JP2002085018A - 海苔簀及びその製造方法 - Google Patents

海苔簀及びその製造方法

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JP2002085018A
JP2002085018A JP2000283986A JP2000283986A JP2002085018A JP 2002085018 A JP2002085018 A JP 2002085018A JP 2000283986 A JP2000283986 A JP 2000283986A JP 2000283986 A JP2000283986 A JP 2000283986A JP 2002085018 A JP2002085018 A JP 2002085018A
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laver
yarn
synthetic resin
cage
yarns
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JP2000283986A
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Yoshiaki Aminaka
良明 網中
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JNC Corp
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Chisso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 糸ズレ及び素材ズレ防止に優れた海苔簀とそ
の製造方法を提供すること。 【解決手段】 (1) 合成樹脂製の素材を糸で編織し
てなる海苔簀において、該海苔簀素材両端部の糸の外側
の合成樹脂部に糸と平行に突起部を付与してなる海苔
簀。 (2) 合成樹脂製の素材を糸で編織して海苔簀とした
後、該海苔簀素材両端部の糸の外側の合成樹脂部に糸と
平行に突起部を付与する海苔簀の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は乾海苔製造装置に係
止して生海苔の乾燥に使用される、糸ズレ及び素材ズレ
防止に優れた海苔簀とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在実用化されている合成樹脂製海苔簀
の大半は、合成樹脂製中空形状の素材の表面に海苔付着
性付与処理(放電処理、火炎処理、薬剤処理等)を施し
たものを多数本並設し、該素材の長手方向と直交する方
向に糸で編織したものである。乾海苔は通常、以下の製
造方法によって製造されている。すなわち、海苔網から
摘採して適当な大きさに細断された生海苔を真水と調合
し懸濁液とし、該懸濁液を乾海苔製造装置に係止された
海苔簀に抄き更に脱水した後、温風を用いて乾燥し乾燥
された生海苔を海苔簀から剥離して乾海苔が製造されて
いる。
【0003】近年、海苔養殖業者の協同経営化等により
乾海苔製造装置の稼働率が増大し、それに伴い上述の合
成樹脂製海苔簀の使用回数も増加し乾海苔を剥離する時
に繰り返される海苔簀の伸縮、及び使用後の洗浄時に海
苔簀が受ける高水圧によって海苔簀を編織する端部の糸
が海苔簀からズレて脱落したり素材がズレる事故が発生
している。この様な海苔簀は、素材間の隙間が広くなっ
ており海苔簀に抄いた生海苔が海苔簀から漏れてしまっ
たり、また剥離工程で乾海苔が損傷し製品にならないと
いった欠点がある。
【0004】一方、実公昭36−18878号公報には生海苔
の乾燥時に海苔自体が収縮し簀材から脱落して製品とな
らない欠点を解決する手段として、合成樹脂よりなる凹
凸を有する穴を穿ったパイプ状の細条並びに棒状の細条
を糸状で簀に編んでなる海苔乾燥用簀の構造が提案され
ている。該公報には、海苔簀全面に凹凸が形成されるよ
うにパイプ状細条の任意の箇所に穴を穿った海苔簀が具
体的に記載されている。しかしながら、該公報に記載さ
れた海苔簀は、形成される凸部すなわち突起部による糸
及び素材のズレ方がバラバラとなり糸ズレ及び素材ズレ
の防止効果が未だ充分満足できるものではない。また、
海苔簀の海苔付着面にも突起部が形成されているため剥
離工程において乾海苔が損傷を受け、得られる乾海苔は
外観不良となる欠点がある。
【0005】以上の通り、従来公知の合成樹脂製海苔簀
では、乾海苔剥離工程及び海苔簀洗浄時に発生する糸ズ
レ及び素材ズレを充分に防止させることが困難であっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、糸ズ
レ及び素材ズレ防止に優れた海苔簀とその製造方法を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記課題すな
わち糸ズレ及び素材ズレ防止に優れた海苔簀とその製造
方法を提供することを解決すべく鋭意研究を行った。そ
の結果、本発明者は合成樹脂製海苔簀素材両端部の糸の
外側の合成樹脂部に糸と平行に突起部を付与してなる海
苔簀が、糸ズレ及び素材ズレ防止に優れた海苔簀である
ことを見出しこの知見に基づき本発明を完成した。以上
の記述から明らかなように本発明の目的は、糸及び素材
のズレを緩和抑制し、耐久性の改良された海苔簀とその
製造方法を提供することである。
【0008】本発明は、下記(1)〜(3)の構成を有
する。 (1)合成樹脂製の素材を糸で編織してなる海苔簀にお
いて、該海苔簀素材両端部の糸の外側の合成樹脂部に糸
と平行に突起部を付与してなる海苔簀。 (2)合成樹脂製の素材を糸で編織して海苔簀とした
後、該海苔簀素材両端部の糸の外側の合成樹脂部に糸と
平行に突起部を付与する海苔簀の製造方法。 (3)海苔簀素材両端部の糸の外側の合成樹脂部を加熱
溶融して、糸と平行に突起部を付与する前記第2項記載
の海苔簀の製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で用いる合成樹脂製の素材
としては、合成樹脂を用いて押出成形法等の公知の成形
方法で中空棒若しくは中実棒を成形することによって得
られる。合成樹脂としては、海苔との親和性の強い樹脂
(以下、親和性樹脂という。)及び海苔との親和性の弱
い又はない樹脂(以下、非親和性樹脂という。)がなん
ら制限なく使用することが可能である。非親和性樹脂を
合成樹脂製の素材として使用する場合、その素材の表面
に海苔付着性付与処理(放電処理、火炎処理、薬剤処理
等)を施すことが好ましい。親和性樹脂としては、ポリ
アミド、アイオノマー、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、塩素化ポリオレフィン、ポリアクリロニトリル、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、
酸変性ポリオレフィン、エチレン−ビニルアルコール共
重合体等が、また非親和性樹脂としては、ポリオレフィ
ン(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等)、
ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。
【0010】本発明で用いる合成樹脂製の素材を編織す
る糸としては、天然繊維、合成繊維等の公知の繊維から
なる糸をなんら制限なく使用することが可能であるが、
好ましくは機械的強度及び耐久性の面から合成繊維から
なる糸、さらに好ましくは合成樹脂製素材の融点若しく
は軟化点よりも高い融点若しくは軟化点を有する合成繊
維からなる糸である。
【0011】本発明を図面に基づいて以下に説明する。
合成樹脂製素材を多数本並設し、素材の長手方向と直交
する方向に糸4で編織して海苔簀3とした後、該海苔簀
3を糸4と平行方向に走行させ、海苔簀3素材両端部の
糸4の外側に、上面から合成樹脂製素材を加熱溶融する
ための左右1組の発熱部材1を通過させて突起部5を付
与する。(図1) 発熱部材1は抵抗発熱性の金属、例えばステンレス等で
構成され通電することで発熱する。(図1) 発熱部材1の発熱温度は、可変変圧器2によって400℃
〜600℃の範囲に調整できる構造である。(図1)
【0012】発熱部材1の形状は、長さ方向の片側の先
端がV字型のものが好ましい突起部を形成し、その長さ
は50〜150mm、巾は20〜30mm、また厚さは
1〜2mmのものが好ましい。(図1) 発熱部材1は上下方向に調整出来る構造が好ましく、突
起部5の高さは0.1〜0.5mmが好ましい。(図1
及び図3) 発熱部材1の位置は、海苔簀3素材両端部の糸4の外側
1mm以内では糸の強度を劣化させるため、該両端部の
糸4から外側に1〜3mmの箇所が好ましい。(図1〜
3) 尚、本発明の海苔簀にあっては、海苔簀の片面のみなら
ず両面に突起部を付与してもなんら差し支えない。
【0013】
【作用】本発明の海苔簀は以上のような構造であり、こ
れまでの技術の海苔簀と同様に使用することが出来る。
【0014】
【実施例】以下に、実施例および比較例を用いて本発明
を具体的に説明するが本発明はこれらになんら限定され
るものではない。 〔発熱部材〕厚さ2mmのステンレス板を巾20mm、
長さ100mmに裁断し、長さ方向の片側を鋭角に加工
して発熱部材1を作成した。
【0015】〔海苔簀〕合成樹脂製の素材として、ポリ
プロピレン樹脂(チッソ(株)製 チッソポリプロ CS
3230)を用いて押出成形法により外径2mmの六角
中空棒6を製造し、該中空棒6の表面をコロナ放電処理
した後、所定の長さに切断した。また、他の合成樹脂製
の素材として、ABS樹脂(ダイセル化学工業(株)製セ
ビアンV)を用いて押出成形法により短径2.5mm、
長径5mmの楕円形中実棒を製造し、所定の長さに切断
した。押出成形して得られたポリプロピレン樹脂製中空
棒6を中央部に、ABS樹脂製中実棒を端部に配置し、
編み糸4で編織して海苔簀3を製造した。
【0016】実施例1 海苔簀3の上面を編み糸4と平行方向に加熱溶融し突起
部5を付与させる装置において、前述した発熱部材1を
海苔簀3素材両端部の糸4の更に外側に、端部の糸4か
ら3mm離して糸4と平行方向になるように設置した。
以上の様に設置した2個の発熱部材1には、それぞれ図
1に示す様に可変変圧器2を接続し電流を流して発熱部
材1の発熱温度を450℃に調整した。この状態で編織し
た海苔簀3を11m/分の速度で走行させ海苔簀3の上
面に接触した発熱部材1により、海苔簀3の表面には端
部の糸4と平行に巾1mmの凹部と共に巾1mm、高さ
0.5mmの突起部5が形成された海苔簀3が得られ
た。
【0017】比較例1 海苔簀3に発熱部材1による突起部付与を施すことな
く、突起部の無い海苔簀3を比較例1とした。
【0018】比較例2 実公昭36−18878号公報に提案された海苔簀を追試し比
較例2とした。すなわち、ポリプロピレン樹脂(チッソ
(株)製 チッソポリプロ CS3230)を用いて押出
成形法により外径2mmのパイプ状の細条(中空棒)及
び外径2mmの棒状の細条(中実棒)をそれぞれ製造し
た。得られたパイプ状細条の任意の箇所に凹凸を有する
ように穴を穿ち、これと棒状細条を糸状で簀に編んで海
苔簀を製造した。得られた海苔簀はその全面に凹凸が形
成されており、形成された凸部すなわち突起部の高さは
0.4mmであった。
【0019】〔海苔簀の評価〕本発明の効果を確認する
目的で、実施例及び比較例の各海苔簀を愛知県鬼崎地区
の乾海苔製造機械に取り付け1年間に亘り実験を行っ
た。結果を以下に述べる。乾燥機械は年間約250回稼
動し、その間同数の乾海苔剥離と50回の高水圧による
洗浄を繰り返した。本発明者は終漁後、乾海苔製造機械
から実施例及び比較例の各海苔簀を取り外し、海苔簀3
のポリプロピレン樹脂製中空棒の長手方向の凹凸を測定
した。
【0020】その結果、実施例1の凹凸は2〜3mm発
生しており、糸の外れはなかった。また、生海苔の抄き
漏れがなく、乾海苔の欠損もなかった。比較例1の凹凸
は10〜12mm発生しており、また、糸が外れたもの
もあった。比較例2の凹凸は5〜6mm発生しており、
糸の外れはなかったが、海苔簀の海苔付着面にも突起部
が形成されているため剥離工程において乾海苔が損傷を
受け、得られた乾海苔は外観が不良なものであった。以
上の結果から明らかな様に、実施例1の海苔簀は発熱部
材で付与した突起部と海苔簀を編織する糸が互いに干渉
し合い中空棒のズレ、糸の外れを抑制したものである。
一方、突起部を付与しなかった比較例1の海苔簀は中空
棒のズレが激しく、海苔簀を編織する糸が脱落したもの
があった。
【0021】
【発明の効果】本発明における効果を要約すると次のと
おりである。糸及び素材のズレが緩和抑制される。生海
苔の抄き漏れがなく、乾海苔の欠損が減少する。海苔簀
の耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る発熱部材を取り付けた海苔簀突
起部付与装置の平面図である。
【図2】 突起部を付与した箇所の拡大図である。
【図3】 図2のA−A部の断面図である。
【符号の説明】
1 発熱部材 2 可変変圧器 3 海苔簀 4 糸 5 付与された突起部 6 ポリプロピレン樹脂製六角中空棒

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製の素材を糸で編織してなる海
    苔簀において、該海苔簀素材両端部の糸の外側の合成樹
    脂部に糸と平行に突起部を付与してなる海苔簀。
  2. 【請求項2】 合成樹脂製の素材を糸で編織して海苔簀
    とした後、該海苔簀素材両端部の糸の外側の合成樹脂部
    に糸と平行に突起部を付与する海苔簀の製造方法。
  3. 【請求項3】 海苔簀素材両端部の糸の外側の合成樹脂
    部を加熱溶融して、糸と平行に突起部を付与する請求項
    2記載の海苔簀の製造方法。
JP2000283986A 2000-09-19 2000-09-19 海苔簀及びその製造方法 Pending JP2002085018A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015144609A (ja) * 2012-09-28 2015-08-13 ハセガワ株式会社 巻き簀

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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