JPWO2013073672A1 - 細胞の立体構造体作製用の支持体を作製するための装置 - Google Patents

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Abstract

本発明の細胞固定用支持体作製装置は、土台上に針状体が配列された支持体を簡便に作製することができる。作製装置2は土台10、ホルダ4、挿入ガイド6および位置合わせ機構を備える。土台10はホルダ4に保持される。土台10には複数の開口15が形成され、この開口15に針状体20が挿入されて固定される。ホルダ4の隣には挿入ガイド6が設けられ、挿入ガイド6は複数の針状体20をほぼ平行に並べて載置するためのスロット12を備える。挿入ガイド6には針状体20が載置されるスロット12が開口15の配置に対応するように複数形成され、位置合わせ機構は、開口15に供給口12aが隣接するように挿入ガイド6を移動させる。開口15に供給口12aが隣接するように配置された後、針状体20が開口15内に導入され、土台10に針状体20が植設されて支持体が形成される。

Description

本発明は、細胞の立体構造体を製造する際に足場として用いられる支持体を作製するための装置に関するものである。
近年、再生医療の研究が発展しつつある。例えば損壊した細胞の代わりに、人工的に培養された細胞を患部に用いて患部を再生治療する。この目的のための細胞の培養方法としては、例えばシャーレやペトリ皿上で細胞を培養する2次元培養が従来からよく知られており、2次元培養で形成された細胞は特定の処理を行ってシャーレやペトリ皿から剥離され患部に用いられる。例えば特許文献1では、関節における軟骨の損傷を治療するために用いられる軟骨様組織の改良された生成方法が記載されている。
また、さらに治療効果を高めるため、再生医療用の細胞を立体的に構築する技術が研究され、着々と開発が進められている。例えば、細胞を立体的な構造体に構築する1つの手段として、培養時の足場となる支持体を用いた構築方法が既に考案されており、特許文献2および3では足場である支持体について記載されている。
ところで、細胞の立体構造体を作製する際に使用される支持体としては、例えば特許文献4に示されているように、複数の針状体が土台(基板)に植設された支持体が考案されているが、土台に植設する針状体の本数が増えれば増えるほど、支持体の作製に手間と時間を要していた。
特表2007−502127号公報 特開2004−216119号公報 特表2006−513013号公報 国際公開第2008/123614号
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、土台上に針状体が配列された支持体を簡便に作製することを目的とするものである。
本発明は、以下の通りである。
(1) 針状体を植設するための開口が配列された土台と、
前記土台を保持するホルダと、
前記開口に対応して針状体を載置する複数のスロットを備え、前記スロットの一端に、前記針状体を前記土台へ供給するための供給口を形成した挿入ガイドと、
を有することを特徴とする細胞固定用支持体作製装置。
(2) 前記供給口を、前記ホルダに保持された土台上の開口に合わせるように、前記挿入ガイドを移動させる位置合わせ機構をさらに有する、(1)に記載の装置。
(3) 前記土台の開口はマトリクス状に配列されたものである、(1)に記載の装置。
(4) 前記位置合わせ機構が、前記挿入ガイドの位置を調節して前記スロットの供給口を前記土台の開口に合わせることを特徴とする(1)に記載の装置。
(5) (1)〜(4)のいずれか1項に記載の装置の挿入ガイドに針状体をセットする工程と
前記針状体を前記作製装置の土台上に植設する工程と、を有することを特徴とする細胞固定用支持体の作製方法。
本発明の作製装置によれば、土台上に形成し配列された開口に針状体を導入して土台上に複数の針状体が植設された支持体を簡便に作製することができる。
本発明の作製装置の概観を示した外観斜視図である。 複数の土台が重ねられてセットされた本発明の作製装置の概観斜視図である。 本発明の作製装置の態様を示す外観斜視図である。 複数の土台が重ねられてセットされた本発明の作製装置の概観斜視図である。 マトリクス状に配置された開口の下側の行から上側の行へ、順次針状体を先端から開口に挿入して支持体を作製する説明図である。 マトリクス状に配置された開口の上側の行から下側の行に順次針状体を後端から開口に挿入して支持体を作製する説明図である。 クリック機構を備えた挿入ガイドとその周辺構造を説明する部分断面図である。 複数の針状体を一括的に開口に挿入可能な押し込み部材を説明する斜視図である。 支持体を作製する手順を示したフローチャートである。 作製装置によって製造された支持体の斜視図である。 作製された支持体上にスフェロイドを積層して立体構造体を形成する様子を説明した説明図である。 立体構造体をシートごと支持体から引き上げて立体構造体を取得する様子を説明した説明図である。
[概要]
従来、細胞を立体的に配置して細胞の立体構造体を作製する場合、足場となる支持体を用いるが、この支持体を作製するには手間と時間を要していた。
特に、針状体が設置された土台(基板)を支持体として使用し、この針状体にスフェロイドなどの細胞塊を刺し通して細胞の立体構造体を作製する場合では、より大きな立体構造体を取得するために土台に複数の針状体を植設して足場となる支持体を形成することが考えられる。しかしながら、より大きな立体構造体を提供するにはその分だけ針状体を多く土台に植設しなければならず、このために支持体の形成に手間を要する。このような問題に対し、本発明は、多数の針状体を土台に容易に植設して簡便に支持体を作製するための装置(細胞固定用支持体作製装置)を提供するものであり、本発明者は、針状体を取り付けるための複数の開口が形成された土台を保持し、土台に形成された複数の開口に対応して針状体を載置できる針状体の挿入ガイドを移動可能に設け、土台の開口に針状体を導入できるように挿入ガイドを移動させる機構(位置合わせ機構)を備える、支持体の作製装置を発明した。
本発明の作製装置の具体的な実施形態について以下に説明する。以下の実施形態は、本発明を説明するための単なる例示であって、本発明をこの実施形態にのみ限定することは意図されない。本発明は、その趣旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することが可能である。
本明細書は、本願優先権主張の基礎となる特願2011-252495号明細書(出願日:2011年11月18日)の内容を包含する。本明細書において引用した全ての刊行物、例えば、技術文献および公開公報、特許公報、その他の特許文献は、その全体が本明細書において参考として組み込まれる。
[態様(I)]
図1は本発明の作製装置の概要について説明する説明図である。また、図2は複数の土台がセットされた図1の作製装置の概観について示した斜視図である。
図1、2に示すように、作製装置2は土台10、ホルダ4および挿入ガイド6を備え、さらに必要により位置合わせ機構を備える。支持体本体の基礎となる土台10は、例えば板状に形成され、ホルダ4は、この土台10を保持するために土台10の形状に合わせて側壁4aとストッパ4bとを備える。土台10には、マトリクス状に配置された複数の開口15が形成され、この開口15に針状体20が挿入されて固定される。ホルダ4の隣には挿入ガイド6が設けられ、挿入ガイド6は複数の針状体20をほぼ平行に並べて載置するためのスロット12を備える。各スロット12は、針状体20の先端20aが後端20bよりもホルダ4側に近く位置するように針状体20を載置する。針状体20は串のように機能すればよく、その形状は先端が鋭く後端が太い針状に限定されるものではない。従って、針状体20の形状は、例えば先端から後端まで一様に細く形成してもよいし、山と谷とが交互に繰り返されるネジのような形状としてもよい。針状体20の材質は特に制限しないが、ポリプロピレンやナイロンなどといった樹脂や、ステンレスなどの合金で形成することができる。図1および2ではホルダ4が3つの土台10を保持する態様について示したが、ホルダ4が保持する土台10の数は3つに制限する必要はなく、3つ未満でも4つ以上でもよい。
挿入ガイド6の各スロット12のホルダ4側の端部には供給口12aが形成され、この供給口12aを介してスロット12に載置された針状体20を挿入ガイド6の外部に、例えば針状体20を土台10へと供給することができる。作製装置2に備えられた位置合わせ機構は、挿入ガイド6をホルダ4に保持された土台10に接触させ、かつホルダの方向に対して圧力を加えることができる。挿入ガイド6には、例えば土台に形成されたマトリクス状の開口15に対応するように複数のスロット12が形成されている。スロットは、針状体を移動可能に載置できるかぎり、任意の形状とすることができる。
土台10に例えば26行26列(26×26)の開口15がマトリクス状に形成されている実施形態において、各行には26個の開口15が形成されており、挿入ガイド6には1行の全ての開口15に合わせて26個のスロット12が形成されている。但し、本発明においては、挿入ガイド6に設けられたスロット12の数は、開口15の数の一部でもよい。各スロット12には針状体20を移動可能に載置することができ、各スロット12のホルダ4側の端部には針状体20を挿入ガイド6の外部に供給するための供給口12aが形成されている。
位置合わせ機構がこの供給口12aを土台10の開口15に隣接させて配置することで、スロット12上に載置された針状体20をスロット12内から開口15内へと導入することができる。針状体を開口へ導入する方法としては、例えば、以下で説明する押し込み部材を用いて、針状体の後端20bから土台方向に力を加えて針状体を押し出す方法および電荷を利用する電気的方法が挙げられるが、これらに限定されず、針状体を開口へ導入できるかぎりいずれの方法をとってもよい。供給口12aと土台10上の開口15とは隙間を形成しないように配置することが好ましいが、針状体20の導入が妨げられない程度に供給口12aと開口15とが空間的に隔てられていてもよい。
針状体を土台に導入すると、針状体は、土台の手前側の開口15から土台に形成された穴に沿って開口全体を貫通し、土台の奥側の開口から突出して、土台上に植設される。この場合、複数の土台が重ねられていると、1番目の土台を貫通した針状体は、次に整列した2番目の土台に突き当たる。しかし、この2番目の土台も、1番目の土台と同じパターンで開口が形成されているので、針状体は、2番目の土台の開口15に導入することができる。従って、複数の土台を重ねて用いる場合でも、針状体は、2番目の土台に突き刺さって折れ曲がることはない。
異なる開口パターンの土台を整列させると、前記のとおり、1番目の土台を貫通した針状体が、2番目の土台に突き刺さる問題が生じる場合がある。従って、異なる開口パターンの土台を用いるときは、針状体の長さの分だけ間隔をあけて次の土台を整列させるか、複数の土台を整列させずに、1つの作業ごとに1つの土台をホルダに設置して当該土台に針状体を挿入すればよい。
各土台10には例えば26×26の開口15(開口15は、26×26に限定されるものではない)が形成されているが、隣り合う開口15との間隔(ピッチ)は、細胞の立体構造体の製造時に針状体20に刺し通される細胞塊(スフェロイド)のサイズに合わせて適宜定めるとよい。この開口の間隔(ピッチ)により、本発明の製造装置により製造される支持体の針状体の間隔が規定される。針状体同士の間隔は、そこを貫通させる細胞塊(スフェロイド)の大きさによって変動し得るが、好ましくは、細胞塊の直径のほぼ100%〜110%の長さで規定される。1つの実施形態において、細胞塊の直径が1mmである場合は、針状体同士の間隔は、約1mm〜1.1mmであることが好ましい。針状体に細胞塊を貫通させたときに隣り合う細胞塊と接触可能であるような間隔で針状体が位置決めされるように、開口の間隔を設定する。
針状体を土台に植設して作製された支持体は、挿入ガイドの長手方向に引き抜くか、あるいは挿入ガイドの上から取り出すことができる。特に、土台を複数配列させて針状体が2番目の土台の開口に挿入されている場合は、挿入ガイドの長手方向であって2番目の土台とは反対側の方向に引き抜くようにすればよい。
[態様(II)]
上記の作製装置2では針状体20の先端20aから針状体を開口15に導入したが、針状体20の後端20bから土台10の開口15に導入する装置としてもよい。この場合、針状体20が土台20に載置されると、針状体20は挿入ガイド6側に突出することになる(図6参照)ため、挿入ガイド6は上側から下側に移動させて針状体20を開口に導入する必要がある。図3は、針状体20の後端20bから土台10の開口15に針状体20を導入する作製装置について説明する説明図である。また、図4は、図3に示した作製装置に複数の土台を保持させたときの概観斜視図である。
図3および4に示すように、作製装置102は、土台10、ホルダ104、挿入ガイド106、位置合わせ機構、付勢板108等を備える。ホルダ104は、土台10の側面10cと接触する側壁104aと、土台10の周辺部10bに押された状態で接触するストッパ104bとを有する。付勢板108はホルダ104内の土台10を挿入ガイド106側に押圧し、土台10の周辺部10bがストッパ104bに押された状態で接触して土台10が挿入ガイド106側に寄せられて保持される。
作製装置102は付勢板108を備え、付勢板108はホルダ104内の土台10を挿入ガイド106側に付勢する。付勢板108が土台10を挿入ガイド106側に押し付けることにより、土台10の周辺部10bがホルダ104に押された状態で接触して動かないようにしっかりと固定される。これにより、例えば、針状体20の植設が完了した土台10をホルダ104内から抜き取ると、この抜き取られる土台10に隣り合った土台10が付勢板108により挿入ガイド106側に押されて移動する。移動開始後、土台10の周辺部10bがホルダ104のストッパ104bに押された状態で接触して停止し、土台10上の開口15が挿入ガイド106の供給口112aと連通できるように露呈する。開口15が露呈した後、再び挿入ガイド106のスロット112に針状体20を載置して針状体20をスロッ112から開口15内に導入することにより、土台10の開口15に針状体20を植設することができる。ホルダ104内に保持できる土台10は図3および4では3つを例示したが、これに限らず4つ以上でも3つ未満でもよい。
[位置合わせ機構]
図1と2に示された作製装置2、および図3と4に示された作製装置102は、スロット12、112の供給口12a、112aを土台10の開口15に合わせるための位置合わせ機構をそれぞれ備えている。位置合わせ機構を構成する部材としては、スペーサまたはクリック機構などが挙げられるが、これらに限定されない。
図1、2に例示した作製装置2は位置合わせ機構を備え、位置合わせ機構は、挿入ガイド6の位置(例えば、高さ)を調節することができる。挿入ガイド6の高さを調節することにより、供給口12aをどの開口15に連通させるかを決定することができる。挿入ガイド6の供給口12aと土台10上の開口15とは隙間を形成しないようにすることが好ましいが、針状体20の導入が妨げられない程度に供給口12aと開口15とを空間的に隔ててもよい。挿入ガイド6と土台10とをこのように配置しても針状体20をスロット12から開口に導入することができる。
挿入ガイド6の高さを調節する手段としては様々な構造が考えられ、ここでは挿入ガイド6の下側にスペーサを積み重ねて高さを調節する実施形態について例示するが、挿入ガイド6の高さを調節する方法は以下の例に限定されるものではない。
図5は挿入ガイド6の下側にスペーサを重ねて挿入ガイド6を上昇させる位置合わせ機構を説明する説明図である。
図5(a)に示すように、挿入ガイド6の下側にスペーサ30を重ねて配置することにより、挿入ガイド6を上昇させることができ、これにより挿入ガイド6の位置を調節することができる(図5(b))。スペーサ30は、例えば、マトリクス中に配置された開口の垂直方向Hの行間ピッチと同じ厚さにすることで、スペーサ30を重ねることにより挿入ガイド6は上側に隣り合った行の開口15にスロット12の供給口12aを連通させてスロット12に載置された針状体20を開口15内に導入することができる。下側の行の開口15に先端20aから針状体20を挿入し終わった後に、挿入ガイド6の下にスペーサ30を重ねることで、一行上側の行の開口15にスロット12の供給口12aを連ねることができ、開口15内への針状体20の導入が可能となる。
マトリクス状に配置された開口15の最下行の開口(端部開口)15から針状体20の導入を開始して、上記の作業を繰り返すことにより、マトリクス状に設けられた全ての開口15に針状体20を植設することができる。また、目的とする支持体とその支持体によって作製される細胞の立体構造体の形状によっては、全ての開口15に針状体を植設しない場合もある。マトリクス状に配置された開口のなかから針状体を設置する開口を選択することにより、所望の形状の支持体を得ることが可能となり、その支持体を用いて所望の形状を有する細胞の立体構造体を得ることができる。
図5に示したように、先端20aから開口15に針状体20を導入し、後端20bが開口15内に収まるまで針状体20を開口15内に押し込んで針状20を土台10に植設する実施形態では、挿入ガイド6を垂直方向Hに沿って下側から上側に移動させて開口15に針状体20を導入することもできるが、図5の機構は挿入ガイド6を上側から下側に移動させて全ての開口15に針状体20を導入することもできる。挿入ガイド6を上側から下側に移動させる場合は、予め積み重ねられたスペーサ30の上に挿入ガイド6を載せておき、開口15内への針状体20の導入に合わせてスペーサ30を1つずつ取り除くことで、挿入ガイド6を上側から下側に移動させながら針状体20を開口15内に導入して土台10に針状体20を植設することができる。
図5に示したスペーサ30を用いて挿入ガイド6の高さを調節する実施形態では、スペーサ30の表側に凹み/突起を設け、スペーサ30の裏側に、別のスペーサ30の表側の凹み/突起と嵌合する突起/凹みを設けて、スペーサ30が揺動することを防止して安定性を高めてもよい。例えば、スペーサ30の表側に凹み30aを設け、この凹み30aを挿入ガイド6の底に形成された突起(図示省略)と嵌合させることにより、挿入ガイド6が動かないように安定させて作製装置2上に位置させることができる。挿入ガイド6が揺動しないように作製装置2上に保持されることにより、スロット12の一端に形成された供給口12aと土台10の開口15との連通を安定的に維持することができ、スロット12内に載置された針状体20を開口15内により確実に導くことができる。
図5(a)および(b)に示した位置合わせ機構は、垂直方向Hに沿って下側から上側に挿入ガイド6を移動させて針状体20を土台10に植設することもできるし、上側から下側に挿入ガイド6を移動させて針状体20を土台10に植設させることもできる。以下で説明する図6に示されたもう一つの位置合わせ機構では、上側から下側に挿入ガイド6を移動させて針状体20を土台10に植設させる。
図6は、図3および4に例示した挿入ガイド106の下側にスペーサ30を予め重ね、上の行から下の行へ順に針状体を導入する位置合わせ機構の一部を示した説明図である。
図6(a)に示すように、例えば、最上行の開口(端部開口)15への針状体20の導入が完了した後、スペーサ30を1つ取り除いて挿入ガイド106の高さを一行分だけ下げて上から2行目の各開口15に針状体20を導入することができる。上から2行目の開口15に針状体20を導入した後、図6(b)に示すように更にスペーサ30を1つ取り除いて挿入ガイド106の高さを更に一行分だけ下げて上から3行目の各開口15に針状体20を導入することができる。このように、予めスペーサ30を重ねておき上側から下側に移動ガイド106を移動させて土台10に針状体20を植設してもよい。
このように針状体20の後端20bから開口15に針状体20を導入して土台10に針状体20を植設する実施形態では、土台10から挿入ガイド106側に針状体20が突出するため、上側から下側に挿入ガイド106を移動させて針状体20を開口15に導入する。
また、上記の図5および図6ではスペーサを用いて挿入ガイド6、106を上昇/下降させたが、針状体20が載置される挿入ガイドを上昇/下降させる態様はこれに限らない。例えば、挿入ガイドの両サイドをクリック機構で上昇/下降自在に支えてもよい。挿入ガイドをクリック機構で支えて上昇/下降させることにより、挿入ガイドの移動をより簡便に行うことができる。図7は、垂直方向Hで移動自在に挿入ガイドをクリック機構によって保持する位置合わせ機構を、垂直方向Hと略平行な平面で切断した部分断面図である。
図7に示すように、クリック機構は一般的に用いられているものでよく、例えば、クリック機構50は挿入ガイド52、この挿入ガイド52を垂直方向Hで移動可能に支えるガイド支持体54を備える。挿入ガイド52は針状体20が載置されるスロット60、係合爪56、係合爪56を外側に向けて付勢するバネ58を備え、ガイド支持体54は係合爪56と係合するノッチ70、71および72を有する。
1つの実施形態において、各ノッチ70〜72は垂直方向Hに沿って形成され、ノッチ70、71、72の間隔は土台10の開口15(図1参照)の行間ピッチに合わせられている。これにより、例えば、係合爪56がノッチ70に係合した状態からノッチ71に係合するように挿入ガイド52が上へ移動した場合は、1つ上の行の開口15に針状体20を導入することができるように挿入ガイドを位置合わせする。また、係合爪56がノッチ70に係合した状態からノッチ72に係合するように挿入ガイド52が下へ移動した場合は、1つ下の行の開口15に針状体20を導入することができるように挿入ガイドを位置合わせする。ガイド支持体54のそれぞれのノッチ70〜72を土台10の開口15の行間ピッチに合わせて形成されているため、クリック機構は、スロット60の供給口が土台10の次の開口15に通じるような状態で挿入ガイド52を静止させることができる。このように、挿入ガイド52が係合爪56を備え、挿入ガイド52を垂直方向Hに移動可能に支えるガイド支持体54にノッチ70〜72を設けたクリック機構を用いることにより、上述したスペーサ30を用いることなく挿入ガイド52の高さを簡便に調節することができる。以上のようにクリック機構を挿入ガイドの移動調節手段として用いることもできる。
また、上記のスペーサまたはクリック機構の他にも、ロボットによって、または高さ制御機構を設けることによって、挿入ガイドを位置合わせすることもできる。
なお、上記の説明は、針状体を垂直方向Hに植設する実施形態についてのものであるが、本発明は、針状体を水平方向に植設するような構成の製造装置および針状体を斜め方向に植設するような構成の製造装置も包含することを理解されたい。
[針状体の導入効率の改善]
図1または図3に例示した作製装置2、102において、針状体20を挿入ガイド6、106のスロット12、112から土台10上の開口15へ導入するとき、手作業で1本ずつスロット12、112から開口15内に導入してもよいが、図8に示すように、複数本の針状体20を一括してスロットから開口に導入してもよい。
図8は、図1または2で例示したスロット12に載置された針状体20を一括的に土台10の開口15に押し込む押し込み部材を用いて針状体20を開口15内に導入する態様について説明する説明図である。図8に示すように、押し込み部材80には、スロット12の凹みと合致する複数の押さえ82が形成され、この押さえ82に針状体20の端部が押された状態で接触する。この状態で、押し込み部材80を供給口12a側へ動かすと、スロット12上に載置された針状体20が土台10へ向けて押し出され供給口12aを介して土台10の開口内に針状体20が導入される。押し込み部材80に全てのスロット12に係合する押さえ82を形成することにより、全スロット12内の針状体20をスロット12から土台10に一括して導入することができ、針状体20の開口15内への導入にかかる手間を小さくし利便性を高めることができる。
[立体構造体]
本発明の作製装置2、102を用いて土台10に植設された針状体20に細胞の凝集塊(スフェロイド)を貫通させて積み上げることで細胞の立体構造体を形成することができる。このとき使用される細胞としては、例えば、幹細胞(ES細胞、臍帯血由来細胞、未分化間葉細胞等)、体細胞、腫瘍細胞、などの未分化細胞またはその分化細胞が挙げられる。また、未分化間葉系幹細胞から容易に分化誘導が可能な線維芽細胞、幹細胞、血管内皮細胞、表皮細胞、上皮細胞、骨芽細胞、軟骨細胞または脂肪細胞を使用することもできるし、関節軟骨細胞または骨細胞などの細胞を使用することもできる。また、スフェロイドは、必ずしも単一の種類の細胞の凝集体として形成される必要はなく、スフェロイドが形成されるかぎり、複数種類の細胞から形成されていてもよい。
細胞は、浮遊系細胞と足場依存性細胞とに大きく分類され、前者には血液系や免疫系の細胞が属し、後者には皮膚や骨などの細胞が属する。皮膚や骨などの細胞は、培養液中で浮いている状態では死んでしまい、ガラスなどシャーレに付着することで増殖させる必要がある。このため、例えば、ポリテトラフルオロエチレンにより表面が処理された培養容器において細胞を一カ所に集めるようにすると、細胞は足場を求めて、お互いに接着し合い、細胞凝集塊すなわちスフェロイドが形成される。さらに、スフェロイド同士が接着・融合すると大きな形状のものができる。スフェロイドを介することにより、細胞周期において細胞は静止期に移行し、タンパク質の産生が増加すると考えられる。従って、本発明では、細胞を静止期に誘導するため、一旦スフェロイドにしてから細胞の立体構造体を形成することが好ましい。
細胞の培養に用いられる培養液は、培養対象の細胞にもよるが、慣用の合成培地または天然培地を用いることができる。動物由来物質からの細菌/ウイルスなどの感染、供給時期や品質の安定性を考慮すると合成培地が好ましい。合成培地としては、例えば、α―MEM(Mnimum Essential Medium)、DMEM(ダルベッコ改変イーグル培地)RPMI 1640培地、CMRC培地、HAM培地、DME/F12培地、MCDB培地、などを用いることができる。これらの培地には、増殖因子や成長因子、ホルモンなどの生理活性物質、薬理作用を有するその他の種々の物質を適宜添加してもよい。このような物質を添加することにより、培養細胞に特定の機能を付与したり、細胞本来の機能を変化させることができる。一例として、成長因子又は細胞増殖因子としては、骨形成蛋白質(BMP:Bone Morphogenetic Protein)、繊維芽細胞増殖因子(FGF:Fibroblast Growth Factor)、トランスフォーミング増殖因子、インスリン様増殖因子(IGF:Insulin−like Growth Factor)、血小板由来増殖因子(PDGF:Platelet Derived Growth Factor)、血管内皮細胞増殖因子(VEGF:Vascular Endothelial Growth Factor)、トランスフェリンなどの既知血清成分(濃度は適宜調整)、各種ビタミンやストレプトマイシンなどの抗生物質などがある。ホルモンとしては、例えば、インシュリン、トランスフェリン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、チロキシン、3,3',5−トリヨードチロニン、1−メチル−3−ブチルキサンチン、プロゲステロン、などが挙げられる。
その他の生理活性物質として典型的には、例えば、アスコルビン酸(特に、L−アスコルビン酸)、ビオチン、パントテン酸カルシウム、アスコルビン酸二リン酸、ビタミンD等のビタミン類、血清アルブミン、トランスフェリン等のタンパク質、脂質、脂質酸源、リノール酸、コレステロール、ピルビン酸、DNAおよびRNA合成用ヌクレオシド、グルココルチコイド、レチノイン酸、グリセロホスフェート、モノチオグリセロールなどが挙げられる。
図9は本発明の作製装置を用いて支持体を作製する場合の代表的な手順について示したフローチャートである。ここでは図1および2に例示した作製装置2に沿って説明を行う(従って、図5に例示された位置合わせ機構が使用される)。
図9に示すように、ユーザは、作製する支持体の形状に合わせた土台10をホルダ4にセットする。挿入ガイド6には複数のスロット12が形成されており、ホルダ4に土台10をセットした後、例えば、土台10の最下行の開口(端部開口)15にスロット12の供給口12aが連通するように挿入ガイド6をホルダ4に押された状態で接触させることで位置合わせを実行する。土台10の開口15に挿入ガイド6のスロット12が連通するように挿入ガイド6の位置が合わされた後、各スロット12に針状体20を載置する。針状体20を各スロット12に載置した後、スロット12に載置された針状体20を開口15内に移動させ、各開口15内に針状体20を導入する。
スロット12に載置された全ての針状体20の後端20bが開口15内に導入された後、スペーサ30を挿入ガイド6の下に積み重ねて、1つ上の行の開口15にスロット12の供給口12aを合わせる。挿入ガイド6の位置合わせを行った後、各スロット12内に新しく針状体20を載置して、各スロット12から開口15内へ針状体20を導入する。この作業を繰り返すことによって、土台10に針状体20がマトリクス状に植設された支持体が完成する。
図10は作製装置によって作製された支持体の概観を示した斜視図である。
図10に示すように、土台10上の全ての開口15に針状体20を植設して支持体98を作製した後、この支持体98をホルダ4から取り出す。ホルダ4に複数の土台10を保持させている場合は、次の土台10の開口15が露呈して次の支持体の作製作業をすぐに開始することができる。なお、図9に示された、土台をセットする工程、挿入ガイドの位置合わせ工程、針状体をセットする工程は、必ずしも上記に示した順序通りに実施する必要はなく、例えば、挿入ガイドの位置合わせを針状体のセットの後に行うこともできるし、挿入ガイドの位置合わせと針状体のセットを同時に行うこともできる。また、図10では、26×26の合計676本の針状体20を土台10上に植設したが、これは一例であり針状体20の数はこれより多くてもよいし少なくともよい。土台に植設される針状体の数およびその長さは、目的とする細胞の立体構造体の形状に適合するように、適宜選択することができる。
[立体構造体の構築]
支持体98を用いて細胞の立体構造体を構築する場合は、例えば支持体98上に剥離可能なシートを被せ、このシート上に針状体20を貫通させて、その針状体にスフェロイドを貫通させる。図11は本発明の作製装置を用いて作製された支持体98を用いて細胞の立体構造体を形成する様子について示した説明図である。
図11に示すように、支持体98上にシート90を被せる。シート90は土台10から剥離可能であり、例えば針状体20が容易に貫通できるように、網状に形成される、あるいは針状体20に合わせて孔を有していてもよい。このシート90を土台10とスフェロイド92との間に配置することにより、スフェロイド92を基に形成された細胞の立体構造体を土台10から容易に引き離すことができる。シート材料としては、例えば、フッ素加工やポリヒドロキシエチルメタクリレートポリマー加工されたものが好ましい。また、シート材料は、テフロン(登録商標)、poly-HEMA、アクリル板、塩化ビニル板、ABS樹脂板、ポリエステル系樹脂板、ポリカーボネート板等の樹脂、PP(ポリプロピレン)、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、PE(ポリエチレン)、POM(ポリアセタール)、PC(ポリカーボネート)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、MCN(モノマーキャスティングナイロン)、6N(6ナイロン)、66N(66ナイロン)等のエンジニアリングプラスチックでもよい。
土台10の上にシート90を被せた後、ピペット95などを用いて個々の針状体20にスフェロイド92を挿通させて積み上げてゆく。スフェロイドを針状体上に貫通する操作は、ピペット95だけでなく、他にも例えばロボットアームやピンセットなども用いて行うことができ、ユーザは適宜選択してスフェロイドを針状体上に貫通する操作を行うことができる。スフェロイド同士の接触によって、スフェロイドは、針状体の軸方向(縦方向)に融合し得る。
また、針状体は、スフェロイドを貫通させたときに隣り合うスフェロイドと接触可能であるような間隔で位置決めされているので、針状体の軸に対して水平な方向(横方向)にも融合し得る。このようなスフェロイドの融合により、土台10上の針状体20に刺し通されたスフェロイド92から細胞の立体的な構造体が形成される。図12は支持体上にスフェロイドを積み上げて立体構造体を構築し、隣り合うスフェロイドが接着した後にシートごとこの立体構造体を支持体から引き離して取得する様子を説明した説明図である。図12に示すように、隣り合ったスフェロイド92同士が接着した後、細胞の立体構造体ごとシート90を支持体98から引き離す。これによりスフェロイドを基にして形成された細胞の立体構造体を取得することができる。
以上のように本発明の作製装置によれば、土台を保持する土台保持部と、針状体を載置するスロットを備えた挿入ガイドと、挿入ガイドのスロットが土台上の開口と連通するように基板に対する挿入ガイドの位置を調節する位置調節部とを備えたことにより、各行ごとに針状体を土台上の開口に植設することができ、簡便に細胞立体構造体を形成するための支持体を作製することができる。
2 作製装置
4 ホルダ
4a 側壁
4b ストッパ
6 挿入ガイド
10 土台
12 スロット
12a 供給口
15 開口
20 針状体
20a 先端
20b 後端
30 スペーサ
50 クリック機構
52 挿入ガイド
54 ガイド支持体
56 係合爪
58 バネ
60 スロット
70、71、72 ノッチ
80 押し込み部材
90 シート
92 スフェロイド
95 ピペット
98 支持体
102 作製装置
104 ホルダ
106 挿入ガイド
108 付勢板
112 スロット
H 垂直方向

Claims (5)

  1. 針状体を植設するための開口が配列された土台と、
    前記土台を保持するホルダと、
    前記開口に対応して針状体を載置する複数のスロットを備え、前記スロットの一端に、前記針状体を前記土台へ供給するための供給口を形成した挿入ガイドと、
    を有することを特徴とする細胞固定用支持体作製装置。
  2. 前記供給口を、前記ホルダに保持された土台上の開口に合わせるように、前記挿入ガイドを移動させる位置合わせ機構をさらに有する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記土台の開口はマトリクス状に配列されたものである、請求項1に記載の装置。
  4. 前記位置合わせ機構が、前記挿入ガイドの位置を調節して前記スロットの供給口を前記土台の開口に合わせることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置の挿入ガイドに針状体をセットする工程と
    前記針状体を前記作製装置の土台上に植設する工程と、を有することを特徴とする細胞固定用支持体の作製方法。
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