JPWO2014170935A1 - イオンビーム処理装置、電極アセンブリ及び電極アセンブリの洗浄方法 - Google Patents

イオンビーム処理装置、電極アセンブリ及び電極アセンブリの洗浄方法 Download PDF

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Abstract

イオンビーム処理装置の使用により、電極アセンブリが有する電極上に付着した付着物に対し、反応性を利用した選択的な除去を行うことを可能とするイオンビーム処理装置を提供する。イオンビーム処理装置において、イオン発生室と、処理室と、イオン発生室で発生したイオンを処理室に引き出してイオンビームを形成するための複数の電極を備え、該複数の電極は、イオン発生室側に配置され、イオンを通過させるためのイオン通過孔を有する第1の電極と、該第1の電極の隣であって、第1の電極よりも処理室に近い側に配置され、イオンを通過させるためのイオン通過孔を有する第2の電極とを含み、第1の電極と第2の電極に対してイオン発生室の前記イオン発生手段で発生したイオンを加速させるように異なる電位を与えるための電源を備え、第1の電極の材料と第2の電極の材料とは異なる。

Description

本発明は、イオンビーム処理装置、電極アセンブリ及び電極アセンブリの洗浄方法に関する。
様々な電子部品等の製造において、イオンビームを用いた処理が行われている。特に半導体に不純物を注入するためのイオン注入装置、基板にイオンビームを照射して加工を行うイオンビームエッチング装置(以下IBE装置と略記する)等が広く用いられている。イオンビーム処理装置は、イオン源となる、プラズマを発生させるイオン発生室と、基板が保持部に載置されて処理が行われる処理室と、該イオン発生室と該処理室との間に設けられたイオンを引き出すための電極アセンブリとを含む。該電極アセンブリは多数のイオン通過孔を有する3枚の電極を含み、その材料として耐熱性・耐スパッタ性に優れるMo(モリブデン)が用いられるものが知られている(特許文献1参照)。
特開2010−118290号公報
国立天文台編、「理科年表 平成13年」、丸善株式会社、平成12年11月30日、p.475 "P.G. Pyrolytic Graphite"、[online]、巴工業株式会社、[平成25年4月9日検索]、インターネット〈URL:http://www.tomo-e.co.jp/cmsfiles/product/i-707724-r1.pdf〉 "鉄ニッケル合金"、[online]、日立金属株式会社、[平成25年4月6日検索]、インターネット〈URL:http://www.hitachi-metals.co.jp/prod/prod01/pdf/hando_bra.pdf〉
IBE装置における電極アセンブリは特許文献1に示されるように、正の電圧が印加される第1の電極、負の電圧が印加される第2の電極及び接地電位の第3の電極の少なくとも3枚の電極を備え、これら各電極の材料はMoであるものが知られている。
このようなIBE装置を用いてイオンビームによる基板のエッチング処理を行う際、イオン発生室中のプラズマから電極アセンブリに流れたイオンは第1の電極と第2の電極との間の電圧差によって加速される。加速されたイオンは、電極アセンブリが備える各電極に設けられたイオン通過孔を通過してイオンビームとして処理室に放出される。しかしながら、加速されたイオンの一部はイオン通過孔を通過できず第2の電極に大きなエネルギーを持って衝突する。そのため、IBE装置の使用に伴い、第2の電極の特にイオン通過孔付近がエッチングされる。このとき第2の電極から飛散した第2の電極の物質は主として第1の電極の第2の電極側(プラズマに面していない側)に付着する。
このような第1の電極への付着物は洗浄を行うことによって除去することができる。しかし、従来の装置では第1の電極の材料及び第2の電極の材料が同一であるため、第1の電極と、第1の電極上に付着した、第2の電極からスパッタされた物質との密着性が高く、洗浄工程においてこの付着物の剥離が困難であった。また第1の電極と第2の電極とが同一の材料であるため、洗浄工程において反応性を利用した付着物の選択的な除去が行えず、ブラスト処理等の物理的な処理方法により付着物を除去する必要があった。物理的な方法による除去を行うと、電極に機械的な力が加わるので、洗浄工程を繰り返すにつれて電極が変形する。そのため、電極の寿命が短くなり、繰り返し使用することが困難となるという問題もあった。
本願発明は、上述した課題を解決するためになされたものである。イオンビーム処理装置において、電極アセンブリが有する、正の電圧が印加される第1の電極に、負の電圧が印加される第2の電極の物質を含む付着物が付着する問題がある。これに対し、反応性を利用した該付着物の選択的な除去を行うことを可能とするイオンビーム処理装置、電極アセンブリ、及び電極アセンブリの洗浄方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明の第1の態様は、イオンビーム照射により処理を行うイオンビーム処理装置において、イオン発生手段が備えられたイオン発生室と、処理の対象物を保持するための保持部が配置され、処理が行われる処理室と、イオン発生室と処理室を区分するとともに、イオン発生室で発生したイオンを処理室に引き出してイオンビームを形成するための複数の電極であって、イオン発生室側に配置され、イオンを通過させるためのイオン通過孔を有する第1の電極と、該第1の電極の隣であって、第1の電極よりも処理室に近い側に配置され、イオンを通過させるためのイオン通過孔を有する第2の電極とを含む複数の電極と、第1の電極と第2の電極に対してイオン発生室のイオン発生手段で発生したイオンを加速させるように異なる電位を与えるための電源とを備え、第1の電極の材料と第2の電極の材料とは異なることを特徴とする。
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様のイオンビーム処理装置に備えられた第1の電極を洗浄する方法であって、第1の電極の材料に対しての溶解レートよりも第2の電極の材料に対しての溶解レートの方が大きい洗浄用物質を準備するステップと、洗浄用物質を反応させることによって、第1の電極に付着した第2の電極の材料を第1の電極から除去するステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第3の態様は、本発明の第1の態様のイオンビーム処理装置に含まれ、また、本発明の第2の態様の洗浄方法の対象物である、イオン源からイオンを引き出してイオンビームを形成するための電極アセンブリであって、電極アセンブリは複数の電極を有し、複数の電極は、イオンを通過させるためのイオン通過孔を有し、イオン源側に設けられる第1の電極と、イオンを通過させるためのイオン通過孔を有し、第1の電極の、イオン源と反対側に設けられる第2の電極とを含み、第1の電極の材料と前記第2の電極の材料とは異なることを特徴とする。
本発明に係るイオンビーム処理装置、洗浄方法及び電極アセンブリによれば、イオンビーム処理装置の使用により、イオン発生室側に配置される第1の電極に、該第1の電極の隣であって、処理室に近い側に配置される第2の電極の物質を含んだ付着物が付着することに対し、反応性を利用した該付着物の選択的な除去を行うことを可能とするイオンビーム処理装置、電極アセンブリ、及び電極アセンブリの洗浄方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る処理装置の一例としてのIBE装置の概略図である。 本発明の実施形態に係るIBE装置の一部である電極アセンブリの概略図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は本実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下で説明する図面において、同機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略することもある。
本実施形態のイオンビーム処理装置の一例としての、IBE装置の概略図を図1に示し、イオンビーム処理装置の構成を説明する。
IBE装置100はイオン発生室102と処理室101とを有する。
イオン発生室102内にプラズマを形成するためのプラズマ形成手段として、ベルジャ(放電容器)104、ガス導入部105、ベルジャ104内に誘導磁界を発生させるための、導電部材を含むアンテナ106が設置されている。ベルジャ104外には更に、アンテナ106には高周波電力(ソース電力)を供給する放電用電源112、放電用電源112とアンテナ106の間に設けられた整合器107、電磁コイル108が設置されている。ベルジャ104は、イオン発生室102と処理室101の内部を真空に保つチャンバ外壁の一部であり、放電により発生させたプラズマを格納する容器でもある。放電用電源112から供給された高周波電力がアンテナ106に供給され、ベルジャ104内部のイオン発生室102にプラズマが形成される。
処理室101はイオンビームを中和するニュートラライザー113と、処理の対象物である基板111を保持するための保持部である基板ホルダ110と、イオン発生室102と処理室101の内部を排気して真空に保つための排気ポンプ103とを備える。該基板ホルダ110には不図示のESC(Electrostatic Chuck)電極が接続される。このESC電極によって、基板ホルダ110に載置された基板111が静電吸着により固定される。基板ホルダ110は基板を固定する機能を有していればよく、ESC電極による静電吸着を利用したものでなくても良い。例えばクランプチャック等の種々の基板固定方法を用いることができる。
イオン発生室102と処理室101とを区分する境界にはイオンを引き出すイオン通過孔を有する電極アセンブリ109が設置されている。電極アセンブリ109の概略図を図2に示す。
電極アセンブリ109はイオン通過孔となる孔部を有する複数枚の平板状電極を有している。図中ではイオン通過孔を各平板状電極上に1つずつ図示しているが、同様のイオン通過孔が多数配置されていても良い。例えば、グリッド(格子)状に多数のイオン通過孔が縦横に配置されていても良い。図2に示すとおり、電極アセンブリ109は、イオン発生室102側から処理室101側に向かって順に設けられた、第1の電極70、第2の電極71、第3の電極72を有している。すなわち、第1の電極70は、最もイオン発生室側、すなわちイオン源側に配置されており、第2の電極71は、第1の電極70の隣であって、該第1の電極70よりも処理室101に近い側に配置されている。また、第3の電極72は、最も処理室101側に配置されている。第1の電極70及び第2の電極71には電圧源73及び電圧源74が接続されており、第1の電極には正の電圧が、第2の電極には負の電圧が印加される。これにより、第1の電極と第2の電極の間にはイオンを加速するための電位差が発生する。第3の電極72は、電気的に接地されている。第2の電極71と第3の電極72との電位差を制御することにより、静電レンズ効果を用いてイオンビームの径を所定の数値範囲内に制御することができる。
IBE装置100を用いたイオンビーム照射の動作を説明する。まず、ガス導入部105からイオン発生室102内にアルゴン(Ar)等の不活性ガスを含むプロセスガスを導入する。次に、アンテナ106に放電用電源112から高周波を印加することでイオン発生室102内のプロセスガスをイオン化し、イオンを含むプラズマ75を発生させてイオン源を準備する。イオン発生室102に形成されたプラズマ75に含まれるイオンは電極アセンブリ109に設けられた多数のイオン通過孔を通過する際に、第1の電極70、第2の電極71の間に与えられた電位差により加速される。そして該イオンは処理室101にイオンビーム76として引き出される。該イオンビームは処理室101に引き出された後、ニュートラライザー113により中和され、基板111に照射されることで基板111表面のエッチング処理が行われる。
前述のとおり、イオンが電極アセンブリ109の有する各電極に設けられたイオン通過孔を通過しようとする際、加速されたイオンの一部はイオン通過孔を通過できず第2の電極に大きなエネルギーを持って衝突する。そのため、IBE装置100の使用に伴い、第2の電極71の特にイオン通過孔付近がエッチングされる。このとき第2の電極71から飛散した第2の電極71の物質は主として第1の電極70の第2の電極71側(プラズマ75に面していない側)に付着する。この付着物は、第1の電極70のイオン通過孔の径を変化させる等、イオンビーム処理の安定性に悪影響をもたらすので、定期的に除去することが必要となる。そのため、イオンビーム処理後に電極アセンブリ109の洗浄工程が行われる。以下、電極アセンブリ109の詳細と洗浄について、具体的に実施形態を述べる。
(第1の実施形態)
本実施形態では、第1の電極70はモリブデン(Mo)を材料とし、第2の電極71はチタン(Ti)を材料としている。なお、本実施形態では、「第1の電極70の材料がMoである」ことは、Mo以外の元素、化合物等を除外することを意図するものでは無い。よって、電極アセンブリ109においてイオンを加速させるための正の電圧を印加する機能が果たせるのであれば、第1の電極70がMo以外の成分(元素、化合物、不純物など)を含有しても良い。すなわち、本実施形態では、第1の電極70は、主成分としてMoを含んでいる、と言える。また、第2の電極71の材料がTiである」ことは、Ti以外の元素、化合物等を除外することを意図するものでは無い。よって、電極アセンブリ109においてイオンを加速させるための負の電圧を印加する機能が果たせるのであれば、第2の電極71がTi以外の成分(元素、化合物、不純物など)を含有しても良い。すなわち、本実施形態では、第2の電極71は、主成分としてTiを含んでいる、と言える。
なお、本明細書においては、「所定の電極の材料が所定の物質である」というような記載をする場合、それは、上記所定の電極が所定の物質以外の成分(元素、化合物、不純物など)を含んでも良いことを意味する。
本実施形態では、イオンビーム処理を行うと、第2の電極71がプラズマ75から引き出されたイオンによりエッチングされることがあり、該エッチングにより第2の電極71の材料であるTiが飛散することがある。この飛散により、Moを材料とする第1の電極70の表面に第2の電極71の材料のTiが付着する。一方、フッ化水素酸等の溶液に対しての溶解レートはMoよりもTiの方が大きいという性質がある。したがって、第1の電極70をフッ化水素酸等の溶液を洗浄用物質として用いて洗浄することで、この性質を利用してMoに対してTiが選択的に溶解される。そのため、第2電極71がエッチングされることに起因する第1の電極70に付着したTiを選択的に除去することができる。このように、第1の電極70の材料と第2の電極71を異ならせることにより、イオンビーム処理により付着した付着物を選択エッチングにより除去することが可能となる。これにより、機械的な力が加わらない化学的な処理が可能となるので、従来のブラスト処理等の物理的な処理において問題となっていた電極アセンブリ109の変形が低減又は解消される。したがって、電極アセンブリ109の寿命が長くなり、繰り返し使用できるという利点がある。すなわち、ブラスト処理等の物理的な方法により洗浄しなくても、第1の電極70に付着した、第2の電極71起因の付着物を良好に除去することができる。
また、イオンビーム処理により削られ、飛散した第2の電極71の材料は主として第1の電極70に付着するが、その一部は第3の電極72にも付着する。そこで、第3の電極72も第2の電極71と異なる材料とすることが好ましい。そうすることで、第1の電極70の洗浄と同様に、第3の電極72も付着物を選択的に溶解できる溶液を用いて洗浄することが可能であり、第3の電極72の洗浄を容易に行うことができる。更に、第3の電極72を第1の電極70と同一の材料とすることで、電極アセンブリ109の洗浄を第1の電極70と全く同様の工程で行うことができるようになる。工程簡略化のために同時に洗浄することも可能である。具体的には例えば、第1の電極70及び第3の電極72はMoを材料とし、第2の電極71はTiを材料とすればよい。そうすれば、第1の電極70及び第3の電極72に付着したTiをフッ化水素酸溶液により除去することができる。
このとき第1の電極70の材料の熱膨張量を、第2の電極71の材料の熱膨張量に近づけることで、第1の電極70上に付着した第2の電極71の物質を含む付着物の剥離を低減することができる。この点について以下で具体的に述べる。
第2の電極71から飛散した物質は主として第1の電極70のプラズマ75に接する側と反対側の面(処理室101側の面)に付着する。ここで、プラズマ75に直接接する第1の電極70はプラズマ75のエネルギーを受け取る。つまり、第1の電極70の処理室101側の面にあるためプラズマに直接接しない付着物に比べて加熱されやすい。したがって、第1の電極70は付着物よりも高温となる。このため、仮に第1の電極70の材料と第2の電極71の材料、すなわち付着物の材料との線膨張係数が同一であれば、第1の電極70の方が付着物よりも熱膨張量(=線膨張係数×温度上昇量)が大きくなる。
なお、線膨張係数とは、単位長さあたりにおける、温度による長さの変化率を意味し、線膨張率、熱膨張率等と呼ばれることもある。線膨張係数は材料固有の定数であり、材料を決めることで、各電極の線膨張係数は定まる。
このように、第1の電極70の熱膨張量が第1の電極70に付着した付着物の熱膨張量よりも大きい場合、該付着物に大きなストレスが加わる。付着物に加わるストレスが大きいと、付着物が第1の電極70から剥離して飛散し、基板111に付着してパーティクルを発生させることがある。微細なパターンを形成する半導体回路素子の製造においては、該パーティクルが断線等の不良発生の要因となり得る。
したがって、本実施形態において、第1の電極70の線膨張係数を第2の電極71の線膨張係数よりも小さくすることが好適である。すなわち、第1の電極70の材料の線膨張係数α及び第2の電極71の材料の線膨張係数αはα<αの関係を満たすことが好ましい。そうすることで、第1の電極70の熱膨張量を第1の電極70に付着した付着物の熱膨張量に近づき、該付着物に加わるストレスを小さくすることで剥離を低減でき、基板111に付着するパーティクルも低減される。
このような材料の組み合わせとの例としては、第1の電極70にMoを用いた場合、第2の電極71としてTi、ニッケル鉄合金(NiFe合金)、タングステン(W)、タンタル(Ta)等が用いられる。また第2の電極71にTiを用いた場合は、第1の電極70の材料としてはMoやパイロリティックグラファイト(PG)等のカーボンからなる材料が用いられる。このような材料を選ぶことで、前述の熱膨張量の関係を実現することが可能となり、前述の効果を得ることができる。
線膨張係数と後述するスパッタ率の値を表1に示す。なお、表中の「*(1)」等の符号は、各値を引用した文献(非特許文献1乃至3)を示すものである。
Figure 2014170935
(第2の実施形態)
本実施形態では、第1の電極70はTiを材料とし、第2の電極71はPGを材料としている。この場合、イオンビーム処理を行うとTiを材料とする第1の電極70の表面に第2の電極71の材料のPGが付着する。一方、濃硫酸、濃硝酸又はその混合液等の溶液に対しての溶解レートはTiよりもPGの方が大きいという性質がある。したがって、この性質を利用して濃硫酸、濃硝酸又はその混合液等の溶液で洗浄を行うことで、Tiに対してPGが選択的に溶解されるので、付着したPGを除去することができる。このようにして、イオンビーム処理により第1の電極70に付着した付着物を選択エッチングにより除去することが可能となり、第1の実施形態と同様にして電極アセンブリ109の変形が低減又は解消される効果を奏する。また、特にPGはイオンビームに対しての耐スパッタ性(耐スパッタ率)が非常に高く、イオンビーム処理によって飛散しにくく、付着物の第1の電極70への堆積量も少なくなる。したがって、電極アセンブリ109の洗浄頻度又は交換頻度を少なくすることができる。
このように、第1の電極70と第2の電極71とを異なる材料とするとともに、第2の電極71を第1の電極70に比べて耐スパッタ性の高い材料とすることで、第1の電極70の洗浄を容易とし、かつ交換周期を延ばすことが可能となる。これにより、メンテナンスの工数及びコストを低減できる。
また、第1の実施形態と同様に、第3の電極72を第2の電極71と異なる材料とすることが好ましい。更に、第3の電極72を第1の電極70と同一の材料とすることがより好ましい。すなわち、本実施形態に照らし合わせて具体的に記述すると、第1の電極70はTiを材料とし、第2の電極71はPGを材料とし、第3の電極72はTiを材料とすることが好適である。このようにすることで、第1の実施形態と同様に容易に第3の電極72の洗浄を行うことが可能となる。
このとき、第1の電極70の材料であるTiと第2の電極71の材料であるPGとの熱膨張係数を比較すると、PGに比べてTiの熱膨張係数の方が大きい。したがって、イオンビーム処理中の第1の電極70と第2の電極71の熱膨張量の差が、第1の電極70及び第2の電極71が同一の物質である場合に比べて大きくなり得る。このとき、熱膨張量の差により、イオンビーム処理時に第1の電極70及び第2の電極71に備えられたイオン通過孔の位置がずれることが問題となることがある。近年、電子部品等の製造効率向上のため、被処理物である基板111が大面積化してきている。それに伴い、イオン発生室102も大型化が必要となり、第1乃至第3の電極についても大口径化が要求される傾向にある。そのため、前述のイオン通過孔の位置がずれることが問題になりやすくなってきている。
このような問題を改善するため、特に第1の電極70と第2の電極71との間の熱膨張量の差が問題となり得る大面積基板用の処理装置においては、第1の電極70と第2の電極71のイオン通過孔をあらかじめ熱膨張を考慮した位置に形成することが好ましい。すなわち、イオンビームの照射時において、温度上昇による熱膨張により、非照射時の位置よりも電極のイオン通過孔が垂直方向から見て面内方向において一致する方向に各電極の各イオン通過孔が移動するようになっていればよい。また、そのように各イオン通過孔の位置を材料の線膨張係数を考慮して設定すればよい。このとき、イオンビームの非照射時、つまり非稼働時には、各電極上の各イオン通過孔は、他の電極のイオン通過孔に対しては面内方向に完全には一致しない位置に配置されることになってもよい。
なお、本説明において、説明を簡略化するために主に第1の電極70と第2の電極71の関係について述べたが、第2の電極71と第3の電極72との間の関係についても同様とすることが可能であり、同様の効果を奏する。
(第3の実施形態)
本実施形態では、第1の電極70はMoを材料とし、第2の電極71はTiを材料とした点は第1の実施形態と同様である。本実施形態では更に、第1の電極の表面の少なくとも一部を第2の電極71に含まれる材料でコーティング(被覆)している。
第1の実施形態の項目で述べたとおり、第1の電極70と第2の電極71の材料が異なる場合、熱膨張量の差に起因して第1の電極70に付着した物質がストレスを受ける。このストレスにより、第1の電極70に付着した物質が剥がれやすくなり、基板111の表面にパーティクルが発生する原因となることが問題となり得る。そのため、本項目で述べる第3の本実施形態ではあらかじめ第2の電極71に含まれる材料で第1の電極70をコーティングしておく。そうすることで、イオンビームの照射時には第2の電極71の物質が付着物として第1の電極70上に直接では無く、該コーティング膜を介して付着することになる。この場合、付着物の物質とコーティング膜とが同一物質であるため、付着物はコーティング膜上に高い密着性で付着する。本実施形態では第1の電極70の材料であるMo上にTiの薄膜がコーティングされている。なお、必ずしも第1の電極70の全ての表面をコーティングする必要は無く、主として第2の電極71の被エッチング物質が付着する領域、すなわち第1の電極70における第2の電極71と対向する側の面に少なくともコーティング膜が形成されていればよい。
コーティング膜は種々の方法によって形成される。例えば第1の電極70上にCVD(Chemical Vapor Deposition)、PVD(Physical Vapor Deposition)、めっき法、溶射等の種々の処理方法を施すことで形成される。特に基材とコーティング膜との密着性の観点から、密着性に優れる溶射処理によってコーティング膜を形成することが好ましい。
コーティングされた電極を洗浄する際は、付着物をコーティング膜ごと基材に対して選択的に除去し、その後に再度溶射処理によってコーティング膜を形成することで繰り返し使用可能である。例えば、本実施形態の場合、第1の実施形態と同様にフッ化水素酸等の溶液により、コーティング膜のTiと表面に付着したTiを同時に除去し、その後溶射処理によって再びTi膜を形成することで、繰り返し使用可能となる。
本実施形態においても、第1の実施形態で述べたように、第2の電極71の材料よりも熱膨張係数が小さい材料を第1の電極70の材料とすることが好ましい。第1の電極70の熱膨張量と、コーティング膜及び付着物の熱膨張量との差を低減することで、第1の実施形態と同様の効果を得るためである。
なお、本説明において、説明を簡略化するために主に第1の電極70と第2の電極71のみについて述べたが、第3の電極72についても第1の電極70と同様にTiをコーティングしたMoを用いることが可能であり、同様の効果を奏する。
(第4の実施形態)
本実施形態は第2の実施形態の第1の電極70をTiからMoに変更したものである。すなわち、本実施形態は第1の電極70はMoを材料とし、第2の電極71はPGを材料としたものである。本実施形態においても第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。イオンビーム処理を行うと、Moを材料とする第1の電極70上に第2の電極71の材料のPGが付着する。この付着物は、前述の実施形態と同様に、選択的にエッチングして除去することが可能である。
(第5の実施形態)
本実施形態では、第1の電極70はMoを材料とし、第2の電極71もMoを材料としている。ただし、第1の電極70の表面の少なくとも一部をニッケル(Ni)でコーティングしている。そうすることで、イオンビーム処理時には第3の実施形態と同様にコーティング膜上に付着物が形成されることになり、第1の電極70と第2の電極71の主要な材料が同じであるにもかかわらず、第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、これに加えて、NiはMoとの間の密着力が良好であるという性質を有するので、付着物がはがれにくくなる利点がある。
第1の電極70の洗浄において、MoからNiのコーティング膜を選択的にエッチングする方法として、塩化第二鉄の溶液を用いることができる。該選択エッチング以外の例えばコーティング等の手順は第3の実施形態と同様に行うことができる。
なお、本説明において、説明を簡略化するために主に第1の電極70と第2の電極71のみについて述べたが、第3の電極72についても第1の電極70と同様にNiをコーティングしたMoを用いることが可能であり、同様の効果を奏する。
(第6の実施形態)
本実施形態は第5の実施形態の第2の電極に含まれる材料をMoからPGに変更したものである。すなわち、第1の電極70はMoを材料とし、第2の電極71はPGを材料としている。ただし、第1の電極70の表面の少なくとも一部をニッケル(Ni)でコーティングしている。そうすることで、イオンビーム処理時には第3の実施形態と同様にコーティング膜上に付着物が形成されることになり、第3及び第5の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第2の実施形態の項目で述べたとおり、PGはMoに比べてイオンビームに対しての耐スパッタ性が非常に高く、付着物の第1の電極70への堆積量が少なくなる。したがって、電極アセンブリ109の洗浄頻度又は交換頻度を更に少なくすることができるという付加的な効果を得ることができる。
なお、本説明において、説明を簡略化するために主に第1の電極70と第2の電極71のみについて述べたが、第3の電極72についても第1の電極70と同様にNiをコーティングしたMoを用いることが可能であり、同様の効果を奏する。
(第7の実施形態)
本実施形態は第1の電極70はPGを材料とし、第2の電極71はMoを材料とし、第3の電極72はTiを材料としたものである。本実施形態によっても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、第1の電極70の洗浄において、PGを材料とする第1の電極70から付着物のMoを選択的にエッチングする方法としては、フッ化水素酸と硝酸の混合溶液を用いることができる。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、イオンビーム処理として、イオンビームエッチングについて説明したが、本発明は、イオン注入といったイオンビームを用いた処理であれば、いずれの形態にも適用できる。
以上の実施形態において説明したように、IBE装置100の電極アセンブリ109が有する第1の電極70及び第2の電極71の材料を異ならせている。これにより、イオンビーム処理により第1の電極70上に付着した第2の電極71の材料を、第1の電極70よりも第2の電極71の溶解レートが大きい溶液を用いた選択エッチングにより容易に洗浄し、除去することが可能となる。このようにして、機械的な力が加わらない、反応性を利用した化学的な処理が可能となるので、従来のブラスト処理等の物理的な処理において問題となっていた電極アセンブリ109の変形が低減又は解消される。そのため、電極アセンブリ109の寿命が延長され、繰り返し使用することができるという効果を得ることができる。

【0003】
ビーム処理装置において、電極アセンブリが有する、正の電圧が印加される第1の電極に、負の電圧が印加される第2の電極の物質を含む付着物が付着する問題がある。これに対し、反応性を利用した該付着物の選択的な除去を行うことを可能とするイオンビーム処理装置、電極アセンブリ、及び電極アセンブリの洗浄方法を提供することを目的とする。
[0006]
このような目的を達成するために、本発明の第1の態様は、イオンビーム照射により処理を行うイオンビーム処理装置において、イオン発生手段が備えられたイオン発生室と、処理の対象物を保持するための保持部が配置され、処理が行われる処理室と、イオン発生室と処理室を区分するとともに、イオン発生室で発生したイオンを処理室に引き出してイオンビームを形成するための複数の電極であって、イオン発生室側に配置され、イオンを通過させるためのイオン通過孔を有する第1の電極と、該第1の電極の隣であって、第1の電極よりも処理室に近い側に配置され、イオンを通過させるためのイオン通過孔を有する第2の電極とを含む複数の電極と、第1の電極と第2の電極に対してイオン発生室のイオン発生手段で発生したイオンを加速させるように異なる電位を与えるための電源とを備え、第1の電極の材料と第2の電極の材料とは異なっており、第1の電極の材料の線膨張係数α及び第2の電極の材料の線膨張係数αはα<αの関係を満たすことを特徴とする。
[0007]
本発明の第2の態様は、イオンビーム照射により処理を行うイオンビーム処理装置において、イオン発生手段が備えられたイオン発生室と、処理の対象物を保持するための保持部が配置され、処理が行われる処理室と、イオン発生室と処理室を区分するとともに、イオン発生室で発生したイオンを処理室に引き出してイオンビームを形成するための複数の電極であって、イオン発生室側に配置され、イオンを通過させるためのイオン通過孔を有する第1の電極と、該第1の電極の隣であって、第1の電極よりも処理室に近い側に配置され、イオンを通過させるためのイオン通過孔を有する第2の電極とを含む複数の電極と、第1の電極と第2の電極に対してイオン発生室のイオン発生手段で発生したイオンを加速させるように異なる電位を与えるための電源とを備え、第1の電極の材料と第2の電極の材料とは異なっており、第2の電極よりも処理室に近い側に配置された第3の電極を更に備え、第1の電極及び第2の電極に印加される電位のいずれとも異なる電位が第3の電極に与えられており、第3の電極の材料と第2の電極の材料とは異なることを特徴とする。
【0004】
[0008]
本発明の第3の態様は、イオンビーム照射により処理を行うイオンビーム処理装置において、イオン発生手段が備えられたイオン発生室と、処理の対象物を保持するための保持部が配置され、処理が行われる処理室と、イオン発生室と処理室を区分するとともに、イオン発生室で発生したイオンを処理室に引き出してイオンビームを形成するための複数の電極であって、イオン発生室側に配置され、イオンを通過させるためのイオン通過孔を有する第1の電極と、該第1の電極の隣であって、第1の電極よりも処理室に近い側に配置され、イオンを通過させるためのイオン通過孔を有する第2の電極とを含む複数の電極と、第1の電極と第2の電極に対してイオン発生室のイオン発生手段で発生したイオンを加速させるように異なる電位を与えるための電源とを備え、第1の電極の材料と第2の電極の材料とは異なっており、複数の電極は、複数の平板状電極を有し、複数の平板状電極はイオンを通過させるための多数のイオン通過孔を有し、イオンビームの非照射時において、各平板状電極上の各イオン通過孔は、他の平板状電極に対し垂直な方向から見て面内方向に一致しない位置に配置されており、イオンビームの照射時において、温度上昇による熱膨張により、非照射時の位置よりも他の平板状電極のイオン通過孔と面内方向で一致する方向に各イオン通過孔が移動するように、平板状電極の各々の各イオン通過孔の位置と材料の線膨張係数とが設定されていることを特徴とする。
[0009]
本発明の第4の態様は、イオンビーム照射により処理を行うイオンビーム処理装置において、イオン発生手段が備えられたイオン発生室と、処理の対象物を保持するための保持部が配置され、処理が行われる処理室と、イオン発生室と処理室を区分するとともに、イオン発生室で発生したイオンを処理室に引き出してイオンビームを形成するための複数の電極であって、イオン発生室側に配置され、イオンを通過させるためのイオン通過孔を有する第1の電極と、該第1の電極の隣であって、第1の電極よりも処理室に近い側に配置され、イオンを通過させるためのイオン通過孔を有する第2の電極とを含む複数の電極と、第1の電極と第2の電極に対してイオン発生室のイオン発生手段で発生したイオンを加速させるように異なる電位を与えるための電源とを備え、第1の電極の材料と第2の電極の材料とは異なる、イオンビーム処理装置に備えられた第1の電極を洗浄する方法であって、第1の電極の材料に対しての溶解レートよりも第2の電極の材料に対しての溶解レートの方が大きい洗浄用物質を準備するステップと、洗浄用物質を反応させることによって、第1の電極に付着し
【0005】
た第2の電極の材料を第1の電極から除去するステップとを含むことを特徴とする。
[0010]
本発明の第5の態様は、本発明の第1の態様のイオンビーム処理装置に含まれ、また、本発明の第4の態様の洗浄方法の対象物である、イオン源からイオンを引き出してイオンビームを形成するための電極アセンブリであって、電極アセンブリは複数の電極を有し、複数の電極は、イオンを通過させるためのイオン通過孔を有し、イオン源側に設けられる第1の電極と、イオンを通過させるためのイオン通過孔を有し、第1の電極の、イオン源と反対側に設けられる第2の電極とを含み、第1の電極の材料と第2の電極の材料とは異なることを特徴とする。
[0011]
本発明の第6の態様は、イオンビーム照射により処理を行うイオンビーム処理装置において、イオン発生手段が備えられたイオン発生室と、処理の対象物を保持するための保持部が配置され、処理が行われる処理室と、イオン発生室と処理室を区分するとともに、イオン発生室で発生したイオンを処理室に引き出してイオンビームを形成するための複数の電極であって、イオン発生室側に配置され、イオンを通過させるためのイオン通過孔を有する第1の電極と、該第1の電極の隣であって、第1の電極よりも処理室に近い側に配置され、イオンを通過させるためのイオン通過孔を有する第2の電極とを含む複数の電極と、第1の電極と第2の電極に対してイオン発生室のイオン発生手段で発生したイオンを加速させるように異なる電位を与えるための電源とを備え、第1の電極の材料と第2の電極の材料とは異なっており、第2の電極よりも処理室に近い側に配置された第3の電極を更に備え、第1の電極及び第2の電極に印加される電位のいずれとも異なる電位が第3の電極に与えられており、第3の電極の材料と第2の電極の材料とは異なっており、前記第1の電極はチタンを含み、前記第2の電極はパイロリティックグラファイトを含むことを特徴とする。
[0012]
本発明に係るイオンビーム処理装置、洗浄方法及び電極アセンブリによれば、イオンビーム処理装置の使用により、イオン発生室側に配置される第1の電極に、該第1の電極の隣であって、処理室に近い側に配置される第2の電極の物質を含んだ付着物が付着することに対し、反応性を利用した該付着物の選択的な除去を行うことを可能とするイオンビーム処理装置、電極アセンブリ、及び電極アセンブリの洗浄方法を提供することができる。
【0006】
[図面の簡単な説明]
[0013]
[図1]本発明の実施形態に係る処理装置の一例としてのIBE装置の概略図である。
[図2]本発明の実施形態に係るIBE装置の一部である電極アセンブリの概略図である。
[発明を実施するための形態]
[0014]
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は本実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下で説明する図面において、同機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略することもある。
[0015]
本実施形態のイオンビーム処理装置の一例としての、IBE装置の概略図を図1に示し、イオンビーム処理装置の構成を説明する。
IBE装置100はイオン発生室102と処理室101とを有する。
イオン発生室102内にプラズマを形成するためのプラズマ形成手段として、ベルジャ(放電容器)104、ガス導入部105、ベルジャ104内に誘導磁界を発生させるための、導電部材を含むアンテナ106が設置されている。ベルジャ104外には更に、アンテナ106には高周波電力(ソース電力)を供給する放電用電源112、放電用電源112とアンテナ106の間に設けられた整合器107、電磁コイル108が設置されている。ベルジャ104は、イオン発生室102と処理室101の内部を真空に保つチャンバ外壁の一部であり、放電により発生させたプラズマを格納する容器でもある。放電用電源112から供給された高周波電力がアンテナ106に供給され、ベルジャ104内部のイオン発生室102にプラズマが形成される。
[0016]
処理室101はイオンビームを中和するニュートラライザー113と、処理の対象物である基板111を保持するための保持部である基板ホルダ110と、イオン発生室102と処理室101の内部を排気して真空に保つための排気ポンプ103とを備える。該基板ホルダ110には不図示のESC(Electrostatic Chuck)電極が接続される。このESC電極によって、基板ホルダ110に載置された基板111が静電吸着により固定される。基板ホルダ110は基板を固定する機能を有していればよく、ESC電極によ
【0007】
る静電吸着を利用したものでなくても良い。例えばクランプチャック等の種々の基板固定方法を用いることができる。
[0017]
イオン発生室102と処理室101とを区分する境界にはイオンを引き出すイオン通過孔を有する電極アセンブリ109が設置されている。電極アセンブリ109の概略図を図2に示す。
電極アセンブリ109はイオン通過孔となる孔部を有する複数枚の平板状電極を有している。図中ではイオン通過孔を各平板状電極上に1つずつ図示しているが、同様のイオン通過孔が多数配置されていても良い。例えば、グリッド(格子)状に多数のイオン通過孔が縦横に配置されていても良い。図2に示すとおり、電極アセンブリ109は、イオン発生室102側から処理室101側に向かって順に設けられた、第1の電極70、第2の電極71、第3の電極72を有している。すなわち、第1の電極70は、最もイオン発生室側、すなわちイオン源側に配置されており、第2の電極71は、第1の電極70の隣であって、該第1の電極70よりも処理室101に近い側に配置されている。また、第3の電極72は、最も処理室101側に配置されている。第1の電極70及び第2の電極71には電圧源73及び電圧源74が接続されており、第1の電極には正の電圧が、第2の電極には負の電圧が印加される。これにより、第1の電極と第2の電極の間にはイオンを加速するための電位差が発生する。第3の電極72は、電気的に接地されている。第2の電極71と第3の電極72との電位差を制御することにより、静電レンズ効果を用いてイオンビームの径を所定の数値範囲内に制御することができる。
[0018]
IBE装置100を用いたイオンビーム照射の動作を説明する。まず、ガス導入部105からイオン発生室102内にアルゴン(Ar)等の不活性ガスを含むプロセスガスを導入する。次に、アンテナ106に放電用電源112から高周波を印加することでイオン発生室102内のプロセスガスをイオン化し、イオンを含むプラズマ75を発生させてイオン源を準備する。イオン発生室102に形成されたプラズマ75に含まれるイオンは電極アセンブリ109に設けられた多数のイオン通過孔を通過する際に、第1の電極70、第2の電極71の間に与えられた電位差により加速される。そして該イオンは処理室101にイオンビーム76として引き出される。該イオンビームは処理室101に引き出された後、ニュートラライザー113により中和され、基板111に照射されることで基板111表面のエッチング処理が行われる。
【0008】
[0019]
前述のとおり、イオンが電極アセンブリ109の有する各電極に設けられたイオン通過孔を通過しようとする際、加速されたイオンの一部はイオン通過孔を通過できず第2の電極に大きなエネルギーを持って衝突する。そのため、IBE装置100の使用に伴い、第2の電極71の特にイオン通過孔付近がエッチングされる。このとき第2の電極71から飛散した第2の電極71の物質は主として第1の電極70の第2の電極71側(プラズマ75に面していない側)に付着する。この付着物は、第1の電極70のイオン通過孔の径を変化させる等、イオンビーム処理の安定性に悪影響をもたらすので、定期的に除去することが必要となる。そのため、イオンビーム処理後に電極アセンブリ109の洗浄工程が行われる。以下、電極アセンブリ109の詳細と洗浄について、具体的に実施形態を述べる。
[0020]
(第1の実施形態)
本実施形態では、第1の電極70はモリブデン(Mo)を材料とし、第2の電極71はチタン(Ti)を材料としている。なお、本実施形態では、「第1の電極70の材料がMoである」ことは、Mo以外の元素、化合物等を除外することを意図するものでは無い。よって、電極アセンブリ109においてイオンを加速させるための正の電圧を印加する機能が果たせるのであれば、第1の電極70がMo以外の成分(元素、化合物、不純物など)を含有しても良い。すなわち、本実施形態では、第1の電極70は、主成分としてMoを含んでいる、と言える。また、第2の電極71の材料がTiである」ことは、Ti以外の元素、化合物等を除外することを意図するものでは無い。よって、電極アセンブリ109においてイオンを加速させるための負の電圧を印加する機能が果たせるのであれば、第2の電極71がTi以外の成分(元素、化合物、不純物など)を含有しても良い。すなわち、本実施形態では、第2の電極71は、主成分としてTiを含んでいる、と言える。
なお、本明細書においては、「所定の電極の材料が所定の物質である」というような記載をする場合、それは、上記所定の電極が所定の物質以外の成分(元素、化合物、不純物など)を含んでも良いことを意味する。
本実施形態では、イオンビーム処理を行うと、第2の電極71がプラズマ75から引き出されたイオンによりエッチングされることがあり、該エッチングにより第2の電極71の材料であるTiが飛散することがある。この飛散により、Moを材料とする第1の電極70の表面に第2の電極71の材料のTiが
【0009】
付着する。一方、フッ化水素酸等の溶液に対しての溶解レートはMoよりもTiの方が大きいという性質がある。したがって、第1の電極70をフッ化水素酸等の溶液を洗浄用物質として用いて洗浄することで、この性質を利用してMoに対してTiが選択的に溶解される。そのため、第2電極71がエッチングされることに起因する第1の電極70に付着したTiを選択的に除去することができる。このように、第1の電極70の材料と第2の電極71を異ならせることにより、イオンビーム処理により付着した付着物を選択エッチングにより除去することが可能となる。これにより、機械的な力が加わらない化学的な処理が可能となるので、従来のブラスト処理等の物理的な処理において問題となっていた電極アセンブリ109の変形が低減又は解消される。したがって、電極アセンブリ109の寿命が長くなり、繰り返し使用できるという利点がある。すなわち、ブラスト処理等の物理的な方法により洗浄しなくても、第1の電極70に付着した、第2の電極71起因の付着物を良好に除去することができる。
[0021]
また、イオンビーム処理により削られ、飛散した第2の電極71の材料は主として第1の電極70に付着するが、その一部は第3の電極72にも付着する。そこで、第3の電極72も第2の電極71と異なる材料とすることが好ましい。そうすることで、第1の電極70の洗浄と同様に、第3の電極72も付着物を選択的に溶解できる溶液を用いて洗浄することが可能であり、第3の電極72の洗浄を容易に行うことができる。更に、第3の電極72を第1の電極70と同一の材料とすることで、電極アセンブリ109の洗浄を第1の電極70と全く同様の工程で行うことができるようになる。工程簡略化のために同時に洗浄することも可能である。具体的には例えば、第1の電極70及び第3の電極72はMoを材料とし、第2の電極71はTiを材料とすればよい。そうすれば、第1の電極70及び第3の電極72に付着したTiをフッ化水素酸溶液により除去することができる。
[0022]
このとき第1の電極70の材料の熱膨張量を、第2の電極71の材料の熱膨張量に近づけることで、第1の電極70上に付着した第2の電極71の物質を含む付着物の剥離を低減することができる。この点について以下で具体的に述べる。
第2の電極71から飛散した物質は主として第1の電極70のプラズマ75に接する側と反対側の面(処理室101側の面)に付着する。ここで、プラズ
【0010】
マ75に直接接する第1の電極70はプラズマ75のエネルギーを受け取る。つまり、第1の電極70の処理室101側の面にあるためプラズマに直接接しない付着物に比べて加熱されやすい。したがって、第1の電極70は付着物よりも高温となる。このため、仮に第1の電極70の材料と第2の電極71の材料、すなわち付着物の材料との線膨張係数が同一であれば、第1の電極70の方が付着物よりも熱膨張量(=線膨張係数×温度上昇量)が大きくなる。
なお、線膨張係数とは、単位長さあたりにおける、温度による長さの変化率を意味し、線膨張率、熱膨張率等と呼ばれることもある。線膨張係数は材料固有の定数であり、材料を決めることで、各電極の線膨張係数は定まる。
このように、第1の電極70の熱膨張量が第1の電極70に付着した付着物の熱膨張量よりも大きい場合、該付着物に大きなストレスが加わる。付着物に加わるストレスが大きいと、付着物が第1の電極70から剥離して飛散し、基板111に付着してパーティクルを発生させることがある。微細なパターンを形成する半導体回路素子の製造においては、該パーティクルが断線等の不良発生の要因となり得る。
したがって、本実施形態において、第1の電極70の線膨張係数を第2の電極71の線膨張係数よりも小さくすることが好適である。すなわち、第1の電極70の材料の線膨張係数α及び第2の電極71の材料の線膨張係数αはα<αの関係を満たすことが好ましい。そうすることで、第1の電極70の熱膨張量を第1の電極70に付着した付着物の熱膨張量に近づき、該付着物に加わるストレスを小さくすることで剥離を低減でき、基板111に付着するパーティクルも低減される。
[0023]
このような材料の組み合わせとの例としては、第1の電極70にMoを用いた場合、第2の電極71としてTi、ニッケル鉄合金(NiFe合金)、タングステン(W)、タンタル(Ta)等が用いられる。また第2の電極71にTiを用いた場合は、第1の電極70の材料としてはMoやパイロリティックグラファイト(PG)等のカーボンからなる材料が用いられる。このような材料を選ぶことで、前述の熱膨張量の関係を実現することが可能となり、前述の効果を得ることができる。
[0024]
線膨張係数と後述するスパッタ率の値を表1に示す。なお、表中の「*(1)」等の符号は、各値を引用した文献(非特許文献1乃至3)を示すものである。
【0011】
[表1]
Figure 2014170935
[0025]
(第2の実施形態)
本実施形態では、第1の電極70はTiを材料とし、第2の電極71はPGを材料としている。この場合、イオンビーム処理を行うとTiを材料とする第1の電極70の表面に第2の電極71の材料のPGが付着する。一方、濃硫酸、濃硝酸又はその混合液等の溶液に対しての溶解レートはTiよりもPGの方が大きいという性質がある。したがって、この性質を利用して濃硫酸、濃硝酸又はその混合液等の溶液で洗浄を行うことで、Tiに対してPGが選択的に溶解されるので、付着したPGを除去することができる。このようにして、イオンビーム処理により第1の電極70に付着した付着物を選択エッチングにより除去することが可能となり、第1の実施形態と同様にして電極アセンブリ109の変形が低減又は解消される効果を奏する。また、特にPGはイオンビームに対しての耐スパッタ性(耐スパッタ率)が非常に高く、イオンビーム処理によって飛散しにくく、付着物の第1の電極70への堆積量も少なくなる。したがって、電極アセンブリ109の洗浄頻度又は交換頻度を少なくすることができる。
このように、第1の電極70と第2の電極71とを異なる材料とするとともに、第2の電極71を第1の電極70に比べて耐スパッタ性の高い材料とすることで、第1の電極70の洗浄を容易とし、かつ交換周期を延ばすことが可能となる。これにより、メンテナンスの工数及びコストを低減できる。
また、第1の実施形態と同様に、第3の電極72を第2の電極71と異なる材料とすることが好ましい。更に、第3の電極72を第1の電極70と同一の材料とすることがより好ましい。すなわち、本実施形態に照らし合わせて具体的に記述すると、第1の電極70はTiを材料とし、第2の電極71はPGを材料とし、第3の電極72はTiを材料とすることが好適である。このようにすることで、第1の実施形態と同様に容易に第3の電極72の洗浄を行うことが可能となる。
[0026]
このとき、第1の電極70の材料であるTiと第2の電極71の材料であるPGとの熱膨張係数を比較すると、PGに比べてTiの熱膨張係数の方が大きい。したがって、イオンビーム処理中の第1の電極70と第2の電極71の熱
【0012】
膨張量の差が、第1の電極70及び第2の電極71が同一の物質である場合に比べて大きくなり得る。このとき、熱膨張量の差により、イオンビーム処理時に第1の電極70及び第2の電極71に備えられたイオン通過孔の位置がずれることが問題となることがある。近年、電子部品等の製造効率向上のため、被処理物である基板111が大面積化してきている。それに伴い、イオン発生室102も大型化が必要となり、第1乃至第3の電極についても大口径化が要求される傾向にある。そのため、前述のイオン通過孔の位置がずれることが問題になりやすくなってきている。
このような問題を改善するため、特に第1の電極70と第2の電極71との間の熱膨張量の差が問題となり得る大面積基板用の処理装置においては、第1の電極70と第2の電極71のイオン通過孔をあらかじめ熱膨張を考慮した位置に形成することが好ましい。すなわち、イオンビームの照射時において、温度上昇による熱膨張により、非照射時の位置よりも電極のイオン通過孔が垂直方向から見て面内方向において一致する方向に各電極の各イオン通過孔が移動するようになっていればよい。また、そのように各イオン通過孔の位置を材料の線膨張係数を考慮して設定すればよい。このとき、イオンビームの非照射時、つまり非稼働時には、各電極上の各イオン通過孔は、他の電極のイオン通過孔に対しては面内方向に完全には一致しない位置に配置されることになってもよい。
なお、本説明において、説明を簡略化するために主に第1の電極70と第2の電極71の関係について述べたが、第2の電極71と第3の電極72との間の関係についても同様とすることが可能であり、同様の効果を奏する。
[0027]
(第3の実施形態)
本実施形態では、第1の電極70はMoを材料とし、第2の電極71はTiを材料とした点は第1の実施形態と同様である。本実施形態では更に、第1の電極の表面の少なくとも一部を第2の電極71に含まれる材料でコーティング(被覆)している。
第1の実施形態の項目で述べたとおり、第1の電極70と第2の電極71の材料が異なる場合、熱膨張量の差に起因して第1の電極70に付着した物質がストレスを受ける。このストレスにより、第1の電極70に付着した物質が剥がれやすくなり、基板111の表面にパーティクルが発生する原因となることが問題となり得る。そのため、本項目で述べる第3の本実施形態ではあらかじめ第2の電極71に含まれる材料で第1の電極70をコーティングしておく。
【0013】
そうすることで、イオンビームの照射時には第2の電極71の物質が付着物として第1の電極70上に直接では無く、該コーティング膜を介して付着することになる。この場合、付着物の物質とコーティング膜とが同一物質であるため、付着物はコーティング膜上に高い密着性で付着する。本実施形態では第1の電極70の材料であるMo上にTiの薄膜がコーティングされている。なお、必ずしも第1の電極70の全ての表面をコーティングする必要は無く、主として第2の電極71の被エッチング物質が付着する領域、すなわち第1の電極70における第2の電極71と対向する側の面に少なくともコーティング膜が形成されていればよい。
[0028]
コーティング膜は種々の方法によって形成される。例えば第1の電極70上にCVD(Chemical Vapor Deposition)、PVD(Physical Vapor Deposition)、めっき法、溶射等の種々の処理方法を施すことで形成される。特に基材とコーティング膜との密着性の観点から、密着性に優れる溶射処理によってコーティング膜を形成することが好ましい。
コーティングされた電極を洗浄する際は、付着物をコーティング膜ごと基材に対して選択的に除去し、その後に再度溶射処理によってコーティング膜を形成することで繰り返し使用可能である。例えば、本実施形態の場合、第1の実施形態と同様にフッ化水素酸等の溶液により、コーティング膜のTiと表面に付着したTiを同時に除去し、その後溶射処理によって再びTi膜を形成することで、繰り返し使用可能となる。
本実施形態においても、第1の実施形態で述べたように、第2の電極71の材料よりも熱膨張係数が小さい材料を第1の電極70の材料とすることが好ましい。第1の電極70の熱膨張量と、コーティング膜及び付着物の熱膨張量との差を低減することで、第1の実施形態と同様の効果を得るためである。
なお、本説明において、説明を簡略化するために主に第1の電極70と第2の電極71のみについて述べたが、第3の電極72についても第1の電極70と同様にTiをコーティングしたMoを用いることが可能であり、同様の効果を奏する。
[0029]
(第4の実施形態)
本実施形態は第2の実施形態の第1の電極70をTiからMoに変更したものである。すなわち、本実施形態は第1の電極70はMoを材料とし、第2の
【0014】
電極71はPGを材料としたものである。本実施形態においても第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。イオンビーム処理を行うと、Moを材料とする第1の電極70上に第2の電極71の材料のPGが付着する。この付着物は、前述の実施形態と同様に、選択的にエッチングして除去することが可能である。
[0030]
(第5の実施形態)
本実施形態では、第1の電極70はMoを材料とし、第2の電極71もMoを材料としている。ただし、第1の電極70の表面の少なくとも一部をニッケル(Ni)でコーティングしている。そうすることで、イオンビーム処理時には第3の実施形態と同様にコーティング膜上に付着物が形成されることになり、第1の電極70と第2の電極71の主要な材料が同じであるにもかかわらず、第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、これに加えて、NiはMoとの間の密着力が良好であるという性質を有するので、付着物がはがれにくくなる利点がある。
第1の電極70の洗浄において、MoからNiのコーティング膜を選択的にエッチングする方法として、塩化第二鉄の溶液を用いることができる。該選択エッチング以外の例えばコーティング等の手順は第3の実施形態と同様に行うことができる。
なお、本説明において、説明を簡略化するために主に第1の電極70と第2の電極71のみについて述べたが、第3の電極72についても第1の電極70と同様にNiをコーティングしたMoを用いることが可能であり、同様の効果を奏する。
[0031]
(第6の実施形態)
本実施形態は第5の実施形態の第2の電極に含まれる材料をMoからPGに変更したものである。すなわち、第1の電極70はMoを材料とし、第2の電極71はPGを材料としている。ただし、第1の電極70の表面の少なくとも一部をニッケル(Ni)でコーティングしている。そうすることで、イオンビーム処理時には第3の実施形態と同様にコーティング膜上に付着物が形成されることになり、第3及び第5の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第2の実施形態の項目で述べたとおり、PGはMoに比べてイオンビームに対しての耐スパッタ性が非常に高く、付着物の第1の電極70への堆積量が少なくなる。したがって、電極アセンブリ109の洗浄頻度又は交換頻度を更

Claims (15)

  1. イオンビーム照射により処理を行うイオンビーム処理装置において、
    イオン発生手段が備えられたイオン発生室と、
    前記処理の対象物を保持するための保持部が配置され、前記処理が行われる処理室と、 前記イオン発生室と前記処理室を区分するとともに、前記イオン発生室で発生したイオンを前記処理室に引き出してイオンビームを形成するための複数の電極であって、
    前記イオン発生室側に配置され、イオンを通過させるためのイオン通過孔を有する第1の電極と、該第1の電極の隣であって、前記第1の電極よりも前記処理室に近い側に配置され、イオンを通過させるためのイオン通過孔を有する第2の電極とを含む複数の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極に対して前記イオン発生室の前記イオン発生手段で発生したイオンを加速させるように異なる電位を与えるための電源とを備え、
    前記第1の電極の材料と前記第2の電極の材料とは異なることを特徴とするイオンビーム処理装置。
  2. 前記複数の電極は、複数の平板状電極を有し、
    前記複数の平板状電極はイオンを通過させるための多数のイオン通過孔を有することを特徴とする請求項1に記載のイオンビーム処理装置。
  3. 前記第1の電極の材料の線膨張係数α及び第2の電極の材料の線膨張係数αはα<αの関係を満たすことを特徴とする請求項2に記載のイオンビーム処理装置。
  4. 前記第1の電極はモリブデンを含み、前記第2の電極は、チタン、ニッケル鉄合金、タングステン、タンタルの群から選ばれる1つ以上の材料を含むことを特徴とする請求項3に記載のイオンビーム処理装置。
  5. 前記第1の電極はパイロリティックグラファイトを含み、前記第2の電極は、チタンを含むことを特徴とする請求項3に記載のイオンビーム処理装置。
  6. 前記第2の電極の材料の耐スパッタ率は、前記第1の電極の材料の耐スパッタ率よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載のイオンビーム処理装置。
  7. 前記第1の電極はチタンを含み、前記第2の電極はパイロリティックグラファイトを含むことを特徴とする請求項6に記載のイオンビーム処理装置。
  8. 前記第1の電極の少なくとも一部に前記第2の電極に含有される材料がコーティングされていることを特徴とする請求項3に記載のイオンビーム処理装置。
  9. 前記第1の電極の少なくとも一部にニッケルがコーティングされていることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載のイオンビーム処理装置。
  10. 前記第1の電極の前記第2の電極と対向する側の面にのみ、前記第2の電極に含有される材料がコーティングされていることを特徴とする請求項8又は9に記載のイオンビーム処理装置。
  11. イオンビームの非照射時において、前記各平板状電極上の前記各イオン通過孔は、他の平板状電極に対し垂直な方向から見て面内方向に一致しない位置に配置されており、
    イオンビームの照射時において、温度上昇による熱膨張により、前記非照射時の位置よりも他の平板状電極のイオン通過孔と面内方向で一致する方向に前記各イオン通過孔が移動するように、前記平板状電極の各々の前記各イオン通過孔の位置と材料の線膨張係数とが設定されていることを特徴とする請求項2乃至10のいずれか1項に記載のイオンビーム処理装置。
  12. 前記第2の電極よりも前記処理室に近い側に配置された第3の電極を更に備え、前記第1の電極及び前記第2の電極に印加される電位のいずれとも異なる電位が前記第3の電極に与えられており、
    前記第3の電極の材料と前記第2の電極の材料とは異なることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のイオンビーム処理装置。
  13. 前記第1の電極と前記第3の電極は同一の材料を含むことを特徴とする請求項12に記載のイオンビーム処理装置。
  14. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載のイオンビーム処理装置が備える前記第1の電極を洗浄する方法であって、
    前記第1の電極の材料に対しての溶解レートよりも前記第2の電極の材料に対しての溶解レートの方が大きい洗浄用物質を準備するステップと、
    前記洗浄用物質を反応させることによって、前記第1の電極に付着した前記第2の電極の材料を前記第1の電極から除去するステップと
    を含むことを特徴とする方法。
  15. イオンビーム処理装置においてイオン源からイオンを引き出してイオンビームを形成するための電極アセンブリであって、
    前記電極アセンブリは複数の電極を有し、
    前記複数の電極は、
    イオンを通過させるためのイオン通過孔を有し、前記イオン源側に設けられる第1の電極と、
    イオンを通過させるためのイオン通過孔を有し、前記第1の電極の、前記イオン源と反対側に設けられる第2の電極とを含み、
    前記第1の電極の材料と前記第2の電極の材料とは異なることを特徴とする電極アセンブリ。


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