JPWO2013183120A1 - 電線処理装置 - Google Patents

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Abstract

電線処理装置100は、接地した導体に芯線152が接触していない状態において刃102と芯線152とが接触したことと、接地した導体に芯線152が接触している状態において刃102と芯線152とが接触したこととを検出できる芯線接触検出部とを備えている。

Description

本発明は、電線処理装置に関する。
被覆電線を処理する電線処理装置としては、例えば、特開平7−227022号公報には、カッターに交流電源を接続し、被覆電線に近接させた検出ヘッドによって電気信号を検出し、カッターと芯線との接触(切断)を検出する構成が開示されている。
また、特開2008−283825号公報では、検出信号の電流又は電圧を誤接触検出の閾値に対応させるために測定信号の電圧を調整することや、測定信号が交流電流の場合に交流電流の周波数を調整することや、閾値を調整することが提案されている。
また、特許4883821号公報には、刃を電極として用いる構造が提案されている。また、同文献では、電線被覆材剥離装置は、刃が芯線に接触したか否かを検知する対象時点又は時間が任意に設定され、剥離動作の開始時、終了直前又は途中、さらには芯線に対する刃の接触時間の各時間的要素を管理する機能を有すると記載されている。そして、時間的要素の管理機能によって、芯線に刃が接触しても、その接触時間又は接触箇所によっては、不良品とはしない判定条件も設定可能とすることが記載されている。
特開平7−227022号公報 特開2008−283825号公報 特許4883821号公報
上述したように、被覆電線から被覆材を剥離する処理(ストリップ処理)などで、芯線と刃との接触を電気的に検出し、芯線の損傷の有無を判定する提案は、種々なされている。しかし、従来の構成は、芯線と刃とが接触した場合に、芯線と刃とが電気的に導通することに起因する変化を電気的に検出する構成であった。しかし、芯線が、刃を除く他の導体に接触しているような場合には、芯線が他の導体と接触している影響によって、芯線と刃とが接触したことを電気的に検出し得ることができない場合があった。
本発明の一実施形態に係る電線処理装置は、刃と、刃に高周波信号を入力する高周波信号発生装置と、芯線が絶縁体によって被覆された被覆電線を保持する電線保持器と、電線保持器に保持された被覆電線に対し、絶縁体を介して芯線に対向した受信電極と、芯線接触検出部とを備えている。ここで、芯線接触検出部は、接地した導体に芯線が接触していない状態において刃と芯線とが接触したことと、接地した導体に芯線が接触している状態において刃と芯線とが接触したこととを検出できるように構成されている。この場合、芯線が、刃を除く他の導体に接触しているような場合でも、芯線と刃とが接触したことを適切に検出し得る。
ここで、芯線接触検出部は、受信電極で受信された受信信号と、高周波信号発生装置が出力した出力信号とに基づいて、接地した導体に芯線が接触している状態において刃と芯線とが接触したことを検出してもよい。この場合、受信信号に基づいて、接地した導体に芯線が接触していない状態において刃と芯線とが接触したことを検出できる。また、出力信号に基づいて、接地した導体に芯線が接触している状態において刃と芯線とが接触したことを検出できる。
また、この場合、受信信号の電圧レベルが、予め定められた電圧レベルよりも大きい場合に、接地した導体に芯線が接触していない状態において刃と芯線とが接触したことを検出してもよい。また、出力信号の電圧レベルが、予め定められた基準電位である場合に、芯線が刃を除く他の導体に接触している状態において刃と芯線とが接触したことを検出してもよい。また、これを具現化する構成として、芯線接触検出部は、受信信号が入力される第1入力部と、出力信号が入力される第2入力部とを備えていてもよい。また、芯線接触検出部の検出信号に基づいて、芯線の損傷を判定する芯線損傷判定部を備えていてもよい。
また、他の形態として、芯線接触検出部は、受信電極で受信された受信信号の電圧レベルが、予め定められた電圧レベルよりも大きい場合に、接地した導体に芯線が接触していない状態において刃と芯線とが接触したことを検出してもよい。受信電極で受信された受信信号の電圧レベルが、予め定められた電圧レベルよりも小さい場合に、接地した導体に芯線が接触している状態において刃と芯線とが接触したことを検出してもよい。
この場合、受信信号の電圧レベルを、特に、下限値についても観測することによって、接地した導体に芯線が接触している状態において刃と芯線とが接触したことを検出できる。
この場合、受信電極で受信した受信信号の電圧レベルが予め定められた範囲内である場合に、芯線の損傷がないと判定し、かつ、受信電極で受信した受信信号の電圧レベルが予め定められた範囲外である場合に、芯線が損傷したと判定する芯線損傷判定部を備えていてもよい。
さらに、この場合、受信電極で受信した受信信号に、予め定められた電圧レベルの直流信号を加算する加算器を備えていてもよい。受信電極で受信した受信信号に、予め定められた電圧レベルの直流信号を加算することによって、刃と芯線とが非接触の場合に得られる受信信号の電圧レベルを高く評価できる。これに対して、接地した導体に芯線が接触している状態において刃と芯線とが接触した場合には、受信信号の電圧レベルが凡そ基準電位と同じレベルである。このように、刃と芯線とが非接触の場合に得られる受信信号の電圧レベルの下限値と、基準電位との差が大きくなる。このため、刃と芯線とが非接触の場合に得られる受信信号の電圧レベルと、接地した導体に芯線が接触している状態において刃と芯線とが接触した場合に得られる受信信号の電圧レベルとの、差が大きくなり、比較が容易になる。このため、接地した導体に芯線が接触している状態において刃と芯線とが接触した場合に得られる受信信号を検出するための閾値の設定が容易になり、刃と芯線との接触を検出する検出精度が向上する。
また、導体は抵抗体を介して接地していてもよい。この場合、抵抗体は、芯線と導体とが接触している状態において刃と芯線とが接触したときに得られる受信信号の電圧レベルが、刃と芯線とが非接触のときに得られる受信信号の電圧レベルよりも高くなる程度の電気抵抗値を有しているとよい。この場合、刃と芯線とが非接触したときに得られる受信信号の電圧レベルに上限値を設定することにより、刃と芯線とが接触したことを検出できる。また、この場合、受信電極で受信した受信信号が予め定められた電圧レベルよりも高い場合に、芯線が損傷したと判定する芯線損傷判定部を備えているとよい。
また、高周波信号発生装置は、定電圧型の交流電源で構成されているとよい。
図1は、本発明の一実施形態に係る電線処理装置の構成例を示す図である。 図2は被覆電線を示す図である。 図3は、F側ノズルの模式図である。 図4は、この電線処理装置の平面図である。 図5は、この電線処理装置の平面図である。 図6は、処理中の被覆電線の芯線が、接地した導体に接触していない場合について、電線処理装置の等価回路図を示している。 図7は、図6の電線処理装置において刃と芯線とが非接触である場合に検出される受信信号Aと出力信号Bとを示している。 図8は、図6の電線処理装置において刃と芯線とが接触した場合に検出される受信信号Aと出力信号Bとを示している。 図9は、処理中の被覆電線の芯線が、接地した導体に接触している場合について、電線処理装置の等価回路図を示している。 図10は、図9の電線処理装置において刃と芯線とが非接触である場合に検出される受信信号Aと出力信号Bとを示している。 図11は、図9の電線処理装置において刃と芯線とが接触した場合に検出される受信信号Aと出力信号Bとを示している。 図12は、刃と芯線とが接触していない場合に得られる受信信号A0の電圧レベルに対して、上限値s1と下限値s2を設定した図である。 図13は、予め定められた電圧レベルを加算した高周波信号が刃に入力された場合について受信信号を示す図である。 図14は、抵抗体R1を介して接地した導体と芯線とが接触している電線処理装置の等価回路を示している。 図15は、抵抗体R1を介して接地した導体と芯線とが接触している状態において刃と芯線とが接触したときに得られる受信信号A(A3)と、出力信号Bとを示している。 図16は、図14の形態において得られ得る受信信号を示している。
以下、本発明の一実施形態に係る電線処理装置の電線状態判定方法および当該方法を具現化し得る電線処理装置を説明する。なお、図面は模式的に描かれており、本発明は特に言及されない限りにおいて、これらの図面によって限定されない。また、同じ作用を奏する部材又は部位には、適宜に同じ符号を付している。
≪電線処理装置100≫
図1は、本発明の一実施形態に係る電線処理装置100の構成例を示す図である。電線処理装置100は、図1に示すように、刃102と、高周波信号発生装置104と、電線保持器106と、受信電極108と、芯線接触検出部110と備えている。この電線処理装置100は、被覆電線150の切断処理およびストリップ処理を行なう。また、この電線処理装置100は、刃102と芯線152(図2参照)との接触を検出する芯線接触検出装置200を備えている。ここで、高周波信号発生装置104、電線保持器106、受信電極108、芯線接触検出部110などは、それぞれ芯線接触検出装置200の一要素としての機能を備えている。
≪被覆電線150≫
図2は被覆電線150を示す図である。被覆電線150は、図2に示すように、芯線152と、芯線152を被覆した絶縁体154とを備えている。
≪刃102≫
この実施形態では、刃102は、図1に示すように、切断刃221と、F側とR側のストリップ刃222、223との三つの刃が設けられている。この実施形態では、切断刃221とストリップ刃222、223は、それぞれ真ん中が窪んだ刃形状を有した一対の刃で構成されている。切断刃221は、切断処理で被覆電線150を切断する刃である。F側のストリップ刃222は、切断された被覆電線150の両端のうち、送られてくる被覆電線150の前端150F(F側)をストリップ処理する刃である。R側のストリップ刃223は、切断された被覆電線150の両端のうち、送り出された被覆電線150の後端150R(R側)をストリップ処理する刃である。
この実施形態では、切断刃221と、F側とR側のストリップ刃222、223との三つの刃は、それぞれ上側の刃221a〜223aと下側の刃221b〜223bの一対の刃で構成されている。各刃221〜223は、電線保持器106に保持された被覆電線150に対して進退移動するように刃駆動機構103に取り付けられている。
≪刃駆動機構103≫
刃駆動機構103は、刃102を移動させる機構である。この刃駆動機構103は、上下の刃取付部231、232と、駆動機構233と、アクチュエータ234とを備えている。切断刃221と、F側とR側のストリップ刃222、223の、それぞれ上側の刃221a〜223aは、上側の刃取付部231に取り付けられている。また、それぞれの下側の刃221b〜223bは、下側の刃取付部232に取り付けられている。この実施形態では、切断刃221とストリップ刃222、223は、切断刃221を挟んで、ストリップ刃222(F側)とストリップ刃223(R側)が左右に並べられている。
なお、この実施形態では、切断刃221と、F側とR側のストリップ刃222、223は、一体に動くように構成されているが、切断刃221と、F側とR側のストリップ刃222、223は、それぞれ別個独立に駆動するように構成してもよい。この場合、切断刃221と、F側とR側のストリップ刃222、223は、それぞれ高周波信号発生装置104から高周波電圧が印加されるように構成してもよい。また、それぞれの刃が互いに導通するように構成し、高周波信号発生装置104によって、各刃に高周波電圧が印加されるように構成してもよい。
駆動機構233は、刃取付部231、232に取り付けられた上下一対の刃221a〜223a、221b〜223bを開いたり閉じたり駆動させる機構である。駆動機構233は、例えば、ボール螺子を用いた機構で構成されている。アクチュエータ234は、刃駆動機構103によって各刃221、222、223を駆動させる駆動装置である。アクチュエータ234は、例えば、サーボモータで構成することができる。
≪高周波信号発生装置104≫
高周波信号発生装置104は、刃102に高周波信号を入力する装置である。この実施形態では、高周波信号発生装置104は、刃駆動機構103を通じて各刃221、222、223に電気的に接続されている。この場合、各刃221、222、223が電気的に接続された状態で構成されており、切断刃221と、F側とR側のストリップ刃222、223とが一つの電力系統で構成している。ここでは、高周波信号発生装置104は、定電圧に制御された電源(定電圧型の交流電源)が用いられている。
≪高周波信号≫
なお、ここで、高周波信号とは、周波数が10KHz以上の交流信号をいう。例えば、周波数が10KHz以上3MHz未満の交流信号が、高周波信号として好適に用いられる。電線処理装置100は、複数の周波数帯の高周波信号が用いられている。高周波信号発生装置104が出力する高周波信号としては、電線処理装置100の他の装置で用いられている周波数帯から実質的にずらした周波数が設定されているとよい。例えば、電線処理装置100の他の装置で10kHz以下の周波数帯が用いられている場合には、高周波信号発生装置104の周波数を、凡そ100kHz程度に設定するとよい。これにより、高周波信号発生装置104から出力された高周波信号に起因する信号を、他の装置の電気信号と確実に区別できるようになる。
≪電線保持器106≫
次に、電線保持器106は、図1に示すように、被覆電線150を保持する装置である。この実施形態では、電線保持器106として、F側ノズル201(F側の電線保持器:図3参照)、R側把持部202(R側の電線保持器:図4参照)を備えている。この実施形態では、被覆電線150は、伸線機206、電線送り機構204、F側ノズル201、R側把持部202の順に挿通されている。上述した、刃102(各刃221、222、223)は、F側ノズル201とR側把持部202との間に配置されている。
≪電線送り機構204、伸線機206≫
ここで、伸線機206は、被覆電線150の巻き癖を除去する装置である。電線送り機構204は、被覆電線150の送り量(戻し量)を調整する機構である。F側ノズル201は、所定の向きに被覆電線150を送るノズルである。図3は、F側ノズル201の模式図である。この実施形態では、F側ノズル201は、図3に示すように、被覆電線150が挿通される貫通孔301と、被覆電線150を把持する把持機構302を有している。
F側ノズル201の貫通孔301は、刃102が設けられた部位に向けて先細りしている。かかる貫通孔301によれば、被覆電線150を適切に誘導できる。また、把持機構302は、F側ノズル201の内部に構成されており、貫通孔301に挿通された被覆電線150を把持する。この実施形態では、R側把持部202は、F側ノズル201に対して刃102の向こう側に配置されている。R側把持部202は、F側ノズル201から導き出された被覆電線150を、刃102の向こう側で把持する部材である。
図4と図5は、この電線処理装置100の平面図である。図4に示すように、この電線処理装置100では、平面視において刃102を挟む両側に、F側の端子取付装置241とR側の端子取付装置242とが設けられている。図5に示すように、F側ノズル201は回動し、切断刃221、F側のストリップ刃222、F側の端子取付装置241のそれぞれに向けられる。また、R側把持部202も回動し、切断刃221、R側のストリップ刃223、R側の端子取付装置242のそれぞれに向けられる。F側ノズル201とR側把持部202は、それぞれ駆動機構252F、252Rとアクチュエータ254F、254Rとを備えている(図1参照)。
≪受信電極108≫
受信電極108は、図1に示すように、電線保持器106に保持された被覆電線150に対し、絶縁体154を介して芯線152に対向した電極である。この実施形態では、受信電極108は、F側において伸線機206に設けられている。また、受信電極108は、R側においてR側把持部202に設けられている。
≪芯線接触検出部110≫
芯線接触検出部110は、接地した導体に(処理中の)芯線152が接触していない状態において刃102と芯線152とが接触したことと、接地した導体に芯線152が接触している状態に刃102と芯線152とが接触したこととを検出できる検出装置である。
この実施形態では、芯線接触検出部110は、受信電極108で受信した受信信号Aが入力される入力部121、122(第1入力部)と、高周波信号発生装置104が刃102に出力した出力信号Bが入力される入力部123(第2入力部)と、を備えている。また、この実施形態では、第1入力部121、122は、フィルタ回路と増幅回路を備えた受信機282、283を介してF側とR側の受信電極108で受信した受信信号Aをそれぞれ受信している。また、第2入力部123は、高周波信号発生装置104の出力信号Bを受信している。
≪電線処理装置100の動作≫
この電線処理装置100は、送られてくる被覆電線150に対して、切断、ストリップ、端子取付の各処理を順に行なう。
≪切断処理≫
切断処理では、図4に示すように、F側ノズル201とR側把持部202に被覆電線150を保持させた状態において、切断刃221を閉じ、被覆電線150を切断する。かかる切断処理では、切断刃221は、芯線152に接触する。切断処理後、被覆電線150の切断された両端はストリップ処理、端子取付処理が順に施される。
≪ストリップ処理≫
ストリップ処理では、F側ノズル201を回動させ、F側のストリップ刃222に向ける(図5参照)。そして、F側ノズル201によって保持された被覆電線150の前端150F(F側)を、F側のストリップ刃222によってストリップ処理する。また、同時に、R側把持部202を回動させ、R側のストリップ刃223に向ける。そして、R側把持部202によって保持された被覆電線150の後端150R(R側)を、R側のストリップ刃223によってストリップ処理する。
F側とR側のストリップ刃222、223は、ストリップ処理において、それぞれ被覆電線150の絶縁体154(図2参照)に切り込んだ状態で、被覆電線150に対して、被覆電線150の長さ方向に相対的に移動し、絶縁体154を剥ぎ取る。理想的なストリップ処理において、F側とR側のストリップ刃222、223は、芯線152に接触せず、かつ、絶縁体154を剥ぎ取るのに十分な程度に絶縁体154に切り込みを入れて、絶縁体154を剥ぎ取る。理想的なストリップ処理では、ストリップ刃222、223は、芯線152に接触しないので、芯線152を傷つけることはない。
≪端子取付処理≫
端子取付処理では、図5に示すように、F側ノズル201をさらに回動させる。そして、ストリップ処理によって絶縁体154が剥ぎ取られて芯線152が露出した被覆電線150のF側の端部150FをF側の端子取付装置241に向ける。F側の端子取付装置241では、被覆電線150のF側の端部150Fに所定の端子が取り付けられる。また、同様に、R側把持部202をさらに回動させる。そして、ストリップ処理によって絶縁体154が剥ぎ取られて芯線152が露出した被覆電線150のR側の端部150RをR側の端子取付装置242に向ける。R側の端子取付装置242では、被覆電線150のR側の端部150Rに所定の端子が取り付けられる。
≪製品トレイ261、不良品トレイ262≫
また、この電線処理装置100では、図5に示すように、R側の端部150Rに端子を取り付けられるまで適切に処理された被覆電線150は製品トレイ261に移される。また、処理中の被覆電線150が不良と判定がなされた場合には、適宜に不良品トレイ262に移される。例えば、この電線処理装置100では、芯線接触検出部110は、処理中の被覆電線150の芯線152と刃102とが接触したことを検出する。この場合、例えば、ストリップ処理で、刃102と芯線152とが接触したことを検出し、不良と判定された被覆電線150は、不良品トレイ262に移される。
≪芯線152と刃102の「接触」を検出する際の新規な問題点≫
この電線処理装置100は、刃102に高周波電圧を印加しつつ、受信電極108で受信される受信信号Aを基に、刃102と芯線152との接触を検知している。しかし、本発明者は、処理中の被覆電線150の芯線152が、接地した導体に接触しているか否かによって、刃102と芯線152との接触したときに得られる受信信号Aが異なる、との事象を見出した。つまり、接地した導体に、処理中の被覆電線150の芯線152が接触している場合には、芯線152が接地しているのと同様の状態となり、刃102と芯線152との接触したときに得られる受信信号Aが影響を受ける。このため、処理中の被覆電線150の芯線152が刃102に接触したことを精度良く検出することが、難しくなる。
ここで、「接地した導体」とは、当該導体が電気的に浮いていない状態を意味する。つまり、電気的に浮いている状態の導体、つまり、どこにも電気的に接続されていない導体(グランドから絶縁された導体)は、ここでは「接地した導体」から除外される。ここで、「接地した導体」には、高周波信号発生装置104に接続された刃102は除かれる。また、「導体に芯線152が接触している状態」とは、導体と芯線152とが電気的に接続されている状態を意味する。「導体に芯線152が接触していない状態」とは、導体と芯線152とが電気的に接続されていない状態ことを意味する。
≪導体の例示≫
例えば、この実施形態では、図5に示すように、電線処理装置100で、処理後のR側の被覆電線150を搬送するのに、コンベア400が配置されている。この場合、R側の被覆電線150では、F側の端部150Fに端子がすでに取り付けられている。コンベア400は、絶縁体であるゴム製のベルトコンベアを採用しているが、一部において、導体部分(金属部分)が露出している場合がある。さらに、かかるコンベア400の導体部分(金属部分)は電気的に接地している場合がある。
このような場合において、R側の端部150Rを処理中の被覆電線150(R側に切り出された被覆電線150)において、ストリップ処理後のF側の端部150Fが、当該コンベア400の金属部分に触れることがある。特に、2m程度に長い被覆電線150では、R側の端部150Rを処理する際に、ストリップ処理済みのF側の端部150Fがコンベア400に載せられることがある。この際、当該F側の端部150Fが、適切に制御されずにコンベア400の金属部分に触れる場合がある。つまり、処理中の被覆電線150の芯線152が接触しうる「接地した導体」として、かかるコンベア400の導体部分が例示されうる。なお、「接地した導体」は、コンベア400の導体部分に限定されない。また、Fでも、同様の問題は生じ得る。例えば、電線処理機100に供給される電線150を束ねた電線リール(図示せず)の終端部が接地されている場合もある。
≪芯線接触検出部110による検出≫
この芯線接触検出部110は、処理中の被覆電線150の芯線152が、接地した導体に接触していない場合において、刃102と芯線152とが接触したことを検出できる。さらに、この芯線接触検出部110は、処理中の被覆電線150の芯線152が、接地した導体に接触している場合においても、刃102と芯線152とが接触したことを検出できる。刃102と芯線152とが接触した際に、受信電極108で受信される受信信号Aは、処理中の被覆電線150の芯線152が、接地した導体に接触しているか否かで異なる。ここでは、処理中の被覆電線150の芯線152が、接地した導体に接触していない場合と、処理中の被覆電線150の芯線152が、接地した導体に接触している場合とに分けて、刃102と芯線152とが接触したことがどのように検出されるかを説明する。
≪接地した導体に芯線152が接触していない場合≫
処理中の被覆電線150の芯線152が、接地した導体に接触していない場合には、例えば、受信電極108で受信された受信信号Aに基づいて、刃102と芯線152とが接触したことを検出することができる。
図6は、処理中の被覆電線150の芯線152が接地した導体(具体的には、コンベア400の金属部分)に接触していない場合について、電線処理装置100の等価回路図を示している。図7と図8は、この場合における、受信電極108で受信した受信信号Aと、高周波信号発生装置104が刃102に出力した出力信号Bとを示している。ここで、図7は、ストリップ刃222、223が被覆電線150の芯線152に接触せずにストリップ処理が施された場合を示している。図8は、ストリップ処理において、ストリップ刃222、223が被覆電線150の芯線152に接触した場合を示している。
この実施形態では、高周波信号発生装置104は、刃102(各刃221、222、223)に定電圧に制御された高周波電圧を印加している。図6に示す回路図において、容量C1は、刃102と、受信電極108との間の空間容量を示している。容量C2は、芯線152と受信電極108との容量を示している。スイッチS1は、被覆電線150の絶縁体154に対する、刃102の動作を表現している。すなわち、スイッチS1が開いている状態では、刃102と芯線152との間に絶縁体154が介在しており、刃102と芯線152とが非接触であることを示している。また、スイッチS1が閉じている状態では、刃102と芯線152とが接触したことを示している。図6中、「G」で示す部位は、機械グランド(基準電位)に電気的に接続(接地)された部位を示している。
刃102と芯線152とが非接触である状態は、図6に示す等価回路において、スイッチS1が開いた状態に相当する。この場合、図7に示すように、受信電極108で受信される受信信号Aの電圧レベルはそれほど大きくない。これに対して、刃102と芯線152とが接触すると、図6に示す等価回路において、スイッチS1が閉じた状態に相当する。この際、刃102に印加された電圧が芯線152に直接印加される。このため、芯線152の電圧レベルが格段に大きくなる。また、図8に示すように、受信電極108で受信された受信信号Aの電圧レベルが格段に大きくなる。
このように、処理中の被覆電線150の芯線152が、接地した導体に接触していない場合では、芯線接触検出部110は、受信電極108に生じる受信信号Aの電圧レベルに基づいて、刃102と芯線152との接触・非接触を検出することができる。つまり、この場合には、受信電極108で受信された受信信号Aの電圧レベルが格段に高くなった場合に、刃102と芯線152とが接触したことを検知できる。
≪接地した導体に芯線152が接触している場合≫
処理中の被覆電線150の芯線152が、接地した導体に接触している場合には、例えば、受信電極108で受信した受信信号Aと、高周波信号発生装置104が刃102に出力した出力信号Bとに基づいて、刃102と芯線152とが接触したことを検出することができる。
図9は、処理中の被覆電線150の芯線152が、接地した導体に接触している場合について、電線処理装置100の等価回路図を示している。図10と図11は、処理中の被覆電線150の芯線152が、接地した導体に接触している場合における、受信電極108で受信した受信信号Aと、高周波信号発生装置104が刃102に出力した出力信号Bとを示している。図10は、ストリップ刃222、223が被覆電線150の芯線152に接触せずにストリップ処理が施された場合を示している。図11は、ストリップ処理において、ストリップ刃222、223が被覆電線150の芯線152に接触した場合を示している。
図9中、「G」で示す部位は、機械グランド(基準電位)に電気的に接続(接地)された部位を示している。つまり、図9では、処理中の被覆電線150の芯線152は、導体(コンベア400の金属部分)を介して、機械グランド(基準電位)に電気的に接続(接地)された状態である。図9に示す回路図について、その余は、図6と同様である。
刃102と芯線152とが非接触である状態は、図9に示す等価回路において、スイッチS1が開いた状態に相当する。この場合、図10に示すように、受信電極108で受信される受信信号Aの電圧レベルはそれほど大きくない。
これに対して、刃102と芯線152とが接触した状態は、図9に示す等価回路において、スイッチS1が閉じた状態に相当する。ここでは、芯線152が接地されている。このため、刃102と芯線152とが接触すると、受信電極108で受信した受信信号Aと、高周波信号発生装置104が刃102に出力した出力信号Bとの電圧レベルは、図11に示すように、それぞれ基準電位と凡そ同じレベルになる。
このように、処理中の被覆電線150の芯線152が、接地した導体に接触している場合では、芯線接触検出部110は、受信電極108で受信した受信信号Aと、高周波信号発生装置104が刃102に出力した出力信号Bとに基づいて、刃102と芯線152との接触・非接触を検出することができる。つまり、受信信号Aと出力信号Bの電圧レベルが、それぞれ基準電位と凡そ同じレベルになった場合に、刃102と芯線152とが接触したことを検知できる。
上述したように、芯線接触検出部110は、受信信号Aと出力信号Bの基準電位の電圧レベルに基づいて、刃102と芯線152とが接触したことを検出する。この場合、処理中の被覆電線150の芯線152が、接地した導体に接触しているか否かに関わらず、芯線接触検出部110は、刃102と芯線152とが接触したことを検出できる。つまり、芯線接触検出部110は、処理中の被覆電線150の芯線152が導体に接触している場合でも、刃102と芯線152とが接触したことを検出できる。また、芯線接触検出部110は、処理中の被覆電線150の芯線152が導体に接触していない場合でも、刃102と芯線152とが接触したことを検出できる。このため、電線処理装置100は、処理中の被覆電線150の芯線152が、例えば、図5の例では、コンベア400の金属部分に接触している場合でも、刃102と芯線152とが接触したことを検出することができる。
つまり、芯線接触検出部110は、図8に示すように、受信信号Aの電圧レベルが格段に高くなったことに基づいて、処理中の被覆電線150の芯線152が、接地した導体に接触しておらず、かつ、刃102と芯線152とが接触していることを検出することができる。また、芯線接触検出部110は、図11に示すように、出力信号Bと受信信号Aとが、それぞれ凡そ基準電位と同じレベルになったことに基づいて、処理中の被覆電線150の芯線152が、接地した導体に接触しており、かつ、刃102と芯線152とが接触していることを検出することができる。このように、芯線接触検出部110は、受信信号Aと出力信号Bとに基づいて、処理中の被覆電線150の芯線152が、接地した導体に接触している場合に刃102と芯線152とが接触したことを検出できる。
この場合、図8に示すように、受信信号Aの電圧レベルが、予め定められた電圧レベルa1よりも大きい場合に、接地した導体に芯線152が接触していない状態において刃102と芯線152とが接触したことを検出することができる。また、図11に示すように、出力信号Bの電圧レベルが、予め定められた基準電位である場合に、接地した導体に芯線152が接触している状態において刃102と芯線152とが接触したことを検出することができる。
この場合、芯線接触検出部110は、図1に示すように、閾値設定部114、116を備えていてもよい。ここで、閾値設定部114は、受信信号Aの電圧レベルに対する閾値が設定される。この場合、図8に示すように、接地した導体に芯線152が接触していない状態において刃102と芯線152とが接触したことを検出することができるように、受信信号Aの電圧レベルに対して、所定の電圧レベルa1が設定されているとよい。この場合、受信信号Aの電圧レベルが、閾値設定部114に記憶された電圧レベル(予め定められた電圧レベルa1)よりも高い場合に、芯線152が接地した導体に接触しておらず、かつ、刃102と芯線152とが接触したことを検出できる(図8参照)。
また、閾値設定部116は、出力信号Bの電圧レベルに対する閾値が設定される。この場合、図11に示すように、出力信号Bの電圧レベルが基準電位に相当する範囲であることが検出できるように、出力信号Bの電圧レベルに対して、所定の閾値b1が設定されているとよい。この場合、出力信号Bの電圧レベルが、閾値設定部116に記憶された電圧レベル(予め定められた電圧レベルb1)よりも小さい場合に、接地した導体に芯線152が接触しており、かつ、刃102と芯線152とが接触したことを検出できる(図11参照)。
また、この場合、芯線接触検出部110は、図1に示すように、受信信号Aが入力される第1入力部121、122と、出力信号Bが入力される第2入力部123とを備えているとよい。
また、電線処理装置100は、芯線接触検出部110の検出信号に基づいて、芯線の損傷を判定する芯線損傷判定部112を備えていてもよい。芯線接触検出部110は、例えば、受信信号Aの電圧レベルが予め定められた電圧レベルよりも大きい場合や、出力信号Bの電圧レベルが予め定められた基準電位である場合に、刃102と芯線152とが接触したことを検出することができ、適当な検出信号を発信するとよい。芯線損傷判定部112は、当該芯線接触検出部110の検出信号に基づき、所定のプログラムに沿って芯線152の損傷を判定するように構成してもよい。この場合、芯線損傷判定部112は、例えば、刃102と芯線152とが接触した時間やタイミングに基づいて、芯線152の損傷をより適切に判定するように構築してもよい。
≪芯線接触検出部110の他の形態1≫
また、芯線接触検出部110は、上述した実施形態に限定されない。例えば、受信電極108で受信された受信信号Aの電圧レベルが、予め定められた電圧レベルよりも大きい場合に、接地した導体に芯線152が接触しておらず、かつ、刃102と芯線152とが接触したことを検出してもよい。さらに、芯線接触検出部110は、受信信号Aの電圧レベルが、予め定められた電圧レベルよりも小さい場合、接地した導体に芯線152が接触しており、かつ、刃102と芯線152とが接触したことを検出してもよい。
この場合、例えば、図12に示すように、受信信号Aの電圧レベルに対して閾値を設定する閾値設定部114において、刃102と芯線152とが接触していないことを検出する電圧レベルの範囲を定め、その上限値s1と下限値s2を閾値として設定するとよい。ここで、図12は、図7、図10で示す、刃102と芯線152とが接触していない場合に得られる受信信号A0の電圧レベルに対して、上限値s1と下限値s2を設定した図である。つまり、刃102と芯線152とが接触していない場合に得られる受信信号A0の電圧レベルに対して、上限値s1と、下限値s2を設定する。
この場合、上限値s1は、電圧レベルが格段に高くなった受信信号A1(図8参照)と、刃102と芯線152とが非接触の場合に得られる受信信号A0(図7、図10参照)とを区別する閾値として設定するとよい。また、下限値s2は、基準電位「0」に相当する電位になった受信信号A2(図11参照)と、刃102と芯線152とが非接触の場合に得られる受信信号A0(図7、図10参照)とを区別する閾値として設定するとよい。
これにより、電圧レベルが格段に高くなった受信信号A1(図8参照)と、基準電位「0」に相当する電位になった受信信号A2(図11参照)とを、受信信号A0(図7、図10参照)から区別できる。このため、接地した導体に芯線152が接触していない状態において刃102と芯線152とが接触したことと、接地した導体に芯線152が接触している状態において刃102と芯線152とが接触したこととを、刃102と芯線152とが非接触の場合と区別して、検出できる。
この場合、芯線損傷判定部112は、受信電極108で受信した受信信号Aの電圧レベルが予め定められた範囲内(上限値s1と下限値s2との範囲内)である場合に、芯線の損傷がないと判定できる。また、受信信号Aの電圧レベルが予め定められた範囲外(上限値s1と下限値s2との範囲外)である場合に、芯線が損傷したと判定できる。また、この場合、芯線損傷判定部112は、例えば、刃102と芯線152とが接触した時間やタイミングに基づいて、芯線152の損傷をより適切に判定するように構築してもよい。
また、図10と、図11に示すように、実際には、受信信号Aの電圧レベルに基づいて、刃102と芯線152とが接触したことを検出する場合、特に、非接触の場合に得られる受信信号A0(図7、図10参照)と、基準電位「0」に相当する電位になった受信信号A2(図11参照)との差が小さい。この場合、受信信号A0(図7、図10参照)を増幅しても、それほど大きな差が得られない場合がある。このため、接地した導体と芯線152とが接触している状態において刃102と芯線152とが接触した場合と、刃102と芯線152とが非接触の場合とを、区別することが難しい場合がある。
≪芯線接触検出部110の他の形態2≫
そこで、他の形態として、受信電極108で受信した受信信号に、予め定められた電圧レベルの直流信号を加算する加算器を備えていても良い。この実施形態では、受信器282、283において、受信した高周波信号に予め定められた電圧レベルの直流信号が加算されるように構成されており、受信器282、283が加算器としての機能を奏するように構成されている。この場合、受信器282、283は、発振電圧によって生成された電圧を加算してもよい。なお、受信器282、283で受信した高周波信号に予め定められた電圧レベルの直流信号を加算する加算器は、受信器282、283とは、別途設けてもよい。また、ここで、受信電極108で受信した受信信号に、予め定められた電圧レベルの直流信号を加算する加算器には、受信器282、283で受信される前の信号に、予め定められた電圧レベルの直流信号が加算されるように設けられた加算器が含まれるものとする。
図13に示された受信信号A0、A1、A2は、受信器282、283において、受信した高周波信号に予め定められた電圧レベルの直流信号が加算された場合における信号をそれぞれ示している。ここで、受信信号A0は、刃102と芯線152とが非接触の場合に得られる受信信号を示している。受信信号A1は、接地した導体に芯線152が接触していない状態において刃102と芯線152とが接触した場合に得られる受信信号を示している。また、受信信号A2は、接地した導体に芯線152が接触している状態において刃102と芯線152とが接触した場合に得られる受信信号を示している。
ここでは、高周波信号発生装置104によって、刃102に入力される高周波信号の電圧レベルが所定量高くなる。このため、刃102と芯線152とが接触していない場合に得られる受信信号A0の電圧レベルと、接地した導体に芯線152が接触していない状態において刃102と芯線152とが接触した場合に得られる受信信号A1とが、それぞれ基準電位「0」に対して所定量「F」だけ高くなる。これに対して、接地した導体に芯線152が接触している状態において刃102と芯線152とが接触した場合に得られる受信信号A2は、基準電位「0」となる。このため、特に、刃102と芯線152とが接触していない場合に得られる受信信号A0の電圧レベルと、基準電位「0」との間に明確な差が生じ得る。このため、下限値s2の設定の自由度が高くなり、刃102と芯線152とが接触したことと、刃102と芯線152とが接触していないこととを、受信信号から区別することが容易になる。
上述した実施形態では、接地した導体に芯線152が接触している状態において、刃102と芯線152とが接触した場合には、受信信号Aが凡そ基準電位「0」になる。この場合、図8や図11に示すように、受信信号Aと出力信号Bとに基づいて、刃102と芯線152とが接触したことを検出することができる。また、図12に示すように、受信信号Aの電圧レベルに基づいて、刃102と芯線152とが接触したことを検出してもよい。この場合、図13に示すように、受信信号Aの電圧レベルを、それぞれ基準電位「0」に対して所定量「F」だけ高くしてもよい。なお、接地した導体に芯線152が接触していない状態において刃102と芯線152とが接触したことと、接地した導体に芯線152が接触している状態において刃102と芯線152とが接触したこととを検出する方法には、他にも方法がある。また、上述した実施形態では、受信器282、283が加算器としての機能を奏するように構成されているが、受信した高周波信号に直流信号を加算する加算器は、受信器282、283とは別に設けてもよい。
≪芯線接触検出部110の他の形態3≫
図14は、他の形態の等価回路を示している。他の形態として、図14に示すように、処理中の被覆電線150の芯線152が接触し得る導体が、適当な抵抗体R1を介して接地されていてもよい。ここで、処理中の被覆電線150の芯線152が接触し得る導体は、当然ながら刃102を除く導体であり、具体的な一例としては、コンベア400(図5参照)の金属部分である。
図15は、当該抵抗体R1を介して接地した導体と芯線152とが接触している状態において刃102と芯線152とが接触したときに得られる受信信号A(A3)と、出力信号Bとを示している。また、図16は、図14の形態において得られ得る受信信号A(A0、A1、A3)を示している。ここで、「A0」で示された受信信号は、刃102と芯線152とが非接触の場合に得られる受信信号(図7および図10参照)を示している。また、「A1」で示された受信信号は、芯線152が他の導体と接触していない状態において刃102と接触したときに得られる受信信号(図8参照)である。また、「A3」で示された受信信号は、図14に示すように、抵抗体R1を介して接地した導体と芯線152とが接触している状態において、刃102と芯線152とが接触したときに得られる受信信号を示している(図15参照)。
この場合、芯線152と導体とが接触している状態において刃102と芯線152とが接触したときに得られる受信信号A3の電圧レベルは、図15に示すように、抵抗体R1の抵抗値によって高く維持され得る。抵抗体R1によって、刃102と芯線152とが接触したときに得られる受信信号A3の電圧レベルを高く維持することによって、刃102と芯線152とが非接触の場合に得られる受信信号A0の電圧レベルと明確な差を設けることができる。この場合、刃102と芯線152とが非接触の場合に得られる受信信号A0の電圧レベルに対して、適当な上限値s1を設けるとよい。これにより、刃102と芯線152とが接触した場合と、刃102と芯線152とが非接触の場合とを明確に区別でき、刃102と芯線152とが接触したことを精度良く検出できる。
つまり、抵抗体R1は、芯線152と導体とが接触している状態において刃102と芯線152とが接触したときに得られる受信信号の電圧レベルが、刃102と芯線152とが非接触のときに得られる受信信号の電圧レベルよりも高くなる程度の電気抵抗値を有しているとよい。この際、好ましくは、芯線152と導体とが接触している状態で刃102と芯線152とが接触したときに得られる受信信号の電圧レベルと、刃102と芯線152とが非接触のときに得られる受信信号の電圧レベルとに、明確な差が生じているとよい。例えば、好ましくは、芯線152と導体とが接触している状態において刃102と芯線152とが接触したときに得られる受信信号の電圧レベルが、刃102と芯線152とが非接触のときに得られる受信信号の電圧レベルよりも、10%以上大きくなるように、より好ましくは20%以上大きくなるように、抵抗体R1を選択するとよい。
この場合、芯線損傷判定部は、図16に示すように、受信電極108で受信した受信信号Aが予め定められた電圧レベル(上限値s1)よりも低い場合に、芯線が損傷していないと判定してもよい。また、受信電極108で受信した受信信号Aが予め定められた電圧レベル(上限値s1)よりも高い場合に、芯線が損傷したと判定してもよい。
以上のように、電線処理装置100について、種々の形態を例示したが、ここで例示した電線処理装置100は、何れも接地した導体に芯線152が接触していない状態において刃102と芯線152とが接触したことと、接地した導体に芯線152が接触している状態において刃102と芯線152とが接触したこととを検出できる。なお、本発明にかかる電線処理装置は、特に言及された場合を除き、上述した何れの実施形態にも限定されない。
100 電線処理装置
102 刃
103 刃駆動機構
104 高周波信号発生装置
106 電線保持器
108 受信電極
110 芯線接触検出部
112 芯線損傷判定部
114、116 閾値設定部
121、122 入力部(第1入力部)
123 入力部(第2入力部)
150 被覆電線
150F 前端(F側の端部)
150R 後端(R側の端部)
152 芯線
154 絶縁体
200 芯線接触検出装置
201 F側ノズル
202 R側把持部
204 電線送り機構
206 伸線機
221 切断刃
222 ストリップ刃(F側)
223 ストリップ刃(R側)
231 刃取付部(上側)
232 刃取付部(下側)
233 駆動機構
234 アクチュエータ
241 端子取付装置(F側)
242 端子取付装置(R側)
252F、252R 駆動機構
254F、254R アクチュエータ
261 製品トレイ
262 不良品トレイ
282、283 受信機
301 貫通孔
302 把持機構
400 コンベア
A 受信信号
A0 受信信号
A1 受信信号
A2 受信信号
A3 受信信号
a1 電圧レベル(閾値)
B 出力信号
b1 電圧レベル(閾値)
C1 容量
C2 容量
R1 抵抗体
S1 スイッチ
s1 上限値(閾値)
s2 下限値(閾値)

Claims (11)

  1. 刃と、
    前記刃に高周波信号を入力する高周波信号発生装置と、
    芯線が絶縁体によって被覆された被覆電線を保持する電線保持器と、
    前記電線保持器に保持された被覆電線に対し、絶縁体を介して芯線に対向した受信電極と、
    接地した導体に前記芯線が接触していない状態において前記刃と前記芯線とが接触したことと、前記接地した導体に前記芯線が接触している状態において前記刃と前記芯線とが接触したこととを検出できる芯線接触検出部と、
    を備えた、電線処理装置。
  2. 前記芯線接触検出部は、
    前記受信電極で受信された受信信号と、
    前記高周波信号発生装置が出力した出力信号と
    に基づいて、
    前記接地した導体に前記芯線が接触している状態において前記刃と前記芯線とが接触したことを検出する、請求項1に記載された電線処理装置。
  3. 前記受信信号の電圧レベルが、予め定められた電圧レベルよりも大きい場合に、前記接地した導体に前記芯線が接触していない状態において前記刃と前記芯線とが接触したことを検出し、
    前記出力信号の電圧レベルが、予め定められた基準電位である場合に、前記芯線が前記刃を除く他の導体に接触している状態において前記刃と前記芯線とが接触したことを検出する、請求項2に記載された電線処理装置。
  4. 前記芯線接触検出部は、前記受信信号が入力される第1入力部と、前記出力信号が入力される第2入力部とを備えた、請求項2又は3に記載された電線処理装置。
  5. 前記芯線接触検出部の検出信号に基づいて、芯線の損傷を判定する芯線損傷判定部を備えた、請求項1から4までの何れか一項に記載された電線処理装置。
  6. 前記芯線接触検出部は、
    前記受信電極で受信された受信信号の電圧レベルが、予め定められた電圧レベルよりも大きい場合に、前記接地した導体に前記芯線が接触していない状態において前記刃と前記芯線とが接触したことを検出し、
    前記受信電極で受信された受信信号の電圧レベルが、予め定められた電圧レベルよりも小さい場合に、前記接地した導体に前記芯線が接触している状態において前記刃と前記芯線とが接触したことを検出する、請求項1に記載された電線処理装置。
  7. 前記受信電極で受信した受信信号の電圧レベルが予め定められた範囲内である場合に、芯線の損傷がないと判定し、かつ、前記受信電極で受信した受信信号の電圧レベルが予め定められた範囲外である場合に、芯線が損傷したと判定する芯線損傷判定部を備えた、請求項6に記載された電線処理装置。
  8. 前記受信電極で受信した受信信号に、予め定められた電圧レベルの直流信号を加算する加算器を備えた、請求項6又は7に記載された電線処理装置。
  9. 前記導体は抵抗体を介して接地しており、
    ここで、抵抗体は、
    前記芯線と前記導体とが接触している状態において前記刃と前記芯線とが接触したときに得られる前記受信信号の電圧レベルが、前記刃と前記芯線とが非接触のときに得られる前記受信信号の電圧レベルよりも高くなる程度の電気抵抗値を有する、請求項1に記載された電線処理装置。
  10. 前記受信電極で受信した受信信号が予め定められた電圧レベルよりも低い場合に、芯線が損傷していないと判定し、或いは、前記受信電極で受信した受信信号が予め定められた電圧レベルよりも高い場合に、芯線が損傷したと判定する芯線損傷判定部を備えた、請求項9に記載された電線処理装置。
  11. 前記高周波信号発生装置が、定電圧型の交流電源で構成されている、請求項1から10までの何れか一項に記載された電線処理装置。
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