JPWO2015046567A1 - 有機−無機ハイブリッドプレポリマー、それによって得られる有機−無機ハイブリッドポリマー及びled素子の封止材並びにled素子の封止構造 - Google Patents

有機−無機ハイブリッドプレポリマー、それによって得られる有機−無機ハイブリッドポリマー及びled素子の封止材並びにled素子の封止構造 Download PDF

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Abstract

UV域での高光透過性、耐熱性(柔軟性)に優れ、熱ストレスによるクラックが発生しにくい硬化体(封止体)となる有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)は、数平均分子量(Mn)が10,000以上、100,000以下であり、かつ分子量分布指数(Mw/Mn)が1.7以下である両末端にシラノール基を有するポリジメチルシロキサン(A)と、テトラアルコキシシランのオリゴマー、該オリゴマーが有するアルコキシ基の完全又は部分加水分解物、及び上記加水分解物同士又は上記加水分解物と未加水分解物の縮合反応生成物、からなる群から選ばれた1種または2種以上の化合物(B)と、の縮合反応によって生成され、また、有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)単独またはこれと、有機金属化合物含有溶液(D)と、を混合した混合物を加熱硬化させることで有機−無機ハイブリッドポリマーが得られる。

Description

本発明は、光透過性封止材用樹脂等の光学用途に用いることができる耐熱性有機−無機ハイブリッドプレポリマー、それによって得られる有機−無機ハイブリッドポリマー及びLED素子の封止材並びにLED素子の封止構造に関するものである。
光学部材である発光ダイオード(LED)には、発光素子やワイヤー、リフレクター等の部品を保護する目的で、通常は封止材と呼ばれる弾性樹脂が用いられている。一般的に該封止材に使用する弾性樹脂には、光取り出し性(透過率や適切な屈折率)、密着性(接着性)、耐熱維持性が要求される。最近のLED分野においては、車載用ヘッドライトや広域照明を中心に、高輝度・高出力のLEDやUV−LED等が要求されており、封止材をはじめ構成部材に求められる耐熱性が年々上昇している。
これまで上記LEDの封止材として使用される弾性樹脂として、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の汎用樹脂が用いられてきた。これら汎用樹脂は歴史も長く、生産性、加工性に優れ、安価で安定した供給が可能である。
しかし、前記の通り、高輝度化・高出力化とともに、使用される光の波長は短波長化し、封止材には耐光性や耐熱性が必要となるとともに、UV域での高い透明性が特性として必要になってきた。高輝度・高出力のLEDでは、要求される耐熱維持温度が従来の150℃から180℃以上に上昇し、配線のジャンクションに至っては200℃前後の高温に耐えることが要求されている。そして、このような200℃前後の高温下ではエポキシ樹脂やシリコーン樹脂といった汎用樹脂は、熱劣化による亀裂や破壊、密着性不良による素子やリフレクターからの剥離といった多くの問題が顕著に現れるようになってきた。
シリコーン樹脂は、一般に200℃以上の耐熱性を有すると云われている。しかし、上記封止材のような光学部材では透明性が重視されるため、フィラーを配合することが出来ず、10,000時間以上の連続使用環境下での硬度上昇や材料破壊といった問題が顕著化している。密着性(接着性)も十分ではない。また、これら汎用樹脂は、可塑剤や硬化剤、不純物イオンなどを多く含有することから、UV波長域に近くなると急激な透過率低下が生じる。特に、高輝度・高出力化とともに使用波長が短波長化している昨今の光学部材では、封止材についても200〜400nmの波長領域での透過率が重要視されており、市場ではこれら汎用樹脂に替わる封止材が求められていた。
上記のような昨今の光学部材への用途に関し、近年は、シロキサンポリマーに無機成分を組み込むことにより特性を向上させた有機−無機ハイブリッド組成物が開発されている。
有機−無機ハイブリッド組成物は、有機成分であるポリオルガノシロキサン骨格構造の柔軟性、撥水性、離型性等の特性と、無機成分の耐熱性、機械的構造の強さ等の特性を兼ね備えた材料であり(例えば、非特許文献1)、該有機−無機ハイブリッド組成物の硬化体は、連続使用温度200℃以上の高い耐熱性と柔軟性、更に高い電気絶縁性や高周波での低誘電性等の優れた電気特性を有する材料である(特許文献1〜4、非特許文献1)。
上記有機−無機ハイブリッド材料は、レーザーダイオード(LD)、発光ダイオード(LED)、LEDプリントヘッド(LPH)、チャージカップルドデバイス(CCD)、インスレイテッドゲイトビポーラートランジスタ(IGBT)等に組み込まれている半導体素子や結線の封止材としての使用が検討されてきた。
特開平1−113429号公報 特開平2−182728号公報 特開平4−227731号公報 特開2009−292970号公報
G.Philipp and H.Schmidt, J.Non−Cryst.Solids 63,283(1984)
ところが、上記ポリオルガノシロキサン系有機−無機ハイブリッド材料は、耐熱性は比較的高いものがあるが、UV域での光透過性に関しては課題が多く、含有する有機物や不純物の影響で400nm以下の波長領域での急激な透過率低下が生じることから、青色域まで短波長化したLEDに使用するには問題があった。
また上記有機−無機ハイブリッド材料として、末端シラノール基ポリジメチルシロキサン(以下、PDMSと云う)と金属アルコキシドとの水またはアルコールの生成を伴う縮合反応によって有機−無機ハイブリッドプレポリマーを作製し、該有機−無機ハイブリッドプレポリマーを加熱硬化させることによって有機−無機ハイブリッドポリマーとするものが提案されている。
上記有機−無機ハイブリッド材料に使用するPDMSは、重縮合によって製造されることが一般的で、比較的広い分子量分布を有している。特に分子量を上げるために合成時間を長くすると、温度不均一により生成されるPDMSの分子量にバラツキが生じやすい。即ち、スケールを上げた際に、合成容器内の温度均一性をいかに上げるかが重要となる。
このような広い分子量分布を有するPDMSから得られたプレポリマーの硬化体は、種々の長さの分子鎖が硬化体中に存在することで、光の透過路に均質性が無く光の散乱も生じやすい。したがって、従来の有機−無機ハイブリッド材料は、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂等と比べて耐熱性や接着性には優れているものの、光取り出し性(光透過率)に関しては満足できるものではなかった。
分子量分布が狭いPDMSを作製する手法には、リビング重合法がある。この手法では、分子量分布の比較的狭いPDMSを作製することが可能であるが、PDMSの合成中に使用するトルエンなどの溶媒や、僅かではあるが原料である低分子シロキサンが残留し、その結果、透過率の低下に繋がってしまう。
また高輝度・高出力のLEDでは、透過率の維持に耐熱性が重要になる。該耐熱性とは、使用上限温度の高さに係る性能のみならず、LEDが使用された製品の使用時における高温度から該製品の停止時における室温への低下の際に生じる温度ギャップに係る性能をも含む。即ち、熱ストレスと呼ばれる現象がもたらす各部材の接着層へのストレスに係る耐熱性である。LEDを構成する部品は、素子やワイヤーボンディングなどの金属、パッケージのセラミックスや樹脂、封止材樹脂、カバーガラスなどであり、それぞれ異なる線膨張係数を有する。そのため、使用温度が高くなって停止時の温度とのギャップが大きくなるにつれ、異種材料間に生じる熱ストレスは大きくなる。一般的に接着層と封止材は該熱ストレスによる影響が大きく、このため高出力LEDでは該熱ストレスに応じた柔軟性を有する樹脂の使用が必要である。
本発明は、上記従来の問題点を解決し、高輝度・高出力光学部材、とりわけLEDの封止材として有用な耐熱性有機−無機ハイブリッドプレポリマーおよびそのポリマーによる封止材を提供することを目的とするものである。
本発明者らの検討の結果、UV光に相当する短波長域の光透過率向上には、主原料である両末端シラノール基ポリジメチルシロキサンの分子量分布が重要であることが見出された。分子量分布の評価には、分子量分布指数として重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が用いられるが、この数値が1.7を超えると300nm以下の波長領域の透過率低下が著しいことが解った。1.7以下であれば、250nm以下でも60%以上の光透過率を維持することが可能であるが、1.3を超えると200℃以上の高温下での耐熱維持特性に問題が生じる恐れがある。200℃以上における高温下での耐熱維持特性を鑑みると、分子量分布指数(Mw/Mn)は1.3以下であることが好ましく、1.1以下であることがさらに好ましい。
なお、本明細書中において、重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、ポリスチレンを標準物質とし、テトラヒドロフランを溶離液としてゲルパーミュエーションクロマトグラフ(GPC法)により測定した分子量を示す。
上記目的を解決するための手段として、本発明は、下記(A)と、下記(B−1)、(B−2)及び(B−3)からなる群から選ばれた1種または2種以上の化合物(B)と、が縮合反応することによって生成される有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)を提供するものである。
(A):両末端にシラノール基を有するポリジメチルシロキサンであって、数平均分子量(Mn)が10,000以上、100,000以下であり、かつ分子量分布指数(Mw/Mn;Mwは重量平均分子量)が1.7以下であるもの。
(B−1):テトラアルコキシシランのオリゴマー。
(B−2):(B−1)が有するアルコキシ基の完全又は部分加水分解物。
(B−3):(B−2)同士による、又は(B−2)と(B−1)による縮合反応生成物。
また、本発明の有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)は、上記(A)が1molに対して、上記(B−1)を0.5〜8mol添加し、縮合反応せしめることによって得られることが望ましい。
また上記(A)における有機溶剤の残存量は、50ppm以下であることが望ましい。なお上記(A)における有機溶剤の残存量は、20ppm以下であることがさらに望ましい。
また、上記(B−1)は、直鎖状であって、4量体〜10量体であることが望ましく、純度が65質量%以上のものであることが望ましい。
更に本発明では、上記有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)を加熱硬化させることによって得られる硬化体として有機−無機ハイブリッドポリマー(F)が提供される。
また本発明の有機−無機ハイブリッドポリマー(F)にあっては、上記有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)は、有機金属化合物含有溶液(D)の存在下にて加熱硬化せしめられることが望ましい。
さらに上記有機金属化合物含有溶液(D)は、有機金属化合物(E)と、上記(A)と、を含有する溶液であることが望ましい。
さらにまた、上記有機金属化合物(E)は、有機酸金属塩、金属アルコキシド、アルキル金属化合物、アセチルアセトナート金属錯体、エチルアセトアセテート金属錯体、及び、金属アルコキシドのアルコキシ基の少なくとも1個がアセチルアセトナート又はエチルアセトアセテートで置換された金属錯体、からなる群から選ばれた1種または2種以上であることが望ましく、カルボン酸ジルコニウムとカルボン酸亜鉛の混合物およびカルボン酸ジルコニルとカルボン酸亜鉛の混合物の群から選択される少なくとも1種であることが特に望ましい。
また本発明の有機−無機ハイブリッドポリマー(F)にあっては、上記有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)と、上記有機金属化合物含有溶液(D)と、の混合比率は、(C):(D)の質量比として100:0.1〜100:20の範囲に設定されていることが望ましい。
また上記有機−無機ハイブリッドポリマー(F)は、0.5mmの厚みの板状体とした場合に、厚み方向で波長200nmの光を60%以上透過し、波長250nmの光を95%以上透過するものであることが望ましい。
また上記有機−無機ハイブリッドポリマー(F)は、JIS K6251に準ずる引張試験による切断時伸びが150%以上であることが望ましい。
また本発明によれば、上記有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)を含むLED素子の封止材が提供され、さらにまた上記有機−無機ハイブリッドポリマー(F)によってLED素子を封止したLED素子の封止構造が提供される。
〔作用〕
本発明において用いられる(A)両末端にシラノール基を有するポリジメチルシロキサン(PDMS)は、分子量分布指数(Mw/Mn)が1.7以下の狭い分子量分布を有していることが必要である。
上記PDMS(A)の製法に制約はないが、分子量分布を狭く作製する手法としてはリビング重合法が望ましい。該リビング重合法を用いたPDMSは、分子量分布指数を1.7以下、さらに1.3以下、さらには1.1以下にすることが可能である。リビング重合法以外の手法により作製されたPDMSにおいても、低分子成分を除去し分子量分布指数を1.7以下にすることが可能である。
但し、上記リビング重合法によるPDMS(A)では、分子量分布指数は満足しても、溶剤であるトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系の有機溶剤が残存するので、結果的に200〜300nmの波長領域の光透過性を悪化させるおそれがある。このような低分子成分やUV域に大きな吸収を有する有機溶剤の除去は重要である。原料であるPDMS(A)からの上記低分子成分や溶剤の除去には、蒸留や洗浄などの手法が用いられる。なお一般的な蒸留では、加熱過程でPDMS(A)の縮合が生じ、平均分子量が大幅に上昇してしまうため、PDMS(A)の縮合が生じないように比較的低温で真空蒸留を行うか、薄膜蒸留装置や分子蒸留装置を使用する等のような、原料に熱履歴が残らない手法を用いることが望ましい。
上記PDMS(A)は、数平均分子量(Mn)が10,000以上、100,000以下とされる。数平均分子量(Mn)を10,000以上、100,000以下にすることで、最終的な加熱硬化体の硬度を低下させ、柔軟性を付与することが可能となり、引張試験による切断時伸び150%以上の特性を有することが可能となる。このような機械的特性の加熱硬化体は熱ストレスの緩和能力を発揮し、長期にわたって耐熱性を維持することができる。なお、より好ましくは、数平均分子量は15,000以上、40,000以下であり、耐熱維持特性の観点から、数平均分子量は20,000以上がさらに好ましく、分子量分布指数(Mw/Mn)は1.3以下、さらには1.1以下が好ましい。
本発明では無機成分として、(B−1)テトラアルコキシシランのオリゴマー、(B−2)テトラアルコキシシランのオリゴマーが有するアルコキシ基の完全又は部分加水分解物、(B−3)テトラアルコキシシランのオリゴマーが有するアルコキシ基の完全又は部分加水分解物同士による縮合反応生成物、又はテトラアルコキシシランのオリゴマーが有するアルコキシ基の完全又は部分加水分解物とテトラアルコキシシランのオリゴマーによる縮合反応生成物、の(B−1)、(B−2)及び(B−3)からなる群から選ばれた1種または2種以上の化合物(B)が反応に供される。上記PDMS(A)の分子量分布が狭いことに加えて、該PDMS(A)と上記化合物(B)とを縮合反応せしめて生成された有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)は、硬化反応を均質化することが出来、硬化時間も短縮することが出来る。
上記有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)のみを加熱硬化させる場合は、該有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)を有機金属化合物含有溶液(D)の存在下で加熱硬化(150〜180℃、3〜5時間程度)させる場合に比べ、より高温の処理、例えば60℃〜100℃で1時間程度保持後、200〜220℃で3〜5時間程度の加熱処理を要するが、光透過性の観点から、該有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)単独を加熱硬化させてもよい。
また、本発明においては、上記有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)の合成時において縮合反応に用いる触媒の使用量や、上記有機金属化合物含有溶液(D)の存在下で加熱硬化する場合において該有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)の硬化反応に使用する硬化剤の使用量を大幅に削減出来、光透過性の悪化を防止することが可能となる。
〔効果〕
本発明においては、UV域での光透過性が高く、耐熱性(柔軟性)に優れ、熱ストレスによるクラックが発生しにくい硬化体(封止体)となる有機−無機ハイブリッドポリマーが提供される。上記ポリマーは高輝度・高出力光学部材、とりわけLEDの封止材として有用である。
上記分子量分布が均一なPDMSによる有機−無機ハイブリッド硬化体は、従来の材料に比べて耐熱性が高く、本発明によれば、高光透過性と低硬度性を長時間に亘って維持することが可能となり、5,000時間以上の耐熱・耐候性特性を示す。
実施例1〜3の分光透過率を示すグラフ。 実施例1,4,6の分光透過率を示すグラフ。 実施例1,5の分光透過率を示すグラフ。 実施例1,比較例1〜4の分光透過率を示すグラフ。 実施例1,比較例1,5,6の分光透過率を示すグラフ。 実施例1,参考例1の分光透過率を示すグラフ。
以下に本発明を詳細に説明する。
<両末端にシラノール基を有するポリジメチルシロキサン(A)>
本発明の有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)の合成に使用するポリジメチルシロキサン(PDMS)は、その両末端に下記の化合物(B)と反応可能なシラノール基を有するものであり、下記の一般式で表される。
Figure 2015046567
ここにmは135〜1351の整数である。
上記PDMS(A)には、数平均分子量(Mn)が10,000以上で100,000以下の範囲にあるものを使用する。数平均分子量(Mn)を10,000以上にすることで、本発明の有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)を主剤とする硬化体の機械的特性(柔軟性)を向上させることが可能で、引張試験による切断時伸び150%以上、好ましくは200%以上の伸びを有するものとなり、高温から低温まで温度変化の熱衝撃緩和を可能とした熱維持性を確保することが出来、硬化体(封止体)のクラック発生が低減される。また数平均分子量(Mn)を100,000以下にすることで、高粘度のPDMSを所定の溶媒で希釈する必要がなくなり、該溶媒の揮発による収縮を無くすことができる。耐熱維持特性等を考慮すると、より好ましい数平均分子量は、15,000以上で40,000以下、更に好ましくは20,000以上で40,000以下である。
上記PDMS(A)には、分子量分布指数(Mw/Mn)が1.7以下であるものが使用される。なお、上記PDMS(A)の分子量分布指数(Mw/Mn)は、好ましくは1.3以下であり、さらに好ましくは1.1以下である。
上記PDMS(A)の分子量分布指数(Mw/Mn)が1.7以下であれば、上記有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)の硬化体(有機-無機ハイブリッドポリマー(F))が波長250nm以下で60%以上の光透過率を維持することが可能となる。さらに、上記PDMS(A)の分子量分布指数(Mw/Mn)が1.3以下であると、200℃以上の高温下における耐熱維持特性に優れる有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)の硬化体(有機-無機ハイブリッドポリマー(F))が得られる。
上記PDMS(A)の製法は、特に限定されないが、アルキルリチウムを開始剤として使用し、リビングアニオン重合法によって合成することにより、分子量分布指数(Mw/Mn)が1.3以下、さらには1.1以下といった狭い分子量分布を有するものが作製可能となる。
上記リビングアニオン重合法で製造したPDMS中には、反応時に使用したトルエン等の有機溶剤が残存している。該PDMS中に残存している有機溶剤は、200〜380nmの波長領域の光透過性を悪化させるおそれがあり、該PDMS中に残存する有機溶剤を除去する必要がある。200〜380nmの波長領域の光透過性を良好なものとするには、上記PDMS(A)中における有機溶剤の残存量を、50ppm以下にすることが好ましく、20ppm以下にすることがさらに好ましい。上記PDMS(A)中から有機溶剤を除去する方法として、蒸留が挙げられるが、通常の蒸留では加熱過程でPDMS(A)の縮合が生じ、該PDMS(A)の平均分子量が上昇してしまうため、該PDMS(A)の縮合を抑制するという観点から、比較的低温で真空蒸留を行う、或いは薄膜蒸留装置や分子蒸留装置を使用して蒸留を行うことが好ましい。
<平均分子量の測定>
平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC法)により測定し、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比を分子量分布指数とした。標準試料としてポリスチレンを用い、ポリスチレン換算分子量を測定した。
なおGPC法によるポリスチレン換算分子量測定は、以下の測定条件で行うものとする。
a)測定機器:SIC Autosampler Model 09
Sugai U−620 COLUMN HEATER
Uniflows UF−3005S2B2
b)検出器 :MILLIPORE Waters 410
Differential Refractometer
c)カラム :Shodex KF806M×2本
d)オーブン温度:40℃
e)溶離液 :テトラヒドロフラン(THF) 1.0mL/min
f)標準試料:ポリスチレン
g)注入量 :100μL
h)濃度 :0.020g/10mL
i)試料調製:2,6−ジ−tert−ブチル−p−フェノール(BHT)が0.2重量%添加されたTHFを溶媒として、室温で攪拌して溶解させた。
j)補正 :検量線測定時と試料測定時とのBHTのピークのずれを補正して、分子量計算を行った。
<化合物(B)>
本発明の有機−無機ハイブリッドプレポリマーの合成に使用する、無機成分をなす化合物(B)としては、ポリジメチルシロキサンの末端シラノール基と円滑に反応することが出来るテトラアルコキシシランのオリゴマー(B−1)が使用される。
上記テトラアルコキシシシランのオリゴマー(B−1)は下記の一般式を有する。
Figure 2015046567
ここに、テトラアルコキシシランのオリゴマーは、直鎖状であることが好ましく、4量体〜10量体であること(化2中のnが4〜10の整数であること)が好ましい。また、化2中のRは炭素数1〜3のアルキル基を示し、好ましくはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基であり、反応性および反応制御の観点から、エチル基であることが最も好ましい。
上記PDMS(A)との縮合反応に際して、上記テトラアルコキシシシランのオリゴマー(B−1)は、該オリゴマーが有するアルコキシ基が完全に又は部分的に加水分解されることで、該オリゴマーが有するアルコキシ基の完全又は部分加水分解物(B−2)となり得る。更に上記オリゴマーが有するアルコキシ基の完全又は部分加水分解物(B−2)同士による、又は上記テトラアルコキシシシランのオリゴマー(B−1)と上記オリゴマーが有するアルコキシ基の完全又は部分加水分解物(B−2)とによる、縮合反応生成物(B−3)が存在し得る。これらを考慮し、本発明の有機−無機ハイブリッドプレポリマーの合成において、無機成分をなす化合物(B)としては、上記(B−1)、(B−2)及び(B−3)からなる群から選ばれた1種または2種以上が反応に供される。
なお、上記無機成分をなす化合物(B)としてテトラアルコキシシラン単量体を用いた場合、該テトラアルコキシシラン単量体は、単独での重縮合が進行し、網目状の重縮合体を生成してクラスター粒子となり易く、光透過性の低下を招くので、本発明で使用するものとして望ましくない。該テトラアルコキシシラン単量体に比べて上記オリゴマーは、揮発性が低く、反応性が小さく、PDMSとの反応を穏やかに進めることが出来るため、本発明の有機−無機ハイブリッドプレポリマーの合成に使用する無機成分として好適である。但し、該テトラアルコキシシランのオリゴマーは、4量体未満(化2中のnが4未満)になると、テトラアルコキシシラン単量体と変わらない反応性を有するようになり、一方で10量体を上回る(化2中のnが10を上回る)と、PDMSとの反応性が小さくなる。
上記テトラアルコキシシランのオリゴマー(B−1)には、テトラアルコキシシラン単量体を主とする不純物が含まれている場合があり、該不純物は、最終的に得られる硬化体(有機−無機ハイブリッドポリマー(F))の高光透過性や耐熱・耐候性、機械的特性等に影響を及ぼし、特にテトラアルコキシシラン単量体は、上記したようにクラスター粒子を生成させて光透過性を低下させる。よって、硬化体の高光透過性や耐熱・耐候性、機械的特性等を考慮すると、該テトラアルコキシシランのオリゴマー(B−1)には、可能な限り不純物を含まないもの、つまり純度の高いものを使用することが望ましい。具体的に、該テトラアルコキシシランのオリゴマー(B−1)は、純度が65質量%以上のものが好ましく、純度が90質量%以上のものがさらに好ましく、純度が95質量%以上のものが最も好ましい。
<有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)>
〔有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)のゾルの製造〕
本発明においては前記したように、上記PDMS(A)と、テトラアルコキシシランのオリゴマーに基づく上記(B−1)、(B−2)及び(B−3)からなる群から選ばれた1種または2種以上の化合物(B)と、を縮合反応せしめることによって、有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)が生成される。
上記縮合反応には、通常ジブチル錫ジラウレートやジブチル錫ジ−2−エチルヘキソエート等の有機錫化合物、チタンテトラ−2−エチルヘキソキシド等の有機チタン化合物などといった有機金属縮合触媒が使用され、また加水分解を目的として塩酸等の酸触媒、アンモニア等のアルカリ触媒などを使用することができる。
上記縮合反応を行う際には、上記テトラアルコキシシランのオリゴマー(B−1)の安定的な加水分解を行うために、反応に使用する容器内に不活性ガスを充満した雰囲気下で加熱することによって、加水分解および縮合反応を行うことが望ましい。不活性ガスとしては、窒素ガスや希ガス類である第18族元素(ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン等)が挙げられる。また、これらガスを複合して用いてもよい。加水分解の方法としては、反応系に適量な水分を滴下あるいは噴霧するか、水蒸気を導入するなど種々の手法を用いることができる。
有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)は、上記不活性ガス雰囲気下で、上記テトラアルコキシシランのオリゴマーに基づく化合物(B)と、上記PDMS(A)とを含有する混合物を上記縮合触媒存在下で縮合反応させることにより得られる。該縮合反応に際しては、上記PDMS(A)と上記化合物(B)とを均一かつ効率良く反応させるため、上記PDMS(A)と上記化合物(B)との混合物にtert−ブチルアルコールを添加してもよい。
上記したように、制御された加水分解を受けた上記化合物(B)は、テトラアルコキシシランのオリゴマーが有するアルコキシ基の一部が−OH基になっていると考えられ、不活性ガスの存在下にて加熱することによって、PDMS(A)の両末端に存在するシラノール基と脱水または脱アルコールを伴う縮合反応を起こす。上記テトラアルコキシシランのオリゴマーに基づく化合物(B)を使用すると、テトラアルコキシシラン単量体を使用した場合に起こる単独縮合が加速されることなく、PDMS(A)と上記化合物(B)との縮合反応を円滑に行うことが出来、その上、架橋密度が向上して硬化体の機械的特性が向上する。
また、テトラアルコキシシランに相当する無機成分にジルコニウムやチタンなどの他の金属のアルコキシド類、またはキレート類を用いることで、屈折率などの特性向上も可能であるが、発色しやすい部位を生成してしまうため透過率は決して良くはない。上記PDMS(A)と、上記テトラアルコキシシランのオリゴマーに基づく化合物(B)との反応が均質に進むことに伴い、硬化体も均質となり、高透過率を実現することが可能となる。
上記テトラアルコキシシランのオリゴマーに基づく化合物(B)は、過剰の水分が存在すると、テトラアルコキシシランのオリゴマーが有するアルコキシ基の完全又は部分加水分解物(B−2)同士の縮合、又はテトラアルコキシシランのオリゴマーが有するアルコキシ基の完全又は部分加水分解物(B−2)とテトラアルコキシシランのオリゴマー(B−1)との縮合を加速してしまい、無機成分のクラスターを形成しやすくなる。よって上記PDMS(A)と上記テトラアルコキシシランのオリゴマーに基づく化合物(B)とを均一に反応させて有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)を安定的に合成するには、水分量を厳密に管理した不活性ガス雰囲気下とすることが極めて重要となる。
〔配合比〕
上記PDMS(A)と、上記化合物(B−1)との配合比((A)/(B−1))は、モル比で0.125〜2の範囲(PDMS(A)が1molに対して、化合物(B−1)を0.5〜8mol添加)に設定されることが好ましく、モル比で0.125〜1.25の範囲(PDMS(A)が1molに対して、化合物(B−1)を0.8〜8mol添加)に設定されることがより好ましい。
(A)/(B−1)のモル比が上記の範囲であれば、縮合反応が円滑に行われ、反応中または反応後のゲル化が起こりにくくなり、したがってゲル化物の生成も起こりにくくなり、低分子量シロキサンの残留が無い安定したゾルが得られる。
なお、ここで言うモル比とは、ポリスチレンを標準物質とし、テトラヒドロフランを溶離液としてゲルパーミュエーションクロマトグラフ(GPC法)により測定したPDMSの数平均分子量(Mn)と、テトラアルコキシシランのオリゴマーの純度と平均分子量に基づいて計算したモル比である。
<有機金属化合物含有溶液(D)>
本発明の有機-無機ハイブリッドポリマー(F)を好適に得るべく、上記有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)に有機金属化合物含有溶液(D)を混合することが望ましい。該有機金属化合物含有溶液(D)には、通常、後述する有機金属化合物(E)を溶媒に溶解させて得られたものを使用する。
〔有機金属化合物(E)〕
本発明の有機金属化合物含有溶液(D)で使用する有機金属化合物(E)は、通常のPDMSの硬化剤として使用されるものを用いることができ、例えばSn系、Ti系、Al系、Zn系、Zr系、Bi系等の有機金属化合物のうち少なくとも1種が選択される。
上記有機金属化合物(E)としては、上記金属の有機酸塩(特にカルボン酸塩)、アルコキシド、アルキル金属化合物、アセチルアセトナート錯体、エチルアセトアセテート錯体、金属アルコキシドのアルコキシ基の一部がアセチルアセトナート又はエチルアセトアセテートで置換された金属錯体等があり、具体的には、例えば、オクチル酸亜鉛(2−エチルヘキサン酸亜鉛)、オクチル酸ジルコニウム(2−エチルヘキサン酸ジルコニウム)、オクチル酸ジルコニル(2−エチルヘキサン酸ジルコニル)、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ビスアセチルアセトナート、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンテトラn−ブトキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)、チタンテトラアセチルアセトナート、チタニウムジ−2−エチルへキソキシビス(2−エチル−3−ヒドロキシヘキソキシド)、チタンジイソプロポキシビス(アセチルアセトナート)、ジルコニウムテトラn−プロポキシド、ジルコニウムテトラn−ブトキシド、ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、ジルコニウムトリブトキシモノアセチルアセトナート、ジルコニウムジブトキシビス(エチルアセトアセテート)等が例示される。
上記有機金属化合物は、UV波長域の光透過率を考慮すると、分子内にπ共役系を持たない化合物であることが好ましい。
さらに、硬化体である有機-無機ハイブリッドポリマー(F)の表面から内部に亘って均一な分子構造とするため、オクチル酸ジルコニウム(2−エチルヘキサン酸ジルコニウム)等のカルボン酸ジルコニウムとオクチル酸亜鉛(2−エチルヘキサン酸亜鉛)等のカルボン酸亜鉛を併用、および/またはオクチル酸ジルコニル(2−エチルヘキサン酸ジルコニル)等のカルボン酸ジルコニルとオクチル酸亜鉛(2−エチルヘキサン酸亜鉛)等のカルボン酸亜鉛を併用することが特に好ましい。
〔溶媒〕
本発明の有機金属化合物含有溶液(D)で使用する上記溶媒としては、短波長の光透過に影響しない有機溶媒が好ましく、また、PDMS(A)および化合物(B)の溶解性も良好なtert−ブチルアルコールが好ましい。
〔PDMSの混合〕
本発明の有機金属化合物含有溶液(D)は、上記有機金属化合物(E)とPDMSとの混合物を含むものとすることができる。この有機金属化合物(E)との混合に用いるPDMSとしては、上記プレポリマーの合成に使用されたPDMS(A)と同じものが好ましい。好ましい数平均分子量は10,000〜100,000であり、より好ましくは、15,000以上で40,000以下、更に好ましくは20,000以上で40,000以下である。また、分子量分布指数(Mw/Mn)が1.7以下のものが好ましく、1.3以下のものがより好ましく、1.1以下のものがさらに好ましい。
〔希釈剤〕
上記有機金属化合物含有溶液(D)における上記有機金属化合物(E)と希釈剤との混合比率は、通常は、質量比で3:97〜50:50に設定されることが望ましい。ここで希釈剤とは、tert−ブチルアルコール等の上記有機溶媒、PDMS、テトラアルコキシシランのオリゴマー等、有機金属化合物含有溶液(D)中の上記有機金属化合物(E)以外の成分をいう。上記有機金属化合物(E)の比率が上記範囲よりも少ない場合には、上記有機金属化合物(E)の硬化剤としての効果を顕著に発揮することが出来なくなり、上記範囲を上回ると上記有機金属化合物含有溶液(D)が不安定になる。
<有機-無機ハイブリッドポリマー(F)>
本発明の有機-無機ハイブリッドポリマー(F)は、上記プレポリマー(C)のゾルのみを加熱硬化せしめる、又は上記プレポリマー(C)のゾルを、上記有機金属化合物含有溶液(D)と混合して該有機金属化合物含有溶液(D)の存在下にて加熱硬化せしめることによって得られた硬化体である。
上記プレポリマー(C)に使用された上記PDMS(A)の分子量分布指数(Mw/Mn)を1.7以下、好ましくは1.3以下、さらに好ましくは1.1以下としたことにより、上記化合物(B)との縮合反応を円滑に完了することができるため、該ポリマー(F)の加熱硬化を従来よりも効率よく進行させることが可能である。さらに上記プレポリマー(C)のゾルを上記有機金属化合物含有溶液(D)の存在下で加熱硬化せしめる場合、低温、短時間での処理が可能となる。
〔混合比率〕
上記プレポリマー(C)と、上記有機金属化合物含有溶液(D)とを混合してポリマー(F)を得る場合、上記プレポリマー(C)と上記有機金属化合物含有溶液(D)との混合比率は、一般に(C):(D)の質量比として、100:0.1〜100:20の範囲に設定されることが望ましい。上記有機金属化合物含有溶液(D)の比率が上記範囲よりも下回ると、上記プレポリマー(C)の硬化反応の均質化効果が不充分となり、また上記有機金属化合物含有溶液(D)の比率が上記範囲を越えると、耐熱性(重量減少)が低下する。
<発光素子封止構造>
本発明に係るプレポリマー(C)およびポリマー(F)の主な使用用途としては、封止材の材料が挙げられる。該封止材の具体例として、例えば発光面を保護するために封止材で被覆する発光素子が組み込まれたLED等が挙げられる。また基板上面に実装された素子にあっては、基板表面に設けられた端子と該素子に設けられた端子とを結線(ワイヤーボンディング)により電気的に接続するが、該素子とともに該結線も該封止材によって被覆される。
なお、近年、発光素子の上部に光拡散を目的に拡散ガラスやセラミックスを配置するLED構造体もあり、その際に封止材は、該拡散ガラスや該セラミックスの接着層を兼ねることになる。
本発明の有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)を主成分とする封止材料を使用する場合、少なくとも光素子の発光面に該封止材を塗布または注入することで、該光素子を封止する。このとき、該封止材中に気泡が入らないように注意が必要であり、封入後には素早く真空脱泡処理をすることが望ましい。その後、上記封止材を塗布または注入した上記素子を高温炉(「オーブン」とも呼ぶ。)に入れて加熱し、上記封止材をゲル化することにより、所望の形状の封止構造とする。
本発明に係るプレポリマー(C)およびポリマー(F)からなる封止材は、近紫外光が長期に渡って発せられても、該封止材の透明性および透光性を維持することができる。さらに、150℃〜180℃の高温下の環境においても、本発明に係る封止材料は、LED発光素子の半導体素子やワイヤーボンディングから発する熱による割れ(クラック)や剥離という破壊現象が発生せず、素子の破壊や、ワイヤーボンディングの断線、絶縁性が劣化するという問題が発生しないので、高品質な半導体素子を提供することができる。
本発明によるプレポリマー(C)およびポリマー(F)は、上記のように耐熱性の光学系材料として有用である。光学部材においては、透過率が重要視されることが多い。また本発明によるプレポリマー(C)およびポリマー(F)は、シリコーン系材料に比べて耐熱性が高く、PDMS(A)の分子量分布幅を狭くすることで高光透過を実現しており、またUV領域からの高い透明性を実現しているため、200〜400nmの波長領域で使用されるUV−LED等や高出力LEDの封止材、光学部材として有用である。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により何ら限定されるものではない。
なお、実施例における「部」、「%」は特記のない限りいずれも質量基準(質量部、質量%)である。またPDMS中のトルエン含有量は、ガスクロマトグラフィーで測定した。
[実施例1〜6]
〔プレポリマー(C)のゾル液の調製〕
攪拌装置、温度計、滴下ラインを取り付けた反応容器に、窒素ガスを十分に充満させた。このとき、窒素ガスとして、窒素ガス製造装置(ジャパンユニックス社製UNX−200)によって製造したものを用いた。
次に、上記窒素ガスを十分に充満させた上記反応容器内に、両末端にシラノール基を有するPDMS(A)と、テトラアルコキシシランのオリゴマー(B−1)を投入し、室温で30分間攪拌した。
次いで縮合触媒を投入した後、室温から100℃まで10℃/分の速度で昇温し、さらに100℃で1時間反応させた。その後室温まで自然放冷し、プレポリマー(C)のゾル液を得た。上記反応の間、窒素ガスは流し続けた。
なお、各実施例で使用したPDMS(A)及びオリゴマー(B−1)の種類、質量と、それぞれのモル比、縮合触媒とその添加量は、下記の通りである。
(実施例1)
PDMS(A);JNC社製、FM9926(分子蒸留装置による溶媒除去処理品)、数平均分子量(Mn)=23,000、分子量分布指数(Mw/Mn)=1.10、トルエン含有量=10ppm未満。
オリゴマー(B−1);エチルシリケート、多摩化学工業株式会社製、シリケート45:テトラエトキシシランの直鎖状8〜10量体であるオリゴマー(オリゴマー純度:95質量%)、平均分子量=1282。
モル比;PDMS(A)が85.0g、オリゴマー(B−1)(シリケート45)が15.0gでFM9926に対するシリケート45のオリゴマー純分のモル比が1:3。
縮合触媒;ジブチル錫ジラウレート 0.01g。
(実施例2)
PDMS(A);JNC社製、FM9925(分子蒸留装置による溶媒除去処理品)、数平均分子量(Mn)=10,000、分子量分布指数(Mw/Mn)=1.12、トルエン含有量=10ppm未満。
オリゴマー(B−1);エチルシリケート、多摩化学工業株式会社製、シリケート40:テトラエトキシシランの直鎖状4〜6量体であるオリゴマー(オリゴマー純度:70質量%)、平均分子量=745。
モル比;PDMS(A)が90.4g、オリゴマー(B−1)(シリケート40)が9.6gでFM9925に対するシリケート40のオリゴマー純分のモル比は1:1。
縮合触媒;ジブチル錫ジラウレート 0.02g。
(実施例3)
PDMS(A);JNC社製、FM9927(分子蒸留装置による溶媒除去処理品)、数平均分子量(Mn)=32,000、分子量分布指数(Mw/Mn)=1.09、トルエン含有量=10ppm未満。
オリゴマー(B−1);エチルシリケート、多摩化学工業株式会社製、シリケート45:テトラエトキシシランの直鎖状8〜10量体であるオリゴマー(オリゴマー純度:95質量%)、平均分子量=1282。
モル比;PDMS(A)が88.8g、オリゴマー(B−1)(シリケート45)が11.2gでFM9927に対するシリケート45のオリゴマー純分のモル比は1:3。
縮合触媒;ジブチル錫ジラウレート 0.01g。
(実施例4)
PDMS(A);モメンティブ社製、YF3057、数平均分子量(Mn)=32,000、分子量分布指数(Mw/Mn)=1.63、トルエン含有量=10ppm未満。
オリゴマー(B−1);エチルシリケート、多摩化学工業株式会社製、シリケート40:テトラエトキシシランの直鎖状4〜6量体であるオリゴマー(オリゴマー純度:70質量%)、平均分子量=745。
モル比;PDMS(A)が85.7g、オリゴマー(B−1)(シリケート40)が14.3gでYF3057に対するシリケート40のオリゴマー純分のモル比は1:5。
縮合触媒;ジブチル錫ジラウレート 0.01g。
(実施例5)
PDMS(A);JNC社製、FM9926(分子蒸留装置による溶媒除去処理品)、数平均分子量(Mn)=23,000、分子量分布指数(Mw/Mn)=1.10、トルエン含有量=10ppm未満。
オリゴマー(B−1);エチルシリケート、多摩化学工業株式会社製、シリケート45:テトラエトキシシランの直鎖状8〜10量体であるオリゴマー(オリゴマー純度:95質量%)、平均分子量=1282。
モル比;PDMS(A)が81.0g、オリゴマー(B−1)(シリケート45)が19.0gでFM9926に対するシリケート45のオリゴマー純分のモル比は1:4。
縮合触媒;ジブチル錫ジラウレート 0.01g。
(実施例6)
PDMS(A);JNC社製、FM9927(分子蒸留装置による溶媒除去処理品)、数平均分子量(Mn)=32,000、分子量分布指数(Mw/Mn)=1.09、トルエン含有量=10ppm未満。
オリゴマー(B−1);エチルシリケート、多摩化学工業株式会社製、シリケート40:テトラエトキシシランの直鎖状4〜6量体であるオリゴマー(精製により、オリゴマー純度:90質量%)、平均分子量=745。
モル比;PDMS(A)が 97.7g、オリゴマー(B−1)(シリケート40)が2.3gでFM9927に対するシリケート40のオリゴマー純分のモル比は1:0.9。
縮合触媒;ジブチル錫ジラウレート 0.01g。
〔有機金属化合物含有溶液(D)の調製〕
両末端にシラノール基を有するポリジメチルシロキサン(PDMS)と、有機金属化合物(E)と、溶媒とを、上記プレポリマー(C)とは別の反応容器に投入し、60℃に加熱して大気下で30分間撹拌し、有機金属化合物含有溶液(D)を得た。
なお、各実施例で使用したPDMS、有機金属化合物(E)、溶媒とそれぞれの添加量は、下記の通りである。
(実施例1)
PDMS;上記〔プレポリマー(C)のゾル液の調製〕(実施例1)で使用したものと同じ 27.2g。
有機金属化合物(E);2−エチルヘキサン酸亜鉛(日本化学産業製、ニッカオクチックス亜鉛 Zn:18%)1.24g、および2−エチルヘキサン酸ジルコニル(日本化学産業製 ニッカオクチックスジルコニウム Zr:12%)1.55g。
溶媒;tert−ブチルアルコール 3.0g
(実施例2)
PDMS;上記〔プレポリマー(C)のゾル液の調製〕(実施例2)で使用したものと同じ 24.9g。
有機金属化合物(E);2−エチルヘキサン酸亜鉛(日本化学産業製、ニッカオクチックス亜鉛 Zn:18%)2.26g、および2−エチルヘキサン酸ジルコニル(日本化学産業製 ニッカオクチックスジルコニウム Zr:12%)2.84g。
溶媒;tert−ブチルアルコール 3.0g
(実施例3)
PDMS;上記〔プレポリマー(C)のゾル液の調製〕(実施例3)で使用したものと同じ 28.2g。
有機金属化合物(E);2−エチルヘキサン酸亜鉛(日本化学産業製、ニッカオクチックス亜鉛 Zn:18%)0.80g、および2−エチルヘキサン酸ジルコニル(日本化学産業製 ニッカオクチックスジルコニウム Zr:12%)1.00g。
溶媒;tert−ブチルアルコール 3.0g
(実施例4)
PDMS;上記〔プレポリマー(C)のゾル液の調製〕(実施例4)で使用したものと同じ 17.7g。
有機金属化合物(E);2−エチルヘキサン酸亜鉛(日本化学産業製、ニッカオクチックス亜鉛 Zn:18%)1.00g、および2−エチルヘキサン酸ジルコニル(日本化学産業製 ニッカオクチックスジルコニウム Zr:12%)1.26g。
溶媒;tert−ブチルアルコール 2.0g
(実施例6)
PDMS;上記〔プレポリマー(C)のゾル液の調製〕(実施例6)で使用したものと同じ 28.2g。
有機金属化合物(E);2−エチルヘキサン酸亜鉛(日本化学産業製、ニッカオクチックス亜鉛 Zn:18%)0.80g、および2−エチルヘキサン酸ジルコニル(日本化学産業製 ニッカオクチックスジルコニウム Zr:12%)1.00g。
溶媒;tert−ブチルアルコール 3.0g
〔混合物(F’)の調製〕
上記プレポリマー(C)のゾル液と、上記有機金属化合物含有溶液(D)とを所定の質量比で混合し、混合物(F’)を得た。
なお実施例5については、上記有機金属化合物含有溶液(D)を混合せず、上記プレポリマー(C)のゾル液のみを単独で用いた。
なお、各実施例における上記プレポリマー(C)のゾル液と、上記有機金属化合物含有溶液(D)との質量比は、(C):(D)の質量比で、下記の通りである。
(実施例1); 100:10(質量比)
(実施例2); 100:10(質量比)
(実施例3); 100:5 (質量比)
(実施例4); 100:15(質量比)
(実施例6); 100:20(質量比)
[比較例1,5,6]
〔プレポリマー(c)のゾル液の調製〕
上記実施例1〜6と同条件の反応容器に両末端にシラノール基を有するPDMS(a)と、テトラアルコキシシランのオリゴマー(b−1)を投入し、室温で30分間攪拌した。
次いで縮合触媒を投入した後、室温から140℃まで10℃/分の速度で昇温し、さらに140℃で1時間反応させた。その後室温まで自然放冷し、プレポリマー(c)のゾル液を得た。上記反応の間、窒素ガスは流し続けた。
なお、各比較例で使用したPDMS(a)及びオリゴマー(b−1)の種類、質量と、それぞれのモル比、縮合触媒とその添加量は、下記の通りである。
(比較例1)
PDMS(a);PDMS(a1 モメンティブ社製、YF3800、数平均分子量(Mn)=6,000)を12.9gと、PDMS(a2 モメンティブ社製 XF3905、数平均分子量(Mn)=20,000)を64.3gと、を混合し、数平均分子量(Mn)=20,000、分子量分布指数(Mw/Mn)=2.02、トルエン含有量=10ppm未満とした。
オリゴマー(b−1);エチルシリケート、多摩化学工業株式会社製、シリケート40:テトラエトキシシランの直鎖状4〜6量体であるオリゴマー(オリゴマー純度:70質量%)、平均分子量=745。
モル比;PDMS(a)が77.2g、オリゴマー(b−1)(シリケート40)が22.8gでYF3800とXF3905とシリケート40のオリゴマー純分のモル比は0.4:0.6:4。
縮合触媒;ジブチル錫ジラウレート 0.02g。
(比較例5)
PDMS(a);PDMS(a1 モメンティブ社製、YF3057、数平均分子量(Mn)=32,000)を79.3gと、PDMS(a2 モメンティブ社製、YF3800、数平均分子量(Mn)=6,000)を6.4gと、を混合し、数平均分子量(Mn)=32,000、分子量分布指数(Mw/Mn)=2.57、トルエン含有量=10ppm未満とした。
オリゴマー(b−1);多摩化学工業株式会社製、商品名シリケート45:テトラエトキシシランの直鎖状8〜10量体であるオリゴマー(オリゴマー純度:95質量%)、平均分子量=1282。
モル比;PDMS(a)が85.7g、オリゴマー(b−1)(シリケート45)が14.3gでYF3057とYF3800とシリケート45のオリゴマー純分のモル比は0.7:0.3:3。
縮合触媒;ジブチル錫ジラウレート 0.01g。
(比較例6)
PDMS(a);モメンティブ社製、YF3800、数平均分子量(Mn)=6,000、分子量分布指数(Mw/Mn)=1.81、トルエン含有量:10ppm未満。
オリゴマー(b−1);エチルシリケート、多摩化学工業株式会社製、シリケート45:テトラエトキシシランの直鎖状8〜10量体であるオリゴマー(オリゴマー純度:95質量%)、平均分子量=1282。
モル比;PDMS(a)が81.6g、オリゴマー(b−1)(シリケート45)が18.4gでYF3800に対するシリケート45のオリゴマー純分のモル比は1:1。
縮合触媒;ジブチル錫ジラウレート 0.05g
〔有機金属化合物含有溶液(d)の調製〕
両末端にシラノール基を有するポリジメチルシロキサン(PDMS)と、有機金属化合物(e)と、溶媒とを、上記プレポリマー(c)とは別の反応容器に投入し、60℃に加熱して大気下で30分間撹拌し、有機金属化合物含有溶液(d)を得た。
なお、各比較例で使用したPDMS、有機金属化合物(e)、溶媒とそれぞれの添加量は、下記の通りである。
(比較例1)
PDMS;上記〔プレポリマー(c)のゾル液の調製〕(比較例1)で使用したものと同じ 27.2g。
有機金属化合物(e);2−エチルヘキサン酸亜鉛(日本化学産業製、ニッカオクチックス亜鉛 Zn:18%)1.24g、および2−エチルヘキサン酸ジルコニル(日本化学産業製 ニッカオクチックスジルコニウム Zr:12%)1.55g。
溶媒;tert−ブチルアルコール 3.0g
(比較例5)
PDMS;上記〔プレポリマー(c)のゾル液の調製〕(比較例5)で使用したものと同じ 28.2g。
有機金属化合物(e);2−エチルヘキサン酸亜鉛(日本化学産業製、ニッカオクチックス亜鉛 Zn:18%)0.80g、および2−エチルヘキサン酸ジルコニル(日本化学産業製 ニッカオクチックスジルコニウム Zr:12%)1.00g。
溶媒;tert−ブチルアルコール 3.0g
(比較例6)
PDMS;上記〔プレポリマー(c)のゾル液の調製〕(比較例6)で使用したものと同じ 22.4g。
有機金属化合物(e);2−エチルヘキサン酸亜鉛(日本化学産業製、ニッカオクチックス亜鉛 Zn:18%)3.39g、および2−エチルヘキサン酸ジルコニル(日本化学産業製 ニッカオクチックスジルコニウム Zr:12%)4.25g。
溶媒;tert−ブチルアルコール 3.0g
〔混合物(f’)の調製〕
上記プレポリマー(c)のゾル液と、上記有機金属化合物含有溶液(d)とを所定の質量比で混合し、混合物(f’)を得た。
なお、各比較例における上記プレポリマー(c)のゾル液と、上記有機金属化合物含有溶液(d)との質量比は、(c):(d)の質量比で、下記の通りである。
(比較例1); 100:10(質量比)
(比較例5); 100:10(質量比)
(比較例6); 100:15(質量比)
[比較例2〜4]
従来のLED用封止剤として、以下のものを使用した。
比較例2:2液硬化タイプの透明シリコーン封止材(モメンティブ社製、IVSM−4500透明シリコーン、150℃で1時間硬化)。
比較例3:アクリル変性シリコーン樹脂(セメダイン社製、スーパーXGゴールド超透明タイプ、室温硬化)。
比較例4:透明エポキシ樹脂(セメダイン社製、エクセルエポ(2液型)、高透明度、室温硬化)。
[光透過率の評価1]
〔評価用試料の作製〕
上記実施例1〜4,6の各混合物(F’)を、それぞれ石英ガラスの間に0.5mmの厚みで挟み、180℃で5時間加熱して硬化させ、硬化体であるポリマー(F)の評価用試料を作製し、実施例1〜4,6の試料を得た。
実施例5については、有機金属化合物含有溶液(D)を混合せず、プレポリマー(C)を石英ガラスの間に0.5mmの厚みで挟み、220℃で5時間加熱して硬化させ、硬化体であるポリマー(F)の評価用試料を作製し、実施例5の試料を得た。
上記比較例1,5,6の混合物(f’)について、上記実施例1〜4,6と同様にして硬化させ、硬化体であるポリマー(f)からなる評価用試料を作製し、比較例1,5,6の試料を得た。
比較例2〜4については、各封止材を石英ガラスの間に0.5mmの厚みで挟み、硬化させ、各々の評価用試料を作製し、比較例2〜4の試料を得た。
〔測定方法〕
実施例1〜6、比較例1〜4の各試料について、分光光度計U−4100(日立社製)を使い、波長200nm〜800nmでの透過率を測定した。その結果を実施例1〜3については図1のグラフ、実施例1,4,6については図2のグラフ、実施例1,5については図3のグラフに示し、実施例1と比較例1〜4については図4のグラフ、実施例1と比較例1,5,6については図5のグラフに示す。
なお、上記透過率は、予めリファレンスとして石英ガラスの透過率を測定しておき、測定結果から該リファレンス分を引いて得た値とした。
〔評価1の結果〕
図1〜図3のグラフより、実施例1〜6は、光透過性に優れていることが示された。
図4のグラフより、比較例1は200nmでの透過率が略0%であるのに対し、実施例1は200nmでの透過率が89%であった。また比較例1は300nmでの透過率が93%、400nmでの透過率が98%であるのに対し、実施例1は300nmでの透過率が98%、それ以上の波長での透過率が略100%であった。よって、分子量分布指数が1.10のPDMSを使用した実施例1(図4中の実線)は、分子量分布指数が2.02のPDMSを使用した比較例1(図4中の鎖線)に比べ、あらゆる波長域で光透過性に優れることが示された。
また図4のグラフより、実施例1は、比較例2〜4に比べて特定波長での吸収がないことから、封止材の黄変や白濁といった劣化が生じないことが分かった。
図5のグラフより、比較例5、6は、実施例1に比べて、比較例1と同様にUV域(250nm)での光透過性が95%未満と悪く、実施例1よりも光透過性に劣ることが示された。
[光透過率の評価2]
実施例1〜6及び比較例1〜4の各試料について、各試料を180℃で長期間保管し、透過率の変化を測定した。その結果を表1に示す。
なお、上記透過率は、予めリファレンスとして石英ガラスの透過率を測定しておき、測定結果から該リファレンス分を引いて得た値である。
Figure 2015046567
〔評価2の結果〕
表1の結果より、実施例1〜6は、高温(180℃)に長時間さらされても透過率に変化が見られないことが分かった。一方、比較例2〜4については、高温保管時の透過率の大きな変化や着色、割れ等の不具合が生じた。
[参考例1]
〔プレポリマー(C’)のゾル液の調製〕
上記実施例1〜6のプレポリマー(C)のゾル液と同様にしてプレポリマー(C’)のゾル液を調製した。
なお、参考例1で使用した両末端にシラノール基を有するPDMS(A’)及びテトラアルコキシシランのオリゴマー(B’−1)の種類、質量と、モル比、縮合触媒とその添加量は、下記の通りである。
PDMS(A’);JNC社製、FM9926の残留溶媒未処理品、数平均分子量(Mn)=22,000、分子量分布指数(Mw/Mn)=1.15、トルエン含有量=100ppm。
オリゴマー(B’−1);エチルシリケート、多摩化学工業株式会社製、シリケート45:テトラエトキシシランの直鎖状8〜10量体であるオリゴマー(オリゴマー純度:95質量%)、平均分子量=1282。
モル比;PDMS(A’)が84.5g、オリゴマー(B’−1)(シリケート45)が15.5gでFM9926に対するシリケート45のオリゴマー純分のモル比は1:3。
縮合触媒;ジブチル錫ジラウレート 0.02g。
〔有機金属化合物含有溶液(D’)の調製〕
上記実施例1〜4および6の有機金属化合物含有溶液(D)と同様にして有機金属化合物含有溶液(D’)を調製した。
なお、参考例1で使用したPDMS、有機金属化合物(E’)、溶媒とそれぞれの添加量は、下記の通りである。
PDMS;上記〔プレポリマー(C’)のゾル液の調製〕(参考例1)で使用したものと同じ 27.2g。
有機金属化合物(E’);2−エチルヘキサン酸亜鉛(日本化学産業製、ニッカオクチックス亜鉛 Zn:18%)1.24g、および2−エチルヘキサン酸ジルコニル(日本化学産業製 ニッカオクチックスジルコニウム Zr:12%)1.55g。
溶媒;tert−ブチルアルコール 3.0g
〔混合物(F”)の調製〕
上記プレポリマー(C’)のゾル液と、上記有機金属化合物含有溶液(D’)とを100:10(質量比)で混合し、混合物(F”)を得た。
[光透過率の評価3]
上記混合物(F”)を、石英ガラスの間に0.5mmの厚みで挟み、180℃で5時間加熱して硬化させ、評価用試料を作製し、参考例1の試料を得た。
そして上記[光透過率の評価1]と同様にして、透過率を測定した。その結果を図6のグラフおよび表2に示す。
〔評価3の結果〕
図6のグラフおよび表2より、トルエン含有量を低減した実施例1(図6中の実線)は、参考例1(図6中の太鎖線)に比べて、ポリジメチルシロキサンに残留しているトルエン等の有機溶剤に起因する吸収がなく、封止材の黄変や白濁の問題が生じにくいことが示された。
[引張試験の評価]
〔試料の作製〕
上記混合物(F’)又は上記混合物(f’)をテフロン(登録商標)製シャーレに入れ、180℃で5時間加熱して硬化させ、厚み1mmのシートを作製した。ただし、実施例5については、有機金属化合物含有溶液(D)を混合せず、プレポリマー(C)を220℃で5時間加熱して硬化させた。JIS K6251に準拠して7号ダンベルのサンプルを作製し、実施例1〜6、比較例1,5,6の試料とした。
〔測定方法〕
実施例1と比較例1の各試料については180℃で0〜2000時間、その他の試料(実施例2〜6、比較例5,6)については180℃で0〜200時間保管し、JIS K6251に準拠して引張試験機(島津社製オートグラフ、N=3)を使用し、切断時伸びを測定した。その結果を表2に示す。
〔引張試験の評価結果〕
表2に示したように、実施例1〜6は、切断時伸びが180℃保管前は200%超であり、180℃保管で200時間経過後も実施例2を除いて200%超、実施例2は150%以上を維持していた。さらに実施例1は、180℃保管で2000時間経過後も200%超を維持していた。
一方、比較例1は、切断時伸びが180℃保管前は150%以上あったが、180℃保管で200時間経過後は100%程度になった。さらに180℃保管で2000時間経過後は100%未満となった。
比較例5は、切断時伸びが180℃保管前は200%超であったが、180℃保管で200時間経過後は150%以上となった。
比較例6は、180℃保管前、200時間経過のいずれの場合も150%未満であった。
よって、本発明の有機−無機ハイブリッド材料である実施例は、高温下でも機械的特性(切断時伸び)を維持しており、比較例の材料と比べて耐熱性が高いことがわかった。
[クラック発生の有無の評価]
〔評価方法〕
実施例1〜4および6、比較例1、5、6について、それぞれ作製した混合物(F’、f’)をガラス製シャーレに入れ、180℃で5時間加熱して硬化させ、厚み1mmの各試料を得た。
また実施例5について、上記プレポリマー(C)をガラス製シャーレに入れ、220℃で5時間加熱して硬化させ、厚み1mmの試料を得た。
上記試料を180℃または200℃で1,000時間保管した後、室温まで冷却し、このときのクラック発生の有無を確認した。その結果を表2に示す。
Figure 2015046567
〔評価結果〕
実施例1〜6については、UV域(250nm)での光透過性に優れるとともに、180℃で200時間の保管後においても切断時伸びが十分であり、1,000時間の保管後においても硬化体にクラックは発生しなかった。実施例2については、5,000時間まで保管してもなお、硬化体にクラックは発生しなかった。また、さらに高温の200℃での1,000時間の保管後も、実施例1、3、5、6では硬化体にクラックは発生しなかった。
一方、比較例1、5、6については、UV域(250nm)での光透過性が95%未満と悪く、比較例1、6については、180℃で200時間の保管後の切断時伸びが150%未満であり、1,000時間の保管後の硬化体にはクラックが発生した。
〔まとめ〕
以上の結果より、本発明に係る実施例1〜6のハイブリッド材料は、従来の比較例1〜4の材料に比べ、UV域(250nm)を含めた略全ての波長域で光透過性が高く、特性として上回っていることがわかる。そして、実施例1〜6のように分子量が揃った(つまり分子量分布指数が1.7以下、好ましくは1.3以下、さらに好ましくは1.1以下)PDMSを使用することで、高温下でも高耐熱性と高光透過性を実現でき、光学膜として光を均質に透過するハイブリッド材料が得られる。
また参考例1については、UV域(250nm)での光透過性が95%未満であり、実施例1に比べて劣るため、PDMS中のトルエン含有量を低減することが望ましいことが示された。
[変更例]
本発明は上記実施例のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲および明細書の記載から当業者が認識することができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更、削除および付加が可能である。
また上記実施例においては、これに限定されるものではなく、異なった種類・特性の有機金属化合物を使用してもよい。
本発明の有機−無機ハイブリッドポリマーは、耐熱性(柔軟性)とUV域での光透過性に優れた硬化物(封止体)を与えるものであり、UV−LED用、その他の発熱性素子部材用の封止材、または接着剤として有用である事から、産業上の利用可能性がある。

Claims (15)

  1. 下記(A)と、
    下記(B−1)、(B−2)及び(B−3)からなる群から選ばれた1種または2種以上の化合物(B)と、
    が縮合反応することによって生成される
    ことを特徴とする有機−無機ハイブリッドプレポリマー。
    (A):両末端にシラノール基を有するポリジメチルシロキサンであって、数平均分子量(Mn)が10,000以上、100,000以下であり、かつ分子量分布指数(Mw/Mn;Mwは重量平均分子量)が1.7以下であるもの。
    (B−1):テトラアルコキシシランのオリゴマー。
    (B−2):(B−1)が有するアルコキシ基の完全又は部分加水分解物。
    (B−3):(B−2)同士による、又は(B−2)と(B−1)による縮合反応生成物。
  2. 上記(A)が1molに対して、上記(B−1)を0.5〜8mol添加し、縮合反応せしめることによって得られる
    請求項1に記載の有機−無機ハイブリッドプレポリマー。
  3. 上記(A)における有機溶剤の残存量は、50ppm以下である
    請求項1又は請求項2に記載の有機−無機ハイブリッドプレポリマー。
  4. 上記(B−1)は、直鎖状であって、4量体〜10量体である
    請求項1から請求項3のうち何れか一項に記載の有機−無機ハイブリッドプレポリマー。
  5. 上記(B−1)は、純度が65質量%以上のものである
    請求項1から請求項4のうち何れか一項に記載の有機−無機ハイブリッドプレポリマー。
  6. 請求項1から請求項5のうち何れか一項に記載の有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)を加熱硬化させることによって得られる硬化体である
    ことを特徴とする有機−無機ハイブリッドポリマー。
  7. 上記有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)は、有機金属化合物含有溶液(D)の存在下にて加熱硬化せしめられる
    請求項6に記載の有機−無機ハイブリッドポリマー。
  8. 上記有機金属化合物含有溶液(D)は、有機金属化合物(E)と、上記(A)と、を含有する溶液である
    請求項7に記載の有機−無機ハイブリッドポリマー。
  9. 上記有機金属化合物(E)は、有機酸金属塩、金属アルコキシド、アルキル金属化合物、アセチルアセトナート金属錯体、エチルアセトアセテート金属錯体、及び、金属アルコキシドのアルコキシ基の少なくとも1個がアセチルアセトナート又はエチルアセトアセテートで置換された金属錯体、からなる群から選ばれた1種または2種以上である
    請求項7又は請求項8に記載の有機−無機ハイブリッドポリマー。
  10. 上記有機金属化合物(E)は、カルボン酸ジルコニウムとカルボン酸亜鉛の混合物、およびカルボン酸ジルコニルとカルボン酸亜鉛の混合物の群から選択される少なくとも1種である
    請求項7から請求項9のうち何れか一項に記載の有機−無機ハイブリッドポリマー。
  11. 上記有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)と、上記有機金属化合物含有溶液(D)と、の混合比率は、(C):(D)の質量比として100:0.1〜100:20の範囲に設定されている
    請求項7から請求項10のうち何れか一項に記載の有機−無機ハイブリッドポリマー。
  12. 上記有機-無機ハイブリッドポリマー(F)は、0.5mmの厚みの板状体とした場合に、厚み方向で波長200nmの光を60%以上透過し、波長250nmの光を95%以上透過する
    請求項6から請求項11のうち何れか一項に記載の有機−無機ハイブリッドポリマー。
  13. 上記有機-無機ハイブリッドポリマー(F)は、JIS K6251に準ずる引張試験による切断時伸びが150%以上である
    請求項6から請求項12のうち何れか一項に記載の有機−無機ハイブリッドポリマー。
  14. 請求項1から請求項5のうち何れか一項に記載の有機−無機ハイブリッドプレポリマー(C)を含む
    ことを特徴とするLED素子の封止材。
  15. 請求項6から請求項13のうち何れか一項に記載の有機−無機ハイブリッドポリマー(F)によってLED素子を封止した
    ことを特徴とするLED素子の封止構造。

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