以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
まず、図1を参照して、第1実施形態によるパワーモジュール100a、100bおよび100cを含む3相インバータ装置100の構成について説明する。なお、パワーモジュール100a〜100cおよび3相インバータ装置100は、「電力変換装置」の一例である。
図1に示すように、3相インバータ装置100は、U相、V相およびW相の電力変換をそれぞれ行う3個のパワーモジュール100a、100bおよび100cが電気的に並列に接続されることにより構成されている。
パワーモジュール100a、100bおよび100cは、それぞれ、直流電源(図示せず)から入力端子51aおよび51bを介して入力される直流電力を3相(U相、V相およびW相)の交流電力に変換するように構成されている。そして、パワーモジュール100a、100bおよび100cは、それぞれ、上記のように変換したU相、V相およびW相の交流電力を、出力端子52a、52bおよび52cを介して外部に出力するように構成されている。なお、出力端子52a〜52cは、モータ(図示せず)などに接続されている。
また、パワーモジュール100a、100bおよび100cは、ハーフブリッジ回路101a、101bおよび101cにそれぞれ2個ずつ電気的に並列に接続されたスナバコンデンサ102a、102bおよび102cを備える。
ハーフブリッジ回路101aは、2個の横型スイッチ素子(第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12a)と、2個の横型スイッチ素子の各々にカスコード接続された2個の制御用スイッチ素子(第1制御用スイッチ素子13aおよび第2制御用スイッチ素子14a)とを含む。なお、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aは、共に、ノーマリオン型のスイッチ素子(ゲート電極G1aおよびG2aに印加される電圧が0Vのときにドレイン電極D1aおよびD2aとソース電極S1aおよびS2aとの間で電流が流れるように構成されたスイッチ素子)である。また、第1制御用スイッチ素子13aおよび第2制御用スイッチ素子14aは、共に、ノーマリオフ型のスイッチ素子(ゲート電極G3aおよびG4aに印加される電圧が0Vのときにドレイン電極D3aおよびD4aとソース電極S3aおよびS4aとの間で電流が流れないように構成されたスイッチ素子)である。
ここで、第1実施形態では、第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)のゲート電極G1a(G2a)は、第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)のソース電極S3a(D4a)に接続されている。これにより、第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)は、制御端子53a(54a)から入力される制御信号に基づいてスイッチングを行うことにより、第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)の駆動(スイッチング)の制御を行うように構成されている。その結果、ノーマリオン型の第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)と、ノーマリオフ型の第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)とからなるスイッチ回路S1a(S2a)は、全体として、ノーマリオフ型のスイッチ回路として制御されるように構成されている。
また、上記ハーフブリッジ回路101aと同様に、ハーフブリッジ回路101bも、ノーマリオン型の2個の横型スイッチ素子(第1横型スイッチ素子11bおよび第2横型スイッチ素子12b)を含む。また、ハーフブリッジ回路101bは、上記2個の横型スイッチ素子の各々にカスコード接続されたノーマリオフ型の2個の制御用スイッチ素子(第1制御用スイッチ素子13bおよび第2制御用スイッチ素子14b)を含む。そして、ノーマリオン型の第1横型スイッチ素子11b(第2横型スイッチ素子12b)と、ノーマリオフ型の第1制御用スイッチ素子13b(第2制御用スイッチ素子14b)とによって、ノーマリオフ型のスイッチ回路S1b(S2b)が構成されている。なお、第1制御用スイッチ素子13b(第2制御用スイッチ素子14b)は、制御端子53b(54b)から入力される制御信号に基づいてスイッチングを行うことにより、第1横型スイッチ素子11b(第2横型スイッチ素子12b)のスイッチングの制御を行うように構成されている。
また、上記ハーフブリッジ回路101aおよび101bと同様に、ハーフブリッジ回路101cも、ノーマリオン型の2個の横型スイッチ素子(第1横型スイッチ素子11cおよび第2横型スイッチ素子12c)を含む。また、ハーフブリッジ回路101cは、上記2個の横型スイッチ素子の各々にカスコード接続されたノーマリオフ型の2個の制御用スイッチ素子(第1制御用スイッチ素子13cおよび第2制御用スイッチ素子14c)を含む。そして、ノーマリオン型の第1横型スイッチ素子11c(第2横型スイッチ素子12c)と、ノーマリオフ型の第1制御用スイッチ素子13c(第2制御用スイッチ素子14c)とによって、ノーマリオフ型のスイッチ回路S1c(S2c)が構成されている。なお、第1制御用スイッチ素子13c(第2制御用スイッチ素子14c)は、制御端子53c(54c)から入力される制御信号に基づいてスイッチングを行うことにより、第1横型スイッチ素子11c(第2横型スイッチ素子12c)のスイッチングの制御を行うように構成されている。
次に、図2〜図15を参照して、第1実施形態によるパワーモジュール100a、100bおよび100cの具体的な構成(構造)について説明する。なお、パワーモジュール100a、100bおよび100cは、それぞれ略同様の構成を有するので、以下では、U相の電力変換を行うパワーモジュール100aについてのみ説明する。
図2および図3に示すように、パワーモジュール100aは、第1基板1と、2個の横型スイッチ素子(第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12a)と、2個の制御用スイッチ素子(第1制御用スイッチ素子13aおよび第2制御用スイッチ素子14a)と、2個のスナバコンデンサ102aと、第2基板5とを備える。
図3に示すように、第1基板1と第2基板5とは、互いに対向するように、上下方向(Z方向)に所定の間隔を隔てて配置されている。具体的には、第1基板1が下方(矢印Z1方向側)に配置されているとともに、第2基板5が上方(矢印Z2方向側)に配置されている。また、第1横型スイッチ素子11a、第2横型スイッチ素子12a、第1制御用スイッチ素子13aおよび第2制御用スイッチ素子14aは、第1基板1の上面(矢印Z2方向側の表面)と、第2基板5の下面(矢印Z1方向側の裏面)との間に配置されている。また、スナバコンデンサ102aは、第2基板5の上面に配置されている。また、第1基板1の上面と第2基板5の下面との間には、封止樹脂60が充填されている。
図4〜図6に示すように、第1基板1は、絶縁板2と、絶縁板2の下面(矢印Z1方向側の面)に形成された放熱層3と、絶縁板2の上面(矢印Z2方向側の面)に形成された4個の導電パターン4a、4b、4cおよび4dとを含む。また、図7〜図9に示すように、第2基板5は、絶縁板6と、絶縁板6の上面に形成された5個の導電パターン7a、7b、7c、7dおよび7eと、絶縁板6の下面に形成された6個の導電パターン8a、8b、8c、8d、8eおよび8fとを含む。ここで、導電パターン7a、7b、7c、7dおよび7eと、導電パターン8a、8b、8c、8dおよび8eとは、それぞれ、絶縁板2を上下方向(Z方向)に貫通するように設けられた柱状導体9a、9b、9c、9dおよび9eを介して電気的に接続されている。なお、導電パターン7a、7b、7c、7dおよび7eと、導電パターン8a、8b、8c、8dおよび8eとは、それぞれ、柱状導体9a、9b、9c、9dおよび9eではなく、貫通ビアのような中空状の導体を介して電気的に接続されていてもよい。
ここで、第1実施形態では、図3に示すように、第2基板5は、スナバコンデンサ102aと、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aとの間に挟まれるように配置されている。すなわち、スナバコンデンサ102aは、第2基板5に対して上方(矢印Z2方向側)に配置されているとともに、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aは、第2基板に対して下方(矢印Z1方向側)に配置されている。これにより、第2基板5に設けられた導電パターン7a〜7e、8a〜8fおよび柱状導体9a〜9eは、スナバコンデンサ102aと、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aとの間に挟まれるように配置されている。なお、導電パターン7a〜7e、8a〜8fおよび柱状導体9a〜9eは、「接続用導体」の一例である。
また、図3に示すように、スナバコンデンサ102aの一方電極C1aは、第2基板5の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン7aに接続されている。この導電パターン7aは、柱状導体9aと、第2基板5の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン8aとを介して第1横型スイッチ素子11aのドレイン電極D1aに接続されている。これにより、導電パターン7a、8aおよび柱状導体9aは、スナバコンデンサ102aの一方電極C1aと、第1横型スイッチ素子11aのドレイン電極D1aとの間に挟まれるように配置されている。なお、導電パターン7aおよび8aは、それぞれ、「第1導電パターン」および「第2導電パターン」の一例である。また、導電パターン7a、8aおよび柱状導体9aは、「第1接続用導体」の一例である。
また、スナバコンデンサ102aの他方電極C2aは、第2基板5の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン7bに接続されている。この導電パターン7bは、柱状導体9bと、第2基板5の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン8bと、第2制御用スイッチ素子14aと、第1基板1の上面の導電パターン4bとを介して第2横型スイッチ素子12aのソース電極S2aに接続されている。これにより、導電パターン7b、8bおよび柱状導体9bは、スナバコンデンサ102aの他方電極C2aと、第2横型スイッチ素子12aのソース電極S2aとの間に挟まれるように配置されている。なお、導電パターン7bおよび8bは、それぞれ、「第1導電パターン」および「第2導電パターン」の一例である。また、導電パターン7b、8bおよび柱状導体9bは、「第2接続用導体」の一例である。
ここで、図10〜図12に示すように、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aは、それぞれ、表面および裏面に電極を有する半導体ベアチップにより構成されている。具体的には、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aは、それぞれ、3個の電極(ゲート電極G1aおよびG2a、ソース電極S1aおよびS2a、および、ドレイン電極D1aおよびD2a)を有するMOSFET(電界効果型トランジスタ)の半導体ベアチップにより構成されている。なお、ソース電極S1a(S2a)およびドレイン電極D1a(D2a)は、「第1電極」および「第2電極」の一例である。また、ゲート電極G1a(G2a)は、「第3電極」の一例である。
また、第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)は、ゲート電極G1a(G2a)と、ソース電極S1a(S2a)と、ドレイン電極D1a(D2a)とがそれぞれ同じ側の面(表面)に設けられるように構成されている。これにより、図12の矢印付きの一点鎖線に示すように、第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)の内部の表面近傍では、ソース電極S1a(S2a)とドレイン電極D1a(D2a)との間で横方向(表面および裏面と平行な方向)に電流が流れるように構成されている。なお、第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)は、ゲート電極G1a(G2a)、ソース電極S1a(S2a)およびドレイン電極D1a(D2a)とは反対側の面(裏面)にも、電極E1a(E2a)を有する。
また、図13〜図15に示すように、上記第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)と同様に、第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)も、表面および裏面を有する半導体ベアチップにより構成されている。また、第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)は、ゲート電極G3a(G4a)、ソース電極S3a(S4a)およびドレイン電極D3a(D4a)を有する。ここで、第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)は、上記第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)と異なり、ソース電極S3a(S4a)とドレイン電極D3a(D4a)とが互いに異なる側の面に設けられるように構成されている。具体的には、ソース電極S3a(S4a)は、第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)の表面に設けられている一方、ドレイン電極D3a(D4a)は、第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)の裏面に設けられている。これにより、図15の矢印付きの一点鎖線に示すように、第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)の内部では、ソース電極S3a(S4a)とドレイン電極D3a(D4a)との間で縦方向(表面および裏面と垂直な方向)に電流が流れるように構成されている。
ここで、図3に示すように、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aは、第1基板1の上面(矢印Z2方向側の面)に、互いに表裏逆向きに配置されている。第1横型スイッチ素子11aの表面側のドレイン電極D1a、ソース電極S1aおよびゲート電極G1aは、それぞれ、半田などからなる接合層(図示せず)を介して第2基板5の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン8a、8fおよび8c(図8および図9参照)に接合されている。その一方、第2横型スイッチ素子12aの表面側のドレイン電極D2a、ソース電極S2aおよびゲート電極G2aは、それぞれ、半田などからなる接合層(図示せず)を介して第1基板1の上面の導電パターン4a、4bおよび4c(図5および図6参照)に接合されている。また、第1横型スイッチ素子11aの裏面側の電極E1aは、半田などからなる接合層(図示せず)を介して第1基板1の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン4aに接合されている。その一方、第2横型スイッチ素子12aの裏面側の電極E2aは、半田などからなる接合層(図示せず)を介して第2基板5の下面の導電パターン8bに接合されている。
また、図3に示すように、第1制御用スイッチ素子13aおよび第2制御用スイッチ素子14aは、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aに対して外側に配置されている。すなわち、第1制御用スイッチ素子13aは、第1横型スイッチ素子11aに対して右側(矢印X2方向側)に配置されているとともに、第2制御用スイッチ素子14aは、第2横型スイッチ素子12aに対して左側(矢印X1方向側)に配置されている。なお、上記第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aと同様に、第1制御用スイッチ素子13aおよび第2制御用スイッチ素子14aも、第1基板1の上面(矢印Z2方向側の面)に、互いに表裏逆向きに配置されている。
図3に示すように、第1制御用スイッチ素子13aの表面側のソース電極S3aおよびゲート電極G3aは、それぞれ、半田などからなる接合層(図示せず)を介して第1基板1の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン4dおよび4a(図5および図6参照)に接合されている。その一方、第2制御用スイッチ素子14aの表面側のソース電極S4aおよびゲート電極G4aは、それぞれ、半田などからなる接合層(図示せず)を介して第2基板5の下面の導電パターン8bおよび8e(図8および図9参照)に接合されている。また、第1制御用スイッチ素子13aの裏面側のドレイン電極D3aは、半田などからなる接合層(図示せず)を介して第2基板5の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン8f(図8および図9参照)に接合されている。その一方、第2制御用スイッチ素子14aの裏面側のドレイン電極D4aは、半田などからなる接合層(図示せず)を介して第1基板1の上面の導電パターン4b(図5および図6参照)に接合されている。
なお、第1実施形態では、図8および図9に示すように、第2基板5の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン8cの右側(矢印X2方向側)の端部近傍には、第1基板1側(矢印Z1方向側)に突出する凸部が設けられている。また、図5および図6に示すように、第1基板1の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン4aの右側の端部近傍には、第2基板5側(矢印Z2方向側)に突出する凸部が設けられている。そして、導電パターン8cの凸部と、導電パターン4aの凸部とは、半田などからなる接合層(図示せず)を介して接合されている。これにより、導電パターン8cに接合された第1横型スイッチ素子11aのゲート電極G1aと、導電パターン4aに接合された第1制御用スイッチ素子13aのソース電極S3bとが導電パターン4aおよび導電パターン8cを介して電気的に接続されている。
また、図5および図6に示すように、第1基板1の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン4cの左側(矢印X1方向側)の端部近傍には、第2基板5側(矢印Z2方向側)に突出する凸部が設けられている。また、図8および図9に示すように、第2基板5の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン8bの左側の端部近傍には、第1基板1側(矢印Z1方向側)に突出する凸部が設けられている。そして、導電パターン4cの凸部と、導電パターン8bの凸部とは、半田などからなる接合層(図示せず)を介して接合されている。これにより、導電パターン4cに接続された第2横型スイッチ素子12aのゲート電極G2aと、導電パターン8bに接合された第2制御用スイッチ素子14aのソース電極S4aとが導電パターン4cおよび8bを介して電気的に接続されている。
また、図5および図6に示すように、第1基板1の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン4dの右側(矢印X2方向側)の端部近傍にも、第2基板5側(矢印Z2方向側)に突出する凸部が設けられている。そして、導電パターン4dの凸部と、第2基板5の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン8dとは、半田などからなる接合層(図示せず)を介して接合されている。また、図8および図9に示すように、第2基板5の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン8fの右側の端部近傍にも、第1基板1側(矢印Z1方向側)に突出する凸部が設けられている。この導電パターン8fの凸部は、図3に示すように、第1基板1の上面に対する高さ(Z方向の高さ)が互いに異なる第1横型スイッチ素子11aのソース電極S1aと第1制御用スイッチ素子13aのドレイン電極D3aとを電気的に接続するために設けられている。
上記のような構成により、第1実施形態では、第2基板5の導電パターン7aは、柱状導体9aと、導電パターン8aとを介して第1横型スイッチ素子11aのドレイン電極D1aに接続されている。したがって、導電パターン7aは、直流電源(図示せず)に接続される入力端子51a(図1参照)を構成する。また、第2基板の導電パターン7bは、柱状導体9bと、導電パターン8bとを介して第2制御用スイッチ素子14aのソース電極S4aに接続されている。したがって、導電パターン7bは、直流電源(図示せず)に接続される入力端子51b(図1参照)を構成する。
また、第2基板5の導電パターン7cは、柱状導体9cと、導電パターン8cと、第1基板1の導電パターン4aとを介して第1制御用スイッチ素子13aのソース電極S3aおよび第2横型スイッチ素子12aのドレイン電極D2aに接続されている。したがって、導電パターン7cは、モータ(図示せず)などに接続されるU相の出力端子52a(図1参照)を構成する。
また、第2基板5の導電パターン7dは、柱状導体9dと、導電パターン8dと、第1基板1の導電パターン4dとを介して第1制御用スイッチ素子13aのゲート電極G3aに接続されている。したがって、導電パターン7dは、第1制御用スイッチ素子13aをスイッチングさせるための制御信号が入力される制御端子53a(図1参照)を構成する。また、第2基板の導電パターン7eは、柱状導体9eと、導電パターン8eとを介して第2制御用スイッチ素子14aのゲート電極G4aに接続されている。したがって、導電パターン7eは、第2制御用スイッチ素子14aをスイッチングさせるための制御信号が入力される制御端子54a(図1参照)を構成する。
なお、第1実施形態では、図2に示すように、2個のスナバコンデンサ102aは、共に、第2基板5の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン7aおよび7bに跨って配置されている。具体的には、2個のスナバコンデンサ102aの一方電極C1aは、共に、半田などからなる接合材(図示せず)を介して導電パターン7aに接合されている。また、2個のスナバコンデンサ102aの他方電極C2aは、共に、半田などからなる接合材(図示せず)を介して導電パターン7bに接合されている。これにより、導電パターン7aおよび7bは、2個のスナバコンデンサ102aに対して共通に用いられている。
次に、図1および図16を参照して、第1実施形態によるパワーモジュール100aのスナバコンデンサ102aと、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aとの間を流れる電流I1、I2、I3、I4、I5、I6、I7、I8およびI9(図1参照)により形成される電流経路C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8およびC9(図16参照)について説明する。
図16に示すように、スナバコンデンサ102aの一方電極C1aから第1横型スイッチ素子11aのドレイン電極D1aに流れる電流I1(図1参照)は、導電パターン7a、柱状導体9aおよび導電パターン8aを介して下方向(矢印Z1方向)に流れる。これにより、第1基板1および第2基板5に対して略垂直な方向に延びる電流経路C1が形成される。また、第1横型スイッチ素子11aのドレイン電極D1aからソース電極S1aに流れる電流I2(図1参照)は、第1横型スイッチ素子11aの表面に沿って右方向(矢印X2方向)に流れる。これにより、第1基板1および第2基板5に対して略平行な方向に延びる電流経路C2が形成される。
次に、第1横型スイッチ素子11aのソース電極S1aから第1制御用スイッチ素子13aのドレイン電極D3aに流れる電流I3(図1参照)は、導電パターン8fの平板状の部分を介して右方向(矢印X2方向)に流れた後に、導電パターン8fの右側(矢印X2方向側)の端部に設けられた凸部を介して下方向(矢印Z1方向)に流れる。これにより、第1基板1および第2基板5に対して略平行な方向に延びる長い部分と、第1基板1および第2基板5に対して略垂直な方向に延びる短い部分とを有する電流経路C3が形成される。
次に、第1制御用スイッチ素子13aのドレイン電極D3aからソース電極S3aに流れる電流I4(図1参照)は、第1制御用スイッチ素子13aの表面および裏面と直交するように第1制御用スイッチ素子13aの内部を下方向(矢印Z1方向)に流れる。これにより、第1基板1および第2基板5に対して略垂直な方向に延びる電流経路C4が形成される。また、第1制御用スイッチ素子13aのソース電極S3aから第2横型スイッチ素子12aのドレイン電極D2aに流れる電流I5(図1参照)は、導電パターン4aを介して左方向(矢印X1方向)に流れる。これにより、第1基板1および第2基板5に対して略平行な方向に延びる電流経路C5が形成される。
次に、第2横型スイッチ素子12aのドレイン電極D2aからソース電極S2aに流れる電流I6(図1参照)は、第2横型スイッチ素子12aの表面に沿って左方向(矢印X1方向)に流れる。これにより、第1基板1および第2基板5に対して略平行な方向に延びる電流経路C6が形成される。また、第2横型スイッチ素子12aのソース電極S2aから第2制御用スイッチ素子14aのドレイン電極D4aに流れる電流I7(図1参照)は、導電パターン4bを介して左方向(矢印X1方向)に流れる。これにより、第1基板1および第2基板5に対して略平行な方向に延びる電流経路C7が形成される。
次に、第2制御用スイッチ素子14aのドレイン電極D4aからソース電極S4aに流れる電流I8(図1参照)は、第2制御用スイッチ素子14aの表面および裏面と直交するように第2制御用スイッチ素子14aの内部を上方向(矢印Z2方向)に流れる。これにより、第1基板1および第2基板5に対して略垂直な方向に延びる電流経路C8が形成される。また、第2制御用スイッチ素子14aのソース電極S4aからスナバコンデンサ102aの他方電極C2aに流れる電流I9(図1参照)は、導電パターン8bの左側(矢印X1方向側)の端部の凸部を介して上方向(矢印Z2方向)に流れた後に、導電パターン8bの平板状の部分を介して右方向(矢印X2方向)に流れる。そして、このように導電パターン8bの平板状の部分を介して右方向に流れた電流は、柱状導体9bおよび導電パターン7bを介して上方向(矢印Z2方向)に流れる。これにより、第1基板1および第2基板5に対して略平行な方向に延びる長い部分と、第1基板1および第2基板5に対して略垂直な方向に延びる短い部分とを有する電流経路C9が形成される。
上記のように、スナバコンデンサ102aと、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aとの間を流れる電流I1〜I9(図1参照)により形成される電流経路C1〜C9(図16参照)は、第1横型スイッチ素子11aのドレイン電極D1aとソース電極S1aとの間で横方向(矢印X2方向)に流れる電流経路C2と、電流経路C2に対して略逆方向の電流経路C5とを含む。また、電流経路C1〜C9は、第2横型スイッチ素子12aのドレイン電極D2aとソース電極S2aとの間で横方向(矢印X1方向)に流れる電流経路C6と、電流経路C6に対して略逆方向の電流経路C9とを含む。なお、電流経路C2およびC6は、「第1電流経路」の一例である。また、電流経路C5およびC9は、「第2電流経路」の一例である。
ここで、電流経路C2(C6)と、電流経路C5(C9)とは、これらの電流経路C2およびC5(C6およびC9)に電流が流れることに起因して発生する磁束の変化の打ち消しが可能な近接距離に配置されている。具体的には、電流経路C2(C6)と、電流経路C5(C9)とは、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aの上下方向(Z方向)の厚みと略同じ長さの距離を隔てて配置されている。なお、電流経路C2(C6)と、電流経路C5(C9)とは、互いに対向するように配置されている。
第1実施形態では、上記のように、導電パターン7a〜7eと、導電パターン8a〜8fと、導電パターン7a〜7eおよび導電パターン8a〜8eを接続する柱状導体9a〜9eとを含む第2基板5を、上方(矢印Z2方向側)に位置するスナバコンデンサ102aと、下方(矢印Z1方向側)に位置する第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)との間に挟まれるように配置する。これにより、上方に位置するスナバコンデンサ102aと、下方に位置する第1横型スイッチ素子11aとの間を流れる電流I1(図1参照)が、第2基板5の導電パターン7a、8aおよび柱状導体9aを介してスナバコンデンサ102aの下面側から第1横型スイッチ素子11aの上面側に流れる。また、上方に位置するスナバコンデンサ102aと、下方に位置する第2横型スイッチ素子12aとの間を流れる電流I9(図1参照)が、第2基板5の導電パターン7b、8bおよび柱状導体9bを介して第2横型スイッチ素子12aの上面側からスナバコンデンサ102aの下面側に流れる。その結果、上方に位置するスナバコンデンサ102aの上面側と、下方に位置する第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)の側面側とを接続する配線を介して電流が流れる場合に比べて、スナバコンデンサ102aと第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)との間の電流経路を短くすることができる。これにより、スナバコンデンサ102aと第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)との間の配線インダクタンスを小さくすることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)の駆動を制御する第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)を第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)にカスコード接続する。これにより、第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)がノーマリオン型である場合でも、ノーマリオフ型の第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)を用いることによって、第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)と第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)とからなるスイッチ回路S1a(S2a)を、全体として、ノーマリオフ型として制御することができる。その結果、制御端子53aおよび54aに制御信号が入力される前に入力端子51aおよび51bに電圧が印加された場合でも、スイッチ回路S1aおよびS2aに電流は流れないので、入力端子51aおよび51b間が短絡するのを抑制することができる。これにより、パワーモジュール100aの信頼性を高めることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)の制御用のゲート電極G1a(G2a)を、第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)の電流が流入または流出するソース電極S3a(S4a)に接続する。これにより、第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)によって、容易に、第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)の駆動を制御することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1横型スイッチ素子11aのドレイン電極D1aとソース電極S1aとの間で横方向(矢印X2方向)に流れる電流経路C2(図16参照)と、電流経路C2に対して略逆方向の電流経路C5(図16参照)とを、磁束の変化の打ち消しが可能な近接距離に配置する。また、第2横型スイッチ素子12aのドレイン電極D2aとソース電極S2aとの間で横方向(矢印X1方向)に流れる電流経路C6(図16参照)と、電流経路C6に対して略逆方向に流れる電流経路C9(図16参照)とを、磁束の変化の打ち消しが可能な近接距離に配置する。これにより、スナバコンデンサ102aと第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aとの間を流れる電流経路C1〜C9(図16参照)のうち、電流経路C2およびC6に発生する磁束の変化を、電流経路C5およびC9に発生する磁束の変化によってそれぞれ相殺することができる。その結果、スナバコンデンサ102aと第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aとの間の配線インダクタンスをより小さくすることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、電流経路C2(C6)と電流経路C5(C9)とを、互いに対向するように配置する。これにより、電流経路C2(C6)に発生する磁束の変化を、電流経路C5(C9)に発生する磁束の変化によって確実に相殺することができるので、スナバコンデンサ102aと第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aとの間の配線インダクタンスを確実に小さくすることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aを、第1基板1と第2基板5との間に挟まれるように配置する。これにより、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aを、第1基板1と第2基板5との間に機械的に安定した状態で保持することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aに加えて、第1制御用スイッチ素子13aおよび第2制御用スイッチ素子14aも、第1基板1と第2基板5との間に挟まれるように配置する。これにより、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aに加えて、第1制御用スイッチ素子13aおよび第2制御用スイッチ素子14aも、第1基板1と第2基板5との間に機械的に安定した状態で保持することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aを、第1基板1の上面(矢印Z2方向側の面)に、互いに表裏逆向きに配置する。これにより、第1横型スイッチ素子11aの表面側のドレイン電極D1a、ソース電極S1aおよびゲート電極G1aを、それぞれ、第2基板5の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン8a、8fおよび8cに接合する工程の簡易化を図ることができる。また、第2横型スイッチ素子12aの表面側のドレイン電極D2a、ソース電極S2aおよびゲート電極G2aを、それぞれ、第1基板1の上面の導電パターン4a、4bおよび4cに接合する工程の簡易化を図ることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1制御用スイッチ素子13aおよび第2制御用スイッチ素子14aを、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aに対して左右方向(X方向)の外側に配置する。これにより、第1制御用スイッチ素子13aおよび第2制御用スイッチ素子14aを第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aの内側に配置する場合に比べて、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aからの熱による影響を受けにくい場所に第1制御用スイッチ素子13aおよび第2制御用スイッチ素子14aを配置することができる。その結果、第1制御用スイッチ素子13aおよび第2制御用スイッチ素子14aを良好に動作させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1基板1の下面(矢印Z1方向側の面)に、放熱層3を形成する。これにより、放熱層3によって、パワーモジュール100aの放熱性を高めることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1基板1の上面(矢印Z2方向側の面)と第2基板5の下面(矢印Z1方向側の面)との間に、封止樹脂60を充填する。これにより、封止樹脂60によって、第1基板1の上面と第2基板5の下面との間に異物が侵入するのを抑制することができる。また、絶縁の信頼性を高めることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、スナバコンデンサ102aを、第2基板5の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン7aおよび7bに接続する。また、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aを、それぞれ、上記導電パターン7aおよび7bに柱状導体9aおよび9bを介して電気的に接続された第2基板5の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン8aおよび8bに接続する。これにより、接合面積の大きい導電パターン7aおよび7bにスナバコンデンサ102aを接合することができるので、スナバコンデンサ102aを導電パターン7aおよび7bに接合する工程の簡易化を図ることができる。また、スナバコンデンサ102aと第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aとの間に第2基板5が挟まれる構成を、簡易な工程によって容易に実現することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第2基板5の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン7aおよび7bを、それぞれ、2個のスナバコンデンサ102aの2個の一方電極C1aおよび2個の他方電極C2aに対して共通に用いる。これにより、第2基板5の上面に、2個のスナバコンデンサ102aの2個の一方電極C1aおよび2個の他方電極C2aの各々に対応する合計4個の導電パターンを設ける場合と異なり、第2基板5の構造の簡略化を図ることができる。
(第2実施形態)
次に、図17〜図26を参照して、第2実施形態によるパワーモジュール200aについて説明する。この第2実施形態では、第1横型スイッチ素子11aと第2横型スイッチ素子12aとが互いに表裏逆向きに配置された上記第1実施形態と異なり、第1横型スイッチ素子11aと第2横型スイッチ素子12aとが共に表裏同じ向きに配置された例について説明する。なお、パワーモジュール200aは、「電力変換装置」の一例である。
まず、図17〜図25を参照して、第2実施形態によるパワーモジュール200aの構成について説明する。なお、このパワーモジュール200aは、3相インバータ装置においてU相の電力変換を行うものとする。すなわち、この第2実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、パワーモジュール200aと略同様の構成を有する2つのパワーモジュール(V相およびW相の電力変換を行うパワーモジュール)がパワーモジュール200aとは別々に設けられている。以下では、簡単化のため、U相の電力変換を行うパワーモジュール200aについてのみ説明する。
図17〜図20に示すように、パワーモジュール200aは、第1基板201と、2個の横型スイッチ素子(第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12a)と、2個の制御用スイッチ素子(第1制御用スイッチ素子13aおよび第2制御用スイッチ素子14a)と、2個のスナバコンデンサ102aと、第2基板205とを備える。また、第1基板201の上面(矢印Z2方向側の面)と、第2基板205の下面(矢印Z1方向側の面)との間には、封止樹脂60が充填されている。なお、図19および図20では、説明の便宜上、封止樹脂60の図示を省略している。
また、図21および図22に示すように、第1基板201は、絶縁板2と、絶縁板2の上面(矢印Z2方向側の面)に形成された2個の導電パターン204aおよび204bとを含む。この第1基板201の絶縁板2の下面(矢印Z1方向側の面)には、放熱層3(図18〜図20参照)が形成されている。また、図23〜図25に示すように、第2基板205は、絶縁板206と、絶縁板206の上面に形成された5個の導電パターン207a、207b、207c、207dおよび207eと、絶縁板206の下面に形成された7個の導電パターン208a、208b、208c、208d、208e、208fおよび208gとを含む。なお、導電パターン207a、207b、207c、207dおよび207eと、導電パターン208a、208b、208c、208dおよび208eとは、それぞれ、絶縁板206を上下方向(Z方向)に貫通するように設けられた柱状導体209a、209b、209c、209dおよび209eを介して互いに電気的に接続されている。
ここで、図18〜図20に示すように、第2実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、第2基板205は、スナバコンデンサ102aと、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aとの間に挟まれるように配置されている。すなわち、第2基板205に設けられた導電パターン207a〜207e、208a〜208gおよび柱状導体209a〜209eは、スナバコンデンサ102aと、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aとの間に挟まれるように配置されている。なお、導電パターン207a〜207e、208a〜208gおよび柱状導体209a〜209eは、「接続用導体」の一例である。
図18に示すように、スナバコンデンサ102aの一方電極C1aは、第2基板205の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン207aに接続されている。この導電パターン207aは、柱状導体209aと、第2基板205の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン208aとを介して第1横型スイッチ素子11aのドレイン電極D1aに接続されている。これにより、導電パターン207a、208aおよび柱状導体209aは、スナバコンデンサ102aの一方電極C1aと、第1横型スイッチ素子11aのドレイン電極D1aとの間に挟まれるように配置されている。なお、導電パターン207aおよび208aは、それぞれ、「第1導電パターン」および「第2導電パターン」の一例である。また、導電パターン207a、208aおよび柱状導体209aは、「第1接続用導体」の一例である。
また、スナバコンデンサ102aの他方電極C2aは、第2基板205の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン207bに接続されている。この導電パターン207bは、柱状導体209bと、第2基板205の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン208bと、第2制御用スイッチ素子14aとを介して第2横型スイッチ素子12aのソース電極S2aに接続されている。これにより、導電パターン207b、208bおよび柱状導体209bは、スナバコンデンサ102aの他方電極C2aと、第2横型スイッチ素子12aのソース電極S2aとの間に挟まれるように配置されている。なお、導電パターン207bおよび208bは、それぞれ、「第1導電パターン」および「第2導電パターン」の一例である。また、導電パターン207b、208bおよび柱状導体209bは、「第2接続用導体」の一例である。
ここで、図18に示すように、第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aが、第1基板201の上面(矢印Z1方向側の面)に、共に表裏同じ向きに配置されている。具体的には、第1横型スイッチ素子11aの裏面側の電極E1aは、半田などからなる接合層(図示せず)を介して第1基板201の上面の導電パターン204aに接合されている。また、第2横型スイッチ素子12aの裏面側のE2aは、半田などからなる接合層(図示せず)を介して第1基板201の上面の導電パターン204bに接合されている。
また、第2実施形態では、第1制御用スイッチ素子13aおよび第2制御用スイッチ素子14aは、それぞれ、第1基板201の上面(矢印Z1方向側の面)に搭載された第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aと、第2基板205との間に挟まれるように配置されている。また、第1制御用スイッチ素子13aおよび第2制御用スイッチ素子14aは、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aの表面に、共に表裏同じ向きに配置されている。
図18に示すように、第1制御用スイッチ素子13aの裏面側のドレイン電極D3aは、半田などからなる接合層(図示せず)を介して第1横型スイッチ素子11aの表面側のソース電極S1aに接合されている。すなわち、第1横型スイッチ素子11aの表面側のソース電極S1aと、第1制御用スイッチ素子13aの裏面側のドレイン電極D3aとは、板状の導体などを介さずに接続されている。また、第1制御用スイッチ素子13aの表面側のソース電極S3aおよびゲート電極G3aは、それぞれ、半田などからなる接合層(図示せず)を介して第2基板205の下面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン208cおよび208d(図24および図25参照)に接合されている。
また、図18に示すように、第2制御用スイッチ素子14aの裏面側のドレイン電極D4aは、半田などからなる接合層(図示せず)を介して第2横型スイッチ素子12aの表面側のソース電極S2aに接合されている。すなわち、第2横型スイッチ素子12aの表面側のソース電極S2aと、第2制御用スイッチ素子14aの裏面側のドレイン電極D4aとは、板状の導体などを介さずに接続されている。また、第2制御用スイッチ素子14aの表面側のソース電極S4aおよびゲート電極G4aは、それぞれ、半田などからなる接合層(図示せず)を介して第2基板205の下面の導電パターン208bおよび208e(図24および図25参照)に接合されている。
なお、第2実施形態では、図24および図25に示すように、第2基板205の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン208cには、第1基板201側(矢印Z1方向側)に突出する2つの凸部が設けられている。これら2つの凸部のうち、左側(矢印X1方向側)に設けられた小さい方の凸部は、図19に示すように、半田などからなる接合層(図示せず)を介して第1横型スイッチ素子11aの表面側のゲート電極G1aに接合されている。これにより、第1横型スイッチ素子11aのゲート電極G1aと、第1制御用スイッチ素子13aのソース電極S3bとは、導電パターン208cを介して電気的に接続されている。また、上記2つの凸部のうち、右側(矢印X2方向側)に設けられた大きい方の凸部は、図18に示すように、半田などからなる接合層(図示せず)を介して第2横型スイッチ素子12aのドレイン電極D2aに接合されている。この導電パターン208cの大きい方の凸部は、第1基板201の上面(矢印Z2方向側の面)に対する高さ(Z方向の高さ)が互いに異なる第1制御用スイッチ素子13aのソース電極S3aと第2横型スイッチ素子12aのドレイン電極D2aとを電気的に接続するために設けられている。
また、図24および図25に示すように、第2基板205の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン208bには、第1基板201側(矢印Z1方向側)に突出する凸部が設けられている。この導電パターン208bの凸部は、図20に示すように、半田などからなる接合層(図示せず)を介して第2横型スイッチ素子12aの表面側のゲート電極G2aに接合されている。これにより、第2横型スイッチ素子12aのゲート電極G2aと、第2制御用スイッチ素子14aのソース電極S4bとは、導電パターン208bを介して電気的に接続されている。
また、図21および図22に示すように、第1基板201の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン204aおよび204bには、それぞれ、第2基板205側(矢印Z2方向側)に突出する凸部が設けられている。図19および図20に示すように、導電パターン204aおよび204bの凸部は、それぞれ、半田などからなる接合層(図示せず)を介して第2基板205の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン208fおよび208gに接合されている。これにより、第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)の表面側のソース電極S1a(S2a)と、裏面側の電極E1a(E2a)とは、導電パターン208fおよび204a(208gおよび204b)を介して電気的に接続されている。
上記のような構成により、第2実施形態では、第2基板205の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン207aは、柱状導体209aと、導電パターン208aとを介して第1横型スイッチ素子11aのドレイン電極D1aに接続されている。したがって、導電パターン207aは、直流電源(図示せず)に接続される入力端子51a(図1参照)を構成する。また、導電パターン207bは、柱状導体209bと、導電パターン208bとを介して第2制御用スイッチ素子14aのソース電極S4aに接続されている。したがって、導電パターン208bは、直流電源(図示せず)に接続される入力端子51b(図1参照)を構成する。
また、第2基板205の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン207cは、柱状導体209cと、導電パターン208cとを介して、第1制御用スイッチ素子13aのソース電極S3aおよび第2横型スイッチ素子12aのドレイン電極D2aに接続されている。したがって、導電パターン207cは、モータ(図示せず)などに接続されるU相の出力端子52a(図1参照)を構成する。
また、第2基板205の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン207dは、柱状導体209dと、導電パターン208dとを介して第1制御用スイッチ素子13aのゲート電極G3aに接続されている。したがって、導電パターン207dは、第1制御用スイッチ素子13aをスイッチングさせるための制御信号が入力される制御端子53a(図1参照)を構成する。また、導電パターン207eは、柱状導体209eと、導電パターン208eとを介して第2制御用スイッチ素子14aのゲート電極G4aに接続されている。したがって、導電パターン207eは、第2制御用スイッチ素子14aをスイッチングさせるための制御信号が入力される制御端子53b(図1参照)を構成する。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
次に、図1および図26を参照して、第2実施形態によるパワーモジュール200aのスナバコンデンサ102aと、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aとの間を流れる電流I1、I2、I3、I4、I5、I6、I7、I8およびI9(図1参照)により形成される電流経路C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18およびC19(図26参照)について説明する。
図26に示すように、スナバコンデンサ102aの一方電極C1aから第1横型スイッチ素子11aのドレイン電極D1aに流れる電流I1(図1参照)は、導電パターン207aを介して左方向(矢印X1方向)に流れた後に、柱状導体209aおよび導電パターン208aを介して下方向(矢印Z1方向)に流れる。これにより、第1基板201および第2基板205に対して略平行な方向に延びる長い部分と、第1基板201および第2基板205に対して略垂直な方向に延びる短い部分とを有する電流経路C11が形成される。そして、第1横型スイッチ素子11aのドレイン電極D1aからソース電極S1aに流れる電流I2(図1参照)は、第1横型スイッチ素子11aの表面に沿って右方向(矢印X2方向)に流れる。これにより、第1基板201および第2基板205に対して略平行な方向に延びる電流経路C12が形成される。
ここで、第2実施形態では、上記のように、第1横型スイッチ素子11aの表面側のソース電極S1aと、第1制御用スイッチ素子13aの裏面側のドレイン電極D3aとは、板状の導体などを介さずに接続されている。このため、第1横型スイッチ素子11aのソース電極S1aから第1制御用スイッチ素子13aのドレイン電極D3aに流れる電流I3(図1参照)は、第1横型スイッチ素子11aのソース電極S1aと第1制御用スイッチ素子13aのドレイン電極D3aとの間の非常に短い距離を上方向(矢印Z2方向)に流れる。これにより、第1基板201および第2基板205に対して略垂直な方向に延びる非常に短い電流経路C13が形成される。
次に、第1制御用スイッチ素子13aのドレイン電極D3aからソース電極S3aに流れる電流I4(図1参照)は、第1制御用スイッチ素子13aの表面および裏面と直交するように第1制御用スイッチ素子13aの内部を上方向(矢印Z2方向)に流れる。これにより、第1基板201および第2基板205に対して略垂直な方向に延びる電流経路C14が形成される。また、第1制御用スイッチ素子13aのソース電極S3aから第2横型スイッチ素子12aのドレイン電極D2aに流れる電流I5(図1参照)は、導電パターン208cの平板状の部分を介して右方向(矢印X2方向)に流れた後に、導電パターン208cの右側の凸部を介して下方向(矢印Z1方向)に流れる。これにより、第1基板201および第2基板205に対して略平行な方向に延びる長い部分と、第1基板201および第2基板205に対して略垂直な方向に延びる短い部分とを有する電流経路C15が形成される。
次に、第2横型スイッチ素子12aのドレイン電極D2aからソース電極S2aに流れる電流I6(図1参照)は、第2横型スイッチ素子12aの表面に沿って右方向(矢印X2方向)に流れる。これにより、第1基板201および第2基板205に対して略平行な方向に延びる電流経路C16が形成される。また、第2横型スイッチ素子12aのソース電極S2aから第2制御用スイッチ素子14aのドレイン電極D4aに流れる電流I7(図1参照)は、上記電流I3(図1参照)と同様に、第2横型スイッチ素子12aのソース電極S2aと第2制御用スイッチ素子14aのドレイン電極D4aとの間の非常に短い距離を上方向(矢印Z2方向)に流れる。これにより、第1基板201および第2基板205に対して略垂直な方向に延びる非常に短い電流経路C17が形成される。
次に、第2制御用スイッチ素子14aのドレイン電極D4aからソース電極S4aに流れる電流I8(図1参照)は、第2制御用スイッチ素子14aの表面および裏面と直交するように第2制御用スイッチ素子14aの内部を上方向(矢印Z2方向)に流れる。これにより、第1基板201および第2基板205に対して略垂直な方向に延びる電流経路C18が形成される。また、第2制御用スイッチ素子14aのソース電極S4aからスナバコンデンサ102aの他方電極C2aに流れる電流I9(図1参照)は、導電パターン208bと、柱状導体209bを介して上方向(矢印Z2方向)に流れた後に、導電パターン207bを介して左方向(矢印X1方向)に流れる。これにより、第1基板201および第2基板205に対して略垂直な方向に延びる短い部分と、第1基板201および第2基板205に対して略平行な方向に延びる長い部分とを有する電流経路C19が形成される。
上記のように、スナバコンデンサ102aと、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aとの間を流れる電流I1〜I9(図1参照)により形成される電流経路C11〜C19(図26参照)は、第1横型スイッチ素子11aのドレイン電極D1aとソース電極S1aとの間で横方向(矢印X2方向)に流れる電流経路C12と、電流経路C12に対して略逆方向の電流経路C11とを含む。また、電流経路C11〜C19は、第2横型スイッチ素子12aのドレイン電極D2aとソース電極S2aとの間で横方向(矢印X2方向)に流れる電流経路C16と、電流経路C16に対して略逆方向の電流経路C19とを含む。なお、電流経路C12およびC16は、「第1電流経路」の一例である。また、電流経路C11およびC19は、「第2電流経路」の一例である。
ここで、電流経路C12(C16)と、電流経路C11(C19)とは、これらの電流経路C12およびC11(C16およびC19)に電流が流れることに起因して発生する磁束の変化の打ち消しが可能な近接距離に配置されている。具体的には、電流経路C12(C16)と、電流経路C11(C19)とは、第2基板205および第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)の上下方向(Z方向)の厚みの合計と略等しい長さの距離を隔てて配置されている。なお、電流経路C12(C16)と、電流経路C11(C19)とは、互いに対向するように配置されている。
第2実施形態では、上記のように、第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)を、第1基板201の上面(矢印Z2方向側の面)に搭載された第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)と、第2基板205との間に挟まれるように配置する。これにより、第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)を、第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)と、第2基板205との間に機械的に安定した状態で保持することができる。また、第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)の裏面側のドレイン電極D3a(D4a)を、板状の導体などを介さずに、第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)の表面側のソース電極S1a(S2a)に直接的に接続することができる。これにより、第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)のドレイン電極D3a(D4a)と、第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)のソース電極S1a(S2a)との電気的接続を確実にとることができる。また、第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)と、第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)との間の電流経路C13(C17)が短くなるので、配線インダクタンスを小さくすることができる。
また、第2実施形態では、上記のように、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aを、第1基板201の上面(矢印Z2方向側の面)に、共に表裏同じ向きに配置する。これにより、第1横型スイッチ素子11aのドレイン電極D1a、ソース電極S1aおよびゲート電極G1aを有する表面と、第2横型スイッチ素子12aのドレイン電極D2a、ソース電極S2aおよびゲート電極G2aを有する表面とが、共に、スナバコンデンサ102aが配置された第2基板205側(矢印Z2方向側)に配置されるので、スナバコンデンサ102aと第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)との間の電流経路を容易に短くすることができる。その結果、スナバコンデンサ102aと第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)との間の配線インダクタンスを容易に小さくすることができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
次に、図27〜図37を参照して、第3実施形態によるパワーモジュール300aについて説明する。この第3実施形態では、第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)が第1横型スイッチ素子11a(第2横型スイッチ素子12a)と第2基板205との間に挟まれている上記第2実施形態と異なり、第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)が第2基板305に埋め込まれている例について説明する。なお、パワーモジュール300aは、「電力変換装置」の一例である。
まず、図27〜図36を参照して、第3実施形態によるパワーモジュール300aの構成について説明する。なお、このパワーモジュール300aは、3相インバータ装置においてU相の電力変換を行うものとする。すなわち、この第3実施形態においても、上記第1および第2実施形態と同様に、パワーモジュール300aと略同様の構成を有する2つのパワーモジュール(V相およびW相の電力変換を行うパワーモジュール)がパワーモジュール300aとは別々に設けられている。以下では、簡単化のため、U相の電力変換を行うパワーモジュール300aについてのみ説明する。
図27〜図30に示すように、パワーモジュール300aは、第1基板301と、2個の横型スイッチ素子(第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12a)と、2個の制御用スイッチ素子(第1制御用スイッチ素子13aおよび第2制御用スイッチ素子14a)と、2個のスナバコンデンサ102aと、第2基板305とを備える。また、第1基板301の上面(矢印Z2方向側の面)と、第2基板305の下面(矢印Z1方向側の面)との間には、封止樹脂60が充填されている。なお、図29および図30では、説明の便宜上、封止樹脂60の図示を省略している。
また、図31および図32に示すように、第1基板301は、絶縁板2と、絶縁板2の上面(矢印Z2方向側の面)に形成された2個の導電パターン304aおよび304bとを含む。この第1基板301の絶縁板2の下面(矢印Z1方向側の面)には、放熱層3(図28〜図30参照)が形成されている。また、図33〜図35に示すように、第2基板305は、絶縁板306と、絶縁板306の上面に形成された5個の導電パターン307a、307b、307c、307dおよび307eと、絶縁板306の下面に形成された6個の導電パターン308a、308b、308c、308d、308eおよび308fとを含む。ここで、第3実施形態では、図28〜図30および図36に示すように、第2基板305の上下方向(Z方向)の中央部近傍には、5個の板状導体309a、309b、309c、309dおよび309eが埋め込まれている。
板状導体309aは、第2基板305の上面(矢印Z2方向側の面)に向かって延びるように設けられた柱状導体310aを介して第2基板305の上面の導電パターン307aに接続されている。また、板状導体309aは、第2基板305の下面(矢印Z1方向側の面)に向かって延びるように設けられた柱状導体311aを介して第2基板305の下面の導電パターン308aに接続されている。同様に、板状導体309bは、柱状導体310bを介して第2基板305の上面の導電パターン307bに接続されているとともに、柱状導体311bを介して第2基板の下面の導電パターン308bに接続されている。
また、板状導体309cは、柱状導体310cを介して第2基板305の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン307cに接続されている。また、板状導体309cは、柱状導体311cおよび311dを介して第2基板305の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン308cおよび308dに接続されている。なお、板状導体309dは、柱状導体310dを介して第2基板305の上面の導電パターン307dに接続されている。また、板状導体309eは、柱状導体310eを介して第2基板305の上面の導電パターン307eに接続されている。
また、第3実施形態では、図28〜図30に示すように、第1制御用スイッチ素子13aおよび第2制御用スイッチ素子14aは、第2基板305の内部に埋め込まれている。第1制御用スイッチ素子13aは、第2基板305の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン308eと、第2基板305の上下方向(Z方向)の中央部近傍の板状導体309cおよび309dとの間に挟まれるように配置されている。また、第2制御用スイッチ素子14aは、第2基板305の下面の導電パターン307fと、第2基板305の上下方向の中央部近傍の板状導体309bおよび309eとの間に挟まれるように配置されている。
具体的には、図28および図29に示すように、第1制御用スイッチ素子13aの表面側のソース電極S3aおよびゲート電極G3aは、それぞれ、板状導体309cおよび309dの下面(矢印Z1方向側の面)に接合されている。また、第1制御用スイッチ素子13aの裏面側のドレイン電極D3aは、導電パターン308eの上面に接合されている。また、図28および図30に示すように、第2制御用スイッチ素子14aの表面側のソース電極S4aおよびゲート電極G4aは、それぞれ、板状導体309bおよび309eの下面に接合されている。また、第2制御用スイッチ素子14aの裏面側のドレイン電極D4aは、導電パターン307fの上面に接合されている。
なお、第3実施形態では、上記第2実施形態と同様に、第2基板305は、スナバコンデンサ102aと、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aとの間に挟まれるように配置されている。これにより、第2基板305に設けられた導電パターン307a〜307e、308a〜308f、板状導体309a〜309e、柱状導体310a〜310eおよび311a〜311dは、スナバコンデンサ102aと、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aとの間に挟まれるように配置されている。なお、導電パターン307a〜307e、308a〜308f、板状導体309a〜309e、柱状導体310a〜310eおよび311a〜311dは、「接続用導体」の一例である。
図27および図28に示すように、スナバコンデンサ102aの一方電極C1aは、第2基板305の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン307aに接続されている。この導電パターン307aは、図28に示すように、柱状導体310aと、第2基板305の上下方向(Z方向)の中央部近傍の板状導体309aと、柱状導体311aと、第2基板305の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン308aとを介して第1横型スイッチ素子11aのドレイン電極D1aに接続されている。これにより、導電パターン307a、308a、板状導体309a、柱状導体310aおよび311aは、スナバコンデンサ102aの一方電極C1aと、第1横型スイッチ素子11aのドレイン電極D1aとの間に挟まれるように配置されている。なお、導電パターン307aおよび308aは、それぞれ、「第1導電パターン」および「第2導電パターン」の一例である。また、導電パターン307a、308a、板状導体309a、柱状導体310aおよび311aは、「第1接続用導体」の一例である。
また、スナバコンデンサ102aの他方電極C2aは、第2基板305の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン307bに接続されている。この導電パターン307bは、柱状導体310bと、第2基板305の上下方向(Z方向)の中央部近傍の板状導体309bと、第2制御用スイッチ素子14aと、第2基板305の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン308fとを介して第2横型スイッチ素子12aのソース電極S2aに接続されている。これにより、導電パターン307b、308f、板状導体309bおよび柱状導体310bは、スナバコンデンサ102aの他方電極C1aと、第2横型スイッチ素子12aのソース電極S2aとの間に挟まれるように配置されている。なお、導電パターン307bおよび308fは、それぞれ、「第1導電パターン」および「第2導電パターン」の一例である。また、導電パターン307b、308f、板状導体309bおよび柱状導体310bは、「第2接続用導体」の一例である。
また、第3実施形態では、上記第2実施形態と同様に、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aが、第1基板301の上面(矢印Z2方向側の面)に、共に表裏同じ向きに配置されている。具体的には、図28に示すように、第1横型スイッチ素子11aの裏面側の電極E1aは、第1基板301の導電パターン304aに接続されている。また、第2横型スイッチ素子12aの裏面側の電極E2aは、第1基板301の導電パターン304bに接続されている。
また、図28および図29に示すように、第1横型スイッチ素子11aの表面側のドレイン電極D1a、ソース電極S1aおよびゲート電極G1aは、それぞれ、半田などからなる接合層(図示せず)を介して第2基板305の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン308a、308eおよび308cに接合されている。また、図28および図30に示すように、第2横型スイッチ素子12aの表面側のドレイン電極D2a、ソース電極S2aおよびゲート電極G2aは、それぞれ、半田などからなる接合層(図示せず)を介して第2基板305の下面の導電パターン308d、308fおよび308bに接合されている。
なお、第3実施形態では、図34および図35に示すように、第3基板305の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン308eには、第1基板301側(矢印Z1方向側)に突出する凸部が設けられている。また、図31および図32に示すように、第1基板301の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン304aの上記導電パターン308eの凸部に対応する部分には、第2基板305側(矢印Z2方向側)に突出する凸部が設けられている。そして、導電パターン308eの凸部と、導電パターン304aの凸部とは、半田などからなる接合層(図示せず)を介して互いに接合されている。これにより、図29に示すように、第1横型スイッチ素子11aの表面側のソース電極S1aと、裏面側の電極E1aとは、導電パターン308eおよび304aを介して電気的に接続されている。
同様に、図34および図35に示すように、第3基板305の下面(矢印Z1方向側の面)の導電パターン308fにも、第1基板301側(矢印Z1方向側)に突出する凸部が設けられている。また、図31および図32に示すように、第1基板301の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン304bの上記導電パターン308fの凸部に対応する部分にも、第2基板305側(矢印Z2方向側)に突出する凸部が設けられている。そして、導電パターン308fの凸部と、導電パターン304bの凸部とは、半田などからなる接合層(図示せず)を介して互いに接合されている。これにより、図30に示すように、第2横型スイッチ素子12aの表面側のソース電極S2aと、裏面側の電極E2aとは、導電パターン308eおよび304aを介して電気的に接続されている。
上記のような構成により、第3実施形態では、第2基板305の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン307aは、柱状導体310aと、板状導体309aと、柱状導体311aと、導電パターン308aとを介して第1横型スイッチ素子11aのドレイン電極D1aに接続されている。したがって、導電パターン307aは、直流電源(図示せず)に接続される入力端子51a(図1参照)を構成する。また、導電パターン307bは、柱状導体310bと、板状導体309bとを介して第2制御用スイッチ素子14aのソース電極S4aに接続されている。したがって、導電パターン307bは、直流電源(図示せず)に接続される入力端子51b(図1参照)を構成する。
また、第2基板305の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン307cは、柱状導体310cと、板状導体309cとを介して第1制御用スイッチ素子13aのソース電極S3aに接続されている。また、導電パターン307cは、柱状導体310cと、板状導体309cと、柱状導体311dと、導電パターン308dとを介して第2横型スイッチ素子12aのドレイン電極D2aに接続されている。したがって、導電パターン307cは、モータ(図示せず)などに接続されるU相の出力端子52a(図1参照)を構成する。
また、第2基板305の上面(矢印Z2方向側の面)の導電パターン307dは、柱状導体310dと、板状導体309dとを介して第1制御用スイッチ素子13aのゲート電極G3aに接続されている。したがって、導電パターン307dは、第1制御用スイッチ素子13aをスイッチングさせるための制御信号が入力される制御端子53a(図1参照)を構成する。また、導電パターン307eは、柱状導体310eと、板状導体309eとを介して第2制御用スイッチ素子14aのゲート電極G4aに接続されている。したがって、導電パターン307eは、第2制御用スイッチ素子14aをスイッチングさせるための制御信号が入力される制御端子53b(図1参照)を構成する。
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第2実施形態と同様である。
次に、図1および図37を参照して、第3実施形態によるパワーモジュール300aのスナバコンデンサ102aと、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aとの間を流れる電流I1、I2、I3、I4、I5、I6、I7、I8およびI9(図1参照)により形成される電流経路C21、C22、C23、C24、C25、C26、C27、C28およびC29(図37参照)について説明する。
図37に示すように、スナバコンデンサ102aの一方電極C1aから第1横型スイッチ素子11aのドレイン電極D1aに流れる電流I1(図1参照)は、まず、導電パターン307aを介して左方向(矢印X1方向)に流れた後に、柱状導体310aを介して下方向(矢印Z1方向)に流れる。そして、このように柱状導体310aを介して下方向に流れた電流は、板状導体309aを介して左方向に流れた後に、柱状導体311aおよび導電パターン308aを介して下方向に流れる。これにより、第1基板301および第2基板305に対して略平行な方向に延びる2個の長い部分と、第1基板301および第2基板305に対して略垂直な方向に延びる2個の短い部分とを有する電流経路C21が形成される。
次に、第1横型スイッチ素子11aのドレイン電極D1aからソース電極S1aに流れる電流I2(図1参照)は、第1横型スイッチ素子11aの内部の表面近傍を右方向(矢印X2方向)に流れる。これにより、第1基板301および第2基板305に対して略平行な方向に延びる長い電流経路C22が形成される。また、第1横型スイッチ素子11aのソース電極S1aから第1制御用スイッチ素子13aのドレイン電極D3aに流れる電流I3(図1参照)は、導電パターン308eを介して上方向(矢印Z2方向)に流れる。これにより、第1基板301および第2基板305に対して略垂直な方向に延びる短い電流経路C23が形成される。
次に、第1制御用スイッチ素子13aのドレイン電極D3aからソース電極S3aに流れる電流I4(図1参照)は、第1制御用スイッチ素子13aの表面および裏面と直交するように第1制御用スイッチ素子13aの内部を上方向(矢印Z2方向)に流れる。これにより、第1基板301および第2基板305に対して略垂直な方向に延びる電流経路C24が形成される。また、第1制御用スイッチ素子13aのソース電極S3aから第2横型スイッチ素子12aのドレイン電極D2aに流れる電流I5(図1参照)は、板状導体309cを介して右方向(矢印X2方向)に流れた後に、柱状導体311dと導電パターン308dとを介して下方向に流れる。これにより、第1基板301および第2基板305に対して略平行な方向に延びる長い部分と、第1基板301および第2基板305に対して略垂直な方向に延びる短い部分とを有する電流経路C25が形成される。
次に、第2横型スイッチ素子12aのドレイン電極D2aからソース電極S2aに流れる電流I6(図1参照)は、第2横型スイッチ素子12aの内部の表面近傍を右方向(矢印X2方向)に流れる。これにより、第1基板301および第2基板305に対して略平行な方向に延びる電流経路C26が形成される。また、第2横型スイッチ素子12aのソース電極S2aから第2制御用スイッチ素子14aのドレイン電極D4aに流れる電流I7(図1参照)は、導電パターン308fを介して上方向(矢印Z2方向側)に流れる。これにより、第1基板301および第2基板305に対して略垂直な方向に延びる短い電流経路C27が形成される。
次に、第2制御用スイッチ素子14aのドレイン電極D4aからソース電極S4aに流れる電流I8(図1参照)は、第2制御用スイッチ素子14aの表面および裏面と直交するように第2制御用スイッチ素子14aの内部を上方向(矢印Z2方向)に流れる。これにより、第1基板301および第2基板305に対して略垂直な方向に延びる電流経路C28が形成される。また、第2制御用スイッチ素子14aのソース電極S4aからスナバコンデンサ102aの他方電極C2aに流れる電流I9(図1参照)は、まず、板状導体309bを介して左方向(矢印X1方向)に流れた後に、柱状導体310bを介して上方向に流れる。そして、このように柱状導体310bを介して上方向に流れた電流は、導電パターン307bを介して左方向に流れる。これにより、第1基板301および第2基板305に対して略平行な方向に延びる2個の長い部分と、第1基板301および第2基板305に対して略垂直な方向に延びる1個の短い部分とを有する電流経路C29が形成される。
上記のように、スナバコンデンサ102aと、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aとの間を流れる電流I1〜I9(図1参照)により形成される電流経路C21〜C29(図37参照)は、第1横型スイッチ素子11aのドレイン電極D1aとソース電極S1aとの間で横方向(矢印X2方向)に流れる電流経路C22と、電流経路C22に対して略逆方向の電流経路C21とを含む。また、電流経路C21〜C29は、第2横型スイッチ素子12aのドレイン電極D2aとソース電極S2aとの間で横方向(矢印X2方向)に流れる電流経路C26と、電流経路C26に対して略逆方向の電流経路C29とを含む。なお、電流経路C22およびC26は、「第1電流経路」の一例である。また、電流経路C21およびC29は、「第2電流経路」の一例である。
ここで、電流経路C22(C26)と、電流経路C21(C29)とは、これらの電流経路C22およびC21(C26およびC29)に電流が流れることに起因して発生する磁束の変化の打ち消しが可能な近接距離に配置されている。具体的には、電流経路C22(C26)と、電流経路C21(C29)とは、第2基板305の上下方向(Z方向)の厚みに略等しい長さの距離を隔てて配置されている。なお、電流経路C22(C26)と、電流経路C21(C29)とは、互いに対向するように配置されている。
第3実施形態では、上記のように、第1制御用スイッチ素子13aおよび第2制御用スイッチ素子14aを、第2基板305内に埋め込む。これにより、第2基板305を第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aの表面に配置するだけで、第1横型スイッチ素子11aと第1制御用スイッチ素子13aとの接続と、第2横型スイッチ素子12aと第2制御用スイッチ素子14aとの接続とを同時に行うことができる。その結果、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aと、第1制御用スイッチ素子13aおよび第2制御用スイッチ素子との接続作業の簡略化を図ることができる。
また、第3実施形態では、第1制御用スイッチ素子13aおよび第2制御用スイッチ素子14aを第2基板305内に埋め込むことによって、スナバコンデンサ102aと、第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aとの間に形成される電流経路C21〜C29(図37参照)のうち、互いに対向する略逆方向の電流経路C22およびC21(C26およびC29)間の距離を、第2基板305の上下方向(Z方向)の厚みに略等しい長さにすることができる。これにより、互いに対向する略逆方向の電流経路C12およびC11(C16およびC29)間の距離が第2基板205および第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)の上下方向(Z方向)の厚みの合計と略等しい上記第2実施形態(図26参照)に比べて、互いに対向する略逆方向の電流経路C22およびC21(C26およびC29)間の距離を、第1制御用スイッチ素子13a(第2制御用スイッチ素子14a)の厚み分小さくすることができる。その結果、電流経路C22(C26)に発生する磁束の変化を、電流経路C21(C29)に発生する磁束の変化によって効果的に相殺することができるので、スナバコンデンサ102aと第1横型スイッチ素子11aおよび第2横型スイッチ素子12aとの間の配線インダクタンスをさらに小さくすることができる。
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第2実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1〜第3実施形態では、電力変換装置の一例として3相インバータ装置を示したが、3相インバータ装置以外の電力変換装置であってもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、横型スイッチ素子とスナバコンデンサとを接続するための接続用導体(種々の導電パターン、柱状導体および板状導体など)を第2基板に形成することにより、接続用導体を横型スイッチ素子とスナバコンデンサとの間に挟まれるように配置する例を示したが、第2基板を設けずに、接続用導体のみを横型スイッチ素子とスナバコンデンサとの間に挟まれるように配置してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、ノーマリオン型の横型スイッチ素子を用いる例を示したが、ノーマリオフ型の横型スイッチ素子を用いてもよい。この場合、横型スイッチ素子にカスコード接続されたノーマリオフ型の制御用スイッチ素子がなくても、パワーモジュールの信頼性を高めることができる。
また、上記第1〜第3実施形態では、1個のパワーモジュール(電力変換装置)に2個のスナバコンデンサを設けた例を示したが、スナバコンデンサの個数は、1個であってもよいし、3個以上であってもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、横型スイッチ素子として、MOSFET(電界効果型トランジスタ)を用いる例を示したが、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)などの他のトランジスタを用いてもよい。また、トランジスタ以外の他の横型スイッチ素子を用いてもよい。