JPWO2015056738A1 - 耐指紋性反射防止フィルム - Google Patents

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Abstract

透明基材フィルムの一方面に、ハードコート層と、高屈折率層と、低屈折率層とがこの順に積層されている耐指紋性反射防止フィルムである。高屈折率層の屈折率は1.50〜1.65、膜厚は130〜180nmである。低屈折率層の屈折率は1.36〜1.42、膜厚は70〜100nmである。波長350〜850nmの範囲において最小反射率波長λ(最小)が波長350〜530nmにあり、波長350〜850nmの範囲において折れ曲がり点における波長λ(折れ)が、λ(最小)<λ(折れ)の関係である。そのうえで、耐指紋性反射防止フィルムの視感度反射率は2.0%以下であり、反射彩度Cは6.0未満であり、皮脂汚れが付着する前後の反射色差△Eが7.0未満となっている。

Description

本開示は、タッチパネル式のディスプレイや、建材、乗り物、又は美術分野等で使用されるガラス等の表面に貼着される耐指紋性反射防止フィルムに関する。
テレビやPC、スマートフォン等に代表されるディスプレイ製品には、画質を向上させるために外光の反射を低減ないし防止する反射防止フィルムが搭載されているのが一般的である。ところが、最近ではこのようなディスプレイ製品のタッチパネル化が進んでおり、反射防止フィルムを搭載した場合でも反射防止フィルム表面に指紋等の皮脂汚れが付着することによって、画質が低下することが問題となっている。また、建材や乗り物、美術分野等においても、視認性向上のため窓やガラスケースに反射防止性フィルムを貼付する機会があるが、この場合も反射防止フィルムの表面に指紋等の皮脂汚れが付着することによって、視認性が低下してしまうという問題が発生する。
反射防止フィルムの指紋等の皮脂汚れに対する対策としては、フィルム表面にフッ素やシリコン系の防汚剤を施した防汚処理が一般的である。この防汚処理によって指紋等の皮脂汚れを付着し難くし、且つ仮に皮脂汚れが付着しても拭き取り易くすることができる。
このような技術として、例えば特開2011−69995号公報には、反射防止層の表面にフッ素化合物を含む防汚層を設ける手法が開示されている。この手法によりある程度の耐指紋効果が得られるが、皮脂汚れの付着を完全に防止するものではなく、さらに防汚層を設ける工程を要してしまい、コストがかかるという問題があった。
また、特開2011−48359号公報には、反射防止層に含フッ素化合物を含む防汚剤を含有させる手法が開示されている。この手法により、工程数を増やすことなくある程度の耐指紋効果が得られるが、この場合も完全に皮脂汚れの付着を防止するものではない。
このように、従来の耐指紋性フィルムでは、指紋が付着し難くすることに注力していたが、これでは製造工程が増加する問題があったり、そもそも指紋を全く付着させないことはほぼ不可能であった。そこで、本願の発明者らは発想を転換して、仮に指紋が付着したとしてもその存在が視認できなければ問題なくなることを知見し、鋭意検討の結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は上記課題を解決するものであって、その目的とするところは、十分な反射防止性が得られるとともに、指紋等の皮脂汚れの付着を完全に防止するものではないものの、皮脂汚れの付着前後で外観変化が小さく、更に皮脂汚れを拭き取る際のしつこい拭き残りが見え難い耐指紋性反射防止フィルムを提供することにある。
すなわち、本開示の耐指紋性反射防止フィルムは次のものである。
(1) 透明基材フィルムの一方面に、ハードコート層と、高屈折率層と、低屈折率層とがこの順に積層されている耐指紋性反射防止フィルムであって、
前記高屈折率層の屈折率が1.50〜1.65、膜厚が130〜180nmであり、
前記低屈折率層の屈折率が1.36〜1.42、膜厚が70〜100nmであり、
波長350nm〜850nmの範囲において最小反射率波長λ(最小)が波長350〜530nmにあり、
波長350nm〜850nmの範囲において折れ曲がり点における波長λ(折れ)が、λ(最小)<λ(折れ)の関係であり、
視感度反射率が2.0%以下であり、
反射彩度Cが6.0未満であり、
皮脂汚れが付着する前の反射色度と屈折率が1.49で厚みが10nmの皮脂汚れが付着した後の反射色度との反射色差ΔEが7.0未満である。なお、本開示における、折れ曲がり点とは、図1に示すように反射スペクトルにおける最小反射率波長より長波長側における傾きが急に変化する点を示す。
(2)前記λ(最小)における反射率R(最小)[%]とλ(折れ)における反射率R(折れ)[%]との関係が、R(折れ)−R(最小)≦0.7[%]である(1)に記載の耐指紋性反射防止フィルム。
(3)前記低屈折率層に防汚剤が含有されている、(2)に記載の耐指紋性反射防止フィルム。
(4)前記透明基材フィルムの他方面に粘着層が設けられている、(1)ないし(3)のいずれかに記載の耐指紋性反射防止フィルム。
なお、本開示において数値範囲を示す「○○〜××」とは、特に明示しない限り「○○以上××以下」を意味する。
本願の発明者らは、反射防止フィルムに付着した指紋等の皮脂汚れに着目して、皮脂汚れの付着前後の反射スペクトルを測定し、その差から皮脂汚れの膜厚は10nm、屈折率が1.49付近であることを知見した。これを基に、反射率2.0%以下を前提とした反射防止フィルムに皮脂汚れを付着させ、外観の変化と皮脂汚れの拭き取り性について鋭意検討した結果、指紋が付着する前の反射スペクトルを特定の形状にした上で、反射彩度C<6.0かつ、皮脂汚れが付着する前と後の反射色差ΔE<7.0のときに、防汚層を設けずとも皮脂汚れが付着する前後の外観変化が小さく、更に皮脂汚れを拭き取る際のしつこい拭き残りが見え難くなることを見出した。
すなわち、本開示によれば、十分な反射防止性を有しながら、フィルム表面にわざわざ防汚層を設けずとも皮脂汚れが付着する前と後とで外観変化が小さく、且つ皮脂汚れの拭き残しが見え難い耐指紋性反射防止フィルムを提供することができる。つまり本開示は、従来のように皮脂汚れを付着し難くするものではなく、仮に皮脂汚れが付着してもその存在を視認し難くできる点において、従来とは全く異なる効果を得ることができる。また、低屈折率層が防汚剤を含有していれば、更に皮脂汚れの付着量を低減でき、その拭き取り性も向上させることができる。
実施例2−4の耐指紋性反射防止フィルムの反射スペクトルを表すグラフである。
本開示の耐指紋性反射防止フィルムは、少なくとも透明基材フィルムの一方面に、ハードコート層と、高屈折率層と、耐指紋性を有する低屈折率層とがこの順に積層されている。
≪透明基材フィルム≫
耐指紋性反射防止フィルムに用いられる透明基材フィルムは、透明性を有している限り特に制限されない。そのような透明基材フィルムを形成する材料としては、例えばポリメタクリル酸アクリレート(PMMA)やポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルのほか、ポリアリレート、トリアセチルセルロース(TAC)、またはポリエーテルスルフォンなどが挙げられる。これらのうち、取り扱い性と屈折率の観点からTACが好ましい。
透明基材フィルムの厚みは特に限定されないが、一般的には25〜400μmであり、好ましくは50〜200μmである。透明基材フィルムの厚みが25μmより薄い場合や400μmより厚い場合には、耐指紋性反射防止フィルムの製造時及び使用時における取り扱い性が低下してしまう。なお、透明基材フィルムには、各種の添加剤が含有されていてもよい。そのような添加剤としては、例えば紫外線吸収剤、帯電防止剤、安定剤、可塑剤、滑剤、難燃剤などが挙げられる。
≪ハードコート層≫
ハードコート層は、耐指紋性反射防止フィルムの表面強度を担保するための層である。本開示の耐指紋性効果は、主として高屈折率層と低屈折率層の屈折率差や膜厚のバランスによって得られるため、耐指紋性の観点からはハードコート層の屈折率や膜厚は特に限定されないが、その他の観点からは、ハードコート層の屈折率は1.46〜1.53とすることが好ましい。ハードコート層の屈折率が1.46未満の場合、或いは1.53を超える場合には、他の層とハードコート層の屈折率差から生じる干渉により、干渉ムラが顕著に表れるため好ましくない。また、ハードコート層の膜厚は、1〜20μmとすることが好ましい。ハードコート層の膜厚が1μm未満の場合には、十分な表面強度が得られないため好ましくない。その一方、膜厚が20μmを超える場合には、耐屈曲性の低下等の問題が生じるため好ましくない。
ハードコート層は紫外線硬化性樹脂を含む組成物からなるハードコート層塗布液を透明基材フィルムに直接塗布した後に硬化することにより形成される。
<紫外線硬化性樹脂>
ハードコート層を形成する紫外線硬化型樹脂としては、この種の耐指紋性フィルムや反射防止フィルムにおいて従来から一般的に使用されている、紫外線を照射することにより硬化反応を生じる公知の樹脂であればその種類は特に制限されない。そのような樹脂として、例えば単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂などが挙げられる。なお、本明細書において(メタ)アクリレートとは、アクリレートとメタクリレートの双方を含む総称を意味する。また、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル系、及び(メタ)アクリロイルの記載も同様である。
ハードコート層塗布液には、その他の成分として各種添加剤を含有させることもできる。当該添加剤としては、例えば、無機又は有機の微粒子状充填剤、無機又は有機の微粒子状顔料、及びそれ以外の無機又は有機微粒子、重合体、重合開始剤、重合禁止剤、酸化防止剤、分散剤、界面活性剤、光安定剤及びレベリング剤等の添加剤が挙げられる。また、ウェットコーティング法において成膜後乾燥させる限りは、任意の量の溶媒を添加することができる。
≪高屈折率層≫
次に、高屈折率層について説明する。高屈折率層は、ハードコート層及び後述の低屈折率層よりも屈折率の高い層であって、低屈折率層との有意な屈折率差により反射防止効果を発現させる、低屈折率層と共に反射防止層を構成する層である。高屈折率層の屈折率は、1.50〜1.65である。高屈折率層の屈折率が1.50未満の場合は、低屈折率層との屈折率差が小さ過ぎて高屈折率層と低屈折率層との界面での反射が弱くなり、反射防止性能が十分に発揮されない場合がある。また、高屈折率層の屈折率が1.65を超える場合は、高屈折率層と低屈折率層との界面での反射が強くなり、反射光の着色が強くなる。また、高屈折率層の膜厚は、130〜180nmである。高屈折率層の膜厚が130未満の場合や180nmを超える場合は、他の層との干渉バランスが崩れ、反射率、反射彩度C、及び皮脂汚れが付着した際の反射色差ΔEの上昇を引き起こしてしまい、十分な反射防止性や耐指紋性が得られなくなる。
<高屈折率層形成用組成物>
高屈折率層は、活性エネルギー線硬化性樹脂及び金属酸化物微粒子を含む高屈折率層形成用組成物からなる高屈折率層塗布液を、ハードコート層上に塗布した後に硬化することにより形成される。
(活性エネルギー線硬化性樹脂)
活性エネルギー線硬化性樹脂としては、紫外線や電子線のような活性エネルギー線を照射することにより硬化反応を生じる多官能(メタ)アクリレートであれば、その種類は特に制限されない。この多官能(メタ)アクリレートとしては、例えばジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ビス(3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)ヘキサン等の多官能アルコール(メタ)アクリル誘導体や、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(金属酸化物微粒子)
金属酸化物微粒子は、高屈折率層の屈折率を調整するために添加されるものである。当該金属酸化物微粒子としては、例えばアンチモン酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化イットリウム、酸化イッテルビウム、酸化ジルコニウム、酸化インジウム錫、酸化ケイ素、アンチモン含有酸化錫等の微粒子が挙げられる。特に、アンチモン酸亜鉛、酸化インジウム錫、アンチモン含有酸化錫等の導電性微粒子を用いた場合には表面抵抗率を下げることができ、さらに帯電防止能も付与することができる点で好ましい。また、酸化チタンは高屈折率層をより高屈折率に調整できる点でこちらも好ましい。一方、酸化ケイ素は高屈折率層の屈折率を低下させる材料として好ましい。
金属酸化物微粒子の含有量は、90質量%以下が好ましい。金属酸化物微粒子の含有量が90質量%を超えると高屈折率層のベースとなる活性エネルギー線硬化型樹脂の含有量が相対的に少なくなるので、高屈折率層が脆くなる。
≪低屈折率層≫
次に、低屈折率層について説明する。低屈折率層は、ハードコート層及び高屈折率層よりも屈折率の低い層であって、高屈折率層との有意な屈折率差により反射防止効果を発現させる、高屈折率層と共に反射防止層を構成する層である。低屈折率層の屈折率は、1.36〜1.42の範囲である。該屈折率が1.36未満の場合には十分に硬い層を形成することが困難であり、その一方、屈折率が1.42を超える場合には高屈折率層との屈折率差が小さ過ぎて高屈折率層と低屈折率層との界面での反射が弱くなり、反射防止性能が十分に発揮されない場合がある。
また、低屈折率層の膜厚は70〜100nmである。低屈折率層の膜厚が70nm未満の場合や100nmを超える場合は他の層との干渉バランスが崩れ、反射率、反射彩度C、及び皮脂汚れが付着した際の反射色差ΔEの上昇を引き起こしてしまい、十分な反射防止性や耐指紋性が得られなくなる。
<低屈折率層形成用組成物>
低屈折率層は、低屈折率層形成用組成物からなる低屈折率層塗布液を、高屈折率層上に塗布した後に硬化することにより形成される。低屈折率層形成用組成物は、活性エネルギー線硬化型樹脂と中空シリカ微粒子とを含有する。
(活性エネルギー線硬化型樹脂)
低屈折率層を形成する活性エネルギー線硬化型樹脂としては、紫外線や電子線のような活性エネルギー線を照射することにより硬化反応を生じる多官能(メタ)アクリレートであれば、その種類は特に制限されない。この種のフィルムにおいて低屈折率層を形成する樹脂としては、一般的には多官能(メタ)アクリレートのほかにγ―アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の反応性珪素化合物等を出発原料とするものも用いられるが、生産性及び硬度を両立させる観点より、活性エネルギー線硬化性の多官能(メタ)アクリレートを主成分として含む組成物が好ましい。
活性エネルギー線硬化性多官能(メタ)アクリレートとしては特に制限されず、例えばジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ビス(3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)ヘキサン等の多官能アルコールの(メタ)アクリル誘導体や、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート及びポリウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、活性エネルギー線硬化性多官能(メタ)アクリレートは、含フッ素モノマーであってもよい。フッ素原子がフッ化メチレン基又はフッ化メチン基として分子中に導入された構造を有する含フッ素モノマーは、フッ素原子のほぼ全量がフッ化メチレン基又はフッ化メチン基として分子中に導入されたモノマーであり、多官能モノマーである限り、公知の全てのモノマーが使用可能である。すなわち、2個以上(多官能)のモノマーのいずれであってもよく、それらの混合物であってもよい。これらの含フッ素化合物は、硬化皮膜の強度及び硬度を高めることができ、硬化皮膜表面の耐擦傷性及び耐摩耗性を向上させることができる。含フッ素化合物の中では、架橋構造を形成でき、硬化皮膜の強度や硬度が高い点から、含フッ素多官能(メタ)アクリレートが好ましい。
中空シリカ微粒子は、当該中空シリカ微粒子における中空部の空隙率は、40〜45%が好ましい。中空シリカ微粒子の空隙率が40%未満では、当該中空シリカ微粒子自体の屈折率が高くなり、低屈折率層の屈折率を有意に低くできないか、中空シリカ微粒子の含有量を多くせざるを得なくなることで、低屈折率層が脆くなる。一方、空隙率が45%を超えると、中空シリカ微粒子自体が脆くなる。また、中空シリカ微粒子の平均粒子径は低屈折率層の膜厚以下とすることが好ましく、具体的には10〜100nmが好ましい。また、中空シリカ微粒子は、必要に応じて重合性二重結合を有するシランカップリング剤で変性することも好ましい。これにより、活性エネルギー線硬化型樹脂への分散性が向上する。
(中空シリカ微粒子)
中空シリカ微粒子は、シリカ(二酸化珪素、SiO)がほぼ球状に形成され、その外殻内に中空部を有する微粒子である。その平均粒子径は10〜100nm、外殻の厚みは1〜60nm程度、中空部の空隙率は40〜45%であり、屈折率は1.20〜1.29という低い屈折率である。中空部に屈折率が1.0の空気を含んでいることから、多官能(メタ)アクリレートの硬化により形成される硬化皮膜について低屈折率化及び低反射率化を図ることができると共に、シリカ微粒子という無機微粒子により硬化皮膜の耐擦傷性及び耐摩耗性を向上させることができる。中空部の空隙率が40%未満の場合には、中空部の空気量が少なくなり、硬化皮膜の低屈折率化及び低反射率化を図ることができなくなる。その一方、中空部の空隙率が45%を超える場合には、空隙率を大きくするために外殻を薄くする必要があり、その製造が困難になる。
また、中空シリカ微粒子は、必要に応じてシランカップリング剤によって変性することが好ましい。これにより、従来の一般的な(非変性の)シリカ微粒子又は中空シリカ微粒子にはない優れた効果、すなわち多官能(メタ)アクリレートとの相溶性に優れるという効果を発現することができる。このため、変性中空シリカ微粒子を多官能(メタ)アクリレートと混合した場合、変性中空シリカ微粒子の凝集を抑制することができ、白化がなく、透明性に優れた硬化皮膜を得ることができる。さらに硬化皮膜中では、シランカップリング剤の重合性二重結合と多官能(メタ)アクリレートの重合性二重結合とが共重合(化学結合)して強固な硬化皮膜となるため、硬化皮膜の耐擦傷性及び耐摩耗性を飛躍的に向上させることができる。
この場合、変性による効果を高めるため、中空シリカ微粒子は下記の化学式(1)で示される重合性二重結合を有するシランカップリング剤によって変性することがより好ましい。
Z−R1−Si(OR2) ・・・(1)
〔式中、Zは(メタ)アクリロイルオキシ基であり、R1は炭素数1〜4のアルキレン基であり、R2は水素原子、メチル基又はエチル基である。〕
変性中空シリカ微粒子についてさらに説明すると、変性中空シリカ微粒子は、平均粒子径5〜100nm、比表面積50〜1000m2/gである中空シリカ微粒子の表面をシランカップリング剤によって表面処理することにより製造される。具体的には、中空シリカ微粒子表面のシラノール基とシランカップリング剤との加水分解反応により、中空シリカ微粒子表面にオルガノシリル基(モノオルガノシリル基、ジオルガノシリル基又はトリオルガノシリル基)が結合すると共に、その表面に多数の珪素原子に直接結合した有機基を有する。
低屈折率層の屈折率は、ベース樹脂である活性エネルギー線硬化型樹脂と中空シリカ微粒子の配合割合を適宜調整することで設定できる。具体的には、中空シリカ微粒子の含有量は、活性エネルギー線硬化型樹脂との合計量(100質量%)中に、好ましくは30〜80質量%であり、さらに好ましくは50〜70質量%である。この含有量が30質量%を下回る場合には、中空シリカ微粒子の含有量が少なく、得られる硬化皮膜の低屈折率化及び低反射率化を図ることができなくなる。一方、80質量%を上回る場合には、過剰の中空シリカ微粒子が活性エネルギー線硬化型樹脂と反応できず、中空シリカ微粒子が残存し、かえって硬化皮膜表面の耐擦傷性及び耐摩耗性に欠ける。変性中空シリカ微粒子を使用する場合、当該変性中空シリカ微粒子のシランカップリング剤に含まれる(メタ)アクリロイルオキシ基と、多官能(メタ)アクリレートの重合性二重結合とが共重合して結合される結果、変性中空シリカ微粒子の機能と多官能(メタ)アクリレートの機能とが相乗的に、かつ持続して発現される。
低屈屈折率層は、低屈折率層用塗布液を電子線等の高エネルギー線により重合硬化したり、熱分解型重合開始剤や光重合開始剤の存在下に重合硬化したりすることにより得られる。これらの中では、光重合開始剤を配合した低屈折率層用塗布液を高屈折率層の表面に塗布した後、不活性ガス雰囲気下で紫外線を照射して重合硬化させる方法が簡便で好ましい。
光重合開始剤としては、紫外線照射による重合開始能を有するものであれば何れでもよい。例えば、1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフェリノプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等のアセトフェノン系重合開始剤、ベンゾイン、2,2−ジメトキシ1,2−ジフェニルエタン−1−オン等のベンゾイン系重合開始剤、ベンゾフェノン、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系重合開始剤、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系重合開始剤等が挙げられる。これらの光重合開始剤は単独又は混合物として用いることができる。
光重合開始剤の含有量は、低屈折率層用塗布液中の固形分に対し、0.1〜20質量%であることが好ましい。光重合開始剤の含有量が0.1質量%未満の場合には低屈折率層用塗布液の重合硬化が不十分となり、20質量%を超える場合には重合硬化後の硬化皮膜の屈折率が上昇するため好ましくない。紫外線照射に用いられる紫外線灯の種類は、一般的に用いられているものであれば特に制限されず、例えば低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等が使用される。
紫外線照射の条件として、照射量は10mJ以上が好ましく、100mJ以上がさらに好ましい。照射量の上限は、この種の紫外線照射における常法に従って決定される。照射線量が10mJより少ない場合には、重合硬化後に形成される硬化皮膜に十分な硬度が得られない。また、重合硬化後に、さらに紫外線照射による後硬化を行ってもよい。紫外線照射時の酸素濃度は、重合硬化時及び後硬化時とも、窒素、アルゴン等の不活性ガスを吹き込む等により1000ppm以下に抑えることが良好な重合硬化性を得るために好ましい。
また、低屈折率層には、その機能を損なわない限りその他の機能を有していてもよく、添加剤などを添加して帯電防止性や防汚性、滑り性、紫外線吸収などの機能を1種又は2種以上付与することができる。特に、防汚性を発現する添加剤はその効果により耐指紋性を向上させることができる。
(防汚剤)
なお、低屈折率層には耐指紋性を向上させる目的で、公知のポリシロキサン系あるいはフッ素系の防汚剤を適宜添加することが好ましい。ポリシロキサン系化合物の好ましい例としては、例えばアクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性ジメチルシロキサン、アクリル基を有するポリエステル変性ジメチルシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、アラルキル変性ポリメチルアルキルシロキサン、などが挙げられる。
一方、防汚剤として用いられるフッ素系化合物は、低屈折率層との結合形成あるいは相溶性に寄与する置換基を有していることが好ましい。該置換基は同一であっても異なっていても良く、複数個あっても良い。好ましい置換基の例としてはアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリール基、シンナモイル基、エポキシ基、オキセタニル基、水酸基、ポリオキシアルキレン基、カルボキシル基、アミノ基などが挙げられる。フッ素系化合物は、フッ素原子を含まない化合物とのポリマーであってもオリゴマーであってもよく、分子量に特に制限はない。
≪粘着層≫
透明基材フィルムの他方面には、耐指紋性反射防止フィルムに貼着性を付与するために、粘着層が設けられる。粘着層を形成する材料は特に制限されるものではないが、例えばアクリル系粘着剤、シリコン系粘着剤、ウレタン系粘着剤等の粘着剤が挙げられる。中でも、粘着力の観点からアクリル系粘着剤が好ましく、再剥離性の観点からシリコン系粘着剤が好ましい。
粘着層を形成する方法は特に限定されないが、ウェットコーティング法により塗布膜を形成した後、熱硬化、紫外線硬化、電子線硬化等により硬化膜を得る従来公知の方法を用いることができる。また、この接着層には、その機能を損なわない限りその他の機能を有していてもよい。例えば、紫外線吸収剤や色素や添加剤などを添加して、特定波長域の光の遮断、コントラストの向上、色調の補正、耐久性付与等の機能を1種又は2種以上付与することができる。
≪耐指紋性反射防止フィルム≫
得られる耐指紋性反射防止フィルムは、波長350nm〜850nmの範囲において最小反射率波長λ(最小)が波長350〜530nmにあり、波長350nm〜850nmの範囲において折れ曲がり点における波長λ(折れ)が、λ(最小)<λ(折れ)の関係である。また、視感度反射率が2.0%以下であり、反射彩度Cが6.0未満であり、皮脂汚れが付着する前の反射色度と屈折率が1.49で厚みが10nmの皮脂汚れが付着した後の反射色度との反射色差ΔEが7.0未満である。更に、λ(最小)における反射率R(最小)[%]とλ(折れ)における反射率R(折れ)[%]との関係が、R(折れ)−R(最小)≦0.7[%]であることが好ましい。λ(最小)が350〜530nmを外れる場合やλ(最小)<λ(折れ)の関係を満たさない場合は、反射率、反射彩度C、及び皮脂汚れが付着した際の反射色差ΔEの上昇を引き起こしてしまい、十分な反射防止性や耐指紋性が得られなくなる。また、視感度反射率が2.0%を超える場合は十分な反射防止性が得られなくなる。さらに、反射彩度Cが6.0以上の場合や皮脂汚れが付着する前後の反射色差ΔEが7.0以上となる場合は十分な耐指紋性が得られなくなる。
以下、製造例、実施例及び比較例を挙げて本開示の耐指紋性反射防止フィルムをさらに具体的に説明する。なお、製造例で調製したハードコート層、高屈折率層及び低屈折率層を形成する各塗布液の硬化物の屈折率は、以下のように測定した。
[各層の屈折率]
(1)屈折率1.49のアクリル樹脂板(「デラグラスA」、旭化成ケミカルズ(株)製)上に、ディップコーター((株)杉山元医理器製)により、各塗液をそれぞれ乾燥膜厚で光学膜厚が550nm程度になるように層の厚みを調整して塗布した。
(2)溶媒乾燥後、必要に応じて紫外線照射装置(岩崎電気(株)製)により窒素雰囲気下で120W高圧水銀灯を用いて、400mJの紫外線を照射して各塗液を硬化させた。
(3)アクリル樹脂板裏面をサンドペーパーで荒らし、黒色塗料で塗りつぶしたものを分光光度計(「U−Best V560」、日本分光(株)製)により、光の波長400〜650nmにおける5°、−5°正反射率を測定し、その反射率の極小値又は極大値を読み取った。
(4)反射率の極値より以下の式を用いて屈折率を計算した。
Figure 2015056738
また、得られた耐指紋性反射防止フィルムの特性を以下の方法で評価した。
[視感度反射率]
測定面の裏面反射を除くため、裏面をサンドペーパーで粗し、黒色塗料で塗りつぶしたものを分光光度計(大塚電子(株)製、商品名:FE3000)により、光の波長380nm〜780nmの5°、−5°正反射スペクトルを測定した。得られる380nm〜780nmの分光反射率と、CIE標準イルミナントD65の相対分光分布を用いて、JIS Z8701で想定されているXYZ表色系における、反射による物体色の三刺激値Yを視感度反射率(%)とした。
[反射彩度C]
視感度反射率で測定した光の波長380〜780nmの分光反射率と、CIE標準イルミナントD65の相対分光分布を用いて、JIS Z8729に規定される色空間CIE1976L*a*b*表色系を計算し、求めたa*、b*値からCab*={(a*)2+(b*)2}1/2を計算した。
[反射色差ΔE]
視感度反射率で測定した光の波長380〜780nmの分光反射率と、CIE標準イルミナントD65の相対分光分布を用いて、JIS Z8729に規定される色空間CIE1976L*a*b*表色系を計算し、JIS Z8730に規定されるΔE*a* b*={(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2}1/2を計算した。
[最小反射率波長λ(最小)およびλ(最小)における反射率R(最小)]
測定面の裏面反射を除くため、裏面をサンドペーパーで粗し、黒色塗料で塗りつぶしたものを分光光度計(大塚電子(株)製、商品名:FE3000)により、光の波長350nm〜850nmの5°、−5°正反射スペクトルを測定した。得られた反射率データから最小値を読み取り、その波長をλ(最小)とし、そのときの反射率をR(最小)とした。
[折れ曲がり点における波長λ(折れ)およびλ(折れ)における反射率R(折れ)]
測定面の裏面反射を除くため、裏面をサンドペーパーで粗し、黒色塗料で塗りつぶしたものを分光光度計(大塚電子(株)製、商品名:FE3000)により、光の波長350nm〜850nmの5°、−5°正反射スペクトルを測定した。得られた350nm〜850nmの分光反射率をスペクトル図に表し、最小反射率波長よりも長波長側において反射率がほぼ一定又はゆるやかに増加している領域から前記領域よりも反射率の増加が大きくなる領域への変化点を特定し、その波長をλ(折れ)とし、そのときの反射率をR(折れ)とした。
[反射防止性]
指紋が付着する前の視感度反射率の値が2.0以下のものを○、2.1以上のものを×とした。
[指紋の見え具合]
耐指紋性反射防止フィルムに屈折率1.49の指紋を10nmで積層させ、成分付着前後の外観変化を評価した。比較対象としてガラス板(日本板硝子(株)製FL2.0)を使用し、ガラス板に指紋が付着した場合よりも、指紋が見え難いものを○、○よりさらに指紋が見え難いものを◎、ガラス板と同程度のものを×とした。
[指紋拭き取り性]
試験片に指紋の見え具合試験と同様の指紋を付着させ、ネル布(白ネル・金塊グレード)を使用して500gf/cm2 荷重で30往復摩擦して指紋を拭き取った。その後、指紋が見えなかったものを○、指紋が見えたものを×とした。また、20往復摩擦して指紋を拭き取った場合に指紋が見えなかったものを◎とした。
次に、製造例、実施例及び比較例を挙げる。なお、各例における部は質量部、%は質量%を表す。
(高屈折率層形成用組成物H−1の調製)
アンチモン酸亜鉛微粒子分散液(日産化学工業(株)製、セルナックスCX−603M−F2)を固形分換算で50質量部、ウレタンアクリレート(分子量1400、60℃における粘度が2500〜4500Pa・s、日本合成化学工業(株)製、紫光UV7600B)45質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア184)を5質量部、及びイソプロピルアルコール500質量部を混合し、高屈折率層形成用組成物(含アンチモン酸亜鉛微粒子硬化性塗布液)を得た。H−1の屈折率は1.56であった。
(高屈折率層形成用組成物H−2の調製)
ウレタンアクリレート(分子量1400、60℃における粘度が2500〜4500Pa・s、日本合成化学工業(株)製、紫光UV7600B)95質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア184)を5質量部、及びイソプロピルアルコール500質量部を混合し、高屈折率層形成用組成物を得た。H−2の屈折率は1.50であった。
(高屈折率層形成用組成物H−3の調製)
アンチモン酸亜鉛微粒子分散液(日産化学工業(株)製、セルナックスCX−603M−F2)を固形分換算で30質量部、ウレタンアクリレート(分子量1400、60℃における粘度が2500〜4500Pa・s、日本合成化学工業(株)製、紫光UV7600B)65質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア184)を5質量部、及びイソプロピルアルコール500質量部を混合し、高屈折率層形成用組成物(含アンチモン酸亜鉛微粒子硬化性塗布液)を得た。H−3の屈折率は1.53であった。
(高屈折率層形成用組成物H−4の調製)
アンチモン酸亜鉛微粒子分散液(日産化学工業(株)製、セルナックスCX−603M−F2)を固形分換算で70質量部、ウレタンアクリレート(分子量1400、60℃における粘度が2500〜4500Pa・s、日本合成化学工業(株)製、紫光UV7600B)25質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア184)を5質量部、及びイソプロピルアルコール500質量部を混合し、高屈折率層形成用組成物(含アンチモン酸亜鉛微粒子硬化性塗布液)を得た。H−4の屈折率は1.58であった。
(高屈折率層形成用組成物H−5の調製)
酸化チタン微粒子20質量部、ウレタンアクリレート(分子量1400、60℃における粘度が2500〜4500Pa・s、日本合成化学工業(株)製、紫光UV7600B)75質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア184)を5質量部、及びイソプロピルアルコール500質量部を混合し、高屈折率層形成用組成物(含酸化チタン微粒子硬化性塗布液)を得た。H−5の屈折率は1.60であった。
(高屈折率層形成用組成物H−6の調製)
酸化チタン微粒子37質量部、ウレタンアクリレート(分子量1400、60℃における粘度が2500〜4500Pa・s、日本合成化学工業(株)製、紫光UV7600B)58質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア184)を5質量部、及びイソプロピルアルコール500質量部を混合し、高屈折率層形成用組成物(含酸化チタン微粒子硬化性塗布液)を得た。H−6の屈折率は1.65であった。
(高屈折率層形成用組成物H−7の調製)
粒子径が60nmの中空シリカ微粒子15質量部、ウレタンアクリレート(分子量1400、60℃における粘度が2500〜4500Pa・s、日本合成化学工業(株)製、紫光UV7600B)80質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア184)を5質量部、及びイソプロピルアルコール500質量部を混合し、高屈折率層形成用組成物(含シリカ硬化性塗布液)を得た。H−7の屈折率は1.48であった。
(高屈折率層形成用組成物H−8の調製)
粒子径が60nmの中空シリカ微粒子10質量部、ウレタンアクリレート(分子量1400、60℃における粘度が2500〜4500Pa・s、日本合成化学工業(株)製、紫光UV7600B)85質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア184)を5質量部、及びイソプロピルアルコール500質量部を混合し、高屈折率層形成用組成物(含シリカ硬化性塗布液)を得た。H−8の屈折率は1.49であった。
(高屈折率層形成用組成物H−9の調製)
酸化チタン微粒子40質量部、ウレタンアクリレート(分子量1400、60℃における粘度が2500〜4500Pa・s、日本合成化学工業(株)製、紫光UV7600B)55質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア184)を5質量部、及びイソプロピルアルコール500質量部を混合し、高屈折率層形成用組成物(含酸化チタン微粒子硬化性塗布液)を得た。H−9の屈折率は1.66であった。
(低屈折率層用組成物L−1の調製)
粒子径が60nmの中空シリカ微粒子40質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製、商品名「DPHA」)60質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア907)5質量部、シリコン添加剤(ビックケミー・ジャパン(株)製、BYKUV−3570)8質量部、シリコン添加剤(信越化学工業(株)製、TIC2457)5質量部、アルミナ添加剤(ビックケミー・ジャパン(株)製、NANOBYKUV-3601)0.5質量部、及びイソプロピルアルコール2000質量部を混合し、低屈折率層用組成物(含シリカ硬化性塗布液)を得た。L−1の屈折率は1.39であった。
(低屈折率層用組成物L−2の調製)
粒子径が60nmの中空シリカ微粒子60質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製、商品名「DPHA」)40質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア907)5質量部、シリコン添加剤(ビックケミー・ジャパン(株)製、BYKUV−3570)8質量部、シリコン添加剤(信越化学工業(株)製、TIC2457)5質量部、アルミナ添加剤(ビックケミー・ジャパン(株)製、NANOBYKUV-3601)0.5質量部、及びイソプロピルアルコール2000質量部を混合し、低屈折率層用組成物(含シリカ硬化性塗布液)を得た。L−2の屈折率は1.36であった。
(低屈折率層用組成物L−3の調製)
粒子径が60nmの中空シリカ微粒子50質量部、OD2H2A(1,10-ジアクリロイルオキシ-2,9-ジヒドロキシ-4,4,5,5,6,6,7,7,-オクタフルオロデカン)50質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア907)5質量部、シリコン添加剤(ビックケミー・ジャパン(株)製、BYKUV−3570)8質量部、シリコン添加剤(信越化学工業(株)製、TIC2457)5質量部、アルミナ添加剤(ビックケミー・ジャパン(株)製、NANOBYKUV-3601)0.5質量部、及びイソプロピルアルコール2000質量部を混合し、低屈折率層用組成物(含シリカ硬化性塗布液)を得た。L−3の屈折率は1.37であった。
(低屈折率層用組成物L−4の調製)
粒子径が60nmの中空シリカ微粒子30質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製、商品名「DPHA」)70質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア907)5質量部、シリコン添加剤(ビックケミー・ジャパン(株)製、BYKUV−3570)8質量部、シリコン添加剤(信越化学工業(株)製、TIC2457)5質量部、アルミナ添加剤(ビックケミー・ジャパン(株)製、NANOBYKUV-3601)0.5質量部、及びイソプロピルアルコール2000質量部を混合し、低屈折率層用組成物(含シリカ硬化性塗布液)を得た。L−4の屈折率は1.42であった。
(低屈折率層用組成物L−5の調製)
粒子径が60nmの中空シリカ微粒子70質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製、商品名「DPHA」)30質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア907)5質量部、シリコン添加剤(ビックケミー・ジャパン(株)製、BYKUV−3570)8質量部、シリコン添加剤(信越化学工業(株)製、TIC2457)5質量部、アルミナ添加剤(ビックケミー・ジャパン(株)製、NANOBYKUV-3601)0.5質量部、及びイソプロピルアルコール2000質量部を混合し、低屈折率層用組成物(含シリカ硬化性塗布液)を得た。L−5の屈折率は1.34であった。
(低屈折率層用組成物L−6の調製)
粒子径が60nmの中空シリカ微粒子65質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製、商品名「DPHA」)35質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア907)5質量部、シリコン添加剤(ビックケミー・ジャパン(株)製、BYKUV−3570)8質量部、シリコン添加剤(信越化学工業(株)製、TIC2457)5質量部、アルミナ添加剤(ビックケミー・ジャパン(株)製、NANOBYKUV-3601)0.5質量部、及びイソプロピルアルコール2000質量部を混合し、低屈折率層用組成物(含シリカ硬化性塗布液)を得た。L−6の屈折率は1.35であった。
(低屈折率層用組成物L−7の調製)
粒子径が60nmの中空シリカ微粒子25質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製、商品名「DPHA」)75質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア907)5質量部、シリコン添加剤(ビックケミー・ジャパン(株)製、BYKUV−3570)8質量部、シリコン添加剤(信越化学工業(株)製、TIC2457)5質量部、アルミナ添加剤(ビックケミー・ジャパン(株)製、NANOBYKUV-3601)0.5質量部、を及びイソプロピルアルコール2000質量部を混合し、低屈折率層用組成物(含シリカ硬化性塗布液)を得た。L−7の屈折率は1.43であった。
(低屈折率層用組成物L−8の調製)
粒子径が60nmの中空シリカ微粒子55質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製、商品名「DPHA」)45質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア907)5質量部、シリコン添加剤(ビックケミー・ジャパン(株)製、BYKUV−3570)8質量部、含フッ素アクリル化合物(信越化学工業(株)製、KY1203)10質量部、アルミナ添加剤(ビックケミー・ジャパン(株)製、NANOBYKUV-3601)0.5質量部、及びイソプロピルアルコール2000質量部を混合し、低屈折率層用組成物(含シリカ硬化性塗布液)を得た。L−8の屈折率は1.39であった。
〔粘着層塗布液P−1の調製〕
n‐ブチルアクリレート94.6質量部、アクリル酸4.4質量部、2‐ヒドロキシエチルメタクリレート1質量部、アゾビスイソブチロニトリル0.4質量部、酢酸エチル90質量部、及びトルエン60質量部を混合し、窒素雰囲気下で混合物を65℃に加温して10時間重合反応を行い、アクリル樹脂組成物を調製した。このアクリル樹脂組成物99質量部にコロネートL(日本ポリウレタン(株)製ポリイソシアネート)〕1質量部および固形分濃度が20質量%となるように酢酸エチルを加えることにより、粘着樹脂組成物の固形分濃度が20質量%である粘着層塗布液を調製した。
<実施例1−1>
厚さ80μmのトリアセチルセルロース(TAC)フィルムからなる透明基材フィルム上に、ハードコート層形成用組成物(東洋インキ製造(株)製、リオデュラスLAS1303NL)をロールコーターにて乾燥膜厚が4.3μmとなるように塗布し、80℃で2分間乾燥した。その後、窒素雰囲気下で120W高圧水銀灯(日本電池(株)製)により紫外線を照射し(積算光量300mJ/cm2)、ハードコート層形成用組成物を硬化させてハードコート層を形成した。このハードコート層の屈折率は1.53であった。
次いで、このハードコート層上に高屈折率層形成用組成物H−1を、乾燥時の厚さが155nmとなるように塗布した後、窒素雰囲気下で紫外線照射装置(アイグラフィックス社製、120W高圧水銀灯)を用いて300mJの紫外線を照射し、高屈折率層形成用組成物を硬化させて高屈折率層を形成した。
最後に、この高屈折率層上に上記低屈折率層用組成物L−1を乾燥時の厚さが70nmとなるように塗布した後、窒素雰囲気下で紫外線照射装置(アイグラフィックス社製、120W高圧水銀灯)を用いて300mJの紫外線を照射し、低屈折率層用組成物を硬化させて低屈折率層を形成し、実施例1−1のフィルムを作製した。
<実施例1−2>
高屈折率層形成用組成物H−2を使用し、高屈折率層の膜厚を150nmにすることと、低屈折率層の膜厚を100nmにする以外は、実施例1−1と同様の方法で実施例1−2のフィルムを作製した。
<実施例1−3>
高屈折率層の膜厚を155nmにし、低屈折率層の膜厚を80nmにする以外は、実施例1−2と同様の方法で実施例1−3のフィルムを作製した。
<実施例1−4>
低屈折率層の膜厚を90nmにする以外は、実施例1−2と同様の方法で実施例1−4のフィルムを作製した。
<実施例1−5>
高屈折率層形成用組成物H−3を使用する以外は、実施例1−3と同様の方法で実施例1−5のフィルムを作製した。
<実施例1−6>
高屈折率層形成用組成物H−1を使用し、高屈折率層の膜厚を180nmにする以外は、実施例1−3と同様の方法で実施例1−6のフィルムを作製した。
<実施例2−1>
高屈折率形成用組成物H−4を使用し、高屈折率層の膜厚を130nmにする以外は、実施例1−1と同様の方法で実施例2−1のフィルムを作製した。
<実施例2−2>
高屈折率層の膜厚を150nmにする以外は実施例2−1と同様の方法で実施例2−2のフィルムを作製した。
<実施例2−3>
低屈折率層の膜厚を75nmにする以外は、実施例1−1と同様の方法で実施例2−3のフィルムを作製した。
<実施例2−4>
低屈折率層の膜厚を80nmにする以外は、実施例1−1と同様の方法で実施例2−4のフィルムを作製した。
<実施例2−5>
低屈折率層の膜厚を80nmにする以外は、実施例2−2と同様の方法で実施例2−5のフィルムを作製した。
<実施例2−6>
低屈折率層の膜厚を85nmにする以外は、実施例1−1と同様の方法で実施例2−6のフィルムを作製した。
<実施例2−7>
高屈折率層の膜厚を135nmにする以外は、実施例1−6と同様の方法で実施例2−7のフィルムを作製した。
<実施例2−8>
高屈折率層の膜厚を175nmにする以外は、実施例1−6と同様の方法で実施例2−8のフィルムを作製した。
<実施例2−9>
高屈折率層の膜厚を155nmにすることと、低屈折率層形成用組成物L−2を使用する以外は、実施例2−5と同様の方法で実施例2−9のフィルムを作製した。
<実施例2−10>
低屈折率層形成用組成物L−3を使用にする以外は、実施例2−4と同様の方法で実施例2−10のフィルムを作製した。
<実施例2−11>
低屈折率層形成用組成物L−4を使用する以外は、実施例2−10と同様の方法で実施例2−11のフィルムを作製した。
<実施例2−12>
高屈折率形成用組成物H−5を使用する以外は、実施例1−3と同様の方法で実施例2−12のフィルムを作製した。
<実施例2−13>
高屈折率形成用組成物H−6を使用する以外は、実施例1−3と同様の方法で実施例2−13のフィルムを作製した。
<実施例3>
低屈折率層用組成物L−8を使用する以外は、実施例2−4と同様の方法で実施例3のフィルムを作製した。
<実施例4>
粘着層塗布液をPET製のセパレートフィルム上に乾燥後の厚みが25μmとなるようにオートアプリケーターを用いて塗布し、90℃で2分間乾燥後、実施例3−1で作製したフィルムのハードコート層とは反対の面に貼付し、30℃で5日間保存して実施例4の積層フィルムを作製した。
<比較例1−1>
低屈折率層の膜厚を60nmにする以外は、実施例2−2と同様の方法で比較例1−1のフィルムを作製した。
<比較例1−2>
低屈折率層の膜厚を60nmにする以外は、実施例1−1と同様の方法で比較例1−2のフィルムを作製した。
<比較例1−3>
低屈折率層の膜厚を105nmにする以外は、実施例1−1と同様の方法で比較例1−3のフィルムを作製した。
<比較例1−4>
低屈折率層の膜厚を110nmにする以外は、実施例2−2と同様の方法で比較例1−4のフィルムを作製した。
<比較例1−5>
高屈折率層の膜厚を110nmにする以外は、実施例2−4と同様の方法で比較例1−5のフィルムを作製した。
<比較例1−6>
高屈折率層の膜厚を120nmにし、低屈折率層の膜厚を90nmにする以外は、実施例2−1と同様の方法で比較例1−6のフィルムを作製した。
<比較例1−7>
高屈折率層の膜厚を190nmにする以外は、比較例1−6と同様の方法で比較例1−7のフィルムを作製した。
<比較例1−8>
高屈折率層の膜厚を200nmにする以外は、比較例1−5と同様の方法で比較例1−8のフィルムを作製した。
<比較例1−9>
低屈折率層用組成物L−5を使用する以外は、実施例2−9と同様の方法で比較例1−9のフィルムを作製した。
<比較例1−10>
低屈折率層用組成物L−6を使用し、低屈折率層の膜厚を90nmにする以外は、実施例2−2と同様の方法で比較例1−10のフィルムを作製した。
<比較例1−11>
低屈折率層用組成物L−7を使用する以外は、実施例2−4と同様の方法で比較例1−11のフィルムを作製した。
<比較例1−12>
低屈折率層用組成物L−7を使用する以外は、比較例1−10と同様の方法で比較例1−12のフィルムを作製した。
<比較例1−13>
高屈折率層用組成物H−7を使用する以外は、実施例2−4と同様の方法で比較例1−13のフィルムを作製した。
<比較例1−14>
高屈折率層用組成物H−8を使用する以外は、実施例1−4と同様の方法で比較例1−14のフィルムを作製した。
<比較例1−15>
高屈折率層用組成物H−9を使用する以外は、実施例1−4と同様の方法で比較例1−15のフィルムを作製した。
作製した各耐指紋性反射防止フィルムについて、各種物性を上述の方法にて評価を行った。その結果を、各実施例及び比較例の構成と共に、表1から表4に示す。なお、表1から表4において「L層」は低屈折率層を意味し、「H層」は高屈折率層を意味し、「HC層」はハードコート層を意味する。
Figure 2015056738

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実施例1−1〜1−6では十分な反射防止機能が得られ、かつ、指紋が見え難く、指紋の拭き取り性が良好であった。更に実施例2−1〜2−13では実施例1シリーズのフィルムよりも指紋の見え難さが良好であった。更に、実施例3では指紋付着量が少なくなる傾向があり更に実施例2シリーズのフィルムよりも指紋拭き取り性が良好であった。透明基材フィルムの裏面に粘着層を設けた実施例4でも十分な反射防止機能が得られ、かつ、指紋が見え難く、指紋の拭き取り性が良好であった。
これに対し比較例1−1、1−2、1−11、1−12、及び1−13では反射率が高くなってしまった。また比較例1−3、1−4、1−6、1−13、1−15では指紋付着箇所が着色して指紋が目立ってしまう結果となった。また、比較例1−5、1−7、1−8、1−9、1−10、1−14では指紋拭き取り性試験後にも指紋が見える結果となった。

Claims (4)

  1. 透明基材フィルムの一方面に、
    ハードコート層と、高屈折率層と、低屈折率層とがこの順に積層されている耐指紋性反射防止フィルムであって、
    前記高屈折率層の屈折率が1.50〜1.65、膜厚が130〜180nmであり、
    前記低屈折率層の屈折率が1.36〜1.42、膜厚が70〜100nmであり、
    波長350〜850nmの範囲において最小反射率波長λ(最小)が波長350〜530nmにあり、
    波長350〜850nmの範囲において折れ曲がり点における波長λ(折れ)が、λ(最小)<λ(折れ)の関係であり、
    視感度反射率が2.0%以下であり、
    反射彩度Cが6.0未満であり、
    皮脂汚れが付着する前の反射色度と屈折率が1.49で厚みが10nmの皮脂汚れが付着した後の反射色度との反射色差ΔEが7.0未満である、耐指紋性反射防止フィルム。
  2. 前記λ(最小)における反射率R(最小)[%]と前記λ(折れ)における反射率R(折れ)[%]との関係が、
    R(折れ)−R(最小)≦0.7[%]である、請求項1に記載の耐指紋性反射防止フィルム。
  3. 前記低屈折率層に防汚剤が含有されている、請求項2に記載の耐指紋性反射防止フィルム。
  4. 前記透明基材フィルムの他方面に粘着層が設けられている、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の耐指紋性反射防止フィルム。
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