JPWO2013121769A1 - ニードルレスコネクター - Google Patents

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Abstract

血液等の逆流を簡単な構造で防止することが出来る新規なニードルレスコネクターを提供すること。ハウジング18に形成された薬液流路28の先端開口部41に弾性弁体14が配されており、弾性弁体14に貫通形成されたスリット62に雄ルアー92を挿し入れることで弾性弁体14が開いて薬液流路28に雄ルアー92が連通されるニードルレスコネクター10において、ハウジング18における薬液流路28の先端開口部41側の端面が、中央部分が突出し裾方向に傾斜する突状支持面32とされており、突状支持面32に対して弾性弁体14が密着状態で重ね合わされていると共に、弾性弁体14のスリット62への雄ルアー92の挿し入れにより弾性弁体14が突状支持面32に沿って拡開変形されるようになっている一方、突状支持面32における傾斜面には変曲部42が形成されており、変曲部42よりも裾部分側34と山頂部分側36とで傾斜面の傾斜角度を互いに異ならせた。

Description

本発明は、医療分野における輸液ルート等の液体流路に用いられて、かかる液体流路に対してシリンジ等に設けられた雄ルアーを接続可能とするニードルレスコネクターに関する。
医療分野において輸液や輸血等を行う液体流路では、シリンジや輸液バッグ等を接続および切り離し可能とするために、ニードルレスコネクターが用いられる場合がある。かかるニードルレスコネクターは、米国特許第6171287号明細書(特許文献1)の図1に記載されているように、ハウジングに形成された薬液流路の先端開口部に弾性弁体が組み付けられている。薬液流路の基端はカテーテルと接続可能になっており、血管に挿入されたカテーテルと薬液流路基端とが接続されることにより、薬液流路と血管とが連通されるようになっている。
そして、弾性弁体に貫通形成されたスリットに対して、外部から雄ルアーを挿し入れることにより、弾性弁体が開いて薬液流路と雄ルアーとが連通されるようになっており、その状態で雄ルアーに接続されたシリンジ等からニードルレスコネクター内部に薬液を流入させることで、患者に薬液投与を行う。薬液投与が完了すると、雄ルアーはスリットから抜き取られ、スリットは弾性弁体の復元に伴って閉鎖される。これにより、薬液流路の先端開口部が弾性弁体で遮断されて、血管等に接続された薬液流路から雄ルアーが切り離されるようになっている。
ところで、ニードルレスコネクターでは、雄ルアーをスリットから抜き取る際に、その薬液流路に接続されたカテーテルに血管から血液が入り込み(逆流)、血液凝固が生じるおそれがある。そこで、雄ルアーをスリットから抜き取る際の血液の逆流を防止可能なニードルレスコネクターが求められている。
上記特許文献1に記載されたニードルレスコネクターは、従来構造のものであり、薬液流路の先端開口部が弾性弁体に向かって次第に広がっている構造のものが開示されている。しかし、この構造は弾性弁体における薬液流路側の端面が支えられておらず、外部から雄ルアーを差し入れた際に、弾性弁体の中央部分が薬液流路の先端開口部から内方に入り込むように弾性変形する。その結果、雄ルアーを抜き取る際には、弾性弁体の復元変形に伴って、血管等に接続された薬液流路の容積が増大して、薬液流路への血液等の吸い込み力が生じるため、血液の逆流が生じやすかった。
なお、かかる血液の逆流を防止するために、特表2009−544449号公報(特許文献2)には、弁体である隔壁に対して、内側チャンバーを形成すると共に硬質部材を埋設した構造が提案されている。この特許文献2に記載の構造では、雄ルアー等の先端部の挿し入れ時に、隔壁の弾性変形に伴って内側チャンバーの容積が増大することにより、先端部の抜き取り時に内側チャンバーの容積が減少して血液等の逆流が防止されるようになっている。
しかしながら、特許文献2に記載の構造でも、弁体である隔壁に対して雄ルアー等の先端部を挿し入れると、内側チャンバーは拡幅されるものの、内側チャンバー内に隔壁が入り込むように変形することから、結局のところ内側チャンバーの容積拡大が充分に達成され難く、目的とする血液等の逆流防止効果が充分に発揮され難いという問題があった。しかも、弁体である隔壁が硬質部材との複合構造とされて、形状も複雑であることから製造が難しいという問題もある。更に、弾性体である隔壁の弾性変形が硬質部材で拘束されることから、変形剛性が大きくなって操作が難しくなるおそれがあることに加えて、変形応力の集中等による亀裂の発生が懸念されて充分な耐久性を得難いという問題もある。
米国特許第6171287号明細書 特表2009−544449号公報
ここにおいて、本発明は上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、血液等の逆流を簡単な構造で防止することが出来る新規なニードルレスコネクターを提供することにある。
かかる課題を解決するために為された本発明の第1の態様は、ハウジングに形成された薬液流路の先端開口部に弾性弁体が配されており、該弾性弁体に貫通形成されたスリットに雄ルアーを挿し入れることで該弾性弁体が開いて該薬液流路に該雄ルアーが連通されるニードルレスコネクターにおいて、前記ハウジングにおける前記薬液流路の前記先端開口部側の端面が、中央部分が突出し裾方向に傾斜する突状支持面とされており、該突状支持面に対して前記弾性弁体が密着状態で重ね合わされていると共に、該弾性弁体の前記スリットへの前記雄ルアーの挿し入れにより該弾性弁体が該突状支持面に沿って拡開変形されるようになっている一方、該突状支持面における傾斜面には変曲部が形成されており、該変曲部よりも裾部分側と山頂部分側とで該傾斜面の傾斜角度が互いに異なっていることを特徴とする。
本態様に係るニードルレスコネクターでは、突状支持面に対して弾性弁体を密着状態で重ね合わせたことにより、雄ルアーの挿し入れ時に弾性弁体が突状支持面に沿ってスリット拡開方向に押し広げられて弾性変形する。これにより、雄ルアーの挿し入れ時に弾性弁体が薬液流路側に入り込むことが防止され、スリットが広がる分だけ弾性弁体と突状支持面との間の容積が確実に増大する。それ故、雄ルアーを抜き取った際に、広がっていたスリットが閉じる分に相当する容積減少量が薬液流路に陽圧(正圧)を発生することとなり、血液等の逆流防止に効果的に作用し得る。
しかも、本態様のニードルレスコネクターでは、突状支持面において変曲部が形成されていることから、突状支持面へ密着して重ね合わされた弾性弁体にも、かかる変曲部に対応する位置に屈曲部分が形成されている。それ故、雄ルアーの挿し入れ時に突状支持面に沿って弾性弁体が変形する際、その屈曲部分において突状支持面から外方へ離隔する方向の曲げ変形が発生し易い。これにより、弾性弁体の変形剛性が小さくされて雄ルアーの挿し入れ操作が容易になる。また、突状支持面の変曲部と弾性弁体の屈曲部分との間に隙間が生じ易くなり、かかる隙間の発生により、雄ルアーの挿し入れ時における弾性弁体内での一層の容積増大が図られることから、雄ルアーの抜き取りに際して薬液流路に一層大きな陽圧を発生させて、血液等の逆流防止効果の更なる向上も実現可能となる。なお、突状支持面の断面において、傾斜面は曲線又は直線で構成され、本発明における変曲部は、傾斜面上における該曲線又は該直線の変曲点又は交点に相当する。
本発明の第2の態様は、前記第一の態様に係るニードルレスコネクターであって、前記弾性弁体の外周側に変形許容空間が設けられているものである。
本態様では、雄ルアーの挿入と共に弾性弁体が突状支持面に沿って弾性変形する際に、弾性弁体が変形し得るための空間を弾性弁体の外周側に設けている。これにより、弾性弁体の変形が外周側の空間によって一層容易に許容されて雄ルアー挿入の操作性の向上が図られる。また、例えば弾性弁体の変形空間を弾性弁体の内部に設ける場合に比して、弾性弁体の構造を簡単にすることが可能となる。
本発明の第3の態様は、前記第1又は第2の態様に係るニードルレスコネクターであって、前記弾性弁体には、前記スリットが貫通形成された弁本体部と、該弁本体部における該スリットの貫通方向両端部においてそれぞれ外周側に広がる一対のフランジ状部とが、一体形成されており、該一対のフランジ状部の外周縁部がそれぞれ前記ハウジングで固定支持されていると共に、それら一対のフランジ状部の対向面間で該弾性弁体の弾性変形が許容されるようになっているものである。
本態様では、弾性弁体に一対のフランジ状部を設けて、それらフランジ状部の外周縁部で弾性弁体をハウジングに固定支持したことにより、内部流体および弾性弁体のスリットにおけるシール性を確保しつつ、変形許容空間を設けることにより雄ルアーを挿し入れた際の弁本体部における弾性変形を一層容易に許容することが可能となる。その結果、雄ルアーの挿し入れ時における弾性弁体内の容積増大量が更に大きくされて、雄ルアーの抜き取りに際しての血液等の逆流防止効果の更なる向上も図られ得る。
本発明の第4の態様は、前記第1〜3の何れかの態様に係るニードルレスコネクターであって、前記弾性弁体の外周側に設けられて該弾性弁体の弾性変形を許容する領域を外部空間に連通させる空間連通路が形成されているものである。
本態様では、雄ルアーの挿し入れによる弾性弁体の拡径変形に際して、変形許容空間の空気ばねによる変形抵抗が回避される。これにより、雄ルアーを弾性弁体へ一層容易に挿し入れることが出来ると共に、弾性弁体と突状支持面との間の隙間も一層生じ易くなって、雄ルアーの抜き取りに際しての血液等の逆流防止効果の更なる向上も達成される。
本発明の第5の態様は、前記第1〜4の何れかの態様に係るニードルレスコネクターであって、前記弾性弁体の外側端面に重ね合わされて弾性の第二弁体が設けられており、該第二弁体に設けられて前記雄ルアーが挿し入れられるスリットが、該弾性弁体の前記スリットに対して交差して重ね合わされる方向に形成されているものである。
本態様では、弾性弁体と第二弁体の何れにおいても、雄ルアーの挿抜に伴う弾性変形に基づいてスリットが開閉されて薬液流路の連通/遮断が切り換えられる。これら二つの弁体が、各スリットが交差する状態で重ね合わされることにより、雄ルアーの挿抜時における薬液流路の外部空間に対するシール性が良好に維持され得る。
本発明の第6の態様は、前記第1〜5の何れかの態様に係るニードルレスコネクターであって、前記突状支持面の少なくとも先端部分が、稜線状の頂部をもって延びる長山形状とされていると共に、該稜線状の頂部を挟んだ両側斜面において前記変曲部がそれぞれ形成されており、更に、前記弾性弁体の前記スリットが該突状支持面における該稜線状の頂部に沿って延びる状態で重ね合わされているものである。
本態様では、弾性弁体のスリットに雄ルアーが挿し入れられた際、弾性弁体におけるスリットを挟んだ両側部分が、突状支持面の両側斜面に沿って案内されることにより、スリットを拡開する方向に弾性変形することとなる。それ故、突状支持面による案内作用とスリットの拡開方向とが相俟って、弾性弁体の弾性変形が一層効率的に且つ安定して発生する。これにより、雄ルアーの挿し入れにより弾性弁体と突状支持面との間に大きな隙間が生じて、雄ルアーの抜き取りに際しての血液等の逆流防止が一層効果的に達成される。
本発明の第7の態様は、前記第1〜6の何れかの態様に係るニードルレスコネクターであって、前記突状支持面において、前記変曲部より前記山頂部分側の斜面が凹状湾曲面とされているものである。
本態様では、突状支持面の特に凹状湾曲面による弾性弁体の変形時の案内作用により、雄ルアーの挿し入れ時における弾性弁体の弾性変形が一層容易に許容されて雄ルアーの挿し入れ操作が容易になると共に、突状支持面の変曲部に対して弾性弁体が大きく離隔して変形し易くなり、雄ルアーの抜き取りに際しての血液等の逆流防止効果の向上が図られ得る。
本発明の第8の態様は、前記第1〜7の何れかの態様に係るニードルレスコネクターであって、前記突状支持面における前記変曲部よりも前記裾部分側が、テーパ面形状とされているものである。
本態様では、テーパ面形状とされた突状支持面の裾部分側の案内作用に基づいて、雄ルアーの挿し入れ時における弾性弁体の拡径方向への弾性変形が、弾性弁体の全周に亘って一層容易に許容される。これにより、弾性弁体に対する雄ルアーの挿し入れ抵抗が小さくなって作業性が向上され得る。
本発明の第9の態様は、前記第1〜8の何れかの態様に係るニードルレスコネクターであって、前記薬液流路における前記先端開口部が、断面積を縮小されたノズル状とされているものである。
本態様では、突状支持面に開口する薬液流路の先端開口部が、小さい開口面積とされることから、雄ルアーの挿し入れ時に弾性弁体がかかる先端開口部に入り込む等の不具合が防止される。
本発明に従う構造とされたニードルレスコネクターにおいては、雄ルアーの挿し入れ時における弾性弁体の変形が、変曲点をもった突状支持面の案内作用に基づいて突状支持面から離れる方向に発生する。これにより、雄ルアーの挿し入れに際して弾性弁体と突状支持面との間に隙間が生じることとなり、雄ルアーの抜き取り時にかかる隙間が消失することに基づいて生ずる陽圧によって血液等の逆流防止効果が発揮される。
本発明の一実施形態としてのニードルレスコネクターの縦断面図。 図1におけるII−II断面図。 図1に示されたニードルレスコネクターを構成するベースハウジングの斜視図。 図1に示されたニードルレスコネクターを構成する弾性弁体の正面図。 図4に示された弾性弁体の右側面図。 図4におけるVI−VI断面図。 図5におけるVII−VII断面図。 図1に示されたニードルレスコネクターにおける雄ルアーの挿し入れ状態を示す説明図。 本発明の第二の実施形態としてのニードルレスコネクターの縦断面図。 本発明の第三の実施形態としてのニードルレスコネクターの縦断面図。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。先ず、図1,2には、本発明の一実施形態としてのニードルレスコネクター10が示されている。このニードルレスコネクター10は、ハウジング12に対して、弾性弁体としての下部弁14と第二弁体としての上部弁16とが組み込まれた構造とされている。なお、以下の説明中、上下方向は、図1,2中の上下方向を言う。
より詳細には、ハウジング12は分割構造とされており、図1の下方となる基端側のベースハウジング18と、図1の上方となる先端側のカバーハウジング20とを含んで構成されている。
ベースハウジング18は、中心軸上を延びる筒状部22の外周側に離れて周壁部24が設けられており、これら筒状部22と周壁部24の上端部間が上底部26で一体的に連結されている。また、筒状部22は、周壁部24から下方に突出しており、筒状部22の内部に薬液流路28が形成されている。一方、周壁部24の内周面にはロック溝30が形成されている。
そして、図示しない血管内留置カテーテルが、ベースハウジング18の筒状部22の基端開口部に対して接続されるようになっている。本実施形態では、筒状部22と周壁部24とによってロック型のルアー構造が構成されており、血管内留置カテーテルが確実に接続可能とされている。
また、筒状部22と周壁部24が上底部26で連結されたベースハウジング18の上端面には、中央部分において上方に向かって略山形に突出すると共に裾方向に傾斜する突状支持面32が形成されている。この突状支持面32は、図3にも示されているように、裾部分側34と山頂部分側36を有している。裾部分側34の表面は、上方に向かって小径化するテーパ面形状とされている。一方、山頂部分側36は、頂部38を挟んだ両側の斜面にえぐったような凹状湾曲面40,40が形成されており、頂部38が稜線状に延びる長山形状とされている。
なお、筒状部22に形成された薬液流路28は、上方の先端開口部41において断面積を縮小されたノズル状とされている。そして、このノズル状の先端開口部41が、突状支持面32において稜線状に延びる頂部38の中央に開口している。
更にまた、突状支持面32において、頂部38を挟んだ両側の傾斜面の高さ方向の中間部分には、裾部分側34と山頂部分側36との境界上に変曲部42が形成されている。この変曲部42は、頂部38を挟んだ両側で、凹状湾曲面40,40の下端縁を、突状支持面32の周方向にそれぞれ延びている。
さらに、図1からも明らかなように、変曲部42を挟んだ両側に位置する、裾部分側34の傾斜角度と山頂部分側36の傾斜角度とが互いに異なっている。本実施形態では、山頂部分側36に凹状湾曲面40が形成されていることにより、かかる変曲部42が外方に凸となって屈曲した縦断面形状とされている。
また、本実施形態では、山頂部分側36の傾斜角度が、変曲部42の近くにおいて裾部分側34の傾斜角度より小さくされている一方、頂部38の近くにおいて裾部分側34の傾斜角度より大きくされている。これにより、図1の断面形状に示されているように、山頂部分側36では、先端側が急傾斜の先細形状とされていると共に、変曲部42近くがショルダー状でなだらかな傾斜領域とされている。
なお、ベースハウジング18の上端面には、突状支持面32の外周側を所定幅で周方向に広がる環状の平坦面44が形成されていると共に、平坦面44の外周縁部には上方に向かって円筒形状で突出する外周カラー46が一体形成されている。また、ベースハウジング18の外周面には、カバーハウジング20を位置決め固定するための段差48が形成されている。
このようなベースハウジング18と協働してハウジング12を構成するカバーハウジング20は、全体として段付の円筒形状を有している。即ち、かかるカバーハウジング20は、大径の円筒形状を有するカバー本体50と、小径の円筒形状を有する接続口部52とが、円環板形状の上底部53により一体的に連結されている。
そして、下方に向かって開口するカバー本体50が、ベースハウジング18の上方から組み付けられて、カバー本体50の開口部がベースハウジング18の外周面に嵌め合わされている。なお、カバー本体50の開口部分は、ベースハウジング18の段差48によって軸方向で位置決めされた状態で、圧入や溶着,接着などの固着手段によりベースハウジング18に対して固定されている。
このようにベースハウジング18に対してカバーハウジング20が組み付けられることにより、ベースハウジング18の上方において、カバーハウジング20で周囲を覆われた内部領域が形成されている。また、かかる内部領域は、カバーハウジング20の接続口部52を通じて、上方に開口されている。なお、接続口部52の外周面には、ロック溝54が形成されている。また、カバー本体50および接続口部52の各周壁には、内外に貫通する空気抜き孔55が形成されている。
そして、上述の如きハウジング12内に形成された内部領域に対して、下部弁14と上部弁16が組み込まれている。
下部弁14は、図4〜7に示されているように、オーバル形の外周面をもったブロック形状の弁本体部56を有しており、その下側部分がテーパ状に広がる外周面形状をもった拡径部60とされている。また、弁本体部56の中央部分には、オーバル形外周面の長軸方向に延びるスリット62が上下方向に貫通形成されている。更に、この弁本体部56の上下両端の外周面には、スリット62の貫通方向両端部において、一対のフランジ部63,63が一体形成されている。
さらに、下部弁14は、その上端面が平坦面とされている一方、その下端面には、中央部分に開口する凹所64が形成されている。この凹所64は、前述のベースハウジング18の突状支持面32の外面形状に対応した内面形状とされている。
具体的には、凹所64における開口側の内周面が、突状支持面32の裾部分側34に対応したテーパ面形状とされている。また、凹所64における上底側の内周面が、突状支持面32の山頂部分側36に対応した形状とされており、直線状に延びる谷線を挟んだ両側には、突状支持面32の凹状湾曲面40,40に対応した凸状湾曲面66,66が形成されている。
そして、下部弁14におけるスリット62が、凹所64の谷線に沿って形成されている。なお、凹所64の内周面には、深さ方向中間部分において、突状支持面32の変曲部42,42に対応した位置で、凹状湾曲面66,66の下端縁に沿って延びる変曲部68,68が形成されている。本実施形態では、かかる変曲部68,68が、弁本体部56においてテーパ面形状とされた裾部分よりも上方に位置している。そして、弁本体部56においてテーパ面形状とされた裾部分には、その内部に凹所64の開口部分が形成されており、かかる裾部分が薄肉のテーパ筒部70とされている。
一方、上部弁16は、図1,2に示されているように、オーバル形の外周面をもったブロック形状の弁本体部72を有しており、この弁本体部72の上下両端の外周面に一対のフランジ部74,74が一体形成されている。また、弁本体部72の中央部分には、オーバル形外周面の長軸方向に延びるスリット75が上下方向に貫通形成されている。
そして、下部弁14の上側端面に上部弁16が重ね合わされた状態で、これら下部弁14および上部弁16が、ハウジング12内に組み込まれている。ここにおいて、下部弁14は、その凹所64の内面が、ベースハウジング18における突状支持面32の実質的に全面に亘って略密着状態で重ね合わされており、また、下部弁14のスリット62が突状支持面32における稜線状の頂部38に沿って延びる状態で重ね合わされている。また、下部弁14の下側のフランジ部63は、突状支持面32の外周側でベースハウジング18の平坦面44に対して略密着状態で重ね合わされている。
また、下部弁14の上側のフランジ部63には、上部弁16の下側のフランジ部74が重ね合わされており、略同じ外径寸法とされた両フランジ部63,74が、カバーハウジング20の上底部53の下面に重ね合わされている。
さらに、ハウジング12には、円筒形状の押さえスリーブ76が組み込まれており、下部弁14の弁本体部56に外挿状態で配されている。この押さえスリーブ76は、ベースハウジング18の外周カラー46に下端部分を嵌め入れられて位置決めされた状態で、下部弁14における上下のフランジ部63,63間に組み付けられている。これにより、押さえスリーブ76の軸方向下端面により、下部弁14の下側のフランジ部63の外周部分が、ベースハウジング18の平坦面44に押し付けられてシール固定されている。また、押さえスリーブ76の軸方向上端面により、互いに重ね合わされた下部弁14の上側のフランジ部63と上部弁16の下側のフランジ部74との各外周部分が、カバーハウジング20の上底部53に押し付けられてシール固定されている。
そして、弁本体部56の外周側には、下部弁14の外周側への弾性変形を許容する変形許容空間78が形成されている。特に、本実施形態では、押さえスリーブ76が下部弁14の弁本体部56の外周面から外方に離隔されており、これら弁本体部56と押さえスリーブ76との間、即ち、下部弁14の上下一対のフランジ部63,63の対向面間に変形許容空間78が形成されている。また、押さえスリーブ76には、径方向の貫通孔80が形成されていると共に、押さえスリーブ76とカバーハウジング20のカバー本体50との間には間隙82が形成されている。これにより、貫通孔80と間隙82、空気抜き孔55によって、変形許容空間78を外部空間に連通する空間連通路が形成されている。
さらに、上部弁16は、弁本体部72がカバーハウジング20の接続口部52内に配されており、上部弁16の上側のフランジ部74が、接続口部52の上側開口端面に重ね合わされている。また、弁本体部72と接続口部52との間には、弁本体部72の外周側への弾性変形を許容する変形許容空間84が形成されている。
そして、下部弁14は、弁本体部56の長軸方向が、突状支持面32において長山形状とされた頂部38の稜線方向に延びるように、ベースハウジング18に対して周方向で位置合わせされている。これにより、下部弁14の弁孔としてのスリット62が、ベースハウジング18の突状支持面32における頂部38の稜線上に延びている。なお、このスリット62は、後述する雄ルアー92の挿入前は密着状態にあり、開口していない。また、下部弁14の下側では、筒状部22の薬液流路28の先端開口部41が、突状支持面32において稜線状に延びる頂部38の中央に開口している。
さらに、上部弁16は、弁口としてのスリット75が、下部弁14のスリット62と略直交方向に延びる状態で、周方向に位置決めされて組み付けられている。これにより、下部弁14のスリット62と上部弁16のスリット75の交点を通って上下方向に延びる中心軸上に、ベースハウジング18の薬液流路28の先端開口部41が位置するようになっている。
上述の如き構造とされたニードルレスコネクター10は、前述のように薬液流路28の基端開口部に対して血管内留置カテーテル等が接続されて使用される。そして、かかる使用状態下、図8に示されているように、上方から、シリンジ90等の雄ルアー92がハウジング12の接続口部52から挿し入れられることにより、下部弁14および上部弁16の各スリット62,75が拡開されて、雄ルアー92が薬液流路28に連通状態とされる。
なお、図8に示されたシリンジ90の雄ルアー92は、雄型のルアーロック構造とされており、ハウジング12の接続口部52に対する接続状態が確実に維持されるようになっている。この雄ルアー92は、ネジで固定するルアーロック構造だけでなく、挿し込んで固定するルアースリップ構造であっても良い。
ここにおいて、本実施形態のニードルレスコネクター10では、雄ルアー92を挿し入れた際に、雄ルアー92の押込力が下部弁14にまで及ぼされて、下部弁14の弁本体部56の中央部分が下方に押し下げられる。この押し下げに伴い、弁本体部56の下面は、密着状態とされた突状支持面32に沿ってスリット62の両側に押し広げられるように変形する。
その際、弁本体部56を変形方向に案内する突状支持面32には、高さ方向の中間部分において変曲部42が形成されていると共に、弁本体部56にも、かかる変曲部42に対応した変曲部68が形成されている。なお、本実施形態では、突状支持面32における変曲部42は外方に凸であるため、弁本体部56における変曲部68は凹形となっている。これにより、弁本体部56が弾性変形する際に、突状支持面32の変曲部42から外方に離れる方向に案内作用を受け易くされると共に、弁本体部56自体も変曲部68付近で折れるように変形し易くされる。
その結果、雄ルアー92の挿し入れに伴って、下部弁14のスリット62が比較的容易に広がると共に、下部弁14の凹所64の内面が突状支持面32から外方に離隔する方向への変形が促進されることとなる。これにより、雄ルアー92の挿し入れによる流路連通操作を容易に行うことが出来ると共に、下部弁14のスリット62内に形成される流路の容積が積極的に増大することとなる。それ故、雄ルアー92を抜き取った際に、広がっていたスリット62が閉じる分に相当する容積減少量が、ニードルレスコネクター10の薬液流路28に陽圧(正圧)を発生することとなり、血液等の逆流防止効果が発揮されるのである。
特に本実施形態のニードルレスコネクター10では、突状支持面32において変曲部42よりも頂部38側に凹状湾曲面40が形成されていることから、雄ルアー92の挿し入れに際しての上述の如き下部弁14のスリット62の拡開変形や突状支持面32からの離隔変形がより効果的に達成される。加えて、突状支持面32の山頂部分36が、下部弁14のスリット62と同じ方向に延びる稜線をもった長山形状とされていることから、そのような下部弁14のスリット62の拡開変形や突状支持面32からの離隔変形が更に効果的に達成される。その結果、雄ルアー92の抜き取りに際しての血液等の逆流防止効果が一層有利に発揮されるのである。
さらに、本実施形態では、下部弁14の外周に形成された変形許容空間78が外部空間に連通されていることから、下部弁14の上述の如き弾性変形とそれに基づく効果が、より一層有利に発揮され得る。尤も、空間連通路は、本発明において必須でなく、変形許容空間78を密閉構造とすることも可能である。
次に、図9には本発明の第二の実施形態のニードルレスコネクター100が示されている。なお、前記第一の実施形態と同じ部材については、図9中に図1と同じ符号を付すことにより、詳細な説明は省略する。前記第一の実施形態では弁本体部56の外周側、特に弁本体部56と押さえスリーブ76との間に変形許容空間78が設けられていたが、本実施形態では弾性弁体としての下部弁101の内部に、下部弁101の弾性変形を許容する密閉された変形許容空間102を設けている。また、本実施形態では、押さえスリーブ76やベースハウジング18の外周カラー46は設けられていない。
ここにおいて前記第一の実施形態では、変形許容空間78により雄ルアー92の挿入に伴う下部弁14の弾性変形が可能とされており、また弾性変形時に圧縮される空気は貫通孔80、間隙82、空気抜き孔55を通じて外部へと排出され、変形許容空間78内の空気ばねによる変形の抵抗は十分に小さいものとされている。一方、本実施形態では変形許容空間102により雄ルアー92の挿入に伴う下部弁101の弾性変形が可能とされる点では同様であるが、変形許容空間102は密閉構造とされているため圧縮された空気により空気ばねの効果が十分に発揮され、雄ルアー92の抜き取りに伴う下部弁101の復元時において、下部弁101の弾性復元力だけでなく空気ばねの作用も得ることができる。このため、下部弁101の材質として、比較的軟質のもの、或いは圧縮永久歪みの大きいものや復元しにくいものを採用しても、雄ルアー92抜去時に下部弁101のスリット62がすぐに閉鎖状態となるように下部弁101が変形可能であり、さらに耐圧性(強度)を上げることが出来る。
更に、かかる変形許容空間102は周方向に連続している必要はなく、周方向で独立した、又は相互に接続された複数の変形許容空間を設けても良い。尤も、本態様においても変形許容空間102を密閉構造とせずに外部空間に連通開放させても良い。その場合には、第一の実施形態と同様に押さえスリーブ76や外周カラー46を採用しても良い。また、図9における変形許容空間102の形状は図1における変形許容空間78と同様の形状となっているが、これに限定されるものではなく、断面が1つの多角形や円(楕円を含む)形状のものだけでなく、複数の多角形や円形状、或いはそれらの組み合わせ等でもよい。
次に、図10には本発明の第三の実施形態のニードルレスコネクター104が示されている。なお、前記第一の実施形態と同じ部材については、図10中に図1と同じ符号を付すことにより、詳細な説明は省略する。前記第一の実施形態では所定容積の空間(変形許容空間78)を設け、雄ルアー92の挿入時に下部弁14を弾性変形可能としたが、本実施形態においては、前記第一の実施形態における変形許容空間78(及び貫通孔80、間隙82)を、ポリウレタン等のスポンジ状の連続気泡を有する合成発泡体106で充填させた構成としている。第三の実施形態では、前記第一の実施形態と同様、押さえスリーブ76を用いており、押さえスリーブ76は下部弁14のフランジ部63,63により位置決め固定されると共に、合成発泡体106は押さえスリーブ76の貫通孔80を貫通しており、これにより合成発泡体106は位置決め固定されている。
ここにおいて、前記第一及び第二の実施形態では、雄ルアー92の挿入と共に生じる下部弁14の弾性変形は所定容積の空間(変形許容空間78,102)を有することで可能としていた。一方、第三の実施形態においては、変形許容空間78,102を合成発泡体106で充填することにより空間は有していない。しかしながら、合成発泡体106は内部に連続気泡からなる実質的な空間を有しており、柔軟性、弾性に優れ、伸縮自在であることから、雄ルアー92の挿入に際しては、圧縮変形により下部弁14の弾性変形を許容して、下部弁14の変形後の形状に合わせて合成発泡体106も形状を変化させる。また、雄ルアー92の抜き取りに際しても、復元変形により下部弁14の復元に合わせ形状を変化させることが可能であり、血液等の逆流防止という所期の効果は十分に発揮され得る。このように、下部弁14の外周側又は内部に所定容積の空間を設ける代わりに、合成発泡体106のような圧縮可能で弾性を有する部材を配設して実質的な空間を設けても良い。なお、第三の実施形態においては、弾性弁体14の外周側に設けられて弾性弁体14の弾性変形を許容する領域を外部空間に連通させる空間連通路が空気抜き孔55を含んで構成されている。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はかかる実施形態における具体的な記載によって限定的に解釈されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良などを加えた態様で実施可能である。
例えば、本実施形態では、下部弁14に対して別体の上部弁16が重ね合わされており、各スリット62,75が互いに直交して周方向に位置合わせされていることから、例えば雄ルアー92を上部弁16のスリット75から完全に抜き取る前に、下部弁14のスリット62が閉鎖状態とされることにより、雄ルアー92の抜き差しの操作に際しての輸液や血液などの漏れ出しを一層効果的に防止することが可能である。尤も、上部弁16と下部弁14のスリット75,62を直交配置することは本発明において必須ではなく、また、上部弁16を用いずに下部弁14だけを採用することも可能である。更に、上部弁16と下部弁14が一体であっても良い。また、その場合の弁形状は、例えば図1の上部弁16と下部弁14を合わせた形状でなくとも良く、弁の下部にのみフランジ部63が形成された弁形状としても良い。このように弁中間部にフランジ部を設けない弁形状であれば、弁中間部のフランジを位置決めする部位が不要となって、ニードルレスコネクター10中央部の径を小さくすることができる。
さらに、突状支持面32の具体的形状も例示の構造に限定されるものでなく、例えば変曲部42よりも山頂部分側36を、凹状湾曲面40を設けることなく、裾部分側34と同様に略一定の傾斜角度をもったテーパ形状の表面形状としても良い。その場合には、例えば裾部分側34の傾斜角度に比して頂部38側の傾斜角度を小さく設定することにより、変曲部を設けることが出来る。更に、変曲部は外方に凸でなくても良い。例えば、一定の傾斜角の傾斜面に凹状湾曲面を設けることで、凹状湾曲面の縁に変曲部を形成することもできる。
また、突状支持面32の山頂部分側36を、例示の如き長山形状とすることなく、中心軸回りの回転対称形状としても良い。具体的には、例えば図1の中心軸回りで回転対称形状の突状支持面を採用することができる。このように、突状支持面は中央部分が突出するように傾斜した傾斜面を備えていれば良い。
なお、上述のように突状支持面32を、略一定の傾斜角度をもったテーパ形の表面形状や、中心軸回りの回転対称形状等とした場合には、下部弁14における凹所64の内面もそれに対応した形状をもって形成されて、かかる突状支持面32に対して密着状態で重ね合わされることとなる。
また、前記実施形態では、突状支持面32の高さ方向の略中央部分に変曲部42を設けているが、それに限るものではなく、例えば、突状支持面32の高さ方向において上側や下側に偏倚した部分に、突状支持面32の傾斜角度を異ならせるような変曲部を設けても良い。この場合、前記実施形態における凹状湾曲面40の上端縁も変曲部と捉えることもできる。このように、突状支持面32上の変曲部は高さ方向において複数あっても良い。
上記のように、変曲部が複数ある場合、突状支持面32の取り得る形状の一つとして、階段状や波状、又はそれらの組み合わせ等も考えられる。即ち、前記の作用、効果が発揮されるのであれば、突状支持面32の形状は、例えば、正面視や側面視において左右非対称であるなど、どのような形にも限定されない。
また、凹状湾曲面40の形成箇所も、前記実施形態では、突状支持面32の高さ方向略中間部分であり、凹状湾曲面40の下端縁が変曲部42とされていたが、これに限定されるものではない。即ち、凹状湾曲面40の形成箇所も、突状支持面32の高さ方向において、上側や下側に偏倚していて良い。更に、前記実施形態では、凹状湾曲面40は、突状支持面32の両側の斜面をえぐったような形状とされていたが、例えば、全周に亘る環形状でも良いし、環形状が複数あっても良い。即ち、凹状湾曲面40も前記の作用、効果が発揮されるのであれば、位置、形状、個数等は限定されない。
更に、例えば、凹状湾曲面40の下側、即ち、前記実施形態における突状支持面32の裾部分側34はなくても良く、平坦面44と凹状湾曲面40の下端縁が接していても良い。
上記のように、突状支持面32や凹状湾曲面40の形状は多岐に亘るが、いずれの場合にも、下部弁14の凹所64内面の形状は、それらに対応するものである。
10,100,104:ニードルレスコネクター、12:ハウジング、14,101:下部弁(弾性弁体)、16:上部弁(第二弁体)、28:薬液流路、32:突状支持面、34:裾部分側、36:山頂部分側、38:頂部、40:凹状湾曲面、41:先端開口部、42:変曲部、56:弁本体部、62,75:スリット、63:フランジ部、78:変形許容空間、92:雄ルアー

Claims (9)

  1. ハウジングに形成された薬液流路の先端開口部に弾性弁体が配されており、該弾性弁体に貫通形成されたスリットに雄ルアーを挿し入れることで該弾性弁体が開いて該薬液流路に該雄ルアーが連通されるニードルレスコネクターにおいて、
    前記ハウジングにおける前記薬液流路の前記先端開口部側の端面が、中央部分が突出し裾方向に傾斜する突状支持面とされており、該突状支持面に対して前記弾性弁体が密着状態で重ね合わされていると共に、
    該弾性弁体の前記スリットへの前記雄ルアーの挿し入れにより該弾性弁体が該突状支持面に沿って拡開変形されるようになっている一方、
    該突状支持面における傾斜面には変曲部が形成されており、該変曲部よりも裾部分側と山頂部分側とで該傾斜面の傾斜角度が互いに異なっていることを特徴とするニードルレスコネクター。
  2. 前記弾性弁体の外周側に変形許容空間が設けられている請求項1に記載のニードルレスコネクター。
  3. 前記弾性弁体には、前記スリットが貫通形成された弁本体部と、該弁本体部における該スリットの貫通方向両端部においてそれぞれ外周側に広がる一対のフランジ状部とが、一体形成されており、
    該一対のフランジ状部の外周縁部がそれぞれ前記ハウジングで固定支持されていると共に、それら一対のフランジ状部の対向面間で該弾性弁体の弾性変形が許容されるようになっている請求項1又は2に記載のニードルレスコネクター。
  4. 前記弾性弁体の外周側に設けられて該弾性弁体の弾性変形を許容する領域を外部空間に連通させる空間連通路が形成されている請求項1〜3の何れか1項に記載のニードルレスコネクター。
  5. 前記弾性弁体の外側端面に重ね合わされて弾性の第二弁体が設けられており、該第二弁体に設けられて前記雄ルアーが挿し入れられるスリットが、該弾性弁体の前記スリットに対して交差して重ね合わされる方向に形成されている請求項1〜4の何れか1項に記載のニードルレスコネクター。
  6. 前記突状支持面の少なくとも先端部分が、稜線状の頂部をもって延びる長山形状とされていると共に、該稜線状の頂部を挟んだ両側斜面において前記変曲部がそれぞれ形成されており、更に、前記弾性弁体の前記スリットが該突状支持面における該稜線状の頂部に沿って延びる状態で重ね合わされている請求項1〜5の何れか1項に記載のニードルレスコネクター。
  7. 前記突状支持面において、前記変曲部より前記山頂部分側の斜面が凹状湾曲面とされている請求項1〜6の何れか1項に記載のニードルレスコネクター。
  8. 前記突状支持面における前記変曲部よりも前記裾部分側が、テーパ面形状とされている請求項1〜7の何れか1項に記載のニードルレスコネクター。
  9. 前記薬液流路における前記先端開口部が、断面積を縮小されたノズル状とされている請求項1〜8の何れか1項に記載のニードルレスコネクター。
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