JPWO2013105652A1 - 化学品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

要約[課題]六炭糖と五炭糖の混合糖を発酵原料とした高収率の化学品の製造方法を提供すること。[解決手段]微生物の培養液を分離膜で濾過すること、未濾過液を培養液に保持または還流すること、発酵原料を培養液に追加すること、および濾過液中の生産物を回収することを含む、連続発酵による化学品の製造方法であって、前記発酵原料が五炭糖および六炭糖を含み、前記微生物がペントースレダクターゼおよびペントールデヒドロゲナーゼを用いて五炭糖を代謝する経路を有する微生物である、化学品の製造方法を提供した。

Description

本発明は、六炭糖および五炭糖を含む発酵原料を使用した連続発酵による化学品の製造方法に関する。
乳酸などの生分解性ポリマー原料やエタノールなどのバイオ燃料に代表されるバイオマス由来の化学品は、大気中への二酸化炭素の排出問題やエネルギー問題の顕在化と共にサスティナビリティー(持続可能性)およびライフサイクルアセスメント(LCA)対応型製品として強い注目を浴びている。これら生分解性ポリマー原料やバイオ燃料の製造方法としては、とうもろこしなどの可食性バイオマスから精製した六炭糖であるグルコースを微生物の発酵原料に使用し、発酵産物として得るのが一般的であるが、可食性バイオマスを使用すると、食料と競合することから価格高騰が引き起こされ、安定した原料の調達ができなくなる恐れがある。そこで、稲わらなどの非可食性バイオマス由来の糖を微生物の発酵原料に使用する試みが行われている(特許文献1参照。)。
非可食性バイオマス由来の糖を発酵原料に使用する際には、非可食バイオマスに含まれるセルロース、ヘミセルロースなどを糖化酵素によって糖に分解するが、この際にグルコースなどの六炭糖だけではなく、キシロースなどの五炭糖も同時に得られ、非可食性バイオマス由来の糖を微生物の発酵原料に使用する場合、六炭糖と五炭糖の混合糖を発酵原料として使用することになる(特許文献1参照。)。六炭糖と五炭糖の混合糖を使用する場合は、六炭糖の代謝経路に加えて五炭糖の代謝経路を有する微生物を使用する必要がある。五炭糖の代謝経路として、ペントースレダクターゼとペントールデヒドロゲナーゼによる代謝経路が知られており、第一段階として五炭糖にペントースレダクターゼが作用してペントールを生成し、第二段階としてペントールにペントールデヒドロゲナーゼが作用することが知られている。しかしながら、実際は第一段階で生成するペントールが第二段階以降の代謝経路に流れずに培養液中に蓄積してしまうため、生産収率が上がらないという課題がある。
六炭糖と五炭糖の混合糖である非可食性バイオマス由来の糖を微生物の発酵原料とした発酵方法としては連続発酵が採用されうるが、実際に連続発酵した場合の発酵収率については確認されていない(特許文献1参照。)。一方で、六炭糖と五炭糖の混合糖を発酵原料として連続発酵する場合、バッチ発酵よりも発酵収率が著しく低下してしまうことも知られている(非特許文献1参照。)。
したがって、六炭糖と五炭糖の混合糖を発酵原料としたペントースレダクターゼとペントールデヒドロゲナーゼによる五炭糖の代謝経路を有する微生物の発酵において発酵収率を向上させようとする場合、変異導入や遺伝子導入によるキシロース代謝経路の改良を行う必要があると考えるのがこれまでの技術常識であった。
WO2010/067785
Susan T.Toonら,Enhanced Cofermentation of Glucose and Xylose by Recombinant Saccharomyces Yeast Strains in batch and Continuous Operating Modes. ,Applied Biochemistry and Biotechnology.,(1997),63−65,243−255.
本発明は、六炭糖と五炭糖の混合糖をペントースレダクターゼおよびペントールデヒドロゲナーゼによる五炭糖代謝経路を有する微生物の発酵原料として発酵する場合の発酵収率の向上を課題とするものである。
本発明者らは、上記課題を鋭意検討した結果、ペントースレダクターゼとペントースデヒドロゲナーゼを有する微生物を使用する場合に、六炭糖および五炭糖を含む発酵原料で分離膜を用いた連続発酵を行うことで上記課題を解決し、六炭糖と五炭糖の混合糖からの収率向上を実現し、本発明に至った。
すなわち、本発明は以下(1)〜(7)の通りである。
(1)微生物の培養液を分離膜で濾過すること、未濾過液を培養液に保持または還流すること、発酵原料を培養液に追加すること、および濾過液中の生産物を回収することを含む、連続発酵による化学品の製造方法であって、前記発酵原料が五炭糖および六炭糖を含み、前記微生物がペントースレダクターゼおよびペントールデヒドロゲナーゼを用いて五炭糖を代謝する経路を有する微生物である、化学品の製造方法。
(2)酸素移動容量係数(KLa)が5〜300h−1の条件で連続発酵を行う、(1)記載の化学品の製造方法。
(3)前記発酵原料中に含まれる五炭糖と六炭糖の比率が1:9〜9:1である、(1)または(2)記載の化学品の製造方法。
(4)前記発酵原料がバイオマス由来の糖液を含む、(1)または(2)記載の化学品の製造方法。
(5)五炭糖がキシロースである、(1)〜(4)のいずれか記載の化学品の製造方法。
(6)ペントースレダクターゼがキシロースレダクターゼである、(1)〜(5)のいずれか記載の化学品の製造方法。
(7)ペントールデヒドロゲナーゼがキシリトールデヒドロゲナーゼである、(1)〜(6)のいずれか記載の化学品の製造方法。
本発明によって、五炭糖および六炭糖を含む発酵原料を用いたペントースレダクターゼとペントースデヒドロゲナーゼを有する微生物の種々の化学品の発酵生産の効率収率を大幅に向上させることができる。
本発明の化学品の製造方法は、発酵原料に五炭糖および六炭糖の混合糖を含むものを使用してペントースレダクターゼとペントースデヒドロゲナーゼを有する微生物を培養し、その培養液を分離膜で濾過し未濾過液を培養液に保持または還流し、かつ発酵原料を培養液に追加して濾過液中の生産物を回収する連続発酵であることを特徴とする。
五炭糖とは、糖を構成する炭素の数が5つのものであり、ペントース(Pentose)とも呼ばれる。1位にアルデヒド基をもつアルドペントースと2位にケトン基をもつケトペントースがある。アルドペントースとしては、キシロース、アラビノース、リボース、リキソースが挙げられ、ケトペントースとしては、リブロース、キシルロースが挙げられる。本発明で用いる五炭糖としては、微生物が資化できるものであればいずれでも良いが、自然界での存在割合や入手のしやすさなどの観点から、好ましくはキシロース、アラビノースであり、より好ましくはキシロースである。
六炭糖とは、糖を構成する炭素の数が6つのものであり、ヘキソース(Hexose)とも呼ばれる。1位にアルデヒド基をもつアルドースと2位にケトン基をもつケトースがある。アルドースとしては、グルコース、マンノース、ガラクトース、アロース、グロース、タロースなどが挙げられ、ケトースとしては、フルクトース、プシコース、ソルボースなどが挙げられる。本発明で用いる六炭糖としては、微生物が資化できるものであればいずれでも良いが、自然界での存在割合や入手のしやすさなどの観点から、好ましくはグルコース、マンノース、ガラクトースであり、より好ましくはグルコースである。
本発明で使用される混合糖に関しては特に限定されないが、六炭糖と五炭糖を両方含むことから、セルロース含有バイオマス由来糖液が好ましく使用される。セルロース含有バイオマスには、バガス、スイッチグラス、コーンストーバー、稲わら、麦わらなど草木系バイオマスと、樹木、廃建材などの木質系バイオマスなどを例として挙げることができる。セルロース含有バイオマスは、糖が脱水縮合した多糖であるセルロースあるいはヘミセルロースを含有しており、こうした多糖を加水分解することで発酵原料として利用可能な糖液が製造される。セルロース含有バイオマス由来糖液の調製方法は、どのような方法であってもよく、こうした糖の製造方法としては、濃硫酸を使用してバイオマスを酸加水分解して糖液を製造する方法(特表平11−506934号公報、特開2005−229821号公報)、バイオマスを希硫酸で加水分解処理した後に、さらにセルラーゼなどの酵素処理することより糖液を製造する方法が開示されている(A.Adenら、“LignocellulosicBiomass to Ethanol Process Design and Economics Utilizing Co−Current Dilute Acid Prehydrolysis and Enzymatic Hydrolysis for Corn Stover”NREL Technical Report(2002))。また酸を使用しない方法として、250〜500℃程度の亜臨界水を使用しバイオマスを加水分解して糖液を製造する方法(特開2003−212888号公報)、またバイオマスを亜臨界水処理した後に、さらに酵素処理することにより糖液を製造する方法(特開2001−95597号公報)、バイオマスを240〜280℃の加圧熱水で加水分解処理した後に、さらに酵素処理することにより糖液を製造する方法(特許3041380号公報)が開示されている。以上のような処理の後、得られた糖液を精製してもよい。その方法は、例えばWO2010/067785に開示されている。
混合糖に含まれる五炭糖と六炭糖の重量比率としては、どのような比率であってもかまわないが、混合糖中の五炭糖と六炭糖の重量比率として(五炭糖):(六炭糖)と表すと、1:9〜9:1が好ましい。これは、混合糖としてセルロース含有バイオマス由来糖液を想定した場合の糖比率である。
混合糖の総糖濃度としては、微生物が基質阻害を受けない程度に高濃度であることが好ましい。糖濃度が低すぎると生産効率が悪いため、20g/L以上が好ましい。好ましい総糖濃度の範囲としては、20〜500g/Lである。上記を鑑みると、五炭糖の濃度は、5g/L以上、六炭糖の濃度は、5g/L以上が好ましい。
また、発酵原料に含まれる窒素源としては、アンモニアガス、アンモニア水、アンモニウム塩類、尿素、硝酸塩類、その他補助的に使用される有機窒素源、例えば、油粕類、大豆加水分解液、カゼイン分解物、その他のアミノ酸、ビタミン類、コーンスティープリカー、酵母または酵母エキス、肉エキス、ペプトン等のペプチド類、各種発酵菌体およびその加水分解物などが使用される。無機塩類としては、リン酸塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、鉄塩およびマンガン塩等を適宜添加使用することができる。
本発明で使用される微生物が生育のために特定の栄養素を必要とする場合には、その栄養物を標品もしくはそれを含有する天然物として添加する。また、消泡剤も必要に応じて使用する。本発明において、培養液とは、発酵原料に微生物が増殖した結果得られる液のことを言う。追加する発酵原料の組成は、目的とする化学品の生産性が高くなるように、培養開始時の発酵原料組成から適宜変更しても良い。
次に、本発明の化学品の製造方法に用いることができる微生物について説明する。本発明の微生物については、ペントースレダクターゼとペントースデヒドロゲナーゼを有する微生物であれば特に制限はない。さらに、使用する微生物は、自然環境から単離されたものでもよく、突然変異や遺伝子組換えによって一部性質が改変されたものでもよい。
ペントースレダクターゼとは、還元酵素のひとつであり、NADHまたはNADPHを補酵素としてアルドペントースを糖アルコールに変換する活性を有する酵素を意味する。例えば、キシロースレダクターゼは例えばEC1.1.1.307やEC1.1.1.21が該当し、キシロースをキシリトールに変換する酵素である。アラビノースレダクターゼは例えばEC1.1.1.21が該当し、アラビノースをアラビトールに変換する酵素である。また、前記EC番号で分類される酵素でなくとも、上記活性を有する酵素であれば、本発明中におけるペントースレダクターゼに含まれる。
ペントールデヒドロゲナーゼとは、脱水素酵素のひとつであり、NAD+を補酵素としてペントールをケトペントースに変換する酵素である。例えば、キシリトールデヒドロゲナーゼは例えばEC1.1.1.9やEC1.1.1.10が該当し、キシリトールをキシルロースに変換する酵素である。アラビトールデヒドロゲナーゼは例えばEC1.1.1.11やEC1.1.1.12が該当し、アラビトールをリボースに変換する酵素である。分類上ペントールデヒドロゲナーゼと異なる酵素であっても、上記活性を有する酵素であれば、本発明中におけるペントールデヒドロゲナーゼに含まれるとする。
ペントースを代謝できる微生物は、ペントースレダクターゼとペントースデヒドロゲナーゼを有する微生物として知られている。例えば、ピキア(Pichia)属、キャンディダ(Candida)属、パチソレン(Pachysolen)属、クリベロミセス属(Kluyveromyces)、ハンセヌラ属(Hansenula)トルロプシス属(Torulopsis)、デバリオミセス属(Debaryomyces)、イッサチェンキア属(Issachenkia)、ブレタノミセス属(Brettanomyces)、リンドネラ属(Lindnera)、ウィッカーハモミセス属(Wickerhamomyces)などである。具体的には、ピキア・スティピティス(Pichia stipitis)、ピキア・メキシカーナ(Pichia mexcana)、キャンディダ・シハタエ(Candida shehatae)、キャンディダ・ユーティリス(Candida utilis)、キャンディダ・トロピカリス(Candida tropicalis)、キャンディダ・テヌイス(Candida tenuis)、キャンディダ・ボイディーニ(Candida boidinii)、キャンディダ・ソノレンシス(Candida sonorensis)、キャンディダ・ディッデンシ(Candida diddensiae)、キャンディダ・インターミディア(Candida intermedia)、キャンディダ・パラプシロシス(Candida parapsilosis)、キャンディダ・メタノソルボーサ(Candida methanosorbosa)、キャンディダ・ウィッカーハミイ(Candida wickerhamii)、パチソレン・タノフィルス(Pachysolen tannophilus)、クリベロミセス・マルキシアヌス(Kluyveromyces marxianus)、クリベロミセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)、イッサチェンキア・オリエンタリス(Issachenkia orientalis)、デバリオミセス・ハンセニイ(Debaryomyces hansenii)、ハンセヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)、トルロプシス・ボンビコーラ(Torulopsis bombicola)、ブレタノミセス・ナアルデネンシス(Brettanomyces naardenensis)、リンドネラ・ロダネンシス(Lindnera rhodanensis)、ウィッカーハモミセス・ラバウレンシス(Wickerhamomyces rabaulensis)などが挙げられる。これらがペントースレダクターゼおよびペントースデヒドロゲナーゼを有することは、KEGG(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes)やGenBank等のウェブにて公開されているデータベースにて検索を行うことで簡単に知ることができる。
また、データベースに情報がない微生物であっても、以下の[1]、[2]に示す酵素活性測定によって知ることができる。
[1]ペントースレダクターゼ活性測定
200mMのキシロース(またはアラビノースなどのペントース)、および100μLの1.5mMのNAD(P)Hを含む50mMのリン酸バッファー(900μL)に培養微生物の菌体抽出液を添加し、反応によって生成されるNAD(P)+の特異的な340nmの吸光度の減少を30℃でモニターすることで、ペントースレダクターゼ活性を測定できる。
[2]ペントールデヒドロゲナーゼ活性測定
50mMのMgCl、300mMのキシリトール(またはアラビノースなどのペントース)および100μLの10mMのNAD(P)+を含む50mMのTris−HClバッファー900μLに培養微生物の菌体抽出液を添加し、反応によって生成されるNAD(P)Hの特異的な340nmの吸光度の増加を35℃でモニターすることで、ペントールデヒドロゲナーゼ活性を測定できる。
さらに、バクテリアやパン酵母など、元来ペントースレダクターゼとペントースデヒドロゲナーゼ活性を有さない微生物であっても、遺伝子組換えによって該酵素を発現させてあれば本発明に含まれる。元来ペントースレダクターゼとペントースデヒドロゲナーゼ活性を有さない微生物として知られているのは、大腸菌(Escherichia coli)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、キャンディダ・グラブラータ(Candida glabrata)、コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)、バチルス・コアギュランス(Bacillus coagulans)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtillis)、スポロラクトバチルス・ラエボラクティカス(Sporolactobacillus laevolacticus)、パエニバチルス・ポリミキサ(Paenibacillus polymixa)、ザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)、ザイモバクター・パルマエ(Zymobacter palmae)などが挙げられる。遺伝子組換えによって該酵素を発現させた微生物を作出する方法としては、特開2009−112289などに開示されている。
さらに、該酵素を有する微生物を、変異導入や遺伝子組換えによって発酵能を強化したり、外来の遺伝子を導入して元来作らない物質を生産させたりしてもよい。具体的には、キシロースレダクターゼとキシリトールデヒドロゲナーゼに加えてキシロースイソメラーゼを導入する、キシリトールの代謝物であるキシルロースに作用するキシルロースキナーゼを高発現させる、またはD−乳酸を生産しない微生物にD−乳酸脱水素酵素を導入する、などである。
次に、本発明において分離膜として用いられる多孔性膜について説明する。
本発明に用いる多孔質膜については特に制限はなく、微生物の撹拌型培養器あるいは撹拌型バイオリアクターによる培養で得られた培養液を微生物から分離濾過する機能を有するものであればよく、例えば多孔質セラミック膜、多孔質ガラス膜、多孔質有機高分子膜、金属繊維編織体、不織布などを用いることができる。これらの中で特に多孔質有機高分子膜もしくはセラミック膜が好適である。
本発明で分離膜として用いられる多孔性膜の構成について説明する。本発明で用いられる多孔性膜は、好ましくは、被処理水の水質や用途に応じた分離性能と透水性能を有するものである。
多孔性膜は、阻止性能および透水性能や分離性能、例えば、耐汚れ性の点から、多孔質樹脂層を含む多孔性膜であることが好ましい。
多孔質樹脂層を含む多孔性膜は、好ましくは、多孔質基材の表面に、分離機能層として作用とする多孔質樹脂層を有している。多孔質基材は、多孔質樹脂層を支持して分離膜に強度を与える。
本発明で用いられる多孔性膜が、多孔質基材の表面に多孔質樹脂層を有している場合、多孔質基材に多孔質樹脂層が浸透していても、多孔質基材に多孔質樹脂層が浸透していなくてもどちらでも良く、用途に応じて選択される。
多孔質基材の平均厚みは、好ましくは50μm以上3000μm以下である。
多孔質基材の材質は、有機材料および/または無機材料等からなり、有機繊維が望ましく用いられる。好ましい多孔質基材は、セルロース繊維、セルローストリアセテート繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維およびポリエチレン繊維などの有機繊維なる織布や不織布であり、より好ましくは、密度の制御が比較的容易であり製造も容易で安価な不織布が用いられる。
多孔質樹脂層は、有機高分子膜を好適に使用することができる。有機高分子膜の材質としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリフッ化ビニリデン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、セルロース系樹脂およびセルローストリアセテート系樹脂などが挙げられる。有機高分子膜は、これらの樹脂を主成分とする樹脂の混合物であってもよい。ここで主成分とは、その成分が50重量%以上、好ましくは60重量%以上含有することをいう。有機高分子膜の材質は、溶液による製膜が容易で物理的耐久性や耐薬品性にも優れているポリ塩化ビニル系樹脂、ポリフッ化ビニリデン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂およびポリアクリロニトリル系樹脂が好ましく、ポリフッ化ビニリデン系樹脂またはそれを主成分とする樹脂が最も好ましく用いられる。
ここで、ポリフッ化ビニリデン系樹脂としては、フッ化ビニリデンの単独重合体が好ましく用いられる。さらに、ポリフッ化ビニリデン系樹脂は、フッ化ビニリデンと共重合可能なビニル系単量体との共重合体も好ましく用いられる。フッ化ビニリデンと共重合可能なビニル系単量体としては、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよび三塩化フッ化エチレンなどが例示される。
本発明で分離膜として使用される多孔性膜は特に制限はなく、発酵に使用される微生物が通過できなければよいが、発酵に使用される微生物の分泌物や発酵原料中の微粒子による目詰まりを起こりにくく、かつ、濾過性能が長期間安定に継続する範囲であることが望ましい。よって、多孔性分離膜の平均細孔径が0.01μm以上5μm未満であることが好ましい。また、さらに好ましくは、多孔性膜の平均細孔径が、0.01μm以上1μm未満であると、微生物がリークすることのない高い排除率と、高い透水性を両立させることができ、透水性を長時間保持することが、より高い精度と再現性を持って実施することができる。
微生物の大きさに近いと、これらが直接孔を塞いでしまう場合があるので、多孔性膜の平均細孔径は1μm未満であることが好ましい。多孔性膜の平均細孔径は、微生物の漏出、すなわち排除率が低下する不具合の発生を防止するため、微生物の大きさと比較して大きすぎないことが好ましい。微生物のうち、細胞の小さい細菌などを用いる場合には、平均細孔径として0.4μm以下が好ましく、0.2μm未満であればより好適に実施することができる。
また、微生物が所望の生産物である化学品以外の物質、例えば、タンパク質や多糖類など凝集しやすい物質を生産する場合があり、更に、培養液中の微生物の一部が死滅することにより細胞の破砕物が生成する場合があり、これらの物質による多孔性膜の閉塞を回避するために、平均細孔径は0.1μm以下であることがさらに好適である。
平均細孔径が小さすぎると多孔性膜の透水性能が低下し、膜が汚れていなくても効率的な運転ができなくなるため、本発明における多孔性膜の平均細孔径は、好ましくは0.01μm以上であり、より好ましくは0.02μm以上であり、さらに好ましくは0.04μm以上である。
ここで、平均細孔径は、倍率10,000倍の走査型電子顕微鏡観察における、9.2μm×10.4μmの範囲内で観察できる細孔すべての直径を測定し、平均することにより求めることができる。平均細孔径は、あるいは、膜表面を走査型電子顕微鏡を用いて倍率10,000倍で写真撮影し、10個以上、好ましくは20個以上の細孔を無作為に選び、それら細孔の直径を測定し、数平均して求めることもできる。細孔が円状でない場合、画像処理装置等によって、細孔が有する面積と等しい面積を有する円(等価円)を求め、等価円直径を細孔の直径とする方法により求められる。
本発明で用いられる多孔性膜の平均細孔径の標準偏差σは、0.1μm以下であることが好ましい。平均細孔径の標準偏差σは小さければ小さい方が望ましい。平均細孔径の標準偏差σは、上述の9.2μm×10.4μmの範囲内で観察できる細孔数をNとして、測定した各々の直径をXとし、細孔直径の平均をX(ave)とした下記の式(1)により算出される。
Figure 2013105652
本発明で用いられる多孔性膜においては、発酵培養液の透過性が重要な性能の一つである。多孔性膜の透過性の指標として、使用前の多孔性膜の純水透過係数を用いることができる。本発明において、多孔性膜の純水透過係数は、逆浸透膜による25℃の温度の精製水を用い、ヘッド高さ1mで透水量を測定し算出したとき、5.6×10−10/m/s/pa以上であることが好ましく、純水透過係数が、5.6×10−10/m/s/pa以上6×10−7/m/s/pa以下であれば、実用的に十分な透過水量が得られる。
本発明で用いられる多孔性膜において、表面粗さとは、表面に対して垂直方向の高さの平均値である。膜表面粗さは、分離膜表面に付着した微生物が、撹拌や循環ポンプによる液流による膜面洗浄効果で剥離しやすくするための因子の一つである。多孔性膜の表面粗さは、特に制限はなく、膜に付着した微生物、ならびにその他の固形物が剥がれる範囲であればよいが、0.1μm以下であることが好ましい。表面粗さが0.1μm以下であると、膜に付着した微生物、ならびにその他の固形物が剥がれやすくなる。
さらに好ましくは、多孔性膜の膜表面粗さが0.1μm以下であり、平均細孔径が0.01μm以上1μm未満であり、多孔性膜の純水透過係数が2×10−9/m/s/pa以上の多孔性膜を使用することにより、膜面洗浄に必要な動力を過度に必要としない運転がより容易に可能であることがわかった。多孔性膜の表面粗さを0.1μm以下とすることにより、微生物の濾過において、膜表面で発生する剪断力を低下させることができ、微生物の破壊が抑制され、多孔性膜の目詰まりも抑制されることにより、長期間安定な濾過が、より容易に可能になる。また、多孔性膜の表面粗さを0.1μm以下とすることにより、より低い膜間差圧で連続発酵が実施可能であり、多孔性膜が目詰まりした場合でも高い膜間差圧で運転した場合に比べて、洗浄回復性が良好である。多孔性膜の目詰まりを抑えることにより、安定した連続発酵が可能になることから、多孔性膜の表面粗さは小さければ小さいほど好ましい。
ここで、多孔性膜の膜表面粗さは、下記の原子間力顕微鏡装置(AFM)を使用して、下記の条件で測定したものである。
・装置 原子間力顕微鏡装置(Digital Instruments(株)製“Nanoscope IIIa”)
・条件 探針 SiNカンチレバー(Digital Instruments(株)製)
走査モード コンタクトモード(気中測定)
水中タッピングモード(水中測定)
走査範囲 10μm、25μm四方(気中測定)
5μm、10μm四方(水中測定)
走査解像度 512×512
・試料調製 測定に際し膜サンプルは、常温でエタノールに15分浸漬後、RO水中に24時間浸漬し洗浄した後、風乾し用いた。RO水とは、濾過膜の一種である逆浸透膜(RO膜)を用いて濾過し、イオンや塩類などの不純物を排除した水を指す。RO膜の孔の大きさは、概ね2nm以下である。
膜表面粗さdroughは、上記の原子間力顕微鏡装置(AFM)により各ポイントのZ軸方向の高さから、下記の式(2)により算出した。
Figure 2013105652
本発明で用いられる多孔性膜の形状は、好ましくは平膜である。多孔性膜の形状が平膜の場合、その平均厚みは用途に応じて選択される。多孔性膜の形状が平膜の場合の平均厚みは、好ましくは20μm以上5000μm以下であり、より好ましくは50μm以上2000μm以下である。また、本発明で用いられる多孔性膜の形状は、好ましくは中空糸膜である。多孔性膜が中空糸膜の場合、中空糸の内径は、好ましくは200μm以上5000μm以下であり、膜厚は、好ましくは20μm以上2000μm以下である。また、有機繊維または無機繊維を筒状にした織物や編物を中空糸の内部に含んでいても良い。
なお、前述の多孔性膜は、例えばWO2007/097260に記載される製造方法により製造することができる。
また、別の好ましい形態として、本発明における分離膜は、少なくともセラミックスを含む膜であり得る。本発明におけるセラミックスとは金属酸化物を含有し、高温での熱処理により焼き固められたものをさす。金属酸化物としては、アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニアなどが例示できる。分離膜は金属酸化物のみから形成されてもよく、シリカや炭化珪素、シリカと金属酸化物の化合物であるムライトやコージェライトなどを含んでもよい。
分離膜を形成するセラミックス以外の成分は、分離膜としての多孔質体をなすことができるものであれば特に限定されない。
分離膜がセラミックスを含む場合もその形状には特に制限はなく、モノリス膜、平膜、管状膜などいずれも用いることができる。容器内への充填効率の観点から柱状構造であり、長手方向に貫通孔を有する構造のものが好ましい。充填効率が上げられる点から、好ましくはモノリス膜である。
長手方向に貫通孔を有することが好ましい理由は以下のとおりである。柱状構造を有する分離膜をモジュール容器に収めて分離膜モジュールとして用いる場合は、分離膜は外圧式および内圧式のうちから好適な態様を選択してモジュール化、濾過することが可能となる。本発明においては、これ以降、分離膜が発酵培養液と接する側を1次側、濾過により化学品を含む濾液が得られる側を2次側とそれぞれ呼ぶこととする。
内圧式モジュールを用いると、1次側の流路が狭いため、クロスフロー濾過を行う場合に循環ポンプの出力が節約できる。さらに、分離膜表面に堆積した濁質をモジュール外に排出する作用が強くなり、分離膜表面が清浄に保たれやすいため好ましい。ただし、この効果を得るためには、内圧式の分離膜が発酵培養液の入り口および出口を有していることが前提となる。このときの入り口および出口は一直線に配された貫通孔の状態であると、通液抵抗が小さくなるため好ましい。さらに分離膜が柱状構造で、貫通孔が長手方向に空いていることによって、分離膜を収める容器を細くすることが可能となる。分離膜モジュールが細いと、製造や取り扱いの観点から好ましく用いることが出来る。
分離膜の気孔率は特に限定されないが、低すぎると濾過効率が悪くなり、高すぎると強度が低下してしまう。濾過効率と分離膜の強度を両立させ、繰り返し蒸気滅菌への耐性も持たせるためには、20%以上60%以下であることが好ましい。
なお気孔率は、以下の式より決定される。
気孔率[%]=100×(湿潤膜重量[g]−乾燥膜重量[g])/水比重[g/cm]/(膜体積[cm])。
分離膜の平均気孔径は0.01μm以上1μm以下であれば好ましく、この範囲の平均気孔径を有する膜であれば分離膜が閉塞しにくく、かつ濾過効率にも優れる。また、平均気孔径が0.02μm以上0.2μm以下の範囲であれば、タンパク質、多糖類などに例示される微生物や培養細胞による発酵の副生成物や、培養液中の微生物/培養細胞が死滅して生じる細胞破砕物といった、分離膜を閉塞させやすい物質の閉塞が起きにくくなるため特に好ましい。
貫通孔を有する柱状構造の分離膜は、外表面が2次側となるため、濾過液を集めるためにモジュール容器を設け、モジュール容器内に分離膜を充填したモジュールとして用いることが好ましい。1本のモジュールに充填される分離膜は1本以上である。
モジュール容器は、繰り返しの蒸気滅菌処理に耐えうる原料からなることが好ましい。蒸気滅菌処理に耐えうる原料としては、たとえばステンレス鋼や、平均気孔率の低いセラミックスなどが例示される。
このようなセラミック膜モジュールは、例えばWO2012/086763に記載される製造方法により製造することができるが、市販のものを利用することもできる。市販のものとして具体的に例示すると、MEMBRALOX精密ろ過膜(Pall)、セラミック膜フィルターセフィルトMF膜(日本ガイシ)などが挙げられる。
次に、連続発酵について説明する。
本発明での連続発酵は、微生物の培養液を分離膜で濾過し未濾過液を培養液に保持または還流し、かつ発酵原料を培養液に追加して濾過液中から生産物を回収する連続発酵であることを特徴とする。
微生物の培養は、用いる微生物に適したpHおよび温度を設定すればよく、微生物が生育する範囲であれば特に限定されないが、通常、pHが4〜8で温度が20〜75℃の範囲で行われる。培養液のpHは、無機あるいは有機の酸、アルカリ性物質、さらには尿素、炭酸カルシウム、アンモニアガスなどによって、通常、pH4〜8範囲内のあらかじめ定められた値に調節する。
また、連続発酵における、培養液中の糖濃度は、生産性の観点から5g/L以下を保つことが望ましい。連続発酵の培地の供給速度や培養液の濾過速度、あるいは供給培地中の糖濃度によって調節できる。また別の手段としては、酸素供給量を調節することが挙げられる。
本発明で用いるペントースレダクターゼとペントースデヒドロゲナーゼを有する微生物は、酸素濃度が高いほどペントースの代謝が有利であることが多い。通常、グルコースを利用したエタノール発酵などは、酸素を利用しない嫌気的条件下で効率よく行われることが知られている。しかし、ペントースの代謝においては、好気的条件の方が有利である。というのは、ペントースレダクターゼは補酵素として多くがNADHを利用するが、ペントース代謝経路の酸化還元バランスのアンバランスが生じており、このアンバランスのために、酸素を利用する経路を過剰に利用しているものと考えられる。一部の微生物では、NADHとNADPHの両方を利用できるデュアル酵素のペントースレダクターゼを有する。このような酵素は、酸素が制限された状況下ではNAD/NADH酸化還元システムのアンバランスを防ぐことができる(代謝工学‐原理と方法論‐、グレゴリ・N・ステファノポーラスら、東京電機大学出版、p174(2002))。そのため、用いる微生物によって適宜酸素供給量を設定することが必要であるが、上記のようなデュアル酵素であってもNADPHよりNADHの方が利用されやすいことがあり、その場合は好気的条件においても代謝可能である。したがって、本発明における培養の酸素条件は、酸素移動容量係数KLa(hr−1)(以下、単にKLaと略す。)が好ましくは5〜300hr−1、より好ましくは10〜250hr−1、さらに好ましくは20〜200hr−1である。KLaが5hr−1以下であると、糖消費速度が低下するために生産効率があがらないことがある。また、KLaが300hr−1以上であると、発泡が盛んになるため連続発酵に支障をきたすことがある。
KLaとは、通気撹拌時において、単位時間に気相から液相へ酸素を移動させ溶存酸素を生成させる能力を示すものであり、以下の式(3)で定義される(生物工学実験書、日本生物工学会編、培風館、p.310(1992)参照。)。
dC/dt=KLa×(C−C)・・・(3)。
ここで、C:培養液中の溶存酸素濃度DO(ppm)、C:微生物による酸素の消費がない場合の気相と平衡の溶存酸素濃度DO(ppm)、KLa:酸素移動容量係数(hr−1)である。上記式(3)より、下記式(4)が導かれるため、通気した時間に対して、C−Cの対数をプロットすることで、KLaを求めることができる。
In(C−C)=−KLa×t・・・(4)。
また、本発明におけるKLaは気体置換法(ダイナミック法)により測定される数値である。気体置換法(ダイナミック法)とは、溶存酸素濃度電極を差し込んだ通気撹拌培養装置に水あるいは使用する培地を入れ、これらの液体中の酸素を窒素ガスにより置換して該液体の酸素濃度を低下させ、次に窒素ガスを圧縮空気に切り替え、所定の通気速度、撹拌速度および温度下での溶存酸素の上昇過程を測定することによりKLaを計算する方法である。
KLaは通気条件と撹拌条件とを組み合わせて通気撹拌培養することで適宜設定できる。その場合通気は、通気する気体も培養条件によって変えることが可能である。例えば、溶存酸素濃度を高く保つには、空気に酸素を加えて酸素濃度を21%以上に保つ、あるいは培養液を加圧する、撹拌速度を上げる、通気速度を上げるなどの手段を用いることができる。
本発明におけるKLaは、上記手段によって直接測定して求めればよいが、KLaが低い範囲においては、撹拌速度一定下では以下の式(5)に示すようにKLaが通気速度に比例することが知られているため、計算によって求めても良い。具体的には、撹拌速度一定下で通気速度を適当に変化させてKLa測定を行い、得られたKLaを通気速度に対してプロットし、式(5)に当てはまる定数aおよびbを求めることで設定することができる。
KLa=a×V+b・・・(5)。
ここで、V:通気速度(vvm)、a,b:定数である。
KLaが高くなり、式(5)から外れる場合は、直接測定を行ってKLaを求める。
本発明の化学品の製造方法においては、濾過時の膜間差圧は特に制限されることはなく、発酵培養液を濾過できればよい。しかし、有機高分子膜においては、150kPaより高い膜間差圧で濾過処理すると、有機高分子膜の構造が破壊される可能性が高くなり、化学品を生産する能力が低下することがある。また、0.1kPaより低い膜間差圧では、発酵培養液の透過水量が十分得られない場合があり、化学品を製造するときの生産性が低下する傾向がある。本発明の化学品の製造方法では、有機高分子膜においては、濾過圧力である膜間差圧を好ましくは0.1kPaから150kPaの範囲とすることにより、発酵培養液の透過水量が多く、膜の構造の破壊による化学品製造能力の低下もないことから、化学品を生産する能力を高く維持することが可能である。膜間差圧は、有機高分子膜においては、好ましくは0.1kPa以上50kPa以下の範囲であり、さらに好ましくは0.1kPa以上20kPa以下の範囲である。
セラミック膜を用いる場合においても、濾過時の膜間差圧は特に制限されることはなく、発酵培養液を濾過できればよいが、500kPa以下が好ましい。500kPa以上で運転すると、膜の目詰まりが発生し、連続発酵運転に不具合を生じることがある。
濾過の駆動力としては、発酵液と多孔性膜処理水の液位差(水頭差)を利用したサイホン、またはクロスフロー循環ポンプにより分離膜に膜間差圧を発生させることができる。また、濾過の駆動力として分離膜2次側に吸引ポンプを設置してもよい。また、クロスフロー循環ポンプを使用する場合には、吸引圧力により膜間差圧を制御することができる。更に、発酵液側の圧力を導入する気体または液体の圧力によっても膜間差圧を制御することができる。これら圧力制御を行う場合には、発酵液側の圧力と多孔性膜処理水側の圧力差をもって膜間差圧とし、膜間差圧の制御に用いることができる。
また、本発明の化学品の製造方法では、培養初期にバッチ培養またはフェドバッチ培養を行って微生物濃度を高くした後に、連続発酵(培養液の濾過)を開始しても良い。また、高濃度の菌体をシードし、培養開始とともに連続発酵を行っても良い。本発明の化学品の製造方法では、適当な時期から、培地供給および培養液の濾過を行うことが可能である。培地供給と培養液の濾過の開始時期は、必ずしも同じである必要はない。また、培地供給と培養液の濾過は連続的であってもよいし、間欠的であってもよい。
培地には、菌体増殖に必要な栄養素を添加し、菌体増殖が連続的に行われるようにすればよい。培養液中の微生物の濃度は、化学品を効率よく生産するのに好ましい濃度であればよい。培養液中の微生物の濃度は、一例として、乾燥重量として、5g/L以上に維持することで良好な生産効率が得られる。
本発明の化学品の製造方法では、連続発酵の途中において必要に応じて、発酵槽内から微生物を含んだ培養液の一部を取り除いた上、培地で希釈することによって、培養槽内の微生物濃度を調整してもよい。例えば、発酵槽内の微生物濃度が高くなりすぎると、分離膜の閉塞が発生しやすくなることから、微生物を含んだ培養液の一部を取り除き、培地で希釈することで、分離膜の閉塞を容易に回避することができる。また、発酵槽内の微生物濃度によって化学品の生産性能が変化することがあり、生産性能を指標として、微生物を含んだ培養液の一部を取り除いて培地で希釈することで生産性能を維持させることも可能である。
本発明の化学品の製造方法に従って連続発酵を行った場合、従来の培養と比較して、極めて発酵収率のよい連続発酵が可能となる。ここで、連続発酵における発酵収率は、次の式(6)で計算される。
収率(g/g)=生成物量(g)÷{投入糖(g)−未利用糖(g)}・・・(6)。
本発明で用いられる連続発酵装置は、微生物の発酵培養液を分離膜で濾過し、濾液から生産物を回収するとともに未濾過液を前記の発酵培養液に保持または還流し、かつ、発酵原料を前記の発酵培養液に追加して濾過液中の生産物を回収する連続発酵による化学品の製造装置であれば特に制限はないが、具体例を挙げると、有機高分子膜を使用する際は、WO2007/097260に記載される装置が使用できる。また、セラミック膜を使用する際は、WO2012/086763に記載される装置が使用できる。
本発明の化学品の製造方法で製造される化学品としては、上記微生物が培養液中に生産する物質であれば制限はない。本発明の化学品の製造方法で製造される化学品は、アルコール、有機酸、アミノ酸、核酸など発酵工業において大量生産されている物質を挙げることができる。例えば、アルコールとしては、エタノール、イソブタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、グリセロールなど、有機酸としては、酢酸、乳酸、ピルビン酸、コハク酸、リンゴ酸、イタコン酸、クエン酸、アジピン酸など、核酸としては、イノシン、グアノシンなどのヌクレオシド、イノシン酸、グアニル酸などのヌクレオチド、また、カタベリン、プトレシンなどのジアミン化合物を挙げることができる。また、本発明は、酵素、抗生物質、組換えタンパク質のような物質の生産に適用することも可能である。これら化学品は周知の方法(膜分離、濃縮、蒸留、晶析、抽出等)により濾過液より回収することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
(参考例1)グルコース、キシロース、エタノールの分析方法
培養液中のグルコース、キシロースおよびエタノールの濃度は、下記に示すHPLC条件で、標品との比較により定量した。
カラム:Shodex SH1011(昭和電工株式会社製)
移動相:5mM 硫酸(流速0.6mL/min)
反応液:なし
検出方法:RI(示差屈折率)
温度:65℃。
(参考例2)乳酸の分析方法
培養液中の乳酸を下記に示すHPLC条件で標品との比較により定量した。
カラム:Shim−Pack SPR−H(株式会社島津製作所製)
移動相:5mM p−トルエンスルホン酸(流速0.8mL/min)
反応液:5mM p−トルエンスルホン酸、20mM ビストリス、0.1mM EDTA・2Na(流速0.8mL/min)
検出方法:電気伝導度
温度:45℃。
(参考例3)ペントースレダクターゼ活性の測定
キャンディダ・トロピカリスNBRC0199株、ピキア・スティピティスNBRC1687株、WO2010/140602に記載のキャンディダ・ユーティリスCuLpLDH株を、それぞれ5mLのYPX培地(酵母エキス1%、バクトペプトン2%、キシロース2%)に白金耳にて植菌し、30℃で一晩振とう培養をおこなった(前培養)。翌日、50mLのYPX培地入りの500mLのひだ付三角フラスコに前培養液を植え継ぎ、30℃で24時間振とう培養を行った。回収した培養液を50mMのリン酸バッファーにて2回洗浄した。50mMのリン酸バッファーで菌体を再懸濁し、ビーズ式ホモジナイザー(ビーズφ0.5を0.6g、4000rpm、1分間×5回)にて破砕した後、遠心分離によって上清を回収してこれを菌体抽出液とした。200mMのキシロース、および100μLの1.5mMのNAD(P)Hを含む50mMのリン酸バッファー(900μL)に菌体抽出液を添加し、30℃で反応させたときの340nmの吸光度を連続的にモニターした。キシロース添加なしのものをブランクとし、ブランクと比較して吸光度の減少が大きい場合をペントースレダクターゼ活性ありと判断したところ、3株ともすべてペントースレダクターゼ活性を有することが確認できた。
(参考例4)ペントールデヒドロゲナーゼ活性の測定
キャンディダ・トロピカリスNBRC0199株、ピキア・スティピティスNBRC1687株、WO2010/140602に記載のキャンディダ・ユーティリスCuLpLDH株を、それぞれ5mLのYPX培地(酵母エキス1%、バクトペプトン2%、キシロース2%)に白金耳にて植菌し、30℃で一晩振とう培養をおこなった(前培養)。翌日、50mLのYPX培地入りの500mLのひだ付三角フラスコに前培養液を植え継ぎ、30℃で24時間振とう培養を行った。回収した培養液を50mMのTris−HClバッファーにて2回洗浄した。50mMのTris−HClバッファーで菌体を再懸濁し、ビーズ式ホモジナイザー(ビーズφ0.5を0.6g、4000rpm、1分間×5回)にて破砕した後、遠心分離によって上清を回収してこれを菌体抽出液とした。50mMのMgCl、300mMのキシリトールおよび100μLの10mMのNAD(P)+を含む50mMのTris−HClバッファー900μLに菌体抽出液を添加し、35℃で反応させたときの340nmの吸光度を連続的にモニターした。キシリトール添加なしのものをブランクとし、ブランクと比較して吸光度の増加が大きい場合をペントールデヒドロゲナーゼ活性ありと判断したところ、3株ともすべてペントールデヒドロゲナーゼ活性を有することが確認できた。
(参考例5)KLa測定
培養槽に溶存酸素電極(メトラートレド製)を挿入して各通気撹拌条件に対する溶存酸素濃度を測定し、窒素ガスを用いるダイナミック法によりKLaを求めた。まず、培養槽に水1.5Lを張り、水温を30℃に調整しながら一定の速度で撹拌して窒素ガスを十分に水中に吹き込み、電極値が最低値となった時点で溶存酸素電極のゼロ校正を行った。そののち通気ガスを窒素ガスから所定の通気速度の空気に切り替えてからの溶存酸素濃度の経時変化を測定してKLaを求めた。撹拌速度800rpm、温度30℃で圧縮空気を通気したときに得られた各通気撹拌条件に対するKLaを表1に示す。
Figure 2013105652
表1の0.01〜0.6vvmにおいて、通気速度とKLaの関係をプロットし、式(5)の定数(a,b)を算出したところ、(284,0.49)であった。1.5vvmの値は、プロットの直線関係から外れたため、定数の算出においては除いて計算した。
(比較例1)六炭糖を発酵原料にしたキャンディダ・トロピカリスのバッチ培養によるエタノールの製造
微生物として、キャンディダ・トロピカリスNBRC0199株を用い、培地としてはYPD培地(酵母エキス1%、バクトペプトン2%、グルコース7%)を用いた。キャンディダ・トロピカリスNBRC0199株を試験管で2mLのYPD培地にて30℃で一晩振とう培養した(前々培養)。得られた培養液を50mLのYPD培地の入った500mL容量のひだ付三角フラスコに植菌し、一晩振とう培養した(前培養)。前培養液を、1.5LのYPD培地に植菌し、培養槽を付属の撹拌機によって800rpmで撹拌し、培養槽の通気速度の調整、温度調整を行い、以下の条件で16時間バッチ培養を行い、エタノールを製造した(表3)。
培養槽容積:2L
培養槽有効容積:1.5L
温度調整:30℃
培養槽通気速度:0.1vvm圧縮空気
培養槽撹拌速度:800rpm
pH調整:なし
滅菌:培養槽および使用培地は全て121℃、20minのオートクレーブにより高圧蒸気滅菌。
(比較例2)混合糖を発酵原料にしたキャンディダ・トロピカリスのバッチ培養によるエタノールの製造
培地として表2に示す組成のYPDX培地を用いて、比較例1と同様の条件で23時間バッチ培養を行い、エタノールを製造した(表3)。
Figure 2013105652
(比較例3)混合糖を発酵原料にしたキャンディダ・トロピカリスの連続発酵によるエタノールの製造
培地として表2に示す組成のYPDX培地を用いた分離膜を利用しない連続発酵を行った。キャンディダ・トロピカリスNBRC0199株を試験管で2mLのYPD培地にて30℃で一晩振とう培養した(前々々培養)。得られた培養液を50mLのYPD培地の入った500mL容量のひだ付三角フラスコに植菌し、一晩振とう培養した(前々培養)。1.5LのYPDX培地の入った連続発酵装置(WO2007/097260の図2に示す装置より分離膜エレメントを除いたもの)に前々培養液を植菌し、培養槽の撹拌速度、通気速度、温度を比較例1と同じ条件に調整して、16時間培養を行った(前培養)。前培養完了後、直ちに連続発酵を開始し、360時間の連続発酵によりエタノールを製造した。培地の供給と微生物を含む培養液の引き抜きにはペリスタ・バイオミニポンプAC−2120型(ATTO社)を用いて、培養槽内に直接培地供給を行い、培養槽内から直接微生物を含む培養液の引き抜きを行った。微生物を含む培養液の引き抜き速度を0.05L/hrに設定し、培養槽内の培養液量を1.5Lとなるように培地供給速度を制御しつつ運転した(表3)。
(実施例1)混合糖を発酵原料にしたキャンディダ・トロピカリスの分離膜を利用した連続発酵によるエタノールの製造1
培地として表2に示す組成のYPDX培地を用いた分離膜を利用した連続発酵を行った。キャンディダ・トロピカリスNBRC0199株を試験管で2mLのYPD培地にて30℃で一晩振とう培養した(前々々培養)。得られた培養液をYPD培地50mLの入った500mL容量のひだ付三角フラスコに植菌し、一晩振とう培養した(前々培養)。前々培養液を、1.5LのYPDX培地の入った膜一体型の以下の条件を具備した連続発酵装置(WO2007/097260の図2に示す装置)に植菌し、培養槽を付属の撹拌機によって800rpmで撹拌し、培養槽の通気速度の調整、温度調整を行い、36時間培養を行った(前培養)。前培養完了後、直ちに連続発酵を開始し、エタノールの製造を行った。培地供給と培養液の濾過にはペリスタ・バイオミニポンプAC−2120型(ATTO社)を用いた。培地供給は培養槽内に直接行い、培養液の濾過は分離膜を固定したエレメントを通した濾液の引き抜きとして行った。培養液濾過速度を一定にして、培養槽内の培養液量を1.5Lとなるように培地供給速度を制御しつつ、濾過時の膜間差圧は0.1〜20.0kPaの範囲を推移させることで、370時間の連続発酵によりエタノールを製造した(表3)。
培養槽容積:2L
培養槽有効容積:1.5L
使用分離膜:ポリフッ化ビニリデン濾過膜
膜分離エレメント有効濾過面積:120cm
分離膜の純水透過係数:50×10−9/m/s/Pa
分離膜の平均細孔径:0.1μm
平均細孔径の標準偏差:0.035μm
分離膜の表面粗さ:0.06μm
温度調整:30℃
培養槽通気速度:0.01vvm圧縮空気
培養槽撹拌速度:800rpm
pH調整:なし
培養液濾過速度:0.05L/hr
滅菌:分離膜エレメントを含む培養槽、および使用培地は全て121℃、20minのオートクレーブにより高圧蒸気滅菌。
(実施例2)混合糖を発酵原料にしたキャンディダ・トロピカリスの分離膜を利用した連続発酵によるエタノールの製造2
キャンディダ・トロピカリスNBRC0199株を用いた分離膜を利用した連続発酵を行った。培養槽通気速度を0.1vvm圧縮空気とする以外は実施例1と同様の条件で行い、369時間の連続発酵によりエタノールを製造した(表3)。
(実施例3)混合糖を発酵原料にしたキャンディダ・トロピカリスの分離膜を利用した連続発酵によるエタノールの製造3
キャンディダ・トロピカリスNBRC0199株を用いた分離膜を利用した連続発酵を行った。培養槽通気速度を1.5vvm圧縮空気とする以外は実施例1と同様の条件で行い、370時間の連続発酵によりエタノールを製造した(表3)。
Figure 2013105652
(比較例4)六炭糖を発酵原料にしたピキア・スティピティスのバッチ培養によるエタノールの製造
微生物として、ピキア・スティピティスNBRC1687株を用い、比較例1と同様の条件で40時間バッチ培養を行い、エタノールを製造した(表4)。
(比較例5)混合糖を発酵原料にしたピキア・スティピティスのバッチ培養によるエタノールの製造
微生物として、ピキア・スティピティスNBRC1687株を用い、比較例2と同様の条件で40時間バッチ培養を行い、エタノールを製造した(表4)。
(比較例6)混合糖を発酵原料にしたピキア・スティピティスの連続発酵によるエタノールの製造
微生物として、ピキア・スティピティスNBRC1687株を用い、混合糖原料にて分離膜を利用しない連続発酵を行った。前培養時間を40時間とする以外は比較例3と同様の条件で行い、368時間の連続発酵によりエタノールを製造した(表4)。
(実施例4)混合糖を発酵原料にしたピキア・スティピティスの分離膜を利用した連続発酵によるエタノールの製造1
微生物として、ピキア・スティピティスNBRC1687株を用い、分離膜を利用した連続発酵を行った。前培養を48時間とし、膜間差圧を0.1〜19.8kPaとした以外は実施例1と同様の条件で行い、370時間の連続発酵によりエタノールを製造した(表4)。
(実施例5)混合糖を発酵原料にしたピキア・スティピティスの分離膜を利用した連続発酵によるエタノールの製造2
微生物として、ピキア・スティピティスNBRC1687株を用い、分離膜を利用した連続発酵を行った。前培養を40時間とし、膜間差圧を0.1〜19.8kPaとした以外は実施例2と同様の条件で行い、369時間の連続発酵によりエタノールを製造した(表4)。
(実施例6)混合糖を発酵原料にしたピキア・スティピティスの分離膜を利用した連続発酵によるエタノールの製造3
微生物として、ピキア・スティピティスNBRC1687株を用い、分離膜を利用した連続発酵を行った。前培養を36時間とし、膜間差圧を0.1〜19.8kPaとした以外は実施例3と同様の条件で行い、370時間の連続発酵によりエタノールを製造した(表4)。
Figure 2013105652
(比較例7)六炭糖を発酵原料にしたキャンディダ・ユーティリスのバッチ培養によるD−乳酸の製造
微生物として、WO2010/140602に開示された方法によって作製したキャンディダ・ユーティリスCuLpLDH株を用いた。pHを1N 水酸化カルシウムでpH6.0に調整する以外は、比較例1と同様の条件で40時間バッチ培養を行い、D−乳酸を製造した(表5)。
(比較例8)混合糖を発酵原料にしたキャンディダ・ユーティリスのバッチ培養によるD−乳酸の製造
微生物としてキャンディダ・ユーティリスCuLpLDH株を用い、pHを1N 水酸化カルシウムでpH6.0に調整する以外は、比較例2と同様の条件で40時間バッチ培養を行い、D−乳酸を製造した(表5)。
(比較例9)混合糖を発酵原料にしたキャンディダ・ユーティリスの連続発酵によるD−乳酸の製造
微生物としてキャンディダ・ユーティリスCuLpLDH株を用い、分離膜を利用しない連続発酵を行った。前培養を40時間とし、pHを1N 水酸化カルシウムでpH6.0に調整する以外は比較例3と同様の条件で行い、368時間の連続発酵によりD−乳酸を製造した(表5)。
(実施例7)混合糖を発酵原料にしたキャンディダ・ユーティリスの分離膜を利用した連続発酵によるD−乳酸の製造1
微生物としてキャンディダ・ユーティリスCuLpLDH株を用い、分離膜を利用した連続発酵を行った。前培養を50時間とし、pHを1N 水酸化カルシウムでpH6.0に調整する以外は実施例1と同様の条件で行い、370時間の連続発酵によりD−乳酸を製造した(表5)。
(実施例8)混合糖を発酵原料にしたキャンディダ・ユーティリスの分離膜を利用した連続発酵によるD−乳酸の製造2
微生物としてキャンディダ・ユーティリスCuLpLDH株を用い、分離膜を利用した連続発酵を行った。前培養を40時間とし、pHを1N 水酸化カルシウムでpH6.0に調整する以外は実施例1と同様の条件で行い、369時間の連続発酵によりD−乳酸を製造した(表5)。
(実施例9)混合糖を発酵原料にしたキャンディダ・ユーティリスの分離膜を利用した連続発酵によるD−乳酸の製造3
微生物としてキャンディダ・ユーティリスCuLpLDH株を用い、分離膜を利用した連続発酵を行った。前培養を30時間とし、pHを1N 水酸化カルシウムでpH6.0に調整する以外は実施例1と同様の条件で行い、370時間の連続発酵によりD−乳酸を製造した(表5)。
Figure 2013105652
(比較例10)混合糖を発酵原料にしたキャンディダ・トロピカリスのバッチ発酵によるエタノールの製造2
キャンディダ・トロピカリスNBRC0199株を用い、バッチ発酵を行った。発酵培地はYPDX培地を用いたが、表2に示す組成から糖濃度を変更し、グルコース1%、キシロース9%で調製した。他運転条件等は比較例2と同様に行い、42時間のバッチ発酵によりエタノールを製造した(表6)。
(比較例11)混合糖を発酵原料にしたキャンディダ・トロピカリスの連続発酵によるエタノールの製造2
キャンディダ・トロピカリスNBRC0199株を用い、分離膜を利用しない連続発酵を行った。発酵培地はYPDX培地を用いたが、表2に示す組成から糖濃度を変更し、グルコース1%、キシロース9%で調製した。他運転条件等は比較例3と同様に行い、400時間の連続発酵によりエタノールを製造した(表6)。
(実施例10)混合糖を発酵原料にしたキャンディダ・トロピカリスの分離膜を利用した連続発酵によるエタノールの製造4
キャンディダ・トロピカリスNBRC0199株を用い、分離膜を利用した連続発酵を行った。発酵培地はYPDX培地を用いたが、表2に示す組成から糖濃度を変更し、グルコース1%、キシロース9%で調製した。他運転条件等は実施例1と同様に行い、420時間の連続発酵によりエタノールを製造した(表6)。
(実施例11)混合糖を発酵原料にしたキャンディダ・トロピカリスのセラミック製分離膜を利用した連続発酵によるエタノールの製造5
キャンディダ・トロピカリスNBRC0199株を用い、セラミック製分離膜を利用した連続発酵を行った。発酵培地はYPDX培地を用いたが、表2に示す組成から糖濃度を変更し、グルコース1%、キシロース9%で調製した。キャンディダ・トロピカリスNBRC0199株を試験管で2mLのYPD培地にて30℃で一晩振とう培養した(前々々培養)。得られた培養液をYPD培地50mLの入った500mL容量のひだ付三角フラスコに植菌し、一晩振とう培養した(前々培養)。前々培養液を、1.5LのYPDX培地の入った膜分離型の連続発酵装置(WO2012/086763の図12に示す装置)に植菌し、培養槽を付属の撹拌機によって800rpmで撹拌し、培養槽の通気速度の調整、温度調整を行い、36時間培養を行った(前培養)。前培養完了後、直ちに連続発酵を開始した。濾過時の膜間差圧は500kPa以下となるよう調整しながら、400時間の連続発酵によりエタノールを製造した(表6)。
培養槽容積:2L
培養槽有効容積:1.5L
使用分離膜:Celfit精密ろ過膜 モノリス φ4−19(日本ガイシ)
膜分離エレメント長さ:500mm
分離膜の平均細孔径:0.1μm
温度調整:30℃
培養槽通気速度:0.01vvm圧縮空気
培養槽撹拌速度:800rpm
pH調整:なし。
Figure 2013105652
(比較例12)混合糖を発酵原料にしたキャンディダ・トロピカリスのバッチ培養によるエタノールの製造3
キャンディダ・トロピカリスNBRC0199株を用い、バッチ発酵を行った。発酵原料には、WO2010/067785の実施例2に開示されたナノ濾過膜による調製方法にて調製したセルロース糖化液を利用し、適宜試薬により発酵培地の組成を表7に示すとおり調製した。他運転条件等は比較例3と同様に行い、72時間のバッチ発酵によりエタノールを製造した(表8)。
Figure 2013105652
(比較例13)混合糖を発酵原料にしたキャンディダ・トロピカリスの連続発酵によるエタノールの製造3
キャンディダ・トロピカリスNBRC0199株を用い、分離膜を利用しない連続発酵を行った。発酵培地は、比較例12と同様に表7記載の培地を用いた。他運転条件等は比較例3と同様に行い、400時間の連続発酵によりエタノールを製造した(表8)。
(実施例12)混合糖を発酵原料にしたキャンディダ・トロピカリスの分離膜を利用した連続発酵によるエタノールの製造6
キャンディダ・トロピカリスNBRC0199株を用い、分離膜を利用した連続発酵を行った。発酵培地は、比較例12と同様に表7記載の培地を用いた。他運転条件等は実施例1と同様に行い、456時間の連続発酵によりエタノールを製造した(表8)。
Figure 2013105652
以上の結果から、五炭糖と六炭糖の混合糖から化学品を高収率で製造できた。
本発明によって、五炭糖および六炭糖を含む発酵原料を用いた種々の化学品の発酵生産の効率を大幅に向上させることができる。

Claims (7)

  1. 微生物の培養液を分離膜で濾過すること、未濾過液を培養液に保持または還流すること、発酵原料を培養液に追加すること、および濾過液中の生産物を回収することを含む、連続発酵による化学品の製造方法であって、前記発酵原料が五炭糖および六炭糖を含み、前記微生物がペントースレダクターゼおよびペントールデヒドロゲナーゼを用いて五炭糖を代謝する経路を有する微生物である、化学品の製造方法。
  2. 酸素移動容量係数(KLa)が5〜300h−1の条件で連続発酵を行う、請求項1記載の化学品の製造方法。
  3. 前記発酵原料中に含まれる五炭糖と六炭糖の比率が1:9〜9:1である、請求項1または2記載の化学品の製造方法。
  4. 前記発酵原料がバイオマス由来の糖液を含む、請求項1または2記載の化学品の製造方法。
  5. 五炭糖がキシロースである、請求項1〜4のいずれか記載の化学品の製造方法。
  6. ペントースレダクターゼがキシロースレダクターゼである、請求項1〜5のいずれか記載の化学品の製造方法。
  7. ペントールデヒドロゲナーゼがキシリトールデヒドロゲナーゼである、請求項1〜6のいずれか記載の化学品の製造方法。
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