JP2019114959A - 圧電素子、音響発生器および電子機器 - Google Patents

圧電素子、音響発生器および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 共振・反共振周波数付近での振動を抑制できる圧電素子、および音質の向上した音響発生器、電子機器を提供する。【解決手段】 圧電素子1は、複数の第1内部電極111、複数の第2内部電極112、複数の第3内部電極113、複数の圧電体層12が積層されている。また、複数の第1内部電極111は積層体13の積層方向の上側領域に配置され、複数の第2内部電極112は積層体13の積層方向の下側領域に配置され、複数の第3内部電極113は、上側領域および下側領域に配置され、複数の第1内部電極111または複数の第2内部電極112と互い違いに配置されている。また、複数の第1内部電極111および複数の第2内部電極112は、それぞれ相対的に幅の広い長方形状の主電極領域および相対的に幅の狭い引出領域を有していて、複数の第1内部電極111の引出領域1112と複数の第2内部電極112の引出領域1122とは幅が異なっている。【選択図】 図2

Description

本開示は、例えば圧電振動装置や音響発生器として用いることのできる圧電素子およびこれを備えた音響発生器、電子機器に関するものである。
圧電素子は、アクチュエータ、超音波モータ、センサなどに用いられることが知られている(例えば特許文献1を参照)。また、圧電素子を駆動源とした音響発生器も知られている。
特許第6185991号
圧電素子を駆動源とした音響発生器では、圧電素子の共振・反共振の影響により、振動が変化し、音質が悪化する傾向がある。そのため、音響発生器にはさらなる音質の向上が求められている。
本開示は上記の事情に鑑みてなされたもので、共振・反共振周波数付近での振動を抑制できる圧電素子、および音質の向上した音響発生器、電子機器を提供することを目的とする。
本開示の圧電素子は、複数の第1内部電極、複数の第2内部電極、複数の第3内部電極および複数の圧電体層が積層され、長方形状の上面、長手方向の一方端に位置する第1側面および長手方向の他方端に位置する第2側面を有していて、前記複数の第1内部電極および前記複数の第2内部電極が前記第1側面に引き出され、前記複数の第3内部電極が前記第2側面に引き出されている板状の積層体と、前記上面に設けられた第1表面電極、第2表面電極および第3表面電極と、前記第1側面の左側領域に設けられ、前記第1表面電極と前記複数の第1内部電極とを電気的に接続している第1側面電極と、前記第1側面の右側領域に設けられ、前記第2表面電極と前記複数の第2内部電極とを電気的に接続している第2側面電極と、前記第2側面に設けられ、前記第3表面電極と前記複数の第3内部電極とを電気的に接続している第3側面電極とを備え、前記複数の第1内部電極は前記積層体の積層方向の上側領域に配置され、前記複数の第2内部電極は前記積層体の積層方向の下側領域に配置され、前記複数の第3内部電極は前記上側領域および前記下側領域に前記複数の第1内部電極または前記複数の第2内部電極と互い違いに配置されており、前記複数の第1内部電極および前記複数の第2内部電極は、それぞれ相対的に幅の広い長方形状の活性領域および相対的に幅の狭い引出領域を有し、前記複数の第1内部電極の引出領域と前記複数の第2内部電極の引出領域とは幅が異なっている。
また、本開示の音響発生器は、上記の圧電素子と、前記積層体の下面が接合された振動板とを備えている。
また、本開示の電子機器は、上記の圧電素子と、該圧電素子に接続された電子回路と、該電子回路および前記圧電素子を収容する筐体とを備えている。
本開示の圧電素子によれば、共振の対称性が崩れ、共振周波数付近にリップルを発生させることができる。このリップル発生により波形が分割するため、ピークディップの差が小さくなる。したがって、例えば音響発生器用の圧電素子として使用した場合に、音響発生器の音質を向上させることができる。
圧電素子の実施形態の一例を示す概略斜視図である。 圧電素子の一例の分解斜視図である。 圧電素子の他の例の分解斜視図である。 音響発生器の実施形態の一例を示す概略斜視図である。 音響発生器の実施形態の他の例を示す概略断面図である。 電子機器の実施形態の一例の構成を示す図である。
圧電素子の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1および図2に示す例の圧電素子1は、複数の第1内部電極111、複数の第2内部電極112、複数の第3内部電極113および複数の圧電体層12が積層され、長方形状の上面、長手方向の一方端に位置する第1側面および長手方向の他方端に位置する第2側面を有している板状体からなる積層体13を備えている。
例えば、携帯端末のディスプレイまたは筐体に取り付けて使用される圧電素子1の場合には、積層体13の長手方向の長さは、例えば18mm〜28mmとされる。積層体13の幅は、例えば1mm〜6mmとされる。積層体13の厚みは、例えば0.2mm〜2.0mmとされる。
積層体13は、第1内部電極111、第2内部電極112および第3内部電極113のいずれかと圧電体層12とが交互に積層された構造を含んでいる。
積層体13を構成する第1の内部電極111、第2の内部電極112および第3の内部電極113は、圧電体層12を形成するセラミックスと同時焼成により形成されたものである。この形成材料として、例えば銀または銀−パラジウム合金を主成分とする導体、あるいは銅、白金などを含む導体を用いることができるが、これらにセラミック成分やガラス成分を含有させてもよい。
積層体13は、平面視で長方形状の上面、長手方向の一方端に位置する第1側面131および長手方向の他方端に位置する第2側面132を有している。
複数の第1内部電極111および複数の第2内部電極112は積層体13の第1側面131に引き出され、複数の第3内部電極113は積層体13の第2側面132に引き出されている。携帯端末のディスプレイまたは筐体に取り付けて使用される圧電素子の場合には、それぞれの内部電極の主電極領域および引出領域を含んだ最大長さは、例えば17mm〜25mmとされる。それぞれの内部電極の最大幅は、例えば1mm〜5mmとされる。それぞれの内部電極の厚みは、例えば0.1μm〜5.0μmとされる。
積層体13を構成する圧電体層12は、圧電特性を有するセラミックスで形成されたもので、このようなセラミックスとして、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)からなるペロブスカイト型酸化物、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)などを用いることができる。圧電体層12の1層の厚
みは、低電圧で駆動させるために、例えば0.01〜0.1mmに設定される。また、大きな屈曲振動を得るために、200pm/V以上の圧電d31定数を有することができる。
積層体13の上面には、第1表面電極141、第2表面電極142および第3表面電極143が設けられている。第1表面電極141および第2表面電極142は、第3表面電極143と比べて小さい面積とされていて、最終的にこれらは例えば一つのリード部材で電気的に接続されるようになっている。また、相対的に大きな第3表面電極143には、他の一つのリード部材が電気的に接続されるようになっている。
第1側面131の左側領域には第1側面電極151が設けられ、当該第1側面電極151が第1表面電極141と複数の第1内部電極111とを電気的に接続している。積層体13の第1側面131の右側領域には第2側面電極152が設けられ、第2表面電極142と複数の第2内部電極112とを電気的に接続している。
ここで、第1側面131の左側領域とは、第1側面131を正面に見たときの左半分の領域のことである。また、第1側面131の左側領域に第1側面電極151が設けられているとは、左側領域の中に第1側面電極151があることを意味している。一方、第1側面131の右側領域とは、第1側面131を正面に見たときの右半分の領域のことである。また、第1側面131の右側領域に第2側面電極152が設けられているとは、右側領域の中に第2側面電極152があることを意味している。
また、積層体13の第2側面132には第3側面電極153が設けられ、第3表面電極143と複数の第3内部電極113とを電気的に接続している。第3側面電極153は第2側面132の左側や右側に偏らずに設けられている。
そして、複数の第1内部電極111は積層体13の積層方向の上側領域に配置され、複数の第2内部電極112は積層体13の積層方向の下側領域に配置されている。ここで、積層体13の積層方向の上側領域とは積層体の上半分の領域のことであり、積層体13の積層方向の下側領域とは積層体の下半分の領域のことである。
複数の第3内部電極113は、上側領域および下側領域に配置されていて、複数の第1内部電極111または複数の第2内部電極112と互い違いに配置されている。
複数の第1内部電極111および複数の第2内部電極112は、それぞれ相対的に幅の広い長方形状の主電極領域および相対的に幅の狭い引出領域を有している。第1内部電極111は、相対的に幅の広い長方形状の主電極領域1111と相対的に幅の狭い引出領域1112とを有している。一方、第2内部電極112は、相対的に幅の広い長方形状の主電極領域1121と相対的に幅の狭い引出領域1122とを有している。なお、第3内部電極113は特に幅の狭い引出領域を有する必要はなく、長方形状の主電極領域と同じ幅の引出領域を有している。
ここで、第1内部電極111および複数の第2内部電極112の主電極領域とは、積層方向に隣り合う第3内部電極113と対向する面積を大きくとれるように幅広とされた領域のことである。また、第1内部電極111および複数の第2内部電極112の引出領域とは、主として第1側面131に設けられた第1側面電極141または第2側面電極142との接続のために設けられた領域であり、相対的に主電極領域よりも幅を狭くされた領域のことをいう。
複数の第1内部電極111の主電極領域1111と複数の第2内部電極112の主電極
領域1121の幅は例えば2.7〜5.4mmとされ、複数の第1内部電極111の引出領域1112と複数の第2内部電極112の引出領域1122の幅はそれぞれ主電極領域1111、主電極領域1121の例えば0.1〜0.4倍とされる。
そして、複数の第1内部電極111の引出領域1112と複数の第2内部電極112の引出領域1122とは幅が異なっている。図2においては、複数の第1内部電極111の引出領域1112の幅が、複数の第2内部電極112の引出領域1122の幅よりも狭くなっている。
従来、複数の第1内部電極111の引出領域1112と複数の第2内部電極112の引出領域1122とは、同じ幅で設計されていた。これに対し、積層体13の積層方向の上側領域に配置された複数の第1内部電極111の引出領域と、積層体13の積層方向の下側領域に配置された複数の第2内部電極112の引出領域との幅を異ならせることで、共振の対称性が崩れ、共振周波数付近にリップルを発生させることができる。このリップル発生により波形が分割するため、ピークディップの差が小さくなる。したがって、例えば音響発生器に使用した場合に、当該音響発生器の音質を向上させることができる。
なお、第1内部電極111の引出領域1112の幅に対して第2内部電極112の引出領域1122の幅が広い場合の比率(引出領域1122/引出領域1112)は、例えば1.1〜2.0とされる。逆に、第2内部電極112の引出領域1122の幅に対して第1内部電極111の引出領域1112の幅が広い場合の比率(引出領域1112/引出領域1122)も、例えば1.1〜2.0とされる。
ここで、図3に示すように、複数の第1内部電極111の引出領域1112のそれぞれの幅が異なっているとともに、複数の第2内部電極112の引出領域1122のそれぞれの幅が異なっていてもよい。なお、複数の第1内部電極111の引出領域1112の幅が複数の第2内部電極112の引出領域1122の幅よりも小さい場合においては、この小さい範囲内においてそれぞれの引出領域1112の幅を異ならせる。複数の第1内部電極111の引出領域1112の幅が複数の第2内部電極112の引出領域1122の幅よりも小さい場合においては、この小さい範囲内においてそれぞれの引出領域1112の幅を異ならせる。この構成によれば、さらに共振の対称性が崩れ、共振周波数付近にリップルを発生させ、音響発生器に使用した場合に、当該音響発生器の音質を向上させることができる。
次に、本実施形態の圧電素子1の製造方法について説明する。
まず、圧電体層12となるセラミックグリーンシートを作製する。具体的には、圧電セラミックスの仮焼粉末と、アクリル系,ブチラール系等の有機高分子からなるバインダーと、可塑剤とを混合してセラミックスラリーを作製する。そして、ドクターブレード法、カレンダーロール法等のテープ成型法を用いることにより、このセラミックスラリーを用いてセラミックグリーンシートを作製する。圧電セラミックスとしては圧電特性を有するものであればよく、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)からなるペロブスカイト型酸化物等を用いることができる。また、可塑剤としては、フタル酸ジブチル(DBP),フタル酸ジオクチル(DOP)等を用いることができる。
次に、第1内部電極111、第2内部電極112および第3内部電極113となる導電性ペーストを作製する。具体的には、銀−パラジウム合金の金属粉末にバインダーおよび可塑剤を添加混合することによって導電性ペーストを作製する。この導電性ペーストを上記のセラミックグリーンシート上に、スクリーン印刷法を用いて第1内部電極111、第2内部電極112および第3内部電極113のパターンで塗布する。ここで、第1内部電
極111および第2内部電極112のパターンにおいては、それぞれの引出領域の幅を互いに異ならせるように塗布する。
さらに、この導電性ペーストが印刷されたセラミックグリーンシートを複数枚積層し、所定の温度で脱バインダー処理を行なった後、900〜1200℃の温度で焼成し、平面研削盤等を用いて所定の形状になるよう研削処理を施すことによって、第1内部電極111、第2内部電極112および第3内部電極113と圧電体層12とを備えた積層体13を作製する。
積層体13は、上記の製造方法によって作製されるものに限定されるものではなく、第1内部電極111、第2内部電極112および第3内部電極113と圧電体層12とを複数積層してなる積層体13を作製できれば、どのような製造方法によって作製されてもよい。
その後、銀を主成分とする導電粒子とガラスとを混合したものに、バインダー,可塑剤および溶剤を加えて作製した銀ガラス含有導電性ペーストを、第1表面電極141、第2表面電極142および第3表面電極143のパターンで積層体13の上面にスクリーン印刷法等によって印刷して乾燥させる。また、同様に作製された銀ガラス含有導電性ペーストを、第1側面電極151、第2側面電極152および第3側面電極153のパターンで積層体13の側面にスクリーン印刷法等によって印刷して乾燥させる。その後、650〜750℃の温度で焼き付け処理を行ない、第1表面電極141、第2表面電極142および第3表面電極143と、第1側面電極151、第2側面電極152および第3側面電極153とを形成する。
以上の方法により、本実施形態の圧電素子1を作製することができる。
次に、本実施形態の音響発生器について説明する。本実施形態の音響発生器10は、図4に示すように、上述の圧電素子1と、圧電素子1が取り付けられた振動板2とを備えているものである。
振動板2は、例えば矩形状の薄板である。振動板2は、アクリル樹脂やガラス等の剛性および弾性が大きい材料を用いることができる。また、振動板2の厚みは、例えば0.4mm〜1.5mmに設定される。
圧電素子1の下面が接合材3を介して振動板2に接合されている。接合材3の上面(図の+z方向側の主面)には圧電素子1の下面(図の−z方向側の主面)が全体的に固着され、接合材3の下面(図の−z方向側の主面)には振動板2の上面(図の+z方向側の主面)の一部が固着されている。接合材3を介して、振動板2に圧電素子1の下面の全面が接合されていてもよく、ほぼ全面が接合されていてもよい。
接合材3は、例えばフィルム状の形状を有している。また、接合材3は、振動板2よりも柔らかく変形しやすいもので形成されており、振動板2よりもヤング率,剛性率,体積弾性率等の弾性率や剛性が小さい。変形可能な接合材3で圧電素子1と振動板2とを接合することで、圧電素子1から振動が伝達されたとき、変形可能な接合材3が振動板2よりも大きく変形する。このとき、振動板2から反射される逆位相の振動を変形可能な接合材3で緩和することができるので、圧電素子1が周囲の振動の影響を受けずに振動板2へ強い振動を伝達させることができる。
接合材3としては、例えば、不織布等からなる基材の両面に粘着剤が付着された両面テープや、弾性を有する接着剤を含むものを用いることができる。これらの厚みは、例えば
10μm〜2000μmとされる。
接合材3は、単一のものであっても、いくつかの部材からなる複合体であってもよい。このような接合材3としては、例えば、不織布等からなる基材の両面に粘着剤が付着された両面テープや、弾性を有する接着剤である各種弾性接着剤等を好適に用いることができる。また、接合材3の厚みは、例えば0.1mm〜0.6mmに設定される。
なお、振動板2の周縁部は、例えばステンレスなどの金属、樹脂などからなる枠状の支持体で固定されていてもよい。この場合、振動板2として、例えば厚さ10〜200μmのポリエチレン、ポリイミド、ポリプロピレン等の樹脂フィルムを用いることもできる。
また、音響発生器10は、図5に示すように、上述の圧電素子1と、圧電素子1を収容する筐体4とを備えているものでもよい。このとき、筐体4の一部が振動板として機能する。筐体4は、音響発生器の発する音響を内部で共鳴させるとともに、筐体4に形成された開口から音響を外部へ放射する。このような筐体4を有することにより、たとえば低周波数帯域における音圧を高めることができる。
このような構成の音響発生器10は、電気信号を加えることによって圧電素子1を屈曲振動させ、それによって、振動板2を振動させる。本開示の音響発生器10によれば、リップル発生により波形が分割され、ピークディップの差が小さくなった圧電素子1を用いていることから、音質に優れたものとすることができる。
次に、本実施形態の電子機器について、説明する。本実施形態の電子機器100は、図6に示すように、上述の圧電素子1と、圧電素子1に接続された電子回路5と、圧電素子1および電子回路5を収容する筐体4とを備えている。なお、図6には、説明に必要となる構成要素のみを示しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。
電子機器100は、電子回路5を備える。電子回路5は、たとえば、コントローラ51と、送受信部52と、キー入力部53と、マイク入力部54とから構成される。電子回路5は、圧電素子1に接続されており、圧電素子1へ音声信号を出力する機能を有している。圧電素子1は電子回路5から入力された音声信号に基づいて振動し、音響を発生させる。
また、電子機器100は、表示部61と、アンテナ62とを備える。電子機器100は、これら各デバイスを収容する筐体4を備えており、図では、1つの筐体にコントローラをはじめとする各デバイスがすべて収容されている状態をあらわしているが、各デバイスの収容形態を限定するものではない。本実施形態では、少なくとも電子回路5と圧電素子1とが、1つの筐体4に収容されていればよい。
コントローラ51は、電子機器100の制御部である。送受信部52は、コントローラ51の制御に基づき、アンテナ62を介してデータの送受信などを行う。キー入力部53は、電子機器100の入力デバイスであり、操作者によるキー入力操作を受け付ける。マイク入力部54は、同じく電子機器100の入力デバイスであり、操作者による音声入力操作などを受け付ける。表示部は、電子機器100の表示出力デバイスであり、コントローラの制御に基づき、表示情報の出力を行う。
そして、圧電素子1は、電子機器における音響出力デバイスとして動作する。なお、圧電素子1は、電子回路5のコントローラ51に接続されており、コントローラ51によって制御された電圧の印加を受けて振動し、音響を発することとなる。
なお、ここでは、電子機器100が携帯端末であるものとして説明を行ったが、電子機器100の種別を問うものではなく、音響を発する機能を有する様々な民生機器に適用されてよい。たとえば、薄型テレビやカーオーディオ機器は無論のこと、音響を発する機能を有する製品、例を挙げれば、掃除機や洗濯機、冷蔵庫、電子レンジなどといった種々の製品に用いられてよい。
このような電子機器100は、リップル発生により波形が分割され、ピークディップの差が小さくなった圧電素子1を用いていることから、音質に優れたものとすることができる。また、筐体4を備えることで、低周波数の音圧を上昇させることができる。
1 圧電素子
111 第1内部電極
1111 主電極領域
1112 引出領域
112 第2内部電極
1121 主電極領域
1122 引出領域
12 圧電体層
13 積層体
131 第1側面
132 第2側面
141 第1表面電極
142 第2表面電極
143 第3表面電極
151 第1側面電極
152 第2側面電極
153 第3側面電極
10 音響発生器
2 振動板
3 接合材
4 筐体
100 電子機器
5 電子回路
51 コントローラ
52 送受信部
53 キー入力部
54 マイク入力部
61 表示部
62 アンテナ

Claims (4)

  1. 複数の第1内部電極、複数の第2内部電極、複数の第3内部電極および複数の圧電体層が積層され、長方形状の上面、長手方向の一方端に位置する第1側面および長手方向の他方端に位置する第2側面を有していて、前記複数の第1内部電極および前記複数の第2内部電極が前記第1側面に引き出され、前記複数の第3内部電極が前記第2側面に引き出されている板状の積層体と、
    前記上面に設けられた第1表面電極、第2表面電極および第3表面電極と、
    前記第1側面の左側領域に設けられ、前記第1表面電極と前記複数の第1内部電極とを電気的に接続している第1側面電極と、
    前記第1側面の右側領域に設けられ、前記第2表面電極と前記複数の第2内部電極とを電気的に接続している第2側面電極と、
    前記第2側面に設けられ、前記第3表面電極と前記複数の第3内部電極とを電気的に接続している第3側面電極とを備え、
    前記複数の第1内部電極は前記積層体の積層方向の上側領域に配置され、前記複数の第2内部電極は前記積層体の積層方向の下側領域に配置され、前記複数の第3内部電極は前記上側領域および前記下側領域に前記複数の第1内部電極または前記複数の第2内部電極と互い違いに配置されており、
    前記複数の第1内部電極および前記複数の第2内部電極は、それぞれ相対的に幅の広い長方形状の主電極領域および相対的に幅の狭い引出領域を有し、
    前記複数の第1内部電極の引出領域と前記複数の第2内部電極の引出領域とは幅が異なっていることを特徴とする圧電素子。
  2. 複数の第1内部電極の引出領域のそれぞれの幅が異なっているとともに、複数の第2内部電極の引出領域のそれぞれの幅が異なっていることを特徴とする請求項1に記載の圧電素子。
  3. 請求項1または請求項2に記載の圧電素子と、該圧電素子が取り付けられた振動板とを備えていることを特徴とする音響発生器。
  4. 請求項1または請求項2に記載の圧電素子と、該圧電素子に接続された電子回路と、前記圧電素子および前記電子回路を収容する筐体とを備えていることを特徴とする電子機器。
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JP2016100760A (ja) * 2014-11-21 2016-05-30 京セラ株式会社 圧電素子、圧電振動装置、音響発生器、音響発生装置および電子機器

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