JP2008070629A - 光検出装置、カメラ、焦点検出装置および光学特性測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】結像光学系の射出瞳の異なる部分を通過した光束による一対の光像のズレを精度よく検出する。
【解決手段】複数のマイクロレンズ1を配列したマイクロレンズアレイ2と、各マイクロレンズ1に対して複数の受光部3を配置し、結像光学系5により結像された像をマイクロレンズアレイを介して受光する受光部アレイ11とを備えた光検出装置において、結像光学系の開放F値に基づいてマイクロレンズの有効径Amを決定する。
【選択図】図6
【解決手段】複数のマイクロレンズ1を配列したマイクロレンズアレイ2と、各マイクロレンズ1に対して複数の受光部3を配置し、結像光学系5により結像された像をマイクロレンズアレイを介して受光する受光部アレイ11とを備えた光検出装置において、結像光学系の開放F値に基づいてマイクロレンズの有効径Amを決定する。
【選択図】図6
Description
本発明は、結像光学系の瞳の一対の領域を通過した光束による一対の光像のズレに関する量を検出する光検出装置、カメラ、焦点検出装置および光学特性測定装置に関する。
瞳分割像ズレ検出方式の原理を用いた結像光学系の焦点検出装置として、マイクロレンズアレイの背後に一対の受光部または二対の受光部を設けたものが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
この出願の発明に関連する先行技術文献としては次のものがある。
特開昭54−159259号公報
特開昭56−032126号公報
しかしながら、上述した焦点検出装置では、焦点検出精度を上げるためにマイクロレンズのピッチを細かくする必要があるが、マイクロレンズのピッチを細かくすると、光の波動性による回折の影響で結像光学系の射出瞳上の焦点検出に使う瞳部分(以下、部分瞳という)が広がり、焦点検出用光束が広がって光学系によるケラレが発生し、焦点検出精度が悪くなるという問題がある。
(1)請求項1の発明は、複数のマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイと、複数のマイクロレンズのそれぞれに対して複数の受光部を配置し、結像光学系により結像された像をマイクロレンズアレイを介して受光する受光部アレイとを備えた光検出装置であって、マイクロレンズアレイは、複数の有効径をもつマイクロレンズを含み、複数の有効径をもつマイクロレンズを介して受光部が受光した信号を、結像光学系の開放F値に応じて処理する処理手段を備える。
(2)請求項2の光検出装置のマイクロレンズアレイは、第1の有効径を有するマイクロレンズを複数配列した第1のマイクロレンズアレイと、第2の有効径を有するマイクロレンズを複数配列した第2のマイクロレンズアレイとを含み、第1マイクロレンズアレイの配列方向における前記複数のマイクロレンズの間隙の位置と、第2マイクロレンズアレイの配列方向における複数のマイクロレンズの間隙の位置とが一致しないように、第1および第2マイクロレンズアレイを配列するようにしたものである。
(3)請求項3の光検出装置は、各マイクロレンズの透過光を規制するマスクを備え、マイクロレンズの有効径はマスクの開口径である。
(4)請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光検出装置を備えた焦点検出装置である。
(5)請求項5の焦点検出装置は、マイクロレンズの有効径Amが84≧Am≧14(ミクロン)である。
(6)請求項6の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光検出装置を備えた光学特性測定装置である。
(7)請求項7の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光検出装置を備えたカメラである。
(2)請求項2の光検出装置のマイクロレンズアレイは、第1の有効径を有するマイクロレンズを複数配列した第1のマイクロレンズアレイと、第2の有効径を有するマイクロレンズを複数配列した第2のマイクロレンズアレイとを含み、第1マイクロレンズアレイの配列方向における前記複数のマイクロレンズの間隙の位置と、第2マイクロレンズアレイの配列方向における複数のマイクロレンズの間隙の位置とが一致しないように、第1および第2マイクロレンズアレイを配列するようにしたものである。
(3)請求項3の光検出装置は、各マイクロレンズの透過光を規制するマスクを備え、マイクロレンズの有効径はマスクの開口径である。
(4)請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光検出装置を備えた焦点検出装置である。
(5)請求項5の焦点検出装置は、マイクロレンズの有効径Amが84≧Am≧14(ミクロン)である。
(6)請求項6の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光検出装置を備えた光学特性測定装置である。
(7)請求項7の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光検出装置を備えたカメラである。
本発明によれば、結像光学系の射出瞳の異なる部分を通過した光束による一対の光像のズレを正確に検出することができる。
《発明の第1の実施の形態》
図1は、結像光学系の射出瞳の異なる部分(一対の領域で以下では部分瞳という)を通過した光束による一対の光像のズレを検出する一実施の形態の光検出装置の構成を示す。一実施の形態の光検出装置は、複数のマイクロレンズ1を二次元状に配列したマイクロレンズアレイ2と、マイクロレンズアレイ2の背後にあって各マイクロレンズ1ごとに複数の受光部3aを一次元状に配列した受光部アレイ3とを備える。これらの複数の受光部アレイ3は基板4上に形成されている。結像光学系(不図示)の射出瞳上の部分瞳を通過した複数の光束を、各マイクロレンズ1を介して受光部アレイ3の対応する受光部3aで受光する。これらの複数の受光部3aの出力に基づいて結像光学系の像ズレ検出、焦点検出、収差測定などを行うことができる。
図1は、結像光学系の射出瞳の異なる部分(一対の領域で以下では部分瞳という)を通過した光束による一対の光像のズレを検出する一実施の形態の光検出装置の構成を示す。一実施の形態の光検出装置は、複数のマイクロレンズ1を二次元状に配列したマイクロレンズアレイ2と、マイクロレンズアレイ2の背後にあって各マイクロレンズ1ごとに複数の受光部3aを一次元状に配列した受光部アレイ3とを備える。これらの複数の受光部アレイ3は基板4上に形成されている。結像光学系(不図示)の射出瞳上の部分瞳を通過した複数の光束を、各マイクロレンズ1を介して受光部アレイ3の対応する受光部3aで受光する。これらの複数の受光部3aの出力に基づいて結像光学系の像ズレ検出、焦点検出、収差測定などを行うことができる。
上述したように、焦点検出精度を上げるには像を検出するサンプリングピッチを細かくする必要があるが、像を検出するサンプリングピッチを細かくするとマイクロレンズ1の開口径も小さくしなければならない。マイクロレンズ1の開口径を小さくすると回折によるボケが発生し、焦点検出精度を低下させる。この点について以下に詳細に説明する。
図2は、受光部アレイ3上の点3bがマイクロレンズ1により結像光学系5の射出瞳5a上に共役関係を結んでいる状態を示す(簡単の為に単レンズで書いているのでレンズの径がそのまま射出瞳径になっているが、複数のレンズから構成される結像光学系では、射出瞳はそのレンズ構成と絞り部材の構成に応じて決まる)。また、図3は結像光学系の射出瞳5a上に逆投影された受光部アレイ3上の点3bの像6を射出瞳5aの正面から見た図である。マイクロレンズ1が無収差の場合、幾何光学的には点3bから出た光はマイクロレンズの作用で点6aに収束する。
しかし、マイクロレンズ1の開口径が小さくなると点3bから出た光による像は光の波動性による回折作用によって点像にならず、図3(b)に示す様な強度分布で広がりをもつ像となる。図2および図3(a)の破線の円6はその広がりを示すが、その広がりをF値に換算すると大きさFaの広がり(ボケ量)であり、角度にして1/Faラジアンの広がり(ボケ量)を持つ像6になる。
ここで、マイクロレンズ1の有効径(以下、単に径という)をAm[ミクロン]とした場合の、マイクロレンズ1の種々の径Am[ミクロン]に対する受光部アレイ3上の点3bの像6の広がり(ボケ量)をF値に換算したFaを求めると、
Fa≒0.8・Am ・・・(1)
となり、マイクロレンズ径Amに対するF値に換算したFaと角度に換算した1/Fa[ラジアン]とを表1に示す。
Fa≒0.8・Am ・・・(1)
となり、マイクロレンズ径Amに対するF値に換算したFaと角度に換算した1/Fa[ラジアン]とを表1に示す。
ところで、カメラの焦点検出対象となるレンズのF値は、F1.4〜F5.6の範囲のものが一般的である。そため、瞳分割方式の焦点検出をF5.6のレンズで可能にするには、F5.6相当の射出瞳の中に複数の焦点検出用の部分瞳を設定する必要がある。
図4は、マイクロレンズ1により受光部アレイ3の一対の受光部3c、3dを結像光学系の射出瞳5a上に投影した場合の一対の受光部の像6c、6d(以下、部分瞳とも称す)を示す。また、図5は結像光学系の射出瞳5a上に逆投影された一対の受光部像6c、6dを射出瞳5aの正面から見た図である。
射出瞳5aはF5.6相当(角度で1/5.6ラジアン相当)の広がり(大きさ)を有する。瞳分割型焦点検出ではこの射出瞳5aの中を2個の焦点検出用の部分瞳に分割しようとするものであり、幾何光学的に考えれば、部分瞳6c、6dの並び方向の広がりは射出瞳5の半分の、F値で11.2より狭い広がりにする必要がある。
ところで、焦点検出用の部分瞳が結像光学系の射出瞳の中に収まらない場合は、検出光束にケラレが発生することになり、焦点検出精度が低下するという問題が生じる。そこで、回折の影響を考慮すると、部分瞳6c、6dは図3で説明したようにボケが生じているので、検出光束にケラレが生じない為には、ボケを生じた部分瞳像が結像光学系の射出瞳の径を殆どはみ出さないようにすることが望ましい。
図5はその状況を説明するものであり、射出瞳5a上で幾何光学的に決まる部分瞳6c、6dの1点1点が回折によって破線の円8程度ぼける。そのため、検出に関わる部分瞳の広がりは、破線7a、7bで示すように広がったものになる。マイクロレンズの開口径が小さくなることで、回折による広がりだけでF値で11.2に迄広がれば、ケラレ無しの部分瞳を設けることが出来なくなる。いずれにしてもボケの量が大きくなると、ケラレをなくすには幾何光学的に定義される部分瞳の大きさを小さくしなければならず、検出の光量を確保できなくなる。
図5に示すように、幾何光学的な部分瞳6c、6dの並び方向の広がりをF値に換算した値がFs、すなわち角度にして1/Fsラジアンの広がりであるとする。サンプルピッチを小さくしながらも検出光量を確保するために、幾何光学的に定義される部分瞳の広がり(Fs相当)が回折によるボケの広がり(Fa相当)と同程度になる所までを許容するとすれば、FaとFsの間に次の関係を条件づけることが出来る。
Fa≧Fs ・・・・ (2)
Fa≧Fs ・・・・ (2)
すなわち、ほぼこの条件を満たすようにすれば、ケラレが発生することなく細かいサンプルピッチでの像ずれ検出が可能になり、高精度な光学条件の検出が可能となる。このため、例えば焦点検出を行う場合であれば、精度の高い焦点検出が可能となる。
検出精度を向上させるには、検出のサンプルピッチを細かくする必要があり、その結果マイクロレンズは小さくなって有効開口径Amは小さくなる。そのため、(1)式の関係で決まる回折の広がりが増え、その分幾何光学的な部分瞳のボケが増大してケラレが発生し、これが逆に検出精度を低下するという関係を説明し、実質的な限界条件として(2)式を提案した。
さらに、5図で示すように結像光学系の開放F値をF0とし、部分瞳6c、6dの重心間隔をFd(F値相当)とすれば、以下の関係が成り立つ。
1/F0=1/Fa+1/Fs+1/Fd ・・・・ (3)
また、部分瞳どうしがボケ部分も含めてほぼ重ならないことを条件にすれば、以下の関係となる。
1/Fd=1/Fa+1/Fs ・・・・ (4)
これから 1/F0=2/Fa+2/Fs ・・・・ (5)
の関係を得る。
(2)式と(5)式より、
Fa≧4×F0 ・・・・ (6)
となり、更に(1)式の関係から
Am≧5×F0 ・・・・ (7)
(但し、Amはミクロン単位)
となる。
1/F0=1/Fa+1/Fs+1/Fd ・・・・ (3)
また、部分瞳どうしがボケ部分も含めてほぼ重ならないことを条件にすれば、以下の関係となる。
1/Fd=1/Fa+1/Fs ・・・・ (4)
これから 1/F0=2/Fa+2/Fs ・・・・ (5)
の関係を得る。
(2)式と(5)式より、
Fa≧4×F0 ・・・・ (6)
となり、更に(1)式の関係から
Am≧5×F0 ・・・・ (7)
(但し、Amはミクロン単位)
となる。
すなわち、マイクロレンズの有効開口径をミクロン単位で表した量Amは、検出対象とする結像光学系の開放F値の値F0の5倍程度以上であることが好ましいということである。
具体的には、開放F値がF0=5.6の結像光学系に対しては、Am≧28ミクロンとなり、開放F値がF0=2.8の結像光学系に対しては、Am>=14ミクロンとなる。
尚、マイクロレンズの有効径を大きくすれば、ボケの量は有効系の大きさに反比例して減少するので、急激に回折によるボケのケラレ問題を生じなくなる。しかしマイクロレンズの並びのピッチPmは大きくなるので、焦点検出性能向上の点からいえば、ピッチは上記Amの2倍程度以下(Pm≦2×Am)が好ましく、少なくともAmの3倍程度以下(Pm≦3×Am)であることが望ましい。
尚、マイクロレンズの有効径を大きくすれば、ボケの量は有効系の大きさに反比例して減少するので、急激に回折によるボケのケラレ問題を生じなくなる。しかしマイクロレンズの並びのピッチPmは大きくなるので、焦点検出性能向上の点からいえば、ピッチは上記Amの2倍程度以下(Pm≦2×Am)が好ましく、少なくともAmの3倍程度以下(Pm≦3×Am)であることが望ましい。
一般的に、一眼レフカメラの交換レンズでは、開放F値がF1.4からF5.6の範囲にほとんど分布する。F1.4の撮影レンズの周辺光束は明るさを稼ぐことには寄与しても、シャープなピントを結ぶ結像光束としては寄与していないことが多い。従って、一眼レフカメラの交換レンズでの精度の良い焦点検出を考える場合は、検出に使用する光束の範囲は実質F2.8からF5.6を考えておくのが適当である。
その意味では、開放F2.8に対するマイクロレンズの有効径Amの最適範囲は、42≧Am≧14(ミクロン)であり、開放F2.8に対する有効径Amの最適範囲は、84≧Am≧28(ミクロン)となる。
従って、レンズ交換式の一眼レフカメラシステムの光検出装置に適したマイクロレンズの開口径の範囲は、種々の交換レンズにおいて概ね大きな精度低下のない範囲としては84≧Am≧14(ミクロン)であり、ほぼすべての交換レンズで条件を満たす範囲としては、42≧Am≧28(ミクロン)となる。
マイクロレンズ1の周辺部は形状が乱れやすく、また球面収差も大きくなりがちなので、マイクロレンズ1の結像性能を確保するために、図6に示すように、マイクロレンズ1の並びピッチがPmの場合にマイクロレンズ1の有効径Amを、
Am≦0.8・Pm ・・・(8)
に制限することによって、像ズレ検出精度を向上させることができる。マイクロレンズ1の有効径以外の部分には光を遮光するマスク10を設置するが、この遮光マスク10は蒸着方により形成してもよいし、穴のあいたマスク部材を製作してマイクロレンズアレイ2にかぶせるようにしてもよい。
Am≦0.8・Pm ・・・(8)
に制限することによって、像ズレ検出精度を向上させることができる。マイクロレンズ1の有効径以外の部分には光を遮光するマスク10を設置するが、この遮光マスク10は蒸着方により形成してもよいし、穴のあいたマスク部材を製作してマイクロレンズアレイ2にかぶせるようにしてもよい。
《発明の第2の実施の形態》
上述した第1の実施の形態では、複数の開放F値に対して、マイクロレンズの開口径としては1つの最適値を与える方法を示したが、本実施の形態では、複数の開放F値に対して、複数のマイクロレンズの開口径で対応することを可能にし、更に最適な検出を行おうとするものである。
上述した第1の実施の形態では、複数の開放F値に対して、マイクロレンズの開口径としては1つの最適値を与える方法を示したが、本実施の形態では、複数の開放F値に対して、複数のマイクロレンズの開口径で対応することを可能にし、更に最適な検出を行おうとするものである。
図7は、本発明の第2の実施の形態による光検出装置の概略的な構成を示す図である。本実施の形態では、開放F値に応じた最適な検出装置とするために、複数種類の有効開口径を有するマイクロレンズアレイを配置し、検出に用いるマイクロレンズを、開放F値に依存させて切り替える様にする。
図7において、撮像素子101には、第1受光部100c、100d、100c’、100d’・・・、および第1受光部よりも受光部面積の小さい第2受光部100e,100f,100e’,100f’・・・が形成されており、一対の第1受光部(例えば100c,100d)ごとに第1の有効開口径を有する第1マイクロレンズ100aを所定ピッチで配列した第1マイクロレンズアレイが設けられている。また同様に、一対の第2受光部(例えば100e,100f)ごとに、第1マイクロレンズよりも小さい有効開口径を有する第2マイクロレンズ100bを、第1マイクロレンズアレイの配列ピッチよりも小さなピッチで配列した第2マイクロレンズアレイが設けられている。
第1・第2マイクロレンズアレイの配列のさせ方としては、図のように同種のマイクロレンズの配列方向における間隙の位置が、第1マイクロレンズアレイと第2マイクロレンズアレイとで互いに一致しないようになっている。つまり、各マイクロレンズアレイの間隙が、マイクロレンズの配列方向と垂直な方向で揃うことが無いようにすることが好ましい。そうすれば一方のマイクロレンズアレイの間隙に、検出すべき像のエッジ(マイクロレンズの並び方向に対して垂直なエッジ)が結像した場合でも、他方のマイクロレンズアレイに関しては、像のエッジがマイクロレンズの間隙に位置することがなく、検出不能となることを避けることができる。
開放F値情報検出部102は、開放F値の情報を検出する。一眼レフカメラの交換レンズであれば、交換レンズから電気的に開放F値の情報を読み取り可能に構成し、カメラ一体型レンズであれば、開放F値を変動させる部材の位置情報をエンコーダ等で読み取るようにし、この位置情報を開放F値に対応させるようにする。
制御部103は、レンズの開放F値に応じて撮像素子駆動部を制御し、マイクロレンズを介して受光部で受光した像の信号を選択するものである。つまり、レンズの開放F値が所定値より大きいときは有効径の大きい第1マイクロレンズ100aからなるアレイに対応する受光部100c、100d、・・・で得られた信号の出力を読み出し、レンズの開放F値が所定値より小さいときは有効径の小さい第2マイクロレンズ100bからなるアレイに対応する受光部100e、100f、・・・で得られた信号の出力を読み出し、読み出した信号をメモリ105に記録する。
演算手段106は、メモリから上記の出力を読み出し、受光部100c、100c′、・・・で得られる信号と受光部100d、100d′、・・・で得られる信号とに基づいて、マイクロレンズ100aを介して受光部に結像する一対の像のずれを公知の方法で算出する。求めた像ずれ量は、収差等のレンズの光学特性として表示部107に表示される。
また、演算部106は、求めた像ずれ量を、分割した部分瞳の開き角に依存した係数を用いて公知の方法により、さらにデフォーカス量に換算する。
駆動装置108は、求めたデフォーカス量に基づいて、結像光学系の少なくとも一部のレンズを駆動することにより、結像光学系の焦点調節を行う。
駆動装置108は、求めたデフォーカス量に基づいて、結像光学系の少なくとも一部のレンズを駆動することにより、結像光学系の焦点調節を行う。
尚、制御部103は、撮像素子駆動部104を制御して有効径の大きい第1マイクロレンズアレイに対応した受光部で得られる出力とともに、有効径の小さい第2マイクロレンズアレイに対応した受光部で得られる出力もメモリに記憶しておき、演算部106に対してどちらか一方の出力のみに基づいて像ずれ量を演算するよう制御してもよい。
また、制御部103は、第1マイクロレンズアレイに対応した受光部で得られる出力とともに、第2マイクロレンズアレイに対応した受光部で得られる出力もメモリに記憶しておき、演算部106に対して両出力に基づく像ずれ量を演算するように制御し、それぞれの像ずれ量に基づくデフォーカス量を求めてから開放F値に応じて最終的なデフォーカス量を求めるようにしても良い。
例えば、レンズの開放F値が所定値よりも大きい(暗い)場合は、有効径の大きい第1マイクロレンズアレイに対応する像ずれ量に対する重み付けを、有効径の小さい第2マイクロレンズアレイに対応する像ずれ量に対する重み付けよりも大きくしてこれらを互いに合成したものを像ずれ量として求めるようにすれば良い。また、レンズの開放F値が所定値よりも小さい(明るい)場合は、第1・第2マイクロレンズアレイに対応する各像ずれ量に対する重み付けを、上記と逆にすればよい。
《発明の第3の実施の形態》
上述した一実施の形態の光検出装置を撮像装置(カメラ)、焦点検出装置および収差測定装置に適用することができる。図8にその概略構成を示す。撮影レンズ21を透過した被写体からの光をマイクロレンズアレイ22を介してイメージセンサー23により受光し、イメージセンサー23の出力に基づいて処理装置24により画像出力、焦点検出結果および収差測定結果を得る。このイメージセンサー23上には、受光部アレイ23aが二次元状に配列されているが、図1に示すような各マイクロレンズに対して一対の受光部を配置する構成であっても良い。
上述した一実施の形態の光検出装置を撮像装置(カメラ)、焦点検出装置および収差測定装置に適用することができる。図8にその概略構成を示す。撮影レンズ21を透過した被写体からの光をマイクロレンズアレイ22を介してイメージセンサー23により受光し、イメージセンサー23の出力に基づいて処理装置24により画像出力、焦点検出結果および収差測定結果を得る。このイメージセンサー23上には、受光部アレイ23aが二次元状に配列されているが、図1に示すような各マイクロレンズに対して一対の受光部を配置する構成であっても良い。
《変形例》
以上の実施の形態では、各マイクロレンズに一対の受光部を設ける、あるいは二次元状に配列する例を示したが、本発明はこの構成に限られるものではない。例えば、図9および図11に示すように、各マイクロレンズ1に対して3つ以上の受光部3を配置し、その中から2つの受光部を選んでその出力を用いるようにしても良いし、複数の受光部3で得られる出力を一部の受光部ごとに合成して複数の合成出力を求めた上で、その複数の合成出力の中の2つを選ぶようにしても良い。
以上の実施の形態では、各マイクロレンズに一対の受光部を設ける、あるいは二次元状に配列する例を示したが、本発明はこの構成に限られるものではない。例えば、図9および図11に示すように、各マイクロレンズ1に対して3つ以上の受光部3を配置し、その中から2つの受光部を選んでその出力を用いるようにしても良いし、複数の受光部3で得られる出力を一部の受光部ごとに合成して複数の合成出力を求めた上で、その複数の合成出力の中の2つを選ぶようにしても良い。
また更に、図10および図12に示すように、各マイクロレンズ1に対して複数の受光部を配置するとともに、縦横方向に隣接するマイクロレンズどうしで、その受光部の配列方向を異ならせるように構成しても良い。この場合は複数の方向に対して像ずれ量が検出可能となる利点がある。
1 マイクロレンズ
2 マイクロレンズアレイ
3、11 受光部アレイ
3a、3c、3d 受光部
5 射出瞳
10 マスク
100a、100b マイクロレンズ
100c、100d、100e、100f 受光部
2 マイクロレンズアレイ
3、11 受光部アレイ
3a、3c、3d 受光部
5 射出瞳
10 マスク
100a、100b マイクロレンズ
100c、100d、100e、100f 受光部
Claims (7)
- 複数のマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイと、
前記複数のマイクロレンズのそれぞれに対して複数の受光部を配置し、結像光学系により結像された像を前記マイクロレンズアレイを介して受光する受光部アレイとを備えた光検出装置であって、
前記マイクロレンズアレイは、複数の有効径をもつ前記マイクロレンズを含み、
前記複数の有効径をもつマイクロレンズを介して前記受光部が受光した信号を、前記結像光学系の開放F値に応じて処理する処理手段を備えたことを特徴とする光検出装置。 - 請求項1に記載の光検出装置であって、
前記マイクロレンズアレイは、第1の有効径を有するマイクロレンズを複数配列した第1のマイクロレンズアレイと、第2の有効径を有するマイクロレンズを複数配列した第2のマイクロレンズアレイとを含み、
前記第1マイクロレンズアレイの配列方向における前記複数のマイクロレンズの間隙の位置と、前記第2マイクロレンズアレイの配列方向における前記複数のマイクロレンズの間隙の位置とが一致しないように、前記第1および第2マイクロレンズアレイを配列することを特徴とする光検出装置。 - 請求項1または請求項2に記載の光検出装置において、
前記各マイクロレンズの透過光を規制するマスクを備え、前記マイクロレンズの有効径は前記マスクの開口径であることを特徴とする光検出装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光検出装置を備えたことを特徴とする焦点検出装置。
- 請求項4に記載の焦点検出装置であって、
前記マイクロレンズの有効径Amは、84≧Am≧14(ミクロン)であることを特徴とする焦点検出装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光検出装置を備えたことを特徴とする光学特性測定装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光検出装置を備えたことを特徴とするカメラ。
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Cited By (5)
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JP2010134024A (ja) * | 2008-12-02 | 2010-06-17 | Ricoh Co Ltd | トナー、並びに、該トナーを用いたフルカラー画像形成方法及びプロセスカートリッジ |
JP2012519875A (ja) * | 2009-03-06 | 2012-08-30 | ネーデルランデ オルガニサチエ ヴォール トエゲパスト−ナツールウェテンスハペリエク オンデルゾエク ティーエヌオー | ステレオリソグラフィ装置用の照射システム |
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JP2016224208A (ja) * | 2015-05-29 | 2016-12-28 | キヤノン株式会社 | 撮像装置 |
JP2017044832A (ja) * | 2015-08-26 | 2017-03-02 | キヤノン株式会社 | レンズアレイ、波面センサ、波面計測装置、形状計測装置、収差計測装置、光学素子の製造方法及び光学機器の製造方法 |
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2006
- 2006-09-14 JP JP2006249522A patent/JP2008070629A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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