以下、本発明を適用できる実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本発明の実施形態は、照明装置と、この照明装置を有するイメージセンサユニットと、このイメージセンサユニットを有する紙葉類識別装置、画像読取装置および画像形成装置である。各図においては、三次元の各方向を、X,Y,Zの各矢印で示す。X方向は、照明装置が適用されたイメージセンサユニットの主走査方向である。Y方向は、イメージセンサユニットの副走査方向である。Z方向は、イメージセンサユニットの上下方向である。ここでは、被照明体の側を上側とする。本発明の実施形態である照明装置は、イメージセンサユニットに組み込まれて用いられる。イメージセンサユニットは、被照明体に対して副走査方向に相対的に移動しながら、照明装置によって被照明体に光を照射し、その反射光または透過光によって被照明体の画像を読み取る。また、本発明において、「光」とは、可視光線のみならず、紫外線、赤外線などの可視光線以外の波長帯域の電磁波を含むものとする。
(照明装置)
まず、照明装置の構成について説明する。図1は、照明装置2の構成例を模式的に示す分解斜視図である。図1に示すように、照明装置2は、導光体21と、導光体21の主走査方向(長手方向)の両端部のそれぞれに配設される2つの光源モジュール3a,3bと、導光体21に取り付けられる導光体カバー22とを有する。
導光体21は、光源モジュール3a,3bが発する光を線状化する光学部材である。導光体21は、全体として主走査方向に細長い棒状の構成を有する。また、導光体21は、アクリル系の樹脂などといった透明の樹脂材料からなり、射出成形などによって一体に形成される。導光体21の主走査方向の両端面には、光源モジュール3a,3bが発する光が入射する光入射面211が形成される。導光体21の側面には、主走査方向に細長い帯状の光拡散面212と光出射面213とが設けられる。光拡散面212は、光入射面211から入射した光を拡散させるための面である。光拡散面212には、たとえば、光を拡散させるためのプリズム状の構造物が形成される。また、光拡散面212は、その表面に光を拡散させるためのパターンが印刷される構成であってもよい。光出射面213は、光入射面211から入射した光を被照明体Pに向けて出射する面である。このほか、導光体21の主走査方向の端部には、導光体カバー22と位置決めするための係合部214が設けられる。係合部214としては、たとえば副走査方向に突出する突起状の構造物が適用できる。
導光体カバー22は、光を拡散させる機能と、光の利用効率の向上を図る機能とを有する。導光体カバー22は、主走査方向に細長い棒状の構成を有し、主走査方向に直角な面で切断した断面形状が略『U』字形状に形成される。導光体カバー22には、光反射面221が設けられる。光反射面221は、導光体21の光拡散面212から外部に出射した光を反射させて、再び導光体21の内部に入射させるための面である。導光体カバー22の『U』字の内側の面の一部または全部が、光反射面221となる。このような機能を実現するため、導光体カバー22は、たとえば酸化チタンの粉末が混合されたポリカーボネートなどといった、光の反射率が高い材料によって形成される。なお、光反射面221は、導光体21の光拡散面212と同様に、主走査方向に延伸する細長い帯状に形成される。そして光反射面221は、導光体カバー22が導光体21に取り付けられた状態で、導光体21の光拡散面212を覆うか、または導光体21の光拡散面212に対向する。
導光体カバー22の主走査方向(長手方向)の端部近傍には、導光体21の係合部214が係合する被係合部222が設けられる。導光体21の係合部214が副走査方向に突出する突起であれば、導光体カバー22の被係合部222は、副走査方向に貫通する貫通孔または副走査方向に窪む凹部が適用される。さらに、導光体カバー22の主走査方向の両端面には、後述する光源モジュール3a,3bを位置決めするための位置決め部223が設けられる。位置決め部223としては、導光体カバー22の両端面のそれぞれから主走査方向外側に向かって突出する突起が適用される。本実施形態では、位置決め部223として、副走査方向に所定の間隔をおいて並ぶように設けられる2つの円柱状の突起を示す。
次に、光源モジュール3a,3bの構成について説明する。図2Aと図2Bは、2つの光源モジュール3a,3bの構成を模式的に示す外観斜視図である。説明の便宜上、2つの光源モジュールの一方を第1の光源モジュール3aと記し、他方を第2の光源モジュール3bと記す。
2つの光源モジュール3a,3bの全体的な構成は、次のとおりである。2つの光源モジュール3a,3bは、光源31と、この光源31が実装された光源基板32とから構成される。光源基板32は、両面に光源31を実装可能な両面配線型の回路基板であり、2つの光源モジュール3a,3bで共通の構成を有する。図2Aと図2Bに示すように、光源基板32の表面には、光源31を実装するための素子用パッド321a〜321fと、外部の主回路基板13に接続するための外部接続用端子の例である外部接続用パッド322a〜322fが設けられる。さらに、光源基板32には、所定の素子用パッド321a〜321bと所定の外部接続用パッド322a〜322fとを接続する配線パターン323およびスルーホール324が設けられる。そして、光源基板32に実装される光源31は、外部接続用パッド322a〜322fと、配線パターン323およびスルーホール324と、素子用パッド321a〜321fとを介して、外部から給電を受けて発光する。このほか、光源基板32には、導光体21に位置決めするための位置決め部325が形成される。また、光源基板32の下部の副走査方向の一側寄りには切欠部316が形成される。このため、光源基板32は、主走査方向視において、略『L』字形状に形成される。
そして、光源基板32の所定の片側表面に光源を実装することにより第1の光源モジュール3aが構成され、光源基板32の反対側の片側表面に光源を実装することにより第2の光源モジュール3bが構成される。すなわち、光源基板32のいずれの片側表面に光源31を実装するかによって、2つの光源モジュール3a,3bが作り分けられる。なお、光源31も、2つの光源モジュール3a,3bで共通の構成が適用できるが、異なる構成であってもよい。
光源31には、表面実装型のLEDパッケージが適用される。本実施形態では、光源31の例として、4つのLED素子311R(赤色(R)),311G(緑色(G)),311B(青色(B)),311I(赤外線(Ir))(図5参照)と、6つの端子312とを有する表面実装型のLEDパッケージが適用される構成を示す。また、本実施形態では、2つの光源モジュール3a,3bに共通の光源31(LEDパッケージ)が適用される構成を示す。図3は、本実施形態に適用される光源31(LEDパッケージ)における、各LED素子311R,311G,311B,311Iと各端子312との電気的な接続を示す表である。図3に示すように、端子番号#1の端子312は、緑色のLED素子311Gのカソードに接続される。端子番号#2の端子312は、赤色のLED素子311Rのカソードに接続される。端子番号#3の端子312は、赤色のLED素子311Rおよび赤外線のLED素子311Iのアノードに接続される。端子番号#4の端子312は、赤外線のLED素子311Iのカソードに接続される。端子番号#5の端子312は、青色のLED素子311Bのカソードに接続される。端子番号#6の端子312は、緑色のLED素子311Gと青色のLED素子311Bのアノードに接続される。なお、この構成は一例であり、本発明の光源31は、このような構成のLEDパッケージに限定されるものではない。
光源基板32には、両面配線型の回路基板が適用される。光源基板32の両面には、光源31(LEDパッケージ)の端子312のそれぞれを接続するための所定の数の素子用パッド321a〜321fが設けられる。光源31に6つの端子312を有するLEDパッケージが適用される構成であれば、光源基板32の両面に、6つずつの素子用パッド321が設けられる。また、光源基板32には、イメージセンサユニット1の主回路基板13(後述)に設けられる配線パターンと接続するための所定の数の外部接続用パッド322a〜322fが設けられる。本実施形態では、実装される光源31の端子312と同数の外部接続用パッド322a〜322fが設けられる。なお、外部接続用パッド322a〜322fは、光源基板32の両面に分散して設けられる構成であってもよく、片面にのみ集中して設けられる構成であってもよい。ここでは、6つの外部接続用パッド322a〜322fが、光源基板32の両面に3つずつ(すなわち半数ずつ)に分けて設けられる構成を示す。さらに、光源基板32には、所定の素子用パッド321a〜321fと所定の外部接続用パッド322a〜322fとを電気的に接続するための配線パターン323およびスルーホール324が設けられる。
ここで、外部接続用パッド322a〜322f、素子用パッド321a〜321f、配線パターン323およびスルーホール324の構成について、図4Aと図4Bを参照して説明する。図4Aと図4Bは、光源基板32の構成を模式的に示す平面図であり、互いに反対側の面を示す図である。説明の便宜上、図4Aに示す片側表面を「A面」と記し、図4Bに示す片側表面を「B面」と記す。図4Aに示すように、光源基板32のA面には、6つの素子用パッド321a〜321f(パッド番号#A1〜#A6)と、6つのうちの3つの外部接続用パッド322a〜322c(パッド番号#1〜#3)が設けられる。図5Bに示すように、A面の反対側の表面であるB面にも、6つの素子用パッド321a〜321f(パッド番号#B1〜#B6)と、残りの3つの外部接続用パッド322d〜322f(パッド番号#4〜#6)が設けられる。
A面のパッド番号#1の外部接続用パッド322aは、配線パターン323によってA面のパッド番号#A2の素子用パッド321bに電気的に接続される。また、スルーホール324および配線パターン323を介して、B面のパッド番号#B2の素子用パッド321bにも電気的に接続される。A面のパッド番号#2の外部接続用パッド322bは、配線パターン323によってA面のパッド番号#A3の素子用パッド321cに電気的に接続される。また、スルーホール324および配線パターン323を介して、B面のパッド番号#B1の素子用パッド321aにも電気的に接続される。A面のパッド番号#3の外部接続用パッド322cは、配線パターン323によって、A面のパッド番号#A1の素子用パッド321aに電気的に接続される。また、スルーホール324および配線パターン323を介して、B面のパッド番号#B3の素子用パッド321cにも電気的に接続される。
B面のパッド番号#4の外部接続用パッド322dは、配線パターン323によって、B面のパッド番号#B4の素子用パッド321dに電気的に接続される。また、スルーホール324および配線パターン323を介して、A面のパッド番号#A6の素子用パッド321fにも電気的に接続される。B面のパッド番号#5の外部接続用パッド322eは、配線パターン323によって、B面のパッド番号#B5の素子用パッド321eに電気的に接続される。また、スルーホール324および配線パターン323を介して、A面のパッド番号#A5の素子用パッド321eにも電気的に接続される。B面のパッド番号#6の外部接続用パッド322fは、スルーホール324および配線パターン323によって、B面のパッド番号#B6の素子用パッド321fに電気的に接続される。また、スルーホール324および配線パターン323を介して、A面のパッド番号#A4の素子用パッド321dにも電気的に接続される。このように、所定の外部接続用パッド322a〜322fは、A面およびB面の所定の素子用パッド321a〜321fに電気的に接続される。そして、本実施形態では、外部接続用パッド322a〜322fが、A面およびB面の素子用パッド321a〜321fで共用される。
ここで、図5と図6を参照して、光源基板32の外部接続用パッド322a〜322fと光源31の各端子312との電気的な接続構成について説明する。図5は、光源31が実装された光源モジュール3a,3bの回路構成を模式的に示す図である。図6は、外部接続用パッド322a〜322fと光源31の各LED素子311R,311G,311B,311Iとの電気的な接続構成を示す表である。なお、図5においては、2つの光源モジュール3a,3bをまとめて説明するため、A面とB面の両方にLEDパッケージが実装される場合の構成を示す。ただし実際には、光源基板32のいずれか一方の表面に選択的に光源31が実装される。そして、図5と図6に示すように、光源31がA面に実装される場合とB面に実装される場合とで、外部接続用パッド322a〜322fを共用することになる。
図5に示すように、A面においては、パッド番号#A1〜#A6の素子用パッド321a〜321fと、端子番号#1〜#6の端子312とが、パッド番号および端子番号の若い順に一対一で対応するように接続される。B面においても同様に、パッド番号#B1〜#B6の素子用パッド321a〜321fと、端子番号#1〜#6の端子312とが、パッド番号および端子番号の若い順に一対一で対応するように接続される。このような構成であると、図6に示すように、外部接続用パッド322a〜322fと端子312との電気的な接続構成が、A面とB面とで一部異なることになる。すなわち、共通の構成を有する光源31が光源基板32に実装されると、2つの光源モジュール3a,3bで、ピンアサインが相違する。そこで、本実施形態では、ピンアサインの相違は、イメージセンサユニット1の主回路基板13に設けられる配線パターンによって対応する。
このような構成によれば、光源基板32のA面とB面のいずれに光源31が実装される場合であっても、外部接続用パッド322a〜322fを介して光源31に給電できる。また、このような構成によれば、A面に光源31が実装される場合と、B面に光源31が実装される場合とで、外部接続用パッド322a〜322fが共用できる。本実施形態に示す例では、端子番号#1の外部接続用パッド322aは、光源31がA面に実装される場合の赤色のLED素子311Rのカソードと、B面に実装される場合の赤色のLED素子311Rのカソードとで共用される。端子番号#2の外部接続用パッド322bは、光源31がA面に実装される場合の赤色のLED素子311Rおよび赤外線のLED素子311Iのアノードと、B面に実装される場合の緑色のLED素子311Gのカソードとで共用される。端子番号#3の外部接続用パッド322cは、光源31がA面に実装される場合の緑色のLED素子311Gのカソードと、B面に実装される場合の赤色のLED素子311Rおよび赤外線のLED素子311Iのカソードとで共用される。端子番号#4の外部接続用パッド322dは、光源31がA面に実装される場合の緑色のLED素子311Gおよび青色のLED素子311Bのアノードと、B面に実装される場合の赤外線のLED素子311Iのカソードとで共用される。端子番号#5の外部接続用パッド322eは、光源31がA面に実装される場合の青色のLED素子311Bのカソードと、B面に実装される場合の青色のLED素子311Bのカソードとで共用される。端子番号#6の外部接続用パッド322fは、光源31がA面に実装される場合の赤外線のLED素子311Iのカソードと、B面に実装される場合の緑色のLED素子311Gおよび青色のLED素子311Bのアノードとで共用される。なお、前記構成は共用の構成の一例であり、この構成に限定されるものではない。
このほか、光源基板32には、導光体カバー22に位置決めするための位置決め部325が設けられる。本実施形態では、位置決め部325として、導光体カバー22の位置決め部223が嵌合する貫通孔325bおよび切欠き部325aが適用される構成を示す(図2A、図2B、図4A、図4B参照)。貫通孔325bは、主走査方向視において、副走査方向の一側寄りに設けられ、切欠き部325aは、副走査方向の反対側の一側寄り見設けられる。導光体カバー22の位置決め部223は、光源基板32の位置決め部325である貫通孔325bと切欠き部325aのそれぞれに嵌合できる。そして、嵌合した状態で、光源31は、導光体21の光入射面211に向かって光を照射する位置(導光体21の光入射面211に対向する位置)に位置決めされる。
そして、光源基板32のA面とB面の所定の片側表面(たとえばA面)に光源31を実装することによって、第1の光源モジュール3aが構成される。また、反対側の片側表面(たとえばB面)に光源31を実装することによって、第2の光源モジュール3bが構成される。このように、本実施形態では、光源基板32に両面配線型の回路基板が適用され、いずれかの片側表面に選択的に光源31としてのLEDパッケージが実装される。これにより、共通の光源基板32によって第1の光源モジュール3aと第2の光源モジュール3bとを作り分けることができる。したがって、2つの光源モジュール3a,3bで、光源基板32の共通化を図ることができる。このため、照明装置2の部品コストの削減を図ることができる。
照明装置2の組み付け構造は、次のとおりである。図7は、導光体21に導光体カバー22が取り付けられた状態を模式的に示す斜視図であり、主走査方向の端部近傍を示す図である。図7に示すように、導光体21に導光体カバー22が取り付けられる。この際、導光体21の係合部214を導光体カバー22の被係合部222に係合させることによって、導光体カバー22が導光体21に位置決めされる(図1参照)。また、導光体21に導光体カバー22が取り付けられると、導光体21の光拡散面212と導光体カバー22の光反射面221とが対向(または接触)する。そして、2つの光源モジュール3a,3bのそれぞれが、導光体21の主走査方向の両端の光入射面211のそれぞれに光を照射できるように配設される。この際、導光体カバー22の位置決め部223が、光源基板32の位置決め部325である貫通孔325bと切欠き部325aのそれぞれに嵌合する。これにより、光源モジュール3a,3bの光源31としてのLEDパッケージと導光体21の光入射面211とが位置決めされる。
(イメージセンサユニット)
照明装置2が適用されるイメージセンサユニット1について、図8〜図10を参照して説明する。図8は、イメージセンサユニット1の構成例を模式的に示す分解斜視図である。図9は、イメージセンサユニット1の構成例を示す外観斜視図である。図10は、イメージセンサユニット1の主走査方向端部近傍の内部の構成例を模式的に示す断面図である。イメージセンサユニット1は、照明装置2によって被照明体Pに光を照射し、被照明体Pからの光を検出することによって、被照明体Pを読み取る。
図8〜図10に示すように、イメージセンサユニット1は、全体として、主走査方向に長い棒状の構成を有する。イメージセンサユニット1は、照明装置2と、フレーム10と、カバー部材11と、集光体12と、主回路基板13とを有する。主回路基板13の上面には、イメージセンサ14が設けられる。主回路基板13の下面には、外部と電気的に接続するためのコネクタ15が実装される。なお、主回路基板13の下面に実装されるコネクタ15は、イメージセンサユニット1を紙葉類識別装置5等の所定の機器(たとえば回路基板)に、電力や電気信号を送受信可能に接続できる構成であればよく、具体的な構成は限定されない。
フレーム10は、イメージセンサユニット1の筺体である。フレーム10は、黒色に着色されて遮光性を有する樹脂材料により形成される。樹脂材料としては、たとえば、ポリカーボネートが適用できる。また、フレーム10は、上面視において主走査方向に長い長方形の形状を有する。フレーム10の上部には、導光体カバー22が取り付けられた導光体21を収容可能な導光体収容室101と、集光体12を収容可能な集光体収容室103とが形成される。フレーム10の下部には、主回路基板13を収容可能な回路基板収容室104が形成される(図10参照)。集光体収容室103と回路基板収容室104とは、光が通過可能な開口部によって繋がっている。さらに、フレーム10の主走査方向の両端部には、2つの光源モジュール3a,3bのそれぞれを収容可能な光源収容室102が形成される。また、フレーム10の主走査方向の両端面には、イメージセンサユニット1を他の装置に取り付けるためのネジ孔105が形成される。たとえば、ネジ孔105は、主走査方向の両端面の下部であって、副走査方向の両端部近傍に形成される。
カバー部材11は、フレーム10の上側を覆うように配設される。カバー部材11は、透明で、上面視において主走査方向に長い長方形の平板状の部材である。そして、カバー部材11は、導光体21や集光体12を保護する機能や、被照明体Pに接して平面に維持する機能を有する。なお、イメージセンサユニット1が、後述するカバー部材11に直接被照明体Pが接しないフラットベッド方式の画像読取装置に適用される場合には、カバー部材11が設けられなくてもよい。ただし、異物の飛散や傷つきからイメージセンサユニット1を保護するために、カバー部材11が配設されることが好ましい。また、カバー部材11は、ガラスや、アクリルやポリカーボネート等の透明な樹脂材料の表面にガラスと同等な強度を有するようにハードコートを施した部材が適用できる。
集光体12は、被照明体Pからの光をイメージセンサ14(後述)の表面に結像する光学部材である。集光体12には、たとえば、ロッドレンズアレイが適用される。一般的なロッドレンズアレイは、複数の正立等倍結像型の結像素子(ロッドレンズ)が主走査方向に直線状に配列された構成を有する。なお、集光体12は、結像素子が直線状に配列される構成であればよく、具体的な構成は限定されない。たとえば、集光体12は、複数列の結像素子が配列される構成であってもよい。集光体12には、公知の各種マイクロレンズアレイなど、集光機能を有する公知の各種光学部材が適用できる。
主回路基板13は、主走査方向に長い矩形状の構成を有する回路基板である。主回路基板13の上面には、イメージセンサ14が実装されるとともに、2つの光源モジュール3a,3bが取り付けられる。たとえば、図8に示すように、主回路基板13の主走査方向の両端部には、光源モジュール3a,3bのそれぞれを嵌め込むことができる長孔131が形成される。これらの長孔131は、上下方向に貫通し、副走査方向に延伸する。そして、2つの光源モジュール3a,3bの光源基板32は、これらの長孔131のそれぞれに嵌め込まれ、光源基板32の外部接続用パッド322と主回路基板13に設けられる所定の配線パターンのパッド(図略)とがハンダにより接続される。これにより、2つの光源モジュール3a,3bの光源基板32に設けられる外部接続用パッド322a〜322fと、主回路基板13の下面に実装されるコネクタ15の所定の端子とが、主回路基板13に設けられる配線パターンによって電気的に接続される。なお、前述のように、2つの光源モジュール3a,3bのピンアサインの相違は、主回路基板13に設けられる配線パターンによって対応する。
イメージセンサ14は、集光体12により結像した光を電気信号に変換する。イメージセンサ14は、集光体12からの光を受光できるように、受光面を上側に向けて実装される。イメージセンサ14には、たとえば、イメージセンサICアレイが適用される。イメージセンサICアレイは、複数のイメージセンサICが主回路基板13の表面に主走査方向に直線状に配列して実装されることによって構成される。イメージセンサICは,イメージセンサユニット1の読取の解像度に応じた複数の受光素子(光電変換素子と称することもある)から構成される。このように、イメージセンサ14は、複数のイメージセンサICが、主走査方向に直線状に配列されて構成される。なお、イメージセンサ14は、複数のイメージセンサICが直線状に配列される構成のものであればよく、それ以外の構成は特に限定されない。たとえば、イメージセンサICが千鳥配列のように複数列配列される構成であってもよい。なお、イメージセンサ14としてのイメージセンサICアレイを構成するイメージセンサICには、従来公知の各種イメージセンサICが適用できる。
イメージセンサユニット1の組み付け構造は、次のとおりである。導光体カバー22が取り付けられた導光体21と、集光体12と、主回路基板13とが、フレーム10の導光体収容室101と、集光体収容室103と、回路基板収容室104のそれぞれに収容される。2つの光源モジュール3a,3bは、それぞれ、フレーム10の光源収容室102に収容される。そして、2つの光源モジュール3a,3bの下部は、主回路基板13に形成される長孔131に嵌め込まれ、光源基板32の外部接続用パッド322a〜322fは主回路基板13に設けられる所定の配線パターンのパッドにハンダ付けされる。これにより、光源31の各LED素子311R,311G,311B,311Iは、主回路基板13を介して給電を受けられる状態となる。また、フレーム10の上側には、カバー部材11が取り付けられる。
この状態では、図10に示すように、導光体カバー22の位置決め部223である突起が、光源モジュール3a,3bの光源基板32の位置決め部325である貫通孔325bと切欠き部325aのそれぞれに嵌合する。これにより、2つの光源モジュール3a,3bのそれぞれ光源31は、導光体21の両端面に設けられる光入射面211のそれぞれに対向する状態に位置決めされる。このため、2つの光源モジュール3a,3bが発する光は、導光体21の光入射面211に入射する。被照明体Pに光を照射する場合には、2つの光源モジュール3a,3bは、同期して各色および赤外線のLED素子311R,311G,311B,311Iを順次点灯する。2つの光源モジュール3a,3bが発する光は、導光体21の光入射面211からその内部に入射し、光拡散面212において拡散するなどして内部を伝搬する。そして、導光体21の光出射面213から被照明体Pの読取ラインOに向けて出射する。
集光体12とイメージセンサ14とは、所定の間隔をおいて対向している。被照明体Pの読取ラインOからの反射光は、集光体12によってイメージセンサ14の表面に結像する。イメージセンサ14は、集光体12によって結像した光学像を電気信号に変換する。
そして、イメージセンサユニット1は、被照明体Pに光を照射して反射光を検出する動作を、短時間で周期的に繰り返す。イメージセンサユニット1は、このような動作によって、被照明体Pに設けられる所定のパターン(たとえば、ホログラム)を可視光画像として読み取るとともに、被照明体Pを赤外画像として読み取る。
ところで、イメージセンサユニット1の筺体であるフレーム10は、ネジによって、紙葉類識別装置5や画像読取装置(スキャナー7a,7b)などといった他の装置に取り付けられる。このため、フレーム10の主走査方向の両端面には、取付け用のネジ孔105が形成される。これらのネジ孔105は、図8と図9に示すように、主走査方向の両端面の、副走査方向の両端部近傍かつ底部近傍に形成される。このため、フレーム10の内部(とくに、光源収容室102)には、ネジ孔105に対応する位置(具体的には、四隅部の下部)に肉厚部が突出している。なお、導光体21と集光体12とは、副走査方向に並べて配設されるため、導光体21および2つの光源モジュール3a,3bは、副走査方向の一側寄りに偏倚した位置に配設される。このため、光源基板32の下部の副走査方向の一側寄りは、フレーム10の四隅部に接近する。そこで、本実施形態の光源モジュール3a,3bの光源基板32には、ネジ孔105に対応する肉厚部との干渉を避けるため、下部の副走査方向の一側寄りに切欠部316が形成される。したがって、それぞれの光源基板32は、光源31が実装される面側からの垂直な方向視(主走査方向視)において、左右非対称の形状を有する。より具体的には、光源基板32は、主走査方向視において、全体として略『L』字形状に形成される。そして、切欠き部325aは、主走査方向視において、副走査方向の一側寄りに形成される。
このため、光源基板32に片面配線の回路基板が適用される構成では、光源基板32の共通化を図ることができない。すなわち、2つの光源モジュール3a,3bは、導光体21を挟んで光源31が実装される側の面どうしが向かい合うように配設される。このため、2つの光源モジュール3a,3bをそれぞれ光源31が実装される側から見ると、切欠部316は、2つの光源モジュール3a,3bで互いに左右反対側に位置することになる。したがって、2つの光源モジュール3a,3bの光源基板32に片面配線の回路基板が適用される構成では、光源基板32を線対称(左右対称)の形状としなければならないから、光源基板32を共通の構成にできない。
これに対して、本実施形態では、2つの光源モジュール3a,3bで、光源基板32の共通化を図ることができる。すなわち、光源基板32の所定の片側表面(たとえばA面)に光源31を実装することにより第1の光源モジュール3aが構成される。また、光源基板32の他方の片側表面(たとえばB面)に光源31を実装することにより第2の光源モジュール3bが構成される。このように、2つの光源モジュール3a,3bで、光源31は光源基板32の反対側の面に実装される。このような構成であれば、2つの光源モジュール3a,3bのそれぞれを光源31が実装される側から見ると、左右対称の形状になる(図2A、図2B、図4A、図4B参照)。したがって、2つの光源モジュール3a,3bで、光源基板32の共通化を図ることができる。
また、光源基板32の副走査方向寸法は、上部と下部とで相違する。そして、上部の寸法が大きい部分に、光源31を実装するための素子用パッド321a〜321fが設けられる。また、下部の寸法が小さい部分に、主回路基板13に接続するための外部接続用パッド322a〜322fが設けられる。なお、位置決め部325は、上部の寸法が大きい部分と下部の寸法が小さい部分との境界近傍に設けられる。
なお、本実施形態では、ネジ孔105に対応する肉厚部との干渉を避ける構成を示したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。このような肉厚部以外の構造物や部材との干渉を避ける構成であってもよい。本発明は、2つの光源モジュール3a,3bで光源基板32の形状が異なる構成(特に線対称である構成)に適用できる。そして、このような場合に、光源基板32の共通化が容易となる。
(紙葉類識別装置)
イメージセンサユニット1が適用される紙葉類識別装置5について、図11を参照して説明する。図11は、紙葉類識別装置5の構成を模式的に示す断面図であり、主走査方向に直角な面での断面を示す図である。紙葉類識別装置5は、被照明体Pである紙幣などに光を照射すると共に、紙幣からの光を読み取り、読み取った光を用いて紙幣の種類や真贋の識別を行う。
図11に示すように、紙葉類識別装置5は、イメージセンサユニット1と、紙幣を搬送する搬送ローラー51と、コネクタ15に配線接続された識別手段としての画像識別部52とを備える。そして、紙葉類識別装置5には、搬送ローラー51によって紙幣を挟んでカバー部材11を介してイメージセンサユニット1上を読取方向(副走査方向)に搬送するための搬送経路Aが設定される。なお、集光体12の紙幣側の焦点は、搬送経路Aの中央に設定される。
このような構成の紙葉類識別装置5の動作は、次のとおりである。紙葉類識別装置5に適用されるイメージセンサユニット1が、前述した動作によって、紙幣に設けられる所定のパターンを可視光画像として読み取るとともに、紙幣を赤外画像として読み取る。その後、画像識別部52は、予め用意された真券である紙幣に可視光線および赤外線を照射することで得られた真券紙幣画像と、真贋判定時に判定対象となる紙幣の可視光画像と赤外画像とを比較することで、紙幣の真贋判定を行う。これは、真券である紙幣には、可視光下と、赤外光下とから得られる画像がそれぞれ異なるような領域が設けられているためである。なお、説明および図示を省略した部分については、従来の紙葉類識別装置と同じ構成が適用できる。また、画像識別部52は主回路基板13上に設けられる構成であってもよい。
図12は、透過照明装置53をさらに有する紙葉類識別装置5の構成を模式的に示す断面図である。透過照明装置53は、光源モジュール531と、導光体532とを有する。透過照明装置53の光源モジュール531および導光体532には、前述の光源モジュール3a,3bおよび導光体21と同じ構成が適用される。そして、透過照明装置53は、イメージセンサユニット1に対向する位置に、紙幣に向けて光を照射できるように設けられる。特に、透過照明装置53は、その導光体532の出射面から照射される光の光軸と、イメージセンサユニット1の集光体12の光軸とが一致するように配設される。
このような構成の紙葉類識別装置5の動作は、次のとおりである。イメージセンサユニット1に組み込まれる光源モジュール3a,3bおよび透過照明装置53の光源モジュール531は、各色の可視光線および赤外線のLED素子を順次点灯する。イメージセンサユニット1の照明装置2の導光体21から紙幣に照射された光は、紙幣の表面で反射して集光体12に入射し、イメージセンサ14の表面に結像する。イメージセンサ14は、結像した光学像を電気信号に変換することによって、紙幣からの反射光による可視光画像および赤外画像を取得する。一方、透過照明装置53から紙幣に照射された光は、紙幣を透過してイメージセンサユニット1の集光体12に入射し、イメージセンサ14の表面に結像する。イメージセンサ14は、結像した光学像を電気信号に変換することによって、紙幣からの透過光による可視光画像および赤外画像を取得する。
そして、イメージセンサユニット1の照明装置2および透過照明装置53は、紙幣に光を照射して反射光と透過光を検出する動作を、短時間で交互に繰り返す。イメージセンサユニット1は、このような動作によって、紙幣に設けられる所定のパターン(たとえば、ホログラム)を可視光画像として読み取るとともに、紙幣を赤外画像として読み取る。このような構成によれば、紙葉類識別装置5は、紙幣の反射光および透過光による可視光画像および赤外画像を読み取ることができる。
さらに、紙葉類識別装置5が、2組のイメージセンサユニット1を有する構成であってもよい。図13は、2組のイメージセンサユニット1を有する紙葉類識別装置5の構成を模式的に示す断面図である。図13に示すように、2組のイメージセンサユニット1は、紙幣の搬送経路Aを挟んで対向するように配設される。そして、2組のイメージセンサユニット1は、一方のイメージセンサユニット1の導光体21から照射されて紙幣を透過した光が、他方のイメージセンサユニット1の集光体12に入射するように配設される。
このような構成の紙葉類識別装置5の動作は、次のとおりである。2組のイメージセンサユニット1に組み込まれる照明装置2の光源モジュール3a,3bは、各色の可視光線および赤外線のLED素子を順次点灯する。一方のイメージセンサユニット1の照明装置2から紙幣に照射された光は、紙幣の表面で反射して一方のイメージセンサユニット1の集光体12に入射し、一方のイメージセンサユニット1のイメージセンサ14の表面に結像する。一方のイメージセンサユニット1のイメージセンサ14は、結像した光学像を電気信号に変換することによって、紙幣からの反射光による可視光画像および赤外画像を取得する。また、一方のイメージセンサユニット1の照明装置2から紙幣に照射された光は、紙幣を透過して他方のイメージセンサユニット1の集光体12に入射し、他方のイメージセンサユニット1のイメージセンサ14の表面に結像する。他方のイメージセンサユニット1のイメージセンサ14は、結像した光学像を電気信号に変換することによって、紙幣からの透過光による可視光画像および赤外画像を取得する。このような構成によれば、紙葉類識別装置5は、紙幣の両面の反射画像を読み取ることができるとともに、透過画像を読み取ることができる。
なお、本実施形態においては、可視光線および赤外線を照射することで紙幣を可視光画像および赤外画像として読み取る構成を示したが、この構成に限定されない。たとえば、紫外線を照射する構成であっても構わない。また、被照明体Pとして紙幣が適用される構成を示したが、紙葉類の種類は限定されるものではない。たとえば、各種有価証券やIDカードなどが適用できる。
(画像読取装置(その1))
図14は、本発明の実施形態であるイメージセンサユニット1を適用できる画像読取装置としてのフラットベッド方式のスキャナー7aの構成を示す斜視図である。スキャナー7aは、筺体71aと、被照明体載置部としてのプラテンガラス72と、イメージセンサユニット1と、イメージセンサユニット1を駆動する駆動機構と、回路基板73aと、プラテンカバー74とを有する。被照明体載置部としてのプラテンガラス72は、ガラスなどの透明板からなり、筺体71aの上面に取り付けられる。プラテンカバー74は、プラテンガラス72に載置された被照明体Pを覆うように、筺体71aに対してヒンジ機構などを介して開閉可能に取付けられる。イメージセンサユニット1と、このイメージセンサユニット1を駆動するための駆動機構と、回路基板73aとは、筺体71aの内部に収容される。
駆動機構は、保持部材750と、ガイドシャフト751と、駆動モーター752と、ワイヤー754とを含む。保持部材750は、イメージセンサユニット1を囲むように保持する。ガイドシャフト751は、保持部材750をプラテンガラス72に沿って読取方向(副走査方向)に移動可能にガイドする。駆動モーター752と保持部材750とはワイヤー754を介して連結されており、駆動モーター752の駆動力によってイメージセンサユニット1を保持する保持部材750を副走査方向に移動させる。そして、イメージセンサユニット1は、駆動モーター752の駆動力によって副走査方向に移動しながら、プラテンガラス72に載置された被照明体Pである原稿などを読み取る。このように、イメージセンサユニット1と被照明体Pとを相対的に移動させながら、被照明体Pを読み取る。
回路基板73aには、イメージセンサユニット1が読み取った画像に所定の画像処理を施す画像処理回路や、イメージセンサユニット1を含むスキャナー7aの各部を制御する制御回路や、スキャナー7aの各部に電力を供給する電源回路などが構築される。
(画像読取装置(その2))
図15は、本発明の実施形態であるイメージセンサユニット1を適用できる画像読取装置としてのシートフィード方式のスキャナー7bの構成を示す断面模式図である。図15に示すように、スキャナー7bは、筺体71bと、イメージセンサユニット1と、搬送ローラー76と、回路基板73bと、カバーガラス77とを有する。搬送ローラー76は、図示を省略した駆動機構によって回転し、被照明体Pを挟んで搬送する。カバーガラス77は、イメージセンサユニット1の上側を覆うように設けられる。回路基板73bには、イメージセンサユニット1を含むスキャナー7bの各部を制御する制御回路や、スキャナー7bの各部に電力を供給する電源回路などが構築される。
そして、スキャナー7bは、搬送ローラー76によって被照明体Pを読み取り方向(副走査方向)に搬送しつつ、イメージセンサユニット1により被照明体Pを読み取る。すなわち、イメージセンサユニット1と被照明体Pとを相対的に移動させながら、被照明体Pを読み取る。なお、図15においては、被照明体Pの片面を読み取るスキャナー7bの例を示すが、2つのイメージセンサユニット1が被照明体の搬送経路Aを挟んで対向するように設けられ、被照明体Pの両面を読み取る構成であってもよい。
以上、図14と図15を参照して、本発明を適用できるイメージセンサユニット1を用いた画像読取装置の例としてスキャナー7a,7bを説明したが、イメージセンサユニット1を用いた画像読取装置の構成や種類は、これらに限定されるものではない。
(画像形成装置)
次に、本発明の実施形態である画像形成装置9について、図16と図17を参照して説明する。本発明の実施形態である画像形成装置9には、本発明の実施形態であるイメージセンサユニット1が適用される。図16は、本発明の実施形態である画像形成装置9の外観斜視図である。図17は、本発明の実施形態である画像形成装置9の筺体91の内部に設けられる画像形成部92を抜き出して示した斜視図である。図16と図17に示すように、画像形成装置9は、フラットベッド方式のスキャナーとインクジェット方式のプリンタとの複合機(MFP;Multifunction Printer)である。画像形成装置9は、画像を読取る画像読取手段としての画像読取部93と、画像を形成する画像形成手段としての画像形成部92とを有する。そして、画像形成装置9の画像読取部93には、イメージセンサユニット1が組み込まれる。なお、画像形成装置9の画像読取部93は、前述の画像読取装置と共通の構成が適用できる。したがって、画像読取装置と共通の構成については説明を省略する。
図16に示すように、画像形成装置9には、操作部94が設けられる。操作部94には、操作メニューや各種メッセージなどを表示する表示部941と、画像形成装置9を操作するための各種操作ボタン942が設けられる。また、図17に示すように、画像形成装置9の筺体91の内部には、画像形成部92が設けられる。画像形成部92は、搬送ローラー921と、ガイドシャフト922と、インクジェットカートリッジ923と、モーター926と、一対のタイミングプーリー927とを有する。搬送ローラー921は、駆動源の駆動力によって回転し、記録媒体としての印刷用紙Rを副走査方向に搬送する。ガイドシャフト922は棒状の部材であり、その軸線が印刷用紙Rの主走査方向に平行となるように画像形成装置9の筺体91に固定される。
インクジェットカートリッジ923は、ガイドシャフト922上をスライドすることによって、印刷用紙Rの主走査方向に往復動できる。インクジェットカートリッジ923は、たとえば、シアンC、マゼンタM、イエローY、黒Kのインクを備えたインクタンク924(924C,924M,924Y,924K)と、これらのインクタンク924にそれぞれ設けられた吐出ヘッド925(925C,925M,925Y,925K)から構成される。一対のタイミングプーリー927の一方は、モーター926の回転軸に取り付けられる。そして、一対のタイミングプーリー927は、印刷用紙Rの主走査方向に互いに離れた位置に設けられる。タイミングベルト928は、一対のタイミングプーリー927に平行掛けに巻き掛けられ、所定の箇所がインクジェットカートリッジ923に連結される。
画像形成装置9の画像読取部93は、イメージセンサユニット1が読み取った画像を、印刷に適した形式の電気信号に変換する。そして、画像形成装置9の画像形成部92は、画像読取部93のイメージセンサユニット1が変換した電気信号に基づいて、搬送ローラー921、モーター926、インクジェットカートリッジ923を駆動し、印刷用紙Rに画像を形成する。このほか、画像形成装置9の画像形成部92は、外部から入力された電気信号に基づいて画像を形成することができる。なお、画像形成装置9のうち、画像形成部92の構成および動作は、従来公知の各種プリンタと同じ構成が適用できる。したがって、詳細な説明は省略する。なお、画像形成部92としてインクジェット方式による画像形成装置を説明したが、電子写真方式、熱転写方式、ドットインパクト方式などどのような方式であっても構わない。
以上、本発明の実施形態および実施例について詳細に説明したが、前述の実施形態および実施例は、本発明を実施するにあたっての具体例を示したに過ぎない。本発明の技術的範囲は、前述の実施形態および実施例に限定されるものではない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能である。
たとえば、本発明にかかる画像読取装置は、前述の実施形態に記載される構成のイメージスキャナーに限定されるものではない。また、画像形成装置も、インクジェット方式に限定されず、電子写真方式、熱転写方式、ドットインパクト方式などどのような方式であってもよく、前述の実施形態に記載される複合機に限定されるものではない。本発明にかかるイメージセンサユニットが適用される複写機やファクシミリも、本発明の画像読取装置に含まれる。また、光源と導光体21とからなる照明装置2を、原稿Pに対する反射用光源として用いたが、透過用光源として用いてもよい。
本発明の照明装置は、2つの光源モジュールと、棒状に形成され長手方向の両方の端面が前記2つの光源モジュールのそれぞれから発せられる光が入射する入射面である導光体と、を有し、前記光源モジュールは、光源と、前記光源が実装される回路基板と、を有し、前記2つの光源モジュールの前記回路基板は共通の構成であり、前記回路基板の両面には、前記光源を実装するための端子が設けられ、前記回路基板の少なくとも片面には、外部からの給電のための外部接続用端子が設けられ、前記光源を実装するための端子の各々は、配線パターン、又は、配線パターン及びスルーホールを介して、前記外部接続用端子の少なくとも一つと接続されており、前記2つの光源モジュールのうちの一方の光源モジュールに適用される前記回路基板には、一方の表面に光源が実装され、前記2つの光源モジュールのうちの他方の光源モジュールに適用される前記回路基板には、前記一方の表面とは反対側の表面に光源が実装されていることを特徴とする。