JPWO2014157242A1 - 電動モータ - Google Patents

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Abstract

この電動モータは、磁極数が6極となるヨークと、ヨークの内側に回転自在に設けられる回転軸と、回転軸に取り付けられ径方向に向かって放射状に延び、配置個数が偶数個に設定されているティース(36)、及びこれらティース(36)間に形成される偶数個のスロット(37)を有するアーマチュアコア(6)と、ティース(36)に、一重波巻にて巻回されたアーマチュアコイル(7)と、回転軸にアーマチュアコア(6)と隣接して設けられ、アーマチュアコイル(7)が接続される複数のセグメント(41)を周方向に配置したコンミテータ(13)とを備える。

Description

この発明は、例えば、車両に搭載される電動モータに関するものである。
本願は、2013年3月26日に、日本に出願された特願2013−063214号、及び2013年12月26日に、日本に出願された特願2013−270446に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
電動モータとして、例えば、有底筒状のヨークの内周面に永久磁石を複数配置し、この永久磁石よりも径方向内側にアーマチュアを回転自在に設けたものがある。アーマチュアは、回転軸に外嵌固定されたアーマチュアコアと、複数のセグメントが配設されたコンミテータとを有している。アーマチュアコアには、径方向外側に向かって延びる複数のティースが設けられ、これらティース間に軸方向に長いスロットが複数形成されている。これらスロットを介してアーマチュアコアに巻線が巻回されている。巻線は、コンミテータのセグメントに導通している。各セグメントには、給電を行うためのブラシが摺接されている。このブラシを介して巻線に電流が供給される。
ここで、電動モータの小型化、高性能化を図るために、さまざまな技術が提案されている。例えば、永久磁石を4つ設けて磁極数を4極とし、アーマチュアコアに10個のティースを形成してスロットの個数を10個とし、コンミテータにセグメントを10枚設けたいわゆる4極10スロット10セグメントの電動モータが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
この電動モータに巻回される巻線は、2つのティースに跨るように、いわゆる重巻方式で巻線が巻回される。また、この電動モータは、同電位となるセグメント、つまり、回転軸を中心にして対向する2つのセグメントが均圧線で短絡されている。これにより、電動モータの高性能化を図りつつ、ブラシの設置個数を減少させて電動モータを小型化できる。
また、例えば、永久磁石を6つ設けて磁極数を6極とし、アーマチュアコアに24個のティースを形成してスロットの数を24とし、コンミテータにセグメントを24枚設けたいわゆる6極24スロット24セグメントの電動モータが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
この6極24スロット24セグメントの電動モータは、4本のティースからなる3つのティース群にそれぞれ所定回数巻回された3つの巻線部と、巻線部から延びて所定の2個のセグメントに結線された渡り線と、隣接する巻線部間を、該当の各巻線部が個別にセグメントに結線される場合に結線されるべき該セグメントに結線することなく接続する中間渡り線を連続的に有する主巻線部と、各渡り線の結線された所定のセグメント及び該当の各巻線部が結線されるべきセグメントを同電位に接続する均圧線(短絡部材)とを備えている。これにより、多極にして電動モータの高性能化を図りつつ、ブラシの設置個数を減少させて電動モータを小型化できる。
特開2005−33843号公報 特開2007−282451号公報
ところで、上述の特許文献1にあっては、セグメントの枚数が10枚でありながら、セグメント間の電圧が2極5スロット5セグメントの電動モータと等価になり、電動モータを効率よく高性能化させているとはいいにくい。
また、2つのブラシを、機械角で周方向に90°間隔をあけて配置する必要がある。このため、回転軸を中心にして対向配置するような、一般的な2極モータのブラシ配置構造を採用することができず、この分、製造コストが嵩んでしまう。
さらに、ブラシの設置個数を減少させるために均圧線が必要になるので、この分、巻線の巻回時間がかかる製造コストが嵩んでしまう。
そして、アーマチュアコアに巻線を巻回するにあたり、回転軸を中心にして点対称となる関係で2か所同時に巻線を巻回する、いわゆるダブルフライヤ方式を採用することができない。このため、巻線の巻回時間がさらにかかり、製造コストが嵩んでしまう。
また、上述の特許文献2にあっては、セグメントの枚数が24枚でありながら、セグメント間の電圧が2極8スロット8セグメントの電動モータと等価になり、電動モータを効率よく高性能化させているとはいいにくい。そして、セグメント数が多い分、コンミテータを小型化しにくい。また、ブラシの設置個数を減少させるために均圧線が必要になるので、この分、巻線の巻回時間がかかる製造コストが嵩んでしまう。
本発明は、効率よく高性能化を図りつつ、小型化、低コスト化できる電動モータを提供する。
本発明の第1の態様によれば、電動モータは、磁極数が6極となるヨークと、前記ヨークの内側に回転自在に設けられる回転軸と、前記回転軸に取り付けられ径方向に向かって放射状に延び、配置個数が偶数個に設定されているティース、及びこれらティース間に形成される偶数個のスロットを有するアーマチュアコアと、前記ティースに、一重波巻にて巻回されたコイルと、前記回転軸に前記アーマチュアコアと隣接して設けられ、前記コイルが接続される複数のセグメントを周方向に配置したコンミテータとを備える。
本発明の第2の態様によれば、前記アーマチュアコアと、前記コンミテータとの間に配索される前記コイルは、前記回転軸に掛け回されている。
本発明の第3の態様によれば、電動モータは、前記セグメントに摺接し、前記コイルに給電を行うための一対のブラシを備える。これら一対のブラシは、前記回転軸を中心にして対向配置されている。
本発明の第4の態様によれば、電動モータは、前記セグメントに摺接し、前記コイルに給電を行うための低速用ブラシ、高速用ブラシ、及びこれらに共通して用いられる共通ブラシの3つのブラシを備えている。
本発明の第5の態様によれば、前記電動モータにおける前記コンミテータは、円柱状のコンミテータ本体を有する。このコンミテータ本体の外周面に、前記複数のセグメントが配置されている。
本発明の第6の態様によれば、前記電動モータにおける前記コンミテータは、円板状のコンミテータ本体を有する。このコンミテータ本体の前記アーマチュアコアとは反対側の一面に、前記複数のセグメントが配置されている。
本発明の第7の態様によれば、前記偶数個のスロットは、径方向外側が広い形状を有する先端幅広スロットと、底部が広い形状を有する底部幅広スロットとから構成されてもよい。
本発明の第8の態様によれば、前記偶数個のスロットは、径方向外側が前記先端幅広スロットよりも狭く、底部が前記底部幅広スロットよりも広い形状を有する中間幅スロットを更に含んでもよい。
本発明の第9の態様によれば、前記複数のティースは、先端が長辺部と短辺部とを有する左右非対称の形状を有する。前記複数のティースのうち前記先端幅広スロットを構成するティースは、先端が回転し、前記長辺部と前記短辺部との配置が反転していてもよい。
本発明の第10の態様によれば、前記先端幅広スロットと、前記底部幅広スロットと、前記中間幅スロットは、前記コイルが前記ティースに巻回される径方向の位置に対応して配置されていてもよい。
本発明の第11の態様によれば、前記ティース及び前記スロットの個数が、14個、16個、及び20個の何れかに設定される。
上記した電動モータによれば、一重波巻を採用することにより、重巻方式と比較してセグメント間の電圧を低減できる。また、ブラシを、回転軸を中心にして対向配置するような、一般的な2極モータのブラシ配置構造を採用することができる。さらに、均圧線を必要とせず、巻線の巻回時間を短縮できる。そして、アーマチュアコアに巻線を巻回するにあたり、回転軸を中心にして点対称となる関係で2か所同時に巻線を巻回する、いわゆるダブルフライヤ方式を採用することができる。また、スロット数が偶数に設定されていながら、一重波巻を採用することにより、スロット数が奇数に設定されている場合と同様の効果を得ることができる。すなわち、スロット数が偶数に設定されていながら、スロット数が奇数に設定されている場合のようにコギングトルクやトルクリップルを低減することが可能になる。さらに、アーマチュアコアとコンミテータとの間に配索されるコイルが、回転軸に掛け回されるので、アーマチュアコアとコンミテータとを、コイルで直接配索する場合と比較して、アーマチュアコアとコンミテータとの間のコイルの拡がりを抑えることができる。
このように、上記した電動モータによれば、効率よく高性能化しつつ、小型化、低コスト化できる。
本発明の第1実施形態に係る電動モータの構成を示す縦断面図である。 図1のA−A線に沿う断面であって、アーマチュアコイルの図示を省略している。 本発明の第1実施形態に係るアーマチュアの展開図である。 本発明の第1実施形態に係るアーマチュアコアへのアーマチュアコイルの巻回状態を軸方向からみた説明図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係るアーマチュアの展開図である。 本発明の第2実施形態に係る電動モータ装置の構成を示す断面図である。 図6のB−B線に沿う断面図であって、アーマチュアコイルの図示を省略している。 本発明の第2実施形態に係るアーマチュアの展開図である。 本発明の第2実施形態に係るアーマチュアコアへのアーマチュアコイルの巻回状態を軸方向からみた説明図である。 本発明の第2実施形態の変形例に係るアーマチュアの展開図である。 本発明の第3実施形態に係る減速機付モータの縦断面図である。 図11のC−C線に沿う断面図であって、アーマチュアコイルの図示を省略している。 本発明の第3実施形態に係るブラシの配置を示す説明図である。 本発明の第3実施形態に係るアーマチュアの展開図である。 本発明の第3実施形態に係るアーマチュアコアへのアーマチュアコイルの巻回状態を軸方向からみた説明図である。 本発明の第3実施形態の第1変形例に係るアーマチュアの展開図である。 本発明の第3実施形態の第2変形例に係るブラシの配置を示す説明図である。 本発明の第4実施形態に係る電動モータ装置の構成を示す平面図である。 本発明の第4実施形態に係る電動モータ装置の構成を示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係るアーマチュアをアーマチュアコア側からみた斜視図である。 本発明の第4実施形態に係るアーマチュアをウォーム軸側からみた斜視図である。 本発明の第4実施形態に係るホルダステーの側面図である。 本発明の第4実施形態に係るホルダステーを伝達機構側からみた斜視図である。 本発明の第5実施形態に係る減速機付モータの縦断面図である。 本発明の第5実施形態に係るブラシホルダユニットをコンミテータ側からみた平面図である。 本発明の第5実施形態に係るブラシホルダユニットを示し、図25AのD矢視図である。 本発明の第5実施形態の変形例に係るブラシの配置構成を示す図である。 本発明の第5実施形態の変形例に係るブラシの配置の考え方を示す図である。 本発明の第6実施形態に係るアーマチュアコアを示す図である。 本発明の第6実施形態に係るアーマチュアコアへのアーマチュアコイルの巻回状態を軸方向からみた説明図である。 本発明の第6実施形態の第1変形例に係るアーマチュアコアを示す図である。 本発明の第6実施形態の第1変形例に係るアーマチュアコアへのアーマチュアコイルの巻回状態を軸方向からみた説明図である。 本発明の第6実施形態の第2変形例に係るアーマチュアコアを示す図である。 本発明の第6実施形態の第2変形例に係るアーマチュアコアへのアーマチュアコイルの巻回状態を軸方向からみた説明図である。
(第1実施形態)(電動モータ)
次に、この発明の第1実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。
図1は、電動モータ1の構成を示す縦断面図である。図2は、図1のA−A線に沿う断面であって、アーマチュアコイル7の図示を省略している。
図1、図2に示すように、電動モータ1はいわゆるDCブラシ付モータであって、例えば、自動車のラジエータ冷却用のファンモータとして用いられる。電動モータ1は、有底円筒形状のヨーク2内に回転自在に設けられたアーマチュア3を備え、ヨーク2の開口部2cをエンドブラケット17で覆蓋している。そして、電動モータ1はアーマチュア3の回転軸5が水平方向に沿うような状態で自動車のラジエータに取り付けられている。
(ヨーク)
ヨーク2の周壁2aには、内面に周方向に沿って瓦形状(曲率を有する矩形形状)の永久磁石4が6個配置されている。これら永久磁石4は、周方向に沿って磁極が順番となるように配置されている。
ヨーク2のエンド部(底部)2bには、径方向略中央に凹部10が形成されている。この凹部10の大部分に、軸方向外側に向かって突出するボス部10aが形成されている。このボス部10aには、アーマチュア3の回転軸5の一端(図1における左側端)を挿通するための挿通孔11が形成されていると共に、回転軸5の一端側を回転自在に支持するための軸受12が内嵌されている。
(アーマチュア)
アーマチュア3は、回転軸5に外嵌固定されたアーマチュアコア6と、アーマチュアコア6に巻回されたアーマチュアコイル7と、回転軸5の他端側(図1における右側)に配置されたコンミテータ13とにより構成されている。
アーマチュアコア6は、複数の金属板を軸方向に積層したり、軟磁性粉末を加圧成形したりすることにより形成される。アーマチュアコア6は、回転軸5に外嵌固定される略円環状の回転軸固定部61を有している。回転軸固定部61に形成されている挿通孔61aに回転軸5が圧入固定されている。
この回転軸固定部61の径方向外側には、回転軸固定部61と同心円状に形成された外側環状部62が設けられている。これら回転軸固定部61と外側環状部62との間には、両者61,62に跨り、互いを連結するスポーク部63が周方向に等間隔で複数本(例えば、本第1実施形態では10本)設けられている。すなわち、アーマチュアコア6には、回転軸固定部61、外側環状部62、及びスポーク部63によって、軸方向に貫通し、且つ軸方向平面視略扇状の貫通孔64が複数(例えば、本実施形態では10個)形成されている。尚、外側環状部62は、回転軸固定部61及びスポーク部63よりも厚肉に形成されている。
外側環状部62の径方向外側には、軸方向平面視略T字状のティース36が周方向に沿って等間隔に20個放射状に形成されている。隣接するティース36間には、蟻溝状のスロット37が形成されている。スロット37は軸方向に沿って延びており、周方向に沿って等間隔に20個形成されている。そして、このスロット37にエナメル被覆の巻線38(図3参照)が通され、ティース36に装着されている不図示のインシュレータの上から巻線38が巻回されている。これにより、アーマチュアコア6の外周に複数のアーマチュアコイル7が形成される。尚、巻線38の巻回方法についての詳細は、後述する。
回転軸5の他端側に配置されたコンミテータ13は、回転軸5に外嵌固定され略円柱状に形成されている樹脂モールド体40と、この樹脂モールド体40の外周面40aに露出配設された20枚のセグメント41とにより構成されている。すなわち、第1実施形態の電動モータ1は、永久磁石4(磁極)が6個、スロット37が20個、セグメント41が20枚のいわゆる6極20スロット20セグメントの直流モータである。
セグメント41は、軸方向に長い板状の金属片により形成され、互いに絶縁された状態で周方向に沿って等間隔に並列に固定されている。これらセグメント41のアーマチュアコア6側の端部には、外径側に折り返す形で折り曲げられたライザ43が一体成形されている。
ライザ43はセグメント41にアーマチュアコイル7を接続させるための部材であって、アーマチュアコイル7を構成する巻線38が掛け回され、ヒュージングにより固定されるように構成されている。これにより、セグメント41とこれに対応するアーマチュアコイル7とが電気的に接続される。
(エンドブラケット)
ヨーク2の開口部2cを覆蓋しているエンドブラケット17は、略円板状に形成されている。エンドブラケット17には、中央の大部分に外側に向かって突出する凸部15が形成されている。凸部15を形成することによって、内面側が凹状になる。この凹状の凸部15の内面側は、後述するブラシ22を収納するための収納凹部16として機能する。
凸部15のエンド部(底部)15aには、径方向略中央に、段差によってさらに外側に突出するボス部18が形成されている。このボス部18には、回転軸5の他端側を回転自在に支持するための軸受19が圧入固定されている。
エンドブラケット17の外周部側には、外側に向かって延出するステー9が設けられている。このステー9は、電動モータ1を固定するときに使用される。ステー9には、不図示のボルトを挿通可能な挿通孔9aが形成されている。
また、エンドブラケット17の収納凹部16には、ホルダステー20が取り付けられている。ホルダステー20は、樹脂製で略円板状に形成される。ホルダステー20には、内面にブラシホルダ21が2つ固定されている。
ブラシホルダ21は真鋳などで直方体の箱状に形成される。ブラシホルダ21は、その長手方向が径方向に沿うように配置され、且つ互いに回転軸5を中心にして対向配置されている。
ブラシホルダ21には、それぞれブラシ22がコイルスプリング23を介して付勢された状態でコンミテータ13に対して進退自在に内装されている。
これらブラシ22の先端部は、コイルスプリング23によって付勢されているため、コンミテータ13のセグメント41に摺接した状態になる。ブラシ22は、ピグテールを介して外部電源(何れも不図示)に電気的に接続されている。このため、セグメント41に摺接することにより、このセグメント41を介してアーマチュアコイル7に電圧が印加される。
(アーマチュアコイルの巻回構造)
次に、図3、図4に基づいて、アーマチュアコイル7の巻回構造について説明する。
図3は、アーマチュア3の展開図であり、隣接するティース36間の空隙がスロット37に相当している。図4は、アーマチュアコア6へのアーマチュアコイル7の巻回状態を軸方向からみた説明図である。尚、以下の図3においては、各セグメント41、各ティース36、及び巻回されたアーマチュアコイル7にそれぞれ符号を付して説明する。また、セグメント41に付した番号のうち、1番に相当するセグメント41は、1番ティース36の位置に対応するように、この1番ティース36に近接配置されている。
ここで、アーマチュアコイル7は、所定のスロット37間に、巻線38をいわゆる一重波巻にて巻回することにより形成される。また、アーマチュアコイル7は、巻線38をダブルフライヤ方式によって巻回されることにより形成されている。尚、ダブルフライヤ方式とは、巻線38を引き回すために用いられる巻線機のフライヤ(不図示)を2つ用い、回転軸5を中心にして点対称となる関係で2箇所同時に巻線38を巻回する方式をいう。
以下、より具体的に説明する。
ダブルフライヤ方式を採用する場合、巻線38の巻き始め端38aは2つ存在しており、それぞれ回転軸5を中心にして点対称位置に存在する1番セグメント41のライザ43と、11番セグメント41のライザ43とに掛け回されている。
尚、以下の説明において、1番セグメント41から巻き始められる巻線38と、11番セグメント41から巻き始められる巻線38の引き回し手順は、回転軸5を中心にして点対称となる。このため、以下の説明では1番セグメント41から巻き始められる巻線38のみについて説明し、11番セグメント41から巻き始められる巻線38については、1番セグメント41から巻き始められる巻線38により形成されるアーマチュアコイル7の符号と同一符号を付して説明を省略する。
まず、1番セグメント41のライザ43に巻き始め端38aが掛け回された巻線38は、2−3番ティース36の間のスロット37に挿入され、このスロット37と5−6番ティース36の間のスロット37との間でN回(Nは自然数)巻回されてコイル7aを形成する。次に、5−6番ティース36の間のスロット37から巻線38を引き出し、8番セグメント41のライザ43に掛け回す。
続いて、巻線38は、9−10番ティース36の間のスロット37に挿入され、このスロット37と12−13番ティース36の間のスロット37との間でN回巻回されてコイル7bを形成する。次に、12−13番ティース36の間のスロット37から巻線38を引き出し、15番セグメント41のライザ43に掛け回す。
続いて、巻線38は、16−17番ティース36の間のスロット37に挿入され、このスロット37と19−20番ティース36の間のスロット37との間でN回巻回されてコイル7cを形成する。次に、19−20番ティース36の間のスロット37から巻線38を引き出し、2番セグメント41のライザ43に掛け回す。
続いて、巻線38は、3−4番ティース36の間のスロット37に挿入され、このスロット37と6−7番ティース36の間のスロット37との間でN回巻回されてコイル7dを形成する。次に、6−7番ティース36の間のスロット37から巻線38を引き出し、9番セグメント41のライザ43に掛け回す。
続いて、巻線38は、10−11番ティース36の間のスロット37に挿入され、このスロット37と13−14番ティース36の間のスロット37との間でN回巻回されてコイル7eを形成する。次に、13−14番ティース36の間のスロット37から巻線38を引き出し、16番セグメント41のライザ43に掛け回す。
続いて、巻線38は、17−18番ティース36の間のスロット37に挿入され、このスロット37と20−1番ティース36の間のスロット37との間でN回巻回されてコイル7fを形成する。次に、20−1番ティース36の間のスロット37から巻線38を引き出し、3番セグメント41のライザ43に掛け回す。
続いて、巻線38は、4−5番ティース36の間のスロット37に挿入され、このスロット37と7−8番ティース36の間のスロット37との間でN回巻回されてコイル7gを形成する。次に、7−8番ティース36の間のスロット37から巻線38を引き出し、10番セグメント41のライザ43に掛け回す。
続いて、巻線38は、11−12番ティース36の間のスロット37に挿入され、このスロット37と14−15番ティース36の間のスロット37との間でN回巻回されてコイル7hを形成する。次に、14−15番ティース36の間のスロット37から巻線38を引き出し、17番セグメント41のライザ43に掛け回す。
続いて、巻線38は、18−19番ティース36の間のスロット37に挿入され、このスロット37と1−2番ティース36の間のスロット37との間でN回巻回されてコイル7iを形成する。次に、1−2番ティース36の間のスロット37から巻線38を引き出し、4番セグメント41のライザ43に掛け回す。
続いて、巻線38は、5−6番ティース36の間のスロット37に挿入され、このスロット37と8−9番ティース36の間のスロット37との間でN回巻回されてコイル7jを形成する。次に、8−9番ティース36の間のスロット37から巻線38を引き出し、11番セグメント41のライザ43に掛け回す。
これにより、ダブルフライヤのうちの一方のフライヤを用いた巻線38の巻回作業が完了する。そして、これにより、10個のコイル7a〜7jで構成されるアーマチュアコイル7が形成される。また、同時に、ダブルフライヤのうちの他方のフライヤを用いた巻線38の巻回作業も完了する。他方のフライヤを用いた場合も、10個のコイル7a〜7jで構成されるアーマチュアコイル7が形成される。
ここで、一方のフライヤにより巻回される巻線38の巻き終わり端38bは、他方のフライヤにより巻回される巻線38の巻き始め端38aと同じセグメント41に接続される。
このような構成のもと、ブラシ22及びセグメント41を介してアーマチュアコイル7に給電が行われると、アーマチュアコア6に所定の磁界が発生する。そして、この磁界と、ヨーク2に設けられている永久磁石4との間に磁気的な吸引力や反発力が作用し、アーマチュア3が回転する。この回転によって、ブラシ22が摺接するセグメント41が順次変更され、アーマチュアコイル7に流れる電流の向きが切替えられる、いわゆる整流が行われ、アーマチュア3が継続的に回転する。
ここで、第1実施形態のアーマチュアコイル7の巻回構造としては、一重波巻を採用しているので、隣接するセグメント41,41間の電圧vは、ブラシ22から印加される入力電圧をVとし、セグメント41の総数をKとしたとき、
v=2×V/K・・・(1)
となる。
一方、アーマチュアコイル7の巻回構造として、重巻方式を採用する場合、隣接するセグメント間の電圧vは、ブラシから印加される入力電圧をVとし、セグメントの総数をKとし、ヨークの極対数をPとしたとき、
v=2×P×V/K・・・(2)
となる。すなわち、重巻方式を採用した場合、一重波巻を採用する場合と比較して極対数P分だけセグメント間の電圧が高くなる。
(効果)
したがって、上述の第1実施形態によれば、アーマチュアコイル7の巻回構造として、一重波巻を採用することにより、重巻方式と比較して直列回路数を増大させることができる。換言すれば、一重波巻方式と重巻方式とで巻線38の導体数を同じにしたとき、重巻方式よりも一重波巻方式のほうが並列回路数を減少できる。このため、一重波巻を採用することにより、セグメント41,41間の電圧を低減できる。よって、整流性を向上させることができると共に、ブラシ22の延命化を図ることができる。
また、一重波巻の場合、各セグメント41に巻線38が接続されるので(重巻方式の場合、巻線38が接続されないセグメント41が存在する)、上述のような実施形態(第1実施形態)であっても、同電位となるセグメント41同士を短絡する均圧線を設けることなく、ブラシ22を2つ設けるだけでアーマチュアコイル7全体に所望の電流を供給することができる。そして、陽極と陰極とが機械角で60°周期で入れ替わるため、ブラシ22を、回転軸5を中心にして対向配置するような、一般的な2極モータのブラシ配置構造を採用することができる。
このため、電動モータ1の汎用性を高めることができ、この結果、製造コストを低減できる。また、従来のように均圧線を接続する時間を必要とせず、この分、巻線38の巻回時間を短縮することができる。よって、電動モータ1の製造コストをさらに低減することができると共に、均圧線を必要としない分、電動モータ1を小型化できる。
さらに、コンミテータ13を、略円柱状に形成されている樹脂モールド体40と、この樹脂モールド体40の外周面40aに露出配設されたセグメント41とにより構成している。このため、ブラシ22及びブラシホルダ21周辺の径方向の体格を小型化できる。
そして、アーマチュアコア6のスロット37の個数が20個に設定されて偶数になっている。このため、巻線38の巻回作業として、ダブルフライヤ方式を採用することができるので、この分、巻回時間を短縮することができる。よって、電動モータ1の製造コストをより低減することができる。
また、スロット37の個数が偶数に設定されているにも関わらず、一極対あたりのセグメント数が奇数になる。このため、スロット数が奇数に設定されている場合のようにコギングトルクやトルクリップルを低減することが可能になる。
このことについて、より詳しく説明する。
上述の第1実施形態での電動モータ1は、6極に設定されているので、極対数は「3」になる。また、電動モータ1は、スロット数が偶数である。このため、永久磁石4とスロット37との相対位置関係が周方向で全て同一にならない。さらに、磁極数とスロット数との最小公倍数により決定する次数(トルク波形の山の数)が大きくなる。例えば、2極14スロットの電動モータと6極14スロットの電動モータとを比較した場合、2極14スロットの電動モータは、次数が14次である。これに対し、6極14スロットの電動モータは、次数が42次となり、2極14スロットの電動モータと比較して次数が3倍になる。このため、トルク波形の山のピークが低下し、コギングトルクやトルクリップルを低減することが可能になる。
(第1実施形態の変形例)
尚、上述の第1実施形態では、アーマチュアコア6に巻線38を巻回するにあたって、所定のセグメント41と所定のスロット37との間を、最短距離で配索した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、所定のセグメント41と所定のスロット37との間の巻線38を、回転軸5に掛け回しながら配索してもよい。これについて、以下の図5に基づいて具体的に説明する。
図5は、前述の第1実施形態の変形例におけるアーマチュア3の展開図であり、前述の第1実施形態の図3に対応している。尚、前述の第1実施形態と同一態様には、同一符号を付して説明を省略する。
同図に示すように、1番セグメント41のライザ43に巻き始め端38aが掛け回された巻線38は、2−3番ティース36の間のスロット37に直接挿入されず、回転軸5に掛け回され、その後に2−3番ティース36の間のスロット37に挿入される。そして、このスロット37と5−6番ティース36の間のスロット37との間でN回巻回されてコイル7aを形成する。
次に、5−6番ティース36の間のスロット37から引き出された巻線38は、直接8番セグメント41のライザ43に掛け回されず、再び回転軸5に掛け回され、その後に8番セグメント41のライザ43に掛け回される。
続いて、巻線38は、再び回転軸5に掛け回された後、9−10番ティース36の間のスロット37に挿入され、このスロット37と12−13番ティース36の間のスロット37との間でN回巻回されてコイル7bを形成する。
次に、12−13番ティース36の間のスロット37から巻線38を引き出し、回転軸5に掛け回した後、15番セグメント41のライザ43に掛け回す。
さらに、巻線38は、再び回転軸5に掛け回された後、16−17番ティース36の間のスロット37に挿入され、このスロット37と19−20番ティース36の間のスロット37との間でN回巻回されてコイル7cを形成する。そして、再び回転軸5に巻線38を掛け回し、その後に2番セグメント41のライザ43に掛け回す。
このように、アーマチュアコア6とセグメント41との間に配索される巻線38を、全て回転軸5に掛け回しながら、所定のスロット37間、及び所定のセグメント41のライザ43に順次巻線38を引き回し、10個のコイル7a〜7jで構成されるアーマチュアコイル7を形成する。
(効果)
したがって、上述の第1実施形態の変形例によれば、前述の第1実施形態と同様の効果に加え、アーマチュアコア6とセグメント41との間に配索される巻線38が回転軸5に掛け回されるので、アーマチュアコア6とセグメント41との間の巻線38を回転軸5周りに集中配索することができる。すなわち、アーマチュアコア6とセグメント41との間を巻線38により最短距離で接続する場合と比較して、これらの間の巻線38の巻太りを抑制することができる。このため、アーマチュア3を小型化できる。
(第2実施形態)(電動モータ装置)
次に、この発明の第2実施形態を図6〜図9に基づいて説明する。
図6は、電動モータ装置200の構成を示す断面図である。図7は、図6のB−B線に沿う断面図であって、アーマチュアコイル207の図示を省略している。
同図に示すように、本第2実施形態における電動モータ装置200は、例えば車両のバックドアに設けられ、車両のリヤウインドガラスを払拭するリヤワイパ(何れも不図示)を回動させる、リヤワイパ駆動用に用いられるものである。
電動モータ装置200は、一方側(図6における左側)に配置された電動モータ部201と、他方側(図6における右側)に配置された伝達機構270と、伝達機構270を収納するギヤケース271とを備えている。
電動モータ部201は、いわゆるDCブラシ付モータであって、有底円筒形状のヨーク202内に回転自在に設けられたアーマチュア203を備えている。
(ヨーク)
ヨーク202の周壁202aには、内面に周方向に沿って瓦状の永久磁石204が6個配置されている。これら永久磁石204は、周方向に沿って磁極が順番となるように配置されている。
また、ヨーク202のエンド部(底部)202bには、径方向略中央に軸方向外側に向かって突出するボス部210が形成されている。このボス部210には、アーマチュア203の回転軸205の一端を回転自在に支持するための軸受212が内嵌されている。
(アーマチュア)
アーマチュア203は、回転軸205に外嵌固定されたアーマチュアコア206と、アーマチュアコア206に巻回されたアーマチュアコイル207と、回転軸205の他端側(図1における右側)に配置されたコンミテータ213とにより構成されている。
アーマチュアコア206は、複数の金属板を軸方向に積層したり、軟磁性粉末を加圧成形したりすることにより形成される。アーマチュアコア206は、回転軸205に外嵌固定される略円環状のコア本体261を有している。コア本体261に形成されている挿通孔61aに回転軸205が圧入固定されている。
コア本体261の径方向外側には、軸方向平面視略T字状のティース236が周方向に沿って等間隔に14個放射状に形成されている。隣接するティース236間には、蟻溝状のスロット237が形成されている。スロット237は軸方向に沿って延びており、周方向に沿って等間隔に14個形成されている。
そして、このスロット237にエナメル被覆の巻線238(図8参照)が通され、ティース236に装着されている不図示のインシュレータの上から巻線238が巻回されている。これにより、アーマチュアコア206の外周に複数のアーマチュアコイル207が形成される。尚、巻線238の巻回方法についての詳細は、後述する。
回転軸205の他端側に配置されたコンミテータ213は、回転軸205に外嵌固定され略円柱状に形成されている樹脂モールド体240と、この樹脂モールド体240の外周面240aに露出配設された14枚のセグメント241とにより構成されている。すなわち、第2実施形態の電動モータ部201は、永久磁石204(磁極)が6個、スロット237が14個、セグメント241が14枚のいわゆる6極14スロット14セグメントの直流モータである。
セグメント241は、軸方向に長い板状の金属片により形成される。セグメント241は、互いに絶縁された状態で周方向に沿って等間隔に並んで固定されている。これらセグメント241のアーマチュアコア206側の端部には、外径側に折り返す形で折り曲げられたライザ243が一体成形されている。ライザ243には、巻線238が例えばα巻方式により掛け回される(図6参照)。
このように構成された電動モータ部201は、ヨーク202の開口部202cをギヤケース271側に向けた状態で、このギヤケース271にボルト272によって締結固定されている。ギヤケース271には、電動モータ部201が取り付けられる箇所に、ブラシホルダ収納凹部216が形成されている。電動モータ部201は、ギヤケース271のブラシホルダ収納凹部216に、コンミテータ213が面する形で取り付けられている。
また、ブラシホルダ収納凹部216には、ホルダステー220が取り付けられている。
ホルダステー220は、樹脂製で略円板状に形成される。ホルダステー220の内面にブラシホルダ221が2つ固定されている。
ブラシホルダ221は、直方体の箱状に形成される。ブラシホルダ221は、その長手方向が径方向に沿うように配置され、且つ互いに回転軸205を中心にして対向配置されている。ブラシホルダ221には、それぞれブラシ222が不図示のコイルスプリングを介して付勢された状態でコンミテータ213に対して進退自在に内装されている。
これらブラシ222の先端部は、不図示のコイルスプリングによって付勢されているため、コンミテータ213のセグメント241に摺接した状態になっている。ブラシ222は、ピグテールを介してギヤケース271に設けられているコネクタ部273に電気的に接続されている。コネクタ部273は、不図示の外部電源から延びるコネクタが嵌着可能になっている。そして、コネクタ部273、不図示のピグテール、ブラシ222、及びセグメント241を介し、不図示の外部電源からの電圧がアーマチュアコイル207に印加される。
(伝達機構)
伝達機構270は、ギヤケース271内に収納されたウォーム軸274と、ウォーム軸274に噛合されるウォームホイール275と、ウォームホイール275に接続される第1連結プレート276と、第1連結プレート276に接続される第2連結プレート277とにより構成されている。
ウォーム軸274の電動モータ部201側は、ギヤケース271に設けられた軸受280に回転自在に支持されている。一方、ウォーム軸274の電動モータ部201とは反対側の端部は、ウォームホイール275との噛合により発生する反力を受ける荷重受部281に支持されている。
第1連結プレート276は、長尺板状に形成された部材である。第1連結プレート276の一端側は、ウォームホイール275に設けられた連結軸279に回動自在に接続されている。また、第1連結プレート276の他端側は、第2連結プレート277の一端側と回動自在に連結されている。第2連結プレート277の他端側には、この第2連結プレート277との相対回転が規制された状態で出力軸278が取り付けられている。
このような構成のもと、ウォームホイール275が回転すると、このウォームホイール275に設けられている連結軸279がウォームホイール275の周方向に沿って回転移動する。そして、この連結軸279の回転移動により、互いに回転自在に連結されている第1連結プレート276及び第2連結プレート277がリンク動作を行う。そして、このリンク動作により、第2連結プレート277に取り付けられた出力軸278が回動する。
出力軸278は、連結軸279が取り付けられたウォームホイール275が一回転することにより一往復回動している。この出力軸278の回動により、出力軸278に取り付けられるリヤワイパ(不図示)が回動する。
(アーマチュアコイルの巻回構造)
次に、図8、図9に基づいて、アーマチュアコイル207の巻回構造について説明する。
図8は、アーマチュア203の展開図であり、隣接するティース236間の空隙がスロット237に相当している。図9は、アーマチュアコア206へのアーマチュアコイル207の巻回状態を軸方向からみた説明図である。尚、図8、図9は、それぞれ前述の第1実施形態の図3、図4に対応している。
ここで、アーマチュアコイル207は、所定のスロット237間に、巻線238をいわゆる一重波巻にて巻回することにより形成される。また、アーマチュアコイル207は、巻線238をダブルフライヤ方式によって巻回することにより形成されている。すなわち、巻線238の巻き始め端238aは2つ存在しており、それぞれ回転軸205を中心にして点対称位置に存在する1番セグメント241のライザ243と、8番セグメント241のライザ243とに掛け回されている。
尚、以下の説明において、1番セグメント241から巻き始められる巻線238と、8番セグメント241から巻き始められる巻線238の引き回し手順は、回転軸205を中心にして点対称となるので、1番セグメント241から巻き始められる巻線238のみについて説明し、8番セグメント241から巻き始められる巻線238については、1番セグメント241から巻き始められる巻線238により形成されるアーマチュアコイル207の符号と同一符号を付して説明を省略する。
まず、1番セグメント241のライザ243に巻き始め端238aが掛け回された巻線238は、2−3番ティース236の間のスロット237に挿入され、このスロット237と4−5番ティース236の間のスロット237との間でN回巻回されてコイル207aを形成する。次に、4−5番ティース236の間のスロット237から巻線238を引き出し、6番セグメント241のライザ243に掛け回す。
続いて、巻線238は、7−8番ティース236の間のスロット237に挿入され、このスロット237と9−10番ティース236の間のスロット237との間でN回巻回されてコイル207bを形成する。次に、9−10番ティース236の間のスロット237から巻線238を引き出し、11番セグメント241のライザ243に掛け回す。
続いて、巻線238は、12−13番ティース236の間のスロット237に挿入され、このスロット237と14−1番ティース236の間のスロット237との間でN回巻回されてコイル207cを形成する。次に、14−1番ティース236の間のスロット237から巻線238を引き出し、2番セグメント241のライザ243に掛け回す。
続いて、巻線238は、3−4番ティース236の間のスロット237に挿入され、このスロット237と5−6番ティース236の間のスロット237との間でN回巻回されてコイル207dを形成する。次に、5−6番ティース236の間のスロット237から巻線238を引き出し、7番セグメント241のライザ243に掛け回す。
続いて、巻線238は、8−9番ティース236の間のスロット237に挿入され、このスロット237と10−11番ティース236の間のスロット237との間でN回巻回されてコイル207eを形成する。次に、10−11番ティース236の間のスロット237から巻線238を引き出し、12番セグメント241のライザ243に掛け回す。
続いて、巻線238は、13−14番ティース236の間のスロット237に挿入され、このスロット237と1−2番ティース236の間のスロット237との間でN回巻回されてコイル207fを形成する。次に、1−2番ティース236の間のスロット237から巻線238を引き出し、3番セグメント241のライザ243に掛け回す。
続いて、巻線238は、4−5番ティース236の間のスロット237に挿入され、このスロット237と6−7番ティース236の間のスロット237との間でN回巻回されてコイル207gを形成する。次に、6−7番ティース236の間のスロット237から巻線238を引き出し、8番セグメント241のライザ243に掛け回す。
これにより、ダブルフライヤのうちの一方のフライヤを用いた巻線238の巻回作業が完了する。そして、これにより、7個のコイル207a〜207gで構成されるアーマチュアコイル207が形成される。また、同時に、ダブルフライヤのうちの他方のフライヤを用いた巻線238の巻回作業も完了する。他方のフライヤを用いた場合も、7個のコイル207a〜207gで構成されるアーマチュアコイル207が形成される。
ここで、一方のフライヤにより巻回される巻線238の巻き終わり端238bは、他方のフライヤにより巻回される巻線238の巻き始め端238aと同じセグメント241に接続される。
したがって、上述の第2実施形態によれば、前述の第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
(第2実施形態の変形例)
尚、上述の第2実施形態では、アーマチュアコア206に巻線238を巻回するにあたって、所定のセグメント241と所定のスロット237との間を、最短距離で配索した場合について説明した。しかしながら、本発明の第2実施形態はこれに限られるものではなく、所定のセグメント241と所定のスロット237との間の巻線238を、回転軸205に掛け回しながら配索してもよい。これについて、以下の図10に基づいて具体的に説明する。
図10は、前述の第2実施形態の変形例におけるアーマチュア203の展開図であり、前述の第2実施形態の図8に対応している。尚、前述の第2実施形態と同一態様には、同一符号を付して説明を省略する。
図10に示すように、1番セグメント241のライザ243に巻き始め端238aが掛け回された巻線238は、2−3番ティース236の間のスロット237に直接挿入されず、回転軸205に掛け回され、その後に2−3番ティース236の間のスロット237に挿入される。そして、このスロット237と4−5番ティース236の間のスロット237との間でN回巻回されてコイル207aを形成する。
次に、4−5番ティース236の間のスロット237から引き出された巻線238は、直接6番セグメント241のライザ243に掛け回されず、再び回転軸205に掛け回され、その後に6番セグメント241のライザ243に掛け回される。
続いて、巻線238は、再び回転軸205に掛け回された後、7−8番ティース236の間のスロット237に挿入され、このスロット237と9−10番ティース236の間のスロット237との間でN回巻回されてコイル207bを形成する。
次に、9−10番ティース236の間のスロット237から巻線238を引き出し、回転軸205に掛け回した後、10番セグメント241のライザ243に掛け回す。
さらに、巻線238は、再び回転軸205に掛け回された後、12−13番ティース236の間のスロット237に挿入され、このスロット237と14−1番ティース236の間のスロット237との間でN回巻回されてコイル207cを形成する。そして、再び回転軸205に巻線238を掛け回し、その後に2番セグメント241のライザ243に掛け回す。
このように、アーマチュアコア206とセグメント241との間に配索される巻線238を、全て回転軸205に掛け回しながら、所定のスロット237間、及び所定のセグメント241のライザ243に順次巻線238を引き回し、7個のコイル207a〜207gで構成されるアーマチュアコイル207を形成する。
したがって、上述の変形例によれば、前述の第2実施形態と同様の効果に加え、アーマチュアコア206とセグメント241との間の巻線238の巻太りを抑制することができる。このため、アーマチュア203を小型化できる。
(第3実施形態)(減速機付モータ)
次に、この発明の第3実施形態を図11〜図15に基づいて説明する。
図11は、減速機付モータ301の縦断面図である。図12は、図11のC−C線に沿う断面図であって、アーマチュアコイル309の図示を省略している。
図11、図12に示すように、減速機付モータ301は、例えば、自動車のワイパ駆動用に用いられるものであって、電動モータ302と、電動モータ302の回転軸303に連結された減速機構304とを備えている。電動モータ302は、有底筒状のヨーク305と、ヨーク305内に回転自在に設けられたアーマチュア306とを有している。
ヨーク305の筒部353は略円筒状に形成されており、この筒部353の内周面には、6個のセグメント型の永久磁石307が配設されている。
ヨーク305の底壁(エンド部)351には、径方向中央に軸方向外側に向かって突出する軸受ハウジング319が形成され、ここに回転軸303の一端を回転自在に軸支するための滑り軸受318が設けられている。この滑り軸受318は、回転軸303の調心機能を有している。
筒部353の開口部353aには、外フランジ部352が設けられている。外フランジ部352には、ボルト孔(不図示)が形成されている。このボルト孔に不図示のボルトが挿通され、減速機構304の後述するギヤハウジング323に形成された不図示のボルト孔に螺入されることによって、ヨーク305が減速機構304に締結固定される。
アーマチュア306は、回転軸303に外嵌固定されたアーマチュアコア308と、アーマチュアコア308に巻回されたアーマチュアコイル309と、回転軸303の他端側に配置されたコンミテータ310とを備えている。アーマチュアコア308は、プレス加工等によって打ち抜かれた磁性材料の板材を軸方向に積層したり(積層コア)、軟磁性粉を加圧成形したり(圧粉コア)して形成されたものであって、略円柱状のコア本体311を有している。
コア本体311の径方向略中央には、回転軸303を圧入するための貫通孔311aが形成されている。また、コア本体311の外周部には、軸方向平面視略T字型のティース312が放射状に16個設けられている。コア本体311の外周部に、ティース312を放射状に設けることによって、隣接するティース312間には、蟻溝状のスロット313が16個形成されている。これらスロット313を介してアーマチュアコア308にアーマチュアコイル309が巻回される。
回転軸303のアーマチュアコア308よりも他端側には、略円柱状のコンミテータ310が外嵌固定されている。このコンミテータ310の外周面310aには、導電材で形成されたセグメント315が16枚取り付けられている。セグメント315は軸方向に長い板状の金属片からなり、互いに絶縁された状態で周方向に沿って等間隔に並列に固定されている。
このように、電動モータ302は、永久磁石307が6個(磁極数が6極)、スロット313の個数が16個、セグメント315の枚数が16枚に設定された、いわゆる6極16スロット16セグメントの直流モータとなっている。
また、各セグメント315のアーマチュアコア308側の端部には、外径側に折り返す形で折り曲げられたライザ316が一体成形されている。ライザ316には、アーマチュアコイル309の端末部が、例えばα巻方式により掛け回わされ(図11参照)、ヒュージングなどにより固定されている。これにより、セグメント315と、これに対応するアーマチュアコイル309とが導通される。
このように構成されたコンミテータ310は、減速機構304のギヤハウジング323に面した状態になっている。ギヤハウジング323は、一面に開口部342aを有する略箱状に形成され減速機構304の歯車群341を収納するアルミダイキャスト製のハウジング本体342と、ハウジング本体342の開口部342aを閉塞する樹脂製のボトムプレート343とにより構成されている。ハウジング本体342の電動モータ302側には、ブラシ収納部322が一体成形され、ここに電動モータ302のコンミテータ310が面している。
ブラシ収納部322は、ギヤハウジング323の電動モータ302側に凹状に形成される。ブラシ収納部322の内側には、ホルダステー334が設けられている。
ホルダステー334には、周方向3箇所に不図示のブラシホルダが設けられる。このホルダステー334のそれぞれにブラシ321(図13参照)が出没自在に収納されている。各ブラシ321は、不図示のスプリングを介してコンミテータ310側に向かって付勢されており、その先端がコンミテータ310のセグメント315に摺接されている。
図13は、ブラシ321の配置を示す説明図である。
図13に示すように、ブラシ321は、陽極側に接続されている低速用ブラシ321a、及び高速用ブラシ321bと、これら低速用ブラシ321aと高速用ブラシ321bとに共通使用され陰極側に接続されている共通ブラシ321cとにより構成されている。低速用ブラシ321aと共通ブラシ321cは、回転軸303を中心にして対向配置されている。
尚、低速用ブラシ321aは、機械角120°間隔の位置であれば、何れの箇所に配置することも可能である。つまり、図13において、共通ブラシ321cに対して機械角で60°離間した位置に低速用ブラシ321aを配置することも可能である(図13における二点鎖線参照)。
また、共通ブラシ321cも、機械角120°間隔の位置であれば、何れの箇所に配置することも可能である。つまり、図13において、低速用ブラシ321aに対して機械角で60°離間した位置に共通ブラシ321cを配置することも可能である(図13における二点鎖線参照)。
一方、高速用ブラシ321bは、低速用ブラシ321aが配置可能な箇所から周方向に角度θだけ離間して配置されている。すなわち、高速用ブラシ321bは低速用ブラシ321aよりも角度θだけ進角した位置に配置されている。
高速用ブラシ321bも、機械角で120°間隔の位置であれば、何れの箇所に配置することも可能である。つまり、低速用ブラシ321aが配置可能な箇所から周方向に角度θだけ進角した箇所に、それぞれ高速用ブラシ321bを配置することが可能である(図13における二点鎖線参照)。
尚、本第3実施形態では、共通ブラシ21cを陰極側とし、低速用ブラシ21a及び高速用ブラシ21bを陽極側として説明するが、陽極側と陰極側を反対にしてもよい。
(減速機構)
図11に戻り、このように構成された電動モータ302が取付けられているギヤハウジング323には、ハウジング本体342に歯車群341が収納されている。歯車群341は、電動モータ302の回転軸303に連結されたウォーム軸325と、ウォーム軸325に噛合う1対の段付歯車326,326と、段付歯車326に噛合うスパーギヤ327とにより構成されている。
ウォーム軸325は、一端が回転軸303に連結されると共に、他端がハウジング本体342に回転自在に軸支されている。ウォーム軸325と回転軸303との連結部324、つまり、回転軸303の他端は、ハウジング本体342に形成されたブラシ収納部322の底壁331に設けられている転がり軸受332に、回転自在に支持されている。
また、ウォーム軸325は、互いに逆ネジの第1ネジ部325a、及び第2ネジ部325bを有している。これら第1ネジ部325a、及び第2ネジ部325bは、1条又は2条に形成されている。しかしながら、第1ネジ部325a、及び第2ネジ部325bを、3条以上に形成してもよい。
ウォーム軸325を挟んで両側には、1対の段付歯車326,326が配置され、第1ネジ部325a、及び第2ネジ部325bに、それぞれ1対の段付歯車326,326が噛合されている。
1対の段付歯車326は、ウォーム軸325に噛合うウォームホイール328と、ウォームホイール328よりも小径に形成された小径歯車329とが一体成形されて構成される。段付歯車326の径方向中央には、平行軸361が圧入されている。平行軸361は、小径歯車329とは反対側に突出しており、この突出した端部361aがハウジング本体342に回転自在に軸支されている。一方、平行軸361の端部361aとは反対側端に存在する小径歯車329の先端は、ボトムプレート343に回転自在に軸支されている。
このように、1対の段付歯車326は、ハウジング本体342とボトムプレート343とにより両端が軸支されている。そして、1対の段付歯車326,326は、それぞれ同方向に回転し、スパーギヤ327にウォーム軸325の回転を伝達する。すなわち、ウォーム軸325と、1対の段付歯車326,326とによりいわゆるマーシャル機構を構成しており、1対の段付歯車326,326によりウォーム軸325にかかるスラスト力が相殺される。
スパーギヤ327は、段付歯車326の小径歯車329に噛合されている。スパーギヤ327の径方向中央には、ボス部365がボトムプレート343側に向かって突出形成されている。このボス部365は、ボトムプレート343に回転自在に支持されている。また、ボス部365には、出力軸362が圧入されている。出力軸362は、ハウジング本体342の底壁(エンド部)342cから突出している。ハウジング本体342の底壁342cには、出力軸362に対応する部位に、ボス部363が外方に向かって突出形成されている。このボス部363には、出力軸362を回転自在に軸支するためのすべり軸受364が設けられている。
出力軸362のハウジング本体342から突出した部分には、先端に向かうに従って徐々に先細りとなる先細り部366が形成されている。この先細り部366には、セレーション367が形成されている。これによって、例えば、ワイパなどを駆動するための外部機構と出力軸362とを連結することができる。
また、ハウジング本体342の側壁342bには、コネクタ368が回転軸303の軸方向に沿って突設されている。コネクタ368は、不図示の制御機器に接続され、不図示の外部電源の電力を電動モータ302に供給する。
ハウジング本体342の開口部342aを閉塞するボトムプレート343には、内面343aに基板371が配置されている。この基板371には、コネクタ368と電動モータ302とを電気的に接続するためのターミナル372が設けられている。また、基板371には、コンタクタ373a,373bが設けられている。コンタクタ373a,373bは、スパーギヤ327の回転位置を検出するための摺動接点である。スパーギヤ327のコンタクタ373a,373bが摺接する部位には、不図示のコンタクトプレートが設けられている。
そして、スパーギヤ327、つまり、出力軸362の回転に伴って、コンタクタ373a,373bとコンタクトプレート(不図示)との接触位置が変化したり、接触/非接触したりすることによって出力軸362の回転位置が検出できる。コンタクタ373a,373bによって検出された信号は、ターミナル372を介して不図示の制御機器に出力され、電動モータ302の回転制御が行われる。
(アーマチュアコイルの巻回構造)
次に、図14、図15に基づいて、アーマチュアコイル309の巻回構造について説明する。
図14は、アーマチュア306の展開図であり、隣接するティース312間の空隙がスロット313に相当している。図15は、アーマチュアコア308へのアーマチュアコイル309の巻回状態を軸方向からみた説明図である。尚、図14、図15は、それぞれ前述の第1実施形態の図3、図4に対応している。
ここで、アーマチュアコイル309は、所定のスロット313間に、巻線314をいわゆる一重波巻にて巻回することにより形成される。また、アーマチュアコイル309は、巻線314をダブルフライヤ方式によって巻回することにより形成されている。すなわち、巻線314の巻き始め端314aは2つ存在しており、それぞれ回転軸303を中心にして点対称位置に存在する1番セグメント315のライザ316と、9番セグメント315のライザ316とに掛け回されている。
尚、以下の説明において、1番セグメント315から巻き始められる巻線314と、9番セグメント315から巻き始められる巻線314の引き回し手順は、回転軸303を中心にして点対称となるので、1番セグメント315から巻き始められる巻線314のみについて説明し、9番セグメント315から巻き始められる巻線238については、1番セグメント315から巻き始められる巻線314により形成されるアーマチュアコイル309の符号と同一符号を付して説明を省略する。
まず、1番セグメント315のライザ316に巻き始め端314aが掛け回された巻線314は、2−3番ティース312の間のスロット313に挿入され、このスロット313と4−5番ティース312の間のスロット313との間でN回巻回されてコイル309aを形成する。次に、4−5番ティース312の間のスロット313から巻線314を引き出し、6番セグメント315のライザ316に掛け回す。
続いて、巻線314は、7−8番ティース312の間のスロット313に挿入され、このスロット313と9−10番ティース312の間のスロット313との間でN回巻回されてコイル309bを形成する。次に、9−10番ティース312の間のスロット313から巻線314を引き出し、11番セグメント315のライザ316に掛け回す。
続いて、巻線314は、12−13番ティース312の間のスロット313に挿入され、このスロット313と14−15番ティース312の間のスロット313との間でN回巻回されてコイル309cを形成する。次に、14−15番ティース312の間のスロット313から巻線314を引き出し、16番セグメント315のライザ316に掛け回す。
続いて、巻線314は、1−2番ティース312の間のスロット313に挿入され、このスロット313と3−4番ティース312の間のスロット313との間でN回巻回されてコイル309dを形成する。次に、3−4番ティース312の間のスロット313から巻線314を引き出し、5番セグメント315のライザ316に掛け回す。
続いて、巻線314は、6−7番ティース312の間のスロット313に挿入され、このスロット313と8−9番ティース312の間のスロット313との間でN回巻回されてコイル309eを形成する。次に、8−9番ティース312の間のスロット313から巻線314を引き出し、10番セグメント315のライザ316に掛け回す。
続いて、巻線314は、11−12番ティース312の間のスロット313に挿入され、このスロット313と13−14番ティース312の間のスロット313との間でN回巻回されてコイル309fを形成する。次に、13−14番ティース312の間のスロット313から巻線314を引き出し、15番セグメント315のライザ316に掛け回す。
続いて、巻線314は、16−1番ティース312の間のスロット313に挿入され、このスロット313と2−3番ティース312の間のスロット313との間でN回巻回されてコイル309gを形成する。次に、2−3番ティース312の間のスロット313から巻線314を引き出し、4番セグメント315のライザ316に掛け回す。
続いて、巻線314は、5−6番ティース312の間のスロット313に挿入され、このスロット313と7−8番ティース312の間のスロット313との間でN回巻回されてコイル309hを形成する。次に、7−8番ティース312の間のスロット313から巻線314を引き出し、9番セグメント315のライザ316に掛け回す。
これにより、ダブルフライヤのうちの一方のフライヤを用いた巻線314の巻回作業が完了する。そして、これにより、8個のコイル309a〜309hで構成されるアーマチュアコイル309が形成される。また、同時に、ダブルフライヤのうちの他方のフライヤを用いた巻線314の巻回作業も完了する。他方のフライヤを用いた場合も、8個のコイル309a〜309hで構成されるアーマチュアコイル309が形成される。
ここで、一方のフライヤにより巻回される巻線314の巻き終わり端314bは、他方のフライヤにより巻回される巻線314の巻き始め端314aと同じセグメント315に接続される。
(電動モータの作用)
次に、低速用ブラシ321aと共通ブラシ321cとの間に電圧を印加した場合と、高速用ブラシ321bと共通ブラシ321cとの間に電圧を印加した場合との違いについて説明する。
高速用ブラシ321bと共通ブラシ321cとの間に電圧を印加した場合、高速用ブラシ321bは、低速用ブラシ321aよりも角度θだけ進角した位置に存在しているので(図13参照)、低速用ブラシ321aと共通ブラシ321cとの間に電圧を印加する場合と比較して、通電される有効導体数が減少する。このため、高速用ブラシ321bと共通ブラシ321cとの間に電圧を印加した場合、電動モータ302が進角され、低速用ブラシ321aと共通ブラシ321cとの間に電圧を印加する場合と比較して高回転で作動する。
したがって、上述の第3実施形態によれば、前述の第1実施形態と同様の効果に加え、電動モータ302の回転速度切替を行うことができる3つのブラシ321a〜321cを用いた構造にも、一重波巻を採用することが可能になる。
しかも、3つのブラシ321a〜321cのうち、低速用ブラシ321aと共通ブラシ321cとを、回転軸303を中心にして対向配置することができるので、一般的な2極モータのブラシ配置構造を採用することができる。このため、電動モータ302の汎用性を高めることができ、この結果、製造コストを低減できる。
(第3実施形態の第1変形例)
尚、上述の第3実施形態では、アーマチュアコア308に巻線314を巻回するにあたって、所定のセグメント315と所定のスロット313との間を、最短距離で配索した場合について説明した。しかしながら、本発明の第3実施形態はこれに限られるものではなく、所定のセグメント315と所定のスロット313との間の巻線314を、回転軸303に掛け回しながら配索してもよい。これについて、以下の図16に基づいて具体的に説明する。
図16は、アーマチュア306の展開図であり、前述の第3実施形態の図14に対応している。尚、前述の第3実施形態と同一態様には、同一符号を付して説明を省略する。
図16に示すように、1番セグメント315のライザ316に巻き始め端314aが掛け回された巻線314は、2−3番ティース312の間のスロット313に直接挿入されず、回転軸303に掛け回され、その後に2−3番ティース312の間のスロット313に挿入される。そして、このスロット313と4−5番ティース312の間のスロット313との間でN回巻回されてコイル309aを形成する。
次に、4−5番ティース312の間のスロット313から引き出された巻線314は、直接6番セグメント315のライザ316に掛け回されず、再び回転軸303に掛け回され、その後に6番セグメント315のライザ316に掛け回される。
続いて、巻線314は、再び回転軸303に掛け回された後、7−8番ティース312の間のスロット313に挿入され、このスロット313と9−10番ティース312の間のスロット313との間でN回巻回されてコイル309bを形成する。
次に、9−10番ティース312の間のスロット313から巻線314を引き出し、回転軸303に掛け回した後、10番セグメント315のライザ316に掛け回す。
さらに、巻線314は、再び回転軸303に掛け回された後、12−13番ティース312の間のスロット313に挿入され、このスロット313と14−15番ティース312の間のスロット313との間でN回巻回されてコイル309cを形成する。そして、再び回転軸303に巻線314を掛け回し、その後に16番セグメント315のライザ316に掛け回す。
このように、アーマチュアコア308とセグメント315との間に配索される巻線314を、全て回転軸303に掛け回しながら、所定のスロット313間、及び所定のセグメント315のライザ316に順次巻線314を引き回し、8個のコイル309a〜309hで構成されるアーマチュアコイル309を形成する。
したがって、上述の変形例によれば、前述の第3実施形態と同様の効果に加え、アーマチュアコア308とセグメント315との間の巻線314の巻太りを抑制することができる。このため、アーマチュア306を小型化できる。
(第3実施形態の第2変形例)
また、上述の第3実施形態では、永久磁石307が6個(磁極数が6極)、スロット313の個数が16個、セグメント315の枚数が16枚に設定された、いわゆる6極16スロット16セグメントの電動モータ302に、3つのブラシ321a〜321cを配置する構造を採用した場合について説明した。しかしながら、3つのブラシ321a〜321cを配置する構造は、6極14スロット14セグメントの電動モータ(例えば、前述の第2実施形態の電動モータ部201)にも採用することができる。
図17は、第3実施形態の第2変形例におけるブラシ321の配置を示す説明図であって、前述の図13に対応している。
同図に示すように、14枚のセグメント315を有するコンミテータ310と、6個の永久磁石307とを備えた電動モータ302であっても、低速用ブラシ321aと共通ブラシ321cとを、回転軸303を中心にして対向配置することができる。
尚、低速用ブラシ321aは、機械角120°間隔の位置であれば、何れの箇所に配置することも可能である。つまり、図17において、共通ブラシ321cに対して機械角で60°離間した位置に低速用ブラシ321aを配置することも可能である(図17における二点鎖線参照)。
また、共通ブラシ321cも、機械角120°間隔の位置であれば、何れの箇所に配置することも可能である。つまり、図17において、低速用ブラシ321aに対して機械角で60°離間した位置に共通ブラシ321cを配置することも可能である(図17における二点鎖線参照)。
一方、高速用ブラシ321bは、低速用ブラシ321aが配置可能な箇所から周方向に角度θだけ離間して配置されている。すなわち、高速用ブラシ321bは低速用ブラシ321aよりも角度θだけ進角した位置に配置されている。
高速用ブラシ321bも、機械角で120°間隔の位置であれば、何れの箇所に配置することも可能である。つまり、低速用ブラシ321aが配置可能な箇所から周方向に角度θだけ進角した箇所に、それぞれ高速用ブラシ321bを配置することが可能である(図17における二点鎖線参照)。
(第4実施形態)(電動モータ装置)
次に、この発明の第4実施形態を図18〜図23に基づいて説明する。
図18は、電動モータ装置400の構成を示す平面図である。図19は、電動モータ装置400の構成を示す断面図である。
ここで、前述の第2実施形態と、第4実施形態との相違点は、第2実施形態の電動モータ部201におけるコンミテータ213と、第4実施形態の電動モータ部401におけるコンミテータ413との形状が異なる点にある。このため、以下の説明では、前述の第2実施形態と形状の異なる点についてのみ説明し、前述の第2実施形態と同一態様については、同一符号を付して説明を省略する。
(アーマチュア)(コンミテータ)
図20は、第4実施形態におけるアーマチュア403をアーマチュアコア406側からみた斜視図である。図21は、第4実施形態におけるアーマチュア403をウォーム軸274側からみた斜視図である。
図20、図21に示すように、アーマチュア403を構成するコンミテータ413は、円板状に形成されたいわゆるディスク型コンミテータである。このコンミテータ413は、回転軸205に外嵌固定され略円板状に形成されている樹脂モールド体440と、この樹脂モールド体440のアーマチュアコア406とは反対側の一面440aに露出配設された複数(例えば、この第4実施形態では14枚)のセグメント441とにより構成されている。
各セグメント441は、周方向に沿って、且つ回転軸205を中心に放射状となるように配置されている。そして、各セグメント441は、径方向内側から径方向外側に向かうに従って末広がりとなるように、軸方向からみて略扇状に形成されている。
また、各々セグメント441間には、これらセグメント441間の絶縁を確保するためのスリット441aが形成されている。さらに、各セグメント441の径方向外側端には、ウォーム軸274側に折り返す形で折り曲げられたライザ443が一体成形されている。ライザ443には、巻線238(図6参照)が例えばα巻方式により掛け回される。
このように構成されたコンミテータ413は、セグメント441側がホルダステー420に対向している。ホルダステー420は、ギヤケース271(図19参照)内に配置されている。
尚、図20、図21において、アーマチュアコア406のティース436は、軸方向に対して捩れるように、いわゆるスキューさせてある。しかしながら、前述の第2実施形態(図6)に示すように、ティース436をスキューさせなくてもよい。
(ホルダステー)
図22は、ホルダステー420の側面図である。図23は、ホルダステー420を、伝達機構270側からみた斜視図である。
図22、図23に示すように、ホルダステー420は樹脂製であって、軸方向からみた平面視が略小判状に形成されたステー本体425を有している。すなわち、ステー本体425の周辺は、長手方向の両端に配置された一対の円弧辺425aと、短手方向両端に配置され、一対の円弧辺425aを連結する一対の平坦辺425bとにより構成されている。
ステー本体425のコンミテータ413とは反対側の一面425cには、一対の円弧辺425aの径方向内側で、且つ各円弧辺425aの周方向中央に対応する位置に、軸方向に沿って立ち上がる一対のブラシホルダ421が一体成形されている。ブラシホルダ421は、ステー本体425のコンミテータ413側の他面425dに開口部421aを有するように、箱状に形成されている。ブラシホルダ421には、それぞれブラシ422が不図示のコイルスプリングを介して付勢された状態でコンミテータ413に対して進退自在に内装されている。
ブラシ422は、セグメント441の形状に対応するように断面略扇状に形成されている。各ブラシ422の先端部は、不図示のコイルスプリングによって付勢されているため、セグメント441に摺接した状態になっている。ブラシ422は、ピグテール426を介して端子427に電気的に接続されている。端子427は、ギヤケース271のコネクタ部273に挿入されている。このような構成のもと、コネクタ部273に不図示の外部電源から延びるコネクタが嵌着されると、外部電源の電圧が端子427、ピグテール426、ブラシ422およびセグメント441を介し、アーマチュアコイル207に印加される。
尚、前述の第2実施形態では、ホルダステー220についての説明を簡略化したが、各部の部品形状は第4実施形態と異なるものの、第2実施形態のホルダステー220の基本的な部品構成は、第4実施形態と同様である。
したがって、上述の第4実施形態によれば、前述の第2実施形態と同様の効果を奏することができる。また、前述の第2実施形態のコンミテータ213は、樹脂モールド体240が略円柱状に形成されているのに対し、この第4実施形態のコンミテータ413は、樹脂モールド体440が略円板状に形成されている。すなわち、第4実施形態のコンミテータ413は、前述の第2実施形態のコンミテータ213と比較して偏平化されている。このため、前述の第2実施形態と比較して、ブラシ422及びブラシホルダ421周辺の軸方向の体格を小型化できる。
(第5実施形態)(減速機付モータ)
次に、この発明の第5実施形態を図24、図25A、図25B、図26及び図27に基づいて説明する。
図24は、減速機付モータ501の縦断面図であって、図11に対応している。
ここで、前述の第3実施形態と、この第5実施形態との相違点は、第3実施形態の電動モータ302におけるコンミテータ310と、第5実施形態の電動モータ502におけるコンミテータ510との形状が異なる点にある。このため、以下の説明では、前述の第3実施形態と形状の異なる点についてのみ説明し、前述の第3実施形態と同一態様については、同一符号を付して説明を省略する。
(コンミテータ)
第5実施形態におけるコンミテータ510は、円板状に形成されたいわゆるディスク型コンミテータである。
ここで、コンミテータ510は、以下の点が前述の第4実施形態と同様である。
すなわち、コンミテータ510は、回転軸303に外嵌固定された略円板状に形成されている樹脂モールド体511と、この樹脂モールド体511のアーマチュアコア406とは反対側の一面511aに露出配設された複数(例えば、この第5実施形態では16枚)のセグメント515とにより構成されている点が、前述の第4実施形態と同様である。このため、コンミテータ510の詳細な説明は省略する。
尚、第5実施形態におけるコンミテータ510のライザ516にも、巻線314(図14参照)が例えばα巻方式により掛け回される。
また、減速機構304のギヤハウジング323に一体成形されているブラシ収納部322には、内側にホルダステー534が設けられている。このホルダステー534は、ブラシホルダ583と共に、ブラシホルダユニット580を構成している。
(ブラシホルダユニット)
図25Aは、ブラシホルダユニット580をコンミテータ510側からみた平面図である。図25Bは、図25AのD矢視図である。
図24、図25A、図25Bに示すように、ブラシホルダ583は、コンミテータ510側に開口部581aを有する箱状のホルダカバー581と、ホルダステー534に立設されているホルダ本体582とを有している。
ホルダカバー581は、底面581bが平面視略小判状に形成されている。このため、底面581bの周縁から立ち上がる側壁は、底面581bの長手方向の両端に配置された一対の円弧壁581cと、底面581bの短手方向両端に配置され、一対の円弧壁581cを連結する一対の平坦壁581dとにより構成される。ホルダカバー581の底面581bには、回転軸303が挿通される開口部581eが形成されている。
このように構成されたホルダカバー581内に、ホルダステー534が収容される。ホルダステー534は、板状部材をホルダカバー581の底面581bの形状に対応するように、小判状に形成される。ホルダステー534には、ホルダカバー581に形成されている開口部581eと同軸上に、回転軸303が挿通される開口部534aが形成されている。また、ホルダステー534におけるホルダカバー581の底面581b側に、ホルダ本体582が3箇所設けられている。
ホルダ本体582は、真鋳などで直方体の箱状に形成される。ホルダ本体582は、ホルダステー534側が開口するように設けられている。ホルダステー534には、ホルダ本体582に対応する位置に、開口部534bが形成されている。各ホルダ本体582には、それぞれブラシ521が収納されている。ブラシ521の先端は、ホルダステー534の開口部534bによって、露出した状態になっている。そして、各ブラシ521は、ホルダステー534の開口部534bを介してコンミテータ510側に向かって進退自在になっている。また、各ブラシ521は、不図示のコイルスプリングを介してコンミテータ510側に向かって付勢された状態になっており、その先端が常にセグメント515に摺接している。
さらに、各ブラシ521は、不図示のピグテールを介し、ホルダカバー581に設けられている端子584に電気的に接続されている。端子584は、ハウジング本体342のコネクタ368に、基板371を介して接続されている。この他に、ホルダカバー581内には、チョークコイル585が設けられている。チョークコイル585は、電気的なノイズを低減するための雑防素子である。
このような構成のもと、コネクタ368に不図示の外部電源から延びるコネクタが嵌着されると、外部電源の電圧が端子584、ブラシ521、セグメント515等を介し、アーマチュアコイル309(図14参照)に印加される。
尚、ブラシ521の形状は、前述の第4実施形態と同様に、断面略扇状に形成されている。また、ブラシ521は、前述の第3実施形態と同様に、陽極側に接続されている低速用ブラシ521a、及び高速用ブラシ521bと、これら低速用ブラシ521aと高速用ブラシ521bとに共通使用され陰極側に接続されている共通ブラシ521cとにより構成されている。各ブラシ521(521a,521b,521c)の位置関係は、前述の第3実施形態と同様であるので、説明を省略する。
高速用ブラシ521bの周方向の幅W2は、低速用ブラシ521aの周方向の幅W1および共通ブラシ521cの周方向の幅W3よりも若干小さく設定されている。これは、以下の理由による。
すなわち、各ブラシ521a,521b,521cは、常にセグメント515に摺接している。このため、高速用ブラシ521bを使用しない場合であっても、この高速用ブラシ521bが周方向に隣接するセグメント15間に跨る状態のとき、このセグメント間15に接続されているアーマチュアコイル309が、高速用ブラシ521bによって短絡されてしまう(図14参照)。この場合、短絡されているアーマチュアコイル309に短絡電流が流れ、電動モータ502のモータ動力が損失してしまう。これを低減するために、高速用ブラシ521bの周方向の幅W2は、低速用ブラシ521aの周方向の幅W1および共通ブラシ521cの周方向の幅W3よりも若干小さく設定されている。
尚、前述の第3実施形態では、ブラシホルダユニットについての説明を省略したが、各部の部品形状は第5施形態と異なるものの、第3実施形態にも、第5実施形態のブラシホルダユニット580と基本的な部品構成が同様のブラシホルダユニットが設けられている。
したがって、上述の第5実施形態によれば、前述の第3実施形態と同様の効果を奏することができる。また、前述の第3実施形態のコンミテータ310は、略円柱状に形成されているのに対し、第5実施形態のコンミテータ510は、円板状に形成されている。すなわち、第5実施形態のコンミテータ510は、前述の第3実施形態のコンミテータ310と比較して偏平化されている。このため、前述の第3実施形態と比較して、ブラシ521及びブラシホルダ583周辺の軸方向の体格(ブラシホルダユニット580の体格)を小型化できる。
本実施形態において、各ブラシ521(521a、521b、521c)は、前述の第3実施形態と同様であるとした。しかしながら、本実施形態の変形例として、各ブラシ521(521a、521b、521c)を、図26に示す位置関係としてもよい。すなわち、低速用ブラシ521aと、共通ブラシ521cとは、機械角で180°対向する位置に配置されている。高速用ブラシ521bは、共通ブラシ521cから40°の位置に進角して配置されている。これは、以下の理由による。
本変形例に係るブラシの配置の考え方を図27に示す。図27に示すように、低速用ブラシ521aと共通ブラシ521cとは、振れ回りを考慮すると、機械角で180°で対向するように配置することが好ましい。そうすると、高速用ブラシ521bを配置する位置としては、図27に示す(1)〜(3)の3箇所が候補となる。ここで、一般的に高速用ブラシ進角の電気角は30°前後であるため、図27におけるθを20°と仮定すると、
(1)は低速用ブラシ521aから機械角で20°の位置は、高速用ブラシ521bを配置することは可能である。しかし、(1)の位置は低速用ブラシ521aと近すぎるため、レイアウトに工夫が必要となる。
(2)は、共通ブラシ521cからα°(40°)の位置になるため、高速用ブラシ521bを配置することは可能である。
(3)は、共通ブラシ521cからβ°(80°)の位置になるため、高速用ブラシ521bを配置することは可能である。
ここで、(3)は、共通ブラシ521cからの位置が最も遠くなってしまうため、ブラシのレイアウトの自由度が低い。すなわち、ブラシ配置範囲内での可動量が少なくなってしまう。このため、6極3ブラシ構造において、低速用ブラシ521aと共通ブラシ521cが180°対向に配置されている場合、高速用ブラシ521cの配置位置は、共通ブラシ521bからみて、アーマチュアの回転方向と同じ方向でいちばん近い箇所、すなわち、図27において(2)の位置に配置することが、レイアウト自由度の高さから好ましい。
(第6実施形態)(アーマチュアコア)
本発明の第6実施形態を、図28、図29に基づいて説明する。
図28は、本発明の第6実施形態に係るアーマチュアコアを示す図である。図29は、本発明の第6実施形態に係るアーマチュアコアへのアーマチュアコイルの巻回状態を軸方向からみた説明図である。
図28に示すアーマチュアコア606は、本発明の第1実施形態と同様に、20スロット20セグメントのアーマチュアコアである。本実施形態に係るアーマチュアコア606は、ティースの配置と、スロットの形状が第1実施形態に係るアーマチュアコア6と異なる。
以下の説明では、前述の第1実施形態と共通する構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する。
図28に示すアーマチュアコア606は、複数の金属片を軸方向に積層したり、軟磁性粉末を加圧成形したりすることにより形成される。アーマチュアコア606は、回転軸5に外嵌固定される略円環状の回転軸固定部661を有している。回転軸固定部661に形成されている挿通孔61aに、回転軸5が圧入固定される。
回転軸固定部661の径方向外側には、ティース636が周方向に沿って20個放射状に形成されている。隣接するティース636間には、蟻溝状のスロット637が形成されている。スロット637は軸方向に沿って延びており、周方向に沿って20個形成されている。ここで、図28に示すように、本実施形態に係るアーマチュアコア606では、ティース636の間隔は、周方向に等間隔とはなっていない。また、スロット637の間隔及び形状は、周方向に均等とはなっていない。
すなわち、本実施形態に係るアーマチュアコア606が有するスロット637は、アーマチュアコア606の径方向外側が広い形状を有する先端幅広スロット637Aと、底部が広い形状を有する底部幅広スロット637Bと、先端幅広スロット637Aと底部幅広スロット637Bとの中間形状を有する中間幅スロット637Cとを有する。
先端幅広スロット637Aにおいては、隣接するティース636が、径方向外側ほど間隔が拡がっている。これにより、先端幅広スロット637Aは、ティース636の底部側で幅が狭く、径方向外側で間隔が広い形状となる。
一方、底部幅広スロット637Bにおいては、隣接するティース636が回転軸固定部661に設けられる位置が周方向に間隔を有する。すなわち、底部幅広スロット637Bを構成するティース636は、周方向に間隔を有して回転軸固定部661に設けられる。周方向に間隔を有して回転軸固定部661に設けられたティース636は、径方向外側に向かって放射状に直線状に延びる。これにより、底部幅広スロット637Bは、ティース636の底部側で間隔が広い形状となる。
中間幅スロット637Cにおいては、隣接するティース636の径方向外側の間隔が、先端幅広スロット637Aよりも狭く、底部幅広スロット637Bよりも広い。そして、隣接するティース636が回転軸固定部661に設けられる位置の間隔が、先端幅広スロット637Aよりも広く、底部幅広スロット637Bよりも狭い。この形状により、中間幅スロット637Cは、ティース636の径方向の中間位置に広い空間を確保できる。
本実施形態に係るティース636は、軸方向平面視の形状が、第1実施形態に係るティース36と異なっている。すなわち、第1実施形態に係るティース36は、軸方向平面視略T字状の形状を有している。一方、本実施形態に係るティース636は、図28に示すように、先端部の一方が長く、一方が短い、左右非対称の形状を有する。すなわち、本実施形態に係るティース636は、先端部が、長辺部と短辺部とを有している。
アーマチュアコア606において、ティース636は、巻線38が巻回される方向に向かって先端の長辺部が配置される形状を原則とし、一方で、先端幅広スロット637Aにおいて、巻線38の巻回の順番が後になる側のティース636で、先端部が回転する形状に構成される。
そして、前記した中間幅スロット637Cは、ティース636の先端の長辺部と短辺部の配置構成により、順向き中間幅スロット637CNと、逆向き中間幅スロット637CRとの2つの形状に分けられる。順向き中間幅スロット637CNにおいては、順向き中間幅スロット637CNを構成する隣接したティース636先端の長辺部は、いずれも巻線38が巻回される方向に向かって配置される。一方、逆向き中間幅スロット637CRにおいては、逆向き中間幅スロット637CRを構成する隣接したティース636先端は回転し、巻線38が巻回される方向と逆の方向に向かって長辺部が配置される。
具体的に、図28に示すアーマチュアコア606において、セグメント41に対応してティース636に1から20までの番号を付するとすると、1番ティース636と2番ティース636の間に形成されるスロット637は、先端幅広スロット637Aとなっている。そして、1番ティース636は、先端の長辺部が巻線38が巻回される方向である2番ティース636側に配置されている。一方、2番ティース636は、図28中一点鎖線で示した仮想円と、アーマチュアコア606の中心部から2番ティース636に向かって延ばした仮想中心線とが交わる点において先端部が回転され、長辺部が1番ティース636を向く形状に形成される。
3番ティース636は、回転軸固定部661に接する底部が、2番ティース636から周方向に間隔を空けて設けられる。そして、3番ティース636は、アーマチュアコア606の径方向外側に向かって放射状に略直線状に延びている。これにより、2番ティース636と3番ティース636との間には、底部で間隔が広い底部幅広スロット637Bが形成される。
2番ティース636と3番ティース636との間に形成されるスロット637は、底部で間隔が広い底部幅広スロット637Bである。従って、巻線38が巻回される順番が後になる3番ティース636の先端部は回転しない。すなわち、3番ティース636の先端の長辺部は、巻線38が巻回される方向である4番ティースに向かって配置される形状となっている。
4番ティース636は、回転軸固定部661に接する底部が、3番ティース636から周方向に間隔を空けて設けられる。しかし、3番ティース636の底部と4番ティース636の底部の間隔は、2番ティース636の底部と3番ティース636の底部の間よりも狭い。4番ティース636の先端は、径方向外側ほど3番ティース636から離れる方向に延びている。しかし、3番ティース636の先端と4番ティース636の先端の間隔は、1番ティース636と2番ティース636の間隔よりも狭い。そして、4番ティース636先端の長辺部は、巻線38が巻回される方向である5番ティース636に向かって配置される。
このようにして、3番ティース636と4番ティース636との間には、順向き中間幅スロット637CNが形成される。
4番ティース636と5番ティース636との間には、先端幅広スロット637Aが形成される。5番ティース636の先端は、一点鎖線で示す仮想円と、5番ティース636の仮想中心線とが交わる位置において回転され、長辺部が4番ティース636に向かって配置される。
6番ティース636は、回転軸固定部661に接する底部が、5番ティース636から周方向に間隔を空けて設けられる。しかし、6番ティース636の底部と5番ティース636の底部の間隔は、2番ティース636の底部と3番ティース636の底部の間よりも狭い。6番ティース636の先端は、径方向外側ほど5番ティース636から離れる方向に延びている。しかし、6番ティース636の先端と5番ティース636の先端の間隔は、4番ティース636と5番ティース636の間隔よりも狭い。そして、6番ティース636先端は、一点鎖線で示す仮想円と、6番ティース636の仮想中心線とが交わる位置において回転され、長辺部が5番ティース636に向かって配置される。
このようにして、5番ティース636と6番ティース636との間には、逆向き中間幅スロット637CRが形成される。逆向き中間幅スロット637CRを構成する5番ティース636の先端と6番ティース636の先端はいずれも回転し、巻線38が巻回される方向と逆の方向に向かって長辺部が配置される。
以下同様に、6番ティース636と7番ティース636との間には、底部幅広スロット637Bが形成される。7番ティース636の先端の長辺部は、巻線38が巻回される方向である8番ティース636に向かって配置される。
7番ティース636と8番ティース636との間には、順向き中間幅スロット637CNが形成される。8番ティース636の先端の長辺部は、巻線38が巻回される方向である9番ティース636に向かって配置される。
8番ティース636と9番ティース636との間には、先端幅広スロット637Aが形成される。9番ティース636の先端は、一点鎖線で示す仮想円と、9番ティース636の仮想中心線とが交わる位置において回転され、長辺部が8番ティース636に向かって配置される。
9番ティース636と10番ティース636との間には、底部幅広スロット637Bが形成される。10番ティース636の先端の長辺部は、巻線38が巻回される方向である11番ティース636に向かって配置される。
10番ティース636と11番ティース636との間には、順向き中間幅スロット637CNが形成される。11番ティース636の先端の長辺部は、巻線38が巻回される方向である12番ティース636に向かって配置される。
11番ティース636と12番ティース636との間には、先端幅広スロット637Aが形成される。12番ティース636の先端は、一点鎖線で示す仮想円と、12番ティース636の仮想中心線とが交わる位置において回転され、長辺部が11番ティース636に向かって配置される。
12番ティース636と13番ティース636との間には、底部幅広スロット637Bが形成される。13番ティース636の先端の長辺部は、巻線38が巻回される方向である14番ティース636に向かって配置される。
13番ティース636と14番ティース636との間には、順向き中間幅スロット637CNが形成される。14番ティース636の先端の長辺部は、巻線38が巻回される方向である15番ティース636に向かって配置される。
14番ティース636と15番ティース636との間には、先端幅広スロット637Aが形成される。15番ティース636の先端は、一点鎖線で示す仮想円と、15番ティース636の仮想中心線とが交わる位置において回転され、長辺部が14番ティース636に向かって配置される。
15番ティース636と16番ティース636との間には、逆向き中間幅スロット637CRが形成される。16番ティース636の先端は、一点鎖線で示す仮想円と、16番ティース636の仮想中心線とが交わる位置において回転され、長辺部が15番ティース636に向かって配置される。
16番ティース636と17番ティース636との間には、底部幅広スロット637Bが形成される。17番ティース636の先端の長辺部は、巻線38が巻回される方向である18番ティース636に向かって配置される。
17番ティース636と18番ティース636との間には、順向き中間幅スロット637CNが形成される。18番ティース636の先端の長辺部は、巻線38が巻回される方向である19番ティース636に向かって配置される。
18番ティース636と19番ティース636との間には、先端幅広スロット637Aが形成される。19番ティース636の先端は、一点鎖線で示す仮想円と、19番ティース636の仮想中心線とが交わる位置において回転され、長辺部が18番ティース636に向かって配置される。
19番ティース636と20番ティース636との間には、底部幅広スロット637Bが形成される。20番ティース636の先端の長辺部は、巻線38が巻回される方向である1番ティース636に向かって配置される。
20番ティース636と1番ティース636との間には、順向き中間幅スロット637CNが形成される。
このように構成されたアーマチュアコア606に、アーマチュアコイル7が巻回された状態を図29に示す。
図29に示すように、アーマチュアコア606に巻回されるアーマチュアコイル7は、図4に示す第1実施形態と同じ順番で巻回される。しかし、本実施形態においては、巻回されたアーマチュアコイル7の、アーマチュアコイル606における配置構成が異なる。
すなわち、本実施形態においては、後半に巻かれるコイル(ティース2−4に巻かれているコイル等)のティース636に隣接して形成されるスロット637を先端幅広スロット637Aに構成して、コイル7が巻回される空間をティース636の先端に十分に確保している。また、前半に巻かれる中心寄りのコイル(ティース7−9に巻かれているコイル等)のティース636に隣接して形成されるスロット637を底部幅広スロット637Bに構成して、コイル7が巻回される空間をティース636の底部に十分に確保している。また、中間に巻かれるティース636の径方向中央付近のコイル(ティース8−10に巻かれているコイル等)のティース636に隣接して形成されるスロット637を中間幅スロット637Cに構成して、コイル7が巻回される空間をティース636の径方向中央付近に十分に確保している。
本実施形態においては、図28、図29に示す構成により、ティース636にコイル7が巻回される位置に応じて、スロット637の形状を変化させ、コイル7が巻回される空間を十分に確保している。これにより、アーマチュアコア606におけるアーマチュアコイル7の占積率、及び巻線性を向上することができる。
これにより、本実施形態においては、アーマチュアコア606におけるアーマチュアコイル7の径方向高さを低減することが出来る。これにより、銅量を低減して銅損を低減することができる。また、モータ軸長を短くすることが出来る。これにより、本実施形態においては、電動モータを小型・軽量化することが可能となる。
また、本実施形態においては、分布巻ながら、集中巻と同様に、コイル同士の重なりが無く、コアとコイルが直接接触するため、コイルの熱引きが改善されるという効果が得られる。
(第6実施形態の変形例)
図28及び図29においては、本発明の第6実施形態を、20スロット20セグメントのアーマチュアコア606に基づいて説明した。しかし、本発明の第6実施形態は、例えば、第2実施形態で説明した14スロット14セグメントのアーマチュアコア、あるいは、第3実施形態で説明した16スロット16セグメントのアーマチュアコアに適用することも可能である。
本発明の第6実施形態を14スロット14セグメントのアーマチュアコアに適用した第1変形例を、図30及び図31に示す。また、本発明の第6実施形態を16スロット16セグメントのアーマチュアコアに適用した第3変形例を、図32及び図33に示す。
図30は、本発明の第6実施形態の第1変形例に係るアーマチュアコアを示す図である。図31は、本発明の第6実施形態の第1変形例に係るアーマチュアコアへのアーマチュアコイルの巻回状態を軸方向からみた説明図である。
図32は、本発明の第6実施形態の第2変形例に係るアーマチュアコアを示す図である。図33は、本発明の第6実施形態の第2変形例に係るアーマチュアコアへのアーマチュアコイルの巻回状態を軸方向からみた説明図である。
このように、本発明の第6実施形態は、14スロット14セグメントのアーマチュアコア、もしくは、16スロット16セグメントのアーマチュアコアに適用することができる。
そして、これら変形例においても、第6実施形態と同様に、アーマチュアコア606におけるアーマチュアコイル7の占積率、及び巻線性を向上することができる。これにより、これら変形例においても、アーマチュアコアにおけるアーマチュアコイルの径方向高さを低減することが出来る。これにより、銅量を低減して銅損を低減することができる。また、モータ軸長を短くすることが出来る。これにより、本実施形態においては、電動モータを小型・軽量化することが可能となる。
また、これら変形例においても、分布巻ながら、集中巻と同様に、コイル同士の重なりが無く、コアとコイルが直接接触するため、コイルの熱引きが改善されるという効果が得られる。
尚、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の第3実施形態では、3つのブラシ321a〜321cを用いた場合ついて説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、低速用ブラシ321aと共通ブラシ321cのみで構成してもよい。
また、上述の実施形態では、それぞれダブルフライヤ方式によりアーマチュアコイル7,207,309を形成した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、1つのフライヤのみで行ういわゆるシングルフライヤ方式にてアーマチュアコイル7,207,309を形成することも可能である。
さらに、上述の第1実施形態では、6極20スロット20セグメントの電動モータ1におけるアーマチュアコイル7の巻回構造に、一重波巻を採用した場合について説明した。
また、上述の第2実施形態では、6極14スロット14セグメントの電動モータ部201におけるアーマチュアコイル207の巻回構造に、一重波巻を採用した場合について説明した。そして、上述の第3実施形態では、6極16スロット16セグメントの電動モータ302におけるアーマチュアコイル309の巻回構造に、一重波巻を採用した場合について説明した。しかしながら、スロット数は、これらに限られるものではなく、偶数個で、且つ一重波巻が可能であればよい。すなわち、スロット数は、極対数(本実施形態では「3」)で割り切れない偶数に設定されていればよい。但し、上述の実施形態のように、スロット数を、20,14,16に設定することにより、比較的小型な電動モータ、例えば、出力が250W程度の電動モータに好適に用いることができる。
また、上述の第1実施形態では、例えば、自動車のラジエータ冷却用のファンモータとして電動モータ1を用いた場合について説明した。さらに、上述の第2実施形態では、例えば、リヤワイパ駆動用のモータとして電動モータ装置200の電動モータ部201を用いた場合について説明した。そして、上述の第3実施形態では、例えば、自動車のワイパ駆動用に減速機付モータ301の電動モータ302を用いた場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、自動車のシートを駆動させるための装置、サンルーフを駆動させるための装置等のさまざまな装置の駆動用として、上述の実施形態の電動モータ1、電動モータ部201、及び電動モータ302を採用することができる。
上記した電動モータによれば、一重波巻を採用することにより、重巻方式と比較してセグメント間の電圧を低減できる。また、ブラシを、回転軸を中心にして対向配置するような、一般的な2極モータのブラシ配置構造を採用することができる。さらに、均圧線を必要とせず、巻線の巻回時間を短縮できる。そして、アーマチュアコアに巻線を巻回するにあたり、回転軸を中心にして点対称となる関係で2か所同時に巻線を巻回する、いわゆるダブルフライヤ方式を採用することができる。また、スロット数が偶数に設定されていながら、一重波巻を採用することにより、スロット数が奇数に設定されている場合と同様の効果を得ることができる。すなわち、スロット数が偶数に設定されていながら、スロット数が奇数に設定されている場合のようにコギングトルクやトルクリップルを低減することが可能になる。さらに、アーマチュアコアとコンミテータとの間に配索されるコイルが、回転軸に掛け回されるので、アーマチュアコアとコンミテータとを、コイルで直接配索する場合と比較して、アーマチュアコアとコンミテータとの間のコイルの拡がりを抑えることができる。
このように、上記した電動モータによれば、効率よく高性能化しつつ、小型化、低コスト化できる。
1,302,502 電動モータ
2,202,305 ヨーク
4,204,307 永久磁石(磁極)
5,205,303 回転軸
6,206,308,406,606,606A、606B アーマチュアコア
7,207,309 アーマチュアコイル(コイル)
7a〜7j,207a〜207g,309a〜309h コイル
13,213,310,413,510 コンミテータ
22,222,321,521 ブラシ
36,236,312,436,636 ティース
37,237,313,637 スロット
637A 先端幅広スロット
637B 底部幅広スロット
637C 中間幅スロット
637CN 順向き中間幅スロット
637CR 逆向き中間幅スロット
38,238,314 巻線
40a,240a,310a 外周面
41,241,315,441,515 セグメント
200,400 電動モータ装置
201,401 電動モータ部(電動モータ)
301,501 減速機付モータ 321a,521a 低速用ブラシ
321b,521b 高速用ブラシ
321c,521c 共通ブラシ 440a,511a 一面
本発明の第1の態様によれば、電動モータは、磁極数が6極となるヨークと、前記ヨークの内側に回転自在に設けられる回転軸と、前記回転軸に取り付けられ径方向に向かって放射状に延び、配置個数が偶数個に設定されているティース、及びこれらティース間に形成される偶数個のスロットを有するアーマチュアコアと、前記ティースに、一重波巻にて巻回されたコイルと、前記回転軸に前記アーマチュアコアと隣接して設けられ、前記コイルが接続される複数のセグメントを周方向に配置したコンミテータとを備え、前記アーマチュアコアと、前記コンミテータとの間に配索される前記コイルは、前記回転軸の周囲に360°以上掛け回されている。
本発明の第の態様によれば、電動モータは、前記セグメントに摺接し、前記コイルに給電を行うための一対のブラシを備える。これら一対のブラシは、前記回転軸を中心にして対向配置されている。
本発明の第の態様によれば、電動モータは、前記セグメントに摺接し、前記コイルに給電を行うための低速用ブラシ、高速用ブラシ、及びこれらに共通して用いられる共通ブラシの3つのブラシを備えている。
本発明の第の態様によれば、前記電動モータにおける前記コンミテータは、円柱状のコンミテータ本体を有する。このコンミテータ本体の外周面に、前記複数のセグメントが配置されている。
本発明の第の態様によれば、前記電動モータにおける前記コンミテータは、円板状のコンミテータ本体を有する。このコンミテータ本体の前記アーマチュアコアとは反対側の一面に、前記複数のセグメントが配置されている。
本発明の第の態様によれば、前記偶数個のスロットは、径方向外側が広い形状を有する先端幅広スロットと、底部が広い形状を有する底部幅広スロットとから構成されてもよい。
本発明の第の態様によれば、前記偶数個のスロットは、径方向外側が前記先端幅広スロットよりも狭く、底部が前記底部幅広スロットよりも広い形状を有する中間幅スロットを更に含んでもよい。
本発明の第の態様によれば、前記複数のティースは、先端が長辺部と短辺部とを有する左右非対称の形状を有する。前記複数のティースのうち前記先端幅広スロットを構成するティースは、先端が回転し、前記長辺部と前記短辺部との配置が反転していてもよい。
本発明の第の態様によれば、前記先端幅広スロットと、前記底部幅広スロットと、前記中間幅スロットは、前記コイルが前記ティースに巻回される径方向の位置に対応して配置されていてもよい。
本発明の第1の態様によれば、前記ティース及び前記スロットの個数が、14個、16個、及び20個の何れかに設定される。
本発明の第11の態様によれば、前記ティースの個数及び前記セグメントの個数が20個に設定され、前記複数のティース及び前記複数のセグメントに周方向に順番に番号を付し、Nを自然数としたとき、1番ティースと2番ティースとの間に前記先端幅広スロットが形成され、前記1番ティースの前記長辺部が前記2番ティース側に配置され、前記2番ティースの前記長辺部が前記1番ティース側に配置され、前記2番ティースと3番ティースとの間に前記底部幅広スロットが形成され、前記3番ティースの前記長辺部が4番ティース側に配置され、前記3番ティースと前記4番ティースとの間に前記中間幅スロットが形成され、前記4番ティースの前記長辺部が5番ティース側に配置され、前記4番ティースと5番ティースとの間に前記先端幅広スロットが形成され、前記5番ティースの前記長辺部が前記4番ティース側に配置され、前記5番ティースと6番ティースとの間に前記中間幅スロットが形成され、前記6番ティースの前記長辺部が前記5番ティース側に配置され、前記6番ティースと7番ティースとの間に前記底部幅広スロットが形成され、前記7番ティースの前記長辺部が8番ティース側に配置され、前記7番ティースと8番ティースとの間に前記中間幅スロットが形成され、前記8番ティースの前記長辺部が9番ティースに側に配置され、前記8番ティースと前記9番ティースとの間に前記先端幅広スロットが形成され、前記9番ティースの前記長辺部が前記8番ティース側に配置され、前記9番ティースと10番ティースとの間に前記底部幅広スロットが形成され、前記10番ティースの前記長辺部が11番ティース側に配置され、前記10番ティースと11番ティースとの間に前記中間幅スロットが形成され、前記11番ティースの前記長辺部が12番ティースに配置され、前記11番ティースと前記12番ティースとの間に前記先端幅広スロットが形成され、前記12番ティースの前記長辺部が前記11番ティース側に配置され、前記12番ティースと13番ティースとの間に前記底部幅広スロットが形成され、前記13番ティースの前記長辺部が14番ティース側に配置され、前記13番ティースと前記14番ティースとの間に前記中間幅スロットが形成され、前記14番ティースの前記長辺部が15番ティースに配置され、前記14番ティースと前記15番ティースとの間に前記先端幅広スロットが形成され、前記15番ティースの前記長辺部が前記14番ティース側に配置され、前記15番ティースと16番ティースとの間に前記中間幅スロットが形成され、前記16番ティースの前記長辺部が前記15番ティース側に配置され、前記16番ティースと17番ティースとの間に前記底部幅広スロットが形成され、前記17番ティースの前記長辺部が18番ティース側に配置され、前記17番ティースと前記18番ティースとの間に前記中間幅スロットが形成され、前記18番ティースの前記長辺部が19番ティース側に配置され、前記18番ティースと前記19番ティースとの間に前記先端幅広スロットが形成され、前記19番ティースの前記長辺部が前記18番ティース側に配置され、前記19番ティースと20番ティースとの間に前記底部幅広スロットが形成され、前記20番ティースの前記長辺部が前記1番ティース側に配置され、前記20番ティースと前記1番ティースとの間に前記中間幅スロットが形成され、1番セグメントに前記コイルの巻き始め端が接続され、前記コイルは、前記2番ティースと前記3番ティースとの間の前記底部幅広スロットに挿入され、この底部幅広スロットと、前記5番ティースと前記6番ティースとの間の前記中間幅スロットとの間でN回巻回され、前記5番ティースと前記6番ティースとの間の前記中間幅スロットから引き出されて8番セグメントに接続され、前記9番ティースと前記10番ティースとの間の前記底部幅広スロットに挿入され、この底部幅広スロットと、前記12番ティースと前記13番ティースとの間の前記底部幅広スロットとの間でN回巻回され、前記12番ティースと前記13番ティースとの間の前記底部幅広スロットから引き出されて15番セグメントに接続され、前記16番ティースと前記17番ティースとの間の前記底部幅広スロットに挿入され、この底部幅広スロットと、前記19番ティースと前記20番ティースとの間の前記底部幅広スロットとの間でN回巻回され、前記19番ティースと前記20番ティースとの間の前記底部幅広スロットから引き出されて2番セグメントに接続され、前記3番ティースと前記4番ティースとの間の前記中間幅スロットに挿入され、この中間幅スロットと、前記6番ティースと前記7番ティースとの間の前記底部幅広スロットとの間でN回巻回され、前記6番ティースと前記7番ティースとの間の前記底部幅広スロットから引き出されて9番セグメントに接続され、前記10番ティースと前記11番ティースとの間の前記中間幅スロットに挿入され、この中間幅スロットと、前記13番ティースと前記14番ティースとの間の前記中間幅スロットとの間でN回巻回され、前記13番ティースと前記14番ティースとの間の前記中間幅スロットから引き出されて16番セグメントに接続され、前記17番ティースと前記18番ティースの間の前記中間幅スロットに挿入され、この中間幅スロットと、前記20番ティースと前記1番ティースとの間の前記中間幅スロットとの間でN回巻回され、前記20番ティースと前記1番ティースとの間の前記中間幅スロットから引き出されて3番セグメントに接続され、前記4番ティースと前記5番ティースとの間の前記先端幅広スロットに挿入され、この先端幅広スロットと、前記7番ティースと前記8番ティースとの間の前記中間幅スロットとの間でN回巻回され、前記7番ティースと前記8番ティースとの間の前記中間幅スロットから巻線38を引き出されて10番セグメントに接続され、前記11番ティースと前記12番ティースとの間の前記先端幅広スロットに挿入され、この先端幅広スロットと、前記14番ティースと前記15番ティースとの間の前記先端幅広スロットとの間でN回巻回され、前記14番ティースと前記15番ティースとの間の前記先端幅広スロットから引き出されて17番セグメントに接続され、前記18番ティースと前記19番ティースとの間の前記先端幅広スロットに挿入され、この先端幅広スロットと、前記1番ティースと前記2番ティースとの間の前記先端幅広スロットとの間でN回巻回され、前記1番ティースと前記2番ティースとの間の前記先端幅広スロットから引き出されて4番セグメントに接続され、前記5番ティースと前記6番ティースとの間の前記中間幅スロットに挿入され、この中間幅スロットと、前記8番ティースと前記9番ティースとの間の前記先端幅広スロットとの間でN回巻回され、前記8番ティースと前記9番ティースとの間の前記先端幅広スロットから引き出されて11番セグメントに巻き終わり端が接続されて1つのアーマチュアコイルを形成し、さらに、前記回転軸を中心に点対称に、もう1つの前記アーマチュアコイルを形成した。
本発明の第12の態様によれば、前記ティースの個数が14個に設定され、前記複数のティースに周方向に順番に番号を付したとき、1番ティースと2番ティースの間に、前記先端幅広スロットが形成され、前記1番ティースの前記長辺部が前記2番ティース側に配置され、前記2番ティースの前記先端部が前記1番ティース側に配置され、前記2番ティースと3番ティースとの間に前記底部幅広スロットが形成され、前記3番ティースの前記長辺部が4番ティース側に配置され、前記3番ティースと前記4番ティースとの間に前記先端幅広スロットが形成され、前記4番ティースの前記長辺部が前記3番ティース側に配置され、前記4番ティースと5番ティースとの間に前記中間幅スロットが形成され、前記5番ティースの前記長辺部が前記4番ティース側に配置され、前記5番ティースと6番ティースとの間に前記底部幅広スロットが形成され、前記6番ティースの前記長辺部が7番ティース側に配置され、前記6番ティースと前記7番ティースとの間に前記先端幅広スロットが形成され、前記7番ティースの前記長辺部が前記6番ティース側に配置され、前記7番ティースと8番ティースとの間に前記底部幅広スロットが形成され、前記8番ティースの前記長辺部が9番ティース側に配置され、前記8番ティースと前記9番ティースとの間に前記先端幅広スロットが形成され、前記9番ティースの前記長辺部が前記8番ティース側に配置され、前記9番ティースと10番ティースとの間に前記底部幅広スロットが形成され、前記10番ティースの前記長辺部が11番ティース側に配置され、前記10番ティースと前記11番ティースとの間に前記先端幅広スロットが形成され、前記11番ティースの前記長辺部が前記10番ティース側に配置され、前記11番ティースと12番ティースとの間に前記中間幅スロットが形成され、前記12番ティースの前記長辺部が前記11番ティース側に配置され、前記12番ティースと13番ティースとの間に前記底部幅広スロットが形成され、前記13番ティースの前記長辺部が14番ティース側に配置され、前記13番ティースと前記14番ティースとの間に前記先端幅広スロットが形成され、前記14番ティースの前記長辺部が前記13番ティース側に配置され、前記14番ティースと前記1番ティースとの間に前記底部幅広スロットが形成されている。
本発明の第13の態様によれば、前記ティースの個数が16個に設定され、前記複数のティースに周方向に順番に番号を付したとき、1番ティースと2番ティースとの間に前記底部幅広スロットが形成され、前記1番ティースの前記長辺部が16番ティース側に配置され、前記2番ティースの前記長辺部が3番ティース側に配置され、前記2番ティースと3番ティースとの間に前記中間幅スロットが形成され、前記3番ティースの前記長辺部が4番ティース側に配置され、前記3番ティースと前記4番ティースとの間に前記先端幅広スロットが形成され、前記4番ティースの前記長辺部が前記3番ティース側に配置され、前記4番ティースと5番ティースとの間に前記底部幅広スロットが形成され、前記5番ティースの前記長辺部が6番ティース側に配置され、前記5番ティースと前記6番ティースとの間に前記先端幅広スロットが形成され、前記6番ティースの前記長辺部が前記5番ティース側に配置され、前記6番ティースと7番ティースとの間に前記底部幅広スロットが形成され、前記7番ティースの前記長辺部が8番ティース側に配置され、前記7番ティースと8番ティースとの間に前記中間幅スロットが形成され、前記8番ティースの前記長辺部が9番ティースに側に配置され、前記8番ティースと前記9番ティースとの間に前記先端幅広スロットが形成され、前記9番ティースの前記長辺部が前記8番ティース側に配置され、前記9番ティースと10番ティースとの間に前記底部幅広スロットが形成され、前記10番ティースの前記長辺部が11番ティース側に配置され、前記10番ティースと11番ティースとの間に前記中間幅スロットが形成され、前記11番ティースの前記長辺部が12番ティースに配置され、前記11番ティースと前記12番ティースとの間に前記先端幅広スロットが形成され、前記12番ティースの前記長辺部が前記11番ティース側に配置され、前記12番ティースと13番ティースとの間に前記底部幅広スロットが形成され、前記13番ティースの前記長辺部が14番ティース側に配置され、前記13番ティースと14番ティースとの間に前記先端幅広スロットが形成され、前記14番ティースの前記長辺部が15番ティースに配置され、前記14番ティースと前記15番ティースとの間に前記底部幅広スロットが形成され、前記15番ティースの前記長辺部が前記14番ティース側に配置され、前記15番ティースと16番ティースとの間に前記中間幅スロットが形成され、前記16番ティースの前記長辺部が前記1番ティース側に配置され、前記16番ティースと前記1番ティースとの間に前記先端幅広スロットが形成されている。
本発明の第1実施形態に係る電動モータの構成を示す縦断面図である。 図1のA−A線に沿う断面であって、アーマチュアコイルの図示を省略している。 本発明の第1参考例に係るアーマチュアの展開図である。 本発明の第1参考例に係るアーマチュアコアへのアーマチュアコイルの巻回状態を軸方向からみた説明図である。 本発明の第1実施形態係るアーマチュアの展開図である。 本発明の第2実施形態に係る電動モータ装置の構成を示す断面図である。 図6のB−B線に沿う断面図であって、アーマチュアコイルの図示を省略している。 本発明の第2参考例に係るアーマチュアの展開図である。 本発明の第2参考例に係るアーマチュアコアへのアーマチュアコイルの巻回状態を軸方向からみた説明図である。 本発明の第2実施形態係るアーマチュアの展開図である。 本発明の第3実施形態に係る減速機付モータの縦断面図である。 図11のC−C線に沿う断面図であって、アーマチュアコイルの図示を省略している。 本発明の第3実施形態に係るブラシの配置を示す説明図である。 本発明の第3参考例に係るアーマチュアの展開図である。 本発明の第3実施形態に係るアーマチュアコアへのアーマチュアコイルの巻回状態を軸方向からみた説明図である。 本発明の第3実施形態係るアーマチュアの展開図である。 本発明の第3実施形態の形例に係るブラシの配置を示す説明図である。 本発明の第4実施形態に係る電動モータ装置の構成を示す平面図である。 本発明の第4実施形態に係る電動モータ装置の構成を示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係るアーマチュアをアーマチュアコア側からみた斜視図である。 本発明の第4実施形態に係るアーマチュアをウォーム軸側からみた斜視図である。 本発明の第4実施形態に係るホルダステーの側面図である。 本発明の第4実施形態に係るホルダステーを伝達機構側からみた斜視図である。 本発明の第5実施形態に係る減速機付モータの縦断面図である。 本発明の第5実施形態に係るブラシホルダユニットをコンミテータ側からみた平面図である。 本発明の第5実施形態に係るブラシホルダユニットを示し、図25AのD矢視図である。 本発明の第5実施形態の変形例に係るブラシの配置構成を示す図である。 本発明の第5実施形態の変形例に係るブラシの配置の考え方を示す図である。 本発明の第6実施形態に係るアーマチュアコアを示す図である。 本発明の第6実施形態に係るアーマチュアコアへのアーマチュアコイルの巻回状態を軸方向からみた説明図である。 本発明の第6実施形態の第1変形例に係るアーマチュアコアを示す図である。 本発明の第6実施形態の第1変形例に係るアーマチュアコアへのアーマチュアコイルの巻回状態を軸方向からみた説明図である。 本発明の第6実施形態の第2変形例に係るアーマチュアコアを示す図である。 本発明の第6実施形態の第2変形例に係るアーマチュアコアへのアーマチュアコイルの巻回状態を軸方向からみた説明図である。
(第1参考例)(電動モータ)
次に、この発明の第1参考例を図1〜図4に基づいて説明する。
図1は、電動モータ1の構成を示す縦断面図である。図2は、図1のA−A線に沿う断面であって、アーマチュアコイル7の図示を省略している。
図1、図2に示すように、電動モータ1はいわゆるDCブラシ付モータであって、例えば、自動車のラジエータ冷却用のファンモータとして用いられる。電動モータ1は、有底円筒形状のヨーク2内に回転自在に設けられたアーマチュア3を備え、ヨーク2の開口部2cをエンドブラケット17で覆蓋している。そして、電動モータ1はアーマチュア3の回転軸5が水平方向に沿うような状態で自動車のラジエータに取り付けられている。
この回転軸固定部61の径方向外側には、回転軸固定部61と同心円状に形成された外側環状部62が設けられている。これら回転軸固定部61と外側環状部62との間には、両者61,62に跨り、互いを連結するスポーク部63が周方向に等間隔で複数本(例えば、本第1参考例では10本)設けられている。すなわち、アーマチュアコア6には、回転軸固定部61、外側環状部62、及びスポーク部63によって、軸方向に貫通し、且つ軸方向平面視略扇状の貫通孔64が複数(例えば、本参考例では10個)形成されている。尚、外側環状部62は、回転軸固定部61及びスポーク部63よりも厚肉に形成されている。
回転軸5の他端側に配置されたコンミテータ13は、回転軸5に外嵌固定され略円柱状に形成されている樹脂モールド体40と、この樹脂モールド体40の外周面40aに露出配設された20枚のセグメント41とにより構成されている。すなわち、第1参考例の電動モータ1は、永久磁石4(磁極)が6個、スロット37が20個、セグメント41が20枚のいわゆる6極20スロット20セグメントの直流モータである。
セグメント41は、軸方向に長い板状の金属片により形成され、互いに絶縁された状態で周方向に沿って等間隔に並列に固定されている。これらセグメント41のアーマチュアコア6側の端部には、外径側に折り返す形で折り曲げられたライザ43が一体成形されている。
ここで、第1参考例のアーマチュアコイル7の巻回構造としては、一重波巻を採用しているので、隣接するセグメント41,41間の電圧vは、ブラシ22から印加される入力電圧をVとし、セグメント41の総数をKとしたとき、
v=2×V/K・・・(1)
となる。
一方、アーマチュアコイル7の巻回構造として、重巻方式を採用する場合、隣接するセグメント間の電圧vは、ブラシから印加される入力電圧をVとし、セグメントの総数をKとし、ヨークの極対数をPとしたとき、
v=2×P×V/K・・・(2)
となる。すなわち、重巻方式を採用した場合、一重波巻を採用する場合と比較して極対数P分だけセグメント間の電圧が高くなる。
(効果)
したがって、上述の第1参考例によれば、アーマチュアコイル7の巻回構造として、一重波巻を採用することにより、重巻方式と比較して直列回路数を増大させることができる。換言すれば、一重波巻方式と重巻方式とで巻線38の導体数を同じにしたとき、重巻方式よりも一重波巻方式のほうが並列回路数を減少できる。このため、一重波巻を採用することにより、セグメント41,41間の電圧を低減できる。よって、整流性を向上させることができると共に、ブラシ22の延命化を図ることができる。
また、一重波巻の場合、各セグメント41に巻線38が接続されるので(重巻方式の場合、巻線38が接続されないセグメント41が存在する)、上述のような参考例(第1参考例)であっても、同電位となるセグメント41同士を短絡する均圧線を設けることなく、ブラシ22を2つ設けるだけでアーマチュアコイル7全体に所望の電流を供給することができる。そして、陽極と陰極とが機械角で60°周期で入れ替わるため、ブラシ22を、回転軸5を中心にして対向配置するような、一般的な2極モータのブラシ配置構造を採用することができる。
このことについて、より詳しく説明する。
上述の第1参考例での電動モータ1は、6極に設定されているので、極対数は「3」になる。また、電動モータ1は、スロット数が偶数である。このため、永久磁石4とスロット37との相対位置関係が周方向で全て同一にならない。さらに、磁極数とスロット数との最小公倍数により決定する次数(トルク波形の山の数)が大きくなる。例えば、2極14スロットの電動モータと6極14スロットの電動モータとを比較した場合、2極14スロットの電動モータは、次数が14次である。これに対し、6極14スロットの電動モータは、次数が42次となり、2極14スロットの電動モータと比較して次数が3倍になる。このため、トルク波形の山のピークが低下し、コギングトルクやトルクリップルを低減することが可能になる。
(第1実施形
尚、上述の第1参考例では、アーマチュアコア6に巻線38を巻回するにあたって、所定のセグメント41と所定のスロット37との間を、最短距離で配索した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、所定のセグメント41と所定のスロット37との間の巻線38を、回転軸5に掛け回しながら配索してもよい。これについて、以下の図5に基づいて具体的に説明する。
図5は、前述の第1実施形態おけるアーマチュア3の展開図であり、前述の第1実施形態の図3に対応している。尚、前述の第1参考例と同一態様には、同一符号を付して説明を省略する。
同図に示すように、1番セグメント41のライザ43に巻き始め端38aが掛け回された巻線38は、2−3番ティース36の間のスロット37に直接挿入されず、回転軸5に掛け回され、その後に2−3番ティース36の間のスロット37に挿入される。そして、このスロット37と5−6番ティース36の間のスロット37との間でN回巻回されてコイル7aを形成する。
(効果)
したがって、上述の第1実施形態よれば、前述の第1参考例と同様の効果に加え、アーマチュアコア6とセグメント41との間に配索される巻線38が回転軸5に掛け回されるので、アーマチュアコア6とセグメント41との間の巻線38を回転軸5周りに集中配索することができる。すなわち、アーマチュアコア6とセグメント41との間を巻線38により最短距離で接続する場合と比較して、これらの間の巻線38の巻太りを抑制することができる。このため、アーマチュア3を小型化できる。
(第2参考例)(電動モータ装置)
次に、この発明の第2参考例を図6〜図9に基づいて説明する。
図6は、電動モータ装置200の構成を示す断面図である。図7は、図6のB−B線に沿う断面図であって、アーマチュアコイル207の図示を省略している。
同図に示すように、本第2参考例における電動モータ装置200は、例えば車両のバックドアに設けられ、車両のリヤウインドガラスを払拭するリヤワイパ(何れも不図示)を回動させる、リヤワイパ駆動用に用いられるものである。
回転軸205の他端側に配置されたコンミテータ213は、回転軸205に外嵌固定され略円柱状に形成されている樹脂モールド体240と、この樹脂モールド体240の外周面240aに露出配設された14枚のセグメント241とにより構成されている。すなわち、第2参考例の電動モータ部201は、永久磁石204(磁極)が6個、スロット237が14個、セグメント241が14枚のいわゆる6極14スロット14セグメントの直流モータである。
セグメント241は、軸方向に長い板状の金属片により形成される。セグメント241は、互いに絶縁された状態で周方向に沿って等間隔に並んで固定されている。これらセグメント241のアーマチュアコア206側の端部には、外径側に折り返す形で折り曲げられたライザ243が一体成形されている。ライザ243には、巻線238が例えばα巻方式により掛け回される(図6参照)。
(アーマチュアコイルの巻回構造)
次に、図8、図9に基づいて、アーマチュアコイル207の巻回構造について説明する。
図8は、アーマチュア203の展開図であり、隣接するティース236間の空隙がスロット237に相当している。図9は、アーマチュアコア206へのアーマチュアコイル207の巻回状態を軸方向からみた説明図である。尚、図8、図9は、それぞれ前述の第1参考例の図3、図4に対応している。
これにより、ダブルフライヤのうちの一方のフライヤを用いた巻線238の巻回作業が完了する。そして、これにより、7個のコイル207a〜207gで構成されるアーマチュアコイル207が形成される。また、同時に、ダブルフライヤのうちの他方のフライヤを用いた巻線238の巻回作業も完了する。他方のフライヤを用いた場合も、7個のコイル207a〜207gで構成されるアーマチュアコイル207が形成される。
ここで、一方のフライヤにより巻回される巻線238の巻き終わり端238bは、他方のフライヤにより巻回される巻線238の巻き始め端238aと同じセグメント241に接続される。
したがって、上述の第2参考例によれば、前述の第1参考例と同様の効果を奏することができる。
(第2実施形
尚、上述の第2参考例では、アーマチュアコア206に巻線238を巻回するにあたって、所定のセグメント241と所定のスロット237との間を、最短距離で配索した場合について説明した。しかしながら、本発明の第2参考例はこれに限られるものではなく、所定のセグメント241と所定のスロット237との間の巻線238を、回転軸205に掛け回しながら配索してもよい。これについて、以下の図10に基づいて具体的に説明する。
図10は、前述の第2実施形態おけるアーマチュア203の展開図であり、前述の第2参考例の図8に対応している。尚、前述の第2参考例と同一態様には、同一符号を付して説明を省略する。
図10に示すように、1番セグメント241のライザ243に巻き始め端238aが掛け回された巻線238は、2−3番ティース236の間のスロット237に直接挿入されず、回転軸205に掛け回され、その後に2−3番ティース236の間のスロット237に挿入される。そして、このスロット237と4−5番ティース236の間のスロット237との間でN回巻回されてコイル207aを形成する。
このように、アーマチュアコア206とセグメント241との間に配索される巻線238を、全て回転軸205に掛け回しながら、所定のスロット237間、及び所定のセグメント241のライザ243に順次巻線238を引き回し、7個のコイル207a〜207gで構成されるアーマチュアコイル207を形成する。
したがって、上述の実施形態によれば、前述の第2参考例と同様の効果に加え、アーマチュアコア206とセグメント241との間の巻線238の巻太りを抑制することができる。このため、アーマチュア203を小型化できる。
(第3参考例)(減速機付モータ)
次に、この発明の第3参考例を図11〜図15に基づいて説明する。
図11は、減速機付モータ301の縦断面図である。図12は、図11のC−C線に沿う断面図であって、アーマチュアコイル309の図示を省略している。
図11、図12に示すように、減速機付モータ301は、例えば、自動車のワイパ駆動用に用いられるものであって、電動モータ302と、電動モータ302の回転軸303に連結された減速機構304とを備えている。電動モータ302は、有底筒状のヨーク305と、ヨーク305内に回転自在に設けられたアーマチュア306とを有している。
一方、高速用ブラシ321bは、低速用ブラシ321aが配置可能な箇所から周方向に角度θだけ離間して配置されている。すなわち、高速用ブラシ321bは低速用ブラシ321aよりも角度θだけ進角した位置に配置されている。
高速用ブラシ321bも、機械角で120°間隔の位置であれば、何れの箇所に配置することも可能である。つまり、低速用ブラシ321aが配置可能な箇所から周方向に角度θだけ進角した箇所に、それぞれ高速用ブラシ321bを配置することが可能である(図13における二点鎖線参照)。
尚、本第3参考例では、共通ブラシ21cを陰極側とし、低速用ブラシ21a及び高速用ブラシ21bを陽極側として説明するが、陽極側と陰極側を反対にしてもよい。
(アーマチュアコイルの巻回構造)
次に、図14、図15に基づいて、アーマチュアコイル309の巻回構造について説明する。
図14は、アーマチュア306の展開図であり、隣接するティース312間の空隙がスロット313に相当している。図15は、アーマチュアコア308へのアーマチュアコイル309の巻回状態を軸方向からみた説明図である。尚、図14、図15は、それぞれ前述の第1参考例の図3、図4に対応している。
したがって、上述の第3参考例によれば、前述の第1参考例と同様の効果に加え、電動モータ302の回転速度切替を行うことができる3つのブラシ321a〜321cを用いた構造にも、一重波巻を採用することが可能になる。
しかも、3つのブラシ321a〜321cのうち、低速用ブラシ321aと共通ブラシ321cとを、回転軸303を中心にして対向配置することができるので、一般的な2極モータのブラシ配置構造を採用することができる。このため、電動モータ302の汎用性を高めることができ、この結果、製造コストを低減できる。
(第3実施形
尚、上述の第3参考例では、アーマチュアコア308に巻線314を巻回するにあたって、所定のセグメント315と所定のスロット313との間を、最短距離で配索した場合について説明した。しかしながら、本発明の第3実施形態はこれに限られるものではなく、所定のセグメント315と所定のスロット313との間の巻線314を、回転軸303に掛け回しながら配索してもよい。これについて、以下の図16に基づいて具体的に説明する。
図16は、アーマチュア306の展開図であり、前述の第3参考例の図14に対応している。尚、前述の第3参考例と同一態様には、同一符号を付して説明を省略する。
図16に示すように、1番セグメント315のライザ316に巻き始め端314aが掛け回された巻線314は、2−3番ティース312の間のスロット313に直接挿入されず、回転軸303に掛け回され、その後に2−3番ティース312の間のスロット313に挿入される。そして、このスロット313と4−5番ティース312の間のスロット313との間でN回巻回されてコイル309aを形成する。
このように、アーマチュアコア308とセグメント315との間に配索される巻線314を、全て回転軸303に掛け回しながら、所定のスロット313間、及び所定のセグメント315のライザ316に順次巻線314を引き回し、8個のコイル309a〜309hで構成されるアーマチュアコイル309を形成する。
したがって、上述の実施形態によれば、前述の第3参考例と同様の効果に加え、アーマチュアコア308とセグメント315との間の巻線314の巻太りを抑制することができる。このため、アーマチュア306を小型化できる。
(第3実施形態の形例)
また、上述の第3実施形態では、永久磁石307が6個(磁極数が6極)、スロット313の個数が16個、セグメント315の枚数が16枚に設定された、いわゆる6極16スロット16セグメントの電動モータ302に、3つのブラシ321a〜321cを配置する構造を採用した場合について説明した。しかしながら、3つのブラシ321a〜321cを配置する構造は、6極14スロット14セグメントの電動モータ(例えば、前述の第2参考例の電動モータ部201)にも採用することができる。
図17は、第3実施形態の形例におけるブラシ321の配置を示す説明図であって、前述の図13に対応している。
同図に示すように、14枚のセグメント315を有するコンミテータ310と、6個の永久磁石307とを備えた電動モータ302であっても、低速用ブラシ321aと共通ブラシ321cとを、回転軸303を中心にして対向配置することができる。
1,302,502 電動モータ
2,202,305 ヨーク
4,204,307 永久磁石(磁極)
5,205,303 回転軸
6,206,308,406,606,606A、606B アーマチュアコア
7,207,309 アーマチュアコイル(コイル)
7a〜7j,207a〜207g,309a〜309h コイル
13,213,310,413,510 コンミテータ
22,222,321,521 ブラシ
36,236,312,436,636 ティース
37,237,313,637 スロット
38,238,314 巻線(コイル)
38a,238a,314a 巻き始め端
38b,238b,314b 巻き終わり端
637A 先端幅広スロット
637B 底部幅広スロット
637C 中間幅スロット
637CN 順向き中間幅スロット
637CR 逆向き中間幅スロット
38,238,314 巻線
40a,240a,310a 外周面
41,241,315,441,515 セグメント
200,400 電動モータ装置
201,401 電動モータ部(電動モータ)
301,501 減速機付モータ 321a,521a 低速用ブラシ
321b,521b 高速用ブラシ
321c,521c 共通ブラシ 440a,511a 一面

Claims (11)

  1. 磁極数が6極となるヨークと、
    前記ヨークの内側に回転自在に設けられる回転軸と、
    前記回転軸に取り付けられ径方向に向かって放射状に延び、配置個数が偶数個に設定されているティース、及びこれらティース間に形成される偶数個のスロットを有するアーマチュアコアと、
    前記ティースに、一重波巻にて巻回されたコイルと、
    前記回転軸に前記アーマチュアコアと隣接して設けられ、前記コイルが接続される複数のセグメントを周方向に配置したコンミテータと
    を備える電動モータ。
  2. 前記アーマチュアコアと、前記コンミテータとの間に配索される前記コイルは、前記回転軸に掛け回されている請求項1に記載の電動モータ。
  3. 前記セグメントに摺接し、前記コイルに給電を行うための一対のブラシを更に備え、
    これら一対のブラシは、前記回転軸を中心にして対向配置されている請求項1又は請求項2に記載の電動モータ。
  4. 前記セグメントに摺接し、前記コイルに給電を行うための低速用ブラシ、高速用ブラシ、及びこれらに共通して用いられる共通ブラシの3つのブラシを更に備えている請求項1又は請求項2に記載の電動モータ。
  5. 前記コンミテータは、円柱状のコンミテータ本体を有し、このコンミテータ本体の外周面に、前記複数のセグメントが配置されている請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の電動モータ。
  6. 前記コンミテータは、円板状のコンミテータ本体を有し、このコンミテータ本体の前記アーマチュアコアとは反対側の一面に、前記複数のセグメントが配置されている請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の電動モータ。
  7. 前記偶数個のスロットは、径方向外側が広い形状を有する先端幅広スロットと、底部が広い形状を有する底部幅広スロットとを含む、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の電動モータ。
  8. 前記偶数個のスロットは、径方向外側が前記先端幅広スロットよりも狭く、底部が前記底部幅広スロットよりも広い形状を有する中間幅スロットを更に含む、請求項7に記載の電動モータ。
  9. 前記複数のティースは、先端が長辺部と短辺部とを有する左右非対称の形状を有し、前記複数のティースのうち前記先端幅広スロットを構成するティースは、先端が回転し、前記長辺部と前記短辺部との配置が反転している請求項7又は請求項8に記載の電動モータ。
  10. 前記先端幅広スロットと、前記底部幅広スロットと、前記中間幅スロットは、前記コイルが前記ティースに巻回される径方向の位置に対応して配置されている、請求項8又は請求項9に記載の電動モータ。
  11. 前記ティース及び前記スロットの個数が、14個、16個、及び20個の何れかに設定される請求項1〜請求項10の何れか1項に記載の電動モータ。
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