JPWO2014038397A1 - 立体視用光学系 - Google Patents
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Abstract
ゴーストを防止して鮮明な立体視用の画像を取得する。間隔をあけて並列に配列され物体側からの光を集光する2組の対物光学系(2)と、各該対物光学系(2)により集光された光をそれぞれ2回偏向して光学像を近接させる2つの平行四辺形プリズム(3)と、対物光学系(2)により集光された光束の結像位置に配置され、平行四辺形プリズム(3)により近接させられた2つの光学像を撮影する撮像素子(4)と、対物光学系(2)の瞳位置(D)から光軸方向に離れたいずれかの位置において、該対物光学系(2)の間隔方向の内側および外側の少なくとも一側の光束の一部を遮蔽する絞り部材(5a,5b)とを備える立体視用光学系(1)を提供する。
Description
本発明は、立体視用光学系に関するものである。
従来、2つの対物光学系によって形成した左右の2つの光学像を1つの撮像素子に結像させる立体視用光学系が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この立体視用光学系は、左右2つの対物光学系により集光された光をそれぞれ平行四辺形プリズムによって2回偏向させることで光軸を近接させ、単一のCCDに2つの光学像を結像させるようになっている。
しかしながら、特許文献1の立体視用光学系は、平行四辺形プリズムに入射する光の位置および角度によっては、平行四辺形プリズム内において2回より多く偏向されたり、1回も偏向されずにそのままCCDに入射したりして実際の光学像とは異なる像(ゴースト)が形成される不都合がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、ゴーストを防止して鮮明な立体視用の画像を取得することができる立体視用光学系を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明の一態様は、間隔をあけて並列に配列され物体側からの光を集光する2組の対物光学系と、各該対物光学系により集光された光をそれぞれ2回偏向して光学像を近接させる2つの平行四辺形プリズムと、前記対物光学系により集光された光束の結像位置に配置され、平行四辺形プリズムにより近接させられた2つの光学像を撮影する撮像素子と、前記対物光学系の瞳位置から光軸方向に離れたいずれかの位置において、該対物光学系の間隔方向の内側および外側の少なくとも一側の光束の一部を遮蔽する絞り部材とを備える立体視用光学系を提供する。
本発明の一態様は、間隔をあけて並列に配列され物体側からの光を集光する2組の対物光学系と、各該対物光学系により集光された光をそれぞれ2回偏向して光学像を近接させる2つの平行四辺形プリズムと、前記対物光学系により集光された光束の結像位置に配置され、平行四辺形プリズムにより近接させられた2つの光学像を撮影する撮像素子と、前記対物光学系の瞳位置から光軸方向に離れたいずれかの位置において、該対物光学系の間隔方向の内側および外側の少なくとも一側の光束の一部を遮蔽する絞り部材とを備える立体視用光学系を提供する。
本態様によれば、間隔をあけて並列に対物光学系によって物体側からの光が集光されることにより、撮像素子には視差を有する2つの光学像が結像されるので、これら画像を左右の目で別個に観察することにより、物体を立体視することができる。2つの対物光学系により集光された光は、各対物光学系の後段に配置された平行四辺形プリズムによって2回偏向されて、光軸が近接させられた状態で撮像素子に入射されることにより、小さい撮像素子により2つの画像を同時に取得して装置のコンパクト化を図ることができる。
この場合において、対物光学系の瞳位置から光軸方向に離れたいずれかの位置に配置された絞り部材によって、対物光学系の間隔方向の内側または外側の少なくとも一側光束の一部が遮蔽されるので、平行四辺形プリズム内において2回以外の反射回数で撮像素子に入射される光を低減し、ゴーストの発生を軽減することができる。これにより、鮮明な立体視用の画像を取得することができる。
上記態様においては、前記絞り部材が、半画角25°以上の角度から入射する光を遮蔽してもよい。
このようにすることで、半画角25°程度の画角の画像を得ることができ、それ以上の角度から入射する光を遮蔽して、ゴーストの発生を軽減することができる。
このようにすることで、半画角25°程度の画角の画像を得ることができ、それ以上の角度から入射する光を遮蔽して、ゴーストの発生を軽減することができる。
上記態様においては、前記絞り部材が、該対物光学系の間隔方向の内側に配置され、以下の条件式を満足することが好ましい。
L0−Ihy−W>Z0×sinθ
ここで、L0は前記平行四辺形プリズムによる光束の折り曲げ距離、Ihyは前記撮像素子の撮像面における像高、Wは前記絞り部材における光軸から開口縁までの開口幅、Z0は前記絞り部材から前記撮像面までの光軸方向の距離、θは前記瞳位置と前記撮像面における前記光学像の前記像高とを結ぶ線と光軸とのなす角度である。
L0−Ihy−W>Z0×sinθ
ここで、L0は前記平行四辺形プリズムによる光束の折り曲げ距離、Ihyは前記撮像素子の撮像面における像高、Wは前記絞り部材における光軸から開口縁までの開口幅、Z0は前記絞り部材から前記撮像面までの光軸方向の距離、θは前記瞳位置と前記撮像面における前記光学像の前記像高とを結ぶ線と光軸とのなす角度である。
このようにすることで、対物光学系から入射した光が平行四辺形プリズム内において1回も反射することなく撮像素子に到達することを防止してゴーストの発生を軽減することができる。
上記態様においては、前記絞り部材が、該対物光学系の間隔方向の外側に配置され、以下の条件式を満足することが好ましい。
W<D0×sinα
ここで、Wは前記絞り部材における光軸から開口縁までの開口幅、D0は前記瞳位置から前記絞り部材までの光軸方向の距離、αは前記平行四辺形プリズムの前記撮像素子に対向する面における前記間隔方向の外側の角から前記平行四辺形プリズム内で2回偏向されて前記瞳位置を通過する光束と光軸とのなす角度である。
W<D0×sinα
ここで、Wは前記絞り部材における光軸から開口縁までの開口幅、D0は前記瞳位置から前記絞り部材までの光軸方向の距離、αは前記平行四辺形プリズムの前記撮像素子に対向する面における前記間隔方向の外側の角から前記平行四辺形プリズム内で2回偏向されて前記瞳位置を通過する光束と光軸とのなす角度である。
このようにすることで、対物光学系から入射した光が平行四辺形プリズム内において3回以上反射して撮像素子に到達することを防止してゴーストの発生を軽減することができる。
上記態様においては、前記撮像素子の略中央において相互に近接する2つの前記平行四辺形プリズムの端縁を、前記撮像素子の撮像面に対して被覆する遮光部材を備えていてもよい。
このようにすることで、平行四辺形プリズムの端縁において発生したフレア光を遮光部材によって遮り、撮像素子の撮像面に入射することを防止できる。
このようにすることで、平行四辺形プリズムの端縁において発生したフレア光を遮光部材によって遮り、撮像素子の撮像面に入射することを防止できる。
上記態様においては、前記遮光部材が、前記撮像素子の撮像面を被覆するように接着される透明な材質からなるプレートの表面に、光を吸収する材質からなる塗料を蒸着して構成されていてもよい。
このようにすることで、透明なプレートに塗料を蒸着するだけで遮光部材を構成でき、また、このように構成された遮光部材は平行四辺形プリズムに接着することができて、特別な支持部材を不要とすることができる。
このようにすることで、透明なプレートに塗料を蒸着するだけで遮光部材を構成でき、また、このように構成された遮光部材は平行四辺形プリズムに接着することができて、特別な支持部材を不要とすることができる。
本発明によれば、ゴーストを防止して鮮明な立体視用の画像を取得することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る立体視用光学系1について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る立体視用光学系1は、図1に示されるように、間隔をあけて並列に配列される2つの対物光学系2と、該対物光学系2の後段に配置される2つの平行四辺形プリズム3と、該平行四辺形プリズム3の後段に配置される1つの撮像素子4と、絞り部材5a,5bとを備えている。
本実施形態に係る立体視用光学系1は、図1に示されるように、間隔をあけて並列に配列される2つの対物光学系2と、該対物光学系2の後段に配置される2つの平行四辺形プリズム3と、該平行四辺形プリズム3の後段に配置される1つの撮像素子4と、絞り部材5a,5bとを備えている。
対物光学系2は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1群6と、正の屈折力を有する第2群7とを備えている。対物光学系2により集光された光束は、第1群6によって細径にされた後に拡がり、第2群7によって再度集光されてその焦点位置に結像されるようになっている。第2群7の焦点位置は、後述する撮像素子4の撮像面4aに一致させられている。
平行四辺形プリズム3は、対物光学系2の第2群7から出射された光を入射させるように対物光学系2の光軸(入射光軸)Aに直交して配置される第1面3aと、該第1面3aから内部に入射した光を偏向させるように対物光学系2の光軸Aに対して45°の角度をなして配置される第2面3bと、該第2面3bに平行に配置される第3面3cと、第1面3aと平行に配置される第4面3dとを備えている。入射光軸Aに沿って第1面3aから平行四辺形プリズム3の内部に入射した光は、第2面3bと第3面3cにおいて2回偏向された後、入射光軸Aに平行な出射光軸Bに沿って第4面3dから後段の撮像素子4に向けて出射されるようになっている。
このとき、2つの平行四辺形プリズム3を入射光軸Aの間隔よりも出射光軸Bの間隔が狭くなるように配置することにより、2つの対物光学系2により集光されて撮像素子4の撮像面4aに結像される光学像を相互に近接させることができ、2つの光学像を同時に取得する撮像素子4の撮像面4aの大きさを小さくすることができる。
撮像素子4は、例えば、CCDであって、図1および図2に示されるように、撮像面4a上の2箇所の受光領域4b,4cに、各対物光学系2により集光された2つの光学像が並んで結像されるようになっている。
本実施形態においては、対物光学系2の第2群7と平行四辺形プリズム3の第1面3aとの間に絞り部材5a,5bが配置されている。
絞り部材5a,5bは、間隔をあけて配列された2つの対物光学系2の間隔方向の内側と外側から、光軸Aに向かって開口縁Cを突出させて配置されている。
絞り部材5a,5bは、間隔をあけて配列された2つの対物光学系2の間隔方向の内側と外側から、光軸Aに向かって開口縁Cを突出させて配置されている。
間隔方向の内側に配置された絞り部材5a,5bは、図3に示されるように、以下の条件式(1)を満たす位置に配置されている。
すなわち、
L0−Ihy−W>Z0×sinθ (1)
ここで、L0は平行四辺形プリズム3による光束の折り曲げ距離、Ihyは撮像素子4の撮像面4aにおける光学像の像高、Wは絞り部材5aにおける光軸Aから開口縁Cまでの開口幅、Z0は絞り部材5aから撮像面4aまでの光軸A方向の距離、θは瞳位置Dと撮像面4aにおける光学像の像高とを結ぶ線と光軸Aとのなす角度である。
すなわち、
L0−Ihy−W>Z0×sinθ (1)
ここで、L0は平行四辺形プリズム3による光束の折り曲げ距離、Ihyは撮像素子4の撮像面4aにおける光学像の像高、Wは絞り部材5aにおける光軸Aから開口縁Cまでの開口幅、Z0は絞り部材5aから撮像面4aまでの光軸A方向の距離、θは瞳位置Dと撮像面4aにおける光学像の像高とを結ぶ線と光軸Aとのなす角度である。
条件式(1)を満たすように、平行四辺形プリズム3に入射する光を、対物光学系2の間隔方向の内側において制限することで、対物光学系2から射出され、平行四辺形プリズム3の第1面3aに入射した光が、第2面3bおよび第3面3cを経ることなく、直接第4面3dから平行四辺形プリズム3外に射出されることを防止することができる。
また、間隔方向の外側に配置された絞り部材5bは、図4に示されるように、以下の条件式(2)を満たす位置に配置されている。
すなわち、
W<D0×sinα (2)
ここで、Wは絞り部材5bにおける光軸Aから開口縁Cまでの開口幅、D0は瞳位置Dから絞り部材5bまでの光軸方向の距離、αは平行四辺形プリズム3の第4面3dにおける間隔方向の外側の角から平行四辺形プリズム3内で2回偏向されて瞳位置Dを通過する光束と光軸Aとのなす角度である。
すなわち、
W<D0×sinα (2)
ここで、Wは絞り部材5bにおける光軸Aから開口縁Cまでの開口幅、D0は瞳位置Dから絞り部材5bまでの光軸方向の距離、αは平行四辺形プリズム3の第4面3dにおける間隔方向の外側の角から平行四辺形プリズム3内で2回偏向されて瞳位置Dを通過する光束と光軸Aとのなす角度である。
条件式(2)を満たすように、平行四辺形プリズム3に入射する光を、対物光学系2の間隔方向の外側において制限することにより、対物光学系2から射出され、平行四辺形プリズム3の第1面3aに入射した光が、第2面3bと第3面3cにおいてそれぞれ1回ずつ反射されて第4面3dから平行四辺形プリズム3外に射出されるようにすることができる。
すなわち、本実施形態に係る立体視用光学系1によれば、平行四辺形プリズム3に入射した光は、平行四辺形プリズム3内において2回反射されたものだけを撮像素子4に入射させることができ、2回以外の反射回数で撮像素子4に入射する光学像(ゴースト)の発生を確実に防止することができる。また、対物光学系2からの光が入射する平行四辺形プリズム3の第1面3aの直前に絞り部材5a,5bを配置したので、ゴーストの発生をより確実に防止することができる。
本実施形態に係る立体視用光学系1においては、対物光学系2の光軸Aの間隔方向の内側および外側の両方に絞り部材5a,5bを配置した。これにより、図3に示されるように、平行四辺形プリズム3内で1回も反射せずに撮像素子4に入射して形成されるゴースト(無反射のゴースト)も、図4に示されるように、平行四辺形プリズム3内で3回以上反射した後に撮像素子4に入射して形成されるゴースト(3回以上反射のゴースト)も、両方とも防止することができる。
これに代えて、内側または外側のいずれか一方のみに絞り部材5a,5bを配置してもよい。これにより上記いずれかのゴーストの発生を防止できる効果がある。
さらに、条件式(2)におけるαを、平行四辺形プリズム3の第1面3aにおける間隔方向の内側の角から平行四辺形プリズム3内で1回偏向されて瞳位置Dを通過する光束と光軸Aとのなす角度に設定することにしてもよい。
さらに、条件式(2)におけるαを、平行四辺形プリズム3の第1面3aにおける間隔方向の内側の角から平行四辺形プリズム3内で1回偏向されて瞳位置Dを通過する光束と光軸Aとのなす角度に設定することにしてもよい。
このようにすることで、平行四辺形プリズム3の第1面3aから入射した光が、第2面3bにおいて反射して、再度第1面3aの内側で反射し、その後第3面3cにおいて反射した後に撮像素子4に入射されることにより発生するゴースト(3回反射の場合のゴースト)を防止することができる。
本実施形態においては、絞り部材5a,5bを対物光学系2と平行四辺形プリズム3との間に配置することとしたが、これに代えて、図5に示されるように、対物光学系2の物体側に配置してもよい。この場合には、対物光学系2の間隔方向の外側に絞り部材5aを配置することで、無反射のゴーストを防止することができ、対物光学系2の間隔方向の内側に絞り部材5bを配置することで、3回以上反射のゴーストを防止することができる。
絞り部材5a,5bの位置は、上述した位置に限定されるものではなく、対物光学系2の瞳位置Dから光軸A方向に離れたいずれかの位置に配置すればよい。この場合に、瞳位置Dから離れて物体位置あるいは結像位置に近づくほど光束の断面形状が光学像の形状に近接するので、その位置に絞り部材5a,5bを配置した方が、必要な光を遮蔽せずに済み、撮像範囲の周辺光量を確保することができるので好ましい。
また、図6および図7に示されるように、撮像素子4に対向する平行四辺形プリズム3の第4面3dにおける対物光学系2の間隔方向の内側の角部Eと撮像素子4との間を遮蔽するように被覆する遮光部材8を配置してもよい。平行四辺形プリズム3内を伝播してきた光が上記角部Eに入射すると、予期しない方向に反射するフレア光となるので、遮光部材8によって角部Eを覆うことで、フレア光が撮像素子4に入射されることを防止することができる。
遮光部材8としては、撮像素子4の撮像面4aを覆う透明な材質からなるプレート8aに光を吸収する塗料8bを蒸着したものを採用することが好ましい。これにより、遮光部材8を取り付けた撮像素子4と平行四辺形プリズム3の第4面3dとを接着等により固定することが可能となり、特別な固定部材を不要とすることができる。
1 立体視用光学系
2 対物光学系
3 平行四辺形プリズム
4 撮像素子
4a 撮像面
5a,5b 絞り部材
8 遮光部材
8a プレート
8b 塗料
A 光軸
C 開口縁
D 瞳位置
E 角部(端縁)
2 対物光学系
3 平行四辺形プリズム
4 撮像素子
4a 撮像面
5a,5b 絞り部材
8 遮光部材
8a プレート
8b 塗料
A 光軸
C 開口縁
D 瞳位置
E 角部(端縁)
上記目的を達成するため、本発明は以下の手段を提供する。
本発明の一態様は、間隔をあけて並列に配列され物体側からの光を集光する2組の対物光学系と、各該対物光学系により集光された光をそれぞれ2回偏向して光学像を近接させる2つの平行四辺形プリズムと、前記対物光学系により集光された光束の結像位置に配置され、平行四辺形プリズムにより近接させられた2つの光学像を撮影する撮像素子と、前記対物光学系の瞳位置から光軸方向に離れたいずれかの位置において、該対物光学系の間隔方向の内側および外側の少なくとも一側の光束の一部を遮蔽する絞り部材とを備え、前記絞り部材が、該対物光学系の間隔方向の内側に配置され、以下の条件式を満足する立体視用光学系を提供する。
L0−Ihy−W>Z0×sinθ
ここで、L0は前記平行四辺形プリズムによる光束の折り曲げ距離、Ihyは前記撮像素子の撮像面における像高、Wは前記絞り部材における光軸から開口縁までの開口幅、Z0は前記絞り部材から前記撮像面までの光軸方向の距離、θは前記瞳位置と前記撮像面における前記光学像の前記像高とを結ぶ線と光軸とのなす角度である。
本発明の一態様は、間隔をあけて並列に配列され物体側からの光を集光する2組の対物光学系と、各該対物光学系により集光された光をそれぞれ2回偏向して光学像を近接させる2つの平行四辺形プリズムと、前記対物光学系により集光された光束の結像位置に配置され、平行四辺形プリズムにより近接させられた2つの光学像を撮影する撮像素子と、前記対物光学系の瞳位置から光軸方向に離れたいずれかの位置において、該対物光学系の間隔方向の内側および外側の少なくとも一側の光束の一部を遮蔽する絞り部材とを備え、前記絞り部材が、該対物光学系の間隔方向の内側に配置され、以下の条件式を満足する立体視用光学系を提供する。
L0−Ihy−W>Z0×sinθ
ここで、L0は前記平行四辺形プリズムによる光束の折り曲げ距離、Ihyは前記撮像素子の撮像面における像高、Wは前記絞り部材における光軸から開口縁までの開口幅、Z0は前記絞り部材から前記撮像面までの光軸方向の距離、θは前記瞳位置と前記撮像面における前記光学像の前記像高とを結ぶ線と光軸とのなす角度である。
この場合において、対物光学系の瞳位置から光軸方向に離れたいずれかの位置に配置された絞り部材によって、対物光学系の間隔方向の内側または外側の少なくとも一側光束の一部が遮蔽されるので、平行四辺形プリズム内において2回以外の反射回数で撮像素子に入射される光を低減し、ゴーストの発生を軽減することができる。また、対物光学系から入射した光が平行四辺形プリズム内において1回も反射することなく撮像素子に到達することを防止してゴーストの発生を軽減することができる。これにより、鮮明な立体視用の画像を取得することができる。
上記目的を達成するため、本発明は以下の手段を提供する。
本発明の一態様は、間隔をあけて並列に配列され物体側からの光を集光する2組の対物光学系と、各該対物光学系により集光された光をそれぞれ2回偏向して光学像を近接させる2つの平行四辺形プリズムと、前記対物光学系により集光された光束の結像位置に配置され、平行四辺形プリズムにより近接させられた2つの光学像を撮影する撮像素子と、前記対物光学系の瞳位置から光軸方向に離れたいずれかの位置において、該対物光学系の間隔方向の内側の光束の一部を遮蔽する絞り部材とを備え、前記絞り部材が、以下の条件式を満足し、前記2組の対物光学系の一方の対物光学系を通って前記撮像素子における前記一方の対物光学系に対応する1つの受光領域に到達する光線の内、前記平行四辺形プリズム内で1回も反射されることなく前記1つの受光領域に到達する光線を遮光する立体視用光学系を提供する。
L0−Ihy−W>Z0×tanθ
ここで、L0は前記平行四辺形プリズムによる光束の折り曲げ距離、Ihyは前記撮像素子の撮像面における像高、Wは前記絞り部材における光軸から開口縁までの開口幅、Z0は前記絞り部材から前記撮像面までの光軸方向の距離、θは前記瞳位置と前記撮像面における前記光学像の前記像高とを結ぶ線と光軸とのなす角度である。
本発明の一態様は、間隔をあけて並列に配列され物体側からの光を集光する2組の対物光学系と、各該対物光学系により集光された光をそれぞれ2回偏向して光学像を近接させる2つの平行四辺形プリズムと、前記対物光学系により集光された光束の結像位置に配置され、平行四辺形プリズムにより近接させられた2つの光学像を撮影する撮像素子と、前記対物光学系の瞳位置から光軸方向に離れたいずれかの位置において、該対物光学系の間隔方向の内側の光束の一部を遮蔽する絞り部材とを備え、前記絞り部材が、以下の条件式を満足し、前記2組の対物光学系の一方の対物光学系を通って前記撮像素子における前記一方の対物光学系に対応する1つの受光領域に到達する光線の内、前記平行四辺形プリズム内で1回も反射されることなく前記1つの受光領域に到達する光線を遮光する立体視用光学系を提供する。
L0−Ihy−W>Z0×tanθ
ここで、L0は前記平行四辺形プリズムによる光束の折り曲げ距離、Ihyは前記撮像素子の撮像面における像高、Wは前記絞り部材における光軸から開口縁までの開口幅、Z0は前記絞り部材から前記撮像面までの光軸方向の距離、θは前記瞳位置と前記撮像面における前記光学像の前記像高とを結ぶ線と光軸とのなす角度である。
上記態様においては、前記対物光学系の間隔方向の外側に配置される絞り部材を備え、以下の条件式を満足することが好ましい。
W<D0×sinα
ここで、Wは前記絞り部材における光軸から開口縁までの開口幅、D0は前記瞳位置から前記絞り部材までの光軸方向の距離、αは前記平行四辺形プリズムの前記撮像素子に対向する面における前記間隔方向の外側の角から前記平行四辺形プリズム内で2回偏向されて前記瞳位置を通過する光束と光軸とのなす角度である。
W<D0×sinα
ここで、Wは前記絞り部材における光軸から開口縁までの開口幅、D0は前記瞳位置から前記絞り部材までの光軸方向の距離、αは前記平行四辺形プリズムの前記撮像素子に対向する面における前記間隔方向の外側の角から前記平行四辺形プリズム内で2回偏向されて前記瞳位置を通過する光束と光軸とのなす角度である。
間隔方向の内側に配置された絞り部材5aは、図3に示されるように、以下の条件式(1)を満たす位置に配置されている。
すなわち、
L0−Ihy−W>Z0×tanθ (1)
ここで、L0は平行四辺形プリズム3による光束の折り曲げ距離、Ihyは撮像素子4の撮像面4aにおける光学像の像高、Wは絞り部材5aにおける光軸Aから開口縁Cまでの開口幅、Z0は絞り部材5aから撮像面4aまでの光軸A方向の距離、θは瞳位置Dと撮像面4aにおける光学像の像高とを結ぶ線と光軸Aとのなす角度である。
すなわち、
L0−Ihy−W>Z0×tanθ (1)
ここで、L0は平行四辺形プリズム3による光束の折り曲げ距離、Ihyは撮像素子4の撮像面4aにおける光学像の像高、Wは絞り部材5aにおける光軸Aから開口縁Cまでの開口幅、Z0は絞り部材5aから撮像面4aまでの光軸A方向の距離、θは瞳位置Dと撮像面4aにおける光学像の像高とを結ぶ線と光軸Aとのなす角度である。
Claims (6)
- 間隔をあけて並列に配列され物体側からの光を集光する2組の対物光学系と、
各該対物光学系により集光された光をそれぞれ2回偏向して光学像を近接させる2つの平行四辺形プリズムと、
前記対物光学系により集光された光束の結像位置に配置され、平行四辺形プリズムにより近接させられた2つの光学像を撮影する撮像素子と、
前記対物光学系の瞳位置から光軸方向に離れたいずれかの位置において、該対物光学系の間隔方向の内側および外側の少なくとも一側の光束の一部を遮蔽する絞り部材とを備える立体視用光学系。 - 前記絞り部材が、半画角25°以上の角度から入射する光を遮蔽する請求項1に記載の立体視用光学系。
- 前記絞り部材が、該対物光学系の間隔方向の内側に配置され、以下の条件式を満足する請求項1または請求項2に記載の立体視用光学系。
L0−Ihy−W>Z0×sinθ
ここで、L0は前記平行四辺形プリズムによる光束の折り曲げ距離、
Ihyは前記撮像素子の撮像面における像高、
Wは前記絞り部材における光軸から開口縁までの開口幅、
Z0は前記絞り部材から前記撮像面までの光軸方向の距離、
θは前記瞳位置と前記撮像面における前記光学像の前記像高とを結ぶ線と光軸とのなす角度
である。 - 前記絞り部材が、該対物光学系の間隔方向の外側に配置され、以下の条件式を満足する請求項1または請求項2に記載の立体視用光学系。
W<D0×sinα
ここで、Wは前記絞り部材における光軸から開口縁までの開口幅、
D0は前記瞳位置から前記絞り部材までの光軸方向の距離、
αは前記平行四辺形プリズムの前記撮像素子に対向する面における前記間隔方向の外側の角から前記平行四辺形プリズム内で2回偏向されて前記瞳位置を通過する光束と光軸とのなす角度
である。 - 前記撮像素子の略中央において相互に近接する2つの前記平行四辺形プリズムの端縁を、前記撮像素子の撮像面に対して被覆する遮光部材を備える請求項1から請求項4のいずれかに記載の立体視用光学系。
- 前記遮光部材が、前記撮像素子の撮像面を被覆するように接着される透明な材質からなるプレートの表面に、光を吸収する材質からなる塗料を蒸着して構成されている請求項5に記載の立体視用光学系。
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