JP2018125605A - 圧電アクチュエータ、圧電振動装置および電子機器 - Google Patents

圧電アクチュエータ、圧電振動装置および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 温度上昇を低減させ、特性の変動を抑制した圧電アクチュエータ、圧電振動装置および電子機器を提供する。
【解決手段】 圧電アクチュエータ10は、圧電素子1と、圧電素子1から延出されて外部回路と接続される外部接続領域21および外部接続領域21を除いた素子接続領域22を有しているフレキシブル基板2とを備え、フレキシブル基板2は配線導体24を有しており、配線導体24は、圧電素子1の表面電極と導電性接合材3を介して電気的に接続された接続部241を有し、接続部241から外部接続領域21に向かって引き出されているとともに接続部241から素子接続領域22の側面にも引き出された部位(延出部242)を有している。
【選択図】 図1

Description

本開示は、圧電アクチュエータ、圧電振動装置および電子機器に関するものである。
単層の圧電体、または圧電体層と内部電極とが複数積層された積層体を備えた圧電素子が知られている。このような圧電素子は、圧電アクチュエータ等の変位デバイスや振動デバイスに用いられている(特許文献1を参照)。
特許第5676043号公報
PZT等の圧電体は連続駆動時に誘電損失により自己発熱する。また、圧電体は温度によって特性が変化する性質がある。したがって、圧電アクチュエータは連続駆動によって特性が変動するという問題がある。
本開示は上記の事情に鑑みてなされたもので、温度上昇を低減させ、特性の変動を抑制した圧電アクチュエータ、圧電振動装置および電子機器を提供することを目的とする。
本開示の圧電アクチュエータは、圧電素子と、該圧電素子から延出されて外部回路と接続される外部接続領域および該外部接続領域を除いた素子接続領域を有しているフレキシブル基板とを備え、該フレキシブル基板は配線導体を有しており、該配線導体は、前記表面電極と導電性接合材を介して電気的に接続された接続部を有し、該接続部から前記外部接続領域に向かって引き出されているとともに前記接続部から前記素子接続領域の側面にも引き出された部位を有している。
また本開示の圧電振動装置は、上記の圧電アクチュエータと、該圧電アクチュエータを構成する前記圧電素子の下面が取り付けられた振動板とを備えていることを特徴とする。
また本開示の電子機器は、上記の圧電アクチュエータと、該圧電アクチュエータに接続された電子回路と、前記圧電アクチュエータおよび前記電子回路を収容する筐体とを備えていることを特徴とする。
本開示の圧電アクチュエータによれば、熱伝導率の高い配線導体から空気中へとより多くの熱を放出でき、特性が変動しにくい圧電アクチュエータを得ることができる。
(a)は圧電アクチュエータの実施形態の一例を示す概略斜視図であり、(b)は(a)に示すA−A線で切断した概略断面図である。 図1に示す圧電素子の例を示しており、(a)は圧電体の単層構造、(b)は内部電極と圧電体層との積層構造を示している。 (a)は素子接続領域における配線導体のパターン形状の一例を示す一部省略平面図であり、(b)は素子接続領域における配線導体のパターン形状の他の例を示す一部省略平面図である。 素子接続領域における配線導体のパターン形状の他の例を示す一部省略平面図である。 圧電振動装置の実施形態の一例を示す概略斜視図である。 電子機器の実施形態の一例を示すブロック図である。
圧電アクチュエータの実施形態の一例について、図面を参照して詳細に説明する。
図1(a)は圧電アクチュエータの実施形態の一例を示す概略斜視図であり、図1(b)は図1(a)に示すA−A線で切断した概略断面図である。図2は、図1に示す圧電素子の例を示しており、(a)は圧電体の単層構造、(b)は内部電極と圧電体層との積層構造を示している。図3は、(a)は素子接続領域における配線導体のパターン形状の一例を示す一部省略平面図であり、(b)は素子接続領域における配線導体のパターン形状の他の例を示す一部省略平面図である。
図1に示す圧電アクチュエータ10は、圧電素子1と、圧電素子1から延出されて外部回路と接続される外部接続領域21および外部接続領域21を除いた素子接続領域22を有しているフレキシブル基板2とを備え、フレキシブル基板2は配線導体24を有しており、配線導体24は、圧電素子1の表面電極と導電性接合材3を介して電気的に接続された接続部241を有し、接続部241から外部接続領域21に向かって引き出されているとともに接続部241から素子接続領域22の側面にも引き出された部位(延出部242)を有している。
圧電アクチュエータ10は圧電素子1を備えている。この圧電素子1は、図2(a)に示すような圧電体11の上面に表面電極12を備えたものであってもよく、図2(b)に示すような内部電極13および圧電体層14が上下方向に積層された積層体15の上面に、内部電極13と電気的に接続された表面電極16を備えたものであってもよい。
図2(a)に示す圧電素子1では、板状の圧電体11の上面に設けられた表面電極121および下面に設けられた表面電極122が、圧電体11を挟んで互いに対向する領域を有するように配置され、さらに下面に設けられた表面電極122は圧電体11の上面まで引き回されている。そして、表面電極121、122が後述するフレキシブル基板2の配線導体24とそれぞれ電気的に接続される。
圧電体11は、圧電特性を有するセラミックスからなるもので、このようなセラミックスとして、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)からなるペロブスカイト型酸化物、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)などを用いることができる。
圧電体11の長さは、例えば5mm〜60mmに設定される。圧電体11の幅は、例えば1mm〜50mmに設定される。圧電体11の厚みは、例えば0.05mm〜3.0mmに設定される。
また、表面電極121、122としては、例えば銀または銀を最も多く含む導電性材料からなり、厚みは例えば1〜15μmに設定される。
一方、図2(b)は、圧電素子1が、内部電極13および圧電体層14が上下方向に積層された積層体15の上面に内部電極13と電気的に接続された表面電極16を備えている構成を示している。
図2(b)に示す圧電素子1を構成する積層体15は、内部電極13および圧電体層14が積層されて板状とされてなるものである。複数の内部電極13が積層方向に重なる活性部とそれ以外の不活性部とを有し、例えば長方形状、長尺板状などに形成されている。携帯端末のディスプレイまたは筐体に取り付ける圧電アクチュエータ10の場合には、積層体15の長さとしては、例えば18mm〜28mm、好ましくは22mm〜25mmに設定される。積層体15の幅は、例えば1mm〜6mm、好ましくは3mm〜4mmに設定される。積層体15の厚みは、例えば0.2mm〜1.0mm、好ましくは0.4mm〜0.8mmに設定される。
積層体15を構成する内部電極13は、圧電体層14を構成するセラミックスと同時焼成されてなるもので、第1の内部電極131および第2の内部電極132からなる。例えば、圧電体層14と交互に積層され、積層順に第1の内部電極131および第2の内部電極132が配置される。内部電極13の材料として、例えば低温焼成が可能な銀や銀−パラジウム合金を主成分とする導体、あるいは銅、白金などを含む導体を用いることができるが、これらにセラミック成分やガラス成分を含有させてもよい。
第1の内部電極131および第2の内部電極132の端部がそれぞれ積層体15の対向する一対の側面に互い違いに導出されている。携帯端末のディスプレイまたは筐体に取り付ける圧電アクチュエータの場合には、内部電極13の長さは、例えば17mm〜25mm、好ましくは21mm〜24mmに設定される。内部電極13の幅は、例えば1mm〜5mm、好ましくは2mm〜4mmに設定される。内部電極13の厚みは、例えば0.1〜5μmに設定される。
積層体15を構成する圧電体層14は、圧電特性を有するセラミックスからなるもので、このようなセラミックスとして、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)からなるペロブスカイト型酸化物、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)などを用いることができる。圧電体層14の1層の厚みは、低電圧で駆動させるために、例えば0.01〜0.1mmに設定することが好ましい。また、大きな屈曲振動を得るために、200pm/V以上の圧電d31定数を有することが好ましい。
積層体15の少なくとも上面には、内部電極13と電気的に接続された表面電極16が設けられている。図示しないが、表面電極は、例えば大きな面積の第1の表面電極161および小さな面積の第2の表面電極162で構成されている。そして、第1の表面電極161は第1の内部電極131と電気的に接続され、第2の表面電極162は第2の内部電極132と電気的に接続されている。携帯端末のディスプレイまたは筐体に取り付ける圧電アクチュエータ10の場合には、第1の表面電極161の長さは、例えば17mm〜23mm、好ましくは19mm〜21mmに設定される。第1の表面電極161の幅は、例えば1mm〜5mm、好ましくは2mm〜4mmに設定される。第2の表面電極162の長さは、例えば1mm〜3mmに設定される。第2の表面電極162の幅は第1の表面電極161と同様とされる。
なお、小さな面積の第3の表面電極(図示せず)をさらに設け、第2の表面電極162を積層体15の上側の領域に配置された第2の内部電極132と電気的に接続し、第3の表面電極を積層体15の下側の領域に配置された第2の内部電極132と電気的に接続してもよい。この場合の第2の表面電極162および第3の表面電極の幅は、例えば0.5mm〜1.5mmとされる。
また、圧電アクチュエータ10は、圧電素子1と外部回路とを電気的に接続するための
フレキシブル基板2を備えている。このフレキシブル基板2は、圧電素子1の表面電極12,16と電気的に接続されている。
フレキシブル基板2は、圧電素子1から延出されて外部回路と接続される外部接続領域21および外部接続領域21を除いた素子接続領域22を有している。ここで、素子接続領域22とは、平面視したときに圧電素子1と重なる領域のことを意味し、外部接続領域21とは、平面視したときに圧電素子1と重ならない領域のことを意味している。
このフレキシブル基板2は、ベースフィルム23と、ベースフィルム23の下面に設けられた配線導体24と、素子接続領域22およびその近傍を除いて配線導体24を覆うカバーフィルム25とを有している。具体的には、フレキシブル基板2は、ポリイミド、フォトソルダーレジストの絶縁体などからなるベースフィルム23、ベースフィルム23の下面に設けられた銅、金等の導電体などからなる配線導体24、および圧電素子1の近傍を除いて配線導体24を覆うように設けられたポリイミド、フォトソルダーレジストの絶縁体などからなるカバーフィルム25を有している。そして、フレキシブル基板2は導電性接合材3を介して圧電素子1に接合され、配線導体24が導電性接合材3を介して表面電極12、16と電気的に接続されている。
このフレキシブル基板2は、一方の端部で圧電素子1と導電性接合材3により接合され、他方の端部(コネクタ接続部26)で例えばコネクタと接続されている。
導電性接合材3は、導電性接着剤やはんだ等が用いられるが、好ましくは導電性接着剤であるのがよい。例えばアクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、あるいは合成ゴムなどの樹脂中に金、銅、ニッケル、または金メッキした樹脂ボールなどからなる導体粒子を分散させてなる導電性接着剤を用いることで、半田に比べて振動によって生じる応力を低減することができる。より好ましくは、導電性接着剤の中でも異方性導電材であるのがよい。異方性導電材は、電気的接合を担う導電粒子と接着を担う樹脂接着剤からなる。具体的には、一つの導電粒子が表面電極12、16と配線導体24とに接しているのがよく、表面電極12、16と配線導体24との間にあるそれぞれの導電粒子が表面電極12、16と配線導体24とに接しているのがよい。この異方性導電材は、厚み方向には導通が取れ、面内方向には絶縁が取れるため、狭ピッチの配線においても異極の表面電極間で電気的にショートすることをなくすることができる。
配線導体24は、外部接続領域21の延びる長手方向に沿って、図に示す例では2本並んで設けられている。この配線導体24の外部接続領域21における幅(長手方向に垂直な方向の幅)は、例えば0.3mm〜1.0mmに設定される。
また、配線導体24は圧電素子1の表面電極12、16と導電性接合材3を介して電気的に接続された接続部241を有していて、この接続部241の幅(前記長手方向に垂直な方向の幅)は外部接続領域21における幅の例えば1.5〜3倍の範囲に設定される。
素子接続領域22において、配線導体24は接続部241から外部接続領域21に向かって引き出されている。さらに、図3に示すように、素子接続領域22において、配線導体24は接続部241から素子接続領域22の側面にも引き出された部位(延出部242)を有している。言い換えれば、配線導体24は接続部241から突出する部位(延出部242)を有している。
ここで、配線導体24は接続部241から素子接続領域22の側面にも引き出された部位(延出部242)を有しているとは、接続部241から外部接続領域21に向かって引き出されて最終的に外部接続領域21に沿って延びてコネクタ接続部26へとつながる部
分とは別に、フレキシブル基板2の側面まで引き出された部位を有していることを意味する。
このような構成によれば、熱伝導率の高い配線導体24から空気中へとより多くの熱を放出できる。そして、圧電体の温度特性により変動しやすい圧電アクチュエータ10の特性変動を抑制して、特性が変動しにくい圧電アクチュエータ10を得ることができる。なお、導電性接合材3を介しての短絡の可能性および外部回路への接触の可能性を抑制しつつ放熱効果を得られる点で、延出部242の幅は接続部241の幅よりも狭くするのがよい。
また、図3(a)および図3(b)は、2本の配線導体24のそれぞれに接続部241から素子接続領域22の側面にも引き出された部位(延出部242)を有しているが、両方に限らず片方のみに延出部242がある構成であってもよい。
図3(a)では、配線導体24が接続部241からフレキシブル基板2の幅方向(圧電素子1の長手方向)に向かって引き出されるように延出部242が設けられている。
これに対し、図3(b)では、配線導体24が接続部241から外部接続領域22とは反対側に位置する素子接続領域22の側面に向かって引き出されるように延出部242が設けられている。言い換えると、フィレキシブル基板2の長手方向の端面(圧電素子1の幅方向)に向かって真っすぐに引き出されるように延出部242が設けられている。この構成によれば、素子接続領域22における外部接続領域22側の熱は外部接続領域22側に向かう配線導体24により放熱され、反対側の熱は延出部242により放熱されるので、この配置により放熱効果を高めることができる。なお、この場合においても、導電性接合材3を介しての短絡の可能性および外部回路への接触の可能性を抑制しつつ放熱効果を得られる点で、延出部242の幅は接続部241の幅よりも狭くするのがよい。この延出部242は、例えば0.3mm〜1.0mmに設定される。
なお、延出部242がフレキシブル基板2の側面に対して斜めに引き出されると、側面までの距離が長くなって放熱効率が低下することから、側面に対して垂直であって、側面に向かって真っ直ぐに引き出されるのがよい。
また、図4に示すように、接続部241は、櫛歯状の形状であってもよく、これにより導電性接合材3との接合強度を高めることができる。
なお、図では、フレキシブル基板2がL字状の形状になっているが、このような形状に限られず、表面電極12、16の配線導体24との位置関係で適した形状であればよく、直線状であってもよい。
次に、圧電素子1が積層構造の場合の圧電アクチュエータ10の製造方法の一例について説明する。
まず、圧電体層14となるセラミックグリーンシートを作製する。具体的には、圧電セラミックスの仮焼粉末と、アクリル系,ブチラール系等の有機高分子からなるバインダーと、可塑剤とを混合してセラミックスラリーを作製する。そして、ドクターブレード法、カレンダーロール法等のテープ成型法を用いることにより、このセラミックスラリーを用いてセラミックグリーンシートを作製する。圧電セラミックスとしては圧電特性を有するものであればよく、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)からなるペロブスカイト型酸化物等を用いることができる。また、可塑剤としては、フタル酸ジブチル(DBP),フタル酸ジオクチル(DOP)等を用いることができる。
次に、内部電極13となる導電性ペーストを作製する。具体的には、銀−パラジウム合金の金属粉末にバインダーおよび可塑剤を添加混合することによって導電性ペーストを作製する。この導電性ペーストを上記のセラミックグリーンシート上に、スクリーン印刷法を用いて内部電極13のパターンで塗布する。さらに、この導電性ペーストが印刷されたセラミックグリーンシートを複数枚積層し、所定の温度で脱バインダー処理を行なった後、900〜1200℃の温度で焼成し、平面研削盤等を用いて所定の形状になるよう研削処理を施すことによって、交互に積層された内部電極13および圧電体層14を備えた積層体15を作製する。
積層体15は、上記の製造方法によって作製されるものに限定されるものではなく、内部電極13と圧電体層14とを複数積層してなる積層体を作製できれば、どのような製造方法によって作製されてもよい。
その後、銀を主成分とする導電粒子とガラスとを混合したものに、バインダー,可塑剤および溶剤を加えて作製した銀ガラス含有導電性ペーストを、表面電極16のパターンで積層体15の主面および側面にスクリーン印刷法等によって印刷して乾燥させた後、650〜750℃の温度で焼き付け処理を行ない、表面電極16を形成する。
なお、表面電極16と内部電極13とを電気的に接続する場合、圧電体層14を貫通するビアを形成して接続しても、積層体15の側面に側面電極を形成しても良く、どのような製造方法によって作製されてもよい。
次に、フレキシブル基板2を作製する。まず、ベースフィルム23となるシート(ベースフィルム用多数個取りシート)の上に板状の導体を貼り、エッチングまたは機械加工等によりこの導体をパターンニングして配線導体24を形成する。このとき、配線導体24には、表面電極16との接続部241からコネクタ接続部26へと延びる線状部分の他に、表面電極16との接続部241から延びる直線状の延出部242を設ける。この直線状の延出部242は、フレキシブル基板2の端(側面または端面)まで到達させる。配線導体24の上からカバーフィルム25となるになるシート(カバーフィルム用多数個取りシート)を貼り付け、フレキシブル基板2が多数配列されたシート(フレキシブル基板用多数個取りシート)を用意する。そして、フレキシブル基板2をシートからプレス金型等を用いて切り離して個片にして、最終形状に加工される。
場合によっては、ベースフィルム23となるシートの上に、緩衝材を貼り合わせてもよい。
次に、導電性接合材3(導電性接着剤)を用いて、フレキシブル基板2を圧電素子1に接続固定(接合)する。
まず、圧電素子1の所定の位置に導電性接着剤用ペーストをスクリーン印刷等の手法を用いて塗布形成する。その後、フレキシブル基板2を当接させた状態で導電性接着剤用ペーストを硬化させることにより、フレキシブル基板2を圧電素子1に接続固定する。なお、導電性接着剤用ペーストは、フレキシブル基板2側に塗布形成しておいてもよい。
導電性接着剤を構成する樹脂が熱可塑性樹脂からなる場合は、導電性接着剤を圧電素子1またはフレキシブル基板2の所定の位置に塗布形成した後、圧電素子1とフレキシブル基板2とを導電性接着剤を介して当接させた状態で加熱加圧することで、熱可塑性樹脂が軟化流動し、その後常温に戻すことで、再び熱可塑性樹脂が硬化し、フレキシブル基板2が圧電素子1に接続固定され、圧電アクチュエータ10が作製される。
なお、導電性接合材3として異方性導電材を用いる場合は、近接する導電粒子が接触しないように加圧量を制御する必要がある。また、上述では、導電性接着剤を圧電素子1またはフレキシブル基板2に塗布形成する手法を示したが、予めシート状に形成された導電性接着剤のシートを圧電素子1とフレキシブル基板2との間に挟んだ状態で加熱加圧して接合してもよい。
次に、圧電振動装置の実施形態の一例について説明する。
図5に示すように、本例の圧電振動装置30は、上述の圧電アクチュエータ10と、圧電アクチュエータ10を構成する圧電素子1の下面に接合された振動板4とを有するものである。なお、図では、フレキシブル基板2は省略している。
振動板4は、例えば矩形状の薄板である。振動板4は、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリイミド、ポリプロピレン等の樹脂フィルム、ガラス等の剛性および弾性が大きい材料を好適に用いて形成することができる。また、振動板4の厚みは、例えば0.4mm〜1.5mmに設定される。
圧電アクチュエータ10を構成する圧電素子1の下面が、接合部材5を介して振動板4に接合されている。なお、振動板4に圧電素子1の下面の全面が接合されていてもよく、圧電素子1の下面の一部が接合されていなくてもよい。接合部材5の上面(図の+z方向側の主面)には圧電素子1の下面(図の−z方向側の主面)が全体的に固着され、接合部材5の下面(図の−z方向側の主面)には振動板4の上面(図の+z方向側の主面)の一部が固着されている。
接合部材5は、振動板4よりも柔らかく変形しやすいもので形成され、振動板4よりもヤング率が小さい。すなわち、接合部材5は、圧電アクチュエータ10の駆動によって振動板4を振動させたときに変形可能であり、同じ力が加わったときに、振動板4よりも大きく変形するものである。接合部材5として、例えばフィルム状の形状を有するものが挙げられる。
変形可能な接合部材5で圧電アクチュエータ10を構成する圧電素子1と振動板4とを接合することで、圧電アクチュエータ10から振動が伝達されたとき、変形可能な接合部材が振動板4よりも大きく変形する。このとき、振動板4から反射される逆位相の振動を変形可能な接合部材5で緩和することができるので、圧電アクチュエータ10が周囲の振動の影響を受けずに振動板4へ強い振動を伝達させることができる。
中でも、接合部材5の少なくとも一部が粘弾性体で構成されていることで、圧電アクチュエータ10からの強い振動を振動板4へ伝える一方、振動板4から反射される弱い振動を接合部材5が吸収することができる。例えば、不織布等からなる基材の両面に粘着剤が付着された両面テープや、弾性を有する接着剤を含む構成の接合部材5を用いることができ、これらの厚みとしては例えば10μm〜2000μmのものを用いることができる。
このような構成を備える圧電振動装置30は、電気信号を加えることによって圧電アクチュエータ10を屈曲振動させ、それによって、振動板4を振動させる音響発生器として機能する。なお、振動板4の長さ方向における端部または振動板4の周縁部を、図示せぬ支持部材によって支持しても構わない。
このような圧電振動装置30は、駆動時の変位特性の変動が抑制された圧電アクチュエータ10を用いて構成されていることから、振動時の変位や発生力の変動を抑制した圧電
振動装置とすることができる。
次に、電子機器の実施形態の一例について説明する。
図6は、電子機器50の実施形態の一例を示す図である。なお、図6においては、電子機器50が携帯端末である場合の例を示しており、説明に必要となる構成要素のみを記載し、一般的な構成要素についての記載を省略している。
図6に示すように、本例の電子機器50は、上述の圧電アクチュエータ10と、圧電アクチュエータ10に接続された電子回路60と、圧電アクチュエータ10および電子回路60を収容する筐体70とを備えている。なお、電子機器50としては、圧電アクチュエータ10を筐体70にそのまま収容するもののみならず、圧電アクチュエータ10を振動板に取り付けた圧電振動装置30を筐体70に収容する構成のものも含まれる。
電子機器50は、電子回路60を備えている。電子回路60としては、例えば、コントローラ60aと、送受信部60bと、キー入力部60cと、マイク入力部60dとを含んでいる。さらに、表示部50a(ディスプレイ)に表示させる画像情報や携帯端末によって伝達する音声情報を処理する回路や、通信回路等も含まれる。電子回路60が圧電アクチュエータ10に接続されており、電子回路60から入力された音声信号に基づいて圧電アクチュエータ10が振動する。
また、電子機器50は、表示部50aと、アンテナ50bとを備えている。また、電子機器50は、これら各デバイスを収容する筐体70を備えている。なお、図6では、1つの筐体70にコントローラ60aをはじめとする各デバイスがすべて収容されている状態をあらわしているが、各デバイスの収容形態を限定するものではない。本実施形態では、少なくとも電子回路60と圧電アクチュエータ10とが、1つの筐体70に収容されていればよい。
コントローラ60aは、電子機器50の制御部である。送受信部60bは、コントローラ60aの制御に基づき、アンテナ50bを介してデータの送受信などを行う。キー入力部60cは、電子機器50の入力デバイスであり、操作者によるキー入力操作を受け付ける。キー入力部60cは、ボタン状のキーであってもよいし、表示部50aと一体となっているタッチパネルであってもよい。マイク入力部60dは、同じく電子機器50の入力デバイスであり、操作者による音声入力操作などを受け付ける。表示部50aは、電子機器50の表示出力デバイスであり、コントローラ60aの制御に基づき、表示情報の出力を行う。なお、表示部50a(ディスプレイ)は、画像情報を表示する機能を有する表示装置であり、例えば、液晶ディスプレイおよび有機ELディスプレイ等の既知のディスプレイを好適に用いることができる。
そして、圧電アクチュエータ10は、ディスプレイ、ディスプレイのカバーまたは筐体70に取り付けられ、これらを振動させることによって、電子機器50における音響出力デバイスとして動作する。なお、圧電アクチュエータ10は、電子回路60のコントローラ60aに接続されており、コントローラ60aによって制御された電圧の印加を受けて振動することとなる。
なお、図6では、電子機器50が携帯端末であるものとして説明を行ったが、電子機器50の種別を問うものではなく、音響を発する機能を有する様々な民生機器に適用されてよい。たとえば、薄型テレビやカーオーディオ機器は無論のこと、音響を発する機能を有する製品、例を挙げれば、掃除機や洗濯機、冷蔵庫、電子レンジなどといった種々の製品に用いられてよい。
このような電子機器50は、駆動時の変位特性の変動が抑制された圧電アクチュエータ10を用いて構成されていることから、音質の優れた高性能の電子機器とすることができる。
1:圧電素子
2:フレキシブル基板
3:導電性接合材
10:圧電アクチュエータ
11:圧電体
12:表面電極
13:内部電極
131:第1の内部電極
132:第2の内部電極
14:圧電体層
15:積層体
16:表面電極
161:第1の表面電極
162:第2の表面電極
21:外部接続領域
22:素子接続領域
23:ベースフィルム
24:配線導体
241:接続部
242:延出部
25:カバーフィルム
26:コネクタ接続部
30:圧電振動装置
50:電子機器

Claims (6)

  1. 圧電体の上面に表面電極を備えた圧電素子と、該圧電素子から延出されて外部回路と接続される外部接続領域および該外部接続領域を除いた素子接続領域を有しているフレキシブル基板とを備え、
    該フレキシブル基板は配線導体を有しており、
    該配線導体は、前記表面電極と導電性接合材を介して電気的に接続された接続部を有し、該接続部から前記外部接続領域に向かって引き出されているとともに前記接続部から前記素子接続領域の側面にも引き出された部位を有していることを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 内部電極および圧電体層が上下方向に積層された積層体の上面に前記内部電極と電気的に接続された表面電極を備えた圧電素子と、該圧電素子から延出されて外部回路と接続される外部接続領域および該外部接続領域を除いた素子接続領域を有しているフレキシブル基板とを備え、
    該フレキシブル基板は配線導体を有しており、
    該配線導体は、前記表面電極と導電性接合材を介して電気的に接続された接続部を有し、該接続部から前記外部接続領域に向かって引き出されているとともに前記接続部から前記素子接続領域の側面にも引き出された部位を有していることを特徴とする圧電アクチュエータ。
  3. 前記配線導体は、前記接続部から前記外部接続領域とは反対側に位置する素子接続領域の側面に向かって引き出されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 前記接続部は、櫛歯状の形状であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちのいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  5. 請求項1乃至請求項4のうちのいずれかに記載の圧電アクチュエータと、前記圧電素子の下面に接合された振動板とを備えていることを特徴とする圧電振動装置。
  6. 請求項1乃至請求項4のうちのいずれかに記載の圧電アクチュエータと、該圧電アクチュエータに接続された電子回路と、前記圧電アクチュエータおよび前記電子回路を収容する筐体とを備えていることを特徴とする電子機器。
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