JPWO2013150594A1 - 回転電機、回転電機のボビン及びボビンの製造方法 - Google Patents

回転電機、回転電機のボビン及びボビンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ボビンを薄肉とすることで回転電機の巻線占積率を向上できるようにする。【解決手段】回転電機1は、固定子2の積層鉄心体5の突起部18に装着されたボビン6を有する。ボビン6は、コイル線7が巻き回される四角枠状の胴部21を備える。胴部21は、4つの側面21U,21D,21L,21Rのうち、対向配置された一方の2つの側面21L,21Rに絶縁材からなる薄膜体22aを有し、対向配置された他方の2つの側面21U,21Dに樹脂部23A,23Bを有する。

Description

開示の実施形態は、回転電機、回転電機のボビン及びその製造方法に関する。
回転電機において、固定子の巻線と鉄心とを電気的に絶縁するための、樹脂材料で一体成形されたボビンが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−194458号公報
固定子の巻線占積率を大きくするために、ボビンの肉厚を薄くすることが要求されている。しかしながら、上記従来技術では金型を使用する成形加工となることから、ボビンを薄くすることに限界があり、巻線占積率が制約を受けるという問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、ボビンを薄肉とすることで巻線占積率を向上できる回転電機、回転電機のボビン及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、固定子鉄心の突起部に装着されたボビンを有する回転電機であって、前記ボビンは、巻線が巻き回される四角枠状の胴部を備え、前記胴部は4つの側面のうち、少なくとも対向配置された一方の2つの側面に絶縁材からなる薄膜体を有し、対向配置された他方の2つの側面の少なくとも一方に樹脂部を有する回転電機が提供される。
本発明によれば、ボビンを薄肉とすることで回転電機の巻線占積率を向上できる。
本実施形態の回転電機の全体構成を表す縦断面図である。 図1中II−II断面に相当する横断面図である。 回転電機の固定子の一部分を拡大して示す横断面図である。 本実施形態のボビンの詳細構造を表す斜視図である。 図4中V−V断面に相当するボビンの縦断面図である。 絶縁シートを用いて略コの字型の薄膜体を形成する加工の一例について説明するための説明図である。 略コの字型の薄膜体を設置した金型の一例を示す断面図である。 胴部の一方側の対向する側面のみに薄膜体を配置する変形例に係るボビンの縦断面図である。 胴部の1つの側面のみに樹脂部を配置する変形例に係るボビンの縦断面図である。 薄膜体をロの字型に形成する変形例に係るボビンの縦断面図である。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
<回転電機の構成>
まず、図1乃至図3を用いて、本実施形態に係る回転電機1の構成について説明する。図1及び図2に示すように、回転電機1は、固定子2と、回転子3とを備え、回転子3を固定子2の内側に備えたインナーロータ型のモータである。なお、回転電機1をモータでなく発電機としてもよい。固定子2は、回転子3と径方向に対向するようにフレーム4の内周面に環状の積層鉄心リング20を介して設けられている。この固定子2は、積層鉄心体5(固定子鉄心)と、積層鉄心体5に装着されたボビン6と、ボビン6に巻き回されたコイル線7(巻線)と、積層鉄心リング20とを有している。ボビン6は、積層鉄心体5とコイル線7とを電気的に絶縁するために、絶縁性材料で構成されている。ボビン6の軸方向一方側(図1中左側)には基板8が設けられており、この基板8に設けられた回路とボビン6に巻き回されたコイル線7とが、2つのピン端子9を介して電気的に接続されている。コイル線7の巻き始め端及び巻き終わり端の端末7aは、対応するピン端子9に巻き付けられ、半田Hにより固定されている。
回転子3は、永久磁石で構成されており、シャフト10の外周面に設けられている。シャフト10は、フレーム4の負荷側(図1中右側)に設けられた負荷側ブラケット11に外輪が嵌合された負荷側軸受12と、フレーム4の反負荷側(負荷側の反対側。図1中左側)に設けられた反負荷側ブラケット13に外輪が嵌合された反負荷側軸受14とにより回転自在に支持されている。シャフト10の反負荷側端部には、エンコーダ15が設けられている。エンコーダ15は、エンコーダカバー16によって覆われている。
積層鉄心体5は、半径方向外方に突出した放射状の突起部18を複数(本例では9つ)備え、各突起部18にコイル線7が巻き回されたボビン6が外側から装着される。図3に示すように、隣り合う2つの突起部18の間の凹部19には、それぞれの突起部18に装着したボビン6のコイル線7の巻回層の相対する側部が間隙を開けて配置される。固定子2は、コイル線7が巻き回されたボビン6を積層鉄心体5に装着した後、環状の積層鉄心リング20の内周に固定して組み立てられ、フレーム4の内周面に取り付けられる。その後、凹部19内に樹脂が圧入され、ボビン6やコイル線7等が樹脂でモールドされる。
<ボビンの構成>
次に、ボビン6の詳細構造について図4及び図5を用いて説明する。ボビン6は、コイル線7が巻き回される略四角枠状の胴部21を備える。胴部21は、固定子2の軸方向(図5中上下方向)の2つの側面21U,21Dと、軸方向と直交する方向(図5中左右方向)の2つの側面21L,21Rを有する。胴部21は、4つの側面21U,21D,21L,21Rのうち、対向配置された一方の2つの側面21L,21Rに絶縁材からなる薄膜体22aを有し、対向配置された他方の2つの側面21U,21Dのうちの一方の側面21Uに絶縁材からなる薄膜体22bを有する。薄膜体22bと2つの薄膜体22aとは一続きであり、これら薄膜体22bと2つの薄膜体22aとにより略コの字型の薄膜体22が形成される。
また胴部21は、上記他方の2つの側面21U,21Dのうち、一方の側面21Uに樹脂部23Aを有し、他方の側面21Dに樹脂部23Bを有する。薄膜体22と樹脂部23とは、成形加工(例えば射出成形等)により一体的に接合されている。詳細には、薄膜体22bが樹脂部23Aの下面23aに接合され、2つの薄膜体22aが樹脂部23Bの側面23bにそれぞれ接合されている。この結果、薄膜体22b及び樹脂部23Aが胴部21の側面21Uを構成し、樹脂部23Bが側面21Dを構成し、2つの薄膜体22aが側面21L,21Rをそれぞれ構成する。2つの薄膜体22aはボビン6の側面21L,21Rとして側方に露出している。なお、樹脂部23A,23Bの外側の表面は、巻き回されたコイル線7へ作用する応力を低減できるように曲面状に形成されている。
胴部21は、さらに、開口側両端部、すなわち開口25における固定子2のフレーム4側となる外周側(図5中奥側)及び開口25における回転子3側となる内周側(図5中手前側)の端部に複数(この例では4)のつば部24を備える。つば部24は、この例では薄膜体22aと一続きとなっており、絶縁材からなる薄膜で構成されている。つば部24は、胴部21における薄膜体22a側の端部両側に、開口部25の外側に突出するように設けられている。各つば部24は略長方形形状を有しており、その長手方向(図5中上下方向)の長さは薄膜体22aの長手方向の長さよりも長く形成されている。その結果、つば部24の両端部は、上記樹脂部23Aよりも長手方向(図4中上下方向)に延出している。なお、つば部24の長手方向一端部のみを樹脂部23Aよりも延出させた構成としてもよい。
固定子2のコイル線7は、胴部21の軸方向の一方側(図4及び図5中上側)より巻き始められ、薄膜体22a、樹脂部23B、薄膜体22a及び樹脂部23Aを経て胴部21を一周し、これを所定回数繰り返して胴部21に巻き回され、胴部21の軸方向の一方側にて巻き終る。
樹脂部23Aは、基板8を載置する樹脂製の基板載置部26(図1及び図4参照)を備えている。基板載置部26は、樹脂部23Aの外周側に形成された直方体状のブロックからなり、樹脂部23Aと一体に形成されている。基板載置部26の内周側の面26aには、つば部24の延出部分が接合されている。基板載置部26の軸方向一方側の端面26bには基板8が載置され、基板8の軸方向の位置決めが行われる。また端面26bには、2つのピン端子9(図1参照)を保持するピン端子用穴27が2箇所設けられている。一方のピン端子用穴27に打ち込んだピン端子9には、コイル線7の巻き始めの端末7a(図1参照)が巻き回され、他方のピン端子用穴27に打ち込んだピン端子9には、コイル線7の巻き終りの端末7aが巻き回されて、それぞれ半田Hにより固定される。基板載置部26に載置した基板8の回路とコイル線7とは、ピン端子9を介して電気的に接続される。
4つのつば部24を有する略コの字型の薄膜体22は、例えばポリイミド等の絶縁材料で構成される絶縁シートや絶縁テープを使用して、折り紙細工に類した加工を施すことにより作成することができる。図6を用いて、絶縁シートを用いて略コの字型の薄膜体22を形成する加工の一例について説明する。
図6に示すように、所定の寸法に切断した長方形状の絶縁シート28を用意する。この絶縁シート28の幅方向(図6中上下方向)における中央領域に破線で示す2本の長手方向の折線h1を引き、絶縁シート28の幅方向両側を2つの略同幅の長方形の領域28aと、その間の幅が大きい長方形の中央の領域28bとに分ける。さらに、各領域28aの長手方向(図6中左右方向)における略中央位置に実線で示す幅方向の切り込み線h2を引き、幅方向両側の各領域28aを2つの略同長の長方形の領域28a1に区画する。また、中央の領域28bの長手方向における中央領域に所定間隔を開けて、破線で示す2本の幅方向の折線h3を引き、中央の領域28bを中央部の長方形の領域28b1とその両側の2つの略同長の長方形の領域28b2とに区画し、中央部の領域28b1の幅方向両端には長手方向の切り込み線h4を引く。また、中央の領域28bの長手方向における両端部に矩形状の切り込み線h5を引く。
そして、絶縁シート28を切り込み線h2,h4,h5に沿って切断すると共に、折線h3に沿って山折りし、折線h1に沿って谷折りすると、絶縁シート28の幅方向中央の2つの領域28b2とその間の領域28b1とによるコの字状体と、絶縁シート28の幅方向両側の各2つの領域28a1による、コの字状体の幅方向両側に連設した外側への折曲片とが形成される。なお、矩形状の切り込み線h5で囲まれた領域28b3は切除される。コの字状体の2つの領域28b2が胴部21の対向配置された2つの薄膜体22aとなり、コの字状体の領域28b1が2つの薄膜体22aの間の薄膜体22bとなり、折り曲げられた領域28a1がつば部24となる。
ボビン6は、上述のようにして略コの字型に形成した絶縁シート28と樹脂部23A,23B(基板載置部26を含む)とが例えば射出成形により一体的に接合されることによって形成される。図7に射出成形で用いる金型の断面の一例を示す。まず、2つの型よりなる金型30内に、略コの字型に形成された絶縁シート28が設置される。この手順が第1手順に相当する。なお、絶縁シート28のつば部24に相当する部分は、基板載置部26と接合される部分を除き、金型30の外部に配置される。絶縁シート28が設置された金型30内には、一方側(図7中左側)に樹脂部23Bを形成するキャビティー31bが画成され、他方側(図7中右側)に樹脂部23Aを形成するキャビティー31aが画成される。なお、基板載置部26を形成するキャビティーについては図示を省略している。次に、金型30を型締めし、図示しないランナーから金型30内に樹脂を圧入して固化し、樹脂成形を行う。これにより、薄膜体22a及び樹脂部23A,23Bを側面に有する胴部21と、4つのつば部24及び基板載置部26とを一体的に備えたボビン6が形成される。この手順が第2手順に相当する。
<実施形態の効果>
以上説明した実施形態によれば、次のような効果を得る。すなわち、一般に回転電機1のボビン6においては、胴部21の軸方向両側に位置する面(本実施形態の側面21U,21Dに相当)の肉厚がコイル線7のターン数に与える影響は比較的小さいが、胴部21の円周方向両側に位置する面(本実施形態の側面21L,21Rに相当)の肉厚が大きいとコイル線7のターン数が減少することとなり、ターン数への影響が比較的大きい。
本実施形態では、ボビン6の胴部21が、4つの側面21U,21D,21L,21Rのうち、少なくとも対向配置された一方の2つの側面21L,21Rに絶縁材からなる薄膜体22aを有する。これにより、ボビン6におけるコイル線7のターン数への影響が大きい部分を薄肉とすることができるので、コイル線7のターン数を増大でき、占積率を向上できる。したがって、モータ特性を向上できる。また胴部21が、対向配置された他方の2つの側面21U,21Dに樹脂部23A,23Bを有するので、必要な強度を確保することが可能となり、ボビン6の信頼性を向上できる。
また、本実施形態では特に、薄膜体22と樹脂部23A,23B(基板載置部26を含む)は、射出成形により一体的に接合されている。これにより、例えば薄膜体22と樹脂部23A,23Bが別体として構成されている場合には、ボビン6を積層鉄心体5の突起部18に装着する際に薄膜体22と樹脂部23A,23Bとを組み立てる作業が必要となるが、本実施形態では一体的に接合されているので、そのような組み立て作業が不要となる。したがって、ボビン6を突起部18に装着する際の作業性を向上できる。
また、本実施形態では特に、ボビン6が、胴部21の開口側両端部に設けられたつば部24を有するので、積層鉄心体5とコイル線7との絶縁性をさらに向上できる。また、つば部24を薄膜体で構成するので、つば部24の肉厚を小さくすることができる。これにより、コイル線7のターン数をさらに増大でき、占積率をさらに向上できる。
さらに、次のような効果をも得る。すなわち、前述したように固定子2は、コイル線7が巻き回されたボビン6が積層鉄心体5の突起部18に装着された状態で、樹脂材料によってモールドされる。このとき、例えば胴部6及びつば部24が樹脂材料で一体成形されたボビンである場合には、モールド時の圧力によってつば部24の付け根近傍に応力が集中し、つば部24に割れが生じる可能性がある。本実施形態では、つば部24を薄膜体で構成するので、胴部21の薄膜体22aとつば部24を絶縁シート28の折り曲げによって構成することが可能である。その結果、つば部24は胴部21に対し柔軟に接合された状態となるので、モールド時に圧力がかかってもつば部24の付け根近傍に応力が集中することがない。したがって、つば部24に割れが生じるのを防止でき、信頼性を向上できる。
また、本実施形態では特に、薄膜体22を略コの字型形状として金型30に設置する。これにより、例えば複数の板状の薄膜体を個別に金型に設置する場合に比べ、薄膜体22を金型30に設置する作業が容易となり、作業性を向上できる。また、側面21Uにおいては樹脂部23Aの下面23a全体が薄膜体22と接合されるので、単に樹脂部23Aの両側に板状の薄膜体をそれぞれ配置して接合する場合に比べて接合面積を大幅に大きくでき、薄膜体22と樹脂部23Aとの接合強度を増大できる。したがって、信頼性をさらに向上できる。
また、本実施形態では特に、樹脂部23Aが基板載置部26を有することにより、基板18の位置決めをすることができる。また、基板載置部26にピン端子用穴27を設けることで、コイル線7の巻き始めと巻き終わりの端末7aが固定されるピン端子9を保持することができる。したがって、ボビン6に樹脂材料で一体成形された従来のボビンと同様の機能を持たせることができる。
<変形例>
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
(1)胴部21の側面21L,21Rのみに薄膜体を配置する場合
上記実施形態では、ボビン6の胴部21が、4つの側面のうち、一方の対向配置された2つの側面21L,21Rに薄膜体22aを有し、他方の対向配置された2つの側面21U,21Dのうちの一方の側面21Uに薄膜体22bを有する構成としたが、図8に示すように、側面21Uには薄膜体がなく、2つの側面21L,21Rにのみ薄膜体22aを有する構成としてもよい。
本変形例によっても、ボビン6のコイル線7のターン数への影響が大きい部分を薄肉とすることができるので、コイル線7のターン数を増大でき、占積率を向上できる。
(2)胴部21の側面21Dのみに樹脂部を配置する場合
上記実施形態では、ボビン6の胴部21が、2つの側面21U,21Dの両方に樹脂部23A,23Bを有する構成としたが、図9に示すように、側面21Dのみに樹脂部23Bを有する構成としてもよい。
本変形例によっても、ボビン部6の胴部21を四角枠形状に形成でき、且つ、胴部21の構造を簡略化することができる。また、胴部21の周長を短くできるので、必要なコイル長さを節減できる。
(3)ボビンの樹脂部と薄膜体とを別体に設ける場合
上記実施形態では、樹脂部23A,23Bと薄膜体22a,22bとを樹脂成形で一体に形成したが、樹脂部23A,23Bと薄膜体22a,22bとを別体に形成して、胴部21を組み立ててもよい。
(4)つば部は一方側だけとし、又はつば部をなくす場合
上記実施形態では、ボビン6の胴部21が開口25の外周側及び内周側の両端部につば部24を有する構成としたが、つば部24を開口部25の外周側及び内周側の一方側のみに設けてもよい。さらには、つば部24を設けない構成としてもよい。この場合、コイル線7を突起部18や積層鉄心リング20との間に隙間を有するように巻回し、その後の樹脂モールドによって絶縁すればよい。
(5)薄膜体をロの字型に形成する場合
上記実施形態では、ボビン6の胴部21に使用した薄膜体22を略コの字型に形成したが、図10に示すように、胴部21の側面21Dにも薄膜体22cを配置することにより、薄膜体22をロの字型に形成してもよい。このような形状としても、薄膜体22を金型30に設置する作業が容易となり、作業性を向上できる。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本実施形態は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 回転電機
2 固定子
3 回転子
5 積層鉄心体(固定子鉄心)
6 ボビン
7 コイル線(巻線)
18 突起部
21 胴部
22a,22b 薄膜体
22 薄膜体
23A,23B 樹脂部
24 つば部
25 開口部
26 基板載置部
27 ピン端子用穴
28 絶縁シート
30 金型
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、固定子鉄心の突起部に装着されたボビンを有し、前記ボビンが巻線が巻き回される四角枠状の胴部を備えた回転電機であって、前記四角枠状の前記胴部を構成する4つの側面のうち少なくとも3つの側面を、互いに一体化された少なくとも3枚のシート状の絶縁材薄膜体によってそれぞれ構成し、それらの薄膜体のうち3枚の薄膜体は、コの字形状となるように配置されて前記4つの側面の一部となる3つの側面を構成しており、前記4つの側面のうち、前記コの字形状の開放側の1つの側面を当該回転電機の軸方向に対する前記突起部のいずれかの軸方向端面に配置し、この前記開放側の1つの側面、及び、当該開放側の1つの側面に対向する1つの側面、の少なくとも一方に樹脂部を当該ボビンの装着前にあらかじめ成形加工により一体的に接合して設けた回転電機が提供される。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、固定子鉄心の突起部に装着されたボビンを有し、前記ボビンが、巻線が巻き回される四角枠状の胴部を備えた回転電機であって、前記四角枠状の前記胴部を構成する4つの側面のうち3つの側面を、互いに一体化された3枚のシート状の絶縁材の薄膜体によってそれぞれ構成し、それら3枚の薄膜体は、コの字形状となるように配置されて前記4つの側面の一部となる3つの側面を構成しており、前記4つの側面のうち、前記コの字形状の開放側の1つの側面を当該回転電機の軸方向に対する前記突起部のいずれかの軸方向端面に配置し、この前記開放側の1つの側面、及び、当該開放側の1つの側面に対向する1つの側面、のうち、少なくとも前記開放側の1つの側面に、樹脂部を当該ボビンの装着前にあらかじめ成形加工により一体的に接合して設けたことを特徴とする回転電機が提供される。

Claims (7)

  1. 固定子鉄心の突起部に装着されたボビンを有する回転電機であって、
    前記ボビンは、
    巻線が巻き回される四角枠状の胴部を備え、
    前記胴部は、
    4つの側面のうち、少なくとも対向配置された一方の2つの側面に絶縁材からなる薄膜体を有し、対向配置された他方の2つの側面の少なくとも一方に樹脂部を有する
    ことを特徴とする回転電機。
  2. 前記薄膜体と前記樹脂部は、
    成形加工により一体的に接合されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記ボビンは、
    前記胴部の開口側両端部の少なくとも一方に設けられたつば部をさらに備え、
    前記つば部は、
    前記薄膜体で構成されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回転電機。
  4. 前記胴部は、
    前記他方の2つの側面の少なくとも一方に、前記一方の2つの側面に設けられた前記薄膜体と一続きである薄膜体を有し、
    前記樹脂部は、
    前記薄膜体に設けられる
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の回転電機。
  5. 前記樹脂部は、
    基板が載置される基板載置部と、
    前記基板載置部に設けられたピン端子用穴と、を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の回転電機。
  6. 回転電機の固定子鉄心の突起部に装着されるボビンであって、
    巻線が巻き回される四角枠状の胴部を備え、
    前記胴部は、
    4つの側面のうち、少なくとも対向配置された2つの側面に絶縁体の薄膜部を有し、対向配置された他方の2つの側面の少なくとも一方に樹脂部を有する
    ことを特徴とする回転電機のボビン。
  7. 回転電機の固定子鉄心の突起部に装着されるボビンの製造方法であって、
    略コの字型に形成された絶縁材からなる薄膜体を金型に設置する第1手順と、
    前記金型を用いた樹脂成形により、前記薄膜体及び樹脂部を側面に有し、巻線が巻き回される四角枠状の胴部を形成する第2手順と、を有する
    ことを特徴とするボビンの製造方法。
JP2012554554A 2012-04-02 2012-04-02 回転電機、回転電機のボビン及びボビンの製造方法 Expired - Fee Related JP5517316B2 (ja)

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