JP5883202B1 - 圧電素子及びこれを備えた音響発生器、音響発生装置、電子機器 - Google Patents

圧電素子及びこれを備えた音響発生器、音響発生装置、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 高電圧で長期間駆動しても絶縁破壊や破損のし難い圧電素子およびこれを備えた音響発生器、音響発生装置、電子機器を提供する。【解決手段】 本発明は、内部電極11及び圧電体層12が複数積層された平面視矩形状の積層体13と、複数の内部電極11の一方の端部と接続される複数の接続電極14とを備え、複数の内部電極11は、他方の端部における角部110が隅切り状とされている。【選択図】 図1

Description

本発明は、特に音響を発生させるのに好適な圧電素子と、この圧電素子を備えた音響発生器、音響発生装置、電子機器に関するものである。
音響発生器として、矩形板状の圧電素子を用い、小型化を実現した音響発生器が知られている(例えば特許文献1を参照)。
特開2013−162141号公報
しかしながら、音響発生器の小型化に伴い音圧の低下、特に2kHz以下の低周波数領域の音圧低下が著しくなる。
この周波数領域での音圧を向上させるためには、音響発生器に印加する電圧を高くすればよいが、印加電圧を高くして長期間使用すると、特に電荷の集中する圧電素子の内部電極の角部に位置する圧電体層が絶縁破壊を生じるおそれがある。また、電荷の集中する圧電素子の内部電極の角部にクラックが発生して、圧電素子が破損するおそれがあるという問題がある。
本発明はこのような問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、高電圧を印加して長期間使用しても絶縁破壊や破損のし難い圧電素子ならびにこれを備えた音響発生器、音響発生装置および電子機器を提供することにある。
本発明の圧電素子は、内部電極及び圧電体層が複数積層された平面視矩形状の積層体と、前記複数の内部電極の一方の端部と接続される複数の接続電極とを備え、複数の前記内部電極は、他方の端部における角部が隅切り状とされていることを特徴とするものである。
また、本発明の音響発生器は、上記構成の圧電素子と、該圧電素子が取り付けられており、該圧電素子の振動によって振動する振動板と、該振動板の外周部の少なくとも一部に設けられ、前記振動板を支持する支持体とを備えていることを特徴とする。
また、本発明の音響発生装置は、上記構成の音響発生器と、該音響発生器を収容する筐体とを備えていることを特徴とする。
また、本発明の電子機器は、上記構成の音響発生器と、該音響発生器に接続された電子回路と、該電子回路および前記音響発生器を収容する筐体とを備え、前記音響発生器から音響を発生させる機能を有していることを特徴とする。
本発明によれば、高電圧を印加して長期間使用しても絶縁破壊や破損のし難い圧電素子を得ることができ、また、この圧電素子を用いれば、小型で高信頼性を有する音響発生器、音響発生装置および電子機器を得ることができる。
(a)は本実施形態の圧電素子の一例を示す概略斜視図、(b)は(a)に示すA−A線で切断した断面図、(c)は(a)に示す圧電素子のそれぞれの内部電極を含む面で切断した一部省略分解断面図である。 本実施形態の圧電素子の他の例のそれぞれの内部電極を含む面で切断した分解断面図である。 本実施形態の圧電素子のさらに他の例のそれぞれの内部電極を含む面で切断した一部省略分解断面図である。 本実施形態の圧電素子のさらに他の例のそれぞれの内部電極を含む面で切断した一部省略分解断面図である。 本実施形態の圧電素子のさらに他の例のそれぞれの内部電極を含む面で切断した分解断面図である。 (a)は本実施形態の圧電素子のさらに他の例を示す概略斜視図、(b)は(a)に示す圧電素子のそれぞれの内部電極を含む面で切断した一部省略断面図である。 本実施形態の音響発生器の一例を示す概略斜視図である。 (a)は、本実施形態の音響発生器の概略構成を示す模式的な平面図であり、(b)は(a)のA−A線で切断した一例の概略断面図、(c)は、(a)のA−A線で切断した他の例の概略断面図である。 本実施形態の音響発生装置に係る構成を示す図である。 本実施形態の電子機器に係る構成を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本実施形態の圧電素子の一例について詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1(a)は本実施形態の圧電素子の実施の形態の一例を示す概略斜視図、図1(b)は図1(a)に示すA−A線で切断した断面図、図1(c)は図1(a)に示す圧電素子の内部電極パターンを示す平面透視図である。
図1に示す本実施形態の圧電素子1は、内部電極11及び圧電体層12が複数積層された平面視矩形状の積層体13と、複数の内部電極11の一方の端部と接続される複数の接続電極14a、14bと、接続電極14a、14bによって複数の内部電極11と電気的に接続された表面電極15とを備え、複数の内部電極11の他方の端部における角部110が隅切り状とされている。なお、ここでいう隅切り状とは、内部電極11の他方の端部を隅切りしたものであってもよく、また内部電極11を隅切りされた形状に形成したものであってもよい。
積層体13は、平面(上面)から見た主面の形状が矩形状の板状体である。積層体13を構成する複数の内部電極11は、複数の圧電体層12と交互に積層されている。また、図1に示す内部電極11は、交互に設けられた第1の内部電極11aと第2の内部電極11bとを含んでいて、この第1の内部電極11aと第2の内部電極11bとは、積層体13のそれぞれ異なる側面に導出されている。図1に示す第1の内部電極11aおよび第2の内部電極11bは、後述する角部110の形状を除いて矩形状に形成されたものである。これらの材料として、例えば低温焼成が可能な銀や銀−パラジウムを主成分とする導体、あるいは銅、白金などを含む導体を用いることができるが、これらにセラミック成分やガラス成分を含有させてもよい。
積層体13を構成する複数の圧電体層12は、圧電特性を有するセラミックスで形成されたもので、このようなセラミックスとして、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)からなるペロブスカイト型酸化物、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)などを用いることができる。圧電体層12の1層の厚みは、低電圧で駆動させるために、例えば0.01〜0.1mm程度に設定することが好ましい。また、大きな屈曲振動を得るために、200pm/V以上の圧電定数d31を有することが好ましい。
また、図1に示す積層体13は、第1の内部電極11aと電気的に接続された第1の表面電極15aと、第2の内部電極11bと電気的に接続された第2の表面電極15bとを備えている。表面電極15は、積層体13の少なくとも一方主面に設けられていて、図1に示す例では、第1の表面電極15aは積層体13の両主面に設けられ、第2の表面電極15bは積層体13の一方主面(上側の主面)だけに設けられている。第1の表面電極15aを主面に設けることで、積層体13の最外の圧電体層12を内部電極11bと第1の表面電極15aとで挟むことになり、最外の圧電体層12に駆動電圧を印加して圧電素子の振動に寄与させることができる。表面電極15の形成材料としては、銀や銀にシリカを主成分としたガラス等を含有させた銀化合物、ニッケルなどを用いることができる。
また、積層体13には、複数の内部電極11の一方の端部を一層おきに接続する接続電極14a、14bが設けられている。具体的には、第1の内部電極11aおよび第1の表面電極15aを電気的に接続する第1の接続電極14aと、第2の内部電極11bおよび第2の表面電極15bを電気的に接続する第2の接続電極14bとを備えている。なお、以下の説明において、それぞれの接続電極14a、14bに共通する説明については、単に接続電極14という場合がある。図1では、積層体13の側面、より具体的には矩形板状の積層体13の対向する端面にそれぞれ接続電極14(第1の接続電極14a、第2の接続電極14b)が設けられている。接続電極14の形成材料としては、表面電極15と同様の、銀や銀にシリカを主成分としたガラス等を含有させた銀化合物、ニッケルなどを用いることができる。
なお、図1では、表面電極15と内部電極11とを電気的に接続する接続電極14は、積層体13の側面(端面)に形成された側面電極であるが、この側面電極にかえて、内部電極層11の一方の端部および圧電体層12を貫通する貫通導体であってもよい。このとき、第1の内部電極11aと電気的に接続された貫通導体が第2の内部電極11bと電気的に接続されないように、第2の内部電極11bの他方の端部と積層体13の端面との間に所望の間隙があればよい。
そして、複数の内部電極11(複数の第1の内部電極11a、複数の第2の内部電極11b)の他方の端部における角部110が隅切り状とされている。ここで、第1の内部電極11aと第2の内部電極11bとは交互に積層されて、それぞれ対向する異なる側面に導出されており、この導出される側の端部を第1の内部電極11aおよび第2の内部電極11bの一方の端部としている。すなわち、複数の内部電極11の他方の端部とは、それぞれの内部電極11の導出される側とは反対側の端部のことを意味している。また、角部110が隅切り状とは、角部110が傾斜した形状または丸みを帯びた形状になっていることを意味している。なお、この角部110は角がとれてはいるものの、以下の説明において、便宜上角部として説明する。
複数の内部電極11の他方の端部における角部110が隅切り状とされていることで、高電圧印加時における内部電極11の角部への電荷の集中を分散させることができ、圧電体層12の絶縁破壊を抑制することができる。また、高電圧印加に伴う圧電体層12の変形により、この圧電体層12には大きな応力が集中するが、内部電極11の角部110を隅切り状とすることで応力を分散できるため、クラックの発生による圧電体層12の破損を抑制できる。
隅切り状の距離(隅切り状とされる前の仮想的な角から隅切り状の起点までの距離)は、例えば300〜3000μmとされる。
ここで、複数の内部電極11のうちの少なくとも一つの内部電極11において、他の内部電極11とは隅切り状の角部110の大きさが異なるのが好ましい。図2に示す例では、複数の第2の内部電極11bのうち、一つの第2の内部電極11b2の隅切り状の角部1102の大きさが、他の第2の内部電極11b1の隅切り状の角部1101の大きさよりも大きくなっている。なお、他の角部1101とは大きさを異ならせた角部1102の隅切り状の距離(隅切り状とされる前の仮想的な角から隅切り状の起点までの距離)は、例えば他の角部1101の距離の1.1〜1.5倍とされる。
このような構成とすることで、圧電共振のバランスが崩れ、主振動に加えスプリアス振動が発生する。これにより、主振動のダンピングや分散が生じ、当該圧電素子を音響発生器に用いた場合、周波数−音圧特性においてピーク/ディップが低減できて平坦化され、音質を向上させることができる。
ここで、図3に示すように、本例の圧電素子1においては、内部電極11の隅切り状とされた角部110に近接する積層体13の稜部130が面取り状とされていることが好ましい。なお、面取り状とは、稜部130が曲面(R面)または傾斜面(C面)に形成されていることを意味し、面取り加工を施すほか、積層体を面取りされた形状に形成したものであってもよい。ちなみに、例えば、この稜部130が曲面(R面)の場合の曲率半径は100〜1000μm、傾斜面(C面)の場合の面取りの距離(面取りされる前の仮想的な角から面取り状の起点までの距離)は100〜1000μmとされる。
内部電極11の角部110が隅切り状とされていることで、積層体13の積層方向の稜部130を面取り状としても、内部電極11の角部110と積層体13の稜部130との間に十分に距離を確保することができる。また、内部電極11の隅切り状とされた角部110に近接する積層体13の積層方向の稜部130が面取り状とされていることで、加工や取扱いで圧電素子1の稜部130が受ける衝撃や応力を分散することができ、圧電素子1の破損を抑制できる。
また、図4に示すように、本例の圧電素子1においては、隅切り状の角部110を備える内部電極11が設けられた圧電体層12間のそれぞれにおいて、内部電極11の隅切り状とされた角部110と、角部110に近接する積層体13の積層方向の稜部130との間に導体層16が設けられていることが好ましい。
高電圧印加に伴う圧電体層12(活性部)の変形により圧電体層12の角部には大きな応力が発生し、この応力により圧電体層12の粒界に空間電荷分極が発生することで圧電特性が変動する傾向がある。これに対し、隅切り状とされた角部110と、角部110に近接する積層体13の積層方向の稜部130との間に導体層16を設けることで、内部電極11の隅切り状とされた角部110と導体層16との間の電位差によって電荷が粒界に沿って移動しやすくなることから、圧電体層12の角部の粒界に発生する電荷を外部に逃がすことができるため、粒界に発生する空間電荷分極が抑制され、高電圧印加による分極変動が低減されることで圧電特性の変動を抑制できる。
ここで、内部電極11と導体層16との間隙は、例えば200〜1000μmとされる。導体層16の形状としては、図に示すような平面視で三角形のものの他、矩形状、楕円状などどのような形状でもよいが、内部電極11の隅切り状とに平行となる部分を有する形状が効果的であり、また積層体13の稜部130まで達するような形状が効果的である。
なお、図示していないが、稜部130が面取り状の場合であって導体層16が設けられた構成とすることもできる。
ここで、複数の導体層16のうちの少なくとも一つの導体層16は、他の導体層16よりも面積が大きくなっていてもよい。図5に示す例では、複数の導体層16のうち、一つの導体層162の面積が、他の導体層161の面積よりも大きくなっている。なお、他の導体層16とは大きさを異ならせた導体層162の稜部130からの距離は、例えば他の導体層16の距離の1.1〜1.5倍とされる。
この構成によれば、上述の複数の内部電極11のうちの少なくとも一つの内部電極11において、他の内部電極11とは隅切り状の角部110の大きさが異なることによる音質向上効果に加えて、圧電特性の変動も抑制できる。
また、図1に示すものは、いわゆるユニモルフ構造の圧電素子であるが、図6に示すようないわゆるバイモルフ構造の圧電素子2であってもよい。
図6に示す圧電素子2は、内部電極11として、一層おきに設けられた第1の内部電極11aと、積層体13の一方主面側の領域に配置され、圧電体層12を間に挟んで第1の内部電極11aと対向するように一層おきに設けられた第2の内部電極11bと、積層体13の他方主面側の領域に配置され、圧電体層12を間に挟んで第1の内部電極11aと対向するように一層おきに設けられた第3の内部電極11cとを含んでいる。なお、積層体13における一方主面側の領域と他方主面側の領域とは、例えばこれらの領域に含まれる圧電体層12の分極の向きが対称になっていて駆動時の伸縮状態が異なる挙動を示すものである。通常、厚み方向の中央部分に一方主面側の領域と他方主面側の領域との境界が位置している。
複数の表面電極15は、第1の内部電極11aと電気的に接続された第1の表面電極15aと、第2の内部電極11bと電気的に接続された第2の表面電極15bと、第3の内部電極11cと電気的に接続された第3の表面電極15cとを含んでいる。表面電極15は、積層体13の少なくとも一方主面に設けられている。
また、複数の接続電極14は、積層体13の少なくとも一つの側面に設けられており、第1の内部電極11aおよび第1の表面電極15aを電気的に接続する第1の接続電極14aと、第2の内部電極11bおよび第2の表面電極15bを電気的に接続する第2の接続電極14bと、第3の内部電極11cおよび第3の表面電極15cを電気的に接続する第3の接続電極14cとを含んでいる。
なお、表面電極15と内部電極11とを電気的に接続する接続電極14としては、側面電極にかえて、圧電体層12を貫通する貫通導体であってもよい。
このように、バイモルフ構造の圧電素子2とすることで、圧電素子2自体を屈曲変位させることができる。このため、例えば、機械的強度を向上させるために圧電素子と金属板とを接合させた音響発生素子においては、ユニモルフ構造に比べて接合面での機械的損失による変位量の低下が少なくなることから、変位量を向上できる。従って、例えば屈曲変位を利用した音響発生素子として用いた場合には、音圧を向上することができる。
ここで、図示しないが、第1の内部電極11aの面積が第2の内部電極11bの面積よりも大きくてもよい。なお、第1の内部電極11aと第2の内部電極11bとは、積層体13のそれぞれ異なる側面に導出されていて、一方の側面に導出された第1の内部電極11aのみの面積を大きくすることを意味している。この構成によれば、縁端効果により圧電活性領域を増加でき、音響発生器とした場合に高い音圧を確保できる。
また、この場合において、複数の第1の内部電極11aのうちの少なくとも一つの第1の内部電極11aにおいて、他の第1の内部電極11aとは隅切り状の角部の大きさが異なるのがよい。ここで、他の角部1101とは大きさを異ならせた角部1102の隅切り状の距離(隅切り状とされる前の仮想的な角から隅切り状の起点までの距離)は、例えば他の角部1101の距離の1.1〜1.5倍とされるのがよい。活性領域の大きい側の内部電極11aにおいて、隅切りの大きさを異ならせることで、スプリアス振動を発生し易くなり、ピーク/ディップの抑制効果が高まる。
また、第1の内部電極11aの隅切り状の角部と該角部に近接する積層体13の積層方向の稜部130との間にそれぞれ導体層16が設けられており、複数の導体層16のうちの少なくとも一つの導体層162の面積が他の導体層161の面積よりも大きいのがよい。ここで、他の導体層16とは大きさを異ならせた導体層162の稜部130からの距離は、例えば他の導体層161の距離の1.1〜1.5倍とされる。活性領域の大きい側の内部電極11aにおいて、隅切りの大きさを異ならせることで、スプリアス振動を発生し易くなり、ピーク/ディップの抑制効果が高まるとともに、圧電特性変動の抑制効果も高まる。
次に、上述した圧電素子1,2の実施の形態の製造方法について説明する。
まず、圧電体層12となるセラミックグリーンシートを作製する。具体的には、圧電セラミックスの仮焼粉末と、アクリル系,ブチラール系等の有機高分子からなるバインダーと、可塑剤とを混合してセラミックスラリーを作製する。そして、ドクターブレード法、カレンダーロール法等のテープ成型法を用いることにより、このセラミックスラリーを用いてセラミックグリーンシートを作製する。圧電セラミックスとしては圧電特性を有するものであればよく、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(bZrO−PbTiO)からなるペロブスカイト型酸化物等を用いることができる。また、可塑剤としては、フタル酸ジブチル(DBP),フタル酸ジオクチル(DOP)等を用いることができる。
次に、内部電極11および導体層16となる導電性ペーストを作製する。具体的には、銀−パラジウムの金属粉末にバインダーおよび可塑剤を添加混合することによって導電性ペーストを作製する。この導電性ペーストを上記のセラミックグリーンシート上に、スクリーン印刷法を用いて所望の内部電極11および導体層16のパターンで塗布する。
このとき、内部電極11となる導電性ペーストのスクリーン印刷法による塗布パターンとして隅切り状のパターンで塗布することで、内部電極11の他方の端部に位置する角部110を隅切り状とすることができる。
そして、この導電性ペーストが印刷されたセラミックグリーンシートを複数枚積層し、所定の温度で脱バインダー処理を行なった後、900℃〜1200℃の温度で焼成し、平面研削盤等を用いて所定の形状になるよう研削処理を施すことによって、交互に積層された内部電極11および圧電体層12を備えた積層体13を作製する。
ここで、積層体13の稜部130を面取りする場合は、研削機を用い角部に傾斜面(C面)や曲面(R面)を設ければよい。また、ボールミルにメディア、砥粒、溶媒と共に積層体を入れ回転研摩により形成してもかまわない。
積層体13は、上記の製造方法によって作製されるものに限定されるものではなく、内部電極11と圧電体層12とを複数積層してなる積層体を作製できれば、どのような製造方法によって作製されてもよい。
その後、銀を主成分とする導電粒子とガラスとを混合したものに、バインダー,可塑剤および溶剤を加えて作製した銀ガラス含有導電性ペーストを、積層体13の主面および側面にスクリーン印刷法等によって印刷して乾燥させた後、600℃〜800℃の温度で焼き付け処理を行ない、表面電極15および接続電極14(側面電極)を形成する。
なお、表面電極15と内部電極11とを電気的に接続する接続電極14としては、上記のように積層体13の側面に形成された側面電極以外に、圧電体層12を貫通するように形成された貫通導体でもよい。
その後、積層体13を分極処理して圧電活性を付与する。分極処理には直流電源装置を用いて、例えば図1に示すようにユニモルフ構造の圧電素子1の場合は、第1の表面電極15aを負極に、第2の表面電極15bを正極にそれぞれ接続し、例えば2kV/mm〜3kV/mmの電位差を、15℃〜35℃の雰囲気温度にて、印加時間として数秒印加すればよい。圧電材料の性質により、電圧、雰囲気温度、印加時間は好適に選定される。
一方、図6に示すようにバイモルフ構造の圧電素子2の場合も同様に直流電源装置を用いて、例えば、第1の表面電極15aをグランド極に、第2の表面電極15bを正極に、第3の表面電極15cを負極にそれぞれ接続して、分極処理すればよい。
上述のようにして所望の圧電素子を得ることができるが、給電部材が必要な場合は以下の方法で、圧電素子1,2に配設すればよい。例えば導電性接着剤を用いて、フレキシブル配線基板を圧電素子1,2に接続固定(接合)する場合、圧電素子1,2の所定の位置に導電性接着剤用ペーストをスクリーン印刷等の手法を用いて塗布形成する。その後、フレキシブル配線基板を当接させた状態で導電性接着剤用ペーストを硬化させることにより、フレキシブル配線基板を圧電素子1,2に接続固定する。なお、導電性接着剤用ペーストは、フレキシブル配線基板側に塗布形成しておいてもよい。
なお、給電部材としては絶縁被覆したリード線を用い、接合部材としてはんだを用いてもよく、同様の機能を有する部材を好適に選択できる。
次に、本実施形態の音響発生器の一例について説明する。
本実施形態の音響発生器10は、図7および図8に示すように、上述の圧電素子2と、圧電素子2が取り付けられており、圧電素子2の振動によって振動する振動板20と、振動板20の外周部の少なくとも一部に設けられ、振動板20を支持する支持体としての枠体30とを備えている。なお、本例では、圧電素子2を用いて説明しているが、圧電素子1であってもよい。
圧電素子2は、電圧の印加を受けて振動することによって振動板20を励振する励振器である。圧電素子2の主面と振動板20の主面とがエポキシ系樹脂等の接着剤により接合され、圧電素子2が屈曲振動することにより、圧電素子2が振動板20に一定の振動を与えて音を発生させることができる。
振動板20は、張力がかかっている状態でその周縁部が枠体30に固定されていて、圧電素子2の振動によって圧電素子2とともに振動するようになっている。この振動板20は樹脂や金属等の種々の材料を用いて形成することができ、例えば厚さ10〜200μmのポリエチレン、ポリイミド、ポリプロピレン等の樹脂フィルムで振動板20を構成することができる。振動板20を樹脂フィルムにより構成することで、振動板20を大きな振幅で屈曲振動させ、音圧の周波数特性における共振ピークの幅を広く、高さを低くして共振ピークとディップとの差を低減することができる。ただし、振動板20としては樹脂フィルムに限定されず、樹脂板、金属板、ガラス板などでもよく、例えば携帯端末等の電子機器の筐体の一部またはディスプレイの一部が振動板20として機能していてもよい。
枠体30は、振動板20の主面の外周部を支持する支持体として機能する。枠体30で振動板20の外周部を支持することによって振動空間を設けることで、振動板20の振幅が大きくなり、音圧を向上させることができる。枠体30としては、例えばステンレスなどの金属、ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂など種々の材料を用いて形成することができる。
枠体30は振動板20の一方主面または他方主面へ接合材を介して接合される。接合材は、樹脂系接着剤や、粘弾性体をシート状に成型したものや、基材層と粘弾性体からなる層とを積層した構成のものなどを用いることができ、これらの材料としてアクリル系、エポキシ系等の接着剤やゴム系、アクリル系、シリコーン系、ウレタン系等の粘着剤が用いられる。また、基材層としては、アセテートフォーム、アクリルフォーム、セロハン、ポリエチレンフォーム、紙、不織布が用いられる。
図7および図8に示す例のように、振動板20の圧電素子2が接合された主面に枠体30を接合すると、特に枠体30と接合材とを合わせた厚みが圧電素子2の厚みより大きい場合には、枠体30により圧電素子2を保護することができる。
この枠体30は、図8(b)に示すように一つの枠部材(上枠部材301)からなるものでもよく、図8(c)に示すように二つの枠部材(上枠部材301および下枠部材302)からなるものでもよい。この場合、二つの枠部材で振動板20を挟むことで、振動板20の張りを安定させることができる。なお、上枠部材301および下枠部材302は、それぞれの厚みが例えば100〜5000μmとされる。
本実施形態の音響発生器10においては、図8(b)および図8(c)に示すように、圧電アクチュエータ1から振動板20の表面の少なくとも一部(例えば圧電アクチュエータ1の周辺部)までを覆うように設けられた樹脂層40をさらに有していてもよい。樹脂層40としては、例えばヤング率が例えば1MPa〜1GPaの範囲となるように形成され、例えばアクリル系樹脂を用いることができる。かかる樹脂層40に圧電アクチュエータ1(圧電素子11)を埋設することで適度なダンパー効果を誘発させることができるので、共振現象を抑制して、音圧の周波数特性におけるピークやディップを小さく抑えることができる。なお、図8(b)および図8(c)に示すように、樹脂層40は上枠部材301と同じ高さとなるように形成されていてもよい。
本実施形態の音響発生器10は、高電圧で長期間使用しても絶縁破壊や破損のし難い、電気特性の変動が抑制された圧電素子2を用いて構成されていることから、小型で高音圧、高信頼性を有するものとなる。
次に、本実施形態の音響発生装置の一例について説明する。
音響発生装置はいわゆるスピーカのような発音装置であり、図9に示すように、本実施形態の音響発生装置80は、音響発生器10と、音響発生器10を収容する筐体70を備える。なお、筐体70の一部が音響発生器10を構成する振動板20になっていてもよく、筐体70が音響発生器10を収容するとは、音響発生器10の一部(圧電素子1)を収容している状態も含むことを意味している。
筐体70は、音響発生器10の発する音響を内部で共鳴させるとともに、筐体70に形成された図示せぬ開口から音響を外部へ放射する。このような筐体70を有することにより、たとえば低周波数帯域における音圧を高めることができる。
かかる音響発生装置80は、スピーカとして単独で用いることができる他、後述するように、携帯端末や薄型テレビ、あるいはタブレット端末などへ好適に組み込むことが可能である。また、冷蔵庫、電子レンジ、掃除機、洗濯機などのように、従来、音質については重視されなかった家電製品に組み込むこともできる。
上述した本実施形態の音響発生装置80は、高電圧で長期間使用しても絶縁破壊や破損のし難い、電気特性の変動が抑制された圧電素子2を備えた音響発生器10を用いて構成されていることから、小型で高音圧、高信頼性を有するものとなる。
次に、本実施形態の電子機器の一例について説明する。
図10に示すように、本実施形態の電子機器50は、音響発生器10と、音響発生器10に接続された電子回路60と、電子回路60および音響発生器10を収容する筐体70とを備え、音響発生器10から音響を発生させる機能を有する。
電子機器50は、電子回路60を備える。電子回路60は、たとえば、コントローラ50aと、送受信部50bと、キー入力部50cと、マイク入力部50dとから構成される。電子回路60は、音響発生器10に接続されており、音響発生器10へ音声信号を出力する機能を有している。音響発生器10は電子回路60から入力された音声信号に基づいて音響を発生させる。
また、電子機器50は、表示部50eと、アンテナ50fと、音響発生器10とを備え、これら各デバイスを収容する筐体70を備える。なお、図10では、1つの筐体70にコントローラ50aをはじめとする各デバイスがすべて収容されている状態をあらわしているが、各デバイスの収容形態を限定するものではない。本実施形態では、少なくとも電子回路60と音響発生器10とが、1つの筐体70に収容されていればよい。
コントローラ50aは、電子機器50の制御部である。送受信部50bは、コントローラ50aの制御に基づき、アンテナ50fを介してデータの送受信などを行う。キー入力部50cは、電子機器50の入力デバイスであり、操作者によるキー入力操作を受け付ける。マイク入力部50dは、同じく電子機器50の入力デバイスであり、操作者による音声入力操作などを受け付ける。表示部50eは、電子機器50の表示出力デバイスであり、コントローラ50aの制御に基づき、表示情報の出力を行う。
そして、音響発生器10は、電子機器50における音響出力デバイスとして動作する。なお、音響発生器10は、電子回路60のコントローラ50aに接続されており、コントローラ50aによって制御された電圧の印加を受けて音響を発することとなる。
なお、図10では、電子機器50が携帯用端末装置であるものとして説明を行ったが、電子機器50の種別を問うものではなく、音響を発する機能を有する様々な民生機器に適用されてよい。たとえば、薄型テレビやカーオーディオ機器は無論のこと、音響を発する機能を有する製品、例を挙げれば、掃除機や洗濯機、冷蔵庫、電子レンジなどといった種々の製品に用いられてよい。
上述した本実施形態の電子機器は、高電圧で長期間使用しても絶縁破壊や破損のし難い、電気特性の変動が抑制された圧電素子2を備えた音響発生器10を用いて構成されていることから、小型で高音圧、高信頼性を有するものとなる。
本発明の圧電素子および音響発生器の具体例について説明する。具体的には、図1、図4に示す形態および比較例の圧電素子および音響発生器を以下に示すように作製した。
圧電素子は、長さが35mmで、幅が15mmで、厚みが0.22mmの直方体状とした。また、圧電素子は、厚みが20μmの圧電体層と内部電極とが交互に積層された構造とし、圧電体層の総数は8層とした。圧電体層は、チタン酸ジルコン酸鉛で形成した。内部電極は、銀−パラジウムを用いた。
ここで、図1に示す形態の圧電素子における内部電極は、長さを34mm、幅を14mm、隅切りの距離(C面の面取り距離)を3mm,3mmで構成した。また、図4に示す形態の圧電素子における内部電極は、長さを34mm、幅を14mm、隅切りの距離(C面の面取り距離)を3mm,3mmとし、隅切り面(C面)から平行に0.5mmの間隔をとり、積層体の角部に内部電極と同じ材質の導体で導体層を構成した。また比較例としての圧電素子における内部電極は、長さを34mm、幅を14mmとし、角部を隅切り状としない構成とした。
上記構成の内部電極を銀パラジウムからなる導電性ペーストでセラミックグリーンシートに印刷し、このセラミックグリーンシートを積層した後、加圧密着させ、所定の温度で脱脂を行った後、1000℃で焼成を行い、積層焼結体を得た。
次に、銀ペーストを用いて表面電極と端面電極を印刷形成し、750℃にて焼付け処理を行った。
この後、2kV/mmの電界強度の電圧を印加し、これらの圧電素子に分極を施した。
そして、外寸長さ50mm、外寸幅25mm、内寸長さ46mm、内寸幅21mmのSUS製支持体に長さ50mm、幅25mmのポリエチレンテレフタレートフィルムを接着剤で接合した振動板付きの支持体を準備し、振動板の主面に上記圧電素子をアクリル系接着剤で接着した。
そして、フレキシブル配線基板と接合する圧電素子の表面に、導電粒子として金メッキした樹脂ボールを含んだ導電性接着剤を塗布形成し、フレキシブル配線基板を当接させた状態で加熱加圧することで、フレキシブル配線基板を圧電素子に導通、固定し、本発明の実施例と比較例の圧電素子を用いた音響発生器No.1とNo.2及びNo3を作製した。なお、音響発生器No.1が本発明の図1の圧電素子を、音響発生器No.2が本発明の図4の圧電素子を、音響発生器No.3が比較例の圧電素子をそれぞれ用いている。
それぞれの音響発生器について、フレキシブル配線基板を介して、圧電素子に1kHzの周波数で、0V〜20Vの矩形波信号を印加し、駆動試験を行ったところ、試料No.1、2では、試験前後での1kHzでの音圧変化が認められなかった。これに対し、試料No.3は音圧の異常低下が認められ、圧電素子を確認したところクラックが発生していた。
本実施形態の圧電素子では、高電圧で長期間駆動しても破損しにくく、また電気特性の変動が抑制されることを確認できた。
1、2・・・圧電素子
11・・・内部電極
11a・・・第1の内部電極
11b、11b1、11b2・・・第2の内部電極
11c・・・第3の内部電極
110、1101、1102・・・角部
12・・・圧電体層
13・・・積層体
130・・・稜部
14・・・接続電極
14a・・・第1の接続電極
14b・・・第2の接続電極
14c・・・第3の接続電極
15・・・表面電極
15a・・・第1の表面電極
15b・・・第2の表面電極
15c・・・第3の表面電極
16、161、162・・・導体層
10・・・音響発生器
20・・・振動板
30・・・枠体
301・・・上枠部材
302・・・下枠部材
50・・・電子機器
50a・・・コントローラ
50b・・・送受信部
50c・・・キー入力部
50d・・・マイク入力部
50e・・・表示部
50f・・・アンテナ
60・・・電子回路
70・・・筐体
80・・・音響発生装置

Claims (11)

  1. 内部電極及び圧電体層が複数積層された平面視矩形状の積層体と、複数の前記内部電極の一方の端部と接続される複数の接続電極とを備え、複数の前記内部電極は、他方の端部における角部が隅切り状とされていることを特徴とする圧電素子。
  2. 複数の前記内部電極のうちの少なくとも一つの前記内部電極が、他の前記内部電極とは隅切り状の角部の大きさが異なることを特徴とする請求項1に記載の圧電素子。
  3. 隅切り状の前記角部に近接する前記積層体の稜部が面取り状とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の圧電素子。
  4. 隅切り状の前記角部を備える前記内部電極が設けられた圧電体層間のそれぞれにおいて、隅切り状の前記角部と該角部に近接する前記積層体の稜部との間に導体層が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちのいずれかに記載の圧電素子。
  5. 複数の前記導体層のうちの少なくとも一つの前記導体層が、他の前記導体層よりも面積が大きいことを特徴とする請求項4に記載の圧電素子。
  6. 複数の前記内部電極は、積層方向に沿って交互に配置された第1の内部電極と第2の内部電極とを含み、前記第1の内部電極の面積が前記第2の内部電極の面積よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちのいずれかに記載の圧電素子。
  7. 複数の前記第1の内部電極のうちの少なくとも一つの前記第1の内部電極が、他の前記第1の内部電極とは隅切り状の角部の大きさが異なることを特徴とする請求項6に記載の圧電素子。
  8. 前記第1の内部電極の隅切り状の前記角部と該角部に近接する前記積層体の稜部との間にそれぞれ前記導体層が設けられており、複数の前記導体層のうちの少なくとも一つの前記導体層の面積が、他の前記導体層の面積よりも大きいことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の圧電素子。
  9. 請求項1乃至請求項8のうちのいずれかに記載の圧電素子と、前記圧電素子が取り付けられており、該圧電素子の振動によって振動する振動板と、該振動板の外周部の少なくとも一部に設けられ、前記振動板を支持する支持体とを備えていることを特徴とする音響発生器。
  10. 請求項9に記載の音響発生器と、該音響発生器を収容する筐体とを備えていることを特徴とする音響発生装置。
  11. 請求項9に記載の音響発生器と、該音響発生器に接続された電子回路と、該電子回路および前記音響発生器を収容する筐体とを備え、前記音響発生器から音響を発生させる機能を有することを特徴とする電子機器。
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