JPWO2014050176A1 - 巻き簀 - Google Patents

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Abstract

【課題】巻き易く、かつ、衛生的であり、さらに食材を押さえる手加減が容易に分かる丈夫な巻き簀を提供すること。【解決手段】食材を巻く方向Yに並べられる棒状の複数の骨部12と、骨部12を挟むように糸材部を編むことで複数の骨部同士を連結させる編み糸部14とを備え、骨部12は、少なくともシリコーン樹脂に比べて高い硬度を有するプラスチック材及び/又は金属材で形成され、編み糸部14は、化学繊維のモノフィラメント繊維、又は、高分子量のポリエチレン樹脂を延伸して繊維状にした高分子量ポリエチレン繊維からなっていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は調理用の巻き簀に関する。
海苔巻き・巻き寿司・伊達巻き等の手巻き作業に使用される巻き簀はすだれ状に成形されている。この巻き簀は、一般的には、食材を巻く方向に並列した複数の細長い骨部と、該複数の骨部を連結させるための糸材部とからなっている。
従来の骨部には、比較的剛性が高く、表面が平滑である竹材が好適に利用され、また、糸材部には、高い可撓性を発揮すると共に、所要の伸びが可能なように、凧糸等の綿糸の撚り糸が利用されている。
このような巻き簀は、海苔、飯粒、生魚、玉子焼き等の食材に接触するので、その衛生管理の容易さが要求される。ところが、骨部や糸部を形成する竹材や綿糸には、次の問題がある。すなわち、竹材や綿糸は、水分を吸収して洗浄し難い。そして、竹材や綿糸は、内部に染み込んだ洗剤や汚れ、内部に発生したカビや細菌等が除去し難い。そして、カビや細菌等は熱湯により消毒できるが、熱湯消毒は巻き簀の耐久性を損ね易い。そして、竹材は、竹繊維によるササクレが発生し易いなどの危険性があり、また、当該ササクレが剥がれて食材に混入する虞もある。そして、巻き簀は濡れていると海苔が湿気るため、乾燥している必要があるが、竹材や綿糸は乾燥に長時間を要するため、洗浄は一日一回程度とされ、衛生上問題がある。
そこで、これらの対策として、近年、特許文献1に示されるように、プラスチックで成形された巻き簀が開発されている。特許文献1の巻具(巻き簀)は、断面が直線状の山形である複数の骨材と、この複数の骨材間の薄肉部とを有しており、骨材及び薄肉部はシリコーンゴムで一体成形されている。そして、このシリコーンゴムは柔軟性があるため、巻き簀は丸め易くなり、また、衛生的にも好ましいといった利点がある。
特開2004−201662号公報
ところで、特許文献1の巻き簀は、確かに丸め易いが、それを形成するためのシリコーンゴムが柔らか過ぎるため、巻き寿司等を巻いたり形を整えたりする際、食材を押さえる手加減が難しいことが分かった。そうすると、特許文献1の巻き簀では、例えば、強く巻き過ぎて、ご飯粒が不必要に潰れてしまったり(ご飯を固め過ぎると不味く感じる)、或いは、軽く巻き過ぎて、箸などでとった際に形が崩れてしまったりする等の事態が生じ易い。さらに、骨材は柔らかなシリコーンゴムの薄肉部で連結されているため、その薄肉部が早期に切断してしまう虞もある。
本願発明は、巻き易く、かつ、衛生的であり、さらに食材を押さえる手加減が容易に分かる丈夫な巻き簀を提供することを目的とする。
上記課題は、食材を巻く方向に並べられる棒状の複数の骨部と、前記骨部を挟むように糸材部を編むことで前記複数の骨部同士を連結させる編み糸部と、を備え、前記骨部は、少なくともシリコーン樹脂に比べて高い硬度を有するプラスチック材及び/又は金属材で形成され、前記編み糸部は、化学繊維のモノフィラメント繊維、又は、高分子量のポリエチレン樹脂を延伸して繊維状にした高分子量ポリエチレン繊維からなっていることを特徴とする巻き簀により解決される。
すなわち、本発明の巻き簀は、食材を巻く方向に並べられる複数の棒状の骨部と、骨部を挟むように糸材部を編むことで複数の骨部同士を連結させる編み糸部とを備えている。例えば、編み糸部は、骨部の上面に第1の糸材部と下面に第2の糸材部を配置して骨部を挟み、互いに隣接する骨部どうし間では、これらの糸材部を上下方向に交差させて連ねて編まれている。そして、巻く方向(複数の骨部が配列する方向。以下、同じ)の端に配置された端末骨部の位置でこれらの糸材を結ぶ等して固定することで、複数の骨部は連結されている。このように、本発明の巻き簀は、樹脂で巻き簀全体を一体成形するのではなく、従来の巻き簀と同様、糸状である糸材部を編んで骨部を連結させるため、高い剛性を有する糸材部を用いても、丸め易い構造の巻き簀を作ることができる。
また、骨部はプラスチック材及び/又は金属材で形成され、さらに、編み糸部も化学繊維からなっている。これにより、骨部および編み糸部は、竹材や綿糸で構成された従来の巻き簀と比較して、水分・汚れ・洗剤等が吸収され難く、洗浄が容易であり、かつ、水分の吸収が無く乾燥も容易であって、内部のカビや細菌の発生も抑制できる。そして、巻き簀の洗浄・消毒回数を増やすことも出来る。また、骨部は竹材のように割れた繊維によるササクレも生じないので、食材への異物の混入や怪我等の危険性も解消される。このように、プラスチック製及び/又は金属製の骨部と化学繊維製の糸材部との組み合わせによって、衛生管理が容易なものとなる。
しかも、編み糸部は、化学繊維の中でも特にモノフィラメント繊維、又は、高分子量のポリエチレン樹脂を延伸して繊維状にした高分子量ポリエチレン繊維からなっているため、以下に説明する通り、より耐久性が高く丈夫で、かつ、より衛生面に優れた巻き簀を得ることができる。
即ち、モノフィラメント繊維は、釣り糸のような中実一本の化学繊維の単糸であり、試験の結果、複数の細い糸を撚り合わせた撚り糸に比べて、伸びも少なく高強度で耐久性の高いことが分かった。これにより、このモノフィラメント繊維で上述のように骨部を挟むように連ねて編んで、耐久性の高い巻き簀を作ることができる。さらに、モノフィラメント繊維は単糸状なので、例えば撚り糸状の繊維(マルチフィラメント)に比べて、非常に汚れが付着し難く、水分も吸収しないので乾燥が容易であるなどの大きな利点がある。従って、衛生管理上、格段に優れた巻き簀が形成される。
一方、ポリエチレン繊維は、分子構造的に極性基(反応基)をもたないポリエチレン樹脂からなる繊維のため、本来水分を弾く程に水分の吸収がなくて水切り性がよく、また、食材や洗剤等の有機物とも反応し難い。従って、編み糸部は上記モノフィラメント繊維以外の糸材部の例として、このポリエチレン樹脂からなる繊維を利用すれば、衛生面に優れた巻き簀を得ることができる。さらに、ポリエチレン繊維の中でも、特に高分子量のポリエチレン樹脂を延伸して繊維状にした高分子量ポリエチレン繊維は、分子構造上の分子鎖が長いため、これを延伸して得られた繊維の長さ方向に高強度の物性を備えている。また、高分子量ポリエチレン繊維は、延伸処理により伸びが少ない低伸度の物性も備える。このため、編み糸部は、高い強度を有し、さらに、長時間使用したとしても糸材部が伸びて元に戻らないような事態も防止でき、初期の巻き簀の状態を維持できる。従って、従来と比べて格段に丈夫で耐久性の高い巻き簀を作ることができる。
さらに、骨部は少なくともシリコーンゴム等のシリコーン樹脂に比べて高い硬度を有している。このため、本発明の巻き簀は、食材を巻いたり、巻き寿司等の形を整えたりする際、食材を押さえる力が調理人の手に伝わり易くなる。従って、食材を押さえる手加減が容易に分かり、より美味しい巻き寿司等を作ることができる。
本発明は以上のように構成され、かくして、巻き易く、かつ、衛生的であり、さらに食材を押さえる手加減が容易に分かる丈夫な巻き簀を実現している。
この点、本発明では、衛生面や丈夫さ等を考慮して、例えばプラスチック製の骨部と化学繊維製の編み糸部を用いているが、これによって新たな解決すべき特有の課題も内包している。そこで、その特有な課題を解決し、或いは、より良い技術的効果を発揮させるため、以下の種々の好ましい形態を採用するとよい。
先ず、少なくとも前記編み糸部が通る糸道において、前記骨部の上下面と前記巻く方向の側面との境界が角丸形状であることが好ましい(なお、「上下面」の上面と下面とは互いの相対的な位置関係であり、例えば巻き簀を広げて置いた状態から裏返して置けば、下面が上面となり、上面が下面となる関係をいう。以下、同じ。)。
これにより、上下面と側面との境界が編み糸部との滑りを円滑にするため、巻き簀を容易に巻いたり広げたりできる。すなわち、化学繊維からなる編み糸部は、骨部との摺動が伴って良好に巻いたり広げたりできるが、実験では骨部の角部での局部的な摩擦作用によって摺動性の低下が見られた。特に、編み糸部がモノフィラメント繊維である場合、単なるプラスチックの線状物のため剛性が高く低伸度でもあり、従来の巻き簀に用いられている柔軟な綿糸の撚り糸と比較して、骨部の角部境界での繊維の変形が小さいため、角部に局部的に食い込むような摩擦力が発生し、巻いたり広げたりする際の摺動性が低下する。そこで、骨部の角部の角丸形状により編み糸部の局部的摩擦を防止して、編み糸部との滑りをよくし、例えば巻いた巻き簀を平板上に広げ直した際、骨部と編み糸部との位置関係を復元し易くして、巻き作業を容易にしている。また、骨部の上下面と側面との境界が編み糸部との滑りを円滑にできるため、編み糸部は骨部と摺動することで生ずる損傷を軽減し編み糸部の耐久性を向上させることも出来る。
次に、前記骨部はその表面(外部に露出した面を意味する。以下同じ。)に、前記編み糸部と係止することで、前記編み糸部が通る糸道を規制するための糸規制部を有することが好ましい。これにより、骨部と編み糸部とを滑り易くした場合であっても、例えば、骨部の表面に巻く方向に沿って溝部を形成し、この溝部に編み糸部を収容して糸道を付けることにより、編み糸部の蛇行などの動きを規制して、骨部の編み糸部からの横抜けを防止したり、骨部の長手方向の端面を均一に揃えたりすることができる。
次に、前記糸規制部は、前記骨部の表面から突出した凸部であることが好ましい。これにより、糸規制部は、骨部表面の基準面(即ち、主面の概ねの領域)より高さが減じないで形成され、従来の竹材等と比較して曲げ剛性に劣るプラスチック材を骨部として使用しても、骨部の厚さ(高さ)を必要最小限の設計値の高さで形成できる。すなわち、糸規制部が骨部の表面の巻く方向(骨部の短手方向)に沿った溝部であると、その溝部に応力が集中して骨部が折れ曲り易くなるため、強度確保の上から骨部全体を厚く形成せざるを得ない。しかし、糸規制部が凸部であると、このような応力集中が緩和されるので、骨部の主面となる概ねの領域をより薄く形成できる。従って、巻き簀全体を軽量にできると共に、分厚い骨部による巻き簀と比較して巻き作業が容易になる。
次に、前記糸道が骨部表面の平坦部とされ、この平坦部の周辺に細かな凹凸模様が配置されることで前記糸規制部が構成されていることが好ましい。このように、骨部の表面に細かな凹凸模様(例えばドット状、筋状、梨地状等の細かな模様で、エンボス模様、エッチング模様等とも言う)があると、カリフォルニア巻(ライスが外側で海苔が内側の巻物)等を作る場合、飯粒の粘着防止に効果がある。そして、例えば、骨部表面の平坦部を糸道部分として残し、この平坦部を除く周辺に凹凸模様を配置している。これにより凹凸模様上での編み糸部の蛇行や、凹凸模様による編み糸部の損傷が防止できる。そして、平坦部周辺の凹凸模様と編み糸部との係止により、骨部は編み糸部から抜けてしまう事態等が防止される。
次に、前記糸規制部は、前記骨部の上下面と前記巻く方向の側面との境界に形成された窪みであって、この窪みにおける前記巻く方向の縦断面形状が角丸形状であることが好ましい。従って、当該窪みにより、糸道を規制すると共に、この窪みの角丸形状で編み糸部の滑りも円滑にできる。また、骨部の上下面と側面との境界全体を角丸形状にしたものと比較して、上下面の食材を押さえる領域を増やせる。また、骨部の窪みを骨部の側面端部より深く形成する場合には編み糸部を収容する分、骨部同士の間隔を狭くして飯粒が入り込む可能性も低くすることができる。
さらに、この骨部の上下面と巻く方向の側面との境界に形成された窪みについては、その窪む方向であって骨部の長手方向の断面形状が略V字状であることが好ましい。これにより、編み糸部は窪みの底部に寄せられ、編み糸部の位置を一定にし易く、複数の骨部をきれいに並べることができる。
次に、前記編み糸部を構成する前記糸材部が高分子量ポリエチレン繊維で形成される場合、その繊維方向が全体的に前記巻く方向に略沿って配置されていることが好ましい。これによって、高分子量ポリエチレン繊維はポリエチレン樹脂を延伸した繊維方向に高強度と低伸度の物性を備えるため、この物性を最も巻き簀が必要とする巻く方向に関して有効に利用することができ、耐久性の高い巻き簀を作ることができる。
そして、このように糸材部が高分子量ポリエチレン繊維からなる場合、糸材部は、複数本の高分子量ポリエチレン繊維の束が、巻き簀の巻く方向に対して互いに斜めに交差するように組紐状に組んで(編んで)形成されるとさらに好ましい。このように、複数本の高分子量ポリエチレン繊維の束を組紐状に組んで糸材部を形成することで、骨部との摩擦や、まな板上で使用される場合等の摩擦や衝撃に対して、より強い耐久性を発揮する。
また、糸材部は、巻く方向に対して互いに斜めに交差するように組まれているため、巻き簀を丸めたり広げたりする際、当該斜めに交差する角度が変化して、その巻く方向に若干で所要の伸縮性を発揮することになる。従って、糸材部を構成する高分子量ポリエチレン繊維が巻く方向に略伸びない低伸度の繊維であっても、隣接する複数の骨部どうしに巻くための角度を付けることが容易であり(恐らく、骨部を上下で挟む第1の糸材部と第2の糸材部との間で骨部を少し回転させると、その回転に追従して糸材部も僅かに伸びることが原因だと推測される)、これにより巻き簀を容易に巻いたり広げたりすることができる。
次に、前記糸材部は、前記骨部を挟んでいる領域では互いに分離した第1の糸材部と第2の糸材部とから構成され、前記第1の糸材部と第2の糸材部とは、前記複数の骨部のうち前記巻く方向の端に配置された端末骨部の外側の端面部の位置で結ばれており、前記端末骨部の外側の端面部は、前記結ばれた結び目に対応した位置に、前記巻く方向の内側に向かって窪んだ外側凹部を有することが好ましい。
この様な巻き簀においては、編み糸部のこぶ状の結び目を外側凹部に収容して、結び目の外部への露出を抑えることができる。従って、結び目への汚れ等の付着を防止することによる衛生性の向上、及び、結び目と他の物品との接触を防止することによる編み糸部の耐久性の向上を可能とする。さらに、結び目を上記の外側凹部に収容すれば、結び目より先の余剰糸部の突出度合いも少なくなり、余剰糸部が手に触れることを防止(特に、糸材部がモノフィラメント繊維である場合、針のように手に触れることを防止)できるため、巻き作業の容易さを向上させ、また、衛生面の向上も図ることができる。
次に、前記結び目から先の余った余剰糸部は切断され、前記切断された面に丸み・球状部が形成されていることが好ましい。なお、ここにいう余剰糸部の切断は、余剰糸部全てを切断する場合と、余剰糸部の一部を切断する場合の双方を含む。これにより、結び目から先の余剰糸部が手に触れる確率を減らして、巻き作業等を容易にすると共に衛生上も好ましい。また、余剰糸部の切断された面は、加熱溶融するなどして丸み・球状部を有しているため、結び目が解けたり、繊維の端末部がほつれる恐れも防止でき、また、糸材部がモノフィラメント繊維である場合には、余剰糸部の先端が手に触れたとしてもその際の違和感を抑制できる。
次に、前記編み糸部の端部は、前記複数の骨部のうち前記巻く方向の端に配置された端末骨部に埋設されていることが好ましい。従って、例えば、端末骨部の位置で糸材部を結ぶ等して、編み糸部の端部にこぶ状の結び目やその先の余剰糸部があっても、結び目やその先の余剰糸部を端末骨部内に隠して、衛生上最も好ましい編み糸部の端末処理が可能となる。また、糸材部の端部を端末骨部内に隠して、剛性の大きい糸材部の端部が手に棘のように接触する事態も防止できる。
なお、このような端末骨部は、前記編み糸部が接続された芯部と、前記芯部に被せて接合した被覆部とからなっていることが好ましい。これにより、芯部に編み糸部の端部を巻き付けたり結んだりした後、当該芯部と被覆部とを編み糸部の端部を挟み込んで接合することで、編み糸部の端部を端末骨部に確実に埋設・固定できる。また、例えば芯部に編み糸部の端部を巻き付けて、その上から被覆部を接合すれば、糸材部を結ぶという難しい作業を省くこともできる。このような芯部と被覆部との接合は、例えば、加熱溶融して溶着する方法、適宜な熱可塑性接着部材を挟み込んで加熱溶着して一体化する方法、エポキシ系等の接着剤を用いて接着接合する方法がある。
また、このような芯部と被覆部とからなる端末骨部については、前記芯部の前記巻く方向の外側端面は略平坦面であり、前記被覆部は、前記略平坦面に接合されたシート状であることが好ましい。これにより、略平坦な面に被覆部を接合できるため接合作業が容易であり、さらに、被覆部がシート状であれば、芯部に対して容易な平面的な接着接合が行える。そして、芯部と被覆部を加熱溶融して接合する場合には、被覆部が比較的薄いシート状であれば、芯部と被覆部とを短時間で接合できるので、芯部と被覆部との間にある編み糸部の端部が、加熱により溶融する等して損傷するリスクが軽減される。
以上、本発明によれば、巻き易く、かつ、衛生的であり、さらに食材を押さえる手加減が容易に分かる丈夫な巻き簀を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る巻き簀であり、図1(a)はその上面図、図1(b)は図1(a)のA−A断面図、図1(c)は図1(a)のB−B断面図。 図1の編み糸部がモノフィラメント繊維である場合における図1のVa部分の拡大斜視図。 図1の編み糸部が、複数本の高分子量ポリエチレン繊維の束を組紐状に組んで形成された場合の図であって、図3(a)は図1のVa部分の拡大斜視図、図3(b)は図1のVb部分(余剰糸部)の拡大斜視図。 撚り糸の部分拡大図。 図1の巻き簀の部分拡大断面図であり、図5(a)は図1(c)の部分拡大図、図5(b)は図5(a)の変形例、図5(c)及び(d)は図5(a)及び(b)の使用状態を示す図。 本発明の第1の実施形態に係る巻き簀の変形例であり、図6(a)は図5(a)の変形例、図6(b)は図5(b)の変形例、図6(c)及び(d)は他の変形例を示している。 図6(c)の巻き簀を使用した状態を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る巻き簀の骨部であり、図8(a)は一本の骨部の上面図、図8(b)は図8(a)のC−C断面図。 図8の骨部の変形例であって、図9(a)はその上面図、図9(b)は図9(a)のD−D断面図。 図9の骨部の変形例であって、図10(a)はその上面図、図10(b)は図10(a)のF−F断面図。 図10の骨部の変形例であって、図11(a)はその上面図、図11(b)は図11(a)のI−I断面図。 本発明の第3の実施形態に係る巻き簀の骨部であり、図12(a)はその特徴的な部分を示す部分拡大斜視図、図12(b)は図12(a)のG−G断面図。 図12の骨部の変形例であって、図13(a)はその特徴的な部分を示す部分拡大斜視図、図13(b)は図13(a)のH−H断面図、図13(c)は図13(a)のT−T断面図。 本発明の第4の実施形態に係る巻き簀であり、図14(a)はその部分上面図、図14(b)は図14(a)の端末骨部周辺の部分拡大図、図14(c)は図14(b)の端末骨部の巻く方向の縦断面図、図14(d)は図14(b)の変形例、図14(e)は図14(d)の端末骨部周辺の巻く方向の縦断面図。 本発明の第5の実施形態に係る巻き簀であり、図15(a)はその上面図、図15(b)は図15(a)のK−K断面図(巻く方向の中間の骨部を省略)、図15(c)はその端末骨部の形成方法の例を説明する図、図15(d)は図15(b)の変形例を示す図。 図15の巻き簀の変形例であって、図16(a)はその部分上面図、図16(b)はその端末骨部の形成方法の例を説明する図、図16(c)はその端末骨部の別の形成方法の例を説明する図。 図16の巻き簀の変形例であって、図17(a)はその部分上面図、図17(b)はその端末骨部周辺の拡大上面図、図17(c)は図17(b)のM−M断面図、図17(d)はその端末骨部の形成方法の例を説明する図。 図17の巻き簀の変形例であって、図18(a)はその部分上面図、図18(b)はその端末骨部周辺の拡大上面図、図18(c)は図18(b)のP−P断面図、図18(d)はその端末骨部の形成方法の例を説明する図、図18(e)は図18(d)の変形例を示す図。 図18の巻き簀の変形例であって、図19(a)はその部分上面図、図19(b)はその端末骨部周辺の拡大上面図、図19(c)は図19(b)のQ−Q断面図、図19(d)はその端末骨部の形成方法の例を説明する図。 本発明の第1の実施形態に係る巻き簀の他の例を示す上面図。 図20の巻き簀の変形例。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下の図において、同一の符号を付した箇所は同様の構成である。
〔第1の実施形態〕
先ず、本発明の第1の実施形態に係る巻き簀10を図1〜図5を用いて説明する。なお、図1のXYZで示す矢印方向は、各図面における3次元方向を示し、互いに直交している。
図1の巻き簀10は、海苔巻き、巻き寿司、伊達巻き等の食べ物の手巻き作業に使用される巻き簀であり、巻き簾、巻きすだれ等とも呼ばれ、全体がすだれ状に形成され、複数の骨部12と複数の編み糸部14を有している。
骨部12は、一般的な竹材の巻き簀における竹ひごと同様の機能を有する部材であり、長い棒状であって、その長手方向の両端を揃えるようにして、食材を巻く方向Yに複数並べられている。なお、各骨部12同士の間には所要の隙間S1が設けられており、この隙間S1毎に、骨部12は隣接する骨部12に対して上下方向に回転する角度を付けながら巻かれるようになっている。
そして、骨部12は少なくともシリコーン樹脂に比べて高い硬度と剛性を有するプラスチック材及び/又は金属材で形成されている。
プラスチック材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、ABS(アクリルニトリルブタジエンスチレン)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、ジュラコン等のプラスチック樹脂が利用でき、曲げ剛性と耐熱性に優れた熱可塑性樹脂であることが好ましい。その他のプラスチックとして、ポリエステル、エポキシ樹脂等による繊維強化プラスチック(FRP)が使用できる。これらの樹脂により、中実または中空のパイプ状に形成して使用できる。
金属材としては、アルミ、ステンレス、チタン等の耐腐食性に優れた金属合金が好ましく、重量の関係から中空のパイプ状に形成して使用するのがよい。
なお、巻き簀10は、プラスチック材及び/又は金属材による複数の異なる材料からなる複数の骨部12を適宜に組み合わせて構成してもよい。この場合には、例えば、比較的剛性の高い金属材と比較的剛性の低いプラスチック材による骨部を組合せることで、全体として軽量で曲げ剛性に優れた巻き易い巻き簀が得られる。
骨部12の各寸法や本数は巻物の用途に応じて決定すればよい。本実施形態の骨部12はポリプロピレン樹脂からなるプラスチック材で形成され、海苔巻き等に好適に使用できるように、例えば、幅W1が4〜6mm、高さ(厚さ)H1が3〜5mm、長さ(巻き簀の幅に相当)L1が200〜300mmである。そして、巻き簀10は例えば20〜60本の骨部12を巻く方向Yに並べて構成されている。なお、プラスチック製の骨部12は、竹材に比べて曲げ弾性が低く、長手方向Xに曲り易いため、幅W1に対する高さH1の比率を、竹製骨部の幅に対する高さの比率に比べて大きくしてもよい。
編み糸部14は、骨部12を介在させながら、巻き簀10の巻く方向Yに糸材部を編むことで、複数の骨部12同士を連結させており、巻く方向Yと直交する方向Xに所要の間隔S2をあけながら、複数列に並べられている。
図1の各編み糸部14では、竹製巻き簀における周知な編み方と同様である。具体的には、1本の糸材部の中央付近を折り返し、この折り返し部分14cを巻く方向Yの一方の端に配置された端末骨部21に引っ掛けて、上下に分岐させている(端末骨部21は編み始め側となる)。これにより、骨部12を挟んでいる領域では(例えば上面10a及び下面10bを通る際は)、互いに分離した第1の糸材部14aと第2の糸材部14bとなるように構成される。そして、第1の糸材部14aと第2の糸材部14bは、折り返し部分14cを基点として、隣接する骨部12,12の間(つまり隙間S1)で、順次、上下方向Zに屈曲するように互いに交差しながら、いずれか一方が骨部12の上面に配置されている際は、いずれか他方がその同じ骨部12の下面に配置される。そして、巻く方向Yの他方の端に配置された端末骨部20(端末骨部20は編み終り側となる)の外側の端面部20aで、第1の糸材部14aと第2の糸材部14bとが結ばれて結び目16が形成されている。このようにして、第1の糸材部14aと第2の糸材部14bで各骨部12の全周を挟むようにして、複数の骨部12を連結している。
本発明では図1と異なり、独立した2本の糸材部を用いて互いに分離した第1及び第2の糸材部14a,14bを構成し、両端の端末骨部20,21で結び目16が形成されても構わない。しかし、巻き簀10を使用する際、結び目16やその先の余剰糸部49は邪魔になり易いため、図1のように、1本の糸材部で第1及び第2の糸材部14a,14bを構成し、結び目16や余剰糸部49を片側のみとするのが好ましい。
ここで、この各編み糸部14となる糸材部14a,14bは、化学繊維により形成されている。化学繊維は、モノフィラメント繊維、或いは、高分子量のポリエチレン樹脂を延伸して繊維状にした高分子量ポリエチレン繊維が最も好ましい材料である。
先ず、図1の編み糸部14の好ましい例として、化学繊維のモノフィラメント繊維から形成されている場合について、図2を用いて説明する。
図2は、図1の編み糸部14となる糸材部が化学繊維のモノフィラメント繊維である場合における図1のVa部分の部分拡大図である。
図2の糸材部90は、複数の糸材部を撚り合せた撚り糸(図4参照)ではなく、一本単独に形成されたモノフィラメント(単繊維糸)とされている。
糸材部90は、例えば、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリオキシメチレン(POM)等の熱可塑性樹脂を延伸成形して、例えば0.1〜1mm程度の外径を有するモノフィラメント繊維にしたものが好適に用いられる(図2の糸材部90の直径d1は0.5mmのナイロン繊維のモノフィラメントである)。このようなモノフィラメント繊維からなる糸材部90は、表面が平滑な円柱形状のプラスチック体であり、伸びも少なく高い強度を有し、耐久性が格段に向上している。従って、糸材部90は、汚れの付着や水分の吸収を有効に回避でき、さらに、長時間使用したとしても初期の巻き簀の状態を維持して、伸びて元に戻らないような事態も防止できる。
例えば、糸材部90として、ナイロンのモノフィラメント繊維(直径0.5mm)、及び従来の綿糸の撚糸(直径約1.0mm)について、巻き簀の洗浄作業を想定して骨部の長手方向(図1のX方向)にナイロンブラシで擦る試験を実施した。その結果、撚り糸では約8000回程度の擦りで羽毛立ちが発生し、約15000回程度で切断に至った。これに対し、ナイロンのモノフィラメントでなる糸材部90は、15000回の擦りでは切断に至ることもなく、また損傷等の変化もなかった。
次に、図1の各編み糸部14が高分子量のポリエチレン樹脂を延伸して繊維状にした高分子量ポリエチレン繊維から形成された場合について、図3を用いて説明する。
図3は、図1の編み糸部14となる糸材部が、複数本の高分子量ポリエチレン繊維の束を組紐状に組んで形成された場合の図であって、図3(a)は図1のVa部分の部分拡大図、図3(b)は図1のVb部分の部分拡大図である。
図3の糸材部91は、極性基をもたないポリエチレン樹脂により形成されている。このため、糸材部91は、水分を弾く程に吸収せず、水切り乾燥性に優れ、また、汚れ等とも反応し難く、優れた衛生性を保つことができる。
さらに、この糸材部91は、ポリエチレン繊維の中でも特に高分子量ポリエチレン繊維とされている。高分子量ポリエチレン繊維は、分子量が大きいポリエチレン樹脂を原料とするため、高倍率の延伸が可能となり、ヤング率や破断強度を大きくすることができる。そこで、このような性質を有する高分子量のポリエチレン樹脂を溶剤で溶かして糸状にした後延伸して、長い分子鎖構造を伸び切った状態にすることができ(例えばゲル紡糸法)、これにより高い強度をもった繊維にしている。
本実施形態の糸材部91は、この高分子量のポリエチレン樹脂の中でも非常に分子量の大きいポリエチレンポリマー(超高分子量ポリエチレン樹脂)を原料としており、これを溶剤で溶かした後、超延伸して形成した超高分子量ポリエチレン繊維とされている。超高分子量ポリエチレン繊維としては、例えば東洋紡績株式会社のダイニーマ(商標)を利用できる。
このように、本実施形態の糸材部91は、超延伸(引張)して形成された超高分子量ポリエチレン繊維が用いられているため、繊維は分子の鎖が長く伸びて形成され、その伸ばした繊維の長さ方向に非常に高い強度を発揮すると共に、殆ど伸びない程の低伸度の物性を備えている。
そして、この繊維方向に高い強度と低伸度を有する超高分子量ポリエチレン繊維を、図1に示すように、全体的に巻く方向Yに略沿って配置している。すなわち、超高分子量ポリエチレン繊維の繊維方向(繊維形成時の延伸処理の延伸方向と同様)と巻く方向Yとを略合わせている。なお、上述の「全体的に」とは、図3に示すように、部分的に繊維方向Y2,Y3と巻く方向Yとが合わなくても、図1に示すように、各編み糸部14となる糸材部の全長を見た場合に方向性が合っていることを意味する。
従って、最も耐久性を必要とする巻く方向Yについて、格段に丈夫で耐久性の高い巻き簀10を形成できる。また、超高分子量ポリエチレン繊維自体は巻く方向Yに殆ど伸びないため、長期間使用したとしても初期の巻き簀10の形状を維持できる。従って、編み糸部14が除々に伸びて骨部12,12どうしの隙間S1が拡がり飯粒が挟まったり、巻き簀10全体が弛んだ状態で海苔巻き作業がしづらくなったり、骨部12が移動し易く抜け出してしまう事態を防止できる。
そして、図3に示すように、このような超高分子量ポリエチレン繊維を一定の単位で集合した束n1〜n8にし、さらに、その束n1〜n8を組紐状に組んで(編んで)糸材部91としている。従って、巻き作業が行われるまな板上や図1の骨部12等への擦れに対して、より強い耐久性を発揮する。
組紐は、繊維の3条以上の束を組んで形成される紐であり、図3の糸材部91の場合、複数本の超高分子量ポリエチレン繊維をストランド状に揃えた束n1〜n8とし、この束n1〜n8を編み組している。なお、束の数は例えば4〜8本であり、図の束n−1〜n−8は8本であるが、本発明の束の数はこれに限られない。
組紐の組み方を大別すると、断面が略正方形の「角打ち紐」、リボン状に平たい「平打紐」、断面が円形状の「丸打紐」等であり、本発明はこれらのいずれであっても構わない。しかし、好ましくは、図1の骨部12やまな板等の他物品との接触面積が小さく、容易に毛羽立って切断に到ることがなく、繊維がY方向に略直線状に配置されて引張力による伸び変形が小さく、骨部12に対して滑り性に優れた「丸打紐」がよい。
また、本発明の組紐は、繊維の束n−1〜n−8を斜め又は前後、或いは上下に交差させて作る紐のいずれであっても構わないが、図3の糸材部91は、巻く方向Yに対して互いに若干斜めに交差するように、組紐状に編んで(組んで)形成されている。このため、巻き簀が広げられた状態における束n−1〜n−8の斜めに交差する角度θ1に対して、巻き簀を丸めた際の束の部分拡大図である図3(a)の二点鎖線で囲った図に示すように、当該斜めに交差する角度θ2が小さく変化するようになっている。また、巻き簀を丸めた状態から広げた際、角度θ2は角度θ1に戻るようになっている。
このようにして、糸材部91を組紐状にすることで、巻く方向Yについて若干で所要の伸縮性を発揮させ、上述のように超高分子量ポリエチレン繊維が巻く方向Yに殆ど伸びない繊維であったとしても、巻き簀の巻く動作に支障が生じることを防げる。即ち、隣接する複数の骨部同士に上下方向に回転(図1(c)のR方向に回転)する際の角度を付けることが容易であり、これにより巻き簀10を容易に巻いたり広げ直したりすることができる。
なお、図3に示す角度θ1と角度θ2の差は僅かであり、差が大き過ぎると図1の骨部12同士の隙間S1が大きくなり過ぎるため好ましくない。
また、本発明の糸材部91は、図4に示すように繊維の束を撚った撚り糸状にしても構わないが、摩擦などで容易に撚り形状が変形して潰れたりする等の変形しやすい構造であるため、長期使用による伸び変形で隙間S1が大きくなって巻き作業に支障を生じるため、上記説明した強度や所要の伸縮性の点から組紐状の方が好ましい。
そして、糸材部91については、組んだ束どうしの間に水分が付着して乾燥性の悪化を招く恐れのある組紐状にした場合であっても、ポリエチレン繊維を用いているため、乾燥性に優れた巻き簀とすることができる。
以下は、巻き簀として、従来の竹製巻き簀における綿糸の破断強度以上の強度を有する糸材部を適用する場合について、これらの乾燥性能を比較調査した概要である。
試料内容
各試料内容は以下の通りである。破断強度は、JISL1013−2010化学繊維フィラメント糸試験方法に準拠して測定した。
●試料1:ポリエステル樹脂のモノフィラメント・・・直径0.4mm、破断強度73N
●試料2:超高分子量ポリエチレン繊維の組紐・・・直径0.4mm、破断強度184Nなお、組紐は丸打紐。
●試料3:ポリエステル繊維の撚り糸・・・直径0.45mm、破断強度88N
●試料4:木綿糸の撚り糸・・・直径0.8mm、破断強度56N
試験方法
上記試料1〜4を夫々1mの長さに切断したものについて、以下の方法1〜3の順で試験を行った。
●方法1:各試料の当初の重量を測定した後、常温の水中に24時間浸漬。
●方法2:浸漬後の重量を測定した後、ポリエステルフィルム上に伸ばした状態で載置。
●方法3:温度16℃、湿度65%の室内に放置後、15分間隔で各試料の重量を測定。
試験結果
上記試料1〜4の乾燥時間は以下の通りであった。以下の数値は、左から当初重量、浸漬後の重量、以降、室内に放置して15分経過時間毎の重量(g)を表わしている。
●試料1:当初0.18→浸漬後0.19→15分後0.18(15分で乾燥)
●試料2:当初0.15→浸漬後0.24→15分後0.17→30分後0.15
(30分で乾燥)
●試料3:当初0.21→浸漬後0.35→15分後0.28→30分後0.23→45分後0.21(45分で乾燥)
●試料4:当初0.49→浸漬後1.67→15分後1.48→30分後1.29→45分後1.12→60分後1.04→75分後0.83→90分後0.74→105分後0.66→120分後0.56→135分後0.49(135分で乾燥)
上記試験の結果から、従来の巻き簀の編み糸部に使用される木綿糸と比較して、化学繊維による糸材部(試料1〜3)は、いずれも破断強度が高く、かつ、乾燥時間も早かった。
とりわけモノフィラメントによる糸材部(試料1)は、乾燥時間がことさら早いため、これを巻き簀の編み糸部となる糸材部に採用することは、細菌等の繁殖を抑制し、衛生性に優れた巻き簀が得られることから好ましい。
また、超高分子量ポリエチレン繊維の組紐(試料2)については、複数の繊維束を互いに斜めに交差するように組紐状にしたため、組んだ繊維の束どうしの間に水分が付着して乾燥性を低下させる恐れもあったが、糸材部を極性基をもたないポリエチレン樹脂としたため、水分の吸収がなくて水切り性に優れていることが判り、乾燥性に優れた巻き簀とすることができる。
また、乾燥性に優れている試料1と試料2とを比較すると、同じ直径において試料2、つまり超高分子量ポリエチレン繊維の組紐(丸打紐)の方が破断強度に優れていることも分かった。このことから、本実施形態のように糸材部を超高分子量ポリエチレン繊維の組紐とすることで、耐久性を格段に向上できる。さらに、試料2(超高分子量ポリエチレン繊維の組紐)の糸材部の破断強度を試料1・3・4と同様の破断強度に落とせば、各試料の中でも最も直径の細い糸材部を構成できる可能性有している。
なお、このような巻き簀10の骨部12については、図5(a)及び(b)に示す形態とすることができる。
すなわち、図5(a)の骨部12は、巻く方向Yの縦断面形状が従来の竹製巻き簀と同様、略半円形状とされて、上面10a側が平面状、下面10b側が円弧状に形成され、当該平面状部と円弧状部との交点に角部18が形成されている。
また、図5(b)の骨部12−1は上下面を区別することなく食材を載せて使用可能とするため、巻く方向Yの縦断面形状が八角形とされており、上下(表裏)両面が互いに平行な平面状である。そして、骨部12−1の断面の平面状部22と次の直線部23との交点に角部19が形成されている。
この点、図5(a)(b)のように、角部18,19があると、寿司などを巻いた際、編み糸部14(第1及び第2の糸材部14a,14b)が骨部12,12−1の角部18,19で局部的な摩擦(特に、モノフィラメント繊維の場合は食い込む程の摩擦)を生じ、再度巻き簀を平面状に拡げたときに、図5(c)(d)に示す如く元の平面状に復元しない恐れがある。
そこで、以下、この復元し難さという問題を解消するために改良した巻き簀について、図6を用いて説明する。
〔第1の実施形態の変形例〕
図6は第1の実施形態の変形例に係る巻き簀101〜104であり、骨部の巻く方向Yの縦断面のみを図示している。これらの巻き簀101〜104が上述した巻き簀10と異なるのは、骨部25〜28のみである。
すなわち、図6の巻き簀101〜104は、骨部25〜28の上下面と巻く方向Yの側面との境界が編み糸部14の滑りを円滑にした滑り部25a〜28aとされている。これにより、編み糸部14と骨部25〜28との摺動が円滑になり、巻き簀101〜104を巻いた後であっても、平板上に広げて置いたときに、各骨部25〜28の向きが一様な平面形状とすることができる。
具体的には、図6(a)の巻き簀101は、少なくとも編み糸部14が通る糸道において、骨部25の上面と巻く方向Yの側面との境界を、所定の曲率半径r1を有する角丸形状にすることで、滑り部25aが形成されている。これにより、第1の糸材部14aと第2の糸材部14bとの間で骨部25をR方向に回転可能にして、巻き簀が巻き易くなると共に、使用後にも復元性よく巻き簀全体の平面性を維持できる。
図6(b)の巻き簀102は、骨部26の上面26bと巻く方向の側面との境界だけでなく、下面26cと巻く方向Yの側面も、所定の曲率半径r2を有する角丸形状にすることで、滑り部26aが形成されている。また、図6(b)の骨部26では、編み糸部14と擦れる部分の大半が角部を持たない断面形状として、図6(a)の巻き簀101に比べて、巻き易さや広げ易さが向上している。
さらに、巻き簀102は、骨部26の上面26bと下面26cが全体的に互いに略平行な平面状とされることで、巻き簀の操作性を高めている。すなわち、図6(a)の巻き簀101は、全体として、下面の半円形状の頂点が凸部、隙間S1が凹部となる凹凸面となり、平面性に欠ける。このため、例えば図7(編み糸部は省略)に示すように海苔巻きWRを締め付け、又は締め付けながら巻く動作を行う際、図6(a)の巻き簀101では、上面と下面又は同じ面同士が擦れ合って、骨部25同士が円滑に滑らないため使用感が好ましくない。そこで、図6(b)及び図7に示すように、骨部26の上面26bと下面26cを略平行にし、巻き簀全体として上下面を平面状にして、擦り動きを滑らかにし、巻き簀の良好な使用感を高めることができる。
なお、図6(b)以降に例示する巻き簀は、上下両面とも、骨部間に隙間はあるものの、全体的には略平面状にされており、これにより両面ともに食材を載せての巻き作業に使用可能とされている。このため、以降に説明する上面と下面との関係は、特段の言及がない限り、相対的な位置関係を示す便宜的な説明である。
図6(c)の巻き簀103も、図6(a)(b)と同様に、少なくとも編み糸部14が通る糸道において、骨部27の上下面27b,27cと巻く方向Yの側面との境界を角丸形状にして、滑り部27aが形成される。この巻き簀103が図6(a)(b)の巻き簀101,102と異なるのは、滑り部27aの角丸形状の丸みであり、角丸形状の曲率半径r3は、図6(a)(b)の曲率半径r1,r2に比べて大きい。この大きな丸みを有する滑り部27aは、編み糸部14となる糸材部がモノフィラメント繊維の場合に好適に使用される。即ち、図3に示される巻く方向Yに対して斜めに交差するように組紐状にした糸材部91と異なり、図2のモノフィラメント繊維からなる糸材部90は伸縮性を略有さず、また、可撓性も小さいため、角部に局部的に食い込むような摩擦力によって、使用後に巻き簀を平らに復元し難い特性を有している。このため、図2のモノフィラメント繊維からなる糸材部90の角部への食い込みは、より防止する必要がある。図6(c)の曲率半径r3は、例えば1〜5mm程度の範囲にすることが好ましい。
さらに、図6(c)の骨部27は、編み糸部14と擦れる部分の全部が角部を持たない断面形状とされ、断面が角丸四角形状、又は長円形状である。
以上より、巻き簀103は、糸材部の種類を問わず、上下面の平面性が確保され、巻き易さや広げ易さが向上している。
図6(d)の巻き簀104は、骨部28の断面形状を楕円状にしたものであり、このような形状であっても、骨部28の滑り部28aと編み糸部14との円滑な摺動性を高めることができる。なお、図6(d)の巻き簀104であっても、一本の骨部28の巻く方向Yの寸法W2を小さくすると共に骨部28の本数を多くすることや、骨部28の上下面の曲率半径を大きくしてより直線的にすることで、巻き簀104の上面104a及び下面104bについて、全体的に支障のない平面性を確保することが出来る。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について、図8を用いて説明する。図8は第2の実施形態に係る巻き簀105であり、一本の骨部30のみを図示している。
この図の巻き簀105が上述した巻き簀10,101〜104と異なるのは、骨部30の上下面の形状のみであり、巻く方向の断面形状において角部が存在しない点等は、図6(c)等と同様である。
図8の骨部30は、上面30aが平坦に形成され、下面30bには、巻物による飯粒の付着を防止するための公知の細かな凹凸模様32が全体的に形成されている。凹凸模様32は多数の細かなドット状の突起37を配置してなり、エンボス模様とも呼ばれている。これにより、上面30aでは海苔巻き等を、下面30bではカリフォルニア巻等のライスが外側に配置される巻物を容易に作ることができる。
この凹凸模様32は、各列の編み糸部に対応した領域には形成されておらず、骨部30は長手方向Xで凹凸模様32に挟まれた平坦部34を有している。このため、平坦部34周辺の凹凸模様32の突起37が編み糸部の長手方向Xの動きを規制するように係止することになり、編み糸部の通るべき糸道を規制するための糸規制部となる。
このように、凹凸模様32中に糸道となる平坦部34(糸規制部)を形成することで、編み糸部が凹凸模様32によって蛇行したり、凹凸模様32の突起37に引っ掛かったり、骨部30が編み糸部からの横抜けしたりすることを防ぐことができる。
また、平坦部34の長手方向Xの両脇の突起37の高さ(つまり、糸規制部の深さ)H2は、糸規制部周辺を拡大した二点鎖線で囲った図に示すように、編み糸部14の太さと略同等以上であることが好ましく、これにより、編み糸部14と作業台等との摩擦を防ぐことができる。
なお、図8の凹凸模様32は、骨部30の片面30aのみに形成されているが、両面30a,30bに形成してもよく、これにより、巻き簀の作業台との滑りを抑制できる。
また、この凹凸模様32は複数の骨部30の全部に設けてもよく、或いは、複数の骨部30の限られた骨部だけに設けるようにしてもよい。
〔第2の実施形態の第1変形例〕
次に、上記第2の実施形態の第1変形例について、図9を用いて説明する。図9は図8の変形例に係る巻き簀106であり、一本の骨部301のみを図示している。
本変形例の骨部301は、下面における凹凸模様32中の平坦部34からなる糸規制部だけでなく、上面301aにも糸規制部29が形成されている。
糸規制部29は、編み糸部の通るべき糸道に対応して形成され、巻き簀の巻く方向(骨部301の短手方向)Yに沿って形成された溝状であり、溝状の内壁と編み糸部とが係止することで、編み糸部の通るべき糸道を規制するようにしている。
なお、糸規制部29の溝状の深さは編み糸部の太さと略同等であり、上下両面において、編み糸部と作業台等との摩擦を防いでいる。
〔第2の実施形態の第2変形例〕
次に、上記第2の実施形態の第2変形例について、図10を用いて説明する。図10は図9の変形例に係る巻き簀109であり、一本の骨部304のみを図示している。
図10の巻き簀109が図9の巻き簀106と異なるのは、上面304aの糸規制部52の構成であり、糸規制部52は、骨部304の上面304aから突出した複数の凸部53からなっている。これにより、所要の剛性を維持しつつ、図9の骨部301に比べて骨部304の基準面(主面となる概ねの領域)の厚み(糸規制部52を除く厚み)H4を小さくすることができる。
すなわち、図9の骨部301では、糸規制部29の部分を除く平坦な基準面における厚みH3を図10のH4と同等に設計にした場合、図9に示すように、溝状の糸規制部29によって厚さが薄く、応力の集中し易い部分を有するため、特に長手方向Xの所望の曲げ剛性が得られない。このため、図9の例で図10と同様の剛性を維持するためには、総体的に厚みH3を大きくせねばならず、その分の重量が増加して、巻き簀の作業性が低下する。これに対して、図10の骨部304では、糸規制部52を考慮しない設計と同様の剛性が保たれるため、基準の厚みH4を図9の厚みH3に比べて薄く形成できる。
具体的には、図10の骨部304は編み糸部の各列に対応した複数の糸規制部52を有し、各糸規制部52は、上面304aの平坦面BLを基準面にして、巻く方向Yに沿って突出した2列の凸部53,53からなっている。この2列の凸部53,53どうしの間が編み糸部14(図1参照)の通る糸道となる。
凸部53は、巻く方向Yに直交する方向Xの縦断面形状が略円弧状の表面を有し、巻く方向Yに沿って長く形成された棒状である。
なお、下面304bは図9と同様に凹凸模様32を有しており、この凹凸模様32は、平坦部34を基準面(凹状部の底部を基準面)として突出する凸状部により形成されるのが好ましい。これにより、平坦部34に付着した食材や異物を、その凸状の細かな模様間から掻き出すなどして、容易に洗浄できるし、また、凹凸模様32によって骨部304の曲げ剛性が低くなることはない。
このような図10の骨部304は、凸部53及び凹凸模様32からなる糸規制部を有しているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、下面304bに凹凸模様32がなく、糸規制部は、上面304aの凸部53だけでもよく、或いは、上下面304a,304bの双方に形成された凸部53であってもよい。
〔第2の実施形態の第3変形例〕
次に、上記第2の実施形態の第3変形例について、図11を用いて説明する。図11は図10の変形例に係る巻き簀111であり、一本の骨部306のみを図示している。
図11の巻き簀111が図10の巻き簀109と異なるのは、糸規制部55を構成する凸部56の形状である。すなわち、本変形例の糸規制部55は、複数のドット状又はドーム状の凸部56が所要の間隔S3を空けながら巻く方向Yに並び、この並んだ複数の凸部56が骨部306の長手方向Xに2列とされることで形成されている。
凸部56は、縦断面形状が略円弧状の表面を有し、さらに、図11(b)の二点鎖線で囲った凸部56の拡大断面図に示すように、凸部56と平坦面BLとの境界付近(凸部56の根元付近56a)が急激な形状の変化のない裾野状とされている。これにより、凸部56はドット状であったとしても、その破断が防止され、また、隣接する凸部56同士間に間隔S3が空いており、糸規制部55に入った食材等を容易に掻き出せる等、洗浄性に優れている。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について、図12を用いて説明する。図12は第3の実施形態に係る巻き簀107であり、その骨部の特徴部分を図示している。
図12の骨部302が図8〜図11の骨部と主に異なるのは、編み糸部の糸道を規制するための糸規制部である。すなわち、骨部302の糸規制部は、骨部の上下面302a,302dと巻く方向Yの側面302bとの境界BHに形成された窪み40である。
図12の窪み40は、隣接する骨部302と対向する側面302bに、骨部302の厚み方向に沿って溝状部を作ることで形成されている。この糸規制部となる窪み40は、図1の編み糸部14が通るべき糸道に対応した領域にのみ配置されており、これにより、図12の窪み40の内側側面40bが編み糸部と係止し、糸道を規制するための糸規制部となる。
そして、図12(b)に示すように、骨部302は、窪み40部分における巻く方向Yの縦断面形状が角丸形状である。図12の場合、具体的には、窪み40の内側底部40aは、隣接する骨部の側面302b側に向かって膨らむように湾曲し、内側底部40aと上下面302a,302dとの境界は、図6(c)の滑り部27aと同様に角丸形状とされている。これにより、編み糸部は窪み40内及び上下面302a,302dを円滑に滑ることになる。
また、骨部302は、窪み40以外の領域では、上下面302a,302dと側面302bとの境界BHが略角(略垂直)とされ、これにより、全体的に角部を丸めた図6の骨部に比べて、上下面302a,302dの平坦部分の面積が増えている。
また、側面302bに溝状の窪み40を形成することで、隣接する2つの骨部302,302どうしの間隔S2を狭めても、編み糸部となる糸材部(不図示)を支障なく編むことができ、これにより、間隔S2に飯粒等が入ることを有効に防止できる。また、窪み40の形成にあたり、側面302bからの深さ(40bの形成高さ)を変化させることで、骨部302どうしの間隔S2を変更することができる。さらに、窪み40の内側底部40aの湾曲した頂部を側面302bと同一の高さまで形成したとしても、窪み40の内側側面40bはその上下部分で編み糸部と係止できるので、糸規制部として機能できる。
なお、骨部302の下面には図8等と同様の凹凸模様が施されてもよい。
〔第3の実施形態の変形例〕
次に、上記第3の実施形態の変形例について、図13を用いて説明する。図13は図12の変形例に係る巻き簀108であり、その骨部の特徴部分を図示している。
図13の巻き簀108が図12の巻き簀107と異なるのは、糸道を規制するための糸規制部の構成のみである。
すなわち、図13の糸道規制部は、骨部の上下面302a,302dと側面302bとの境界(即ち角部)BHにおいて、糸道に対応した領域にのみ形成された窪み401であるが、この窪み401は、その窪む方向であって骨部302−1の長手方向Xの断面形状が略V字状とされている。換言すれば、窪み401の内側側面401b,401bは、内側底部401aに向かうに従って除々に近づくように傾斜しており、例えば、窪み401における骨部302−1の長手方向Xの縦断面形状(図13(a)のT−T断面)は図13(c)に示すように略V字状である。
なお、図の窪み401の内側底部401aは、図13(c)の内側底部401a付近の拡大図である二点鎖線で囲った図(ここでは編み糸部14も図示)に示すように、骨部の長手方向Xの断面が鋭角ではなく、内側底部401aが湾曲して丸みを帯びている。この内側底部401aの丸みを形成する曲率半径r4は、少なくとも編み糸部14である糸材部14の丸みを形成する曲率半径r5よりも大きいのが好ましい。これにより、窪み401内を編み糸部14が円滑に摺動することになる。
この窪み401は、骨部302−1の厚み方向の中心部OPには形成されず、この中心部OPを中心に上側と下側の双方に、上側の窪み401−1、下側の窪み401−2として形成されている。上側の窪み401−1と下側の窪み401−2とは、骨部302−1の厚み方向の中心部OPを中心に、その形状が対称である。
そして、図13(b)に示すように、窪み401の内側底部401aについては、巻く方向Yの縦断面形状が角丸形状となっている(図の場合、上側の糸規制部401−1は斜め上方に向かって、下側の糸規制部401−2は斜め下方に向かって湾曲している)。なお、骨部302−1の内側底部401aを通る巻く方向Yの断面(図13(a)のH−H断面)は略長円状である。
図13の糸規制部は以上のように構成されており、これにより、図12の糸規制部と同様に、編み糸部の通るべき糸道が外れないように糸道を規制できる。また、全体的に巻く方向Yの縦断面が長円・楕円状等である骨部(図6参照)に比べて上下面302a,302dにおける平坦な領域が増えて、食材を押さえる部分を増やせると共に、飯粒を隙間S2に挟み込む可能性も低くすることができる。
さらに、窪み401は、内側側面401b,401bが内側底部401aに向かうに従って互いに近づくように傾斜しているため、編み糸部は内側底部401aに寄せられ、編み糸部の位置が一定で、複数の骨部302をきれに並べることができる。
そして、内側底部401aについては、巻く方向Yの縦断面形状が角丸形状であり、さらに骨部の長手方向Xの断面が湾曲して丸みを帯びている。従って、窪み401内を通る編み糸部の食い込みや損傷を防止できる。
しかも、窪み401は図12の窪み40に比べて小さくて済むと共に、急激に屈曲する部分も少ないため、曲げに対して強い骨部302−1を形成できる。
〔第4の実施形態〕
次に、本発明の第4の実施形態について、図14を用いて説明する。図14は第4の実施形態に係る巻き簀112であり、その特徴部分を図示している。
図14の巻き簀112は、図1〜図13の巻き簀と同様、食材を巻く方向Yに列設した複数の骨部12と、この骨部12を挟むように糸材部を編むことで複数の骨部12同士を連結させる編み糸部14とを備えている。
図14の巻き簀112が上述した各図の巻き簀10,101〜108と異なるのは、端末骨部20,21の形状である。
すなわち、複数の骨部のうち巻く方向Yの端に配置される端末骨部20,21は、巻く方向Yの外側の端面部20a,21a(図14(b)参照)であって、編み糸部14の通るべき糸道(特に結び目16)に対応した位置に、巻く方向Yの内側に向かって窪んだ外側凹部57が形成されている。この外側凹部57は、第1の糸材部14aと第2の糸材部14bとの結び目16が収容可能な深さD4(図14(c)参照)を有しており、また、上面視が略V字状となるように、巻く方向Yの内側に向かって窪んでいる。なお、図14の外側凹部57は両端の端末骨部20,21に形成されている。
これにより、各列の編み糸部14となる一本の糸材部の折り返し部分14cと結び目16が外側凹部57内に収容され、折り返し部分14cと結び目16の外部への露出を抑えることができる。従って、編み糸部14は衛生面が向上し、また、他の物品と擦れる機会を減らすことができる。
また、外側凹部57は、端末骨部20,21の端面部20a,21aにおける編み糸部14の位置ずれを防止する糸規制部ともなる。特に、図14の外側凹部57はV字溝状であるため、編み糸部14と係止し易く、位置ずれを確実に防止できる。
さらに、巻く作業の際に結び目16や余剰糸部49は邪魔になり易いが、外側凹部57を設けることで、結び目16を収容すると共に、余剰糸部49の端面部20aからの突出した長さL3も抑え、巻き作業が容易になる。
なお、本発明では図14の実施形態に限られず、一方の端末骨部20に形成される外側凹部57と、他方の端末骨部21に形成される外側凹部57とでは、異なった形状としてもよい。例えば、図14のように一本の糸材部を折り返して各列の編み糸部14を構成する際、折り返し部分14cを収容する外側凹部57を、結び目16を収容する外側凹部57に比べて小さくして、端末骨部21の剛性を出来るだけ高めるのが好ましい。
また、図14では両端の端末骨部20,21に外側凹部57が形成されているが、本発明はこれに限られず、結び目16を有する端末骨部20にのみ外側凹部57を形成してもよい。
さらに、本発明では、図14(d)(e)に示す特徴を有する巻き簀113にするとより好ましい。図14(d)(e)では、結び目16から先の余剰糸部49が切断されていることを特徴とする。これにより、食材を巻く作業等の際、余剰糸部49が手に当たる事態を防止できる。そして、余剰糸部49はその全てを切断することは難しいが、外側凹部57は切断後に残った余剰糸部49を略収容する深さD5を有するため、切断後の余剰糸部49が手に当たることはない。
また、この余剰糸部49の切断は加熱溶断又は火炎等で切断する手段が用いられ、これにより、余剰糸部49を拡大した二点鎖線で囲った図に示すように、切断面に丸み・球状部49aが形成されている。従って、編み糸部14となる糸材部が特にモノフィラメント繊維(図2参照)である場合、余剰糸部49が棘のように手に接触する事態を防止できる。また、高分子量ポリエチレン繊維の束を組紐にした糸材部(図3参照)であっても、余剰糸部49における糸の解れを防止して衛生面を向上させ、さらに、結び目16が解ける事態も防止できる。
なお、図14(d)(e)では、骨部12,20,21の上下両面に、既に説明した凹凸模様32を設けると共に、糸道に対応した領域に平坦部34を設け、これにより、平坦部34とその周辺の凹凸模様32とで糸規制部としている。
〔第5の実施形態〕
次に、本発明の第5の実施形態について、図15を用いて説明する。
図15は第5の実施形態に係る巻き簀114であり、上述した各図の巻き簀10,101〜113と異なるのは、編み糸部14となる糸材部の材料と、端末骨部64の形状である。
先ず、図15の巻き簀114について、編み糸部14となる糸材部には、図2のモノフィラメント繊維、又は、図3の高分子量のポリエチレン樹脂を延伸して繊維状にした高分子量ポリエチレン繊維が最も好ましい材料ではあるが、必ずしもこれらの材質に限られず、その他の化学繊維、例えばナイロン、ポリエステル、ビニロン、レーヨン、ポリプロピレン繊維等による撚り糸であってもよい。
すなわち、図15の巻き簀114については、編み糸部14の端部(例えば、結び目16及びその周辺、並びにその先の余剰糸部49)は、複数の骨部12のうち巻く方向Yの端に配置される端末骨部64に埋設され、これにより、結び目16や余剰糸部49が完全に露出しないようになっている。したがって、巻き簀114は、衛生面や巻き易さにおいて、最も好ましい編み糸部の端末処理が可能となる。
このような端末骨部64は、図15のように1本の糸材部を折り返して使用する場合以外に、互いに分離した2本の糸材部を用いて編み糸部14を形成する場合は、巻き簀114の巻く方向の両端に形成してもよい。
なお、端末骨部64は、図15(a)に示すように、長手方向Xの外側の角部が面取りされている。また、端末骨部64の表面には編み糸部14が通らないため、図15(b)に示すように、上下面と側面との境界に角部31が形成されており、これにより、端末骨部64を摘む際の滑りを防止している。この滑り防止については、端末骨部64の上下面に浅い窪みを形成することで行ってもよい。
このような端末骨部64は当初の形状が、巻く方向Yの縦断面が略コの字又は略U字状、若しくは上下2枚からなるプラスチック材とされ、これらのプラスチック材の内面64aで編み糸部14の端部を挟むようにした後、これらを例えば加熱溶融接着等して一体化している。プラスチック材としては、他の骨部12と同様のプラスチック材でもよいし、異なるプラスチック材でもよい。
すなわち、図15(a)の巻き簀114を製造する方法を説明する図15(c)に示すように、端末骨部64とその一つ内側の骨部12との隙間S1より外側で、第1の糸材部14aと第2の糸材部14bとを結ぶ(すなわち、図6(c)に示す巻き簀103を一旦形成する)。次いで、その結び目16や余剰糸部49を上下2枚の細長板状のプラスチック端末材64−1,64−2で挟む。次いで、編み糸部14の端部が端末骨部64から抜けないように、プラスチック端末材64−1,64−2を図のZ1の方向に図示しない加熱プレス装置にて加圧及び加熱して、プラスチック端末材自体を加熱溶融して接着させるか、あるいは熱可塑性又は熱硬化性樹脂による接着用材料を挟み込んでプラスチック端末材と共に接着する。このようにして、結び目16と余剰糸部49を2枚のプラスチック端末材64−1,64−2の間に埋設すると共に一体化させて、端末骨部64を形成する。
尚、本発明の巻き簀114では、編み糸部14の端部が端末骨部64に埋設された一例を示しているが、編み糸部14の端部についての構成は特に限定しない。例えば、図15(d)に示す如く、第1の糸材部14aと第2の糸材部14bとの結び目16を省略しても構わない。すなわち、図15(d)は、編み糸部14の端部は、第1の糸材部14aと第2の糸材部14bとを結ぶことなく、そのまま糸材部を延長した状態で、上述と同様の方法により、延長した延長糸部48のみを端末骨部64に埋設したものであり、煩わしい結び目16の形成作業が省略できる。
延長糸部48は、第1の糸材部14aと第2の糸材部14bを単に延長させて埋設してもよいが、第1及び第2の糸材部14a,14bを撚り合わせた状態で埋設したり、あるいは、第1及び第2の糸材部14a,14bを樹脂等の接着剤で一旦固定化したり、加熱融着して固定化したりするなどして、その後上記のような方法で埋設してもよい。これにより、編み糸部14の端部を埋設する作業が楽になると共に、編み糸部14の緩みや抜けが防止できる。
また、結び目16は、複数形成してもよいし、大きく形成してもよい。さらには、結び目16に代えて第1及び第2の糸材部14a,14b同士を適当な固定具で固定した後、固定具ともども埋設してもよい。或いは、加熱により大きなこぶ部を形成してもよい(いずれも図示せず)。これらにより、編み糸部14の端部の緩みや抜けを有効に防止できる。
尚、延長糸部48の端部は、図15(b)の如く端末骨部64の巻く方向Yの外側端面まで到達していなくてもよいし、図15(d)の如く端末骨部64の外側端面にまで到達していても構わない。
〔第5の実施形態の第1変形例〕
次に、上記第5の実施形態の第1変形例について、図16を用いて説明する。図16は図15の変形例に係る巻き簀115であり、その特徴部分を図示している。なお、理解の便宜のため、図16(a)では、端末骨部60の内側に埋設された編み糸部14の端部14−1を細い実線で図示している。
この巻き簀115が図15の巻き簀114と異なるのは、端末骨部60の領域である。
すなわち、端末骨部60は、編み糸部14の端部14−1が接続された芯部58と、芯部58に被せて接合した被覆部59とからなり、これにより、編み糸部14の端部14−1は端末骨部60に埋設されると共に固定される。
図16の芯材58は、後述する図16(b)に示されるように、端末骨部60の厚み方向Zの中央部に配置され、編み糸部14の結び目のない端部14−1が巻かれている。これにより、端部14−1を端末骨部60内に固定して、編み糸部14の緩みや抜けが有効に防止できる。また、編み糸部14の端部14−1には結び目がないため、煩わしい結び目の形成作業を省略できる。
このような芯部58は、編み糸部14の端部14−1が巻回などの方法で固定できればその長さは特に問わないが、図16では被覆部59と容易に分離せず、また製造が容易となるように、骨部12と略同一の長さにしている。芯部58は、外部に露出しないため、例えば木材、竹材、紙材、プラスチック材等、任意の材料が利用できる。
これに対して、被覆部59は外部に晒されるため、プラスチック材により形成される。プラスチック材としては、他の骨部12と同様でもよいし、異なるプラスチック材でもよい。この被覆部59は、編み糸部14の端部が外れないように、芯部58の上下面及び側面を通る編み糸部14の端部を出来るだけ覆える構成とするのが好ましく、図の場合、隣接する骨部12との間の編み糸部14の通り道のみを残すように、芯部58の全周を覆っている。
なお、編み糸部14の端部14−1を芯部58の外周に巻き付ける場合は、少なくとも1周、好ましくは2周以上巻き付けるのがよく、これにより端末骨部60内に確実に固定できる。また、端部14−1については、芯部58と被覆部59との間に隙間が生じないように、巻回方向に重ならないように巻かれるのが好ましい。
そして、このような端末骨部60は、完全に分離した2本の糸材部を用いて編み糸部14を形成する場合は、巻き簀115の巻く方向の両端に形成してもよい。
このような巻き簀115の端末骨部60は、例えば図16(b)の左図のように形成される。すなわち、第1の糸材部14aと第2の糸材部14bで端末骨部60より一つ内側の骨部12を挟んだ後、当該一つ内側の骨部12よりも外側に長く余った端部14−1を芯部58に巻き付ける。図の巻回は三重であり、この際、図16(a)に示すように横にずらしながら巻き付けて、端部14−1が巻回方向に重ならないようにしている。次いで、その巻回させた芯部58を上下2枚の簿板状のプラスチック端末材59a,59bの間に挟み、図の矢印Z2の方向に加圧及び加熱して図15と同様に溶融接着し、編み糸部14の端部14−1を処理すると共に端末骨部60を形成する。
なお、本発明の編み糸部14の端部処理と端末骨部60の形成方法は、図16(b)の左図に限られず、例えば図16(c)の左図のようにしてもよい。
即ち、図16(c)の左図では、巻く方向Yの縦断面がU字状又はコの字状である被覆部59を別途用意しておく。そして、このU字状等の内側空間に、端部14−1を巻いた後の芯部58を収容し、その後、当該内側空間を閉じる方向Z3に加圧及び加熱している。これにより、被覆部59を予めU字状又はコの字状にしている分、芯部58と被覆部59との組み付けが容易で端末骨部60の成形が能率よく行える。
また、図16(b)(c)の右図のような、加熱溶融して変形した後の被覆部59の形状のように予め異形断面に成形された2つのプラスチック端末材(例えば断面I字状とL字状など)を別途用意し、これらを適宜な接着剤で接着固定して端末骨部60を形成することもできる。
なお、図16(c)の編み糸部14の端部14−1の芯部58への巻付け方及び巻付け数等は適宜選択できる。また、芯部58のY方向の両側端面に第1及び第2の糸材部14a,14bを食い込み固定させるための切込み部(不図示)を設けてもよく、これにより、編み糸部14の端部14−1が芯部58へ確実に固定され、編み糸部14の緩みや抜けが有効に防止できる。
〔第5の実施形態の第2変形例〕
次に、上記第5の実施形態の第2変形例について、図17を用いて説明する。図17は図16の変形例に係る巻き簀116であり、その特徴部分を図示している。なお、図17(a)では理解の便宜のため、端末骨部70の内側に埋設された編み糸部14の端部14−2を細い実線で図示している。また、図17(b)では端末骨部70の被覆部69の一部を切り欠いて、内側の芯部68を図示している。
本変形例では、巻く方向Yの端に配置された端末骨部70は、編み糸部14の端部14−2が接続されるようにした芯部68と、この芯部68に被せて接合した被覆部69とを有し、芯部68は、編み糸部14の端部14−2が接続される領域に溝状部72を有し、この溝状部72内に端部14−2が収容されている。従って、溝状部72で端部14−2の動きを規制して、端部14−2を確実に固定すると共に、芯部68と被覆部69との間に隙間が生ずることを防止して、端部14−2が外部に露出しないように確実に埋設できる。
図17の場合、溝状部72の深さは部位により異なっており、結び目16と余剰糸部49が配置される溝状部72aの深さD2が大きく、結び目16と余剰糸部49を除く糸材部だけの端部14−2が配置される溝状部72bの深さD3は相対的に小さく形成されている。図17では、D2は結び目16の最大外形と同等の寸法であり、D3は第1及び第2の糸材部14a,14bの外径と同等の寸法である。
図17の被覆部69は加熱を容易にするため薄く形成され、巻く方向Yの縦断面形状がU字状又はコの字状とされ、芯部68の上下面及び外側端面を覆うようになっている。芯部68は、巻く方向Yの縦断面外形については、中央領域の骨部12の外形よりも凡そ一回り小さ目に形成され、巻く方向Yと直交する方向Xの外形については、その他の骨部12と略同じ長さに形成されている。そして、このような芯部68に被覆部69を被せた後の端末骨部70全体としては、骨部12と同様の外形とされている。
図17の編み糸部14の端部(端末骨部70より一つ内側の骨部12よりも外側にある編み糸部)14−2は、図1と同様に、第1の糸材部14aと第2の糸材部14bとが結ばれた結び目16、及びその先の余剰糸部49を有している。結び目16は、芯部68の外側の端面に配置されているが、芯部68の上面又は下面のいずれかであってもよい。また、編み糸部14の端部14−2については、第1及び第2の糸材部14a,14bを芯部68に巻回した後、第1及び第2の糸材部14a,14bを芯部68に結んでもよい。
このような巻き簀116の端末骨部70は、例えば図17(d)のように形成される。すなわち、先ず、第1及び第2の糸材部14a,14bを芯部68の溝状部72bに沿わせながら配置し、芯部68の外側端面の溝状部72aの内側で第1の糸材部14aと第2の糸材部14bとを結ぶ。次いで、溝状部72a,72b、及び編み糸部14の端部14−2を隠すように被覆部69を覆い、例えば接着剤によりこれらを接着一体化する。
なお、骨部12の片面には、図11と同様の凸部56による糸規制部55が設けられている。
〔第5の実施形態の第3変形例〕
次に、上記第5の実施形態の第3変形例について、図18を用いて説明する。図18は図17の変形例に係る巻き簀117であり、その特徴部分を図示している。なお、図18(b)では理解の便宜のため、端末骨部80の被覆部79の一部を切り欠いて図示している。
この巻き簀117は、図17の被覆部69が芯部68の上下面及び側面を可及的に覆うようにしているのに対して、図18の被覆部79は、芯部78の外側端面78dのみを覆って、結び目16及びその周辺、並びにその先の余剰糸部49を埋設させており、被覆部79は芯部78の内側の端面78a、及び上下面78b,78cを覆わないようにしている。これにより、芯部78と被覆部79とを接合する際、加熱溶融物又は接着材等が端末骨部80とそれに隣接する骨部12との間S1に侵入することを防止できる。従って、内側の端面78a等にはみ出し(バリ)が形成されて、これの除去で編み糸部14を傷つける虞を防止でき、また、芯部78を巻くように被覆部79を接合しなくてもよい分、作業も容易である。
この被覆部79は、図18(a)に示すようにX方向全長に亘って配置され、或いはX方向の両端の一部を除く全長に亘って配置されれば、端末骨部80の端面の仕上りが一様で見た目が美しく、さらに、作業工程上も軽減できる。また、図18(c)に示すように、被覆部79は、芯部78に対向する内面79aが、芯部78の外側の端面78dの形状に対応しており、図の場合、内側に向って凹状となるように湾曲している。また、被覆部79の外部に露出する外面には略直角の角部KAが形成されている。
図18の芯部78は上下面78b,78c及び内側の端面78aが外部に晒されるため、他の骨部12と同様にプラスチック材で形成されるのが好ましく、さらに、形状等も他の中間の骨部12と略同等の構成とするのが好ましい。これにより、芯部78は製造が容易になり、また、他の骨部12に劣ることのない剛性を得ることができる。
このように図18の芯部78はもはや芯部と言うよりも、他の骨部12と変わらない骨部そのものであり、端末骨部80は、例えば、図6(c)に示す端末骨部27に図18の被覆部79を接合したものと捉えることもできる。
そして、端末骨部80は、被覆部79が接合された分、他の骨部12よりも巻く方向Yの寸法が大きくなるが、巻き簀の使用目的に大きく寄与しない位置に存在するため、使用に支障はない。
このような巻き簀117の端末骨部80は、例えば図18(d)のように形成される。すなわち、図18(d)では、先ず、芯部78の長さ及び厚み(高さ)に対応した長い棒状であって、縦断面形状が内側に向かって凹状に湾曲した被覆部79を予め用意しておく。
そして、芯部78の外側端面78dの位置で第1の糸材部14aと第2の糸材部14bとを結んで結び目16を形成する。次いで、余剰糸部49を芯部78の長手方向Xに広げた後(図18(b)参照)、Z4方向に押圧しながら外側端面78dを被覆部79で覆い、加熱溶融接着又は接着剤による接着等によりこれらを一体化して、編み糸部14の端部を端末骨部80に埋設する。
なお、図18(d)の被覆部79は、芯部78の外側の端面78dの形状に予め湾曲形成しているが、例えば加熱溶融接着する場合には、図18(e)に示す縦断面が略矩形状で棒状(平板状)の被覆部79−1を使用して、加熱溶融接着と同時に外側端面78dの形状に加熱溶融変形させながら接着してもよい。
さらに、上記のような端末骨部80の形成に当り、余剰糸部49を図18(b)の如く長手方向Xに必ずしも広げなくてもよく、このため被覆部79で完全に覆えず、余剰糸部49の一部が端末骨部80から露出したとしてもよい。この場合には、最終的に露出した部分を切断除去すればよく、結果として編み糸部の端部は埋設されることになるが、可能な範囲の余剰糸部49は予め切断除去して端末骨部80を形成するのが好ましい。
なお、本発明は上述した構成に限らず、例えば、芯部78には図14に示す如くの外側凹部57が形成されたもののほか、図17に示す溝状部72a,72bが形成されてもよい。
なお、他の骨部12の片面には、図8と同様の凹凸模様32と平坦部34による糸規制部が設けられている。
〔第5の実施形態の第4変形例〕
次に、上記第5の実施形態の第4変形例について、図19を用いて説明する。図19は図18の変形例に係る巻き簀118であり、その特徴部分を図示している。なお、図19(b)では理解の便宜のため、端末骨部180の被覆部179等の一部を切り欠いて図示している。
本変形例では、図19(c)に示すように、端末骨部180を構成する芯部178は、巻く方向Yの外側端面178dが略平坦面とされている(但し、一部に溝状部172aを有している)。具体的には、芯部178の内側の端面178aは凸状に湾曲し、外側端面178dは上下面178b,178cと略垂直な平面を持つようにされている。これにより、平板状の被覆部179を好ましく採用でき、この場合、芯部178の外側端面178dが略平坦状となるため、例えば図18(e)の被覆部79−1に比べて、平板状の被覆部179の厚さを薄くしたシート状(フィルム状とも言う)とすることができる。従って、図19(d)のように、芯部178の外側端面178dに対して被覆部179を加熱溶融して接着する場合、加熱溶融接着が短時間で行えるようになり、編み糸部14の端部の加熱に起因する損傷リスクが軽減できる。なお、図19の被覆部179は各列の編み糸部14(具体的には結び目16と余剰糸部49)に対応した領域にのみ配置されており(図19(a)参照)、加熱溶着接着が芯部178に与える影響も軽減している。
また、芯部178の外側端面178dが略平坦面であり、且つ、被覆部179が略平坦なシート状であるため、これらの接合が平面的な接着となって、接合方法の種類を問わずに接合作業が容易となる。
さらに、図19(b)の芯部178は、各編み糸部14の端部部分(結び目16を含む)を収容するための溝状部172a,172bを有しており、これにより芯部178と被覆部179とがより平面的に接着接合できる。そして、上下面の溝状部172bについては、巻く方向Yについて、内側から外側に向かうに従って、その溝幅W4や溝深さが徐々に大きくなるように形成されている。これにより、溝状部172bを形成したとしても端末骨部180の強度が弱まることを有効に防止できる。
また、図19(a)に示すように、芯部178の巻く方向Yの寸法(幅)W3が他の骨部12の寸法W1に比べて大きく形成され、巻き簀118を巻く際に端末骨部180をつかみ易く、操作し易いようになっている。また、この様に端末骨部180(芯部178)の幅を大きくすることで、この部分にロゴやデザイン等を施すこともできる。
なお、図19の芯部178については、図18の芯部78に比べてさらに殆どが外部に露出しており、芯部と言うよりも骨部そのものであり、従って、図19の端末骨部180については、端末骨部180に被覆部179が接合したものと捉えることもできる。
また、図19の巻き簀118には、既に説明した各実施形態及びその変形例の形状・材料などを適宜付加・選択でき、例えば、巻き簀118がカリフォルニア巻等に利用されるものであれば、図8〜図11に示される凹凸模様34を骨部に形成してもよい。
以上の編み糸部の端部を端末骨部に埋設した図15〜図19に例示した巻き簀114〜118については、複数の骨部12を編み糸部14によって連結編みする工程に付加された別の工程によって端末骨部64,60,70,80,180が形成される。また、巻き簀は専らその全面における巻く方向Yの略々中央部付近の領域で使用されるため、その端末に配置される端末骨部については中央部付近の骨部12と比較して、必ずしも同等の曲げ特性等の強度を必要としない。
このような背景から、端末骨部64,60,70,80,180を例えば、他の骨部12と異なる材質のプラスチック材で構成することができる。例えば、図15の端末骨部64、図16の芯部58及び被覆部59、図17〜図19の芯部68,78,178及び被覆部69,79,179を構成する各プラスチック材において、編み糸部14となる糸材部よりも耐熱(融点)温度の低いプラスチック材とすることができる。これによって、これらのプラスチック材を加熱溶融させて編み糸部の端部を端末骨部に埋設する場合に、糸材部が溶融して切断し、また損傷することを防止できる。
さらに、熱可塑性、熱硬化性等の接着材料(接着剤)を介在させて、編み糸部の端部を端末骨部に埋設する場合、芯部と被覆部は、容易に剥離して水密性を損ねないように、接着材料と接着性に優れるプラスチック材料を適宜選択して適用するのがよい。
また、本発明の端末骨部は、他の骨部と異なる着色を施したり、さらに、これらの端末骨部の部分に意匠模様を付加したりしてもよい。また、これらの端末骨部の成形と同時にこのような意匠模様を付加することが可能となる。さらに、端末骨部の形状は、その長さ、厚さ、幅等の寸法及び形状を他の骨部と異なるものとしてもよい。
本発明は上述の実施形態に限定されない。各図の実施形態の各構成はこれらを適宜相互に組み合わせ、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
例えば、図1の変形例である図20の巻き簀119に示すように、並列した各列の編み糸部14は、複数本の糸材部140,141を有し、糸材部140と糸材部141とは、互いに接触又は撚らずに近接して並べられてもよい。
或いは、複数本の糸材部140,141は、例えば図21に示すように互いに撚らずに接触させ、或いは、撚り合せて構成することもできる。
なお、各列の編み糸部14は図20及び図21に示すように、2本の糸材部140,141であってもよいし、3本以上の糸材部であってもよい。
図20及び図21の例によれば、一本当たりの糸材部に加わる力を弱めて、切断の恐れを有効に防止できる。また、複数本の糸材部140,141を撚らずに接触又は近接させる構成では、糸材部140,141の外径を相対的に小さくして、隣接する骨部12,12同士の間である隙間S1を小さくして、食材が隙間S1に入り込む恐れを軽減することもできる。
また、図20の例では、互いに近接した複数の糸材部140,141は、互いを接触又は撚り合わせるようなことなく独立した列状の糸材部140,141として並べられているため、接触部や撚り目に汚れや水分が浸入する恐れも防止され、衛生面も確保できる。
尚、複数の棒状の骨部として、その断面形状が、上述の実施形態のような両面が略平行な形状の骨部、一面が平らな半円形状の骨部、略楕円形状の骨部等のほか、例えば、略円形状、略台形状、略三角形状等の任意の断面形状が採用でき、例えば、伊達巻たまご用の断面三角形状の骨部を複数並べて構成された通称鬼巻き簀にも好ましく適用できる。また、断面三角形状の骨部を使用した巻き簀の編み糸部は、骨部の巻く方向に貫通孔を設け、該貫通孔に糸材部を通して編むことで、複数の骨部同士を連結させるようにしてもよい。
10,101〜119・・・巻き簀、12,25〜28,30,301〜306・・・骨部、14・・・編み糸部、14a・・・第1の糸材部、14b・・・第2の糸材部、16・・・結び目、49・・・余剰糸部、25a,26a,27a,28a・・・滑り部、29,40,52,55,401・・・糸規制部、32・・・凹凸模様、34・・・平坦部、20,21,60,64,70,80,180・・・端末骨部、57・・・外側凹部、90,91・・・糸材部

Claims (12)

  1. 食材を巻く方向に並べられる棒状の複数の骨部と、
    前記骨部を挟むように糸材部を編むことで前記複数の骨部同士を連結させる編み糸部と、
    を備え、
    前記骨部は、少なくともシリコーン樹脂に比べて高い硬度を有するプラスチック材及び/又は金属材で形成され、
    前記編み糸部は、化学繊維のモノフィラメント繊維、又は、高分子量のポリエチレン樹脂を延伸して繊維状にした高分子量ポリエチレン繊維からなっている
    ことを特徴とする巻き簀。
  2. 少なくとも前記編み糸部が通る糸道において、前記骨部の上下面と前記巻く方向の側面との境界が角丸形状であることを特徴とする請求項1に記載の巻き簀。
  3. 前記骨部はその表面に、前記編み糸部と係止することで、前記編み糸部が通る糸道を規制するための糸規制部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の巻き簀。
  4. 前記糸規制部は、前記骨部の表面から突出した凸部であることを特徴とする請求項3に記載の巻き簀。
  5. 前記糸道が平坦部とされ、この平坦部の周辺に細かな凹凸模様が配置されることで、前記糸規制部が構成されていることを特徴とする請求項3に記載の巻き簀
  6. 前記糸規制部は、前記骨部の上下面と前記巻く方向の側面との境界に形成された窪みであって、この窪みにおける前記巻く方向の縦断面形状が角丸形状であることを特徴とする請求項3に記載の巻き簀。
  7. 前記窪みは、その窪む方向であって前記骨部の長手方向の断面形状が略V字状であることを特徴とする請求項6に記載の巻き簀。
  8. 前記糸材部は、前記高分子量ポリエチレン繊維からなっており、その繊維方向が全体的に前記巻く方向に略沿って配置されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の巻き簀。
  9. 前記糸材部は、複数本の前記高分子量ポリエチレン繊維の束が、前記巻く方向に対して互いに斜めに交差するように、組紐状に組んで形成されていることを特徴とする請求項8に記載の巻き簀。
  10. 前記糸材部は、前記骨部を挟んでいる領域では互いに分離した第1の糸材部と第2の糸材部とから構成され、前記第1の糸材部と第2の糸材部とは、前記複数の骨部のうち前記巻く方向の端に配置された端末骨部の外側の端面部の位置で結ばれており、
    前記端末骨部の外側の端面部は、前記結ばれた結び目に対応した位置に、前記巻く方向の内側に向かって窪んだ外側凹部を有する
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の巻き簀。
  11. 前記結び目から先の余った余剰糸部は切断され、前記切断された面に丸み・球状部が形成されていること特徴とする請求項10のいずれかに記載の巻き簀。
  12. 前記編み糸部の端部は、前記複数の骨部のうち前記巻く方向の端に配置された端末骨部に埋設されていること特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の巻き簀。
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