JPH11197098A - 遠近画像を形成する電子内視鏡装置 - Google Patents

遠近画像を形成する電子内視鏡装置

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JPH11197098A
JPH11197098A JP10021416A JP2141698A JPH11197098A JP H11197098 A JPH11197098 A JP H11197098A JP 10021416 A JP10021416 A JP 10021416A JP 2141698 A JP2141698 A JP 2141698A JP H11197098 A JPH11197098 A JP H11197098A
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JP
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image
point
ccd
far
optical path
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JP10021416A
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English (en)
Inventor
Toshiji Minami
逸司 南
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Fujinon Corp
Original Assignee
Fuji Photo Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異なる距離にピントが合った複数の画像を同
時に表示すると共に、高解像度化を図り、診断、処置等
に有益な情報が得られるようにする。 【解決手段】 対物レンズ11、光学ローパスフィルタ
12から出射される像光をクロスプリズム14で三つの
光路に分離し、この分離光を入力するように、異なる光
路長に設定された遠点用CCD15と近点用CCD20
を配置すると共に、別の遠点用CCD24を上記CCD
15に対し半画素ずれた位置で設ける。これによれば、
上記CCD15,24で遠点にピントが合った撮像、C
CD20で近点にピントが合った撮像ができると共に、
水平方向に半画素ずれた二つのビデオ信号を合成するこ
とにより高解像度の遠点側画像が得られる。また、上記
CCD15,24とCCD20との撮像面サイズを変え
れば、近点側画像は遠点側画像に比べて大きな倍率で拡
大表示できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子内視鏡装置、特
に距離の異なる被観察体内部位にピントを合せた複数の
画像を形成する電子内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子内視鏡装置は、挿入先端部の対物レ
ンズに撮像素子である、例えばCCD(Charge Coupled
Device)を光学的に接続し、このCCDで得られたビ
デオ信号を画像処理することにより、テレビモニタ等に
被観察体内の画像を表示するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の電
子内視鏡ではピントの合う撮像距離が固定となってお
り、一般のカメラのように、対物レンズ系でフォーカス
或いは像倍率を任意に変えることはできない。これは、
外径が小さく制限される先端部に、フォーカス或いはズ
ーム動作をする可動式の対物レンズ系を組み込むことが
できない等の特殊な事情があるためである。
【0004】しかしながら、内視鏡においても遠点或い
は近点にピントが合った撮像ができれば、撮像のバリエ
ーションが増え、多様の目的に対応した被観察体内画像
を得ることが可能となる。また、従来でもモニタに表示
される被観察体像は所定倍率で拡大して表示されるが、
同一被写体を異なる倍率で、しかも同時に観察すること
ができれば、各種の診断、処置等に有益な情報を提供で
きることになる。
【0005】更に、近年ではハイビジョン映像での内視
鏡画像の表示等も行われており、高解像度の画質を得る
ことが求められる。
【0006】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、異なる距離にピントが合った複数
の画像を同時に表示すると共に、高解像度化を図り、診
断、処置等に有益な情報が得られる遠近画像を形成する
電子内視鏡装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明に係る電子内視鏡装置は、先端部に
設けられた対物光学系部材と、この対物光学系部材から
出射された像光を分離する光路分離手段と、この光路分
離手段からの出射光を入力し、かつ撮像のための光路長
が変るように配置して異なる距離にピントが合った像を
撮影する複数の第1系撮像素子と、上記光路分離手段か
らの出射光を入力し、上記第1系撮像素子の画素位置に
対し水平方向に半画素分ずらして配置した第2系撮像素
子と、を含み、上記第1系撮像素子により観察距離の異
なる被観察体内像を撮影すると共に、この第1系撮像素
子と上記第2系撮像素子で得られた信号を合成して解像
度の高い画像を形成するようにしたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、上記光路分離手段としてクロス
プリズムを用い、上記第1系撮像素子として遠点及び近
点を撮像する二つの撮像素子を設けると共に、上記第2
系撮像素子として遠点又は近点を撮像する一つの撮像素
子を設けたことを特徴とする。請求項3に係る発明は、
近点用の上記撮像素子の撮像面光学サイズを遠点用の上
記撮像素子に比べて小さくすることにより、近点側画像
の拡大率を高めたことを特徴とする。請求項4に係る発
明は、撮像素子駆動信号を供給するための同一の駆動信
号線を、上記複数の撮像素子のそれぞれの回路基板に対
しパラレル接合したことを特徴とする。請求項5に係る
発明は、上記複数の撮像素子の水平転送周波数を、最多
画素の撮像素子の水平転送周波数に配置撮像素子数を掛
けた値又はその近傍の値に設定し、複数の画像信号を圧
縮混合して出力したことを特徴とする。
【0008】上記の構成によれば、一つの対物光学系か
ら出力された像光を例えばクロスプリズム等で三つの光
路へ分離し、二つの光路のそれぞれに第1系撮像素子
を、残りの一つの光路に第2系撮像素子を配置し、上記
二つの第1系撮像素子については対物光学系までの光路
長が異なるように設定する。ニュートンの結像公式によ
れば、上記対物光学系から撮像素子(撮像面)までの光
路長を長くすると近点側にピントが合い、逆に短くする
と遠点側にピントが合う。
【0009】従って、上記光路長を長くした第1系撮像
素子を近点用として、光路長を短くした第1系撮像素子
を遠点用として用いることになる。このとき、撮像素子
を異なる光路長で配置すると、近点用の撮像素子で得ら
れる像は、遠点用で得られる像と比較すると、像倍率が
高くなり、拡大率の異なる画像が得られる。また、上記
請求項3のように、近点用撮像素子の撮像面光学サイズ
(フォーマットサイズ)を遠点用撮像素子よりも小さく
すれば、更に近点側の画像の拡大率を高めることが可能
となる。
【0010】更に、上記第2系撮像素子は、例えば遠点
用撮像素子として上記遠点用第1系撮像素子と同一の関
係となるように第3の光路に配置され、この際に第2系
撮像素子が第1系撮像素子の画素位置に対し水平方向に
半画素ずれる状態に位置決めされる。そうして、この第
1,第2の撮像素子で得られた画像信号は加算されるこ
とになり、これによって水平方向で見掛け上の解像度を
高くした画像を得ることができる。
【0011】上記請求項4の構成によれば、複数の撮像
素子への駆動信号線をパラレル接合することにより、複
数ある撮像素子毎に駆動信号線を接続する必要がなく、
一組の駆動信号線で複数の撮像素子をパラレル駆動でき
るという利点がある。上記請求項5の構成によれば、例
えば総画素数41万画素の撮像素子を2枚、27万画素
の撮像素子を1枚用いる場合は、910fh[41万画
素の方の水平転送周波数、なおfhは1H周波数で約1
5734Hz(NTSC)である]×3=2730fh
の水平転送周波数で水平ライン画素データを読み出し、
それぞれに異なる遅延時間を与えて加算すれば、1本の
信号線で両方のビデオ信号を送ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1及び図2には、実施形態例に
係る電子内視鏡装置の先端部に配置される撮像部分が示
されており、図示されるように、対物光学系として対物
レンズ11、光学ローパスフィルタ12が設けられる。
この光学ローパスフィルタ12の後側に、光路分離手段
としてクロスプリズム14が配置されており、このクロ
スプリズム14は図示のように、像光を下側に反射させ
かつ透過させるハーフミラー部M1 と像光を上側に反射
させかつ透過させるハーフミラー部M2 をクロスさせて
内部に形成したものである。このハーフミラー部M1 ,
M2 は、ダイクロイックコート等によって形成されてお
り、これらミラー部M1 ,M2 の存在により像光は上側
光路、下側光路、透過(水平)光路に分離される。な
お、この光路分離手段としては、クロスプリズム以外の
プリズム、ハーフミラー板等でもよい。
【0013】そして、上記クロスプリズム14の下側
に、第1系撮像素子である遠点用CCD15が図示の距
離D1 だけ離して配置されており、このCCD15は回
路基板でもあるパッケージ16に電気的に接続され、こ
のパッケージ16の上部はカバーガラス17で塞がれ
る。当該例では、このCCD15として撮像面光学サイ
ズ(フォーマットサイズ)が1/4インチで総画素数が
41万画素のものを用いる。
【0014】また、上記クロスプリズム14の後側に、
平行平面板(透過板)18及びカバーガラス19を介し
て第1系撮像素子である近点用CCD20が取り付けら
れており、このCCD20は図示の距離D2 (D2 >D
1 )だけ離して配置される。このCCD20は、撮像面
側の端子に例えば薄型フレキシブルの回路基板21のリ
ード線を接続し、撮像面上に僅かな隙間を残してカバー
ガラス19を接着して組み付けたものである。このCC
D20として、フォーマットサイズが1/6インチで総
画素数が27万画素のものを用いている。
【0015】図3には、上記対物レンズ11に対する上
記各CCD15(24),20の光路長に関する配置が
示されている。図示されるように、前側焦点位置F1 か
ら距離xa1にある物点(遠点)Paを、後側焦点位置F
2 から距離xa2にある遠点用CCD15で撮像するに
は、ニュートンの結像公式によりxa1・xa2=−f2
関係にあることが必要となる。従って、当該例では上記
物点Paよりも近い距離、即ちF1 から距離xb1にある
物点(近点)Pbを撮像するために、xb1・xb2=−f
2 の関係にある、F2 からxb2の位置に近点用CCD2
0を配置する。これにより、近点側にピントの合った被
写体像を撮影することができる。
【0016】またこの場合、図示されるように、遠点用
CCD像がGa倍されたとすると、近点用CCD像の倍
率は、これよりも大きいGb倍(Gb>Ga)となる。
従って、当該例では、光路長を変えることによって近点
にピント合せをすると共に、遠点像よりも高い倍率の近
点像を得ることができる。
【0017】図4には、上記CCD15(24),20
及び撮像面光学サイズの大きさの比較が示されており、
図(A)の遠点用CCD15では、1/4インチの撮像
面(フォーマットサイズ)Saが設定され、図(B)の
近点用CCD20には上記撮像面Saよりも小さな1/
6インチの撮像面Sbが設定される。なお、各図の円L
a,Lbは、光路領域(開口径)を示している。
【0018】当該例では、上記のように撮像面サイズを
変えることにより、近点側像の拡大率が更に大きくな
る。即ち、大きさの異なる撮像面を持つ二つのCCDで
得られた画像を、例えば同一画面サイズのモニタに表示
する場合を考えると、小さい撮像面の画像を大きい撮像
面の画像よりも大きく拡大することになる。当該例で
は、この関係を応用し、近点用CCD20の撮像面Sb
を遠点用CCD15の撮像面Saよりも小さくすること
により、近点側画像の拡大率を高くしたものである。
【0019】従って、この撮像面光学サイズにより拡大
する倍率を、遠点用CCD15がHa、近点用CCD2
0がHbであるとすると、上記の光路長の相違による上
記倍率Ga,Gbとの関係を含めて、遠点用CCD15
の拡大率は、Ga・Haとなり、近点用CCD20の拡
大率は、Gb・Hbとなる。当該例では、例えば14イ
ンチのモニタの場合、上記拡大率Ga・Haを約15倍
〜30倍程度、上記拡大率Gb・Hbを約70倍程度と
することができる。
【0020】更に図1に示されるように、上記クロスプ
リズム14の上側に、第2系撮像素子としての第2系の
遠点用CCD24がカバーガラス23を介して取り付け
られ、このCCD24は上記遠点用CCD15と同様に
距離D1 だけプリズム14の上面(プリズムの上下面及
び後面から対物レンズ11までの光路長は全て同一とす
る)から離される。このCCD24は、撮像面光学サイ
ズが1/4インチで41万画素のもの(上記CCD15
と同一のもの)であり、回路基板25としては例えば上
記近点用CCD20と同様の薄型フレキシブル回路基板
が用いられる。
【0021】そして、図5に示されるように、上記の第
2系遠点用CCD24は上記第1系遠点用CCD15に
対し水平方向で半画素ずれるように配置される。即ち、
図示のように、実線で示した上記CCD15の撮像面及
び画素に対し、点線で示した撮像面及び画素となるよう
に、上記CCD24を配置する。これによれば、水平方
向において半画素ずれた状態の二つの画像データが形成
され、これらを合成すると、見掛け上、水平解像度が2
倍となった画像を得ることができる。
【0022】なお、上記各CCD15,20,24へ供
給される像光は、上記クロスプリズム14の上記ハーフ
ミラー部M1 ,M2 (ダイクロイックコート)の調整に
より、遠点用CCD15,24へ与えられる光が近点用
CCD20の場合よりも多くなるように設定される。即
ち、内視鏡ではライトガイドを介して先端部から光照射
するため、遠点側からの入射光は、近点側からの入射光
に比べて低くなる。このため、例えば[ハーフミラー部
M1 ,M2 のそれぞれの反射率]:[ミラー部M1 ,M
2 の両者の透過率(トータル)]を、4:3、5:3、
6:4等に設定することにより、各CCD15,20,
24への入射光、即ち両画像の明るさを均等にしてい
る。
【0023】図1において、上記のパッケージ16、回
路基板21及び25の全ての入出力端子には、複数の信
号線27が接続されるが、CCD駆動のための駆動信号
線、例えば27A(1本だけ示す)はパラレル接合され
る。このパラレル接合とは、例えば1本の駆動信号線2
7Aに裸線部eを3箇所設け、本線側から1番目の裸線
部eをパッケージ16の後側の端子パッドへ、2番目の
裸線部eを回路基板21の上側の端子パッドへ、3番目
の裸線部eを回路基板25の後側の端子パッドへ接続し
たものである。これによれば、同一の駆動信号を1本の
信号線により三つのCCD15,20,24へ供給で
き、これらをパラレル駆動できるという利点がある。
【0024】図6及び図7には、上記三つのCCD1
5,20,24からビデオ信号を抽出し、処理するため
の回路構成が示されており、これらのCCD15,2
0,24は、上述のように同一の駆動信号線27Aによ
って駆動される。また、上記遠点用CCD15の後段
に、2/3水平走査期間だけ信号を遅延する第1ディレ
イ回路29が設けられ、上記第2系遠点用CCD24の
後段に、1/3水平走査期間だけ信号を遅延する第2デ
ィレイ回路30が設けられる。これら第1及び第2ディ
レイ回路29,30には、近点用CCD20からのビデ
オ信号と混合する加算回路31、バッファ回路32が接
続され、このバッファ回路32は出力信号線27Bへ接
続される。
【0025】図7には、外部プロセッサ装置(或いは電
子内視鏡内回路)等に設けられる信号処理回路が示され
ており、図示のCCD駆動回路33からは、1/4イン
チでかつ41万画素のCCD15の通常の水平転送周波
数(910fh)の3倍速の水平転送周波数2730f
h(910fh×3)が各CCD15,20,24に与
えられ、これにより三つのビデオ信号が圧縮混合され
て、一つの出力信号線27Bで外部プロセッサ装置等へ
伝送される。
【0026】また、上記出力信号線27Bに接続して、
各CCD15,20,24からのビデオ信号を選択し、
かつ圧縮された信号の水平方向を通常の長さに引き伸ば
す画像選択回路34、信号処理部35A,35B,35
C、各種の制御を実行するマイコン36等が設けられ
る。上記信号処理部35A〜35C内には、CDS(相
関二重サンプリング)及びAGC(自動利得制御)回路
37、A/D変換器38、2水平(2H)ラインの画像
データを記憶するラインメモリ39、輝度(Y)信号と
色(C)信号を演算するためのマトリクス回路40、輝
度(Y)処理回路41、赤(R),緑(G),青(B)
の色信号のための色処理回路42等が設けられる。
【0027】そして、上記信号処理部35A,35Bの
後段には、エンコーダ44A,44Bを介して加算器4
5、46が設けられており、この加算器45は、上記C
CD15,24で得られ、半画素分ずれている二つの遠
点側画像における輝度信号を水平ライン毎に加算し、他
方の加算器46は上記二つの遠点側画像の同様の色信号
を水平ライン毎に加算する。これにより、見掛け上、2
倍の解像度の水平ラインデータが得られる。
【0028】上記加算器45,46の出力は、D/A変
換器47を介してモニタ等へ供給される。一方、上記信
号処理回路25Cの出力は、エンコーダ44C及びD/
A変換器50を介してモニタ等へ出力される。このモニ
タ表示については、後述するように、遠点側画像と近点
側画像の二画像をピクチャーインピクチャー手法等で同
一モニタに表示してもよく、この場合は、二画像処理回
路が組み込まれることになる。
【0029】図8には、上記三つのビデオ信号の圧縮混
合処理状態が示されている。上述したように、当該例で
は3倍速の水平転送周波数2730fhで各CCD1
5,20,24から水平ラインデータを読み出すと、遠
点用CCD15からは、図8(A)の左側に示されるよ
うに、通常の1/3の時間で水平ラインのビデオ信号
(Va1)が読み出される。このビデオ信号は、第1ディ
レイ回路29により水平ライン毎に2/3水平走査期間
だけ遅延されるので、図8(A)の右側に示される状態
となる。また、第2系遠点用CCD24からは、図8
(B)の左側のように、1/3の水平走査時間で水平ラ
インのビデオ信号(Va2)が読み出され、このビデオ信
号は、第2ディレイ回路30により水平ライン毎に1/
3水平走査期間だけ遅延され、図8(B)の右側に示さ
れる状態となる。
【0030】一方、近点用CCD20(27万画素)の
場合、通常では606fhの水平転送周波数で読み出さ
れており、上記2730fhの周波数と比較すると約2
/9となるので、図8(C)に示されるように、2/9
の水平走査時間でビデオ信号(Vb)が読み出されるこ
とになる。これらのビデオ信号が、図6の加算器31で
加算されると、図8(D)に示されるように、三つの画
像が所定の水平走査期間の領域に重ね合わされた状態と
なり、この混合ビデオ信号は、1本の出力信号線27B
を介して外部へ取り出される。
【0031】次に、上記の混合ビデオ信号は図7の画像
選択回路34に供給され、ここで遠点側の二つのビデオ
信号と近点側ビデオ信号が分離、抽出され、その後に圧
縮状態の解除が行われる。従って、最終的には図8
(E)に示されるように、近点側ビデオ信号については
水平方向が約4.6倍に引き伸ばされ、遠点側ビデオ信
号については水平方向が3倍に引き伸ばされる。
【0032】図9には、モニタにおける遠点側画像と近
点側画像の表示状態が示されており、これらの画像は、
二つのモニタに別々に表示してもよいが、当該例では一
つのモニタ52に親画面及び子画面として表示する。即
ち、図9(A)に示されるように、親画面に遠点側画像
(Va=Va1+Va2)、子画面に近点側画像(Vb)を
表示するパターンと、図9(B)に示されるように、親
画面に近点側画像(Vb)、子画面に遠点側画像(V
a)を表示するパターンの二つを設け、これらのパター
ンが画像切替えスイッチ等で切り替えられるようになっ
ている。
【0033】この二画面の形成は、ピクチャーインピク
チャーの手法によって画像を合成することにより実行さ
れる。即ち、ゲートパルス発生回路、画像縮小処理を含
む画像合成回路等を設け、ゲートパルスで子画面領域を
切り抜き、この領域に縮小した近点側画像又は遠点側画
像をはめ込むようにする。
【0034】またこの際には、上記図9(A)に示され
るように、遠点側画像についてのみ電気マスクを付ける
ことができる。即ち、図4(A)で説明したように、遠
点用CCD15,24においては、撮像面Saが光路領
域Laよりも大きいので、この実際の撮像領域(La)
に合せ、その外側に図9(A)の電気マスクMを発生さ
せる。これに対し、近点用CCD20は撮像面光学サイ
ズが小さく、図4(B)のように、撮像面Sbの全体で
像光が捉えられるので、電気マスクを発生させないよう
にする。
【0035】当該例は以上の構成からなり、図1に示し
た撮像部によれば、遠点用CCD15,24で遠点側に
ピントが合った画像が得られ、近点用CCD20で近点
側にピントが合った画像が得られる。例えば、近点用C
CD20の観察距離(焦点距離)を光路長の調整で3m
m前後に、遠点用CCD15の観察距離を10mm前後
に設定することができる。
【0036】そして、図6及び図7で説明したように、
上記三つのCCD15,20,24で得られたビデオ信
号は、2730fhの水平転送周波数によって水平方向
で圧縮され、混合された状態で1本の出力信号線27B
を介して画像選択回路34へ供給される。この画像選択
回路34では、二つの遠点側ビデオ信号と近点側ビデオ
信号が分離・選択され、圧縮が解除されることになり、
図8(E)に示したように、遠点側ビデオ信号(1/4
インチ、41万画素)は3倍、近点側ビデオ信号(1/
6インチ、27万画素)は約4.6倍に引き伸ばされ
る。
【0037】また、信号処理回路35A〜35Cでは、
各ビデオ信号につき上述した所定の処理が行われ、その
後、遠点用CCD15と第2系遠点用CCD24で得ら
れた遠点側ビデオ信号の輝度信号と色信号は、水平ライ
ン毎に加算器45,46で加算され、合成される。一
方、近点用CCD20で得られた近点側ビデオ信号の輝
度信号と色信号は、所定の処理が行われて出力される。
【0038】そして、これらの二画像は、ピクチャーイ
ンピクチャーの手法により行われ、図9(A)に示され
るように、親画面の中に切り抜かれた子画面領域に、縮
小処理された近点側画像等がはめ込まれる。また、画像
切替えスイッチ等を操作すると、図9(B)に示される
ように、上記とは逆に遠点側画像が縮小処理され、これ
が子画面として近点側画像の親画面内に表示される。
【0039】このようにして、当該例では遠点側画像と
近点側画像の両者を表示し、観察することができ、親画
面に表示した時で、遠点側画像が約15倍〜30倍(G
a・Ha)程度に拡大されるのに対し、近点側画像を約
70倍(Gb・Hb)程度に拡大することができる。従
って、当該例では従来と同等の被観察体内画像と共に、
拡大された近距離にある被写体を観察することができ
る。
【0040】しかも、上記の遠点側画像は二つのCCD
15,24から出力される水平方向に半画素ずれた画像
を合成するので、水平方向の解像度が高い画像が得られ
るという利点がある。
【0041】なお、当該実施形態例では、近点用CCD
20として、1/6インチで27万画素のものを用いた
が、その他の仕様のもの、例えば遠点用CCD15と同
様の1/4インチの41万画素のCCDを近点用CCD
として用いてもよく、この場合でも、約47倍の拡大率
の近点側画像を得ることができる。また、上記例では、
遠点用CCDを2個配置しているが、近点用CCDを2
個設けるようにすることもでき、更には四つの光路に分
離する光路分離手段を設け、遠点用と近点用のCCDを
2個ずつ配置してもよい。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
対物光学系部材から出射された像光を分離し、この分離
光路の後側に、観察距離が異なるように光路長を変えて
配置した複数の第1系撮像素子と、この第1系撮像素子
の画素位置に対し水平方向に半画素分ずらして配置した
第2系撮像素子と設けたので、異なる距離にピントが合
った複数の画像を同時に表示すると共に、解像度の高い
画像を得ることができ、診断、処置等に有益な情報が得
られるという利点がある。
【0043】請求項3の発明によれば、近点側の撮像素
子の撮像面光学サイズを遠点側の撮像素子に比べて小さ
くすることにより、近点側画像の拡大率を高めることが
可能となる。請求項4の発明によれば、同一の駆動信号
線を複数の撮像素子のそれぞれの回路基板に対しパラレ
ル接合したので、複数ある撮像素子毎に駆動信号線を接
続配置する必要がなく、一組の駆動信号線で複数の撮像
素子を駆動することができる。請求項5の発明によれ
ば、撮像素子の読出しの水平転送周波数を高くして画像
信号を圧縮し、複数の撮像素子からの画像信号を混合し
て出力するので、1本の出力信号線を介してビデオ信号
を出力できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係る遠近画像を形成する
電子内視鏡装置の撮像部の構成を示す図である。
【図2】図1の撮像部の正面図である。
【図3】実施形態例の遠点用CCD像及び近点用CCD
像と光路長との関係を示す説明図である。
【図4】実施形態例の遠点用CCD[図(A)]と近点
用CCD[図(B)]の撮像面光学サイズを示す図であ
る。
【図5】実施形態例の遠点用CCDと第2系遠点用CC
Dの光学的配置関係を示す図である。
【図6】実施形態例におけるビデオ信号処理回路の前段
の構成を示すブロック図である。
【図7】実施形態例のビデオ信号処理回路の後段の構成
を示すブロック図である。
【図8】実施形態例での遠点側ビデオ信号と近点側ビデ
オ信号の圧縮混合処理を示す図である。
【図9】実施形態例のモニタでの各画像の表示状態を示
す説明図である。
【符号の説明】
11 … 対物レンズ、12 … 光学ローパスフィル
タ、14 … クロスプリズム(光路分離手段)、15
… 遠点用CCD(第1系)、20 … 近点用CC
D(第1系)、24 … 第2系遠点用CCD、27
… 信号線、27A … 駆動信号線、27B … 出
力信号線、29,30 … ディレイ回路、31,4
5,46 … 加算器、34 … 画像選択回路、35
(A〜C) … 信号処理回路、M1 ,M2 … ハー
フミラー部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部に設けられた対物光学系部材と、 この対物光学系部材から出射された像光を分離する光路
    分離手段と、 この光路分離手段からの出射光を入力し、かつ撮像のた
    めの光路長が変るように配置して異なる距離にピントが
    合った像を撮影する複数の第1系撮像素子と、 上記光路分離手段からの出射光を入力し、上記第1系撮
    像素子の画素位置に対し水平方向に半画素分ずらして配
    置した第2系撮像素子と、を含み、 上記第1系撮像素子により観察距離の異なる被観察体内
    像を撮影すると共に、この第1系撮像素子と上記第2系
    撮像素子で得られた信号を合成して解像度の高い画像を
    形成するようにした遠近画像を形成する電子内視鏡装
    置。
  2. 【請求項2】 上記光路分離手段としてクロスプリズム
    を用い、 上記第1系撮像素子として遠点及び近点を撮像する二つ
    の撮像素子を設けると共に、 上記第2系撮像素子として遠点又は近点を撮像する一つ
    の撮像素子を設けたことを特徴とする上記請求項1記載
    の遠近画像を形成する電子内視鏡装置。
  3. 【請求項3】 近点用の上記撮像素子の撮像面光学サイ
    ズを遠点用の上記撮像素子に比べて小さくすることによ
    り、近点側画像の拡大率を高めたことを特徴とする上記
    請求項1又は2記載の遠近画像を形成する電子内視鏡装
    置。
  4. 【請求項4】 撮像素子駆動信号を供給するための同一
    の駆動信号線を、上記複数の撮像素子のそれぞれの回路
    基板に対しパラレル接合したことを特徴とする上記請求
    項1乃至3記載の遠近画像を形成する電子内視鏡装置。
  5. 【請求項5】 上記複数の撮像素子の水平転送周波数
    を、最多画素の撮像素子の水平転送周波数に配置撮像素
    子数を掛けた値又はその近傍の値に設定し、複数の画像
    信号を圧縮混合して出力したことを特徴とする上記請求
    項1乃至4記載の遠近画像を形成する電子内視鏡装置。
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