JPWO2014098077A1 - 圧電アクチュエータ、圧電振動装置および携帯端末 - Google Patents

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Abstract

【課題】 圧電素子の振動によるノイズの低減された圧電アクチュエータ、圧電振動装置および携帯端末を提供する。【解決手段】 本発明の圧電アクチュエータ1は、内部電極12および圧電体層13が積層された積層体14、および積層体14の一方主面に内部電極12と電気的に接続された表面電極15を備えた圧電素子10と、表面電極15と電気的に接合されたフレキシブル基板2と、フレキシブル基板2上であって圧電素子10と重なる領域に固着された補強板3とを有しており、補強板3には屈曲部31が設けられている。【選択図】 図1

Description

本発明は、圧電振動装置、携帯端末に好適な圧電アクチュエータ、圧電振動装置および携帯端末に関するものである。
圧電アクチュエータとして、内部電極と圧電体層とが複数積層された積層体の表面に表面電極を形成してなるバイモルフ型の圧電素子を用いたものや(特許文献1を参照)、圧電素子とフレキシブル基板とを接合して、圧電素子の表面電極とフレキシブル基板の配線導体とを電気的に接続させたものが知られている(特許文献2を参照)。
特開2002−10393号公報 特開平6−14396号公報
ここで、圧電素子の振動がフレキシブル基板に伝わり、圧電素子の振動に伴ってフレキシブル基板も振動する。したがって、長期間駆動するとこの振動の影響によりフレキシブル基板が圧電素子から剥がれるおそれがあるという問題があった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、圧電素子の振動の影響によるフレキシブル基板の剥がれが抑制された圧電アクチュエータ、圧電振動装置および携帯端末を提供することを目的とする。
本発明の圧電アクチュエータは、内部電極および圧電体層が積層された積層体、および該積層体の一方主面に前記内部電極と電気的に接続された表面電極を備えた圧電素子と、前記表面電極と電気的に接合されたフレキシブル基板と、該フレキシブル基板上であって前記圧電素子と重なる領域に固着された補強板とを有しており、該補強板には屈曲部が設けられていることを特徴とするものである。
また本発明は、上記の圧電アクチュエータと、該圧電アクチュエータを構成する前記積層体の他方主面に接合された振動板とを有することを特徴とする圧電振動装置である。
また本発明は、上記の圧電アクチュエータと、電子回路と、ディスプレイと、筐体とを有しており、前記圧電アクチュエータを構成する前記積層体の他方主面が前記ディスプレイまたは前記筐体に接合されていることを特徴とする携帯端末である。
本発明によれば、屈曲部が設けられた補強板を備えることにより、長時間駆動しても圧電素子の振動の影響によるフレキシブル基板の剥がれが抑制された圧電アクチュエータを得ることができる。
(a)は本発明の圧電アクチュエータの実施の形態の一例を示す概略斜視図であり、(b)は(a)に示すA−A線概略断面図である。 (a)は本発明の圧電アクチュエータの実施の形態の一例を示す概略斜視図であり、(b)は(a)に示すA−A線概略断面図、(c)は(a)に示すB−B線概略断面図である。 (a)〜(c)は本発明の圧電アクチュエータの実施の形態の他の例を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態の圧電振動装置を模式的に示す概略斜視図である。 本発明の実施の形態の携帯端末を模式的に示す概略斜視図である。 図5に示すA−A線で切断した概略断面図である。 図5に示すB−B線で切断した概略断面図である。
本発明の圧電アクチュエータの実施の形態の一例について、図面を参照して詳細に説明する。
図1(a)は本発明の圧電アクチュエータの実施の形態の一例を示す概略斜視図であり、図1(b)は図1(a)に示すA−A線概略断面図である。また、図2(a)は本発明の圧電アクチュエータの実施の形態の一例を示す概略斜視図であり、図2(b)は図2(a)に示すA−A線概略断面図、図2(c)は図2(a)に示すB−B線概略断面図である。
図1および図2に示す例の圧電アクチュエータ1は、内部電極12および圧電体層13が積層された積層体14と、積層体14の一方主面に内部電極12と電気的に接続された表面電極15とを備えた圧電素子10と、表面電極15と電気的に接合されたフレキシブル基板2と、フレキシブル基板2の積層方向から見て圧電素子10と重なる領域に固着された補強板3とを有しており、補強板3には屈曲部31が設けられている。
本例の圧電アクチュエータ1は圧電素子10を有しており、圧電素子10を構成する積層体14は、内部電極12および圧電体層13が積層されて板状に形成されてなるものである。複数の内部電極12が積層方向に重なる活性部とそれ以外の不活性部とを有し、例えば長尺状に形成されている。携帯端末のディスプレイまたは筐体に取り付ける圧電アクチュエータの場合には、積層体14の長さとしては、例えば18mm〜28mmが好ましく、22mm〜25mmが更に好ましい。積層体14の幅は、例えば1mm〜6mmが好ましく、3mm〜4mmが更に好ましい。積層体14の厚みは、例えば0.2mm〜1.0mmが好ましく、0.4mm〜0.8mmが更に好ましい。
積層体14を構成する内部電極12は、圧電体層を形成するセラミックスと同時焼成により形成されたもので、第1の電極および第2の電極からなる。例えば、第1の電極がグランド極となり、第2の電極が正極または負極となる。圧電体層13と交互に積層されて圧電体層13を上下から挟んでおり、積層順に第1の電極および第2の電極が配置されることにより、それらの間に挟まれた圧電体層13に駆動電圧を印加するものである。この形成材料として、例えば圧電セラミックスとの反応性が低い銀や銀−パラジウム合金を主成分とする導体、あるいは銅、白金などを含む導体を用いることができるが、これらにセラミック成分やガラス成分を含有させてもよい。
図1および図2に示す例では、第1の電極および第2の電極の端部がそれぞれ積層体4の対向する一対の側面に互い違いに導出されている。携帯端末のディスプレイまたは筐体に取り付ける圧電アクチュエータの場合には、内部電極12の長さは、例えば17mm〜25mmが好ましく、21mm〜24mmが更に好ましい。内部電極12の幅は、例えば1mm〜5mmが好ましく、2mm〜4mmが更に好ましい。内部電極12の厚みは、例えば0.1〜5μmが好ましい。
積層体14を構成する圧電体層13は、圧電特性を有するセラミックスで形成されたもので、このようなセラミックスとして、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO3−PbTiO3)からなるペロブスカイト型酸化物、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)などを用いることができる。圧電体層の1層の厚みは、低電圧で駆動させるために、例えば0.01〜0.1mmに設定することが好ましい。また、大きな屈曲振動を得るために、200pm/V以上の圧電定数d31を有することが好ましい。
積層体14の一方主面には、内部電極12と電気的に接続された表面電極15が設けられている。図1および図2に示す形態における表面電極15は、大きな面積の第1の表面電極151、小さな面積の第2の表面電極152および第3の表面電極153で構成されている。例えば、第1の表面電極151は第1の電極となる内部電極12と電気的に接続され、第2の表面電極152は例えば一方主面側に配置された第2の電極となる内部電極12、第3の表面電極153は例えば他方主面側に配置された第2の電極となる内部電極12と電気的に接続されている。携帯端末のディスプレイまたは筐体に取り付ける圧電アクチュエータの場合には、第1の表面電極151の長さは、例えば17mm〜23mmが好ましく、19mm〜21mmが更に好ましい。第1の表面電極151の幅は、例えば1mm〜5mmが好ましく、2mm〜4mmが更に好ましい。第2の表面電極152および第3の表面電極153の長さは、例えば1mm〜3mmとするのが好ましい。第2の表面電極152および第3の表面電極153の幅は、例えば0.5mm〜1.5mmとするのが好ましい。
また、圧電アクチュエータ1は、表面電極15と電気的に接合されたフレキシブル基板2を有している。具体的には、フレキシブル基板2は、例えば樹脂製のベースフィルム21の表面に2本の配線導体22が設けられ、さらに圧電素子10との接合部及びその近傍を除く領域にカバーフィルム23が設けられたフレキシブルなプリント配線基板である。そして、フレキシブル基板2の一部が圧電素子10を構成する積層体14の一方主面に導電性接合部材4を介して接合され、配線導体22が導電性接合部材4を介して表面電極15と電気的に接続されている。
なお、カバーフィルム23は配線導体22の表面電極15との接続部を除く領域に設けられていればよいが、圧電素子10と重なる領域およびその近傍領域はカバーフィルム23が設けられていないことで、カバーフィルム23の厚みによる影響を受けることなく、確実な電気的接続が得られる。このフレキシブル基板2は、例えば一方の端部で圧電素子10と接合され、他方の端部で外部回路(コネクタ)と接合されている。
導電性接合部材4は、導電性接着剤やはんだ等が用いられるが、好ましくは導電性接着剤であるのがよい。例えばアクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、あるいは合成ゴムなどの樹脂接着剤42中に、例えば金、銅、ニッケル、または金メッキした樹脂ボールなどからなる導電粒子41を分散させてなる導電性接着剤を用いることで、はんだに比べて振動によって生じる応力を低減することができるためである。より好ましくは、導電性接着剤の中でも異方性導電材であるのがよい。異方性導電材は、電気的接合を担う導電粒子41と接着を担う樹脂接着剤42からなる。具体的には、一つの導電粒子41が表面電極15と配線導体22とに接している。すなわち、表面電極15と配線導体22との間にあるそれぞれの導電粒子41が表面電極15と配線導体22とに接している。この異方性導電材4は、厚み方向には導通が取れ、面内方向には絶縁が取れるため、狭ピッチの配線においても異極の表面電極間で電気的にショートすることがなく、フレキシブル基板2との接続部をコンパクトにすることができる。
また、本例の圧電アクチュエータ1は、フレキシブル基板2の積層方向から見て圧電素子10と重なる領域に固着された補強板3とを有しており、補強板3には屈曲部31が設けられている。
補強板3とは、例えばガラスエポキシ(FR−4)、コンポジット(CEM−3)、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリエステルなどの樹脂、ステンレス、アルミニウムおよびそれらの合金などの金属で、例えば厚み50〜200μmとされたものである。
また、屈曲部31とは、フレキシブル基板2が補強板3の厚み方向(圧電素子10の積層方向)に折れ曲がった部位のことである。
この構成によれば、補強板3によってフレキシブル基板2の振動が吸収されるとともに、振動が補強板3の屈曲部31に達した際、屈曲部31によってさらに振動エネルギーを吸収され、振動が減衰する。その結果、フレキシブル基板2は長時間駆動してもはがれにくくなる。
特に、補強板3の屈曲部31の位置に沿ってフレキシブル基板2が屈曲していることで、補強板3の屈曲部31にフレキシブル基板2が当接して屈曲するため、屈曲部31で振動エネルギーを吸収する際にフレキシブル基板2の振動をより効果的に吸収することができる。
なお、補強板3がフレキシブル基板2の厚みよりも厚いのが好ましく、これにより振動を抑える効果を大きくすることができる。また、補強板3が樹脂接着剤を介してフレキシブル基板2の上面に接着されているのが好ましい。これにより、樹脂接着剤の部分でも振動を抑えることができる。
ここで、フレキシブル基板2は圧電素子10と重なる第1の領域201および圧電素子10と重ならない第2の領域202を有し、補強板3は第1の領域201から第2の領域202にかけて設けられており、屈曲部31が第1の領域201と第2の領域202との境界(圧電素子10の端面と同じ位置)またはこの境界よりも外側に位置しているのが好ましい。
図3(a)に示すような屈曲部31が積層体14の一方主面の上方から見て第1の領域201(表面電極15の端面よりも外側で圧電素子10の端面よりも内側)にある構成に対して、図1、図2、図3(b)および図3(c)に示すような屈曲部31が積層方向から見て第1の領域201と第2の領域202との境界(圧電素子10の端面と同じ位置)またはこの境界よりも外側に位置している構成であることによって、フレキシブル基板2における第2の領域202の大部分に振動が伝わりにくくなる。その結果、フレキシブル基板2はさらに長時間駆動してもはがれにくくなる。また、フレキシブル基板2の他方の端部(コネクタ接合部)に振動が伝わりにくくなることから、ノイズも低減できる。
また、図3(c)に示すように、フレキシブル基板2はベースフィルム21およびベースフィルム21の下面に設けられた配線導体22を備え、配線導体22が表面電極15と電気的に接続されるように導電性接合部材4(異方性導電材)を介して接合され、導電性接合部材4(異方性導電材)が、積層体14の一方主面の上方から見て屈曲部31と重なる位置にも設けられているのが好ましい。
導電性接合部材4(異方性導電材)が、積層体14の一方主面の上方から見て屈曲部31と重なる位置にも設けられていることによって、屈曲部31と重なる位置にある導電性接合部材4(異方性導電材)も振動を吸収する。また、圧電素子10とフレキシブル基板2との接着面積が増えて、さらにはがれにくくなる。
また、補強板3が厚み方向に折れ曲がって屈曲部31が形成されていれば、振動を吸収する効果は得られるが、特に補強板3が圧電素子10側(下方)に折れ曲がっているのが好ましく、これにより、圧電素子10を包み込むように振動を減衰させ、剥がれようとする応力を抑え込むことができる。
また、図1、図2、図3(b)および図3(c)に示すように、フレキシブル基板2は第2の領域202(第2の領域202の下面)に第1の領域201と間隔をあけて配線導体22の一部を覆うように設けられたカバーフィルム23を有しており、屈曲部31が、積層体14の一方主面の上方から見てカバーフィルム23と重ならない位置にあるのが好ましい。屈曲部31と重なる位置にカバーフィルム23があると、カバーフィルム23の振動が加わり、また振動がカバーフィルム23を伝達することで、振動が減衰しにくいのに対し、カバーフィルム23がない部分に屈曲部31があると、カバーフィルム23の振動が加わることなくそのまま減衰するため、効果的である。
また、図1および図2に示すように、補強板3の先端が、積層体14の一方主面の上方から見てカバーフィルム23と重なる位置まで延びて設けられているのが好ましい。例えば、補強板3の先端がカバーフィルム23と0.5〜1mm重なる位置まで延びて設けられているのが好ましい。これにより、補強板3による振動を吸収する距離が長くなり、減衰しやすくなる。
また、ベースフィルム23と補強板3とが同一の素材からなるのが好ましく、例えば、ベースフィルム23および補強板3をポリイミドからなる構成とすることで、ベースフィルム23と補強板3との機械的性質が同じであり、これらの間で熱膨張差によるはがれが生じにくくなる。
なお、図1および図2では導電性接合部材4(異方性導電材)の端は積層体14の端とそろっているが、カバーフィルム23側に延設されていてもよく、圧電素子10の角部からカバーフィルム23にかけて延設されていてもよい。これにより、導電性接合部材4(異方性導電材)が配線導体22を保護する機能を有し、圧電素子10の角部との摩擦による配線導体22の損傷を防止することができる。
また、フレキシブル基板2によって覆われる圧電素子10の角部が面取りされていてもよい。
そして、圧電素子10の他方主面を平坦にしておくことにより、例えば振動を加える対象物(例えば後述する振動板など)に他方主面を貼り合わせたときに、振動を加える対象物と一体となって屈曲振動を起こしやすくなり、全体として屈曲振動の効率を上げることができる。
また、本発明の圧電アクチュエータ1は、いわゆるバイモルフ型の圧電アクチュエータであって、表面電極15から電気信号が入力されて一方主面および他方主面が屈曲面となるように屈曲振動するものであるが、本発明の圧電アクチュエータとしては、バイモルフ型に限られず、ユニモルフ型であってもよく、例えば後述する振動板に圧電アクチュエータの他方主面を接合する(貼り合わせる)ことで、ユニモルフ型でも屈曲振動させることができる。
次に、本実施の形態の圧電アクチュエータ1の製造方法について説明する。
まず、圧電体層13となるセラミックグリーンシートを作製する。具体的には、圧電セラミックスの仮焼粉末と、アクリル系,ブチラール系等の有機高分子からなるバインダーと、可塑剤とを混合してセラミックスラリーを作製する。そして、ドクターブレード法、カレンダーロール法等のテープ成型法を用いることにより、このセラミックスラリーを用いてセラミックグリーンシートを作製する。圧電セラミックスとしては圧電特性を有するものであればよく、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO3−PbTiO3)からなるペロブスカイト型酸化物等を用いることができる。また、可塑剤としては、フタル酸ジブチル(DBP),フタル酸ジオクチル(DOP)等を用いることができる。
次に、内部電極12となる導電性ペーストを作製する。具体的には、銀−パラジウム合金の金属粉末にバインダーおよび可塑剤を添加混合することによって導電性ペーストを作製する。この導電性ペーストを上記のセラミックグリーンシート上に、スクリーン印刷法を用いて内部電極12のパターンで塗布する。さらに、この導電性ペーストが印刷されたセラミックグリーンシートを複数枚積層し、所定の温度で脱バインダー処理を行なった後、900〜1200℃の温度で焼成し、平面研削盤等を用いて所定の形状になるよう研削処理を施すことによって、交互に積層された内部電極12および圧電体層13を備えた積層体14を作製する。
積層体14は、上記の製造方法によって作製されるものに限定されるものではなく、内部電極12と圧電体層13とを複数積層してなる積層体14を作製できれば、どのような製造方法によって作製されてもよい。
その後、銀を主成分とする導電性粒子とガラスとを混合したものに、バインダー,可塑剤および溶剤を加えて作製した銀ガラス含有導電性ペーストを、表面電極15のパターンで積層体14の主面および側面にスクリーン印刷法等によって印刷して乾燥させた後、650〜750℃の温度で焼き付け処理を行ない、表面電極15を形成する。
なお、表面電極15と内部電極12とを電気的に接続する場合、圧電体層13を貫通するビアを形成して接続しても、積層体14の側面に側面電極を形成しても良く、どのような製造方法によって作製されてもよい。
次に、フレキシブル基板2および補強板3を用意する。例えば、あらかじめ所望の形状に加工された例えば厚み125μmのポリイミドシート(補強板用多数個取りシート)を、フレキシブル基板2(ベースフィルム21)が多数配列されたシート(ベースフィルム用多数個取りシート)の配線導体22が設けられていない側の面の所定の位置に、熱硬化型接着剤を用いて貼り合せる。ここで、屈曲部31を有する補強板3は、フレキシブル基板2をシートから金型等を用いて切り離す際(個片にする際)に、補強板3もあわせて最終形状に加工されてもよく、金型などであらかじめ最終形状に加工した補強板3を所定の位置に最初から貼り合せてもよい。
次に、導電性接合部材を用いて、フレキシブル基板2を圧電素子10に接続固定(接合)する。
まず、圧電素子10の所定の位置に例えば半田、銀ペースト、異方性導電材などからなる導電性接合部材用ペーストをスクリーン印刷等の手法を用いて塗布形成する。その後、フレキシブル基板2を当接させた状態で導電性接合部材用ペーストを硬化させることにより、フレキシブル基板2を圧電素子10に接続固定する。なお、導電性接合部材用ペーストは、フレキシブル基板2側に塗布形成しておいてもよい。
導電性接合部材4が導電性接着剤の場合であって、導電性接着剤を構成する樹脂が熱可塑性樹脂からなる場合は、導電性接着剤を圧電素子10またはフレキシブル基板2の所定の位置に塗布形成した後、圧電素子10とフレキシブル基板2とを導電性接着剤を介して当接させた状態で加熱加圧することで、熱可塑性樹脂が軟化流動し、その後常温に戻すことで、再び熱可塑性樹脂が硬化し、フレキシブル基板2が圧電素子10に接続固定される。
また、上述では、導電性接着剤を圧電素子10またはフレキシブル基板2に塗布形成する手法を示したが、予めシート状に形成された導電性接着剤のシートを圧電素子10とフレキシブル基板2との間に挟んだ状態で加熱加圧して接合してもよい。
さらに、所望の形状をした金型を用いて、後述するフレキシブル基板2を圧電素子10に接合すると同時に、補強板3をフレキシブル基板2に固着し、補強板3に屈曲部31を形成するようにしてもよい。
本発明の圧電振動装置は、図4に示すように、圧電アクチュエータ1と、圧電アクチュエータ1を構成する積層体14の他方主面に接合された振動板81とを有することを特徴とする。なお、ここで用いられている圧電アクチュエータ1は、図1乃至図3に示す圧電アクチュエータ1である。
振動板81は、矩形の薄板状の形状を有している。振動板81は、アクリル樹脂やガラス等の剛性および弾性が大きい材料を好適に用いて形成することができる。また、振動板81の厚みは、例えば0.4mm〜1.5mmに設定される。
振動板81は、圧電アクチュエータ1の他方主面に、接合部材82を介して取り付けられている。接合部材82を介して、振動板81に他方主面の全面が接合されていてもよく、略全面が接合されていてもよい。
接合部材82は、振動板81よりも変形可能なものである。すなわち、接合部材82は、圧電アクチュエータ1の駆動によって振動板81を振動させたときに変形可能であり、同じ力が加わったときに、振動板81よりも大きく変形するものである。このような接合部材82は、例えばフィルム状の形状を有している。そして、振動板81よりも柔らかく変形しやすいもので形成されており、振動板81よりもヤング率,剛性率,体積弾性率等の弾性率や剛性が小さい。接合部材82の一方主面(図の+z方向側の主面)には圧電アクチュエータ1の他方主面(図の−z方向側の主面)が全体的に固着され、接合部材82の他方主面(図の−z方向側の主面)には振動板81の一方主面(図の+z方向側の主面)の一部が固着されている。
振動板81よりも変形可能な接合部材82で圧電アクチュエータ1と振動板81とを接合することで、圧電アクチュエータ1から振動が伝達されたとき、変形可能な接合部材82が振動板81よりも大きく変形する。
このとき、振動板81から反射される逆位相の振動を変形可能な接合部材82で緩和することができるので、圧電アクチュエータ1が周囲の振動の影響を受けずに振動板81へ強い振動を伝達させることができる。
中でも、接合部材82の少なくとも一部が粘弾性体で構成されていることで、圧電アクチュエータ1からの強い振動を振動板81へ伝える一方、振動板81から反射される弱い振動を接合部材82が吸収することができる点で好ましい。例えば、不織布等からなる基材の両面に粘着剤が付着された両面テープや、弾性を有する接着剤を含む構成の接合部材を用いることができ、これらの厚みとしては例えば10μm〜2000μmのものを用いることができる。
接合部材82は、単一のものであっても、いくつかの部材からなる複合体であっても構わない。このような接合部材82としては、例えば、不織布等からなる基材の両面に粘着剤が付着された両面テープや、弾性を有する接着剤である各種弾性接着剤等を好適に用いることができる。また、接合部材82の厚みは、圧電アクチュエータ1の屈曲振動の振幅よりも大きいことが望ましいが、厚すぎると振動が減衰されるので、例えば、0.1mm〜0.6mmに設定される。ただし、本発明の圧電振動装置においては、接合部材82の材質に限定はなく、接合部材82が振動板81よりも固く変形し難いもので形成されていても構わない。また、場合によっては、接合部材82を有さない構成であっても構わない。
このような構成を備える本例の圧電振動装置は、電気信号を加えることによって圧電アクチュエータ1を屈曲振動させ、それによって、振動板81を振動させる圧電振動装置として機能する。なお、振動板81の長さ方向における他方端部(図の−y方向端部や振動板81の周縁部等)を、図示せぬ支持部材によって支持しても構わない。
本例の圧電振動装置は、フレキシブル基板2の剥がれが抑制された圧電アクチュエータ1を用いて構成されていることから、長期間安定して駆動する圧電振動装置とすることができる。
また、本例の圧電振動装置は、圧電アクチュエータ1を構成する積層体14の平坦な他方主面に振動板81が接合されている。これにより、圧電アクチュエータ1と振動板81とが強固に接合された圧電振動装置とすることができる。
本発明の携帯端末は、図5〜図7に示すように、圧電アクチュエータ1と、電子回路(図示せず)と、ディスプレイ91と、筐体92とを有しており、圧電アクチュエータ1を構成する積層体14の他方主面がディスプレイ91または筐体92に接合されていることを特徴とする。なお、図5は本発明の携帯端末を模式的に示す概略斜視図であり、図6は図5に示すA−A線で切断した概略断面図、図7は図5に示すB−B線で切断した概略断面図である。
本例では、圧電アクチュエータ1はディスプレイ91のカバーとなる筐体92の一部に取り付けられ、この筐体92の一部が振動板922として機能するようになっている。
筐体92は、1つの面が開口した箱状の筐体本体921と、筐体本体921の開口を塞ぐ振動板922とを有している。この筐体92(筐体本体921および振動板922)は、剛性および弾性率が大きい合成樹脂等の材料を好適に用いて形成することができる。
振動板922の周縁部は、筐体本体921に接合材93を介して振動可能に取り付けられている。接合材93は、振動板922よりも柔らかく変形しやすいもので形成されており、振動板922よりもヤング率,剛性率,体積弾性率等の弾性率や剛性が小さい。すなわち、接合材93は変形可能であり、同じ力が加わったときに振動板922よりも大きく変形する。
接合材93は、単一のものであっても、いくつかの部材からなる複合体であっても構わない。このような接合材93としては、例えば不織布等からなる基材の両面に粘着剤が付着された両面テープ等を好適に用いることができる。接合材93の厚みは、厚くなりすぎて振動が減衰されないように設定されており、例えば0.1mm〜0.6mmに設定される。ただし、本発明の携帯端末においては、接合材93の材質に限定はなく、接合材93が振動板922よりも固く変形し難いもので形成されていても構わない。また、場合によっては、接合材93を有さない構成であっても構わない。
電子回路(図示せず)としては、例えば、ディスプレイ91に表示させる画像情報や携帯端末によって伝達する音声情報を処理する回路や、通信回路等が例示できる。これらの回路の少なくとも1つであってもよいし、全ての回路が含まれていても構わない。また、他の機能を有する回路であってもよい。さらに、複数の電子回路を有していても構わない。なお、電子回路と圧電アクチュエータ1とは図示しない接続用配線で接続されている。
ディスプレイ91は、画像情報を表示する機能を有する表示装置であり、例えば、液晶ディスプレイ,プラズマディスプレイ,および有機ELディスプレイ等の既知のディスプレイを好適に用いることができる。なお、ディスプレイ91は、タッチパネルのような入力装置を有するものであっても良い。また、ディスプレイ91のカバー(振動板922)が、タッチパネルのような入力装置を有するものであっても構わない。さらに、ディスプレイ91全体や、ディスプレイ91の一部が振動板として機能するようにしても構わない。
ここで、圧電アクチュエータ1と筐体92(振動板922)とが該筐体92(振動板922)よりも変形可能な接合部材を用いて接合されているのが好ましい。すなわち、図6および図7においては接合部材82が変形可能な接合部材である。
筐体92よりも変形可能な接合部材82で圧電アクチュエータ1と筐体92とを接合することで、圧電アクチュエータ1から振動が伝達されたとき、変形可能な接合部材82が筐体92よりも大きく変形する。この接合部材82は、圧電アクチュエータ1の駆動によって筐体92を振動させたときに変形可能であり、同じ力が加わったときに、筐体92よりも大きく変形するものである。このような接合部材82は、例えばフィルム状の形状を有している。そして、筐体92よりも柔らかく変形しやすいもので形成されており、筐体92よりもヤング率,剛性率,体積弾性率等の弾性率や剛性が小さい。
このとき、筐体92から反射される逆位相の振動を変形可能な接合部材82で緩和することができるので、圧電アクチュエータ1が周囲の振動の影響を受けずに筐体92へ強い振動を伝達させることができる。
中でも、接合部材82の少なくとも一部が粘弾性体で構成されていることで、圧電アクチュエータ1からの強い振動を筐体92へ伝える一方、筐体92から反射される弱い振動を接合部材82が吸収することができる点で好ましい。例えば、不織布等からなる基材の両面に粘着剤が付着された両面テープや、弾性を有する接着剤を含む構成の接合部材を用いることができ、これらの厚みとしては例えば10μm〜2000μmのものを用いることができる。
なお、本例では圧電アクチュエータ1が筐体92に接合されたものを示したが、圧電アクチュエータ1がディスプレイ91に接合されていてもよく、この場合、圧電アクチュエータ1とディスプレイ91とが該ディスプレイ91よりも変形可能な接合部材を用いて接合されているのが好ましい。
また、本発明の携帯端末は、ディスプレイ91または筐体92が、耳の軟骨または気導を通して音情報を伝える振動を生じさせることを特徴とする。本例の携帯端末は、振動板(ディスプレイ91または筐体92)を直接または他の物を介して耳に接触させて、耳の軟骨に振動を伝えることによって音情報を伝達することができる。すなわち、振動板(ディスプレイ91または筐体92)を直接または間接的に耳に接触させて、耳の軟骨に振動を伝えることによって音情報を伝達することができる。これにより、例えば、周囲が騒がしいときにおいても音情報を伝達することが可能な携帯端末を得ることができる。なお、振動板(ディスプレイ91または筐体92)と耳との間に介在する物は、例えば、携帯端末のカバーであっても良いし、ヘッドホンやイヤホンでも良く、振動を伝達可能な物であればどんなものでも構わない。また、振動板(ディスプレイ91または筐体92)から発生する音を空気中に伝播させることにより、音情報を伝達するような携帯端末であっても構わない。さらに、複数のルートを介して音情報を伝達するような携帯端末であっても構わない。
本例の携帯端末は、フレキシブル基板2の剥がれが抑制された圧電アクチュエータ1を用いて音情報を伝達することから、長期間にわたって高品質な音情報を伝達することができる。
次に、本発明の圧電アクチュエータの具体例について説明する。
以下に示すように、圧電アクチュエータを作製した。
圧電素子は、長さが23.5mm、幅が3.3mm、厚みが0.5mmの長尺状とした。また、圧電素子は、厚みが30μmの圧電体層と内部電極とが交互に積層された構造とし、圧電体層の総数は16層とした。圧電体層は、Zrの一部をSbで置換したチタン酸ジルコン酸鉛で形成した。内部電極は、銀パラジウムの合金を用いた。
銀パラジウムからなる導電性ペーストが印刷されたセラミックグリーンシートを積層した後、加圧密着させ、所定の温度で脱脂を行った後、1000℃で焼成を行い、積層焼結体を得た。
次に、銀からなる導電性ペーストを用いて表面電極を内部電極よりも幅方向の両端で1mmずつ長くなるように印刷し、表面電極を得た。
表面電極を介して、内部電極間(第1の極間、第2の極間)に、2kV/mmの電界強度の電圧を印加し、圧電素子に分極を施した。
また、フレキシブル基板および補強板は、以下のように作製した。まず、ベースフィルムが多数配列されたシート(ベースフィルム用多数個取りシート)としてのポリイミドフィルムに接着剤を用いて配線導体となる銅箔を貼り合せる。次に、配線導体の導体パターンをフォトリソグラフィー手法にて形成し、絶縁と導体保護のため、カバーフィルムとなるポリイミドフィルムを接着剤を用いて貼り合せる。次に、金めっき処理を施し、補強板となる厚み125μmのポリイミドシート(補強板用多数個取りシート)を熱硬化接着剤を用いてベースフィルム用多数個取りシートの配線導体が形成されていない面に貼り合せ、金型により所望の形状に打ち抜くことにより、フレキシブル基板および補強板を作製した。
補強板は、図2に示した形状であり、あらかじめ所望の形状をした金型を用いて加圧して屈曲部を作製したものを用いた。
そして、フレキシブル基板の配線導体と表面電極とを電気的に接続するには、粒径約5μmの導電粒子として、アクリル樹脂からなる粒子本体に下地コートとしてNiメッキを施した金メッキをコートしたものを合成ゴム系接着剤に分散したペーストを準備して、スクリーン印刷で表面電極に印刷した後に、フレキシブル基板を加熱しながら押圧して、圧電アクチュエータを作製した。
一方、比較例として、補強板を設けていないフレキシブル基板を用いて、上記実施例と同一の方法で圧電アクチュエータを作製した。
そして、それぞれの圧電アクチュエータについて振動板に貼り付けて信頼性試験を行った。10万サイクルの正弦波信号を連続で加えて駆動させたところ、比較例の圧電アクチュエータでは振動板の変位量が0になった。内部を解析してみると、比較例の圧電アクチュエータではフレキシブル基板が圧電素子から剥離しており、電圧がかかっていなかった。これに対し、本発明実施例の圧電アクチュエータでは、振動板に約4μmの変位量が確認され、またフレキシブル基板の剥がれは見られなかった。
1:圧電アクチュエータ
10:圧電素子
12:内部電極
13:圧電体層
14:積層体
15:表面電極
151:第1の表面電極
152:第2の表面電極
153:第3の表面電極
2:フレキシブル基板
201:第1の領域
202:第2の領域
21:ベースフィルム
22:配線導体
23:カバーフィルム
3:補強板
31:屈曲部
4:導電性接合部材
41:導電粒子
42:樹脂接着剤
81:振動板
82:接合部材
91:ディスプレイ
92:筐体
921:筐体本体
922:振動板
93:接合材

Claims (12)

  1. 内部電極および圧電体層が積層された積層体、および該積層体の一方主面に前記内部電極と電気的に接続された表面電極を備えた圧電素子と、前記表面電極と電気的に接合されたフレキシブル基板と、該フレキシブル基板上であって前記圧電素子と重なる領域に固着された補強板とを有しており、該補強板には屈曲部が設けられていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 前記フレキシブル基板は前記圧電素子と重なる第1の領域および前記圧電素子と重ならない第2の領域を有し、前記補強板は前記第1の領域から前記第2の領域にかけて設けられており、前記屈曲部が前記第1の領域と前記第2の領域との境界または該境界よりも外側に位置していることを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  3. 前記フレキシブル基板はベースフィルムおよび配線導体を備え、該配線導体が前記表面電極と電気的に接続されるように異方性導電材を介して接合され、該異方性導電材が前記一方主面の上方から見て前記屈曲部と重なる位置にも設けられていることを特徴とする請求項2に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 前記補強板が前記圧電素子側に折れ曲がっていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の圧電アクチュエータ。
  5. 前記フレキシブル基板は前記第2の領域に前記第1の領域と間隔をあけて前記配線導体の一部を覆うように設けられたカバーフィルムを有しており、
    前記屈曲部が、前記一方主面の上方から見て前記カバーフィルムと重ならない位置にあることを特徴とする請求項2乃至請求項4のうちのいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  6. 前記補強板の先端が、前記一方主面の上方から見て前記カバーフィルムと重なる位置まで延びて設けられていることを特徴とする請求項5に記載の圧電アクチュエータ。
  7. 前記ベースフィルムと前記補強板とが同一の素材からなる請求項1乃至請求項6のうちのいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  8. 請求項1乃至請求項7のうちのいずれかに記載の圧電アクチュエータと、該圧電アクチュエータを構成する前記積層体の他方主面に接合された振動板とを有することを特徴とする圧電振動装置。
  9. 前記圧電アクチュエータと前記振動板とが該振動板よりも変形可能な接合部材を用いて接合されていることを特徴とする請求項8に記載の圧電振動装置。
  10. 請求項1乃至請求項7のうちのいずれかに記載の圧電アクチュエータと、電子回路と、ディスプレイと、筐体とを有しており、前記圧電アクチュエータを構成する前記積層体の他方主面が前記ディスプレイまたは前記筐体に接合されていることを特徴とする携帯端末。
  11. 前記圧電アクチュエータと前記ディスプレイまたは前記筐体とが該ディスプレイまたは該筐体よりも変形可能な接合部材を用いて接合されていることを特徴とする請求項10に記載の携帯端末。
  12. 前記ディスプレイまたは前記筐体は、耳の軟骨または気導を通して音情報を伝える振動を生じさせることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の携帯端末。
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