JPWO2013132591A1 - 高周波電源装置およびその整合方法 - Google Patents

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Abstract

整合器の定数と周波数発振器の発振周波数が可変である高周波電源装置、およびその整合方法において、高周波電源装置とその電力供給先である負荷との間の整合状態を示す整合状態値を検出し、当該整合状態値に基づいて周波数発振器の発振周波数を制御する周波数制御と、当該整合状態値に基づいて整合器の定数を制御する整合器とを同時に実行する。整合器制御で定数を変更している間も、周波数制御によって発振周波数を変更し続ける。

Description

本発明は、高周波電源装置およびその整合方法に関する。
エッチングや薄膜形成といった半導体製造工程では、プラズマ処理装置が用いられる。このプラズマ処理装置の電源供給源として、高周波電源装置が用いられる。高周波電源装置からプラズマ処理装置に効率良く電力を供給するには、高周波電源とプラズマ処理装置(負荷)との間でインピーダンスを整合させる必要がある。
インピーダンスを整合させる方式として、以下の2つの方式が知られている。1つ目の方式は、高周波電源装置と負荷との間に整合器を挿入する方式である。この整合器は、一般に、可変コンデンサやインダクタンスから構成される。高周波電源装置は高い耐圧性能が要求されることから、整合器の可変コンデンサとして真空コンデンサが使用されることが多い。2つ目の方式は、高周波電源装置の発振周波数を調整する方式である。
前者の方式は、整合範囲が広いが整合器の定数の制御に時間を要する。一方、後者の方式は、前者に比べて短時間で制御が可能であるが、整合範囲が狭い。
これらの方式を併用した技術として、特許文献1に記載される技術がある。特許文献1に記載される技術は、プラズマが発生するまでは、発振周波数を放電前の負荷のインピーダンスの共振周波数に整合するように変化させ、プラズマが発生した後は、発振周波数を予め設定された固定の周波数に切り替えて整合器の制御を行う。これにより、特許文献1は、プラズマを速やかに発生させると共に、発生したプラズマを安定に維持するようにしている。
特許第2884056号
半導体製造工程で用いるプラズマ処理装置は、プロセスによってガスの種類やガス流量、圧力、電力等の条件を変更することがある。これらの条件を変更した場合、プラズマ処理装置のインピーダンス特性が変化する。そのため、全ての条件で整合できるよう、高周波電源装置の整合範囲を広げることが要求される。上記した特許文献1に記載される技術は、発振周波数の制御と整合器の制御を行っているが、整合範囲はそれぞれの制御を単独で行ったときと変わらない。
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、より広い整合範囲を有する高周波電源装置およびその整合方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る高周波電源装置にあっては、定数が可変である整合器を介して高周波電力を負荷に供給する高周波電源装置において、発振周波数が可変である周波数発振器と、前記周波数発振器の出力を増幅して前記整合器に出力する増幅器と、前記高周波電源装置と前記負荷との間の整合状態を示す整合状態値を検出する検出部と、前記整合状態値に基づいて前記周波数発振器の発振周波数を制御する第1の制御と、前記整合状態値に基づいて前記整合器の定数を制御する第2の制御とを同時に実行する制御部と、を備えるように構成した。
また、本発明に係る高周波電源装置にあっては、定数が可変である整合器を介して高周波電力を負荷に供給する高周波電源装置において、発振周波数が可変である周波数発振器と、前記周波数発振器の出力を増幅して前記整合器に出力する増幅器と、前記高周波電源装置と前記負荷との間の整合状態を示す整合状態値を検出する検出部と、前記整合状態値に基づいて前記周波数発振器の発振周波数を制御する第1の制御と、前記整合状態値に基づいて前記整合器の定数を制御する第2の制御とを切り替えて実行する制御部と、を備えると共に、前記制御部は、前記第1の制御から前記第2の制御に切り替えるとき、前記第1の制御の制御結果を維持したまま前記第2の制御を行い、前記第2の制御から前記第1の制御に切り替えるとき、前記第2の制御の制御結果を維持したまま前記第1の制御を行うように構成した。
また、本発明に係る高周波電源装置の整合方法にあっては、整合器の定数と周波数発振器の発振周波数が可変である高周波電源装置の整合方法において、前記高周波電源装置とその電力供給先である負荷との間の整合状態を示す整合状態値を検出し、前記整合状態値に基づいて前記周波数発振器の発振周波数を制御する第1の制御と、前記整合状態値に基づいて前記整合器の定数を制御する第2の制御とを同時に実行するように構成した。
また、本発明に係る高周波電源装置の整合方法にあっては、整合器の定数と周波数発振器の発振周波数が可変である高周波電源装置の整合方法において、前記高周波電源装置とその電力供給先である負荷との間の整合状態を示す整合状態値を検出し、前記整合状態値に基づいて前記周波数発振器の発振周波数を制御する第1の制御と、前記整合状態値に基づいて前記整合器の定数を制御する第2の制御とを切り替えて実行すると共に、前記第1の制御から前記第2の制御に切り替えるとき、前記第1の制御の制御結果を維持したまま前記第2の制御を行い、前記第2の制御から前記第1の制御に切り替えるとき、前記第2の制御の制御結果を維持したまま前記第1の制御を行うように構成した。
本発明に係る高周波電源装置およびその整合方法によれば、発振周波数の制御と整合器の制御とを連携して行うことで、整合範囲を広げることができる。
本発明に係る高周波電源装置の構成を示すブロック図である。 本発明に係る高周波電源装置に接続される負荷のインピーダンス特性の一例を示す図である。 本発明に係る高周波電源装置に接続される負荷のインピーダンス特性の一例を示す図である。 図1に示す整合器の回路構成の一例を示す回路図である。 図1に示す整合器のインピーダンス特性の一例を示す図である。 図3に示す特性と図5に示す特性とを組み合せたときの特性の変化を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る周波数制御の処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係る整合器制御の処理を示すフローチャートである。 図7および図8に示す処理を実行したときの整合状態を示すタイムチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る周波数制御と整合器制御の処理の前半部分を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る周波数制御と整合器制御の処理の後半部分を示すフローチャートである。 図10および図11に示す処理を実行したときの整合状態を示すタイムチャートである。 本発明の第3の実施の形態に係る周波数制御と整合器制御の処理の前半部分を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態に係る周波数制御と整合器制御の処理の後半部分を示すフローチャートである。 図13および図14に示す処理を実行したときの整合状態を示すタイムチャートである。 本発明の第4の実施の形態に係る周波数制御と整合器制御の処理の前半部分を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態に係る周波数制御と整合器制御の処理の後半部分を示すフローチャートである。 図16および図17に示す処理を実行したときの整合状態を示すタイムチャートである。
以下、本発明に係る高周波電源装置およびその整合方法について、図面を参照しながら説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る高周波電源装置のブロック図である。
高周波電源装置1は、周波数発振器10と、RF増幅器11と、方向性結合器12と、検出回路13と、制御部14とを備える。高周波電源装置1の出力側には、整合器2を介して負荷3が接続される。高周波電源装置1は、例えば数MHzから数十MHzの高周波電力を出力する。
周波数発振器10は、発振周波数が可変であり、制御部14からの指示に応じた周波数の高周波を出力する。周波数発振器10の出力は、RF増幅器11に入力される。RF増幅器11は、入力を所定のレベル(例えば数kWから数十kW)まで増幅させて出力する。RF増幅器11の出力は、整合器2を介して負荷3に供給される。
負荷3は、例えば、エッチングや薄膜形成といった半導体製造工程で使用されるプラズマ処理装置、より具体的には、プラズマ処理装置のチャンバに巻きつけられた誘電性の負荷(コイル等)である。プラズマ処理装置は、適切な周波数とレベルの電力供給を受けると、例えばヘリカルレゾネータの原理で並列共振を起こし、プラズマを発生させる。また、プラズマ処理装置は、チャンバに供給されるガスやチャンバ内の圧力、印加電力等の条件により、インピーダンス特性が変化する。
RF増幅器11と整合器2の間には、方向性結合器12が設けられる。方向性結合器12は、高周波電源装置1から負荷3に向かう進行波と、負荷3から高周波電源装置1に反射された反射波を取り出す。
方向性結合器12で取り出された進行波と反射波は検出回路13に入力される。検出回路13は、進行波電力Pfと反射波電力Prを表す信号を制御部14に出力する。
尚、方向性結合器12は、高周波電源装置1と別個に設けてもよい。また、方向性結合器12は、整合器2と負荷3の間に設けるようにしてもよい。また、整合器2は、高周波電源装置1の内部に設けてもよい。
負荷3のインピーダンスの変化に応じて高周波電源装置1と負荷3のインピーダンスに不整合が生じると、反射波が発生する。反射波が多くなれば、負荷3に供給される電力が反射波の電力分だけ少なくなり、プラズマを安定に発生できなくなる。このインピーダンスの不整合を解消するために、制御部14は、進行波電力Pfと反射波電力Prに基づき、周波数発振器10の発振周波数と、整合器2の定数を制御する。以下、周波数発振器10の発振周波数の制御を「周波数制御」と呼び、整合器2の定数の制御を「整合器制御」と呼ぶ。
ここで、負荷のインピーダンスの周波数特性(以下、単に「周波数特性」と呼ぶ)と、整合器のトポロジーについて説明する。
周波数制御でインピーダンスを整合させる場合、周波数特性に応じて整合範囲が制限される。
図2に、周波数特性の一例を示す。図2は、周波数をパラメータとして、スミスチャート上にインピーダンスをプロットした図である。このスミスチャートは50Ωで正規化した図で、a1点は周波数fa1、b1点は周波数fb1、c1点は周波数fc1のときのインピーダンスを示している。
周波数制御でインピーダンスを整合させる場合には、インピーダンスが50Ωであるb1点になるように、つまり周波数がfb1になるように発振周波数を制御すればよい。図2の例では、周波数制御のみで整合がとれる周波数特性を示している。
図3に、周波数特性の他の例を示す。図3に示す周波数特性では、インピーダンスの軌跡が50Ωの点を通らないため、周波数制御だけでは整合を取ることができない。
しかしながら、周波数特性が図3に示す特性であっても、整合器制御を組み合せることで、整合を取ることが可能となることを発明者は知見した。周波数制御に整合器制御を組み合せるにあたり、整合器のトポロジーが重要となる。図4に、図3に示す周波数特性に適した整合器の回路構成例を示す。図4に示す回路構成例では、負荷に対して並列に可変コンデンサを設けた。
図5に、図4に示す回路のインピーダンスの軌跡を示す。図5では、説明を簡単にするため、50Ωの負荷にコンデンサを並列に接続したときの軌跡を示している。図5に示すように、コンデンサの容量が大きくなるに従い、インピーダンスがゼロに向かう軌跡を描く。この特性を図3に示す周波数特性に組み合せると、図6のようにa2点、b2点、c2点は、それぞれa3点、b3点、c3点に移動する。この状態で、インピーダンスがb3点になるように周波数制御を行うことで整合を取ることができる。
ここで、図3に示す周波数特性に好適な整合器を図4に示す回路構成とした理由について説明する。図3と図5を比較してわかるように、それぞれのインピーダンスの軌跡は並行しない。仮に、周波数に対するインピーダンスの軌跡と、整合器の定数を変更したときのインピーダンスの軌跡が一致(並行)するならば、周波数制御と整合器制御を組み合わせたとしても、整合範囲を広げることは出来ない。一方、周波数に対するインピーダンスの軌跡と、整合器の定数を変更したときのインピーダンスの軌跡を並行させない(例えば直交させる)ことで、周波数に対するインピーダンスの軌跡を、50Ωを通過する軌跡にすることができる。
そこで、負荷の周波数特性に応じて、整合器のトポロジーを見直す必要がある。具体的には、上記のように、周波数に対するインピーダンスの軌跡に対して、整合器の定数を変更したときの軌跡が並行しないようにする。この条件を満たせば、周波数制御と整合器制御を組み合せることで多様な周波数特性に対して整合を取ることが可能となり、整合範囲を広げることができる。
本実施例では、負荷3の周波数特性は図3に示す特性であり、整合器2は図4に示す回路構成であるものとする。
また、本実施例では、整合器2を構成する可変コンデンサは真空コンデンサであり、電動モータ等を駆動して容量を変更するものとする。
尚、周波数特性や回路構成は上記の条件を満たしていればよく、図示のものに限定されるものではない。回路構成としては、例えば、負荷3に対して直列に可変コンデンサを接続した構成や、インダクタとコンデンサを組み合わせた構成であってもよい。
次いで、制御部14で実行される周波数制御と整合器制御について説明する。
図7は、制御部14で実行される周波数制御の動作を示すフローチャートであり、図8は、制御部14で実行される整合器制御の動作を示すフローチャートである。
本実施例では、制御部14において、周波数制御と整合器制御を相互に切り替えながら実行する。周波数制御と整合器制御は、高周波電源装置1の起動後、どちらを先に実行してもよいが、本実施例では周波数制御を先に実行する。これは、一般に周波数制御の方が整合器制御よりも時定数が小さく、収束に要する時間が短いためである。最初に広い範囲で整合を試みたい場合などは、整合器制御を先に実行してもよい。
図7に示す周波数制御の動作について説明すると、先ず、周波数制御フラグがONか否か判断する(S10)。周波数制御フラグは、周波数制御の実行を許可するフラグであり、初期値はON(実行許可)である。
周波数制御フラグがOFFの場合は以降の処理をスキップする。一方、周波数制御フラグがONのときはVSWR(voltage
standing wave ratio。電圧定在波比)の今回値であるVS(t)を算出する。VS(t)は次の式1に従って算出する(S11)。PfとPrは、それぞれ進行波電力と反射波電力である。
VS(t)=(Pf+Pr)/(Pf−Pr) 式1
次いで、追従制御を実行中か否か判断する(S12)。追従制御とは、VS(t)に応じて発振周波数を変更する制御である。追従制御を実行中でない場合は、掃引制御(SWEEP制御)を実行中か否か判断する(S13)。掃引制御を実行中でない場合は、発振周波数F(t)に初期値(初期周波数)を設定して周波数発振器10を動作させる(S14)。そして、初期周波数による周波数発振器10の動作時間を計時する(S15)。所定時間経過するまで(タイムUPするまで)はS10からS14の処理を繰り返す。一方、所定時間経過した場合は掃引制御に移行し(S16)、S10に戻る。
掃引制御に移行すると、次回のループにおいてS13で肯定され、掃引制御が実行される(S17)。掃引制御では、周波数を大きく動かしながらVS(t)が低下するポイントをサーチする。
掃引制御を行いながらVS(t)を所定値VSrefと比較し(S18)、VS(t)が所定値VSrefを下回った場合は追従制御に移行する(S19)。VS(t)が所定値VSrefを下回わらない場合はS10に戻って掃引制御を継続する。
追従制御に移行すると、次回のループにおいてS12で肯定され、周波数変更方向(downまたはUP)の決定処理が行われる(S20)。
追従制御が初回であるときは、周波数の変更方向は特定の方向(本実施例ではdownとする)に決定される。一方、追従制御が2回目以降であるときは、VSWRの前回値(前回の追従制御を行う前のVSWR)であるVS(t−1)と今回値VS(t)に基づいて変更方向を決定する。具体的には、VS(t−1)がVS(t)以上、即ち、前回の追従制御によってVSWRが改善している場合には、前回と同一方向とする。逆に、VS(t−1)がVS(t)を下回っている、即ち、前回の追従制御によってVSWRが悪化している場合には、前回と逆方向とする。
次いで、周波数の変更幅ΔFを決定する(S21)。変更幅ΔFは、VS(t)に応じて決定される。具体的には、VS(t)が大きいほど(目標値から離れているほど)、変更幅ΔFを大きくする。これにより、VS(t)をより速やかに目標値に近づけることができると共に、目標値近傍では精度良く目標値に追従させることができる。
周波数の変更方向と変更幅ΔFを決定すると、現在の発振周波数であるF(t)にΔFを加算あるいは減算して、F(t)を更新する(S22)。次いで、VS(t)を前回値VS(t−1)として記憶し(S23)、発振周波数をS22で更新した新たなF(t)に制御する(S24)。
次いで、発振周波数が変更された後のVS(t)を算出し、当該VS(t)が目標値に達しているか否か判断する(S25)。本実施例では、目標とするVSWRを1とする。
VS(t)が目標値に達していない場合は、追従制御回数Fcnt(n)をカウントアップし(S26)、このFcnt(n)が所定回数(例えば100回)を超えているか否か判断する(S27)。Fcnt(n)が所定回数を超えていない場合、即ち、周波数制御によるVS(t)の改善がまだ見込まれる場合は、S10に戻って周波数制御を継続する。
一方、Fcnt(n)が所定回数を超えているときは、周波数制御をこれ以上行ってもVS(t)の改善は期待できないため、周波数制御フラグをOFFにすると共に、整合器制御フラグ(初期値OFF)をONに設定し(S28)、S10に戻る。周波数制御フラグがOFFに設定されると、次回のループにおいてS10で否定されるため、周波数制御が実行されないことになる。
また、VS(t)が目標値に達した場合は、追従制御回数Fcnt(n)の値を0にリセットし(S29)、S10に戻る。尚、VS(t)が目標値に達した場合は、一定時間、周波数制御を停止してもよい。
次いで、図8に示す整合器制御の動作について説明する。図8に示す処理は、図7に示す処理と同時に(並行して)実行される。整合器制御では、先ず、整合器制御フラグがONか否か判断する(S50)。この整合器制御フラグは、ONのときに整合器制御の実行を許可するもので、整合器制御フラグがONでないときは以降の処理をスキップする。
前述したように、整合器制御フラグは、初期値がOFFであると共に、図7に示す処理で周波数制御フラグがOFFされるのと同時にONに設定される。そのため、高周波電源装置1の起動時には整合器制御は実行されず、周波数制御から整合器制御に切り替えられることになる。
周波数制御から整合器制御に切り替えられた際、発振器10の発振周波数は、周波数制御で設定された最新のF(t)に維持される。
整合器制御フラグがONのときはVS(t)を算出し(S51)、定数変更方向(downまたはUP)の決定処理が行われる(S52)。
整合器制御が初回であるときは、定数の変更方向は特定の方向(本実施例ではup方向)に決定される。一方、整合器制御が2回目以降であるときは、前回の整合器制御を行う前のVSWRであるVS(t−x)と今回値VS(t)に基づいて変更方向を決定する。具体的には、VS(t−x)がVS(t)以上、即ち、前回の整合器制御によってVSWRが改善している場合には、前回と同一方向とする。逆に、VS(t−x)がVS(t)を下回っている、即ち、前回の整合器制御によってVSWRが悪化している場合には、前回と逆方向とする。
次いで、定数の変更幅ΔCを決定する(S53)。変更幅ΔCは、ΔF同様、VS(t)に応じて決定される。具体的には、VS(t)が大きいほど(目標値から離れているほど)、変更幅ΔCを大きくする。これにより、VS(t)をより速やかに目標値に近づけることができると共に、目標値近傍では精度良く目標値に追従させることができる。尚、整合器制御で制御する定数は、具体的には可変コンデンサの容量であり、ΔCの単位は、例えばpF(ピコ・ファラッド)とする。
定数の変更方向と変更幅ΔCを決定すると、現在の定数であるC(t)にΔCを加算あるいは減算して、C(t)を更新する(S54)。そして、VS(t)を上述のVS(t−x)として記憶し(S55)、定数をS54で更新した新たなC(t)に制御する(S56)。
次いで、定数が変更された後のVS(t)を算出し、当該VS(t)が目標値(VSWR=1)に達しているか否か判断する(S57)。
VS(t)が目標値に達していない場合は、整合器制御回数Ccnt(n)をカウントアップし(S58)、このCcnt(n)が所定回数(例えば5回)を超えているか否か判断する(S59)。Ccnt(n)が所定回数を超えていない、即ち、整合器制御によるVS(t)の改善がまだ見込まれるときは、S50に戻って整合器制御を継続する。
一方、Ccnt(n)が所定回数を超えているときは、整合器制御をこれ以上継続してもVS(t)の改善が期待できないため、周波数制御フラグをONにすると共に、整合器制御フラグをOFFに設定し(S60)、S50に戻る。また、VS(t)が目標値に達した場合は、整合器制御回数Ccnt(n)の値を0にリセットし(S61)、S50に戻る。尚、VS(t)が目標値に達した場合は、一定時間、整合器制御を停止してもよい。
S60で整合器制御フラグがOFFに設定されると、次回のループにおいてS50で否定されるため、整合器制御が実行されないことになる。逆に、周波数制御フラグがONにされると、図7に示す処理で周波数制御が実行される。即ち、整合器制御から周波数制御に切り替えられる。このとき、整合器2の定数は、整合器制御で設定された最新のC(t)に維持される。尚、整合器制御から周波数制御に切り替えられたときは、図7のS12で肯定され、追従制御が実行されるものとする。
図9は、図7に示す周波数制御と図8に示す整合器制御を実行したときの整合状態を示すタイムチャートである。
図9に示すように、周波数制御で整合しきれなかった場合、周波数制御で設定した周波数を維持しつつ整合器制御に切り替えることで、整合を取ることができる。また、整合器制御でも整合しきれなかった場合は、当該整合器制御で設定した定数を維持しつつ、再度、周波数制御に切り替えて整合を試みることで、徐々に目標値に近づけることができる。
尚、図9では、理解の便宜上、整合器制御の開始後、しばらくして定数が変更されるように示したが、実際には、設定した定数に徐々に近づいていく。
以上のように、本発明の第1の実施の形態に係る高周波電源装置にあっては、周波数制御と整合器制御とを切り替えて実行すると共に、周波数制御から整合器制御に切り替えるとき、周波数制御の制御結果(最新のF(n))を維持したまま整合器制御を行い、整合器制御から周波数制御に切り替えるとき、整合器制御の制御結果(最新のC(t))を維持したまま周波数制御を実行するようにした。また、周波数制御(追従制御)を所定回数実行してもVS(t)が目標値に達しないときは周波数制御から整合器制御に切り替え、整合器制御を所定回数実行してもVS(t)が目標値に達しないときは整合器制御から周波数制御(追従制御)に切り替えるようにした。
このように、周波数制御と整合器制御とを連携して行うことで、整合範囲を広げることができる。
次いで、第2の実施の形態に係る高周波電源装置について説明する。第1の実施の形態との相違点は周波数制御と整合器制御にあるので、それについて説明する。
図10は、本発明の第2の実施の形態に係る周波数制御と整合器制御の処理の前半部分を示すフローチャートであり、図11は、図10に示す処理の後半部分を示すフローチャートである。
図10の処理について説明すると、先ず、VS(t)と、周波数制御によるVSWRの変化率Fvsとを算出する(S100)。VS(t)の算出には上述の式1を用いる。Fvsの単位はパーセントであり、その算出には以下の式2を用いる。
Fvs=((VS(t−1)/VS(t))×100)−100 式2
次いで、S101からS116、S118において、第1の実施の形態で説明した図7のS12からS27、S29と同様の処理を行う。これらの処理については説明を省略する。
図10において、S116で肯定された場合は、Fvsの絶対値が所定値Fvsref(例えば5%)を下回っているか否か、即ち、周波数制御によるVSWRの変化が少ないか否か判断する(S117)。周波数制御によるVSWRの変化が大きく、周波数制御によるVS(t)の改善が見込まれる場合は、S100に戻って周波数制御(追従制御)を継続する。尚、S117において、所定回数連続してFvsの絶対値が所定値Fvsrefを下回っているか否か判断するようにしてもよい。
一方、周波数制御によるVSWRの変化が小さく、周波数制御によるVS(t)の改善が期待できない場合は、図11のS119からS123において、第1の実施の形態で説明した図8のS52からS56と同様の整合器制御を行う。周波数制御から整合器制御に切り替えられた際、発振器10の発振周波数は周波数制御で設定された最新のF(t)が維持される。
図11において、S123の処理の後、定数変更が完了したか否か判断する(S124)。前述したように、整合器制御において、可変コンデンサの定数の変更には時間を要する。S124では、例えば、可変コンデンサの駆動を開始してからの経過時間をカウントしたり、可変コンデンサの容量を検出したりすることにより、定数変更が完了したか否かを判断する。
定数の変更が完了していない場合は、定数の変更が完了するまでS124の処理を繰り返す。一方、定数の変更が完了した場合は、S101の処理に戻って周波数制御(追従制御)を実行する。整合器制御から周波数制御に切り替えられた際、整合器2の定数は整合器制御で設定された最新のC(t)が維持される。
図12は、図10、図11に示す周波数制御と整合器制御を実行したときの整合状態を示すタイムチャートである。
図12に示すように、周波数制御で整合しきれなかった場合、周波数制御で設定した周波数を維持しつつ整合器制御に切り替える。そして、整合器制御で定数を所定回数(本実施例では1回)変更し、定数の変更が完了した時点で再度周波数制御に戻って整合を試みる。尚、整合器制御を連続して複数回実行した後、周波数制御に戻るようにしてもよい。
このように、本発明の第2の実施の形態に係る高周波電源装置にあっては、周波数制御と整合器制御とを連携して行うことで、整合範囲を広げることができる。また、動作に時間を要する整合器制御を所定回数実行して周波数制御に移行するようにしたので、整合器制御で整合が取りきれないと判断されるまで整合器制御を継続する第1の実施の形態に比し、整合時間の短縮が期待できる。また、整合器制御の回数が減少すれば、機械的動作部品を有する整合器の寿命を延ばすことができる。
次いで、第3の実施の形態に係る高周波電源装置について説明する。従前の実施の形態との相違点は周波数制御と整合器制御にあるので、それについて説明する。
図13は、本発明の第3の実施の形態に係る周波数制御と整合器制御の処理の前半部分を示すフローチャートであり、図14は、図13に示す処理の後半部分を示すフローチャートである。
図13の処理について説明すると、先ず、VS(t)と、Fvsと、整合器制御によるVSWRの変化率Cvsとを算出する(S200)。VS(t)の算出には上述の式1を用い、Fvsの算出には上述の式2を用いる。Cvsの単位はパーセントであり、その算出には以下の式3を用いる。
Cvs=((VS(t−x)/VS(t))×100)−100 式3
次いで、今回の処理が、高周波電源装置1が起動してから初回の処理であるか否か判断する(S201)。今回の処理が初回であれば、整合器制御初回フラグをONに設定すると共に、中断中フラグをOFFに設定する(S202)。今回の処理が初回でなければ、S202の処理は行わない。
次いで、S203からS217において、第2の実施の形態で説明した図10のS101からS114、S118と同様な処理を行う。
図13において、S216で否定された場合は、整合器制御初回フラグがONに設定されているか否か判断する(S218)。整合器制御初回フラグは、高周波電源装置1の起動後に整合器制御が未実施か否かを示すフラグである。
整合器制御初回フラグがONの場合、即ち、まだ整合器制御を実行していないときは、S219からS221において、図10のS115からS117と同様な処理を行う。一方、整合器制御初回フラグがONに設定されていないとき、即ち、整合器制御が既に実行されているときは、S219からS221の処理をスキップする。
次いで、図14の処理に進み、定数を変更中か否か、具体的には、可変コンデンサを駆動している最中か否か判断する(S222)。この処理は、図11のS124と同様に、可変コンデンサの駆動を開始してからの経過時間をカウントしたり、可変コンデンサの容量を検出したりすることで判断する。
S222で否定されるときは、中断中フラグがONに設定されているか否か判断する(S223)。中断中フラグがONに設定されていなければ、Cvsの絶対値が第1の所定値Cvsref1(例えば5%)を下回っているか否か、即ち、整合器制御によるVS(t)の変化が少ないか否か判断する(S224)。尚、S224において、所定回数連続してCvsの絶対値が第1の所定値Cvsref1を下回っているか否か判断するようにしてもよい。
Cvsの絶対値が第1の所定値Cvsref1を下回っておらず、整合器制御によるVS(t)の改善が見込まれる場合は、S225からS229において、図11のS119からS123と同様の整合器制御を行う。
そして、S229の処理の後、整合器制御初回フラグをOFFに設定し(S230)、S200に戻って周波数制御(追従制御)を実行する。
一方、S222で肯定されるとき、即ち、可変コンデンサを駆動しているときは、以降の整合器制御に関わる処理をスキップしてS200に戻り、周波数制御(追従制御)を実行する。即ち、整合器制御によって整合器2の可変コンデンサを駆動している間も、周波数制御は実行し続ける。従って、周波数制御の実行中、整合器2の定数は、整合器制御で設定した最新のC(t)に変更(更新)し続けられる。また、整合器制御の実行中、周波数発振器10の発振周波数は、周波数制御で設定した最新のF(t)に変更(更新)し続けられる。
また、S224で肯定されるとき、即ち、Cvsの絶対値が第1の所定値Cvsref1を下回っており、整合器制御によるVS(t)の改善が期待できない場合は、中断中フラグをONに設定する(S231)。中断中フラグは、整合器制御を中断するか否かを示すフラグである。
中断中フラグがONに設定されると、次回のループにおいてS223で肯定され、Cvsが第2の所定値Cvsref2を下回っているか否か判断する(S232)。第2の所定値Cvsref2は、例えば−20%に設定する。上記の式(3)からわかるように、Cvsが負の値であることはVS(t)が大きくなったことを意味する。即ち、S232の判断は、整合器制御の中断中にVS(t)が所定の割合以上に悪化したか否かを判断することに相当する。Cvsが第2の所定値Cvsref2を下回っていなければ、即ち、VS(t)が悪化していなければ、以降の整合器制御の処理をスキップしてS222に戻る。
一方、Cvsが第2の所定値Cvsref2を下回っている、即ち、VS(t)が悪化していれば、中断中フラグをOFFに設定し(S233)、S225に進んで整合器制御を実行する。
また、前述のS218において、整合器制御初回フラグがONのとき、即ち、整合器制御をまだ実行していないときは、S219からS221の処理により、周波数制御によるVS(t)の改善が見込まれないと判断されるまで整合器制御は実施しない。
一方、整合器制御が実行されてS230で整合器制御フラグがOFFに設定されると、その後はS216で整合が取れたと判断されるか、S231で中断中フラグがONに設定されない限り、周波数制御と整合器制御を同時に実行する。
図15は、図13、図14に示す周波数制御と整合器制御を実行したときの整合状態を示すタイムチャートである。
図15に示すように、追従制御に移行した後、整合器制御において定数を変更しながら周波数制御も同時に実行するため、整合時間を短縮することができる。尚、周波数制御と整合器制御を同時に実行するにあたり、ハンチングを防止するには各制御の整合動作速度に差を設ければよい。即ち、一方の制御が他方の制御よりも整合速度が十分に速ければ、ハンチングは発生しない。例えば、周波数整合の整合動作速度(周波数の変更周期)が1msであるとすると、整合器制御の整合動作速度(定数の変更周期)を10ms以上とすればよい。
このように、本発明の第3の実施の形態に係る高周波電源装置にあっては、周波数制御と整合器制御とを連携して行うことで、整合範囲を広げることができる。さらに、周波数制御と整合器制御を同時に実行する(整合器2の定数の変更中も周波数制御を実行する)ようにしたので、整合時間を短縮することができる。
また、周波数制御は、可変コンデンサを動作させる整合器制御に比し、動作速度と分解能が高い。そのため、整合器制御と同時に周波数制御も実行することで、インピーダンスの小さな変化に対してより精度良く追従することができる。
次いで、第4の実施の形態に係る高周波電源装置について説明する。従前の実施の形態との相違点は周波数制御と整合器制御にあるので、それについて説明する。
図16は、本発明の第4の実施の形態に係る周波数制御と整合器制御の処理の前半部分を示すフローチャートであり、図17は、図16に示す処理の後半部分を示すフローチャートである。
図16に示す処理について説明すると、先ず、前述の式(1)に従い、VS(t)を算出する(S300)。次いで、S301からS305において、図11のS119からS123と同様な整合器制御を行う。そして、S305の処理の後、定数が変更された後のVS(t)を算出し、当該VS(t)が目標値(VSWR=1)に達しているか否か判断する(S306)。
VS(t)が目標値に達していない場合は、整合器制御回数Ccnt(n)をカウントアップし(S307)、このCcnt(n)が所定回数(例えば5回)を超えているか否か判断する(S308)。Ccnt(n)が所定回数を超えていない、即ち、整合器制御によるVS(t)の改善がまだ見込まれるときは、S300に戻って整合器制御を継続する。
一方、Ccnt(n)が所定回数を超えているときは、整合器制御をこれ以上継続してもVS(t)の改善が期待できないため、図17のS309からS318において、図10のS109からS116、S118と同様な周波数制御を行う。整合器制御から周波数制御に切り替えられた際、整合器2の定数は整合器制御で設定された最新のC(t)が維持される。
尚、Ccnt(n)の確認に加え、第3の実施の形態と同様に、VSRWの変化率も確認するようにしてもよい。
S317において、Fcnt(n)が所定回数を上回ったとき、即ち、周波数整合を所定回数行っても整合が取れない場合は、S300に戻って整合器制御を行う。
周波数制御から整合器制御に切り替えられた際、発振器10の発振周波数は周波数制御で設定された最新のF(t)が維持される。
一方、Fcnt(n)が所定回数を上回っていないときは、S309に戻って周波数制御を継続する。尚、Fcnt(n)の回数判断に加え、第3の実施の形態と同様に、VSRWの変化率も確認するようにしてもよい。
また、S315においてVS(t)が目標値に達したと判断されるときは、Fcnt(n)を0にリセットした後、S310に戻って周波数制御を継続する。
また、図16のS306においてVS(t)が目標値に達したと判断されるときは、Ccnt(n)を0にリセットした後、S310に進んで周波数制御を実行する。このときも、整合器2の定数は整合器制御で設定された最新のC(t)が維持される。
図18は、図16、図17に示す周波数制御と整合器制御を実行したときの整合状態を示すタイムチャートである。
図18に示すように、整合器制御で整合を取った後、周波数制御を実行する。これは、整合後のインピーダンスの小さな変化に対し、動作速度と分解能が整合器制御よりも高い周波数制御で追従するためである。
このように、本発明の第4の実施の形態に係る高周波電源装置にあっては、周波数制御と整合器制御とを連携して行うことで、整合範囲を広げることができる。さらに、整合器制御で整合を取った後、周波数制御を実行することで、整合後のインピーダンスの小さな変化に対して精度良く追従することができる。
尚、上記の各実施例では、整合状態を示す値としてVSWRを算出したが、インピーダンスを算出しても良い。また、それらに代え、反射の度合いを示す係数など、整合状態を示すものであれば他の指標を用いてもよい。
本発明は、プラズマ処理装置等に電源を供給する高周波電源装置に利用することができる。
1・・・高周波電源装置
10・・・周波数発振器
11・・・RF増幅器
12・・・方向性結合器
13・・・検出回路
14・・・制御部
2・・・整合器
3・・・負荷

Claims (13)

  1. 定数が可変である整合器を介して高周波電力を負荷に供給する高周波電源装置において、
    発振周波数が可変である周波数発振器と、
    前記周波数発振器の出力を増幅して前記整合器に出力する増幅器と、
    前記高周波電源装置と前記負荷との間の整合状態を示す整合状態値を検出する検出部と、
    前記整合状態値に基づいて前記周波数発振器の発振周波数を制御する第1の制御と、前記整合状態値に基づいて前記整合器の定数を制御する第2の制御とを同時に実行する制御部と、
    を備えることを特徴とする高周波電源装置。
  2. 前記制御部は、前記第2の制御で前記定数を変更している間も、前記第1の制御によって前記発振周波数を変更し続けることを特徴とする請求項1に記載の高周波電源装置。
  3. 前記第1の制御によって前記発振周波数が変更される周期と、前記第2の制御によって前記定数が変更される周期とが異なることを特徴とする請求項1または2に記載の高周波電源装置。
  4. 前記制御部は、前記第1の制御で前記整合状態値が目標値に到達しなかったとき、前記第2の制御も実行することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の高周波電源装置。
  5. 定数が可変である整合器を介して高周波電力を負荷に供給する高周波電源装置において、
    発振周波数が可変である周波数発振器と、
    前記周波数発振器の出力を増幅して前記整合器に出力する増幅器と、
    前記高周波電源装置と前記負荷との間の整合状態を示す整合状態値を検出する検出部と、
    前記整合状態値に基づいて前記周波数発振器の発振周波数を制御する第1の制御と、前記整合状態値に基づいて前記整合器の定数を制御する第2の制御とを切り替えて実行する制御部と、を備えると共に、
    前記制御部は、前記第1の制御から前記第2の制御に切り替えるとき、前記第1の制御の制御結果を維持したまま前記第2の制御を行い、前記第2の制御から前記第1の制御に切り替えるとき、前記第2の制御の制御結果を維持したまま前記第1の制御を行うことを特徴とする高周波電源装置。
  6. 前記制御部は、前記第1の制御で前記整合状態値が目標値に到達しなかったとき、前記第2の制御に切り替えることを特徴とする請求項5に記載の高周波電源装置。
  7. 前記制御部は、前記第2の制御で前記整合状態値が目標値に到達しなかったとき、前記第1の制御に切り替えることを特徴とする請求項5または6に記載の高周波電源装置。
  8. 前記制御部は、前記第1の制御から前記第2の制御に切り替えた後、前記第2の制御による定数の変更を所定回数行って前記第1の制御に戻ることを特徴とする請求項5または6に記載の高周波電源装置。
  9. 前記制御部は、前記第2の制御で前記整合状態値が目標値に到達したとき、前記第1の制御に切り替えることを特徴とする請求項5または6に記載の高周波電源装置。
  10. 前記制御部は、前記第1の制御において、前記整合状態値とその目標値との差分に応じて前記発振周波数の変更幅を決定することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の高周波電源装置。
  11. 前記制御部は、前記第2の制御において、前記整合状態値とその目標値との差分に応じて前記定数の変更幅を決定することを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の高周波電源装置。
  12. 整合器の定数と周波数発振器の発振周波数が可変である高周波電源装置の整合方法において、
    前記高周波電源装置とその電力供給先である負荷との間の整合状態を示す整合状態値を検出し、
    前記整合状態値に基づいて前記周波数発振器の発振周波数を制御する第1の制御と、前記整合状態値に基づいて前記整合器の定数を制御する第2の制御とを同時に実行することを特徴とする高周波電源装置の整合方法。
  13. 整合器の定数と周波数発振器の発振周波数が可変である高周波電源装置の整合方法において、
    前記高周波電源装置とその電力供給先である負荷との間の整合状態を示す整合状態値を検出し、
    前記整合状態値に基づいて前記周波数発振器の発振周波数を制御する第1の制御と、前記整合状態値に基づいて前記整合器の定数を制御する第2の制御とを切り替えて実行すると共に、前記第1の制御から前記第2の制御に切り替えるとき、前記第1の制御の制御結果を維持したまま前記第2の制御を行い、前記第2の制御から前記第1の制御に切り替えるとき、前記第2の制御の制御結果を維持したまま前記第1の制御を行うことを特徴とする高周波電源装置の整合方法。
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