JPWO2014170957A1 - バスバーおよびバスバーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

一つの面にネジ31を固定するネジ穴22を有する端子21を複数備え、複数並列に配置されるパワーモジュール20の前記端子21間を接続するとともに、自身に設けられる貫通孔13を前記ネジ穴22に合わせて、前記ネジ31を前記貫通孔13と前記ネジ穴22に挿入することによって前記パワーモジュール20に固定されるバスバー10において、前記端子21と接触する端子接触部の第1厚さが、他の領域の第2厚さよりも薄く、前記第1厚さは、前記ネジ31による固定によって当該バスバー10の前記端子21との接触面が前記端子21と密着するように変形可能な厚さである。

Description

この発明は、バスバーに関するものである。
大電流を制御する主回路モジュールでは、小型化が進行しており、電流密度が高くなる傾向にある。そのため、主回路モジュールに設けられる隣接する端子の間隔は、絶縁距離を確保することが必要であるが、高い電流量が要求される主回路モジュールでは、端子間隔は必要な絶縁距離まで縮小されてきている。主回路モジュール1個当たりの定格には上限があり、大容量クラスとなるとモジュールを必要な電流値となるように並列に使用する。
並列に使用する場合、一般的に銅などの金属からなるバスバーによって、複数の主回路モジュールの端子間が接続される。上記したように端子間が近くなってきているので、電流値を稼ぐためにはバスバーの厚さが増大する傾向にある。バスバーが厚くなると、バスバーが硬くなり、さらに加工時の平坦度を確保できなくなる。その結果、主回路モジュールの端子との接触面積を十分に確保することができず、接触抵抗が増加し、端子部での発熱が多くなってしまう。
ところで、電気自動車またはハイブリッド自動車に用いられる電池モジュールの電池セルの電極端子間を接続するバスバーに、電池セルに設けられた雄ネジを挿通可能な貫通孔の周縁に、電池セル側に略垂直に立ち上げられた変形部を設けた構造のものが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。このような変形部は、絞り加工の後に挿通孔を打ち抜くことで形成され、ナットの締め付けによる小さい力で変形させることができる。その結果、高さを一致させにくい複数の電池セル間でバスバーと電極端子との間の接触を十分に保つことが可能になる。
特開2012−113834号公報
しかし、特許文献1に記載の技術では、バスバーと電池セルの電極端子との間の接触は、バスバーに対して垂直に突出して設けられる変形部を潰した程度の面積しか確保することができない。また、十分に太いバスバーの場合には、ネジで突起部を潰すことが困難となる。すなわち、従来の技術では、バスバーと電極端子との間の接触面積を確保することができないという問題点があった。
この発明は上記に鑑みてなされたもので、複数のパワーモジュールの端子間を接続するバスバーにおいて、パワーモジュールの端子との接触面積を確保することができるバスバーを得ることを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかるバスバーは、一つの面に固定具を固定する穴を有する端子を複数備え、複数並列に配置されるパワーモジュールの前記端子間を接続するとともに、自身に設けられる貫通孔を前記穴に合わせて、前記固定具を前記貫通孔と前記穴に挿入することによって前記パワーモジュールに固定されるバスバーにおいて、前記端子と接触する端子接触部の第1厚さが、他の領域の第2厚さよりも薄く、前記第1厚さは、前記固定具による固定によって当該バスバーの前記端子との接触面が前記端子と密着するように変形可能な厚さであることを特徴とする。
この発明によれば、バスバーが厚くなって、下面(端子との接触面側)の平坦度が確保されなくても、パワーモジュールの端子との接触面積を確保することができ、パワーモジュールの端子との間の接触抵抗を下げることができるという効果を有する。また、放熱を確保するために、無駄にバスバーを厚くする必要がないという効果も有する。
図1は、実施の形態によるバスバーを備えるパワーモジュールの構成の一例を示す斜視図である。 図2は、実施の形態によるバスバーの長手方向に沿った断面図である。 図3は、実施の形態によるバスバーの他の構造を示す断面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるバスバーの好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、実施の形態によるバスバーを備えるパワーモジュールの構成の一例を示す斜視図であり、図2は、実施の形態によるバスバーの長手方向に沿った断面図である。
大電流用のスイッチング素子がモジュール化されたパワーモジュール20の上面には、複数の端子21が設けられている。各端子21にはバスバー10を固定する際に使用するネジ穴22が設けられている。各端子21間は、所定の絶縁距離を置いて配置されている。
バスバー10は、複数並列して配置されたパワーモジュール20の端子21間を接続するように設けられる。バスバー10には、並列に配置されるパワーモジュール20のネジ穴22に対応して貫通孔13が設けられる。貫通孔13が設けられる領域(以下、接触領域という)12は、第1厚さとされる。また接触領域12以外の領域11では、許容電流を流すことができるとともに、また放熱を行うことができる第1厚さよりも厚い第2厚さとされる。バスバー10は、パワーモジュール20の上面に配置された端子21上に、端子21のネジ穴22とバスバー10の貫通孔13とが一致するように載置され、固定部材であるネジ31によって固定される。この際、第1厚さとされる接触領域12は、ネジ締めによって下地の端子21の位置または形状に合わせて変形し(曲がり)、パワーモジュール20の端子21と密着する。
端子21との接触部分の厚さであるバスバー10の接触領域12の第1厚さは、ネジ31によって固定される際に、バスバー10の裏面と端子21との間で接触しない箇所が発生しないように、変形可能な厚さとされる。そのため、バスバー10の裏面全体の加工面の平坦度が確保されていなくても、パワーモジュール20の端子21との間の接触面積を確保することが可能になる。
このようなバスバー10は、バスバー10と略同じ長さと幅を有し、全体的に第2厚さを有する帯状部材を、パワーモジュール20の端子21と接触する部分について第1厚さとなるようにプレスまたは切削することで得られる。バスバー10として、たとえば銅、銅合金、ステンレス鋼などの金属材料または合金材料を用いることができる。
なお、図2のバスバー10は、一体的に形成された構造を有しているが、一体的に形成された構造を有するものでなくてもよい。図3は、実施の形態によるバスバーの他の構造を示す断面図である。この例では、第1厚さを有する金属材料または合金材料からなる第1帯状部材14と、パワーモジュール20の端子21と接触する部分以外の領域に、第1帯状部材14と同じ幅を有し、第3厚さを有する第2帯状部材15を溶接などの方法で固定した構造を有する。その結果、パワーモジュール20の端子21と接触する接触領域12では、第1厚さを有し、それ以外の領域11では、第1厚さと第3厚さの和である第2厚さを有することになる。このような構造のバスバー10でもよい。
なお、第1厚さの接触領域12のサイズは、バスバー10に求められる許容電流に応じて調整することが可能である。たとえば、許容電流が多いパワーモジュール20間の接続に使用される場合には、接触領域12の面積が広くなるように調整され、許容電流がそれほど多く要求されないパワーモジュール20間の接続に使用される場合には、接触領域12の面積が狭くなるように調整される。
上記した実施の形態では、複数並列して配置されるパワーモジュール20の上面の端子21間を接続するバスバー10において、端子21と接触しない領域11では、パワーモジュール20に要求される電流を流すことができる第2厚さを有し、パワーモジュール20の端子21との接触領域12では、ネジ締めの際にパワーモジュール20の端子21と密着するように変形することが可能な第1厚さを有するようにした。これによって、バスバー10が厚くなって、下面(端子21との接触面側)の平坦度が確保されなくても、パワーモジュール20の端子21との接触面積を確保することができ、パワーモジュール20の端子21との間の接触抵抗を下げることができるという効果を有する。また、放熱を確保するために、無駄にバスバー10を厚くする必要がないという効果も有する。
以上のように、この発明にかかるバスバーは、パワーモジュールの端子間を接続する場合に有用である。
10 バスバー、12 接触領域、13 貫通孔、14 第1帯状部材、15 第2帯状部材、20 パワーモジュール、21 端子、22 ネジ穴、31 ネジ。
上記目的を達成するため、この発明にかかるバスバーは、一つの面に固定具を固定する穴を有する端子を複数備え、複数並列に配置されるパワーモジュールの前記端子間を接続するとともに、自身に設けられる貫通孔を前記穴に合わせて、前記固定具を前記貫通孔と前記穴に挿入することによって前記パワーモジュールに固定されるバスバーにおいて、前記端子と接触する端子接触部の第1厚さが、他の領域の第2厚さよりも薄く、記固定具によって固定されたとき、当該バスバーの前記端子との接触面が前記端子と密着するように変形することを特徴とする。

Claims (4)

  1. 一つの面に固定具を固定する穴を有する端子を複数備え、複数並列に配置されるパワーモジュールの前記端子間を接続するとともに、自身に設けられる貫通孔を前記穴に合わせて、前記固定具を前記貫通孔と前記穴に挿入することによって前記パワーモジュールに固定されるバスバーにおいて、
    前記端子と接触する端子接触部の第1厚さが、他の領域の第2厚さよりも薄く、
    前記第1厚さは、前記固定具による固定によって当該バスバーの前記端子との接触面が前記端子と密着するように変形可能な厚さであることを特徴とするバスバー。
  2. 前記端子接触部と前記他の領域とは一体的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のバスバー。
  3. 前記第1の厚さを有する第1帯状部材と、
    前記第1帯状部材の前記端子接触部以外の領域に設けられ、前記第1帯状部材と合わせた厚さが前記第2厚さとなるように、前記第1帯状部材と溶接によって接続される第2帯状部材と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のバスバー。
  4. 前記第1厚さを有する前記端子接触部の面積は、バスバーに流す許容電流の大きさに応じて調整されることを特徴とする請求項1に記載のバスバー。
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