JPWO2013136587A1 - 内視鏡用処置具 - Google Patents

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Abstract

この内視鏡用処置具は、一対の鉗子部材と、操作部と、一対の鉗子部材と操作部とを接続する操作ワイヤとを備え、操作部は、操作部本体と、シャフトと、貫通孔にシャフトが挿通されたクラッチ板と、貫通孔の軸線とシャフトの軸線とが平行になるように保持するバイアスバネと、操作ワイヤが接続されて操作部本体およびシャフトに摺動可能に取り付けられた内スライダと、内スライダに取り付けられた外スライダと、コイルバネとを有し、コイルバネの圧縮に伴ってバイアスバネの姿勢保持が解除され、クラッチ板がシャフトに対して傾けられ、内スライダが操作部本体に対して固定される。

Description

本発明は、経内視鏡的に体腔内に挿入されて使用される内視鏡用処置具に関する。
本願は、2012年3月13日に、日本国に出願された特願2012−055887号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、可撓性のシースを有し、経内視鏡的に体腔内に挿入されて用いられる内視鏡用処置具(以下、単に「処置具」と称する。)として、回動軸を介して互いに相対回動可能に支持された一対の鉗子部材を有する鉗子が知られている。
一対の鉗子部材は、操作ワイヤによって手元側の操作部と接続されている。操作部を介して操作ワイヤを軸線方向に進退させることで一対の鉗子部材を回動軸回りに相対回動させて開閉させることができる。
このような鉗子では、一対の鉗子部材が閉じた後も操作ワイヤを後退させ続けると、鉗子部材により大きな力量が作用する。このため、鉗子部材で組織等を把持した状態で操作ワイヤを後退させすぎると、組織を把持する力が強くなりすぎる。この結果、前記組織に負担がかかることがある。
この問題を解決するため、特許文献1には、操作ワイヤを進退させる操作スライダの操作に伴って鉗子部材等の処置部に作用する力量を表示する表示手段を備えた処置具が提案されている。この処置具では、弾性体のたわみ量によって処置部に作用する力量を検出する。術者は、表示手段によって処置部に作用する力量を感知し、操作スライダの操作量を調節する。これにより、術者は、前記力量を調節することができる。
日本国特開平10−290803号公報
特許文献1に記載の処置具では、操作スライダの操作量を一定に保持するのが困難である。このため、処置部に作用する力量を一定に保持しにくい。
処置具の多くは内視鏡のチャンネルに挿通されて体腔内に挿入される。内視鏡は体内で蛇行等しやすい。このため、チャンネルに挿通されたシースも蛇行に伴って伸縮する。シースが伸縮すると、操作部の操作量と処置部に作用する力量との関係が変化する。したがって、内視鏡用処置具において、操作部の操作量を一定に保持することにより処置部に付加される力量を調節するアプローチには限度がある。
本発明は、より容易な操作で処置部に作用する力量を一定に保持することができる内視鏡用処置具を提供することを目的とする。
本発明の第一の様態によれば、内視鏡用処置具は、回動軸によって相対回動可能に支持された一対の鉗子部材と、前記一対の鉗子部材の開閉操作を行うための操作部と、前記一対の鉗子部材と前記操作部とを接続する操作ワイヤとを備える。前記操作部は、操作部本体と、前記操作部本体に取り付けられて前記操作部本体と平行に延びるシャフトと、貫通孔を有し、前記貫通孔に前記シャフトが挿通されたクラッチ板と、前記貫通孔の軸線と前記シャフトの軸線とが平行になるように前記クラッチ板の姿勢を保持する姿勢保持部材と、前記操作ワイヤが接続されて前記操作部本体および前記シャフトに摺動可能に取り付けられた第一スライダと、前記第一スライダに対して摺動可能に取り付けられた第二スライダと、前記第二スライダが前記第一スライダに対して後退することにより圧縮される力量調整部材とを有する。前記力量調整部材の圧縮に伴って前記姿勢保持部材の姿勢保持が解除され、前記貫通孔の軸線と前記シャフトの軸線とが非平行となるように前記クラッチ板が前記シャフトに対して傾けられ、前記第一スライダが前記操作部本体に対して固定される。
本発明の第二の様態によれば、上記した第一の様態に係る内視鏡用処置具において、前記クラッチ板の端部が前記第二スライダと接触することにより、前記クラッチ板が前記シャフトに対して傾けられてもよい。
本発明の第三の様態によれば、上記した第二の様態に係る内視鏡処置具において、前記クラッチ板の端部を前記第一スライダの外周面上に突出させてもよい。
本発明の第四の様態によれば、上記した第一から第三の様態に係る内視鏡用処置具のいずれか一つにおいて、前記シャフトと前記操作ワイヤとが同軸に配置されてもよい。
本発明の第五、第六の様態によれば、上記した第一から第四の様態に係る内視鏡用処置具のいずれか一つにおいて、前記姿勢保持部材は、前記クラッチ板を所定の方向へ付勢するバイアスバネであってもよい。
上記した内視鏡用処置具によれば、より容易な操作で処置部に作用する力量を一定に保持することができる。
本発明の第一実施形態に係る内視鏡用処置具を一部断面で示す全体図である。 本発明の第一実施形態に係る内視鏡用処置具の先端部分を一部断面で示す拡大図である。 本発明の第一実施形態に係る内視鏡用処置具の操作部を示す拡大断面図である。 図3AのA−A線における断面図である。 本発明の第一実施形態に係る内視鏡用処置具の使用時における操作部の動作を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る内視鏡用処置具の操作部を示す拡大断面図である。 本発明の第三実施形態に係る内視鏡用処置具の操作部を示す拡大断面図である。 図6AのB−B線における断面図である。 本発明の第三実施形態に係る内視鏡用処置具の変形例における操作部を示す拡大断面図である。 本発明の第四実施形態に係る内視鏡用処置具の操作部を示す拡大断面図である。 本発明の第五実施形態に係る内視鏡用処置具の操作部を示す拡大断面図である。 図9のC−C線における断面図である。 本発明の第五実施形態に係る内視鏡用処置具の変形例において、図10Aに対応する部位の断面図である。 本発明の第六実施形態に係る内視鏡用処置具の操作部を示す拡大断面図である。 本発明の第六実施形態に係る内視鏡用処置具の変形例における操作部を示す拡大断面図である。 本発明の実施形態に係る内視鏡用処置具のクラッチ板の変形例を示す図である。 本発明の実施形態に係る内視鏡用処置具のクラッチ板の変形例を示す図である。 本発明の実施形態に係る内視鏡用処置具のクラッチ板の変形例を示す図である。 本発明の実施形態に係る内視鏡用処置具のシャフトの変形例を示す図である。 本発明の実施形態に係る内視鏡用処置具のシャフトの変形例を示す図である。 本発明の実施形態に係る内視鏡用処置具のクラッチ板およびシャフトの変形例を示す図である。 本発明の実施形態に係る内視鏡用処置具のクラッチ板およびシャフトの変形例を示す図である。 本発明の実施形態に係る内視鏡用処置具のバイアスバネの変形例を示す図である。 本発明の実施形態に係る内視鏡用処置具の操作部の変形例を示す拡大断面図である。 本発明の実施形態に係る内視鏡用処置具の操作部の変形例を示す拡大断面図である。 本発明の実施形態に係る内視鏡用処置具の操作部の変形例を示す拡大断面図である。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態に係る内視鏡用処置具について、図1から図4を参照して説明する。
本実施形態に係る内視鏡用処置具である処置具1は、図1に示すように、処置部10と、操作部40と、操作ワイヤ20と、挿入部30とを備えている。処置部10は、体腔内組織に対して処置を行う。操作部40は、処置部10を操作する。操作ワイヤ20は、処置部10と操作部40とを接続する。挿入部30は、長尺に形成され、体腔内に挿入される。
図2は処置部10を含む処置具1の先端部分を一部断面で示す拡大図である。処置部10は、一対の鉗子部材が、回動軸13により、相対回動自在に連結支持されて構成されている。一対の鉗子部材は、第一鉗子部材11と第二鉗子部材12とで構成されている。回動軸13は、カバー部材14に支持されている。各鉗子部材11、12の回動軸13よりも基端側には、操作ワイヤ20が接続されている。操作ワイヤ20は、挿入部30内を通って操作部40に接続されている。なお、本実施形態では、各鉗子部材11、12に接続された操作ワイヤ20の基端側は、撚り合わされて一本に形成されている。このため、操作部40付近の操作ワイヤ20は、一本として図示している。
挿入部30は、操作ワイヤ20が挿通される長尺の筒状に形成されている。挿入部30は、コイルシース31と、コイルシース31の外側を覆う絶縁性のチューブシース32とを有する。挿入部30の先端には、カバー部材14が固定されている。挿入部30の先端において、回動軸13がカバー部材14に対して相対移動しないように支持されている。挿入部30の基端側は、操作部40に取り付けられている。
図3Aは、操作部40の拡大断面図である。図3Bは、図3AのA−A線における断面図である。操作部40は、操作部本体41と、内スライダ(第一スライダ)42と、外スライダ(第二スライダ)43とを備えている。操作部本体41は、操作ワイヤ20が挿通されている。内スライダ42は、操作部本体41に対して摺動可能に取り付けられている。外スライダ43は、内スライダ42に対して摺動可能に取り付けられている。
操作部本体41は、樹脂等で形成されている。操作部本体41は、間隔を開けて略平行に配置された一対の中間部41Aを有する。一対の中間部41Aの間には操作ワイヤ20が挿通される。また、一対の中間部41Aの間には、後述するシャフトが配置される。
一対の中間部41Aの先端側には、筒状の先端部41Bが取り付けられている。先端部41Bに、挿入部30の基端側が接続されている。中間部41Aの基端側には、指掛け用のハンドル41Cが設けられている。シャフト44は、一対の中間部41Aの間に、中間部41Aと略平行に配置されている。シャフト44は、先端部41Bとハンドル41Cとに両端を固定されている。
内スライダ42は、樹脂等で略円柱状に形成されている。内スライダ42には、一対の貫通孔42Aと、貫通孔42Bとが軸方向に延びるように形成されている。一対の貫通孔42Aには、一対の中間部41Aが挿通されている。貫通孔42Bには、シャフト44が挿通されている。内スライダ42は、一対の中間部41Aおよびシャフト44がそれぞれ貫通孔42Aおよび42Bに挿通されることにより、操作部本体41に対して摺動可能に取り付けられている。
内スライダ42の外周面において、周方向に突出するフランジ45が軸方向中間部に設けられている。フランジ45よりも基端側に、貫通孔42Bに達する切欠き46が形成されている。切欠き46内にシャフト44の一部が露出している。
外スライダ43は、樹脂等で略筒状に形成されている。外スライダ43は、内腔に操作部本体41および内スライダ42が挿通されている。
外スライダ43は、先端側の第一筒部51と、第一筒部51の基端側に接続された第二筒部52とから形成されている。第二筒部52には、使用者が指を掛ける指掛部52Aが形成されている。第一筒部51には、内スライダ42のうち、フランジ45が形成された部分が挿通されている。このため、第一筒部51の内腔の径は第二筒部52の内腔の径よりも大きい。
第一筒部51の先端側には先端壁部53が形成されている。これにより先端側の開口の内径は、内スライダ42の外径よりもわずかに大きい。先端壁部53とフランジ45との間には、コイルバネ57(力量調整部材)が配置されている。内スライダ42のうち、フランジ45よりも先端側の部位がコイルバネ57に挿入されている。すなわち、コイルバネ57は、外スライダ43が内スライダ42に対して基端側に摺動することにより、先端壁部53とフランジ45との間で圧縮される。コイルバネ57が圧縮されていない状態においては、コイルバネ57が先端壁部53とフランジ45との距離を一定に保持する。このため、操作部本体41に対して基端側に摺動させる際に、外スライダ42と内スライダ43とは一体となって移動する。
内スライダ42および外スライダ43には、力量保持機構70が設けられている。力量保持機構70は、処置部10が把持した物体に作用する力量を所定値以下に保持する。力量保持機構70は、クラッチ板71と、突起73とを備えている。クラッチ板71は、内スライダ42の切欠き46内に配置されている。突起73は、外スライダ43の第一筒部51の内壁に設けられている。
クラッチ板71は、金属や樹脂等で形成された板状の部材である。クラッチ板71は、長手方向の一方の端部71Aに厚さ方向に貫通する貫通孔74を有する。貫通孔74の内径は、シャフト44の外径よりもわずかに大きい。クラッチ板71は、シャフト44が貫通孔74に挿通された状態で切欠き46内に位置する。さらに、クラッチ板71は、長手方向の他方の端部71Bが内スライダ42の外周面から突出するように配置されている。切欠き46内であってクラッチ板71よりも基端側の部位には、バイアスバネ(姿勢保持部材)72が配置されている。バイアスバネ72は、クラッチ板71を切欠き46の先端側の壁面46Aに接触するように付勢している。本実施形態では、バイアスバネ72として圧縮コイルバネを用いている。
突起73は、第一筒部51の内腔において、内スライダ42に設けられたフランジ45よりも基端側の位置に、内壁から突出して設けられている。突起73の突出高さは、外スライダ43が内スライダ42に対して基端側に摺動されたときにクラッチ板71の端部71Bと接触してクラッチ板71とシャフト44とのなす角度を変えられる程度の値である。
操作ワイヤ20の基端部は、内スライダ42に対して固定されている。内スライダ42を操作部本体41に対して摺動させることにより、操作ワイヤ20を進退させる。このような操作ワイヤ20の動作によって処置部10の一対の鉗子部材11、12を開閉することができる。
上記のように構成された処置具1の使用時の動作について説明する。
まず、患者の体内に図示しない内視鏡を挿入する。処置対象の体腔内組織(対象組織)付近まで前記内視鏡の先端を進める。
使用者は、指掛部52Aに指を掛けて、外スライダ43を操作部本体41の基端側に向かって摺動させる(以下、この方向への動作を「後退」と表記する。)。これにより、内スライダ42が外スライダ43とともに後退し、一対の鉗子部材11、12が閉じる。この状態で内視鏡の鉗子チャンネルに処置部10および挿入部30を挿入する。処置部10を鉗子チャンネルの先端から突出させる。
使用者は、内視鏡で対象組織を観察しながら、操作部40を操作して処置部10により対象組織に処置を行う。
一対の鉗子部材11、12を開く際には、外スライダ43を操作部本体41の先端側に摺動させる(以下、この方向への動作を「前進」と表記する。)。外スライダ43が内スライダ42に対して前進し、突起73がフランジ45と接触する。その後は外スライダ43とともに内スライダ42が前進する。内スライダ42に接続された操作ワイヤ20が前進する。上述のように、回動軸13は挿入部30に取り付けられたカバー部材14に支持されている。このため、第一鉗子部材11及び第二鉗子部材12は、挿入部30に対して固定された回動軸13を中心にそれぞれ回動する。処置部10が開く。
なお、コイルバネ57が圧縮されていない状態では、図3Aに示すように、バイアスバネ72によりクラッチ板71が切欠き46の壁面46Aに押し付けられている。すなわち、貫通孔74の軸線とシャフト44の軸線とが平行(略平行を含む。)となるようにクラッチ板の姿勢が保持されている。このため、貫通孔74の内面とシャフト44の外面とが接触することはほとんどない。内スライダ42および外スライダ43が、操作部本体41に対して概ねスムーズに進退する。
第一鉗子部材11と第二鉗子部材12との間に対象組織を位置させる。この状態で、使用者が外スライダ43を後退させると、第一鉗子部材11と第二鉗子部材12との間に対象組織が挟まれて把持される。
対象組織が挟まれた後も外スライダ43はわずかに後退できる。しかしながら、対象組織がある程度圧縮されると、それ以上外スライダ43を後退させることができない。この状態で外スライダ43を後退させるようにさらに牽引すると、この牽引力は、操作ワイヤ20を介して一対の鉗子部材11、12に伝達される。このため、対象組織に作用する把持力量が増加する。
外スライダ43を牽引する力量がコイルバネ57を圧縮することができる大きさまで増加すると、外スライダ43は、図4に示すように、コイルバネ57を圧縮することにより内スライダ42に対して後退する。
外スライダ43が内スライダ42に対して所定量後退すると、突起73がクラッチ板71の端部71Bに接触する。さらに外スライダ43が後退すると、突起73により、端部71Bが基端側に移動される。しかしながら、端部71Aはバイアスバネ72により先端側に向かって付勢されているため、端部71Bとともに基端側には移動しない。その結果、図4に示すようにクラッチ板71が傾いて貫通孔74の軸線とシャフト44の軸線とが平行でなくなる。さらに、貫通孔74の先端側開口における端部71A側のエッジと基端側開口における端部71B側のエッジがシャフト44と接触する。このため、クラッチ板71とシャフト44との間に発生する摩擦力が増大する。
増大した摩擦力により、クラッチ板71はシャフト44に対して固定される。その結果、内スライダ42は操作部本体41に対して実質的に摺動不能に保持される。その結果、外スライダ43を後退させても操作ワイヤ20に作用する牽引力は増加しない。このため、処置部10から対象組織に作用する把持力量は一定に保たれる。
本実施形態に係る処置具1によれば、外スライダ43を牽引する力量が所定の大きさに達すると、まずコイルバネ57が圧縮される。次に、内スライダ42と外スライダ43との連動が解除される。これにより、処置部10に把持された対象組織に過剰な力量が作用することが抑制される。
さらに、コイルバネ57が所定量圧縮されると、力量保持機構70の突起73がクラッチ板71に接触してクラッチ板71をシャフト44に対して傾ける。このため、クラッチ71とシャフト44との間に発生する摩擦力を増大させる。力量保持機構70のこのような動作により、操作ワイヤ20が接続された内スライダ42が操作部本体41に対して固定される。把持された対象組織に作用する力量が、それ以上増加しないように保持される。
したがって、スライダを操作部本体に対して後退させるように牽引するという従来の処置具と同様の操作を行うだけで、把持された対象組織に過剰な把持力量が作用することを防止することができる。さらに、把持力量を容易に所定値以下に保持することができる。その結果、対象組織に対して容易な操作でより安全に処置を行うことができる。
スライダと操作部本体との位置関係や、スライダの操作部本体に対する移動量ではなく、スライダに作用する力量にもとづいて内スライダ42が操作部本体41に固定される。このため、挿入部30が内視鏡の鉗子チャンネル内で蛇行する等により操作部本体に対するスライダの初期位置が変化しても、処置部10に作用する最大力量の大きさは変化しない。したがって、毎回変化する処置具1の使用環境に影響されずに、処置部に発生する把持力量の最大値を所定値以下に制御することができる。
内スライダ42と外スライダ43との連動が解除されるタイミングは、コイルバネ57を異なるバネ定数のものに交換する等により適宜調節することができる。また、内スライダ42が操作部本体41に対して固定されるタイミングは、コイルバネ57が圧縮される前の状態における突起73とクラッチ板71の端部71Bとの距離を変更することにより適宜調節することができる。
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態に係る内視鏡用処置具について、図5を参照して説明する。本実施形態に係る処置具81と第一実施形態に係る処置具1との異なるところは、バイアスバネを備えない点である。
なお、以降の説明において、既に説明した各実施形態に係る処置具と共通する構成については、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図5は、処置具81の操作部40Aを示す部分拡大断面図である。操作部40Aの構造は、処置具1の操作部40とおおむね同様である。しかしながら、操作部40Aにおいて、シャフト44にはバイアスバネが取り付けられていない。また、外スライダ43の第一筒部51の内面には、クラッチ板71と接触可能な程度の突出長を有する第二突起82が設けられている。コイルバネ57が圧縮されていない状態において、第二突起82は、クラッチ板71の端部71Bよりも基端側に位置している。突起73と第二突起82とが端部71Bをシャフト44の軸方向において挟むように位置している。
処置具81の使用方法は処置具1と概ね同様である。コイルバネ57を圧縮しつつ外スライダ43を内スライダ42に対して後退させると、クラッチ板71がシャフト44に対して傾けられる。このため、処置部10(不図示)に発生する把持力量がそれ以上増加しないように保持される。
使用者が外スライダ43にかける牽引力を緩めると、外スライダ43は内スライダ42に対して前進する。このとき、処置具1では、バイアスバネによりクラッチ板が元の姿勢に復帰する。一方、本実施形態に係る処置具81では、第二突起82が端部71Bに接触して端部71Bを先端側に向かって押すことによりクラッチ板71が元の姿勢に復帰する。このため、前記姿勢が維持される。
本実施形態に係る処置具81によっても、上述の処置具1と同様に、把持された対象組織に過剰な把持力量が作用することを防止することができる。さらに、把持力量を容易に所定値以下に保持することができる。
処置具81は、バイアスバネを必要としない。このため、突起73および第二突起82を外スライダと一体に形成する等により、部品点数を減少させ、製造コストを低減することができる。
(第三実施形態)
本発明の第三実施形態に係る内視鏡用処置具について、図6Aから図7を参照して説明する。本実施形態に係る処置具91と上述の各実施形態に係る処置具との異なるところは、シャフトと操作ワイヤとが同軸に配置されている点である。
図6Aは、処置具91の操作部40Bを示す部分拡大断面図である。図6Bは、図6AのB−B線における断面図である。図6Aおよび図6Bに示すように、シャフト92は、径方向の断面形状がC字型に形成されている。この断面形状は、パイプ状の部材の外周面の一部が軸方向にわたって除去されることで、形成することができる。
シャフト92は、略円柱状の内スライダ42と同軸(略同軸を含む。以下同じ)に位置するように内スライダ42に挿通される。操作ワイヤ20の基端側は、シャフト92内に挿入されて内スライダ42に接続されている。操作ワイヤ20と、シャフト92および内スライダ42が同軸に配置されている。
シャフト92は、形状や内スライダに挿通される位置が上述のシャフト44と異なる。このため、切欠き46、クラッチ板71、およびバイアスバネ72については、寸法等が第一実施形態のものと異なる場合がある。しかしながら、その基本的構造および機能は第一実施形態のものと同一であるため、同一符号で示している。また、処置具91の使用時の動作も、処置具1と概ね同様である。
本実施形態に係る処置具91によっても、上述の処置具1と同様に、把持された対象組織に過剰な把持力量が作用することを防止することができる。さらに、把持力量を容易に所定値以下に保持することができる。
シャフトと操作ワイヤとが同軸に配置されているため、内スライダの径方向の寸法をより小さくすることができる。その結果、外スライダの径方向の寸法も小さくすることができる。操作部の小型化が可能となる。
図7は本実施形態に係る内視鏡用処置具の変形例における操作部40Cを示す部分拡大断面図である。シャフト44は、第一実施形態と同様の棒状である。シャフト44の基端側のみがハンドル41Cに固定されている。シャフト44の先端側は、内スライダ93に形成された有底の穴93Aに挿入されている。内スライダ93の基端側に開口する穴93Aの深さは、内スライダ93が最大限後退されても穴93Aの底面とシャフト44とが干渉しない程度の値である。操作ワイヤ20と内スライダ93との接続態様は第一実施形態に係る内視鏡用処置具と同様である。
このように、棒状のシャフトを用いても、シャフトと操作ワイヤとを同軸に配置することが可能である。
(第四実施形態)
本発明の第四実施形態に係る内視鏡用処置具について、図8を参照して説明する。本実施形態に係る処置具101と上述の各実施形態に係る処置具との異なるところは、クラッチ板を傾けさせる突起を備えない点である。
図8は、処置具101の操作部40Dを示す部分拡大断面図である。外スライダ43の内壁には突起は設けられていない。その代り、クラッチ板71の端部71Bと第一筒部51の基端側とが接続部材102によって接続されている。接続部材102によって、端部71Bと第一筒部51の基端側とが略一定に保持されている。
処置具101においては、外スライダ43が内スライダ42に対して後退すると、接続部材102がクラッチ板71の端部71Bを基端側に引く。その結果クラッチ板71が傾けられる。したがって、上述の各実施形態に係る処置具と同様に、把持された対象組織に過剰な把持力量が作用することを防止することができる。さらに、把持力量を容易に所定値以下に保持することができる。
外スライダ43の第一筒部51に突起73を設けるスペースを確保する必要がない。このため、内スライダ42および外スライダ43の軸方向の寸法を小型化することが可能である。操作部をさらに小型化することが可能である。
本実施形態において、接続部材は、クラッチ板をシャフトに対して確実に傾けさせる観点からは、剛性の高いものが好ましい。クラッチ板が傾くのに伴い、接続部材とクラッチ板との接続部位が、シャフトに接近するように変位する。このため、接続部材は、わずかに可撓性を有していると、この変位を吸収することができ、好ましい。
(第五実施形態)
本発明の第五実施形態に係る内視鏡用処置具について、図9から図10Bを参照して説明する。本実施形態に係る処置具111と上述の各実施形態に係る処置具との異なるところは、クラッチ板の配置態様である。
図9は、処置具111の操作部40Eを示す部分拡大断面図である。図10Aは、図9のC−C線における断面図である。内スライダ42に形成された切欠き112は、第一実施形態等における切欠き46よりも深く形成されている。さらに、切欠き112の底部は先端側に延びている。切欠き112は、図10Aに示すように内スライダ42の軸線と直交する方向に延びて内スライダ42を貫通している。
クラッチ板71は、貫通孔74が設けられていない端部71Bが切欠き112の底部に向かって配置されている。端部71Bは、内スライダ42の外周面上に突出しないように配置されている。
外スライダ43には、突起73に代えて突起113が設けられている。突起113は、図10Aに示すように切欠き112の底部の開口から切欠き112内に進入している。突起113は、クラッチ板71の端部71Bに接触可能な状態に配置されている。内スライダ42に挿通される操作部本体41の中間部41Aには、自身の長手方向に延びる溝が突起113の位置に対応させて形成されている。このため、突起113は、内スライダ42および外スライダ43の操作部本体41に対する進退を阻害しない。
処置具111の使用時の動作は、第一実施形態と概ね同様である。外スライダ43が内スライダ42に対して後退すると、突起113がクラッチ板71の端部71Bを後退させる。その結果、クラッチ板71をシャフト44に対して傾けさせる。
本実施形態に係る処置具111においても、上述の各実施形態に係る処置具と同様に、把持された対象組織に過剰な把持力量が作用することを防止することができる。さらに、把持力量を容易に所定値以下に保持することができる。
クラッチ板71を内スライダ42の外周面上に突出しないように配置することができるため、操作部の小型化が容易となる。
本実施形態では、突起113が、外スライダの内壁の一か所に支持された「片持ち」の例を説明した。これに代えて、図10Bに示す変形例のように、内壁の二か所に支持された「両持ち」の突起113Aとしてもよい。この場合、突起の強度が増すため、クラッチ板を傾ける動作をより安定させることができる。
(第六実施形態)
本発明の第六実施形態に係る内視鏡用処置具について、図11および図12を参照して説明する。本実施形態に係る処置具121と上述の各実施形態に係る処置具との異なるところは、内スライダと外スライダとの関係が逆転している点である。
図11は、処置具121の操作部40Fを示す部分拡大断面図である。内スライダ131は、先端側から先端部132、中間部133、および基端部134を有している。
先端部132は、貫通孔132Aと、フランジ132Bとを有する。貫通孔132Aは、シャフト44が挿通される。フランジ132Bは、先端部132の先端側に設けられ、径方向に突出する。先端部132は、略円柱状に形成されている。
基端部134は、先端部132よりも大径の略円柱状に形成されている。基端部134は、シャフト44が挿通される貫通孔134Aと、指掛部134Bとを有する。
中間部133は、外周面に切欠き135を有する。中間部133は、先端部132および基端部134よりも小径の略円柱状に形成されている。中間部133は、先端部132と基端部134とを接続している。
外スライダ141は、略円筒状に形成される。外スライダ141は、先端側の第一端面142、基端側の第二端面143、および中間部に設けられた隔壁144を有する。第一端面142には、シャフト44が挿通される貫通孔142Aが形成される。第一端面142には、操作ワイヤ20の基端部が接続されている。第二端面143および隔壁144は、シャフト44が挿通されかつ内スライダ131の中間部133の進退を阻害しないものであれば、その形状に特に制限はない。
図11に示すように、内スライダ131の先端部132は、外スライダ141内であって、第一端面142と隔壁144との間の空間に配置されている。コイルバネ57が、外スライダ141内であって、フランジ132Bと隔壁144との間に配置されている。基端部134は、第二端面143よりも基端側に配置されている。先端部132の軸方向の寸法は、第一端面142と隔壁144との距離よりも小さい。このため、内スライダ131は、コイルバネ57を圧縮することにより外スライダ141に対して一定の長さ後退することが可能である。
シャフト44に取り付けられたクラッチ板71は、外スライダ141内であって、隔壁144と第二端面143との間の空間に配置されている。クラッチ板71と第二端面143との間にはバイアスバネ72が配置されている。バイアスバネ72は、クラッチ板71の端部71Aを隔壁144に向かって付勢している。クラッチ板71の端部71Bは、内スライダ131の中間部133に形成された切欠き135内に進入している。切欠き135の先端側の壁面135Aは、内スライダ131が外スライダ141に対して後退したときに、端部71Bに接触する位置に配置されている。
処置具121の使用時は、使用者が内スライダ131の指掛け部134Bに指を掛けて内スライダ131および外スライダ141を進退操作する。処置部10が閉じた後も内スライダ131をけん引し続けると、やがてコイルバネ57が圧縮されて内スライダ131が外スライダ141に対して後退する。すると、中間部133に設けられた切欠き135の壁面135Aがクラッチ板71の端部71Bに接触し、端部71Bがシャフト44に対して後退される。その結果、クラッチ板71がシャフト44に対して傾けられる。
すなわち、本実施形態に係る処置具121においては、外スライダ141が第一スライダとして機能し、内スライダ131が第二スライダとして機能する。これによって、上述の各実施形態に係る処置具と同様に、クラッチ板とシャフトとの摩擦を強めて処置部10に発生する把持力量の最大値が所定値以下に制御される。
このように、本発明の各実施形態に係る処置具においては、第一スライダと第二スライダの位置関係を逆転させることも可能である。このため、具体的構造において多様なバリエーションが可能である。また、製造上の様々な制約にも柔軟に対応しつつ処置具を構成することができる。
本実施形態に係る処置具においては、図12に示す変形例のように、内スライダ131の基端部134を円筒状に形成してもよい。指掛け部134Bの少なくとも一部が中間部133と内スライダ131の軸線方向において重なるように配置してもよい。このようにすると、内スライダの軸線方向における寸法を短縮することができる。その結果、操作部をさらにコンパクトに構成することが可能である。
以上、本発明の各実施形態について説明した。しかしながら、本発明の技術的範囲は上記各実施形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲において各実施形態の構成要素の組み合わせを変えたり、各構成要素に種々の変更を加えたり、削除したりすることが可能である。
本発明の各実施形態に係る処置具において、シャフトおよびクラッチ板の態様は様々に変更することができる。
図13Aから図13Cには、クラッチ板の変形例を示している。これらのクラッチ板171aないし171cにおいては、貫通孔172が少なくとも一方の端部において縮径されている。さらに、前記端部にエッジ173が形成されている。このようにすると、クラッチ板がシャフト44に対して傾けられたときに、エッジ173がシャフト44に接触する。このため、シャフトとの摩擦力をより大きくしてクラッチ板とシャフトとの滑りを防止する。その結果、より確実に把持力量を制御することができる。
エッジ173を貫通孔172の周方向にわたって設ける場合は、図13Aおよび図13Bに示すように、貫通孔172のいずれの端部に設けてもよい。図13Cに示すように、貫通孔172の両端部に設けてもよい。このようなクラッチ板171cは、例えば、貫通孔の一方の端部に加工によりエッジ173を形成したクラッチ板2枚を、貫通孔が連通するように接合することで形成することができる。
貫通孔を打ち抜き加工等により形成した際のバリをエッジとしてもよい。エッジは貫通孔の周方向にわたっている必要はない。エッジは、クラッチ板が傾けられたときにシャフトに接近する領域のみに設けられてもよい。
図14Aおよび図14Bには、断面形状が矩形のシャフト181aおよび181bを示している。このようにすると、頂点182において、クラッチ板71とシャフトとが強く接触する。このため、クラッチ板とシャフトとの摩擦力を大きくすることができる。このような効果を得るためには断面形状が頂点を有していればよいため、シャフトの形状は矩形には限られない。シャフトの形状は、他の多角形であってもよい。
図15Aおよび図15Bには、貫通穴の内面が複数の凸部176を有する形状とされたクラッチ板175を示している。このようにしても、凸部176がシャフトと強く接触する。このため、摩擦力を大きくすることができる。ここで、図15Bに示すように、挿通されるシャフト183についても、外周面上に複数の凸部184を有するように形成してもよい。複数の凸部を有する形状のものとしては、シャフト183のほかに、上述の断面形状が多角形のものが挙げられる。これらをクラッチ板175と組み合わせてもよい。
シャフトやクラッチ板の貫通孔に設ける凸部は、長手方向にわたり、かつ周方向における位相を変えずに延びるように形成してもよい。この場合、通常時のスライダの摺動を阻害しにくく、操作感に与える影響を抑えることができるため好ましい。
図16に示す変形例のように、バイアスバネとして板バネ191が用いられてもよい。板バネを用いると、上述の圧縮コイルバネをバイアスバネとした場合よりもシャフト44の軸方向における寸法を小さくすることができる。このため、スライダおよび操作部を小型化することが容易となる。
図17に示す変形例のように、引っ張りバネ192をバイアスバネとしてもよい。引っ張りバネ192は、内スライダ42のフランジ45とクラッチ板71の端部71Bとを接続している。このようにすると、切欠き46内にバイアスバネを配置するスペースが不要であるため、内スライダ42の軸方向における寸法を小さくすることができる。その結果、操作部の小型化が容易となる。
外スライダと内スライダの位置関係を保持する力量調整部材は、上述のコイルバネに限定されない。図18に示す板バネ195や、図19に示す弾性体196を力量調整部材として用いてもよい。これらの部材は、一般にコイルバネよりもバネ定数が大きいため、少ない移動量で大きなバネ力を得ることができる。このため、内スライダおよび外スライダの軸方向の寸法を小さくすることができる。その結果、操作部の小型化が容易となる。
本発明の各実施形態に係る処置具の構造は、使用時に処置部に通電する処置具に適用してもよい。この場合は、電源と接続するための公知のプラグ等を設け、例えば操作ワイヤ等を通じて処置部に通電する構成とすればよい。
上記した内視鏡用処置具によれば、より容易な操作で処置部に作用する力量を一定に保持することができる。
1、81、91、101、111、121 内視鏡用処置具
11 第一鉗子部材
12 第二鉗子部材
13 回動軸
20 操作ワイヤ
40、40A、40B、40C、40D、40E、40F 操作部
41 操作部本体
42、93 内スライダ(第一スライダ)
43 外スライダ(第二スライダ)
44、92、181a、181b、183 シャフト
57 コイルバネ(力量調整部材)
71、171a、171b、171c、175 クラッチ板
71B 端部
72 バイアスバネ(姿勢保持部材)
74、172 貫通孔
82 第二突起(姿勢保持部材)
102 接続部材(姿勢保持部材)
131 内スライダ(第二スライダ)
141 外スライダ(第一スライダ)
191 板バネ(姿勢保持部材、バイアスバネ)
192 引っ張りバネ(姿勢保持部材、バイアスバネ)
195 板バネ(力量調整部材)
196 弾性体(力量調整部材)

Claims (6)

  1. 回動軸によって相対回動可能に支持された一対の鉗子部材と、
    前記一対の鉗子部材の開閉操作を行うための操作部と、
    前記一対の鉗子部材と前記操作部とを接続する操作ワイヤと、
    を備え、
    前記操作部は、
    操作部本体と、
    前記操作部本体に取り付けられて前記操作部本体と平行に延びるシャフトと、
    貫通孔を有し、前記貫通孔に前記シャフトが挿通されたクラッチ板と、
    前記貫通孔の軸線と前記シャフトの軸線とが平行になるように前記クラッチ板の姿勢を保持する姿勢保持部材と、
    前記操作ワイヤが接続されて前記操作部本体および前記シャフトに摺動可能に取り付けられた第一スライダと、
    前記第一スライダに対して摺動可能に取り付けられた第二スライダと、
    前記第二スライダが前記第一スライダに対して後退することにより圧縮される力量調整部材と、を有し、
    前記力量調整部材の圧縮に伴って前記姿勢保持部材の姿勢保持が解除され、前記貫通孔の軸線と前記シャフトの軸線とが非平行となるように前記クラッチ板が前記シャフトに対して傾けられ、前記第一スライダが前記操作部本体に対して固定される
    内視鏡用処置具。
  2. 前記クラッチ板の端部が前記第二スライダと接触することにより、前記クラッチ板が前記シャフトに対して傾けられる
    請求項1に記載の内視鏡用処置具。
  3. 前記クラッチ板の端部は、前記第一スライダの外周面上に突出している
    請求項2に記載の内視鏡用処置具。
  4. 前記シャフトと前記操作ワイヤとが同軸に配置されている
    請求項1から3のいずれか一項に記載の内視鏡用処置具。
  5. 前記姿勢保持部材は、前記クラッチ板を所定の方向へ付勢するバイアスバネである
    請求項1から3のいずれか一項に記載の内視鏡用処置具。
  6. 前記姿勢保持部材は、前記クラッチ板を所定の方向へ付勢するバイアスバネである
    請求項4に記載の内視鏡用処置具。
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