JPWO2014196534A1 - 光反射フィルムおよびエッジライト型バックライト - Google Patents

光反射フィルムおよびエッジライト型バックライト Download PDF

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Abstract

以下の(i)〜(iv)を満たし、特にエッジライト型バックライトに使用される反射シートに好適な光反射フィルム。(i) 少なくとも2層を積層したフィルムである。(ii) 一方の面と他方の面の表面粗さSRaの差が0.5μm以上である。(iii) 前記一方の面の表面粗さ(SRa)を他方の面の表面粗さ(SRa)で除した値が6.0以上である。(iv) フィルム全体の厚みT(μm)、曲げ剛性度S(mN・m)が1 ≦ S/T×1000 ≦ 25の式を満たす。

Description

本発明はフィルム両面の表面粗さ及びフィルムの曲げ剛性度が特定の範囲にあることにより、画面内の輝度の均斉度の低下を抑制でき、反射特性にも優れた光反射フィルムに関するものである。また、本発明の光反射フィルムは画像表示用のバックライト装置およびランプリフレクターの反射シート、照明用器具の反射シート、照明看板用反射シート等に好適に使用され、特に画像表示用のエッジライト型バックライト装置の反射シートに好適に使用することができるものである。
液晶ディスプレイや照明看板等に用いられる背面光源(バックライト)には、その光エネルギーの有効利用のため、多くの場合光反射フィルムが設置されている。背面光源はその光源の位置する場所により、直下型とエッジライト型に分類される。直下型とは光源がディスプレイでいうところの画面奥に配置されるタイプであり、エッジライト型とは画面縁に光源が設置され、画面方向へ光を変換する導光板とともに使用される。
近年、背面光源用の光源として、消費電力量が小さく高出力化が可能な発光ダイオード(以下、LEDと表記)の採用により、大型の液晶ディスプレイにおいても、従来のバックライト装置の背面に光源を配置させる方式から光源を側面に配置させた薄型化に有利な方式が採用されている。このような大型のLEDバックライトの筐体には、筐体の強度向上や電気配線と基板格納のために高さ5〜10mm程度の凹凸状の加工や、LED光源に近い筐体端部に放熱用の溝加工が設けられていることがある。また、エッジライト型バックライトにおいては、導光板と反射板が接する構造であるため、上述のような不均一な筐体機構を有するバックライトにおいて、導光板と反射板が互いに押し付けあったり、こすれたりすることで、一方が他方を傷つけたり、密着を生じることで、部分的に輝度の高い部分が発生する(以下輝点むらと表記する)ことがあった。
このような問題に対し、特許文献1や2では、軟質ビーズを含む層を基材シート層に積層した反射シートが開示されているが、機構・筐体の有する凹凸状態や、光源から発せられる熱によって、あるいは、用いられる導光板のタイプによっては、輝点むらを抑制する効果が十分ではないことがあった。
また、特に大型の液晶ディスプレイ等において、大型であるが故に光反射シート自身が上述の筐体の溝等において撓みが発生し、結果光反射シートの撓みに沿ってバックライトとしての輝度が変化する(撓みが視認される。以下、撓みむらと表記する)という問題が発生することがあった。このような問題に対し、光反射シートを筐体に貼り付けることで光反射シートの撓みを回避する方法が特許文献3に開示されているが、工程が増加することによる製造コスト増等の問題があった。
特開2003−92018号公報 特表2008−512719号公報 特開2010−230804号公報
液晶ディスプレイ用のエッジライト型のバックライトにおいて、近年の大画面化等の設計の変化により、従来の光反射シートでは、導光板との接触による傷つけや密着による輝点むらを引き起こす場合があった。
また、特に大画面の液晶ディスプレイにおいては、前記の問題に加えて、筐体に設けられた溝等で光反射シートが撓むことにより、撓みむらが視認されるという問題があった。
本発明は上記輝点むら、撓みむらの問題を低減し、液晶ディスプレイの画面の均斉度を向上させる光反射フィルムを提供することを目的する。特に、LED光源を側面に配置させたエッジライト型のバックライト装置において、好適に用いられる光反射フィルムを提供することを目的する。
上記課題を解決する本発明の光反射フィルムは、以下の(i)〜(iv)を全て満たすものである。
(i)少なくとも2層を積層したフィルムであること
(ii)一方の面と他方の面の表面粗さSRaの差が0.5μm以上であること
(iii)前記一方の面の表面粗さ(SRa)を他方の面の表面粗さ(SRa)で除した値が6.0以上であること
(iv)フィルム全体の厚みT(μm)、曲げ剛性度S(mN・m)が
1 ≦ S/T×1000 ≦ 25
の式を満たすこと。
本発明によれば、反射特性を維持しつつ、バックライトに用いた際、輝点むら、撓みむらを含めた輝度むらの発生を抑えた、画面の均斉度に優れた光反射フィルムを得ることができる。従って、エッジライト型のバックライト装置に好適に使用することができる。また、剛性が高く、輝度にも優れているため、加工、組み立て時に生じる折れ、ひっかき跡を低減でき、薄型大画面用LEDバックライト装置に限らず液晶ディスプレイ全般の反射シートとしても、好適に使用することができる。
本発明の光反射フィルムを組み込んだエッジライト型バックライト装置の概略断面図の一例である。
本発明者らは、前記課題の解決、すなわちLED光源を画面縁部に配置させたエッジライト型のバックライト装置に組み込んだ際に、輝点むら、撓みむらを含めた輝度むらの発生を抑えた、画面の均斉度の高い光反射フィルムについて鋭意検討した結果、特定の構成を有する光反射フィルムが、かかる課題を解決することができることを見出し究明したものである。
本発明の光反射フィルムは、少なくとも2層を積層したフィルムである。この積層のための方法は、特に限定されず、共押出による方法、基材フィルムに対してドライあるいはウェットのコーティングを行う方法等、任意に選択できる。また、積層する樹脂は各層が同じ樹脂でできていてもよいし、異なる樹脂を積層してもよい。
本発明に用いられる樹脂として、例えばポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートといったポリエステル樹脂、ポリエチレン・ポリプロピレンやポリシクロオレフィン等のポリオレフィン樹脂、あるいはポリアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂が挙げられる。中でもポリエステル樹脂が価格、入手性の点等から好ましく用いられる。さらに各層を構成する樹脂は2種類またはそれ以上のものを共重合していてもよく、異なる樹脂をブレンドしていてもよい。
また、各層の樹脂中には、本発明の効果を阻害しない範囲内で各種添加物、たとえば蛍光増白剤、架橋剤、耐熱安定剤、耐酸化安定剤、紫外線吸収剤、有機の滑剤、無機の微粒子、充填剤、耐光剤、帯電防止剤、核剤、染料、分散剤、カップリング剤などが添加されていてもよい。
積層する厚みの比は特に規定されないが、反射性能を発現する層が全厚みの70%以上が好ましく、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは85%以上である。なお、本発明の光反射フィルムが複数の層を含む場合は、全厚みとは複数の層の合計厚みをいうものとする。
また、本発明の光反射フィルムは、後述する方法により測定した両面の表面粗さSRaについて
一方の面と他方の面の表面粗さSRaの差(以下単に表面粗さの差ということがある)が0.5μm以上であること、
及び、前記一方の面の表面粗さ(SRa)を他方の面の表面粗さ(SRa)で除した値(以下単に表面粗さの比ということがある)が6.0以上であること、
が好ましい。
本発明の光反射フィルムは表面粗さの差が前記の範囲にあることでバックライトに組み込んだ際に導光板との適度な滑り性及び、テープ等による固定をしなくとも筐体との適度な密着性が付与されるため、輝点むらが発生しにくくなくなると考えられる。一方、表面粗さの差がかかる範囲にない場合は、導光板と光反射フィルムが押し付けたり、擦られた際に、導光板が光反射フィルムを傷つけたり、逆に光反射フィルムが導光板を傷つける場合がある。
表面粗さの差は0.5μm以上が好ましく、1.0μm以上がより好ましく、さらに好ましくは1.5μm以上である。表面粗さの差に特に上限はないが、フィルムの上に設けられる凹凸形状を考慮すると、100μm以下が一般的である。また、表面粗さの比は6.0以上が好ましく、10.0以上がより好ましく、さらに好ましくは15.0以上である。
なお、本発明において、「一方の面と他方の面の表面粗さSRaの差」とは、表面粗さSRaの数値が大きい面の値から小さい面の値を引くものとし、「一方の面の表面粗さ(SRa)を他方の面の表面粗さ(SRa)で除した値(表面粗さの比)」は、表面粗さの数値の大きい面の値を小さい面の値で割った値である。本発明の光反射フィルムの表面粗さをかかる範囲に調整する方法については、後述する。
また、本発明の光反射フィルムは、フィルム全体の厚みT(μm)、曲げ剛性度S(mN・m)が
1 ≦ S/T×1000 ≦ 25
の式を満たすことが好ましい。フィルム全体の厚みT(μm)、曲げ剛性度S(mN・m)の測定方法は後述の通りである。
S/T×1000が1未満の場合、シート断裁加工時や組み立て時に折れが生じたり、筐体の凹凸部による反射シートの撓みによる輝度むら(撓みむら)を発生したりする場合がある。一方、S/T×1000が25を超えると、フィルムの搬送性や巻き取り性から好ましくない場合がある。S/T×1000の値は好ましくは5以上25以下、より好ましくは5以上20以下、さらに好ましくは7以上18以下、特に好ましくは7以上15以下である。
本発明の光反射フィルムの、光反射性を発現させる方法は特に限定されず、例えば、樹脂フィルムの上に金属層を蒸着した反射フィルム、樹脂層内に空隙を多数有することで反射性能を発現する白色反射フィルム、樹脂層内に屈折率の異なる粒子を含有させることで反射性能を発現させた白色反射フィルム、屈折率の異なる複数の樹脂を100nm〜1,000nm程度の厚みで交互に厚みを徐々に変化させながら多層積層することで反射性能を発現させた光反射フィルム等が挙げられる。また、本発明の光反射フィルムは上記の方法を複数組み合わせたものであってもよい。
これらの方法の中では、樹脂層内に空隙を多数有する白色反射フィルムが製造コストの点で好ましい。樹脂層内に空隙を多数作る方法は、発泡剤を用いる方法や核剤を含有する樹脂を押出した後に1軸または2軸に延伸することで空隙を作る方法が挙げられるが、後者の方法が一般に工程数が少ないことから好ましく用いられる。
また、本発明の光反射フィルムは、後述する方法により測定した相対反射率(以下単に反射率という場合がある)が少なくとも片面について95%以上であることが好ましい。より好ましくは、98%以上であり、さらに好ましくは100%以上である。光反射フィルムの反射率が95%未満である場合には、バックライトとしての輝度が不足する場合がある。本発明の光反射フィルムをバックライトに設置する際は、反射率の高い方の面を反射面として使用する(光源側に向ける)ことが好ましい。
本発明の光反射フィルムの両面の表面粗さについて、
一方の面と他方の面の表面粗さSRaの差が0.5μm以上であり、
かつ前記一方の面の表面粗さ(SRa)を他方の面の表面粗さ(SRa)で除した値が6.0以上
とするための方法は特に指定されないが、例えば、両表層に異なる樹脂層が現れるように共押出する方法、両表層の樹脂層に異なる粒子等の添加剤を添加する(一方の表層のみに添加することを含む)ことで表面粗さをコントロールする方法、樹脂フィルムの片面にウェットあるいはドライのコーティングにより別の層を設ける方法、金型に押し当てる熱成形したり樹脂を硬化させたりする方法等が挙げられる。
中でも、ウェットコーティング法において粒子を添加する方法が簡便であるため好ましく、さらに前記粒子が有機粒子であることが、導光板に対する傷つけ性の面から好ましい。
前記有機粒子は、アクリル、ウレタン、ナイロン、シリコーン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオレフィン等各種用いることができる。また前記有機粒子のうち異なるモノマーを共重合したものや、複数種を混合して用いてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲内で各種添加物、たとえば蛍光増白剤、架橋剤、耐熱安定剤、耐酸化安定剤、紫外線吸収剤、充填剤、耐光剤、帯電防止剤、核剤、染料、カップリング剤などが添加されていてもよい。
本発明の光反射フィルムにおいて有機粒子を含むコーティングをする際に有機粒子を固定化するために用いられるバインダー樹脂は各種樹脂を用いることができ、アクリル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィン等各種樹脂を用いることができる。前記樹脂のうち異なるモノマーを共重合したものや、複数種を混合して用いてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲内で各種添加物、たとえば蛍光増白剤、架橋剤、耐熱安定剤、耐酸化安定剤、紫外線吸収剤、充填剤、耐光剤、帯電防止剤、核剤、染料、カップリング剤などが添加されていてもよい。
本発明の光反射フィルムは、前記有機粒子の形状は特に規定されないが、導光板に対する傷つけ性を考慮すると、球状であることが好ましい。ここでいう球状とは必ずしも真球だけを意味するのではなく、粒子の断面形状が円形、楕円形、ほぼ円形、ほぼ楕円形など曲面で囲まれているものを意味する。また、光反射フィルム表面が傷付くことを防止したり、光反射フィルム表面についた傷を見えにくくしたりする際には不定形の無機粒子および/または不定形の有機粒子を用いることが好ましく、さらに不定形粒子は球状粒子と比較して、経済的に有利な場合がある。
また、本発明の光反射フィルムは前記有機粒子の体積平均粒子径が5μm以上50μm以下であることが好ましい。体積平均粒子径の求め方については後述する。体積平均粒子径が5μm未満であると、導光板との貼りつきによる輝度むらが生じる場合がある。また、体積平均粒子径が50μmを超えると、塗布性の観点から好ましくない場合がある。体積平均粒子径のより好ましい範囲は10μm以上40μm以下であり、さらに好ましくは20μm以上30μm以下である。また、体積平均粒子径の異なる複数種の粒子を混合して用いてもよい。
本発明において、フィルム全体の厚みT(μm)、曲げ剛性度S(mN・m)が
1 ≦ S/T×1000 ≦ 25
の式を満たすためには、以下の(1)〜(4)を全て満たす構成であることがより好ましい。
(1) 実質的に空洞を含有しない層(以下A層と略することもある)と空洞を含有する層(以下B層と略することもある)とを有すること。
(2) 前記空洞を含有する層(B層)が、マトリックス樹脂に非相溶な樹脂および無機粒子を含有すること。
(3) 前記空洞を含有する層(B層)全体の質量を100質量%とした際、前記マトリックス樹脂に非相溶な樹脂の含有量が5質量%以上12質量%未満であること。
(4) 前記空洞を含有する層(B層)全体の質量を100質量%とした際、前記無機粒子の含有量が15質量%以上30質量%未満であること。
なお、本発明の光反射フィルムは、上述のA層及びB層の2層からなるものであってもよいし、他の層をA層、B層の間あるいは外側に有していてもよい。
また、本発明の光反射フィルムは、コーティング以外の層の層数が2層以上であることが好ましく、2層以上の場合、実質的に空洞を含有しない層(A層)と空洞を含有する層(B層)とを含む2層以上であることが好ましいのは上述の通りである。なお、より好ましくはA層/B層/A層の3層構成である。なお、コーティング以外の層には、例えば粘着層を介して他のフィルムをラミネートしたような場合の粘着層や他のフィルムもそれぞれ1層とカウントするものとする。
また、コーティング以外の層の層数を多くすると、
1 ≦ S/T×1000 ≦ 25
の式を満たしやすくなるが、一方で、層数を多くすると製造工程が複雑になったり、多くの材料が必要になったりすることから、製造コストが高くなる場合がある。コーティング以外の層の層数の上限については、5層以下であることが好ましく、より好ましくは4層以下であり、さらに好ましくは3層以下である。
本発明では、上記(1)から(4)を全て満たす構成であることがより好ましいのは上述の通りである。そして、上記(1)から(4)を全て満たす構成とすることで、コーティング以外の層の層数が比較的少ない場合でも、好適に本発明の効果を発現させることができる。
前記空洞を含有するB層にはマトリックス樹脂に非相溶な樹脂および無機粒子を共に含有することが好ましい。本発明において、マトリックス樹脂とは、後述する(〔物性値の測定ならびに効果の評価方法〕(1)フィルム総厚みT・積層構成の有無・各層厚みの項参照)断面SEM観察法により観察される切削面のうち、空洞及び無機粒子を除いた部分のうち最も多くの面積を占める樹脂成分のことをいう。
複数の樹脂が共重合されている場合や、完全にブレンドされている場合、あるいは、添加剤が均一に樹脂中に溶けている場合は、これらを一まとめにしてマトリックス樹脂という。例えば、B層のマトリックス樹脂がポリエステルの場合、マトリックス樹脂に非相溶な樹脂(以下、非相溶樹脂と略すことがある)としては、単独重合体であっても共重合体であってもよく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、フッ素樹脂などが好適に用いられる。これらは2種以上を併用してもよい。上記の非相溶樹脂の中でも、特にポリエステル樹脂との臨界表面張力差が大きく、延伸後の熱処理によって変形しにくい樹脂が好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテンなどの結晶性ポリオレフィンや非晶性シクロオレフィン系コポリマー、および、これらの共重合体が挙げられる。
非相溶樹脂を含有することにより、延伸時に非相溶樹脂を核とした空洞が生まれ、この空洞界面により光反射が起きる。したがって高い反射率を得るためには、この空洞を増やせばよい。しかし、空洞の増加は、空洞同士の結合により反射界面を減少させることがある上に、反射フィルムの強度低下につながり、反射フィルムに局所的な力がかかった際に空洞が破壊しやすくなる。そのため、薄型大画面用のLEDバックライト筐体に反射フィルムが組み込まれた際に、筐体の凹凸部や導光板の凹凸部により反射フィルムにひっかき跡ができ、輝度むらを発生させる場合がある。空洞の過剰な増加は、光反射フィルムの見かけ密度を低下させ、剛性度が低下するため、ハンドリング性の観点から好ましくない場合がある。またそのような光反射フィルムは、加工、組み立て時に生じる折れ、筐体の凹凸部による反射フィルムの撓みが生じ、輝度むらとなる場合がある。
一方、無機粒子は光を散乱させるため、反射率を向上させる。しかし、無機粒子の過剰な添加は、無機粒子の光吸収により反射性能が低下したり、また無機粒子の凝集により反射率の向上効果を低減させたり、また製膜安定性を損なう場合がある。さらに、本発明のように非相溶樹脂と併用した場合には、非相溶ポリマーを核とした空洞の均一な生成を阻害する場合がある。
したがって、画面の輝度均斉度を高め、曲げ剛性度に優れ、かつ高い輝度を維持するためには、本発明の光反射フィルムは、見かけ比重が0.6g/cm以上であることが好ましく、より好ましくは、0.7g/cm以上であり、さらに好ましくは0.75g/cm以上である。見かけ比重が0.6g/cm未満であると、輝度は高くなるが、剛性度が低下するため、筐体の凹凸部による反射フィルムの輝度むらが発生しやすくなる場合がある。見かけ比重の上限は特に制限はされないが、製造コストを考えると2.0g/cm以下であることが好ましい。
本発明において、B層中に含有させる非相溶樹脂は、マトリックス樹脂中に数平均粒径が0.4μm以上3.0μm以下で分散していることが、適切な反射界面数、フィルム強度を得る上で好ましく、さらに好ましくは0.5μm以上1.5μm以下の範囲である。ここでいう数平均粒径とは、フィルムの断面を切り出し、その断面を(株)日立製作所製走査型電子顕微鏡(FE−SEM)S−2100Aを用いて観測される非相溶樹脂100個の面積を求め、真円に換算した際の直径の平均値である。
本発明において、B層中に含有させる無機粒子は、例えば炭酸カルシウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、硫化亜鉛、塩基性炭酸鉛(鉛白)、硫酸バリウムなどが挙げられるが、これらの中で、400〜700nmの可視光域において吸収の少ない炭酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタンなどが反射特性や隠蔽性、製造コスト等の観点で好ましい。本発明において、フィルムの巻取り性、長時間の製膜安定性、反射特性向上の観点から、硫酸バリウム、二酸化チタンが最も好ましい。
無機粒子の粒径としては、数平均粒径で0.1μm以上3.0μm以下のものを使用することが優れた反射性、隠蔽性を実現する上で好適であり、より好ましくは0.3μm以上2.0μm以下、さらに好ましくは0.5μm以上1.5μm以下である。
本発明において、B層中に含有させる非相溶樹脂の好ましい含有量は、空洞を含有する層(B層)全体の質量を100質量%とした際、5質量%以上12質量%未満であり、さらに好ましくは、7質量%以上11質量%以下である。また、B層中に含有させる無機粒子の好ましい含有量は、B層全体の質量を100質量%とした際、15質量%以上30質量%未満であり、さらに好ましくは、17質量%以上25質量%以下である。非相溶樹脂の含有量を増やすことで空洞数が増えるため、見かけ比重は低下する。また、無機粒子の含有量が増えると、非相溶樹脂により生成した空洞同士が結合することがある。見かけ比重は延伸条件にも左右されるためこの限りではないが、B層中に含有させる非相溶樹脂および無機粒子の含有量を上記範囲とすることが、見かけ比重が0.6g/cm以上2.0g/cm以下とする上で好ましい。
本発明において、曲げ剛性度に優れ、光反射フィルムの撓みに起因する輝度むらを抑制した反射フィルムを得るためには、B層の非相溶樹脂、無機粒子の含有量を上記範囲にする他、A層の厚みをTA(μm)、フィルム全体の厚みをT(μm)とした時、TA/Tが0.05以上0.15以下であることがより好ましい。さらに好ましくは0.06以上0.10以下である。TA/Tが0.05未満であると、曲げ剛性度が低下する場合がある。一方、TA/Tが0.15を超える場合、A層における光エネルギーのロスが無視できなく、反射層であるB層の割合が減ることから、反射性能(輝度)が低下する場合がある。
本発明において、A層は実質的に空洞を含有しない層であることが好ましい。実質的に空洞を含有しないとは、空隙率が10%未満である層状態をいう。従って、A層の厚みは、断面を電子顕微鏡観察したときに実質的に空洞が含有されていない層の厚みをいう。一方、B層の厚みは、断面を電子顕微鏡観察したときに空洞が含有されている層の厚みをいう。また、異種材料を積層した場合等、電子顕微鏡観察によりその界面がはっきり観察される場合には表面からその界面までの厚みを測定することもできる。なお、空隙率とは後述する(〔物性値の測定ならびに効果の評価方法〕(1)フィルム総厚みT・積層構成の有無・各層厚みの項参照)断面SEM観察法により観察される切削面に占める空隙の面積割合で定義される。具体的には所定の倍率で撮影した断面の空隙部分の面積を断面の面積で除した値をいう。
本発明において、光反射フィルム全体の厚みは特に規定されないが、70μm以上400μm以下であることが好ましい。より好ましくは90μm以上380μm以下である。光反射フィルム全体の厚みが70μm未満であると反射率が不足したり、また曲げ剛性度が不足し、撓みを発生しやすくなる場合がある。また、上限は特に制限する必要はないが、400μmを超えるとこれ以上厚くしても反射率の上昇が望めず、製造コストも高くなる場合がある。
〔物性値の測定ならびに効果の評価方法〕
本発明の物性値の評価方法ならびに効果の評価方法は次の通りである。
(1)フィルム全体の厚みT・積層構成の有無・各層厚み・空隙率
フィルム全体の厚みTは、JIS C2151:2006に準じて測定した。各層厚み・積層構成の有無については、以下の通り判定、算出した。光反射フィルムをミクロトームを用いて厚み方向に潰すことなく切断し、切片サンプルを得た。該切片サンプルの断面を(株)日立製作所製走査型電子顕微鏡(FE−SEM)S−2100Aを用いて、積層構成の有無を判定するとともに、撮像から各層厚みを採寸し、各層厚みと厚み比を算出した。なお、測定に当たっては、フィルム断面を電子顕微鏡で撮影した画像の縦方向において、縦方向の長さの1/2以上がフィルムの全体厚みの長さとなるよう、倍率を200倍〜10,000倍にて適宜調整して画像を撮影し、測定した。空隙率は切片サンプルの断面を(株)日立製作所製走査型電子顕微鏡(FE−SEM)S−2100Aを用いて、2,500倍の倍率で撮像し、得られた画像内の空隙部分の面積を断面の面積で除した値とした。
(2)表面粗さSRa
JIS B0602:2001に準じて、(株)小坂研究所製微細形状測定機サーフコーダET4000Aを用いて以下の条件にて測定した。
・測定端子:ダイヤモンド製、先端R=2μm
・測定力:100μN
・測定長さ:1mm
・測定速度:0.1mm/秒
・カットオフ値:0.08mm。
(3)見かけ密度
フィルムを100mm×100mm角に切取り、ダイアルゲージ((株)三豊製作所製No.2109−10)に、直径10mmの測定子(No.7002)を取り付けたものにて10点の厚みを測定し、厚みの平均値d(μm)を計算した。また、このフィルムを直示天秤にて秤量し、重さw(g)を1.00×10−4gの単位まで読み取る。下記の式で計算される値を見かけ密度とした。
見かけ密度=w/d×100 (g/cm)。
(4)曲げ剛性度S
曲げ剛性度は、JIS P8125:2000による曲げ角度15°におけるものであり、テーパー式剛性度試験器TELEDYNE MODEL150−D(NORTH Tonowanda、New York USA製)を使用して求めた。
(5)相対反射率
(株)日立ハイテクノロジーズ製分光光度計(U−3310)に積分球を取り付け、標準白色板(酸化アルミニウム)を100%とした時の反射率を波長560nmにおける相対反射率として測定した。本発明の光反射フィルムの両面について測定し、反射率の高い方の値を採用した。
(6)各層構成物の同定・定量
剥離等の方法により構成する層毎に分けた。各種溶媒・水溶液へ溶解させた後、ろ過により溶解物と沈殿を分取し、NMR、IR、EDX、蛍光X線法、ICP発光分析法等の分析により同定、定量を行った。なお、有機粒子については、IRにより同定、定量を行うことによってその組成を分析した。
(7)相対輝度・輝点むら及び撓みむら評価
40インチ液晶テレビ(Samsung社製、PAVV UN40B7000WF)を分解し、LEDを光源とするエッジライト型のバックライトを取り出した。バックライトの発光面の大きさは、89.0cm×50.2cmであり、対角の長さは102.2cmであった。さらにバックライトから光学フィルム3枚、導光板(アクリル板、4mm厚み、凸部15μm)及び反射フィルムを取り出し、本発明の光反射フィルムを搭載されていた反射フィルムと同じ形状、大きさに裁断した。搭載されていた反射フィルムの代わりに裁断した各実施例及び比較例の反射フィルムを表面粗さSRaの大きな面が導光板側を向くように設置し、導光板及び光学フィルム3枚を分解前と同じ順序及び方向で設置した。
相対輝度に関しては、コニカミノルタオプティクス(株)製二次元色彩輝度計CA−2000Wを用いて、白色反射フィルム“ルミラー”(登録商標)#250E6SL(東レ(株)製)を基準サンプル(100%)とし、以下の判定基準により評価した。
A:103%以上
B:102%以上103%未満
C:101%以上102%未満
D:101%未満
一方、輝度むらに関しては、500lxの照明環境下または暗所環境下での正面視及び斜め視にて目視で輝度むらとして認識できるものを観察し、光反射シートと導光板の密着、傷つけによる「輝点むら」(輝度の高い部分がドットとして観察されること)と、光反射シートの撓みによる「撓みむら」(明暗が波状に観察されること)それぞれについて下記の通り評価した。
[輝点むら]
A:優良 (暗所環境下において、正面視・斜め視いずれの視角からも、輝点むらが視認されない。)
B:良好 (暗所環境下において、輝点むらが正面視では見えないが、斜め視では視認される。)
C:比較的良好 (500lxの照明環境下においては、正面視・斜め視いずれの視角からも、輝点むらが視認されないが、暗所環境下において、輝点むらが視認される。)
D:やや劣る (500lxの照明環境下においては、輝点むらが正面視では見えないが、斜め視では視認される。)
E:劣る (500lxの照明環境下において、輝点むらが正面視・斜め視いずれの視角からも、輝点むらが視認される。)
F:非常に劣る (500lxの照明環境下、非常に強い輝点むらが視認される。)
[撓みむら]
A:優良 (暗所環境下において、正面視・斜め視いずれの視角からも、撓みむらが視認されない。)
B:良好 (暗所環境下において、撓みむらが正面視では見えないが、斜め視では視認される。)
C:比較的良好 (500lxの照明環境下においては、正面視・斜め視いずれの視角からも、撓みむらが視認されないが、暗所環境下において、撓みむらが視認される。)
D:やや劣る (500lxの照明環境下においては、撓みむらが正面視では見えないが、斜め視では視認される。)
E:劣る (500lxの照明環境下において、撓みむらが正面視・斜め視いずれの視角からも、撓みむらが視認される。)
F:非常に劣る (500lxの照明環境下、非常に強い撓みむらが視認される。)。
(8)塗布層の粒子の体積平均粒子径
塗布(以下、コーティングと呼ぶこともある)層の粒子の体積平均粒子径は、次の手順により求めた。
サンプルの表面を有機溶剤に浸漬して、塗布層を剥離採取した後、スライドガラスに圧着・摺動することで粒子を塗布層から脱落させた。
採取した粒子の体積平均粒子径は、細孔電気抵抗法を利用した粒度分布測定装置としてコールターマルチサイザーIII(ベックマン・コールター(株)製)を用い、粒子が細孔を通過する際の粒子体積に相当する電解液分の電気抵抗を測定することによって測定した。まず、容器に微少量のサンプルを薄い界面活性剤水溶液に分散させた。次いで専用電解液を容器に添加した。その後通過粒子数が10万個になるまで体積粒子径の計測を続けて自動計算させ、体積平均粒子径を求めた。
本発明を実施例に基づいて説明する。
[実施例1]
数平均分子量4,000のポリエチレングリコールを使用し、重合後のポリエチレンテレフタレートの色調(JIS K7105:1981、刺激値直読方法で測定)がL値62.8、b値0.5、ヘイズ0.2%であるポリエチレンテレフタレートを使用し、ポリエチレンテレフタレート85質量部、ポリメチルペンテン15質量部を調整混合し、180℃で3時間乾燥させた後、280℃に加熱された押出機Bに供給(B層)した。
一方、ポリエチレンテレフタレート63質量部と、数平均粒径3.5μmの二酸化珪素粒子ポリエチレンテレフタレートマスター(マスターチップ総量に対して二酸化珪素6質量%含有)83質量部と、ポリエチレンテレフタレートにイソフタル酸を18mol%共重合したもの(PET/I)を17質量部とを180℃で3時間真空乾燥した後、280℃に加熱された押出機Aに供給(A層)した。
同様に、ポリエチレンテレフタレート70質量部、PET/I20質量部、および硫酸バリウム10質量部を調整混合し、180℃で3時間乾燥させた後、280℃に加熱された押出機Cに供給(C層)した。
これらポリマーをA層/B層/C層となるように積層装置を通して積層し、Tダイよりシート状に成形した。さらにこのシートを表面温度25℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フィルムを85〜98℃に加熱したロール群に導き、長手方向に3.6倍縦延伸し、21℃のロール群で冷却した。続いて、縦延伸したフィルムの両端をクリップで把持しながらテンターに導き120℃に加熱された雰囲気中で長手に垂直な方向に3.6倍横延伸した。その後テンター内で200℃の熱固定を行い、均一に徐冷後、室温まで冷却し二軸延伸された積層フィルムを得た。光反射フィルムとしての物性は表1の通りであった。
[実施例2]
ポリエチレンテレフタレート85質量部と、ポリメチルペンテン15質量部とを調整混合し、180℃で3時間乾燥させた後、280℃に加熱された押出機Bに供給(B層)した。一方、ポリエチレンテレフタレート63質量部と、数平均粒径3.5μmの二酸化珪素粒子ポリエチレンテレフタレートマスター(マスターチップ総量に対して二酸化珪素6質量%含有)17質量部と、PET/I20質量部とを180℃で3時間真空乾燥した後、280℃に加熱された押出機Aに供給(A層)した。
これらポリマーをA層/B層/A層となるように積層装置を通して積層し、Tダイよりシート状に成形し、実施例1と同様に二軸延伸し、未塗布の白色シート(ア)を得た。
上記とは別に、ポリエチレンテレフタレート98.5質量部と、数平均粒径3.5μmの二酸化珪素粒子ポリエチレンテレフタレートマスター1.5質量部(マスターチップ総量に対して二酸化珪素6質量%含有)とを180℃で3時間真空乾燥した後、280℃に加熱された押出機に供給、Tダイよりシート状に成形し、同様に二軸延伸することで、透明なシート(イ)を得た。
次いで、“ハルスハイブリッド”(登録商標)UV−G720T(アクリル系共重合体、濃度40質量%の溶液、(株)日本触媒製):67.5質量部、酢酸エチル:29.5質量部、および二酸化珪素粒子(富士シリシア化学(株)製 “サイロスフェア”(登録商標)C1504、体積平均粒径4.0μm):3質量部を攪拌しながら添加してなる塗液を準備した。前記の白色シート(ア)の片面に、メタバー#16を使用してこの塗液を塗布し、120℃、1分間の乾燥条件にて塗布層を設けた。続いて、塗布層を設けた面とは反対側の面に市販の厚さ25μmの基材レスタイプの粘着シートを貼合し、続いてシート(イ)を貼合することで、光反射フィルムを得た。
[実施例3]
“ハルスハイブリッド”(登録商標)UV−G720T(アクリル系共重合体、濃度40質量%の溶液、(株)日本触媒製):60質量部、酢酸エチル:34質量部、およびシリコーン粒子(日硝産業(株)製 “トスパール”(登録商標)145、体積平均粒径4.5μm):6質量部を攪拌しながら添加してなる塗液を準備した。実施例2の白色シート(ア)の片面に、メタバー#16を使用してこの塗液を塗布し、120℃、1分間の乾燥条件にて塗布層を設け、光反射フィルムを得た。
[実施例4]
“ハルスハイブリッド”(登録商標)UV−G720T(アクリル系共重合体、濃度40質量%の溶液、(株)日本触媒製):45質量部、酢酸エチル:43質量部、およびポリスチレン樹脂粒子(積水化成品工業(株)製 “TECHPOLYMER”(登録商標)SBX−8、体積平均粒径4.5μm):12質量部を攪拌しながら添加してなる塗液を準備した。実施例2の白色シート(ア)の片面に、メタバー#16を使用してこの塗液を塗布し、120℃、1分間の乾燥条件にて塗布層を設け、光反射フィルムを得た。
[実施例5]
“ハルスハイブリッド”(登録商標)UV−G720T(アクリル系共重合体、濃度40質量%の溶液、(株)日本触媒製):45質量部、酢酸エチル:43質量部、およびアクリル樹脂粒子(積水化成品工業(株)製 “TECHPOLYMER”(登録商標)MBX−5、体積平均粒径4.5μm):12質量部を攪拌しながら添加してなる塗液を準備した。実施例2の白色シート(ア)の片面に、メタバー#16を使用してこの塗液を塗布し、120℃、1分間の乾燥条件にて塗布層を設け、光反射フィルムを得た。
[実施例6]
“ハルスハイブリッド”(登録商標)UV−G720T(アクリル系共重合体、濃度40質量%の溶液、(株)日本触媒製):45質量部、酢酸エチル:43質量部、およびアクリル樹脂粒子(積水化成品工業(株)製 “TECHPOLYMER”(登録商標)MBX−40、体積平均粒径40μm):12質量部を攪拌しながら添加してなる塗液を準備した。実施例2の白色シート(ア)の片面に、メタバー#16を使用してこの塗液を塗布し、120℃、1分間の乾燥条件にて塗布層を設け、光反射フィルムを得た。
[実施例7]
“ハルスハイブリッド”(登録商標)UV−G720T(アクリル系共重合体、濃度40質量%の溶液、(株)日本触媒製):45質量部、酢酸エチル:43質量部、およびウレタン樹脂粒子(根上工業(株)製 “アートパール”(登録商標)C−400透明、体積平均粒径15μm):12質量部を攪拌しながら添加してなる塗液を準備した。実施例2の白色シート(ア)の片面に、メタバー#16を使用してこの塗液を塗布し、120℃、1分間の乾燥条件にて塗布層を設け、光反射フィルムを得た。
[実施例8]
“ハルスハイブリッド”(登録商標)UV−G720T(アクリル系共重合体、濃度40質量%の溶液、(株)日本触媒製):45質量部、酢酸エチル:43質量部、およびナイロン樹脂粒子(東レ(株)製SP−10、体積平均粒径10μm):12質量部を攪拌しながら添加してなる塗液を準備した。実施例2の白色シート(ア)の片面に、メタバー#16を使用してこの塗液を塗布し、120℃、1分間の乾燥条件にて塗布層を設け、光反射フィルムを得た。
[実施例9]
“ハルスハイブリッド”(登録商標)UV−G720T(アクリル系共重合体、濃度40質量%の溶液、(株)日本触媒製):45質量部、酢酸エチル:43質量部、およびナイロン樹脂粒子(東レ(株)製SP−20、体積平均粒径30μm):12質量部を攪拌しながら添加してなる塗液を準備した。実施例2の白色シート(ア)の片面に、メタバー#16を使用してこの塗液を塗布し、120℃、1分間の乾燥条件にて塗布層を設け、光反射フィルムを得た。
[実施例10]
“ハルスハイブリッド”(登録商標)UV−G720T(アクリル系共重合体、濃度40質量%の溶液、(株)日本触媒製):45質量部、酢酸エチル:43質量部、ナイロン樹脂粒子(東レ(株)製SP−20、体積平均粒径30μm):9質量部、およびアクリル樹脂粒子(積水化成品工業(株)製 “TECHPOLYMER”(登録商標)MBX−5、体積平均粒径5μm):3質量部を攪拌しながら添加してなる塗液を準備した。実施例2の白色シート(ア)の片面に、メタバー#16を使用してこの塗液を塗布し、120℃、1分間の乾燥条件にて塗布層を設け、光反射フィルムを得た。
[実施例11〜30]
各層の原料組成、厚み、フィルム総厚みを表2、3に記載したとおりに変更して未塗布の白色シートを作製した。実施例8と同様の塗布を行い、光反射フィルムを得た。
[比較例1、2]
原料組成を表4に記載したとおりに変更した以外は、実施例2と同様の方法で未塗布の白色シートを得た。これを光反射シートとしたが、両面の表面粗さの差が0.00μmであったため、輝点むらおよび撓みむらが視認され、バックライトへの使用に耐えなかった。
[比較例3]
“ハルスハイブリッド”(登録商標)UV−G720T(アクリル系共重合体、濃度40質量%の溶液、(株)日本触媒製):70質量部、酢酸エチル:28質量部、および二酸化珪素粒子(富士シリシア化学(株)製 “サイロスフォービック”(登録商標)100、体積平均粒径3.0μm):2質量部を攪拌しながら添加してなる塗液を準備した。実施例2の白色シート(ア)の片面に、メタバー#16を使用してこの塗液を塗布し、120℃、1分間の乾燥条件にて塗布層を設け、光反射フィルムを得た。両面の表面粗さの差及び比が十分ではなかったため、輝点むらおよび撓みむらが視認され、バックライトへの使用に耐えなかった。
[比較例4]
各層の原料組成、厚み、フィルム全厚みを表4に記載したとおりに変更して未塗布の白色シートを作製した。実施例8と同様の塗布を行い、光反射フィルムを得たが、S/T×1000の値が不足しており、撓みむらが顕著に視認され、バックライトへの使用に耐えなかった。
Figure 2014196534

Figure 2014196534

Figure 2014196534

Figure 2014196534

ここで、表1〜表4中の略号は次の内容を表す。すなわち、
PET:ポリエチレンテレフタレート、
PET/I:ポリエチレンテレフタレートにイソフタル酸を15mol%共重合したもの、
PET/CHDM:ポリエチレン−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(エチレングリコールに対し1,4−シクロヘキサンジメタノールが33mol%共重合されたポリエチレンテレフタレート共重合体)、
PBT/PTMG:ポリエステルエーテルエラストマブチレン/ポリ(アルキレンエーテル)フタレート(ブチレンテレフタレートに対し、アルキレングリコールが30mol%の共重合体)(商品名:東レデュポン社製“ハイトレル”(登録商標))、
二酸化珪素:数平均粒径3.5μmの二酸化珪素
二酸化チタン:数平均粒径0.25μmのルチル型酸化チタン
硫酸バリウム:数平均粒径1.4μmの硫酸バリウム
である。
本発明の光反射フィルムは、特にエッジライト型のバックライト用の反射板として好適に用いることが出来るほか、各種バックライト用反射板、照明装置用反射板としても好適に使用できる。
1:光反射フィルム
2:光源(LED)
3:導光板
4:光学シート
5:筐体

Claims (6)

  1. 以下の(i)〜(iv)の全てを満たす光反射フィルム。
    (i) 少なくとも2層を積層したフィルムである。
    (ii) 一方の面と他方の面の表面粗さSRaの差が0.5μm以上である。
    (iii) 前記一方の面の表面粗さ(SRa)を他方の面の表面粗さ(SRa)で除した値が6.0以上である。
    (iv) フィルム全体の厚みT(μm)、曲げ剛性度S(mN・m)が
    1 ≦ S/T×1000 ≦ 25
    の式を満たす。
  2. 少なくとも一方の面に、有機粒子を含むコーティングがなされている、請求項1に記載の光反射フィルム。
  3. 前記有機粒子が、ナイロン、アクリルおよびウレタンからなる群より選ばれる少なくとも1つからなる、請求項2に記載の光反射フィルム。
  4. 前記有機粒子の体積平均粒子径が5μm以上50μm以下である、請求項2または3に記載の光反射フィルム。
  5. 以下(1)〜(4)の全てを満たす、請求項1〜4のいずれかに記載の光反射フィルム。
    (1) 実質的に空洞を含有しない層と空洞を含有する層とを有すること。
    (2) 前記空洞を含有する層が、マトリックス樹脂に非相溶な樹脂および無機粒子を含有すること。
    (3) 前記空洞を含有する層全体の質量を100質量%とした際、前記マトリックス樹脂に非相溶な樹脂の含有量が5質量%以上12質量%未満であること。
    (4) 前記空洞を含有する層全体の質量を100質量%とした際、前記無機粒子の含有量が15質量%以上30質量%未満であること。
  6. 請求項1〜5のいずれかの光反射フィルムを搭載したエッジライト型バックライト。
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