JPWO2014123007A1 - 電流センサ - Google Patents

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Abstract

測定対象の電流が流れるバスバー(110)と、バスバー(110)を流れる電流により発生する磁界の強さを検出する2つの磁気センサ(120,121)とを備える。バスバー(110)は、互いに電気的に並列に接続されて互いの間に間隔を置いて平行に位置する第1バスバー部(111)および第2バスバー部(112)と、第1バスバー部(111)および第2バスバー部(112)の間の中間で第1バスバー部(111)および第2バスバー部(112)の各々に対して間隔を置いて平行に延在する第3バスバー部(113)とを含む。

Description

本発明は、電流センサに関し、特に、測定対象の電流に応じて発生する磁界の強さを測定することで測定対象の電流の値を検出する電流センサに関する。
ホール素子などの磁電変換素子の特性劣化を検出できる磁界検出用半導体集積回路を開示した先行文献として、特開2008−151530号公報(特許文献1)がある。特許文献1に記載された磁界検出用半導体集積回路においては、電流の経路となるバスバーがホール素子の周縁部に沿って形成されている。
出力信号が測定すべき電流に比例し、かつ温度および外部磁界により妨害され難く安定した感度を維持することを図ったセンサチップを開示した先行文献として、特開平6−294854号公報(特許文献2)がある。
特許文献2に記載されたセンサチップには、磁界強度の勾配を測定するためのホイートストンブリッジ型のブリッジ回路が設けられている。センサチップは、中心軸線に対して間隔を置いた第1および第2の範囲に配置された第1〜第4磁気感応抵抗を有している。
また、センサチップにおいては、第1磁気感応抵抗と第2磁気感応抵抗とが直列接続されて第1ブリッジ分路を形成するとともに、第3磁気感応抵抗と第4磁気感応抵抗とが直列接続されて第2ブリッジ分路を形成している。
さらに、センサチップにおいては、第1の範囲に第1および第4磁気感応抵抗が配置されるとともに、第2の範囲に第2および第3磁気感応抵抗が配置され、第1の範囲に配置された第1および第4磁気感応抵抗と、第2の範囲に配置された第2および第3磁気感応抵抗とが、中心軸線を基準に対称的に配置されている。
特開2008−151530号公報 特開平6−294854号公報
特許文献1に記載された磁界検出用半導体集積回路においては、1つのホール素子を用いて、測定対象の電流に応じて発生する磁界を検出しているため、外部磁界により誤作動することがある。
特許文献2に記載されたセンサチップにおいては、第1〜第4磁気感応抵抗が検出する磁界の強さは、バスバーからの距離の2乗に反比例する。そのため、バスバーに対して第1〜第4磁気感応抵抗を所望の位置に正確に配置する必要があり、センサチップの製造が困難である。
また、センサチップにおいては、第1の範囲に配置された第1および第4磁気感応抵抗と、第2の範囲に配置された第2および第3磁気感応抵抗とに、外部磁界源からの距離の2乗に反比例した強度の外部磁界が印加される。
センサチップの近傍に外部磁界源が存在する場合、第1の範囲に配置された第1および第4磁気感応抵抗と第2の範囲に配置された第2および第3磁気感応抵抗とにおいて外部磁界源からの距離が異なるため、外部磁界源から発せられる外部磁界がセンサチップの出力信号に作用を及ぼす。
センサチップと外部磁界源との距離が近くになるに従って、第1〜第4磁気感応抵抗に印加される外部磁界の磁界強度が高くなるため、外部磁界によるセンサチップの出力信号への影響が大きくなる。
たとえば、3相交流インバータの出力電流の制御などにおいて、大電流が流れる複数の経路が互いに集合して配置される場合に、各経路を流れる電流の値を正確に検出するうえで、各経路を流れる電流によって発生する磁界の影響が障害となっていた。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、外部磁界による影響を低減でき、容易に製造可能な電流センサを提供することを目的とする。
本発明に基づく電流センサは、測定対象の電流が流れるバスバーと、バスバーを流れる電流により発生する磁界の強さを検出する第1磁気センサおよび第2磁気センサとを備える。バスバーは、互いに電気的に並列に接続されて互いの間に間隔を置いて平行に位置する第1バスバー部および第2バスバー部と、第1バスバー部および第2バスバー部の間の中間で第1バスバー部および第2バスバー部の各々に対して間隔を置いて平行に延在する第3バスバー部とを含む。第1バスバー部を上記電流が流れる方向と、第2バスバー部を上記電流が流れる方向とは同一である。第1バスバー部を上記電流が流れる方向および第2バスバー部を上記電流が流れる方向と、第3バスバー部を上記電流が流れる方向とは反対である。第1磁気センサは、第1バスバー部および第3バスバー部の間に位置する。第2磁気センサは、第2バスバー部および第3バスバー部の間に位置する。第1磁気センサおよび第2磁気センサの各々は、第1バスバー部と第2バスバー部と第3バスバー部とが並ぶ方向に対して直交する方向、かつ、第3バスバー部の延在方向に対して直交する方向に検出軸を有する。
本発明の一形態においては、第1磁気センサおよび第2磁気センサは、バスバーを流れる上記電流により発生する磁界の強さを奇関数入出力特性を有して検出する。
本発明の一形態においては、電流センサは、第1磁気センサおよび第2磁気センサの各検出値を演算することにより上記電流の値を算出する算出手段をさらに備える。
本発明の一形態においては、上記検出軸の方向において、第1バスバー部の幅の寸法、第2バスバー部の幅の寸法および第3バスバー部の幅の寸法は、各々、互いに隣接するバスバー部同士の間の間隔の寸法の1.5倍以上である。
本発明の一形態においては、上記検出軸の方向において、第1バスバー部と第3バスバー部との間の間隔と、第2バスバー部と第3バスバー部との間の間隔とが等しい。
本発明の一形態においては、第1バスバー部および第2バスバー部は横断面において、第3バスバー部の中心点を中心として互いに点対称に位置している。第1磁気センサおよび第2磁気センサは横断面において、第3バスバー部の中心点を中心として互いに点対称に位置している。
本発明の一形態においては、第1バスバー部および第2バスバー部は横断面において、上記検出軸の方向における第3バスバー部の中心線を中心として互いに線対称に位置している。第1磁気センサおよび第2磁気センサは横断面において、上記検出軸の方向における第3バスバー部の中心線を中心として互いに線対称に位置している。
本発明の一形態においては、第1磁気センサは、第3バスバー部より第1バスバー部の近くに位置している。第2磁気センサは、第3バスバー部より第2バスバー部の近くに位置している。
本発明の一形態においては、第1磁気センサは、第1バスバー部より第3バスバー部の近くに位置している。第2磁気センサは、第2バスバー部より第3バスバー部の近くに位置している。
本発明の一形態においては、第1バスバー部の一端と第2バスバー部の一端と第3バスバー部の一端とが、第1連結部によって互いに連結されている。
本発明の一形態においては、第1バスバー部の他端と第2バスバー部の他端とが、第2連結部によって互いに連結されている。
本発明の一形態においては、バスバーが、第1バスバー部および第3バスバー部の一部を構成する第1バスバー部材と、第2バスバー部および第3バスバー部の一部を構成する第2バスバー部材とを含む。第1バスバー部材と第2バスバー部材とは、それぞれの第3バスバー部において互いに接触している。
本発明の一形態においては、バスバーは、第1バスバー部および第2バスバー部に電流を入力するための入力端子部と、第3バスバー部から電流を出力するための出力端子部を有する。入力端子部と出力端子部とは、同一平面上に位置し、かつ、上記検出軸の方向において互いに反対向きに延在している。
本発明の一形態においては、バスバーを流れる電流により発生する磁界の強さについて、第1磁気センサの検出値の位相と第2磁気センサの検出値の位相とが逆相である。算出手段は減算器である。
本発明の一形態においては、バスバーを流れる電流により発生する磁界の強さについて、第1磁気センサの検出値の位相と第2磁気センサの検出値の位相とが同相である。算出手段は加算器である。
本発明によれば、外部磁界による影響を低減可能な電流センサを容易に製造できる。
本発明の実施形態1に係る電流センサの構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態1に係る電流センサのバスバーと外部配線とを接続する状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態1に係る電流センサを図1のIII−III線矢印方向から見た断面図において、発生する磁界を模式的に示す図である。 第1バスバー部と第2バスバー部とを互いに点対称に配置し、かつ、第1磁気センサと第2磁気センサとを互いに点対称に配置した状態を示す断面図である。 第1バスバー部と第2バスバー部とを互いに線対称に配置し、かつ、第1磁気センサと第2磁気センサとを互いに線対称に配置した状態を示す断面図である。 本発明の実施形態1の変形例に係る電流センサのバスバーの構造を示す斜視図である。 本発明の実施形態2に係る電流センサの構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態2に係る電流センサを図7のVIII−VIII線矢印方向から見た断面図において、発生する磁界を模式的に示す図である。 本発明の実施形態2に係る電流センサのバスバー周辺における、バスバーを流れる測定対象の電流により発生する磁界の磁束密度をシミュレーションした結果を示す磁束線図である。 本発明の実施形態2に係る電流センサのバスバー周辺における、バスバーを流れる測定対象の電流により発生する磁界の磁束密度をシミュレーションした結果を示す等高線図である。 比較例に係る電流センサが備えるバスバーの形状を示す平面図である。 比較例に係る電流センサのバスバー周辺における、バスバーを流れる測定対象の電流により発生する磁界の磁束密度をシミュレーションした結果を、図11のXII−XII線矢印方向から見た断面に示した等高線図である。 本発明の実施形態2に係る電流センサにおいて、図10中の左右方向における第3バスバー部の中央部から図10中の上下方向に離れた距離と、磁束密度との関係を示すグラフである。 比較例に係る電流センサにおいて、図12中の左右方向における第1バスバー部の中央部または第2バスバー部の中央部から図12中の上下方向に離れた距離と、磁束密度との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態3に係る電流センサの構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態4に係る電流センサの構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態5に係る電流センサの構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態5に係る電流センサを図17のXVIII−XVIII線矢印方向から見た断面図において、発生する磁界を模式的に示す図である。 本発明の実施形態6に係る電流センサの構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態6に係る電流センサを図19のXX−XX線矢印方向から見た断面図において、発生する磁界を模式的に示す図である。 本発明の実施形態7に係る電流センサモジュールの構成を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態1に係る電流センサについて図を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る電流センサの構成を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る電流センサのバスバーと外部配線とを接続する状態を示す斜視図である。
図1に示すように、本発明の実施形態1に係る電流センサ100は、測定対象の電流が流れるバスバー110を備える。また、電流センサ100は、バスバー110を流れる測定対象の電流により発生する磁界の強さを奇関数入出力特性を有して検出する、第1磁気センサ120および第2磁気センサ121を備える。
さらに、電流センサ100は、第1磁気センサ120および第2磁気センサ121の各検出値を減算することにより上記電流の値を算出する算出手段である、減算器130を備える。
以下、各構成について詳細に説明する。
バスバー110は、互いに電気的に並列に接続されて互いの間に間隔を置いて平行に位置する、第1バスバー部111および第2バスバー部112を含む。バスバー110は、第1バスバー部111および第2バスバー部112の間の中間で第1バスバー部111および第2バスバー部112の各々に対して間隔を置いて平行に延在する、第3バスバー部113をさらに含む。
本実施形態においては、第1バスバー部111と第2バスバー部112と第3バスバー部113とは、直方体状の形状であり、等間隔に配置されている。第1バスバー部111の長手方向の一端と第2バスバー部112の長手方向の一端と第3バスバー部113の長手方向の一端とは、第1連結部114によって互いに連結されている。
第1連結部114は、直方体状の形状であり、第1バスバー部111と第2バスバー部112と第3バスバー部113とが並ぶ方向に延在している。すなわち、第1連結部114は、第1バスバー部111と第2バスバー部112と第3バスバー部113とそれぞれ直交している。
なお、第1バスバー部111、第2バスバー部112、第3バスバー部113および第1連結部114の形状は直方体状に限られず、たとえば円柱状であってもよい。
上記のように、バスバー110は、平面的に見てE字状の形状を有している。ただし、バスバー110の形状はこれに限られず、第1バスバー部111と第2バスバー部112と第3バスバー部113とを有していればよい。
本実施形態においては、バスバー110は、アルミニウムで構成されている。ただし、バスバー110の材料はこれに限られず、銀、銅などの金属、またはこれらの金属を含む合金でもよい。
また、バスバー110は、表面処理が施されていてもよい。たとえば、ニッケル、錫、銀、銅などの金属またはこれらの金属を含む合金からなる、少なくとも1層のめっき層が、バスバー110の表面に設けられていてもよい。
本実施形態においては、薄板をプレス加工することによりバスバー110が形成されている。ただし、バスバー110の形成方法はこれに限られず、切削または鋳造などの方法でバスバー110を形成してもよい。
第1バスバー部111を電流が流れる方向11と、第2バスバー部112を電流が流れる方向12とは同一である。第1バスバー部111を電流が流れる方向11および第2バスバー部112を電流が流れる方向12と、第3バスバー部113を電流が流れる方向13とは反対である。
図2に示すようにバスバー110と外部配線とを接続することで、上記の方向に電流が流れる。外部配線は、2つの入力端子に分岐している入力配線170と、出力端子を有する出力配線171とを含む。入力配線170の2つの入力端子と、出力配線171の出力端子とは、それぞれ円環状の部分を有している。
図1においては示していないが、図2に示すように、第1バスバー部111の長手方向の他端に第1貫通孔111hが設けられており、第2バスバー部112の長手方向の他端に第2貫通孔112hが設けられており、第3バスバー部113の長手方向の他端に第3貫通孔113hが設けられている。
入力配線170の2つの入力端子のうちの一方の円環状の部分と第1貫通孔111hとにボルト190を挿通して、当該ボルト190とナット180とを締結することにより、第1バスバー部111と入力配線170とが接続される。
入力配線170の2つの入力端子のうちの他方の円環状の部分と第2貫通孔112hとにボルト190を挿通して、当該ボルト190とナット180とを締結することにより、第2バスバー部112と入力配線170とが接続される。
出力配線171の出力端子の円環状の部分と第3貫通孔113hとにボルト190を挿通して、当該ボルト190とナット180とを締結することにより、第3バスバー部113と出力配線171とが接続される。
上記のように接続することにより、第1バスバー部111に入力された電流は、第1連結部114を通じて第3バスバー部113から出力される。また、第2バスバー部112に入力された電流は、第1連結部114を通じて第3バスバー部113から出力される。
すなわち、第1連結部114において、第3バスバー部113より第1バスバー部111側に位置する部分を電流が流れる方向14と、第3バスバー部113より第2バスバー部112側に位置する部分を電流が流れる方向15とは反対である。
なお、バスバー110と外部配線との接続方法は上記に限られず、第1バスバー部111を電流が流れる方向および第2バスバー部112を電流が流れる方向と、第3バスバー部113を電流が流れる方向とが、反対となるように接続されていればよい。
よって、第1バスバー部111および第2バスバー部112が出力配線に接続され、第3バスバー部113が入力配線に接続されていてもよい。
図1に示すように、第1磁気センサ120は、第1バスバー部111および第3バスバー部113の間に位置している。第2磁気センサ121は、第2バスバー部112および第3バスバー部113の間に位置している。
第1磁気センサ120は、第1バスバー部111と第2バスバー部112と第3バスバー部113とが並ぶ方向に対して直交する方向、かつ、第3バスバー部113の延在方向に対して直交する方向である、図1中の矢印120aで示す方向に検出軸を有する。
第2磁気センサ121は、第1バスバー部111と第2バスバー部112と第3バスバー部113とが並ぶ方向に対して直交する方向、かつ、第3バスバー部113の延在方向に対して直交する方向である、図1中の矢印121aで示す方向に検出軸を有する。
第1磁気センサ120および第2磁気センサ121は、検出軸の一方向に向いた磁界を検出した場合に正の値で出力し、かつ、検出軸の一方向とは反対方向に向いた磁界を検出した場合に負の値で出力する、奇関数入出力特性を有している。すなわち、バスバー110を流れる測定対象の電流により発生する磁界の強さについて、第1磁気センサ120の検出値の位相と、第2磁気センサ121の検出値の位相とは、逆相である。
第1磁気センサ120および第2磁気センサ121としては、AMR(Anisotropic Magneto Resistance)、GMR(Giant Magneto Resistance)、TMR(Tunnel Magneto Resistance)、BMR(Balistic Magneto Resistance)、CMR(Colossal Magneto Resistance)などの磁気抵抗素子を有する磁気センサを用いることができる。特に、奇関数入出力特性を有するバーバーポール構造のAMR素子を用い、ホイートストンブリッジ型のブリッジ回路またはその半分の回路構成であるハーフ・ブリッジ回路を構成した磁気センサを用いることができる。
その他にも、第1磁気センサ120および第2磁気センサ121として、ホール素子を有する磁気センサ、磁気インピーダンス効果を利用するMI(Magneto Impedance)素子を有する磁気センサまたはフラックスゲート型磁気センサなどを用いることができる。
第1磁気センサ120および第2磁気センサ121にバイアスをかける場合は、バーバーポール構造を用いる方法に限られず、コイルの周囲に発生する誘導磁界、永久磁石の磁界、またはこれらを組み合わせた磁界を用いてバイアスをかけてもよい。
第1磁気センサ120は、第1接続配線141によって減算器130と電気的に接続されている。第2磁気センサ121は、第2接続配線142によって減算器130と電気的に接続されている。
減算器130は、第1磁気センサ120の検出値から、第2磁気センサ121の検出値を減算することにより、バスバー110を流れる測定対象の電流の値を算出する。なお、本実施形態においては、算出手段として減算器130を用いているが、算出手段はこれに限られず、差動増幅器などでもよい。
以下、電流センサ100の動作について説明する。
図3は、本実施形態に係る電流センサ100を図1のIII−III線矢印方向から見た断面図において、発生する磁界を模式的に示す図である。
図3に示すように、第1バスバー部111に電流が流れることにより、いわゆる右ねじの法則によって図中の左回りに周回する磁界111eが発生する。同様に、第2バスバー部112に電流が流れることにより、図中の左回りに周回する磁界112eが発生する。第3バスバー部113に電流が流れることにより、図中の右回りに周回する磁界113eが発生する。
その結果、第1磁気センサ120には、矢印120aで示す検出軸の方向において、図中の右向きの磁界が印加される。一方、第2磁気センサ121には、矢印121aで示す検出軸の方向において、図中の左向きの磁界が印加される。
よって、第1磁気センサ120の検出した磁界の強さを示す検出値を正の値とすると、第2磁気センサ121の検出した磁界の強さを示す検出値は負の値となる。第1磁気センサ120の検出値と第2磁気センサ121の検出値とは、減算器130に送信される。
減算器130は、第1磁気センサ120の検出値から第2磁気センサ121の検出値を減算する。その結果、第1磁気センサ120の検出値の絶対値と、第2磁気センサ121の検出値の絶対値とが加算される。この加算結果から、バスバー110を流れた測定対象の電流の値が算出される。
本実施形態に係る電流センサ100においては、第1磁気センサ120と第2磁気センサ121との間に、第3バスバー部113が位置しているため、外部磁界源は、物理的に第1磁気センサ120と第2磁気センサ121との間に位置することができない。
そのため、外部磁界源から第1磁気センサ120に印加される磁界のうちの矢印120aで示す検出軸の方向における磁界成分の向きと、外部磁界源から第2磁気センサ121に印加される磁界のうちの矢印121aで示す検出軸の方向における磁界成分の向きとは、同じ向きとなる。よって、第1磁気センサ120の検出した外部磁界の強さを示す検出値を正の値とすると、第2磁気センサ121の検出した外部磁界の強さを示す検出値も正の値となる。
その結果、減算器130が第1磁気センサ120の検出値から第2磁気センサ121の検出値を減算することにより、第1磁気センサ120の検出値の絶対値と、第2磁気センサ121の検出値の絶対値とが減算される。これにより、外部磁界源からの磁界は、ほとんど検出されなくなる。すなわち、外部磁界の影響が低減される。
もしくは、第1磁気センサ120および第2磁気センサ121において、検出値が正となる検出軸の方向を互いに反対方向(180°反対)にしてもよい。この場合、第1磁気センサ120の検出した外部磁界の強さを示す検出値を正の値とすると、第2磁気センサ121の検出した外部磁界の強さを示す検出値は負の値となる。
一方、バスバー110を流れる測定対象の電流により発生する磁界の強さについて、第1磁気センサ120の検出値の位相と、第2磁気センサ121の検出値の位相とは同相となる。
このような構成の場合には、算出手段として減算器130に代えて加算器を用いる。外部磁界については、加算器が第1磁気センサ120の検出値と第2磁気センサ121の検出値とを加算することにより、第1磁気センサ120の検出値の絶対値と第2磁気センサ121の検出値の絶対値とが減算される。これにより、外部磁界源からの磁界は、ほとんど検出されなくなる。すなわち、外部磁界の影響が低減される。
一方、バスバー110を流れる測定対象の電流により発生する磁界については、加算器が第1磁気センサ120の検出値と第2磁気センサ121の検出値とを加算することにより、第1磁気センサ120の検出値の絶対値と、第2磁気センサ121の検出値の絶対値とが加算される。この加算結果から、バスバー110を流れた測定対象の電流の値が算出される。
このように、第1磁気センサ120と第2磁気センサ121との入出力特性を互いに逆の極性にしつつ、減算器130に代えて加算器を算出手段として用いてもよい。
なお、本実施形態における電流センサ100においては、第1バスバー部111および第2バスバー部112は横断面において、第3バスバー部113の中心点を中心として互いに点対称に位置している。かつ、第1バスバー部111および第2バスバー部112は横断面において、第1磁気センサ120および第2磁気センサ121の検出軸の方向における第3バスバー部113の中心線を中心として互いに線対称に位置している。
また、第1磁気センサ120および第2磁気センサ121は横断面において、第3バスバー部113の中心点を中心として互いに点対称に位置している。かつ、第1磁気センサ120および第2磁気センサ121は横断面において、第1磁気センサ120および第2磁気センサ121の検出軸の方向における第3バスバー部113の中心線を中心として互いに線対称に位置している。
ここで、上記の配置により得られる効果について説明する。
図4は、第1バスバー部と第2バスバー部とを互いに点対称に配置し、かつ、第1磁気センサと第2磁気センサとを互いに点対称に配置した状態を示す断面図である。図4においては、図3と同一の断面視で示している。
図4に示すように、第1バスバー部111および第2バスバー部112は横断面において、第3バスバー部113の中心点113cを中心として互いに点対称に位置している。また、第1磁気センサ120yおよび第2磁気センサ121yは横断面において、第3バスバー部113の中心点113cを中心として互いに点対称に位置している。
この配置の場合、バスバー110を流れる測定対象の電流により発生し、第3バスバー部113を周回する磁界113eは、第1磁気センサ120yおよび第2磁気センサ121yの各々に、等価で逆方向に印加される。その結果、減算器130が第1磁気センサ120yの検出値から第2磁気センサ121yの検出値を減算することにより、磁界113eの検出値は2倍になる。
一方、外部磁界源が第1磁気センサ120yおよび第2磁気センサ121yに対して十分遠方にある場合、外部磁界は、第1磁気センサ120yおよび第2磁気センサ121yの各々に、等価で等方向に印加される。その結果、減算器130が第1磁気センサ120yの検出値から第2磁気センサ121yの検出値を減算することにより、外部磁界の検出値は0になる。
このように点対称に配置された第1磁気センサ120yおよび第2磁気センサ121yは、バスバー110を流れる測定対象の電流により発生する磁界を等しく反映した検出値を示す。そのため、バスバー110を流れる測定対象の電流により発生する磁界の強さとそれから算出されるバスバー110を流れる測定対象の電流の値との線形性を高めることができる。
図5は、第1バスバー部と第2バスバー部とを互いに線対称に配置し、かつ、第1磁気センサと第2磁気センサとを互いに線対称に配置した状態を示す断面図である。図5においては、図3と同一の断面視で示している。
図5に示すように、第1バスバー部111および第2バスバー部112は横断面において、第1磁気センサ120および第2磁気センサ121の検出軸の方向における第3バスバー部113の中心線113xを中心として互いに線対称に位置している。
また、第1磁気センサ120zおよび第2磁気センサ121zは横断面において、第1磁気センサ120zおよび第2磁気センサ121zの検出軸の方向における第3バスバー部113の中心線113xを中心として互いに線対称に位置している。
この配置の場合、バスバー110を流れる測定対象の電流により発生し、第3バスバー部113を周回する磁界113eは、第1磁気センサ120zおよび第2磁気センサ121zの各々に、等価で逆方向に印加される。その結果、減算器130が第1磁気センサ120zの検出値から第2磁気センサ121zの検出値を減算することにより、磁界113eの検出値は2倍になる。
一方、外部磁界源が第1磁気センサ120zおよび第2磁気センサ121zに対して十分遠方にある場合、外部磁界は、第1磁気センサ120zおよび第2磁気センサ121zの各々に、等価で等方向に印加される。その結果、減算器130が第1磁気センサ120zの検出値から第2磁気センサ121zの検出値を減算することにより、外部磁界の検出値は0になる。
さらに、外部磁界源10が第1磁気センサ120zおよび第2磁気センサ121zに対して近傍にある場合、矢印120aで示す第1磁気センサ120zの検出軸の方向における外部磁界源10と第1磁気センサ120zとの距離L1と、矢印121aで示す第2磁気センサ121zの検出軸の方向における外部磁界源10と第2磁気センサ121zとの距離L2とは等しくなる。
よって、外部磁界源10が近傍にある場合も、外部磁界は、第1磁気センサ120zおよび第2磁気センサ121zの各々に、等価で等方向に印加される。その結果、減算器130が第1磁気センサ120zの検出値から第2磁気センサ121zの検出値を減算することにより、外部磁界の検出値は0になる。
なお、矢印120aで示す第1磁気センサ120zの検出軸の方向に対して直交する方向における外部磁界源10と第1磁気センサ120zとの距離L3と、矢印121aで示す第2磁気センサ121zの検出軸の方向に対して直交する方向における外部磁界源10と第2磁気センサ121zとの距離L4とは異なるが、この方向の磁界成分は第1磁気センサ120zおよび第2磁気センサ121zにおいて検出されない。
このように線対称に配置された第1磁気センサ120zおよび第2磁気センサ121zは、バスバー110を流れる測定対象の電流により発生する磁界を等しく反映した検出値を示す。そのため、バスバー110を流れる測定対象の電流により発生する磁界の強さとそれから算出されるバスバー110を流れる測定対象の電流の値との線形性を高めることができる。さらに、外部磁界源10が第1磁気センサ120zおよび第2磁気センサ121zの近傍に位置する場合にも、外部磁界の影響を低減することができる。
本実施形態に係る電流センサ100は、上記の点対称配置および線対称配置の両方を満たしているため、外部磁界源10の位置に関わらず、バスバー110を流れる測定対象の電流により発生する磁界の強さとそれから算出されるバスバー110を流れる測定対象の電流の値との線形性を高めつつ、外部磁界の影響を低減することができる。
また、電流センサ100において、第1バスバー部111と第3バスバー部113との間に発生する磁界は、各バスバー部からの距離による変化が比較的小さい。そのため、第1磁気センサ120の配置に高い精度は要求されない。
同様に、第2バスバー部112と第3バスバー部113との間に発生する磁界は、各バスバー部からの距離による変化が比較的小さい。そのため、第2磁気センサ121の配置に高い精度は要求されない。よって、電流センサ100は容易に製造できる。
以下、本実施形態の変形例に係る電流センサについて説明する。なお、変形例に係る電流センサは、バスバーの構造のみ実施形態1に係る電流センサ100と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
図6は、本実施形態の変形例に係る電流センサのバスバーの構造を示す斜視図である。図6に示すように、変形例に係る電流センサのバスバー110aは、第1バスバー部111の両端と第2バスバー部112の両端とが互いに繋がっていることにより、平面的に見て環状の形状を有している。
具体的には、第1バスバー部111の長手方向の他端と第2バスバー部112の長手方向の他端とは、第2連結部115によって互いに連結されている。第2連結部115は、第1バスバー部111と第2バスバー部112と第3バスバー部113とが並ぶ方向に延在している。すなわち、第2連結部115は、第1バスバー部111と第2バスバー部112とそれぞれ直交している。
第2連結部115は、直方体状の形状を有している。ただし、第2連結部115の形状は直方体状に限られず、たとえば円柱状であってもよい。
変形例に係る電流センサのバスバー110aにおいては、第2連結部115の延在方向における中央部に第1雌ねじ115hが設けられており、第3バスバー部113の長手方向の他端に第2雌ねじ113h’が設けられている。
図示されていないが、入力配線の入力端子にボルトを挿通して、そのボルトと第1雌ねじ115hとを締結することにより、第2連結部115と入力配線とが接続される。出力配線の出力端子にボルトを挿通して、そのボルトと第2雌ねじ113h’とを締結することにより、第3バスバー部113と出力配線とが接続される。
上記のように接続することにより、第2連結部115に入力された電流は、第1バスバー部111、第2バスバー部112および第1連結部114を通じて、第3バスバー部113から出力される。
すなわち、第2連結部115において、第3バスバー部113より第1バスバー部111側に位置する部分を電流が流れる方向16と、第3バスバー部113より第2バスバー部112側に位置する部分を電流が流れる方向17とは反対である。
なお、バスバー110aと外部配線との接続方法は上記に限られず、第1バスバー部111を電流が流れる方向および第2バスバー部112を電流が流れる方向と、第3バスバー部113を電流が流れる方向とが、反対となるように接続されていればよい。
よって、第2連結部115が出力配線に接続され、第3バスバー部113が入力配線に接続されていてもよい。
変形例に係る電流センサにおいては、バスバー110aの機械的強度を実施形態1に係るバスバー110に比較して高くすることができる。また、外部配線との接続箇所を削減しつつナットを不要にすることにより、実施形態1に係るバスバー110に比較して外部配線との接続を容易にできる。
以下、本発明の実施形態2に係る電流センサについて図を参照して説明する。本実施形態に係る電流センサ200は、バスバーの幅を広くしている点のみ実施形態1に係る電流センサ100と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態2)
図7は、本発明の実施形態2に係る電流センサの構成を示す斜視図である。図7に示すように、本発明の実施形態2に係る電流センサ200は、測定対象の電流が流れるバスバー210を備える。また、電流センサ200は、バスバー210を流れる測定対象の電流により発生する磁界の強さを奇関数入出力特性を有して検出する、第1磁気センサ220および第2磁気センサ221を備える。
さらに、電流センサ200は、第1磁気センサ220および第2磁気センサ221の各検出値を減算することにより上記電流の値を算出する算出手段である減算器230を備える。
バスバー210は、互いに電気的に並列に接続されて互いの間に間隔を置いて平行に位置する、第1バスバー部211および第2バスバー部212を含む。バスバー210は、第1バスバー部211および第2バスバー部212の間の中間で第1バスバー部211および第2バスバー部212の各々に対して間隔を置いて平行に延在する、第3バスバー部213をさらに含む。ここで、第1バスバー部211と第3バスバー部213との間の間隔G1と、第2バスバー部212と第3バスバー部213との間の間隔G2とは等しい。
本実施形態においては、第1バスバー部211と第2バスバー部212と第3バスバー部213とは、直方体状の形状であり、等間隔に配置されている。第1バスバー部211の長手方向の一端と第2バスバー部212の長手方向の一端と第3バスバー部213の長手方向の一端とは、第1連結部214によって互いに連結されている。
第1連結部214は、直方体状の形状であり、第1バスバー部211と第2バスバー部212と第3バスバー部213とが並ぶ方向に延在している。すなわち、第1連結部214は、第1バスバー部211と第2バスバー部212と第3バスバー部213とそれぞれ直交している。上記のように、バスバー210は、平面的に見てE字状の形状を有している。
図7に示すように、第1磁気センサ220は、第1バスバー部211および第3バスバー部213の間に位置している。第1磁気センサ220の主面は、第1バスバー部211および第3バスバー部213に対向している。第2磁気センサ221は、第2バスバー部212および第3バスバー部213の間に位置している。第2磁気センサ221の主面は、第2バスバー部212および第3バスバー部213に対向している。
第1磁気センサ220は、第1バスバー部211と第2バスバー部212と第3バスバー部213とが並ぶ方向に対して直交する方向、かつ、第3バスバー部213の延在方向に対して直交する方向である、図7中の矢印220aで示す方向に検出軸を有する。
第2磁気センサ221は、第1バスバー部211と第2バスバー部212と第3バスバー部213とが並ぶ方向に対して直交する方向、かつ、第3バスバー部213の延在方向に対して直交する方向である、図7中の矢印221aで示す方向に検出軸を有する。
第1磁気センサ220および第2磁気センサ221は、検出軸の一方向に向いた磁界を検出した場合に正の値で出力し、かつ、検出軸の一方向とは反対方向に向いた磁界を検出した場合に負の値で出力する、奇関数入出力特性を有している。
第1磁気センサ220は、接続配線によって減算器230と電気的に接続されている。第2磁気センサ221は、接続配線によって減算器230と電気的に接続されている。
減算器230は、第1磁気センサ220の検出値から、第2磁気センサ221の検出値を減算することにより、バスバー210を流れる測定対象の電流の値を算出する。
図7中の矢印220a,221aで示す第1および第2磁気センサ220,221の検出軸の方向において、第1バスバー部211の幅の寸法211t、第2バスバー部212の幅の寸法212t、および、第3バスバー部213の幅の寸法213tは、各々、互いに隣接するバスバー部同士の間の間隔の寸法G1,G2の1.5倍である。
よって、第1バスバー部211の幅の寸法211t、第2バスバー部212の幅の寸法212t、および、第3バスバー部213の幅の寸法213tは、各々1.5G1である。後述するように、第1バスバー部211の幅の寸法211t、第2バスバー部212の幅の寸法212t、および、第3バスバー部213の幅の寸法213tは、各々1.5G1以上であることが好ましく、各々2.0G1以上であることがさらに好ましい。
第1バスバー部211を電流が流れる方向21と、第2バスバー部212を電流が流れる方向22とは同一である。第1バスバー部211を電流が流れる方向21、および第2バスバー部212を電流が流れる方向22と、第3バスバー部213を電流が流れる方向23とは反対である。
本実施形態では、図2に示す実施形態1に係る電流センサ100と同様に、バスバー210は、入力配線と出力配線とを含む外部配線に接続されている。このため、第1バスバー部211に入力された電流は、第1連結部214を通じて第3バスバー部213から出力される。また、第2バスバー部212に入力された電流は、第1連結部214を通じて第3バスバー部213から出力される。
すなわち、第1連結部214において、第3バスバー部213より第1バスバー部211側に位置する部分を電流が流れる方向24と、第3バスバー部213より第2バスバー部212側に位置する部分を電流が流れる方向25とは反対である。
図8は、本実施形態に係る電流センサ200を図7のVIII−VIII線矢印方向から見た断面図において、発生する磁界を模式的に示す図である。
図8に示すように、第1バスバー部211に電流が流れることにより、図中の左回りに周回する磁界211eが発生する。同様に、第2バスバー部212に電流が流れることにより、図中の左回りに周回する磁界212eが発生する。第3バスバー部213に電流が流れることにより、図中の右回りに周回する磁界213eが発生する。
その結果、第1磁気センサ220には、矢印220aで示す検出軸の方向において、図中の右向きの磁界が印加される。一方、第2磁気センサ221には、矢印221aで示す検出軸の方向において、図中の左向きの磁界が印加される。
よって、第1磁気センサ220の検出した磁界の強さを示す検出値を正の値とすると、第2磁気センサ221の検出した磁界の強さを示す検出値は負の値となる。第1磁気センサ220の検出値と第2磁気センサ221の検出値とは、減算器230に送信される。
減算器230は、第1磁気センサ220の検出値から第2磁気センサ221の検出値を減算する。その結果、第1磁気センサ220の検出値の絶対値と、第2磁気センサ221の検出値の絶対値とが加算される。この加算結果から、バスバー210を流れた測定対象の電流の値が算出される。
図9は、本実施形態に係る電流センサ200のバスバー210の周辺における、バスバー210を流れる測定対象の電流により発生する磁界の磁束密度をシミュレーションした結果を示す磁束線図である。図10は、本実施形態に係る電流センサ200のバスバー210の周辺における、バスバー210を流れる測定対象の電流により発生する磁界の磁束密度をシミュレーションした結果を示す等高線図である。図9,10においては、図8と同一の断面を示している。
ここで、比較例に係る電流センサを用意する。比較例に係る電流センサは、測定対象の電流が流れるバスバー910を備える。図11は、比較例に係る電流センサが備えるバスバー910の形状を示す平面図である。図12は、比較例に係る電流センサのバスバー910の周辺における、バスバー910を流れる測定対象の電流により発生する磁界の磁束密度をシミュレーションした結果を、図11のXII−XII線矢印方向から見た断面に示した等高線図である。
図11に示すように、比較例に係る電流センサが備えるバスバー910は、互いの間に間隔を置いて平行に位置する、第1バスバー部911および第2バスバー部912を含む。バスバー910において、第1バスバー部911の一端と第2バスバー部912の一端とは、連結部913により連結されている。図12に示すように、バスバー910は、薄板状に形成されている。電流は、第1バスバー部911から連結部913を通じて第2バスバー部912へ流れる。
図13は、本実施形態に係る電流センサ200において、図10中の左右方向における第3バスバー部213の中央部から図10中の上下方向に離れた距離と、磁束密度との関係を示すグラフである。図13においては、縦軸に磁束密度(mT)、横軸に第3バスバー部213の表面からの距離(mm)を示している。
図14は、比較例に係る電流センサにおいて、図12中の左右方向における第1バスバー部911の中央部または第2バスバー部912の中央部から図12中の上下方向に離れた距離と、磁束密度との関係を示すグラフである。図14においては、縦軸に磁束密度(mT)、横軸にバスバー910の表面からの距離(mm)を示している。
シミュレーションにおいては、本実施形態および比較例における各バスバー部の横断面寸法を2mm×10mmとし、バスバーを流れる測定対象の電流の値を100Aとした。本実施形態に係るバスバー210においては、第3バスバー部213を流れる測定対象の電流の値が100Aである。
図10,12においては、磁束密度が、0.6mTである線をE1、1.2mTである線をE2、1.8mTである線をE3、2.4mTである線をE4、3.0mTである線をE5、3.6mTである線をE6、4.2mTである線をE7、4.8mTである線をE8、5.4mTである線をE9、6.0mTである線をE10で示している。
上述の通り、本実施形態においては、第1バスバー部211の幅の寸法211t、第2バスバー部212の幅の寸法212t、および、第3バスバー部213の幅の寸法213tは、各々、互いに隣接するバスバー部同士の間の間隔の寸法G1,G2の1.5倍である。
これにより、図9に示すように、第1バスバー部211と第3バスバー部213との間に発生する磁界の磁束線、および、第2バスバー部212と第3バスバー部213との間に発生する磁界の磁束線は、図中の左右方向において各バスバー部に沿って略直線状に延びている。図中の左右方向は、第1および第2磁気センサ220,221の検出軸の方向である。
図10,13に示すように、本実施形態に係るバスバー210では、第1バスバー部211と第3バスバー部213との間において、第3バスバー部213の近傍に磁束密度が4.8mTより高い領域が形成されている。
また、第1バスバー部211と第3バスバー部213との間において、第1バスバー部211側で図中の左右方向の中央部に、磁束密度が4.5mT程度でほとんど変化していない領域が形成されている。
同様に、第2バスバー部212と第3バスバー部213との間において、第3バスバー部213の近傍に磁束密度が4.8mTより高い領域が形成されている。
また、第2バスバー部212と第3バスバー部213との間において、第2バスバー部212側で図中の左右方向の中央部に、磁束密度が4.5mT程度でほとんど変化していない領域が形成されている。
図12に示すように、比較例のバスバー910では、第1バスバー部911と第2バスバー部912との間において、第1バスバー部911の近傍および第2バスバー部912の近傍から離れるに従って磁束密度が急激に低下しており、磁束密度がほとんど変化していない領域が存在しない。
また、図14に示すように、比較例のバスバー910では、第1バスバー部911の中央部または第2バスバー部912の中央部から図12中の上下方向に離れるに従って磁束密度は急激に低下している。
よって、本実施形態に係る電流センサ200において、第1磁気センサ220を第1バスバー部211より第3バスバー部213の近くに配置し、第2磁気センサ221を第2バスバー部212より第3バスバー部213の近くに配置することにより、磁束密度が高い領域に第1磁気センサ220および第2磁気センサ221を配置できるため、電流センサ200のSN比(signal-noise ratio)を高くすることができる。この場合、電流センサ200の感度を向上できる。
または、本実施形態に係る電流センサ200において、第1磁気センサ220を第3バスバー部213より第1バスバー部211の近くに配置し、第2磁気センサ221を第3バスバー部213より第2バスバー部212の近くに配置することにより、磁束密度がほとんど変化していない領域に第1磁気センサ220および第2磁気センサ221を配置できるため、第1磁気センサ220および第2磁気センサ221の配置に高い精度が要求されない。この場合、電流センサ200を容易に製造できる。この効果は、第1バスバー部211の幅の寸法211t、第2バスバー部212の幅の寸法212t、および、第3バスバー部213の幅の寸法213tが、各々1.5G1以上である場合に安定して得られ、各々2.0G1以上である場合に顕著となる。
本実施形態に係る電流センサ200においても、外部磁界の影響を低減することができる。また、第1磁気センサ220および第2磁気センサ121の配置に高い精度を要求されないため、電流センサ200は容易に製造可能である。
さらに、図10,12に示すように、本実施形態に係るバスバー210は、比較例のバスバー910に比較して、磁束密度が0.6mTより低い領域がバスバーの近くに形成されている。すなわち、本実施形態に係るバスバー210の漏れ磁界は、比較例のバスバー910の漏れ磁界より小さい。
バスバーの漏れ磁界を小さくすることにより、電流センサ200自体が、電流センサ200に近接して配置される他の電流センサなどに対して外部磁界源として与える影響を低減できる。
よって、3相交流インバータの出力電流の制御などにおいて、大電流が流れる複数の経路が互いに集合して配置される場合に、本実施形態に係る電流センサ200を用いることにより、各経路を流れる電流の値をより正確に検出することができる。
以下、本発明の実施形態3に係る電流センサについて図を参照して説明する。本実施形態に係る電流センサ300は、2つのバスバー部材からバスバーを構成している点のみ実施形態2に係る電流センサ200と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態3)
図15は、本発明の実施形態3に係る電流センサの構成を示す斜視図である。図15に示すように、本発明の実施形態3に係る電流センサ300は、測定対象の電流が流れるバスバー310を備える。
また、電流センサ300は、バスバー310を流れる測定対象の電流により発生する磁界の強さを奇関数入出力特性を有して検出する、第1磁気センサ320および第2磁気センサ321を備える。
さらに、電流センサ300は、第1磁気センサ320および第2磁気センサ321の各検出値を減算することにより上記電流の値を算出する算出手段である図示しない減算器を備える。
本実施形態においては、バスバー310は、第1バスバー部311および第3バスバー部の一部313aを構成する第1バスバー部材310aと、第2バスバー部312および第3バスバー部の一部313bを構成する第2バスバー部材310bとを含む。
具体的には、第1バスバー部材310aおよび第2バスバー部材310bは、各々平面的に見てU字状の同一形状を有している。
第1バスバー部材310aにおいては、互いの間に間隔を置いて平行に位置する第1バスバー部311の長手方向の一端と第3バスバー部の一部313aの長手方向の一端とが、湾曲した第1連結部314aによって互いに連結されている。
第2バスバー部材310bにおいては、互いの間に間隔を置いて平行に位置する第2バスバー部312の長手方向の一端と第3バスバー部の一部313bの長手方向の一端とが、湾曲した第1連結部314bによって互いに連結されている。
第3バスバー部313は、第1バスバー部材310aにおける第3バスバー部の一部313aと、第2バスバー部材310bにおける第3バスバー部の一部313bとからなる。
第1バスバー部311の長手方向の他端に第1貫通孔311h、第2バスバー部312の長手方向の他端に第2貫通孔312h、および、第3バスバー部313の長手方向の他端に第3貫通孔313hが設けられている。
第1貫通孔311hおよび第2貫通孔312hは入力配線を接続するために設けられており、第3貫通孔313hは出力配線を接続するために設けられている。ただし、第1貫通孔311hおよび第2貫通孔312hを出力配線の接続に用い、第3貫通孔313hを入力配線の接続に用いてもよい。
第1バスバー部材310aと第2バスバー部材310bとは接合されており、それぞれの第3バスバー部313の一部において互いに接触している。具体的には、第3バスバー部の一部313aにおける第1バスバー部材310a側とは反対側の面と、第3バスバー部の一部313bにおける第2バスバー部材310b側とは反対側の面とが互いに接触している。
本実施形態においては、第1バスバー部材310aと第2バスバー部材310bとが溶接により接合されている。ただし、両部材の接合方法は溶接に限られず、ろう付け、半田付け、ボルトおよびナットを用いた締結、リベットを用いた締結、両部材の嵌め合わせ、または、両部材のかしめなどにより接合してもよい。
また、絶縁樹脂を用いてバスバー310をインサート成型してもよい。この場合、第1貫通孔311h、第2貫通孔312hおよび第3貫通孔313hの周囲のみを露出させて、バスバー310のその他の部分を絶縁樹脂でモールドする。
このようにすることにより、第1バスバー部材310aと第2バスバー部材310bとの接合強度を向上できるとともに、バスバー310の外部配線との接続部以外の部分を絶縁封止することができる。
本実施形態に係るバスバー310の第3バスバー部313は、第1バスバー部材310aにおける第3バスバー部の一部313aと、第2バスバー部材310bにおける第3バスバー部の一部313bとからなる。このため、本実施形態に係るバスバー310の第1バスバー部311および第2バスバー部312の寸法を、実施形態2に係るバスバー210の第1バスバー部211および第2バスバー部212の寸法と等しくした場合、本実施形態に係るバスバー310の第3バスバー部313は、実施形態2に係るバスバー210の第3バスバー部213と比較して、横断面の面積が2倍である。そのため、第3バスバー部313における電気抵抗が半減し、バスバー310の許容電流を高くすることができる。
本実施形態に係る電流センサ300においても、外部磁界の影響を低減することができる。また、第1磁気センサ320および第2磁気センサ321の配置に高い精度を要求されないため、電流センサ300は容易に製造可能である。
なお、第1バスバー部材310aと第2バスバー部材310bとは、必ずしも同一の形状でなくてもよいが、同一の形状とすることにより、準備する部材の種類を低減できるとともに、第1磁気センサ320および第2磁気センサ321をバスバー310に対して対称配置して電流センサ300の検出安定性を確保することができる。
以下、本発明の実施形態4に係る電流センサについて図を参照して説明する。本実施形態に係る電流センサ400は、入力端子部と出力端子部とが互いに反対方向に引き出されている点のみ実施形態3に係る電流センサ300と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態4)
図16は、本発明の実施形態4に係る電流センサの構成を示す斜視図である。図16に示すように、本発明の実施形態4に係る電流センサ400は、測定対象の電流が流れるバスバー410を備える。
また、電流センサ400は、バスバー410を流れる測定対象の電流により発生する磁界の強さを奇関数入出力特性を有して検出する、第1磁気センサ420および第2磁気センサ421を備える。
さらに、電流センサ400は、第1磁気センサ420および第2磁気センサ421の各検出値を減算することにより上記電流の値を算出する算出手段である図示しない減算器を備える。
本実施形態においては、バスバー410は、第1バスバー部411および第3バスバー部の一部413aを構成する第1バスバー部材410aと、第2バスバー部412および第3バスバー部の一部413bを構成する第2バスバー部材410bとを含む。
バスバー410は、第1バスバー部411および第2バスバー部412に電流を入力するための入力端子部416と、第3バスバー部413から電流を出力するための出力端子部417を有する。
第1バスバー部材410aにおいては、互いの間に間隔を置いて平行に位置する第1バスバー部411の一端と第3バスバー部の一部413aの一端とが、湾曲した第1連結部414aによって互いに連結されている。
第2バスバー部材410bにおいては、互いの間に間隔を置いて平行に位置する第2バスバー部412の一端と第3バスバー部の一部413bの一端とが、湾曲した第1連結部414bによって互いに連結されている。
バスバー410の第3バスバー部413は、第1バスバー部材410aにおける第3バスバー部の一部413aと、第2バスバー部材410bにおける第3バスバー部の一部413bとからなる。
バスバー410の入力端子部416は、第1バスバー部材410aにおける入力端子部の一部416aと、第2バスバー部材410bにおける入力端子部の一部416bとからなる。
バスバー410の出力端子部417は、第1バスバー部材410aにおける出力端子部の一部417aと、第2バスバー部材410bにおける出力端子部の一部417bとからなる。
入力端子部416と出力端子部417とは、同一平面上に位置し、かつ、第1磁気センサ420および第2磁気センサ421の検出軸の方向において互いに反対向きに延在している。図16中の左右方向が、第1磁気センサ420および第2磁気センサ421の検出軸の方向である。
具体的には、第1バスバー部材410aにおいては、第1バスバー部411の他端と入力端子部の一部416aの一端とが、湾曲した第2連結部415aによって互いに連結されている。
入力端子部の一部416aは、第2連結部415aから図16中の左方向に延在している。出力端子部の一部417aは、第3バスバー部の一部413aの他端から図16中の右方向に延在している。入力端子部の一部416aと出力端子部の一部417aとは、同一平面上に位置している。
第2バスバー部材410bにおいては、第2バスバー部412の他端と入力端子部の一部416bの一端とが、湾曲した第2連結部415bによって互いに連結されている。
入力端子部の一部416bは、第2連結部415bから図16中の左方向に延在している。出力端子部の一部417bは、第3バスバー部の一部413bの他端から図16中の右方向に延在している。入力端子部の一部416bと出力端子部の一部417bとは、同一平面上に位置している。
入力端子部416の他端に第1貫通孔416hおよび出力端子部の417の他端に第2貫通孔417hが設けられている。
第1貫通孔416hは入力配線を接続するための孔であり、第2貫通孔417hは出力配線を接続するための孔である。ただし、第1貫通孔416hを出力配線の接続に用い、第2貫通孔417hを入力配線の接続に用いてもよい。
第1バスバー部材410aと第2バスバー部材410bとは、それぞれの第3バスバー部413において互いに接触している。本実施形態においては、第1バスバー部材410aと第2バスバー部材410bとは、それぞれの入力端子部416および出力端子部417においても互いに接触している。
本実施形態に係る電流センサ400においては、入力端子部416と出力端子部417とが互いに反対方向に引き出されているため、バスバー410に接続する外部配線の短絡を抑制できるとともに、外部配線との接続を容易にできる。
本実施形態に係る電流センサ400においても、外部磁界の影響を低減することができる。また、第1磁気センサ420および第2磁気センサ421の配置に高い精度を要求されないため、電流センサ400は容易に製造可能である。
以下、本発明の実施形態5に係る電流センサについて図を参照して説明する。本実施形態に係る電流センサ200xは、磁気センサの主面の配置方向のみ実施形態2に係る電流センサ200と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態5)
図17は、本発明の実施形態5に係る電流センサの構成を示す斜視図である。図17に示すように、本発明の実施形態5に係る電流センサ200xは、測定対象の電流が流れるバスバー210を備える。また、電流センサ200xは、バスバー210を流れる測定対象の電流により発生する磁界の強さを奇関数入出力特性を有して検出する、第1磁気センサ220および第2磁気センサ221を備える。
さらに、電流センサ200xは、第1磁気センサ220および第2磁気センサ221の各検出値を減算することにより上記電流の値を算出する算出手段である減算器230を備える。
第1磁気センサ220は、第1バスバー部211および第3バスバー部213の間に位置している。第1磁気センサ220の主面は、第1連結部214に対向している。第2磁気センサ221は、第2バスバー部212および第3バスバー部213の間に位置している。第2磁気センサ221の主面は、第1連結部214に対向している。
第1磁気センサ220は、第1バスバー部211と第2バスバー部212と第3バスバー部213とが並ぶ方向に対して直交する方向、かつ、第3バスバー部213の延在方向に対して直交する方向である、図17中の矢印220aで示す方向に検出軸を有する。
第2磁気センサ221は、第1バスバー部211と第2バスバー部212と第3バスバー部213とが並ぶ方向に対して直交する方向、かつ、第3バスバー部213の延在方向に対して直交する方向である、図17中の矢印221aで示す方向に検出軸を有する。
図18は、本実施形態に係る電流センサ200xを図17のXVIII−XVIII線矢印方向から見た断面図において、発生する磁界を模式的に示す図である。
図18に示すように、第1バスバー部211に電流が流れることにより、図中の左回りに周回する磁界211eが発生する。同様に、第2バスバー部212に電流が流れることにより、図中の左回りに周回する磁界212eが発生する。第3バスバー部213に電流が流れることにより、図中の右回りに周回する磁界213eが発生する。
その結果、第1磁気センサ220には、矢印220aで示す検出軸の方向において、図中の右向きの磁界が印加される。一方、第2磁気センサ221には、矢印221aで示す検出軸の方向において、図中の左向きの磁界が印加される。
よって、第1磁気センサ220の検出した磁界の強さを示す検出値を正の値とすると、第2磁気センサ221の検出した磁界の強さを示す検出値は負の値となる。第1磁気センサ220の検出値と第2磁気センサ221の検出値とは、減算器230に送信される。
減算器230は、第1磁気センサ220の検出値から第2磁気センサ221の検出値を減算する。その結果、第1磁気センサ220の検出値の絶対値と、第2磁気センサ221の検出値の絶対値とが加算される。この加算結果から、バスバー210を流れた測定対象の電流の値が算出される。
実施形態2,5のように磁気センサの主面に対して平行な向きに印加される磁界を検出するために最適な磁気センサとして、AMR、GMR、TMRなどの磁気抵抗素子を有する磁気センサ、MI素子を有する磁気センサまたはフラックスゲート型磁気センサがある。
以下、本発明の実施形態6に係る電流センサについて図を参照して説明する。本実施形態に係る電流センサ200yは、磁気センサの主面の配置方向のみ実施形態2に係る電流センサ200と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態6)
図19は、本発明の実施形態6に係る電流センサの構成を示す斜視図である。図19に示すように、本発明の実施形態6に係る電流センサ200yは、測定対象の電流が流れるバスバー210を備える。また、電流センサ200yは、バスバー210を流れる測定対象の電流により発生する磁界の強さを奇関数入出力特性を有して検出する、第1磁気センサ220yおよび第2磁気センサ221yを備える。
さらに、電流センサ200yは、第1磁気センサ220yおよび第2磁気センサ221yの各検出値を減算することにより上記電流の値を算出する算出手段である減算器230を備える。
第1磁気センサ220yは、第1バスバー部211および第3バスバー部213の間に位置している。第1磁気センサ220yの主面を含む平面は、第1バスバー部211、第3バスバー部213および第1連結部214の各々に対して直交している。第2磁気センサ221yは、第2バスバー部212および第3バスバー部213の間に位置している。第2磁気センサ221yの主面を含む平面は、第2バスバー部212、第3バスバー部213および第1連結部214の各々に対して直交している。
第1磁気センサ220yは、第1バスバー部211と第2バスバー部212と第3バスバー部213とが並ぶ方向に対して直交する方向、かつ、第3バスバー部213の延在方向に対して直交する方向である、図19中の矢印220yaで示す方向に検出軸を有する。
第2磁気センサ221yは、第1バスバー部211と第2バスバー部212と第3バスバー部213とが並ぶ方向に対して直交する方向、かつ、第3バスバー部213の延在方向に対して直交する方向である、図19中の矢印221yaで示す方向に検出軸を有する。
図20は、本実施形態に係る電流センサ200yを図19のXX−XX線矢印方向から見た断面図において、発生する磁界を模式的に示す図である。
図20に示すように、第1バスバー部211に電流が流れることにより、図中の左回りに周回する磁界211eが発生する。同様に、第2バスバー部212に電流が流れることにより、図中の左回りに周回する磁界212eが発生する。第3バスバー部213に電流が流れることにより、図中の右回りに周回する磁界213eが発生する。
その結果、第1磁気センサ220yには、矢印220yaで示す検出軸の方向において、図中の右向きの磁界が印加される。一方、第2磁気センサ221yには、矢印221yaで示す検出軸の方向において、図中の左向きの磁界が印加される。
よって、第1磁気センサ220yの検出した磁界の強さを示す検出値を正の値とすると、第2磁気センサ221yの検出した磁界の強さを示す検出値は負の値となる。第1磁気センサ220yの検出値と第2磁気センサ221yの検出値とは、減算器230に送信される。
減算器230は、第1磁気センサ220yの検出値から第2磁気センサ221yの検出値を減算する。その結果、第1磁気センサ220yの検出値の絶対値と、第2磁気センサ221yの検出値の絶対値とが加算される。この加算結果から、バスバー210を流れた測定対象の電流の値が算出される。
本実施形態のように磁気センサの主面に対して垂直な向きに印加される磁界を検出するために最適な磁気センサとして、ホール素子を有する磁気センサがある。
以下、本発明の実施形態3に係る電流センサにおいて、磁気センサの主面の配置方向を実施形態5に係る電流センサと同様にして構成した、本発明の実施形態7に係る電流センサモジュールについて図を参照して説明する。下記の電流センサモジュール300xの説明において、電流センサ300と同様の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態7)
図21は、本発明の実施形態7に係る電流センサモジュールの構成を示す斜視図である。図21に示すように、本発明の実施形態7に係る電流センサモジュール300xは、電流センサと、実装基板350と、減算器330と、外部接続端子360とを備える。電流センサ、減算器330および外部接続端子360は、実装基板350に実装されている。
実装基板350には、第1開口部351、第2開口部352および第3開口部353が設けられている。第1開口部351には、第1バスバー部311が嵌め込まれている。第2開口部352には、第3バスバー部313が嵌め込まれている。第3開口部353には、第2バスバー部312が嵌め込まれている。
第1磁気センサ320および第2磁気センサ321は、実装基板350に実装されている。第1磁気センサ320の主面は、第1連結部314aに対向している。第2磁気センサ321の主面は、第1連結部314bに対向している。
第1磁気センサ320は、第1バスバー部311と第2バスバー部312と第3バスバー部313とが並ぶ方向に対して直交する方向、かつ、第3バスバー部313の延在方向に対して直交する方向である、図21中の矢印320aで示す方向に検出軸を有する。
第2磁気センサ321は、第1バスバー部311と第2バスバー部312と第3バスバー部313とが並ぶ方向に対して直交する方向、かつ、第3バスバー部313の延在方向に対して直交する方向である、図21中の矢印321aで示す方向に検出軸を有する。
第1磁気センサ320は、第1接続配線341によって減算器330と電気的に接続されている。第2磁気センサ321は、第2接続配線342によって減算器330と電気的に接続されている。減算器330は、第1磁気センサ320の検出値から、第2磁気センサ321の検出値を減算することにより、バスバー310を流れる測定対象の電流の値を算出する。減算器330の算出結果は、外部接続端子360から出力される。
本実施形態に係る電流センサモジュール300xにおいては、実装基板350に各構成が実装されることによりモジュール化されているため、構成部品同士の位置精度を高く維持しつつ容易に製造することができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 外部磁界源、100,200,200x,200y,300,300x,400 電流センサ、110,110a,210,310,410,910 バスバー、111,211,311,411,911 第1バスバー部、111h,311h,416h 第1貫通孔、112,212,312,412,912 第2バスバー部、112h,312h,417h 第2貫通孔、113,213,313,413 第3バスバー部、113c 中心点、113h 第3貫通孔、113h’ 第2雌ねじ、113x 中心線、114,214,314a,314b,414a,414b 第1連結部、115,415a,415b 第2連結部、115h 第1雌ねじ、120,120y,120z,220,220y,320,420 第1磁気センサ、121,121y,121z,221,221y,321,421 第2磁気センサ、130,230,330 減算器、141,341 第1接続配線、142,342 第2接続配線、170 入力配線、171 出力配線、180 ナット、190 ボルト、913 連結部、310a,410a 第1バスバー部材、310b,410b 第2バスバー部材、350 実装基板、351 第1開口部、352 第2開口部、353 第3開口部、360 外部接続端子、416 入力端子部、417 出力端子部。

Claims (15)

  1. 測定対象の電流が流れるバスバーと、
    前記バスバーを流れる前記電流により発生する磁界の強さを検出する第1磁気センサおよび第2磁気センサとを備え、
    前記バスバーは、互いに電気的に並列に接続されて互いの間に間隔を置いて平行に位置する第1バスバー部および第2バスバー部と、前記第1バスバー部および前記第2バスバー部の間の中間で前記第1バスバー部および前記第2バスバー部の各々に対して間隔を置いて平行に延在する第3バスバー部とを含み、
    前記第1バスバー部を前記電流が流れる方向と、前記第2バスバー部を前記電流が流れる方向とは同一であり、
    前記第1バスバー部を前記電流が流れる方向および前記第2バスバー部を前記電流が流れる方向と、前記第3バスバー部を前記電流が流れる方向とは反対であり、
    前記第1磁気センサは、前記第1バスバー部および前記第3バスバー部の間に位置し、
    前記第2磁気センサは、前記第2バスバー部および前記第3バスバー部の間に位置し、
    前記第1磁気センサおよび前記第2磁気センサの各々は、前記第1バスバー部と前記第2バスバー部と前記第3バスバー部とが並ぶ方向に対して直交する方向、かつ、前記第3バスバー部の延在方向に対して直交する方向に検出軸を有する、電流センサ。
  2. 前記第1磁気センサおよび前記第2磁気センサは、前記バスバーを流れる前記電流により発生する磁界の強さを奇関数入出力特性を有して検出する、請求項1に記載の電流センサ。
  3. 前記第1磁気センサおよび前記第2磁気センサの各検出値を演算することにより前記電流の値を算出する算出手段をさらに備える、請求項1または2に記載の電流センサ。
  4. 前記検出軸の方向において、前記第1バスバー部の幅の寸法、前記第2バスバー部の幅の寸法および前記第3バスバー部の幅の寸法は、各々、互いに隣接するバスバー部同士の間の間隔の寸法の1.5倍以上である、請求項1から3のいずれか1項に記載の電流センサ。
  5. 前記検出軸の方向において、前記第1バスバー部と前記第3バスバー部との間の間隔と、前記第2バスバー部と前記第3バスバー部との間の間隔とが等しい、請求項4に記載の電流センサ。
  6. 前記第1バスバー部および前記第2バスバー部は横断面において、前記第3バスバー部の中心点を中心として互いに点対称に位置し、
    前記第1磁気センサおよび前記第2磁気センサは前記横断面において、前記第3バスバー部の中心点を中心として互いに点対称に位置している、請求項1から5のいずれか1項に記載の電流センサ。
  7. 前記第1バスバー部および前記第2バスバー部は横断面において、前記検出軸の方向における前記第3バスバー部の中心線を中心として互いに線対称に位置し、
    前記第1磁気センサおよび前記第2磁気センサは前記横断面において、前記検出軸の方向における前記第3バスバー部の前記中心線を中心として互いに線対称に位置している、請求項1から6のいずれか1項に記載の電流センサ。
  8. 前記第1磁気センサは、前記第3バスバー部より前記第1バスバー部の近くに位置し、
    前記第2磁気センサは、前記第3バスバー部より前記第2バスバー部の近くに位置している、請求項1から7のいずれか1項に記載の電流センサ。
  9. 前記第1磁気センサは、前記第1バスバー部より前記第3バスバー部の近くに位置し、
    前記第2磁気センサは、前記第2バスバー部より前記第3バスバー部の近くに位置している、請求項1から7のいずれか1項に記載の電流センサ。
  10. 前記第1バスバー部の一端と前記第2バスバー部の一端と前記第3バスバー部の一端とが、第1連結部によって互いに連結されている、請求項1から9のいずれか1項に記載の電流センサ。
  11. 前記第1バスバー部の他端と前記第2バスバー部の他端とが、第2連結部によって互いに連結されている、請求項10に記載の電流センサ。
  12. 前記バスバーが、前記第1バスバー部および前記第3バスバー部の一部を構成する第1バスバー部材と、前記第2バスバー部および前記第3バスバー部の一部を構成する第2バスバー部材とを含み、
    前記第1バスバー部材と前記第2バスバー部材とは、それぞれの前記第3バスバー部において互いに接触している、請求項1から11のいずれか1項に記載の電流センサ。
  13. 前記バスバーは、前記第1バスバー部および前記第2バスバー部に電流を入力するための入力端子部と、前記第3バスバー部から電流を出力するための出力端子部を有し、
    前記入力端子部と前記出力端子部とは、同一平面上に位置し、かつ、前記検出軸の方向において互いに反対向きに延在している、請求項12に記載の電流センサ。
  14. 前記バスバーを流れる前記電流により発生する磁界の強さについて、前記第1磁気センサの検出値の位相と前記第2磁気センサの検出値の位相とが逆相であり、
    前記算出手段が減算器である、請求項3に記載の電流センサ。
  15. 前記バスバーを流れる前記電流により発生する磁界の強さについて、前記第1磁気センサの検出値の位相と前記第2磁気センサの検出値の位相とが同相であり、
    前記算出手段が加算器である、請求項3に記載の電流センサ。
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