本発明は、洗浄水を加熱しながら食器類などの洗浄対象物に向けて洗浄水を噴射して洗浄する洗浄機に関する。
従来、この種の洗浄機として、洗浄水を加熱しながら洗浄ノズルより食器類などの洗浄対象物に向けて噴射して洗浄する洗浄機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
以下に、特許文献1に記載の洗浄機の構成について、図7および図8を用いて説明する。
図7は、従来の洗浄機の側面断面図である。図8は、従来の洗浄機の制御構成を示すブロック図である。
図7に示すように、従来の洗浄機1は、少なくとも洗浄槽2と、洗浄ポンプ5と、洗浄ノズル6と、ヒータ8と、制御部9と、サーミスタ10と、食器かご11と、排水ポンプ13などから構成されている。洗浄槽2は、洗浄機1の内部に設けられている。洗浄槽2の底部には、排水口3が設けられている。洗浄ポンプ5は、排水口3に連通したポンプ室に配設され、洗浄モータ4により駆動される。
そして、洗浄ポンプ5により、洗浄水を洗浄槽2の内部に循環させる。
具体的には、まず、洗浄水が排水口3から洗浄ポンプ5に吸い込まれる。吸い込まれた洗浄水は、洗浄ポンプ5により、洗浄槽2の内底部に回転可能に配設された洗浄ノズル6に供給される。供給された洗浄水は、洗浄ノズル6から食器類7に向けて噴射される。そして、噴射された洗浄水で、食器類7を洗浄した後、再び排水口3に戻る経路で、洗浄水の循環が行われる。
また、ヒータ8は、洗浄ノズル6と洗浄槽2の底部との間に配設され、洗浄水を加熱する。サーミスタ10は、洗浄槽2の外底部に密接して配設され、洗浄水の温度を検知する。そして、制御部9は、サーミスタ10により洗浄水が所定温度に達したことを検知し、ヒータ8への通電を停止するなどの制御を行う。
また、食器かご11は、食器類7を整然と配置するように構成され、洗浄ノズル6の上方に配設されている。これにより、食器かご11に配置された食器類7に対して洗浄水を効果的に噴射し、食器類7の洗浄を効率的に行う。
また、洗浄槽2は、前方に開口している。洗浄槽2の前面部には、前方に開閉自在な蓋12が取り付けられている。
排水ポンプ13は、洗浄槽2の排水口3から洗浄水を吸い込み、排水ホース14を通して洗浄水を機外に排出する。
また、洗浄槽2内に溜められる洗浄水は、給水ホース15から供給される。そして、制御部9は、洗浄槽2に連通した水位検知部16により所定水位まで洗浄水が供給されたことを検知すると、給水弁17を閉じて洗浄水の供給を停止する。
乾燥用の送風ファン18は、洗浄槽2内に風を吹き込む。そして、食器類7の表面などから発生する水蒸気を蓋12に設けた排気口19より洗浄槽2の外へ排出する。これにより、食器類7を乾燥させる。
さらに、制御部9は、図8に示すように、負荷制御部を介して、洗浄ポンプ5、ヒータ8、排水ポンプ13、給水弁17や送風ファン18と接続され、それらを制御する。これにより、制御部9は、洗い、すすぎ、加熱すすぎや乾燥などの一連のステップからなる洗浄運転を制御する。
以下に、従来の洗浄機の動作および作用について、図9および図10を用いて説明する。
図9は、従来の洗浄機の洗浄水温度および運転プログラムを示す説明図である。図10は、従来の洗浄機の加熱すすぎステップのフローチャートである。
図9に示すように、一般的な洗浄機の洗浄運転は、洗い、すすぎ、加熱すすぎ、乾燥の4つのステップから構成されている。
まず、制御部9は、洗いステップにおいて、給水弁17を動作させて給水ホース15から洗浄水を給水する。その後、洗浄ポンプ5とヒータ8に通電し、洗浄水温度が所定の洗浄温度(例えば、57℃)に達するまで運転する。そして、洗いステップの最後に、制御部9は、排水ポンプ13により洗浄水を排水する。
つぎに、すすぎステップにおいて、制御部9は、給水弁17を動作させて新しい洗浄水を洗浄槽2内に溜める。その後、ヒータ8に通電せず、洗浄ポンプ5のみに通電して、所定時間、食器類7のすすぎ動作を2回繰り返し実行する。そして、すすぎステップの最後に、制御部9は、排水ポンプ13により洗浄水を排水する。
つぎに、加熱すすぎステップにおいて、制御部9は、給水弁17を動作させて新しい洗浄水を洗浄槽2内に溜める。その後、洗浄ポンプ5とヒータ8に通電して、洗浄水の温度を所定温度(例えば、80℃〜85℃)にする。このとき、ヒータ8は、洗浄水が所定の温度になるように断続運転する。この状態で、食器類7をすすぐ。
なお、加熱すすぎステップにおいて、昨今の衛生意識の高まりから、通常、洗浄水が所定の最高温度(例えば、80℃以上)に達した後、一定の時間(例えば、10分間)維持する動作を実行する。
具体的な制御動作について、図10を用いて説明する。
図10に示すように、まず、制御部9は、洗浄槽2に所定水量まで給水し(ステップS1)、洗浄ポンプ5の電源を入れる(ステップS2)とともに、ヒータ8の電源を入れる(ステップS3)。これにより、洗浄水を循環させるとともに、加熱する。
つぎに、洗浄水の温度が第1の最高温度(例えば、85℃)に達したか否かを判断する(ステップS4)。第1の最高温度に達する(ステップS4のYes)と、ヒータ8への通電を停止する(ステップS5)。
つぎに、洗浄水の温度が、第1の最高温度よりも低い第2の最高温度(例えば、80℃)に低下したか否かを判断する(ステップS6)。第2の最高温度に達する(ステップS6のYes)と、ヒータ8への通電を開始する(ステップS7)。
つぎに、ステップS4と同様に、洗浄水の温度が第1の最高温度(例えば、85℃)に達したか否かを判断する(ステップS8)。第1の最高温度に達する(ステップS8のYes)と、ヒータ8への通電を停止する(ステップS9)。
つぎに、所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS10)。所定時間が経過していない場合(ステップS10のNo)、ステップS6に戻る。そして、洗浄水の温度を、ヒータ8への通電を繰り返す以降のステップを実行して、第1の最高温度と第2の最高温度との間に維持する。
一方、所定時間が経過した場合(ステップS10のYes)、洗浄ポンプ5およびヒータ8の電源を切る(ステップS11)。さらに、排水ポンプ13の電源を入れて(ステップS12)、洗浄槽2から洗浄水を排水する。
以上により、加熱すすぎステップにおける洗浄水の温度制御を行っている。
つぎに、図9に示すように、乾燥ステップにおいて、制御部9は、排水ポンプ13により洗浄水を排水する。その後、送風ファン18に通電しながら、ヒータ8へ断続的に通電する運転を所定時間行う。これにより、食器類7の乾燥を行う。
以上により、従来の洗浄機1の動作が実行される。
しかしながら、従来の洗浄機1は、洗浄水を高温の状態で一定時間保持するときに、温度の振れ幅(第1の最高温度と第2の最高温度との差)を5℃程度と大きく設定して制御している。これは、サーミスタ10と洗浄水との間に介在する洗浄槽2の熱伝達の遅れを考慮するためである。そのため、ヒータ8の連続通電による温度上昇中などの過渡期は、常に、洗浄水の実際の温度とサーミスタ10が検知する温度との間に温度差が存在する。そこで、制御部9は、サーミスタ10の出力値に温度差を加えて洗浄水の温度を推定して制御している。例えば洗浄水の温度を80℃以上に保持したい場合、洗浄水の温度の振れ幅の大きさを考慮して、洗浄水を、例えば85℃まで加熱してからヒータ8の通電を停止する制御を行っていた。そのため、余分な消費電力が必要になるという課題があった。
上記課題を解決するために、本発明の洗浄機は、被洗浄物を収納する洗浄槽と、洗浄槽内で洗浄水により被洗浄物を洗浄する洗浄装置と、洗浄水を加熱するヒータと、洗浄槽の外底面に配設され、洗浄水の温度を検知する温度検知部と、洗いステップ、すすぎステップ、加熱すすぎステップ、乾燥ステップの一連の洗浄運転を制御する制御部とを備える。制御部は、洗いステップまたは加熱すすぎステップの少なくともいずれかにおいて、温度検知部が第1の所定温度を検出すると、所定時間が経過するまで、予め設定された設定時間に基づいてヒータの電源入りと電源切りを繰り返すヒータ制御を行う構成を有する。
これにより、高温維持中における洗浄水の温度の振れ幅を小さく抑えて洗浄水の温めすぎを抑えることができる。その結果、洗浄水を高温で安定的に維持可能な、より省エネルギ性能に優れた洗浄機を実現できる。
図1は、本発明の実施の形態の洗浄機の側面断面図である。
図2は、同実施の形態の洗浄機の制御構成を示すブロック図である。
図3は、同実施の形態の洗浄機の洗浄水温度および運転プログラムを示す説明図である。
図4は、同実施の形態の洗浄機の加熱すすぎステップのフローチャートである。
図5は、図4のフローチャートの中でヒータ制御を詳細に示すフローチャートである。
図6は、同実施の形態の洗浄機のヒータ制御のランク分けの内容を示す図である。
図7は、従来の洗浄機の側面断面図である。
図8は、従来の洗浄機の制御構成を示すブロック図である。
図9は、従来の洗浄機の洗浄水温度および運転プログラムを示す説明図である。
図10は、従来の洗浄機の加熱すすぎステップのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態における洗浄機について、説明する。なお、下記では洗浄機として、食器洗い機の構成を例に説明するが、これに限られないことはいうまでもない。また、図7から図9を参照して説明した従来の洗浄機と同じ構成要素は、同一符号を付して簡単に説明する。
はじめに、本実施の形態の洗浄機の構成について、図1および図2を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態の洗浄機の側面断面図である。図2は、同実施の形態の洗浄機の制御構成を示すブロック図である。
図1および図2に示すように、本実施の形態の洗浄機1は、少なくとも洗浄槽2と、洗浄ポンプ5と、洗浄ノズル6と、ヒータ8と、制御部9と、サーミスタ10と、食器かご11と、排水ポンプ13などから構成されている。食器かご11は、洗浄槽2内に設けられている。洗浄ポンプ5と洗浄ノズル6は、の食器かご11に収容された食器類7を洗浄する洗浄装置として設けられている。洗浄ノズル6は、洗浄槽2内に、回転自在に設けられている。洗浄ポンプ5は、洗浄ノズル6に洗浄水を圧送し、洗浄水を食器かご11に収容された食器類7に向けて洗浄ノズル6から噴射する。
このとき、洗浄槽2内の洗浄水は、ヒータ8によって加熱される。加熱された洗浄水の温度は、洗浄槽2の外底面には取り付けられた温度検知部として機能するサーミスタ10で測定される。
そして、制御部9は、サーミスタ10の出力電圧を検知して、洗浄水の温度を測定する。
さらに、制御部9は、図2に示すように、負荷制御部を介して、洗浄ポンプ5、ヒータ8、排水ポンプ13、給水弁17や送風ファン18と接続され、それらを制御する。これにより、制御部9は、洗い、すすぎ、加熱すすぎや乾燥などの一連のステップからなる洗浄運転を制御して実行する。
以下に、本実施の形態の洗浄機の動作および作用について、図3から図5を用いて説明する。
図3は、同実施の形態の洗浄機の洗浄水温度および運転プログラムを示す説明図である。図4は、同実施の形態の洗浄機の加熱すすぎステップのフローチャートである。図5は、図4のフローチャートの中でヒータ制御を詳細に示すフローチャートである。
なお、基本的に、洗浄ポンプ5、洗浄ノズル6、ヒータ8などの負荷を使用して、食器類7を洗浄する洗浄機の動作は、従来の洗浄機と同様である。
そこで、以下では、従来の洗浄機とは相違する、本実施の形態の特徴である洗浄機の動作および作用について、詳細に説明する。
図3に示すように、本実施の形態の洗浄機の洗浄運転は、従来の洗浄機と同様に、洗い、すすぎ、加熱すすぎ、乾燥の4つのステップから構成されている。
まず、制御部9は、洗いステップにおいて、給水弁17を動作させて給水ホース15から洗浄水を給水する。その後、洗浄ポンプ5とヒータ8に通電し、洗浄水温度が所定の洗浄温度(例えば、57℃)に達するまで運転する。そして、洗いステップの最後に、制御部9は、排水ポンプ13により洗浄水を排水する。
つぎに、すすぎステップにおいて、制御部9は、給水弁17を動作させて新しい洗浄水を洗浄槽2内に溜める。その後、ヒータ8に通電せず、洗浄ポンプ5のみに通電して、所定時間、食器類7のすすぎ動作を、例えば2回繰り返し実行する。そして、すすぎステップの最後に、制御部9は、排水ポンプ13により洗浄水を排水する。これにより、すすぎステップが完了する。
つぎに、本実施の形態の特徴である加熱すすぎステップの動作および作用について、図4および図5を用いて詳細に説明する。
図4および図5に示すように、洗いステップ、すすぎステップが終了すると、加熱すすぎステップを開始する(ステップS1)。
そして、制御部9は再び、給水弁17に通電し、洗浄槽2に所定水量まで給水ホース15から洗浄水を供給する(ステップS2)。そして、制御部9は、水位検知部16で所定水位まで洗浄水が供給されたことを検知すると、制御部9は給水弁17への電源を停止して洗浄水の供給を止める。その後、洗浄モータ4に通電して洗浄ポンプ5を駆動(ステップS3)し、洗浄運転を行う。
同時に、制御部9は、ヒータ8に連続通電し(ステップS4)、洗浄水を加熱して洗浄水の温度を上昇させる。このとき、制御部9は、図3に示す第1の昇温温度Ta(例えば、50℃)から第2の昇温温度Tb(例えば、68℃)に到達するまでの時間を、昇温時間として計測する(ステップS5)。なお、第1の昇温温度Taおよび第2の昇温温度Tbの温度は、洗浄水の温度を検知するサーミスタ10の出力から測定する。
つぎに、測定した昇温時間の長さから、予め設定され記憶されているランク分け(図6参照)に従い、以降の洗浄運転の制御内容を決めるランクを決定する(ステップS6)。
つぎに、制御部9は、サーミスタ10で検知する洗浄水の検知温度TSが第1の所定温度T1以上か否かを判断する(ステップS7)。第1の所定温度T1未満であれば(ステップS7のNo)、第1の所定温度T1以上になるまで、測定を繰り返す。
一方、洗浄水の温度が第1の所定温度T1以上になれば(ステップS7のYes)、ヒータ制御を行う第1の設定時間を設定して、後述するヒータ制御を開始する(ステップS8)。このとき、第1の設定時間は、ヒータ8に通電する電源の入り/切りの時間であり、ステップS6において決定されたランクに基づいて、設定される。
その後、洗浄水の温度の変化に応じて、細かなヒータ制御を行う(ステップS9〜S16)が、詳細は図5を用いて、以下で説明する。
つぎに、上記ヒータ制御後、加熱すすぎステップの所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS17)。所定時間が経過していない場合(ステップS17のNo)、ステップS9に戻り、所定時間が経過するまで、以降のヒータ制御を繰り返す。
一方、所定時間が経過すると(ステップS17のYes)、ヒータ8の電源を切る(ステップS18)。
つぎに、制御部9は、洗浄ポンプ5を停止する(ステップS19)。
そして、図3に示す乾燥ステップに移行する(ステップS20)。
ここで、図4のステップS6で示したランク分けについて、図6を用いて具体的に説明する。
図6は、同実施の形態の洗浄機のヒータ制御のランク分けの内容を示す図である。
なお、図6は、加熱すすぎステップにおける、洗浄水の昇温時間の長さに応じてランク分けした設定値の一例である。具体的には、洗浄水の昇温時間を4種類にランク分けしている。そして、ヒータ制御を開始する第1の所定温度(目標サーミスタ温度、目標洗浄水温度(推定))およびヒータ8の電源入り時間/電源切りの第1の設定時間と第2の設定時間を設定したものである。
通常、洗浄水の昇温時間は、電源電圧や周囲温度などに影響されて変化する。そのため、洗浄水の実際の温度は、サーミスタ10が検知する温度(サーミスタの検知温度TS)から推定することになる。例えば、電源電圧が高いためにヒータ8の発熱量が多い場合や、周囲温度が高い場合、洗浄水の昇温時間は短くなる。この場合は、サーミスタの検知温度TSと洗浄水の実際の温度との差が、洗浄槽2の熱伝導による遅れにより、比較的大きくなる。そこで、図6に示すランクAのように、ヒータ8の電源を入り切りするヒータ制御を開始するサーミスタの温度(第1の所定温度T1)を他のランクBからDよりも低い、76℃に設定している。
逆に、電源電圧が低いためにヒータ8の発熱量が少ない場合や、周囲温度が低い場合、洗浄水の昇温時間は長くなる。そこで、昇温時間が長い場合は、図6に示すランクDのように、ヒータ制御を開始するサーミスタ温度(第1の所定温度T1)を他のランクAからCよりも高い、79℃に設定している。
これにより、電源電圧や周囲温度の変動に関わらず、制御部9は、洗浄水の温度が目標洗浄水温度である、例えば82℃に達してからヒータ制御を開始することができる。つまり、時間で洗浄水の温度を制御することにより、電源電圧や周囲温度などの要因による温度変動を制御して、変動幅の少ない一定の目標洗浄水温度に近づけることができる。その結果、洗浄水の温度を、高い除菌効果が得られる80℃以上の温度に維持できる。
また、図6に示すように、本実施の形態では、ヒータ8の電源の入り/切り時間を第1の設定時間と第2の設定時間の2種類設定している。
第1の設定時間は、制御部9が電源電圧や周囲温度などが通常の条件で目標洗浄水温度82℃でほぼ安定するように制御できる時間設定である。つまり、通常、高温で洗浄水の温度を維持する場合、昇温速度(ヒータ8の発熱量)と洗浄槽2からの放熱速度とのバランスで、洗浄水の温度が決まる。そこで、昇温時間が短い場合、図6に示すランクAのように、他のランクBからDよりも、電源切りに対する電源入りの時間比率を低く設定している。逆に、昇温時間が長い場合、図6に示すランクDのように、他のランクAからCよりも、電源切りに対する電源入りの時間比率を高く設定している。これにより、電源電圧や周囲温度の変動に関わらず、図3に示すように、制御部9は、洗浄水の温度を目標洗浄水温度近傍に維持することができる。
しかしながら、いかなる場合においても、洗浄水の温度を完全に、例えば82℃の一定温度に維持することは困難である。そのため、変動する電源電圧や周囲温度などの条件によっては、洗浄水の温度が目標洗浄水温度から徐々に外れてしまう場合がある。
そこで、本実施の形態の洗浄機では、図5に示すように、ステップS9からステップS16からなる、さらに詳細なヒータ制御を実行する。
以下に、さらに詳細なヒータ制御の動作および作用について、図5を用いて説明する。
図5に示すように、ヒータ制御を開始後(ステップS8)、制御部9は、サーミスタ10が検知したサーミスタの検知温度TSが第4の所定温度T4以上か否かを判断する(ステップS9)。なお、第4の所定温度T4は、昇温時間のランクごとに設定した第1の所定温度T1より、例えば2℃高く設定される。
このとき、サーミスタの検知温度TSが第4の所定温度T4未満の場合(ステップS9のNo)、制御部9は、サーミスタの検知温度TSが、昇温時間のランクごとに設定した第1の所定温度T1より、例えば1℃高く設定した第2の所定温度T2以上か否かを判断する(ステップS11)。
このとき、サーミスタの検知温度TSが、第2の所定温度T2以上の場合(ステップS11のYes)、洗浄水の温度がより上昇しやすい条件になっていると判断する。この場合、制御部9は、図6に示す第1の設定時間のヒータ8の電源入り/切り時間よりも、図6に示す電源入りの時間比率を低く設定した、図6に示す第2の設定時間のヒータ8の電源入り/切り時間に変更して運転する(ステップS12)。これにより、洗浄水の温度の上昇を抑制して、第1の所定温度T1(目標洗浄水温度82℃)近傍で洗浄水の温度を安定させて、食器類を洗浄することができる。
つぎに、制御部9は、サーミスタの検知温度TSが、第2の所定温度T2未満の場合(ステップS11のNo)および第2の設定時間に変更した後、サーミスタの検知温度TSが、昇温時間のランクごとに設定した第1の所定温度T1より、例えば1度低く設定した第3の所定温度T3を超えたか否かを判断する(ステップS13)。
このとき、サーミスタの検知温度TSが、第3の所定温度T3を超えた場合(ステップS13のYes)、制御部9は、図6に示す第1の設定時間にヒータ制御を変更して運転する(ステップS14)。
つぎに、制御部9が第1の設定時間でヒータ制御を行っている最中に(ステップS14)および、サーミスタの検知温度TSが、第3の所定温度T3以下の場合(ステップS13のNo)、サーミスタ10の検知温度TSが、第1の所定温度T1より、例えば1度低く設定した第3の所定温度T3以下か否かを判断する(ステップS15)。
このとき、サーミスタの検知温度TSが、第3の所定温度T3以下の場合(ステップS15のYes)、制御部9は、洗浄水温度がより低下しやすい条件になっていると判断する。そして、制御部9は、ヒータ8の電源入りを一旦連続(電源切り時間をゼロ)として洗浄水を加熱する(ステップS16)、これにより、洗浄水の温度を、第1の所定温度T1に近づける。
つぎに、ヒータ制御による洗浄水の加熱が、所定時間行われたか否かを判断する(ステップS17)。所定時間が経過した場合(ステップS17のYes)、図4に示すステップS18以降を実行する。
そして、所定時間が経過していない場合(ステップS17のNo)、ステップS9に戻り、詳細なヒータ制御を繰り返し実行する。
なお、図5に示すヒータ制御を所定時間繰り返している期間において、第2の設定時間でヒータ制御を行っている間(ステップS12)に、サーミスタ10が第2の所定温度T2より高い第4の所定温度T4以上を検知した場合(ステップS9のYes)、制御部9は、洗浄水温度がさらに上昇しやすい条件になっていると判断する。その場合、ヒータ8の電源切りを一旦連続(電源入り時間をゼロ)として洗浄水の温度を低下させる(ステップS10)。これにより、洗浄水の温度を、第1の所定温度T1の目標洗浄水温度(例えば、82℃)に近づける。
その後、洗浄水の温度が、第1の所定温度T1近傍に回復すれば(ステップS13)、ステップS13を実行し、例えば第1の設定時間のヒータ制御に戻す(ステップS14)。
上記のヒータ制御により、緩やかに洗浄水の温度を目標洗浄水温度(例えば、82℃)に戻すことが可能となる。その結果、洗浄水の温度を、温度の振れ幅が小さい状態で第1の所定温度T1近傍に維持できる。その結果、より省エネルギ性能に優れた洗浄機を実現できる。
なお、本実施の形態で説明したヒータ制御における目標洗浄水温度、サーミスタ10の設定温度(第1の所定温度T1、第2の所定温度T2、第3の所定温度T3、第4の所定温度T4)や設定時間は、上記の設定値に限られない。例えばヒータ8の発熱容量や洗浄槽2から周囲の空気への断熱の程度を考慮して、機器の種類ごとに設定してもよいことは、いうまでもない。
また、本実施の形態では、4つのランクおよび、2つに設定した第1の設定時間や第2の設定時間などを例に説明したが、これに限られない。例えば、所望の制御精度に応じて、ランク数や設定時間の数を任意に設定してもよいことはいうまでもない。
また、本実施の形態では、加熱すすぎステップにおけるヒータ制御について、詳述したが、洗いステップにおいても、同様のヒータ制御をすることができることはいうまでもない。これにより、同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、洗浄機として、食器洗い機を例に説明したが、これに限られない。例えば、手術に用いられる鉗子などの医療用器具の洗浄装置に用いてもよい。これにより、高い除菌効果が要望される医療用器具を、80℃以上の洗浄水で洗浄することができる。
上述したように、本実施の形態によれば、洗浄水の温度を高温で一定時間維持する場合に、洗浄水の温度の振れ幅を小さく抑えて洗浄水の温めすぎを抑えることができる。その結果、より省エネルギで、洗浄水を高温で安定的に維持可能な洗浄機を実現できる。
また、従来の洗浄機のように、洗浄水の温度の振れ幅が大きい場合、80℃以上の高温で維持して洗浄する洗浄水の最高温度が85℃と高くなる。そのため、洗浄機1に使用している材料や部品に対する熱的なダメージが多くなる。そこで、本実施の形態では、電源電圧や周囲温度が変動しても洗浄水の温度を詳細にヒータ制御することにより、高温で維持する洗浄水の温度の最高温度を85℃から82℃に低くできる。その結果、洗浄機1を構成する材料や部品に対するダメージを軽減して、より信頼性に優れた洗浄機を実現できる。
以上で説明したように、本発明の洗浄機によれば、被洗浄物を収納する洗浄槽と、洗浄槽内で洗浄水により被洗浄物を洗浄する洗浄装置と、洗浄水を加熱するヒータと、洗浄槽の外底面に配設され、洗浄水の温度を検知する温度検知部と、洗いステップ、すすぎステップ、加熱すすぎステップ、乾燥ステップの一連の洗浄運転を制御する制御部とを備える。制御部は、洗いステップまたは加熱すすぎステップの少なくともいずれかにおいて、温度検知部が第1の所定温度を検出すると、所定時間が経過するまで、予め設定された設定時間に基づいてヒータの電源入りと電源切りを繰り返すヒータ制御を行う構成を有する。
これにより、高温維持中における洗浄水の温度の振れ幅を小さく抑えて洗浄水の温めすぎを抑えることができる。その結果、洗浄水を高温で安定的に維持可能な、より省エネルギ性能に優れた洗浄機を実現できる。
また、本発明の洗浄機によれば、制御部は、洗浄水の加熱中に、温度検知部の予め決められた第1の昇温温度に到達した時点から、第2の昇温温度に到達した時点までの時間を計測し、計測した結果に基づいて、ヒータ制御を開始してもよい。
また、本発明の洗浄機によれば、制御部は、洗浄水の加熱中に、温度検知部の予め決められた第1の昇温温度に到達した時点から、第2の昇温温度に到達した時点までの時間を計測し、計測した結果に基づいて、ヒータ制御の電源入りと電源切りの設定時間を変更してもよい。
これらにより、電源電圧や周囲温度などが変動しても、高温維持中の実際の洗浄水の温度が所望の温度よりずれることを抑制できる。その結果、より一定の洗浄水の温度で被洗浄物を洗浄できる。
また、本発明の洗浄機によれば、制御部は、ヒータ制御を行っている間に、温度検知部が第1の所定温度より一定の温度以上、外れたことを検出すると、第1の所定温度に近づくようにヒータ制御の電源入りと電源切りの設定時間を変更してもよい。
これにより、電源電圧や周囲温度などが変動しても、高温維持中の実際の洗浄水の温度が所望の温度よりずれることを、より確実に抑制できる。
本発明の洗浄機は、洗浄水の加熱温度の振れ幅を小さく抑えることができる。そのため、洗浄水の温めすぎを抑えて、より省エネルギで洗浄水を高温で安定的に維持して食器類を洗浄することが要望される食器洗い機などの分野に有用である。
1 洗浄機
2 洗浄槽
3 排水口
4 洗浄モータ
5 洗浄ポンプ
6 洗浄ノズル
7 食器類
8 ヒータ
9 制御部
10 サーミスタ(温度検知部)
11 食器かご
12 蓋
13 排水ポンプ
14 排水ホース
15 給水ホース
16 水位検知部
17 給水弁
18 送風ファン
19 排気口
本発明は、洗浄水を加熱しながら食器類などの洗浄対象物に向けて洗浄水を噴射して洗浄する洗浄機に関する。
従来、この種の洗浄機として、洗浄水を加熱しながら洗浄ノズルより食器類などの洗浄対象物に向けて噴射して洗浄する洗浄機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
以下に、特許文献1に記載の洗浄機の構成について、図7および図8を用いて説明する。
図7は、従来の洗浄機の側面断面図である。図8は、従来の洗浄機の制御構成を示すブロック図である。
図7に示すように、従来の洗浄機1は、少なくとも洗浄槽2と、洗浄ポンプ5と、洗浄ノズル6と、ヒータ8と、制御部9と、サーミスタ10と、食器かご11と、排水ポンプ13などから構成されている。洗浄槽2は、洗浄機1の内部に設けられている。洗浄槽2の底部には、排水口3が設けられている。洗浄ポンプ5は、排水口3に連通したポンプ室に配設され、洗浄モータ4により駆動される。
そして、洗浄ポンプ5により、洗浄水を洗浄槽2の内部に循環させる。
具体的には、まず、洗浄水が排水口3から洗浄ポンプ5に吸い込まれる。吸い込まれた洗浄水は、洗浄ポンプ5により、洗浄槽2の内底部に回転可能に配設された洗浄ノズル6に供給される。供給された洗浄水は、洗浄ノズル6から食器類7に向けて噴射される。そして、噴射された洗浄水で、食器類7を洗浄した後、再び排水口3に戻る経路で、洗浄水の循環が行われる。
また、ヒータ8は、洗浄ノズル6と洗浄槽2の底部との間に配設され、洗浄水を加熱する。サーミスタ10は、洗浄槽2の外底部に密接して配設され、洗浄水の温度を検知する。そして、制御部9は、サーミスタ10により洗浄水が所定温度に達したことを検知し、ヒータ8への通電を停止するなどの制御を行う。
また、食器かご11は、食器類7を整然と配置するように構成され、洗浄ノズル6の上方に配設されている。これにより、食器かご11に配置された食器類7に対して洗浄水を効果的に噴射し、食器類7の洗浄を効率的に行う。
また、洗浄槽2は、前方に開口している。洗浄槽2の前面部には、前方に開閉自在な蓋12が取り付けられている。
排水ポンプ13は、洗浄槽2の排水口3から洗浄水を吸い込み、排水ホース14を通して洗浄水を機外に排出する。
また、洗浄槽2内に溜められる洗浄水は、給水ホース15から供給される。そして、制御部9は、洗浄槽2に連通した水位検知部16により所定水位まで洗浄水が供給されたことを検知すると、給水弁17を閉じて洗浄水の供給を停止する。
乾燥用の送風ファン18は、洗浄槽2内に風を吹き込む。そして、食器類7の表面などから発生する水蒸気を蓋12に設けた排気口19より洗浄槽2の外へ排出する。これにより、食器類7を乾燥させる。
さらに、制御部9は、図8に示すように、負荷制御部を介して、洗浄ポンプ5、ヒータ8、排水ポンプ13、給水弁17や送風ファン18と接続され、それらを制御する。これにより、制御部9は、洗い、すすぎ、加熱すすぎや乾燥などの一連のステップからなる洗浄運転を制御する。
以下に、従来の洗浄機の動作および作用について、図9および図10を用いて説明する。
図9は、従来の洗浄機の洗浄水温度および運転プログラムを示す説明図である。図10は、従来の洗浄機の加熱すすぎステップのフローチャートである。
図9に示すように、一般的な洗浄機の洗浄運転は、洗い、すすぎ、加熱すすぎ、乾燥の4つのステップから構成されている。
まず、制御部9は、洗いステップにおいて、給水弁17を動作させて給水ホース15から洗浄水を給水する。その後、洗浄ポンプ5とヒータ8に通電し、洗浄水温度が所定の洗浄温度(例えば、57℃)に達するまで運転する。そして、洗いステップの最後に、制御部9は、排水ポンプ13により洗浄水を排水する。
つぎに、すすぎステップにおいて、制御部9は、給水弁17を動作させて新しい洗浄水を洗浄槽2内に溜める。その後、ヒータ8に通電せず、洗浄ポンプ5のみに通電して、所定時間、食器類7のすすぎ動作を2回繰り返し実行する。そして、すすぎステップの最後に、制御部9は、排水ポンプ13により洗浄水を排水する。
つぎに、加熱すすぎステップにおいて、制御部9は、給水弁17を動作させて新しい洗浄水を洗浄槽2内に溜める。その後、洗浄ポンプ5とヒータ8に通電して、洗浄水の温度を所定温度(例えば、80℃〜85℃)にする。このとき、ヒータ8は、洗浄水が所定の温度になるように断続運転する。この状態で、食器類7をすすぐ。
なお、加熱すすぎステップにおいて、昨今の衛生意識の高まりから、通常、洗浄水が所定の最高温度(例えば、80℃以上)に達した後、一定の時間(例えば、10分間)維持する動作を実行する。
具体的な制御動作について、図10を用いて説明する。
図10に示すように、まず、制御部9は、洗浄槽2に所定水量まで給水し(ステップS1)、洗浄ポンプ5の電源を入れる(ステップS2)とともに、ヒータ8の電源を入れる(ステップS3)。これにより、洗浄水を循環させるとともに、加熱する。
つぎに、洗浄水の温度が第1の最高温度(例えば、85℃)に達したか否かを判断する(ステップS4)。第1の最高温度に達する(ステップS4のYes)と、ヒータ8への通電を停止する(ステップS5)。
つぎに、洗浄水の温度が、第1の最高温度よりも低い第2の最高温度(例えば、80℃)に低下したか否かを判断する(ステップS6)。第2の最高温度に達する(ステップS6のYes)と、ヒータ8への通電を開始する(ステップS7)。
つぎに、ステップS4と同様に、洗浄水の温度が第1の最高温度(例えば、85℃)に達したか否かを判断する(ステップS8)。第1の最高温度に達する(ステップS8のYes)と、ヒータ8への通電を停止する(ステップS9)。
つぎに、所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS10)。所定時間が経過していない場合(ステップS10のNo)、ステップS6に戻る。そして、洗浄水の温度を、ヒータ8への通電を繰り返す以降のステップを実行して、第1の最高温度と第2の最高温度との間に維持する。
一方、所定時間が経過した場合(ステップS10のYes)、洗浄ポンプ5およびヒータ8の電源を切る(ステップS11)。さらに、排水ポンプ13の電源を入れて(ステップS12)、洗浄槽2から洗浄水を排水する。
以上により、加熱すすぎステップにおける洗浄水の温度制御を行っている。
つぎに、図9に示すように、乾燥ステップにおいて、制御部9は、排水ポンプ13により洗浄水を排水する。その後、送風ファン18に通電しながら、ヒータ8へ断続的に通電する運転を所定時間行う。これにより、食器類7の乾燥を行う。
以上により、従来の洗浄機1の動作が実行される。
しかしながら、従来の洗浄機1は、洗浄水を高温の状態で一定時間保持するときに、温度の振れ幅(第1の最高温度と第2の最高温度との差)を5℃程度と大きく設定して制御している。これは、サーミスタ10と洗浄水との間に介在する洗浄槽2の熱伝達の遅れを考慮するためである。そのため、ヒータ8の連続通電による温度上昇中などの過渡期は、常に、洗浄水の実際の温度とサーミスタ10が検知する温度との間に温度差が存在する。そこで、制御部9は、サーミスタ10の出力値に温度差を加えて洗浄水の温度を推定して制御している。例えば洗浄水の温度を80℃以上に保持したい場合、洗浄水の温度の振れ幅の大きさを考慮して、洗浄水を、例えば85℃まで加熱してからヒータ8の通電を停止する制御を行っていた。そのため、余分な消費電力が必要になるという課題があった。
上記課題を解決するために、本発明の洗浄機は、被洗浄物を収納する洗浄槽と、洗浄槽内で洗浄水により被洗浄物を洗浄する洗浄装置と、洗浄水を加熱するヒータと、洗浄槽の外底面に配設され、洗浄水の温度を検知する温度検知部と、洗いステップ、すすぎステップ、加熱すすぎステップ、乾燥ステップの一連の洗浄運転を制御する制御部とを備える。制御部は、洗いステップまたは加熱すすぎステップの少なくともいずれかにおいて、温度検知部が第1の所定温度を検出すると、所定時間が経過するまで、予め設定された設定時間に基づいてヒータの電源入りと電源切りを繰り返すヒータ制御を行う構成を有する。
これにより、高温維持中における洗浄水の温度の振れ幅を小さく抑えて洗浄水の温めすぎを抑えることができる。その結果、洗浄水を高温で安定的に維持可能な、より省エネルギ性能に優れた洗浄機を実現できる。
図1は、本発明の実施の形態の洗浄機の側面断面図である。
図2は、同実施の形態の洗浄機の制御構成を示すブロック図である。
図3は、同実施の形態の洗浄機の洗浄水温度および運転プログラムを示す説明図である。
図4は、同実施の形態の洗浄機の加熱すすぎステップのフローチャートである。
図5は、図4のフローチャートの中のヒータ制御を詳細に示すフローチャートである。
図6は、同実施の形態の洗浄機のヒータ制御のランク分けの内容を示す図である。
図7は、従来の洗浄機の側面断面図である。
図8は、従来の洗浄機の制御構成を示すブロック図である。
図9は、従来の洗浄機の洗浄水温度および運転プログラムを示す説明図である。
図10は、従来の洗浄機の加熱すすぎステップのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態における洗浄機について、説明する。なお、下記では洗浄機として、食器洗い機の構成を例に説明するが、これに限られないことはいうまでもない。また、図7から図9を参照して説明した従来の洗浄機と同じ構成要素は、同一符号を付して簡単に説明する。
はじめに、本実施の形態の洗浄機の構成について、図1および図2を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態の洗浄機の側面断面図である。図2は、同実施の形態の洗浄機の制御構成を示すブロック図である。
図1および図2に示すように、本実施の形態の洗浄機1は、少なくとも洗浄槽2と、洗浄ポンプ5と、洗浄ノズル6と、ヒータ8と、制御部9と、サーミスタ10と、食器かご11と、排水ポンプ13などから構成されている。食器かご11は、洗浄槽2内に設けられている。洗浄ポンプ5と洗浄ノズル6は、食器かご11に収容された食器類7を洗浄する洗浄装置として設けられている。洗浄ノズル6は、洗浄槽2内に、回転自在に設けられている。洗浄ポンプ5は、洗浄ノズル6に洗浄水を圧送し、洗浄水を食器かご11に収容された食器類7に向けて洗浄ノズル6から噴射する。
このとき、洗浄槽2内の洗浄水は、ヒータ8によって加熱される。加熱された洗浄水の温度は、洗浄槽2の外底面には取り付けられた温度検知部として機能するサーミスタ10で測定される。
そして、制御部9は、サーミスタ10の出力電圧を検知して、洗浄水の温度を測定する。
さらに、制御部9は、図2に示すように、負荷制御部を介して、洗浄ポンプ5、ヒータ8、排水ポンプ13、給水弁17や送風ファン18と接続され、それらを制御する。これにより、制御部9は、洗い、すすぎ、加熱すすぎや乾燥などの一連のステップからなる洗浄運転を制御して実行する。
以下に、本実施の形態の洗浄機の動作および作用について、図3から図5を用いて説明する。
図3は、同実施の形態の洗浄機の洗浄水温度および運転プログラムを示す説明図である。図4は、同実施の形態の洗浄機の加熱すすぎステップのフローチャートである。図5は、図4のフローチャートの中でヒータ制御を詳細に示すフローチャートである。
なお、基本的に、洗浄ポンプ5、洗浄ノズル6、ヒータ8などの負荷を使用して、食器類7を洗浄する洗浄機の動作は、従来の洗浄機と同様である。
そこで、以下では、従来の洗浄機とは相違する、本実施の形態の特徴である洗浄機の動作および作用について、詳細に説明する。
図3に示すように、本実施の形態の洗浄機の洗浄運転は、従来の洗浄機と同様に、洗い、すすぎ、加熱すすぎ、乾燥の4つのステップから構成されている。
まず、制御部9は、洗いステップにおいて、給水弁17を動作させて給水ホース15から洗浄水を給水する。その後、洗浄ポンプ5とヒータ8に通電し、洗浄水温度が所定の洗浄温度(例えば、57℃)に達するまで運転する。そして、洗いステップの最後に、制御部9は、排水ポンプ13により洗浄水を排水する。
つぎに、すすぎステップにおいて、制御部9は、給水弁17を動作させて新しい洗浄水を洗浄槽2内に溜める。その後、ヒータ8に通電せず、洗浄ポンプ5のみに通電して、所定時間、食器類7のすすぎ動作を、例えば2回繰り返し実行する。そして、すすぎステップの最後に、制御部9は、排水ポンプ13により洗浄水を排水する。これにより、すすぎステップが完了する。
つぎに、本実施の形態の特徴である加熱すすぎステップの動作および作用について、図4および図5を用いて詳細に説明する。
図4および図5に示すように、洗いステップ、すすぎステップが終了すると、加熱すすぎステップを開始する(ステップS1)。
そして、制御部9は再び、給水弁17に通電し、洗浄槽2に所定水量まで給水ホース15から洗浄水を供給する(ステップS2)。そして、制御部9は、水位検知部16で所定水位まで洗浄水が供給されたことを検知すると、制御部9は給水弁17への電源を停止して洗浄水の供給を止める。その後、洗浄モータ4に通電して洗浄ポンプ5を駆動(ステップS3)し、洗浄運転を行う。
同時に、制御部9は、ヒータ8に連続通電し(ステップS4)、洗浄水を加熱して洗浄水の温度を上昇させる。このとき、制御部9は、図3に示す第1の昇温温度Ta(例えば、50℃)から第2の昇温温度Tb(例えば、68℃)に到達するまでの時間を、昇温時間として計測する(ステップS5)。なお、第1の昇温温度Taおよび第2の昇温温度Tbの温度は、洗浄水の温度を検知するサーミスタ10の出力から測定する。
つぎに、測定した昇温時間の長さから、予め設定され記憶されているランク分け(図6参照)に従い、以降の洗浄運転の制御内容を決めるランクを決定する(ステップS6)。
つぎに、制御部9は、サーミスタ10で検知する洗浄水の検知温度TSが第1の所定温度T1以上か否かを判断する(ステップS7)。第1の所定温度T1未満であれば(ステップS7のNo)、第1の所定温度T1以上になるまで、測定を繰り返す。
一方、洗浄水の温度が第1の所定温度T1以上になれば(ステップS7のYes)、ヒータ制御を行う第1の設定時間を設定して、後述するヒータ制御を開始する(ステップS8)。このとき、第1の設定時間は、ヒータ8に通電する電源の入り/切りの時間であり、ステップS6において決定されたランクに基づいて、設定される。
その後、洗浄水の温度の変化に応じて、細かなヒータ制御を行う(ステップS9〜S16)が、詳細は図5を用いて、以下で説明する。
つぎに、上記ヒータ制御後、加熱すすぎステップの所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS17)。所定時間が経過していない場合(ステップS17のNo)、ステップS9に戻り、所定時間が経過するまで、以降のヒータ制御を繰り返す。
一方、所定時間が経過すると(ステップS17のYes)、ヒータ8の電源を切る(ステップS18)。
つぎに、制御部9は、洗浄ポンプ5を停止する(ステップS19)。
そして、図3に示す乾燥ステップに移行する(ステップS20)。
ここで、図4のステップS6で示したランク分けについて、図6を用いて具体的に説明する。
図6は、同実施の形態の洗浄機のヒータ制御のランク分けの内容を示す図である。
なお、図6は、加熱すすぎステップにおける、洗浄水の昇温時間の長さに応じてランク分けした設定値の一例である。具体的には、洗浄水の昇温時間を4種類にランク分けしている。そして、ヒータ制御を開始する第1の所定温度(目標サーミスタ温度、目標洗浄水温度(推定))およびヒータ8の電源入り時間/電源切りの第1の設定時間と第2の設定時間を設定したものである。
通常、洗浄水の昇温時間は、電源電圧や周囲温度などに影響されて変化する。そのため、洗浄水の実際の温度は、サーミスタ10が検知する温度(サーミスタの検知温度TS)から推定することになる。例えば、電源電圧が高いためにヒータ8の発熱量が多い場合や、周囲温度が高い場合、洗浄水の昇温時間は短くなる。この場合は、サーミスタの検知温度TSと洗浄水の実際の温度との差が、洗浄槽2の熱伝導による遅れにより、比較的大きくなる。そこで、図6に示すランクAのように、ヒータ8の電源を入り切りするヒータ制御を開始するサーミスタの温度(第1の所定温度T1)を他のランクBからDよりも低い、76℃に設定している。
逆に、電源電圧が低いためにヒータ8の発熱量が少ない場合や、周囲温度が低い場合、洗浄水の昇温時間は長くなる。そこで、昇温時間が長い場合は、図6に示すランクDのように、ヒータ制御を開始するサーミスタ温度(第1の所定温度T1)を他のランクAからCよりも高い、79℃に設定している。
これにより、電源電圧や周囲温度の変動に関わらず、制御部9は、洗浄水の温度が目標洗浄水温度である、例えば82℃に達してからヒータ制御を開始することができる。つまり、時間で洗浄水の温度を制御することにより、電源電圧や周囲温度などの要因による温度変動を制御して、変動幅の少ない一定の目標洗浄水温度に近づけることができる。その結果、洗浄水の温度を、高い除菌効果が得られる80℃以上の温度に維持できる。
また、図6に示すように、本実施の形態では、ヒータ8の電源の入り/切り時間を第1の設定時間と第2の設定時間の2種類設定している。
第1の設定時間は、制御部9が電源電圧や周囲温度などが通常の条件で目標洗浄水温度82℃でほぼ安定するように制御できる時間設定である。つまり、通常、高温で洗浄水の温度を維持する場合、昇温速度(ヒータ8の発熱量)と洗浄槽2からの放熱速度とのバランスで、洗浄水の温度が決まる。そこで、昇温時間が短い場合、図6に示すランクAのように、他のランクBからDよりも、電源切りに対する電源入りの時間比率を低く設定している。逆に、昇温時間が長い場合、図6に示すランクDのように、他のランクAからCよりも、電源切りに対する電源入りの時間比率を高く設定している。これにより、電源電圧や周囲温度の変動に関わらず、図3に示すように、制御部9は、洗浄水の温度を目標洗浄水温度近傍に維持することができる。
しかしながら、いかなる場合においても、洗浄水の温度を完全に、例えば82℃の一定温度に維持することは困難である。そのため、変動する電源電圧や周囲温度などの条件によっては、洗浄水の温度が目標洗浄水温度から徐々に外れてしまう場合がある。
そこで、本実施の形態の洗浄機では、図5に示すように、ステップS9からステップS16からなる、さらに詳細なヒータ制御を実行する。
以下に、さらに詳細なヒータ制御の動作および作用について、図5を用いて説明する。
図5に示すように、ヒータ制御を開始後(ステップS8)、制御部9は、サーミスタ10が検知したサーミスタの検知温度TSが第4の所定温度T4以上か否かを判断する(ステップS9)。なお、第4の所定温度T4は、昇温時間のランクごとに設定した第1の所定温度T1より、例えば2℃高く設定される。
このとき、サーミスタの検知温度TSが第4の所定温度T4未満の場合(ステップS9のNo)、制御部9は、サーミスタの検知温度TSが、昇温時間のランクごとに設定した第1の所定温度T1より、例えば1℃高く設定した第2の所定温度T2以上か否かを判断する(ステップS11)。
このとき、サーミスタの検知温度TSが、第2の所定温度T2以上の場合(ステップS11のYes)、洗浄水の温度がより上昇しやすい条件になっていると判断する。この場合、制御部9は、図6に示す第1の設定時間のヒータ8の電源入り/切り時間よりも、図6に示す電源入りの時間比率を低く設定した、図6に示す第2の設定時間のヒータ8の電源入り/切り時間に変更して運転する(ステップS12)。これにより、洗浄水の温度の上昇を抑制して、第1の所定温度T1(目標洗浄水温度82℃)近傍で洗浄水の温度を安定させて、食器類を洗浄することができる。
つぎに、制御部9は、サーミスタの検知温度TSが、第2の所定温度T2未満の場合(ステップS11のNo)および第2の設定時間に変更した後、サーミスタの検知温度TSが、昇温時間のランクごとに設定した第1の所定温度T1より、例えば1度低く設定した第3の所定温度T3を超えたか否かを判断する(ステップS13)。
このとき、サーミスタの検知温度TSが、第3の所定温度T3を超えた場合(ステップS13のYes)、制御部9は、図6に示す第1の設定時間にヒータ制御を変更して運転する(ステップS14)。
つぎに、制御部9が第1の設定時間でヒータ制御を行っている最中に(ステップS14)および、サーミスタの検知温度TSが、第3の所定温度T3以下の場合(ステップS13のNo)、サーミスタ10の検知温度TSが、第1の所定温度T1より、例えば1度低く設定した第3の所定温度T3以下か否かを判断する(ステップS15)。
このとき、サーミスタの検知温度TSが、第3の所定温度T3以下の場合(ステップS15のYes)、制御部9は、洗浄水温度がより低下しやすい条件になっていると判断する。そして、制御部9は、ヒータ8の電源入りを一旦連続(電源切り時間をゼロ)として洗浄水を加熱する(ステップS16)、これにより、洗浄水の温度を、第1の所定温度T1に近づける。
つぎに、ヒータ制御による洗浄水の加熱が、所定時間行われたか否かを判断する(ステップS17)。所定時間が経過した場合(ステップS17のYes)、図4に示すステップS18以降を実行する。
そして、所定時間が経過していない場合(ステップS17のNo)、ステップS9に戻り、詳細なヒータ制御を繰り返し実行する。
なお、図5に示すヒータ制御を所定時間繰り返している期間において、第2の設定時間でヒータ制御を行っている間(ステップS12)に、サーミスタ10が第2の所定温度T2より高い第4の所定温度T4以上を検知した場合(ステップS9のYes)、制御部9は、洗浄水温度がさらに上昇しやすい条件になっていると判断する。その場合、ヒータ8の電源切りを一旦連続(電源入り時間をゼロ)として洗浄水の温度を低下させる(ステップS10)。これにより、洗浄水の温度を、第1の所定温度T1の目標洗浄水温度(例えば、82℃)に近づける。
その後、洗浄水の温度が、第1の所定温度T1近傍に回復すれば(ステップS11)、ステップS13を実行し、例えば第1の設定時間のヒータ制御に戻す(ステップS14)。
上記のヒータ制御により、緩やかに洗浄水の温度を目標洗浄水温度(例えば、82℃)に戻すことが可能となる。その結果、洗浄水の温度を、温度の振れ幅が小さい状態で第1の所定温度T1近傍に維持できる。その結果、より省エネルギ性能に優れた洗浄機を実現できる。
なお、本実施の形態で説明したヒータ制御における目標洗浄水温度、サーミスタ10の設定温度(第1の所定温度T1、第2の所定温度T2、第3の所定温度T3、第4の所定温度T4)や設定時間は、上記の設定値に限られない。例えばヒータ8の発熱容量や洗浄槽2から周囲の空気への断熱の程度を考慮して、機器の種類ごとに設定してもよいことは、いうまでもない。
また、本実施の形態では、4つのランクおよび、2つに設定した第1の設定時間や第2の設定時間などを例に説明したが、これに限られない。例えば、所望の制御精度に応じて、ランク数や設定時間の数を任意に設定してもよいことはいうまでもない。
また、本実施の形態では、加熱すすぎステップにおけるヒータ制御について、詳述したが、洗いステップにおいても、同様のヒータ制御をすることができることはいうまでもない。これにより、同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、洗浄機として、食器洗い機を例に説明したが、これに限られない。例えば、手術に用いられる鉗子などの医療用器具の洗浄装置に用いてもよい。これにより、高い除菌効果が要望される医療用器具を、80℃以上の洗浄水で洗浄することができる。
上述したように、本実施の形態によれば、洗浄水の温度を高温で一定時間維持する場合に、洗浄水の温度の振れ幅を小さく抑えて洗浄水の温めすぎを抑えることができる。その結果、より省エネルギで、洗浄水を高温で安定的に維持可能な洗浄機を実現できる。
また、従来の洗浄機のように、洗浄水の温度の振れ幅が大きい場合、80℃以上の高温で維持して洗浄する洗浄水の最高温度が85℃と高くなる。そのため、洗浄機1に使用している材料や部品に対する熱的なダメージが多くなる。そこで、本実施の形態では、電源電圧や周囲温度が変動しても洗浄水の温度を詳細にヒータ制御することにより、高温で維持する洗浄水の温度の最高温度を85℃から82℃に低くできる。その結果、洗浄機1を構成する材料や部品に対するダメージを軽減して、より信頼性に優れた洗浄機を実現できる。
以上で説明したように、本発明の洗浄機によれば、被洗浄物を収納する洗浄槽と、洗浄槽内で洗浄水により被洗浄物を洗浄する洗浄装置と、洗浄水を加熱するヒータと、洗浄槽の外底面に配設され、洗浄水の温度を検知する温度検知部と、洗いステップ、すすぎステップ、加熱すすぎステップ、乾燥ステップの一連の洗浄運転を制御する制御部とを備える。制御部は、洗いステップまたは加熱すすぎステップの少なくともいずれかにおいて、温度検知部が第1の所定温度を検出すると、所定時間が経過するまで、予め設定された設定時間に基づいてヒータの電源入りと電源切りを繰り返すヒータ制御を行う構成を有する。
これにより、高温維持中における洗浄水の温度の振れ幅を小さく抑えて洗浄水の温めすぎを抑えることができる。その結果、洗浄水を高温で安定的に維持可能な、より省エネルギ性能に優れた洗浄機を実現できる。
また、本発明の洗浄機によれば、制御部は、洗浄水の加熱中に、温度検知部の予め決められた第1の昇温温度に到達した時点から、第2の昇温温度に到達した時点までの時間を計測し、計測した結果に基づいて、ヒータ制御を開始してもよい。
また、本発明の洗浄機によれば、制御部は、洗浄水の加熱中に、温度検知部の予め決められた第1の昇温温度に到達した時点から、第2の昇温温度に到達した時点までの時間を計測し、計測した結果に基づいて、ヒータ制御の電源入りと電源切りの設定時間を変更してもよい。
これらにより、電源電圧や周囲温度などが変動しても、高温維持中の実際の洗浄水の温度が所望の温度よりずれることを抑制できる。その結果、より一定の洗浄水の温度で被洗浄物を洗浄できる。
また、本発明の洗浄機によれば、制御部は、ヒータ制御を行っている間に、温度検知部が第1の所定温度より一定の温度以上、外れたことを検出すると、第1の所定温度に近づくようにヒータ制御の電源入りと電源切りの設定時間を変更してもよい。
これにより、電源電圧や周囲温度などが変動しても、高温維持中の実際の洗浄水の温度が所望の温度よりずれることを、より確実に抑制できる。
本発明の洗浄機は、洗浄水の加熱温度の振れ幅を小さく抑えることができる。そのため、洗浄水の温めすぎを抑えて、より省エネルギで洗浄水を高温で安定的に維持して食器類を洗浄することが要望される食器洗い機などの分野に有用である。
1 洗浄機
2 洗浄槽
3 排水口
4 洗浄モータ
5 洗浄ポンプ
6 洗浄ノズル
7 食器類
8 ヒータ
9 制御部
10 サーミスタ(温度検知部)
11 食器かご
12 蓋
13 排水ポンプ
14 排水ホース
15 給水ホース
16 水位検知部
17 給水弁
18 送風ファン
19 排気口