JPWO2015030239A1 - 熱ダイオード - Google Patents
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Abstract
室温で利用でき、ある方向に熱を伝えやすい熱ダイオード3を提供する。熱ダイオード3は、−200℃以上1000℃以下の中のある温度領域において熱伝導率が増加するセラミックス材料である第一の材料1と、前記温度領域において前記熱伝導率が減少する第二の材料2と、が接合されて形成されている。第一の材料1は、微構造の代表長さLaが1nm〜10μmであることが好ましい。
Description
本発明は、ある方向に熱を伝えやすく、その逆方向には熱を伝えにくい熱ダイオードに関する。
一方向に熱を伝え、その逆方向には熱を伝えにくい熱整流素子が知られている(特許文献1)。熱整流素子は、断熱壁、断熱壁を貫通して取り付けられた中空体、中空体に封入された液体からなる。熱整流素子は、断熱壁の下方から上方へ向かう熱のみを一定の条件下で通過させる。
また、熱伝導率の高い材料で上下面、熱伝導率の低い材料で側面を形成した容器の中に低沸点の液体を封入して構成した熱ダイオードが知られている(特許文献2)。熱ダイオードは、底面に高熱源がある場合に液体が沸騰し、上面に触れて液化する際に放熱して熱を伝える。一方、上面に高熱源がある場合は蒸気圧が上昇し沸騰を抑制するため、熱を伝えない。すなわち、底面から上面へは熱を伝えるが、その逆には熱を伝えない。
さらに、非特許文献1〜3の熱ダイオードが知られている。熱ダイオードは、(a)熱伝導率がある温度領域において増加する材料と、(b)熱伝導率がある温度領域において減少する材料を接合した材料により、一方向に熱を伝える熱ダイオード機能が発揮される。
非特許文献1は、材料(a)としてLa1.98Nd0.02CuO4、材料(b)としてMnV2O4を用いており、材料(b)として構造相転移を起こす材料を選択している。
非特許文献2は、材料(a)として多孔質Si、材料(b)としてバルクSiを用いている。
非特許文献3は、材料(a)としてAl−Cu−Fe準結晶、材料(b)としてSi、Ag2Teを用いている。材料(a)として、電子構造に注目して200meVの狭いギャップを有する不規則系金属材料を選択し、材料(b)として、デバイ温度の高い半導体や絶縁体を選択している。
Applied Physics Express 5 (2012) 027302
Physics Letters A 376 (2012) 1641
日本金属学会講演概要 Vol 152nd Page ROMNUNNO. 247 2013
特許文献1,2の技術は、液体の蒸発を利用するため液体の蒸発する方向しか熱ダイオード機能を発揮しない。例えば、横方向や、上面から底面方向へは熱ダイオード機能を発揮しない。
非特許文献1,2の技術は、熱ダイオード機能を発揮する温度が極低温である。非特許文献3の技術は、耐食性が低い。
本発明の課題は、室温で利用でき、ある方向に熱を伝えやすい熱ダイオードを提供することにある。
本発明者らは、−200℃以上1000℃以下の中のある温度領域において熱伝導率が増加するセラミックス材料である第一の材料と、その温度領域において熱伝導率が減少する第二の材料と、を接合して熱ダイオードを形成することにより、上記課題を解決しうることを見出した。すなわち、本発明によれば、以下の熱ダイオードが提供される。
[1] −200℃以上1000℃以下の中のある温度領域において熱伝導率が増加するセラミックス材料である第一の材料と、前記温度領域において前記熱伝導率が減少する第二の材料と、が接合されて形成された熱ダイオード。
[2] 前記第一の材料の微構造の代表長さLaが1nm〜10μmである前記[1]に記載の熱ダイオード。
[3] 前記第一の材料は、母材に異種材料が分散した複合材料によって構成され、異種材料粒子と異種材料粒子の間隔GIが前記微構造の前記代表長さLaであり、前記異種材料粒子の粒径が1nm〜1000nmである前記[2]に記載の熱ダイオード。
[4] 前記第一の材料の前記異種材料粒子と前記異種材料粒子の間隔GIの平均値をGIaveとするとき、前記異種材料粒子と前記異種材料粒子の間隔GIが0.1GIave以上50GIave以下である前記[3]に記載の熱ダイオード。
[5] 前記第一の材料は、多孔体によって構成され、前記多孔体中の気孔と気孔の間隔PIが前記微構造の前記代表長さLaであり、気孔径が1nm〜1000nmである前記[2]に記載の熱ダイオード。
[6] 前記第一の材料の前記気孔と前記気孔の間隔PIの平均値をPIaveとするとき、前記気孔と前記気孔の間隔PIが0.1PIave以上50PIave以下である前記[5]に記載の熱ダイオード。
[7] 前記第一の材料は、多結晶によって構成され、結晶粒子の粒径dが前記微構造の前記代表長さLaであり、前記粒径dが1nm〜1000nmである前記[2]に記載の熱ダイオード。
[8] 前記第一の材料の前記結晶粒子の前記粒径dの平均値をdaveとするとき、前記粒径dが0.1dave以上50dave以下である前記[7]に記載の熱ダイオード。
本発明の熱ダイオードは、ある方向に熱を伝えやすく、その逆方向には熱を伝えにくい。また、室温以上で熱ダイオード機能を発揮することができ、日常生活で発生する熱を有効活用することができる。フォノン伝導による熱伝導が支配的なセラミックス材料を第一の材料として用いることにより、熱ダイオードの形状や熱伝導の方向が自由に設計できる。さらに、耐食性が高い。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、変更、修正、改良を加え得るものである。
図1A、および図1Bに本発明の熱ダイオード3の一実施形態を示す。図1Aは、第一の材料側が高温の場合を説明する図である。図1Bは、第二の材料側が高温の場合を説明する図である。
(熱ダイオード)
熱ダイオード3は、−200℃以上1000℃以下の中のある温度領域において熱伝導率が増加するセラミックス材料である第一の材料1と、その温度領域において熱伝導率が減少する第二の材料2と、が接合されて形成されている。このような第一の材料1と第二の材料2とを接合することにより、ある方向に熱を伝えやすい熱ダイオード3を形成することができる。
熱ダイオード3は、−200℃以上1000℃以下の中のある温度領域において熱伝導率が増加するセラミックス材料である第一の材料1と、その温度領域において熱伝導率が減少する第二の材料2と、が接合されて形成されている。このような第一の材料1と第二の材料2とを接合することにより、ある方向に熱を伝えやすい熱ダイオード3を形成することができる。
熱ダイオード3は、室温以上で熱ダイオード機能を発揮することができる。熱ダイオード機能とは、ある方向に熱を伝えやすく、逆の方向には伝えにくい機能のことである。図1Aは、第一の材料1側が高温の場合、熱を伝えやすいことを示している。一方、図1Bは、第二の材料2側が高温の場合、熱を伝えにくいことを示している。つまり、熱ダイオード3は、第一の材料1側から第二の材料2側へは、熱を伝えやすいが、その逆には、熱を伝えにくい。
熱ダイオード3は、セラミックス材料を第一の材料1として用いることにより、形状や熱伝導の方向が自由に設計できる(特許文献1,2のように液体の蒸発する方向に限定されない。)。さらに、熱ダイオード3は、耐食性が高い。第二の材料2は、特に限定されず、例えばセラミックス材料や金属材料を用いることができる。以下、詳しく説明する。
(第一の材料)
第一の材料1は、−200℃以上1000℃以下の中のある温度領域において熱伝導率が増加するセラミックス材料である。ある温度領域において、熱伝導率が増加することにより、この温度領域において、熱ダイオード機能を利用することができる。
第一の材料1は、−200℃以上1000℃以下の中のある温度領域において熱伝導率が増加するセラミックス材料である。ある温度領域において、熱伝導率が増加することにより、この温度領域において、熱ダイオード機能を利用することができる。
第一の材料1の微構造の代表長さLaは、1nm〜10μmであることが好ましい。微構造の代表長さLaをこの範囲とすることにより、実用的な温度(−150℃〜800℃)でダイオード機能を発揮するための材料とすることができる。微構造の代表長さLaについて説明する。
本発明の熱ダイオード3を構成する第一の材料1は、室温におけるフォノンの見かけの平均自由行程(LAMFP;Apparent Mean Free Path)を
(式1) LAMFP=(3×熱伝導率)/(熱容量×音速)
で定義したとき、微構造の代表長さLaが0.1LAMFP≦La≦100LAMFPであり、熱伝導率が−200℃以上1000℃以下の中のある温度領域で単調に増加する。
(式1) LAMFP=(3×熱伝導率)/(熱容量×音速)
で定義したとき、微構造の代表長さLaが0.1LAMFP≦La≦100LAMFPであり、熱伝導率が−200℃以上1000℃以下の中のある温度領域で単調に増加する。
フォノン気体モデルから、熱伝導率(κ)は、下記の式2のように表されることが知られている(“分子動力学による合金化したシリコン結晶のフォノン輸送解析”,堀ら,第49回日本伝熱シンポジウム講演論文集,B−341(2012−5))。
式2から式1のようにしてフォノンの見かけの平均自由行程(LAMFP)を算出する。フォノンの見かけの平均自由行程を算出する上記の式1における熱伝導率、熱容量、音速は、第一の材料1であるセラミックス材料を構成する母材の単結晶の室温における値である。音速は、母材の単結晶内を伝わる音の速さである。すなわち、セラミックス材料は、母材となるある材料Aを含んで構成されているが、ある材料Aが単結晶である場合の室温における熱伝導率、熱容量、音速によってフォノンの見かけの平均自由行程(LAMFP)を算出する。
材料AがSiCの場合、式1[LAMFP=(3×熱伝導率)/(熱容量×音速)]より、LAMFPは54nmである。なお、計算には以下の値を用いた。SiCの熱伝導率:410W/mK(出典:日本学術振興会高温セラミック材料第124委員会編「SiC系セラミック新材料」(以下、書名のみ示す))、密度3.21g/cm3(出典:「SiC系セラミック新材料」)、比熱690J/gK(出典:「SiC系セラミック新材料」)、熱容量2215kJ/m3K(出典:「SiC系セラミック新材料」に記載の密度と比熱より算出)、音速10360m/s(出典:特開平8−149591号公報)。
材料AがAlNの場合、式1[LAMFP=(3×熱伝導率)/(熱容量×音速)]より、LAMFPは35nmである。なお、計算には以下の値を用いた。AlNの熱伝導率170W/mK(出典:国際公開第2013/061926号)、密度3.26g/cm3(出典:日本セラミックス協会編「セラミックス辞典 第2版」丸善出版)、比熱734J/gK(出典:日本化学会編「化学便覧 基礎編II 改訂5版」丸善出版)、熱容量2393kJ/m3K(上記の密度と比熱より算出)、音速6016m/s(出典:国際公開第2013/061926号)。
材料AがSi3N4の場合、式1[LAMFP=(3×熱伝導率)/(熱容量×音速)]より、LAMFPは20nmである。なお、計算には以下の値を用いた。Si3N4の熱伝導率180W/mK(出典:日本学術振興会先進セラミックス第124委員会「窒化ケイ素系セラミック新材料」(以下、書名のみ示す))、密度3.19g/cm3(出典:「窒化ケイ素系セラミック新材料」)、比熱710J/gK(出典:「窒化ケイ素系セラミック新材料」)、熱容量2265kJ/m3K(上記の密度と比熱より算出)、音速11780m/s(出典:特開平8−149591号公報)。
熱伝導は、フォノン及び伝導電子が担っているが、セラミックス材料ではフォノンが支配的である。フォノンによる熱伝導は、フォノンの自由行程に近い長さの構造の影響を受ける。その構造の長さより自由行程が長いフォノンは、その構造により散乱されて熱を伝えにくく、短いフォノンは散乱することなく熱を伝えることができる。ここで言う構造の長さとは、上記の微構造の代表長さLaである。
微構造の代表長さLaとは、セラミックス材料の微構造を表現するための典型的な長さである。例えば、母材に異種材料が分散した複合材料であれば異種材料粒子の粒子間隔、多孔体であれば気孔と気孔の間隔、多結晶体であれば結晶粒径(粒界と粒界の間隔)である。このような微構造の代表長さLaを0.1LAMFP≦La≦100LAMFPの範囲内に設定することにより、熱伝導率が温度によって大きく変化する材料を得ることができる。
微構造の代表長さLaがLAMFPより短い材料の方が、微構造の代表長さLaがLAMFPより長い材料よりも微構造によって散乱されるフォノンが増えるため、熱伝導率の絶対値は小さくなる。また、微構造の代表長さLaがLAMFPより短い材料の方が、微構造の代表長さLaがLAMFPより長い材料よりもフォノンによる熱伝導が温度に依って大きく変わり、温度が低いときの熱伝導率と温度が高いときの熱伝導率との差が大きくなる。一方で、微構造の代表長さLaを0.1LAMFPよりも小さくしてしまうと、微構造によって散乱されるフォノンが増え過ぎてしまうため、温度を変えても熱伝導率は変化しなくなる。よって、微構造の代表長さLaを0.1LAMFP≦La<LAMFPの範囲内で短くすると熱伝導率の絶対値は小さくなるものの、温度に対する熱伝導率の変化割合を大きくすることができる。一方、熱伝導率の絶対値を高く保ちたい場合はLAMFP≦La≦100LAMFPの方がより好ましい場合もある。
一般にフォノンの自由行程は、0.1nm〜1mm程度の範囲で分布を持つが、上記のような構造がナノオーダーである場合(ナノ構造である場合)、その構造長さよりも長いフォノンによる熱伝導は抑制される。したがって、本来その材料がある温度で有する熱伝導率(κLow)の数%〜数十%程度しか熱を伝えられなくなる。そのため、熱伝導率は低い状態(例えば、0.2κLow)となる。
一方で、フォノンは高温になるほど自由行程は短くなるため、高温ではナノ構造により熱伝導が抑制される割合が小さくなる。したがって、熱伝導率は本来その材料がその温度で有する熱伝導率(κHigh)に近い値(例えば0.8κHigh)となる。
ここで、どの程度熱伝導を抑制できるか(例えば、低温で熱伝導率が0.2κLowになる場合、なぜ0.2になるか)は、構造の長さ(微構造の代表長さLa)に依存する。したがって、この構造の長さを、フォノンの自由行程と照らし合わせながら適切に制御することで、温度によって熱伝導率が変化させることができる。
第一の材料1は、フォノン伝導による熱伝導が支配的なものであればよく、セラミックス全般が対象となる。このようなセラミックスとして、好ましくは、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、アルミナ、イットリア、マグネシア、ムライト、スピネル、ジルコニア、コーディエライト、アルミニウムチタネートなどが挙げられる。特に、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素のような高熱伝導なものが温度により熱伝導率の変化が大きくなるため好ましい。
微構造の代表長さLaは、材料によっても異なるが、1nm〜10μmの範囲にあることが好ましい。より好ましくは、1〜500nm、さらに好ましくは、10〜100nmである。材料によっても異なるが、おおよそ次の関係がある。(1)1nm〜10μmは、0.1LAMFP≦La≦100LAMFPに相当する。また、(2)1〜500nmは、0.1LAMFP≦La≦20LAMFPに相当する。さらに、(3)10〜100nmは、0.3LAMFP≦La≦3LAMFPに相当する。
(2)1〜500nmの方が(1)1nm〜10μmよりも散乱されるフォノン(平均自由行程の長いフォノン)が多くなるため、低温では(2)の方が(1)よりもフォノンによる熱伝導が抑制されて熱伝導率が低くなり、高温でも(2)の方が(1)より熱伝導率は小さくなる。しかし、高温では微構造(ナノ構造)によって熱伝導が抑制される割合が小さくなるので、(2)の方が(1)よりも熱伝導率の変化割合を大きくでき、上限を制約した(2)の方が好ましい。例えば(1)では低温では0.2κLow、高温では0.8κHighであったのが、(2)では低温では0.1κLow、高温では0.75κHighとなり熱伝導率の変化割合は(2)の方が大きくなる。
さらに、(3)10〜100nmは、下限も制約することより、熱伝導率の絶対値が小さくなりすぎないようにすることができる。
第一の材料1に適用する微構造制御技術としては、例えば、下記の(1)〜(4)の4通りがある。これらを適宜組み合わせても良い。
(1)ある材料A(母材)の中に、微構造の代表長さLaの間隔で母材とは異なる材料を分散させた状態で焼結する(図2A:実施形態1)。
(2)ある材料A(母材)の中に、微構造の代表長さLaの間隔で母材とは異なる材料の粒子を析出させる(図2A:実施形態1)。
(3)ある材料A(母材)の中に、微構造の代表長さLaの間隔で気孔を形成する(図2B:実施形態2)。
(4)粒径が微構造の代表長さLaのある材料Aの粒子から構成させる多結晶体(微構造の代表長さLaの間隔で粒界相が存在)(図2C:実施形態3)。
第一の材料1の実施形態1〜3について、さらに説明する。
(1)ある材料A(母材)の中に、微構造の代表長さLaの間隔で母材とは異なる材料を分散させた状態で焼結する(図2A:実施形態1)。
(2)ある材料A(母材)の中に、微構造の代表長さLaの間隔で母材とは異なる材料の粒子を析出させる(図2A:実施形態1)。
(3)ある材料A(母材)の中に、微構造の代表長さLaの間隔で気孔を形成する(図2B:実施形態2)。
(4)粒径が微構造の代表長さLaのある材料Aの粒子から構成させる多結晶体(微構造の代表長さLaの間隔で粒界相が存在)(図2C:実施形態3)。
第一の材料1の実施形態1〜3について、さらに説明する。
(実施形態1)
図2Aに、第一の材料1の母材(材料A)中に異種材料(材料B)が分散した複合材料によって構成された実施形態1を示す。本実施形態は、材料A中に材料Bの粒子がある長さの間隔で存在している。微構造の代表長さLaは、材料Bの粒子と材料Bの粒子との間隔である。
図2Aに、第一の材料1の母材(材料A)中に異種材料(材料B)が分散した複合材料によって構成された実施形態1を示す。本実施形態は、材料A中に材料Bの粒子がある長さの間隔で存在している。微構造の代表長さLaは、材料Bの粒子と材料Bの粒子との間隔である。
第一の材料1は、母材に異種材料が分散した複合材料によって構成され、異種材料粒子と異種材料粒子の間隔GIが微構造の代表長さLaであり、異種材料粒子の粒径が1nm〜1000nmであることが好ましい。
異種材料粒子と異種材料粒子の間隔(材料Bの粒子と材料Bの粒子との間隔)をGIとすると、GIが微構造の代表長さLaである。ある粒子B1に対し、その周りにある粒子Biの内、最短の位置にある粒子B2を選択し、B1とB2との距離をGIとする。GI(=La)が1nm〜10μmであることが好ましい。つまり、異種材料粒子と異種材料粒子との間隔に分布があったとしても(間隔が一定でない場合でも)、GIが上記の範囲内であることが好ましく、全体の80%以上のGIがこの範囲内にあることが好ましい。異種材料粒子と異種材料粒子の間隔GIがこのような範囲となるようにセラミックス材料を形成することにより、温度によって熱伝導率が大きく変化するセラミックス材料を得ることができる。
異種材料粒子と異種材料粒子の間隔GIの平均値をGIaveとするとき、異種材料粒子と異種材料粒子の間隔GIが0.1GIave以上50GIave以下であることが好ましい。異種材料粒子と異種材料粒子の間隔GIがこのような範囲内となるようにセラミックス材料を形成することにより、温度による熱伝導率の変化を制御しやすく、温度によって熱伝導率が大きく変化するセラミックス材料を得ることができる。
実施形態1のようなセラミックス材料の母材(材料A)としては、SiCが挙げられる。異種材料粒子(材料B)としては、O、B、C、N、Al、Si、およびYからなる群から選ばれる少なくとも一種が含まれるものが挙げられ、さらに具体的には、SiO2、Al2O3などが挙げられる。また、目的の効果を得るために、材料Bが材料Aよりも体積割合が少なくなるようにセラミックス材料は形成される。さらに、母材(材料A)がSiCである場合には、GIaveが10〜500nmであることが好ましい。
所定の粒径の原料粉末を用いて、所定の焼成条件で焼成することにより、異種材料粒子と異種材料粒子の間隔GIを制御した実施形態1のセラミックス材料を得ることができる。また、原料粉末を分散剤を用いて分散させて、1次粒子まで解砕し、それをプレス成形、焼成することにより、焼結した際に異種材料粒子と異種材料粒子の間隔GIのばらつきが少なくなる。
(実施形態2)
図2Bに、第一の材料1が、多孔体によって構成されたセラミックス材料である実施形態を示す。本実施形態は、材料A中に気孔Cがある長さの間隔で存在している構造を有する。微構造の代表長さLaは、気孔Cの間隔である構造長さである。
図2Bに、第一の材料1が、多孔体によって構成されたセラミックス材料である実施形態を示す。本実施形態は、材料A中に気孔Cがある長さの間隔で存在している構造を有する。微構造の代表長さLaは、気孔Cの間隔である構造長さである。
気孔Cの気孔径は、1nm〜1000nmであることが好ましい。
多孔体中の気孔Cと気孔Cの間隔をPIとすると、PIが微構造の代表長さLaである。ある気孔C1に対し、その周りにある気孔Ciの内、最短の位置にある気孔C2を選択し、C1とC2との距離をPIとする。PI(=La)が1nm〜10μmであることが好ましい。気孔Cと気孔Cとの間隔に分布があったとしても(間隔が一定でない場合でも)、PIが上記の範囲内であることが好ましく、全体の80%以上のGIがこの範囲内にあることが好ましい。多孔体中の気孔Cと気孔Cの間隔PIがこのような範囲内となるようにセラミックス材料を形成することにより、温度によって熱伝導率が大きく変化するセラミックス材料を得ることができる。
気孔Cと気孔Cの間隔PIの平均値をPIaveとするとき、気孔Cと気孔Cの間隔PIが0.1PIave以上50PIave以下であることが好ましい。気孔Cと気孔Cの間隔PIがこのような範囲内となるようにセラミックス材料を形成することにより、温度によって熱伝導率が大きく変化するセラミックス材料を得ることができる。
実施形態2のようなセラミックス材料としては、SiCの多孔体が挙げられる。この場合、PIaveが10〜500nmであることが好ましい。PIaveがこのような範囲内であると、多孔体を実用的な温度(−150℃〜800℃)で熱ダイオード機能を発揮する材料として機能させることができる。
所定の粒径の原料粉末を用いて、所定の焼成条件で焼成することにより、気孔の間隔PIを制御した実施形態2のセラミックス材料を得ることができる。また、原料粉末を分散剤を用いて分散させて、1次粒子まで解砕し、それをプレス成形、焼成することにより、焼結した際に気孔の間隔PIのばらつきが少なくなる。
(実施形態3)
図2Cは、第一の材料1が、多結晶によって構成されたセラミックス材料である実施形態を示す。本実施形態は、多結晶によって構成され、結晶粒子の粒径dが微構造の代表長さLaである。粒径dが1nm〜1000nmであることが好ましい。粒径dに分布があったとしても(間隔が一定でない場合でも)、粒径dが上記の範囲内であることが好ましく、全体の80%以上の粒径dがこの範囲内にあることが好ましい。結晶粒子の粒径dがこのような範囲内となるようにセラミックス材料を形成することにより、温度によって熱伝導率が大きく変化するセラミックス材料を得ることができる。
図2Cは、第一の材料1が、多結晶によって構成されたセラミックス材料である実施形態を示す。本実施形態は、多結晶によって構成され、結晶粒子の粒径dが微構造の代表長さLaである。粒径dが1nm〜1000nmであることが好ましい。粒径dに分布があったとしても(間隔が一定でない場合でも)、粒径dが上記の範囲内であることが好ましく、全体の80%以上の粒径dがこの範囲内にあることが好ましい。結晶粒子の粒径dがこのような範囲内となるようにセラミックス材料を形成することにより、温度によって熱伝導率が大きく変化するセラミックス材料を得ることができる。
結晶粒子の粒径dの平均値をdaveとする場合、粒径dが0.1dave以上50dave以下であることが好ましい。粒径dの平均値daveがこのような範囲内となるようにセラミックス材料を形成することにより、温度によって熱伝導率が大きく変化するセラミックス材料を得ることができる。
実施形態3のようなセラミックス材料としてはSiCの多結晶体が挙げられる。この場合、daveが10〜500nmであることが好ましい。daveがこのような範囲内であると、多結晶対を実用的な温度(−150℃〜800℃)で熱ダイオード機能を発揮する材料として機能させることができる。
所定の粒径の原料粉末を用いて、所定の焼成条件で焼成することにより、結晶粒子の粒径dを制御した実施形態3のセラミックス材料を得ることができる。
以上のような第一の材料1は、図3に示すように、第1温度と第2温度の間で、熱伝導率が変化する。第1温度と第2温度は、−200℃以上1000℃以下のある温度であり、第1温度と第2温度の間が第一の材料1の熱伝導率が増加する「ある温度領域」に相当する。第一の材料1は、温度が上昇すると熱伝導率が増加するため、第一の材料1側が高温の場合(第2温度以上の場合)、熱を第二の材料2側に伝えやすくなる。また、第一の材料1は、低温では、熱伝導率が小さいため、第一の材料1側が低温(第1温度以下)で第二の材料2側が高温の場合、第二の材料2から第一の材料1へ熱が伝わりにくい。
(第二の材料)
第二の材料2としては、第一の材料1の熱伝導率が増加する温度領域において、熱伝導率が減少する材料であればよい。第二の材料2としては、例えば、セラミックス材料、金属材料等が挙げられる。さらに具体的には、Si、Ge、CdS、ZnO、GaAs、InP、GaN、SiC、SiGe、ダイヤモンド等が挙げられる。
第二の材料2としては、第一の材料1の熱伝導率が増加する温度領域において、熱伝導率が減少する材料であればよい。第二の材料2としては、例えば、セラミックス材料、金属材料等が挙げられる。さらに具体的には、Si、Ge、CdS、ZnO、GaAs、InP、GaN、SiC、SiGe、ダイヤモンド等が挙げられる。
(接合方法)
第一の材料1と第二の材料2との接合には、各種の接合法を用いることができる。例えば、アーク溶接、ビーム溶接、抵抗溶接、テルミット溶接、ガス溶接などの溶接法、ろう接、液相拡散接合などの液相−固相接合、拡散接合、摩擦圧接、熱間圧接、冷間圧接、超音波接合、加熱接合などの固相−固相接合、接着剤による接合、共焼結による接合などが挙げられる。
第一の材料1と第二の材料2との接合には、各種の接合法を用いることができる。例えば、アーク溶接、ビーム溶接、抵抗溶接、テルミット溶接、ガス溶接などの溶接法、ろう接、液相拡散接合などの液相−固相接合、拡散接合、摩擦圧接、熱間圧接、冷間圧接、超音波接合、加熱接合などの固相−固相接合、接着剤による接合、共焼結による接合などが挙げられる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(第一の材料)
気孔の間隔のばらつきが少ない成形体とし、焼結した際にも気孔の間隔のばらつきを少なくするため、平均粒径100nmの炭化ケイ素粉末、分散剤の入ったエタノールを用いて分散させた。この炭化ケイ素粉末をプレス成形して、直径30mm、厚さ6mmの円盤状の成形体を準備した。これをAr雰囲気中で2050℃で焼成し、多孔質な炭化ケイ素焼結体を得た。
(第一の材料)
気孔の間隔のばらつきが少ない成形体とし、焼結した際にも気孔の間隔のばらつきを少なくするため、平均粒径100nmの炭化ケイ素粉末、分散剤の入ったエタノールを用いて分散させた。この炭化ケイ素粉末をプレス成形して、直径30mm、厚さ6mmの円盤状の成形体を準備した。これをAr雰囲気中で2050℃で焼成し、多孔質な炭化ケイ素焼結体を得た。
この焼結体を電子顕微鏡で観察し、その画像から、構成している炭化ケイ素粒子および気孔についての値を計測した。任意に選択した10個の炭化ケイ素粒子の粒径の平均値は100nmであり、気孔径の平均値は100nmであった。また、任意に選択した10個の気孔について、その気孔とその周辺の気孔のうち最も近接した気孔との間隔を計測したところ、各気孔間隔は、120、135、117、80、89、76、120、103、63、97nmであり、その平均値は100nmであった。各気孔間隔は平均値の0.1倍以上であり、50倍以下であった。前述のように、SiCのフォノンの平均自由行程は、54nmであり、気孔の間隔はフォノンの平均自由行程の0.1倍以上、100倍以下であることを確認した。
この焼結体の熱伝導率を測定したところ、室温では5W/(m・K)であり、200℃では10W/(m・K)であった。−20℃以上1000℃以下の中のある温度領域において熱伝導率が増加することを確認した。
(第二の材料)
平均粒径5μmの炭化ケイ素粉末に添加剤としてB、C、MgOを加え、静水圧プレスにより60×60×6mmの角板を作製した。これを2000℃、2000気圧で2時間HIP処理して、SiC焼結体を得た。
平均粒径5μmの炭化ケイ素粉末に添加剤としてB、C、MgOを加え、静水圧プレスにより60×60×6mmの角板を作製した。これを2000℃、2000気圧で2時間HIP処理して、SiC焼結体を得た。
この焼結体の熱伝導率を測定したところ、室温の熱伝導率が170W/(m・K)、200℃の熱伝導率が106W/(m・K)であった。
(接合)
第一の材料1と第二の材料2とを接触させ、2000℃で加熱接合した。
第一の材料1と第二の材料2とを接触させ、2000℃で加熱接合した。
(試験)
第一の材料1側の端面を227℃、第二の材料2側の端面を27℃に保った場合の熱流速J1を求めた。また、第一の材料1側の端面を27℃、第二の材料2側の端面を227℃に保った場合の熱流速J2を求めた。これらの比(J1/J2)は、2であった。結果を表1に示す。したがって、熱ダイオード3は、一方向に熱を伝えやすいということが確認できた。
第一の材料1側の端面を227℃、第二の材料2側の端面を27℃に保った場合の熱流速J1を求めた。また、第一の材料1側の端面を27℃、第二の材料2側の端面を227℃に保った場合の熱流速J2を求めた。これらの比(J1/J2)は、2であった。結果を表1に示す。したがって、熱ダイオード3は、一方向に熱を伝えやすいということが確認できた。
(実施例2)
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
(第一の材料)
平均粒径20nmの炭化ケイ素粉末をプレス成形して、直径30mm、厚さ6mmの円盤状の成形体を準備した。この成形体を放電プラズマ焼結法(1400℃、10分)で焼成し、多孔質な炭化ケイ素焼結体を得た。
平均粒径20nmの炭化ケイ素粉末をプレス成形して、直径30mm、厚さ6mmの円盤状の成形体を準備した。この成形体を放電プラズマ焼結法(1400℃、10分)で焼成し、多孔質な炭化ケイ素焼結体を得た。
この焼結体を電子顕微鏡で観察し、その画像から、構成している炭化ケイ素粒子および気孔についての値を計測した。任意に選択した10個の炭化ケイ素粒子の粒径の平均値は30nm、気孔径の平均値は30nmであった。また、任意に選択した10個の気孔について、その気孔とその周辺の気孔のうち最も近接した気孔との間隔を計測したところ、各気孔間隔は、20、26、35、42、35、23、24、29、26、40nmであり、その平均値は30nmであった。各気孔間隔は平均値の0.1倍以上であり、50倍以下であった。気孔の間隔はフォノンの平均自由行程の0.1倍以上、100倍以下であることを確認した。
この焼結体の熱伝導率を測定したところ、室温(25℃)では4.1W/(m・K)、100℃では6.3W/(m・K)、200℃では9.5W/(m・K)であった。−20℃以上1000℃以下の中のある温度領域において熱伝導率が増加することを確認した。
(実施例3)
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
(第一の材料)
実施例2と同様に成形体を準備し、その成形体を放電プラズマ焼結法(1400℃、30分)で焼成し、多孔質な炭化ケイ素焼結体を得た。
実施例2と同様に成形体を準備し、その成形体を放電プラズマ焼結法(1400℃、30分)で焼成し、多孔質な炭化ケイ素焼結体を得た。
この焼結体を電子顕微鏡で観察し、その画像から、構成している炭化ケイ素粒子および気孔についての値を計測した。任意に選択した10個の炭化ケイ素粒子の粒径の平均値は52nm、気孔径の平均値は55nmであった。また、任意に選択した10個の気孔について、その気孔とその周辺の気孔のうち最も近接した気孔との間隔を計測したところ、各気孔間隔は、64、50、46、42、35、68、70、56、63、56nmであり、その平均値は55nmであった。各気孔間隔は平均値の0.1倍以上であり、50倍以下であった。気孔の間隔はフォノンの平均自由行程の0.1倍以上、100倍以下であることを確認した。
この焼結体の熱伝導率を測定したところ、室温(25℃)では7.8W/(m・K)、100℃では13W/(m・K)、200℃では16W/(m・K)であった。−20℃以上1000℃以下の中のある温度領域において熱伝導率が増加することを確認した。
(実施例4)
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
(第一の材料)
実施例2と同様に成形体を準備し、その成形体を放電プラズマ焼結法(1500℃、10分)で焼成し、多孔質な炭化ケイ素焼結体を得た。
実施例2と同様に成形体を準備し、その成形体を放電プラズマ焼結法(1500℃、10分)で焼成し、多孔質な炭化ケイ素焼結体を得た。
この焼結体を電子顕微鏡で観察し、その画像から、構成している炭化ケイ素粒子および気孔についての値を計測した。任意に選択した10個の炭化ケイ素粒子の粒径の平均値は95nm、気孔径の平均値は95nmであった。また、任意に選択した10個の気孔について、その気孔とその周辺の気孔のうち最も近接した気孔との間隔を計測したところ、各気孔間隔は、128、110、90、84、88、131、100、106、63、80nmであり、その平均値は98nmであった。各気孔間隔は平均値の0.1倍以上であり、50倍以下であった。気孔の間隔はフォノンの平均自由行程の0.1倍以上、100倍以下であることを確認した。
この焼結体の熱伝導率を測定したところ、室温(25℃)では13W/(m・K)、100℃では20W/(m・K)、200℃では28W/(m・K)であった。−20℃以上1000℃以下の中のある温度領域において熱伝導率が増加することを確認した。
(実施例5)
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
(第一の材料)
実施例2と同様に成形体を準備し、その成形体をAr雰囲気中(1400℃、2h)で焼成し、多孔質な炭化ケイ素焼結体を得た。
実施例2と同様に成形体を準備し、その成形体をAr雰囲気中(1400℃、2h)で焼成し、多孔質な炭化ケイ素焼結体を得た。
この焼結体を電子顕微鏡で観察し、その画像から、構成している炭化ケイ素粒子および気孔について値を計測した。任意に選択した10個の炭化ケイ素粒子の粒径の平均値は23nm、気孔径の平均値は25nmであった。また、任意に選択した10個の気孔について、その気孔とその周辺の気孔のうち最も近接した気孔との間隔を計測したところ、各気孔間隔は、20、22、35、25、21、26、28、20、23、30nmであり、その平均値は25nmであった。各気孔間隔は平均値の0.1倍以上であり、50倍以下であった。気孔の間隔はフォノンの平均自由行程の0.1倍以上、100倍以下であることを確認した。
この焼結体の熱伝導率を測定したところ、室温(25℃)では0.61W/(m・K)、100℃では0.92W/(m・K)、200℃では1.3W/(m・K)であった。−20℃以上1000℃以下の中のある温度領域において熱伝導率が増加することを確認した。
(実施例6)
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
(第一の材料)
実施例2と同様に成形体を準備し、その成形体を真空中(1400℃、2h)で焼成し、多孔質な炭化ケイ素焼結体を得た。
実施例2と同様に成形体を準備し、その成形体を真空中(1400℃、2h)で焼成し、多孔質な炭化ケイ素焼結体を得た。
この焼結体を電子顕微鏡で観察し、その画像から、構成している炭化ケイ素粒子および気孔についての値を計測した。任意に選択した10個の炭化ケイ素粒子の粒径の平均値は22nm、気孔径の平均値は24nmであった。また、任意に選択した10個の気孔について、その気孔とその周辺の気孔のうち最も近接した気孔との間隔を計測したところ、各気孔間隔は、26、22、33、25、28、26、27、21、23、29nmであり、その平均値は26nmであった。各気孔間隔は平均値の0.1倍以上であり、50倍以下であった。気孔の間隔はフォノンの平均自由行程の0.1倍以上、100倍以下であることを確認した。
この焼結体の熱伝導率を測定したところ、室温(25℃)では0.53W/(m・K)、100℃では0.85W/(m・K)、200℃では1.1W/(m・K)であり、−20℃以上1000℃以下の中のある温度領域において熱伝導率が増加することを確認した。
(実施例7)
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
(第一の材料)
実施例2と同様に成形体を準備し、その成形体をホットプレス(1400℃、1h)で焼成し、多孔質な炭化ケイ素焼結体を得た。
実施例2と同様に成形体を準備し、その成形体をホットプレス(1400℃、1h)で焼成し、多孔質な炭化ケイ素焼結体を得た。
この焼結体を電子顕微鏡で観察し、その画像から、構成している炭化ケイ素粒子および気孔についての値を計測した。任意に選択した10個の炭化ケイ素粒子の粒径の平均値は57nm、気孔径の平均値は57nmであった。また、任意に選択した10個の気孔について、その気孔とその周辺の気孔のうち最も近接した気孔との間隔を計測したところ、各気孔間隔は、60、70、76、55、62、58、90、56、63、40nmであり、その平均値は63nmであった。各気孔間隔は平均値の0.1倍以上であり、50倍以下であった。気孔の間隔はフォノンの平均自由行程の0.1倍以上、100倍以下であることを確認した。
この焼結体の熱伝導率を測定したところ、室温(25℃)では8.2W/(m・K)、100℃では12W/(m・K)、200℃では17W/(m・K)であった。−20℃以上1000℃以下の中のある温度領域において熱伝導率が増加することを確認した。
(実施例8)
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
(第一の材料)
平均粒径20nmの炭化ケイ素粉末に焼結助剤としてY2O3、Al2O3をそれぞれ5質量%添加した混合粉末をプレス成形して、直径30mm、厚さ6mmの円盤状の成形体を準備した。この成形体をAr雰囲気中で2000度で焼成し、緻密質な炭化ケイ素焼結体を得た。
平均粒径20nmの炭化ケイ素粉末に焼結助剤としてY2O3、Al2O3をそれぞれ5質量%添加した混合粉末をプレス成形して、直径30mm、厚さ6mmの円盤状の成形体を準備した。この成形体をAr雰囲気中で2000度で焼成し、緻密質な炭化ケイ素焼結体を得た。
この焼結体を電子顕微鏡で観察したところ、SiCの他に異種材料粒子としてAl、Y、Oを含む相が観察された。この異種材料粒子についての値を電子顕微鏡画像から計測した。任意に選択した10個の異種材料粒子について、各異種材料粒子と最も近接した異種材料粒子との間隔を計測したところ、各異種材料粒子間隔は、60、56、52、56、70、44、52、62、68、80nmであり、その平均値は60nmであった。また、異種材料粒子の平均粒径は30nmであった。各異種材料粒子間隔は、平均値の0.1倍以上であり、50倍以下であった。異種材料粒子間隔はフォノンの平均自由行程の0.1倍以上、100倍以下であることを確認した。
この焼結体の熱伝導率を測定したところ、室温(25℃)では18W/(m・K)、100℃では28W/(m・K)、200℃では38W/(m・K)であった。−20℃以上1000℃以下の中のある温度領域において熱伝導率が増加することを確認した。
(実施例9)
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
(第一の材料)
平均粒径20nmの炭化ケイ素粉末にSrCO3、Al2O3をそれぞれ5質量%添加した混合粉末をプレス成形して、直径30mm、厚さ6mmの円盤状の成形体を準備した。この成形体をAr雰囲気中で1500度で焼成し、緻密質な炭化ケイ素焼結体を得た。
平均粒径20nmの炭化ケイ素粉末にSrCO3、Al2O3をそれぞれ5質量%添加した混合粉末をプレス成形して、直径30mm、厚さ6mmの円盤状の成形体を準備した。この成形体をAr雰囲気中で1500度で焼成し、緻密質な炭化ケイ素焼結体を得た。
この焼結体を電子顕微鏡で観察したところ、SiCとその周りのSr、Al、Si、Oを含む粒界相とからなる多結晶体であることが観察された。このSiC粒子についての値を電子顕微鏡画像から計測した。任意に選択した10個のSiC粒子の粒径を計測したところ、各粒径は、30、28、36、38、35、37、38、35、34、39nmであり、その平均値は35nmであった。各粒径は平均値の0.1倍以上であり、50倍以下であった。粒径はフォノンの平均自由行程の0.1倍以上、100倍以下であることを確認した。
この焼結体の熱伝導率を測定したところ、室温(25℃)では25W/(m・K)、100℃では39W/(m・K)、200℃では55W/(m・K)であった。−20℃以上1000℃以下の中のある温度領域において熱伝導率が増加することを確認した。
(実施例10)
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
(第一の材料)
平均粒径20nmの炭化ケイ素粉末をプレス成形して、直径30mm、厚さ6mmの円盤状の成形体を準備した。この成形体を大気雰囲気中で1500度で焼成し、緻密質な炭化ケイ素焼結体を得た。
平均粒径20nmの炭化ケイ素粉末をプレス成形して、直径30mm、厚さ6mmの円盤状の成形体を準備した。この成形体を大気雰囲気中で1500度で焼成し、緻密質な炭化ケイ素焼結体を得た。
この焼結体を電子顕微鏡で観察したところ、SiCとその周りのSi、Oを含む粒界相とからなる多結晶体であることが観察された。このSiC粒子についての値を電子顕微鏡画像から計測した。任意に選択した10個のSiC粒子の粒径を計測したところ、各粒径は、30、28、26、28、35、22、26、31、34、40nmであり、その平均値は30nmであった。各粒径は平均値の0.1倍以上であり、50倍以下であった。粒径はフォノンの平均自由行程の0.1倍以上、100倍以下であることを確認した。
この焼結体の熱伝導率を測定したところ、室温(25℃)では22W/(m・K)、100℃では35W/(m・K)、200℃では47W/(m・K)であった。−20℃以上1000℃以下の中のある温度領域において熱伝導率が増加することを確認した。
(実施例11)
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
(第一の材料)
平均粒径40nmの窒化アルミニウム粉末をプレス成形して、直径30mm、厚さ6mmの円盤状の成形体を準備した。この成形体を窒素雰囲気中で1400度で焼成し、多孔質な窒化アルミニウム焼結体を得た。
平均粒径40nmの窒化アルミニウム粉末をプレス成形して、直径30mm、厚さ6mmの円盤状の成形体を準備した。この成形体を窒素雰囲気中で1400度で焼成し、多孔質な窒化アルミニウム焼結体を得た。
この焼結体を電子顕微鏡で観察し、その画像から、構成している窒化アルミニウム粒子および気孔についての値を計測した。任意に選択した10個の窒化アルミニウム粒子の粒径の平均値は50nmであり、気孔径の平均値は50nmであった。また、任意に選択した10個の気孔について、その気孔とその周辺の気孔のうち最も近接した気孔との間隔を計測したところ、その平均値は55nmであった。前述のようにAlNのフォノンの平均自由行程は、35nmであり、気孔の間隔はフォノンの平均自由行程の0.1倍以上、100倍以下であることを確認した。
この焼結体の熱伝導率を測定したところ、室温(25℃)では2W/(m・K)、100℃では3W/(m・K)、200℃では4W/(m・K)であった。−20℃以上1000℃以下の中のある温度領域において熱伝導率が増加することを確認した。
(実施例12)
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
下記第一の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様に、熱ダイオードを作製し、試験を行った。得られた結果(比J1/J2)を表1に示す。
(第一の材料)
平均粒径25nmの窒化珪素粉末をプレス成形して、直径30mm、厚さ6mmの円盤状の成形体を準備した。この成形体を窒素雰囲気中で1400度で焼成し、多孔質な窒化珪素焼結体を得た。
平均粒径25nmの窒化珪素粉末をプレス成形して、直径30mm、厚さ6mmの円盤状の成形体を準備した。この成形体を窒素雰囲気中で1400度で焼成し、多孔質な窒化珪素焼結体を得た。
この焼結体を電子顕微鏡で観察し、その画像から、構成している窒化珪素粒子および気孔についての値を計測した。任意に選択した10個の窒化珪素粒子の粒径の平均値は30nmであり、気孔径の平均値は30nmであった。また、任意に選択した10個の気孔について、その気孔とその周辺の気孔のうち最も近接した気孔との間隔を計測したところ、その平均値は30nmであった。前述のように、Si3N4のフォノンの平均自由行程は、20nmであり、気孔の間隔はフォノンの平均自由行程の0.1倍以上、100倍以下であることを確認した。
この焼結体の熱伝導率を測定したところ、室温(25℃)では2.2W/(m・K)、100℃では3.3W/(m・K)、200℃では4.5W/(m・K)であった。−20℃以上1000℃以下の中のある温度領域において熱伝導率が増加することを確認した。
表1に示すように、実施例1〜12は、ある方向に熱を伝えやすく、その逆方向には熱を伝えにくい熱ダイオード機能を示した。
本発明の熱ダイオードは、一方向に熱を伝えやすいため、熱を有効に利用する部材として利用することができる。
1:第一の材料、2:第二の材料、3:熱ダイオード。
Claims (8)
- −200℃以上1000℃以下の中のある温度領域において熱伝導率が増加するセラミックス材料である第一の材料と、
前記温度領域において前記熱伝導率が減少する第二の材料と、が接合されて形成された熱ダイオード。 - 前記第一の材料の微構造の代表長さLaが1nm〜10μmである請求項1に記載の熱ダイオード。
- 前記第一の材料は、母材に異種材料が分散した複合材料によって構成され、異種材料粒子と異種材料粒子の間隔GIが前記微構造の前記代表長さLaであり、前記異種材料粒子の粒径が1nm〜1000nmである請求項2に記載の熱ダイオード。
- 前記第一の材料の前記異種材料粒子と前記異種材料粒子の間隔GIの平均値をGIaveとするとき、前記異種材料粒子と前記異種材料粒子の間隔GIが0.1GIave以上50GIave以下である請求項3に記載の熱ダイオード。
- 前記第一の材料は、多孔体によって構成され、前記多孔体中の気孔と気孔の間隔PIが前記微構造の前記代表長さLaであり、気孔径が1nm〜1000nmである請求項2に記載の熱ダイオード。
- 前記第一の材料の前記気孔と前記気孔の間隔PIの平均値をPIaveとするとき、前記気孔と前記気孔の間隔PIが0.1PIave以上50PIave以下である請求項5に記載の熱ダイオード。
- 前記第一の材料は、多結晶によって構成され、結晶粒子の粒径dが前記微構造の前記代表長さLaであり、前記粒径dが1nm〜1000nmである請求項2に記載の熱ダイオード。
- 前記第一の材料の前記結晶粒子の前記粒径dの平均値をdaveとするとき、前記粒径dが0.1dave以上50dave以下である請求項7に記載の熱ダイオード。
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