JPWO2014091840A1 - サーボ制御装置 - Google Patents

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Abstract

被駆動体の運動状態を示す状態量のそれぞれが独立に変化しても外乱モデルのパラメータを新たに同定する必要がない外乱補正機能を備えた、ロバストで高精度なサーボ制御装置を得るため、位置検出器20を含むモータ16によって駆動される被駆動体18の位置が、位置指令値と一致するように制御を行うサーボ制御装置10を、サーボ制御装置10が、被駆動体18の運動時における複数の状態量を同時に推定する状態量推定部26と、複数の状態量のそれぞれ及びこれに対応する外乱モデルを用いて各外乱力を推定して外乱推定値を出力し、外乱推定値の線形和から外乱補正値を生成する加算器を含む外乱推定部24と、位置検出器20からの信号に外乱補正値を加算してモータ16の駆動電流を決定するサーボ制御部14と、を備えるサーボ制御装置とする。例えば、図1では、複数の状態量は、機械モデル部22により推定されて出力される。

Description

本発明は、サーボ制御装置に関する。
工作機械には、複数の送り軸が備えられており、これらはリニアモータ及びサーボモータ等によって駆動される。各送り軸においては、被駆動体(加工対象物を固定したテーブル等)の実際の位置が指令位置と一致するように、位置検出器を用いて被駆動体の位置を検出し、検出した被駆動体の位置と指令位置との誤差を補正するフィードバック制御が行われている。フィードバック制御では、未知の外乱が入力されても外乱を打ち消すように駆動力が制御されるが、誤差を検出してから誤差に応じた駆動力が入力されるため、送り軸の応答が遅いという問題がある。
外乱力の一種である摩擦力が輪郭運動の精度に与える影響については、よく知られている。例えば、XY平面内で直交する2軸を用いて円弧軌跡の運動を行う場合には、二つの軸のそれぞれには、位相が90度ずれた正弦波状の運動指令が与えられる。そして、円弧の象限が切り替わる点においては、いずれかの送り軸の運動方向が反転する。このとき、送り軸の構成要素であるボールねじまたは軸受等の接触部で生じる摩擦トルク及び摩擦力の方向も反転するため、反転軸の制御系が一定時間遅れて応答することになる。そのため、応答軌跡に追従誤差が生じ、実際の軌道は、指令軌跡の少し外側を通ることになる。この現象は象限突起と呼ばれ、運動精度を低下させる要因となっている。
なお、回転系の摩擦トルクと直動系の摩擦力は、機械系の構成によって決まる定数によって等価的に換算ができるため、本明細書においては、摩擦トルクと摩擦力は区別しないものとし、同様に、直動モータのモータ推力と回転モータのモータトルクも区別しないものとする。
上記の問題を解決するための従来技術として、モデルベースのフィードフォワード制御がある。モデルベースのフィードフォワード制御では、予め測定した外乱力のデータを用いて外乱モデルを同定し、運動方向反転時の外乱力を予測し、この外乱力に打ち勝てるだけの駆動力に相当する電流指令を上乗せしてモータを制御する。
例えば、特許文献1には、摩擦力を三つの領域(静止摩擦領域、クーロン摩擦領域、粘性摩擦領域)に分割し、予め決定したパラメータを用いて速度と摩擦力の関係を表現した差分方程式のモデルにより摩擦力を予測し、この摩擦力に打ち勝てるだけの補正値を算出し、該補正値を用いて制御を行う技術が開示されている。特許文献1では、速度のみの関数で摩擦力をモデル化している。
また、例えば、特許文献2には、摩擦が微小変位領域で示すヒステリシス特性を補正するために、被駆動体の運動方向が反転する位置からの変位と摩擦力の関係を非線形関数でモデル化し、補正値を生成することで摩擦力の補正を行う技術が開示されている。すなわち、特許文献2では、位置のみの関数で摩擦力をモデル化している。
特開平11−282506号公報 特許第4581096号公報
しかしながら、運動状態を示す状態量の一つのみ(例えば、速度のみまたは運動方向反転位置からの変位のみ)を用いて外乱力のモデル化を行うと、運動条件が変わるたびにモデルパラメータの再設定を要する。例えば、「速度」のみの関数でモデル化を行う場合には、異なる被駆動体位置で送り軸を駆動すると、「位置」に依存する外乱力の影響で全外乱力が変動するためモデル化誤差が生じ、補正が有効に機能しないという問題がある。
また、上記の先行文献1における位置の関数は、厳密には運動方向が反転した位置からの相対的な位置の関数、すなわち変位の関数である。しかしながら、変位のみならず、機械の原点を基準とした被駆動体の位置によって変動する外乱成分が存在することも知られている。そこで、本明細書においては、機械の原点を基準とした被駆動体の位置、すなわちグローバルな位置を「位置」と呼び、運動方向反転位置からの「変位」量とは区別する。
また、反転位置からの変位のみの関数(「変位」のみの関数)でモデル化を行う場合には、異なる速度で送り軸を駆動すると、速度に依存する外乱力(摩擦力)の影響で全外乱力が変動するためモデル化誤差が生じ、補正が有効に機能しないという問題がある。
このように、運動状態を示す状態量の一つのみを用いたモデル化は、ロバストで高精度なサーボ制御装置を実現するためには十分とはいえない。さらには、全外乱力は、グローバルな位置、運動方向反転位置からの変位及び被駆動体の速度のみならず、加速度によって変動する。そのため、ロバストで、より高精度なサーボ制御装置では、このような複数の状態量を考慮すべきである。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、被駆動体の運動状態を示す状態量のそれぞれが独立に変化しても外乱モデルのパラメータを新たに同定する必要がない外乱補正機能を備えた、ロバストで高精度なサーボ制御装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のサーボ制御装置は、位置検出器を含むモータによって駆動される被駆動体の位置が、位置指令値と一致するように制御を行うサーボ制御装置であって、該サーボ制御装置が、前記被駆動体の運動時における複数の状態量を同時に推定する状態量推定部と、推定した前記複数の状態量のそれぞれ及び前記複数の状態量のそれぞれに対応する外乱モデルを用いて各外乱力を推定して前記複数の状態量のそれぞれに応じた外乱推定値を出力し、前記複数の状態量のそれぞれの前記外乱推定値の線形和から外乱補正値を生成する加算器を含む外乱推定部と、前記位置検出器からの信号に前記外乱補正値を加算して前記モータの駆動電流を決定するサーボ制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、被駆動体の運動状態を示す状態量のそれぞれが独立に変化しても、外乱モデルのパラメータを新たに同定する必要がない外乱補正機能を備えたロバストで高精度なサーボ制御装置を得ることができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1にかかるサーボ制御装置、モータ及び被駆動体の構成を示すブロック図である。 図2は、実施の形態1〜3にかかるサーボ制御部の構成を示すブロック図である。 図3は、実施の形態1にかかる機械モデル部の構成を示すブロック図である。 図4は、実施の形態1,3にかかる反転後変位推定器の動作を示すフローチャートである。 図5は、実施の形態1,2にかかる外乱推定部の構成を示すブロック図である。 図6は、実施の形態1〜3にかかる外乱推定部の動作を示すフローチャートである。 図7は、実施の形態1〜3にかかる複数の平行四辺形型モデルを用いて変位依存外乱力を近似したモデルを示す図である。 図8は、実施の形態2にかかるサーボ制御装置、モータ及び被駆動体の構成を示すブロック図である。 図9は、実施の形態2にかかる状態量推定部の構成を示すブロック図である。 図10は、実施の形態3にかかるサーボ制御装置、モータ及び被駆動体の構成を示すブロック図である。 図11は、実施の形態3にかかる外乱推定部の構成を示すブロック図である。
以下に、本発明にかかるサーボ制御装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかるサーボ制御装置、モータ及び被駆動体の実施の形態1の構成を示すブロック図である。図1には、サーボ制御装置10、サーボ制御装置10によって動作を制御されるモータ16、モータ16に接続された位置検出器20、及びモータ16によって駆動される被駆動体18が示されている。
サーボ制御装置10は、指令値入力部12と、サーボ制御部14と、機械モデル部22と、外乱推定部24と、を備える。
指令値入力部12は、入力された被駆動体18の目標位置に従って、サーボ制御部14及び機械モデル部22に位置指令を出力する。
機械モデル部22は、サーボ制御部14、モータ16及び被駆動体18を含む系を模擬し、指令値入力部12が出力した位置指令に基づいて被駆動体18の運動の状態量を推定して、推定した5つの状態量を外乱推定部24に出力する。
外乱推定部24は、機械モデル部22で推定された5つの状態量から外乱力を推定し、推定した外乱力を外乱補正値としてサーボ制御部14に出力する。
サーボ制御部14は、指令値入力部12からの位置指令と、位置検出器20からの検出器信号(検出位置)と、外乱推定部24からの外乱補正値と、を用いてフィードバック制御を行い、モータ16に駆動電流(モータ駆動電流)を出力することで、被駆動体18の運動を制御する。
図2は、サーボ制御部14の構成を示すブロック図である。サーボ制御部14は、P(比例)制御器30aと、PI(比例積分)制御器32aと、微分器34aと、を備え、P制御器30aによって補償される位置ループと、PI制御器32aによって補償される速度ループと、を有する。
P制御器30aは、指令値入力部12からの位置指令及び位置検出器20からの検出位置(検出器信号)に基づいて、速度指令を出力する。
PI制御器32aは、P制御器30aから出力された速度指令及び検出速度に基づいて、電流指令を出力する。なお、検出速度は、位置検出器20からの検出位置を微分器34aによって微分したものである。
PI制御器32aが出力した電流指令は外乱補正値によって補正されて電流指令(モータ駆動電流)として出力される。
図3は、機械モデル部22の構成を示すブロック図である。機械モデル部22は、P制御器30bと、PI制御器32bと、トルク定数乗算器38と、送り軸イナーシャ乗算器40と、積分器36aと、積分器36bと、微分器34bと、反転後変位推定器42と、を備える。
P制御器30bには、指令値入力部12からの位置指令及び積分器36bの出力が入力される。
PI制御器32bには、P制御器30bの出力及び積分器36aの出力が入力される。
トルク定数乗算器38には、PI制御器32bの出力が入力され、モータ電流指令値からモータのトルクを計算し出力する。
送り軸イナーシャ乗算器40には、トルク定数乗算器38の出力が入力される。送り軸イナーシャ乗算器40の出力は、状態量の一つとして機械モデル部22から出力される「加速度」である。なお、イナーシャは予め計算しておくものとする。
微分器34bには、送り軸イナーシャ乗算器40の出力が入力される。微分器34bの出力は、状態量の一つとして機械モデル部22から出力される「加加速度」である。
積分器36aには、送り軸イナーシャ乗算器40の出力が入力される。積分器36aの出力は、状態量の一つとして機械モデル部22から出力される「速度」である。
積分器36bには、積分器36aの出力が入力される。積分器36bの出力は、状態量の一つとして機械モデル部22から出力される「位置」である。
反転後変位推定器42には、積分器36a,36bの出力、すなわち「速度」と「位置」が入力される。反転後変位推定器42の出力は、状態量の一つとして機械モデル部22から出力される「変位」である。
このように、機械モデル部22では、位置指令を入力したときの送り軸運動を模擬することで、送り軸の「位置」、「速度」、「加速度」が算出される。さらに、加速度の変化率から「加加速度」が算出される。また、反転後変位推定器42では、速度と位置を用いて運動方向反転位置からの「変位」が算出される。
図4は、反転後変位推定器42の動作を示すフローチャートである。反転後変位推定器42には、「位置」と「速度」が入力される。反転後変位推定器42は、速度の符号が反転したか否かを判定し(ステップS1)、速度の符号が反転したと判定した場合には、被駆動体18の運動方向が反転したと判断する。そして、このときの位置情報を反転した位置としてメモリに保存して位置情報を更新する。速度の符号が反転していないと判定した場合には、位置情報を更新しない(ステップS2)。現在位置とメモリに保存された反転した位置の差分が、反転した位置からの変位として出力される(ステップS3)。
図5は、外乱推定部24の構成を示すブロック図である。外乱推定部24は、加加速度依存外乱モデル44と、加速度依存外乱モデル46と、速度依存外乱モデル48と、変位依存外乱モデル50と、位置依存外乱モデル52と、加算器54と、トルク定数除算器56と、を備える。
図6は、外乱推定部24の動作を示すフローチャートである。外乱推定部24には、機械モデル部22からの5つの状態量が入力され(ステップS11)、各状態量についてのモデルを用いて、状態量ごとに外乱力の値を計算する(ステップS12)。例えば、加加速度依存外乱モデル44を用いて、加加速度依存の外乱力を計算する。このように各状態量によって計算した各外乱力を加算器54に入力して加算し、全外乱力を計算する(ステップS13)。そして、このように計算された全外乱力と等しい大きさの駆動力が、外乱補正値としてサーボ制御部14に出力される(ステップS14)。なお、外乱補正値は、モータ16の駆動電流値に換算されて出力される。
ここで、図5に示す状態量依存外乱モデルのそれぞれについて説明する。
加加速度依存外乱モデル44では、加加速度に対して外乱力を定数で近似してモデル化する。加加速度依存の外乱力が作用する時間は、被駆動体の加速度が変化する極僅かな時間のみであるから、加加速度の変動を無視して定数で近似しても問題ないためである。加加速度依存外乱力をF、加加速度をjとすると、加加速度依存外乱モデル44は、式(1)で表現される。sgnは符号関数である。
Figure 2014091840
加速度依存外乱モデル46では、加速度に対して外乱力を一次式で近似してモデル化する。加速度依存の外乱力は、被駆動体が加速されている時にのみ生じるものであり、加速度依存の外乱力の変動は加速度の大きさに比例するからである。加速度依存外乱力をF、加速度をa、加速度を変化させたときの外乱力の変動率をfa1、加速度の変化によらない定数成分をfa0とすると、加速度依存外乱モデル46は、式(2)で表現される。
Figure 2014091840
速度依存外乱モデル48では、速度に対して外乱力を多項式で近似してモデル化する。速度依存外乱力をF、速度をv、クーロン摩擦力をF、最大静止摩擦力をFmax、変位依存外乱力の最大値をFx_max、ストライベック効果を決定する定数をα、粘性定数をDとすると、速度依存外乱モデル48は、式(3)で表現される。ストライベック曲線の近似式から変位依存外乱力の最大値を除いた近似式を用いて速度依存外乱力を推定することで、変位依存外乱力の大きさが二重に考慮されることを防止している。すなわち、速度依存外乱モデル48は、ストライベック効果を決定する定数を用いて近似した多項式から変位依存外乱力の最大値を引いた式で表現される関数によって構成されるモデルである。
Figure 2014091840
変位依存外乱モデル50では、変位と外乱力の関係を複数の平行四辺形型の関数で近似してモデル化する。図7は、複数の平行四辺形型の関数を重ね合わせて変位依存外乱力を近似したモデルを示す図である。図7に示す平行四辺形型の関数は、変位依存外乱力が飽和する飽和値以上では、前記変位依存外乱力が定常値をとり、前記飽和値未満では、前記変位依存外乱力が一定の変化率で変化するものである。変位依存外乱モデル50では、複数の平行四辺形型の関数を重ね合わせることで外乱力のヒステリシス形状を近似しており、i番目の平行四辺形型外乱モデルをループiと呼び、それぞれのループの外乱力をf、変位依存外乱力をFとすると、変位依存外乱モデル50は、式(4)で表現される。
Figure 2014091840
ここで、変位をx、i番目の平行四辺形型モデルにおける変位量に対する外乱力の変化率をΔF、平行四辺形型モデルの定常値をFxi_maxとすると、それぞれのループの外乱力fxiは、式(5)で近似される。
Figure 2014091840
また、運動方向反転直後の変位依存外乱力の変化率をΔFとすると、ΔF及びFxi_maxは、式(6),(7)の関係式が成立するように決定される。なお、平行四辺形型モデルの数を増加させるほどヒステリシス形状は滑らかな非線形形状になるので、iは所望する外乱力のモデル化精度に応じて決定すればよい。
Figure 2014091840
Figure 2014091840
なお、速度依存外乱力と変位依存外乱力は、全外乱力に対する寄与が特に大きいので、速度依存外乱モデル48と変位依存外乱モデル50により主要な外乱力の特性を捕らえることができる。
位置依存外乱モデル52では、予め測定した送り軸の位置と外乱力の関係によりカーブフィットの手法を用いて最小二乗近似した位置の関数でモデル化する。位置依存外乱力をF、多項式近似した位置依存外乱力をfとすると、位置依存外乱モデル52は、式(8)で表現される。位置依存外乱力の変動周波数は一般的に低周波数であり、またボールねじの振れまわり等のように周期成分を含むことが多いので、フーリエ級数や多項式近似によってモデル化することができる。すなわち、位置依存外乱モデル52は、多項式により近似した被駆動体18の位置の関数のモデルとすればよい。
Figure 2014091840
上記の式(1)〜(8)のそれぞれの状態量に依存する外乱力の合計である全外乱力がモータ16の駆動電流値に換算され、サーボ制御部14に外乱補正値が出力される。
すなわち、本実施の形態にて説明したサーボ制御装置は、制御系を模擬したモデルを用いて、位置指令値から被駆動体の運動時の複数の状態量を推定して前記外乱推定部に出力する機械モデル部を備える。
以上説明したように、運動状態を決定するすべての状態量の変化を考慮した外乱モデルを用いると、運動条件が変化して状態量が独立に変化する場合に、新たに最適なパラメータを設定しなくても、運動条件によらず外乱の補正を適切に行うことができるため、ロバストで高精度なサーボ制御装置を実現することができる。
また、本実施の形態によれば、状態量の推定に機械モデルを用いるため、位置検出器の特性の影響を受けることなく状態量の推定を行うことができる。
実施の形態2.
図8は、本発明にかかるサーボ制御装置、モータ及び被駆動体の実施の形態2の構成を示すブロック図である。図8には、サーボ制御装置10a、サーボ制御装置10aによって動作を制御されるモータ16a、モータ16aに接続された位置検出器20a、及びモータ16aによって駆動される被駆動体18aが示され、被駆動体18aには加速度センサ28が設けられている。
サーボ制御装置10aは、指令値入力部12aと、サーボ制御部14aと、状態量推定部26と、外乱推定部24aと、を備える。
すなわち、図8に示すサーボ制御装置10aは、機械モデル部22に代えて複数の状態量を同時に推定する状態量推定部26を備えること、及び被駆動体18aに加速度センサ28を備えることが、図1に示すサーボ制御装置10と大きく異なる。
なお、指令値入力部12aは、実施の形態1の指令値入力部12に相当し、サーボ制御部14aは、実施の形態1のサーボ制御部14に相当し、モータ16aは、実施の形態1のモータ16に相当し、被駆動体18aは、実施の形態1の被駆動体18に相当し、位置検出器20aは、実施の形態1の位置検出器20に相当し、外乱推定部24aは、実施の形態1の外乱推定部24に相当する。
状態量推定部26は、実施の形態1の機械モデル部22とは異なり、位置検出器20aからの検出器信号及び加速度センサ28からの加速度センサ信号を用いて、各状態量の推定を行う。そのため、被駆動体18aの質量が変化してもイナーシャの変更を行うことなく状態量の推定を行うことができる。
図9は、状態量推定部26の構成を示すブロック図である。状態量推定部26は、微分器34c,34dと、反転後変位推定器42aと、変換係数乗算器58a,58bを備える。なお、反転後変位推定器42aは、実施の形態1の反転後変位推定器42に相当する。
変換係数乗算器58bには、位置検出器20aからの検出位置(検出器信号)が入力される。変換係数乗算器58bの出力は、状態量の一つとして状態量推定部26から出力される「位置」である。
微分器34dには、変換係数乗算器58bの出力である「位置」が入力される。微分器34dの出力は、状態量の一つとして状態量推定部26から出力される「速度」である。
反転後変位推定器42aには、変換係数乗算器58bの出力と微分器34dの出力が入力される。すなわち「速度」と「位置」が入力される。反転後変位推定器42aの出力は、状態量の一つとして状態量推定部26から出力される反転位置からの「変位」である。
このように、反転後変位推定器42aによって、位置、変位及び速度を算出することが可能である。しかしながら、位置検出器20aからの検出器信号にはノイズが含まれるため、加速度の算出のために、位置検出器20aからの検出器信号を用いて二階微分を行うと計算結果の信頼性が低いという問題がある。そこで、本実施の形態では、被駆動体18aに設けられた加速度センサ28を用いる。
変換係数乗算器58aには、加速度センサ28からの加速度センサ信号が入力され、変換係数乗算器58aの出力は、状態量の一つとして状態量推定部26から出力される「加速度」である。
微分器34cには、変換係数乗算器58aの出力である「加速度」が入力される。微分器34cの出力は、状態量の一つとして状態量推定部26から出力される「加加速度」である。このように、加加速度は加速度センサ信号の変化率から算出される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、機械モデルを使用することなく、位置検出器の検出器信号を用いて複数の状態量の推定を行うことができる。また、位置検出器のみを用いると、位置検出器からの信号に含まれるノイズが加速度及び加加速度に影響して計算結果の信頼性が低下してしまうが、被駆動体に備えられた加速度センサからの信号を用いて加速度及び加加速度を算出するため、信頼性を低下させることなく外乱推定部に入力される複数の状態量の推定を行うことができる。
また、機械モデルを使用することなく状態量の推定を行うため、被駆動体の質量が変化しても、イナーシャの変更を行うことなく状態量の推定を行うことができる。
すなわち、本実施の形態にて説明したサーボ制御装置は、モータに備えられた位置検出器の信号及び被駆動体に備えられた加速度センサの信号を用いて、位置指令値から被駆動体の運動時の複数の状態量を推定して外乱推定部に出力する状態量推定部を備える。
以上説明したように、本実施の形態においても、実施の形態1と同様に外乱推定部に入力される複数の状態量の推定を行うことができる。そのため、運動状態を決定するすべての状態量の変化を考慮した外乱モデルを用いると、異なる外乱特性を持つ機械要素を組み合わせた装置のように運動条件が変化して状態量が独立に変化する場合に、新たに最適な補正パラメータを設定しなくても、運動条件によらず外乱の補正を適切に行うことができるため、ロバストで高精度なサーボ制御装置を実現することができる。
実施の形態3.
図10は、本発明にかかるサーボ制御装置、モータ及び被駆動体の実施の形態3の構成を示すブロック図である。図10には、サーボ制御装置10b、サーボ制御装置10bによって動作を制御されるモータ16b、モータ16bに接続された位置検出器20b、及びモータ16bによって駆動される被駆動体18bが示されている。
サーボ制御装置10bは、指令値入力部12bと、サーボ制御部14bと、機械モデル部22bと、外乱推定部24bと、を備える。外乱推定部24bは、実施の形態1の外乱推定部24よりも簡易なモデルを用いる。
すなわち、図10に示すサーボ制御装置10bは、実施の形態1の外乱推定部24よりも簡易なモデルを用いる点が、図1に示すサーボ制御装置10と大きく異なる。また、実施の形態1の機械モデル部22は、加速度及び加加速度を出力するが、本実施の形態の機械モデル部22bは、加速度及び加加速度を出力する構成を要しない。
なお、指令値入力部12bは、実施の形態1の指令値入力部12に相当し、サーボ制御部14bは、実施の形態1のサーボ制御部14に相当し、モータ16bは、実施の形態1のモータ16に相当し、被駆動体18bは、実施の形態1の被駆動体18に相当し、位置検出器20bは、実施の形態1の位置検出器20に相当し、外乱推定部24bは、実施の形態1の外乱推定部24に相当する。
実施の形態1,2では、外乱推定部24,24aは、5つの状態量を用いて外乱力の推定を高精度に行っている。しかしながら、組み立て精度や機械要素の精度が低いために外乱力の再現性が低い送り軸では、高精度な外乱モデルを用いても効果的でない。さらには、不必要なモデルの構築に時間を浪費することになる。そこで、本実施の形態では、全外乱力の変動に対する影響が特に大きい状態量を選択する。
図11は、本実施の形態における外乱推定部24bの構成を示すブロック図である。外乱推定部24bは、速度依存外乱モデル48bと、変位依存外乱モデル50bと、位置依存外乱モデル52bと、加算器54bと、トルク定数除算器56bと、を備える。
まず、速度依存外乱モデル48bは、実施の形態1よりも簡略化され、式(9)で表現される。すなわち、速度依存外乱モデル48bは、速度依存外乱力が、粘性を比例定数とする速度の一次項と、クーロン摩擦力と変位依存外乱力の最大値の差の定数項により表現された関数によって構成されるモデルである。なお、速度依存外乱力をF、速度をv、クーロン摩擦力をF、変位依存外乱力の最大値をFx_max、粘性定数をDとする。
Figure 2014091840
これは、速度依存外乱力は、停止から低速領域において最も特異な挙動を示すため、外乱力の再現性が低い装置では、停止から低速領域のみをモデル化しておけば十分だからである。このように、停止から低速領域のみをモデル化することで、不要なパラメータを同定する手間を省略することができる。
そして、変位依存外乱モデル50bは、Dahlによって提案された近似式を用いて式(10)で表現される。すなわち、変位依存外乱モデル50bは、反転位置からの変位と変位依存外乱力の関係を多項式近似した関数によって構成されるモデルである。
Figure 2014091840
式(10)によれば、変位と変位依存外乱力の関係を多項式で近似できるため、変位と変位依存外乱力の関係が平行四辺形型モデルで対応できない場合に有効である。
位置依存外乱モデル52bについては関数によってモデル化するのではなく、予め測定した位置と外乱力の関係を参照して、位置依存外乱力を得る。例えば、1mm毎に被駆動体18bを停止させつつ送り軸の全領域で外乱力を測定して所定の位置における位置依存外乱力のデータを取得し、位置と位置依存外乱力の関係をテーブルとしてメモリに保存しておき、被駆動体18bの運動時に、このデータテーブルを参照する構成とすればよい。すなわち、本実施の形態では、位置依存外乱モデルに代えて、予め測定した位置と位置依存外乱力のデータテーブルを参照することにより前記位置依存外乱力を推定する。
なお、本実施の形態では、速度依存外乱モデル、変位依存外乱モデル及び位置依存外乱モデルを用いて外乱力の推定を行っているが、これに限定されない。外乱力の推定には、少なくとも、速度依存外乱モデル及び変位依存外乱モデルを用いればよい。この二つのモデルによって表される外乱力が、全外乱力に対する影響が特に大きいからである。
すなわち、本実施の形態にて説明したサーボ制御装置においては、少なくとも、外乱推定部が用いる複数の状態量は、反転位置からの変位及び速度であり、外乱推定部が用いる外乱モデルは、被駆動体の反転位置からの変位により変動する、外乱力の変位依存成分のみが抽出された変位依存外乱モデルと、被駆動体の速度により変動する、外乱力の速度依存成分のみが抽出された速度依存外乱モデルと、により構成されていればよい。
なお、本実施の形態では、外乱推定部が用いる状態量を機械モデル部によって推定しているが、これに限定されない。実施の形態2と同様に状態量推定部を用いてもよい。
なお、本実施の形態では、外乱推定部は、変位依存外乱モデル、速度依存外乱モデル及び位置依存外乱モデルを用いて外乱力の推定を行っているが、これに限定されず、さらに加速度依存外乱モデルを用いてもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、実施の形態1と比べて外乱推定部の構成を簡略なものとすることができるため、外乱力の再現性が低い送り軸において、外乱力の変動に大きな影響を与える特性のみをモデル化し、不必要なモデルの構築に時間を浪費せず、効率よく外乱補正値の算出を行うことができる。
以上説明したように、本発明にかかるサーボ制御装置は、高精度な加工が求められる工作機械等に有用である。
10,10a,10b サーボ制御装置、12,12a,12b 指令値入力部、14,14a,14b サーボ制御部、16,16a,16b モータ、18,18a,18b 被駆動体、20,20a,20b 位置検出器、22,22b 機械モデル部、24,24a,24b 外乱推定部、26 状態量推定部、28 加速度センサ、30a,30b P制御器、32a,32b PI制御器、34a,34b,34c,34d 微分器、36a,36b 積分器、38 トルク定数乗算器、40 送り軸イナーシャ乗算器、42,42a 反転後変位推定器、44 加加速度依存外乱モデル、46 加速度依存外乱モデル、48,48b 速度依存外乱モデル、50,50b 変位依存外乱モデル、52,52b 位置依存外乱モデル、54,54b 加算器、56,56b トルク定数除算器、58a,58b 変換係数乗算器、S1〜S3,S11〜S14 ステップ。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のサーボ制御装置は、位置検出器を含むモータによって駆動される被駆動体の位置が、位置指令値と一致するように制御を行うサーボ制御装置であって、前記被駆動体の運動時における位置、速度及び前記被駆動体の反転位置からの変位を含む複数の状態量を同時に推定する状態量推定部と、推定した前記複数の状態量のそれぞれ及び前記複数の状態量のそれぞれに対応する複数の外乱モデルを用いて各外乱力を推定して前記複数の状態量のそれぞれに応じた外乱推定値を出力し、前記複数の状態量のそれぞれの前記外乱推定値の線形和から外乱補正値を生成する加算器を含む外乱推定部と、前記位置検出器からの信号に前記外乱補正値を加算して前記モータの駆動電流を決定するサーボ制御部と、を備え、前記複数の外乱モデルのうち前記被駆動体の反転位置からの変位により変動する、外乱力の変位依存成分である変位依存外乱力のみが抽出された変位依存外乱モデルは、前記反転位置からの変位の変化に対して前記変位依存外乱力が飽和する飽和値以上では前記変位依存外乱力が定常値をとり、前記飽和値未満では前記変位依存外乱力が一定の変化率で変化する複数の関数で近似したモデルを複数重ね合わせて構成されたヒステリシス形状のモデルであることを特徴とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のサーボ制御装置は、位置検出器を含むモータによって駆動される被駆動体の位置が、位置指令値と一致するように制御を行うサーボ制御装置であって、前記モータに備えられた前記位置検出器の信号と前記被駆動体に備えられた加速度センサの信号とを用いて前記被駆動体の複数の状態量を推定する状態量推定部と、推定した前記複数の状態量のそれぞれ及び前記複数の状態量のそれぞれに対応する複数の外乱モデルを用いて各外乱力を推定して前記複数の状態量のそれぞれに応じた外乱推定値を出力し、前記複数の状態量のそれぞれの前記外乱推定値の線形和から外乱補正値を生成する加算器を含む外乱推定部と、前記位置検出器からの信号に前記外乱補正値を加算して前記モータの駆動電流を決定するサーボ制御部と、を備え、前記複数の外乱モデルのうち前記被駆動体の反転位置からの変位により変動する、外乱力の変位依存成分である変位依存外乱力のみが抽出された変位依存外乱モデルは、前記反転位置からの変位の変化に対して前記変位依存外乱力が飽和する飽和値以上では前記変位依存外乱力が定常値をとり、前記飽和値未満では前記変位依存外乱力が一定の変化率で変化する複数の関数で近似したモデルを複数重ね合わせて構成されたヒステリシス形状のモデルであり、前記被駆動体の位置により変動する、外乱力の位置依存成分である位置依存外乱力のみが抽出された位置依存外乱モデルは、多項式により近似した前記被駆動体の位置の関数のモデルであり、前記位置依存外乱モデルは、設定した指令幅で前記サーボ制御装置に移動と停止指令を繰り返し与えた際の、停止位置における前記位置依存外乱力のデータを取得し、前記被駆動体の位置と前記位置依存外乱力との関係をテーブルとして保存しておき、前記被駆動体の運動時に、前記テーブルを参照し、前記被駆動体の位置に応じた補正指令を入力することを特徴とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のサーボ制御装置は、位置検出器を含むモータによって駆動される被駆動体の位置が、位置指令値と一致するように制御を行うサーボ制御装置であって、前記モータに備えられた前記位置検出器の信号と前記被駆動体に備えられた加速度センサの信号とを用いて前記被駆動体の複数の状態量を推定する状態量推定部と、推定した前記複数の状態量のそれぞれ及び前記複数の状態量のそれぞれに対応する複数の外乱モデルを用いて各外乱力を推定して前記複数の状態量のそれぞれに応じた外乱推定値を出力し、前記複数の状態量のそれぞれの前記外乱推定値の線形和から外乱補正値を生成する加算器を含む外乱推定部と、前記位置検出器からの信号に前記外乱補正値を加算して前記モータの駆動電流を決定するサーボ制御部と、を備え、前記複数の外乱モデルのうち前記被駆動体の反転位置からの変位により変動する、外乱力の変位依存成分である変位依存外乱力のみが抽出された変位依存外乱モデルは、前記反転位置からの変位の変化に対して前記変位依存外乱力が飽和する飽和値以上では前記変位依存外乱力が定常値をとり、前記飽和値未満では前記変位依存外乱力が一定の変化率で変化する複数の関数で近似したモデルを複数重ね合わせて構成されたヒステリシス形状のモデルであり、前記被駆動体の位置により変動する、外乱力の位置依存成分である位置依存外乱力のみが抽出された位置依存外乱モデルに代えて、設定した指令幅で前記サーボ制御装置に移動と停止指令を繰り返し与えた際の、停止位置において取得した前記位置依存外乱力のデータにより、前記被駆動体の位置と前記位置依存外乱力との関係を保存したテーブルを用いて、前記被駆動体の運動時に、前記テーブルを参照し、前記被駆動体の位置に応じた補正指令を入力することを特徴とする。

Claims (15)

  1. 位置検出器を含むモータによって駆動される被駆動体の位置が、位置指令値と一致するように制御を行うサーボ制御装置であって、
    該サーボ制御装置が、
    前記被駆動体の運動時における複数の状態量を同時に推定する状態量推定部と、
    推定した前記複数の状態量のそれぞれ及び前記複数の状態量のそれぞれに対応する外乱モデルを用いて各外乱力を推定して前記複数の状態量のそれぞれに応じた外乱推定値を出力し、前記複数の状態量のそれぞれの前記外乱推定値の線形和から外乱補正値を生成する加算器を含む外乱推定部と、
    前記位置検出器からの信号に前記外乱補正値を加算して前記モータの駆動電流を決定するサーボ制御部と、を備えることを特徴とするサーボ制御装置。
  2. 位置検出器を含むモータによって駆動される被駆動体の位置が、位置指令値と一致するように制御を行うサーボ制御装置であって、
    前記サーボ制御装置が、
    前記被駆動体の運動時における制御系を模擬したモデルを用いて、前記位置指令値から前記被駆動体の運動時の前記複数の状態量を推定して前記外乱推定部に出力する機械モデル部と、
    推定した前記複数の状態量のそれぞれ及び前記複数の状態量のそれぞれに対応する外乱モデルを用いて各外乱力を推定して前記複数の状態量のそれぞれに応じた外乱推定値を出力し、前記複数の状態量のそれぞれの前記外乱推定値の線形和から外乱補正値を生成する加算器を含む外乱推定部と、
    前記位置検出器からの信号に前記外乱補正値を加算して前記モータの駆動電流を決定するサーボ制御部と、を備えることを特徴とするサーボ制御装置。
  3. 前記状態量推定部が、
    前記モータに備えられた位置検出器の信号及び前記被駆動体に備えられた加速度センサの信号を用いて、前記位置指令値から前記被駆動体の運動時の前記複数の状態量を推定して前記外乱推定部に出力することを特徴とする請求項1に記載のサーボ制御装置。
  4. 請求項2または請求項3において、
    前記外乱推定部が用いる前記複数の状態量は、前記被駆動体の、反転位置からの変位及び速度であり、
    前記外乱推定部が用いる前記外乱モデルは、
    前記被駆動体の反転位置からの変位により変動する、外乱力の変位依存成分である変位依存外乱力のみが抽出された変位依存外乱モデルと、
    前記被駆動体の速度により変動する、外乱力の速度依存成分である速度依存外乱力のみが抽出された速度依存外乱モデルと、により構成されることを特徴とするサーボ制御装置。
  5. 請求項4において、
    前記外乱推定部が用いる前記複数の状態量は、前記被駆動体の位置をさらに含み、
    前記外乱推定部が用いる前記外乱モデルは、
    前記被駆動体の位置により変動する、外乱力の位置依存成分である位置依存外乱力のみが抽出された位置依存外乱モデルをさらに含むことを特徴とするサーボ制御装置。
  6. 請求項5において、
    前記外乱推定部が用いる前記複数の状態量は、前記被駆動体の加速度をさらに含み、
    前記外乱推定部が用いる前記外乱モデルは、
    前記被駆動体の加速度により変動する、外乱力の加速度依存成分である加速度依存外乱力のみが抽出された加速度依存外乱モデルをさらに含むことを特徴とするサーボ制御装置。
  7. 請求項6において、
    前記外乱推定部が用いる前記複数の状態量は、前記被駆動体の加加速度をさらに含み、
    前記外乱推定部が用いる前記外乱モデルは、
    前記被駆動体の加加速度により変動する、外乱力の加加速度依存成分である加加速度依存外乱力のみが抽出された加加速度依存外乱モデルをさらに含むことを特徴とするサーボ制御装置。
  8. 請求項4から請求項7のいずれか一項において、
    前記変位依存外乱モデルは、前記反転位置からの変位と前記変位依存外乱力の関係を変位依存外乱力が飽和する飽和値以上では、前記変位依存外乱力が定常値をとり、前記飽和値未満では、前記変位依存外乱力が一定の変化率で変化する複数の関数で近似したモデルを複数重ね合わせて構成されたヒステリシス形状のモデルであることを特徴とするサーボ制御装置。
  9. 請求項4から請求項7のいずれか一項において、
    前記変位依存外乱モデルは、前記反転位置からの変位と前記変位依存外乱力の関係を多項式近似した関数によって構成されるモデルであることを特徴とするサーボ制御装置。
  10. 請求項4から請求項7のいずれか一項において、
    前記速度依存外乱モデルは、ストライベック効果を決定する定数を用いて近似した多項式から前記変位依存外乱力の最大値を引いた式で表現される関数によって構成されるモデルであることを特徴とするサーボ制御装置。
  11. 請求項4から請求項7のいずれか一項において、
    前記速度依存外乱モデルは、前記速度依存外乱力が、粘性を比例定数とする速度の一次項と、クーロン摩擦力と前記変位依存外乱力の最大値の差の定数項により表現された関数によって構成されるモデルであることを特徴とするサーボ制御装置。
  12. 請求項5から請求項7のいずれか一項において、
    前記位置依存外乱モデルは、多項式により近似した前記被駆動体の位置の関数のモデルであることを特徴とするサーボ制御装置。
  13. 請求項5から請求項7のいずれか一項において、
    前記位置依存外乱モデルに代えて、予め測定した位置と前記位置依存外乱力のデータテーブルを参照することにより前記位置依存外乱力を算出することを特徴とするサーボ制御装置。
  14. 請求項6または請求項7において、
    前記加速度依存外乱モデルは、前記加速度に対する前記加速度依存外乱力を一次式で近似したモデルであることを特徴とするサーボ制御装置。
  15. 請求項7において、
    前記加加速度依存外乱モデルは、前記加加速度に対する前記加加速度依存外乱力を定数で近似したモデルであることを特徴とするサーボ制御装置。
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