JPWO2013094127A1 - 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2013094127A1
JPWO2013094127A1 JP2013500272A JP2013500272A JPWO2013094127A1 JP WO2013094127 A1 JPWO2013094127 A1 JP WO2013094127A1 JP 2013500272 A JP2013500272 A JP 2013500272A JP 2013500272 A JP2013500272 A JP 2013500272A JP WO2013094127 A1 JPWO2013094127 A1 JP WO2013094127A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molecule
polyrotaxane
cyclic
charging member
linear molecule
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013500272A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5975977B2 (ja
Inventor
松田 秀和
秀和 松田
宮川 昇
昇 宮川
聡 小出
聡 小出
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Publication of JPWO2013094127A1 publication Critical patent/JPWO2013094127A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5975977B2 publication Critical patent/JP5975977B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/02Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for laying down a uniform charge, e.g. for sensitising; Corona discharge devices
    • G03G15/0208Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for laying down a uniform charge, e.g. for sensitising; Corona discharge devices by contact, friction or induction, e.g. liquid charging apparatus
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/02Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for laying down a uniform charge, e.g. for sensitising; Corona discharge devices
    • G03G15/0208Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for laying down a uniform charge, e.g. for sensitising; Corona discharge devices by contact, friction or induction, e.g. liquid charging apparatus
    • G03G15/0216Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for laying down a uniform charge, e.g. for sensitising; Corona discharge devices by contact, friction or induction, e.g. liquid charging apparatus by bringing a charging member into contact with the member to be charged, e.g. roller, brush chargers
    • G03G15/0233Structure, details of the charging member, e.g. chemical composition, surface properties
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G83/00Macromolecular compounds not provided for in groups C08G2/00 - C08G81/00
    • C08G83/007Polyrotaxanes; Polycatenanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J2300/00Characterised by the use of unspecified polymers
    • C08J2300/20Polymers characterized by their physical structure
    • C08J2300/21Polyrotaxanes; Polycatenanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J2400/00Characterised by the use of unspecified polymers
    • C08J2400/20Polymers characterized by their physical structure
    • C08J2400/21Polyrotaxanes; Polycatenanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J3/00Processes of treating or compounding macromolecular substances
    • C08J3/24Crosslinking, e.g. vulcanising, of macromolecules
    • C08J3/246Intercrosslinking of at least two polymers

Abstract

帯電部材と感光体とのニップ形成の不安定性に起因するスジ状の濃度ムラ画像の発生を抑制し、かつ、帯電部材のCセットの発生に起因するスジ状の濃度ムラ画像の発生が長期に亘って抑制できる帯電部材を提供する。導電性の支持体と、導電性の表面層とを有する帯電部材であって、該表面層は、第1のポリロタキサンと第2のポリロタキサンとを含み、該第1のポリロタキサンは、第1の環状分子の環の内部を第1の直鎖状分子が貫通し、該第1の直鎖状分子は2つのブロック基を有し、該ブロック基は該第1の直鎖状分子の両末端に配置され、該第1の直鎖状分子から該第1の環状分子が脱離できない構造を有し、該第2のポリロタキサンは、第2の環状分子の環の内部を第2の直鎖状分子が貫通し、該第2の直鎖状分子は2つのブロック基を有し、該ブロック基は該第2の直鎖状分子の両末端に配置され、該第2の直鎖状分子から該第2の環状分子が脱離できない構造を有し、該第1のポリロタキサンと該第2のポリロタキサンは、該第1の環状分子と該第2の環状分子との間で化学結合を形成することによって結合している。

Description

本発明は、電子写真装置に使用される帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置において、電子写真感光体(以下「感光体」と呼ぶ)を所定の電位に帯電させるための部材として帯電部材がある。中でも、帯電部材が導電性ローラであるローラ帯電方式が、帯電の安定性という点で好ましいので、広く用いられている。
帯電部材は通常、ゴムやエラストマー等を含む弾性体の表面に架橋ウレタン等を含む表面層を設けた構成をとっている。このように架橋された材料を含む表面層の柔軟性を向上させることには限界がある。しかしながら、近年の電子写真装置の高速化に伴い、帯電部材と感光体との間でのニップの形成が不安定になり易い。ニップの形成が不安定化すると、帯電部材による感光体の帯電も不安定化することとなる。その結果、電子写真画像の端部に、所謂バンディングといったスジ状の濃度ムラが発生することがある。
このような課題に対して、特許文献1には、感光体との間のニップの形成を安定化させる技術として、架橋していない材料(例えば、柔軟な熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマー等)を用いて表面層の柔軟化を図った帯電ローラが開示されている。
特開平08−211698号公報
しかしながら、本発明者等が特許文献1に開示された帯電ローラを電子写真画像の形成に使用してみたところ、圧縮永久歪み(コンプレッション・セット(以下「Cセット」とも呼ぶ))が生じやすいとの知見を得た。
すなわち、接触帯電方式に用いる帯電部材は、感光体と常に接触しているため、電子写真装置が長期間、静止状態におかれたときに、帯電部材の一定箇所が感光体に圧接されたままとなる。そして、その部分に容易には回復しない変形、すなわち、Cセットが生じることがある。
Cセットの生じた帯電部材を用いて感光体の帯電を行った場合、Cセットが発生している部分が、感光体との放電領域を通過する際に、帯電部材の表面と感光体の表面との間隙で生じる放電が不安定となる。その結果、感光体に帯電ムラが生じ、電子写真画像にも、帯電部材のCセットの発生している部分に対応して、スジ状の濃度ムラが発生することがある。
そこで、本発明は、帯電部材と感光体とのニップの不安定さに起因するスジ状の濃度ムラ、及び、帯電部材のCセットに起因するスジ状の濃度ムラの発生が長期に亘って抑制される帯電部材を提供することを目的とする。
また、本発明は、スジ状の濃度ムラの発生を抑制し、高品位な電子写真画像を安定して形成し得るプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、導電性の支持体と、導電性の表面層とを有する帯電部材であって、該表面層は、第1のポリロタキサンと第2のポリロタキサンとの結合物を含み、該第1のポリロタキサンは、第1の環状分子の環の内部を第1の直鎖状分子が貫通し、該第1の直鎖状分子は2つのブロック基を有し、該ブロック基は該第1の直鎖状分子の両末端に配置され、該第1の直鎖状分子から該第1の環状分子が脱離できない構造を有し、該第2のポリロタキサンは、第2の環状分子の環の内部を第2の直鎖状分子が貫通し、該第2の直鎖状分子は2つのブロック基を有し、該ブロック基は該第2の直鎖状分子の両末端に配置され、該第2の直鎖状分子から該第2の環状分子が脱離できない構造を有し、該第1のポリロタキサンと該第2のポリロタキサンとは、該第1の環状分子と該第2の環状分子との間で化学結合を形成することによって結合している帯電部材が提供される。
本発明によれば、帯電部材と感光体とのニップの不安定さに起因するスジ状の濃度ムラ、及び、帯電部材のCセットに起因するスジ状の濃度ムラの発生が長期に亘って抑制される帯電部材が得られる。また、本発明によれば、スジ状の濃度ムラの発生を抑制し、高品位な電子写真画像を安定して形成し得るプロセスカートリッジおよび電子写真装置が得られる。
本発明に係るポリロタキサンの一例を表す概略図である。 本発明の帯電部材(ローラ形状)の一例を表す断面図である。 本発明に係る電子写真装置の一例を表す断面図である。 本発明に係るプロセスカートリッジの一例を表す断面図である。 本発明に係る帯電部材の製造に用いるクロスヘッド押出成形機の一例の説明図である。 本発明の帯電部材と電子写真感光体との当接状態を表す説明図である。
以下に、本発明をより詳細に説明する。
本発明者等は、シクロデキストリンを代表とする環状分子の環の内部を直鎖状の分子が貫通した化合物、すなわち、ポリロタキサンに着目し、この化合物の電子写真用帯電部材への適用について検討を重ねてきた。その結果、特定の構造のポリロタキサンを帯電部材の表面層に含有させることによって、上記の目的を効果的に達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明に係る表面層は、第1の環状分子の環の内部を第1の直鎖状分子が貫通し、該第1の直鎖状分子は2つのブロック基を有し、該ブロック基は該第1の直鎖状分子の両末端に配置され、該第1の直鎖状分子から該第1の環状分子が脱離できない構造を有している第1のポリロタキサンと、第2の環状分子の環の内部を第2の直鎖状分子が貫通し、該第2の直鎖状分子は2つのブロック基を有し、該ブロック基は該第2の直鎖状分子の両末端に配置され、該第2の直鎖状分子から該第2の環状分子が脱離できない構造を有している第2のポリロタキサンとが、該第1の環状分子と該第2の環状分子との間で化学結合を形成することによって結合しているポリロタキサンの結合物を含む。
図1に本発明に係るポリロタキサンの概略図を示す。
直鎖状分子2が環状分子1の環の内部を貫通した状態であるため、環状分子1は直鎖状分子2を囲んだ状態で移動可能であり、架橋点や結合点が多数存在するゴムやエラストマー等と比較して柔軟性を有する。
また、直鎖状分子2の端部にはブロック基3が存在し、環状分子が直鎖状分子から抜け出ることがなく、かつ、環状分子同士が結合されている。そのため、柔軟性を維持しつつも、緩やかな結合が存在し、外力によるCセットの発生が抑制される。
バンディングは、帯電部材の感光体への回転追従性が不安定になることで起こることが明らかになりつつある。表面層の材料として柔軟性のある上記のポリロタキサンの結合物を用いることにより、帯電部材の回転安定性が増しニップの形成が安定するため、ニップの形成の不安定性に起因するスジ状の濃度ムラの発生が抑制できると推測される。また、環状分子同士の結合によりCセットの発生を低減できるため、Cセットの発生に起因するスジ状の濃度ムラの発生も抑制することができる。
<環状分子>
環状分子は、後述する直鎖状分子を包接可能であれば、どのような環状分子であっても用いることができる。ここで、包接とは、環状分子の環の内部を直鎖状分子が貫通している状態をいう。
なお、本発明において、「環状分子」とは、環状分子を含めた種々の環状物質をいう。「環状分子」とは、実質的に環状である分子又は物質をいう。「実質的に環状である」とは、完全に閉環してはいないものをも含む意であり、分子の一端と他端とが結合しておらず重なった螺旋構造等を有するものも含む。
環状分子としては特に制限はなく、例えば、種々のシクロデキストリン類(例えば、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、ジメチルシクロデキストリン及びグルコシルシクロデキストリン、これらの誘導体又は変性体など)、クラウンエーテル類、ベンゾクラウン類、ジベンゾクラウン類、及びジシクロヘキサノクラウン類、並びにこれらの誘導体又は変性体を挙げることができる。
上述のシクロデキストリン類及びクラウンエーテル類などは、その種類により環状分子の環の大きさが異なる。したがって、用いる直鎖状分子の太さ、直鎖状分子の親水性/疎水性又はイオン性などにより、用いる環状分子を選択することができる。中でも、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリンおよびγ−シクロデキストリンからなる群より選ばれる少なくとも1つのシクロデキストリン分子であることが好ましい。
これらの物質は、比較的入手が容易であり、安価で、自然界にも存在する物質であり、直鎖状分子を包接する能力に優れ、機械的強度に優れ、かつ本発明の効果を発現するのに適した材料である。
環状分子は、その環の外側に反応基を有することが好ましい。環状分子同士を結合する際、この反応基を用いて容易に反応を行うことができるからである。反応基としては、用いる架橋剤などにも依存するが、例えば水酸基、アミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルデヒド基を挙げることができる。また、以下に述べるブロック化反応の際にブロック基と反応しない基を用いることが望ましい。
<直鎖状分子>
ポリロタキサンの一部を構成する直鎖状分子は、環状分子に包接され、共有結合を介さずに一体化することができる分子又は物質であって、直鎖状のものであれば、特に限定されない。なお、本発明において、「直鎖状分子」とは、高分子を含めた分子、及びその他上記の要件を満たす全ての物質をいう。
また、本発明において、「直鎖状分子」の「直鎖」は、実質的に「直鎖」であることを意味する。即ち、回転子である環状分子が回転可能、もしくは直鎖状分子を包接した状態で環状分子が摺動又は移動可能であれば、直鎖状分子は分岐鎖を有していてもよい。また、環状分子が直鎖状分子を包接した状態で摺動又は移動可能であれば、屈曲していても螺旋状であっても構わない。また、「直鎖」の長さは、直鎖状分子を包接した状態で環状分子が摺動又は移動可能であれば、その長さに特に制限はない。
直鎖状分子の例としては、親水性ポリマー、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸、セルロース系樹脂(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルメチルエーテル、ポリアミン、ポリエチレンイミン、カゼイン、ゼラチン、でんぷん等及び/またはこれらの共重合体など;疎水性ポリマー、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、およびその他、オレフィン系単量体との共重合樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレンやアクリロニトリル−スチレン共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレートや(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル−メチルアクリレート共重合樹脂などのアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等;及びこれらの誘導体又は変性体を挙げることができる。更に、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。中でも、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリイソプレンおよびポリブタジエンからなる群から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。
上記各物質は、比較的入手が容易であり、安価で、環状分子に包接される能力に優れ、機械的強度が高く、かつ本発明の効果を発現するのに適した材料である。
直鎖状分子は、その重量平均分子量が1,000以上、1,000,000以下、好ましくは3,000以上、500,000以下、より好ましくは5,000以上、300,000以下である。
直鎖状分子の両末端は、後述するブロック基との反応を容易にするため、反応基を有することが好ましい。反応基は、用いるブロック基に依存するが、例えば水酸基、アミノ基、カルボキシル基、チオール基などを挙げることができる。
<ブロック基>
ポリロタキサンは、環状分子からなる回転子と直鎖状分子からなる軸の2種の分子からなり、かつ、該回転子が該軸から脱離できないように該軸の両末端にブロック基が配置されている。ここで、ブロック基は低分子量の基や高分子量の基を含めた様々な基を意味する。
これらのブロック基として、嵩高い基を用い、物理的に環状分子が直鎖状分子から抜け出ないようにする方法が挙げられる。また、ブロック基としてイオン性を有する基を用い、ブロック基の持つイオン性と環状分子の持つイオン性とが反発しあうことによって、電気的に環状分子が直鎖状分子から抜け出ないようにする方法も挙げられる。
具体的には、ブロック基として、2,4−ジニトロフェニル基、3,5−ジニトロフェニル基などのジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類及びピレン類、並びにこれらの誘導体又は変性体を挙げることができる。
<化学結合>
本発明において使用するポリロタキサンは、第1のポリロタキサンの環状分子と第2のポリロタキサンの環状分子同士が化学結合している。このとき、化学結合させる2つ以上のポリロタキサン分子は同じであっても異なっていてもよい。この際、化学結合は、単なる結合であっても、種々の原子又は分子を介する結合であってもよい。
<結合剤>
環状分子同士を化学結合させるための物質としては、既知の結合剤を用いることができる。例えば、塩化シアヌル、トリメソイルクロリド、テレフタロイルクロリド、エピクロロヒドリン、ジブロモベンゼン、グルタールアルデヒド、フェニレンジイソシアネート、ジイソシアン酸トリレイン(例えば2,4-ジイソシアン酸トリレイン)、1,1’-カルボニルジイミダゾール、及びジビニルスルホンを挙げることができる。また、シランカップリング剤(例えば種々のアルコキシシラン)及びチタンカップリング剤(例えば種々のアルコキシチタン)などの各種カップリング剤を挙げることができる。
さらに、例えばホルミルスチリルピリジウムなどのスチルバゾリウム塩系の光架橋剤、並びにその他の光架橋剤、例えば光二重化による光架橋剤、具体的にはケイ皮酸、アントラセン、チミン類を挙げることができる。
結合剤は、その分子量が2,000未満、好ましくは1,000未満、より好ましくは600未満、最も好ましくは400未満である。
架橋環状分子として、上述した環状分子同士を架橋させて形成したものに加えて、2つ以上の環状分子構造を有する分子を用いることもできる。この場合、例えば2つ以上の環を有する分子と直鎖状分子とを混合し、2つ以上の環を有する分子の環に直鎖状分子を貫通させて結合ポリロタキサンを得ることもできる。この場合、環状分子に直鎖状分子を貫通させた後に、直鎖状分子の両端をブロック基でブロックすることが好ましい。
<ポリロタキサンの調製方法>
まず、環状分子及び直鎖状分子を混合して環状分子の環の内部を直鎖状分子が貫通した擬ポリロタキサンを調製する。
直鎖状分子を貫通させる環状分子の量は、環状分子と直鎖状分子との混合割合、混合時間等により制御することができる。なお、直鎖状分子に環状分子を密に包接させすぎないことが望ましい。密に包接させないことにより、直鎖状分子に対する環状分子の運動性の自由度が保持され、優れた柔軟性と復元性とを兼ね備えた表面層を得ることができる。
次いで、上記で得られた擬ポリロタキサンから環状分子が脱離しないように直鎖状分子の両末端をブロック基でブロックしてブロック化ポリロタキサンを調製する。
得られたブロック化ポリロタキサンの環状分子同士を化学結合により結合して2つ以上のブロック化ポリロタキサンを結合し、結合ポリロタキサンを得る。
また、上述の方法以外に、2つ以上の環状分子が化学結合した環状分子を用いて、次のようにして、ポリロタキサンを得ることができる。
2つ以上の環状分子が化学結合した環状分子と直鎖状分子を混合して、環状分子に直鎖状分子が貫通した擬ポリロタキサンを得る。次いで、環状分子が直鎖状分子から脱離しないように、直鎖状分子の両末端をブロック基によって封鎖する。
<環状分子としてシクロデキストリンを用いる場合>
シクロデキストリンは環状分子であり、環の内部は疎水性であり、水溶媒中において疎水性分子を環の内部に取り込む性質を利用する。したがって、一般的にシクロデキストリンを用いるロタキサンの合成は水溶媒中で、疎水性の軸分子を利用して行う。
<環状分子としてクラウンエーテルを用いる場合>
クラウンエーテルも環状分子であり、環の内部にカチオン性の分子を取り込む性質がある。したがって,クラウンエーテルはカチオン性の軸状分子とロタキサンを形成する傾向がある。これはイオン性の相互作用を利用する方法であるので、一般的に低極性の溶媒中で反応を行なう場合が多い。具体的には、環状分子としてクラウンエーテル、直鎖状分子として2級アンモニウム塩を有する分子を用いることが好ましい。
<他のポリマー>
本発明の帯電部材の表面層は、上述のポリロタキサンの他、その効果を阻害しない範囲で他のポリマーを含有していてもよい。その際、ポリロタキサンと他のポリマーとは化学的に結合して形成されていてもよいし、単に混合しただけの、所謂ポリマーブレンド状態であってもよい。
他のポリマーとしては、例えば、公知のバインダーを採用することができる。例えば、樹脂、天然ゴムやこれを加硫処理したもの、合成ゴム等を挙げることができる。
樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のような樹脂を使用することができる。中でも、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂がより好ましい。
合成ゴムとしては、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴムおよびエピクロルヒドリンゴムが使用できる。
これらの物質は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよく、また共重合体であってもよい。なお、これらの中でも、表面層に用いる他のバインダー樹脂としては、感光体やその他の部材を汚染せず離型性が高いという観点から、樹脂を用いることが好ましい。
<導電性材料>
ポリロタキサンは、導電性材料を更に添加して用いることが好ましい。導電性粒子としては電子導電性粒子、イオン導電性粒子が挙げられる。
<導電性材料以外の添加材>
本発明の帯電部材の表面層には、上記の導電性材料の他、無機化合物からなるフィラー等を添加してもよい。
<表面層の体積抵抗率>
表面層の体積抵抗率は、温度23℃、湿度50%RH環境において、1×10Ω・cm以上1×1015Ω・cm以下であることが好ましい。表面層の体積抵抗率を上記範囲内とすることにより、適度な電流量が保たれ、良好な画像を得ることができる。
<帯電部材>
本発明の帯電部材は、少なくとも導電性の支持体と、該導電性の支持体上に設けられた表面層とを有する構成をなすものである。図2は導電性の支持体4上に弾性層5を設け、更にその上に表面層6を設けたローラ形状の帯電部材(帯電ローラ)の一例を示す、ローラの長手方向に垂直な断面図である。
<導電性の支持体>
本発明の帯電部材に用いられる導電性の支持体は、導電性を有し、その上に設けられる表面層のような層を支持する機能を有するものである。材料としては、例えば、鉄、銅、ステンレス、アルミニウム、ニッケルのような金属やその合金を挙げることができる。
<弾性層>
弾性層に用いる材料としては、表面層のバインダー樹脂の成分として前記で例示した、ゴムや樹脂を用いることができる。
好ましくは、エピクロルヒドリンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、あるいはSBS(スチレン・ブタジエン・スチレン−ブロックコポリマー)、SEBS(スチレン・エチレンブチレン・スチレン−ブロックコポリマー)のような熱可塑性エラストマーが例示される。この中でも、抵抗の調整が容易であるため、極性ゴムを用いることがより好ましい。中でも、弾性層の抵抗制御および硬度制御をより行い易いことから、エピクロルヒドリンゴムおよびNBRを用いることが更により好ましい。
エピクロルヒドリンゴムは、ポリマー自体が中抵抗領域の導電性を有し、導電性粒子の添加量が少なくても良好な導電性を発揮することができる。また、位置による電気抵抗のバラツキも小さくすることができるので、高分子弾性体として好適に用いられる。エピクロルヒドリンゴムとしては、エピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体およびエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体が挙げられる。この中でも安定した中抵抗領域の導電性を示すことから、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体が特に好適に用いられる。エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体は、重合度や組成比を任意に調整することで導電性や加工性を制御できる。
弾性層は、エピクロルヒドリンゴム単独でもよいが、エピクロルヒドリンゴムを主成分として、必要に応じてその他の一般的なゴムを含有していてもよい。その他の一般的なゴムとしては、エチレン・プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、クロロプレンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムが挙げられる。また、SBS(スチレン・ブタジエン・スチレン−ブロックコポリマー)、SEBS(スチレン・エチレンブチレン・スチレン−ブロックコポリマー)の如き熱可塑性エラストマーを含有していてもよい。上記の一般的なゴムを含有する場合、その含有量は、弾性層材料100質量部に対し、1質量部以上50質量部以下であることが好ましい。
弾性層の体積抵抗率は、温度23℃、湿度50%RH環境下で測定して、10Ω・cm以上1010Ω・cm以下であることが好ましい。また、体積抵抗率を調整するため、カーボンブラック、導電性金属酸化物、アルカリ金属塩、アンモニウム塩のような導電性粒子を適宜添加することができる。弾性層材料に極性ゴムを使用する場合は、特に、アンモニウム塩を用いることが好ましい。
弾性層の形成は、予め所定の膜厚に形成されたシート形状またはチューブ形状の層を導電性の支持体に接着または被覆することによって行うことができる。また、クロスヘッドを備えた押出し機を用いて、導電性の支持体と弾性層材料とを一体的に押出して作製することもできる。
弾性層材料に導電性粒子、絶縁性粒子および充填剤のような物質を分散する方法としては、リボンブレンダー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、バンバリーミキサー、加圧ニーダーで混合するような公知の方法を用いることができる。
本発明の帯電部材は、感光体に対して、帯電部材の長手方向のニップ幅を均一にするという観点から、長手方向中央部が一番太く、長手方向両端部にいくほど細くなる形状、いわゆるクラウン形状が好ましい。クラウン量は、中央部の外径と中央部から90mm離れた位置の外径との差が、30μm以上200μm以下であることが好ましい。
<表面層の形成方法>
表面層は、結合した状態のポリロタキサンを溶剤に溶解させておき、これをディッピング等の塗工法により導電性の支持体上に設けることができる。また、ブロック化したポリロタキサン及び結合剤を混合した溶液を、ディッピング等の塗工法により導電性の支持体上に設け、溶液の乾燥とともにポリロタキサン同士を結合する方法でもよい。
<検証方法>
ポリロタキサンは、1H−NMR及びGPC等で同定することが可能である。
<電子写真装置>
本発明に係る帯電ローラを備えた電子写真装置の概略構成を図3に示す。
電子写真感光体7は、導電性基体上に感光層を有するドラム形状を有する。そして、電子写真感光体7は矢示の方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。
帯電装置は、該電子写真感光体7に対して所定の圧力で当接させられた帯電ローラ8を有する。そして、帯電ローラ8は、電子写真感光体7の回転に従って従動回転し、また、帯電用電源17から所定の直流電圧を印加することにより、電子写真感光体は所定の電位に帯電される。また、電子写真感光体7に静電潜像を形成する潜像形成装置(不図示)は、例えばレーザービームスキャナーの如き露光装置が用いられる。一様に帯電された電子写真感光体に画像情報に対応した露光光14を照射することにより、静電潜像が形成される。
現像装置16に設けられた現像ローラ9は、電子写真感光体7に近接又は接触して配設され、反転現像の場合、電子写真感光体の帯電極性と同極性に静電的処理されたトナーを用いて、静電潜像をトナー像に可視化現像する。転写ローラ11は、電子写真感光体からトナー像を転写材10(転写材は、搬送部材を有する給紙システムにより搬送される。)に転写する。クリーニング装置は、ブレード型のクリーニング部材13、回収容器を有し、転写した後、電子写真感光体上に残留する転写残トナーを機械的に掻き落とし回収する。定着装置12は、加熱されたロール等で構成され、転写されたトナー像を転写材10に定着し、機外に排出する。
<プロセスカートリッジ>
電子写真感光体、帯電装置、現像装置、クリーニング装置等を一体化し、電子写真装置に着脱可能に設計されたプロセスカートリッジ(図4)を用いることもできる。すなわち、帯電部材が被帯電体である電子写真感光体と一体化され、電子写真装置本体に着脱自在に構成されているプロセスカートリッジであり、該帯電部材が上記の帯電部材である。
また、電子写真装置は、少なくとも、プロセスカートリッジ、露光装置及び定着装置を有し、該プロセスカートリッジが上記のプロセスカートリッジである。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。ただし、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
<製造例A−1>
(直鎖状分子両末端の活性化)
ポリエチレングリコール(以下PEGと表記する;重量平均分子量10000)100gを塩化メチレン500mlに溶解し、溶液をアルゴン雰囲気下に置いた。この溶液に1,1−カルボニルジイミダゾール20gを加え、アルゴン雰囲気下、室温で24時間撹拌して反応させた。
上記により得られた反応物を、高速撹拌したジエチルエーテルに注いだ。1時間静置後、沈殿物を含む液を遠心分離にかけて沈殿物を取り出し、生成物90gを得た。
得られた生成物を塩化メチレン500mlに溶解し、この溶液をエチレンジアミン500mlに3時間かけて滴下し、滴下後1時間攪拌した。得られた反応物をロータリーエバポレーターにかけて塩化メチレンを除去し、その後、水1リットルに溶解し、透析チューブ(分画分子量:8,000)に入れ、水中で7日間透析した。
得られた透析物をロータリーエバポレーターで乾燥し、さらにこの乾燥物を塩化メチレン500mlに溶解し、1リットルのジエチルエーテルに加えて再沈殿させた。沈殿物を含む液から、遠心分離により沈殿物を取り出し、温度40℃で2時間真空乾燥して、PEGの両末端にアミノ基を導入した生成物(以下DAT−PEGと略記する)を68g得た。なお、この生成物の代わりに市販入手可能なポリエチレングリコールビスアミンを用いることもできる。
(擬ポリロタキサンの調製)
上記により得られたDAT−PEG(重量平均分子量:約10000)20g、α−シクロデキストリン80gを温度80℃の純水に溶解した後、温度5℃で24時間冷蔵し、ポリロタキサンを調製した。その後、温度40℃で24時間真空乾燥した。
(ブロック化ポリロタキサンの調製)
N,N−ジメチルホルムアミド(以下「DMF」と略記する。)500mlと2,4−ジニトロフルオロベンゼン125mlとを混合した溶液を、上記により得られた擬ポリロタキサンに滴下し、アルゴン雰囲気下、室温で反応させた。24時間後、混合物にジメチルスルホキシド(以下「DMSO」と略記する。)2リットルを加えて、透明溶液とした。水5リットルを激しく撹拌させたものに、得られた溶液を滴下し、薄黄色の沈殿物を得た。
この沈殿物をDMSO3リットルに再び溶解し、この溶解物を、激しく撹拌した0.1%塩化ナトリウム水溶液10リットルに滴下し、再び沈殿させた。この沈殿物を、水とメタノールにより洗浄し、洗浄後に遠心分離を行い、得られた物質を温度50℃で24時間真空乾燥して直鎖状分子の末端がブロック化されたブロック化ポリロタキサンA−1を得た。
<製造例A−2〜製造例A−7>
出発物質としての直鎖状分子を表1に記載したように変更したこと以外は製造例A−1と同様の方法でブロック化ポリロタキサンA−2〜A−7を得た。
<製造例A−8>
(直鎖状分子両末端の活性化)
PEG(重量平均分子量:5万)10g,TEMPO(2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラジカル)50mg,及び臭化ナトリウム0.25gを水110mlに溶解した。
得られた溶液に市販の次亜塩素酸ナトリウム水溶液(有効塩素濃度:約5%)2.5mlを添加し,室温で攪拌しながら反応させた。
反応が進行すると添加直後から系のpHは急激に減少したが、pHを10〜11に保つように1N NaOHを添加して調整した。pHの低下は3分以内に見られなくなったが、さらに10分間攪拌し、過剰量のエタノールを添加して反応を終了させた。
塩化メチレン50mlでの抽出を3回繰り返して無機塩以外の成分を抽出した後,エバポレータで塩化メチレンを留去した。
これを温エタノール250mlに溶解させた後,温度−4℃の冷凍庫に一晩おいてPEG−カルボン酸、即ちPEGの両末端をカルボン酸(−COOH)に置換したものを析出させ、析出させたPEG−カルボン酸を遠心分離で回収した。
この温エタノール溶解−析出−遠心分離のサイクルを数回繰り返し、最後に真空乾燥で乾燥させてPEG−カルボン酸を得た。収率95%以上、カルボキシル化率95%以上であった。
(擬ポリロタキサンの調製)
上記方法で得られたPEG−カルボン酸6g及びβ−シクロデキストリン24gを、それぞれ別々に用意した温度70℃の温水100mlに溶解させた後、両溶液を混合し、その後,冷蔵庫(温度:4℃)中で3日間静置した。クリーム状に析出した擬ポリロタキサンを凍結乾燥し、回収した。
(ブロック化ポリロタキサンの調製)
上記で得られた擬ポリロタキサンに、アダマンタンアミン0.26g、BOP試薬(ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム・ヘキサフルオロフォスフェート)0.60g及びジイソプロピルエチルアミン0.28mlを脱水DMF120mlに溶解した溶液を加え、よく振り混ぜた後,冷蔵庫中で一晩静置した。
その後、メタノール120mlを加え、攪拌、遠心分離後、上澄みの除去を行った。次いで、DMF/メタノール=1:1の混合溶液200mlを加え,同様の操作を2回行った。
更にメタノール200mlを用いて同様の操作を2回行い、得られた沈殿を真空乾燥した後、DMSO140mlに溶解した。
この溶液を純水1400ml中に滴下してポリロタキサンを析出させた。析出したポリロタキサンを遠心分離で回収し、真空乾燥した。
さらに同様の再沈殿操作を行い、ポリロタキサンA−8 16gを得た。
<製造例A−9〜製造例A−11>
出発物質としての直鎖状分子を表1に記載したように変更したこと以外は製造例A−8と同様の方法でブロック化ポリロタキサンA−9〜A−11を得た。
<製造例A−12>
環状分子としてα−シクロデキストリンのかわりに、γ−シクロデキストリンを用いたこと以外は、製造例A−1と同様にして、ブロック化ポリロタキサンA−12を得た。
<製造例A−13〜製造例A−15>
出発物質としての直鎖状分子を表1に記載したように変更したこと以外は製造例A−12と同様の方法でブロック化ポリロタキサンA−13〜A−15を得た。
<製造例A−16>(合成1)2官能性クラウンエーテルの合成
アルゴン雰囲気下、ジベンゾ−24−クラウン−8 10.8g(24.1mmol)、ヘキサメチレンテトラミン14.0g(99.1mmol)をトリフルオロ酢酸50mlに溶解し、得られた溶液を温度80℃で一晩撹絆した。この溶液に水30mlを加え室温で2時間撹拌した後、クロロホルムを加えて油層を分離し、油層のクロロホルムを減圧留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:最初にクロロホルムを使用し、次いで2%メタノール−クロロホルム混合液を使用)により精製し、白色固体としてジホルミル体10.5g(20.8mmol,86%)を得た。
上記のジホルミル体10.5g(20.8mmol)をTHF120mlに溶解した後、氷浴下、水素化アルミニウムリチウム3.95g(83.2mmol)を少しずつ加えて懸濁させ、一晩還流した。飽和硫酸ナトリウム水溶液で過剰な水素化アルミニウムリチウムを分解し、析出した固体を吸引ろ過し、更にTHFで洗浄し、ろ液からTHFを減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:最初にクロロホルムを使用し、次いで3%メタノール−クロロホルム混合液を使用)により精製し、白色固体としてジオール8.90g(17.5mmol;84%)を得た。
上記のジオール0.254g(0.500mmol)にDMF2.5mlを加えて溶解し、得られた溶液に塩化チオニル0.30ml(4.10mmol)を加えた。室温で30分撹拌後、水を加えて吸引ろ過し、塩化物を0.214g(0.392mmol;78%)得た。
DMF4.0mlに上記の塩化物0.214g(0.392mmol)、続いてチオ酢酸カリウム0.359g(2.83mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。水を加えた後、クロロホルムにより抽出し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液/クロロホルム)により精製し、薄茶色固体としてチオエステル基含有二官能性クラウンエーテル0.185g(0.294mmol;75%)を得た。
(合成2) トルエン51.0g(0.550mol)にtert−ブチルクロライド103g(1.10mol)を加え、無水塩化アルミニウム3.04g(0.0230mol)を6時間かけて少しずつ加えた後、室温で24時間撹拌した。これを、冷希硫酸水溶液に加えて、油層を水で洗浄後、飽和炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥したのち、溶媒(トルエン)を減圧留去した。残渣を減圧蒸留により精製し、無色オイルとして45.3g(0.222mol)の3,5−ジ−tert−ブチルトルエンを得た。
3,5−ジ−tert−ブチルトルエン21.8g(107mmol)、ピリジン86ml(1.07mol)に5M KOH水溶液40mlを加えたのち、氷浴下で過マンガン酸カリウム37.1g(235mmo1)を少しずつ加え、一晩還流した。2M硫酸300mlを加え、吸引ろ過し、残渣を水、続いて酢酸エチルで洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をn−ヘキサンで再結晶し、白色固体として3,5−ジ−tert−安息香酸9.83g(41.9mmol;16%)を得た。
3,5−ジ−tert−ブチル安息香酸14.41g(18.8mmol)を塩化チオニル10.0ml(137mmol)に加え、温度50℃で一晩撹拌後、過剰の塩化チオニルを減圧留去した。更にベンゼンを加えて共沸させ、残っている塩化チオニルを除去した。このようにして合成された酸クロリドをTHF20mlに溶解させて得た溶液を、3−アミノ−1−プロパノール4.32g(56.4mmol)をTHF20mlに加えて得た溶液に、氷浴下で少しずつ滴下した。滴下後、室温で2時間撹拌した後、水50ml、3MHCl 100mlを加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムにより乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣を減圧乾燥し、白色固体としてアミド5.17g(17.7mmol;94%)を得た。
上記のアミド5.17g(17.7mmol)にTHF50mlを加えて溶解させた後、氷浴下で水素化リチウムアルミニウム2.50g(52.8mmol)を加え、一晩還流した。還流後、飽和硫酸ナトリウム水溶液を加え、過剰な水素化リチウムアルミニウムを分解した。これを吸引ろ過し、固体を酢酸エチルにより洗浄し、ろ液から溶媒を減圧留去した。
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:最初にクロロホルムを使用し、次いで、3%メタノール−クロロホルム混合液を使用)により精製を行い、無色オイルとして4.78g(17.3mmol)のアミン化合物を得た。これにメタノール40mLを加えて溶解させ、氷浴下で10% HPF40mLlを撹拌しながら少しずつ加え、析出した白色固体を吸引ろ過した。更に、白色固体に水100mlを加えてろ過し、合わせたろ液を冷却して白色固体を析出させ、吸引ろ過した。この操作を3回繰り返した後、白色固体をアセトニトリルで洗浄・ろ過し、ろ液を無水硫酸マグネシウムにより乾燥させた。ろ液の溶媒を減圧留去し、減圧乾燥後白色固体として下記式(1)の化合物7.15g(16.9mmol;95%)を得た。この化合物をロタキサンの製造に用いた。
Figure 2013094127
(合成3)
末端フェニレンジイソシアナート化ポリテトラヒドロフランの合成:
無水ポリテトラヒドロフラン0.624g(0.624mmol)にクロロホルム4mlを加えた。この溶液をアルゴン雰囲気下で、m−フェニレンジイソシアナート1.00g(6.24mmol)をクロロホルム10mlに加えることにより得た溶液にゆっくり滴下した。その後、ジラウリン酸−ジ−n−ブチルスズ18.9mg(30.0μmol)を加え、室温で1日撹拌し、蒸留により精製し、白色固体として末端フェニレンジイソシアナート化ポリテトラヒドロフランを得た。
(合成4)ポリロタキサンの製造:
上記合成1で得た二官能性クラウンエーテル430mg(0.684mmol)および上記合成2で得られた化合物276mg(0.653mmol)にクロロホルム1.5mlを加えて溶解させた。その後、上記合成3で得た末端フェニレンジイソシアナート化ポリテトラヒドロフラン386mg(0.311mmol)をクロロホルム0.50mlに溶かして加えた。その後、ジラウリン酸−ジ−n−ブチルスズ42mg(60μmol)を加え、室温で1日撹拌した。分取GPCの高分子量体のフラクションを分取し、薄茶色固体としてポリロタキサン838mg(導入率:80%)を得た。
上記のポリロタキサン820mg(0.286mmol)にDMFを2.00ml加えて溶解させ、トリエチルアミンを0.29ml(2.10mmol)加えた。その後、無水酢酸を0.180ml(1.80mmol)加え、12時間撹拌した。その後、2モルの塩酸を30ml加え、クロロホルムで抽出し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。その後、溶媒を減圧留去し、分取GPCにより精製し、白色固体として下記のN-アセチル化ポリロタキサンを681mg得た。
次いで、アルゴン雰囲気下で、脱気したメタノール30mlを、アセチルクロリド0.509ml(4.50mmol)に加え、溶解した。アルゴン雰囲気下、このメタノール溶液20mlを上記のN−アセチル化ポリロタキサン404gmに加えて、8時間還流した。溶媒を減圧留去した後、減圧乾燥させ、黄色固体としてブロック化ポリロタキサンA−16 403mgを得た。このポリロタキサンは4個のチオール基を有していた。
Figure 2013094127
<製造例B−1> 導電性粒子の作製
シリカ粒子(平均粒子径:15nm;体積抵抗率:1.8×1012Ω・cm)7.0kgに、メチルハイドロジェンポリシロキサン140gを、エッジランナーを稼動させながら添加し、588N/cm(60kg/cm)の線荷重で30分間混合攪拌を行った。この時の攪拌速度は22rpmであった。その中に、カーボンブラック「#52」(商品名;三菱化学社製)7.0kgを、エッジランナーを稼動させながら10分間かけて添加し、更に588N/cm(60kg/cm)の線荷重で60分間混合攪拌を行った。このようにして、メチルハイドロジェンポリシロキサンを被覆したシリカ粒子の表面にカーボンブラックを付着させた後、乾燥機を用いて温度80℃で60分間乾燥を行い、複合導電性粒子を作製した。この時の攪拌速度は22rpmであった。なお、得られた複合導電性粒子は、平均粒径が15nmであり、体積抵抗率は1.1×10Ω・cmであった。
<製造例C−1> 弾性ローラの作製
直径6mm、長さ252.5mmのステンレス製棒に、熱硬化性接着剤(「メタロックU−20」商品名;株式会社東洋化学研究所製)を塗布し、乾燥したものを導電性の支持体として使用した。表2に記載の材料を混合し、温度50℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練して、原料コンパウンドを調製した。
Figure 2013094127
これに、加硫剤として硫黄0.8質量部、加硫促進剤としてジベンゾチアジルスルフィド(DM)1質量部及びテトラメチルチウラムモノスルフィド(TS)0.5質量部を添加し、温度20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練した。このようにして弾性層用コンパウンドを得た。
続いて、図5に示すクロスヘッドを具備する押出成形装置を用いて、導電性の支持体を中心軸として、同軸上に円筒状に原料ゴム組成物(弾性層用コンパウンド)を被覆して、原料ゴム組成物層の外径が直径(φ)9mmである帯電部材予備成形体19を得た。
クロスヘッド21は、一般に電線や針金の被覆に用いられている装置であり、押出機20のシリンダのゴム排出部に取り付けて使用されるものである。
次いで、電気オーブン中、温度160℃で1時間、帯電部材予備成形体19について加硫及び接着剤の硬化を行った。ゴムの両端部を突っ切り、ゴム長さを228mmとした後、ローラ中央部の外径が直径(φ)8.5mmのローラ形状になるように表面の研磨加工を行って、導電性の支持体上に弾性層を形成して、弾性ローラを得た。なお、このローラのクラウン量(中央部と中央部から90mm離れた位置の外径の差)は120μmであった。
実施例1
<帯電ローラ1の作製>
表3に記載の配合で、混合溶液を作製した。
Figure 2013094127
内容積450mLのガラス瓶に上記混合溶液191.55gを、メディアとしての体積平均粒径0.8mmのガラスビーズ200gと共に入れ、ペイントシェーカー分散機を用いて12時間分散した。その後、上記混合溶液から、ガラスビーズを除去した。
上記操作により得られた導電性粒子が分散されたブロック化ポリロタキサン溶液に、結合剤として塩化シアヌルを1N水酸化ナトリウム水溶液に溶解した溶液を混合した。このようにして、表面層用塗布溶液を調製した。
上記表面層用塗布溶液を用いて、製造例C−1にて作製した弾性ローラに1回ディッピング塗布した。常温にて乾燥するとともに、ブロック化ポリロタキサンの結合反応を行い、弾性ローラ上に結合ポリロタキサンからなる表面層を形成した帯電ローラを得た。
ここで、ディッピング塗布は、浸漬時間9秒、ディッピング塗布引き上げ速度は、初期速度20mm/s、最終速度2mm/s、その間は時間に対して直線的に速度を減少させて行った。結合ポリロタキサンは、1H−NMR及びGPCで同定し、所望のポリロタキサンが得られていることを確認した。
別途、上記の表面層用塗布溶液をフッ素樹脂製のシート上に塗布して塗膜を形成し、上記と同様にして常温において乾燥するとともに、ブロック化ポリロタキサンの結合反応を行って、フッ素樹脂製のシート上に結合ポリロタキサンからなる薄層を形成した。
得られた薄層をフッ素樹脂製のシートごと一軸方向に延伸しながら小角中性子散乱パターンを観察したところ、ノーマルバタフライパターンが観察された。また、延伸に伴い散乱強度の減少がみられた。
通常の架橋されたゴム等のシートを上記と同様に測定した場合では、固定した架橋点が不均一に分布しているため、アブノーマルバタフライパターンが観察される。また、延伸に伴って、不均一性が増大するため、散乱強度が増加する傾向にあるのが一般的である。
そして、上記ノーマルバタフライパターンの発現および散乱強度の減少は、本実施例に係る結合ポリロタキサンが、図1に示すように、架橋点が自由に動き、緩やかな結合が存在するために、薄層内部の不均一な構造・ひずみを緩和するような配置を自己組織的に取っている結果であると考えられる。
<帯電ローラ1の評価>
(バンディングに起因するスジ状画像評価)
図3に示す構成を有する電子写真装置として、ヒューレット・パッカード社製カラーレーザージェットプリンター(商品名:HP Color LaserJet 4700dn)を記録メディアの出力スピード200mm/sec(A4縦出力)に改造して用いた。画像の解像度は、600dpi、1次帯電の出力は直流電圧−1100Vである。
図4に示す構成を有するプロセスカートリッジとして、上記プリンター用のプロセスカートリッジを用いた(ブラック用)。
上記プロセスカートリッジから付属の帯電ローラを取り外し、帯電ローラ8をセットした。帯電ローラ8は、感光体23に対し、一端で4.9N、両端で合計9.8Nのバネによる押し圧力で当接させた(図6)。
このプロセスカートリッジを温度15℃、湿度10%RHの環境下に12時間以上静置し、同じく温度15℃、湿度10%RHの環境下に12時間以上静置された状態の前記電子写真装置に装着し、同様の環境にて画像を出力した。評価画像としてハーフトーン画像(感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描く画像)を出力した。出力した画像についてバンディングに起因するスジの有無および程度を目視にて観察し、表4に記載の基準で評価した。
Figure 2013094127
(Cセットに起因するスジ状画像評価)
上記のように画像評価を行ったプロセスカートリッジとは別のプロセスカートリッジに、帯電ローラ8をセットし、このプロセスカートリッジを温度40℃、湿度95%RHの環境に1ヶ月間静置した。次に、プロセスカートリッジを温度23℃、湿度50%RHの環境で6時間静置した後に、前記電子写真装置に装着し、同様の環境にて画像を出力した。評価画像としてハーフトーン画像(感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描く画像)を出力した。出力した画像についてCセットに起因するスジ状画像の有無および程度を目視にて観察し、表5に記載の基準で評価した。
Figure 2013094127
(Cセット量の測定)
画像出力後、プロセスカートリッジから帯電ローラ8を取り外し、感光体との当接部、及び非当接部における帯電ローラの半径をそれぞれ測定した。測定には、東京光電子工業(株)の全自動ローラ測定装置を用いた。
帯電ローラ長手方向中央部、及び、その中央部から左右へそれぞれ90mm位置の3箇所について、帯電ローラ1を1°ずつ回転させ、当接部、非当接部に対応する位置の測定を行った。次に非当接部の半径の最大値と当接部の半径の最小値の差を算出した。3箇所の中で最も半径の差が大きい値をCセット量とした。
実施例2〜実施例20
<帯電ローラ2〜帯電ローラ20の作製・評価>
ブロック化ポリロタキサン、結合剤を表6に記載したように変更したこと以外は実施例1と同様の方法で帯電ローラ2〜帯電ローラ20を得た。これらの帯電ローラについて、実施例1に記載の帯電ローラ1の評価方法と同様にして評価した。
Figure 2013094127
TDI:トリレンジイソシアネート
比較例1
<帯電ローラ21の作製・評価>
結合剤を用いないこと以外は実施例1と同様にして帯電ローラ21を得た。この帯電ローラについて、実施例1に記載の帯電ローラ1の評価方法と同様にして評価した。
比較例2
<帯電ローラ22の作製・評価>
製造例A−1で作製した擬ロタキサンと同様にして、擬ロタキサンを調製した。これを擬ロタキサン17とする。ブロック化ポリロタキサンA−1に代えて擬ロタキサン17を使用し、かつ、結合剤を用いないこと以外は帯電ローラ1と同様にして、帯電ローラ22を得た。この帯電ローラについて、実施例1に記載の帯電ローラ1の評価方法と同様にして評価した。
比較例3
<帯電ローラ23の作製・評価>
ブロック化ポリロタキサンA−1に代え、表7に記載の混合物を使用したこと以外は実施例1と同様にして帯電ローラ23を得た。この帯電ローラについて、実施例1に記載の帯電ローラ1の評価方法と同様にして評価した。
Figure 2013094127
上記実施例1〜実施例20および比較例1〜比較例3の評価結果を表8に示す。
Figure 2013094127
この出願は2011年12月19日に出願された日本国特許出願番号2011−277619からの優先権を主張するものであり、その内容を引用してこの出願の一部とするものである。
1 環状分子
2 直鎖状分子
3 ブロック基
4 導電性の支持体
5 弾性層
6 表面層
7 電子写真感光体
8 帯電ローラ
9 現像ローラ
10 転写材
11 転写ローラ
12 定着装置
13 クリーニング部材
14 露光光
15 弾性規制ブレード
16 現像装置
17 電源
18 トナーシール
19 帯電部材予備成形体
20 押出機
21 クロスヘッド
22 導電性の支持体送りロール
23 電子写真感光体

Claims (5)

  1. 導電性の支持体と、導電性の表面層とを有する帯電部材であって、
    該表面層は、第1のポリロタキサンと第2のポリロタキサンとの結合物を含み、
    該第1のポリロタキサンは、
    第1の環状分子の環の内部を第1の直鎖状分子が貫通し、
    該第1の直鎖状分子は2つのブロック基を有し、該ブロック基は該第1の直鎖状分子の両末端に配置され、該第1の直鎖状分子から該第1の環状分子が脱離できない構造を有し、
    該第2のポリロタキサンは、
    第2の環状分子の環の内部を第2の直鎖状分子が貫通し、
    該第2の直鎖状分子は2つのブロック基を有し、該ブロック基は該第2の直鎖状分子の両末端に配置され、該第2の直鎖状分子から該第2の環状分子が脱離できない構造を有し、
    該第1のポリロタキサンと該第2のポリロタキサンとは、該第1の環状分子と該第2の環状分子との間で化学結合を形成することによって結合していることを特徴とする帯電部材。
  2. 前記環状分子が、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリンおよびγ−シクロデキストリンからなる群より選ばれる少なくとも1つのシクロデキストリン分子である請求項1に記載の帯電部材。
  3. 前記直鎖状分子が、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリイソプレンおよびポリブタジエンからなる群より選ばれる少なくとも1つである請求項1または2に記載の帯電部材。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の帯電部材と、該帯電部材によって帯電可能に配置された電子写真感光体とを備え、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の帯電部材と、該帯電部材によって帯電可能に配置された電子写真感光体と、露光装置と、定着装置とを有することを特徴とする電子写真装置。
JP2013500272A 2011-12-19 2012-11-28 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Expired - Fee Related JP5975977B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011277619 2011-12-19
JP2011277619 2011-12-19
PCT/JP2012/007641 WO2013094127A1 (ja) 2011-12-19 2012-11-28 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2013094127A1 true JPWO2013094127A1 (ja) 2015-04-27
JP5975977B2 JP5975977B2 (ja) 2016-08-23

Family

ID=48668046

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013500272A Expired - Fee Related JP5975977B2 (ja) 2011-12-19 2012-11-28 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20130251403A1 (ja)
JP (1) JP5975977B2 (ja)
CN (1) CN103998993A (ja)
WO (1) WO2013094127A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5986472B2 (ja) * 2012-09-26 2016-09-06 住友理工株式会社 電子写真用部材
JP2014118481A (ja) * 2012-12-17 2014-06-30 Tokai Rubber Ind Ltd 導電材料およびそれを用いたトランスデューサ
US9599914B2 (en) 2015-04-03 2017-03-21 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic member having bow-shaped resin particles defining concavity and protrusion at surface thereof
CN107430367B (zh) 2015-04-03 2020-02-21 佳能株式会社 充电构件、处理盒和电子照相设备
JP6685835B2 (ja) * 2015-06-18 2020-04-22 キヤノン株式会社 電子写真用部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2021021751A (ja) 2019-07-24 2021-02-18 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー.Hewlett‐Packard Development Company, L.P. ポリロタキサンを用いた帯電ローラ
JP7336351B2 (ja) 2019-10-18 2023-08-31 キヤノン株式会社 電子写真装置、プロセスカートリッジ、及びカートリッジセット
JP7419825B2 (ja) 2020-01-14 2024-01-23 株式会社リコー クリーニングブレード、画像形成装置、プロセスカートリッジおよびシート搬送ローラ

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04172377A (ja) * 1990-11-06 1992-06-19 Canon Inc 帯電用部材
JPH09324117A (ja) * 1996-06-05 1997-12-16 Kinugawa Rubber Ind Co Ltd 導電性ポリウレタン組成物および導電性ロール
JP2011008098A (ja) * 2009-06-26 2011-01-13 Fuji Xerox Co Ltd 帯電部材、帯電装置、プロセスカートリッジ、画素形成装置
JP2011248288A (ja) * 2010-05-31 2011-12-08 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体、それを用いた画像形成装置、プロセスカートリッジおよび画像形成方法
JP2012181244A (ja) * 2011-02-28 2012-09-20 Sharp Corp 電子写真感光体およびそれを用いた画像形成装置
JP2013029632A (ja) * 2011-07-28 2013-02-07 Ricoh Co Ltd 画像形成装置用ベルト及びそれを用いた画像形成装置

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6558781B1 (en) * 1999-07-12 2003-05-06 Canon Kabushiki Kaisha Conductive roller, process cartridge and image forming apparatus
CA2407290C (en) * 2000-04-28 2011-01-18 Center For Advanced Science And Technology Incubation, Ltd. Compound comprising crosslinked polyrotaxane
US6782226B2 (en) * 2002-02-19 2004-08-24 Minolta Co., Ltd. Developing device
US7622527B2 (en) * 2004-03-31 2009-11-24 The University Of Tokyo Polymeric material having polyrotaxane and process for producing the same
JP5311530B2 (ja) * 2006-02-23 2013-10-09 リンテック株式会社 粘着シート
JP4749925B2 (ja) * 2006-04-21 2011-08-17 株式会社リコー 画像形成装置、画像形成方法、及びプロセスカートリッジ
JP4911474B2 (ja) * 2008-02-26 2012-04-04 富士フイルム株式会社 ハードコートフィルム、偏光板、および画像表示装置
CN102046662B (zh) * 2008-05-30 2013-08-28 高级软质材料株式会社 聚轮烷、水系聚轮烷分散组合物、聚轮烷与聚合物的交联体以及它们的制造方法
EP2295490B1 (en) * 2008-09-01 2018-03-07 Advanced Softmaterials Inc. Solvent-free crosslinked polyrotaxane material and process for production of same
KR101216263B1 (ko) * 2008-10-31 2012-12-28 캐논 가부시끼가이샤 대전 롤러, 프로세스 카트리지 및 전자 사진 장치

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04172377A (ja) * 1990-11-06 1992-06-19 Canon Inc 帯電用部材
JPH09324117A (ja) * 1996-06-05 1997-12-16 Kinugawa Rubber Ind Co Ltd 導電性ポリウレタン組成物および導電性ロール
JP2011008098A (ja) * 2009-06-26 2011-01-13 Fuji Xerox Co Ltd 帯電部材、帯電装置、プロセスカートリッジ、画素形成装置
JP2011248288A (ja) * 2010-05-31 2011-12-08 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体、それを用いた画像形成装置、プロセスカートリッジおよび画像形成方法
JP2012181244A (ja) * 2011-02-28 2012-09-20 Sharp Corp 電子写真感光体およびそれを用いた画像形成装置
JP2013029632A (ja) * 2011-07-28 2013-02-07 Ricoh Co Ltd 画像形成装置用ベルト及びそれを用いた画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2013094127A1 (ja) 2013-06-27
CN103998993A (zh) 2014-08-20
JP5975977B2 (ja) 2016-08-23
US20130251403A1 (en) 2013-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5975977B2 (ja) 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP5975978B2 (ja) 帯電部材、電子写真プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP5875416B2 (ja) 電子写真用導電性部材
KR101496589B1 (ko) 도전 부재, 프로세스 카트리지 및 전자 사진 화상 형성 장치
JP5843625B2 (ja) 導電性ゴム弾性体、帯電部材および電子写真装置
KR101454130B1 (ko) 도전성 부재, 프로세스 카트리지 및 전자 사진 장치
WO2012049814A1 (ja) 帯電部材
CN102667635B (zh) 充电构件、处理盒和电子照相设备
KR20130056280A (ko) 전자 사진용 도전성 부재, 프로세스 카트리지 및 전자 사진 장치
CN103154827A (zh) 充电构件、处理盒和电子照相设备
WO2012011245A1 (ja) 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
WO2014103285A1 (ja) 帯電部材、プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置
JP6685835B2 (ja) 電子写真用部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2002339949A (ja) 複合半導電性シリコーンゴムロール
US11415913B2 (en) Electrophotographic member and electrophotographic image forming apparatus
JP2001305891A (ja) シームレスベルト、画像形成装置用ベルト及び画像形成装置
JP2011112920A (ja) 帯電部材、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JPH10154416A (ja) 中抵抗エラストマー組成物
JP2012103367A (ja) 帯電部材、プロセスカートリッジおよび電子写真装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160621

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160719

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5975977

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees