JPWO2014091552A1 - 差込プラグ、及び差込プラグ付コード - Google Patents

差込プラグ、及び差込プラグ付コード Download PDF

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Abstract

電線コード(110)と、2本のプラグピン(20)と、独用接地端(35,37)と、仏用接地端子(38)と、ハウジング(40)と、プラグボディ(50)とでドイツ規格プラグ受け(200)及びフランス規格プラグ受け(300)に接続可能に構成した差込プラグ(120)であって、独用接地端子(35)で構成した第1端子部(32)と、独用接地端子(37)及び仏用接地端子(38)で構成にした第2端子部(33)と、第1端子部(32)及び第2端子部(33)を連結する連結部(34)と、芯線圧着部(31)とを一体形成したアース端子(30)を備え、ハウジング(40)の内部に、第1端子部(32)を挿通許容する第1開口部(46)及び第2端子部(33)を挿通許容する第2開口部(47)を備え、アース端子(30)に、第1開口部(46)及び第2開口部(47)を閉塞する第1平板部(36)及び第2平板部(37)を備えた。

Description

この発明は、例えば、異なる規格のプラグ受けに共通して使用することができる差込プラグ、及び差込プラグ付コードに関する。
従来、壁面などに設置されたコンセントなどのプラグ受けに、電線コードを介して電気機器と接続された差込プラグを接続することで、電気機器に対して電力を供給している。
このようなプラグ受け、及び差込プラグは、世界各国で使用されているが、栓刃の形状や配置、アース端子の有無など各国、あるいは地域ごとに異なる仕様となっている。このため、電気機器を使用する際には、各国の仕様に応じた差込プラグを備えた電気機器を使用する、あるいは差込プラグを変換する変換アダプタなどを用いる必要がある。
ところで、ドイツなど採用されているプラグ規格のプラグ受けと、フランスなどで採用されているプラグ規格のプラグ受けのように、アース端子の形状や配置が異なるプラグ受けに対して、両方のプラグ受けに接続可能な差込プラグや変換アダプタが提案されている。
例えば、特許文献1に記載の簡易マルチタイプ雌雄型コネクタは、ドイツプラグ規格を基礎外形とするコネクタ本体の収容区に、ドイツプラグ受け用の接地片とフランスプラグ受け用の接地フレームとを収容することで、ドイツ及びフランス両国のプラグ受けに対応したコネクタとしている。
しかしながら、特許文献1に記載の簡易マルチタイプ雌雄型コネクタは、ドイツプラグ受け用の接地片と、フランスプラグ受け用の接地フレームとを別体としているため、部品点数が多く組付け工数が増加するという問題がある。さらに、特許文献1に記載の簡易マルチタイプ雌雄型コネクタのような構成の差込プラグでは、コネクタ本体や電線コードを被覆する合成樹脂製の外皮部材を射出成型する際、接地片や接地フレームに合成樹脂が付着して安定した導電性を確保できないおそれがある。
実用新案登録第3075169号公報
この発明は、上述の問題に鑑み、部品点数を削減するとともに、異なる規格のプラグ受けに共通して使用することができる差込プラグ、及び差込プラグ付コードを提供することを目的とする。
この発明は、複数の被覆電線を被覆体で被覆した電線コードにおける前記被覆電線の絶縁被覆体から所定の長さ露出した導電性の芯線と接続される2本のプラグピンと、該プラグピンを接続許容するとともに、一対の接地極片を有する第1プラグ受けにおける前記一対の接地極片と接触する一対の第1プラグ用接地端子と、前記プラグピンを接続許容するとともに、1本の接地極ピンを有する第2プラグ受けにおける前記接地極ピンを接続許容する第2プラグ用接地端子と、前記プラグピン、及び前記第1プラグ用接地端子を外部に露出して内部に収容保持するとともに、前記第2プラグ用接地端子を前記接地極ピンと接続可能にして内部に収容保持するハウジングと、前記ハウジングから前記電線コードの前記被覆体に至る範囲を射出成型で被覆する合成樹脂製の外皮部材とを備え、前記プラグピン、前記第1プラグ用接地端子、前記第2プラグ用接地端子、前記ハウジング、及び前記外皮部材で、前記第1プラグ受け、及び前記第2プラグ受けに接続可能に構成した差込プラグであって、一方の前記第1プラグ用接地端子を第1端子部とし、該第1端子部と、他方の前記第1プラグ用接地端子、及び前記第2プラグ用接地端子を一体にして形成した第2端子部と、前記第1端子部、及び第2端子部を連結する連結部と、前記被覆電線の前記芯線と接続させる芯線接続部とを一体にして形成したアース端子を備え、前記ハウジングの内部に、前記プラグピンの長手方向に前記第1端子部を挿通許容する第1開口部を設けて、前記ハウジングの内面とで前記第1端子部を囲繞する第1隔壁部と、前記長手方向に前記第2端子部を挿通許容する第2開口部を設けて、前記ハウジングの内面とで前記第2端子部を囲繞する第2隔壁部とを備え、前記アース端子を前記ハウジングに収容した収容状態において、前記第1開口部、及び前記第2開口部を閉塞する閉塞手段を備えたことを特徴とする。
上記被覆体は、被覆電線を内包する被覆チューブ、あるいは熱収縮チューブなどとすることができる。
上記第1プラグ受けは、ドイツ、ポルトガル、あるいはスペインなどで採用されている規格のプラグ受けなどとすることができる。
上記第2プラグ受けは、フランス、ベルギーなどで採用されている規格のプラグ受けなどすることができる。
上記合成樹脂は、ポリ塩化ビニルなどで構成することができる。
この発明により、部品点数を削減するとともに、異なる規格のプラグ受けに共通して使用できる差込プラグを構成することができる。
具体的には、一対の第1プラグ用接地端子と第2プラグ用接地端子とを一体に構成したアース端子により、差込プラグは、一対の第1プラグ用接地端子と第2プラグ用接地端子とを別体で構成した場合に対して、部品点数を削減することができる。これにより、差込プラグは、組付け工数、及び製造コストの削減を図ることができる。
さらに、ハウジングの内面、第1隔壁部、及び第2隔壁部により、差込プラグは、第1端子部及び第2端子部をそれぞれ収容する収容空間をハウジングの内部に構成することができる。そして、閉塞手段により、差込プラグは、外皮部材を形成する合成樹脂を射出する際、第1開口部及び第2開口部から上述した収容空間に合成樹脂が流入することを防止できる。
これにより、差込プラグは、収容空間に収容した第1プラグ用接地端子、あるいは第2プラグ用接地端子に合成樹脂が付着することを防止できる。このため、差込プラグは、合成樹脂の付着によって導電性を確保できない、もしくは第1プラグ受けの接地極片、あるいは第2プラグ受けの接地極ピンが接続できなくなることを防止できる。
加えて、上述した収容空間に第1端子部、及び第2端子部を収容する際、第1隔壁部及び第2隔壁部は、第1端子部及び第2端子部の組付けガイドとして機能することができる。これにより、差込プラグは、アース端子の組付け性を向上することができる。
従って、差込プラグは、部品点数を削減するとともに、異なる規格のプラグ受けに共通して使用することができる。
この発明の態様として、前記アース端子に、前記長手方向視における前記第1開口部の大きさより大きい略平板状で、前記第1端子部の基部に一体に形成した第1平板部と、前記長手方向視における前記第2開口部の大きさより大きい略平板状で、前記第2端子部の基部に一体に形成した第2平板部とを備え、前記閉塞手段を、前記第1開口部を前記第1平板部で閉塞し、前記第2開口部を第2平板部で閉塞する構成とすることができる。
この発明により、差込プラグは、閉塞手段をアース端子とは別体に構成した場合と比べて、より簡素な構成で、第1開口部及び第2開口部から収容空間への合成樹脂の流入を容易に阻止することができる。
具体的には、閉塞手段をアース端子とは別体に構成した場合、アース端子をハウジングに組み付けたのち第1開口部及び第2開口部を閉塞する必要があるのに対して、第1端子部の基部に第1平板部を、第2端子部の基部に第2平板部を一体に形成したことにより、差込プラグは、アース端子をハウジングに組み付けた際に、第1開口部及び第2開口部を閉塞することができる。
さらに、第1平板部及び第2平板部は、それぞれ第1開口部及び第2開口部の大きさより大きく形成している。このため、差込プラグは、第1開口部及び第2開口部による開口を確実に閉塞することができる。
従って、差込プラグは、より簡素な構成の閉塞手段により、組付け性を損なうことなく合成樹脂の流入を阻止して、より安定した導電性を確保することができる。
また、この発明の態様として、前記ハウジングの第1隔壁部に、前記長手方向に前記第1平板部が嵌合する第1嵌合部を備え、前記ハウジングの第2隔壁部に、前記長手方向に前記第2平板部が嵌合する第2嵌合部を備え、前記第1嵌合部及び前記第2嵌合部を、それぞれ前記長手方向視において、前記第1平板部及び前記第2平板部と略同等の大きさに形成するとともに、前記第1平板部及び前記第2平板部が嵌合する前記長手方向の嵌合深さを前記第1平板部及び前記第2平板部の厚みより大きい所定の嵌合深さに形成することができる。
上記所定の嵌合深さは、第1平板部及び第2平板部の嵌合が容易に解除されない深さなどとすることができる。
この発明により、差込プラグは、第1開口部及び第2開口部から収容空間への合成樹脂の流入をより確実に阻止することができる。
具体的には、第1嵌合部、及び第2嵌合部における嵌合深さを、第1平板部及び第2平板部の厚みより大きく形成しているため、ハウジングにプラグピンなどを組み付ける際、被覆電線の反発力などにより、ハウジングに組み付けたアース端子が長手方向にズレ動いた場合であっても、差込プラグは、第1開口部及び第2開口部の閉塞状態が容易に解除されることを防止できる。
さらに、長手方向視において、第1嵌合部及び第2嵌合部を第1平板部及び第2平板部と略同等の大きさに形成しているため、ハウジングに組み付けたアース端子が長手方向にズレ動いた場合であっても、差込プラグは、第1開口部及び第2開口部から収容空間への合成樹脂の流入を困難にすることができる。
加えて、外皮部材を形成する合成樹脂を射出する際、第1嵌合部及び第2嵌合部に嵌合した第1平板部及び第2平板部が合成樹脂により押圧される。このため、被覆電線の反発力などによってズレ動いたアース端子は、射出された合成樹脂による押圧によって、正常な組付け位置に確実に収まることができる。
これにより、差込プラグは、被覆電線の反発力などにより、ハウジングに組み付けたアース端子が長手方向にズレ動いた場合であっても、第1平板部及び第2平板部で、第1開口部及び第2開口部をより確実に閉塞することができる。
従って、差込プラグは、第1嵌合部及び第2嵌合部を備えたことで、部品点数を削減しても合成樹脂の流入を確実に阻止することができ、より安定した導電性を確保することができる。
また、この発明の態様として、前記第2プラグ用接地端子を、接続された前記接地極ピンを弾性支持する構成とし、前記第2プラグ用接地端子に、前記第2隔壁部に向けて突設するとともに、前記接地極ピンが接続されると前記第2隔壁部と当接する突起部を備えたことを特徴とする。
この発明により、部品点数を削減しても、より安定した導電性を確保することができる。
具体的には、接地極ピンが第2プラグ用接地端子に接続されると、第2隔壁部に当接する突起部により、第2プラグ受け用接地端子は、接地極ピンの大きさに応じた弾性変形が規制される。このため、第2プラグ受け用接地端子は、弾性力と第2隔壁部からの反力との協働によって接地極ピンを保持することができる。つまり、第2プラグ受け用接地端子は、突起部を備えたことにより、より安定した保持力を確保することができる。
これにより、第2プラグ受け用接地端子は、接地極ピンの外径にバラツキがあっても、安定した保持力で接地極ピンを保持することができる。このため、差込プラグは、より安定した導電性を確保することができる。
従って、差込プラグは、部品点数を削減しても、より安定した導電性を確保することができる。
また、この発明は、上記の差込プラグにおける前記プラグピン、及び前記アース端子に、前記電線コードの前記被覆電線を接続した差込プラグ付コードであることを特徴とする。
この発明により、部品点数を削減するとともに、異なる規格のプラグ受けに共通して使用できる差込プラグ付コードを構成することができる。
この発明により、部品点数を削減するとともに、異なる規格のプラグ受けに共通して使用できる差込プラグ、及び差込プラグ付コードを提供することができる。
差込プラグ付コードの外観を示す外観斜視図。 図1中のA−A矢視断面図。 ドイツ規格プラグ受け、及びフランス規格プラグ受けを説明する説明図。 差込プラグの構成要素を説明する説明図。 プラグピンの外観を示す外観斜視図。 アース端子の外観を示す外観斜視図。 ハウジングの断面形状を示す断面斜視図。 ハウジングの内部形状を説明する説明図。 プラグボディ成形前における組付け状態を示す平面図。 プラグボディを射出成型した状態を示すA−A矢視断面図。 別の差込プラグ付コードにおけるハウジングの外観を示す分解斜視図。 別の差込プラグ付コードの外観を示す外観斜視図。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
なお、図1は差込プラグ付コード100の外観斜視図を示し、図2は図1中のA−A矢視断面図を示し、図3はドイツ規格プラグ受け200、及びフランス規格プラグ受け300を説明する説明図を示し、図4は差込プラグ120の構成要素を説明する説明図を示し、図5はプラグピン20の外観斜視図を示している。
さらに、図6はアース端子30の外観斜視図を示し、図7はハウジング40の断面斜視図を示し、図8はハウジング40の内部形状を説明する説明図を示し、図9はプラグボディ50の成形前における組付け状態の平面図を示し、図10はプラグボディ50を射出成型した状態のA−A矢視断面図を示している。
また、図2において、差込プラグ付コード100の断面形状を明確にするため、プラグボディ50を二点鎖線で示している。
また、図3において、図3(a)はドイツ規格プラグ受け200の外観斜視図を示し、図3(b)はフランス規格プラグ受け300の外観斜視図を示している。
また、図8において、図8(a)はハウジング40の背面図を示し、図8(b)は図8(a)のB−B矢視断面図を示している。
また、図10において、差込プラグ付コード100の被覆状態を明確にするため、アース端子30、及びアース端子30と接続した被覆電線10のみを図示している。
また、本明細書及び図中において、組付け状態におけるプラグピン20の長手方向を前後方向Xとし、前後方向Xにおいて差込プラグ付コード100のプラグピン20側(図1中の左側)を前方、これと逆方向(図1中の右側)を後方とする。さらに、前後方向Xに直交する方向で、かつ差込プラグ120から電線コード110が導出する方向を上下方向Yとし、上下方向Yにおいて差込プラグ付コード100の差込プラグ120側(図1中の上側)を上方、電線コード110側(図1中の下側)を下方とする。
差込プラグ付コード100は、図1及び図2に示すように、複数の被覆電線10を束ねた電線コード110と、ドイツ規格プラグ受け200(図3参照)、及びフランス規格プラグ受け300(図3参照)の両方に接続可能に構成された側面視L型の差込プラグ120とで構成している。
ドイツ規格プラグ受け200は、図3(a)に示すように、壁面等に設置されたプラグ受けであって、前方視略円状で凹設された受け部201と、後述する差込プラグ120のプラグピン20を接続許容する2つのピン接続部202と、差込プラグ120に接続される2つの接地極片203とで構成している。さらに、受け部201の内周面には、差込プラグ120を保持するため、側方から径方向内側に向けて突設した1対の保持内壁部204を径方向で対向して2つ形成している。なお、ドイツ規格プラグ受け200は、ドイツをはじめポルトガルやスペインなどで採用され、CEE7/4規格の差込みプラグに対応するプラグ受けである。
一方、フランス規格プラグ受け300は、図3(b)に示すように、壁面等に設置されたプラグ受けであって、ドイツ規格プラグ受け200と略同径の前方視略円状で凹設された受け部301と、差込プラグ120のプラグピン20を接続許容する2つのピン接続部302と、差込プラグ120に接続される1つの接地極ピン303とで構成している。なお、フランス規格プラグ受け300は、フランスをはじめポーランドやベルギーなどで採用され、CEE7/5規格の差込みプラグに対応するプラグ受けである。
電線コード110は、図2及び図5に示すように、導電性を有する複数の素線(図示省略)からなる芯線11を、絶縁性の絶縁被覆体12で被覆した被覆電線10を複数本束ねて、被覆チューブ13で被覆して構成している。
なお、本実施例では、後述する2本のプラグピン20、及びアース端子30に接続する3本の被覆電線10を被覆チューブ13で束ねて被覆している。さらに、被覆チューブ13の端部近傍を結束バンド14で巻き締めている。
差込プラグ120は、図1、図2、及び図4に示すように、2本のプラグピン20、アース端子30、ハウジング40、及びプラグボディ50で構成され、CEE7/7規格に対応する差込みプラグ形状に形成している。
プラグピン20は、図5に示すように、ドイツ規格プラグ受け200のピン接続部202及びフランス規格プラグ受け300のピン接続部302の双方に接続可能な端子部21と、絶縁被覆体12から所定の長さ露出させた芯線11を溶接固定する溶接部22と、芯線11を加締め圧着する加締め部23とを前方からこの順番で一体にして構成している。
端子部21は、前後方向Xに延びる略中実円柱状に形成している。
溶接部22は、正面視において、端子部21より大径の外接円に接する略六角柱状の外形形状で、内部中空の筒状体に形成している。さらに、プラグピン20に芯線11を溶接固定するために、溶接部22には、上下方向Y、及び前後方向Xに所定の大きさで開口した溶接開口部24を形成している。
加締め部23は、端子部21と略同径で、芯線11を挿通許容する略円筒状に形成している。
アース端子30は、図4及び図6に示すように、被覆電線10から露出した芯線11を加締めて圧着可能なオープンバレル形状の芯線圧着部31、上下方向Yにおいて下方側に配置された第1端子部32、第1端子部32と対向して上方側に配置された第2端子部33、及び第1端子部32と第2端子部33とを上下方向Yで連結する連結部34を一体にして構成している。なお、アース端子30は、展開形状に打ち抜いた所定の厚みを有する薄板材を、プレス成形によって立体形状に形成している。
詳述すると、第1端子部32は、ドイツ規格プラグ受け200における下方の接地極片203と接触する独用接地端子35と、後述するハウジング40の第1嵌合部45aに嵌合する第1平板部36とを一体にして構成している。
独用接地端子35は、上下方向Yに厚みを有して前後方向Xに延びる略矩形の端子本体部35aと、端子本体部35aの前端から上方に向けて僅かに屈曲して延設した略矩形の先端屈曲部35bと、端子本体部35aにおける後方の両側面から上方に向けて略直角に屈曲して延設した略矩形の2つの側面部35cとを一体にして構成している。
第1平板部36は、独用接地端子35における端子本体部35aの後端から延設するとともに、上方に向けて略直角に屈曲して形成している。なお、第1平板部36は、前方視において独用接地端子35の大きさより大きく、かつ後述するハウジング40の第1開口部46の開口面積より大きい面積を有する略矩形に形成している。
第2端子部33は、ドイツ規格プラグ受け200における上方の接地極片203と接触する独用接地端子37と、フランス規格プラグ受け300の接地極ピン303を弾性変形して接続許容する仏用接地端子38と、後述するハウジング40の第2嵌合部45bに嵌合する第2平板部39とを一体にして構成している。
独用接地端子37は、上下方向Yに厚みを有して前後方向Xに延びる略矩形の端子本体部37aと、端子本体部37aの前端から下方に向けて僅かに屈曲して延設した略矩形の先端屈曲部37bと、端子本体部37aにおける後方の両側面から下方に向けて略直角に屈曲して延設した略矩形の2つの側面部37cとを一体にして構成している。
なお、第2端子部33における独用接地端子37は、先端屈曲部37b及び側面部37cの屈曲方向が異なる点を除いて、第1端子部32における独用接地端子35と略同一形状に形成している。
仏用接地端子38は、独用接地端子37における側面部37cの下方に延設した前後方向Xに延びる略矩形の支持部38aと、支持部38aにおける前方の側面から反転するように内側へ折り返して延設するとともに、接地極ピン303の外径に沿うように緩やかに湾曲させた接触部38bとを一体にして構成している。なお、支持部38aは、接地極ピン303を接触部38bで挟持可能なようにして独用接地端子37の2つの側面部37cからそれぞれ延設している。さらに、接触部38bは、接地極ピン303の直径より僅かに小さい間隔を隔てて対面するように湾曲させて形成している。
また、支持部38aにおける前後方向X、及び上下方向Yの略中央には、他方の支持部38a側に対して逆方向に向けて突設した略ドーム状の突起部38cを形成している。この突起部38cは、接地極ピン303が接続された際、後述するハウジング40の第2隔壁部と当接する大きさに形成している。
第2平板部39は、独用接地端子37における端子本体部37aの後端から延設するとともに、下方に向けて略直角に屈曲して形成している。なお、第2平板部39は、正面視において、独用接地端子37及び仏用接地端子38の大きさより大きく、かつ後述するハウジング40の第2開口部47の開口面積より大きい面積を有する略正方形に形成している。
連結部34は、上下方向Yに延びる略矩形の平板であって、第1端子部32のおける独用接地端子35と第2端子部33における独用接地端子37とが仏用接地端子38を挟んで対面するように、第1端子部32における独用接地端子35の一方の側面部35cから上方に向けて延設し、第2端子部33における仏用接地端子38の一方の支持部38aに接続している。さらに、連結部34には、前後方向Xにおいて第1端子部32、及び第2端子部33の後端と略同等に位置に、外側へ向けて突出した略ドーム状の突部34aを、上下方向Yに所定の間隔を隔てて2つ形成している。
芯線圧着部31は、連結部34における上下方向Yの略中央から後方に向けて延設した薄板材を、前面視略U字状に折り曲げてオープンバレル形状に形成している。
ハウジング40は、図1及び図4に示すように、前後方向Xに厚みを有する略円形状の底部41と、底部41から延設した略円筒状の前方筒部42と、前方筒部42の外径より大きい外径を有する略円筒状の後方筒部43とを一体にして形成している。
底部41は、ドイツ規格プラグ受け200の受け部201、及びフランス規格プラグ受け300の受け部301における内径より小さい外径に形成している。さらに、底部41には、ドイツ規格プラグ受け200のピン接続部202、及びフランス規格プラグ受け300のピン接続部302の間隔に対応する間隔を隔ててプラグピン20を前後方向Xに挿通許容する2つのピン挿通孔41a、及び上方の外縁近傍においてフランス規格プラグ受け300の接地極ピン303を前後方向Xに挿通許容する1つの仏用挿通孔41bを形成している。
前方筒部42は、底部41の外縁から後方に向けて延設した略円筒状に形成している。さらに、前方筒部42の外周面には、前方視においてピン挿通孔41aを挟んで上下方向Yで対向する位置において、径方向外側に向けて突設するとともに、前後方向Xに延設した2つのボックス部44を形成している。
このボックス部44には、前後方向Xに開口してアース端子30の独用接地端子35,37を露出させる独用開口部44aを形成している。
後方筒部43は、前方筒部42の外径より大きい外径を有する略円筒状の側方を切り落とした外形形状に形成されている。さらに、後方筒部43の下方には、電線コード110を導出する切欠き部43a(図7参照)を形成している。
そして、ハウジング40における前方筒部42の内部には、図7及び図8に示すように、上下方向Yで対向するボックス部44の間に介在するとともに、第1端子部32を後方から挿通許容する第1開口部46を設けて、ハウジング40における下方の内面とで第1端子部32を囲繞する第1隔壁部(図示省略)、第2端子部33を後方から挿通許容する第2開口部47を設けて、ハウジング40における上方の内面とで第2端子部33を囲繞する第2隔壁部(図示省略)、及び第1隔壁部と第2隔壁部とを上下方向Yで連結する連結壁部(図示省略)を一体にして構成した内壁部45を形成している。
換言すると、ハウジング40は、下方の独用開口部44aと連続して第1端子部32を収容する第1収容空間S1と、上方の独用開口部44a及び仏用挿通孔41bと連続して第2端子部33を収容する第2収容空間S2とを、ハウジング40の内面及び内壁部45で形成している。
また、内壁部45における第1隔壁部の後端には、アース端子30の第1平板部36が嵌合する第1嵌合部45aを形成し、内壁部45における第2隔壁部の後端には、第2平板部39が嵌合する第2嵌合部45bを形成している。
この第1嵌合部45a、及び第2嵌合部45bは、それぞれ後方視において第1平板部36及び第2平板部39と略同等の大きさに形成している。加えて、第1嵌合部45a、及び第2嵌合部45bは、前後方向Xにおいて第1平板部36及び第2平板部39の板厚より深い嵌合深さを有する形状に形成している。
さらに、内壁部45における連結壁部には、第1収容空間S1と第2収容空間S2とを連通するように略スリット状に開口して、アース端子30の連結部34を後方から挿入許容して保持するスリット部45cを形成している。
加えて、内壁部45には、底部41のピン挿通孔41aと前後方向Xで連続してプラグピン20を挿通許容するとともに、プラグピン20の溶接部22を保持するピン保持孔45dを形成している。このピン保持孔45dは、プラグピン20の溶接部22における外形形状と略同一の内面形状であって、後方視略六角形状に形成している。
また、ハウジング40の内部には、後方視略長楕円状で底部41の内面から後方に向けて延設した略柱状の電線保持部48を、後方視において周方向に所定の間隔を隔てて6つ配置している。
より詳しくは、電線保持部48は、第1開口部46の近傍において、第1開口部46を挟んで径方向で対称に配置した2つの電線保持部48aと、ピン挿通孔41aより下方において、内壁部45を挟んで径方向で対称に配置した2つ電線保持部48bと、ピン挿通孔41aより上方において、内壁部45を挟んで径方向で対称に配置した2つ電線保持部48cとで構成している。
そして、電線保持部48b及び電線保持部48cは、プラグピン20を挿通許容して、ピン保持孔45d及びピン挿通孔41aに連続するピン開口部49を、内壁部45及びハウジング40の内面とで形成している。
プラグボディ50は、図1及び図2に示すように、ハウジング40の前面から結束バンド14よりも後方に至る範囲を、絶縁性を有するポリ塩化ビニルなどの合成樹脂で被覆している。
より詳しくは、プラグボディ50は、ハウジング40の前方筒部42における前方を被覆する前方被覆部51と、前方筒部42における後方及び被覆電線10を被覆する後方被覆部52と、ハウジング40から導出した電線コード110を被覆するコード被覆部53とを一体にして構成している。
前方被覆部51は、ドイツ規格プラグ受け200の内径と略同等の外径であって、ドイツ規格プラグ受け200の保持内壁部204に対応する範囲を切欠いた外形形状に形成している。より詳しくは、前方被覆部51は、前面視において側方を切り落とすとともに、1対の保持内壁部204に嵌合する嵌合突部51aを、径方向を外側に向けて突設している。
後方被覆部52は、前方被覆部51より大径の後方視略円形状に形成している。
コード被覆部53は、後方被覆部52から下方に向けて形成している。
次に、上述した電線コード110、プラグピン20、アース端子30、及びハウジング40を組み付けるとともに、射出成型にてプラグボディ50を形成することで差込プラグ付コード100を構成する方法について説明する。
具体的には、絶縁被覆体12から所定の長さ露出させた芯線11を、プラグピン20の溶接部22の溶接開口部24まで挿入したのち、溶接部22と芯線11とを溶着するとともに、加締め部23を加締めて芯線11を圧着して、プラグピン20と被覆電線10とを接続する。
また、絶縁被覆体12から所定の長さ露出させた芯線11を、アース端子30の芯線圧着部31に載置したのち、所定の加締め工具で芯線圧着部31を加締めて芯線11を圧着して、アース端子30と被覆電線10とを接続する。
その後、被覆電線10と接続したプラグピン20を、ハウジング40の後方からピン開口部49に挿入して、ハウジング40のピン保持孔45dでプラグピン20の溶接部22を保持するとともに、ハウジング40のピン挿通孔41aを介してプラグピン20の端子部21を外部に露出させる。
引き続き、ハウジング40の後方からアース端子30をハウジング40に組み付ける。より詳しくは、アース端子30の第1端子部32を第1開口部46に挿入して第1収容空間S1に収容するとともに、第2端子部33を第2開口部47に挿入して第2収容空間S2に収容し、連結部34をハウジング40のスリット部45cに挿入して、アース端子30をハウジング40に組み付ける。
この際、連結部34における2つの突部34aは、スリット部45cに嵌合するように組み付けられる。さらに、アース端子30の第1平板部36が、ハウジング40の第1嵌合部45aに嵌合し、第2平板部39が、ハウジング40の第2嵌合部45bに嵌合するように組み付ける。
そして、プラグピン20から導出した被覆電線10を、ハウジング40の電線保持部48に巻きかけて配索し、ハウジング40で保持固定する。より詳しくは、被覆電線10は、図9に示すように、径方向内側から電線保持部48cの上方側に巻きかけたのち、電線保持部48bの外側から径方向内側に向けて巻きかけ、さらに電線保持部48aの径方向内側に巻きかけてハウジング40に保持固定される。その後、ハウジング40の切欠き部43aを介して電線コード110をハウジング40から下方に導出するようにして組み付ける。
このようにしてプラグピン20、アース端子30、及び電線コード110をハウジング40に組み付けた状態において、図10に示すように、ハウジング40の前面から結束バンド14よりも後方に至る範囲を、合成樹脂の射出成型によって被覆して側面視L形のプラグボディ50を形成して、差込プラグ付コード100を構成する。この際、差込プラグ付コード100は、ハウジング40の第1収容空間S1及び第2収容空間S2内に合成樹脂が流入することなくプラグボディ50を形成している。
上述したような差込プラグ付コード100を、図3(a)に示したドイツ規格プラグ受け200に差し込むと、差込プラグ付コード100のプラグピン20がピン接続部202に接続され、独用接地端子35,37が接地極片203とそれぞれ接触して導通する。
一方、差込プラグ付コード100を、図3(b)に示したフランス規格プラグ受け300に差し込むと、差込プラグ付コード100のプラグピン20がピン接続部302に接続され、仏用接地端子38に接地極ピン303が接続されて導通する。この際、仏用接地端子38は、接地極ピン303によって接触部38bが拡径されるように弾性変形するとともに、突起部38cが第2隔壁部に当接する。
以上のような構成の差込プラグ付コード100は、部品点数を削減するとともに、規格の異なるドイツ規格プラグ受け200、及びフランス規格プラグ受け300に使用することができる。
具体的には、一対の独用接地端子35,37と仏用接地端子38とを一体に構成したアース端子30により、差込プラグ120は、一対の独用接地端子35,37と仏用接地端子38とを別体で構成した場合に対して、部品点数を削減することができる。これにより、差込プラグ120は、組付け工数、及び製造コストの削減を図ることができる。
さらに、ハウジング40の内面、及び内壁部45により、差込プラグ120は、第1端子部32及び第2端子部33をそれぞれ収容する第1収容空間S1及び第2収容空間S2をハウジング40の内部に構成することができる。そして、アース端子30の第1平板部36及び第2平板部39により、第1開口部46及び第2開口部47を閉塞することで、差込プラグ120は、プラグボディ50を形成する合成樹脂を射出する際、第1開口部46及び第2開口部47から第1収容空間S1及び第2収容空間S2に合成樹脂が流入することを防止できる。
これにより、差込プラグ120は、第1収容空間S1に収容した第1端子部32、及び第2収容空間S2に収容した第2端子部33に合成樹脂が付着することを防止できる。このため、差込プラグ120は、合成樹脂の付着によって導電性を確保できない、もしくはドイツ規格プラグ受け200の接地極片203、あるいはフランス規格プラグ受け300の接地極ピン303が接続できなくなることを防止できる。
加えて、第1収容空間S1及び第2収容空間S2に第1端子部32、及び第2端子部33を収容する際、内壁部45は、第1端子部32及び第2端子部33の組付けガイドとして機能することができる。これにより、差込プラグ120は、アース端子30の組付け性を向上することができる。
従って、差込プラグ120は、部品点数を削減するとともに、規格の異なるドイツ規格プラグ受け200、及びフランス規格プラグ受け300に使用することができる。
また、第1開口部46の開口面積より大きい面積を有する第1平板部36と、第2開口部47の開口面積より大きい面積を有する第2平板部39とをアース端子30に備えたことにより、差込プラグ120は、第1開口部46及び第2開口部47を閉塞する閉塞手段をアース端子30とは別体に備えた場合と比べて、より簡素な構成で、第1開口部46及び第2開口部47から第1収容空間S1及び第2収容空間S2への合成樹脂の流入を容易に阻止することができる。
具体的には、閉塞手段をアース端子30とは別体に構成した場合、アース端子30をハウジング40に組み付けたのち第1開口部46及び第2開口部47を閉塞する必要があるのに対して、第1端子部32に第1平板部36を、第2端子部33に第2平板部39を一体に形成したことにより、差込プラグ120は、アース端子30をハウジング40に組み付けた際に、第1開口部46及び第2開口部47を閉塞することができる。
さらに、第1平板部36及び第2平板部39は、それぞれ第1開口部46及び第2開口部47の大きさより大きく形成している。このため、差込プラグ120は、第1開口部46及び第2開口部47による開口を確実に閉塞することができる。
従って、差込プラグ120は、より簡素な構成の閉塞手段により、組付け性を損なうことなく合成樹脂の流入を阻止して、より安定した導電性を確保することができる。
また、第1平板部36が嵌合する第1嵌合部45a、及び第2平板が嵌合する第2嵌合部45bを備えたことにより、差込プラグ120は、第1開口部46及び第2開口部47から第1収容空間S1及び第2収容空間S2への合成樹脂の流入をより確実に阻止することができる。
具体的には、第1嵌合部45a、及び第2嵌合部45bにおける嵌合深さを、第1平板部36及び第2平板部39の厚みより大きく形成しているため、ハウジング40にプラグピン20などを組み付ける際、被覆電線10の反発力などにより、ハウジング40に組み付けたアース端子30が長手方向にズレ動いた場合であっても、差込プラグ120は、第1開口部46及び第2開口部47の閉塞状態が容易に解除されることを防止できる。
さらに、後方視において、第1嵌合部45a及び第2嵌合部45bを第1平板部36及び第2平板部39と略同等の大きさに形成しているため、ハウジング40に組み付けたアース端子30が前後方向Xにズレ動いた場合であっても、差込プラグ120は、第1開口部46及び第2開口部47から第1収容空間S1及び第2収容空間S2への合成樹脂の流入を困難にすることができる。
加えて、プラグボディ50を形成する合成樹脂を射出する際、第1嵌合部45a及び第2嵌合部45bに嵌合した第1平板部36及び第2平板部39が合成樹脂により押圧される。このため、被覆電線10の反発力などによってズレ動いたアース端子30は、射出された合成樹脂による押圧によって、正常な組付け位置に確実に収まることができる。
これにより、差込プラグ120は、被覆電線10の反発力などにより、ハウジング40に組み付けたアース端子30が前後方向Xにズレ動いた場合であっても、第1平板部36及び第2平板部39で、第1開口部46及び第2開口部47をより確実に閉塞することができる。
従って、差込プラグ120は、第1嵌合部45a及び第2嵌合部45bを備えたことで、部品点数を削減しても合成樹脂の流入を確実に阻止することができ、より安定した導電性を確保することができる。
また、突起部38cを備えたことにより、部品点数を削減しても、より安定した導電性を確保することができる。
具体的には、接地極ピン303が仏用接地端子38に接続されると、第2隔壁部に当接する突起部38cにより、仏用接地端子38は、接地極ピン303の大きさに応じた弾性変形が規制される。このため、仏用接地端子38は、弾性力と第2隔壁部からの反力との協働によって接地極ピン303を保持することができる。つまり、仏用接地端子38は、突起部38cを備えたことにより、より安定した保持力を確保することができる。
これにより、仏用接地端子38は、接地極ピン303の外径にバラツキがあっても、安定した保持力で接地極ピン303を保持することができる。このため、差込プラグ120は、より安定した導電性を確保することができる。
従って、差込プラグ120は、部品点数を削減しても、より安定した導電性を確保することができる。
また、連結部34の2つの突部34aが、スリット部45cに嵌合するようにして、連結部34をスリット部45cに挿入するため、差込プラグ120は、アース端子30が前後方向Xにズレ動くことをより確実に防止できる。
また、差込プラグ120におけるプラグピン20、及びアース端子30に、電線コード110の被覆電線10を接続することにより、部品点数を削減するとともに、規格の異なるドイツ規格プラグ受け200、及びフランス規格プラグ受け300に使用できる差込プラグ付コード100を構成することができる。
なお、上述の実施形態において、差込プラグ付コード100を側面視L形としたが、これに限定せず、差込プラグ120から側方に電線コード110が導出する、あるいは後方に電線コード110が導出する構成としてもよい。
また、アース端子30の芯線圧着部31をオープンバレル形式としたが、これに限定せず、芯線11を加締めて圧着する構成であればクローズバレル形式など任意の構成としてもよい。
また、独用接地端子37の2つの側面部37cからそれぞれ延設して仏用接地端子38を構成したが、これに限定せず、独用接地端子37と仏用接地端子38とを一体にして第2端子部33を形成する構成であれば任意の形状としてもよい。例えば、独用接地端子37の一方の側面部37cから仏用接地端子38の支持部38aを延設する。そして、支持部38aにおける前方の側面から反転するように径方向内側へ折り返して延設するとともに、接地極ピン303を抱持ようにした前方視略環状の接触部を形成してもよい。この際、独用接地端子37の他方の側面部37cと連結部34とを連結する。
また、第1開口部46及び第2開口部47を閉塞する手段として、アース端子30に第1平板部36及び第2平板部39を備えたが、これに限定せず、アース端子30とは別体に構成するとともに、第1開口部46及び第2開口部47を閉塞する構成としてもよい。
また、第1平板部36及び第2平板部39が第1嵌合部45a及び第2嵌合部45bと嵌合する構成としたが、これに限定せず、第1嵌合部45a及び第2嵌合部45bを設けず、第1開口部46及び第2開口部47を第1平板部36及び第2平板部39で直接的に閉塞してもよい。
また、第1隔壁部、第2隔壁部、及び連結壁部を一体にして構成した内壁部45をハウジング40の内部に形成したが、これに限定せず、第1隔壁部、第2隔壁部、及び連結壁部をそれぞれ別体で形成した構成としてもよい。
また、プラグピン20、及びアース端子30のほかに被覆電線10と接続したサーミスタを内部に収容保持した差込プラグ付コード100としてもよい。この際、ハウジング40の内壁部45にサーミスタを挿入するサーミスタ挿入孔を形成する。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の被覆体は、実施形態の被覆チューブ13に対応し、
以下同様に、
外皮部材は、プラグボディ50に対応し、
芯線接続部は、芯線圧着部31に対応し、
第1プラグ受けは、ドイツ規格プラグ受け200に対応し、
第1プラグ用接地端子は、独用接地端子35,37に対応し、
第2プラグ受けは、フランス規格プラグ受け300に対応し、
第2プラグ用接地端子は、仏用接地端子38に対応し、
第1隔壁部、及び第2隔壁部は、内壁部45に対応し、
閉塞手段は、第1平板部36、第2平板部39、第1嵌合部45a、及び第2嵌合部45bに対応し、
長手方向は、前後方向Xに対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、上述の実施形態に対して、ハウジングの構成が異なる差込プラグ付コード100としてもよい。
具体的には、別の差込プラグ付コード100におけるハウジング60の外観斜視図を示す図11のように、ハウジング60は、プラグピン20を収容保持する第1ハウジング610と、アース端子30を収容保持する第2ハウジング620とで構成している。
第1ハウジング610は、略筒状の2つの保持筒部611と、保持筒部611を径方向で連結する筒接続部614とを一体にして形成している。
保持筒部611は、前端側が拡径され、プラグピン20を挿通許容して保持する略筒状に形成されている。さらに、保持筒部611の後端近傍には、周方向に沿って凹設して、第2ハウジング620の嵌合爪部(図示省略)と嵌合する嵌合溝部612を形成している。加えて、保持筒部611には、後端から前方に向けて所定の長さのスリット状に開口した開口溝部613を形成している。
筒接続部614は、上下方向Yに所定の厚みを有して保持筒部611の前端近傍を連結する形状に形成している。なお、筒接続部614における背面側の略中央には、図示を省略したサーミスタを挿入許容するサーミスタ挿入部を形成している。
第2ハウジング620は、底部621、前方筒部622、及び後方筒部623とで構成され、上述の実施形態のハウジング40に対して、主に前方筒部622及び底部621の形状が異なる。
前方筒部622は、上述の実施形態のハウジング40における前方筒部42に対して、前後方向Xの長さが短く、かつ略円筒状の側方を切り落とした外形形状に形成されている。なお、前方筒部622の外周面には、上述の実施形態における前方筒部42と同様に、上下方向Yで対向する位置において、径方向外側に向けて突設するとともに、前後方向Xに延設した2つのボックス部624が形成されている。
底部621は、前方筒部622の前端に接続される第1底部625と、前方視略矩形で、ボックス部624と連続するようにして第1底部625から前方に突設した第2底部626とで形成されている。
第1底部625は、前方視において第1ハウジング610に対応する範囲を凹設している。さらに、第1底部625のおける凹設した範囲には、保持筒部611を挿通する2つの挿通開口部625a、及びサーミスタを挿通するサーミスタ挿通部625bを形成している。
加えて、上方の第2底部626には、フランス規格プラグ受け300の接地極ピン303を挿通許容する仏用挿通孔626aを形成している。
なお、第1ハウジング610を第2ハウジング620に組み付けた状態において、ハウジング60は、第1ハウジング610の前面と第2ハウジング620における第2底部626の前面とが同一平面上になるように、第1ハウジング610、及び第2ハウジング620の第2底部626を形成している。
このような第1ハウジング610及び第2ハウジング620とで構成されたハウジング60に、プラグピン20、アース端子30、及びサーミスタを組み付けて、射出成型により合成樹脂製のプラグボディ70を形成して、別の差込プラグ付コード100の外観斜視図を示す図12のように、差込プラグ付コード100を構成する。
この差込プラグ付コード100は、図12に示すように、第1ハウジング610の前面と、第2ハウジング620におけるボックス部624の前面と、第2底部626の前面とが露出するように、プラグボディ70でハウジング60を被覆している。
このようにハウジング60を第1ハウジング610と第2ハウジング620とで構成してもよい。これにより、差込プラグ付コード100は、第1ハウジング610と第2ハウジング620とを異なる材質で形成することができる。
10…被覆電線
11…芯線
12…絶縁被覆体
13…被覆チューブ
20…プラグピン
30…アース端子
31…芯線圧着部
32…第1端子部
33…第2端子部
34…連結部
35…独用接地端子
36…第1平板部
37…独用接地端子
38…仏用接地端子
38c…突起部
39…第2平板部
40…ハウジング
45…内壁部
45a…第1嵌合部
45b…第2嵌合部
46…第1開口部
47…第2開口部
50…プラグボディ
60…ハウジング
70…プラグボディ
100…差込プラグ付コード
110…電線コード
120…差込プラグ
200…ドイツ規格プラグ受け
203…接地極片
300…フランス規格プラグ受け
303…接地極ピン
この発明は、例えば、異なる規格のプラグ受けに共通して使用することができる差込プラグ、及び差込プラグ付コードに関する。
従来、壁面などに設置されたコンセントなどのプラグ受けに、電線コードを介して電気機器と接続された差込プラグを接続することで、電気機器に対して電力を供給している。
このようなプラグ受け、及び差込プラグは、世界各国で使用されているが、栓刃の形状や配置、アース端子の有無など各国、あるいは地域ごとに異なる仕様となっている。このため、電気機器を使用する際には、各国の仕様に応じた差込プラグを備えた電気機器を使用する、あるいは差込プラグを変換する変換アダプタなどを用いる必要がある。
ところで、ドイツなど採用されているプラグ規格のプラグ受けと、フランスなどで採用されているプラグ規格のプラグ受けのように、アース端子の形状や配置が異なるプラグ受けに対して、両方のプラグ受けに接続可能な差込プラグや変換アダプタが提案されている。
例えば、特許文献1に記載の簡易マルチタイプ雌雄型コネクタは、ドイツプラグ規格を基礎外形とするコネクタ本体の収容区に、ドイツプラグ受け用の接地片とフランスプラグ受け用の接地フレームとを収容することで、ドイツ及びフランス両国のプラグ受けに対応したコネクタとしている。
しかしながら、特許文献1に記載の簡易マルチタイプ雌雄型コネクタは、ドイツプラグ受け用の接地片と、フランスプラグ受け用の接地フレームとを別体としているため、部品点数が多く組付け工数が増加するという問題がある。さらに、特許文献1に記載の簡易マルチタイプ雌雄型コネクタのような構成の差込プラグでは、コネクタ本体や電線コードを被覆する合成樹脂製の外皮部材を射出成型する際、接地片や接地フレームに合成樹脂が付着して安定した導電性を確保できないおそれがある。
実用新案登録第3075169号公報
この発明は、上述の問題に鑑み、部品点数を削減するとともに、異なる規格のプラグ受けに共通して使用することができる差込プラグ、及び差込プラグ付コードを提供することを目的とする。
この発明は、複数の被覆電線を被覆体で被覆した電線コードにおける前記被覆電線の絶縁被覆体から所定の長さ露出した導電性の芯線と接続される2本のプラグピンと、該プラグピンを接続許容するとともに、一対の接地極片を有する第1プラグ受けにおける前記一対の接地極片と接触する一対の第1プラグ用接地端子と、前記プラグピンを接続許容するとともに、1本の接地極ピンを有する第2プラグ受けにおける前記接地極ピンを接続許容する第2プラグ用接地端子と、前記プラグピン、及び前記第1プラグ用接地端子を外部に露出して内部に収容保持するとともに、前記第2プラグ用接地端子を前記接地極ピンと接続可能にして内部に収容保持するハウジングと、前記ハウジングから前記電線コードの前記被覆体に至る範囲を射出成型で被覆する合成樹脂製の外皮部材とを備え、前記プラグピン、前記第1プラグ用接地端子、前記第2プラグ用接地端子、前記ハウジング、及び前記外皮部材で、前記第1プラグ受け、及び前記第2プラグ受けに接続可能に構成した差込プラグであって、一方の前記第1プラグ用接地端子を第1端子部とし、該第1端子部と、他方の前記第1プラグ用接地端子、及び前記第2プラグ用接地端子を一体にして形成した第2端子部と、前記第1端子部、及び第2端子部を連結する連結部と、前記被覆電線の前記芯線と接続させる芯線接続部とを一体にして形成したアース端子を備え、前記ハウジングの内部に、前記プラグピンの長手方向に前記第1端子部を挿通許容する第1開口部を設けて、前記ハウジングの内面とで前記第1端子部を囲繞する第1隔壁部と、前記長手方向に前記第2端子部を挿通許容する第2開口部を設けて、前記ハウジングの内面とで前記第2端子部を囲繞する第2隔壁部とを備え、前記アース端子を前記ハウジングに収容した収容状態において、前記第1開口部、及び前記第2開口部を閉塞する閉塞手段を備え、前記第2プラグ用接地端子を、接続された前記接地極ピンを弾性支持する構成とし、前記第2プラグ用接地端子に、前記第2隔壁部に向けて突設するとともに、前記接地極ピンが接続されると前記第2隔壁部と当接する突起部を備えたことを特徴とする。
上記被覆体は、被覆電線を内包する被覆チューブ、あるいは熱収縮チューブなどとすることができる。
上記第1プラグ受けは、ドイツ、ポルトガル、あるいはスペインなどで採用されている規格のプラグ受けなどとすることができる。
上記第2プラグ受けは、フランス、ベルギーなどで採用されている規格のプラグ受けなどすることができる。
上記合成樹脂は、ポリ塩化ビニルなどで構成することができる。
この発明により、部品点数を削減するとともに、異なる規格のプラグ受けに共通して使用できる差込プラグを構成することができる。
具体的には、一対の第1プラグ用接地端子と第2プラグ用接地端子とを一体に構成したアース端子により、差込プラグは、一対の第1プラグ用接地端子と第2プラグ用接地端子とを別体で構成した場合に対して、部品点数を削減することができる。これにより、差込プラグは、組付け工数、及び製造コストの削減を図ることができる。
さらに、ハウジングの内面、第1隔壁部、及び第2隔壁部により、差込プラグは、第1端子部及び第2端子部をそれぞれ収容する収容空間をハウジングの内部に構成することができる。そして、閉塞手段により、差込プラグは、外皮部材を形成する合成樹脂を射出する際、第1開口部及び第2開口部から上述した収容空間に合成樹脂が流入することを防止できる。
これにより、差込プラグは、収容空間に収容した第1プラグ用接地端子、あるいは第2プラグ用接地端子に合成樹脂が付着することを防止できる。このため、差込プラグは、合成樹脂の付着によって導電性を確保できない、もしくは第1プラグ受けの接地極片、あるいは第2プラグ受けの接地極ピンが接続できなくなることを防止できる。
加えて、上述した収容空間に第1端子部、及び第2端子部を収容する際、第1隔壁部及び第2隔壁部は、第1端子部及び第2端子部の組付けガイドとして機能することができる。これにより、差込プラグは、アース端子の組付け性を向上することができる。
従って、差込プラグは、部品点数を削減するとともに、異なる規格のプラグ受けに共通して使用することができる。
さらに、本発明は、前記第2プラグ用接地端子を、接続された前記接地極ピンを弾性支持する構成とし、前記第2プラグ用接地端子に、前記第2隔壁部に向けて突設するとともに、前記接地極ピンが接続されると前記第2隔壁部と当接する突起部を備えたことを特徴とする。
これにより、差込プラグは、部品点数を削減しても、より安定した導電性を確保することができる。
具体的には、接地極ピンが第2プラグ用接地端子に接続されると、第2隔壁部に当接する突起部により、第2プラグ受け用接地端子は、接地極ピンの大きさに応じた弾性変形が規制される。このため、第2プラグ受け用接地端子は、弾性力と第2隔壁部からの反力との協働によって接地極ピンを保持することができる。つまり、第2プラグ受け用接地端子は、突起部を備えたことにより、より安定した保持力を確保することができる。
これにより、第2プラグ受け用接地端子は、接地極ピンの外径にバラツキがあっても、安定した保持力で接地極ピンを保持することができる。このため、差込プラグは、より安定した導電性を確保することができる。
従って、差込プラグは、部品点数を削減しても、より安定した導電性を確保することができる。
この発明の態様として、前記アース端子に、前記長手方向視における前記第1開口部の大きさより大きい略平板状で、前記第1端子部の基部に一体に形成した第1平板部と、前記長手方向視における前記第2開口部の大きさより大きい略平板状で、前記第2端子部の基部に一体に形成した第2平板部とを備え、前記閉塞手段を、前記第1開口部を前記第1平板部で閉塞し、前記第2開口部を第2平板部で閉塞する構成とすることができる。
この発明により、差込プラグは、閉塞手段をアース端子とは別体に構成した場合と比べて、より簡素な構成で、第1開口部及び第2開口部から収容空間への合成樹脂の流入を容易に阻止することができる。
具体的には、閉塞手段をアース端子とは別体に構成した場合、アース端子をハウジングに組み付けたのち第1開口部及び第2開口部を閉塞する必要があるのに対して、第1端子部の基部に第1平板部を、第2端子部の基部に第2平板部を一体に形成したことにより、差込プラグは、アース端子をハウジングに組み付けた際に、第1開口部及び第2開口部を閉塞することができる。
さらに、第1平板部及び第2平板部は、それぞれ第1開口部及び第2開口部の大きさより大きく形成している。このため、差込プラグは、第1開口部及び第2開口部による開口を確実に閉塞することができる。
従って、差込プラグは、より簡素な構成の閉塞手段により、組付け性を損なうことなく合成樹脂の流入を阻止して、より安定した導電性を確保することができる。
また、この発明の態様として、前記ハウジングの第1隔壁部に、前記長手方向に前記第1平板部が嵌合する第1嵌合部を備え、前記ハウジングの第2隔壁部に、前記長手方向に前記第2平板部が嵌合する第2嵌合部を備え、前記第1嵌合部及び前記第2嵌合部を、それぞれ前記長手方向視において、前記第1平板部及び前記第2平板部と略同等の大きさに形成するとともに、前記第1平板部及び前記第2平板部が嵌合する前記長手方向の嵌合深さを前記第1平板部及び前記第2平板部の厚みより大きい所定の嵌合深さに形成することができる。
上記所定の嵌合深さは、第1平板部及び第2平板部の嵌合が容易に解除されない深さなどとすることができる。
この発明により、差込プラグは、第1開口部及び第2開口部から収容空間への合成樹脂の流入をより確実に阻止することができる。
具体的には、第1嵌合部、及び第2嵌合部における嵌合深さを、第1平板部及び第2平板部の厚みより大きく形成しているため、ハウジングにプラグピンなどを組み付ける際、被覆電線の反発力などにより、ハウジングに組み付けたアース端子が長手方向にズレ動いた場合であっても、差込プラグは、第1開口部及び第2開口部の閉塞状態が容易に解除されることを防止できる。
さらに、長手方向視において、第1嵌合部及び第2嵌合部を第1平板部及び第2平板部と略同等の大きさに形成しているため、ハウジングに組み付けたアース端子が長手方向にズレ動いた場合であっても、差込プラグは、第1開口部及び第2開口部から収容空間への合成樹脂の流入を困難にすることができる。
加えて、外皮部材を形成する合成樹脂を射出する際、第1嵌合部及び第2嵌合部に嵌合した第1平板部及び第2平板部が合成樹脂により押圧される。このため、被覆電線の反発力などによってズレ動いたアース端子は、射出された合成樹脂による押圧によって、正常な組付け位置に確実に収まることができる。
これにより、差込プラグは、被覆電線の反発力などにより、ハウジングに組み付けたアース端子が長手方向にズレ動いた場合であっても、第1平板部及び第2平板部で、第1開口部及び第2開口部をより確実に閉塞することができる。
従って、差込プラグは、第1嵌合部及び第2嵌合部を備えたことで、部品点数を削減しても合成樹脂の流入を確実に阻止することができ、より安定した導電性を確保することができる
た、この発明は、上記の差込プラグにおける前記プラグピン、及び前記アース端子に、前記電線コードの前記被覆電線を接続した差込プラグ付コードであることを特徴とする。
この発明により、部品点数を削減するとともに、異なる規格のプラグ受けに共通して使用できる差込プラグ付コードを構成することができる。
この発明により、部品点数を削減するとともに、異なる規格のプラグ受けに共通して使用できる差込プラグ、及び差込プラグ付コードを提供することができる。
差込プラグ付コードの外観を示す外観斜視図。 図1中のA−A矢視断面図。 ドイツ規格プラグ受け、及びフランス規格プラグ受けを説明する説明図。 差込プラグの構成要素を説明する説明図。 プラグピンの外観を示す外観斜視図。 アース端子の外観を示す外観斜視図。 ハウジングの断面形状を示す断面斜視図。 ハウジングの内部形状を説明する説明図。 プラグボディ成形前における組付け状態を示す背面図 プラグボディを射出成型した状態を示すA−A矢視断面図。 別の差込プラグ付コードにおけるハウジングの外観を示す分解斜視図。 別の差込プラグ付コードの外観を示す外観斜視図。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
なお、図1は差込プラグ付コード100の外観斜視図を示し、図2は図1中のA−A矢視断面図を示し、図3はドイツ規格プラグ受け200、及びフランス規格プラグ受け300を説明する説明図を示し、図4は差込プラグ120の構成要素を説明する説明図を示し、図5はプラグピン20の外観斜視図を示している。
さらに、図6はアース端子30の外観斜視図を示し、図7はハウジング40の断面斜視図を示し、図8はハウジング40の内部形状を説明する説明図を示し、図9はプラグボディ50の成形前における組付け状態の背面図を示し、図10はプラグボディ50を射出成型した状態のA−A矢視断面図を示している。
また、図2において、差込プラグ付コード100の断面形状を明確にするため、プラグボディ50を二点鎖線で示している。
また、図3において、図3(a)はドイツ規格プラグ受け200の外観斜視図を示し、図3(b)はフランス規格プラグ受け300の外観斜視図を示している。
また、図8において、図8(a)はハウジング40の背面図を示し、図8(b)は図8(a)のB−B矢視断面図を示している。
また、図10において、差込プラグ付コード100の被覆状態を明確にするため、アース端子30、及びアース端子30と接続した被覆電線10のみを図示している。
また、本明細書及び図中において、組付け状態におけるプラグピン20の長手方向を前後方向Xとし、前後方向Xにおいて差込プラグ付コード100のプラグピン20側(図1中の左側)を前方、これと逆方向(図1中の右側)を後方とする。さらに、前後方向Xに直交する方向で、かつ差込プラグ120から電線コード110が導出する方向を上下方向Yとし、上下方向Yにおいて差込プラグ付コード100の差込プラグ120側(図1中の上側)を上方、電線コード110側(図1中の下側)を下方とする。
差込プラグ付コード100は、図1及び図2に示すように、複数の被覆電線10を束ねた電線コード110と、ドイツ規格プラグ受け200(図3参照)、及びフランス規格プラグ受け300(図3参照)の両方に接続可能に構成された側面視L型の差込プラグ120とで構成している。
ドイツ規格プラグ受け200は、図3(a)に示すように、壁面等に設置されたプラグ受けであって、前方視略円状で凹設された受け部201と、後述する差込プラグ120のプラグピン20を接続許容する2つのピン接続部202と、差込プラグ120に接続される2つの接地極片203とで構成している。さらに、受け部201の内周面には、差込プラグ120を保持するため、側方から径方向内側に向けて突設した1対の保持内壁部204を径方向で対向して2つ形成している。なお、ドイツ規格プラグ受け200は、ドイツをはじめポルトガルやスペインなどで採用され、CEE7/4規格の差込みプラグに対応するプラグ受けである。
一方、フランス規格プラグ受け300は、図3(b)に示すように、壁面等に設置されたプラグ受けであって、ドイツ規格プラグ受け200と略同径の前方視略円状で凹設された受け部301と、差込プラグ120のプラグピン20を接続許容する2つのピン接続部302と、差込プラグ120に接続される1つの接地極ピン303とで構成している。なお、フランス規格プラグ受け300は、フランスをはじめポーランドやベルギーなどで採用され、CEE7/5規格の差込みプラグに対応するプラグ受けである。
電線コード110は、図2及び図5に示すように、導電性を有する複数の素線(図示省略)からなる芯線11を、絶縁性の絶縁被覆体12で被覆した被覆電線10を複数本束ねて、被覆チューブ13で被覆して構成している。
なお、本実施例では、後述する2本のプラグピン20、及びアース端子30に接続する3本の被覆電線10を被覆チューブ13で束ねて被覆している。さらに、被覆チューブ13の端部近傍を結束バンド14で巻き締めている。
差込プラグ120は、図1、図2、及び図4に示すように、2本のプラグピン20、アース端子30、ハウジング40、及びプラグボディ50で構成され、CEE7/7規格に対応する差込みプラグ形状に形成している。
プラグピン20は、図5に示すように、ドイツ規格プラグ受け200のピン接続部202及びフランス規格プラグ受け300のピン接続部302の双方に接続可能な端子部21と、絶縁被覆体12から所定の長さ露出させた芯線11を溶接固定する溶接部22と、芯線11を加締め圧着する加締め部23とを前方からこの順番で一体にして構成している。
端子部21は、前後方向Xに延びる略中実円柱状に形成している。
溶接部22は、正面視において、端子部21より大径の外接円に接する略六角柱状の外形形状で、内部中空の筒状体に形成している。さらに、プラグピン20に芯線11を溶接固定するために、溶接部22には、上下方向Y、及び前後方向Xに所定の大きさで開口した溶接開口部24を形成している。
加締め部23は、端子部21と略同径で、芯線11を挿通許容する略円筒状に形成している。
アース端子30は、図4及び図6に示すように、絶縁被覆体12から露出した芯線11を加締めて圧着可能なオープンバレル形状の芯線圧着部31、上下方向Yにおいて下方側に配置された第1端子部32、第1端子部32と対向して上方側に配置された第2端子部33、及び第1端子部32と第2端子部33とを上下方向Yで連結する連結部34を一体にして構成している。なお、アース端子30は、展開形状に打ち抜いた所定の厚みを有する薄板材を、プレス成形によって立体形状に形成している。
詳述すると、第1端子部32は、ドイツ規格プラグ受け200における下方の接地極片203と接触する独用接地端子35と、後述するハウジング40の第1嵌合部45aに嵌合する第1平板部36とを一体にして構成している。
独用接地端子35は、上下方向Yに厚みを有して前後方向Xに延びる略矩形の端子本体部35aと、端子本体部35aの前端から上方に向けて僅かに屈曲して延設した略矩形の先端屈曲部35bと、端子本体部35aにおける後方の両側面から上方に向けて略直角に屈曲して延設した略矩形の2つの側面部35cとを一体にして構成している。
第1平板部36は、独用接地端子35における端子本体部35aの後端から延設するとともに、上方に向けて略直角に屈曲して形成している。なお、第1平板部36は、前方視において独用接地端子35の大きさより大きく、かつ後述するハウジング40の第1開口部46の開口面積より大きい面積を有する略矩形に形成している。
第2端子部33は、ドイツ規格プラグ受け200における上方の接地極片203と接触する独用接地端子37と、フランス規格プラグ受け300の接地極ピン303を弾性変形して接続許容する仏用接地端子38と、後述するハウジング40の第2嵌合部45bに嵌合する第2平板部39とを一体にして構成している。
独用接地端子37は、上下方向Yに厚みを有して前後方向Xに延びる略矩形の端子本体部37aと、端子本体部37aの前端から下方に向けて僅かに屈曲して延設した略矩形の先端屈曲部37bと、端子本体部37aにおける後方の両側面から下方に向けて略直角に屈曲して延設した略矩形の2つの側面部37cとを一体にして構成している。
なお、第2端子部33における独用接地端子37は、先端屈曲部37b及び側面部37cの屈曲方向が異なる点を除いて、第1端子部32における独用接地端子35と略同一形状に形成している。
仏用接地端子38は、独用接地端子37における側面部37cの下方に延設した前後方向Xに延びる略矩形の支持部38aと、支持部38aにおける前方の側面から反転するように内側へ折り返して延設するとともに、接地極ピン303の外径に沿うように緩やかに湾曲させた接触部38bとを一体にして構成している。なお、支持部38aは、接地極ピン303を接触部38bで挟持可能なようにして独用接地端子37の2つの側面部37cからそれぞれ延設している。さらに、接触部38bは、接地極ピン303の直径より僅かに小さい間隔を隔てて対面するように湾曲させて形成している。
また、支持部38aにおける前後方向X、及び上下方向Yの略中央には、他方の支持部38a側に対して逆方向に向けて突設した略ドーム状の突起部38cを形成している。この突起部38cは、接地極ピン303が接続された際、後述するハウジング40の第2隔壁部と当接する大きさに形成している。
第2平板部39は、独用接地端子37における端子本体部37aの後端から延設するとともに、下方に向けて略直角に屈曲して形成している。なお、第2平板部39は、正面視において、独用接地端子37及び仏用接地端子38の大きさより大きく、かつ後述するハウジング40の第2開口部47の開口面積より大きい面積を有する略正方形に形成している。
連結部34は、上下方向Yに延びる略矩形の平板であって、第1端子部32のおける独用接地端子35と第2端子部33における独用接地端子37とが仏用接地端子38を挟んで対面するように、第1端子部32における独用接地端子35の一方の側面部35cから上方に向けて延設し、第2端子部33における仏用接地端子38の一方の支持部38aに接続している。さらに、連結部34には、前後方向Xにおいて第1端子部32、及び第2端子部33の後端と略同等に位置に、外側へ向けて突出した略ドーム状の突部34aを、上下方向Yに所定の間隔を隔てて2つ形成している。
芯線圧着部31は、連結部34における上下方向Yの略中央から後方に向けて延設した薄板材を、前面視略U字状に折り曲げてオープンバレル形状に形成している。
ハウジング40は、図1及び図4に示すように、前後方向Xに厚みを有する略円形状の底部41と、底部41から延設した略円筒状の前方筒部42と、前方筒部42の外径より大きい外径を有する略円筒状の後方筒部43とを一体にして形成している。
底部41は、ドイツ規格プラグ受け200の受け部201、及びフランス規格プラグ受け300の受け部301における内径より小さい外径に形成している。さらに、底部41には、ドイツ規格プラグ受け200のピン接続部202、及びフランス規格プラグ受け300のピン接続部302の間隔に対応する間隔を隔ててプラグピン20を前後方向Xに挿通許容する2つのピン挿通孔41a、及び上方の外縁近傍においてフランス規格プラグ受け300の接地極ピン303を前後方向Xに挿通許容する1つの仏用挿通孔41bを形成している。
前方筒部42は、底部41の外縁から後方に向けて延設した略円筒状に形成している。さらに、前方筒部42の外周面には、前方視においてピン挿通孔41aを挟んで上下方向Yで対向する位置において、径方向外側に向けて突設するとともに、前後方向Xに延設した2つのボックス部44を形成している。
このボックス部44には、前後方向Xに開口してアース端子30の独用接地端子35,37を露出させる独用開口部44aを形成している。
後方筒部43は、前方筒部42の外径より大きい外径を有する略円筒状の側方を切り落とした外形形状に形成されている。さらに、後方筒部43の下方には、電線コード110を導出する切欠き部43a(図7参照)を形成している。
そして、ハウジング40における前方筒部42の内部には、図7及び図8に示すように、上下方向Yで対向するボックス部44の間に介在するとともに、第1端子部32を後方から挿通許容する第1開口部46を設けて、ハウジング40における下方の内面とで第1端子部32を囲繞する第1隔壁部(図示省略)、第2端子部33を後方から挿通許容する第2開口部47を設けて、ハウジング40における上方の内面とで第2端子部33を囲繞する第2隔壁部(図示省略)、及び第1隔壁部と第2隔壁部とを上下方向Yで連結する連結壁部(図示省略)を一体にして構成した内壁部45を形成している。
換言すると、ハウジング40は、下方の独用開口部44aと連続して第1端子部32を収容する第1収容空間S1と、上方の独用開口部44a及び仏用挿通孔41bと連続して第2端子部33を収容する第2収容空間S2とを、ハウジング40の内面及び内壁部45で形成している。
また、内壁部45における第1隔壁部の後端には、アース端子30の第1平板部36が嵌合する第1嵌合部45aを形成し、内壁部45における第2隔壁部の後端には、第2平板部39が嵌合する第2嵌合部45bを形成している。
この第1嵌合部45a、及び第2嵌合部45bは、それぞれ後方視において第1平板部36及び第2平板部39と略同等の大きさに形成している。加えて、第1嵌合部45a、及び第2嵌合部45bは、前後方向Xにおいて第1平板部36及び第2平板部39の板厚より深い嵌合深さを有する形状に形成している。
さらに、内壁部45における連結壁部には、第1収容空間S1と第2収容空間S2とを連通するように略スリット状に開口して、アース端子30の連結部34を後方から挿入許容して保持するスリット部45cを形成している。
加えて、内壁部45には、底部41のピン挿通孔41aと前後方向Xで連続してプラグピン20を挿通許容するとともに、プラグピン20の溶接部22を保持するピン保持孔45dを形成している。このピン保持孔45dは、プラグピン20の溶接部22における外形形状と略同一の内面形状であって、後方視略六角形状に形成している。
また、ハウジング40の内部には、後方視略長楕円状で底部41の内面から後方に向けて延設した略柱状の電線保持部48を、後方視において周方向に所定の間隔を隔てて6つ配置している。
より詳しくは、電線保持部48は、第1開口部46の近傍において、第1開口部46を挟んで径方向で対称に配置した2つの電線保持部48aと、ピン挿通孔41aより下方において、内壁部45を挟んで径方向で対称に配置した2つ電線保持部48bと、ピン挿通孔41aより上方において、内壁部45を挟んで径方向で対称に配置した2つ電線保持部48cとで構成している。
そして、電線保持部48b及び電線保持部48cは、プラグピン20を挿通許容して、ピン保持孔45d及びピン挿通孔41aに連続するピン開口部49を、内壁部45及びハウジング40の内面とで形成している。
プラグボディ50は、図1及び図2に示すように、ハウジング40の前面から結束バンド14よりも後方に至る範囲を、絶縁性を有するポリ塩化ビニルなどの合成樹脂で被覆している。
より詳しくは、プラグボディ50は、ハウジング40の前方筒部42における前方を被覆する前方被覆部51と、前方筒部42における後方及び被覆電線10を被覆する後方被覆部52と、ハウジング40から導出した電線コード110を被覆するコード被覆部53とを一体にして構成している。
前方被覆部51は、ドイツ規格プラグ受け200の内径と略同等の外径であって、ドイツ規格プラグ受け200の保持内壁部204に対応する範囲を切欠いた外形形状に形成している。より詳しくは、前方被覆部51は、前面視において側方を切り落とすとともに、1対の保持内壁部204に嵌合する嵌合突部51aを、径方向を外側に向けて突設している。
後方被覆部52は、前方被覆部51より大径の後方視略円形状に形成している。
コード被覆部53は、後方被覆部52から下方に向けて形成している。
次に、上述した電線コード110、プラグピン20、アース端子30、及びハウジング40を組み付けるとともに、射出成型にてプラグボディ50を形成することで差込プラグ付コード100を構成する方法について説明する。
具体的には、絶縁被覆体12から所定の長さ露出させた芯線11を、プラグピン20の溶接部22の溶接開口部24まで挿入したのち、溶接部22と芯線11とを溶着するとともに、加締め部23を加締めて芯線11を圧着して、プラグピン20と被覆電線10とを接続する。
また、絶縁被覆体12から所定の長さ露出させた芯線11を、アース端子30の芯線圧着部31に載置したのち、所定の加締め工具で芯線圧着部31を加締めて芯線11を圧着して、アース端子30と被覆電線10とを接続する。
その後、被覆電線10と接続したプラグピン20を、ハウジング40の後方からピン開口部49に挿入して、ハウジング40のピン保持孔45dでプラグピン20の溶接部22を保持するとともに、ハウジング40のピン挿通孔41aを介してプラグピン20の端子部21を外部に露出させる。
引き続き、ハウジング40の後方からアース端子30をハウジング40に組み付ける。より詳しくは、アース端子30の第1端子部32を第1開口部46に挿入して第1収容空間S1に収容するとともに、第2端子部33を第2開口部47に挿入して第2収容空間S2に収容し、連結部34をハウジング40のスリット部45cに挿入して、アース端子30をハウジング40に組み付ける。
この際、連結部34における2つの突部34aは、スリット部45cに嵌合するように組み付けられる。さらに、アース端子30の第1平板部36が、ハウジング40の第1嵌合部45aに嵌合し、第2平板部39が、ハウジング40の第2嵌合部45bに嵌合するように組み付ける。
そして、プラグピン20から導出した被覆電線10を、ハウジング40の電線保持部48に巻きかけて配索し、ハウジング40で保持固定する。より詳しくは、被覆電線10は、図9に示すように、径方向内側から電線保持部48cの上方側に巻きかけたのち、電線保持部48bの外側から径方向内側に向けて巻きかけ、さらに電線保持部48aの径方向内側に巻きかけてハウジング40に保持固定される。その後、ハウジング40の切欠き部43aを介して電線コード110をハウジング40から下方に導出するようにして組み付ける。
このようにしてプラグピン20、アース端子30、及び電線コード110をハウジング40に組み付けた状態において、図10に示すように、ハウジング40の前面から結束バンド14よりも後方に至る範囲を、合成樹脂の射出成型によって被覆して側面視L形のプラグボディ50を形成して、差込プラグ付コード100を構成する。この際、差込プラグ付コード100は、ハウジング40の第1収容空間S1及び第2収容空間S2内に合成樹脂が流入することなくプラグボディ50を形成している。
上述したような差込プラグ付コード100を、図3(a)に示したドイツ規格プラグ受け200に差し込むと、差込プラグ付コード100のプラグピン20がピン接続部202に接続され、独用接地端子35,37が接地極片203とそれぞれ接触して導通する。
一方、差込プラグ付コード100を、図3(b)に示したフランス規格プラグ受け300に差し込むと、差込プラグ付コード100のプラグピン20がピン接続部302に接続され、仏用接地端子38に接地極ピン303が接続されて導通する。この際、仏用接地端子38は、接地極ピン303によって接触部38bが拡径されるように弾性変形するとともに、突起部38cが第2隔壁部に当接する。
以上のような構成の差込プラグ付コード100は、部品点数を削減するとともに、規格の異なるドイツ規格プラグ受け200、及びフランス規格プラグ受け300に使用することができる。
具体的には、一対の独用接地端子35,37と仏用接地端子38とを一体に構成したアース端子30により、差込プラグ120は、一対の独用接地端子35,37と仏用接地端子38とを別体で構成した場合に対して、部品点数を削減することができる。これにより、差込プラグ120は、組付け工数、及び製造コストの削減を図ることができる。
さらに、ハウジング40の内面、及び内壁部45により、差込プラグ120は、第1端子部32及び第2端子部33をそれぞれ収容する第1収容空間S1及び第2収容空間S2をハウジング40の内部に構成することができる。そして、アース端子30の第1平板部36及び第2平板部39により、第1開口部46及び第2開口部47を閉塞することで、差込プラグ120は、プラグボディ50を形成する合成樹脂を射出する際、第1開口部46及び第2開口部47から第1収容空間S1及び第2収容空間S2に合成樹脂が流入することを防止できる。
これにより、差込プラグ120は、第1収容空間S1に収容した第1端子部32、及び第2収容空間S2に収容した第2端子部33に合成樹脂が付着することを防止できる。このため、差込プラグ120は、合成樹脂の付着によって導電性を確保できない、もしくはドイツ規格プラグ受け200の接地極片203、あるいはフランス規格プラグ受け300の接地極ピン303が接続できなくなることを防止できる。
加えて、第1収容空間S1及び第2収容空間S2に第1端子部32、及び第2端子部33を収容する際、内壁部45は、第1端子部32及び第2端子部33の組付けガイドとして機能することができる。これにより、差込プラグ120は、アース端子30の組付け性を向上することができる。
従って、差込プラグ120は、部品点数を削減するとともに、規格の異なるドイツ規格プラグ受け200、及びフランス規格プラグ受け300に使用することができる。
また、第1開口部46の開口面積より大きい面積を有する第1平板部36と、第2開口部47の開口面積より大きい面積を有する第2平板部39とをアース端子30に備えたことにより、差込プラグ120は、第1開口部46及び第2開口部47を閉塞する閉塞手段をアース端子30とは別体に備えた場合と比べて、より簡素な構成で、第1開口部46及び第2開口部47から第1収容空間S1及び第2収容空間S2への合成樹脂の流入を容易に阻止することができる。
具体的には、閉塞手段をアース端子30とは別体に構成した場合、アース端子30をハウジング40に組み付けたのち第1開口部46及び第2開口部47を閉塞する必要があるのに対して、第1端子部32に第1平板部36を、第2端子部33に第2平板部39を一体に形成したことにより、差込プラグ120は、アース端子30をハウジング40に組み付けた際に、第1開口部46及び第2開口部47を閉塞することができる。
さらに、第1平板部36及び第2平板部39は、それぞれ第1開口部46及び第2開口部47の大きさより大きく形成している。このため、差込プラグ120は、第1開口部46及び第2開口部47による開口を確実に閉塞することができる。
従って、差込プラグ120は、より簡素な構成の閉塞手段により、組付け性を損なうことなく合成樹脂の流入を阻止して、より安定した導電性を確保することができる。
また、第1平板部36が嵌合する第1嵌合部45a、及び第2平板部39が嵌合する第2嵌合部45bを備えたことにより、差込プラグ120は、第1開口部46及び第2開口部47から第1収容空間S1及び第2収容空間S2への合成樹脂の流入をより確実に阻止することができる。
具体的には、第1嵌合部45a、及び第2嵌合部45bにおける嵌合深さを、第1平板部36及び第2平板部39の厚みより大きく形成しているため、ハウジング40にプラグピン20などを組み付ける際、被覆電線10の反発力などにより、ハウジング40に組み付けたアース端子30が長手方向にズレ動いた場合であっても、差込プラグ120は、第1開口部46及び第2開口部47の閉塞状態が容易に解除されることを防止できる。
さらに、後方視において、第1嵌合部45a及び第2嵌合部45bを第1平板部36及び第2平板部39と略同等の大きさに形成しているため、ハウジング40に組み付けたアース端子30が前後方向Xにズレ動いた場合であっても、差込プラグ120は、第1開口部46及び第2開口部47から第1収容空間S1及び第2収容空間S2への合成樹脂の流入を困難にすることができる。
加えて、プラグボディ50を形成する合成樹脂を射出する際、第1嵌合部45a及び第2嵌合部45bに嵌合した第1平板部36及び第2平板部39が合成樹脂により押圧される。このため、被覆電線10の反発力などによってズレ動いたアース端子30は、射出された合成樹脂による押圧によって、正常な組付け位置に確実に収まることができる。
これにより、差込プラグ120は、被覆電線10の反発力などにより、ハウジング40に組み付けたアース端子30が前後方向Xにズレ動いた場合であっても、第1平板部36及び第2平板部39で、第1開口部46及び第2開口部47をより確実に閉塞することができる。
従って、差込プラグ120は、第1嵌合部45a及び第2嵌合部45bを備えたことで、部品点数を削減しても合成樹脂の流入を確実に阻止することができ、より安定した導電性を確保することができる。
また、突起部38cを備えたことにより、部品点数を削減しても、より安定した導電性を確保することができる。
具体的には、接地極ピン303が仏用接地端子38に接続されると、第2隔壁部に当接する突起部38cにより、仏用接地端子38は、接地極ピン303の大きさに応じた弾性変形が規制される。このため、仏用接地端子38は、弾性力と第2隔壁部からの反力との協働によって接地極ピン303を保持することができる。つまり、仏用接地端子38は、突起部38cを備えたことにより、より安定した保持力を確保することができる。
これにより、仏用接地端子38は、接地極ピン303の外径にバラツキがあっても、安定した保持力で接地極ピン303を保持することができる。このため、差込プラグ120は、より安定した導電性を確保することができる。
従って、差込プラグ120は、部品点数を削減しても、より安定した導電性を確保することができる。
また、連結部34の2つの突部34aが、スリット部45cに嵌合するようにして、連結部34をスリット部45cに挿入するため、差込プラグ120は、アース端子30が前後方向Xにズレ動くことをより確実に防止できる。
また、差込プラグ120におけるプラグピン20、及びアース端子30に、電線コード110の被覆電線10を接続することにより、部品点数を削減するとともに、規格の異なるドイツ規格プラグ受け200、及びフランス規格プラグ受け300に使用できる差込プラグ付コード100を構成することができる。
なお、上述の実施形態において、差込プラグ付コード100を側面視L形としたが、これに限定せず、差込プラグ120から側方に電線コード110が導出する、あるいは後方に電線コード110が導出する構成としてもよい。
また、アース端子30の芯線圧着部31をオープンバレル形式としたが、これに限定せず、芯線11を加締めて圧着する構成であればクローズバレル形式など任意の構成としてもよい。
また、独用接地端子37の2つの側面部37cからそれぞれ延設して仏用接地端子38を構成したが、これに限定せず、独用接地端子37と仏用接地端子38とを一体にして第2端子部33を形成する構成であれば任意の形状としてもよい。例えば、独用接地端子37の一方の側面部37cから仏用接地端子38の支持部38aを延設する。そして、支持部38aにおける前方の側面から反転するように径方向内側へ折り返して延設するとともに、接地極ピン303を抱持ようにした前方視略環状の接触部を形成してもよい。この際、独用接地端子37の他方の側面部37cと連結部34とを連結する。
また、第1開口部46及び第2開口部47を閉塞する手段として、アース端子30に第1平板部36及び第2平板部39を備えたが、これに限定せず、アース端子30とは別体に構成するとともに、第1開口部46及び第2開口部47を閉塞する構成としてもよい。
また、第1平板部36及び第2平板部39が第1嵌合部45a及び第2嵌合部45bと嵌合する構成としたが、これに限定せず、第1嵌合部45a及び第2嵌合部45bを設けず、第1開口部46及び第2開口部47を第1平板部36及び第2平板部39で直接的に閉塞してもよい。
また、第1隔壁部、第2隔壁部、及び連結壁部を一体にして構成した内壁部45をハウジング40の内部に形成したが、これに限定せず、第1隔壁部、第2隔壁部、及び連結壁部をそれぞれ別体で形成した構成としてもよい。
また、プラグピン20、及びアース端子30のほかに被覆電線10と接続したサーミスタを内部に収容保持した差込プラグ付コード100としてもよい。この際、ハウジング40の内壁部45にサーミスタを挿入するサーミスタ挿入孔を形成する。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の被覆体は、実施形態の被覆チューブ13に対応し、
以下同様に、
外皮部材は、プラグボディ50に対応し、
芯線接続部は、芯線圧着部31に対応し、
第1プラグ受けは、ドイツ規格プラグ受け200に対応し、
第1プラグ用接地端子は、独用接地端子35,37に対応し、
第2プラグ受けは、フランス規格プラグ受け300に対応し、
第2プラグ用接地端子は、仏用接地端子38に対応し、
第1隔壁部、及び第2隔壁部は、内壁部45に対応し、
閉塞手段は、第1平板部36、第2平板部39、第1嵌合部45a、及び第2嵌合部45bに対応し、
長手方向は、前後方向Xに対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、上述の実施形態に対して、ハウジングの構成が異なる差込プラグ付コード100としてもよい。
具体的には、別の差込プラグ付コード100におけるハウジング60の分解斜視図を示す図11のように、ハウジング60は、プラグピン20を収容保持する第1ハウジング610と、アース端子30を収容保持する第2ハウジング620とで構成している。
第1ハウジング610は、略筒状の2つの保持筒部611と、保持筒部611を径方向で連結する筒接続部614とを一体にして形成している。
保持筒部611は、前端側が拡径され、プラグピン20を挿通許容して保持する略筒状に形成されている。さらに、保持筒部611の後端近傍には、周方向に沿って凹設して、第2ハウジング620の嵌合爪部(図示省略)と嵌合する嵌合溝部612を形成している。加えて、保持筒部611には、後端から前方に向けて所定の長さのスリット状に開口した開口溝部613を形成している。
筒接続部614は、上下方向Yに所定の厚みを有して保持筒部611の前端近傍を連結する形状に形成している。なお、筒接続部614における背面側の略中央には、図示を省略したサーミスタを挿入許容するサーミスタ挿入部を形成している。
第2ハウジング620は、底部621、前方筒部622、及び後方筒部623とで構成され、上述の実施形態のハウジング40に対して、主に前方筒部622及び底部621の形状が異なる。
前方筒部622は、上述の実施形態のハウジング40における前方筒部42に対して、前後方向Xの長さが短く、かつ略円筒状の側方を切り落とした外形形状に形成されている。なお、前方筒部622の外周面には、上述の実施形態における前方筒部42と同様に、上下方向Yで対向する位置において、径方向外側に向けて突設するとともに、前後方向Xに延設した2つのボックス部624が形成されている。
底部621は、前方筒部622の前端に接続される第1底部625と、前方視略矩形で、ボックス部624と連続するようにして第1底部625から前方に突設した第2底部626とで形成されている。
第1底部625は、前方視において第1ハウジング610に対応する範囲を凹設している。さらに、第1底部625のおける凹設した範囲には、保持筒部611を挿通する2つの挿通開口部625a、及びサーミスタを挿通するサーミスタ挿通部625bを形成している。
加えて、上方の第2底部626には、フランス規格プラグ受け300の接地極ピン303を挿通許容する仏用挿通孔626aを形成している。
なお、第1ハウジング610を第2ハウジング620に組み付けた状態において、ハウジング60は、第1ハウジング610の前面と第2ハウジング620における第2底部626の前面とが同一平面上になるように、第1ハウジング610、及び第2ハウジング620の第2底部626を形成している。
このような第1ハウジング610及び第2ハウジング620とで構成されたハウジング60に、プラグピン20、アース端子30、及びサーミスタを組み付けて、射出成型により合成樹脂製のプラグボディ70を形成して、別の差込プラグ付コード100の外観斜視図を示す図12のように、差込プラグ付コード100を構成する。
この差込プラグ付コード100は、図12に示すように、第1ハウジング610の前面と、第2ハウジング620におけるボックス部624の前面と、第2底部626の前面とが露出するように、プラグボディ70でハウジング60を被覆している。
このようにハウジング60を第1ハウジング610と第2ハウジング620とで構成してもよい。これにより、差込プラグ付コード100は、第1ハウジング610と第2ハウジング620とを異なる材質で形成することができる。
10…被覆電線
11…芯線
12…絶縁被覆体
13…被覆チューブ
20…プラグピン
30…アース端子
31…芯線圧着部
32…第1端子部
33…第2端子部
34…連結部
35…独用接地端子
36…第1平板部
37…独用接地端子
38…仏用接地端子
38c…突起部
39…第2平板部
40…ハウジング
45…内壁部
45a…第1嵌合部
45b…第2嵌合部
46…第1開口部
47…第2開口部
50…プラグボディ
60…ハウジング
70…プラグボディ
100…差込プラグ付コード
110…電線コード
120…差込プラグ
200…ドイツ規格プラグ受け
203…接地極片
300…フランス規格プラグ受け
303…接地極ピン
この発明は、例えば、異なる規格のプラグ受けに共通して使用することができる差込プラグ、及び差込プラグ付コードに関する。
従来、壁面などに設置されたコンセントなどのプラグ受けに、電線コードを介して電気機器と接続された差込プラグを接続することで、電気機器に対して電力を供給している。
このようなプラグ受け、及び差込プラグは、世界各国で使用されているが、栓刃の形状や配置、アース端子の有無など各国、あるいは地域ごとに異なる仕様となっている。このため、電気機器を使用する際には、各国の仕様に応じた差込プラグを備えた電気機器を使用する、あるいは差込プラグを変換する変換アダプタなどを用いる必要がある。
ところで、ドイツなど採用されているプラグ規格のプラグ受けと、フランスなどで採用されているプラグ規格のプラグ受けのように、アース端子の形状や配置が異なるプラグ受けに対して、両方のプラグ受けに接続可能な差込プラグや変換アダプタが提案されている。
例えば、特許文献1に記載の簡易マルチタイプ雌雄型コネクタは、ドイツプラグ規格を基礎外形とするコネクタ本体の収容区に、ドイツプラグ受け用の接地片とフランスプラグ受け用の接地フレームとを収容することで、ドイツ及びフランス両国のプラグ受けに対応したコネクタとしている。
しかしながら、特許文献1に記載の簡易マルチタイプ雌雄型コネクタは、ドイツプラグ受け用の接地片と、フランスプラグ受け用の接地フレームとを別体としているため、部品点数が多く組付け工数が増加するという問題がある。さらに、特許文献1に記載の簡易マルチタイプ雌雄型コネクタのような構成の差込プラグでは、コネクタ本体や電線コードを被覆する合成樹脂製の外皮部材を射出成型する際、接地片や接地フレームに合成樹脂が付着して安定した導電性を確保できないおそれがある。
実用新案登録第3075169号公報
この発明は、上述の問題に鑑み、部品点数を削減するとともに、異なる規格のプラグ受けに共通して使用することができる差込プラグ、及び差込プラグ付コードを提供することを目的とする。
この発明は、複数の被覆電線を被覆体で被覆した電線コードにおける前記被覆電線の絶縁被覆体から所定の長さ露出した導電性の芯線と接続される2本のプラグピンと、該プラグピンを接続許容するとともに、一対の接地極片を有する第1プラグ受けにおける前記一対の接地極片と接触する一対の第1プラグ用接地端子と、前記プラグピンを接続許容するとともに、1本の接地極ピンを有する第2プラグ受けにおける前記接地極ピンを接続許容する第2プラグ用接地端子と、前記プラグピン、及び前記第1プラグ用接地端子を外部に露出して内部に収容保持するとともに、前記第2プラグ用接地端子を前記接地極ピンと接続可能にして内部に収容保持するハウジングと、前記ハウジングから前記電線コードの前記被覆体に至る範囲を被した合成樹脂製の外皮部材とを備え、前記プラグピン、前記第1プラグ用接地端子、前記第2プラグ用接地端子、前記ハウジング、及び前記外皮部材で、前記第1プラグ受け、及び前記第2プラグ受けに接続可能に構成した差込プラグであって、一方の前記第1プラグ用接地端子を第1端子部とし、該第1端子部と、他方の前記第1プラグ用接地端子、及び前記第2プラグ用接地端子を一体にして形成した第2端子部と、前記第1端子部、及び第2端子部を連結する連結部と、前記被覆電線の前記芯線と接続させる芯線接続部とを一体にして形成したアース端子を備え、前記ハウジングの内部に、前記プラグピンの長手方向に前記第1端子部を挿通許容する第1開口部を設けて、前記ハウジングの内面とで前記第1端子部を囲繞する第1隔壁部と、前記長手方向に前記第2端子部を挿通許容する第2開口部を設けて、前記ハウジングの内面とで前記第2端子部を囲繞する第2隔壁部とを備え、前記アース端子を前記ハウジングに収容した収容状態において、前記第1開口部、及び前記第2開口部を閉塞する閉塞手段を備え、前記第2プラグ用接地端子を、接続された前記接地極ピンを弾性支持する構成とし、前記第2プラグ用接地端子に、前記第2隔壁部に向けて突設するとともに、前記接地極ピンが接続されると前記第2隔壁部と当接する突起部を備えたことを特徴とする。
上記被覆体は、被覆電線を内包する被覆チューブ、あるいは熱収縮チューブなどとすることができる。
上記第1プラグ受けは、ドイツ、ポルトガル、あるいはスペインなどで採用されている規格のプラグ受けなどとすることができる。
上記第2プラグ受けは、フランス、ベルギーなどで採用されている規格のプラグ受けなどすることができる。
上記合成樹脂は、ポリ塩化ビニルなどで構成することができる。
この発明により、部品点数を削減するとともに、異なる規格のプラグ受けに共通して使用できる差込プラグを構成することができる。
具体的には、一対の第1プラグ用接地端子と第2プラグ用接地端子とを一体に構成したアース端子により、差込プラグは、一対の第1プラグ用接地端子と第2プラグ用接地端子とを別体で構成した場合に対して、部品点数を削減することができる。これにより、差込プラグは、組付け工数、及び製造コストの削減を図ることができる。
さらに、ハウジングの内面、第1隔壁部、及び第2隔壁部により、差込プラグは、第1端子部及び第2端子部をそれぞれ収容する収容空間をハウジングの内部に構成することができる。そして、閉塞手段により、差込プラグは、外皮部材を形成する合成樹脂を射出する際、第1開口部及び第2開口部から上述した収容空間に合成樹脂が流入することを防止できる。
これにより、差込プラグは、収容空間に収容した第1プラグ用接地端子、あるいは第2プラグ用接地端子に合成樹脂が付着することを防止できる。このため、差込プラグは、合成樹脂の付着によって導電性を確保できない、もしくは第1プラグ受けの接地極片、あるいは第2プラグ受けの接地極ピンが接続できなくなることを防止できる。
加えて、上述した収容空間に第1端子部、及び第2端子部を収容する際、第1隔壁部及び第2隔壁部は、第1端子部及び第2端子部の組付けガイドとして機能することができる。これにより、差込プラグは、アース端子の組付け性を向上することができる。
従って、差込プラグは、部品点数を削減するとともに、異なる規格のプラグ受けに共通して使用することができる。
さらに、本発明は、前記第2プラグ用接地端子を、接続された前記接地極ピンを弾性支持する構成とし、前記第2プラグ用接地端子に、前記第2隔壁部に向けて突設するとともに、前記接地極ピンが接続されると前記第2隔壁部と当接する突起部を備えたことを特徴とする。
これにより、差込プラグは、部品点数を削減しても、より安定した導電性を確保することができる。
具体的には、接地極ピンが第2プラグ用接地端子に接続されると、第2隔壁部に当接する突起部により、第2プラグ受け用接地端子は、接地極ピンの大きさに応じた弾性変形が規制される。このため、第2プラグ受け用接地端子は、弾性力と第2隔壁部からの反力との協働によって接地極ピンを保持することができる。つまり、第2プラグ受け用接地端子は、突起部を備えたことにより、より安定した保持力を確保することができる。
これにより、第2プラグ受け用接地端子は、接地極ピンの外径にバラツキがあっても、安定した保持力で接地極ピンを保持することができる。このため、差込プラグは、より安定した導電性を確保することができる。
従って、差込プラグは、部品点数を削減しても、より安定した導電性を確保することができる。
この発明の態様として、前記アース端子に、前記長手方向視における前記第1開口部の大きさより大きい略平板状で、前記第1端子部の基部に一体に形成した第1平板部と、前記長手方向視における前記第2開口部の大きさより大きい略平板状で、前記第2端子部の基部に一体に形成した第2平板部とを備え、前記閉塞手段を、前記第1開口部を前記第1平板部で閉塞し、前記第2開口部を第2平板部で閉塞する構成とすることができる。
この発明により、差込プラグは、閉塞手段をアース端子とは別体に構成した場合と比べて、より簡素な構成で、第1開口部及び第2開口部から収容空間への合成樹脂の流入を容易に阻止することができる。
具体的には、閉塞手段をアース端子とは別体に構成した場合、アース端子をハウジングに組み付けたのち第1開口部及び第2開口部を閉塞する必要があるのに対して、第1端子部の基部に第1平板部を、第2端子部の基部に第2平板部を一体に形成したことにより、差込プラグは、アース端子をハウジングに組み付けた際に、第1開口部及び第2開口部を閉塞することができる。
さらに、第1平板部及び第2平板部は、それぞれ第1開口部及び第2開口部の大きさより大きく形成している。このため、差込プラグは、第1開口部及び第2開口部による開口を確実に閉塞することができる。
従って、差込プラグは、より簡素な構成の閉塞手段により、組付け性を損なうことなく合成樹脂の流入を阻止して、より安定した導電性を確保することができる。
また、この発明の態様として、前記ハウジングの第1隔壁部に、前記長手方向に前記第1平板部が嵌合する第1嵌合部を備え、前記ハウジングの第2隔壁部に、前記長手方向に前記第2平板部が嵌合する第2嵌合部を備え、前記第1嵌合部及び前記第2嵌合部を、それぞれ前記長手方向視において、前記第1平板部及び前記第2平板部と略同等の大きさに形成するとともに、前記第1平板部及び前記第2平板部が嵌合する前記長手方向の嵌合深さを前記第1平板部及び前記第2平板部の厚みより大きい所定の嵌合深さに形成することができる。
上記所定の嵌合深さは、第1平板部及び第2平板部の嵌合が容易に解除されない深さなどとすることができる。
この発明により、差込プラグは、第1開口部及び第2開口部から収容空間への合成樹脂の流入をより確実に阻止することができる。
具体的には、第1嵌合部、及び第2嵌合部における嵌合深さを、第1平板部及び第2平板部の厚みより大きく形成しているため、ハウジングにプラグピンなどを組み付ける際、被覆電線の反発力などにより、ハウジングに組み付けたアース端子が長手方向にズレ動いた場合であっても、差込プラグは、第1開口部及び第2開口部の閉塞状態が容易に解除されることを防止できる。
さらに、長手方向視において、第1嵌合部及び第2嵌合部を第1平板部及び第2平板部と略同等の大きさに形成しているため、ハウジングに組み付けたアース端子が長手方向にズレ動いた場合であっても、差込プラグは、第1開口部及び第2開口部から収容空間への合成樹脂の流入を困難にすることができる。
加えて、外皮部材を形成する合成樹脂を射出する際、第1嵌合部及び第2嵌合部に嵌合した第1平板部及び第2平板部が合成樹脂により押圧される。このため、被覆電線の反発力などによってズレ動いたアース端子は、射出された合成樹脂による押圧によって、正常な組付け位置に確実に収まることができる。
これにより、差込プラグは、被覆電線の反発力などにより、ハウジングに組み付けたアース端子が長手方向にズレ動いた場合であっても、第1平板部及び第2平板部で、第1開口部及び第2開口部をより確実に閉塞することができる。
従って、差込プラグは、第1嵌合部及び第2嵌合部を備えたことで、部品点数を削減しても合成樹脂の流入を確実に阻止することができ、より安定した導電性を確保することができる。
また、この発明は、上記の差込プラグにおける前記プラグピン、及び前記アース端子に、前記電線コードの前記被覆電線を接続した差込プラグ付コードであることを特徴とする。
この発明により、部品点数を削減するとともに、異なる規格のプラグ受けに共通して使用できる差込プラグ付コードを構成することができる。
この発明により、部品点数を削減するとともに、異なる規格のプラグ受けに共通して使用できる差込プラグ、及び差込プラグ付コードを提供することができる。
差込プラグ付コードの外観を示す外観斜視図。 図1中のA−A矢視断面図。 ドイツ規格プラグ受け、及びフランス規格プラグ受けを説明する説明図。 差込プラグの構成要素を説明する説明図。 プラグピンの外観を示す外観斜視図。 アース端子の外観を示す外観斜視図。 ハウジングの断面形状を示す断面斜視図。 ハウジングの内部形状を説明する説明図。 プラグボディ成形前における組付け状態を示す背面図。 プラグボディを射出成型した状態を示すA−A矢視断面図。 別の差込プラグ付コードにおけるハウジングの外観を示す分解斜視図。 別の差込プラグ付コードの外観を示す外観斜視図。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
なお、図1は差込プラグ付コード100の外観斜視図を示し、図2は図1中のA−A矢視断面図を示し、図3はドイツ規格プラグ受け200、及びフランス規格プラグ受け300を説明する説明図を示し、図4は差込プラグ120の構成要素を説明する説明図を示し、図5はプラグピン20の外観斜視図を示している。
さらに、図6はアース端子30の外観斜視図を示し、図7はハウジング40の断面斜視図を示し、図8はハウジング40の内部形状を説明する説明図を示し、図9はプラグボディ50の成形前における組付け状態の背面図を示し、図10はプラグボディ50を射出成型した状態のA−A矢視断面図を示している。
また、図2において、差込プラグ付コード100の断面形状を明確にするため、プラグボディ50を二点鎖線で示している。
また、図3において、図3(a)はドイツ規格プラグ受け200の外観斜視図を示し、図3(b)はフランス規格プラグ受け300の外観斜視図を示している。
また、図8において、図8(a)はハウジング40の背面図を示し、図8(b)は図8(a)のB−B矢視断面図を示している。
また、図10において、差込プラグ付コード100の被覆状態を明確にするため、アース端子30、及びアース端子30と接続した被覆電線10のみを図示している。
また、本明細書及び図中において、組付け状態におけるプラグピン20の長手方向を前後方向Xとし、前後方向Xにおいて差込プラグ付コード100のプラグピン20側(図1中の左側)を前方、これと逆方向(図1中の右側)を後方とする。さらに、前後方向Xに直交する方向で、かつ差込プラグ120から電線コード110が導出する方向を上下方向Yとし、上下方向Yにおいて差込プラグ付コード100の差込プラグ120側(図1中の上側)を上方、電線コード110側(図1中の下側)を下方とする。
差込プラグ付コード100は、図1及び図2に示すように、複数の被覆電線10を束ねた電線コード110と、ドイツ規格プラグ受け200(図3参照)、及びフランス規格プラグ受け300(図3参照)の両方に接続可能に構成された側面視L型の差込プラグ120とで構成している。
ドイツ規格プラグ受け200は、図3(a)に示すように、壁面等に設置されたプラグ受けであって、前方視略円状で凹設された受け部201と、後述する差込プラグ120のプラグピン20を接続許容する2つのピン接続部202と、差込プラグ120に接続される2つの接地極片203とで構成している。さらに、受け部201の内周面には、差込プラグ120を保持するため、側方から径方向内側に向けて突設した1対の保持内壁部204を径方向で対向して2つ形成している。なお、ドイツ規格プラグ受け200は、ドイツをはじめポルトガルやスペインなどで採用され、CEE7/4規格の差込みプラグに対応するプラグ受けである。
一方、フランス規格プラグ受け300は、図3(b)に示すように、壁面等に設置されたプラグ受けであって、ドイツ規格プラグ受け200と略同径の前方視略円状で凹設された受け部301と、差込プラグ120のプラグピン20を接続許容する2つのピン接続部302と、差込プラグ120に接続される1つの接地極ピン303とで構成している。なお、フランス規格プラグ受け300は、フランスをはじめポーランドやベルギーなどで採用され、CEE7/5規格の差込みプラグに対応するプラグ受けである。
電線コード110は、図2及び図5に示すように、導電性を有する複数の素線(図示省略)からなる芯線11を、絶縁性の絶縁被覆体12で被覆した被覆電線10を複数本束ねて、被覆チューブ13で被覆して構成している。
なお、本実施例では、後述する2本のプラグピン20、及びアース端子30に接続する3本の被覆電線10を被覆チューブ13で束ねて被覆している。さらに、被覆チューブ13の端部近傍を結束バンド14で巻き締めている。
差込プラグ120は、図1、図2、及び図4に示すように、2本のプラグピン20、アース端子30、ハウジング40、及びプラグボディ50で構成され、CEE7/7規格に対応する差込みプラグ形状に形成している。
プラグピン20は、図5に示すように、ドイツ規格プラグ受け200のピン接続部202及びフランス規格プラグ受け300のピン接続部302の双方に接続可能な端子部21と、絶縁被覆体12から所定の長さ露出させた芯線11を溶接固定する溶接部22と、芯線11を加締め圧着する加締め部23とを前方からこの順番で一体にして構成している。
端子部21は、前後方向Xに延びる略中実円柱状に形成している。
溶接部22は、正面視において、端子部21より大径の外接円に接する略六角柱状の外形形状で、内部中空の筒状体に形成している。さらに、プラグピン20に芯線11を溶接固定するために、溶接部22には、上下方向Y、及び前後方向Xに所定の大きさで開口した溶接開口部24を形成している。
加締め部23は、端子部21と略同径で、芯線11を挿通許容する略円筒状に形成している。
アース端子30は、図4及び図6に示すように、絶縁被覆体12から露出した芯線11を加締めて圧着可能なオープンバレル形状の芯線圧着部31、上下方向Yにおいて下方側に配置された第1端子部32、第1端子部32と対向して上方側に配置された第2端子部33、及び第1端子部32と第2端子部33とを上下方向Yで連結する連結部34を一体にして構成している。なお、アース端子30は、展開形状に打ち抜いた所定の厚みを有する薄板材を、プレス成形によって立体形状に形成している。
詳述すると、第1端子部32は、ドイツ規格プラグ受け200における下方の接地極片203と接触する独用接地端子35と、後述するハウジング40の第1嵌合部45aに嵌合する第1平板部36とを一体にして構成している。
独用接地端子35は、上下方向Yに厚みを有して前後方向Xに延びる略矩形の端子本体部35aと、端子本体部35aの前端から上方に向けて僅かに屈曲して延設した略矩形の先端屈曲部35bと、端子本体部35aにおける後方の両側面から上方に向けて略直角に屈曲して延設した略矩形の2つの側面部35cとを一体にして構成している。
第1平板部36は、独用接地端子35における端子本体部35aの後端から延設するとともに、上方に向けて略直角に屈曲して形成している。なお、第1平板部36は、前方視において独用接地端子35の大きさより大きく、かつ後述するハウジング40の第1開口部46の開口面積より大きい面積を有する略矩形に形成している。
第2端子部33は、ドイツ規格プラグ受け200における上方の接地極片203と接触する独用接地端子37と、フランス規格プラグ受け300の接地極ピン303を弾性変形して接続許容する仏用接地端子38と、後述するハウジング40の第2嵌合部45bに嵌合する第2平板部39とを一体にして構成している。
独用接地端子37は、上下方向Yに厚みを有して前後方向Xに延びる略矩形の端子本体部37aと、端子本体部37aの前端から下方に向けて僅かに屈曲して延設した略矩形の先端屈曲部37bと、端子本体部37aにおける後方の両側面から下方に向けて略直角に屈曲して延設した略矩形の2つの側面部37cとを一体にして構成している。
なお、第2端子部33における独用接地端子37は、先端屈曲部37b及び側面部37cの屈曲方向が異なる点を除いて、第1端子部32における独用接地端子35と略同一形状に形成している。
仏用接地端子38は、独用接地端子37における側面部37cの下方に延設した前後方向Xに延びる略矩形の支持部38aと、支持部38aにおける前方の側面から反転するように内側へ折り返して延設するとともに、接地極ピン303の外径に沿うように緩やかに湾曲させた接触部38bとを一体にして構成している。なお、支持部38aは、接地極ピン303を接触部38bで挟持可能なようにして独用接地端子37の2つの側面部37cからそれぞれ延設している。さらに、接触部38bは、接地極ピン303の直径より僅かに小さい間隔を隔てて対面するように湾曲させて形成している。
また、支持部38aにおける前後方向X、及び上下方向Yの略中央には、他方の支持部38a側に対して逆方向に向けて突設した略ドーム状の突起部38cを形成している。この突起部38cは、接地極ピン303が接続された際、後述するハウジング40の第2隔壁部と当接する大きさに形成している。
第2平板部39は、独用接地端子37における端子本体部37aの後端から延設するとともに、下方に向けて略直角に屈曲して形成している。なお、第2平板部39は、正面視において、独用接地端子37及び仏用接地端子38の大きさより大きく、かつ後述するハウジング40の第2開口部47の開口面積より大きい面積を有する略正方形に形成している。
連結部34は、上下方向Yに延びる略矩形の平板であって、第1端子部32のおける独用接地端子35と第2端子部33における独用接地端子37とが仏用接地端子38を挟んで対面するように、第1端子部32における独用接地端子35の一方の側面部35cから上方に向けて延設し、第2端子部33における仏用接地端子38の一方の支持部38aに接続している。さらに、連結部34には、前後方向Xにおいて第1端子部32、及び第2端子部33の後端と略同等に位置に、外側へ向けて突出した略ドーム状の突部34aを、上下方向Yに所定の間隔を隔てて2つ形成している。
芯線圧着部31は、連結部34における上下方向Yの略中央から後方に向けて延設した薄板材を、前面視略U字状に折り曲げてオープンバレル形状に形成している。
ハウジング40は、図1及び図4に示すように、前後方向Xに厚みを有する略円形状の底部41と、底部41から延設した略円筒状の前方筒部42と、前方筒部42の外径より大きい外径を有する略円筒状の後方筒部43とを一体にして形成している。
底部41は、ドイツ規格プラグ受け200の受け部201、及びフランス規格プラグ受け300の受け部301における内径より小さい外径に形成している。さらに、底部41には、ドイツ規格プラグ受け200のピン接続部202、及びフランス規格プラグ受け300のピン接続部302の間隔に対応する間隔を隔ててプラグピン20を前後方向Xに挿通許容する2つのピン挿通孔41a、及び上方の外縁近傍においてフランス規格プラグ受け300の接地極ピン303を前後方向Xに挿通許容する1つの仏用挿通孔41bを形成している。
前方筒部42は、底部41の外縁から後方に向けて延設した略円筒状に形成している。さらに、前方筒部42の外周面には、前方視においてピン挿通孔41aを挟んで上下方向Yで対向する位置において、径方向外側に向けて突設するとともに、前後方向Xに延設した2つのボックス部44を形成している。
このボックス部44には、前後方向Xに開口してアース端子30の独用接地端子35,37を露出させる独用開口部44aを形成している。
後方筒部43は、前方筒部42の外径より大きい外径を有する略円筒状の側方を切り落とした外形形状に形成されている。さらに、後方筒部43の下方には、電線コード110を導出する切欠き部43a(図7参照)を形成している。
そして、ハウジング40における前方筒部42の内部には、図7及び図8に示すように、上下方向Yで対向するボックス部44の間に介在するとともに、第1端子部32を後方から挿通許容する第1開口部46を設けて、ハウジング40における下方の内面とで第1端子部32を囲繞する第1隔壁部(図示省略)、第2端子部33を後方から挿通許容する第2開口部47を設けて、ハウジング40における上方の内面とで第2端子部33を囲繞する第2隔壁部(図示省略)、及び第1隔壁部と第2隔壁部とを上下方向Yで連結する連結壁部(図示省略)を一体にして構成した内壁部45を形成している。
換言すると、ハウジング40は、下方の独用開口部44aと連続して第1端子部32を収容する第1収容空間S1と、上方の独用開口部44a及び仏用挿通孔41bと連続して第2端子部33を収容する第2収容空間S2とを、ハウジング40の内面及び内壁部45で形成している。
また、内壁部45における第1隔壁部の後端には、アース端子30の第1平板部36が嵌合する第1嵌合部45aを形成し、内壁部45における第2隔壁部の後端には、第2平板部39が嵌合する第2嵌合部45bを形成している。
この第1嵌合部45a、及び第2嵌合部45bは、それぞれ後方視において第1平板部36及び第2平板部39と略同等の大きさに形成している。加えて、第1嵌合部45a、及び第2嵌合部45bは、前後方向Xにおいて第1平板部36及び第2平板部39の板厚より深い嵌合深さを有する形状に形成している。
さらに、内壁部45における連結壁部には、第1収容空間S1と第2収容空間S2とを連通するように略スリット状に開口して、アース端子30の連結部34を後方から挿入許容して保持するスリット部45cを形成している。
加えて、内壁部45には、底部41のピン挿通孔41aと前後方向Xで連続してプラグピン20を挿通許容するとともに、プラグピン20の溶接部22を保持するピン保持孔45dを形成している。このピン保持孔45dは、プラグピン20の溶接部22における外形形状と略同一の内面形状であって、後方視略六角形状に形成している。
また、ハウジング40の内部には、後方視略長楕円状で底部41の内面から後方に向けて延設した略柱状の電線保持部48を、後方視において周方向に所定の間隔を隔てて6つ配置している。
より詳しくは、電線保持部48は、第1開口部46の近傍において、第1開口部46を挟んで径方向で対称に配置した2つの電線保持部48aと、ピン挿通孔41aより下方において、内壁部45を挟んで径方向で対称に配置した2つ電線保持部48bと、ピン挿通孔41aより上方において、内壁部45を挟んで径方向で対称に配置した2つ電線保持部48cとで構成している。
そして、電線保持部48b及び電線保持部48cは、プラグピン20を挿通許容して、ピン保持孔45d及びピン挿通孔41aに連続するピン開口部49を、内壁部45及びハウジング40の内面とで形成している。
プラグボディ50は、図1及び図2に示すように、ハウジング40の前面から結束バンド14よりも後方に至る範囲を、絶縁性を有するポリ塩化ビニルなどの合成樹脂で被覆している。
より詳しくは、プラグボディ50は、ハウジング40の前方筒部42における前方を被覆する前方被覆部51と、前方筒部42における後方及び被覆電線10を被覆する後方被覆部52と、ハウジング40から導出した電線コード110を被覆するコード被覆部53とを一体にして構成している。
前方被覆部51は、ドイツ規格プラグ受け200の内径と略同等の外径であって、ドイツ規格プラグ受け200の保持内壁部204に対応する範囲を切欠いた外形形状に形成している。より詳しくは、前方被覆部51は、前面視において側方を切り落とすとともに、1対の保持内壁部204に嵌合する嵌合突部51aを、径方向を外側に向けて突設している。
後方被覆部52は、前方被覆部51より大径の後方視略円形状に形成している。
コード被覆部53は、後方被覆部52から下方に向けて形成している。
次に、上述した電線コード110、プラグピン20、アース端子30、及びハウジング40を組み付けるとともに、射出成型にてプラグボディ50を形成することで差込プラグ付コード100を構成する方法について説明する。
具体的には、絶縁被覆体12から所定の長さ露出させた芯線11を、プラグピン20の溶接部22の溶接開口部24まで挿入したのち、溶接部22と芯線11とを溶着するとともに、加締め部23を加締めて芯線11を圧着して、プラグピン20と被覆電線10とを接続する。
また、絶縁被覆体12から所定の長さ露出させた芯線11を、アース端子30の芯線圧着部31に載置したのち、所定の加締め工具で芯線圧着部31を加締めて芯線11を圧着して、アース端子30と被覆電線10とを接続する。
その後、被覆電線10と接続したプラグピン20を、ハウジング40の後方からピン開口部49に挿入して、ハウジング40のピン保持孔45dでプラグピン20の溶接部22を保持するとともに、ハウジング40のピン挿通孔41aを介してプラグピン20の端子部21を外部に露出させる。
引き続き、ハウジング40の後方からアース端子30をハウジング40に組み付ける。より詳しくは、アース端子30の第1端子部32を第1開口部46に挿入して第1収容空間S1に収容するとともに、第2端子部33を第2開口部47に挿入して第2収容空間S2に収容し、連結部34をハウジング40のスリット部45cに挿入して、アース端子30をハウジング40に組み付ける。
この際、連結部34における2つの突部34aは、スリット部45cに嵌合するように組み付けられる。さらに、アース端子30の第1平板部36が、ハウジング40の第1嵌合部45aに嵌合し、第2平板部39が、ハウジング40の第2嵌合部45bに嵌合するように組み付ける。
そして、プラグピン20から導出した被覆電線10を、ハウジング40の電線保持部48に巻きかけて配索し、ハウジング40で保持固定する。より詳しくは、被覆電線10は、図9に示すように、径方向内側から電線保持部48cの上方側に巻きかけたのち、電線保持部48bの外側から径方向内側に向けて巻きかけ、さらに電線保持部48aの径方向内側に巻きかけてハウジング40に保持固定される。その後、ハウジング40の切欠き部43aを介して電線コード110をハウジング40から下方に導出するようにして組み付ける。
このようにしてプラグピン20、アース端子30、及び電線コード110をハウジング40に組み付けた状態において、図10に示すように、ハウジング40の前面から結束バンド14よりも後方に至る範囲を、合成樹脂の射出成型によって被覆して側面視L形のプラグボディ50を形成して、差込プラグ付コード100を構成する。この際、差込プラグ付コード100は、ハウジング40の第1収容空間S1及び第2収容空間S2内に合成樹脂が流入することなくプラグボディ50を形成している。
上述したような差込プラグ付コード100を、図3(a)に示したドイツ規格プラグ受け200に差し込むと、差込プラグ付コード100のプラグピン20がピン接続部202に接続され、独用接地端子35,37が接地極片203とそれぞれ接触して導通する。
一方、差込プラグ付コード100を、図3(b)に示したフランス規格プラグ受け300に差し込むと、差込プラグ付コード100のプラグピン20がピン接続部302に接続され、仏用接地端子38に接地極ピン303が接続されて導通する。この際、仏用接地端子38は、接地極ピン303によって接触部38bが拡径されるように弾性変形するとともに、突起部38cが第2隔壁部に当接する。
以上のような構成の差込プラグ付コード100は、部品点数を削減するとともに、規格の異なるドイツ規格プラグ受け200、及びフランス規格プラグ受け300に使用することができる。
具体的には、一対の独用接地端子35,37と仏用接地端子38とを一体に構成したアース端子30により、差込プラグ120は、一対の独用接地端子35,37と仏用接地端子38とを別体で構成した場合に対して、部品点数を削減することができる。これにより、差込プラグ120は、組付け工数、及び製造コストの削減を図ることができる。
さらに、ハウジング40の内面、及び内壁部45により、差込プラグ120は、第1端子部32及び第2端子部33をそれぞれ収容する第1収容空間S1及び第2収容空間S2をハウジング40の内部に構成することができる。そして、アース端子30の第1平板部36及び第2平板部39により、第1開口部46及び第2開口部47を閉塞することで、差込プラグ120は、プラグボディ50を形成する合成樹脂を射出する際、第1開口部46及び第2開口部47から第1収容空間S1及び第2収容空間S2に合成樹脂が流入することを防止できる。
これにより、差込プラグ120は、第1収容空間S1に収容した第1端子部32、及び第2収容空間S2に収容した第2端子部33に合成樹脂が付着することを防止できる。このため、差込プラグ120は、合成樹脂の付着によって導電性を確保できない、もしくはドイツ規格プラグ受け200の接地極片203、あるいはフランス規格プラグ受け300の接地極ピン303が接続できなくなることを防止できる。
加えて、第1収容空間S1及び第2収容空間S2に第1端子部32、及び第2端子部33を収容する際、内壁部45は、第1端子部32及び第2端子部33の組付けガイドとして機能することができる。これにより、差込プラグ120は、アース端子30の組付け性を向上することができる。
従って、差込プラグ120は、部品点数を削減するとともに、規格の異なるドイツ規格プラグ受け200、及びフランス規格プラグ受け300に使用することができる。
また、第1開口部46の開口面積より大きい面積を有する第1平板部36と、第2開口部47の開口面積より大きい面積を有する第2平板部39とをアース端子30に備えたことにより、差込プラグ120は、第1開口部46及び第2開口部47を閉塞する閉塞手段をアース端子30とは別体に備えた場合と比べて、より簡素な構成で、第1開口部46及び第2開口部47から第1収容空間S1及び第2収容空間S2への合成樹脂の流入を容易に阻止することができる。
具体的には、閉塞手段をアース端子30とは別体に構成した場合、アース端子30をハウジング40に組み付けたのち第1開口部46及び第2開口部47を閉塞する必要があるのに対して、第1端子部32に第1平板部36を、第2端子部33に第2平板部39を一体に形成したことにより、差込プラグ120は、アース端子30をハウジング40に組み付けた際に、第1開口部46及び第2開口部47を閉塞することができる。
さらに、第1平板部36及び第2平板部39は、それぞれ第1開口部46及び第2開口部47の大きさより大きく形成している。このため、差込プラグ120は、第1開口部46及び第2開口部47による開口を確実に閉塞することができる。
従って、差込プラグ120は、より簡素な構成の閉塞手段により、組付け性を損なうことなく合成樹脂の流入を阻止して、より安定した導電性を確保することができる。
また、第1平板部36が嵌合する第1嵌合部45a、及び第2平板部39が嵌合する第2嵌合部45bを備えたことにより、差込プラグ120は、第1開口部46及び第2開口部47から第1収容空間S1及び第2収容空間S2への合成樹脂の流入をより確実に阻止することができる。
具体的には、第1嵌合部45a、及び第2嵌合部45bにおける嵌合深さを、第1平板部36及び第2平板部39の厚みより大きく形成しているため、ハウジング40にプラグピン20などを組み付ける際、被覆電線10の反発力などにより、ハウジング40に組み付けたアース端子30が長手方向にズレ動いた場合であっても、差込プラグ120は、第1開口部46及び第2開口部47の閉塞状態が容易に解除されることを防止できる。
さらに、後方視において、第1嵌合部45a及び第2嵌合部45bを第1平板部36及び第2平板部39と略同等の大きさに形成しているため、ハウジング40に組み付けたアース端子30が前後方向Xにズレ動いた場合であっても、差込プラグ120は、第1開口部46及び第2開口部47から第1収容空間S1及び第2収容空間S2への合成樹脂の流入を困難にすることができる。
加えて、プラグボディ50を形成する合成樹脂を射出する際、第1嵌合部45a及び第2嵌合部45bに嵌合した第1平板部36及び第2平板部39が合成樹脂により押圧される。このため、被覆電線10の反発力などによってズレ動いたアース端子30は、射出された合成樹脂による押圧によって、正常な組付け位置に確実に収まることができる。
これにより、差込プラグ120は、被覆電線10の反発力などにより、ハウジング40に組み付けたアース端子30が前後方向Xにズレ動いた場合であっても、第1平板部36及び第2平板部39で、第1開口部46及び第2開口部47をより確実に閉塞することができる。
従って、差込プラグ120は、第1嵌合部45a及び第2嵌合部45bを備えたことで、部品点数を削減しても合成樹脂の流入を確実に阻止することができ、より安定した導電性を確保することができる。
また、突起部38cを備えたことにより、部品点数を削減しても、より安定した導電性を確保することができる。
具体的には、接地極ピン303が仏用接地端子38に接続されると、第2隔壁部に当接する突起部38cにより、仏用接地端子38は、接地極ピン303の大きさに応じた弾性変形が規制される。このため、仏用接地端子38は、弾性力と第2隔壁部からの反力との協働によって接地極ピン303を保持することができる。つまり、仏用接地端子38は、突起部38cを備えたことにより、より安定した保持力を確保することができる。
これにより、仏用接地端子38は、接地極ピン303の外径にバラツキがあっても、安定した保持力で接地極ピン303を保持することができる。このため、差込プラグ120は、より安定した導電性を確保することができる。
従って、差込プラグ120は、部品点数を削減しても、より安定した導電性を確保することができる。
また、連結部34の2つの突部34aが、スリット部45cに嵌合するようにして、連結部34をスリット部45cに挿入するため、差込プラグ120は、アース端子30が前後方向Xにズレ動くことをより確実に防止できる。
また、差込プラグ120におけるプラグピン20、及びアース端子30に、電線コード110の被覆電線10を接続することにより、部品点数を削減するとともに、規格の異なるドイツ規格プラグ受け200、及びフランス規格プラグ受け300に使用できる差込プラグ付コード100を構成することができる。
なお、上述の実施形態において、差込プラグ付コード100を側面視L形としたが、これに限定せず、差込プラグ120から側方に電線コード110が導出する、あるいは後方に電線コード110が導出する構成としてもよい。
また、アース端子30の芯線圧着部31をオープンバレル形式としたが、これに限定せず、芯線11を加締めて圧着する構成であればクローズバレル形式など任意の構成としてもよい。
また、独用接地端子37の2つの側面部37cからそれぞれ延設して仏用接地端子38を構成したが、これに限定せず、独用接地端子37と仏用接地端子38とを一体にして第2端子部33を形成する構成であれば任意の形状としてもよい。例えば、独用接地端子37の一方の側面部37cから仏用接地端子38の支持部38aを延設する。そして、支持部38aにおける前方の側面から反転するように径方向内側へ折り返して延設するとともに、接地極ピン303を抱持ようにした前方視略環状の接触部を形成してもよい。この際、独用接地端子37の他方の側面部37cと連結部34とを連結する。
また、第1開口部46及び第2開口部47を閉塞する手段として、アース端子30に第1平板部36及び第2平板部39を備えたが、これに限定せず、アース端子30とは別体に構成するとともに、第1開口部46及び第2開口部47を閉塞する構成としてもよい。
また、第1平板部36及び第2平板部39が第1嵌合部45a及び第2嵌合部45bと嵌合する構成としたが、これに限定せず、第1嵌合部45a及び第2嵌合部45bを設けず、第1開口部46及び第2開口部47を第1平板部36及び第2平板部39で直接的に閉塞してもよい。
また、第1隔壁部、第2隔壁部、及び連結壁部を一体にして構成した内壁部45をハウジング40の内部に形成したが、これに限定せず、第1隔壁部、第2隔壁部、及び連結壁部をそれぞれ別体で形成した構成としてもよい。
また、プラグピン20、及びアース端子30のほかに被覆電線10と接続したサーミスタを内部に収容保持した差込プラグ付コード100としてもよい。この際、ハウジング40の内壁部45にサーミスタを挿入するサーミスタ挿入孔を形成する。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の被覆体は、実施形態の被覆チューブ13に対応し、
以下同様に、
外皮部材は、プラグボディ50に対応し、
芯線接続部は、芯線圧着部31に対応し、
第1プラグ受けは、ドイツ規格プラグ受け200に対応し、
第1プラグ用接地端子は、独用接地端子35,37に対応し、
第2プラグ受けは、フランス規格プラグ受け300に対応し、
第2プラグ用接地端子は、仏用接地端子38に対応し、
第1隔壁部、及び第2隔壁部は、内壁部45に対応し、
閉塞手段は、第1平板部36、第2平板部39、第1嵌合部45a、及び第2嵌合部45bに対応し、
長手方向は、前後方向Xに対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、上述の実施形態に対して、ハウジングの構成が異なる差込プラグ付コード100としてもよい。
具体的には、別の差込プラグ付コード100におけるハウジング60の分解斜視図を示す図11のように、ハウジング60は、プラグピン20を収容保持する第1ハウジング610と、アース端子30を収容保持する第2ハウジング620とで構成している。
第1ハウジング610は、略筒状の2つの保持筒部611と、保持筒部611を径方向で連結する筒接続部614とを一体にして形成している。
保持筒部611は、前端側が拡径され、プラグピン20を挿通許容して保持する略筒状に形成されている。さらに、保持筒部611の後端近傍には、周方向に沿って凹設して、第2ハウジング620の嵌合爪部(図示省略)と嵌合する嵌合溝部612を形成している。加えて、保持筒部611には、後端から前方に向けて所定の長さのスリット状に開口した開口溝部613を形成している。
筒接続部614は、上下方向Yに所定の厚みを有して保持筒部611の前端近傍を連結する形状に形成している。なお、筒接続部614における背面側の略中央には、図示を省略したサーミスタを挿入許容するサーミスタ挿入部を形成している。
第2ハウジング620は、底部621、前方筒部622、及び後方筒部623とで構成され、上述の実施形態のハウジング40に対して、主に前方筒部622及び底部621の形状が異なる。
前方筒部622は、上述の実施形態のハウジング40における前方筒部42に対して、前後方向Xの長さが短く、かつ略円筒状の側方を切り落とした外形形状に形成されている。なお、前方筒部622の外周面には、上述の実施形態における前方筒部42と同様に、上下方向Yで対向する位置において、径方向外側に向けて突設するとともに、前後方向Xに延設した2つのボックス部624が形成されている。
底部621は、前方筒部622の前端に接続される第1底部625と、前方視略矩形で、ボックス部624と連続するようにして第1底部625から前方に突設した第2底部626とで形成されている。
第1底部625は、前方視において第1ハウジング610に対応する範囲を凹設している。さらに、第1底部625のおける凹設した範囲には、保持筒部611を挿通する2つの挿通開口部625a、及びサーミスタを挿通するサーミスタ挿通部625bを形成している。
加えて、上方の第2底部626には、フランス規格プラグ受け300の接地極ピン303を挿通許容する仏用挿通孔626aを形成している。
なお、第1ハウジング610を第2ハウジング620に組み付けた状態において、ハウジング60は、第1ハウジング610の前面と第2ハウジング620における第2底部626の前面とが同一平面上になるように、第1ハウジング610、及び第2ハウジング620の第2底部626を形成している。
このような第1ハウジング610及び第2ハウジング620とで構成されたハウジング60に、プラグピン20、アース端子30、及びサーミスタを組み付けて、射出成型により合成樹脂製のプラグボディ70を形成して、別の差込プラグ付コード100の外観斜視図を示す図12のように、差込プラグ付コード100を構成する。
この差込プラグ付コード100は、図12に示すように、第1ハウジング610の前面と、第2ハウジング620におけるボックス部624の前面と、第2底部626の前面とが露出するように、プラグボディ70でハウジング60を被覆している。
このようにハウジング60を第1ハウジング610と第2ハウジング620とで構成してもよい。これにより、差込プラグ付コード100は、第1ハウジング610と第2ハウジング620とを異なる材質で形成することができる。
10…被覆電線
11…芯線
12…絶縁被覆体
13…被覆チューブ
20…プラグピン
30…アース端子
31…芯線圧着部
32…第1端子部
33…第2端子部
34…連結部
35…独用接地端子
36…第1平板部
37…独用接地端子
38…仏用接地端子
38c…突起部
39…第2平板部
40…ハウジング
45…内壁部
45a…第1嵌合部
45b…第2嵌合部
46…第1開口部
47…第2開口部
50…プラグボディ
60…ハウジング
70…プラグボディ
100…差込プラグ付コード
110…電線コード
120…差込プラグ
200…ドイツ規格プラグ受け
203…接地極片
300…フランス規格プラグ受け
303…接地極ピン

Claims (5)

  1. 複数の被覆電線を被覆体で被覆した電線コードにおける前記被覆電線の絶縁被覆体から所定の長さ露出した導電性の芯線と接続される2本のプラグピンと、
    該プラグピンを接続許容するとともに、一対の接地極片を有する第1プラグ受けにおける前記一対の接地極片と接触する一対の第1プラグ用接地端子と、
    前記プラグピンを接続許容するとともに、1本の接地極ピンを有する第2プラグ受けにおける前記接地極ピンを接続許容する第2プラグ用接地端子と、
    前記プラグピン、及び前記第1プラグ用接地端子を外部に露出して内部に収容保持するとともに、前記第2プラグ用接地端子を前記接地極ピンと接続可能にして内部に収容保持するハウジングと、
    前記ハウジングから前記電線コードの前記被覆体に至る範囲を射出成型で被覆する合成樹脂製の外皮部材とを備え、
    前記プラグピン、前記第1プラグ用接地端子、前記第2プラグ用接地端子、前記ハウジング、及び前記外皮部材で、前記第1プラグ受け、及び前記第2プラグ受けに接続可能に構成した差込プラグであって、
    一方の前記第1プラグ用接地端子を第1端子部とし、
    該第1端子部と、
    他方の前記第1プラグ用接地端子、及び前記第2プラグ用接地端子を一体にして形成した第2端子部と、
    前記第1端子部、及び第2端子部を連結する連結部と、
    前記被覆電線の前記芯線と接続させる芯線接続部とを一体にして形成したアース端子を備え、
    前記ハウジングの内部に、
    前記プラグピンの長手方向に前記第1端子部を挿通許容する第1開口部を設けて、前記ハウジングの内面とで前記第1端子部を囲繞する第1隔壁部と、
    前記長手方向に前記第2端子部を挿通許容する第2開口部を設けて、前記ハウジングの内面とで前記第2端子部を囲繞する第2隔壁部とを備え、
    前記アース端子を前記ハウジングに収容した収容状態において、前記第1開口部、及び前記第2開口部を閉塞する閉塞手段を備えた
    差込プラグ。
  2. 前記アース端子に、
    前記長手方向視における前記第1開口部の大きさより大きい略平板状で、前記第1端子部の基部に一体に形成した第1平板部と、
    前記長手方向視における前記第2開口部の大きさより大きい略平板状で、前記第2端子部の基部に一体に形成した第2平板部とを備え、
    前記閉塞手段を、
    前記第1開口部を前記第1平板部で閉塞し、前記第2開口部を第2平板部で閉塞する構成とした
    請求項1に記載の差込プラグ。
  3. 前記ハウジングの第1隔壁部に、
    前記長手方向に前記第1平板部が嵌合する第1嵌合部を備え、
    前記ハウジングの第2隔壁部に、
    前記長手方向に前記第2平板部が嵌合する第2嵌合部を備え、
    前記第1嵌合部及び前記第2嵌合部を、
    それぞれ前記長手方向視において、前記第1平板部及び前記第2平板部と略同等の大きさに形成するとともに、前記第1平板部及び前記第2平板部が嵌合する前記長手方向の嵌合深さを前記第1平板部及び前記第2平板部の厚みより大きい所定の嵌合深さに形成した
    請求項2に記載の差込プラグ。
  4. 前記第2プラグ用接地端子を、
    接続された前記接地極ピンを弾性支持する構成とし、
    前記第2プラグ用接地端子に、
    前記第2隔壁部に向けて突設するとともに、前記接地極ピンが接続されると前記第2隔壁部と当接する突起部を備えた
    請求項1から3のいずれか1つに記載の差込プラグ。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の前記差込プラグにおける前記プラグピン、及び前記アース端子に、前記電線コードの前記被覆電線を接続した
    差込プラグ付コード。
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