JPWO2013061819A1 - 内視鏡システム - Google Patents
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Abstract
Description
また、撮像素子の高画素化に伴い、被写界深度は一般的に狭くなるため、これに対応する種々の提案がある。
第1の従来例としての日本国特開平9−116807号公報には、合焦位置に配置した撮像素子に対して、被写界深度の範囲が該合焦位置に配置した撮像素子の被写界深度の範囲と共通部分を有する範囲内で合焦位置からずらして配置した少なくとも1つの撮像素子を配置して、該少なくとも1つの撮像素子の出力信号から高域信号成分を抽出して、前記合焦位置に配置した撮像素子の出力信号に加算する信号処理を行う撮像装置が開示されている。
なお、第3の従来例としての日本国特開2007−313166号公報には、高画質の画像をえるためにフォーカス調整機構と、水平・垂直方向に約1/2ピッチ画素ずらして配置した2板撮像ユニットを備え、撮像素子の垂直方向画素ピッチと対物光学系のFナンバーとを所定の条件を満たすように設定した内視鏡が開示されている。
また、第2の従来例の撮像装置を、内視鏡の先端部に搭載しようとした場合、光路分割手段後に配置される各撮像素子を撮像駆動装置によって、各光路方向に駆動する構成となるため、内視鏡先端部の外径が大きくなり、内視鏡に求められる良好な挿入性を確保できない。
本発明は上述した点に鑑みてなされたもので、近接観察及び遠方観察を行う内視鏡に適用でき、近接観察の場合及び遠方観察の場合にそれぞれ必要とされる被写界深度を満たすようにできる内視鏡システムを提供することを目的とする。
(第1の実施形態)
図1に示すように本発明の第1の実施形態の内視鏡システム1は、被検体内に挿入される内視鏡2と、この内視鏡2に照明光を供給する光源装置3と、内視鏡2に設けられた撮像手段に対する画像処理を行う画像処理装置としてのプロセッサ装置4と、プロセッサ装置4により生成された画像信号を内視鏡画像として表示する画像表示装置5とを有する。
内視鏡2は、被検体内に挿入される細長の挿入部6と、この挿入部6の後端に設けられた操作部7とを有し、操作部7から延出された照明光を伝送するライトガイド8が挿通された第1のケーブル9の端部のライトガイドコネクタ9aは、光源装置3に着脱自在に接続される。
上記ライトガイド8は、入射端面に入射された照明光を伝送して、挿入部6の先端部6aの照明窓の内側に配置された先端面から出射する。この先端面に対向して照明レンズ15が配置されており、照明レンズ15はライトガイド8の先端面から出射された光を照明窓から拡開して出射し、被検体内部の観察対象部位を照明する。
本実施形態における対物光学系16は、図2Aに示すようにその光軸O上に沿って配置した複数の光学素子16a〜16hを有すると共に、光学素子16gの後方側で、かつ2つの撮像素子17a,17bの前方側となる両者の間の光軸O上に配置された、2つの光学像に分離する光学素子としてのプリズム18を備える。なお、光学素子16cと16dとの間に明るさ絞り16hが配置されている。
プリズム18は、光学素子16a〜16hを経て入射される光を、例えば等量の反射光と透過光とに分離することにより、透過光側の光学像と反射光側の光学像との2つの光学像に分離する。撮像素子17aは透過光側の光学像を受光して光電変換し、撮像素子17bは反射光側の光学像を受光して光電変換する。
なお、プリズム素子18aと18bにおける両者の屈折率を異ならせることにより、撮像素子17a、17bに至る光路長を変え、両撮像素子17a,17bによるピント位置を相対的にずらすようにしても良い。
Mg,Gは、水平方向に交互に配置され、また垂直方向には2画素分の周期で配置されている。一方、Cy,Yeは、水平方向には、Mg,Gの場合と同様に交互に配置されているが、垂直方向には2画素おいた画素位置において置換するようにした配置となっている。
なお、原色フィルタをR,G,Bで表すと、色透過特性の機能として、Mg=R+B、Cy=G+B、Ye=R+Gのような関係となる。
また、本実施形態においては、対物光学系16により、遠方観察と近接観察の2つの観察領域にピント又は焦点を選択的に合わせられるように焦点切替機構を設けている。 具体的には、対物光学系16は、その光軸Oの方向における2つの位置Pa,Pb(図2A参照)に移動可能なフォーカスレンズ21を有し、このフォーカスレンズ21は、焦点切替機構を構成するアクチュエータ22により、2つの位置Pa,Pb間で一方の位置から他方の位置、他方の位置から一方の位置に移動するように駆動される。
なお、図5にて後述するように、フォーカスレンズ21を前方側(物体側)の位置Paに設定した状態においては撮像素子17a、17bにより遠方観察する場合の観察領域の被写体にピントが合うように設定されている。
そして、両撮像素子17a、17bでのピント位置が互いにずらしてあり、各ピント位置は後述するようにMTF(Modulation Transfer Function)が所定の値以上となる各被写界深度の範囲内で重なる設定状態であるので、両撮像素子17a、17bで取得した2つの画像を合成することにより、広い被写界深度を有する合成画像が得られるようにしている。
図1に示すようにアクチュエータ22は、挿入部6内を挿通された信号線23と接続され、この信号線23はさらに操作部7から延出された第2のケーブル24内を挿通される。この第2のケーブル24の端部の信号コネクタ24aは、プロセッサ装置4に着脱自在に接続され、上記信号線23は、プロセッサ装置4内に設けたアクチュエータ制御部25に接続される。
なお、切替操作信号を発生する切替操作手段は、切替操作スイッチ26に限らず、切替操作レバー等でも良い。上記フォーカスレンズ21と、アクチュエータ22と、アクチュエータ制御部25とにより、焦点切替機構が形成される。
上記撮像素子17a,17bは挿入部6、操作部7、第2のケーブル24内を挿通された信号線27a,27bと接続され、信号コネクタ24aがプロセッサ装置4に接続されることにより、プロセッサ装置4内に設けた画像処理部としての画像プロセッサ30と接続される。
画像補正処理部32は、2つの撮像素子17a,17bの撮像面にそれぞれ結像される夫々の像における相対的な倍率の差異と、位置の差異と、回転の差異と、明るさの差異とを、それぞれ合致させるように、撮像素子17a,17bにより光電変換された2つの画像に対して画像処理により行う。
2つの撮像素子17a,17bの撮像面にそれぞれ結像される夫々の像は、相対的に倍率ズレ、位置ズレ、回転方向のズレが発生したり、2つの撮像素子17a,17bの感度差などから明るさの差異が生じる場合がある。これらの差異を製造時などにおいて、完全に解消する事は難しい。しかし、それらのズレ量が大きくなると、合成画像が2重画像となったり、不自然な明るさムラ等が生じてしまう。このため、本実施形態では、画像補正処理部32にて上述した幾何的な差異、明るさ差異を補正する。
2つの撮像素子17a,17bの各撮像チップにおける感度差やオンチップレンズの製造誤差等で同じ被写体を撮像した場合の明るさ(輝度値)に差異が生じる場合がある。
上記のように輝度の低い方を基準にし、輝度の高い方を基準となる輝度の低い方の輝度に合わせるようにゲインを低下(または減衰)させるような明るさ補正を行うことにより、S/Nの劣化による合成画像の画質の低下を防止できるようにしている。
図4Aはこのような画像合成処理を行う画像合成処理部33の構成例を示す。同一の被写体61に対して、対物光学系16は、ピント位置が異なる2つのCCD17a,17bの撮像面に2つの光学像を結像する。CCD17a,17bにより光電変換され、画像補正処理部32等を経た(CCD17a、17bの撮像にそれぞれ基づく)第1及び第2の画像データは、画像合成処理部33内の2つのフレームメモリ62a,62bに画素単位で格納される。
また、本実施形態においては、画像補正処理部32において、画像を補正する場合に使用する補正パラメータ(の情報)を格納した補正パラメータ格納部37を設けている。
図1に示す構成例では、内視鏡2における例えばIDメモリ38内に、補正パラメータを格納した補正パラメータ格納部37を設けている。
なお、補正すべき固有の補正パラメータがない場合には、補正パラメータ格納部37を設けることが不必要になる。また、補正パラメータ格納部37をIDメモリ38の内部に設ける場合に限定されるものでなく、IDメモリ38と別のメモリに設けるようにしても良い。
そして、プロセッサ30の制御部39は補正の有無を内視鏡2側に設けた内視鏡IDで識別して、補正有りの場合には内視鏡2側に格納されているIDメモリ38内の補正パラメータ格納部37から補正パラメータを読み取り、この補正パラメータを画像補正処理部32に送る。
画像補正処理部32は、制御部39から転送された上記補正パラメータに基いて各内視鏡2に搭載された撮像ユニット19に対応した画像補正を行う。
また、画像補正処理部32は、補正パラメータを用いて、2つの像または画像における1つを基準像または基準画像として上述した倍率の差異の補正、位置の差異の補正等、画像の補正を行う。
対物光学系16のサイズを比較的小さくしようとした場合、テレセントリック性を崩して撮像素子17a,17bへの光線が斜めに入射するような設計が行なわれる場合がある。例えば、光軸とのなす角を入射角として、時計回りをプラス、反時計回りをマイナスとすると、マイナスの入射角となるような設計が行なわれる。
この様なテレセントリック性が崩れた対物光学系でピント位置をズラすと2つの画像間で倍率ズレが生じる事になる。
また、撮像ユニット19の組立て時に2つの画像の相対的な画素の位置が微小にズレる場合がある。この場合、製造時のズレ量を補正パラメータ格納部37に格納しておき、画像補正処理部32にてそのズレ補正を行なう様にする。
位置のズレ補正は例えば撮像素17aで撮像された画像と撮像素子17bで撮像された画像との相対的な位置が合致するように2つの画像の読出し位置を修正する様な処理が行なわれ、位置ズレが補正された後、画像合成処理部33に出力される。
また、制御部39は、アクチュエータ制御部25に対して、各内視鏡2に搭載された対物光学系16を構成するフォーカスレンズ21の駆動すべき位置が異なるような場合においても、駆動すべき位置の情報を送り、アクチュエータ制御部25は内視鏡2の種類が異なるような場合にもアクチュエータ22を適切に駆動する制御を行う。
また、本明細書における被写界深度の定義を、図3等を参照して以下に説明する。
図3は幾何光学的に決まる被写界深度の説明図を示す。
一般的な内視鏡において、ベスト距離をXとした場合の対物光学系(その焦点距離Fl)を用いて像面位置X'に、図3中に示す画素ピッチPixの撮像素子を配置した場合を考える。撮像素子を固定した条件において、物体を(Xから)Xnまで近接すると、近接時の像面位置Xn'は、撮像素子の撮像面位置からずれることになる。
即ち、錯乱円径がδと一致するまでの範囲を近点側の被写界深度と定義することができる。
1/Xn − 1/X = δFno/Fl2…(1)
物体を(Xから)遠点側にXfまで移動した場合を考えることにより、同様に被写界深度の遠点側での式も以下のように定義される。
1/X − 1/Xf = δFno/Fl2… (2)
(1)式と(2)式を合わせると、
1/Xn − 1/Xf = 2δFno/Fl2… (3)
となる。そして、焦点深度dに対応した被写界深度がXn−Xfとなる。
ただし、上記のようにベスト距離をX、被写界深度近点までの距離をXn、被写界深度遠点までの距離をXf、許容錯乱円径をδ、対物光学系の焦点距離をFl、対物光学系の有効FナンバーをFnoとしている。
以上は幾何光学的に決まる一般的な被写界深度の定義である。
撮像素子をより微細化し、高画素化していくと被写界深度を定義する際には、波動光学的な影響が無視できない事が一般的に知られている。これは焦点位置において、幾何光学的に定義したスポットサイズから、回折の影響からスポットサイズが広がるため幾何光学的な被写界深度の計算からズレが生じるためである。従って、本実施形態のような回折限界に近い有効FナンバーFnoまで絞られるケースが多い多画素の撮像素子を搭載した内視鏡2では、回折が無視できない影響となる。なお、本実施形態の撮像素子17a,17bも図3に示した撮像素子の場合と同様に水平方向及び垂直方向に同じ画素ピッチPixで規則的に画素が配置されている。
Fi=1/k1・Pix …(4)
となる。
このFiにおけるデフオーカスのMTF(Modulation Transfer Function)が約10%あれば、主観評価では像のボケは認識できず「見えている」と判断できる。
言い換えると、MTFは約IO%となるデフオーカス位置が深度端と見なす事ができる。
本明細書では波動光学的な被写界深度端をFi=1/k1・Pixとした際の評価空間周波数にて評価したMTFの10%を深度端として定義している。
また、本実施形態においては、上述した撮像素子17a,17bを用いた撮像ユニット19として図6の表に示すような特性が得られるように設定している。
また、本実施形態においては、波長λ=0.5461μmの光に対して、2つの撮像素子17a.17bの垂直方向ピクセルサイズをPixが1.70μm、補正パラメータとしての解像力係数k1を3.00,F値マージンk2を1.00,対物光学系16の有効FナンバーFnoを7.65に設定している。
λ 0.5461
Pix 1.70
KI 3.00
k2 1.00
Fno 7.65
そして、本実施形態の撮像ユニット19は、以下の条件
2.4≦Fno/Pix≦4.5 …(5)
を満たすように設定している。(5)式の条件は、以下のような理由による。
この限界は、Rayleighにより、2つの点像が接近した時、別々の像として識別できる限界の距離として規定されており、λを光の波長、有効FナンバーをFnoとすると、1.22・λ・Fnoで表される。2つの点像の分離限界の距離、つまり分解能Rは、
R=1.22・λ・Fno …(6)
となる。
R=2・Pix …(7)
現実的には、採用する撮像方式における補間方法や電気系の特性に影響されるため、分解能Rは、任意の係数k1を用いて以下のように表される。
R=k1・Pix …(8)
係数k1は、撮像素子の性能を十分に引き出す必要があるため一般的には2≦k1≦3程度となる。
k1 ・Pix=1.22・λ・Fno …(9)
となる。また、対物光学系16に設定される有効FナンバーFnoは、製造バラツキなどを考慮して光学性能を十分に発揮できるようにある程度余裕を持たせる必要がある。
従って、Rayleigh限界式で規定される有効FナンバーFnoは、実際には任意の係数k2を考慮して設定される。つまり、
kl・Pix=1.22・λ・Fno・k2 …(10)
のように設定される。尚、係数k2は、対物光学系16のサイズや被写界深度とのバランスを考慮すると、0.7≦k2≦1程度が妥当な範囲となる。
ただし、撮像素子の性能が活かされる前提で、多少の解像力劣化を許容して被写界深度の拡大を優先する場合は、0.7≦k2≦1.2程度に設定しても構わない。
(9)式、(10)式より設定すべき対物光学系16の有効FナンバーFnoは、
Fno=Fno*k2=(1/1.22・λ)・Pix・k1 …(11)
となる。
ここで(11)式を有効FナンバーFnoと、ピクセルサイズPixの関係で示すと以下の(12)式で示せる。
Fno/Pix=(1/1.22・λ)・k1・k2 …(12)
高画素の撮像素子を用いた内視鏡システムにおいては、上述した
2.4≦Fno/Pix≦4.5 …(5)
である事が望ましい。
また、反対に(5)式の範囲の上限を超えて大きくなると、対物光学系の有効FナンバーFnoが大きくなりすぎて所望の明るさが得られない。
同時に回折限界を大き<越えてしまう、もしくは妥当な補間方式でないために解像力の劣化が生じてしまう。
本実施形態における上述した図6の表に示す設定においては、撮像ユニット19は補色系で同時式であり、この場合には係数k1を3程度にすることが一般的である。また、ピクセルサイズが1.7μmで画素の補色系の同時式撮像素子を用い、対物光学系16の回折限界Fナンバーからのマージン係数k2をk2=1として(12)式より
Fno/Pix=4.5 …(13)
となる。
図1に示すように内視鏡2を光源装置3と、プロセッサ装置4に接続して、術者は電源をONする。
図4Bにおける最初のステップS1の初期設定として、制御部39は、遠方側を観察領域とする設定状態にする制御を行う。そして、制御部39は、この初期設定の状態における切替操作スイッチ26が遠方側を観察領域とする信号を制御部39に出力する設定状態であると見なす。
また、この場合、ステップS3に示すように画像補正処理部32は、2つの撮像素子17a、17bによる2つの画像を、補正パラメータを用いて補正する。
また、ステップS4に示すように、この画像補正処理部32により補正された2つの画像に対して、画像合成処理部33は、合成した合成画像を生成し、画像表示装置5側に出力し、画像表示装置5は、合成画像を表示する。
図5(A)は、ステップS2に対応する撮像ユニット19の撮像状態を示す。
図5(A)は、フォーカスレンズ21を前方側の位置Paに設定(切替)した状態に対応した対物光学系16を示し、その結像側に2つの光学像に分離するプリズム18が配置され、各端面に取り付けた撮像素子17a,17bにより2つの光学像を受光し、それぞれ光電変換した信号を出力する。
この遠方観察の状態において、2つの撮像素子17a,17bにより得られる合成画像により、以下のように被写界深度を拡大する。
例えば、撮像素子17bには、(遠方)遠点側にピントが合った像が結像され、撮像素子17aには、撮像素子17bに対して相対的により近接側にピントが合った像が結像される。
この遠方の観察領域の場合における撮像素子17aでの被写界深度をXaf、撮像素子17bでの被写界深度をXbfとすると、被写界深度Xbfの近点側の深度端と、被写界深度Xafの遠点側の深度端とが重なるように撮像ユニット19(の対物光学系16と撮像素子17a,17b)が設定されている。
また、図1、図4Aの画像合成処理部33による画像合成処理により合成した場合には遠方観察にピントを合わせた状態での合成画像の場合に対応する被写界深度を合成被写界深度とした場合、その合成被写界深度としてXaf+Xbfを得ることができる。但し、重なり部分においては(コントラスト差が小さい領域)、各画像に所定の重み付けして加算する合成画像処理により一つの合成被写界深度を得る。つまり、合成被写界深度は、Xaf+Xbf(6.54mm〜128.59mm)を得る。
これに対して、狭い被写界深度しか得られない場合には、スクリーニング中に得られる画像における例えば近点側部分が不鮮明となる可能性が発生してしまい、内視鏡検査を円滑に行い難くなる。
術者は、スクリーニングを終了して、より近接して診断を行おうとする場合には、切替操作スイッチ26を操作する。
切替操作スイッチ26が操作された場合には制御部39は、ステップS6の処理に進む。ステップS6において、制御部39は、観察領域を近接側に設定する制御を行う。制御部39は、アクチュエータ制御部25、アクチュエータ22を介してフォーカスレンズ21を駆動し、対物光学系16が近接側を観察領域とするように近点側にピントがあった設定状態にする。
図5(B)は、ステップS6に対応する撮像ユニット19の撮像状態を示す。
図5(B)は、図5(A)においてフォーカスレンズ21を後方側の位置Pbに設定(切替)して近接観察する観察領域にピント(焦点)を合わせた状態に対応した説明図である。
撮像素子17aでの被写界深度をXan、撮像素子17bでの被写界深度をXbnとすると、被写界深度Xbnの近点側の深度端と、被写界深度Xanの遠点側の深度端とが重なるように撮像ユニット19(の対物光学系16と撮像素子17a,17b)が設定されている。
また、図1の画像合成処理部33による画像合成処理により合成した場合には近接観察の観察領域にピントを合わせた状態での合成画像の場合に対応する被写界深度を合成被写界深度とした場合、その合成被写界深度としてXan+Xbnを得ることができる。
本実施形態においては高い解像力を保ちつつ広い合成被写界深度Xan+Xbnを得ることができるので、病変の詳細を鮮明に観察でき、診断を円滑に行うことができる。
また、本実施形態においては、図5(A)及び図5(B)に示すように遠方観察の場合の合成被写界深度Xaf+Xbf(の範囲)と、近接観察の場合の合成被写界深度Xan+Xbn(の範囲)とが重なるように設定されている。このため、本実施形態においては、遠方観察の状態と近接観察の状態とを切り替えた場合において、両観察状態における中間に不鮮明となる(ぼける)観察領域が発生することなく観察することができるため、術者は内視鏡検査を円滑に行うことができる。
図4Bにおいて、ステップS8の次のステップS9において制御部39は、内視鏡検査を終了の指示操作が行われたか否かを判定し、終了の指示操作が行われた場合には内視鏡検査を終了し、終了の指示操作がされていない場合には次のステップS10において切替操作スイッチ26が操作されたか否かを判定する。
このような動作を行う本実施形態によれば、遠方側及び近接側のいずれの観察領域に設定した場合にも、被写界深度を拡大できる。
また、本実施形態は、近接観察及び遠方観察を行う内視鏡に適用でき(つまり、内視鏡2の挿入部6の先端部6aに搭載でき)、近接観察の場合及び遠方観察の場合にそれぞれ必要とされる被写界深度を満たすようにできる内視鏡システムを提供できる。
また、上述した(5)式を満たすように設定することにより、所望とする被写界深度を得られ、かつ内視鏡2の先端部6aに搭載可能な小型のサイズにでき、また所望の明るさを確保できると共に、解像力の劣化を防止できる。
対物光学系16がテレセントリックであれば、ピント位置による倍率ズレは生じないため、画像処理による補正が不必要になり合成画像を生成する画像処理アルゴリズムの簡略化ができ、好ましい。
内視鏡2の挿入部6の先端部6aに搭載する対物光学系16として、その小型化を狙う場合には、対物光学系16のテレセントリック性を崩してもよい。しかしながら、撮像素子17a、17bの撮像面への入射角をあまり大きくする、ピント位置による倍率差が大きくなり、上述の画像補正処理による補正量が大きくなり、画質の劣化が生じ易くなり、好ましくない。
図7における対物光学系51を構成するプリズム54は、透過光を受光する撮像素子17aが取り付けられた第1プリズム54aと、反射光を受光する撮像素子17bが取り付けられた第2プリズム54bとからなる。この対物光学系51と撮像素子17a、17bとにより撮像ユニット53が形成される。
図7に示す対物光学系51においては、ペンタプリズムにより構成される第2プリズム54bにおける、第1プリズム54aとの接合面M1は、ハーフミラーとして機能する誘電体膜が(ミラー)コーティングされている。
そして、対物光学系51の光軸Oに沿って入射した光は、この接続面において約半分(50%)が透過して撮像素子17aの撮像面に光学像を結び、残りの約半分が1回目の反射がされた後、反射光側の端面M2には、ほぼ全反射するように誘電体膜が(ミラー)コーティングされた反射面が形成され、この反射面で2回目の反射された後、この反射光に対向する端面に取り付けられた撮像素子17bにより受光される。尚、端面M2のコーティングはAl‐SiO2やAg−SiO2等の金属コーティングとしても良い。
このため、この鏡像を反転させる画像処理が不要となるため、処理がより簡単になると共に、反転させる画像処理による画質の劣化も発生しない。但し、アナログの画像をデジタルの画像に変換してメモリに一時的に格納した画像の場合には、メモリから読み出す場合のアドレスを変更することにより、反転した画像を容易に生成できるため、このような場合には、画質の劣化は殆ど発生しない。
光学的な偶数回の反射による鏡像の補正は対物光学系の大型化やプリズムのコスト高となる可能性があるので、図2のような奇数回の反射による鏡像の補正は、画像補正処理部32にて鏡像反転により行なう。
当然、対物光学系16の大型化やコスト面に問題がなければ、図7に示すように光学的に偶数回反射させる構成にしても良い。
次に上述した実施形態と異なる撮像素子等を用いた第2〜第6実施形態を順次説明する。
第2の実施形態の内視鏡システムは、面順次方式の内視鏡システムであり、以下の数値データからも分かるように明るさを優先させており、明るい画像を取得できる構成にしている。
本内視鏡システムは、図1の内視鏡システム1において、光源装置が図8に示すように面順次の照明光を生成する光源装置3Bを採用する。図8の光源装置3Bは、図1の光源装置3において、ランプ11と絞り12との間の照明光路中に回転フィルタ55が配置され、この回転フィルタ55はモータ56により回転される。
回転フィルタ55には、赤(R),緑(G),青(B)の光を選択的にそれぞれ透過するR,G,Bフィルタが扇形状に設けてあり、図1の構成において、さらに回転フィルタ55を通すことにより、ライトガイド8にR,G,Bの面順次の照明光を供給することができおる。
また、第1の実施形態では同時式、つまり色分離フィルタを備えた撮像素子を用いていたが、本実施形態における内視鏡2の挿入部6の先端部6aに搭載される撮像ユニットを構成する撮像素子は、モノクロの2つの撮像素子61a,61bを採用する。
この場合における撮像ユニットの数値データとしては、波長λ=0.5461μmの光に対して、2つの撮像素子61a,61bの垂直方向ピクセルサイズをPixが1.45μm、補正パラメータとしての解像力係数k1を2.00,F値マージンk2を0.80,対物光学系の有効FナンバーFnoを3.48に設定している。この実施形態の特徴としては、86万画素1.45μmピクセルのモノクロ撮像素子を使った面順次方式であり、回折限界Fnoに対して余裕マージンを多く取り、より明るさを重視した設定となっている。
より詳細な数値データは、図6の表において示している。なお、図6(A)の表においては、上述の(5)式の条件、2.4≦Fno/Pix≦4.5 を満たす明るさを優先した実施形態の場合も含めたデータを示す。また、図6(B)の表においては、後述する(5)′式の条件、2.7≦Fno/Pix≦4.5 を満たす深度拡大に重点を置いた実施形態(第2′の実施形態)の場合のデータを示す。また、図6(C)の表においては、後述する(5)″式の条件、3≦Fno/Pix≦4.2(より厳密には2.97≦Fno/Pix≦4.2)を満たす原色ベイヤの同時式に限定し、深度拡大に絞った下限範囲の実施形態の場合のデータを示す。
また、本実施形態は、近接観察及び遠方観察を行う内視鏡に適用でき(つまり、内視鏡2の挿入部6の先端部6aに搭載でき)、近接観察の場合及び遠方観察の場合にそれぞれ必要とされる被写界深度を満たすようにできる内視鏡システムを提供できる。
以下に説明する第3の実施形態−第6の実施形態も第1の実施形態とほぼ同様の効果を有する。
本実施形態の内視鏡システムは、第1の実施形態と同様に、同時式の内視鏡システムである。第1の実施形態においては、撮像ユニット19の2つの撮像素子17a,17bとして、補色系の色分離フィルタを採用していたが、本実施形態においては原色の色分離フィルタを採用している。この実施形態の特徴としては、150万画素1.1μmピクセルの原色ベイヤ配列の同時式撮像素子を使い、比較的、細径(微小ピクセルなので撮像サイズが小さい)で且つ超高画素内視鏡の実施形態となっている。第1の実施形態,第2の実施形態に対して絶対値的な深度幅は狭いが、実用上の被写界深度を保ちつつ、より細径で高画質な内視鏡画像を提供できる。
この場合における撮像ユニットの数値データとしては、波長λ=0.5461μmの光に対して、2つの撮像素子の垂直方向ピクセルサイズをPixが1.1μm、補正パラメータとしての解像力係数k1を2.80,F値マージンk2を1.0,対物光学系の有効FナンバーFnoを4.62に設定している。
より詳細な数値データは、図6の表において示している。
本実施形態の内視鏡システムは、第3の実施形態の変形例に相当する。本実施形態の内視鏡システムは、第3の実施形態と同様の150万画素であるが、撮像素子のピクセルサイズを1.45μmとして開口を大きく取り、ノイズや明るさに対して比較的余裕を考慮した設定になっている。この際、原色ベイヤ配列における補間方法をより最適化する事で、第3の実施形に対して解像力が低下しない様にしつつ、合成画像としては深い被写界深度を得られるようにしている。
この場合における撮像ユニットの数値データとしては、波長λ=0.5461μmの光に対して、2つの撮像素子の垂直方向ピクセルサイズをPixが1.45μm、補正パラメータとしての解像力係数k1を2.80,F値マージンk2を1.0,対物光学系の有効FナンバーFnoを6.09に設定している。
より詳細な数値データは、図6の表において示している。
本実施形態の内視鏡システムは、第3の実施形態の変形例に相当する。本実施形態の内視鏡システムは、120万画素1.1μmピクセルの原色ベイヤ配列の同時式撮像素子を使い、比較的高画素で且つ第3の実施形態より細径を狙っている。また、より絞って解像力よりも深度優先した実施形態であり、解像力は回折限界Fnoを越えて多少劣化するものの実用レベルを保ちつつ、近接観察側はより近接して拡大観察が出来るように、観察距離は3mmまで近接できる様な被写界深度の設定になっている。また、拡大観察を優先して近接するが深度幅は3mmを確保するような合成被写界深度を得ているので内視鏡検査に支障がない様にしている。
そして、本実施形態の撮像ユニットは、Fno/Pix=4.20となる。
より詳細な数値データは、図6の表において示している。
本実施形態は、第1の実施形態の場合と同様の効果を有する。
本実施形態の内視鏡システムは、第3の実施形態の変形例に相当する。本実施形態の内視鏡システムは、100万画素1.7μmピクセルの原色ベイヤ配列の同時式撮像素子を使い、被写界深度よりも観察時の明るさを優先させつつ、合成画像としては広い被写界深度を得られるようにしている。
そして、本実施形態の撮像ユニットは、Fno/Pix=4.20となる。
より詳細な数値データは、図6の表において示している。
本実施形態は、第1の実施形態の場合と同様の効果を有する。
この場合は、k2の取り得る範囲は、回折限界Fnoを超えない前提においては0.9〜1.0までが現実的と考えられる。例えば、観察系の明るさにある程度余裕を持った設定とした第2の実施形態で考えると、k2=0.9とするとFno/Pix=2.7となる。尚、本願の実施形態で考えると、上限値は第1の実施形態となる。従って、高画素化を狙い観察系の明るさよりも被写界深度の確保を重視する場合は、
2.7≦Fno/Pix≦4.5 ・・・(5)′
としても良い(図6(B)の表の第2′の実施形態による(5)′の下限データ、第1の実施形態による(5)′の上限データ参照)。この場合、十分な合成被写界深度を得られるものの、明るさが不足する分は撮像素子に裏面照射型CMOSセンサを採用したり、プロセッサ装置4の図示しないノイズリダクション機能の最適化により、より大きなゲインを掛けるような工夫が考えられる。また、内視鏡先端径に余裕があればライトガイドを増やして総合的な明るさを補っても構わない。
一方で、ピクセルの微細化はS/Nの劣化なども想定されるものの細径化が好ましい内視鏡においては、より細径、小型化のために微細セルサイズのCMOSを選択する場合も考えられる。この際、補間方法の最適化をしても結果として解像力の低下はある程度想定され、任意の係数k1は補色方式よりは小さくできるもののk1=2.8程度となる可能性もある。つまり、原色ベイヤ配列のCMOSセンサにおいては現実的には2.2≦k1≦2.8程度になると考えられる。
2.97≦Fno/Pix≦4.2 ・・・(5)″
となる。従って、被写界深度を重視し且つ撮像素子に原色ベイヤ配列のCMOSセンサを採用する際は(5)″としても十分な被写界深度を得る事ができる(図6(C)の表の第4の実施形態による(5)″の下限データ、第3′の実施形態による(5)″の上限データ参照)。
Fi=1/k1・Pix …(5)
である。このFiにおけるデフォーカスのMTFが約10%あれば、経験上の主観評価では像のボケは認識できず「見えている」と判断できる。言い換えると、MTFは約10%以上あれば被写界深度内と見なせる。
図9において実線で示す基準のMTF特性のものから△と○とで示すように近点側と遠点側とにピント位置がずれた状態のMTF特性を有するように設定した場合、上述した各実施形態において(2焦点切替時の遠方観察側の合成被写界深度と、近接観察側の合成被写界深度とのいずれにおいても)、MTFが10%以上となる裾の深度端で重なっている。
これに対して、仮にMTFがIO%未満となる深度端の状態で合成すると、その合成被写界深度範囲内において、MTFが10%未満となる深度ギャップ部分を含み、その深度ギャップ部分で画像が不鮮明となるボケる(ボケて見える)観察領域が生じてしまうことになる。
なお、2焦点切替時の遠方観察側の合成被写界深度と、近接観察側の合成被写界深度の深度端は重なるような設定にする(第1−第3,第6の実施形態)と、遠方観察から近接観察に切り替えた場合、両者の間で不鮮明となる領域が発生しないで鮮明に観察できるため、スクリーニングや詳細観察を円滑に行い易い。
一方、第4,第5の実施形態のように、遠方観察側合成被写界深度と近接観察側合成被写界深度が連続的に繋がらずに、深度ギャップを生じさせる設定でも良い(N−Fギャップ有り)。
このような設定にすることでより近接した拡大観察が可能となるため、拡大内視鏡を主としたユーザーにはより目的に適した内視鏡を提供できる。
但し、2焦点切替時の視野角変動が殆ど生じないフォーカシングであり、内視鏡の操作性を考慮して深度幅は3mm前後を確保している事が望ましい。
ところで、上述した実施形態において、基準とする撮像素子は遠点側にピントを合わせた撮像素子に設定しても良い。このようにすると、製造面での調整が行い易い効果を有する。
具体的には、a)遠方のピント調整(ピント出し)は、像位置が撮像面より物体側に来る(撮像素子を繰り出す方向)となる。
b)の次にa)を行う順番でピント調整を行うと、b)後における遠点側の撮像素子のピント調整時に、レンズがぶつかってしまう可能性がある。この場合には、再度b)のピント調整を行わなければならなくなる。
つまり、最初にピント調整によりそのピント調整の条件を固定できる遠点側の撮像素子を基準にして、近点側の撮像素子のピント調整する方が、円滑に行うことができる。 また、このようにした場合、ピント調整の他に、倍率、明るさを除く幾何補正(位置、回転)等の像補正もより円滑に行うことができる。
また、上述した実施形態等を部分的に組み合わせる等して構成される実施形態も本発明に属する。
Claims (15)
- 同一の被写体に対してピント位置が異なる2つの光学像を得る内視鏡対物光学系と、
前記ピント位置が異なる前記2つの光学像を受光し、光電変換する2つの撮像素子と、
前記2つの撮像素子により前記2つの光学像に対応する2つの画像を1つの画像に合成する画像合成処理部と、
前記内視鏡対物光学系に設けた焦点切替用レンズの位置を移動し、近接観察と遠方観察の2つの観察領域の一方に前記内視鏡対物光学系の焦点を選択的に切り替える焦点切替機構と、を備え、
前記画像合成処理部は、前記近接観察と前記遠方観察の各観察領域の夫々において、前記2つの画像を合成することを特徴とする内視鏡システム。 - 前記内視鏡対物光学系と前記2つの撮像素子は、内視鏡対物光学系の有効FナンバーをFno、前記2つの撮像素子の撮像面に2次元的に配置されたピクセルのピクセルピッチをPixと表した場合、
以下の条件
2.4≦Fno/Pix≦4.5
を満たすことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。 - 前記ピント位置が異なる2つの光学像を得る内視鏡対物光学系は、
前記ピント位置が異なる2つの光学像を受光する2つの撮像素子との間に、像を2つに分離する光学素子が配置され、
前記像を2つに分離する前記光学素子は少なくとも一方の光学像を1回以上反射させる反射面を含み、
前記反射面で反射された像を前記撮像素子の1つに結像させることを特徴とする前記請求項1の内視鏡システム。 - 前記2つの撮像素子からの夫々の像における相対的な倍率の差異と、位置の差異と、回転の差異と、明るさの差異とを、合致させる画像処理を行う画像補正処理部を備え、
前記画像合成処理部は、前記画像補正処理部で補正された夫々の画像を1つに合成することを特徴とする前記請求項1の内視鏡システム。 - 前記画像補正処理部は、予め定められた補正パラメータを補正パラメータ格納部から読み出して画像補正を行い、
前記ピント位置が異なる2つの光学像のうちの1つを基準画像とした相対的な差異を、前記補正パラメータに設定することを特徴とした請求項4の内視鏡システム。 - 前記画像補正処理部で補正される前記相対的な明るさの差異は、前記2つの像のうち輝度の低い方の像、もしくは前記2つの像の相対的に同一位置における輝度の低い方を基準として、補正を行なうことを特長とする請求項4の内視鏡システム。
- 前記像を2つに分離する前記光学素子の前記反射面による反射が奇数回反射されて前記撮像素子の1つに結像させる場合、
当該1つの撮像素子から得られる画像を、鏡像反転させる機能を有することを特徴とした請求項4の内視鏡システム。 - 前記内視鏡対物光学系は、前記近接観察と前記遠方観察の各観察領域の夫々において、前記2つの撮像素子における一方の撮像素子に対する被写界深度の深度範囲が、他方の撮像素子に対する被写界深度の深度範囲と重なるように設定されていることを特徴とした請求項4の内視鏡システム。
- 前記内視鏡システムは、前記内視鏡対物光学系と、前記2つの撮像素子を備えた内視鏡と、前記内視鏡が着脱自在に接続され、前記画像合成処理部を備えた画像処理装置とを備え、
前記内視鏡は、前記補正パラメータ格納部を備えることを特徴とした請求項5の内視鏡システム。 - 前記撮像素子は、原色又は補色のカラーフィルタを有することを特徴とした請求項2の内視鏡システム。
- 前記撮像素子は、面順次照明光の下で撮像を行うカラーフィルタを有しないモノクロの撮像素子であることを特徴とした請求項2の内視鏡システム。
- 前記内視鏡対物光学系と前記2つの撮像素子は、内視鏡対物光学系の有効FナンバーをFno、前記2つの撮像素子の撮像面に2次元的に配置されたピクセルのピクセルピッチをPixと表した場合、
以下の条件
2.7≦Fno/Pix≦4.5
を満たすことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。 - 前記内視鏡対物光学系と前記2つの撮像素子は、内視鏡対物光学系の有効FナンバーをFno、前記2つの撮像素子の撮像面に2次元的に配置されたピクセルのピクセルピッチをPixと表した場合、
以下の条件
3≦Fno/Pix≦4.2
を満たすことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。 - 前記画像合成処理部は、前記2つの撮像素子に基づいて生成された第1及び第2の画像データにおける同一の被写体位置にそれぞれ対応する第1及び第2の輝度レベルの差分量を各フレームにおいて算出する差分算出回路と、前記差分量の絶対値が閾値以上であるか否かを比較する比較回路と、前記差分量の絶対値が閾値以上である場合には輝度レベルが高い方の画像を選択し、前記差分量の絶対値が閾値未満である場合には2つの画像の輝度レベルを加算して出力する選択回路と、を有することを特徴とする請求項2に記載の内視鏡システム。
- 前記画像合成処理部は、前記2つの撮像素子に基づいて生成された第1及び第2の画像データにおける同一の被写体位置にそれぞれ対応する第1及び第2の輝度レベルの差分量を各フレームにおいて算出する差分算出回路と、前記差分量の絶対値が閾値以上であるか否かを比較する比較回路と、前記差分量の絶対値が閾値以上である場合には輝度レベルが高い方の画像を選択し、前記差分量の絶対値が閾値未満である場合には2つの画像の輝度レベルにそれぞれ重み付けした後に合成して出力する選択回路と、を有することを特徴とする請求項8に記載の内視鏡システム。
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