JPWO2014087793A1 - 車両用動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

クランク式の変速ユニットを備える車両用動力伝達装置において、入力軸上流部(11B)に設けた第1スプロケット(26)と、出力軸下流部(12B)に設けた第2スプロケット(27)とを無端チェーン(28)で接続し、入力軸本体部(11A)および入力軸上流部(11B)間にドグクラッチ(52)を配置したので、入力軸本体部(11A)が固着して回転不能になったとき、ドグクラッチ(52)係合解除して入力軸上流部(11B)を入力軸本体部(11A)から切り離し、エンジン(E)の駆動力を入力軸上流部(11B)、第1スプロケット(26)、無端チェーン(28)および第2スプロケット(27)を介して出力軸下流部(12B)に伝達することで、エンジン(E)の駆動力で必要最小限の車両の走行が可能となり、車両を修理工場まで退避走行させることができる。

Description

本発明は、クランク式無段変速機構を備える車両用動力伝達装置に関する。
エンジンに接続された入力軸の回転をコネクティングロッドの往復運動に変換し、コネクティングロッドの往復運動をワンウェイクラッチによって出力軸の回転運動に変換する複数のクランク式の変速ユニットを備える車両用動力伝達装置が、下記特許文献1により公知である。
日本特表2005−502543号公報
ところで、上記特許文献1に記載された車両用動力伝達装置は、入力軸をミッションケースに支持するためのベアリングと、各々の変速ユニットのコネクティングロッドの一端側を入力軸に支持するためのベアリングと、各々の変速ユニットのコネクティングロッドの他端側を出力軸に支持するためのベアリングとを備えており、これら多数のベアリングの何れか1個が故障しただけでも入力軸が回転不能になる可能性がある。しかもクランク式の変速ユニットは変速比が無限大の状態(動力伝達を行わない状態)を作ることができるので、エンジンと変速ユニットとの間に発進クラッチが設けられておらず、そのために入力軸が固着するとエンジンがストールして車両の走行が不能になる問題がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、クランク式の変速ユニットを備える車両用動力伝達装置において、入力軸が固着しても必要最小限の車両の走行を可能にすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、駆動源に接続された入力軸の回転を出力軸に伝達する複数の変速ユニットを前記入力軸および前記出力軸間に並置し、前記変速ユニットの各々は、前記入力軸の軸線からの偏心量が可変であって該入力軸と共に回転する入力側支点と、前記出力軸に接続された第1ワンウェイクラッチと、前記第1ワンウェイクラッチの入力部材に設けられた出力側支点と、前記入力側支点および前記出力側支点に両端を接続されて往復運動するコネクティングロッドと、前記入力側支点の偏心量を変更する変速アクチュエータとを備える車両用動力伝達装置であって、前記入力軸は、前記変速ユニットに接続された入力軸本体部と、前記入力軸本体部よりも動力伝達方向上流側の入力軸上流部とからなり、前記出力軸は、前記変速ユニットに接続された出力軸本体部と、前記出力軸本体部よりも動力伝達方向下流側の出力軸下流部とからなり、前記入力軸上流部に設けた入力回転部材と、前記出力軸下流部に設けた出力回転部材とを動力伝達部材で接続し、前記入力軸本体部および前記入力軸上流部間にクラッチを配置したことを第1の特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また本発明によれば、前記第1の特徴に加えて、前記出力回転部材と前記出力軸下流部との間に、前記出力軸下流部の回転数が前記出力回転部材の回転数を上回ったときに係合し、前記出力軸下流部の回転数が前記出力回転部材の回転数を下回ったときに係合解除する第2ワンウェイクラッチと、前記出力軸下流部に対して前記出力回転部材を結合あるいは結合解除する選択切換手段とを配置したことを第2の特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また本発明によれば、前記第1または第2の特徴に加えて、前記駆動源および前記入力軸上流部間にダンパーを配置したことを第3の特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また本発明によれば、前記第1〜第3の何れか1つの特徴に加えて、前記クラッチはドグクラッチであることを第4の特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
尚、実施の形態の第1出力軸12は本発明の出力軸に対応し、実施の形態の偏心ディスク18は本発明の入力側支点に対応し、実施の形態のピン19cは本発明の出力側支点に対応し、実施の形態のアウター部材22は本発明の入力部材に対応し、実施の形態の第1スプロケット26は本発明の入力回転部材に対応し、実施の形態の第2スプロケット27は本発明の出力回転部材に対応し、実施の形態の無端チェーン28は本発明の動力伝達部材に対応し、実施の形態のドグクラッチ52は本発明のクラッチに対応し、実施の形態のエンジンEは本発明の駆動源に対応し、実施の形態の第2動力伝達切換機構S2は本発明の選択切換機構に対応する。
本発明の第1の特徴によれば、駆動源により入力軸が回転すると入力側支点が偏心回転し、入力側支点に一端を接続されたコネクティングロッドが往復運動すると、コネクティングロッドの他端に接続された出力側支点が往復運動して第1ワンウェイクラッチを介して出力軸が間欠回転することで、入力軸の回転が入力側支点の偏心量に応じた変速比で変速されて出力軸に伝達される。
入力軸は、変速ユニットに接続された入力軸本体部と、入力軸本体部よりも動力伝達方向上流側の入力軸上流部とからなり、出力軸は、変速ユニットに接続された出力軸本体部と、出力軸本体部よりも動力伝達方向下流側の出力軸下流部とからなる。入力軸上流部に設けた入力回転部材と、出力軸下流部に設けた出力回転部材とを動力伝達部材で接続し、入力軸本体部および入力軸上流部間にクラッチを配置したので、入力軸本体部が固着して回転不能になったとき、クラッチを係合解除して入力軸上流部を入力軸本体部から切り離し、駆動源の駆動力を入力軸上流部、入力回転部材、動力伝達部材および出力回転部材を介して出力軸下流部に伝達することで、駆動源の駆動力で車両を修理工場まで退避走行させることができる。
また本発明の第2の特徴によれば、出力回転部材と出力軸下流部との間に、出力軸下流部の回転数が出力回転部材の回転数を上回ったときに係合し、出力軸下流部の回転数が出力回転部材の回転数を下回ったときに係合解除する第2ワンウェイクラッチと、出力軸下流部に対して出力回転部材を結合あるいは結合解除する選択切換手段とを配置したので、選択切換手段で出力軸下流部に対して出力回転部材が結合解除される正常時に、車両の減速により駆動輪からの駆動力を出力軸下流部、第2ワンウェイクラッチ、出力回転部材、動力伝達部材、入力回転部材および入力軸上流部を介して駆動源に逆伝達し、エンジンブレーキ等の制動力を支障なく発生させることができる。また入力軸本体部が固着したときに、選択切換手段で出力軸下流部に対して出力回転部材を結合すれば、駆動源の駆動力で車両を退避走行させることができ、車両が停止したときに選択切換手段で出力軸下流部に対して出力回転部材を結合解除すれば、第2ワンウェイクラッチがスリップすることで駆動源を停止させずに運転を継続することができる。
また本発明の第3の特徴によれば、駆動源および入力軸上流部間にダンパーを配置したので、入力軸本体部が固着した状態で退避走行を行う場合に、ダンパーによる制振効果を発揮させて乗り心地を確保することができる。
また本発明の第4の特徴によれば、クラッチとして軸方向寸法が小さいドグクラッチを採用することで、車両用動力伝達装置の軸方向寸法の増加を最小限に抑えることができる。
図1は車両用動力伝達装置のスケルトン図である。(第1の実施の形態) 図2は図1の2部詳細図である。(第1の実施の形態) 図3は図2の3−3線断面図(TOP状態)である。(第1の実施の形態) 図4は図2の3−3線断面図(LOW状態)である。(第1の実施の形態) 図5はTOP状態での作用説明図である。(第1の実施の形態) 図6はLOW状態での作用説明図である。(第1の実施の形態) 図7は図1の7部詳細図である。(第1の実施の形態) 図8は第1、第2噛合切換機構の係合表である。(第1の実施の形態) 図9はパーキングレンジにおけるトルクフロー図である。(第1の実施の形態) 図10はリバースレンジにおけるトルクフロー図である。(第1の実施の形態) 図11はニュートラルレンジにおけるトルクフロー図である。(第1の実施の形態) 図12はドライブレンジにおけるトルクフロー図(通常走行状態)である。(第1の実施の形態) 図13はドライブレンジにおけるトルクフロー図(エンジンブレーキ状態)である。(第1の実施の形態) 図14はドライブレンジにおけるトルクフロー図(アイドリングストップ状態)である。(第1の実施の形態) 図15はドライブレンジにおけるトルクフロー図(フェール状態)である。(第1の実施の形態) 図16は図1の16部詳細図である。(第1の実施の形態)
11 入力軸
11A 入力軸本体部
11B 入力軸上流部
12 第1出力軸(出力軸)
12A 出力軸本体部
12B 出力軸下流部
14 変速アクチュエータ
18 偏心ディスク(入力側支点)
19 コネクティングロッド
19c ピン(出力側支点)
21 第1ワンウェイクラッチ
22 アウター部材(入力部材)
26 第1スプロケット(入力回転部材)
27 第2スプロケット(出力回転部材)
28 無端チェーン(動力伝達部材)
45 第2ワンウェイクラッチ
51 ダンパー
52 ドグクラッチ(クラッチ)
E エンジン(駆動源)
S2 第2動力伝達切換機構(選択切換手段)
U 変速ユニット
以下、図1〜図16に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態
図1に示すように、エンジンEの駆動力を左右の車軸10,10を介して駆動輪W,Wに伝達する車両用動力伝達装置は、無段変速機Tと、第1動力伝達切換機構S1と、第2動力伝達切換機構S2と、ディファレンシャルギヤDとを備える。第1動力伝達切換機構S1は、パーキングレンジ、リバースレンジ、ニュートラルレンジおよびドライブレンジを切り換え可能である。第2動力伝達切換機構S2は、通常走行・エンジンブレーキ状態、アイドリングストップ状態およびフェール状態を切り換え可能である。
次に、図1〜図7に基づいて車両用動力伝達装置の構造を説明する。
図1に示すように、入力軸11は、入力軸本体部11Aと、入力軸本体部11Aよりも駆動力伝達方向上流側(エンジンE側)の入力軸上流部11Bとからなり、入力軸本体部11Aは無段変速機Tに接続され、入力軸上流部11BはエンジンEに接続される。入力軸上流部11BとエンジンEとの間にはダンパー51が設けられ、入力軸本体部11Aと入力軸上流部11Bとの間にはドグクラッチ52が設けられる。ドグクラッチ52は通常時には係合状態に維持されるが、後述する入力軸本体部11Aの固着時に係合解除され、入力軸本体部11Aおよび入力軸上流部11Bを切り離す。
また出力軸12は、出力軸本体部12Aと、出力軸本体部12Aよりも駆動力伝達方向下流側(駆動輪W,W側)の出力軸下流部12Bとからなり、出力軸本体部12Aは無段変速機Tに接続され、出力軸下流部12Bは第2動力伝達切換機構S2に接続される。出力軸本体部12Aおよび出力軸下流部12Bは常時一体である。
図16に示すように、入力軸本体部11Aの右端はボールベアリング53を介して図示せぬミッションケースに支持されており、この入力軸本体部11Aの右端内周に入力軸上流部11Bの左端外周が相対回転自在に嵌合する。入力軸本体部11Aの外周および入力軸上流部11Bの外周にはドグクラッチ52の内周がスプライン嵌合しており、ドグクラッチ52をフォーク54で左動すると、ドグクラッチ52のスプラインが入力軸上流部11Bのスプラインから離脱することで、入力軸本体部11Aおよび入力軸上流部11Bが切り離される。
図2および図3に示すように、本実施の形態の無段変速機Tは同一構造を有する複数個(実施の形態では4個)の変速ユニットU…を軸方向に重ね合わせたもので、それらの変速ユニットU…は平行に配置された共通の入力軸11および共通の第1出力軸12を備えており、入力軸11の回転が減速または増速されて第1出力軸12に伝達される。
以下、代表として一つの変速ユニットUの構造を説明する。エンジンEに接続されて回転する入力軸11は、電動モータのような変速アクチュエータ14の中空の回転軸14aの内部を相対回転自在に貫通する。変速アクチュエータ14のロータ14bは回転軸14aに固定されており、ステータ14cはケーシングに固定される。変速アクチュエータ14の回転軸14aは、入力軸11と同速度で回転可能であり、かつ入力軸11に対して異なる速度で相対回転可能である。
変速アクチュエータ14の回転軸14aを貫通した入力軸11には第1ピニオン15が固定されており、この第1ピニオン15を跨ぐように変速アクチュエータ14の回転軸14aにクランク状のキャリヤ16が接続される。第1ピニオン15と同径の2個の第2ピニオン17,17が、第1ピニオン15と協働して正三角形を構成する位置にそれぞれピニオンピン16a,16aを介して支持されており、これら第1ピニオン15および第2ピニオン17,17に、円板形の偏心ディスク18の内部に偏心して形成されたリングギヤ18aが噛合する。偏心ディスク18の外周面に、コネクティングロッド19のロッド部19aの一端に設けたリング部19bがボールベアリング20を介して相対回転自在に嵌合する。
第1出力軸12の外周に設けられた第1ワンウェイクラッチ21は、コネクティングロッド19のロッド部19aにピン19cを介して枢支されたリング状のアウター部材22と、アウター部材22の内部に配置されて第1出力軸12に固定されたインナー部材23と、アウター部材22の内周の円弧面とインナー部材23の外周の平面との間に形成された楔状の空間に配置されてスプリング24…で付勢されたローラ25…とを備える。
図2から明らかなように、4個の変速ユニットU…はクランク状のキャリヤ16を共有しているが、キャリヤ16に第2ピニオン17,17を介して支持される偏心ディスク18の位相は各々の変速ユニットUで90°ずつ異なっている。例えば、図2において、左端の変速ユニットUの偏心ディスク18は入力軸11に対して図中上方に変位し、左から3番目の変速ユニットUの偏心ディスク18は入力軸11に対して図中下方に変位し、左から2番目および4番目の変速ユニットU,Uの偏心ディスク18,18は上下方向中間に位置している。
図1から明らかなように、無段変速機Tは、上記6個の変速ユニットU…とは別経路で駆動力を伝達可能な補助的な動力伝達経路を備える。即ち、入力軸12の上流側(エンジンE側)の入力軸上流部11Bに設けた第1スプロケット26と、第1出力軸13の下流側(ディファレンシャルギヤD側)の出力軸下流部12Bの外周に相対回転自在に嵌合する伝達軸13に設けた第2スプロケット27とが無端チェーン28により接続されており、これらの第1スプロケット26、第2スプロケット27および無端チェーン28は補助動力伝達手段29を構成する。
図7から明らかなように、第1動力伝達切換機構S1は、車軸10の外周に相対回転自在に嵌合する筒状の第1出力軸12に加えて、車軸10の外周に相対回転自在に嵌合する筒状の第2出力軸31と、この第2出力軸31に外周に相対回転自在に嵌合する筒状の第3出力軸32とを備える。第1出力軸12の出力軸下流部12Bの右端に第4外周スプライン12aが形成され、第2出力軸31の左端に第5外周スプライン31aが形成され、第3出力軸32の左端に第6外周スプライン32aが形成される。
ドグクラッチよりなる第1噛合切換機構33を構成する第4外周スプライン12a、第5外周スプライン31aおよび第6外周スプライン32aは軸方向に整列しており、第5外周スプライン31aおよび第6外周スプライン32aの外径は相互に等しく、かつ第4外周スプライン12aの外径よりも小さくなっている。また第1噛合切換機構33のスリーブ34は、外径が大きい第2内周スプライン34aと、外径が小さい第3内周スプライン34bとを備えており、第2内周スプライン34aは第4外周スプライン12aに常時噛合し、第3内周スプライン34bは第6外周スプライン32aに常時噛合し、第3内周スプライン34bは図7に示す左動時にのみ第5外周スプライン31aに噛合する。つまり、スリーブ34がフォーク34cで図7に示す左動状態から右動すると第3内周スプライン34bと第5外周スプライン31aとの噛合が解除される。
遊星歯車機構35は、第1要素としてのサンギヤ36と、第3要素としてのキャリヤ37と、第2要素としてのリングギヤ38と、キャリヤ37に相対回転自在に支持された複数のピニオン39…とを備えており、ピニオン39…はサンギヤ36およびリングギヤ38に噛合する。サンギヤ36は第3出力軸32の右端に接続され、リングギヤ38は第2出力軸31の右端に接続される。
キャリヤ37の外周部に形成した外周スプライン37aとケーシング42に形成した外周スプライン42aとに、ドグクラッチよりなる第2噛合切換機構40のスリーブ41に形成した第1内周スプライン41aが噛合する。従って、スリーブ41がフォーク41bで図7に示す位置に左動すると、キャリヤ37がケーシング42から切り離され、スリーブ41がフォーク41bで図8に示す位置から右動すると、キャリヤ37がケーシング42に結合される。
第2動力伝達切換機構S2は、伝達軸13および出力軸下流部12B間に設けられるもので、伝達軸13に設けられた第1外周スプライン13aと、出力軸下流部12Bに設けられた第2外周スプライン12bおよび第3外周スプライン12cと、内周スプライン43aを備えるスリーブ43と、スリーブ43を駆動するフォーク43bと、出力軸下流部12Bおよび第2外周スプライン12b間に配置された第2ワンウェイクラッチ45とを備える。
スリーブ43は、第1外周スプライン13aおよび第2外周スプライン12bを結合する左動位置と、第1外周スプライン13a、第2外周スプライン12bおよび第3外周スプライン12cを結合する中央位置と、第2外周スプライン12bおよび第3外周スプライン12cを結合する右動位置とをとることができる。また出力軸下流部12Bおよび第2外周スプライン12b間に配置された第2ワンウェイクラッチ45は、出力軸下流部12Bの回転数が伝達軸13の回転数を上回ったときに係合する。
ディファレンシャルギヤDの外郭を構成するディファレンシャルケース47は第2出力軸31の右端に接続される。ディファレンシャルギヤDは、ディファレンシャルケース47に固定したピニオンシャフト48に回転自在に支持した一対のピニオン49,49と、車軸10,10の端部に固設されてピニオン49,49に噛合するサイドギヤ50,50とを備える。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
先ず、無段変速機Tの一つの変速ユニットUの作用を説明する。変速アクチュエータ14の回転軸14aを入力軸11に対して相対回転させると、入力軸11の軸線L1まわりにキャリヤ16が回転する。このとき、キャリヤ16の中心O、つまり第1ピニオン15および2個の第2ピニオン17,17が成す正三角形の中心は入力軸11の軸線L1まわりに回転する。
図3および図5は、キャリヤ16の中心Oが第1ピニオン15(つまり入力軸11)に対して第1出力軸12と反対側にある状態を示しており、このとき入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量が最大になって無段変速機TのレシオはTOP状態になる。図4および図6は、キャリヤ16の中心Oが第1ピニオン15(つまり入力軸11)に対して第1出力軸12と同じ側にある状態を示しており、このとき入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量が最小になって無段変速機TのレシオはLOW状態になる。
図5に示すTOP状態で、エンジンEで入力軸11を回転させるとともに、入力軸11と同速度で変速アクチュエータ14の回転軸14aを回転させると、入力軸11、回転軸14a、キャリヤ16、第1ピニオン15、2個の第2ピニオン17,17および偏心ディスク18が一体になった状態で、入力軸11を中心に反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。図5(A)から図5(B)を経て図5(C)の状態へと回転する間に、偏心ディスク18の外周にリング部19bをボールベアリング20を介して相対回転自在に支持されたコネクティングロッド19は、そのロッド部19aの先端にピン19cで枢支されたアウター部材22を反時計方向(矢印B参照)に回転させる。図5(A)および図5(C)は、アウター部材22の前記矢印B方向の回転の両端を示している。
このようにしてアウター部材22が矢印B方向に回転すると、第1ワンウェイクラッチ21のアウター部材22およびインナー部材23間の楔状の空間にローラ25…が噛み込み、アウター部材22の回転がインナー部材23を介して第1出力軸12に伝達されるため、第1出力軸12は反時計方向(矢印C参照)に回転する。
入力軸11および第1ピニオン15が更に回転すると、第1ピニオン15および第2ピニオン17,17にリングギヤ18aを噛合させた偏心ディスク18が反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。図5(C)から図5(D)を経て図5(A)の状態へと回転する間に、偏心ディスク18の外周にリング部19bをボールベアリング20を介して相対回転自在に支持されたコネクティングロッド19は、そのロッド部19aの先端にピン19cで枢支されたアウター部材22を時計方向(矢印B′参照)に回転させる。図5(C)および図5(A)は、アウター部材22の前記矢印B′方向の回転の両端を示している。
このようにしてアウター部材22が矢印B′方向に回転すると、アウター部材22とインナー部材23との間の楔状の空間からローラ25…がスプリング24…を圧縮しながら押し出されることで、アウター部材22がインナー部材23に対してスリップして第1出力軸12は回転しない。
以上のように、アウター部材22が往復回転したとき、アウター部材22の回転方向が反時計方向(矢印B参照)のときだけ第1出力軸12が反時計方向(矢印C参照)に回転するため、第1出力軸12は間欠回転することになる。
図6は、LOW状態で無段変速機Tを運転するときの作用を示すものである。このとき、入力軸11の位置は偏心ディスク18の中心に一致しているので、入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量はゼロになる。この状態でエンジンEで入力軸11を回転させるとともに、入力軸11と同速度で変速アクチュエータ14の回転軸14aを回転させると、入力軸11、回転軸14a、キャリヤ16、第1ピニオン15、2個の第2ピニオン17,17および偏心ディスク18が一体になった状態で、入力軸11を中心に反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。しかしながら、偏心ディスク18の偏心量がゼロであるため、コネクティングロッド19の往復運動のストロークもゼロになり、第1出力軸12は回転しない。
従って、変速アクチュエータ14を駆動してキャリヤ16の位置を図3のTOP状態と図4のLOW状態との間に設定すれば、ゼロレシオおよび所定レシオ間の任意のレシオでの運転が可能になる。
無段変速機Tは、並置された4個の変速ユニットU…の偏心ディスク18…の位相が相互に90°ずつずれているため、4個の変速ユニットU…が交互に駆動力を伝達することで、つまり4個の第1ワンウェイクラッチ21…の何れかが必ず係合状態にあることで、第1出力軸12を連続回転させることができる。
次に、パーキングレンジ、リバースレンジ、ニュートラルレンジおよびドライブレンジを切り換える第1動力伝達切換機構S1の作用を説明する。
図8および図9に示すように、第1噛合切換機構33のスリーブ34を左動し、第1出力軸12の出力軸下流部12B、第2出力軸31および第3出力軸32を一体に結合するとともに、第2噛合切換機構40のスリーブ41を右動して遊星歯車機構35のキャリヤ37をケーシング42に結合すると、パーキングレンジが確立する。
パーキングレンジでは、ディファレンシャルケース47と一体の第2出力軸31が遊星歯車機構35のリングギヤ38に結合されるとともに、前記第2出力軸31が第1噛合切換機構33および第3出力軸32を介して遊星歯車機構35のサンギヤ36に接続され、更に遊星歯車機構35のキャリヤ37が第2噛合切換機構40を介してケーシング42に結合される。その結果、遊星歯車機構35はロック状態になり、それにディファレンシャルギヤDを介して接続された駆動輪W,Wが回転不能に拘束される。
図8および図10に示すように、第1噛合切換機構33のスリーブ34を右動し、出力軸下流部12Bおよび第3出力軸32を結合して第2出力軸31を切り離すとともに、第2噛合切換機構40のスリーブ41を右動して遊星歯車機構35のキャリヤ37をケーシング42に結合すると、リバースレンジが確立する。
リバースレンジでは、無段変速機Tから第1出力軸12の出力軸下流部12Bに出力された駆動力が第1噛合切換機構33→第3出力軸32→サンギヤ36→キャリヤ37→リングギヤ38の経路でディファレンシャルケース47に伝達され、同時に遊星歯車機構35において減速されて逆回転となることで、車両を後進走行させることができる。
図8および図11に示すように、第1噛合切換機構33のスリーブ34を右動し、出力軸下流部12Bおよび第3出力軸32を結合して第2出力軸31を切り離すとともに、第2噛合切換機構40のスリーブ41を左動して遊星歯車機構35のキャリヤ37をケーシング42から切り離すと、ニュートラルレンジが確立する。
ニュートラルレンジでは、遊星歯車機構35のキャリヤ37がケーシング42から切り離されるため、リングギヤ38が自由に回転可能になり、かつ第2出力軸31が自由に回転可能になるため、ディファレンシャルケース47が自由に回転可能になって駆動輪W,Wが拘束されない状態となる。この状態でエンジンEの駆動力は、無段変速機Tから出力軸下流部12B→第1噛合切換機構33→第3出力軸32の経路でサンギヤ36に伝達されるが,キャリヤ37が拘束されていないために遊星歯車機構35が空転し、駆動力がディファレンシャルギヤDに伝達されることはない。
図9および図12に示すように、第1噛合切換機構33のスリーブ34を左動し、出力軸下流部12B、第2出力軸31および第3出力軸32を一体に結合するとともに、第2噛合切換機構40のスリーブ41を左動して遊星歯車機構35のキャリヤ37をケーシング42から切り離すと、ドライブレンジが確立する。
ドライブレンジでは、遊星歯車機構35のリングギヤ38とサンギヤ36とが第1噛合切換機構33で結合されるため、遊星歯車機構35は一体に回転可能な状態になる。その結果、無段変速機Tから出力軸下流部12Bに出力された駆動力が第1噛合切換機構33→第2出力軸31の経路で、あるいは第1噛合切換機構33→第3出力軸32→サンギヤ36→キャリヤ37→リングギヤ38の経路でディファレンシャルケース47に伝達され、車両を前進走行させることができる。
以上のように、本実施の形態の無段変速機Tの第1出力軸12は、第1ワンウェイクラッチ21…を介して駆動力が伝達されるために前進走行方向にしか回転することができないが、前後進切換機能を有する第1動力伝達切換機構S1を第1出力軸12の下流側に配置したことで、後進走行用の電動モータを設けてハイブリッド化することなく、車両を後進走行させることができる。
しかも第1動力伝達切換機構S1はドライブレンジおよびリバースレンジ以外にパーキングレンジおよびニュートラルレンジを確立可能であるため、動力伝達装置自体を更に小型軽量化することができる。
次に、通常走行・エンジンブレーキ状態、アイドリングストップ状態およびフェール状態を切り換える第2動力伝達切換機構S2の作用を説明する。
図10および図12に示すように、第1動力伝達切換機構S1が上述したパーキングレンジ、リバースレンジ、ニュートラルレンジおよびドライブレンジの何れかにある通常状態では、第2動力伝達切換機構S2のスリーブ41は左動して伝達軸13の第1外周スプライン13aと出力軸下流部12Bの第2外周スプライン12bとを接続している。従って、ドライブレンジあるいはリバースレンジでの走行中に、エンジンEの駆動力は入力軸11から変速ユニットU…を介して出力軸下流部12Bに伝達されるだけでなく、入力軸11から第1スプロケット26、無端チェーン28および第2スプロケット27よりなる補助動力伝達手段29を介して伝達軸13に伝達され、伝達軸13の第1外周スプライン13aから出力軸下流部12Bの第2外周スプライン12bに伝達される。
しかしながら、変速ユニットU…の変速比は補助動力伝達手段29の変速比よりも大きく設定されているため、伝達軸13の回転数(つまり第2外周スプライン12bの回転数)は出力軸下流部12Bの回転数よりも大きくなり、第2ワンウェイクラッチ45は係合解除して補助動力伝達手段29を介しての動力伝達は行われず、変速ユニットU…を介しての動力伝達で車両は前進走行あるいは後進走行する。
ドライブレンジでの前進走行中に車両を減速状態に移行すると、図13に示すように、エンジン回転数が低下することで変速ユニットU…の第1ワンウェイクラッチ21…は係合解除し、駆動輪W,Wからの駆動力はディファレンシャルギヤDおよび第1動力伝達切換機構S1を介して出力軸下流部12Bに伝達される。このとき、出力軸下流部12Bの回転数は入力軸11に補助動力伝達機構29を介して接続された伝達軸13の回転数(つまり第2外周スプライン12bの回転数)よりも大きくなり、第2ワンウェイクラッチ45が係合することで出力軸下流部12Bの駆動力は補助動力伝達手段29および入力軸11を介してエンジンEに逆伝達され、エンジンブレーキを作動させることができる。
リバースレンジでの後進走行中に車両が減速した場合であっても、出力軸下流部12Bはドライブレンジでの前進走行中と同方向に回転するため、同様にエンジンブレーキを作動させることができる。
ドライブレンジでの前進走行中に車両が更に減速すると、図14に示すように、第2動力伝達切換機構S2のスリーブ41を右動して出力軸下流部12Bの第2外周スプライン12bおよび第3外周スプライン12cを結合する。その結果、駆動輪W,Wから逆伝達される駆動力で回転する出力軸下流部12Bが伝達軸13から(つまりエンジンEから)切り離されるため、減速走行中のアイドリングストップが可能になって燃料消費量の節減が可能になる。
変速ユニットU…が故障して車両が走行不能になった場合には、図15に示すように、第2動力伝達切換機構S2のスリーブ41を中央位置にして伝達軸13の第1外周スプライン13aおよび出力軸下流部12Bの第2外周スプライン12bおよび第3外周スプライン12cを結合する。その結果、伝達軸13および出力軸下流部12Bは第2ワンウェイクラッチ45を介さずに直結されるため、エンジンEの駆動力を入力軸11から補助動力伝達手段29、伝達軸13、出力軸下流部12B、第1動力伝達切換機構S1およびディファレンシャルギヤDを介して駆動輪W,Wに伝達し、修理工場まで車両を前進走行あるいは後進走行させることができる。
ところで、入力軸本体部11Aを支持するボールベアリング53(図16参照)やコネクティングロッド19のリング部19bを支持するボールベアリング20(図3参照)の破損により、入力軸本体部11Aが回転不能に固着する故障が発生する場合がある。かかる故障が発生した場合、エンジンEと入力軸本体部11Aとが切り離し不能に接続されていると、エンジンEがストールして運転することができないために車両が走行が走行不能になる問題がある。
しかしながら、本実施の形態によれば、入力軸本体部11Aが固着したときにドグクラッチ52を係合解除することで入力軸本体部11Aから入力軸上流部11Bが切り離されるため、図15で説明したフェール状態のモードに切り換えることで、補助動力伝達手段29によりエンジンEの駆動力を入力軸上流部11Bから出力軸下流部12Bに無段変速機Tを介さずに伝達して車両を退避走行させることができる。
この退避走行の間は、エンジンEおよび駆動輪W,Wが直結されるため、エンジンブレーキを作動させることも可能であるが、車両が停止すると駆動輪W,Wに直結されたエンジンEがストールする問題がある。しかしながら、本実施の形態によれば、車両が停止したときに第2動力伝達切換機構S2のスリーブ41を左動し、伝達軸13の第1外周スプライン13aと出力軸下流部12Bの第2外周スプライン12bとを接続すると、伝達軸13に入力されたエンジンEの駆動力は第2ワンウェイクラッチ45がスリップすることで出力軸下流部12Bに伝達されなくなり、車両が停止した状態でもエンジンEをストールさせることなくアイドリング運転することができる。
尚、入力軸本体部11Aの固着以外の故障の場合は、入力軸本体部11Aが回転可能であるために必ずしもドグクラッチ52を係合解除する必要がないが、ドグクラッチ52を係合解除して入力軸上流部11Bから入力軸本体部11Aを切り離せば、無段変速機Tの引きずりを防止して燃料消費量を節減することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、車両用動力伝達装置の軸方向寸法を大型化する電動モータを必要とせずに車両の前進走行および後進走行を可能にしながら、前進走行時にも後進走行時にもエンジンブレーキを可能にすることができ、しかも車両の減速走行中のアイドリングストップや、変速ユニットU…の故障時の走行が可能になる。また車両用動力伝達装置はエンジンEが接続される入力軸11側の軸方向寸法が大型化し易いが、伝達軸13を第1出力軸12側に設けることで入力軸11側の軸方向寸法の大型化を抑制し、全体として車両用動力伝達装置の軸方向寸法を最小限に抑えることができる。
また入力軸本体部11Aおよび入力軸上流部11B間にドグクラッチ52を配置したことにより、入力軸本体部11Aが固着故障しても車両を退避走行させることができる。また軸方寸法が小さいドグクラッチ52を採用したことで、車両用動力伝達装置の軸方向寸法の大型化を回避することができる。しかもダンパー51をエンジンEと入力軸上流部11Bとの間に配置したので、退避走行の間もダンパー51の制振機能を発揮させて乗り心地を確保することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、変速ユニットU…の数は実施の形態の4個に限定されるものではない。
また本発明のクラッチは実施の形態のドグクラッチ52に限定されず、任意の形式のクラッチを採用することができる。
本発明は、クランク式無段変速機構を備える車両用動力伝達装置に関する。
エンジンに接続された入力軸の回転をコネクティングロッドの往復運動に変換し、コネクティングロッドの往復運動をワンウェイクラッチによって出力軸の回転運動に変換する複数のクランク式の変速ユニットを備える車両用動力伝達装置が、下記特許文献1により公知である。
日本特表2005−502543号公報
ところで、上記特許文献1に記載された車両用動力伝達装置は、入力軸をミッションケースに支持するためのベアリングと、各々の変速ユニットのコネクティングロッドの一端側を入力軸に支持するためのベアリングと、各々の変速ユニットのコネクティングロッドの他端側を出力軸に支持するためのベアリングとを備えており、これら多数のベアリングの何れか1個が故障しただけでも入力軸が回転不能になる可能性がある。しかもクランク式の変速ユニットは変速比が無限大の状態(動力伝達を行わない状態)を作ることができるので、エンジンと変速ユニットとの間に発進クラッチが設けられておらず、そのために入力軸が固着するとエンジンがストールして車両の走行が不能になる問題がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、クランク式の変速ユニットを備える車両用動力伝達装置において、入力軸が固着しても必要最小限の車両の走行を可能にすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、駆動源に接続された入力軸の回転を出力軸に伝達する複数の変速ユニットを前記入力軸および前記出力軸間に並置し、前記変速ユニットの各々は、前記入力軸の軸線からの偏心量が可変であって該入力軸と共に回転する入力側支点と、前記出力軸に接続された第1ワンウェイクラッチと、前記第1ワンウェイクラッチの入力部材に設けられた出力側支点と、前記入力側支点および前記出力側支点に両端を接続されて往復運動するコネクティングロッドと、前記入力側支点の偏心量を変更する変速アクチュエータとを備える車両用動力伝達装置であって、前記入力軸は、前記変速ユニットに接続された入力軸本体部と、前記入力軸本体部よりも動力伝達方向上流側の入力軸上流部とからなり、前記出力軸は、前記変速ユニットに接続された出力軸本体部と、前記出力軸本体部よりも動力伝達方向下流側の出力軸下流部とからなり、前記入力軸本体部および前記入力軸上流部間に、それらの間を接続状態と切断状態とに切り換えるクラッチを配置し、前記入力軸上流部と前記出力軸下流部とを前記クラッチの前記切断状態でも一体回転可能とすべく、前記入力軸上流部及び前記出力軸下流部を、前記入力軸上流部に設けた入力回転部材と、前記出力軸下流部に設けた出力回転部材と、それら入力回転部材および出力回転部材を接続する動力伝達部材とを介して相互に連動・連結可能とし、前記出力回転部材と前記出力軸下流部との間に、前記出力軸下流部の回転数が前記出力回転部材の回転数を上回ったときに係合し、前記出力軸下流部の回転数が前記出力回転部材の回転数を下回ったときに係合解除する第2ワンウェイクラッチと、前記出力軸下流部に対して前記出力回転部材を結合あるいは結合解除する選択切換手段とを配置したことを第の特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また本発明によれば、前記第1の特徴に加えて、前記駆動源および前記入力軸上流部間にダンパーを配置したことを第の特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また本発明によれば、前記第1または2の特徴に加えて、前記クラッチはドグクラッチであることを第の特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
尚、実施の形態の第1出力軸12は本発明の出力軸に対応し、実施の形態の偏心ディスク18は本発明の入力側支点に対応し、実施の形態のピン19cは本発明の出力側支点に対応し、実施の形態のアウター部材22は本発明の入力部材に対応し、実施の形態の第1スプロケット26は本発明の入力回転部材に対応し、実施の形態の第2スプロケット27は本発明の出力回転部材に対応し、実施の形態の無端チェーン28は本発明の動力伝達部材に対応し、実施の形態のドグクラッチ52は本発明のクラッチに対応し、実施の形態のエンジンEは本発明の駆動源に対応し、実施の形態の第2動力伝達切換機構S2は本発明の選択切換機構に対応する。
本発明の第1の特徴によれば、駆動源により入力軸が回転すると入力側支点が偏心回転し、入力側支点に一端を接続されたコネクティングロッドが往復運動すると、コネクティングロッドの他端に接続された出力側支点が往復運動して第1ワンウェイクラッチを介して出力軸が間欠回転することで、入力軸の回転が入力側支点の偏心量に応じた変速比で変速されて出力軸に伝達される。
入力軸は、変速ユニットに接続された入力軸本体部と、入力軸本体部よりも動力伝達方向上流側の入力軸上流部とからなり、出力軸は、変速ユニットに接続された出力軸本体部と、出力軸本体部よりも動力伝達方向下流側の出力軸下流部とからなる。入力軸上流部に設けた入力回転部材と、出力軸下流部に設けた出力回転部材とを動力伝達部材で接続し、入力軸本体部および入力軸上流部間にクラッチを配置したので、入力軸本体部が固着して回転不能になったとき、クラッチを係合解除して入力軸上流部を入力軸本体部から切り離し、駆動源の駆動力を入力軸上流部、入力回転部材、動力伝達部材および出力回転部材を介して出力軸下流部に伝達することで、駆動源の駆動力で車両を修理工場まで退避走行させることができる。
た、出力回転部材と出力軸下流部との間に、出力軸下流部の回転数が出力回転部材の回転数を上回ったときに係合し、出力軸下流部の回転数が出力回転部材の回転数を下回ったときに係合解除する第2ワンウェイクラッチと、出力軸下流部に対して出力回転部材を結合あるいは結合解除する選択切換手段とを配置したので、選択切換手段で出力軸下流部に対して出力回転部材が結合解除される正常時に、車両の減速により駆動輪からの駆動力を出力軸下流部、第2ワンウェイクラッチ、出力回転部材、動力伝達部材、入力回転部材および入力軸上流部を介して駆動源に逆伝達し、エンジンブレーキ等の制動力を支障なく発生させることができる。また入力軸本体部が固着したときに、選択切換手段で出力軸下流部に対して出力回転部材を結合すれば、駆動源の駆動力で車両を退避走行させることができ、車両が停止したときに選択切換手段で出力軸下流部に対して出力回転部材を結合解除すれば、第2ワンウェイクラッチがスリップすることで駆動源を停止させずに運転を継続することができる。
また本発明の第の特徴によれば、駆動源および入力軸上流部間にダンパーを配置したので、入力軸本体部が固着した状態で退避走行を行う場合に、ダンパーによる制振効果を発揮させて乗り心地を確保することができる。
また本発明の第の特徴によれば、クラッチとして軸方向寸法が小さいドグクラッチを採用することで、車両用動力伝達装置の軸方向寸法の増加を最小限に抑えることができる。
図1は車両用動力伝達装置のスケルトン図である。(第1の実施の形態) 図2は図1の2部詳細図である。(第1の実施の形態) 図3は図2の3−3線断面図(TOP状態)である。(第1の実施の形態) 図4は図2の3−3線断面図(LOW状態)である。(第1の実施の形態) 図5はTOP状態での作用説明図である。(第1の実施の形態) 図6はLOW状態での作用説明図である。(第1の実施の形態) 図7は図1の7部詳細図である。(第1の実施の形態) 図8は第1、第2噛合切換機構の係合表である。(第1の実施の形態) 図9はパーキングレンジにおけるトルクフロー図である。(第1の実施の形態) 図10はリバースレンジにおけるトルクフロー図である。(第1の実施の形態) 図11はニュートラルレンジにおけるトルクフロー図である。(第1の実施の形態) 図12はドライブレンジにおけるトルクフロー図(通常走行状態)である。(第1の実施の形態) 図13はドライブレンジにおけるトルクフロー図(エンジンブレーキ状態)である。(第1の実施の形態) 図14はドライブレンジにおけるトルクフロー図(アイドリングストップ状態)である。(第1の実施の形態) 図15はドライブレンジにおけるトルクフロー図(フェール状態)である。(第1の実施の形態) 図16は図1の16部詳細図である。(第1の実施の形態)
11 入力軸
11A 入力軸本体部
11B 入力軸上流部
12 第1出力軸(出力軸)
12A 出力軸本体部
12B 出力軸下流部
14 変速アクチュエータ
18 偏心ディスク(入力側支点)
19 コネクティングロッド
19c ピン(出力側支点)
21 第1ワンウェイクラッチ
22 アウター部材(入力部材)
26 第1スプロケット(入力回転部材)
27 第2スプロケット(出力回転部材)
28 無端チェーン(動力伝達部材)
45 第2ワンウェイクラッチ
51 ダンパー
52 ドグクラッチ(クラッチ)
E エンジン(駆動源)
S2 第2動力伝達切換機構(選択切換手段)
U 変速ユニット
以下、図1〜図16に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態
図1に示すように、エンジンEの駆動力を左右の車軸10,10を介して駆動輪W,Wに伝達する車両用動力伝達装置は、無段変速機Tと、第1動力伝達切換機構S1と、第2動力伝達切換機構S2と、ディファレンシャルギヤDとを備える。第1動力伝達切換機構S1は、パーキングレンジ、リバースレンジ、ニュートラルレンジおよびドライブレンジを切り換え可能である。第2動力伝達切換機構S2は、通常走行・エンジンブレーキ状態、アイドリングストップ状態およびフェール状態を切り換え可能である。
次に、図1〜図7に基づいて車両用動力伝達装置の構造を説明する。
図1に示すように、入力軸11は、入力軸本体部11Aと、入力軸本体部11Aよりも駆動力伝達方向上流側(エンジンE側)の入力軸上流部11Bとからなり、入力軸本体部11Aは無段変速機Tに接続され、入力軸上流部11BはエンジンEに接続される。入力軸上流部11BとエンジンEとの間にはダンパー51が設けられ、入力軸本体部11Aと入力軸上流部11Bとの間にはドグクラッチ52が設けられる。ドグクラッチ52は通常時には係合状態に維持されるが、後述する入力軸本体部11Aの固着時に係合解除され、入力軸本体部11Aおよび入力軸上流部11Bを切り離す。
また出力軸12は、出力軸本体部12Aと、出力軸本体部12Aよりも駆動力伝達方向下流側(駆動輪W,W側)の出力軸下流部12Bとからなり、出力軸本体部12Aは無段変速機Tに接続され、出力軸下流部12Bは第2動力伝達切換機構S2に接続される。出力軸本体部12Aおよび出力軸下流部12Bは常時一体である。
図16に示すように、入力軸本体部11Aの右端はボールベアリング53を介して図示せぬミッションケースに支持されており、この入力軸本体部11Aの右端内周に入力軸上流部11Bの左端外周が相対回転自在に嵌合する。入力軸本体部11Aの外周および入力軸上流部11Bの外周にはドグクラッチ52の内周がスプライン嵌合しており、ドグクラッチ52をフォーク54で左動すると、ドグクラッチ52のスプラインが入力軸上流部11Bのスプラインから離脱することで、入力軸本体部11Aおよび入力軸上流部11Bが切り離される。
図2および図3に示すように、本実施の形態の無段変速機Tは同一構造を有する複数個(実施の形態では4個)の変速ユニットU…を軸方向に重ね合わせたもので、それらの変速ユニットU…は平行に配置された共通の入力軸11および共通の第1出力軸12を備えており、入力軸11の回転が減速または増速されて第1出力軸12に伝達される。
以下、代表として一つの変速ユニットUの構造を説明する。エンジンEに接続されて回転する入力軸11は、電動モータのような変速アクチュエータ14の中空の回転軸14aの内部を相対回転自在に貫通する。変速アクチュエータ14のロータ14bは回転軸14aに固定されており、ステータ14cはケーシングに固定される。変速アクチュエータ14の回転軸14aは、入力軸11と同速度で回転可能であり、かつ入力軸11に対して異なる速度で相対回転可能である。
変速アクチュエータ14の回転軸14aを貫通した入力軸11には第1ピニオン15が固定されており、この第1ピニオン15を跨ぐように変速アクチュエータ14の回転軸14aにクランク状のキャリヤ16が接続される。第1ピニオン15と同径の2個の第2ピニオン17,17が、第1ピニオン15と協働して正三角形を構成する位置にそれぞれピニオンピン16a,16aを介して支持されており、これら第1ピニオン15および第2ピニオン17,17に、円板形の偏心ディスク18の内部に偏心して形成されたリングギヤ18aが噛合する。偏心ディスク18の外周面に、コネクティングロッド19のロッド部19aの一端に設けたリング部19bがボールベアリング20を介して相対回転自在に嵌合する。
第1出力軸12の外周に設けられた第1ワンウェイクラッチ21は、コネクティングロッド19のロッド部19aにピン19cを介して枢支されたリング状のアウター部材22と、アウター部材22の内部に配置されて第1出力軸12に固定されたインナー部材23と、アウター部材22の内周の円弧面とインナー部材23の外周の平面との間に形成された楔状の空間に配置されてスプリング24…で付勢されたローラ25…とを備える。
図2から明らかなように、4個の変速ユニットU…はクランク状のキャリヤ16を共有しているが、キャリヤ16に第2ピニオン17,17を介して支持される偏心ディスク18の位相は各々の変速ユニットUで90°ずつ異なっている。例えば、図2において、左端の変速ユニットUの偏心ディスク18は入力軸11に対して図中上方に変位し、左から3番目の変速ユニットUの偏心ディスク18は入力軸11に対して図中下方に変位し、左から2番目および4番目の変速ユニットU,Uの偏心ディスク18,18は上下方向中間に位置している。
図1から明らかなように、無段変速機Tは、上記個の変速ユニットU…とは別経路で駆動力を伝達可能な補助的な動力伝達経路を備える。即ち、入力軸12の上流側(エンジンE側)の入力軸上流部11Bに設けた第1スプロケット26と、第1出力軸13の下流側(ディファレンシャルギヤD側)の出力軸下流部12Bの外周に相対回転自在に嵌合する伝達軸13に設けた第2スプロケット27とが無端チェーン28により接続されており、これらの第1スプロケット26、第2スプロケット27および無端チェーン28は補助動力伝達手段29を構成する。
図7から明らかなように、第1動力伝達切換機構S1は、車軸10の外周に相対回転自在に嵌合する筒状の第1出力軸12に加えて、車軸10の外周に相対回転自在に嵌合する筒状の第2出力軸31と、この第2出力軸31に外周に相対回転自在に嵌合する筒状の第3出力軸32とを備える。第1出力軸12の出力軸下流部12Bの右端に第4外周スプライン12aが形成され、第2出力軸31の左端に第5外周スプライン31aが形成され、第3出力軸32の左端に第6外周スプライン32aが形成される。
ドグクラッチよりなる第1噛合切換機構33を構成する第4外周スプライン12a、第5外周スプライン31aおよび第6外周スプライン32aは軸方向に整列しており、第5外周スプライン31aおよび第6外周スプライン32aの外径は相互に等しく、かつ第4外周スプライン12aの外径よりも小さくなっている。また第1噛合切換機構33のスリーブ34は、外径が大きい第2内周スプライン34aと、外径が小さい第3内周スプライン34bとを備えており、第2内周スプライン34aは第4外周スプライン12aに常時噛合し、第3内周スプライン34bは第6外周スプライン32aに常時噛合し、第3内周スプライン34bは図7に示す左動時にのみ第5外周スプライン31aに噛合する。つまり、スリーブ34がフォーク34cで図7に示す左動状態から右動すると第3内周スプライン34bと第5外周スプライン31aとの噛合が解除される。
遊星歯車機構35は、第1要素としてのサンギヤ36と、第3要素としてのキャリヤ37と、第2要素としてのリングギヤ38と、キャリヤ37に相対回転自在に支持された複数のピニオン39…とを備えており、ピニオン39…はサンギヤ36およびリングギヤ38に噛合する。サンギヤ36は第3出力軸32の右端に接続され、リングギヤ38は第2出力軸31の右端に接続される。
キャリヤ37の外周部に形成した外周スプライン37aとケーシング42に形成した外周スプライン42aとに、ドグクラッチよりなる第2噛合切換機構40のスリーブ41に形成した第1内周スプライン41aが噛合する。従って、スリーブ41がフォーク41bで図7に示す位置に左動すると、キャリヤ37がケーシング42から切り離され、スリーブ41がフォーク41bで図8に示す位置から右動すると、キャリヤ37がケーシング42に結合される。
第2動力伝達切換機構S2は、伝達軸13および出力軸下流部12B間に設けられるもので、伝達軸13に設けられた第1外周スプライン13aと、出力軸下流部12Bに設けられた第2外周スプライン12bおよび第3外周スプライン12cと、内周スプライン43aを備えるスリーブ43と、スリーブ43を駆動するフォーク43bと、出力軸下流部12Bおよび第2外周スプライン12b間に配置された第2ワンウェイクラッチ45とを備える。
スリーブ43は、第1外周スプライン13aおよび第2外周スプライン12bを結合する左動位置と、第1外周スプライン13a、第2外周スプライン12bおよび第3外周スプライン12cを結合する中央位置と、第2外周スプライン12bおよび第3外周スプライン12cを結合する右動位置とをとることができる。また出力軸下流部12Bおよび第2外周スプライン12b間に配置された第2ワンウェイクラッチ45は、出力軸下流部12Bの回転数が伝達軸13の回転数を上回ったときに係合する。
ディファレンシャルギヤDの外郭を構成するディファレンシャルケース47は第2出力軸31の右端に接続される。ディファレンシャルギヤDは、ディファレンシャルケース47に固定したピニオンシャフト48に回転自在に支持した一対のピニオン49,49と、車軸10,10の端部に固設されてピニオン49,49に噛合するサイドギヤ50,50とを備える。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
先ず、無段変速機Tの一つの変速ユニットUの作用を説明する。変速アクチュエータ14の回転軸14aを入力軸11に対して相対回転させると、入力軸11の軸線L1まわりにキャリヤ16が回転する。このとき、キャリヤ16の中心O、つまり第1ピニオン15および2個の第2ピニオン17,17が成す正三角形の中心は入力軸11の軸線L1まわりに回転する。
図3および図5は、キャリヤ16の中心Oが第1ピニオン15(つまり入力軸11)に対して第1出力軸12と反対側にある状態を示しており、このとき入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量が最大になって無段変速機TのレシオはTOP状態になる。図4および図6は、キャリヤ16の中心Oが第1ピニオン15(つまり入力軸11)に対して第1出力軸12と同じ側にある状態を示しており、このとき入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量が最小になって無段変速機TのレシオはLOW状態になる。
図5に示すTOP状態で、エンジンEで入力軸11を回転させるとともに、入力軸11と同速度で変速アクチュエータ14の回転軸14aを回転させると、入力軸11、回転軸14a、キャリヤ16、第1ピニオン15、2個の第2ピニオン17,17および偏心ディスク18が一体になった状態で、入力軸11を中心に反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。図5(A)から図5(B)を経て図5(C)の状態へと回転する間に、偏心ディスク18の外周にリング部19bをボールベアリング20を介して相対回転自在に支持されたコネクティングロッド19は、そのロッド部19aの先端にピン19cで枢支されたアウター部材22を反時計方向(矢印B参照)に回転させる。図5(A)および図5(C)は、アウター部材22の前記矢印B方向の回転の両端を示している。
このようにしてアウター部材22が矢印B方向に回転すると、第1ワンウェイクラッチ21のアウター部材22およびインナー部材23間の楔状の空間にローラ25…が噛み込み、アウター部材22の回転がインナー部材23を介して第1出力軸12に伝達されるため、第1出力軸12は反時計方向(矢印C参照)に回転する。
入力軸11および第1ピニオン15が更に回転すると、第1ピニオン15および第2ピニオン17,17にリングギヤ18aを噛合させた偏心ディスク18が反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。図5(C)から図5(D)を経て図5(A)の状態へと回転する間に、偏心ディスク18の外周にリング部19bをボールベアリング20を介して相対回転自在に支持されたコネクティングロッド19は、そのロッド部19aの先端にピン19cで枢支されたアウター部材22を時計方向(矢印B′参照)に回転させる。図5(C)および図5(A)は、アウター部材22の前記矢印B′方向の回転の両端を示している。
このようにしてアウター部材22が矢印B′方向に回転すると、アウター部材22とインナー部材23との間の楔状の空間からローラ25…がスプリング24…を圧縮しながら押し出されることで、アウター部材22がインナー部材23に対してスリップして第1出力軸12は回転しない。
以上のように、アウター部材22が往復回転したとき、アウター部材22の回転方向が反時計方向(矢印B参照)のときだけ第1出力軸12が反時計方向(矢印C参照)に回転するため、第1出力軸12は間欠回転することになる。
図6は、LOW状態で無段変速機Tを運転するときの作用を示すものである。このとき、入力軸11の位置は偏心ディスク18の中心に一致しているので、入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量はゼロになる。この状態でエンジンEで入力軸11を回転させるとともに、入力軸11と同速度で変速アクチュエータ14の回転軸14aを回転させると、入力軸11、回転軸14a、キャリヤ16、第1ピニオン15、2個の第2ピニオン17,17および偏心ディスク18が一体になった状態で、入力軸11を中心に反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。しかしながら、偏心ディスク18の偏心量がゼロであるため、コネクティングロッド19の往復運動のストロークもゼロになり、第1出力軸12は回転しない。
従って、変速アクチュエータ14を駆動してキャリヤ16の位置を図3のTOP状態と図4のLOW状態との間に設定すれば、ゼロレシオおよび所定レシオ間の任意のレシオでの運転が可能になる。
無段変速機Tは、並置された4個の変速ユニットU…の偏心ディスク18…の位相が相互に90°ずつずれているため、4個の変速ユニットU…が交互に駆動力を伝達することで、つまり4個の第1ワンウェイクラッチ21…の何れかが必ず係合状態にあることで、第1出力軸12を連続回転させることができる。
次に、パーキングレンジ、リバースレンジ、ニュートラルレンジおよびドライブレンジを切り換える第1動力伝達切換機構S1の作用を説明する。
図8および図9に示すように、第1噛合切換機構33のスリーブ34を左動し、第1出力軸12の出力軸下流部12B、第2出力軸31および第3出力軸32を一体に結合するとともに、第2噛合切換機構40のスリーブ41を右動して遊星歯車機構35のキャリヤ37をケーシング42に結合すると、パーキングレンジが確立する。
パーキングレンジでは、ディファレンシャルケース47と一体の第2出力軸31が遊星歯車機構35のリングギヤ38に結合されるとともに、前記第2出力軸31が第1噛合切換機構33および第3出力軸32を介して遊星歯車機構35のサンギヤ36に接続され、更に遊星歯車機構35のキャリヤ37が第2噛合切換機構40を介してケーシング42に結合される。その結果、遊星歯車機構35はロック状態になり、それにディファレンシャルギヤDを介して接続された駆動輪W,Wが回転不能に拘束される。
図8および図10に示すように、第1噛合切換機構33のスリーブ34を右動し、出力軸下流部12Bおよび第3出力軸32を結合して第2出力軸31を切り離すとともに、第2噛合切換機構40のスリーブ41を右動して遊星歯車機構35のキャリヤ37をケーシング42に結合すると、リバースレンジが確立する。
リバースレンジでは、無段変速機Tから第1出力軸12の出力軸下流部12Bに出力された駆動力が第1噛合切換機構33→第3出力軸32→サンギヤ36→キャリヤ37→リングギヤ38の経路でディファレンシャルケース47に伝達され、同時に遊星歯車機構35において減速されて逆回転となることで、車両を後進走行させることができる。
図8および図11に示すように、第1噛合切換機構33のスリーブ34を右動し、出力軸下流部12Bおよび第3出力軸32を結合して第2出力軸31を切り離すとともに、第2噛合切換機構40のスリーブ41を左動して遊星歯車機構35のキャリヤ37をケーシング42から切り離すと、ニュートラルレンジが確立する。
ニュートラルレンジでは、遊星歯車機構35のキャリヤ37がケーシング42から切り離されるため、リングギヤ38が自由に回転可能になり、かつ第2出力軸31が自由に回転可能になるため、ディファレンシャルケース47が自由に回転可能になって駆動輪W,Wが拘束されない状態となる。この状態でエンジンEの駆動力は、無段変速機Tから出力軸下流部12B→第1噛合切換機構33→第3出力軸32の経路でサンギヤ36に伝達されるが,キャリヤ37が拘束されていないために遊星歯車機構35が空転し、駆動力がディファレンシャルギヤDに伝達されることはない。
図9および図12に示すように、第1噛合切換機構33のスリーブ34を左動し、出力軸下流部12B、第2出力軸31および第3出力軸32を一体に結合するとともに、第2噛合切換機構40のスリーブ41を左動して遊星歯車機構35のキャリヤ37をケーシング42から切り離すと、ドライブレンジが確立する。
ドライブレンジでは、遊星歯車機構35のリングギヤ38とサンギヤ36とが第1噛合切換機構33で結合されるため、遊星歯車機構35は一体に回転可能な状態になる。その結果、無段変速機Tから出力軸下流部12Bに出力された駆動力が第1噛合切換機構33→第2出力軸31の経路で、あるいは第1噛合切換機構33→第3出力軸32→サンギヤ36→キャリヤ37→リングギヤ38の経路でディファレンシャルケース47に伝達され、車両を前進走行させることができる。
以上のように、本実施の形態の無段変速機Tの第1出力軸12は、第1ワンウェイクラッチ21…を介して駆動力が伝達されるために前進走行方向にしか回転することができないが、前後進切換機能を有する第1動力伝達切換機構S1を第1出力軸12の下流側に配置したことで、後進走行用の電動モータを設けてハイブリッド化することなく、車両を後進走行させることができる。
しかも第1動力伝達切換機構S1はドライブレンジおよびリバースレンジ以外にパーキングレンジおよびニュートラルレンジを確立可能であるため、動力伝達装置自体を更に小型軽量化することができる。
次に、通常走行・エンジンブレーキ状態、アイドリングストップ状態およびフェール状態を切り換える第2動力伝達切換機構S2の作用を説明する。
図10および図12に示すように、第1動力伝達切換機構S1が上述したパーキングレンジ、リバースレンジ、ニュートラルレンジおよびドライブレンジの何れかにある通常状態では、第2動力伝達切換機構S2のスリーブ41は左動して伝達軸13の第1外周スプライン13aと出力軸下流部12Bの第2外周スプライン12bとを接続している。従って、ドライブレンジあるいはリバースレンジでの走行中に、エンジンEの駆動力は入力軸11から変速ユニットU…を介して出力軸下流部12Bに伝達されるだけでなく、入力軸11から第1スプロケット26、無端チェーン28および第2スプロケット27よりなる補助動力伝達手段29を介して伝達軸13に伝達され、伝達軸13の第1外周スプライン13aから出力軸下流部12Bの第2外周スプライン12bに伝達される。
しかしながら、変速ユニットU…の変速比は補助動力伝達手段29の変速比よりも大きく設定されているため、伝達軸13の回転数(つまり第2外周スプライン12bの回転数)は出力軸下流部12Bの回転数よりも大きくなり、第2ワンウェイクラッチ45は係合解除して補助動力伝達手段29を介しての動力伝達は行われず、変速ユニットU…を介しての動力伝達で車両は前進走行あるいは後進走行する。
ドライブレンジでの前進走行中に車両を減速状態に移行すると、図13に示すように、エンジン回転数が低下することで変速ユニットU…の第1ワンウェイクラッチ21…は係合解除し、駆動輪W,Wからの駆動力はディファレンシャルギヤDおよび第1動力伝達切換機構S1を介して出力軸下流部12Bに伝達される。このとき、出力軸下流部12Bの回転数は入力軸11に補助動力伝達機構29を介して接続された伝達軸13の回転数(つまり第2外周スプライン12bの回転数)よりも大きくなり、第2ワンウェイクラッチ45が係合することで出力軸下流部12Bの駆動力は補助動力伝達手段29および入力軸11を介してエンジンEに逆伝達され、エンジンブレーキを作動させることができる。
リバースレンジでの後進走行中に車両が減速した場合であっても、出力軸下流部12Bはドライブレンジでの前進走行中と同方向に回転するため、同様にエンジンブレーキを作動させることができる。
ドライブレンジでの前進走行中に車両が更に減速すると、図14に示すように、第2動力伝達切換機構S2のスリーブ41を右動して出力軸下流部12Bの第2外周スプライン12bおよび第3外周スプライン12cを結合する。その結果、駆動輪W,Wから逆伝達される駆動力で回転する出力軸下流部12Bが伝達軸13から(つまりエンジンEから)切り離されるため、減速走行中のアイドリングストップが可能になって燃料消費量の節減が可能になる。
変速ユニットU…が故障して車両が走行不能になった場合には、図15に示すように、第2動力伝達切換機構S2のスリーブ41を中央位置にして伝達軸13の第1外周スプライン13aおよび出力軸下流部12Bの第2外周スプライン12bおよび第3外周スプライン12cを結合する。その結果、伝達軸13および出力軸下流部12Bは第2ワンウェイクラッチ45を介さずに直結されるため、エンジンEの駆動力を入力軸11から補助動力伝達手段29、伝達軸13、出力軸下流部12B、第1動力伝達切換機構S1およびディファレンシャルギヤDを介して駆動輪W,Wに伝達し、修理工場まで車両を前進走行あるいは後進走行させることができる。
ところで、入力軸本体部11Aを支持するボールベアリング53(図16参照)やコネクティングロッド19のリング部19bを支持するボールベアリング20(図3参照)の破損により、入力軸本体部11Aが回転不能に固着する故障が発生する場合がある。かかる故障が発生した場合、エンジンEと入力軸本体部11Aとが切り離し不能に接続されていると、エンジンEがストールして運転することができないために車両が走行が走行不能になる問題がある。
しかしながら、本実施の形態によれば、入力軸本体部11Aが固着したときにドグクラッチ52を係合解除することで入力軸本体部11Aから入力軸上流部11Bが切り離されるため、図15で説明したフェール状態のモードに切り換えることで、補助動力伝達手段29によりエンジンEの駆動力を入力軸上流部11Bから出力軸下流部12Bに無段変速機Tを介さずに伝達して車両を退避走行させることができる。
この退避走行の間は、エンジンEおよび駆動輪W,Wが直結されるため、エンジンブレーキを作動させることも可能であるが、車両が停止すると駆動輪W,Wに直結されたエンジンEがストールする問題がある。しかしながら、本実施の形態によれば、車両が停止したときに第2動力伝達切換機構S2のスリーブ41を左動し、伝達軸13の第1外周スプライン13aと出力軸下流部12Bの第2外周スプライン12bとを接続すると、伝達軸13に入力されたエンジンEの駆動力は第2ワンウェイクラッチ45がスリップすることで出力軸下流部12Bに伝達されなくなり、車両が停止した状態でもエンジンEをストールさせることなくアイドリング運転することができる。
尚、入力軸本体部11Aの固着以外の故障の場合は、入力軸本体部11Aが回転可能であるために必ずしもドグクラッチ52を係合解除する必要がないが、ドグクラッチ52を係合解除して入力軸上流部11Bから入力軸本体部11Aを切り離せば、無段変速機Tの引きずりを防止して燃料消費量を節減することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、車両用動力伝達装置の軸方向寸法を大型化する電動モータを必要とせずに車両の前進走行および後進走行を可能にしながら、前進走行時にも後進走行時にもエンジンブレーキを可能にすることができ、しかも車両の減速走行中のアイドリングストップや、変速ユニットU…の故障時の走行が可能になる。また車両用動力伝達装置はエンジンEが接続される入力軸11側の軸方向寸法が大型化し易いが、伝達軸13を第1出力軸12側に設けることで入力軸11側の軸方向寸法の大型化を抑制し、全体として車両用動力伝達装置の軸方向寸法を最小限に抑えることができる。
また入力軸本体部11Aおよび入力軸上流部11B間にドグクラッチ52を配置したことにより、入力軸本体部11Aが固着故障しても車両を退避走行させることができる。また軸方寸法が小さいドグクラッチ52を採用したことで、車両用動力伝達装置の軸方向寸法の大型化を回避することができる。しかもダンパー51をエンジンEと入力軸上流部11Bとの間に配置したので、退避走行の間もダンパー51の制振機能を発揮させて乗り心地を確保することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、変速ユニットU…の数は実施の形態の4個に限定されるものではない。
また本発明のクラッチは実施の形態のドグクラッチ52に限定されず、任意の形式のクラッチを採用することができる。

Claims (4)

  1. 駆動源(E)に接続された入力軸(11)の回転を出力軸(12)に伝達する複数の変速ユニット(U)を前記入力軸(11)および前記出力軸(12)間に並置し、
    前記変速ユニット(U)の各々は、
    前記入力軸(11)の軸線からの偏心量が可変であって該入力軸(11)と共に回転する入力側支点(18)と、
    前記出力軸(12)に接続された第1ワンウェイクラッチ(21)と、
    前記第1ワンウェイクラッチ(21)の入力部材(22)に設けられた出力側支点(19c)と、
    前記入力側支点(18)および前記出力側支点(19c)に両端を接続されて往復運動するコネクティングロッド(19)と、
    前記入力側支点(18)の偏心量を変更する変速アクチュエータ(14)とを備える車両用動力伝達装置であって、
    前記入力軸(11)は、前記変速ユニット(U)に接続された入力軸本体部(11A)と、前記入力軸本体部(11A)よりも動力伝達方向上流側の入力軸上流部(11B)とからなり、前記出力軸(12)は、前記変速ユニット(U)に接続された出力軸本体部(12A)と、前記出力軸本体部(12A)よりも動力伝達方向下流側の出力軸下流部(12B)とからなり、
    前記入力軸上流部(11B)に設けた入力回転部材(26)と、前記出力軸下流部(12B)に設けた出力回転部材(27)とを動力伝達部材(28)で接続し、前記入力軸本体部(11A)および前記入力軸上流部(11B)間にクラッチ(52)を配置したことを特徴とする車両用動力伝達装置。
  2. 前記出力回転部材(27)と前記出力軸下流部(12B)との間に、前記出力軸下流部(12B)の回転数が前記出力回転部材(27)の回転数を上回ったときに係合し、前記出力軸下流部(12B)の回転数が前記出力回転部材(27)の回転数を下回ったときに係合解除する第2ワンウェイクラッチ(45)と、前記出力軸下流部(12B)に対して前記出力回転部材(27)を結合あるいは結合解除する選択切換手段(S2)とを配置したことを特徴とする、請求項1に記載の車両用動力伝達装置。
  3. 前記駆動源(E)および前記入力軸上流部(11B)間にダンパー(51)を配置したことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の車両用動力伝達装置。
  4. 前記クラッチ(52)はドグクラッチであることを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用動力伝達装置。
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