JP2000182526A - イオン源装置及びイオンビーム電流制御方法 - Google Patents
イオン源装置及びイオンビーム電流制御方法Info
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 目標イオンビーム電流を特に低く設定した場
合に生ずるイオンビーム電流の不安定を解消する。 【解決手段】 開示されているイオン源装置は、アーク
チャンバ2に取り付けられてスリット5の開口面積を可
変させるスリット調整板6と、このスリット調整板6を
駆動するモータ8と、測定イオンビーム電流Iaと予め
設定された目標イオンビーム電流Ibとの比較結果に基
づいてモータ8を制御するコントローラ13とを備えて
いる。
合に生ずるイオンビーム電流の不安定を解消する。 【解決手段】 開示されているイオン源装置は、アーク
チャンバ2に取り付けられてスリット5の開口面積を可
変させるスリット調整板6と、このスリット調整板6を
駆動するモータ8と、測定イオンビーム電流Iaと予め
設定された目標イオンビーム電流Ibとの比較結果に基
づいてモータ8を制御するコントローラ13とを備えて
いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、イオン源装置及
びイオンビーム電流制御方法に係り、詳しくは、イオン
注入装置に用いられるイオン源装置及びイオンビーム電
流制御方法に関する。
びイオンビーム電流制御方法に係り、詳しくは、イオン
注入装置に用いられるイオン源装置及びイオンビーム電
流制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、メモリ、プロセッサなどのLS
I(大規模集積回路)で代表される半導体装置の製造に
おいては、半導体基板内にP型半導体領域又はN型半導
体領域を形成することが基本になっているが、それらP
型又はN型半導体領域を形成するには、イオン注入法が
欠かせなくなっている。このイオン注入法は、P型又は
N型半導体領域を形成すべき不純物をイオン化して、こ
のイオンを加速して半導体基板内に注入するものであ
り、不純物濃度及び深さの制御が容易であるという利点
を有している。
I(大規模集積回路)で代表される半導体装置の製造に
おいては、半導体基板内にP型半導体領域又はN型半導
体領域を形成することが基本になっているが、それらP
型又はN型半導体領域を形成するには、イオン注入法が
欠かせなくなっている。このイオン注入法は、P型又は
N型半導体領域を形成すべき不純物をイオン化して、こ
のイオンを加速して半導体基板内に注入するものであ
り、不純物濃度及び深さの制御が容易であるという利点
を有している。
【0003】そのようなイオン注入法はイオン注入装置
を用いて行われるが、このイオン注入装置には不純物を
イオン化して供給するためのイオン源装置が必要とな
る。図5は、従来のイオン源装置の構成を示すブロック
図である。同図において、所望の不純物を含んだイオン
源ガスを導入するアークチャンバ51内にはフィラメン
ト52が配置されて、アークチャンバ51にアーク電源
53からアーク電圧が印加される一方、フィラメント5
2にはフィラメント電源54からフィラメント電圧に基
づいてフィラメント電流が供給されている。
を用いて行われるが、このイオン注入装置には不純物を
イオン化して供給するためのイオン源装置が必要とな
る。図5は、従来のイオン源装置の構成を示すブロック
図である。同図において、所望の不純物を含んだイオン
源ガスを導入するアークチャンバ51内にはフィラメン
ト52が配置されて、アークチャンバ51にアーク電源
53からアーク電圧が印加される一方、フィラメント5
2にはフィラメント電源54からフィラメント電圧に基
づいてフィラメント電流が供給されている。
【0004】アークチャンバ51から発生されたイオン
ビーム電流はビーム測定器55で測定されて、この測定
イオンビーム電流Iaはコントローラ56の一方に入力
端子に入力される。一方、予め設定された目標イオンビ
ーム電流Ibがコントローラ56の他方の入力端子に入
力されて、コントローラ56は測定イオンビーム電流I
aと目標イオンビーム電流Ibとを比較して、この比較
結果に応じてフィラメント電源54を制御する。
ビーム電流はビーム測定器55で測定されて、この測定
イオンビーム電流Iaはコントローラ56の一方に入力
端子に入力される。一方、予め設定された目標イオンビ
ーム電流Ibがコントローラ56の他方の入力端子に入
力されて、コントローラ56は測定イオンビーム電流I
aと目標イオンビーム電流Ibとを比較して、この比較
結果に応じてフィラメント電源54を制御する。
【0005】まず、フィラメント52から発生した熱電
子がアークチャンバ51に達することによりアーク電流
が流れ、アークチャンバ51に導入されたイオン源ガス
は、そのアーク電流によってプラズマ化されてイオンが
発生する。このイオンはアークチャンバ51と対向して
いる引き出し電極によってアークチャンバ51のスリッ
トを通じて外部へイオンビーム電流となって引き出され
る。そして、そのイオンはイオン源装置の引き出し電極
の後段に配置されている質量分析磁石により進路が曲げ
られて、分析スリットにより必要なイオン種のみが選択
されて先に進んで、加速管で加速されて、半導体基板に
照射されてイオン注入が行われるようになっている。
子がアークチャンバ51に達することによりアーク電流
が流れ、アークチャンバ51に導入されたイオン源ガス
は、そのアーク電流によってプラズマ化されてイオンが
発生する。このイオンはアークチャンバ51と対向して
いる引き出し電極によってアークチャンバ51のスリッ
トを通じて外部へイオンビーム電流となって引き出され
る。そして、そのイオンはイオン源装置の引き出し電極
の後段に配置されている質量分析磁石により進路が曲げ
られて、分析スリットにより必要なイオン種のみが選択
されて先に進んで、加速管で加速されて、半導体基板に
照射されてイオン注入が行われるようになっている。
【0006】ここで、アークチャンバ51から引き出さ
れるイオンビーム電流は上述のアーク電流により制御さ
れ、このアーク電流はフィラメント52のフィラメント
電流により生ずる熱電子量に依存する。したがって、高
いイオンビーム電流を得るにはフィラメント電流を大き
くして熱電子量を増加させることによりアーク電流を上
げ、低いイオンビーム電流を得るにはフィラメント電流
を小さくして熱電子量を減少させることによりアーク電
流を下げるようにする。
れるイオンビーム電流は上述のアーク電流により制御さ
れ、このアーク電流はフィラメント52のフィラメント
電流により生ずる熱電子量に依存する。したがって、高
いイオンビーム電流を得るにはフィラメント電流を大き
くして熱電子量を増加させることによりアーク電流を上
げ、低いイオンビーム電流を得るにはフィラメント電流
を小さくして熱電子量を減少させることによりアーク電
流を下げるようにする。
【0007】ところで、上述のような従来のイオン源装
置において、目標イオンビーム電流Ibが特に低く設定
された場合は、コントローラ56はフィラメント電源5
4に対してフィラメント52のフィラメント電流を小さ
くして熱電子量を減少させてアーク電流を下げる方向の
制御を行うが、イオンビーム電流が不安定になるという
欠点が生ずる。すなわち、目標イオンビーム電流が高く
設定された場合は、アーク電流を上げる方向の制御が行
われるが、この場合はイオン密度が高くなるので、スリ
ットを通じて引き出されるイオンビームは真っ直ぐにな
るため、イオンビーム電流は安定になる。これに対し
て、上述のように目標イオンビーム電流Ibが低く設定
された場合、アーク電流を下げる方向の制御が行われる
と、この場合はイオン密度が低くなるので、スリットを
通じて引き出されるイオンビームは真っ直ぐにならずに
様々な方向に向かうようになるため、イオンビーム電流
は不安定になる。このようにイオンビーム電流が不安定
になると、引き出し電極で不要なX線が発生するなどの
原因となるため、結果的にイオン注入を行う上で再現性
に欠けるような支障が生ずるようになる。イオンビーム
通過経路の部材にイオンビームを引掛けることなく容易
にアライメント調整ができるようにしたイオン源装置
が、例えば特開平7−50147号公報に開示されてい
る。同公報には、図6に示すように、アークチャンバ体
の開口を塞いで互いに向き合ってイオン導出口61を形
成する一対の仕切板62、63と、この仕切板62、6
3のそれぞれを移動しイオン導出口61の位置及び大き
さを変える移動機構64とを設け、イオン導出口61よ
り放射されるイオンビームの光軸67を仕切板62、6
3を移動して引き出し電極65、66の中心軸68と一
致させるように構成したイオン源装置が示されている。
69はイオンビーム電流を測定するファラデーカップで
ある。
置において、目標イオンビーム電流Ibが特に低く設定
された場合は、コントローラ56はフィラメント電源5
4に対してフィラメント52のフィラメント電流を小さ
くして熱電子量を減少させてアーク電流を下げる方向の
制御を行うが、イオンビーム電流が不安定になるという
欠点が生ずる。すなわち、目標イオンビーム電流が高く
設定された場合は、アーク電流を上げる方向の制御が行
われるが、この場合はイオン密度が高くなるので、スリ
ットを通じて引き出されるイオンビームは真っ直ぐにな
るため、イオンビーム電流は安定になる。これに対し
て、上述のように目標イオンビーム電流Ibが低く設定
された場合、アーク電流を下げる方向の制御が行われる
と、この場合はイオン密度が低くなるので、スリットを
通じて引き出されるイオンビームは真っ直ぐにならずに
様々な方向に向かうようになるため、イオンビーム電流
は不安定になる。このようにイオンビーム電流が不安定
になると、引き出し電極で不要なX線が発生するなどの
原因となるため、結果的にイオン注入を行う上で再現性
に欠けるような支障が生ずるようになる。イオンビーム
通過経路の部材にイオンビームを引掛けることなく容易
にアライメント調整ができるようにしたイオン源装置
が、例えば特開平7−50147号公報に開示されてい
る。同公報には、図6に示すように、アークチャンバ体
の開口を塞いで互いに向き合ってイオン導出口61を形
成する一対の仕切板62、63と、この仕切板62、6
3のそれぞれを移動しイオン導出口61の位置及び大き
さを変える移動機構64とを設け、イオン導出口61よ
り放射されるイオンビームの光軸67を仕切板62、6
3を移動して引き出し電極65、66の中心軸68と一
致させるように構成したイオン源装置が示されている。
69はイオンビーム電流を測定するファラデーカップで
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報記
載のイオン源装置では、イオンビームの光軸と引き出し
電極の中心軸とを一致させるためにイオン導出口を形成
する一対の仕切板が設けられているだけで、目標イオン
ビーム電流を特に低く設定した場合に生ずる欠点につい
ては記載されていないので、依然としてイオンビーム電
流が不安定になるという欠点を解消することができな
い、という問題がある。
載のイオン源装置では、イオンビームの光軸と引き出し
電極の中心軸とを一致させるためにイオン導出口を形成
する一対の仕切板が設けられているだけで、目標イオン
ビーム電流を特に低く設定した場合に生ずる欠点につい
ては記載されていないので、依然としてイオンビーム電
流が不安定になるという欠点を解消することができな
い、という問題がある。
【0009】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、目標イオンビーム電流を特に低く設定した場合
に生ずるイオンビーム電流の不安定を解消することがで
きるようにしたイオン源装置及びイオンビーム電流制御
方法を提供することを目的としている。
もので、目標イオンビーム電流を特に低く設定した場合
に生ずるイオンビーム電流の不安定を解消することがで
きるようにしたイオン源装置及びイオンビーム電流制御
方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、イオン源ガスを導入しイオ
ンビーム電流を引き出すスリットが設けられたアークチ
ャンバと、該アークチャンバ内に配置され上記イオン源
ガスをイオン化するアーク電流を発生させるフィラメン
トと、上記アークチャンバの上記スリットと対向するよ
うに配置された引き出し電極とを少なくとも備えたイオ
ン源装置であって、上記アークチャンバに取り付けられ
て上記スリットの開口面積を可変させるスリット調整板
と、該スリット調整板を駆動する駆動手段と、上記イオ
ンビーム電流と予め設定された目標イオンビーム電流と
の比較結果に基づいて上記駆動手段を制御する制御手段
とを備えたことを特徴としている。
に、請求項1記載の発明は、イオン源ガスを導入しイオ
ンビーム電流を引き出すスリットが設けられたアークチ
ャンバと、該アークチャンバ内に配置され上記イオン源
ガスをイオン化するアーク電流を発生させるフィラメン
トと、上記アークチャンバの上記スリットと対向するよ
うに配置された引き出し電極とを少なくとも備えたイオ
ン源装置であって、上記アークチャンバに取り付けられ
て上記スリットの開口面積を可変させるスリット調整板
と、該スリット調整板を駆動する駆動手段と、上記イオ
ンビーム電流と予め設定された目標イオンビーム電流と
の比較結果に基づいて上記駆動手段を制御する制御手段
とを備えたことを特徴としている。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載のイ
オン源装置に係り、上記イオンビーム電流を測定する測
定手段を備えたことを特徴としている。
オン源装置に係り、上記イオンビーム電流を測定する測
定手段を備えたことを特徴としている。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載のイオン源装置に係り、上記制御手段は、上記目標イ
オンビーム電流が低く設定されたとき上記スリットの開
口面積を可変させるように上記駆動手段を制御すること
を特徴としている。
載のイオン源装置に係り、上記制御手段は、上記目標イ
オンビーム電流が低く設定されたとき上記スリットの開
口面積を可変させるように上記駆動手段を制御すること
を特徴としている。
【0013】請求項4記載の発明は、アークチャンバ内
にイオン源ガスを導入し該イオン源ガスをアーク電流に
よりイオン化して、イオンビーム電流をスリットを通じ
て引き出し電極により上記アークチャンバの外部に引き
出すイオンビーム電流制御方法であって、上記イオンビ
ーム電流を低くする場合、上記アーク電流を下げること
なく上記スリットの開口面積を狭くすることにより、上
記イオンビーム電流が低くなるように制御することを特
徴としている。
にイオン源ガスを導入し該イオン源ガスをアーク電流に
よりイオン化して、イオンビーム電流をスリットを通じ
て引き出し電極により上記アークチャンバの外部に引き
出すイオンビーム電流制御方法であって、上記イオンビ
ーム電流を低くする場合、上記アーク電流を下げること
なく上記スリットの開口面積を狭くすることにより、上
記イオンビーム電流が低くなるように制御することを特
徴としている。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項4記載のイ
オンビーム電流制御方法に係り、上記スリットの開口面
積を、上記アークチャンバに取り付けたスリット調整板
を移動させて狭くすることを特徴としている。
オンビーム電流制御方法に係り、上記スリットの開口面
積を、上記アークチャンバに取り付けたスリット調整板
を移動させて狭くすることを特徴としている。
【0015】請求項6記載の発明は、請求項5記載のイ
オンビーム電流制御方法に係り、予め目標イオンビーム
電流が低く設定された場合、該目標イオンビーム電流を
上記アークチャンバから引き出されたイオンビーム電流
と比較した後に、該イオンビーム電流が低くくなるよう
に上記スリット調整板を移動させることを特徴としてい
る。
オンビーム電流制御方法に係り、予め目標イオンビーム
電流が低く設定された場合、該目標イオンビーム電流を
上記アークチャンバから引き出されたイオンビーム電流
と比較した後に、該イオンビーム電流が低くくなるよう
に上記スリット調整板を移動させることを特徴としてい
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。説明は実施例を用いて
具体的に行う。図1は、この発明の一実施例であるイオ
ン源装置の構成を示すブロック図、図2は同イオン源装
置の主要部を示す側面図、図3は同イオン源装置の主要
部を示す斜視図である。この例のイオン源装置は、図1
〜図3に示すように、筒状のケーシング1内に例えばモ
リブデンのような高融点金属からなるアークチャンバ2
が設けられ、このアークチャンバ2内には例えばタング
ステンからなるフィラメント3が配置されている。アー
クチャンバ2の一端部にはイオン源ガス導入口4が設け
られる一方、このイオン源ガス導入口4と対向する他端
部にはスリット5が設けられている。スリット5はアー
クチャンバ2に取り付けられたスリット調整板6により
その開口面積が可変されるように構成され、このスリッ
ト調整板6の制御はモータ8により行われる。アークチ
ャンバ2のスリット5と対向するように引き出し電極7
が配置されて、この引き出し電極7によってアークチャ
ンバ2内に生じたイオンをスリット5を通じてイオンビ
ーム電流として引き出すようになっている。
の実施の形態について説明する。説明は実施例を用いて
具体的に行う。図1は、この発明の一実施例であるイオ
ン源装置の構成を示すブロック図、図2は同イオン源装
置の主要部を示す側面図、図3は同イオン源装置の主要
部を示す斜視図である。この例のイオン源装置は、図1
〜図3に示すように、筒状のケーシング1内に例えばモ
リブデンのような高融点金属からなるアークチャンバ2
が設けられ、このアークチャンバ2内には例えばタング
ステンからなるフィラメント3が配置されている。アー
クチャンバ2の一端部にはイオン源ガス導入口4が設け
られる一方、このイオン源ガス導入口4と対向する他端
部にはスリット5が設けられている。スリット5はアー
クチャンバ2に取り付けられたスリット調整板6により
その開口面積が可変されるように構成され、このスリッ
ト調整板6の制御はモータ8により行われる。アークチ
ャンバ2のスリット5と対向するように引き出し電極7
が配置されて、この引き出し電極7によってアークチャ
ンバ2内に生じたイオンをスリット5を通じてイオンビ
ーム電流として引き出すようになっている。
【0017】アークチャンバ2にアーク電源9からアー
ク電圧が印加される一方、フィラメント3にはフィラメ
ント電源11からフィラメント電圧に基づいてフィラメ
ント電流が供給されている。アークチャンバ2から発生
されたイオンビーム電流はビーム測定器12で測定され
て、この測定イオンビーム電流Iaはコントローラ13
の一方の入力端子に入力される。一方、予め設定された
目標イオンビーム電流Ibがコントローラ13の他方の
入力端子に入力されて、コントローラ13は測定イオン
ビーム電流Iaと目標イオンビーム電流Ibとを比較し
て、この比較結果に応じてフィラメント電源11を制御
する。
ク電圧が印加される一方、フィラメント3にはフィラメ
ント電源11からフィラメント電圧に基づいてフィラメ
ント電流が供給されている。アークチャンバ2から発生
されたイオンビーム電流はビーム測定器12で測定され
て、この測定イオンビーム電流Iaはコントローラ13
の一方の入力端子に入力される。一方、予め設定された
目標イオンビーム電流Ibがコントローラ13の他方の
入力端子に入力されて、コントローラ13は測定イオン
ビーム電流Iaと目標イオンビーム電流Ibとを比較し
て、この比較結果に応じてフィラメント電源11を制御
する。
【0018】スリット5の開口面積が一定の基で、比較
結果がIa>Ibのとき、コントローラ13はフィラメ
ント電圧を低めるようにフィラメント電源11を制御し
て、フィラメント電流を小さくしてアーク電流を下げる
方向に調整する。上述の場合と逆に、比較結果がIa<
Ibときは、コントローラ13はフィラメント電圧を高
めるようにフィラメント電源11を制御して、フィラメ
ント電流を大きくしてアーク電流を上げる方向に調整す
る。このように、スリット5の開口面積が一定の基で、
測定イオンビーム電流Iaと目標イオンビーム電流Ib
との比較結果に応じて、コントローラ13にフィードバ
ック制御を行わせることにより、引き出し電極7により
アークチャンバ2からスリット5を通じて引き出される
イオンビーム電流は、最終的に目標イオンビーム電流I
bに一致するように調整される。
結果がIa>Ibのとき、コントローラ13はフィラメ
ント電圧を低めるようにフィラメント電源11を制御し
て、フィラメント電流を小さくしてアーク電流を下げる
方向に調整する。上述の場合と逆に、比較結果がIa<
Ibときは、コントローラ13はフィラメント電圧を高
めるようにフィラメント電源11を制御して、フィラメ
ント電流を大きくしてアーク電流を上げる方向に調整す
る。このように、スリット5の開口面積が一定の基で、
測定イオンビーム電流Iaと目標イオンビーム電流Ib
との比較結果に応じて、コントローラ13にフィードバ
ック制御を行わせることにより、引き出し電極7により
アークチャンバ2からスリット5を通じて引き出される
イオンビーム電流は、最終的に目標イオンビーム電流I
bに一致するように調整される。
【0019】また、コントローラ13は、目標イオンビ
ーム電流Ibが特に低く設定されたときは、フィラメン
ト電源11を制御することなく、モータ8を制御してス
リット調整板6によりスリット5の開口面積を可変させ
て、イオンビーム電流を調整する。この場合に、特に低
く設定される目標イオンビーム電流の具体的な範囲は、
予め設定するようにしてこの値は必要に応じて可変でき
るようにする。
ーム電流Ibが特に低く設定されたときは、フィラメン
ト電源11を制御することなく、モータ8を制御してス
リット調整板6によりスリット5の開口面積を可変させ
て、イオンビーム電流を調整する。この場合に、特に低
く設定される目標イオンビーム電流の具体的な範囲は、
予め設定するようにしてこの値は必要に応じて可変でき
るようにする。
【0020】このように目標イオンビーム電流が特に低
く設定された範囲において、比較結果がIa>Ibと
き、コントローラ13はスリット調整板9を上方向に移
動させるようにモータ7を制御して、スリット5の開口
面積を減少させてイオンビーム電流を低くする方向に調
整する。上述の場合と逆に、比較結果がIa<Ibのと
きは、コントローラ13はスリット調整板9を下方向に
移動させるようにモータ7を制御して、スリット5の開
口面積を増加させてイオンビーム電流を高くする方向に
調整する。
く設定された範囲において、比較結果がIa>Ibと
き、コントローラ13はスリット調整板9を上方向に移
動させるようにモータ7を制御して、スリット5の開口
面積を減少させてイオンビーム電流を低くする方向に調
整する。上述の場合と逆に、比較結果がIa<Ibのと
きは、コントローラ13はスリット調整板9を下方向に
移動させるようにモータ7を制御して、スリット5の開
口面積を増加させてイオンビーム電流を高くする方向に
調整する。
【0021】このように、目標イオンビーム電流が特に
低く設定された範囲において、測定イオンビーム電流I
aと目標イオンビーム電流Ibとの比較結果に応じて、
コントローラ13にフィードバック制御を行わせること
により、引き出し電極7によりアークチャンバ2からス
リット5を通じて引き出されるイオンビーム電流は、最
終的に目標イオンビーム電流Ibに一致するように調整
される。したがって、アーク電流を一定に保持したまま
で、スリット5の開口面積を可変させるだけでイオンビ
ーム電流を下げるので、イオン密度を低くすることがな
くなる。それゆえ、スリットを通じて引き出されるイオ
ンビームは様々な方向に向かうことが防止されるため、
イオンビーム電流は安定になる。
低く設定された範囲において、測定イオンビーム電流I
aと目標イオンビーム電流Ibとの比較結果に応じて、
コントローラ13にフィードバック制御を行わせること
により、引き出し電極7によりアークチャンバ2からス
リット5を通じて引き出されるイオンビーム電流は、最
終的に目標イオンビーム電流Ibに一致するように調整
される。したがって、アーク電流を一定に保持したまま
で、スリット5の開口面積を可変させるだけでイオンビ
ーム電流を下げるので、イオン密度を低くすることがな
くなる。それゆえ、スリットを通じて引き出されるイオ
ンビームは様々な方向に向かうことが防止されるため、
イオンビーム電流は安定になる。
【0022】次に、この例の構成のイオン源装置を用い
たイオンビーム電流制御方法について説明する。まず、
フィラメント3から発生した熱電子がアークチャンバ2
に達することによりアーク電流が流れ、イオン源ガス導
入口4からアークチャンバ2に導入されたイオン源ガス
は、そのアーク電流によってプラズマ化されてイオンが
発生する。次に、そのイオンはアークチャンバ2と対向
している引き出し電極によってアークチャンバ2のスリ
ット5を通じて外部へイオンビーム電流となって引き出
される。ここで、スリット調整板6の動作を停止させる
ことにより、スリット5の開口面積を一定に保持する。
この状態で、スリット5から引出されたイオンビーム電
流をビーム測定器10で測定して、この測定イオンビー
ム電流Iaをコントローラ13の一方の入力端子に入力
する。一方、予め設定された目標イオンビーム電流Ib
をコントローラ13の他方の入力端子に入力する。そし
て、コントローラ13は、両イオンビーム電流Ia、I
bを比較した結果、Ia>Ibのときは、フィラメント
電圧を低めるようにフィラメント電源11を制御する。
たイオンビーム電流制御方法について説明する。まず、
フィラメント3から発生した熱電子がアークチャンバ2
に達することによりアーク電流が流れ、イオン源ガス導
入口4からアークチャンバ2に導入されたイオン源ガス
は、そのアーク電流によってプラズマ化されてイオンが
発生する。次に、そのイオンはアークチャンバ2と対向
している引き出し電極によってアークチャンバ2のスリ
ット5を通じて外部へイオンビーム電流となって引き出
される。ここで、スリット調整板6の動作を停止させる
ことにより、スリット5の開口面積を一定に保持する。
この状態で、スリット5から引出されたイオンビーム電
流をビーム測定器10で測定して、この測定イオンビー
ム電流Iaをコントローラ13の一方の入力端子に入力
する。一方、予め設定された目標イオンビーム電流Ib
をコントローラ13の他方の入力端子に入力する。そし
て、コントローラ13は、両イオンビーム電流Ia、I
bを比較した結果、Ia>Ibのときは、フィラメント
電圧を低めるようにフィラメント電源11を制御する。
【0023】これにより、フィラメント3のフィラメン
ト電流が小さくなるのでアーク電流は下げられ、したが
ってイオンビーム電流も低くなる。逆に、コントローラ
13は、比較結果がIa<Ibときは、フィラメント電
圧を高めるようにフィラメント電源11を制御する。こ
れにより、フィラメント3のフィラメント電流が大きく
なるのでアーク電流は上がり、したがってイオンビーム
電流も高くする。
ト電流が小さくなるのでアーク電流は下げられ、したが
ってイオンビーム電流も低くなる。逆に、コントローラ
13は、比較結果がIa<Ibときは、フィラメント電
圧を高めるようにフィラメント電源11を制御する。こ
れにより、フィラメント3のフィラメント電流が大きく
なるのでアーク電流は上がり、したがってイオンビーム
電流も高くする。
【0024】このように、スリット5の開口面積が一定
の基では、測定イオンビーム電流Iaと目標イオンビー
ム電流Ibとの比較結果に応じて、コントローラ13に
よりアーク電流を制御してイオンビーム電流Iaの調整
を行って、最終的に目標イオンビーム電流Ibに一致す
るように調整する。
の基では、測定イオンビーム電流Iaと目標イオンビー
ム電流Ibとの比較結果に応じて、コントローラ13に
よりアーク電流を制御してイオンビーム電流Iaの調整
を行って、最終的に目標イオンビーム電流Ibに一致す
るように調整する。
【0025】次に、目標イオンビーム電流Ibが予め設
定された範囲に入るように特に低く設定されたときは、
フィラメント電源11の微調整を除いてコントローラ1
3によるフィラメント電源9の制御を停止させ、代わり
にコントローラ13によりモータ8の制御を行うように
切り替える。以下、図4のフローチャートを参照して、
目標イオンビーム電流Ibが予め設定された範囲に入る
ように特に低く設定されたときのイオンビーム電流制御
方法について説明する。
定された範囲に入るように特に低く設定されたときは、
フィラメント電源11の微調整を除いてコントローラ1
3によるフィラメント電源9の制御を停止させ、代わり
にコントローラ13によりモータ8の制御を行うように
切り替える。以下、図4のフローチャートを参照して、
目標イオンビーム電流Ibが予め設定された範囲に入る
ように特に低く設定されたときのイオンビーム電流制御
方法について説明する。
【0026】まず、ビーム測定器12によりイオンビー
ム電流Iaを測定した(S1)後、コントローラ13で
測定イオンビーム電流Iaと目標イオンビーム電流Ib
とを比較(S2)する。比較結果がIa>Ibときは、
コントローラ13はスリット調整板9を上方向に移動さ
せるようにモータ7を制御する(S3)。これにより、
スリット5の開口面積を減少させてイオンビーム電流を
低める方向に調整する(S4)。そして、測定イオンビ
ーム電流Iaが、最終的に目標イオンビーム電流Ibに
一致するように調整する(S5)。
ム電流Iaを測定した(S1)後、コントローラ13で
測定イオンビーム電流Iaと目標イオンビーム電流Ib
とを比較(S2)する。比較結果がIa>Ibときは、
コントローラ13はスリット調整板9を上方向に移動さ
せるようにモータ7を制御する(S3)。これにより、
スリット5の開口面積を減少させてイオンビーム電流を
低める方向に調整する(S4)。そして、測定イオンビ
ーム電流Iaが、最終的に目標イオンビーム電流Ibに
一致するように調整する(S5)。
【0027】上述の場合と逆に、比較結果がIa<Ib
ときは、コントローラ13はスリット調整板9を下方向
に移動させるようにモータ7を制御する(S6)。これ
により、スリット5の開口面積を増加させてイオンビー
ム電流を高める方向に調整する(S7)。そして、測定
イオンビーム電流Iaが、最終的に目標イオンビーム電
流Ibに一致するように調整する(S5)。
ときは、コントローラ13はスリット調整板9を下方向
に移動させるようにモータ7を制御する(S6)。これ
により、スリット5の開口面積を増加させてイオンビー
ム電流を高める方向に調整する(S7)。そして、測定
イオンビーム電流Iaが、最終的に目標イオンビーム電
流Ibに一致するように調整する(S5)。
【0028】上述したように、目標イオンビーム電流I
bが特に低く設定された範囲においては、測定イオンビ
ーム電流Iaと目標イオンビーム電流Ibとの比較結果
に応じて、コントローラ13にフィードバック制御を行
わせることにより、引き出し電極7によりアークチャン
バ2からスリット5を通じて引き出されるイオンビーム
電流は、最終的に目標イオンビーム電流Ibに一致する
ように調整される。
bが特に低く設定された範囲においては、測定イオンビ
ーム電流Iaと目標イオンビーム電流Ibとの比較結果
に応じて、コントローラ13にフィードバック制御を行
わせることにより、引き出し電極7によりアークチャン
バ2からスリット5を通じて引き出されるイオンビーム
電流は、最終的に目標イオンビーム電流Ibに一致する
ように調整される。
【0029】このように、この例の構成のイオン源装置
によれば、アークチャンバ2に取り付けられてスリット
5の開口面積を可変させるスリット調整板6と、このス
リット調整板6を駆動するモータ8と、測定イオンビー
ム電流Iaと予め設定された目標イオンビーム電流Ib
との比較結果に基づいてモータ8を制御するコントロー
ラ13とを備えるようにしたので、フィラメント電源1
1を制御することなくイオンビーム電流を調整すること
ができる。また、この例の構成のイオンビーム電流制御
方法によれば、目標イオンビーム電流が特に低く設定さ
れた範囲において、アーク電流を一定に保持したまま
で、スリットの開口面積を可変させるだけでイオンビー
ム電流を下げるので、イオン密度を低くすることがなく
なる。したがって、目標イオンビーム電流を特に低く設
定した場合に生ずるイオンビーム電流の不安定を解消す
ることができる。
によれば、アークチャンバ2に取り付けられてスリット
5の開口面積を可変させるスリット調整板6と、このス
リット調整板6を駆動するモータ8と、測定イオンビー
ム電流Iaと予め設定された目標イオンビーム電流Ib
との比較結果に基づいてモータ8を制御するコントロー
ラ13とを備えるようにしたので、フィラメント電源1
1を制御することなくイオンビーム電流を調整すること
ができる。また、この例の構成のイオンビーム電流制御
方法によれば、目標イオンビーム電流が特に低く設定さ
れた範囲において、アーク電流を一定に保持したまま
で、スリットの開口面積を可変させるだけでイオンビー
ム電流を下げるので、イオン密度を低くすることがなく
なる。したがって、目標イオンビーム電流を特に低く設
定した場合に生ずるイオンビーム電流の不安定を解消す
ることができる。
【0030】以上、この発明の実施例を図面により詳述
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更などがあってもこの発明に含まれる。例えば、スリッ
トの開口面積を可変させるスリット調整板は1個を用い
た例で説明したが、複数個用いることもでき、これによ
ってより細かなイオンビーム電流の調整ができるように
なる。
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更などがあってもこの発明に含まれる。例えば、スリッ
トの開口面積を可変させるスリット調整板は1個を用い
た例で説明したが、複数個用いることもでき、これによ
ってより細かなイオンビーム電流の調整ができるように
なる。
【0031】また、アークチャンバ、フィラメントなど
を構成する材料はモリブデン、タングステンに限らず、
チタン、タンタルなどの他の高融点金属を用いることが
できる。また、イオン源ガスとしては、P型半導体領域
又はN型半導体領域を形成するために通常用いられてい
る硼素、燐、砒素などの不純物を含むものであれば、特
定の材料に限ることはない。また、半導体基板内にP型
半導体領域又はN型半導体領域を形成する場合に限ら
ず、多結晶シリコンなどのような導電材料、あるいはシ
リコン酸化膜、シリコン窒化膜、BSG(Boro-Silicate
Glass)膜、PSG(Phospho-Silicate Glass)膜、B
PSG(Boro-Phospho-Silicate Glass)膜などの絶縁膜
に所望の不純物をイオン注入する場合にも適用すること
ができる。
を構成する材料はモリブデン、タングステンに限らず、
チタン、タンタルなどの他の高融点金属を用いることが
できる。また、イオン源ガスとしては、P型半導体領域
又はN型半導体領域を形成するために通常用いられてい
る硼素、燐、砒素などの不純物を含むものであれば、特
定の材料に限ることはない。また、半導体基板内にP型
半導体領域又はN型半導体領域を形成する場合に限ら
ず、多結晶シリコンなどのような導電材料、あるいはシ
リコン酸化膜、シリコン窒化膜、BSG(Boro-Silicate
Glass)膜、PSG(Phospho-Silicate Glass)膜、B
PSG(Boro-Phospho-Silicate Glass)膜などの絶縁膜
に所望の不純物をイオン注入する場合にも適用すること
ができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のイオン
源装置によれば、アークチャンバに取り付けられてスリ
ットの開口面積を可変させるスリット調整板と、このス
リット調整板を駆動する駆動手段と、測定イオンビーム
電流と予め設定された目標イオンビーム電流との比較結
果に基づいて駆動手段を制御する制御手段とを備えるよ
うにしたので、フィラメント電源を制御することなくイ
オンビーム電流を調整することができる。また、この例
の構成のイオンビーム電流制御方法によれば、目標イオ
ンビーム電流が特に低く設定された範囲において、アー
ク電流を一定に保持したままで、スリットの開口面積を
可変させるだけでイオンビーム電流を下げるので、イオ
ン密度を低くすることがなくなる。したがって、目標イ
オンビーム電流を特に低く設定した場合に生ずるイオン
ビーム電流の不安定を解消することができる。
源装置によれば、アークチャンバに取り付けられてスリ
ットの開口面積を可変させるスリット調整板と、このス
リット調整板を駆動する駆動手段と、測定イオンビーム
電流と予め設定された目標イオンビーム電流との比較結
果に基づいて駆動手段を制御する制御手段とを備えるよ
うにしたので、フィラメント電源を制御することなくイ
オンビーム電流を調整することができる。また、この例
の構成のイオンビーム電流制御方法によれば、目標イオ
ンビーム電流が特に低く設定された範囲において、アー
ク電流を一定に保持したままで、スリットの開口面積を
可変させるだけでイオンビーム電流を下げるので、イオ
ン密度を低くすることがなくなる。したがって、目標イ
オンビーム電流を特に低く設定した場合に生ずるイオン
ビーム電流の不安定を解消することができる。
【図1】この発明の一実施例であるイオン源装置の構成
を示すブロック図である。
を示すブロック図である。
【図2】同イオン源装置の主要部を示す側面図である。
【図3】同イオン源装置の主要部を示す斜視図である。
【図4】同イオン源装置を用いたイオンビーム電流制御
方法を説明するフローチャートである。
方法を説明するフローチャートである。
【図5】従来のイオン源装置の構成を示すブロック図で
ある。
ある。
【図6】従来のイオン源装置の構成を示す概略図であ
る。
る。
1 ケーシング 2 アークチャンバ 3 フィラメント 4 イオン源ガス導入口 5 スリット 6 スリット調整板 7 引き出し電極 8 モータ 9 アーク電源 11 フィラメント電源 12 ビーム測定器 13 コントローラ Ia 測定イオンビーム電流 Ib 目標イオンビーム電流
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年10月12日(1999.10.
12)
12)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、イオン源ガスを導入しイオ
ンビーム電流を引き出すスリットが設けられたアークチ
ャンバと、該アークチャンバ内に配置され上記イオン源
ガスをイオン化するアーク電流を発生させるフィラメン
トと、上記アークチャンバの上記スリットと対向するよ
うに配置された引き出し電極とを少なくとも備えたイオ
ン源装置に係り、上記アークチャンバに取り付けられて
上記スリットの開口面積を可変させるスリット調整板
と、該スリット調整板を駆動する駆動手段と、上記イオ
ンビーム電流と予め設定された目標イオンビーム電流と
の比較結果に基づいて上記駆動手段及び上記フィラメン
トの電源の制御を行う制御手段とを備えたことを特徴と
している。
に、請求項1記載の発明は、イオン源ガスを導入しイオ
ンビーム電流を引き出すスリットが設けられたアークチ
ャンバと、該アークチャンバ内に配置され上記イオン源
ガスをイオン化するアーク電流を発生させるフィラメン
トと、上記アークチャンバの上記スリットと対向するよ
うに配置された引き出し電極とを少なくとも備えたイオ
ン源装置に係り、上記アークチャンバに取り付けられて
上記スリットの開口面積を可変させるスリット調整板
と、該スリット調整板を駆動する駆動手段と、上記イオ
ンビーム電流と予め設定された目標イオンビーム電流と
の比較結果に基づいて上記駆動手段及び上記フィラメン
トの電源の制御を行う制御手段とを備えたことを特徴と
している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】また、請求項4記載の発明は、請求項1、
2又は3記載のイオン源装置に係り、上記制御手段が、
上記フィラメントの制御を停止し、上記スリットの開口
面積を可変させるように上記駆動手段を制御することを
特徴としている。
2又は3記載のイオン源装置に係り、上記制御手段が、
上記フィラメントの制御を停止し、上記スリットの開口
面積を可変させるように上記駆動手段を制御することを
特徴としている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】また、請求項5記載の発明は、アークチャ
ンバ内にイオン源ガスを導入し該イオン源ガスをアーク
電流によりイオン化して、イオンビーム電流をスリット
を通じて引き出し電極により上記アークチャンバの外部
に引き出すイオンビーム電流制御方法に係り、上記イオ
ンビーム電流を低くする場合、上記アークチャンバ内に
配置され上記アーク電流を調整するフィラメント電源の
微調整を除いて制御を停止し、上記アーク電流を下げる
ことなく上記スリットの開口面積を狭くすることによ
り、上記イオンビーム電流が低くなるように制御するこ
とを特徴としている。
ンバ内にイオン源ガスを導入し該イオン源ガスをアーク
電流によりイオン化して、イオンビーム電流をスリット
を通じて引き出し電極により上記アークチャンバの外部
に引き出すイオンビーム電流制御方法に係り、上記イオ
ンビーム電流を低くする場合、上記アークチャンバ内に
配置され上記アーク電流を調整するフィラメント電源の
微調整を除いて制御を停止し、上記アーク電流を下げる
ことなく上記スリットの開口面積を狭くすることによ
り、上記イオンビーム電流が低くなるように制御するこ
とを特徴としている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】また、請求項6記載の発明は、請求項5記
載のイオンビーム電流制御方法に係り、上記スリットの
開口面積を、上記アークチャンバに取り付けたスリット
調整板を移動させることで狭くすることを特徴としてい
る。また、請求項7記載の発明は、請求項6記載のイオ
ンビーム電流制御方法に係り、予め目標イオンビーム電
流が低く設定された場合、該目標イオンビーム電流を上
記アークチャンバから引き出されたイオンビーム電流と
比較した後に、該イオンビーム電流が低くくなるように
上記スリット調整板を移動させることを特徴としてい
る。
載のイオンビーム電流制御方法に係り、上記スリットの
開口面積を、上記アークチャンバに取り付けたスリット
調整板を移動させることで狭くすることを特徴としてい
る。また、請求項7記載の発明は、請求項6記載のイオ
ンビーム電流制御方法に係り、予め目標イオンビーム電
流が低く設定された場合、該目標イオンビーム電流を上
記アークチャンバから引き出されたイオンビーム電流と
比較した後に、該イオンビーム電流が低くくなるように
上記スリット調整板を移動させることを特徴としてい
る。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のイオン
源装置は、アークチャンバに取り付けられてスリットの
開口面積を可変させるスリット調整板と、このスリット
調整板を駆動する駆動手段と、測定イオンビーム電流と
予め設定された目標イオンビーム電流との比較結果に基
づいて駆動手段及び前記フィラメントの電源の制御を行
う制御手段とを備えることにより、目標イオンビーム電
流が特に低く設定された範囲において、アーク電流を一
定に保持したままで、つまり、フィラメント電源を制御
することなく、スリットの開口面積を可変させるだけで
イオンビーム電流を下げるので、イオン密度の低下が生
じない、つまり、イオンビーム電流が安定する。
源装置は、アークチャンバに取り付けられてスリットの
開口面積を可変させるスリット調整板と、このスリット
調整板を駆動する駆動手段と、測定イオンビーム電流と
予め設定された目標イオンビーム電流との比較結果に基
づいて駆動手段及び前記フィラメントの電源の制御を行
う制御手段とを備えることにより、目標イオンビーム電
流が特に低く設定された範囲において、アーク電流を一
定に保持したままで、つまり、フィラメント電源を制御
することなく、スリットの開口面積を可変させるだけで
イオンビーム電流を下げるので、イオン密度の低下が生
じない、つまり、イオンビーム電流が安定する。
Claims (6)
- 【請求項1】 イオン源ガスを導入しイオンビーム電流
を引き出すスリットが設けられたアークチャンバと、該
アークチャンバ内に配置され前記イオン源ガスをイオン
化するアーク電流を発生させるフィラメントと、前記ア
ークチャンバの前記スリットと対向するように配置され
た引き出し電極とを少なくとも備えたイオン源装置であ
って、 前記アークチャンバに取り付けられて前記スリットの開
口面積を可変させるスリット調整板と、該スリット調整
板を駆動する駆動手段と、前記イオンビーム電流と予め
設定された目標イオンビーム電流との比較結果に基づい
て前記駆動手段を制御する制御手段とを備えたことを特
徴とするイオン源装置。 - 【請求項2】 前記イオンビーム電流を測定する測定手
段を備えたことを特徴とする請求項1記載のイオン源装
置。 - 【請求項3】 前記制御手段は、前記目標イオンビーム
電流が低く設定されたとき前記スリットの開口面積を可
変させるように前記駆動手段を制御することを特徴とす
る請求項1又は2記載のイオン源装置。 - 【請求項4】 アークチャンバ内にイオン源ガスを導入
し該イオン源ガスをアーク電流によりイオン化して、イ
オンビーム電流をスリットを通じて引き出し電極により
前記アークチャンバの外部に引き出すイオンビーム電流
制御方法であって、 前記イオンビーム電流を低くする場合、前記アーク電流
を下げることなく前記スリットの開口面積を狭くするこ
とにより、前記イオンビーム電流が低くなるように制御
することを特徴とするイオンビーム電流制御方法。 - 【請求項5】 前記スリットの開口面積を、前記アーク
チャンバに取り付けたスリット調整板を移動させて狭く
することを特徴とする請求項4記載のイオンビーム電流
制御方法。 - 【請求項6】 予め目標イオンビーム電流が低く設定さ
れた場合、該目標イオンビーム電流を前記アークチャン
バから引き出されたイオンビーム電流と比較した後に、
該イオンビーム電流が低くくなるように前記スリット調
整板を移動させることを特徴とする請求項5記載のイオ
ンビーム電流制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10351981A JP2000182526A (ja) | 1998-12-10 | 1998-12-10 | イオン源装置及びイオンビーム電流制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10351981A JP2000182526A (ja) | 1998-12-10 | 1998-12-10 | イオン源装置及びイオンビーム電流制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000182526A true JP2000182526A (ja) | 2000-06-30 |
Family
ID=18420960
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10351981A Pending JP2000182526A (ja) | 1998-12-10 | 1998-12-10 | イオン源装置及びイオンビーム電流制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000182526A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6501078B1 (en) | 2000-03-16 | 2002-12-31 | Applied Materials, Inc. | Ion extraction assembly |
JP2004014422A (ja) * | 2002-06-11 | 2004-01-15 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | イオン注入装置 |
US7230256B2 (en) | 2003-06-04 | 2007-06-12 | Sharp Kabushiki Kaisha | Ion doping system, ion doping method and semiconductor device |
US7365346B2 (en) | 2004-12-29 | 2008-04-29 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Ion-implanting apparatus, ion-implanting method, and device manufactured thereby |
WO2014170935A1 (ja) * | 2013-04-19 | 2014-10-23 | キヤノンアネルバ株式会社 | イオンビーム処理装置、電極アセンブリ及び電極アセンブリの洗浄方法 |
Citations (6)
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