JP5730452B1 - 圧電アクチュエータおよびこれを備えた圧電振動装置、携帯端末、音響発生器、音響発生装置、電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 接合部にフレキシブル基板のスルーホール導体を配置しても断線が発生せず、かつ圧電アクチュエータの小型化を実現した圧電アクチュエータおよびこれを備えた圧電振動装置、携帯端末、音響発生器、音響発生装置、電子機器を提供する。【解決手段】 圧電アクチュエータ1は、内部電極12および圧電体層13が積層された板状の積層体14、ならびに積層体14の一方主面に内部電極12と電気的に接続された表面電極15を有する圧電素子11と、表面電極15と電気的に接続された配線導体22を有するフレキシブル基板2と、表面電極15および配線導体22を電気的に接続する導電性接合材3とを備え、フレキシブル基板2は圧電素子11と重なる領域にスルーホール導体24を有しており、平面視でスルーホール導体24の周囲の該スルーホール導体24から離れた位置に導電性接合材3によるフレキシブル基板2と圧電素子11との接合領域が設けられている。【選択図】 図1
Description
本発明は、圧電振動装置、携帯端末などに好適な圧電アクチュエータおよびこれを備えた圧電振動装置、携帯端末、音響発生器、音響発生装置、電子機器に関するものである。
圧電アクチュエータとして、内部電極と圧電体層とが複数積層された積層体の表面に表面電極を形成してなるバイモルフ型の圧電素子を用いたものや(特許文献1を参照)、圧電素子とフレキシブル基板とを導電性接合材で接合して、圧電素子の表面電極とフレキシブル基板の配線導体とを電気的に接続させたものが知られている(特許文献2を参照)。
圧電素子の表面電極とフレキシブル基板に設けられる配線導体との配置の関係で、フレキシブル基板にスルーホール導体を設けて配線導体を引き回す場合がある。この際、圧電アクチュエータの小型化を図るために、フレキシブル基板における圧電素子と重なる領域にスルーホール導体を配置してこの重なる領域の全体を接合しようとすると、接合時の加熱加圧による応力により、スルーホール導体が断線するおそれがあった。一方、スルーホール導体の断線防止のために、スルーホール導体をフレキシブル基板における圧電素子と重なる領域の外側に配置すると、フレキシブル基板の外形寸法が大きくなるため圧電アクチュエータの寸法が大きくなる問題があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、フレキシブル基板における圧電素子と重なる領域にスルーホール導体を配置しても断線が発生せず、かつ圧電アクチュエータの小型化を実現した圧電アクチュエータおよびこれを備えた圧電振動装置、携帯端末、音響発生器、音響発生装置、電子機器を提供することを目的とする。
本発明の圧電アクチュエータは、内部電極および圧電体層が積層された板状の積層体、ならびに該積層体の一方主面に前記内部電極と電気的に接続された表面電極を有する圧電素子と、前記表面電極と電気的に接続された配線導体を有するフレキシブル基板と、前記表面電極および前記配線導体を電気的に接続する導電性接合材とを備え、前記フレキシブル基板は前記圧電素子と重なる領域にスルーホール導体を有しており、平面視で前記スルーホール導体の周囲の該スルーホール導体から離れた位置に前記導電性接合材による前記フレキシブル基板と前記圧電素子との接合領域が設けられていることを特徴とするものである。
また本発明の圧電振動装置は、上記の圧電アクチュエータと、前記積層体の前記他方主面に接合された振動板とを有することを特徴とする。
また本発明の携帯端末は、上記の圧電アクチュエータと、電子回路と、ディスプレイと、筐体とを有しており、前記積層体の他方主面が前記ディスプレイまたは前記筐体に接合されていることを特徴とする。
また、本発明の音響発生器は、圧電アクチュエータと、前記圧電アクチュエータが取り付けられており、該圧電アクチュエータの振動によって振動する振動板と、該振動板の外周部に設けられた枠体とを有することを特徴とする。
また、本発明の音響発生装置は、上記の音響発生器と、該音響発生器を収容する筐体とを備えることを特徴とする。
また、本発明の電子機器は、上記の音響発生器と、該音響発生器に接続された電子回路と、該電子回路および前記音響発生器を収容する筐体とを備え、前記音響発生器から音響を発生させる機能を有することを特徴とする。
本発明によれば、フレキシブル配線基板のスルーホール導体の断線を防止でき、高信頼性の圧電アクチュエータを得ることができる。また、フレキシブル基板の小型化が可能となり、結果として圧電アクチュエータを小型化出来る。さらに、上記圧電アクチュエータを備えた本発明の圧電振動装置、携帯端末、音響発生器、音響発生装置および電子機器は、高信頼性かつ小型化が可能である。
本発明の圧電アクチュエータの実施の形態の一例について、図面を参照して詳細に説明する。
図1(a)は本発明の圧電アクチュエータの実施の形態の一例を示す分解斜視図であり、図1(b)は図1(a)に示すフレキシブル基板2の下面側の配線パターンの一例を示す図である。また、図2(a)は図1(a)に示すA−A線で切断した概略断面図、図2(b)は図1(a)に示すB−B線で切断した概略断面図である。
図1および図2に示す本実施形態の圧電アクチュエータ1は、内部電極12および圧電体層13が積層された板状の積層体14、ならびに積層体14の一方主面に内部電極12と電気的に接続された表面電極15を有する圧電素子11と、表面電極15と電気的に接続された配線導体22を有するフレキシブル基板2と、表面電極15および配線導体22を電気的に接続する導電性接合材3とを備え、フレキシブル基板2は圧電素子11と重なる領域にスルーホール導体25を有しており、平面視でスルーホール導体25の周囲の当該スルーホール導体25から離れた位置に導電性接合材3によるフレキシブル基板2と圧電素子11との接合領域30が設けられている。
本例の圧電アクチュエータ1は圧電素子11を有しており、本例の圧電素子11は一方主面が長さ方向と幅方向とを有する矩形状になっている。圧電素子11を構成する積層体14は、内部電極12と圧電体層13とが積層されて板状に形成されてなるものである。そして、圧電アクチュエータ1は複数の内部電極12が積層方向に重なる活性部とそれ以外の不活性部とを有し、例えば長尺状に形成されている。携帯端末のディスプレイまたは筐体に取り付ける圧電アクチュエータの場合には、積層体14の長さとしては、例えば18mm〜28mmが好ましく、22mm〜25mmが更に好ましい。積層体14の幅は、例えば1mm〜6mmが好ましく、3mm〜4mmが更に好ましい。積層体14の厚みは、例えば0.2mm〜1.0mmが好ましく、0.4mm〜0.8mmが更に好ましい。
積層体14を構成する内部電極12は、圧電体層13を形成するセラミックスと同時焼成により形成されたもので、第1の内部電極および第2の内部電極からなる。圧電体層13と交互に積層されて圧電体層13を上下から挟んでおり、積層順に第1の内部電極および第2の内部電極が配置されることにより、それらの間に挟まれた圧電体層13に駆動電圧を印加するものである。この形成材料として、例えば圧電セラミックスとの反応性が低い銀や銀−パラジウム合金を主成分とする導体、あるいは銅、白金などを含む導体を用いることができるが、これらにセラミック成分やガラス成分を含有させてもよい。
図1および図2に示す例では、第1の内部電極および第2の内部電極の端部がそれぞれ積層体14の対向する一対の側面に互い違いに導出されている。携帯端末のディスプレイまたは筐体に取り付ける圧電アクチュエータの場合には、内部電極12の長さは、例えば17mm〜25mmが好ましく、21mm〜24mmが更に好ましい。内部電極12の幅は、例えば1mm〜5mmが好ましく、2mm〜4mmが更に好ましい。内部電極12の厚みは、例えば0.1μm〜5μmが好ましい。
積層体14を構成する圧電体層13は、圧電特性を有するセラミックスで形成されたもので、このようなセラミックスとして、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO3−PbTiO3)からなるペロブスカイト型酸化物、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)などを用いることができる。圧電体層13の1層の厚みは、低電圧で駆動させるために、例えば0.01〜0.1mmに設定することが好ましい。また、大きな屈曲振動を得るために、200pm/V以上の圧電定数d31を有することが好ましい。
積層体14の一方主面には、内部電極12と電気的に接続された表面電極15が設けられている。図1に示す形態における表面電極15は、大きな面積の第1表面電極151、小さな面積の第2表面電極152および第3表面電極153で構成されている。例えば、第1表面電極151は第1の内部電極となる内部電極12と電気的に接続され、第2表面電極152は例えば一方主面側に配置された第2の内部電極となる内部電極12、第3表面電極153は例えば他方主面側に配置された第2の内部電極となる内部電極12と電気的に接続されている。携帯端末のディスプレイまたは筐体に取り付ける圧電アクチュエータの場合には、第1表面電極151の長さは、例えば17mm〜23mmが好ましく、19mm〜21mmが更に好ましい。第1表面電極151の幅は、例えば1mm〜5mmが好ましく、2mm〜4mmが更に好ましい。第2表面電極152および第3表面電極153の長さは、例えば1mm〜3mmとするのが好ましい。第2表面電極152および第3表面電極153の幅は、例えば0.5mm〜1.5mmとするのが好ましい。
また、圧電アクチュエータ1は、表面電極15と電気的に接合されたフレキシブル基板2を有している。フレキシブル基板2は、具体的には、例えば樹脂製のベースフィルム21に配線として配線導体22およびスルーホール導体25が設けられ、その上面にカバーフィルム23が設けられるとともに、下面の圧電素子11と重なる領域及びその近傍を除く領域にカバーフィルム23が設けられたものである。ここで、図に示すスルーホール導体25は、ベースフィルム21を貫通する穴の内壁表面に導体層が設けられてなる構成になっている。このスルーホール導体25は、フレキシブル基板2における圧電素子11と重なる領域に設けられている。また、圧電素子11の第1表面電極151と電気的に接続された配線導体22は、ベースフィルム21の下面からスルーホール導体25を介してベースフィルム21の上面に引き回されている。一方、圧電素子11の第2表面電極152と電気的に接続された配線導体22および第3表面電極153と電気的に接続された配線導体22は、ベースフィルム21の下面に設けられている。このように、配線導体22がベースフィルム21の上下に分けられることで、フレキシブル基板2の幅を小さくでき圧電アクチュエータ1を小さくできる。スルーホール導体としては、図に示すものに限られず、穴の内部に導体が充填されたものであってもよい。また、上下の配線導体22は平面透視にて重なってもよいが、厚みが厚くなるのを考慮して、図に示すように重ならないようにしてもよい。なお、図1(a)にはフレキシブル基板2を上方から見た配線パターンの一例が示され、図1(b)にはフレキシブル基板2を下方から見た配線パターンの一例が示されている。
ここで、表面電極15と接合される配線導体22の端部は幅広になっているのがよく、さらには図3に示すように、幅広の配線導体22の端部にスリットを設けるなどして端部が櫛歯状になっているのが好ましく、これにより導電性接合材3と配線導体22とが3次元的に接合することとなり、フレキシブル基板2と圧電素子11との接合強度が向上する。また、導電性接合材3の流れ防止にも寄与できる。
なお、フレキシブル基板2の下面に設けられたカバーフィルム23は、フレキシブル基板2の下面の配線導体22の表面電極15との接合領域を除く領域に設けられていればよいが、圧電素子11と重なる領域およびその近傍領域はカバーフィルム23が設けられていないことで、カバーフィルム23の厚みによる影響を受けることなく、確実な電気的接続が得られる。このフレキシブル基板2は、例えば一方の端部で圧電素子11と接合され、他方の端部で外部回路(コネクタ)と接合されている。
そして、フレキシブル基板2の一部が圧電素子11を構成する積層体14の一方主面に導電性接合材3を介して接合され、配線導体22が導電性接合材3を介して表面電極15と電気的に接続されている。ここで、後述するように、平面視でスルーホール導体25の周囲の当該スルーホール導体25から離れた位置にフレキシブル基板2と圧電素子11との接合領域30が設けられている。
なお、スルーホール導体25の個数に限定はないが、断線の抑制および導通抵抗の低減のために、図に示すように複数個設けられるのが好ましい。また、配線導体22のパターンについても限定はないが、例えばスルーホール導体25の開口部の周囲に配線導体22が設けられることで、スルーホール導体25との強固な電気的接続が得られる点で好ましい。
導電性接合材3としては、導電性接着剤やはんだ等が用いられるが、好ましくは導電性接着剤であるのがよい。例えばアクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、あるいは合成ゴムなどの樹脂接着剤32中に、例えば金、銅、ニッケル、または金メッキした樹脂ボールなどからなる導電粒子31を分散させてなる導電性接着剤を用いることで、はんだに比べて振動によって生じる応力を低減することができるためである。より好ましくは、導電性接着剤の中でも異方性導電材であるのがよい。異方性導電材は、電気的接合を担う導電粒子31と接着を担う樹脂接着剤32からなり、一つの導電粒子31が表面電極15と配線導体22とに接している。すなわち、表面電極15と配線導体22との間にあるそれぞれの導電粒子31が表面電極15と配線導体22とに接している。この異方性導電材は、厚み方向には導通が取れ、面内方向(積層体14の一方主面に平行な面方向)には絶縁が取れるため、フレキシブル基板2の配線パターンピッチおよび圧電素子11の表面電極15パターンピッチを狭くしても、電気的短絡が発生せず、接合領域30を小さくできる。なお、図1に示す例では、導電性接合材3として異方性導電材を用いた構成を示している。
また、図示しないが、圧電アクチュエータ1は、フレキシブル基板2の上方から見て少なくとも圧電素子11と重なる領域に設けられた補強板を備えていてもよい。補強板とは、フレキシブル基板2の圧電素子11と重なる領域を補強するためのもので、例えばガラスエポキシ(FR−4)、コンポジット(CEM−3)、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリエステルなどの樹脂、ステンレス、アルミニウムおよびそれらの合金などの金属で、例えば厚み50〜200μmとされたものである。
そして、本発明においては、前述したように、フレキシブル基板2は圧電素子11と重なる領域にスルーホール導体25を有しており、平面視でスルーホール導体25の周囲の当該スルーホール導体25から離れた位置に導電性接合材3によるフレキシブル基板2と圧電素子11との接合領域30が設けられている。
ここで、接合領域30とは、表面電極15の表面(上面)を含む圧電素子11の表面と配線導体22の表面(下面)を含むフレキシブル基板2の表面との間の導電性接合材3が充填されている領域のことを意味している。なお、この接合領域30には、導電性接合材3がフレキシブル基板2と接触する面積と圧電素子11と接触する面積とで異なる場合、例えば導電性接合材3の断面が台形状になっている場合も含まれる。このような場合であっても、導電性接合材3とフレキシブル基板2とが接触している領域がスルーホール導体25から離れていればよく、このような形態も本発明に含まれる。また、離れた位置として、スルーホールの開口部(スルーホール導体25)から例えば200〜600μm離れている状態であるのがよい。また、後述するようにスルーホール導体25に応力が加わりにくいような程度に空間が設けられればよい。
このような構成とすることによって、フレキシブル基板2におけるスルーホール導体25と圧電素子11との間に空間(隙間)ができる。したがって、フレキシブル基板2の圧電素子11への接合時および使用時においても、スルーホール導体25に応力が加わりにくい構造となり、スルーホール導体25の断線を防止できる。
さらに、フレキシブル基板2におけるスルーホール導体25と圧電素子11との間に空間(隙間)ができることで、フレキシブル基板2が圧電素子11の変形に追従しやすくなって圧電素子11の変形を阻害しにくくなるため、効率よく振動させて携帯端末や音響発生器の音圧を向上させることができる。
ここで、図4に示すように、導電性接合材3による接合領域30が複数設けられているのが好ましい。
このような構成とすることで、導電性接合材3の接合領域30における厚みがそれほど盛り上がらずに均一化されることにより、フレキシブル基板2と圧電素子11との接合強度が向上する。
また、圧電素子11は振動により自己発熱するため、導電性接合材3による接合領域30の温度が上昇し、接合強度が低下するおそれがある。したがって、圧電素子11を連続駆動すると、導電性接合材3が剥離し、信頼性が低下するおそれがある。これに対し、導電性接合材3の接合面積や体積を小さくすることで、雰囲気(空気)に触れる導電性接合材3の表面積が増えて放熱効果が高まるため、導電性接合材3の剥離を抑制でき、連続駆動での信頼性を向上できる。
さらに、導電性接合材3の接合面積が小さくなり、導電性接合材3の質量も小さくできるため、圧電素子11の振動がダンピングされにくくなり、効率よく圧電素子11を振動させることができる。したがって、振動板を効率よく励振でき、また携帯端末や音響発生器の音圧を向上できる。
特に、積層体14の一方主面が矩形状であり、導電性接合材3による接合領域30が当該圧電素子11の一方主面の長さ方向に離れて設けられているのが好ましい。圧電素子11は、主に長さ方向の端部が上下するように屈曲振動をすることから、この構成によれば、導電性接合材3による接合領域30が長さ方向に分かれているので、圧電素子11の振動がよりダンピングされにくくなることとなり、さらに効率よく圧電素子11を屈曲振動させることができる。
具体的な構成としては、図4に示すように、積層体14の一方主面が矩形状であり、表面電極15が、第1表面電極151、第2表面電極152および第3表面電極153を含み、第2表面電極152および第3表面電極153が前記一方主面の幅方向に互いに離れて設けられており、第1表面電極151が前記一方主面の長さ方向に第2表面電極152および第3表面電極153から離れて設けられており、接合領域30が、第1の接合領域301、第2の接合領域302および第3の接合領域303を含み、第1の接合領域301が第1表面電極151上に設けられており、第2の接合領域302が第2表面電極152上に設けられており、第3の接合領域303が第3表面電極153上に設けられた構成が挙げられる。
このとき、フレキシブル基板2の配線導体22は、スルーホール導体25に接続された第1配線導体221と、スルーホール導体25に接続されていない第2配線導体222および第3配線導体223とを含み、第1表面電極151が第1の接合領域301を介して第1配線導体221と接続されており、第2表面電極152が第2の接合領域302を介して第2配線導体222と接続されており、第3表面電極153が第3の接合領域303を介して第3配線導体223と接続されている。
一方、図5に示すように、積層体14の一方主面が矩形状であり、表面電極15が、第1表面電極151、第2表面電極152および第3表面電極153を含み、第2表面電極152および第3表面電極153が前記一方主面の幅方向に互いに離れて設けられており、第1表面電極151が前記一方主面の長さ方向に第2表面電極152および第3表面電極153から離れて設けられており、接合領域30が、第1の接合領域301および第2の接合領域302を含み、第1の接合領域301が第1表面電極151上に設けられており、第2の接合領域302が第2表面電極152上および第3表面電極153上に跨がって設けられている構成であってもよい。
このとき、フレキシブル基板2の配線導体22は、スルーホール導体25に接続された第1配線導体221と、スルーホール導体25に接続されていない第2配線導体222とを含み、第1表面電極151が第1の接合領域301を介して第1配線導体221と接続されており、第2表面電極152および第3表面電極153が第2の接合領域302を介して第2配線導体222と接続されている構成になっている。
さらに、効果的には、図6(a)に示すように、積層体14の一方主面が矩形状であり、接合領域30(第1の接合領域301および第2の接合領域302)が前記一方主面の幅方向に延びており、平面透視したときに帯状をなしている構成が好ましい。具体的には、図6(a)には、第1の表面電極151の上に幅方向に帯状に延びた3列の導電性接合材3が配置されるとともに、第2の表面電極152の上から第3の表面電極153の上にかけて幅方向に帯状に延びた3列の導電性接合材3が配置された例が示されている。この構成によれば、主に長さ方向の端部が上下するような屈曲振動に対して、圧電素子11の振動がさらにダンピングされにくくなることとなり、さらに効率よく圧電素子11を振動させることができる。
また、図6(b)に示すように、積層体14の一方主面が矩形状であり、複数の前記接合領域30(第1の接合領域301および第2の接合領域302)が前記一方主面の幅方向に間隔を置いて並んで設けられている構成でもよい。具体的には、図6(b)には、第1の表面電極151の上に幅方向に間隔を置いて並べられた3個の導電性接合材3が配置されるとともに、第2の表面電極152の上から第3の表面電極153の上にかけて3個の導電性接合材3が配置された例が示されている。この構成によれば、幅方向の屈曲振動に対して、圧電素子11の振動がよりダンピングされにくくなることとなり、より効率よく圧電素子11を振動させることができる。
なお、第1表面電極151と第2表面電極152および第3表面電極153との間に圧電体層13が露出した表面電極が設けられていない領域がある場合において、この領域の直上にスルーホール導体25が位置しているのが好ましい。すなわち、平面透視したときに、一方主面のスルーホール導体25と重なる領域には、圧電体層13の表面が露出しているのが好ましい。フレキシブル基板2と圧電素子11とが重なる領域を小さくしたうえで、導電性接合材3による配線導体22と第1表面電極151、第2表面電極152および第3表面電極153との電気的な接続領域を大きく確保できるとともに、スルーホール導体25と圧電素子11との間の空間(隙間)を十分に確保できることから、フレキシブル基板2が圧電素子11の変形により追従しやすくなって、より圧電素子11の変形を阻害しにくくなる。したがって、より効率よく振動させて携帯端末や音響発生器の音圧を向上させることができる。
また、圧電素子11の第1表面電極151、第2表面電極152および第3表面電極153は振動により発熱するため、スルーホール導体25が第1表面電極151、第2表面電極152および第3表面電極153の直上にあるとその熱がスルーホール導体25に伝わり易くなる。したがって連続駆動すると、スルーホール導体25とベースフィルム21との熱膨張差により断線するおそれがあり、信頼性が低下する。よって、平面透視したときに、一方主面のスルーホール導体25と重なる領域に圧電体層13の表面が露出していることで、連続駆動による発熱の影響を受け難くなり、スルーホール導体25の断線が抑制され、信頼性が向上する。
圧電素子11の振動によりフレキシブル基板2も変形するため、第1表面電極151と電気的に接続されたスルーホール導体25が、他極側の表面電極(第2表面電極152および第3表面電極153)と接触して短絡してしまう可能性を確実になくすという点では、第1表面電極151と第2表面電極152および第3表面電極153との間に圧電体層13が露出した表面電極が設けられていない領域がある場合のこの領域の直上または第1表面電極151の直上にスルーホール導体25を配置するのが有効である。
また、図7に示すように、導電性接合材3は、フレキシブル基板2が圧電素子11から延出した領域まで延びて設けられているのが好ましい。このような構成とすることで、はみ出した導電性接合材3により、例えばメニスカスが形成されるなどして導電性接合材3と圧電素子11との接合面積や導電性接合材3とフレキシブル基板2との接合面積が増えることにより、フレキシブル基板2の接合強度がさらに向上する。また、露出した配線導体22が覆われて保護される効果もある。
また、図8に示すように、スルーホール導体25の圧電素子11に面する側がカバーフィルム23で覆われているのが好ましい。このような構成とすることで、導電性接合材3がスルーホール24に入り込むことを確実に防止し、その硬化収縮等による応力が発生しないことにより、スルーホール導体25の断線を防止できる。
次に、本実施の形態の圧電アクチュエータ1の製造方法について説明する。
まず、圧電体層13となるセラミックグリーンシートを作製する。具体的には、圧電セラミックスの仮焼粉末と、アクリル系,ブチラール系等の有機高分子からなるバインダーと、可塑剤とを混合してセラミックスラリーを作製する。そして、ドクターブレード法、カレンダーロール法等のテープ成型法を用いることにより、このセラミックスラリーを用いてセラミックグリーンシートを作製する。圧電セラミックスとしては圧電特性を有するものであればよく、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO3−PbTiO3)からなるペロブスカイト型酸化物等を用いることができる。また、可塑剤としては、フタル酸ジブチル(DBP),フタル酸ジオクチル(DOP)等を用いることができる。
次に、内部電極12となる導電性ペーストを作製する。具体的には、銀−パラジウム合金の金属粉末にバインダーおよび可塑剤を添加混合することによって導電性ペーストを作製する。この導電性ペーストを上記のセラミックグリーンシート上に、スクリーン印刷法を用いて内部電極12のパターンで塗布する。さらに、この導電性ペーストが印刷されたセラミックグリーンシートを複数枚積層し、所定の温度で脱バインダー処理を行なった後、900〜1200℃の温度で焼成し、平面研削盤等を用いて所定の形状になるよう研削処理を施すことによって、交互に積層された内部電極12および圧電体層13を備えた積層体14を作製する。
積層体14は、上記の製造方法によって作製されるものに限定されるものではなく、内部電極12と圧電体層13とを複数積層してなる積層体14を作製できれば、どのような製造方法によって作製されてもよい。
その後、銀を主成分とする導電性粒子とガラスとを混合したものに、バインダー,可塑剤および溶剤を加えて作製した銀ガラス含有導電性ペーストを、表面電極15のパターンで積層体14の主面および側面にスクリーン印刷法等によって印刷して乾燥させた後、650〜750℃の温度で焼き付け処理を行ない、表面電極15を形成する。
なお、表面電極15と内部電極12とを電気的に接続する場合、圧電体層13を貫通するビアを形成して接続しても、積層体14の側面に側面電極を形成しても良く、どのような製造方法によって作製されてもよい。
フレキシブル基板2は、例えば、ベースフィルム21が多数配列されたシート(ベースフィルム用多数個取りシート)としてのポリイミドフィルムに接着剤を用いて配線導体22となる銅箔をベースフィルム21の両面に貼りつける。次に、配線導体22の導体パターンをフォトリソグラフィー手法にて形成する。このとき、圧電素子11との接合領域の配線導体22の端部を櫛歯状の形状としてもよい。
そして、フレキシブル基板2と圧電素子11との重なる領域内に、スルーホール導体25用の貫通孔をドリル加工により形成する。次に、電解メッキにより配線導体22および貫通孔内壁に同時に銅メッキすることで、スルーホール導体25を作製するとともに、配線導体22と接合させる。絶縁のためと配線導体22保護のため、カバーフィルム23となるポリイミドフィルムを熱硬化性接着剤によりベースフィルム21の両面に貼り付ける。また、圧電素子11との接合領域に形成されたスルーホール導体25に蓋をするようにもカバーフィルム23を貼り付けてもよい。
圧電素子11との接合領域および携帯端末等のマザーボードとの接続用の配線導体22にニッケル、金メッキを行った後、必要により補強板26となる厚み150μmのポリイミドシート(補強板用多数個取りシート)を熱硬化接着剤により所定の位置に貼り付け、金型プレス加工により所望の形状に打ち抜くことで、フレキシブル基板2を作製することができる。
次に、導電性接合材3として例えば導電性接着剤を用いて、フレキシブル基板2を積層体14に接続固定(接合)する。まず、積層体14の所定の位置に導電性接合ペーストをスクリーン印刷、ディスペンス等の手法を用いて塗布形成する。この際、導電性接合材3はフレキシブル基板2のスルーホール導体25を設ける位置から離れた位置に塗布形成する。塗布された導電性接合材3の形状は、例えば接合領域内で、スルーホール導体25から離れるように二分割されている、スルーホール導体25の周囲を囲うなど、スルーホール導体25と導電性接合材3とが接合時および接合後も接触しないようにすればどのような形状でもかまわない。また、導電性接着剤は、フレキシブル基板2側に塗布形成しても良い。
その後、フレキシブル基板2を当接させた状態で導電性接着剤用ペーストを硬化させることにより、フレキシブル基板2を圧電素子11に接続固定する。
導電性接着剤を構成する樹脂が熱可塑性樹脂からなる場合は、導電性接着剤を積層体14またはフレキシブル基板2の所定の位置に塗布形成した後、積層体14とフレキシブル基板2とを導電性接着剤を介して当接させた状態で加熱加圧することで、熱可塑性樹脂が軟化流動し、その後常温に戻すことで、再び熱可塑性樹脂が硬化し、フレキシブル基板2が積層体14に接続固定される。この際、加熱加圧する圧子はフレキシブル基板2のスルーホールを避ける形状とし、スルーホール導体25を直接的に加熱加圧しない。ただし、塗布形成した導電性接合材3を確実に加熱加圧できるようにする。
また、導電性接合材として異方性導電材を用いる場合は、近接する導電粒子が接触しないように加圧量を制御する必要がある。
なお、導電性接合材3が、接合領域30よりフレキシブル基板2が圧電素子11から延出した領域にまで延びて設けられている構成とするには、異方性導電材などの導電性接合材3を積層体14もしくはフレキシブル基板2の所定の位置に余分に塗布形成した後、導電性接合材3を延在させるようにして積層体14とフレキシブル基板2を圧着すればよい。この際、塗布の厚みは30μm以上とするのが好ましい。
特に、導電性接合材3を、圧電素子11の側面に回り込むように延在させたり、フレキシブル基板2の側面に回り込むように延在させたり、カバーフィルム23から露出した配線導体22を覆わせたりするには、これらの部位で特に多く塗布するようにすればよい。
また、導電性接合材3がフレキシブル基板2の延出されている方向に延在したり、圧電素子11の一端部側の端から延在したりした構成とするのも、同様にこれらの部位で特に多く塗布するようにすればよい。
本実施形態の圧電振動装置は、図9に示すように、圧電アクチュエータ1と、圧電アクチュエータ1に含まれる圧電素子11を構成する積層体14の他方主面に接合された振動板81とを有するものである。なお、圧電素子11を構成する積層体14の一方の主面に接合されたフレキシブル基板2は図9では省略している。
振動板81は、例えば矩形状の薄板である。振動板81は、アクリル樹脂やガラス等の剛性および弾性が大きい材料を好適に用いて形成することができる。また、振動板81の厚みは、例えば0.4mm〜1.5mmに設定される。
振動板81は、圧電素子11を構成する積層体14の他方主面に、接合部材82を介して接合されている。接合部材82を介して、振動板81に他方主面の全面が接合されていてもよく、略全面が接合されていてもよい。
接合部材82は、フィルム状の形状を有している。また、接合部材82は、振動板81よりも柔らかく変形しやすいもので形成されており、振動板81よりもヤング率,剛性率,体積弾性率等の弾性率や剛性が小さい。すなわち、接合部材82は、圧電アクチュエータ1(圧電素子11)の駆動によって振動板81を振動させたときに変形可能であり、同じ力が加わったときに、振動板81よりも大きく変形するものである。そして、接合部材82の一方主面(図の+z方向側の主面)には積層体14の他方主面(図の−z方向側の主面)が全体的に固着され、接合部材82の他方主面(図の−z方向側の主面)には振動板81の一方主面(図の+z方向側の主面)の一部が固着されている。
変形可能な接合部材82で積層体14と振動板81とを接合することで、圧電アクチュエータ1(圧電素子11)から振動が伝達されたとき、変形可能な接合部材82が振動板81よりも大きく変形する。
このとき、振動板81から反射される逆位相の振動を変形可能な接合部材82で緩和することができるので、圧電アクチュエータ1(圧電素子11)が周囲の振動の影響を受けずに振動板81へ強い振動を伝達させることができる。
中でも、接合部材82の少なくとも一部が粘弾性体で構成されていることで、圧電アクチュエータ1(圧電素子11)からの強い振動を振動板81へ伝える一方、振動板81から反射される弱い振動を接合部材82が吸収することができる点で好ましい。例えば、不織布等からなる基材の両面に粘着剤が付着された両面テープや、弾性を有する接着剤を含む構成の接合部材を用いることができ、これらの厚みとしては例えば10μm〜2000μmのものを用いることができる。
接合部材82は、単一のものであっても、いくつかの部材からなる複合体であっても構わない。このような接合部材82としては、例えば、不織布等からなる基材の両面に粘着剤が付着された両面テープや、弾性を有する接着剤である各種弾性接着剤等を好適に用いることができる。また、接合部材82の厚みは、圧電アクチュエータ1(圧電素子11)の屈曲振動の振幅よりも大きいことが望ましいが、厚すぎると振動が減衰されるので、例えば、0.1mm〜0.6mmに設定される。ただし、本発明の圧電振動装置においては、接合部材82の材質に限定はなく、接合部材82が振動板81よりも固く変形し難いもので形成されていても構わない。また、場合によっては、接合部材82を有さない構成であっても構わない。
このような構成を備える本例の圧電振動装置は、電気信号を加えることによって圧電アクチュエータ1(圧電素子11)を屈曲振動させ、それによって、振動板81を振動させる圧電振動装置として機能する。なお、振動板81の長さ方向における他方端部(図の−y方向端部や振動板81の周縁部等を、図示せぬ支持部材によって支持しても構わない。
また、本例の圧電振動装置は、圧電素子11の平坦な他方主面に振動板81が接合されている。これにより、積層体14と振動板81とが強固に接合された圧電振動装置とすることができる。
本例の圧電振動装置は、高信頼性かつ小型の圧電アクチュエータ1を用いて構成されていることから、高信頼性かつ小型の圧電振動装置とすることができる。
本実施形態の携帯端末は、図10〜図12に示すように、圧電アクチュエータ1と、電子回路(図示せず)と、ディスプレイ91と、筐体92とを有しており、圧電素子11を構成する積層体14の他方主面が筐体92に接合されたものである。なお、図10は本発明の携帯端末を模式的に示す概略斜視図であり、図11は図10に示すA−A線で切断した概略断面図、図12は図10に示すB−B線で切断した概略断面図である。積層体14の一方の主面に接合されたフレキシブル基板は図11および図12では省略している。
ここで、積層体14と筐体92とが変形可能な接合部材を用いて接合されているのが好ましい。すなわち、図11および図12においては接合部材82が変形可能な接合部材である。
変形可能な接合部材82で積層体14と筐体92とを接合することで、圧電アクチュエータ1(圧電素子11)から振動が伝達されたとき、変形可能な接合部材82が筐体92よりも大きく変形する。
このとき、筐体92から反射される逆位相の振動を変形可能な接合部材82で緩和することができるので、圧電アクチュエータ1(圧電素子11)が周囲の振動の影響を受けずに筐体92へ強い振動を伝達させることができる。
中でも、接合部材82の少なくとも一部が粘弾性体で構成されていることで、圧電アクチュエータ1(圧電素子11)からの強い振動を筐体92へ伝える一方、筐体92から反射される弱い振動を接合部材82が吸収することができる点で好ましい。例えば、不織布等からなる基材の両面に粘着剤が付着された両面テープや、弾性を有する接着剤を含む構成の接合部材を用いることができ、これらの厚みとしては例えば10μm〜2000μmのものを用いることができる。
そして、本例では、積層体14はディスプレイ91のカバーとなる筐体92の一部であるパネルに取り付けられ、この筐体92の一部が振動板922として機能するようになっている。
なお、本例では積層体14が筐体92に接合されたものを示したが、積層体14がディスプレイ91に接合されていてもよい。
筐体92は、1つの面が開口した箱状の筐体本体921と、筐体本体921の開口を塞ぐ振動板922とを有している。この筐体92(筐体本体921および振動板922)は、剛性および弾性率が大きい合成樹脂等の材料を好適に用いて形成することができる。
振動板922の周縁部は、筐体本体921に接合材93を介して振動可能に取り付けられている。接合材93は、振動板922よりも柔らかく変形しやすいもので形成されており、振動板922よりもヤング率,剛性率,体積弾性率等の弾性率や剛性が小さい。すなわち、接合材93は変形可能であり、同じ力が加わったときに振動板922よりも大きく変形する。
接合材93は、単一のものであっても、いくつかの部材からなる複合体であっても構わない。このような接合材93としては、例えば不織布等からなる基材の両面に粘着剤が付着された両面テープ等を好適に用いることができる。接合材93の厚みは、厚くなりすぎて振動が減衰されないように設定されており、例えば0.1mm〜0.6mmに設定される。ただし、本発明の携帯端末においては、接合材93の材質に限定はなく、接合材93が振動板922よりも固く変形し難いもので形成されていても構わない。また、場合によっては、接合材93を有さない構成であっても構わない。
電子回路(図示せず)としては、例えば、ディスプレイ91に表示させる画像情報や携帯端末によって伝達する音声情報を処理する回路や、通信回路等が例示できる。これらの回路の少なくとも1つであってもよいし、全ての回路が含まれていても構わない。また、他の機能を有する回路であってもよい。さらに、複数の電子回路を有していても構わない。なお、電子回路と圧電アクチュエータ1とは図示しない接続用配線で接続されている。
ディスプレイ91は、画像情報を表示する機能を有する表示装置であり、例えば、液晶ディスプレイおよび有機ELディスプレイ等の既知のディスプレイを好適に用いることができる。なお、ディスプレイ91は、タッチパネルのような入力装置を有するものであっても良い。また、ディスプレイ91のカバー(振動板922)が、タッチパネルのような入力装置を有するものであっても構わない。さらに、ディスプレイ91全体や、ディスプレイ91の一部が振動板として機能するようにしても構わない。
本例の携帯端末は、高信頼性かつ小型の圧電アクチュエータ1を用いて構成されていることから、高信頼性かつ小型の携帯端末とすることができる。
また、本実施形態の携帯端末は、ディスプレイ91または筐体92が、耳の軟骨または気導を通して音情報を伝える振動を生じさせることを特徴とする。本例の携帯端末は、振動板(ディスプレイ91または筐体92)を直接または他の物を介して耳に接触させて、耳の軟骨に振動を伝えることによって音情報を伝達することができる。すなわち、振動板(ディスプレイ91または筐体92)を直接または間接的に耳に接触させて、耳の軟骨に振動を伝えることによって音情報を伝達することができる。これにより、例えば、周囲が騒がしいときにおいても音情報をクリアに伝達することができ、難聴者でも音声を認識することが可能な携帯端末を得ることができる。なお、振動板(ディスプレイ91または筐体92)と耳との間に介在する物は、例えば、携帯端末のカバーであっても良いし、ヘッドホンやイヤホンでも良く、振動を伝達可能な物であればどんなものでも構わない。また、振動板(ディスプレイ91または筐体92)から発生する音を空気中に伝播させることにより、音情報を伝達するような携帯端末であっても構わない。さらに、複数のルートを介して音情報を伝達するような携帯端末であっても構わない。
本例の携帯端末は、高信頼性かつ小型の圧電アクチュエータ1を用いて構成されていることから、高信頼性かつ小型で、高品質な音情報を伝達することができる。
また、本実施形態の音響発生器10は、図13に示すように、上述の圧電アクチュエータ1と、圧電アクチュエータ1が取り付けられており、圧電アクチュエータ1の振動によって圧電アクチュエータ1とともに振動する振動板20と、振動板20の外周部の少なくとも一部に設けられ、振動板20を支持する支持体としての枠体30とを備えている。
圧電アクチュエータ1は、電圧の印加を受けて振動することによって振動板20を励振する励振器である。圧電アクチュエータ1の主面と振動板20の主面とがエポキシ系樹脂等の接着剤により接合され、圧電アクチュエータ1が屈曲振動することにより、圧電アクチュエータ1が振動板20に一定の振動を与えて音を発生させることができる。
振動板20は、張力がかかっている状態でその周縁部が枠体30に固定されていて、圧電素子アクチュエータ1の振動によって圧電アクチュエータ1とともに振動するようになっている。この振動板20は樹脂や金属等の種々の材料を用いて形成することができ、例えば厚さ10〜200μmのポリエチレン、ポリイミド、ポリプロピレン等の樹脂フィルムで振動板20を構成することができる。樹脂フィルムは金属板などに比べて弾性率および機械的なQ値の低い材料であるため、振動板20を樹脂フィルムにより構成することで、振動板20を大きな振幅で屈曲振動させ、音圧の周波数特性における共振ピークの幅を広く、高さを低くして共振ピークとディップとの差を低減することができる。
枠体30は、振動板20の周縁部で振動板20を支持する支持体として機能し、例えばステンレスなどの金属、樹脂など種々の材料を用いて形成することができる。この枠体30は、図13(b)に示すように一つの枠部材(上枠部材301)からなるものでもよく、図13(c)に示すように二つの枠部材(上枠部材301および下枠部材302)からなるものでもよい。この場合、二つの枠部材で振動板20を挟むことで、振動板20の張りを安定させることができる。なお、上枠部材301および下枠部材302は、それぞれの厚みが例えば100〜5000μmとされる。
本例の音響発生器10においては、図13(b)および図13(c)に示すように、圧電アクチュエータ1から振動板20の表面の少なくとも一部(例えば圧電アクチュエータ1の周辺部)までを覆うように設けられた樹脂層40をさらに有するのが好ましい。樹脂層40としては、例えばアクリル系樹脂を用いることができる。かかる樹脂層40に圧電アクチュエータ1(圧電素子11)を埋設することで適度なダンパー効果を誘発させることができるので、共振現象を抑制して、音圧の周波数特性におけるピークやディップを小さく抑えることができる。なお、図13(b)および図13(c)に示すように、樹脂層40は上枠部材301と同じ高さとなるように形成されていてもよい。
本例の音響発生器10は、高信頼性かつ小型の圧電アクチュエータ1を用いて構成されていることから、高信頼性かつ小型な音響発生器とすることができる。
次に、本発明の音響発生装置の実施の形態の一例について説明する。
音響発生装置80は、いわゆるスピーカのような発音装置であり、図14に示すように、たとえば、音響発生器10と、音響発生器10を収容する筐体70を備える。筐体70は、音響発生器10の発する音響を内部で共鳴させるとともに、筐体70に形成された図示せぬ開口から音響を外部へ放射する。このような筐体70を有することにより、たとえば低周波数帯域における音圧を高めることができる。
かかる音響発生装置80は、スピーカとして単独で用いることができる他、後述するように、携帯端末や薄型テレビ、あるいはタブレット端末などへ好適に組み込むことが可能である。また、冷蔵庫、電子レンジ、掃除機、洗濯機などのように、従来、音質については重視されなかった家電製品に組み込むこともできる。
本発明の音響発生装置80は、高信頼性かつ小型の音響発生器10を用いているため、高信頼性かつ小型の音響発生装置が得られる。
次に、音響発生器を搭載した電子機器について、図15を用いて説明する。図15は、実施形態に係る電子機器50の構成を示す図である。なお、図には、説明に必要となる構成要素のみを示しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。
図15に示すように、本例の電子機器50は、音響発生器10と、音響発生器10に接続された電子回路60と、電子回路60および音響発生器10を収容する筐体70とを備え、音響発生器10から音響を発生させる機能を有する。
電子機器50は、電子回路60を備える。電子回路60は、たとえば、コントローラ50aと、送受信部50bと、キー入力部50cと、マイク入力部50dとから構成される。電子回路60は、音響発生器10に接続されており、音響発生器10へ音声信号を出力する機能を有している。音響発生器10は電子回路60から入力された音声信号に基づいて音響を発生させる。
また、電子機器50は、表示部50eと、アンテナ50fと、音響発生器10とを備える。また、電子機器50は、これら各デバイスを収容する筐体70を備える。なお、図15では、1つの筐体70にコントローラ50aをはじめとする各デバイスがすべて収容されている状態をあらわしているが、各デバイスの収容形態を限定するものではない。本実施形態では、少なくとも電子回路60と音響発生器10とが、1つの筐体70に収容されていればよい。
コントローラ50aは、電子機器50の制御部である。送受信部50bは、コントローラ50aの制御に基づき、アンテナ50fを介してデータの送受信などを行う。キー入力部50cは、電子機器50の入力デバイスであり、操作者によるキー入力操作を受け付ける。マイク入力部50dは、同じく電子機器50の入力デバイスであり、操作者による音声入力操作などを受け付ける。表示部50eは、電子機器50の表示出力デバイスであり、コントローラ50aの制御に基づき、表示情報の出力を行う。
そして、音響発生器10は、電子機器50における音響出力デバイスとして動作する。なお、音響発生器10は、電子回路60のコントローラ50aに接続されており、コントローラ50aによって制御された電圧の印加を受けて音響を発することとなる。
なお、図15では、電子機器50が携帯用端末装置であるものとして説明を行ったが、電子機器50の種別を問うものではなく、音響を発する機能を有する様々な民生機器に適用されてよい。たとえば、薄型テレビやカーオーディオ機器は無論のこと、音響を発する機能を有する製品、例を挙げれば、掃除機や洗濯機、冷蔵庫、電子レンジなどといった種々の製品に用いられてよい。
このような電子機器50は、高信頼性かつ小型の圧電アクチュエータ1を用いて構成されていることから、高信頼性かつ小型な電子機器とすることができる。
上述したように高信頼性かつ小型の圧電アクチュエータ1を用いた音響発生器10を含む構成とされていることから、耐久性に優れ、長期間安定して駆動することができる。また、筐体70を備えることで、低周波数の音圧を上昇させることができる。
上述したように高信頼性かつ小型の圧電アクチュエータ1を用いた音響発生器10を含む構成とされていることから、耐久性に優れ、長期間安定して駆動することができる。また、筐体70を備えることで、低周波数の音圧を上昇させることができる。
次に、本発明の圧電アクチュエータの具体例について説明する。
以下に示すように、圧電アクチュエータを作製した。
圧電素子は、長さが23.5mm、幅が3.3mm、厚みが0.5mmの長尺状とした。また、圧電素子は、厚みが30μmの圧電体層と内部電極とが交互に積層された構造とし、圧電体層の総数は16層とした。圧電体層は、Zrの一部をSbで置換したチタン酸ジルコン酸鉛で形成した。内部電極は、銀パラジウムの合金を用いた。
銀パラジウムからなる導電性ペーストが印刷されたセラミックグリーンシートを積層した後、加圧密着させ、所定の温度で脱脂を行った後、1000℃で焼成を行い、積層焼結体を得た。
次に、銀からなる導電性ペーストを用いて表面電極を内部電極よりも幅方向の両端で1mmずつ長くなるように印刷し、表面電極を得た。
表面電極を介して、内部電極間(第1の電極間、第2の電極間)に、2kV/mmの電界強度の電圧を印加し、圧電素子に分極を施した。
また、フレキシブル基板は以下のように作製した。まず、ベースフィルムが多数配列されたシート(ベースフィルム用多数個取りシート)としてのポリイミドフィルムに接着剤を用いて配線導体となる銅箔をベースフィルムの両面に貼りつけた。次に、配線導体の導体パターンをフォトリソグラフィー手法にて形成した。圧電素子との接合領域の配線導体の端部は櫛歯状の形状とした。フレキシブル基板と圧電素子との重なる領域内に、スルーホール導体用の貫通孔をドリル加工により形成した。次に、電解メッキにより配線導体および貫通孔内壁に同時に銅メッキすることで、スルーホール導体を作製するとともに、配線導体と接合させる。絶縁のためと配線導体保護のため、カバーフィルムとなるポリイミドフィルムを熱硬化性接着剤によりベースフィルム両面に貼り付けた。また、圧電素子との接合領域に形成されたスルーホール導体に蓋をするようにもカバーフィルムを貼り付けた。次に、圧電素子との接合領域および携帯端末等のマザーボードとの接続用の配線導体部にニッケル、金メッキを行った後、補強板となる厚み150μmのポリイミドシート(補強板用多数個取りシート)を熱硬化接着剤により所定の位置に貼り付け、金型プレス加工により所望の形状に打ち抜くことで、フレキシブル基板を作製した。
フレキシブル基板の配線導体と表面電極とを電気的に接続するために、異方性導電粒子を含む異方性導電材を使用した。異方性導電粒子とは、粒径約30μmの導電粒子として、アクリル樹脂からなる粒子本体に下地コートとしてNiメッキを施した金メッキをコートしたものである。異方性導電材としての導電性ペーストは、この異方性導電粒子を合成ゴム系接着剤に分散したペーストであり、スクリーン印刷で表面電極上に印刷した後、乾燥させることで異方性導電材を形成した。フレキシブル基板のスルーホール導体形成位置から異方性導電材を離した位置に形成するため、印刷パターンを接合領域内で2分割した形状とした。フレキシブル基板を圧電素子の接合領域に異方性導電材を介して当接させた状態で、加熱加圧することで異方性導電材を軟化流動させ、両者を接合し圧電アクチュエータを作製した。なお、加熱加圧は圧電素子に形成した異方性導電材と同様に2分割した圧子でフレキシブル基板の補強板側から実施し、スルーホール導体に応力を加えることなく、かつ異方性導電材全体を加熱加圧して本発明実施例の圧電アクチュエータを作製した。
一方、比較例として、同一のフレキシブル基板および、圧電素子を使用し、異方性導電材および加熱加圧用の圧子を2分割せず、異方性導電材をスルーホール導体から離さずに設け、接合時にスルーホール導体に応力を加えた圧電アクチュエータを作製した。
これらの圧電アクチュエータに対して、まず、フレキシブル基板の引き剥がし強度確認を各20個行った。比較例の圧電アクチュエータでは平均5Nであったが、本発明実施例の圧電アクチュエータでは平均10Nと約2倍の強度であることが確認できた。
次に、それぞれの圧電アクチュエータを振動板に貼り付けて、1kHzの周波数で、実効値±10Vrmsの正弦波信号を印加する、駆動試験を実施した。どちらの圧電アクチュエータも振動板の変位量が4μmの振動が確認できた。その後、実効値±10Vrmsのノイズ信号を168時間連続で印加する信頼性試験を行った。試験後、比較例の圧電アクチュエータではフレキシブル基板を介した静電容量測定の値が0nFであったが、本発明実施例の圧電アクチュエータでは、2,500nFの静電容量が確認された。比較例の圧電アクチュエータの内部を解析してみると、フレキシブル基板のスルーホール導体が断線しており、電圧がかかっていなかった。これに対し本発明の圧電アクチュエータはスルーホール導体の断線は見られなかった。比較例の圧電アクチュエータについては、スルーホール導体に応力を加えることにより、導体にマイクロクラックが発生し、信頼性試験をすることで完全に断線したものと推定することができる。
本発明の圧電アクチュエータを用いることで、フレキシブル基板と圧電素子の接合強度が高く、かつ連続駆動した場合でもフレキシブル基板のスルーホール導体が断線することがない高い信頼性を有することが確認できた。
1:圧電アクチュエータ
11:圧電素子
12:内部電極
13:圧電体層
14:積層体
15:表面電極
2:フレキシブル基板
21:ベースフィルム
22:配線導体
23:カバーフィルム
25:スルーホール導体
26:補強板
3:導電性接合材
31:導電粒子
32:樹脂接着剤
81:振動板
82:接合部材
91:ディスプレイ
92:筐体
921:筐体本体
922:振動板
93:接合材
10:音響発生器
20:振動板
30:枠体
301:上枠部材
302:下枠部材
40:樹脂層
50:電子機器
60:電子回路
70:筐体
80:音響発生装置
11:圧電素子
12:内部電極
13:圧電体層
14:積層体
15:表面電極
2:フレキシブル基板
21:ベースフィルム
22:配線導体
23:カバーフィルム
25:スルーホール導体
26:補強板
3:導電性接合材
31:導電粒子
32:樹脂接着剤
81:振動板
82:接合部材
91:ディスプレイ
92:筐体
921:筐体本体
922:振動板
93:接合材
10:音響発生器
20:振動板
30:枠体
301:上枠部材
302:下枠部材
40:樹脂層
50:電子機器
60:電子回路
70:筐体
80:音響発生装置
Claims (20)
- 内部電極および圧電体層が積層された板状の積層体、ならびに該積層体の一方主面に前記内部電極と電気的に接続された表面電極を有する圧電素子と、前記表面電極と電気的に接続された配線導体を有するフレキシブル基板と、前記表面電極および前記配線導体を電気的に接続する導電性接合材とを備え、
前記フレキシブル基板は前記圧電素子と重なる領域にスルーホール導体を有しており、平面透視したときに前記スルーホール導体の周囲の該スルーホール導体から離れた位置に前記導電性接合材による前記フレキシブル基板と前記圧電素子との接合領域が設けられていることを特徴とする圧電アクチュエータ。 - 前記接合領域が複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
- 前記積層体の一方主面が矩形状であり、前記接合領域が前記一方主面の長さ方向に離れて設けられていることを特徴とする請求項2に記載の圧電アクチュエータ。
- 前記積層体の一方主面が矩形状であり、前記表面電極が、第1表面電極、第2表面電極および第3表面電極を含み、前記第2表面電極および前記第3表面電極が前記一方主面の幅方向に互いに離れて設けられており、前記第1表面電極が前記一方主面の長さ方向に前記第2表面電極および前記第3表面電極から離れて設けられており、
前記接合領域が、第1の接合領域、第2の接合領域および第3の接合領域を含み、前記第1の接合領域が前記第1表面電極上に設けられており、前記第2の接合領域が前記第2表面電極上に設けられており、前記第3の接合領域が前記第3表面電極上に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の圧電アクチュエータ。 - 前記フレキシブル基板の配線導体は、前記スルーホール導体に接続された第1配線導体と、前記スルーホール導体に接続されていない第2配線導体および第3配線導体とを含み、前記第1表面電極が前記第1の接合領域を介して前記第1配線導体と接続されており、前記第2表面電極が前記第2の接合領域を介して前記第2配線導体と接続されており、前記第3表面電極が前記第3の接合領域を介して前記第3配線導体と接続されていることを特徴とする請求項4に記載の圧電アクチュエータ。
- 前記積層体の一方主面が矩形状であり、前記表面電極が、第1表面電極、第2表面電極および第3表面電極を含み、前記第2表面電極および前記第3表面電極が前記一方主面の幅方向に互いに離れて設けられており、前記第1表面電極が前記一方主面の長さ方向に前記第2表面電極および前記第3表面電極から離れて設けられており、
前記接合領域が、第1の接合領域および第2の接合領域を含み、前記第1の接合領域が前記第1表面電極上に設けられており、前記第2の接合領域が前記第2表面電極上および前記第3表面電極上に跨がって設けられていることを特徴とする請求項2に記載の圧電アクチュエータ。 - 前記フレキシブル基板の配線導体は、前記スルーホール導体に接続された第1配線導体と、前記スルーホール導体に接続されていない第2配線導体とを含み、前記第1表面電極が前記第1の接合領域を介して前記第1配線導体と接続されており、前記第2表面電極および前記第3表面電極が前記第2の接合領域を介して前記第2配線導体と接続されていることを特徴とする請求項6に記載の圧電アクチュエータ。
- 前記積層体の一方主面が矩形状であり、前記接合領域が前記一方主面の幅方向に延びており、平面透視したときに帯状をなしていることを特徴とする請求項2に記載の圧電アクチュエータ。
- 前記積層体の一方主面が矩形状であり、複数の前記接合領域が前記一方主面の幅方向に間隔を置いて並んで設けられていることを特徴とする請求項2に記載の圧電アクチュエータ。
- 平面透視したときに、前記一方主面の前記スルーホール導体と重なる領域には、前記圧電体層の表面が露出していることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
- 前記導電性接合材は、前記接合領域より前記フレキシブル基板が前記圧電素子から延出した領域にまで延びて設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
- 前記スルーホール導体の前記圧電素子に面する側がカバーフィルムで覆われていることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
- 前記導電性接合材が異方性導電材であることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
- 前記表面電極と接合される前記配線導体の端部が櫛歯状であることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
- 請求項1乃至請求項14のいずれかに記載の圧電アクチュエータと、前記積層体の前記他方主面に接合された振動板とを有することを特徴とする圧電振動装置。
- 請求項1乃至請求項14のうちのいずれかに記載の圧電アクチュエータと、電子回路と、ディスプレイと、筐体とを有しており、前記積層体の他方主面が前記ディスプレイまたは前記筐体に接合されていることを特徴とする携帯端末。
- 請求項1乃至請求項14のいずれかに記載の圧電アクチュエータと、該圧電アクチュエータが取り付けられており、該圧電アクチュエータの振動によって振動する振動板と、該振動板の外周部に設けられた枠体とを有することを特徴とする音響発生器。
- 前記圧電アクチュエータおよび前記振動板の表面の少なくとも一部を覆うように設けられた樹脂層を有することを特徴とする請求項17に記載の音響発生器。
- 請求項17または請求項18に記載の音響発生器と、該音響発生器を収容する筐体とを備えることを特徴とする音響発生装置。
- 請求項17または請求項18に記載の音響発生器と、該音響発生器に接続された電子回路と、該電子回路および前記音響発生器を収容する筐体とを備え、前記音響発生器から音響を発生させる機能を有することを特徴とする電子機器。
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JPH11151239A (ja) * | 1997-11-20 | 1999-06-08 | Toshiba Corp | 超音波プローブ |
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