JP7452398B2 - 電流センサ - Google Patents

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Description

本発明は、バスバに流れる交流電流を検出する電流センサに関するものである。
従来より、バスバに流れる電流を検出する電流センサが提案されている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、この電流センサでは、センサ筐体に、電流を流すバスバが配置されていると共に、磁界に応じた検出信号を出力するセンサ部が配置されている。なお、バスバおよびセンサ部は、互いに対向するように配置されている。また、バスバは、電流の流れ方向を長手方向とする平板状とされ、電流の流れ方向を法線方向とする断面形状が矩形状とされている。
このような電流センサでは、バスバに電流が流れるとバスバの周りに信号磁界が発生する。そして、センサ部は、信号磁界に応じた検出信号を出力する。この場合、バスバに交流電流が流れると、交流電流は、表皮効果により、流れ方向を法線方向とする断面において端部に集中し易い。このため、バスバに交流電流が流れる電流センサでは、バスバの長手方向、およびバスバとセンサ部との配列方向と交差する方向を幅方向とすると、センサ部は、バスバの幅方向における中心と対向する部分から幅方向に所定距離だけ離れた位置に配置されている。なお、ここでの所定距離だけ離れた位置に配置されるとは、バスバの幅方向における中心と対向する部分に配置される場合(すなわち、所定距離が0)も含むものである。
特許6462850号公報
しかしながら、上記のような電流センサでは、バスバに交流電流を流した際のバスバの幅方向における電流密度の変化が大きいため、センサ部とバスバとの組付け誤差等によって検出精度が変化し易い。
本発明は上記点に鑑み、検出精度が変化することを抑制できる電流センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1では、バスバ(30)に流れる交流電流を検出する電流センサであって、一方向を長手方向とし、長手方向に沿って交流電流が流れるバスバと、バスバに流れる交流電流に応じて発生する磁界に基づいた検出信号を出力するセンサ部(40)と、バスバおよびセンサ部が配置されるセンサ筐体(10)と、を備え、バスバは、バスバとセンサ部との配列方向に沿って第1バスバ(310)と第2バスバ(320)とが積層されて構成され、センサ筐体に被覆された被覆部(31)と、センサ筐体から露出する締結部(32)と、を有し、第1バスバおよび第2バスバは、被覆部において、第1バスバと第2バスバとの間に隙間(g)が構成される状態で配置されており、センサ部は、被覆部となる部分の第1バスバを挟んで第2バスバと反対側に配置されている。
これによれば、バスバの長手方向、およびバスバとセンサ部との配列方向と交差する幅方向において、バスバの電流密度の変化を小さくできる。したがって、センサ部をバスバの中心と対向する部分から所定距離だけ離れた狙い位置に配置する際、センサ部が幅方向に位置ずれしたとしても、検出精度の変化を小さくできる。つまり、センサ部の幅方向の位置ずれに関するロバスト性を向上できる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態における電流センサの斜視図である。 第1電流センサの斜視図である。 図1中のIII-III線に沿った断面図である。 バスバの斜視図である。 隙間長さに関するセンサ部のX軸方向の位置ずれ量と振幅比との関係を示す図である。 センサ部のX軸方向の位置ずれ量と隙間長さとの関係を示す図である。 第2実施形態におけるバスバの斜視図である。 第2実施形態における第1電流センサの断面図である。 隙間長さに関するセンサ部のX軸方向の位置ずれ量と振幅比との関係を示す図である。 センサ部のX軸方向の位置ずれ量と隙間長さとの関係を示す図である。 幅狭部幅に関するセンサ部のX軸方向の位置ずれ量と振幅比との関係を示す図である。 センサ部のX軸方向の位置ずれ量と幅狭部幅との関係を示す図である。 幅狭部長さに関するセンサ部のX軸方向の位置ずれ量と振幅比との関係を示す図である。 センサ部のX軸方向の位置ずれ量と幅狭部長さとの関係を示す図である。 幅狭部長さに関するセンサ部のY軸方向の位置ずれ量と振幅比との関係を示す図である。 センサ部のY軸方向の位置ずれ量と幅狭部長さとの関係を示す図である。 突起部長さに関するセンサ部のX軸方向の位置ずれ量と振幅比との関係を示す図である。 センサ部のX軸方向の位置ずれ量と突起部長さとの関係を示す図である。 突起部長さに関するセンサ部のY軸方向の位置ずれ量と振幅比との関係を示す図である。 センサ部のY軸方向の位置ずれ量と突起部長さとの関係を示す図である。 第2実施形態の変形例における第1電流センサの断面図である。 幅狭部幅に関するセンサ部のX軸方向の位置ずれ量と振幅比との関係を示す図である。 センサ部のX軸方向の位置ずれ量と幅狭部幅との関係を示す図である。 第3実施形態における第1電流センサの断面図である。 幅狭部幅に関するセンサ部のX軸方向の位置ずれ量と振幅比との関係を示す図である。 センサ部のX軸方向の位置ずれ量と幅狭部幅との関係を示す図である。 第4実施形態におけるバスバの斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態の電流センサについて、図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態の電流センサは、例えば、車両に搭載され、三相モータを駆動するインバータに流れる交流電流を検出するのに利用されると好適である。
本実施形態の電流センサ1は、図1に示されるように、第1電流センサ1a、第2電流センサ1b、第3電流センサ1cを有し、これらが一体化されて構成されている。第1電流センサ1a、第2電流センサ1b、および第3電流センサ1cは、それぞれ集磁コアを必要としないコアレス型の磁気平衡式電流センサとされている。以下、第1電流センサ1aの構成について説明する。なお、第2電流センサ1b、および第3電流センサ1cは、後述する接続端子20やコネクタ部120に関する部分以外は、第1電流センサ1aと同じ構成とされている。
第1電流センサ1aは、図2および図3に示されるように、センサ筐体10、接続端子20、バスバ30、センサ部40、配線基板50、第1シールド部71、第2シールド部72、蓋部80等を備える構成とされている。なお、図2では、蓋部80を省略して示してある。
センサ筐体10は、絶縁性の樹脂材料で構成されており、一面100aおよび他面100bを有する直方体状の基部100と、基部100に備えられたコネクタ部120とを有している。以下では、基部100における一面100aの面方向に沿った一方向をX軸方向とし、X軸方向と直交すると共に基部100の面方向に沿った方向をY軸方向とし、X軸方向およびY軸方向に沿った方向をZ軸方向として説明する。そして、本実施形態では、コネクタ部120は、基部100におけるX軸方向の一端部において、Z軸方向に沿って延設されている。なお、センサ筐体10は、第2電流センサ1bおよび第3電流センサ1cと共用とされている。
基部100には、一面100a側に第1収容凹部101が形成され、他面100b側に第2収容凹部111が形成されている。第1収容凹部101には、後述する配線基板50に形成されるガイド用凹部52と対応するガイド用凸部102、配線基板50を支持する基板用支持部103、配線基板50と接合される基板用接合部104が構成されている。また、第1収容凹部101には、後述する第1シールド部71を支持するシールド用支持部105、第1シールド部71と接合されるシールド用接合部106が形成されている。
なお、図2に示されるように、基板用支持部103および基板用接合部104は、第1収容凹部101の底面における内縁側に配置されている。シールド用支持部105およびシールド用接合部106は、第1収容凹部101の底面における基板用支持部103および基板用接合部104が配置される部分よりも外縁側に配置されている。より詳しくは、シールド用支持部105およびシールド用接合部106は、第1収容凹部101に配線基板50が配置された際に、配線基板50の外側から突き出す位置に形成されている。
また、基板用支持部103は、基板用接合部104よりも高さが僅かに高くされている。シールド用支持部105およびシールド用接合部106は、基板用支持部103および基板用接合部104よりも高さが高くされている。基板用支持部103は、基板用接合部104よりも高さが僅かに高くされている。
第2収容凹部111は、図3に示されるように、後述する第2シールド部72を支持するシールド用支持部112が形成されている。また、第2収容凹部111は、後述する第2シールド部72が配置される部分であり、第2シールド部72の構造に対応した形状とされている。本実施形態では、後述するように第2シールド部72が壁部72bを有する構造とされているため、第2収容凹部111には、x軸方向における両端部に、z軸方向に沿った溝部113が形成されている。
コネクタ部120は、第1収容凹部101と対向する部分に開口部121が形成されている。また、センサ筐体10には、図1および図2に示されるように、外表面に、後述する蓋部80に形成された結合用凹部81に対応する結合用凸部130が形成されている。
接続端子20は、金属製の棒状部材で構成されており、複数本がセンサ筐体10にインサート成形されて固定されている。具体的には、各接続端子20は、図3に示されるように、一端部が第1収容凹部101から露出すると共に、他端部がコネクタ部120の開口部121から露出するように、センサ筐体10にインサート成形されて固定されている。そして、接続端子20の他端部は、ワイヤハーネス等と接続されて外部回路と接続される。
バスバ30は、導体部材がプレス成型等されることで構成され、一方向を長手方向として構成されている。そして、バスバ30は、長手方向における中央部が第1収容凹部101と第2収容凹部111との間に位置しつつ両端部が露出するように、センサ筐体10にインサート成形されている。本実施形態のバスバ30は、長手方向がY軸方向に沿うようにセンサ筐体10に固定されている。
以下、図4に示されるように、バスバ30のうちのセンサ筐体10に被覆される部分を被覆部31とし、センサ筐体10から露出する部分を締結部32とする。そして、締結部32には、図2に示されるように、被取付部材に取り付けられるための締結孔34が形成されている。なお、図4中の点線は、被覆部31と締結部32との境界部を示している。また、図4では、締結孔34を省略して示してある。
被覆部31には、本実施形態では、長手方向と交差する方向を幅方向(すなわち、図3および図4中ではX軸方向)とすると、幅方向の長さ(以下では、単に幅ともいう)が締結部32より短くなる幅狭部31aが構成されている。本実施形態の被覆部31では、切欠部33が形成されることによって幅狭部31aが構成されている。本実施形態の切欠部33は、バスバ30のうちのXY平面と交差する面を側面とすると、切欠部33を構成する側面がX軸方向と平行(すなわち、バスバ30の長手方向と直交)となるように形成されている。
なお、図4では、被覆部31と締結部32との境界部より被覆部31側の位置に切欠部33が形成されている例を示しているが、切欠部33は、被覆部31と締結部32との境界部に形成されていてもよい。つまり、被覆部31は、全体が幅狭部31aとされていてもよい。そして、切欠部33の形状は、適宜変更可能である。例えば、切欠部33は、幅狭部31a側に向かって幅が徐々に短くなるテーパ部が構成されるように形成されていてもよい。
また、本実施形態のバスバ30は、第1バスバ310と第2バスバ320とがZ軸方向に積層されて構成されている。以下では、第1バスバ310のうちの第2バスバ320側の面を他面310bとし、第1バスバ310のうちの他面310bと反対側の面を一面310aとする。同様に、第2バスバ320のうちの第1バスバ310側の面を一面320aとし、第2バスバ320のうちの一面320aと反対側の面を他面320bとする。
本実施形態のバスバ30は、第1バスバ310と第2バスバ320とが締結部32にて繋がることで一体化されている。具体的には、第1バスバ310と第2バスバ320とは、一枚の平板が折り曲げられることで一体化されている。このため、第1バスバ310と第2バスバ320とは、幅方向における一方の端部で繋がった状態となっている。特に限定されるものではないが、本実施形態では、板厚が1.6mmである銅板が折り曲げられてバスバ30が構成される。
なお、第1バスバ310と第2バスバ320とは、幅狭部31aでは繋がっていない。また、幅狭部31aを構成する切欠部33は、バスバ30を構成する平板が折り曲げられる前に形成されていてもよいし、平板が折り曲げられた後に形成されてもよい。
また、第1バスバ310および第2バスバ320は、幅狭部31aにおいて、第1バスバ310と第2バスバ320との間に所定の隙間長さdを有する隙間gが構成されるように配置されている。本実施形態のバスバ30は、締結部32および被覆部31にて隙間gが一定となるように、第1バスバ310と第2バスバ320とが配置されている。なお、バスバ30には、必要に応じて酸化を防ぐメッキ膜等が形成されていてもよい。
センサ部40は、当該センサ部40を透過する信号磁界に応じて検出信号を出力するものであり、例えば、ホール素子、TMR(tunnel magneto resistanceの略)素子、GMR(giant magnetic resistanceの略)素子、AMR(anisotropic magneto resistanceの略)素子等を含んで構成されている。
配線基板50は、図2および図3に示されるように、一面50aおよび他面50bを有するプリント基板等で構成されており、配線パターンや信号処理回路等が適宜形成されていると共に、図示しない電子部品が搭載されている。そして、配線基板50の他面50bには、配線パターン等と電気的に接続されるように、センサ部40が搭載されている。
なお、本実施形態では、センサ部40が1つ備えられる。但し、センサ部40は、Y軸方向に沿って複数備えられるようにしてもよい。また、配線基板50は、第2電流センサ1bおよび第3電流センサ1cと共用とされており、各電流センサを構成する部分にそれぞれセンサ部40が備えられる。
配線基板50には、複数の貫通ビア51が形成されていると共に、第1収容凹部101に形成されたガイド用凸部102に対応するガイド用凹部52が形成されている。なお、貫通ビア51は、詳細な構成については省略するが、貫通孔に、配線パターンと電気的に接続されるスルーホール電極等が形成されて構成されている。
そして、配線基板50は、他面50bがバスバ30と対向するように、センサ筐体10の第1収容凹部101に固定されている。具体的には、配線基板50は、ガイド用凹部52がガイド用凸部102と嵌合するように第1収容凹部101に配置されている。また、配線基板50は、貫通ビア51に接続端子20の一端部が挿通され、はんだ等の導電部材60を介して接続端子20と電気的、機械的に接続されている。さらに、配線基板50は、他面50bが基板用支持部103と当接しつつ、基板用接合部104との間に配置された接着剤等の接合部材61を介して機械的に接続されている。
また、配線基板50は、YZ平面がセンサ部40の感受面となるように第1収容凹部101に配置される。つまり、配線基板50は、センサ部40がX軸方向に沿った磁界に応じた検出信号を出力するように第1収容凹部101に配置される。さらに、配線基板50は、バスバ30の幅狭部31aのうちの幅方向における中心(以下では、単に幅狭部31aの中心ともいう)と対向する部分からX軸方向に所定距離だけ離れた位置にセンサ部40が配置されるように、第1収容凹部101に収容される。
なお、上記のようにセンサ部40が配置されるため、センサ部40とバスバ30との配列方向は、Z軸方向に沿った方向となり、第1バスバ310と第2バスバ320との積層方向に沿った方向となる。また、幅狭部31aの中心と対向する部分から所定距離だけ離れた位置にセンサ部40が位置するとは、具体的には後述するが、振幅比が100%となるようにセンサ部40が配置されることである。そして、上記のように、第1収容凹部101に形成されたシールド用支持部105およびシールド用接合部106は、第1収容凹部101に配線基板50が配置された際、配線基板50の外側から配線基板50の一面50a側に突き出すように形成されている。
第1シールド部71および第2シールド部72は、センサ筐体10よりも透磁率の高い材料で構成され、パーマロイや電磁鋼板等の透磁率の高い軟磁性材料で構成されて平板状とされている。本実施形態の第1シールド部71および第2シールド部72は、複数の平板が積層され、圧入部710によって一体化された構成とされている。なお、第1シールド部71および第2シールド部72は、第1~第3電流センサ1a~1cで別々に構成されていてもよいし、共用されていてもよい。
そして、第1シールド部71は、図2に示されるように、Z軸方向から視た平面視において矩形状とされており、角部に切欠部71aが形成されている。第2シールド部72は、平面矩形状とされた平板部72aと、平板部72aにおける相対する一辺に折り曲げられた壁部72bとを有する構成とされている。本実施形態では、第2シールド部72は、X軸方向における両端部が折り曲げられて壁部72bが構成されている。
また、第1シールド部71および第2シールド部72は、それぞれX軸方向に沿った長さがバスバ30のX軸方向に沿った長さ(すなわち、幅)よりも長くされている。
そして、第1シールド71部および第2シールド部72は、第1シールド部71と第2シールド部72との間に、配線基板50およびバスバ30が配置されるように、センサ筐体10に配置されている。
具体的には、第1シールド部71は、図3とは別断面において、シールド用支持部105上に配置されていると共に、シールド用接合部106上に配置された接合部材を介して第1収容凹部101に配置されている。
第2シールド部72は、壁部72bが溝部113に挿入されつつ、シールド用支持部112と当接し、第2収容凹部111の底面に配置された接合部材114を介して固定されている。なお、第2シールド部72は、センサ筐体10にインサート成形されることで固定されるようにしてもよい。
蓋部80は、樹脂材料で構成されており、図1および図2に示されるように、センサ筐体10における基部100の一面100a側の外形に対応した形状とされている。また、蓋部80には、センサ筐体10の結合用凸部130に対応する結合用凹部81が形成されている。すなわち、センサ筐体10および蓋部80には、一対の嵌合部が形成されている。そして、蓋部80は、基部100の第1収容凹部101を閉塞するように、結合用凹部81に結合用凸部130がスナップフィット結合されてセンサ筐体10に固定されている。
以上が本実施形態における電流センサ1の構成である。このような電流センサ1では、第1~第3電流センサ1a~1cにおける各バスバ30に交流電流が流れることにより、アンペールの法則によって各バスバ30の周りに信号磁界が発生する。本実施形態では、各バスバ30がY軸方向に沿って配置され、電流の流れ方向がY軸方向に沿った方向となるため、Y軸方向の周りに信号磁界が発生する。そして、第1~第3電流センサ1a~1cにおける各センサ部40は、当該信号磁界に応じた検出信号を出力する。これにより、第1~第3電流センサ1a~1cにおける各バスバ30に流れる交流電流が検出される。
ここで、バスバ30に交流電流が流れる場合、交流電流は、電流の流れ方向を法線方向とする断面(すなわち、XZ平面)において、表皮効果によってバスバ30の端部に集中し易い。そして、本実施形態では、バスバ30を第1バスバ310と第2バスバ320とを積層して構成し、幅狭部31aにおいて、第1バスバ310と第2バスバ320との間に隙間gが構成されるようにしている。このため、幅狭部31aでは、第1バスバ310の他面310bと、第2バスバ320の一面320aも交流電流が集中し易い端部となる。つまり、本実施形態の幅狭部31aでは、バスバ30の内部にも交流電流が集中し易い部分が構成される。
そして、バスバ30が1枚の平板で構成され、電流の流れ方向を法線方向とする断面形状が矩形状とされている電流センサを従来の電流センサ(以下では、単に従来の電流センサともいう)とする。この場合、本実施形態の電流センサ1では、従来の電流センサと比較すると、バスバ30の内部にも交流電流が集中し易い部分が構成されるため、バスバ30のX軸方向に沿った電流密度の変化を小さくできる。したがって、センサ部40をバスバ30の中心と対向する部分からX軸方向に所定距離だけ離れた狙い位置に配置する際、センサ部40がX軸方向に位置ずれしたとしても、検出精度の変化を小さくできる。つまり、本実施形態の電流センサ1では、センサ部40のX軸方向の位置ずれに関するロバスト性を向上できる。
また、バスバ30を第1バスバ310と第2バスバ320とを積層して構成した場合、第1バスバ310および第2バスバ320に交流電流が流れる。この場合、隙間長さdを長くすることにより、近接効果の影響を低減でき、第1バスバ310の他面310bおよび第2バスバ320の一面320aの電流密度が低下することを抑制できる。したがって、本実施形態の電流センサ1によれば、隙間長さdを長くするほどバスバ30のX軸方向に沿った電流密度の変化を小さくできる。このため、本実施形態の電流センサ1では、センサ部40のX軸方向の位置ずれに関するロバスト性を向上できる。
具体的には、センサ部40のX軸方向の位置ずれ量と振幅比との関係は、図5に示されるようになる。また、センサ部40のX軸方向の位置ずれ量と隙間長さdとの関係は、図6に示されるようになる。
なお、本実施形態における振幅比とは、バスバ30に直流電流を流した場合に構成される信号磁界を基準の値とし、当該直流電流と最大電流が等しい交流電流を流した場合に構成される信号磁界と基準の値との比のことである。X軸方向の位置ずれ量とは、バスバ30の中心と対向する部分を基準(以下では、単に基準ともいう)とし、センサ部40がX軸方向にずれて配置された場合の基準からの長さのことである。なお、バスバ30の中心と対向する基準とは、X軸方向の位置ずれ量が0となる位置である。また、図5では、バスバ30のうちの幅狭部31aの幅を8mmとしている。
そして、本実施形態のような電流センサ1が車両に搭載される場合、電流センサ1は、現状の要望において、振幅比が95.5~100.5%の範囲とされることが期待されている。以下では、振幅比が100%となるセンサ部40のX軸方向の位置ずれ量を最適位置ともいう。また、振幅比が95.5~100.5%の範囲となるセンサ部40のX軸方向の位置ずれ量を最適範囲ともいう。そして、図6では、振幅比が100%となるセンサ部40のX軸方向の位置ずれ量(すなわち、最適位置)をプロットとして示している。また、図6では、振幅比が95.5~100.5%の範囲となるセンサ部40のX軸方向の位置ずれ量(すなわち、最適範囲)を矢印で示している。
図5および図6に示されるように、本実施形態の電流センサ1では、振幅比は、隙間長さdが長くなるほどセンサ部40がX軸方向に位置ずれした際の変化の仕方が小さくなることが確認される。そして、センサ部40の最適位置は、隙間長さdが長くなるほど基準側となり、センサ部40の最適範囲は、隙間長さdが長くなるほど広くなることが確認される。
例えば、本実施形態の電流センサ1では、隙間長さdを1mmとする場合、振幅比が95.5~100.5%となるようにするためには、センサ部40を基準からX軸方向に2.0~2.4mmだけずれた位置に配置すればよい。このため、本実施形態の電流センサ1によれば、センサ部40のX軸方向の位置ずれに関するロバスト性を向上できる。なお、上記のように、振幅比は、隙間長さdが変化することによって変化する。したがって、バスバ30は、締結部32をかしめや溶接等によって固定することにより、隙間長さdが狙い値から変動し難くなるようにすることが好ましい。
以上説明した本実施形態によれば、バスバ30は、隙間gが構成されるように第1バスバ310と第2バスバ320とが積層されて構成されている。このため、センサ部40のX軸方向の位置ずれに関するロバスト性を向上できる。
(1)本実施形態では、バスバ30の被覆部31には、切欠部33が形成されることにより、締結部32より幅が短くされた幅狭部31aが構成されている。このため、幅狭部31aが形成されていない場合と比較して、幅狭部31aの中心を流れる電流密度が低下することを抑制できる。
(2)本実施形態では、バスバ30は、第1バスバ310および第2バスバ320が幅方向における一端部にて繋がっており、1枚の平板を用いて構成される。このため、部材点数の削減を図ることができる。
(3)本実施形態では、平板が積層されて第1シールド部71および第2シールド部72が構成されている。このため、一枚の平板で本実施形態と同じ厚さの第1シールド部71および第2シールド部72を構成した場合と比較して、渦電流が流れ難くなり、渦電流損を低減できる。
(第1実施形態の変形例)
上記第1実施形態の変形例について説明する。上記第1実施形態において、バスバ30は、締結部32において、第1バスバ310と第2バスバ320とが当接した状態となっていてもよい。例えば、第1バスバ310と第2バスバ320とは、締結部32において、溶接やカシメ等によって当接した状態となっていてもよい。これによれば、締結部32では、第1バスバ310と第2バスバ320とが当接することで1つの導体と捉えることができるため、抵抗が増加して発熱が増加することを抑制できる。
(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対し、第1バスバ310に突起部を形成したものである。その他に関しては、第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態では、図7および図8に示されるように、第1バスバ310の幅狭部31aに、一面310a側に突出する突起部311が形成されている。つまり、第1バスバ310には、第2バスバ320と反対側に突出する突起部311が形成されている。このため、第1バスバ310と第2バスバ320との間には、突起部311により、空間Sが構成されている。なお、空間Sは、隙間gが広げられて構成された部分であり、隙間長さdが長くなる部分であるともいえる。また、図8は、図3に対応する断面図であり、理解を容易にするため、バスバ30、第1シールド部71、および第2シールド部72の位置関係のみを示している。
本実施形態の突起部311は、X軸方向から視た平面視において、矩形とされた矩形部と、矩形部の両端に配置された円弧部とを有する形状とされている。また、本実施形態の突起部311は、幅方向の中心が幅狭部31aの幅方向の中心と一致すると共に、長手方向の中心が幅狭部31aにおける長手方向の中心と一致するように形成されている。そして、突起部311は、電流の流れ方向に沿った断面(すなわち、図8)において、例えば、半径が板厚(すなわち、1.6mm)とされる。また、突起部311は、例えば、幅方向の長さが幅狭部31aの幅方向の長さの1/2以上とされる。なお、このような突起部311は、例えば、プレス加工等によって形成される。
以上説明した本実施形態によれば、隙間gが構成されるように第1バスバ310と第2バスバ320とが積層されてバスバ30が構成されているため、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、第1バスバ310に突起部311を形成している。このため、センサ部40のX軸方向の位置ずれに関するロバスト性をさらに向上できる。
すなわち、第1バスバ310に突起部311を形成することにより、バスバ30の幅方向における内縁部に端部となる部分を増加でき、表皮効果によって幅方向の中心における電流密度が低くなることをさらに抑制できる。また、第1バスバ310に突起部311を形成することによって空間Sが構成されるため、近接効果をさらに低減できる。このため、本実施形態の電流センサ1によれば、バスバ30の幅方向における電流密度の変化をさらに小さくでき、センサ部40のX軸方向の位置ずれに関するロバスト性をさらに向上できる。
具体的には、本実施形態の電流センサ1を上記第1実施形態で説明した図5および図6と比較すると、図9および図10に示されるように、同じ隙間長さdである場合、センサ部40のX軸方向の位置ずれ量に対して振幅比の変化を大幅に低減できることが確認される。例えば、隙間長さdを1mmとした場合、本実施形態の電流センサ1では、振幅比が99.5~100.5%となるようにするためには、センサ部40をX軸方向に基準から0~6mmだけずれた位置に配置すればよい。したがって、センサ部40のX軸方向の位置ずれに関するロバスト性をさらに向上できる。なお、図9および図10は、幅狭部31aの幅を8mmとし、突起部311の半径を板厚(すなわち、1.6mm)とした場合の結果である。
また、本実施形態のような電流センサ1は、以下の要件も振幅比等に影響する。このため、電流センサ1は、使用される条件(例えば、交流電流の最大値)や要求される条件等に応じて以下の要件も調整されることが好ましい。
具体的には、図11および図12に示されるように、センサ部40の最適位置は、幅狭部31aの幅が長くなるほど大きくなることが確認される。そして、センサ部40の最適範囲は、幅狭部31aの幅が短くなるほど長くなることが確認される。例えば、幅狭部31aの幅が7mmである場合、センサ部40の最適位置は、基準からのX軸方向のずれ量が3mmとなる。そして、センサ部40の最適範囲は、基準からのX軸方向のずれ量が0~5mm程度となる。なお、図11および図12は、隙間長さdを0.1mmとした場合の結果である。
さらに、図7に示されるように、幅狭部31aにおけるY軸方向に沿った長さを幅狭部長さL1とし、突起部311におけるY軸方向に沿った長さを突起部長さL2とする。この場合、突起部長さL2を一定として幅狭部長さL1を変化させた場合、センサ部40のX軸方向の位置ずれ量と振幅比との関係は、図13および図14のように示される。なお、図13および図14は、幅狭部31aの幅を8mmとし、突起部長さL2を10mmとし、隙間長さdを0.1mmとした場合の結果である。
図13および図14に示されるように、幅狭部長さL1を長くすると、幅狭部31aでは長手方向の中心で電流密度が均一化し易くなる。このため、幅狭部長さL1を長くすると、センサ部40の最適位置が基準側に移動すると共に、センサ部40の最適範囲も広くなることが確認される。但し、本実施形態の電流センサ1では、幅狭部長さL1が20mm以上となると最適位置がほぼ変化しないため、幅狭部長さL1は、20mm以上とされることが好ましい。
また、突起部長さL2を一定として幅狭部長さL1を変化させた場合、センサ部40のY軸方向の位置ずれ量と振幅比との関係は、図15および図16に示されるようになる。なお、図15および図16は、幅狭部31aの幅を8mmとし、突起部長さL2を10mmとし、隙間長さdを0.1mmとした場合の結果である。
図15および図16に示されるように、振幅比が100%となるセンサ部40のY軸方向の位置ずれ量は、幅狭部長さL1を変化させてもほとんど変化しないことが確認される。但し、振幅比は、幅狭部31aのY軸方向の中心からY軸方向に離れるほど電流密度が均一化し難いため、Y軸方向の位置ずれ量が大きくなるほど変化が大きくなり易い。このため、センサ部40は、幅狭部31aのY軸方向における中心と対向するように配置されることが好ましい。
また、幅狭部長さL1を一定とした場合、センサ部40のX軸方向の位置ずれ量と振幅比との関係は、図17および図18に示されるようになる。なお、図17および図18は、幅狭部31aの幅を8mmとし、幅狭部長さL1を20mmとし、隙間長さdを0.1mmとした場合の結果である。図17および図18に示されるように、突起部長さL2を長くするほど最適範囲を広くできるが、最適位置にはほとんど影響しないことが確認される。
また、幅狭部長さL1を一定とした場合、センサ部40のY軸方向の位置ずれ量と振幅比との関係は、図19および図20に示されるようになる。なお、図19および図20は、幅狭部31aの幅を8mmとし、幅狭部長さL1を20mmとし、隙間長さdを0.1mmとした場合の結果である。図19および図20に示されるように、突起部長さL2は、最適位置にはほとんど影響せず、最適範囲にもほとんど影響しないことが確認される。
そして、上記のような電流センサ1では、幅狭部31aの幅を短くした場合、交流電流が流れる断面積が小さくなるため、発熱が大きくなり易い。この場合、センサ筐体10に発生する熱応力が配線基板50等に伝搬されることにより、検出精度が低下する可能性がある。このため、電流センサ1は、使用される条件(例えば、交流電流の最大値)や要求される条件等に応じ、バスバ30の幅狭部31aの幅、隙間長さd、突起部311の形状等が調整されることが好ましい。
(第2実施形態の変形例)
第2実施形態の変形例について説明する。上記第2実施形態において、図21に示されるように、第1バスバ310に突起部311を形成せず、第2バスバ320に他面320b側に突出する突起部321を形成するようにしてもよい。なお、図21は、図3に対応する断面図であり、理解を容易にするため、バスバ30、第1シールド部71、および第2シールド部72の位置関係のみを示している。
この場合、図22および図23に示されるように、最適位置は、幅狭部31aの幅が長くなるほど、基準からX軸方向に離れた位置となることが確認される。そして、最適範囲は、幅狭部31aの幅が短くなるほど長くなることが確認される。なお、図22および図23は、隙間長さdを0.1mmとした場合の結果である。また、図22および図23と上記第2実施形態で説明した図11および図12と比較すると、第1バスバ310に突起部311を形成した場合の方が最適範囲を広くできることが確認される。このため、突起部は、第2バスバ320に形成されることで空間Sを構成できるが、第1バスバ310に形成された方が最適範囲を広くできるために好ましい。
また、上記第2実施形態において、突起部311の形状は適宜変更可能である。例えば、突起部311は、X軸方向から視た平面視において、三角形状、矩形状、台形状、および弓形形状のいずれかとされていてもよいし、他の形状とされていてもよい。
(第3実施形態)
第3実施形態について説明する。本実施形態は、第2実施形態に対し、第1バスバ310および第2バスバ320に突起部を形成したものである。その他に関しては、第2実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態の電流センサ1では、図24に示されるように、第1バスバ310に突起部311が形成されていると共に、第2バスバ320に突起部321が形成されている。なお、図24は、図3に対応する断面図であり、理解を容易にするため、バスバ30、第1シールド部71、および第2シールド部72の位置関係のみを示している。
具体的には、第2バスバ320は、第1バスバ310の突起部311と対向する部分に、第1バスバ310側と反対側に突出する突起部311が形成されている。なお、本実施形態では、第1バスバ310に形成される突起部311と第2バスバ320に形成される突起部311とが同じ形状とされている。
以上説明した本実施形態によれば、隙間gが構成されるように第1バスバ310と第2バスバ320とが積層されてバスバ30が構成されているため、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、第1バスバ310に突起部311が形成されていると共に第2バスバ320に突起部321が形成されているため、空間Sを大きくでき、センサ部40のX軸方向の位置ずれに関するロバスト性をさらに向上できる。
具体的には、本実施形態の電流センサ1では、センサ部40のX軸方向の位置ずれ量と振幅比との関係が図25および図26に示されるようになる。なお、図25および図26は、隙間長さdを0.1mmとした場合の結果である。
図25および図26に示されるように、幅狭部31aの幅が8mm以上の場合には、上記第2実施形態で説明した図11および図12と比較すると、最適範囲を広くできることが確認される。したがって、本実施形態の電流センサ1では、センサ部40のX軸方向の位置ずれに関するロバスト性をさらに向上できる。
(第4実施形態)
第4実施形態について説明する。本実施形態は、第2実施形態に対し、第1バスバ310および第2バスバ320に段落とし部を形成したものである。その他に関しては、第2実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態のバスバ30は、図27に示されるように、幅狭部31aにおいて、第1バスバ310に全体が折り曲げられた段落とし部312が形成されることにより、第1バスバ310と第2バスバ320との間に空間Sが構成されている。
以上説明した本実施形態によれば、隙間gが構成されるように第1バスバ310と第2バスバ320とが積層されてバスバ30が構成されているため、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、第1バスバ310に段落とし部312が形成されている。このため、第1バスバ310と第2バスバ320との間に空間Sが構成され、上記第2実施形態と同様に、センサ部40のX軸方向の位置ずれに関するロバスト性をさらに向上できる。
(第4実施形態の変形例)
上記第4実施形態の変形例について説明する。上記第4実施形態において、第1バスバ310に段落とし部312を形成せず、第2バスバ320に他面320b側に段落とし部を形成するようにしてもよい。また、第1バスバ310に段落とし部312を形成すると共に、第2バスバ320に段落とし部を形成するようにしてもよい。
(他の実施形態)
本開示は、実施形態に準拠して記述されたが、本開示は当該実施形態や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
例えば、上記各実施形態において、第2シールド部72に形成される壁部72bの代わりに、第1シールド部71のX軸方向における両端部に、第2シールド部72側に延設される壁部を備えるようにしてもよい。また、上記各実施形態において、第1シールド部71および第2シールド部72のそれぞれに、壁部を備えるようにしてもよい。さらに、第1シールド部71および第2シールド部72は、1枚の平板で構成されていてもよい。
また、上記各実施形態において、バスバ30は、被覆部31に幅狭部31aが構成されていなくてもよく、被覆部31の幅と締結部32の幅とが等しくされていてもよい。
さらに、上記各実施形態において、第1バスバ310および第2バスバ320は、別々の銅板が積層されて構成されていてもよい。なお、第1バスバ310および第2バスバ320を別々の銅板とする場合、2枚の異なる銅板を用いるようにしてもよいし、1枚の銅板を折り曲げた後に切り離すようにしてもよい。第1バスバ310および第2バスバ320を2枚の異なる銅板で構成する場合には、折り曲げる工程等を行わなくてもよいため、製造工程の簡略化を図ることができる。
そして、上記各実施形態において、電流センサ1は、1つの第1電流センサ1cのみで構成されていてもよい。
上記各実施形態を組み合わせることもできる。例えば、上記第4実施形態を上記第2、3実施形態に組み合わせ、第1バスバ310に段落とし部312を形成するようにしてもよい。この場合、第1バスバ310の突起部311は、段落とし部312に形成される。
10 センサ筐体
30 バスバ
31 被覆部
32 締結部
40 センサ部
310 第1バスバ
320 第2バスバ

Claims (9)

  1. バスバ(30)に流れる交流電流を検出する電流センサであって、
    一方向を長手方向とし、前記長手方向に沿って前記交流電流が流れる前記バスバと、
    前記バスバに流れる交流電流に応じて発生する磁界に基づいた検出信号を出力するセンサ部(40)と、
    前記バスバおよび前記センサ部が配置されるセンサ筐体(10)と、を備え、
    前記バスバは、前記バスバと前記センサ部との配列方向に沿って第1バスバ(310)と第2バスバ(320)とが積層されて構成され、前記センサ筐体に被覆された被覆部(31)と、前記センサ筐体から露出する締結部(32)と、を有し、
    前記第1バスバおよび前記第2バスバは、前記被覆部において、前記第1バスバと前記第2バスバとの間に隙間(g)が構成される状態で配置されており、
    前記センサ部は、前記被覆部となる部分の前記第1バスバを挟んで前記第2バスバと反対側に配置されている電流センサ。
  2. 前記バスバは、前記長手方向および前記配列方向と交差する幅方向の長さを幅とすると、前記被覆部に、幅が前記締結部の幅より狭くされた幅狭部(31a)を有し、
    前記センサ部は、前記幅狭部上に配置されている請求項1に記載の電流センサ。
  3. 前記第1バスバおよび前記第2バスバは、前記締結部にて繋がっている請求項1または2に記載の電流センサ。
  4. 前記第1バスバおよび前記第2バスバは、別々の平板で構成されている請求項1または2に記載の電流センサ。
  5. 前記第1バスバおよび前記第2バスバは、前記締結部において、対向する部分が当接している請求項1ないし4のいずれか1つに記載の電流センサ。
  6. 前記第1バスバおよび前記第2バスバの少なくとも一方は、前記被覆部において、他方のバスバ側と反対側に突出する突起部(311、321)が形成されており、
    前記突起部は、前記長手方向および前記配列方向と交差する幅方向における内縁部に端部を有する形状とされている請求項1ないし5のいずれか1つに記載の電流センサ。
  7. 前記第1バスバおよび前記第2バスバは、前記第1バスバが前記センサ部と対向しており、
    前記突起部は、少なくとも前記第1バスバに形成されている請求項6に記載の電流センサ。
  8. 前記第1バスバおよび前記第2バスバの少なくとも一方は、前記被覆部において、他方のバスバ側と反対側に折り曲げられた段落とし部(312)が形成されている請求項1ないし5のいずれか1つに記載の電流センサ。
  9. 前記第1バスバおよび前記第2バスバは、前記第1バスバが前記センサ部と対向しており、
    前記段落とし部は、少なくとも前記第1バスバに形成されている請求項8に記載の電流センサ。
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