JPWO2013146349A1 - リチウムイオン伝導体の製造法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、リチウムイオン二次電池の固体電解質として、高いリチウムイオン伝導性を示すリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlxTi2−x(PO4)3粒子粉末を、安価かつ簡易なプロセスを用いて得ることを技術的課題とする。リチウム塩、アルミニウム化合物、チタン酸化物およびリン酸水溶液を十分に撹拌・混合してスラリー化し、該混合物スラリーを、50〜250℃の加熱下で混合・混練して乾燥粉末とする工程と、得られた乾燥粉末を650〜900℃で加熱焼成処理する工程から得ることができる。【選択図】 なし

Description

本発明は、リチウムイオン伝導性の高いリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(POの、安価かつ簡易な製造法を提供する。
近年、AV機器やパソコン等の電子機器のポータブル化、コードレス化が急速に進んでおり、これらの駆動用電源として小型、軽量で高エネルギー密度を有する二次電池への要求が高くなっている。このような状況下において、充放電電圧が高く、充放電容量も大きいという長所を有するリチウムイオン二次電池が注目されている。
リチウムイオン二次電池は、電解質として有機電解液を用いることが一般的である。しかしながら、有機電解液を用いた電解質では、内部液が漏液して、周辺電子機器に影響を与えるという問題がある。また、可燃性の有機溶媒を用いていることから、電池に異常が生じた場合には発火する等の危険性がある。
そこで、電池の安全性を確保するため、リチウムイオン伝導性を有する不燃性の無機固体電解質を用いた全固体電解質電池が提案されている。固体電解質電池は、電解液などの可燃性の有機溶媒を用いていないため、漏液や発火などの問題を生じることがなく、安全性に優れている。
リチウムイオン伝導性を有する無機固体電解質材料のひとつとして、リチウムとチタンを含有するリン酸塩;LiTi(POが用いられている。リチウムとチタンを含有するリン酸塩はNASICON(Sodium Super ion Conductor)型構造を有しており、高いイオン伝導性が期待されている。
リチウムとチタンを含有するリン酸塩については、チタン(Ti)の一部をアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、ガリウム(Ga)、鉄(Fe)、スカンジウム(Sc)などの三価元素で置換して、Li1+xTi2−x(POとすることで、更に高いリチウムイオン伝導性が得られることが報告されている。(非特許文献1)
特に、チタンの一部をアルミニウムで置換したリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(POは、安価な元素(Al)の添加によって、効率的にリチウムイオン伝導度が向上するため注目されている。
特開平2−148655号公報 特開平2−162605号公報 特開平2−225310号公報 特開2009−181807号公報 特開平9−142874号公報 特開2002−151142号公報
H.Aono,E.Sugimoto,Y.Sadaoka,N.Imanaka and G.Adachi,J.Electrochem.Soc.137(1990)1023.
無機固体電解質材料として、高いリチウムイオン伝導性を示すリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩粒子粉末を得るための、安価かつ簡易な製造法は現在最も要求されているところであるが、未だ得られていない。
即ち、特許文献1〜4は、リチウム塩とアルミニウム化合物とチタン酸化物およびリン酸化合物を所定比率となるように乾式または湿式混合した混合粉末(を加熱焼成してLi1+xAlTi2−x(POを得る。これらは、固相反応法として一般に知られた製造法であるが、LiTi(PO型のNASICON単相を得るためには、高温での焼成、あるいは2回以上の焼成・粉砕を繰り返すなどの方法が必要となることが多い。したがって、組成的に均一なNASICON型構造単相のLi1+xAlTi2−x(PO粒子を得ることが困難であり、これをリチウムイオン二次電池の固体電解質として使用した場合、リチウムイオン伝導度が十分に高いとは言い難いものである。
また、特許文献5,6は溶融塩法を用いて、Li1+xAlTi2−x(POを得ようとするものである。しかしながら、x=0.3以上では、LiTi(PO型のNASICON単相を得ることが困難である。また、1200℃以上の高温焼成が必須であるため、白金るつぼが必要となるなど、工業的に容易に製造を行えるものではない。
そこで、本発明は、リチウムイオン二次電池の固体電解質として、高いリチウムイオン伝導性を示すリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末を、安価かつ簡易なプロセスを用いて得ることを技術的課題とする。
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成できる。
本発明は、リチウム塩、アルミニウム化合物、チタン酸化物およびリン酸水溶液を十分に撹拌・混合してスラリー化し、該混合物スラリーを、50〜250℃で加熱・乾燥・粉砕する工程、得られた乾燥粉末を650〜900℃で加熱焼成処理する工程からなることを特徴とするリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩粒子粉末からなるリチウムイオン伝導体の製造法である。(本発明1)
また、本発明は、リチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩粒子粉末の組成式が、Li1+xAlTi2−x(POであり、xの値が0.1≦x≦0.6である本発明1記載の製造方法である(本発明2)。
また、本発明は、リチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩粒子粉末のBET比表面積値が1.0〜10m/gである本発明1記載の製造方法である(本発明3)。
また、本発明は、本発明1〜3のいずれかに記載の製造法によって得られたリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩粒子粉末からなるリチウムイオン伝導体を固体電解質として含有させたことを特徴とする二次電池である。(本発明4)
本発明に係る製造法によって得られるリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末は、LiTi(PO型のNASICON単相であり、高いリチウムイオン伝導性を示す。したがって、リチウムイオン二次電池の固体電解質として有望である。
本発明の構成をより詳しく説明すれば次の通りである。
本発明に係るリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末の製造法について述べる。
本発明に係るリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末の製造法は、リチウム塩、アルミニウム化合物、チタン酸化物およびリン酸水溶液を所定の混合比率で十分に撹拌・混合してスラリー化し、該混合物スラリーを、50〜250℃の加熱下で混合・混練して乾燥粉末とし、必要により、粉砕した後、得られた乾燥粉末を650〜900℃で加熱焼成処理することによって、リチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末を得るものである。
リチウム塩としては、炭酸リチウム、水酸化リチウム、硫酸リチウム等が挙げられ、炭酸リチウムが好ましい。アルミニウム化合物としては、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム等が挙げられ、水酸化アルミニウムが好ましい。チタン酸化物としては、例えば、酸化チタン(アナターゼ)、酸化チタン(ルチル)が挙げられるが、酸化チタン(アナターゼ)が好ましい。リン酸水溶液としては、オルトリン酸水溶液が好ましい。
用いるチタン酸化物のBET比表面積は3〜400m/gが好ましく、より好ましいBET比表面積は5〜400m/gである。BET比表面積が3m/g未満では、チタン酸化物、リチウム塩、アルミニウム化合物とリン酸水溶液とが十分に反応しないため、これらの混合物を50〜250℃で加熱・乾燥・粉砕し、得られた乾燥粉末を焼成しても、LiTi(PO型のNASICON単相が容易に得られないので好ましくない。BET比表面積が400m/gを超える場合は、粉体としてハンドリングが困難であるほか、一般に原料として高価になるため、本発明の目的からは好ましくない。
チタン酸化物の一次粒子径は5〜300nmが好ましく、より好ましくは5〜200nmである。
リチウム塩、アルミニウム化合物、チタン酸化物およびリン酸水溶液は、Li1+xAlTi2−x(POで表記される化学量論比に基づいて、適宜秤量し、添加混合する。xの値は、0.1≦x≦0.6が好ましい。0.1未満では、アルミニウムを添加した効果が十分に現れず、リチウムイオン伝導性が向上効果が不十分となる。また、0.6を超えた場合には、LiTi(PO型のNASICON単相が得られないので好ましくない。より好ましくは、0.2≦x≦0.5である。特にxが0.3以上においてNASICON単相を得る場合に従来技術と比較して顕著な効果がある。
リチウム塩、アルミニウム化合物、チタン酸化物およびリン酸水溶液からなる四種類の原料は、一度に混合しても良いし、あらかじめリチウム塩、アルミニウム化合物、チタン酸化物を水性懸濁液(スラリー)としておき、これにリン酸水溶液を添加しても良い。四種類の原料からなる混合物スラリーは、その濃度に応じて、適切な撹拌トルクを備えた撹拌機を備えた反応容器中で、十分に撹拌・混合する。なお、混合物スラリーは酸性であるため、耐酸性の反応容器を用いることが好ましい。
スラリーの濃度は固形分70〜90%が好ましく、より好ましくは80〜90%である。
得られた混合物スラリーは、全量を50〜250℃で加熱しながら混合・乾燥し・粉砕して、乾燥粉末とする。スラリーを加熱下で混合・混練することによって、原料化合物をよく混合し、接触反応を進行させるとともに、スラリー中の水分を蒸発させて乾燥粉末とする。該乾燥粉末は、少なくとも、酸化チタン、LiPO,AlPOおよびリチウムチタン酸化物を含む混合物であることが好ましい。「50〜250℃の加熱下で混合・混練して乾燥粉末とする」とは、一連の操作を50〜250℃の加熱下で行う意味で、例えば最初に50〜100℃のスラリーの媒体である水が沸騰しない温度で撹拌により十分に混合・混練を行い、水分をあらかた蒸発させてから、温度を100〜250℃に上げて残っている水分を蒸発させ、乾燥させるというように、途中で温度を50〜250℃の範囲で適宜変更するのが好ましい。最初から100℃以上に加熱して混合・混練を行うと、スラリーの媒体である水が沸騰して均一な混合ができないこともある。
加熱焼成処理温度は、650℃〜900℃であることが好ましい。650℃未満の場合にはLiTi(PO型のNASICON単相が得られない。900℃を超える場合には、粒子間焼結が促進するので好ましくない。焼成処理の雰囲気は空気が好ましい。焼成処理時間は2〜10時間が好ましい。
本発明に係る製造法によって得られるリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末のBET比表面積値は1.0〜10m/gが好ましい。BET比表面積値が1.0m/g未満の場合には、焼結が進行しておりハンドリングが困難となる。10m/gを越える場合には、LiTi(PO型のNASICON構造単相を得ることが困難であり、リチウムイオン伝導性が著しく低下するため好ましくない。
本発明に係る製造法によって得られるリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末の結晶構造はLiTi(PO型のNASICON構造単相である。不純物相が存在する場合には、リチウムイオン伝導性が低下するため好ましくない。
<作用>
本発明において最も重要な点は、本発明に係る製造法によって得られたリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末が、高いリチウムイオン伝導性を示すという点である。
本発明において、高いリチウムイオン伝導性が得られるのは、本発明に係る製造法によって得られたリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末の結晶構造がLiTi(PO型のNASICON構造単相であることによる。
また、リチウム塩、アルミニウム化合物、チタン酸化物およびリン酸水溶液を十分に撹拌・混合してスラリー化し、該混合物スラリーを、50〜250℃で加熱下で混合・混練した乾燥粉末は、少なくとも、酸化チタン、LiPO,AlPOおよびリチウムチタン酸化物を含む混合物である。すなわち、焼成前の乾燥粉末の段階で、酸化チタン、リチウムおよびアルミニウムが部分的にリン酸と反応し、複合酸化物とリン酸塩からなる混合物を形成しているため、これを比較的低温で焼成することによって、容易にLiTi(PO型のNASICON構造単相を得ることができる。一方、リチウム塩、アルミニウム化合物、チタン酸化物およびリン酸塩化合物を混合したのち焼成する、いわゆる固相反応法においては、焼成前の段階で4種類の原料は全く反応しておらず単なる原料混合物の状態である。このため、比較的高温で加熱焼成しても、固相反応が十分に進行しないため、1回の焼成では、LiTi(PO型のNASICON構造単相が得られない。したがって、通常、焼成・粉砕の工程を複数回繰り返す必要がある。これと比較して、本発明に係る製造法においては、前述の理由から、比較的低温の1回焼成により、LiTi(PO型のNASICON構造単相でかつ均一な組成のリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末を得ることが可能である。
すなわち、LiTi(PO型のNASICON構造単相かつ均一な組成のリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末が生成する効果によって、高いリチウムイオン伝導性が得られるものと本発明者は推定している。
また、本発明に係る製造法においは、リチウム塩、アルミニウム化合物、チタン酸化物およびリン酸水溶液を撹拌・混合してスラリー化する処理工程において、そのスラリー濃度に応じて、十分な撹拌・混合が可能なトルクを持つ撹拌機を備えた、耐酸性の反応容器が必要である。この点に留意しておけば、特に高価な耐圧容器等を必要とせず、また高価な原料も必要としない。さらには焼成・粉砕工程を複数回繰り返す必要がない、など安価かつ簡易な製造法であると言える。
本発明の代表的な実施の形態は、次の通りである。
リチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末の同定は、粉末X線回折(RIGAKU RINT2500(管球:Cu、管電圧:40kV、管電流:300mA)を用いた。
リチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末の元素分析にはプラズマ発光分析装置(セイコー電子工業製 SPS4000)を用いて、xを決定した。
リチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末のリチウムイオン伝導性は以下のように評価した。
加圧成型機にリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末0.5gを投入する。50MPaで加圧し、ペレット成型する。ペレット径は15mm、厚みは1.2mmのディスク状である。これを800℃で30分間焼成して、焼結体ペレットとする。ペレットの両面をAuでスパッタし、該ペレットをSUS板に挟んで、交流インピーダンスを測定する。
交流インピーダンス測定結果から、Cole−cole円弧直径抵抗値Rを求めると、リチウムイオン伝導度σは
σ=1/R × T/S [S/cm]
T:焼結後ペレット厚み、S:焼結後ペレット面積
から求まる。
実施例1:
<リチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末の製造>
比表面積300m/g、一次粒子径6nmの酸化チタン(アナターゼ) 424.16g、比表面積5m/gの水酸化アルミニウム73.32g、炭酸リチウム299.95gと500mlのイオン交換水を内容量5000mlの2軸混練撹拌機中で十分に撹拌混合しておく。この混合物スラリー中に85%リン酸水溶液1080.31gを数回に分けて添加する。この時、炭酸リチウムとリン酸が反応し、炭酸ガスが発生し発熱する。この状態で十分に撹拌混合を行いながら、30分間保持した後、反応容器を200℃まで加温する。水分が蒸発するにつれて混合物スラリーは増粘し、水分が完全に蒸発すると顆粒状となる。得られた顆粒粉体は乳鉢を用いて十分に粉砕する。得られた乾燥粉末のX線回折の結果、酸化チタン(アナターゼ型構造酸化物)、LiPO,AlPOおよびリチウムチタン酸化物を含む混合物であることが確認された。
得られた乾燥粉末を、アルミナるつぼに入れ、マッフル炉で、温度780℃で4時間、空気雰囲気中で焼成を行い、リチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末を得た。
得られたリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末のX線回折の結果、LiTi(PO型のNASICON構造単相であり、不純物相は存在しなかった。プラズマ発光分析装置による元素分析の結果、Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末におけるxは0.3であった。また、BET比表面積値は3.2m/gであった。
前記リチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO(x=0.3)粒子粉末のリチウムイオン伝道度σは、3.9×10−4S/cmであった。
実施例2〜3:
酸化チタンの種類、Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末におけるx(仕込み組成)、加熱焼成温度等を変化させた以外は前記実施例1と同様にしてリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末を得た。
比較例1:
酸化チタン(アナターゼ)粉末、炭酸リチウム粉末、水酸化アルミニウム粉末およびリン酸水素二アンモニウム粉末をモル比で、Li:Al:Ti:(PO4)=1.3:0.3:1.7:3.0となるような仕込み組成で配合し、乳鉢で十分に混合し、得られた混合粉末をアルミナるつぼに入れ、マッフル炉中、温度820℃で4時間、空気雰囲気中で焼成して、リチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末を得た。ただし、得られた粒子粉末のX線回折の結果、LiTi(PO型のNASICON構造以外に、酸化チタン(アナターゼ型)AlPO、LiPOの不純物相が多量に含まれており、NASICON構造単相は生成されなかった。
比較例2:
比表面積1.2m/g、一次粒子径400nmの酸化チタン(アナターゼ)粉末を用いたこと以外は、実施例1と全く同様にして、リチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末を得た。ただし、得られた粒子粉末のX線回折の結果、LiTi(PO型のNASICON構造以外に、酸化チタン(アナターゼ型)AlPO、LiPOの不純物相が多量に含まれており、NASICON構造単相は生成されなかった。
比較例3:
比較例3は、加熱焼成処理温度を500℃とした以外は前記実施例1と同様にしてリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末を得た。ただし、得られた粒子粉末のX線回折の結果、LiTi(PO型のNASICON構造以外に、酸化チタン(アナターゼ型)AlPO、LiPOの不純物相が多量に含まれており、NASICON構造単相は生成されなかった。
得られたチタン酸リチウム粒子粉末の製造条件・諸特性を表1に示す。
Figure 2013146349
実施例に示すとおり、本発明に係るリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩;Li1+xAlTi2−x(PO粒子粉末は、リチウムイオン伝導度が1.0×10−4S/cm以上と高いので、無機固体電解質材料として好適である。

Claims (4)

  1. リチウム塩、アルミニウム化合物、チタン酸化物およびリン酸水溶液を十分に撹拌・混合してスラリー化し、該混合物スラリーを50〜250℃の加熱下で混合・混練して乾燥粉末とする工程と、得られた乾燥粉末を650〜900℃で加熱焼成処理する工程からなることを特徴とするリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩粒子粉末からなるリチウムイオン伝導体の製造方法。
  2. リチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩粒子粉末の組成式が、Li1+xAlTi2−x(POであり、xの値が0.1≦x≦0.6である請求項1記載の製造方法。
  3. リチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩粒子粉末のBET比表面積値が1.0〜10m/gである請求項1記載の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法によって得られたリチウムとアルミニウムとチタンを含有するリン酸塩粒子粉末からなるリチウムイオン伝導体を固体電解質として含有させたことを特徴とする二次電池。
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