JP6585821B2 - 音響発生器およびこれを備えた電子機器 - Google Patents

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Description

本開示は、音響発生器およびこれを備えた電子機器に関するものである。
従来から、振動板と、振動板の主面に接合部材を介して接合された積層型圧電素子とを備えた圧電振動装置が知られている。このような圧電振動装置は、音響発生器に応用することもできる(例えば、特許文献1を参照)。
ここで、上述した圧電振動装置および音響発生器は、振動板の主面に垂直な方向を積層方向とするように板状の積層型圧電素子の主面を振動板の主面に接合し、積層型圧電素子にd31モードの変位を生じさせて、積層型圧電素子および振動板に屈曲振動を生じさせるものである。
国際公開第2013/046909号公報
本開示の音響発生器は、圧電体層と内部電極層とが交互に積層された積層体を有する積層型圧電素子と、主面を有する振動板とを備え、前記積層型圧電素子は積層方向が前記振動板の主面に沿って配置されており、前記積層型圧電素子の積層方向の両端部のみが接合材により前記振動板に接合されている。
また、本開示の音響発生器は、圧電体層と内部電極層とが交互に積層された積層体を有
する積層型圧電素子と、主面を有する振動板とを備え、前記積層型圧電素子は積層方向が前記振動板の主面に沿って配置されており、前記積層型圧電素子は、両端部が第1の接合材により前記振動板に接合され、両端部以外の領域が第2の接合材により前記振動板に接合されており、前記第1の接合材と前記第2の接合材とで弾性率が異なっている。
また本開示の電子機器は、上記音響発生器と、該音響発生器に接続された電子回路と、該電子回路および前記音響発生器を収容する筐体とを備えている。
(a)は本実施形態の音響発生器の一例を示す概略斜視図、(b)は(a)に示す音響発生器の概略側面図である。 本実施形態の音響発生器の他の例を示す概略側面図である。 本実施形態の音響発生器の他の例を示す概略側面図である。 本実施形態の音響発生器の他の例を示す概略斜視図である。 本実施形態の電子機器の一例を示すブロック図である。 本実施形態の音響発生器の一例の音圧特性を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本実施形態の音響発生器の一例を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1(a)は本実施形態の音響発生器の一例を示す概略斜視図、図1(b)は図1(a)に示す音響発生器の概略側面図である。図1に示す例の音響発生器10は、圧電体層11と内部電極層12とが交互に積層された積層体13を有する積層型圧電素子1と、主面を有する振動板2とを備え、積層型圧電素子1は積層方向が振動板2の主面に沿って配置されている。
積層型圧電素子1を構成する積層体13は、圧電体層11および内部電極層12が交互に複数積層されてなる活性部と、活性部の外側に位置する積層体13の積層方向両端部に設けられた圧電体層11からなる不活性部とを有している。この積層体13は例えば直方体状に形成され、後述する振動板2の主面上に配置したときに、当該振動板2の主面に垂直な方向の厚みtが例えば1.0〜5.0mm、振動板2の主面に平行な積層方向の長さLが例えば5.0〜50mm、振動板2の主面に平行で積層方向に垂直な方向の幅Wが例えば1.0〜10mmとなるような寸法とされる。
なお、圧電体層11および内部電極層12が交互に積層された積層体13とは、圧電体層11および内部電極層12が交互に複数積層されてなる活性部を含んでいればよいことを意味し、上述のように積層方向の両端部に不活性部がある構成を排除するものではない。
積層体13を構成する圧電体層11は、圧電特性を有するセラミックスで形成されたもので、このようなセラミックスとして、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)からなるペロブスカイト型酸化物、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)などを用いることができる。この圧電体層11の1層の厚みは、低電圧で駆動させるために、例えば0.01〜0.1mmに設定するのがよい。
積層体13を構成する内部電極層12は、圧電体層11を形成するセラミックスと同時焼成されたものである。内部電極層12は、異なる極となる第1の内部電極層121と第2の内部電極層122とからなり、それらの間に挟まれた圧電体層11に駆動電圧を印加するものである。内部電極層12の材料として、例えば低温焼成が可能な銀や銀−パラジウム合金を主成分とする導体、あるいは銅、白金などを含む導体を用いることができるが、これらにセラミック成分やガラス成分を含有させてもよい。この内部電極層12の1層の厚みは、例えば0.1〜5μmとされる。
積層体13は、積層方向の一方の端部および他方の端部に位置する2つの端面と、4つの側面とを有している。4つの側面のうちの対向する一対の側面には、第1の内部電極層121または第2の内部電極層122(第1の内部電極層121および第2の内部電極層122のうちの一方)が導出されている。また、4つの側面のうちの対向する他の一対の側面には、第1の内部電極層121および第2の内部電極層122の両方の端面が露出している。
積層体13における第1の内部電極層121または第2の内部電極層122が導出された対向する一対の側面には、それぞれ外部電極層14が設けられている。この一対の外部電極層14は、例えばAgやCuなど金属の金属を含んだ導電性ペーストを焼き付けたものからなり、積層体13の対向する側面に活性部から不活性部にかけてそれぞれ設けられている。ここで、外部電極層14を積層体13の側面に垂直な横断面で見たときに、外部電極層14の厚みは例えば5〜70μmとされる。
なお、図示しないが、積層体13の側面の一部あるいは全体を取り囲むように被覆層が設けられていてもよい。この被覆層は、積層体13の側面まで達して露出するように設けられた内部電極層12の端部を介して生じるマイグレーションや放電を抑制するために設けられる。また、必要により、外部電極層14の上に導電性接着剤などを介して外部電極板が設けられてもよい。
振動板2は相対的に面積の広い主面(上面)を有していて、当該振動板2の主面(上面)の上に積層型圧電素子1が配置され、接合材3で接合されている。
振動板2は、例えば矩形状の薄板であって、図に示す例では平面視で長方形状になっている。振動板2の形状に特に制限はなく、図に示す例のような長方形状などの多角形板状のもの以外に、円形板状や楕円形板状のものであってもよい。振動板2の材質としては、黄銅、リン青銅、ステンレス等の金属や、ガラスや、アクリル系、ポリカーボネート系等の樹脂や、ポリエチレン、ポリイミド等の樹脂フィルムを好適に用いることができる。例えば、厚み0.4〜1.0mmの強化ガラスで、主面の形状が縦(短手方向)30〜80mm、横(長手方向)80〜150mmの長方形状とされた振動板2を用いることができる。また、厚さ10〜200μmのポリエチレン、ポリイミド等の樹脂フィルムで、主面の形状が縦(短手方向)8〜28mm、横(長手方向)28〜60mmの長方形状とされた振動板2を用いることもできる。
接合材3としては、樹脂系接着剤や、粘弾性体をシート状に成型したものや、基材層と粘弾性体からなる層とを積層した構成のもの(両面テープ)などを用いることができる。これらの材料として、アクリル系、エポキシ系、シリコーン系等の接着剤やゴム系、アクリル系、シリコーン系、ウレタン系等の粘着剤が用いられる。また、基材層としては、アセテートフォーム、アクリルフォーム、セロハン、ポリエチレンフォーム、紙、不織布が用いられる。中でも、接合材3の少なくとも一部が粘弾性体で構成されていることで、積層型圧電素子1からの強い振動を振動板2へ伝える一方、振動板2から反射される弱い振動を接合材3が吸収することができる。接合材3の厚みとしては、例えば0.1mm〜2mmに設定することができる。ただし、接合材3の材質に限定はなく、接合材3が振動板2よりも固く変形し難いもので形成されていても構わず、場合によっては、接合材3を有していない構成であっても構わない。
ここで、積層型圧電素子1は積層方向が振動板2の主面(上面)に沿って配置されている。具体的には、積層型圧電素子1は、振動板2の主面(上面)に平行な方向を積層方向とするように、積層型圧電素子1の複数の側面のうちの一面を振動板2の主面(上面)に接合されている。
図1においては、積層型圧電素子1を構成する積層体13の4つの側面のうち、第1の内部電極層121および第2の内部電極層122の両方の端面が露出している面を振動板2の主面(上面)と対向させて接合している。積層型圧電素子1を構成する積層体13の4つの側面のうち、第1の内部電極層121または第2の内部電極層122のどちらか一方の端面が導出されて外部電極層14が設けられた側面は、振動板2の主面に垂直な位置に配置されている。なお、図示しないが、外部電極層14の端部にリード部材が接合され、リード部材を介して外部回路との電気的な接続がなされている。
そして、積層型圧電素子1が電圧の印加を受けて駆動することによって、振動板2を振動させる。具体的には、積層型圧電素子1が接合材3により振動板2の主面(上面)に接合され、積層型圧電素子1および振動板2は互いに接合材3で拘束されていることから、積層型圧電素子1が積層方向に伸縮しようとすることによって、積層型圧電素子1と振動板2とが屈曲振動するようになっている。
このような構成とすることで、積層型圧電素子1の積層方向(内部電極層12の電極面に垂直な方向)の変位、いわゆるd33モードの変位を振動板2の振動に利用することとなるため、内部電極層12の電極面に沿った方向の変位、いわゆるd31モードの変位と比較して、圧電d定数が大きくなり、積層型圧電素子1の変位量と発生力を向上できる。この効果により、振動板2の屈曲振動を増大できるため、音響発生器10の音圧を向上できる。
なお、図1に示す例では、積層型圧電素子1の側面のうち、振動板2の主面と対向する面の全ての領域が接合材3により接合されているが、図2に示すように、積層型圧電素子1の積層方向の両端部のみが接合材3により振動板2に接合されていてもよい。言い換えると、接合材3は、積層型圧電素子1と振動板2との間の領域の両端部にのみ配置されていてもよい。ここで、両端部(一方の端部および他方の端部)とは、それぞれ積層体13の端から積層方向の長さの3分の1までの距離の範囲内の部位のことを意味する。
接合材3による積層型圧電素子1の拘束領域を両端部のみとすることで、積層型圧電素子1の変位が増加し、振動板2の屈曲振動を増大させることができるため、音響発生器10として用いられたときにおいて当該音響発生器10の音圧を向上できる。
また、図3に示すように、積層型圧電素子1は、両端部が第1の接合材31により振動板2に接合され、両端部以外の領域が第2の接合材32により振動板2に接合されており、第1の接合材31と第2の接合材32とで弾性率が異なっていてもよい。
このような構成とすることで、スプリアス振動が誘発され、第1の接合材31と第2の接合材32の各々と接する積層型圧電素子1のそれぞれの領域の共振が分割され、ダンピングできる。この効果により、音響発生器10における共振周波数付近の音圧レベルのピークが分割、ダンピングされ、ピークやディップを平坦化できるため、音響発生器10の音質を向上できる。
ここで、第2の接合材32の弾性率よりも第1の接合材31の弾性率のほうが大きいのがよい。組合せとして、例えば、第2の接合材32としてシリコーン系の接着剤が挙げられ、第1の接合材31としてアクリル系、エポキシ系の接着剤が挙げられる。
このような構成とすることで、積層型圧電素子1の活性部の伸縮が大きく妨げられることなく、積層型圧電素子1の変位を増幅させつつ、かつピークディップを平坦化できる。したがって、音響発生器10の音圧を向上させ、音質も向上できる。
また、積層型圧電素子1は、振動板2の主面に垂直な方向の厚みtが、振動板2の主面に平行な積層方向の長さLおよび積層方向に垂直な方向の幅Wよりも薄いのがよい。このような構成とすることで、たわみ振動が起こりやすく、振動板2全体を振動させることができるため、基本振動が発生する領域が広いことにより、共振周波数を低周波数側へシフトできる。音響発生器10における基本振動に伴う音圧ピークを低周波数側へシフトできるため、低周波数領域の音圧を向上できる。
また、図1においては、積層型圧電素子1を構成する積層体13の4つの側面のうち、第1の内部電極層121および第2の内部電極層122の両方の端面が露出している面を振動板2の主面(上面)と対向させて接合していたが、図4に示すように、積層型圧電素子1を構成する積層体13の4つの側面のうち、第1の内部電極層121または第2の内部電極層122のどちらか一方の端面が導出されて外部電極層14が設けられた側面を振動板の主面と対向させて接合するようにしてもよい。このとき、例えば、積層型圧電素子1と振動板2とを接合する接合材3を導電性接着剤とし、この導電性接着剤を積層型圧電素子1と振動板2との間からはみ出させるように設け、この導電性接着剤にリード部材を接合するようにしてもよい。また、振動板2が金属からなる構成とし、これにリード部材を接合するようにしてもよい。
次に、本実施形態の音響発生器10の製造方法の一例について説明する。
まず、圧電体層11となるセラミックグリーンシートを作製する。具体的には、圧電セラミックスの仮焼粉末と、アクリル系,ブチラール系等の有機高分子からなるバインダーと、可塑剤とを混合してセラミックスラリーを作製する。そして、ドクターブレード法、カレンダーロール法等のテープ成型法を用いることにより、このセラミックスラリーを用いてセラミックグリーンシートを作製する。圧電セラミックスとしては圧電特性を有するものであればよく、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)からなるペロブスカイト型酸化物等を用いることができる。また、可塑剤としては、フタル酸ジブチル(DBP),フタル酸ジオクチル(DOP)等を用いることができる。
次に、内部電極層12(第1の内部電極層121および第2の内部電極層122)となる導電性ペーストを作製する。具体的には、銀−パラジウム合金の金属粉末にバインダーおよび可塑剤を添加混合することによって導電性ペーストを作製する。この導電性ペーストを上記のセラミックグリーンシート上に、スクリーン印刷法を用いて内部電極層12のパターンで塗布する。さらに、この導電性ペーストが印刷されたセラミックグリーンシートを複数枚積層し、所定の温度で脱バインダー処理を行なった後、900〜1200℃の温度で焼成し、平面研削盤等を用いて所定の形状になるよう研削処理を施すことによって、交互に積層された圧電体層11および内部電極層12を備えた活性部を作製する。不活性部は内部電極層12となる導電性ペーストを塗布していないセラミックグリーンシートを積層することで作製する。活性部と不活性部とを組み合わせることで積層体13を製造する。
なお、積層体13は、上記の製造方法によって作製されるものに限定されるものではなく、圧電体層11と内部電極層12とを複数積層してなる積層体13を作製できれば、どのような製造方法によって作製されてもよい。
次に、外部電極層14を積層体13の側面に設ける。外部電極層14は、例えばAg粉末にガラスやチタン酸ジルコン酸鉛の粉末を混ぜたペーストを、スクリーン印刷を用いて塗布し、例えば550〜650℃の温度で積層体13に焼き付ける。
必要により、外部電極層14の上に、Ag粉末やCu粉末などの導電性の良好な金属粉末を含んだエポキシ樹脂やポリイミド樹脂からなる導電性接着剤や、すず、銀、銅などからなるはんだを介して、銅、鉄、ステンレス、リン青銅等の金属平板からなる外部電極板を接合する。外部電極板として例えば幅方向にスリットの入った形状や網目状にするには、打ち抜き金型で打ち抜くかレーザ加工などの方法を用いればよい。
リード部材は外部との導通をとるためのもので、銅線などが好ましく、はんだ付けするために、銀メッキしてあることが望ましい。外部電極層14との接合部を除いた部位を被覆する場合はポりテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタンなどの樹脂で被覆すればよい。
その後、外部電極層14に0.1〜3kV/mmの直流電界を印加し、積層体13を構成する圧電体層11を分極することによって、積層型圧電素子1が完成する。
そして、振動板2の主面に接合材3を用いて積層型圧電素子1を接合固定することで音響発生器10となる。ここで、接合材3として、例えば嫌気性樹脂接着剤を用いる場合は、振動板2の所定の位置に嫌気性接着剤用ペーストをスクリーン印刷等の手法を用いて塗布形成する。その後、積層型圧電素子1を当接させた状態で圧力を印加し嫌気性接着剤用ペーストを硬化させることにより、積層型圧電素子1を振動板2に接合固定する。なお、嫌気性接着剤用ペーストは、積層型圧電素子1側に塗布形成しておいてもよい。その他の接合材3としては、例えば、加熱硬化型のエポキシ系接着剤等の接着剤を用いることができる。
なお、接合材3を異なった弾性率の2種類の接着剤で構成する場合は、それぞれの所望の領域に異なる弾性率の接着剤を塗布すればよい。また、一方の接着剤を積層型圧電素子1の所定の位置にスクリーン印刷等で塗布し、他方の接着剤を振動板2の所定の位置にスクリーン印刷等で塗布した後、振動板2に積層型圧電素子1を搭載し硬化させてもよい。
次に、音響発生器10を搭載した電子機器の一例について、図5を用いて説明する。図5は、電子機器50の構成を示すブロック図である。なお、図5においては、電子機器50が携帯端末である場合の例を示しており、説明に必要となる構成要素のみを示しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。
図5に示すように、本例の電子機器50は、音響発生器10と、音響発生器10に接続された電子回路60と、電子回路60および音響発生器10を収容する筐体70とを備え、音響発生器10から音響を発生させる機能を有する。なお、本実施形態の電子機器50としては、音響発生器10を筐体70に収容したもののみならず、筐体70の一部が音響発生器10を構成する振動板2となっていてもよい。
電子機器50は、電子回路60を備えている。電子回路60としては、例えば、ディスプレイに表示させる画像情報や携帯端末によって伝達する音声情報を処理する回路や、通信回路等が例示できる。これらの回路の少なくとも1つであってもよいし、全ての回路が含まれていても構わない。また、他の機能を有する回路であってもよい。さらに、複数の電子回路を有していても構わない。なお、電子回路と圧電素子1とは図示しない接続用配線で接続されている。
図に示す電子回路60は、例えば、コントローラ60aと、送受信部60bと、キー入力部60cと、マイク入力部60dとから構成される。電子回路60は、音響発生器10に接続されており、音響発生器10へ音声信号を出力する機能を有している。音響発生器10は電子回路60から入力された音声信号に基づいて音響を発生させる。
また、電子機器50は、表示部50aと、アンテナ50bと、音響発生器10とを備えている。また、電子機器50は、これら各デバイスを収容する筐体70を備えている。なお、図5では、1つの筐体70にコントローラ60aをはじめとする各デバイスがすべて収容されている状態をあらわしているが、各デバイスの収容形態を限定するものではない。本実施形態では、少なくとも電子回路60と音響発生器10とが、1つの筐体70に収容されていればよい。
コントローラ60aは、電子機器50の制御部である。送受信部60bは、コントローラ60aの制御に基づき、アンテナ50bを介してデータの送受信などを行う。キー入力部60cは、電子機器50の入力デバイスであり、操作者によるキー入力操作を受け付ける。キー入力部60cは、ボタン状のキーであってもよいし、表示部50aと一体となっているタッチパネルであってもよい。マイク入力部60dは、同じく電子機器50の入力デバイスであり、操作者による音声入力操作などを受け付ける。表示部50aは、電子機器50の表示出力デバイスであり、コントローラ60aの制御に基づき、表示情報の出力を行うものであり、ディスプレイに相当する。なお、ディスプレイとしては、例えば、液晶ディスプレイおよび有機ELディスプレイ等の既知のディスプレイを好適に用いることができる。
そして、音響発生器10は、電子機器50における音響出力デバイスとして動作する。なお、音響発生器10は、電子回路60のコントローラ60aに接続されており、コントローラ60aによって制御された電圧の印加を受けて音響を発することとなる。
なお、電子機器50として、アンテナなどを介してデータの送受信などを行う通信手段を有する携帯端末について説明を行ったが、電子機器50の種別を問うものではなく、音響を発する機能を有する様々な民生機器に適用されてよい。たとえば、薄型テレビやカーオーディオ機器は無論のこと、音響を発する機能を有する製品、例を挙げれば、掃除機や洗濯機、冷蔵庫、電子レンジなどといった種々の製品に用いられてよい。
次に、本実施形態の音響発生器の具体例について説明する。
積層型圧電素子を以下のようにして作製した。まず、平均粒径が0.4μmのチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)を主成分とする圧電セラミックスの仮焼粉末、バインダーおよび可塑剤を混合したセラミックスラリーを用いてドクターブレード法により厚み50μmの圧電体層となるセラミックグリーンシートを作製した。
次に、銀−パラジウムにバインダーを加えて、内部電極層となる導電性ペーストを作製した。
次に、セラミックグリーンシートの片面に、内部電極層となる導電性ペーストをスクリーン印刷法により印刷し、導電性ペーストが印刷されたセラミックグリーンシートを200枚積層した。また、内部電極層となる導電性ペーストが印刷されたセラミックグリーンシート200枚を中心にして、その上下に、内部電極層となる導電性ペーストが印刷されていないセラミックグリーンシート合計15枚を積層した。そして、980〜1100℃で焼成し、平面研削盤を用いて所定の形状に研削して、積層体を得た。
次に、積層体の表面にAg粉末とガラス成分を含んだペーストをスクリーン印刷で塗布して、約600℃で焼き付けし、外部電極層を幅1.5mm、厚み30μmで形成した。
得られた積層型圧電素子は、積層方向の長さが15mm、幅が2mm、振動板に垂直な方向の厚みが2mmとなる長尺板状のものとした。この積層型圧電素子を、強化ガラスで厚み0.7mm、縦120mm、横50mmとされた振動板の上に、両面テープで接合して、図1に示すような音響発生器を作製した。このとき、積層型圧電素子の積層方向は、ガラス面に対して平行となる。
上記のようにして作製した実施例となる音響発生器の音圧特性を、200Hzから10kHzまでの周波数掃引試験を行い、周波数特性を測定した。その結果を図7のAに示す。
一方、比較例として、以下の音響発生器を作製した。
積層型圧電素子は、実施例と同様の材料で、振動板に沿った方向の長さが23mm、幅が3.3mm、振動板に垂直な方向の厚みが0.8mmの板状としたものを作製した。なお、積層型圧電素子の積層方向は振動板の主面に垂直な方向とし、内部電極層となる導電性ペーストが印刷されたセラミックグリーンシート40枚と、最上層に配置された導電性ペーストが印刷されていないセラミックグリーンシートとから、積層体を作製し、最上層の上面に表面電極を焼き付けて形成するとともに、側面に表面電極と内部電極層とを電気的に接続する外部電極層を焼き付けて形成してなるものとした。
この積層型圧電素子を、実施例と同じ振動板の上に、両面テープで接合して、音響発生器を作製した。このとき、積層型圧電素子の積層方向は、ガラス面に対して垂直となる。
この音響発生器について、上記実施例と同様に音圧特性を測定した。その結果を図6のBに示す。
図6に示す結果によれば、実施例であるAの方が比較例であるBに対して、明らかに変位特性の向上が認められる。
以上のことから、本実施例の構造にすることで、変位を改善できることが確認できた。
1 積層型圧電素子
11 圧電体層
12 内部電極層
13 積層体
14 外部電極層
2 振動板
3 接合材
31 第1の接合材
32 第2の接合材

Claims (5)

  1. 圧電体層と内部電極層とが交互に積層された積層体を有する積層型圧電素子と、主面を有する振動板とを備え、前記積層型圧電素子は積層方向が前記振動板の主面に沿って配置されており、前記積層型圧電素子の積層方向の両端部のみが接合材により前記振動板に接合されている音響発生器。
  2. 圧電体層と内部電極層とが交互に積層された積層体を有する積層型圧電素子と、主面を有する振動板とを備え、前記積層型圧電素子は積層方向が前記振動板の主面に沿って配置されており、前記積層型圧電素子は、両端部が第1の接合材により前記振動板に接合され、両端部以外の領域が第2の接合材により前記振動板に接合されており、前記第1の接合材と前記第2の接合材とで弾性率が異なっている音響発生器。
  3. 前記第2の接合材の弾性率よりも前記第1の接合材の弾性率のほうが大きい請求項に記載の音響発生器。
  4. 前記積層型圧電素子は、前記振動板の主面に垂直な方向の厚みが、前記振動板の主面に平行な前記積層方向の長さおよび前記積層方向に垂直な方向の幅よりも薄い請求項1乃至請求項のうちのいずれかに記載の音響発生器。
  5. 請求項1乃至請求項のうちのいずれかに記載の音響発生器と、該音響発生器に接続された電子回路と、該電子回路および前記音響発生器を収容する筐体とを備えている電子機器。
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