位置付け工程と、前記分注可能穿孔ヘッドによって前記穿孔用チップを相対的に下降させて前記軟質栓を穿孔する穿孔工程と、前記分注可能穿孔ヘッドに設けられた分注用移動機構によって該ヘッドに対して移動可能であって液体の吸引吐出が可能となるように設けられた分注ニードルチップを相対的に下降させ該分注ニードルチップの下部を前記貫通孔および前記軟質栓を貫通して該軟質栓密封容器内に進入させて、液体の吸引または吐出を行う吸引または吐出工程とを有する軟質栓貫通分注方法である。
ここで、「位置付け工程」において、前記穿孔用チップ、分注ニードルチップおよび軟質栓密封容器の中心線または対称軸線は一致させるのが好ましい。
前記穿孔工程の際に、前記分注ニードルチップを前記穿孔用チップと組み合わせた状態となるように、前記分注用移動機構によって、前記分注ニードルチップの下部を前記穿孔用チップの貫通孔内に挿入することが好ましい。
また、前記軟質栓密封容器の穿孔工程の前に、該軟質栓密封容器を前記転倒攪拌器によって転倒撹拌する工程を有することが好ましい。これによって、溶液中の目的物質を均一に撹拌させて効率の良い処理を行うことが可能である。さらに、穿孔工程の際には、該転倒撹拌器によって該軟質栓密封容器を直立状態に把持しておくことが好ましい。これによって、前記軟質栓密封容器の確実な穿孔および吸引吐出を実行することができる。
なお、吸引または吐出工程において、前記分注ニードルチップ内の気体の圧力を検知する圧力センサが用いられる場合には、液体の吸引または吐出は、該圧力センサによって検知された分注ニードルチップ内の気体の圧力に基づいて行うのが好ましい。
第18の発明は、前記位置付け工程の前に、前記ステージに載置された前記分注ニードルチップに対して前記分注ノズルを相対的に下降させることで前記分注ニードルチップを前記分注ノズルに装着させる分注ニードルチップ装着工程と、該分注ニードルチップを上方に上昇させ、ステージ上に載置された前記穿孔用チップを前記装着用部材に装着させる穿孔用チップ装着工程をさらに有する軟質栓貫通分注方法である。
第19の発明は、前記装着用部材から前記穿孔用チップを脱着する穿孔用チップ脱着工程と、該穿孔用チップ脱着工程の後に、脱着部材をその移動経路の一部を遮るように設け、前記分注ノズルを上方向に移動させることによって前記分注ニードルチップを該分注ノズルから脱着させる分注ニードルチップ脱着工程を有する軟質栓貫通分注方法である。
第20の発明は、前記穿孔工程において、前記穿孔用チップを相対的に下降させて前記軟質栓を穿孔する際に、前記分注ノズルに装着させる分注ニードルチップ装着工程と、該分注ニードルチップを上方に上昇させ、前記分注可能穿孔ヘッドまたは収容部移動機構を用いて前記穿孔用チップを該装着用部材に装着させる穿孔用チップ装着工程と、をさらに有し、前記穿孔工程は、前記分注ニードルチップを下降させてその先端を前記貫通孔内に挿入して分注ニードルチップを該穿孔用チップに組み合わせた状態で前記軟質栓密封容器の前記軟質栓を穿孔し、前記吸引または吐出工程は、分注ニードルチップを相対的に下降させて前記貫通孔を挿通して液体の吸引処理を行い、分注ニードルチップを該穿孔用チップに組み合わせた状態で分注ニードルチップおよび穿孔用チップを上昇させかつステージ上を相対的に移動する液体移送工程と、該分注ニードルチップを下降させて前記貫通孔を挿通して分注処理を行う分注工程と、を有する軟質栓貫通分注方法である。
第21の発明は、転倒攪拌器を用いて前記軟質栓密封容器を把持した上で、該容器を転倒させるように撹拌する転倒撹拌工程と、転倒撹拌した軟質栓密封容器を、該転倒攪拌器を用いて直立状態で把持して直立状態を維持する直立状態維持工程とを有する軟質栓貫通分注方法である。なお、「直立状態維持工程」は、少なくとも前記「穿孔工程」の際、さらには、「吸引または吐出工程」または「液体移送工程」の一部を含めた工程の際に実行されるのが好ましい。
第22の発明は、前記ステージ上の第1の位置に載置されたサンプルチューブに対して、前記分注可能穿孔ヘッドにより前記サンプルチューブの上方に位置させる位置付け工程と、前記分注可能穿孔ヘッドにより前記分注ノズルを相対的に下降させることにより、前記分注ノズルに着脱可能に装着するサンプルチューブ装着工程と、前記分注可能穿孔ヘッドを相対的に移動することによって前記サンプルチューブを前記ステージ上の第2の位置に載置させるサンプルチューブ移送工程と、該分注ノズルの移動経路の一部を遮る前記脱着部材に対して前記分注用移動機構により前記分注ノズルを上方向に移動させることによって該サンプルチューブを該分注ノズルから脱着させるサンプルチューブ脱着工程を有する軟質栓貫通分注方法である。
第1の発明、第2の発明、第3の発明、第11の発明または第17の発明によれば、軟質栓で密封された軟質栓密封容器を軟質栓を取り外すことなく、穿孔用チップによって穿孔しかつ該穿孔用チップの貫通孔を挿通可能な分注ニードルチップによって穿孔された軟質栓を貫通して、分注ニードルチップを用いて軟質栓密封容器内部において円滑に液体の吸引吐出を行うことができる。したがって、ユーザーに軟質栓の取り外し等による負担を軽減し、ユーザーへの感染や汚染を防止するとともに、クロスコンタミネーションを防止して信頼性の高い処理を行うことができる。
本発明にあっては、穿孔用チップによって穿孔しかつ該穿孔用チップの貫通孔を挿通可能な分注ニードルチップによって穿孔された軟質栓を挿通して用いるため、貫通して、細くて長く剛性が小さい分注ニードルチップに大きな荷重をかけることなく、分注ニードルチップの破損や軟質栓による目詰まりを防止し、信頼性の高い処理を行うことができる。
本発明にあっては、軟質栓を取り外すことなく、軟質栓を穿孔する穿孔用チップの貫通孔を挿通して分注ニードルチップが容器内に進入することを可能とするため、分注ニードルチップと貫通孔との間には空隙が存在することになる。そのため、吸引吐出時には、軟質栓密封容器内の圧力を、大気圧を基準として分注ニードルチップの吸引吐出を制御することができるので、正確で精度の高い定量性を持つ分注を実行することができる。
この空隙の存在のために、圧力センサを分注ニードルチップの吸引吐出機構に搭載して圧力を監視する場合には、分注ニードルチップの吸引吐出状況を把握することができてより信頼性の高い制御を実行することができる。
分注ニードルチップを穿孔用チップを介さずに直接的に軟質栓に刺し込む場合には、軟質栓密封容器内は気密が維持され、大気圧吸引ができず、分注ニードルチップの内圧が過剰に下がり、軟質栓から引き抜いた時にサンプルの飛散が生ずるおそれがあるが、本発明によると、サンプルの飛散を防止することができる。
本発明にあっては、分注ニードルチップのチップ下部は、試験管等の軟質栓密封容器の底にまで届く長さが必要であるのに対し、穿孔用チップは、軟質栓の厚さを越える程度の長さを持てば足りる。本発明によれば、穿孔用チップを分注可能穿孔ヘッドに設けて、穿孔用チップの先端位置は、分注可能穿孔ヘッド上の分注用移動機構に設けられた分注ニードルチップの先端に比較し、より正確に位置制御することができるので、正確で確実な穿孔を行うことができる。
本発明にあっては、穿孔用チップを挿通して分注ニードルチップを軟質栓を貫通して軟質栓密封容器内に分注ニードルチップの下部を進入させるので、穿孔処理と分注処理に必要な部品が集積化され、装置規模の拡大を防止し、かつ該分注ニードルチップは前記穿孔用チップにガイドされて安全確実に前記容器内に進入して円滑に吸引吐出作業を行うことができる。
本発明にあっては、穿孔作業と吸引吐出作業を各作業に適した専用の部品で行うことができるので、両者を1つの部品で兼用する場合に比べて的確で信頼性の高い処理を行うことができる。
第4の発明によれば、前記分注ニードルチップと前記穿孔用チップの貫通孔の間の空隙の存在のために、分注ニードルチップの吸引吐出機構に搭載した圧力センサによって分注ニードルチップ内の気体の圧力を監視することで分注ニードルチップの吸引吐出状況を把握することができてより信頼性の高い制御を実行することができる。特に、前記軟質栓密封容器内のサンプル溶液等の液面を検知して、分注ニードルチップの先端を該液面から所定深さ前記分注ニードルチップの先端を挿入して必要な液量を吸引することで定量性について高い精度で分注処理を行うことができる。
第1の発明、第2の発明または第8の発明によれば、前記分注ニードルチップの上部が前記支持管に保持、収容または緩挿可能に設けられた場合には、該分注ニードルチップと穿孔用チップとをチップ組み合わせ体として、保管、使用、処分、廃棄等を行うことができるので、クロスコンタミネーションをより確実に防止して信頼性の高い処理を行うことができる。
第5の発明、第6の発明、第13の発明、第15の発明、または第18の発明によれば、前記穿孔用チップは、前記装着用部材に着脱可能に装着されて用いられる。したがって、穿孔用チップを軟質栓密封容器毎に交換することができるとともに、分注ニードルチップの装着脱着を行うことができるので、クロスコンタミネーションを確実に防止し、信頼性の高い処理を行うことができる。
また、穿孔用チップの交換を容易に行うことができるので、種々の軟質栓の種類や分注ニードルチップの種類に応じた穿孔用チップを用いることができて汎用性がある。
第7の発明、第15の発明、第18の発明または第19の発明によれば、前記分注ニードルチップは前記分注ノズルに着脱可能に装着されている。したがって、分注ニードルチップを軟質栓密封容器毎に交換することができるので、クロスコンタミネーションを確実に防止し、信頼性の高い処理を行うことができる。
また、分注ニードルチップの交換を容易に行うことができるので、種々の軟質栓密封容器や穿孔用チップの種類に応じた分注ニードルチップを用いることができるので汎用性がある。
第8の発明によると、前記分注可能穿孔ヘッドに設けられた前記分注ノズルまたは装着用部材に対して、軟質栓密封容器および/または少なくとも前記穿孔用チップを移動可能とする前記収容部移動機構を設けることで、前記分注可能穿孔ヘッドまたは前記分注用移動機構の動作範囲を狭めることができて、装置規模の拡大を防止し、構造およびその制御内容を簡略化し、かつ、迅速に処理を行うことが可能となる。また、穿孔用チップと分注ニードルチップとを組み合わせたチップ組み合わせ体を移動可能、使用可能、収容可能または廃棄可能とすることによって、クロスコンタミネーションを確実に防止し、信頼性の高い処理を行うことができる。
第10の発明、第16の発明または第22の発明によれば、サンプルチューブを人手によらずに、分注ノズルに自動的に装着してステージ上で移動することができるので、クロスコンタミネーションを確実に防止し、かつ、分注装置に必要な部品を利用して行うことができるので、コンパクトで、作業効率の高い装置を提供することができる。
第9の発明、第14の発明または第21の発明によれば、軟質栓密封容器を転倒撹拌することによって、容器内に収容されている溶液を均一に撹拌して、効率の良い処理を行うことができる。さらに、該軟質栓密封容器を把持部材により把持した状態で該軟質栓の穿孔や分注処理を行うことで、穿孔処理や分注処理を確実に行うことができる。しかも、これらの機能を同一の器具で実現しているので、装置規模の拡大を防ぐことができる。
第2の発明、 第12の発明、第15の発明、第20の発明によると、前記分注ニードルチップの先端を前記穿孔用チップの貫通孔内に挿入して、両者を組み合わせた状態で処理を行うので分注ニードルチップの下部の剛性が強化されることと等価となり、かつ分注ニードルチップだけで処理を行う感覚で使用することができる。また、穿孔用チップの前記貫通孔内への前記軟質栓の断片の残留を阻止し、穿孔用チップの詰まりを防止することができる。また、分注ニードルチップの先端を保護することになる。
本発明の第1の実施の形態に係る軟質栓貫通分注装置の全体を示す斜視図である。 図1に示す軟質栓貫通分注装置の主要部を示す斜視図である。 図2に示す軟質栓貫通分注装置の一部を取り出して示す拡大斜視図である。 図2に示す軟質栓貫通分注装置のステップS12の動作を示す斜視図である。 図2に示す軟質栓貫通分注装置のステップS17、S18の動作を示す斜視図である。 図2に示す軟質栓貫通分注装置のステップS'1〜S'6の動作を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る軟質栓貫通分注装置の主要部を表す斜視図である。 図7に示す軟質栓貫通分注装置のチップ装着時の側面図である。 図7に示す軟質栓貫通分注装置で用いる採血管等の拡大断面図である。 図7に示す軟質栓貫通分注装置のチップ非装着時の側面図である。 図7に示す軟質栓貫通分注装置の動作を示す流れ図である。 図7に示す軟質栓貫通分注装置の動作を示す流れ図である。 図7に示す軟質栓貫通分注装置の動作を示す流れ図である。
本発明の実施の形態に係る軟質栓貫通分注装置および軟質栓貫通分注方法について図面に基づいて説明する。各実施の形態の説明は、特に指定の無い限り、本発明を制限するものと解釈してはならない。
図1乃至図6は、本発明の第1の実施の形態に係る軟質栓貫通分注装置および軟質栓貫通分注方法を示すものである。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る軟質栓貫通分注装置10の全体を概略示すものである。
該軟質栓貫通分注装置10は、例えば、サンプルの培養処理を行う領域のステージ100と、分注可能穿孔ヘッド11と、該分注可能穿孔ヘッド11を前記ステージ100に対して、ステージ100上でX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に移動可能な分注可能穿孔ヘッド移動機構14と、例えば、サンプルの検査処理を行う他の処理領域108と、後述するサンプルチューブ6を保持するホールが設けられて該サンプルチューブを搬送可能な搬送体106(第2の位置に相当)と、該ステージ100から他の処理領域108まで該搬送体106を搬送する搬送路107とを主として有する。
前記ステージ100には、さらに、軟質栓2で密封され、内部にサンプルを培養する培養液が密封された複数(この例では6本)の軟質栓密封容器1が転倒可能に把持されている転倒撹拌器101と、複数(この例では6本)の穿孔用チップ12を収容する穿孔用チップ収容部102と、複数(この例では6本)の分注ニードルチップ13を収容する分注ニードルチップ収容部103と、液を廃棄するための液廃棄部104と、複数(この例では6本)のサンプルを収容するサンプルチューブ6を保持するサンプルチューブ収容部105(前記第1の位置に相当)と、を有する。
なお、転倒撹拌器101には、全軟質栓密封容器1をその配列方向に沿ってその高さの半分程度の高さ位置で、その横側から把持する把持部材101aが設けられ、該把持された全軟質栓密封容器1を四角状の凹部内で一斉に転倒するように、該把持部材101aと連結し配列方向に沿った回転軸を有するモータによって該把持部材101aを回転駆動する回転駆動部(図示せず)をステージ100に内蔵している。また、転倒撹拌器101の前記把持部材101aによって該軟質栓密封容器1を把持することで該軟質栓密封容器1を固定した状態で軟質栓2の穿孔や分注処理を行うことができる。ここで、把持部材101aは、例えば、該軟質栓密封容器1と接触する側がゴム等の弾性体で被覆された2枚の把持板によってこれらの容器1を両側から留め具等の押圧部材によって押圧させて把持するとともに、一方の該把持板には、これらの軟質栓密封容器1を個別に仕切る仕切り板または仕切り棒が把持板と直交するように突設されたものであり、該仕切り板または仕切り棒の先端は他方の把持板に設けた溝や孔等の係合部と係合可能な留め具が設けられている。該仕切り棒にも弾性体が被覆されていることが好ましい。
前記分注可能穿孔ヘッド移動機構14は、前記ステージ100に対して前記分注可能穿孔ヘッド11を、水平方向(X軸方向およびY軸方向)および上下方向(Z軸方向)に移動可能とするものである。
該分注可能穿孔ヘッド移動機構14はX軸移動機構(図示せず)、X軸移動機構によってX軸方向に移動駆動されY軸移動機構14Yが設けられX軸移動体43と、該X軸移動体43に設けられたY軸移動機構14YによってY軸方向に移動駆動されX軸移動体43上でY軸方向に移動可能なY軸移動体44と、該Y軸移動体44上に設けられたZ軸移動機構14ZによってZ軸方向に移動駆動され、Y軸移動体44上でZ軸方向に移動可能なZ軸移動体とを有し、前記分注可能穿孔ヘッド11は該Z軸移動体に設けられている。したがって、該分注可能穿孔ヘッド11は、前記ステージ100の全体に渡って、該ステージ100に対して水平方向(X軸方向、Y軸方向)および上下方向(Z軸方向)に移動可能に設けられていることになる。X軸移動機構、Y軸移動機構14YおよびZ軸移動機構14Zは、例えば、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に各々延びるように設けたボール螺子またはタイミングベルトによって形成することができる。該Z軸移動機構14Zには、ボール螺子42および該ボール螺子42を回転駆動するモータ41が前記Y軸移動体44に設けられている。
また、少なくとも前記吸引吐出、前記分注可能穿孔ヘッドの移動、分注用移動機構を制御する制御部(図示せず)としてのCPU、メモリ、プログラム、液晶ディスプレイ、キーボード、マウス、タッチパネル、AD変換器、DA変換器等が前記ステージ100に設けられた前記分注可能穿孔ヘッド11、転倒攪拌器101、分注可能穿孔ヘッド移動機構14等と電気的に接続されている。
図2は、本発明の実施の形態に係る軟質栓貫通分注装置10の分注可能穿孔ヘッド11の斜視図である。該分注可能穿孔ヘッド11は、前記軟質栓2で密封された軟質栓密封容器1(図1、図4参照)を載置可能なステージ100に対して水平方向(X軸方向およびY軸方向)および上下方向(Z軸方向)に移動可能に設けられた分注可能穿孔ヘッド11と、該分注可能穿孔ヘッド11に設けられ上下方向に沿った貫通孔21を有し硬質材としてのステンレスで先細りに形成された穿孔用チップ12と、前記分注可能穿孔ヘッド11に設けられた上下方向(Z軸方向)に移動可能な分注用移動機構15を介して前記分注可能穿孔ヘッド11に設けられ液体の吸引吐出が可能な分注ニードルチップ13と、を有する。前記分注ニードルチップ13は前記穿孔用チップ12の上方に、各軸線が重なるように設けられ、前記分注ニードルチップ13の下部31は前記穿孔用チップ12の上側から前記貫通孔21に挿入可能に設けられている。
図2において、符号16は、前記分注可能穿孔ヘッド11に設けられた装着用部材であり、前記穿孔用チップ12が下側に装着されている。符号17は前記分注用移動機構15によって上下方向に移動可能なように駆動される分注ニードルチップ13を支持する分注用支持部である。符号18は、アーム部材であって、装着された前記穿孔用チップ12を下側から支える部材であって、該穿孔用チップ12に対して水平方向に進退動作可能に設けられている。該アーム部材18は前記分注ニードルチップ13を前記分注用支持部17から脱着させる脱着部材をも兼ねるものである。
図2において、前記分注可能穿孔ヘッド11は、底板11a、垂直板11b、天板11c、分注可能穿孔ヘッド吊り下げ用ロッド11dを有し、該吊り下げ用ロッド11dを介して前述した分注可能穿孔ヘッド移動機構のZ軸移動体に連結されている。
図2に示すように、前記穿孔用チップ12は、上下方向に延びる前記貫通孔21が内部に設けられ、斜めに切断することによって、先端25に向かって先細りに形成された穿孔管22と、該穿孔管22と連通し、該穿孔管22よりも太径で前記装着用部材16の後述する前記装着用中空部材61内に嵌合して装着される支持管としての嵌合管23と、該穿孔管22と嵌合管23との間を滑らかに連結するロート状の移行部24と、該嵌合管23の外周に沿って設けられたフランジ26(図5参照)とを有する。少なくとも前記穿孔管22は硬質材としてのステンレス鋼で形成され、軟質材としてのゴムで形成された軟質栓を穿孔可能な強度を有する。
該穿孔管22の高さは例えば20mmであって、前記軟質栓密封容器1の軟質栓2の厚さ、例えば、5mmよりも長く形成されている。該穿孔管22の外径は、例えば、1.2mmであり、その内径は、例えば、0.9mmである。もし、前記分注ニードルチップ13の強度が許すのであれば、前記穿孔管22は前記軟質栓の穿孔によって形成された有底の穴または溝のように、該穿孔管22が軟質栓2を貫通しない場合であっても、前記分注ニードルチップ13によって穿孔可能な程度の厚さを残す場合が含まれる。嵌合管23の高さは、例えば30mmであり、前記フランジ26は嵌合管23の下側から例えば、10mmの高さ位置に形成されている。
図2において、前記分注ニードルチップ13は、前記貫通孔21の内径よりも小さい外径、例えば、0.7mm、内径0.5mmを有し、かつ前記貫通孔21の長さよりも長く、例えば、110mmの高さで形成されて、該貫通孔21を挿通可能に設けられた細管のチップ下部31と、該チップ下部31よりも太く形成され、その上側が後述する分注ノズル71の先端に嵌合可能な装着用開口部35を有する太管のチップ上部33と、該チップ上部33とチップ下部31との間を連通する段差なく円滑に形成されたロート状の移行部32と、前記チップ上部33の外周に沿って突出するように設けられた矢羽部34とを有する。前記チップ上部33内には、内部を上下に仕切るように設けられ気体のみが通過可能なフィルタを設けて分注ノズル71に装着された場合に吸引された液体が分注ノズル71に触れることを防止することが好ましい。
図2において、分注用移動機構15は、前記底板11aに一端52が軸支され、他端53が前記天板11cに設けられた連結器54と連結するボール螺子51と、前記天板11cに設けられ前記連結器54と連結されて前記ボール螺子を回転駆動するモータ55とを有している。該ボール螺子51は、後述する分注ノズル支持体73に設けられたナット部74と螺合し、該ボール螺子51の回転によって前記分注ノズル支持体73を上下動させることで、前記分注ニードルチップ13を前記分注可能穿孔ヘッド11に対して、したがって、前記穿孔用チップ12に対して上下動可能である。
図2において、前記装着用部材16は、前記分注可能穿孔ヘッド11の底板11aに穿設された開口の上側に突出するように設けられ内部に該開口を通って前記穿孔用チップ12の前記嵌合管23が嵌合する大きさおよび形状を持つように形成された上下方向に沿った空洞63をもつ円筒状の装着用中空部材61と、該装着用中空部材61の下側で外方向に延びるように形成された座板62とを有し、前記装着用中空部材61の空洞63は前記底板11aを貫いて下方向にも開いている。該空洞63の内径は、前記分注ニードルチップ13の下降によって前記穿孔用チップ12を該装着用中空部材61から脱着可能とするために前記矢羽部34の外径よりも大きく形成する必要がある。また、前記穿孔用チップ12の嵌合管23の内径は前記矢羽部34の外径よりも小さく形成すれば、該矢羽部34によって該穿孔用チップ12を該装着用中空部材61から脱着することが可能となる。
図2において、前記分注用支持部17は、前記分注ニードルチップ13が装着される分注ノズル71と、該分注ノズル71が設けられ、前記ボール螺子51と螺合するナット部74が設けられた分注ノズル支持体73と、前記分注ノズル71と図示しないシリンダ等の吸引吐出機構とを連通させる流管72とを有する。符号75は、前記分注ノズル支持体73の移動をガイドするためのガイド用ロッドである。また、流管72には、前記分注ノズル71に装着された分注ニードルチップ13内の気体の圧力を検知する圧力センサが設けられている。
図2において、前記アーム部材18は、前記底板11aの下側を水平方向に沿って前記装着用中空部材61に装着された前記穿孔用チップ12の軸線に対して進退動作可能に設けられた、略四角形のアーム板81と、前記底板11aの下側に取り付けられ前記アーム板81を摺動可能に支持する案内用枠83と、該アーム板81を進退動作を駆動するためのリニアモータを内蔵するアクチュエータ85と、前記底板11aに設けられ該アクチュエータ85を載置する台座84とを有する。前記アーム板81は、図示しないばね等の弾性部材によって前記軸線に対して水平方向に前進するように弾性的に付勢されており、前記アクチュエータ85によって前記アーム板81を前記軸線から後退させるように移動させることができる。
図3は、図2で示したアーム板81を取り出して拡大して示すものであり、該アーム板81には、切欠き部82が設けられ、該切欠き部82は、その先端側には、前記穿孔用チップ12の前記嵌合管23と係合する支持用切欠き部82aが設けられ、それに続いて、前記分注ニードルチップ13を前記分注ノズル71から脱着させる脱着用切欠き部82bが設けられている。
前記支持用切欠き部82aは、前記嵌合管23に設けたフランジ26の外径よりも小さく前記嵌合管23の外径よりは大きい内径を有する半円状に切り欠いて形成されている。また、前記脱着用切欠き部82bは、前記矢羽部34の外径よりは小さく、前記チップ上部33よりは大きい半円状に切り欠いた前記支持用切欠き部82aがさらに設けられている。
図3において、符号86は前記アクチュエータ85から延び該アーム板81を水平方向に沿って進退動作させる駆動用ロッド87(図5参照)が挿入される長孔であって、前記駆動用ロッド87は、常時前記装着用中空部材61の軸線に対し、水平方向に弾性的に付勢されたアーム板81を、該長孔の長手方向に沿って動くことで該アーム板81を前進または後退させる。
図4には、ステージ100上に載置されている軟質栓密封容器1を示す。
該軟質栓密封容器1は、その上端に開口を有する口部3と、液体が収容可能な容器本体5と、口部3と容器本体5との間に設けられいずれの内径よりも小さい内径を有する首部4とが設けられている。前記口部3には、軟質栓2が嵌合して口部3を密閉し、該軟質栓2の下端は前記首部4によって支持されている。
続いて、本実施の形態に係る軟質栓貫通分注装置10の動作を説明する。
ステップS1において、前記転倒攪拌器101によって、複数(この例では6本)の前記軟質栓密封容器1を直立状態(正常な載置状態)でその高さの半分程度の位置で把持部材101aによって把持させる。把持された複数の該軟質栓密封容器1は回転駆動部によって列方向に沿った回転軸線に基づいて転倒するように回転駆動する。これによって軟質栓密封容器1内に密封されている液体を撹拌させる。
ステップS2において、転倒撹拌された軟質栓密封容器1は、前記把持部材101aによって直立状態で把持されて直立状態が維持され、以下の工程にあっては該軟質栓密封容器1は直立状態維持工程にある。
ステップS3において、ステージ100上に載置された前記分注ニードルチップ13を、チップ上部33の装着用開口部35が上端になるように収容された分注ニードルチップ収容部103の上方に、前記X軸移動機構、Y軸移動機構、及びZ軸移動機構を用いて前記分注可能穿孔ヘッド11を移動させ、収容された該分注ニードルチップ13の上方であって、前記分注可能穿孔ヘッド11の分注ノズル71が前記分注ニードルチップ13のチップ上部33の装着用開口部35の上方に位置させる。その際、前記アーム板81は、前記アクチュエータ85によって、前記装着されるべき穿孔用チップ12の軸線から後退された位置に予め設定しておく。
ステップS4において、水平方向については静止した状態で、前記分注可能穿孔ヘッド11をZ軸方向に移動させることにより、前記装着用部材16の装着用中空部材61が前記分注ニードルチップ13のチップ上部33を上側から囲む状態となるように分注可能穿孔ヘッド11を下降する。これによって、該分注ニードルチップ13のチップ上部33が前記装着用中空部材61内に確保される。
ステップS5で、前記分注用移動機構15としての前記ボール螺子51を回転駆動することによって、該ボール螺子51と螺合するナット部74が設けられた前記分注ノズル支持体73を下降させ、該分注ノズル支持体73の下側で下方向に突出する分注ノズル71を前記分注ニードルチップ13の前記装着用開口部35から押し込むことによって該分注ノズル71に装着させる。
ステップS6で、前記分注ニードルチップ13が装着された分注ノズル71、したがって分注ノズル支持体73を前記分注用移動機構15としての前記ボール螺子51を回転駆動することによって上昇させて、前記分注ニードルチップ13の先端36が前記装着用中空部材61よりも上方に来るように位置させる。
ステップS7で、ステージ100上に穿孔用チップ収容部102に収容された前記穿孔用チップ12が、その嵌合管23の開口部が上端にくるように収容された穿孔用チップ収容部102の上方に、前記X軸移動機構、Y軸移動機構、Z軸移動機構を用いて前記分注可能穿孔ヘッド11を移動させる。
ステップS8で、前記分注可能穿孔ヘッド11を、水平方向については静止した状態でZ軸移動機構を用いて、さらに下降させることで、前記分注可能穿孔ヘッド11の前記装着用中空部材61の前記空洞63内に前記穿孔用チップ12の前記嵌合管23を挿入して嵌合させる。
ステップS9で、予め前記アクチュエータ85によって前記装着されるべき穿孔用チップ12または前記装着用中空部材61の軸線から後退した位置にあった前記アーム板81を、前記アクチュエータ85によって前進させて、前記支持用切欠き部82aが前記穿孔用チップ12のフランジ26の下側で嵌合管23と係合して下側から支持させる。この状態が図2に示された軟質栓貫通分注装置10の状態である。
ステップS10で、前記分注可能穿孔ヘッド11の穿孔用チップ12の穿孔管22の先端25の位置を、前記X軸移動機構、Y軸移動機構及びZ軸移動機構を用いて制御させることで、ステージ100上の前記転倒攪拌器101に前記把持部材101aによって直立状態で把持されて固定された前記軟質栓密封容器1の上方に精度良く位置させることができる。
ステップS11で、前記穿孔用チップ12が装着された前記分注可能穿孔ヘッド11を前記Z軸移動機構を用いてさらに下降させることにより、前記穿孔用チップ12の前記穿孔管22により前記軟質栓2を穿孔して貫通させ、その先端25が該軟質栓2を越えて前記容器本体5内に進入する。その際、前記分注ニードルチップ13のチップ下部31の先端が前記貫通孔21内に位置するように前記ボール螺子51を回転駆動して下降させて両者を組み合わせた状態とする。これによって、前記穿孔用チップ12の穿孔管22の貫通孔21内への前記軟質材の残留を防止し、また、前記穿孔管22の補強にもなる。
ステップS12で、図4に示すように、前記分注可能穿孔ヘッド11に設けられた前記分注用移動機構15としての前記ボール螺子51を回転駆動することによって、前記分注ノズル支持体73を下降させるとともに、該分注ノズル支持体73に設けられた分注ノズル71に装着された分注ニードルチップ13を下降させて、前記穿孔用チップ12の前記貫通孔21を挿通して、そのチップ下部31が前記容器本体5内に進入する。
ステップS13で、前記流管72を介して連通する吸引吐出機構のシリンダ等によって気体の吸引または吐出が行われ、前記軟質栓密封容器1の容器本体5内にある前記分注ニードルチップ13のチップ下部31の下端から液体の吸引または吐出が行われる。その際、前記分注ニードルチップ13のチップ下部31と前記穿孔用チップ12の貫通孔21との間の内径外径の差異によって生ずる間隙により、容器本体5内が外部と連通しているため、吸引吐出の際の空気置換が可能であり、前記吸引吐出機構の圧力制御が大気圧を基準として行うことができる。したがって、圧力センサを用いて該軟質栓密封容器内に収容されている液体の液面を確実に検知して、液面から該分注ニードルチップ13の先端を所定距離下降させて対応する所定量の液体の吸引を行うことができて、定量性の高い吸引または吐出を行うことができる。以下、前記容器1からサンプル溶液が吸引されたものとする。
ステップS14で、前記軟質栓密封容器1での吸引処理が終了すると、前記分注用移動機構15としてのボール螺子51を回転駆動することによって前記分注ニードルチップ13を上昇させて、その先端を前記嵌合管22の前記貫通孔21内に挿入し、分注ニードルチップ13を該穿孔用チップ12に組み合わせた状態で分注ニードルチップ13及び穿孔用チップ12を上昇させて前記軟質栓密封容器1から前記分注ニードルチップ13とともに前記穿孔管22を抜出する。該分注ニードルチップ13及び穿孔用チップ12は組み合わせた状態を維持したまま、かつ吸引されたサンプル溶液は該分注ニードルチップ13内に保持されたまま、該分注可能穿孔ヘッド11を、前記サンプルチューブ6の上方にまで移送させる。次に前記分注ニードルチップ13の先端を前記貫通孔21を挿通して該サンプルチューブ6内に挿入して、サンプル液を該サンプルチューブ6内に吐出して分注する。
ステップS15で、前記分注可能穿孔ヘッド11を前記Z軸移動機構により上昇させて、前記穿孔用チップ12を前記分注ニードルチップ13とともに上昇させて、該分注可能穿孔ヘッド11は前記X軸移動機構および前記Y軸移動機構を用いてステージ上を移動させ、該穿孔用チップ12が収容されていた空の穿孔用チップ収容部102又は廃棄部の上方に位置づけられる。
ステップS16で、前記分注可能穿孔ヘッド11に設けられ前記穿孔用チップ12を支持していたアーム板81を前記アクチュエータ85を用いて後退させることによって前記穿孔用チップ12の支持を解除する。
ステップS17で、前記分注用移動機構15としての前記ボール螺子51を用いて前記分注ニードルチップ13を下降させることよって、該分注ニードルチップ13に設けられた矢羽部34によってまたはチップ上部33で前記穿孔用チップ12の嵌合管23を前記装着用中空部材61から脱着させて、該穿孔用チップ12を下方に脱落せしめる。図5は、脱落させた直後の状態を示すものである。
ステップS18で、前記穿孔用チップ12を前記装着用中空部材61から脱落せしめた後、前記分注可能穿孔ヘッド11において、後退位置にあったアーム板81を、前記アクチュエータ85の駆動用ロッド87を前進方向に移動させることによって、再び、前記軸線に向かって前進させる。図5は、前記穿孔用チップ12を脱落させた前記分注ニードルチップ13のチップ上部33が前記装着用中空部材61よりも下方に来るように位置している状況をも示すものである。
ステップS19で、前記分注可能穿孔ヘッド11を前記分注ニードルチップ13が収容されていた空の分注ニードルチップ収容部103に移動させ、または移動させずに廃棄部に位置した状態で、さらに前進させた前記アーム板81の下側に位置した分注ニードルチップ13を前記分注用移動機構15の前記ボール螺子51を用いて上昇させることによって、前記矢羽部34よりも小さい内径をもつ前記脱着用切欠き部82bによって、該分注ニードルチップ13を前記分注ノズル71からそぎ落とすことになる。
続いて、図1、図6に基づいて、前記分注可能穿孔ヘッド11を用いてステージ100の第1の位置であるサンプルチューブ収容部105に収容され、前記ステップS15で前記軟質栓密封容器1から吸引されたサンプル溶液が収容され、前記分注ノズル71に嵌合可能な開口部を有するサンプルチューブ6を該ステージ100の第2の位置、例えば、該サンプルチューブ6を別の処理領域108に搬送するための搬送体106に設けられたホールにまで移送する動作を説明する。
ステップS'1で、前記分注可能穿孔ヘッド11は、前記穿孔用チップ12および分注ニードルチップ13は未装着かまたは脱着されている状態にある。該分注可能穿孔ヘッド11を、前記X軸移動機構、Y軸移動機構14Y及びZ軸移動機構14Zによって、ステージ100上の前記サンプルチューブ収容部105に載置されたサンプルチューブ6の上方に位置付けられる。さらに前記Z軸移動機構14Zを制御して、例えば、前記装着用中空部材61の位置が前記サンプルチューブ6の直上にくるまで前記分注可能穿孔ヘッド11を下降する。
ステップS'2において、前記分注用移動機構15としてのボール螺子51を回転駆動することによって前記分注ノズル71を下降させて、前記装着用中空部材61にまで到達させる。
ステップS'3において、前記分注ノズル71をさらに下降させて前記サンプルチューブ6の開口部に該分注ノズル71を押し込むことで、該分注ノズル71に該サンプルチューブ6を装着させる。なお、前記アーム板81は、前記アクチュエータ85によって後退した位置にしておく。
ステップS'4において、前記分注可能穿孔ヘッド11を前記Z軸移動機構14Zを用いて上昇させ、さらにX軸移動機構およびY軸移動機構14Yを用いて該分注可能穿孔ヘッド11を前記第2の位置である搬送体106の前記チューブ6を保持可能なホールの上方に位置付ける。
ステップS'5で、前記分注可能穿孔ヘッド11をZ軸移動機構14Zを用いて、下降させ、前記アクチュエータ85を制御することによって前記アーム板81を前進させ、前記底板11aの下方で装着した分注ノズル71または前記サンプルチューブ6の上側に設けられた矢羽部7やフランジの上側で該アーム板81の脱着用切欠き部82bと係合させる。
ステップS'6で、前記ボール螺子51を用いて前記分注ノズル71を上昇させることによって前記アーム板81によって、前記分注ノズル71から前記サンプルチューブ6を脱着することができる。
以上の実施の形態にあっては、前記アーム部材が脱着部材を兼ねているために装置構造を簡単化し、装置の製造費用を削減することができる。
図7乃至図13は、本発明の第2の実施の形態に係る軟質栓貫通分注装置および軟質栓貫通分注方法を示すものである。
図7は、本発明の第2の実施の形態に係る軟質栓貫通分注装置210の主要部の斜視図である。
該軟質栓貫通分注装置210は、大きくは、種々の液が収容された液収容部やチップが収容されたチップ収容部が載置されたステージ300と、該ステージ300に対して相対的に移動可能に設けられ分注可能穿孔ヘッド211と、該分注可能穿孔ヘッド211を前記ステージ300に対して相対的に移動可能とする分注可能穿孔ヘッド移動機構とを有している。
該ステージ300には、軟質材で形成された軟質栓202で密封され、内部にサンプルを収容した軟質栓密封容器201と、穿孔用チップおよび分注ニードルチップの組み合わせ体204を収容、保持するチップ収容部203と、サンプルから核酸を抽出するための抽出用の分注チップ219、サンプルから核酸を抽出するための磁性粒子等を含む試薬が収容されかつ反応容器が設けられたカートリッジ容器302と、抽出した核酸の増幅を行うためのカートリッジ容器303と、前記カートリッジ容器302に設けられた反応容器の温度制御を行う温度制御ブロック304と、前記カートリッジ容器303に設けられたPCR用容器についてPCR用の温度制御を行うPCR用温度制御器306と、冷却用温度制御ブロック305と、抽出用の分注チップ219とが設けられている。
前記カートリッジ容器302には、10本の液収容部としてのウェルが設けられ、その内の2本は、反応容器302a,302bであって、前記温度制御ブロック304によって温度の制御が可能である。前記カートリッジ容器303には、4本の反応容器と、密閉蓋を収容する蓋収容部307を有し、3本の反応容器303aは冷却用温度制御ブロック305によって温度制御され、PCR容器は前記密閉蓋によって密閉された後に核酸増幅のための温度制御がPCR用温度制御器306によって行われる。
前記分注可能穿孔ヘッド移動機構については、前記分注可能穿孔ヘッド211をX軸方向のみ移動可能とする。X軸方向の移動機構の詳細は、例えば、第1の実施の形態で説明した通りであるので(X軸方向の移動のみに限られているが)説明を省略する。Z軸方向(上下方向)については、前記ステージ300に対して、各種収容部を上下方向に移動可能とする収容部移動機構214(図11乃至図13参照)。これによって、前記チップ組み合わせ体204を、前記装着用部材216に前記穿孔用チップ212を装着させ、前記分注ニードルチップ213を前記分注ノズル271に装着するまで、または脱着した後、組み合わせた状態で保持、移動、収容することができるので、該チップの管理、保存を確実にして、クロスコンタミネーションを防止し、かつ制御しやすく、信頼性の高い処理を行うことができることになる。
また、少なくとも前記吸引吐出、前記分注可能穿孔ヘッドの移動、収容部移動機構、分注用移動機構、各種温度制御器を制御する制御部(図示せず)としてのCPU、メモリ、プログラム、液晶ディスプレイ、キーボード、マウス、タッチパネル、AD変換器、DA変換器等が前記ステージ300に設けられた前記分注可能穿孔ヘッド211、収容部移動機構214、各種温度制御器304,305,306、分注可能穿孔ヘッド移動機構等と電気的に接続されている。
図8に詳細に示すように、前記分注可能穿孔ヘッド211には、気体の吸引吐出を可能とする分注ノズル271と、該分注ノズル271と連通し内部をプランジャが摺動可能に設けられたシリンダ272と、先端にプランジャが設けられ該プランジャを上下動させるためのロッド273と、該シリンダ272および前記分注ノズル271を前記分注可能穿孔ヘッド211に対して上下方向に移動可能に支持するノズル支持体252、前記ロッド273を往復運動させて気体の吸引吐出を行うためにボール螺子276を回転駆動するモータ274と、該モータ274のモータ軸をボール螺子276に連結するカップラ275と、前記ボール螺子276と、分注ニードルチップ213内の気体の圧力を検知する圧力センサ278と、該ボール螺子と螺合して前記ロッド273を往復運動させるナット部277とを有する。ここで、分注ノズル271、シリンダ272、ロッド273、モータ274、カップラ275、ボール螺子276、およびナット部277は吸引吐出機構217に相当し、前記ノズル支持体252に支持されて上下方向に移動可能である。
前記ノズル支持体252は、該分注可能穿孔ヘッド211に設けられた底板211aから上方に延びる2本のガイド柱251に案内されて、図示しないモータ、タイミングベルト、プーリ等を用いた機構により上下方向に移動可能に設けられている。該ノズル支持体252、ガイド柱251、モータ、タイミングベルト、プーリ等は分注用移動機構215に相当する。
該分注ノズル271には、分注ニードルチップ213の上部である液体の貯溜が可能な貯溜管233の上側に設けられた装着用開口部が嵌合して着脱可能な状態で装着されている。該分注ニードルチップのチップ下部231のニードル231は、前記穿孔用チップ212の上側から前記貫通孔を挿通可能に設けられている。
前記穿孔用チップ212は、上下方向に沿った貫通孔を有し硬質材で先細りに形成された穿孔管222と、穿孔管222よりも太く形成された支持管223とを有する。該穿孔用チップ212の支持管223の外周に沿って、該穿孔用チップ212を前記分注可能穿孔ヘッド211に着脱可能に取り付けるためのフランジ226が設けられている。該支持管223の内部は、前記分注ニードルチップ213の前記チップ上部としての貯溜管233が、該分注ニードルチップ213のチップ下部であるニードル231が前記貫通孔に挿通可能な状態で収容可能に設けられている。
該分注可能穿孔ヘッド211には,該分注可能穿孔ヘッド211の前記底板211aの上側には装着用部材216が設けられ、該底板211aの下側にはアーム部材218が設けられている。該装着用部材216は、前記穿孔用チップ212の前記支持管223のフランジ226を、上下及び/または左右から挟むように把持する把持部261,262をX軸方向に沿ってスライド可能に設けている。アーム部材218はX軸方向に沿って前記分注ノズル271に対して進退動作可能な板状のチップ脱着部材281および磁石282を有する。前記チップ脱着部材281は、前記分注ノズル271に近接し、前記分注用移動機構215により分注ノズル271を上昇させることで、該分注ノズル271に装着された分注ニードルチップ213や抽出用の分注チップ219を該分注ノズル271から脱着可能である。そのために、該チップ脱着部材281は、前記分注ノズル271の外形よりも大きいが該分注ノズル271に装着された前記分注ニードルチップ213の前記貯溜管233や抽出用の分注チップ219の太管293の外径よりも小さい内径を持つ半円形状または馬蹄形状の切り欠き部を有する板状部材である。また、前記該磁石282は、抽出用の前記分注チップ219の細管291に接近させることで該細管291内に磁場を及ぼして細管291の内壁に磁性粒子を吸着させることが可能である。
該ステージ300には、前記穿孔用チップ212の穿孔管222の貫通孔に前記分注ニードルチップ213のチップ下部のニードル231を挿通した状態で前記穿孔用チップ212の支持管223に分注ニードルチップ213の貯溜管233を保持した状態で該穿孔用チップ212と前記分注ニードルチップ213を組み合わせたチップ組み合わせ体204(図9参照)を保持することができるチップ収容部203が設けられている。
該チップ収容部203は、前記収容部移動機構214(図11乃至図13参照)によって、前記ステージ300に対して、上下方向に移動可能に設けられている。該収容部移動機構214は、上下方向に移動可能なラックギヤ241,242、及び該ラックギヤ241,242と噛み合い図示しないモータによって回転駆動されるピニオンギヤ243を有する。該チップ収容部203は該ラックギヤ241に取り付けられ、前記軟質栓密封容器201は、ラックギヤ242に取り付けられている。したがって、該収容部移動機構214によって前記チップ収容部203を上昇させると、前記軟質栓密封容器201が同じ程度下降することになる。これによって、処理が行われていない収容部と、分注可能穿孔ヘッド211との接近を防止することができることになる。
図9は、本発明の前記軟質栓密封容器201、チップ収容部203、穿孔用チップ212、分注ニードルチップ213、分注チップ219、およびチップ組み合わせ体204を詳細に示す断面図である。
図9(a)は前記軟質栓密封容器201の断面図を示す。該軟質栓密封容器201は、上部が軟質材で形成された軟質栓202で密閉されたチューブであって、該軟質栓202の上側には、窪み202aを設け、軟質栓202の厚みを薄くして前記穿孔用チップ212を穿孔しやすくするとともに、穿孔を通して漏れ出る恐れのあるサンプル溶液の外部への拡散を防止することができる。
図9(b)は、前記チップ組み合わせ体204を保持可能なチップ収容部203を示す。該チップ収容部203は、やや先細りに形成された細管部203aと、該細管部203aより太く形成された太管部203bとを有し、細管部203aと太管部203bとの境界には段差203cが設けられている。細管部203bには、収容保持された前記組み合わせ体204の穿孔用チップ212のフランジ226を前記装着用部材216が把持可能となるように、把持用狭間203dが設けられている。
図9(c)は、前記穿孔用チップ212を示す断面図である。該穿孔用チップ212は、上下方向に貫通孔221が内部に設けられ、硬質材で形成され斜めに切断することによって、先端に向かって先細りに形成された穿孔管222と、該穿孔管222と連通し、該穿孔管222よりも太く形成された支持管223と、穿孔管222と支持管223との間にこれらと連通するように設けられた移行部224を有し、該支持管223の2本のフランジ226,225が設けられ、上側のフランジ226は前記装着用部材216の把持部261,262によって把持可能であり、下側のフランジ225は、前記チップ収容部203の前記段差203cに係合可能である。該支持管223の内部には、その上側には、段差227が設けられている。該支持管223の内部には、前記分注ニードルチップ213のチップ上部の貯溜管233が内部に保持、収容または緩挿可能に設けられている。
図9(d)は、前記分注ニードルチップ213を示す断面図である。該分注ニードルチップ213は、チップ上部として、内部に液体を貯溜可能な貯溜管233と、該貯溜管233よりも細く形成されたニードル231と、該貯溜管233とニードル231との間に形成された移行部232とを有する。該ニードル231は、前記穿孔用チップ212に設けられた貫通孔を挿通可能な太さおよび形状に形成されている。前記貯溜管233の外周には上下方向に沿った複数の突条234が設けられており、該突条234は、前記支持管223内に収容、保持または緩挿された場合には、前記支持管223内に形成された段差227と係合可能である。該分注ニードルチップ213と前記穿孔用チップ212は組み合わされてチップ組み合わせ体204を構成する。なお、前記分注ニードルチップ213及び穿孔用チップ212の材質は、硬度や径の細さを考慮すると、金属や合金で形成するのが好ましい。
図9(e)は分注チップ219を示すものであり、先端から液体の流出流入が可能な口部294を有する細管291、細管291よりも太く形成され、前記分注ノズル271が着脱可能に装着される装着用開口部295を有する太管292、細管291と太管292と連通する移行部293とを有するものである。
図9(f)は、前記分注ニードルチップ213のチップ下部のニードル231を前記穿孔用チップ212の貫通孔に挿通させた状態で、前記支持管223内に該分注ニードルチップ213のチップ上部の貯溜管233を収容、保持または緩挿させた状態で組合せたチップ組み合わせ体204を前記チップ収容部203内に収容した状態を示す上面図、平面図および側面図である。
図10は、前記チップ組み合わせ体204を前記チップ収容部203内に収容した状態の軟質栓貫通分注装置210を示す側面図である。分注ノズル271から前記分注ニードルチップ213が脱着され、前記穿孔用チップ212が装着用部材216から脱着され、両者は組み合わされてチップ組み合わせ体204として、ステージ300に設けられたチップ収容部203内に収容、保持されている。
続いて、図11乃至図13に基づいて、本発明の第2の実施の形態に係る軟質栓貫通分注装置210および軟質栓貫通分注方法の動作について説明する。
図11に示すように、ステップS101において、分注可能穿孔ヘッド211をX軸方向に移動させて、前記チップ組み合わせ体204が収容されているチップ収容部203の上方に前記分注ノズル271を位置させる。該チップ収容部203は、該ステージ300に設けられた前記収容部移動機構214としての上下方向に移動可能なラックギヤ241に設けられ,該ラックギヤ241は,図示しないモータによって回転駆動されるピニオンギヤ243と噛み合っている。一方、前記軟質栓密封容器201は、前記ラックギヤ242に取り付けられて、前記ピニオンギヤ243と噛み合っている。
ステップS102において、前記収容部移動機構214のピニオンギヤ243を、図上、左回りに回転駆動することによって前記チップ収容部203を上昇させると同時に、前記軟質栓密封容器201を下降させることで、前記チップ収容部203に収容、かつ保持されている前記チップ組み合わせ体204を上昇させて、前記チップ組み合わせ体204の前記穿孔用チップ212の支持管223に設けられたフランジ226を装着用部材216の把持部261,262で把持させて装着させる。次に、前記分注可能穿孔ヘッド211に設けられた分注用移動機構215により、前記分注ノズル271を下降させて、前記穿孔用チップ212の前記支持管223に保持、収容または緩挿されている前記分注ニードルチップ213の貯溜管233の装着用開口部に嵌合させて分注ニードルチップ213を前記分注ノズル271に装着させる。
ステップS103において、前記収容部移動機構214の前記ピニオンギヤ243を、図上、右回りに回転駆動することによって前記ラックギヤ241に取り付けられた前記チップ収容部203を下降させると同時に、前記ラックギヤ242に取り付けられた前記軟質栓密封容器201を上昇させる。前記穿孔用チップ212は前記装着用部材216に装着されているので、チップ収容部203の下降により、前記分注ニードルチップ213を収容保持したままチップ収容部203の上方に前記穿孔用チップ212が取り残された状態で前記チップ収容部203を元のステージ300内の位置に戻す。前記分注用移動機構215により前記分注ニードルチップ213を前記穿孔用チップ212に対して上昇させて、前記分注ニードルチップ213の先端が前記穿孔用チップ212の穿孔管222内に位置させる。すると、該穿孔用チップ212および前記分注ニードルチップ213は、前記ステージ300の上方に位置することになる。
ステップS104において、前記分注可能穿孔ヘッド211をステージ300に対してX軸方向に移動させて、前記軟質栓密封容器201の上方に前記穿孔用チップ212および前記分注ニードルチップ213を位置付ける。
ステップS105において、前記収容部移動機構214の前記ピニオンギヤ243を右回りに回転駆動することによって前記軟質栓密封容器201を上昇させ、同時に前記チップ収容部203を下降させることで、前記軟質栓密封容器201の軟質栓202に前記穿孔用チップ212の穿孔管222を刺して軟質栓202を貫通するまで穿孔する。
ステップS106において、前記分注用移動機構215により前記分注ニードルチップ213のニードル231を前記穿孔用チップ212の穿孔管222の貫通孔を通って下降させて前記軟質栓密封容器201内に挿入して、該軟質栓密封容器201内に収容されているサンプル溶液を前記吸引吐出機構217を用いて前記分注ニードルチップ213の貯溜管233内に吸引して貯留する。その際、前記圧力センサ278を用いて、該分注ニードルチップ213内の気体の圧力を検知し、該圧力の急激な変化を検知することによって該軟質栓密封容器201内のサンプル溶液の液面を検知して、該液面から所定距離の深さ前記分注用移動機構215により該分注ニードルチップ213の先端を下降させて、該深さに対応する所定量の液体を吸引する。本実施の形態によれば、前記穿孔用チップ212により穿孔管222と前記分注ニードルチップ213のニードル231との間にできる隙間により前記軟質栓密封容器201内が大気と通じているので信頼性の高い液面の検知を行い、したがって定量性の高い処理を行うことができることになる。
図12に移り、ステップS107において、前記分注用移動機構215を用いて前記分注ニードルチップ213を上昇させて、前記ニードル231の先端を前記穿孔用チップ212の穿孔管222内に位置付ける。したがって、前記穿孔用チップ212と分注ニードルチップ213の組み合わせ体204は、前記ステージ300の上方に位置することになる。
ステップS108において、前記分注可能穿孔ヘッド211をX軸方向に沿ってステージ300を移動することで、前記カートリッジ容器302の1のウェルの上方に位置付ける。前記分注用移動機構215により前記分注ニードルチップ213の前記ニードル231を下降させてウェル内に挿入して前記サンプル溶液をウェル内に吐出する。
ステップS109において、前記分注可能穿孔ヘッド211をX軸方向に移動して、前記チップ収容部203の上方にまで戻る。
ステップS110において、前記収容部移動機構214のピニオンギヤ243を図上、左回りに回転駆動して前記チップ収容部203を上昇させて前記チップ組み合わせ体204を収容保持した後、前記装着用部材216をX軸方向にスライドさせて前記穿孔用チップ212の把持を解除する。
ステップS111において、前記収容部移動機構214の前記ピニオンギヤ243を図上、右回りに駆動して該チップ収容部203を下降させ、前記ステージ300の元の位置に載置させる。次に、前記チップ脱着部材281を前記分注ノズル271の移動経路に接近させた後、記分注用移動機構215を用いて前記分注ノズル271を上昇させることで、該分注ニードルチップ213を前記分注ノズル271から脱着して、前記チップ収容部203内に前記チップ組み合わせ体204として収容することになる。
図13に移り、ステップS112において、前記分注可能穿孔ヘッド211をX軸方向に移動させて、前記分注チップ219の上方にまで位置付ける。該分注ノズル271を下降させることによって、前記分注チップ219の装着用開口部295に嵌合させて装着し、該分注ノズル271を上昇させて、該分注チップ219の口部294が前記ステージ200の上方にまで位置付ける。
ステップS113において、前記分注可能穿孔ヘッド211をX軸方向に移動させて、前記カートリッジ容器302の第1のウェルの上方に位置付ける。前記分注用移動機構215により該分注ノズル271を下降させて、前記分注チップ219の前記口部294を前記ウェル内に挿入し、前記サンプルと該ウェル内に収容されている磁性粒子懸濁液を前記吸引吐出機構217によって吸引吐出を繰り返すことによって収容されている磁性粒子からなる懸濁液と混合させる。該混合液を再度吸引して、該分注ニードルチップ213を上昇させ、前記分注可能穿孔ヘッド211をX軸方向に移動させて次のウェルの上方に位置付ける。同様にして、前記サンプル内の核酸の抽出に必要な試薬と混合し、前記カートリッジ容器302について処理を行い前記反応容器内に磁性粒子懸濁液を吐出し、解離液と混合して、温度制御を行うことになる。このようにして、前記磁性粒子から、抽出した核酸を溶液中に乖離させ、磁石282を前記分注チップ219の細管291内に及ぼすことで該細管291の内壁に磁性粒子を吸着させて磁性粒子を別ウェルにまで移動させて、前記磁石282を遠ざけた状態で吸引吐出を繰り返すことで該ウェル内に除去する。前記ウェル内の残液を前記分注チップ219で吸引して、前記分注可能穿孔ヘッド211をX軸方向に移動させて該カートリッジ容器302の反応容器にまで移送して吐出し、他試薬と混合して反応処理を行う。
本発明の第2の実施の形態に係る軟質栓貫通分注装置および軟質栓貫通分注方法によれば、軟質栓密封容器に対して同時に使用される前記穿孔用チップ212と分注ニードルチップ213とをチップ組み合わせ体204として、組み合わせてチップ収容部内に収容、保持、使用することができるので、管理や制御を容易に行うことができるとともに、クロスコンタミネーションの防止を確実に行い、信頼性の高い処理を行うことができることになる。
以上説明した各実施の形態は、本発明をより良く理解させる為に具体的に説明したものであって、別形態を制限するものではない。したがって、発明の主旨を変更しない範囲で変更可能である。例えば、前記穿孔用チップと前記分注ニードルチップが独立して上下方向に移動可能であるような実施の形態であれば良い。また、前記把持部材の前記把持板の前記容器側が該容器の外側面と密着可能なような曲面を有するように加工されているのが好ましい。また両側の把持板からそれぞれ突出する仕切り板を有し、各把持板と一体で略半円状となるように各々形成されて、両把持板により各容器の周囲を囲むように挟みかつ仕切り板同士が連結して把持するようにしても良い。
以上の説明では、前記分注可能穿孔ヘッドには、1組の穿孔用チップおよび分注ニードルチップを設けた場合についてのみ説明したが、当該場合に限られることなく、複数組を用いて、並行処理を行うことも可能である。
また、本発明の各実施の形態例で説明した装置、これらの装置を形成する部品またはこれらの部品を形成する部品、例えば、分注ニードルチップ、穿孔用チップ、分注可能穿孔ヘッド、分注ノズル、支持管、収容部、軟質栓密封容器、転倒攪拌機、装着用部材、アーム部材、カートリッジ容器、軟質栓貫通分注装置等は、適当に選んで適当な変更を加えて相互に組み合わせることができる。例えば、以上の説明では、分注用移動機構はボール螺子を用いた場合について説明したが、タイミングベルト等の他の機構を用いても同様に構成することができる。なお、本出願内の「上方」、「下方」、「内部」、「外部」、「X軸」、「Y軸」、「Z軸」等の空間的な表示は、図解のためのみであって、前記構造の特定の空間的な方向また配置に制限するものではない。
本発明は、軟質栓貫通分注装置及び軟質栓貫通分注方法に関する。本発明は、遺伝子、免疫系、アミノ酸、タンパク、糖等の生体高分子、生体低分子の扱いが要求される分野、例えば、工業分野、食品、農産、水産加工等の農業分野、製薬分野、衛生、保健、免疫、疾病、遺伝等の医療分野、化学若しくは生物学等の理学の分野等、あらゆる分野に関係するものである。本発明は、特に、多数の試薬や物質を用いた一連の処理を所定の順序に連続的に実行する場合に有効である。
1、201 軟質栓密封容器
2、202 軟質栓
204 チップ組み合わせ体
6 サンプルチューブ
10、210 軟質栓貫通分注装置
11、211 分注可能穿孔ヘッド
12、212 穿孔用チップ
13、213 分注ニードルチップ
14(214) 分注可能穿孔ヘッド移動機構(収容部移動機構)
15(215) 分注用移動機構
16、216 装着用部材
17(217) 分注用支持部(吸引吐出機構)
18、218 アーム部材(脱着部材を兼ねる)
219 分注チップ
21、221 貫通孔
22、222 穿孔管
23(223) 嵌合管(支持管)
31(231) チップ下部(ニードル)
33(233) チップ上部(貯溜管)
51 ボール螺子(分注用移動機構)
61(216) 装着用中空部材(装着用部材)
71、271 分注ノズル
73、273 分注ノズル支持体
278 圧力センサ
81(218) アーム板(アーム部材、脱着部材)
100、300 ステージ
101 転倒撹拌器

Claims (22)

  1. 上下方向に沿った貫通孔を有し硬質材で先細りに形成された穿孔用チップと、
    液体の吸引吐出が可能となるように設けられた分注ニードルチップとを有し、
    前記分注ニードルチップの下部は前記穿孔用チップの上側から前記貫通孔を挿通可能に設けられ、前記分注ニードルチップの上部は液体の貯留が可能であるように設けられ、気体の吸引吐出が可能となるように設けられた分注ノズルに装着可能に設けられた分注ニードルチップおよび穿孔用チップからなるチップ組み合わせ体。
  2. 前記穿孔用チップの下部は、前記貫通孔が設けられた穿孔管を有し、前記穿孔用チップの上部は、前記穿孔管よりも太く形成された支持管を有し、前記分注ニードルチップの下部は前記貫通孔を挿通した状態で、前記分注ニードルチップの上部は前記支持管内に保持、収容または緩挿可能に設けられた請求項1に記載のチップ組み合わせ体。
  3. 液体を収容可能であってその開口部が軟質材で形成された軟質栓で密封された軟質栓密封容器を載置可能なステージに対し相対的に移動可能に設けられた分注可能穿孔ヘッドと、
    該分注可能穿孔ヘッドに設けられ上下方向に沿った貫通孔を有し硬質材で先細りに形成された穿孔用チップと、
    前記分注可能穿孔ヘッドに設けられた分注用移動機構によって該ヘッドに対して移動可能であって液体の吸引吐出が可能となるように設けられた分注ニードルチップと、
    少なくとも前記吸引吐出、前記分注可能穿孔ヘッドの相対的移動、および前記分注用移動機構を制御する制御部とを有し、
    前記分注ニードルチップと前記穿孔用チップは、前記分注可能穿孔ヘッド、および前記分注用移動機構によって上下方向に独立して相対的に移動可能に設けられ、前記分注ニードルチップの下部は前記穿孔用チップの上側から前記貫通孔を挿通可能に設けられた軟質栓貫通分注装置。
  4. 前記分注ニードルチップ内の気体の圧力を検知する圧力センサをさらに有する請求項3に記載の軟質栓貫通分注装置。
  5. 前記分注可能穿孔ヘッドには、前記穿孔用チップの上部が装着可能な装着用部材を有し、前記穿孔用チップは、前記装着用部材に着脱可能に装着され、前記分注ニードルチップの下部は装着された前記穿孔用チップを挿通可能に設けられた請求項3または請求項4に記載の軟質栓貫通分注装置。
  6. 前記分注可能穿孔ヘッドには、前記装着用部材の下方で、該装着用部材に装着された穿孔用チップまたは分注ノズルに装着された分注ニードルチップの軸線に対して、進退動作可能に設けられたアーム部材を有する請求項5に記載の軟質栓貫通分注装置。
  7. 前記分注可能穿孔ヘッドには、前記分注用移動機構によって前記分注可能穿孔ヘッドに対して移動可能に設けられ気体の吸引吐出が可能な分注ノズルを有し、前記分注ニードルチップの上部は、該分注ノズルに着脱可能に装着され、該分注可能穿孔ヘッドには、前記分注ニードルチップの前記分注用移動機構による上方向への移動経路の一部を遮ることで前記分注ノズルから前記分注ニードルチップを脱着可能な脱着部材を有する請求項3乃至請求項6のいずれかに記載の軟質栓貫通分注装置。
  8. 前記ステージに載置された前記軟質栓密封容器および/または少なくとも前記穿孔用チップが収容されたチップ収容部を、前記分注可能穿孔ヘッドに対して少なくとも上下方向に移動可能とする収容部移動機構を有する請求項3乃至請求項7のいずれかに記載の軟質栓貫通分注装置である。
  9. 前記ステージには、前記軟質栓密封容器を直立状態で把持可能な把持部材と、把持された前記容器を転倒させるように前記把持部材を回転駆動可能な回転駆動部とを有する転倒撹拌器を有する請求項3に記載の軟質栓貫通分注装置。
  10. 前記ステージには、サンプルチューブを載置可能であって、該サンプルチューブの開口部は前記分注ノズルに着脱可能に装着可能であり、該分注ノズルに装着された前記サンプルチューブは、前記脱着部材を用いて脱着可能である請求項3に記載の軟質栓貫通分注装置。
  11. 前記制御部は、前記分注可能穿孔ヘッドをステージに対して相対的に移動して前記ステージに載置された前記軟質栓密封容器の上方に位置付けて、前記分注可能穿孔ヘッドまたは前記収容部移動機構によって前記穿孔用チップを下降させて前記軟質栓を穿孔し、穿孔の後に、前記分注用移動機構または前記収容部移動機構によって前記分注ニードルチップを下降させて該分注ニードルチップの下部を前記貫通孔および前記軟質栓を挿通して該軟質栓密封容器内に進入させて、液体の吸引または吐出を行うように制御する請求項3または請求項4に記載の軟質栓貫通分注装置。
  12. 前記制御部は、前記穿孔用チップを前記分注用移動機構または前記収容部移動機構によって下降させて前記軟質栓を穿孔する際に、前記分注ニードルチップの下部を前記貫通孔内に挿入して、前記穿孔用チップと分注ニードルチップとを組み合わせた状態で下降するように制御する請求項11に記載の軟質栓貫通分注装置。
  13. 前記制御部は、ステージに載置された前記穿孔用チップに対して前記分注可能穿孔ヘッドを相対的に移動させることによって前記穿孔用チップを前記装着用部材に装着させ、前記分注用移動機構または収容部移動機構を用いて分注ニードルチップを、装着された前記穿孔用チップに対して下降させることによって該穿孔用チップを前記装着用部材から脱着するように制御する請求項8に記載の軟質栓貫通分注装置。
  14. 前記制御部は、前記把持部材によって前記軟質栓密封容器を把持させた状態で、前記回転駆動部によって前記容器を転倒させるように該把持部材を回転駆動し、または前記把持部材によって前記軟質栓密封容器を把持させた状態で前記穿孔用チップを前記軟質栓に対して下降させて軟質栓を穿孔し、上昇させて軟質栓から抜出するように制御する請求項9に記載の軟質栓貫通分注装置。
  15. 前記制御部は、ステージに載置された前記分注ニードルチップに対して前記分注用移動機構または収容部移動機構を用いて前記分注ノズルを相対的に下降させることで前記分注ニードルチップを前記分注ノズルに装着させ、前記穿孔用チップを前記装着用部材に装着させた後、該分注ニードルチップの先端を前記穿孔用チップに対して上方に上昇させ、前記分注可能穿孔ヘッドまたは前記収容部移動機構を用いて前記穿孔用チップを相対的に下降させることでステージ上に載置された前記穿孔用チップを前記装着用部材に装着させ、前記分注ニードルチップを下降させてその先端を前記貫通孔内に挿入し、分注ニードルチップを該穿孔用チップに組み合わせた状態で前記軟質栓密封容器の前記軟質栓を穿孔し、分注ニードルチップを下降させて前記貫通孔を挿通して液体の吸引処理を行い、分注ニードルチップを該穿孔用チップに組み合わせた状態で上昇させかつステージ上を移動し、該分注ニードルチップを下降させて前記貫通孔を挿通して分注処理を行うように制御する請求項8に記載の軟質栓貫通分注装置。
  16. 前記制御部は、前記ステージの第1の位置に載置されたサンプルチューブに対して、前記分注可能穿孔ヘッドを前記サンプルチューブの上方に位置させ、前記分注用移動機構または前記収容部移動機構により前記分注ノズルを下降させることにより、該分注ノズルに前記サンプルチューブを着脱可能に装着し、前記分注可能穿孔ヘッドを相対的に移動することによって該サンプルチューブを前記ステージ上の第2の位置に載置させ、該分注ノズルの移動経路を遮る前記脱着部材に対して前記分注用移動機構により前記分注ノズルを上方向に移動させることによって該サンプルチューブを該分注ノズルから脱着するように制御する請求項3に記載の軟質栓貫通分注装置。
  17. ステージ上に載置され液体を収容可能であってその開口部が軟質材で形成された軟質栓で密封された軟質栓密封容器に対し、上下方向に沿った貫通孔を有し硬質材で先細りに形成された穿孔用チップを前記軟質栓の上方に位置させる位置付け工程と、
    前記分注可能穿孔ヘッドによって前記穿孔用チップを相対的に下降させて前記軟質栓を穿孔する穿孔工程と、
    前記分注可能穿孔ヘッドに設けられた分注用移動機構によって該ヘッドに対して移動可能であって液体の吸引吐出が可能となるように設けられた分注ニードルチップを相対的に下降させ該分注ニードルチップの下部を前記貫通孔および前記軟質栓を貫通して該軟質栓密封容器内に進入させて、液体の吸引または吐出を行う吸引または吐出工程とを有する軟質栓貫通分注方法。
  18. 前記位置付け工程の前に、前記ステージに載置された前記分注ニードルチップに対して前記分注ノズルを相対的に下降させることで前記分注ニードルチップを分注ノズルに装着させる分注ニードルチップ装着工程と、該分注ニードルチップを上方に上昇させ、ステージ上に載置された前記穿孔用チップを前記装着用部材に装着させる穿孔用チップ装着工程とをさらに有する請求項17に記載の軟質栓貫通分注方法。
  19. 前記装着用部材から前記穿孔用チップを脱着する穿孔用チップ脱着工程と、該穿孔用チップ脱着工程の後に、脱着部材をその移動経路の一部を遮るように設け、前記分注ノズルを上方向に移動させることによって前記分注ニードルチップを該分注ノズルから脱着させる分注ニードルチップ脱着工程を有する請求項17または請求項18に記載の軟質栓貫通分注方法。
  20. 前記穿孔工程において、前記穿孔用チップを相対的に下降させて前記軟質栓を穿孔する際に、前記分注ノズルに装着させる分注ニードルチップ装着工程と、該分注ニードルチップを上方に上昇させ、前記分注可能穿孔ヘッドまたは収容部移動機構を用いて前記穿孔用チップを該装着用部材に装着させる穿孔用チップ装着工程と、をさらに有し、前記穿孔工程は、前記分注ニードルチップを下降させてその先端を前記貫通孔内に挿入して分注ニードルチップを該穿孔用チップに組み合わせた状態で前記軟質栓密封容器の前記軟質栓を穿孔し、前記吸引または吐出工程は、分注ニードルチップを相対的に下降させて前記貫通孔を挿通して液体の吸引処理を行い、分注ニードルチップを該穿孔用チップに組み合わせた状態で分注ニードルチップおよび穿孔用チップを上昇させかつステージ上を相対的に移動する液体移送工程と、該分注ニードルチップを下降させて前記貫通孔を挿通して分注処理を行う分注工程と、を有する請求項16乃至請求項18のいずれかに記載の軟質栓貫通分注方法。
  21. 前記転倒攪拌器を用いて前記軟質栓密封容器を把持した上で、該容器を転倒させるように撹拌する転倒撹拌工程と、転倒撹拌した軟質栓密封容器を、該転倒攪拌器を用いて直立状態で把持して直立状態を維持する直立状態維持工程とを有する請求項17乃至請求項20のいずれかに記載の軟質栓貫通分注方法。
  22. 前記ステージ上の第1の位置に載置されたサンプルチューブに対して、前記分注可能穿孔ヘッドにより前記サンプルチューブの上方に位置させる位置付け工程と、前記分注可能穿孔ヘッドにより前記分注ノズルを相対的に下降させることにより、前記分注ノズルに着脱可能に装着するサンプルチューブ装着工程と、前記分注可能穿孔ヘッドを相対的に移動することによって前記サンプルチューブを前記ステージ上の第2の位置に載置させるサンプルチューブ移送工程と、該分注ノズルの移動経路の一部を遮る前記脱着部材に対して前記分注用移動機構により前記分注ノズルを上方向に移動させることによって該サンプルチューブを該分注ノズルから脱着させるサンプルチューブ脱着工程を有する請求項17乃至請求項21のいずれかに記載の軟質栓貫通分注方法。
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