JPWO2013136587A1 - 内視鏡用処置具 - Google Patents
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Abstract
Description
本願は、2012年3月13日に、日本国に出願された特願2012−055887号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
処置具の多くは内視鏡のチャンネルに挿通されて体腔内に挿入される。内視鏡は体内で蛇行等しやすい。このため、チャンネルに挿通されたシースも蛇行に伴って伸縮する。シースが伸縮すると、操作部の操作量と処置部に作用する力量との関係が変化する。したがって、内視鏡用処置具において、操作部の操作量を一定に保持することにより処置部に付加される力量を調節するアプローチには限度がある。
本発明の第三の様態によれば、上記した第二の様態に係る内視鏡処置具において、前記クラッチ板の端部を前記第一スライダの外周面上に突出させてもよい。
本発明の第五、第六の様態によれば、上記した第一から第四の様態に係る内視鏡用処置具のいずれか一つにおいて、前記姿勢保持部材は、前記クラッチ板を所定の方向へ付勢するバイアスバネであってもよい。
本発明の第一実施形態に係る内視鏡用処置具について、図1から図4を参照して説明する。
本実施形態に係る内視鏡用処置具である処置具1は、図1に示すように、処置部10と、操作部40と、操作ワイヤ20と、挿入部30とを備えている。処置部10は、体腔内組織に対して処置を行う。操作部40は、処置部10を操作する。操作ワイヤ20は、処置部10と操作部40とを接続する。挿入部30は、長尺に形成され、体腔内に挿入される。
操作部本体41は、樹脂等で形成されている。操作部本体41は、間隔を開けて略平行に配置された一対の中間部41Aを有する。一対の中間部41Aの間には操作ワイヤ20が挿通される。また、一対の中間部41Aの間には、後述するシャフトが配置される。
内スライダ42の外周面において、周方向に突出するフランジ45が軸方向中間部に設けられている。フランジ45よりも基端側に、貫通孔42Bに達する切欠き46が形成されている。切欠き46内にシャフト44の一部が露出している。
外スライダ43は、先端側の第一筒部51と、第一筒部51の基端側に接続された第二筒部52とから形成されている。第二筒部52には、使用者が指を掛ける指掛部52Aが形成されている。第一筒部51には、内スライダ42のうち、フランジ45が形成された部分が挿通されている。このため、第一筒部51の内腔の径は第二筒部52の内腔の径よりも大きい。
まず、患者の体内に図示しない内視鏡を挿入する。処置対象の体腔内組織(対象組織)付近まで前記内視鏡の先端を進める。
一対の鉗子部材11、12を開く際には、外スライダ43を操作部本体41の先端側に摺動させる(以下、この方向への動作を「前進」と表記する。)。外スライダ43が内スライダ42に対して前進し、突起73がフランジ45と接触する。その後は外スライダ43とともに内スライダ42が前進する。内スライダ42に接続された操作ワイヤ20が前進する。上述のように、回動軸13は挿入部30に取り付けられたカバー部材14に支持されている。このため、第一鉗子部材11及び第二鉗子部材12は、挿入部30に対して固定された回動軸13を中心にそれぞれ回動する。処置部10が開く。
なお、コイルバネ57が圧縮されていない状態では、図3Aに示すように、バイアスバネ72によりクラッチ板71が切欠き46の壁面46Aに押し付けられている。すなわち、貫通孔74の軸線とシャフト44の軸線とが平行(略平行を含む。)となるようにクラッチ板の姿勢が保持されている。このため、貫通孔74の内面とシャフト44の外面とが接触することはほとんどない。内スライダ42および外スライダ43が、操作部本体41に対して概ねスムーズに進退する。
対象組織が挟まれた後も外スライダ43はわずかに後退できる。しかしながら、対象組織がある程度圧縮されると、それ以上外スライダ43を後退させることができない。この状態で外スライダ43を後退させるようにさらに牽引すると、この牽引力は、操作ワイヤ20を介して一対の鉗子部材11、12に伝達される。このため、対象組織に作用する把持力量が増加する。
さらに、コイルバネ57が所定量圧縮されると、力量保持機構70の突起73がクラッチ板71に接触してクラッチ板71をシャフト44に対して傾ける。このため、クラッチ71とシャフト44との間に発生する摩擦力を増大させる。力量保持機構70のこのような動作により、操作ワイヤ20が接続された内スライダ42が操作部本体41に対して固定される。把持された対象組織に作用する力量が、それ以上増加しないように保持される。
本発明の第二実施形態に係る内視鏡用処置具について、図5を参照して説明する。本実施形態に係る処置具81と第一実施形態に係る処置具1との異なるところは、バイアスバネを備えない点である。
なお、以降の説明において、既に説明した各実施形態に係る処置具と共通する構成については、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
使用者が外スライダ43にかける牽引力を緩めると、外スライダ43は内スライダ42に対して前進する。このとき、処置具1では、バイアスバネによりクラッチ板が元の姿勢に復帰する。一方、本実施形態に係る処置具81では、第二突起82が端部71Bに接触して端部71Bを先端側に向かって押すことによりクラッチ板71が元の姿勢に復帰する。このため、前記姿勢が維持される。
処置具81は、バイアスバネを必要としない。このため、突起73および第二突起82を外スライダと一体に形成する等により、部品点数を減少させ、製造コストを低減することができる。
本発明の第三実施形態に係る内視鏡用処置具について、図6Aから図7を参照して説明する。本実施形態に係る処置具91と上述の各実施形態に係る処置具との異なるところは、シャフトと操作ワイヤとが同軸に配置されている点である。
シャフトと操作ワイヤとが同軸に配置されているため、内スライダの径方向の寸法をより小さくすることができる。その結果、外スライダの径方向の寸法も小さくすることができる。操作部の小型化が可能となる。
このように、棒状のシャフトを用いても、シャフトと操作ワイヤとを同軸に配置することが可能である。
本発明の第四実施形態に係る内視鏡用処置具について、図8を参照して説明する。本実施形態に係る処置具101と上述の各実施形態に係る処置具との異なるところは、クラッチ板を傾けさせる突起を備えない点である。
本発明の第五実施形態に係る内視鏡用処置具について、図9から図10Bを参照して説明する。本実施形態に係る処置具111と上述の各実施形態に係る処置具との異なるところは、クラッチ板の配置態様である。
クラッチ板71は、貫通孔74が設けられていない端部71Bが切欠き112の底部に向かって配置されている。端部71Bは、内スライダ42の外周面上に突出しないように配置されている。
クラッチ板71を内スライダ42の外周面上に突出しないように配置することができるため、操作部の小型化が容易となる。
本発明の第六実施形態に係る内視鏡用処置具について、図11および図12を参照して説明する。本実施形態に係る処置具121と上述の各実施形態に係る処置具との異なるところは、内スライダと外スライダとの関係が逆転している点である。
先端部132は、貫通孔132Aと、フランジ132Bとを有する。貫通孔132Aは、シャフト44が挿通される。フランジ132Bは、先端部132の先端側に設けられ、径方向に突出する。先端部132は、略円柱状に形成されている。
基端部134は、先端部132よりも大径の略円柱状に形成されている。基端部134は、シャフト44が挿通される貫通孔134Aと、指掛部134Bとを有する。
中間部133は、外周面に切欠き135を有する。中間部133は、先端部132および基端部134よりも小径の略円柱状に形成されている。中間部133は、先端部132と基端部134とを接続している。
すなわち、本実施形態に係る処置具121においては、外スライダ141が第一スライダとして機能し、内スライダ131が第二スライダとして機能する。これによって、上述の各実施形態に係る処置具と同様に、クラッチ板とシャフトとの摩擦を強めて処置部10に発生する把持力量の最大値が所定値以下に制御される。
図13Aから図13Cには、クラッチ板の変形例を示している。これらのクラッチ板171aないし171cにおいては、貫通孔172が少なくとも一方の端部において縮径されている。さらに、前記端部にエッジ173が形成されている。このようにすると、クラッチ板がシャフト44に対して傾けられたときに、エッジ173がシャフト44に接触する。このため、シャフトとの摩擦力をより大きくしてクラッチ板とシャフトとの滑りを防止する。その結果、より確実に把持力量を制御することができる。
貫通孔を打ち抜き加工等により形成した際のバリをエッジとしてもよい。エッジは貫通孔の周方向にわたっている必要はない。エッジは、クラッチ板が傾けられたときにシャフトに接近する領域のみに設けられてもよい。
シャフトやクラッチ板の貫通孔に設ける凸部は、長手方向にわたり、かつ周方向における位相を変えずに延びるように形成してもよい。この場合、通常時のスライダの摺動を阻害しにくく、操作感に与える影響を抑えることができるため好ましい。
11 第一鉗子部材
12 第二鉗子部材
13 回動軸
20 操作ワイヤ
40、40A、40B、40C、40D、40E、40F 操作部
41 操作部本体
42、93 内スライダ(第一スライダ)
43 外スライダ(第二スライダ)
44、92、181a、181b、183 シャフト
57 コイルバネ(力量調整部材)
71、171a、171b、171c、175 クラッチ板
71B 端部
72 バイアスバネ(姿勢保持部材)
74、172 貫通孔
82 第二突起(姿勢保持部材)
102 接続部材(姿勢保持部材)
131 内スライダ(第二スライダ)
141 外スライダ(第一スライダ)
191 板バネ(姿勢保持部材、バイアスバネ)
192 引っ張りバネ(姿勢保持部材、バイアスバネ)
195 板バネ(力量調整部材)
196 弾性体(力量調整部材)
Claims (6)
- 回動軸によって相対回動可能に支持された一対の鉗子部材と、
前記一対の鉗子部材の開閉操作を行うための操作部と、
前記一対の鉗子部材と前記操作部とを接続する操作ワイヤと、
を備え、
前記操作部は、
操作部本体と、
前記操作部本体に取り付けられて前記操作部本体と平行に延びるシャフトと、
貫通孔を有し、前記貫通孔に前記シャフトが挿通されたクラッチ板と、
前記貫通孔の軸線と前記シャフトの軸線とが平行になるように前記クラッチ板の姿勢を保持する姿勢保持部材と、
前記操作ワイヤが接続されて前記操作部本体および前記シャフトに摺動可能に取り付けられた第一スライダと、
前記第一スライダに対して摺動可能に取り付けられた第二スライダと、
前記第二スライダが前記第一スライダに対して後退することにより圧縮される力量調整部材と、を有し、
前記力量調整部材の圧縮に伴って前記姿勢保持部材の姿勢保持が解除され、前記貫通孔の軸線と前記シャフトの軸線とが非平行となるように前記クラッチ板が前記シャフトに対して傾けられ、前記第一スライダが前記操作部本体に対して固定される
内視鏡用処置具。 - 前記クラッチ板の端部が前記第二スライダと接触することにより、前記クラッチ板が前記シャフトに対して傾けられる
請求項1に記載の内視鏡用処置具。 - 前記クラッチ板の端部は、前記第一スライダの外周面上に突出している
請求項2に記載の内視鏡用処置具。 - 前記シャフトと前記操作ワイヤとが同軸に配置されている
請求項1から3のいずれか一項に記載の内視鏡用処置具。 - 前記姿勢保持部材は、前記クラッチ板を所定の方向へ付勢するバイアスバネである
請求項1から3のいずれか一項に記載の内視鏡用処置具。 - 前記姿勢保持部材は、前記クラッチ板を所定の方向へ付勢するバイアスバネである
請求項4に記載の内視鏡用処置具。
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