JPWO2013047806A1 - 透明導電膜付きガラス板および透明導電膜形成用ガラス板 - Google Patents

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Abstract

アルカリバリア膜からの透明導電膜の剥離が抑えられた透明導電膜付きガラス板および透明導電膜形成用ガラス板を提供する。透明導電膜付きガラス板は、ガラス板12側から順にアルカリバリア膜14および透明導電膜16を有する透明導電膜付きガラス板10であって、ガラス板12が、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO2:60〜75%、Al2O3:0〜3%、CaO:0〜15%、MgO:0〜12%、Na2O:5〜20%、K2O+SrO+BaO:1.1〜15%、Fe2O3に換算した全鉄:0〜0.06%を含む。

Description

本発明は、表面に透明導電膜を形成した透明導電膜付きガラス板および透明導電膜形成用ガラス板に関する。
透明導電膜付きガラス板は、薄膜太陽電池用ガラス基板、低放射ガラス板(Low−Eガラス板)等として利用されている。このような透明導電膜付きガラス板には、通常、高い光線透過率が求められる。
たとえば、薄膜太陽電池用ガラス基板には、可視光透過率(以下、Tvと記す。)および日射透過率(以下、Teと記す。)が充分に高いことが求められている。そのため、薄膜太陽電池用ガラス基板のベースとなるガラス板には、着色成分(特に鉄)の含有量を極めて少なくしてTvおよびTeを高くしたソーダライムシリカガラスからなる高透過ガラス板(いわゆる白板ガラス)が用いられる(特許文献1参照)。
日本特開2007−112710号公報
ところで、透明導電膜付きガラス板においては、経時的にガラス板の表面に溶出したNaが、薄膜太陽電池素子を作成する際にNaの熱拡散を起こすことにより、薄膜太陽電池素子の発電層の特性が劣化する。そのため、ガラス板と透明導電膜との間にSiOを主成分とするアルカリバリア膜が設けられている。
しかし、アルカリバリア膜を設けていても、薄膜太陽電池用ガラス基板の透明導電膜に電流が長期間流れると、ガラス板に含まれるNaが電気的に透明導電膜に引き寄せられ、Naがアルカリバリア膜の表面まで拡散し、透明導電膜が剥離する現象が発生することがわかった。
本発明は、透明導電膜の剥離が抑えられた透明導電膜付きガラス板および透明導電膜形成用ガラス板を提供する。
本発明の透明導電膜付きガラス板は、ガラス板と、透明導電膜とを有する透明導電膜付きガラス板であって、
前記ガラス板が、酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO :68〜75%、
Al :0〜2.5%、
CaO :0〜15%、
MgO :0〜12%、
NaO :5〜20%、
O :0.8〜5%、
SrO :0〜1%、
BaO :0〜1%、
O+SrO+BaO :1.1〜7%、
Feに換算した全鉄:0〜0.06%、
を含むことを特徴とする。
前記ガラス板は、酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO :69〜74%、
Al :0.3〜2.3%、
CaO :3〜12%、
MgO :1〜10%、
NaO :7〜17%、
O :1.0〜4.5%、
SrO :0.1〜0.8%、
BaO :0.1〜0.8%、
O+SrO+BaO :1.5〜6%、
Feに換算した全鉄:0〜0.05%、
を含むことが好ましい。
前記ガラス板の150℃における体積抵抗率(log(ρ[Ω・cm]))は、8.8〜12.0であることが好ましい。
後述するDHB試験における膜はがれが起きない最高温度(Tmax)は、150℃以上であることが好ましい。
本発明の透明導電膜付きガラス板は、前記ガラス板と前記透明導電膜との間に設けられたアルカリバリア膜を有することが好ましい。
また、本発明の透明導電膜形成用ガラス板は、下記酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO :60〜75%、
Al :0〜3%、
CaO :0〜15%、
MgO :0〜12%
NaO :5〜20%、
O+SrO+BaO :1.1〜15%、
Feに換算した全鉄:0〜0.06%、
を含むことが好ましい。
また、本発明の透明導電膜形成用ガラス板は、下記酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO :60〜74%、
Al :0.3〜2.5%、
CaO :3〜12%、
MgO :1〜10%、
NaO :7〜17%、
O :0〜5%、
SrO :0〜5%、
BaO :0〜5%、
O+SrO+BaO :1.4〜12%、
Feに換算した全鉄:0〜0.05%、
を含むことが好ましい。
また、本発明の透明導電膜形成用ガラス板は、下記酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO :68〜75%
Al :0〜2.5%
CaO :0〜15%
MgO :0〜12%
NaO :5〜20%
O :0.8〜5%
SrO :0〜1%
BaO :0〜1%
O+SrO+BaO :1.1〜7%
Feに換算した全鉄:0〜0.06%、
を含むことが好ましい。
また、本発明の透明導電膜付きガラス板は、ガラス板と、透明導電膜とを有する透明導電膜付きガラス板であって、
前記ガラス板が、酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO :60〜75%
Al :0〜3%
CaO :0〜15%
MgO :0〜12%
NaO :5〜20%
O+SrO+BaO :1.1〜15%
Feに換算した全鉄:0〜0.06%、
を含むことを特徴とする。
上記した数値範囲を示す「〜」とは、その前後に記載された数値を下限値および上限値として含む意味で使用され、特段の定めがない限り、以下本明細書において「〜」は、同様の意味をもって使用される。
本発明の透明導電膜付きガラス板は、透明導電膜の剥離が抑えられたものとなる。
本発明の透明導電膜付きガラス板の一例を示す断面図である。 薄膜太陽電池の一例を示す断面図である。 複層ガラスの一例を示す断面図である。
<透明導電膜付きガラス板>
本発明の透明導電膜付きガラス板は、ガラス板と、透明導電膜とを有し、好ましくはガラス板と透明導電膜との間に設けられたアルカリバリア膜とを有する。ガラス板とアルカリバリア膜との間、アルカリバリア膜と透明導電膜との間、およびまたは透明導電膜側とは反対側のガラス板の表面に、他の膜が設けられていても構わない。
図1は、本発明の透明導電膜付きガラス板の一例を示す断面図である。透明導電膜付きガラス板10は、ガラス板12と、ガラス板12の一方の表面に形成されたアルカリバリア膜14と、アルカリバリア膜14の表面に形成された透明導電膜16とを有する。
(透明導電膜形成用ガラス板)
透明導電膜付きガラス板のベースとなるガラス板は、下記の組成(I)を有する。ガラス板は、下記の組成(II)を有することが好ましく、下記の組成(III)を有することがより好ましく、特に下記の組成(IV)を有することが好ましい。
以下、本明細書において、「透明導電膜形成用ガラス板」は、単に「ガラス板」とも記す。透明導電膜付きガラス板は、透明導電膜付きガラス板と記す。
(I)下記酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO :60〜75%、
Al :0〜3%、
CaO :0〜15%、
MgO :0〜12%
NaO :5〜20%、
O+SrO+BaO :1.1〜15%、
Feに換算した全鉄:0〜0.06%、
を含む。
(II)下記酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO :68〜75%、
Al :0〜2.5%、
CaO :0〜15%、
MgO :0〜12%、
NaO :5〜20%、
O :0.8〜5%、
SrO :0〜1%、
BaO :0〜1%、
O+SrO+BaO :1.1〜7%、
Feに換算した全鉄:0〜0.06%、
を含む。
(III)下記酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO :69〜74%、
Al :0.3〜2.3%、
CaO :3〜12%、
MgO :1〜10%、
NaO :7〜17%、
O :1.0〜4.5%、
SrO :0.1〜0.8%、
BaO :0.1〜0.8%、
O+SrO+BaO :1.5〜6%、
Feに換算した全鉄:0〜0.05%、
を含む。
(IV)下記酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO :69.3〜73%、
Al :0.5〜2.1%、
CaO :5〜10%、
MgO :3〜8%、
NaO :9〜15%、
O :1.3〜4.0%、
SrO :0.2〜0.7%、
BaO :0.2〜0.7%、
O+SrO+BaO :2〜5%、
Feに換算した全鉄:0〜0.03%、
を含む。
本発明におけるガラス板は、酸化物基準の質量百分率表示で、KO、SrOおよびBaOの合計の含有量が、通常のソーダライムシリカガラス(通常の高透過ガラス板を含む。)において含まれているこれらの合計の含有量(例えば、高透過ガラス板の場合には0.4%以下)よりも多い組成とされている。
K/Na比が大きくなると、混合アルカリ効果によってガラス板の体積抵抗率が高くなる(すなわち、電気伝導度が低くなる)。また、アルカリ土類金属/Na比についても、K/Naと同様な傾向が見られ、原子半径の大きいSr、Baの場合に特にこの傾向が顕著である。よって、KOの含有量(もしくはKO、SrOおよびBaOの合計の含有量)が、通常のソーダライムシリカガラス(通常の高透過ガラス板を含む。)よりも多くなると、ガラス板の体積抵抗率が高くなる(すなわち、電気伝導度が低くなる)ため、透明導電膜付きガラス板の透明導電膜に電流が長期間流れても、ガラス板に含まれるNaが電気的に透明導電膜に引き寄せられにくくなり、Naがアルカリバリア膜の表面まで拡散しにくくなる。よって、アルカリバリア膜からの透明導電膜の剥離が抑えられる。
Oの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、0〜5%である。KOの含有量が5%を超えると、原料コストが著しく上昇してしまう、もしくは高温での粘性が上昇し溶解性が悪化する。KOの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、1.1〜4.5%が好ましく、1.3〜4.0%がより好ましい。
SrOの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、0〜5%である。SrOの含有量が5%を超えると、失透特性(すなわち、ガラス板の成形時に失透が生じにくいという特性)が悪化する。SrOの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、0〜4%が好ましく、0〜2%がより好ましい。
BaOの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、0〜5%である。BaOの含有量が5%を超えると、失透特性が悪化する。BaOの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、0〜4.5%が好ましく、0〜4%がより好ましい。
O、SrOおよびBaOの合計の含有量(以下、本明細書において、この合計量を「KO+SrO+BaO」とも記す。)は、酸化物基準の質量百分率表示で、1.1〜15%である。KO+SrO+BaOが1.1%未満では、アルカリバリア膜からの透明導電膜の剥離が充分に抑えられない。KO+SrO+BaOが15%を超えると、液相温度が上昇し失透特性が悪化する可能性が高くなる。KO+SrO+BaOは、酸化物基準の質量百分率表示で、1.4〜13%が好ましく、1.4〜12%がより好ましい。
Feは、製造上不可避的に混入した着色成分である。
Feに換算した全鉄の含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、0〜0.06%である。Feに換算した全鉄の含有量が0.06%以下であれば、Tvの低下が抑えられる。Feに換算した全鉄の含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、0〜0.05%が好ましく、0〜0.03%がより好ましい。特に、この全鉄の含有量を0.01%以下とすることにより、ガラス板のTe(板厚4mm厚さ換算)を90%以上とすることが容易となり、またガラス板のTv(板厚4mm厚さ換算)を90%以上とすることが容易となり、好ましい。
本明細書においては、全鉄の含有量を標準分析法にしたがってFeの量として表しているが、ガラス中に存在する鉄がすべて3価の鉄として存在しているわけではない。通常、ガラス中には2価の鉄が存在している。2価の鉄は主として波長1000〜1100nm付近に吸収のピークを有し、波長800nmよりも短い波長にも吸収を有し、3価の鉄は主として波長400nm付近に吸収のピークを有する。2価の鉄の増加は、1000nm前後の近赤外線領域の吸収の増加になり、これをTeで表現するとTeが低下することを意味する。そのため、Tv、Teについて着目した場合、Feに換算した全鉄の含有量を抑えることで、Tvの低下を抑え、2価の鉄よりも3価の鉄を多くすることで、Teの低下を抑える。したがって、Tv、Teの低下を抑える点では、全鉄量を減らし、Feに換算した全鉄中のFeに換算した2価の鉄の質量割合(以下、Redoxと記す。)を低く抑えることが好ましい。
ガラス板におけるRedoxは、35%以下が好ましい。Redoxが35%以下であれば、Teの低下が抑えられる。Redoxは、30%以下がより好ましい。
SiOは、ガラスの主成分である。
SiOの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、60〜75%である。SiOの含有量が60%未満では、ガラスの安定性が低下する。SiOの含有量が75%を超えると、ガラスの溶解温度が上昇し、溶解できなくなるおそれがある。SiOの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、62〜73%が好ましく、62〜72%がより好ましい。また、SiOの含有量は、68〜75%、好ましくは69〜75%、さらには69.3〜73%であってもよい。
Alは、耐候性を向上させる成分である。
Alの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、0〜3%である。Alの含有量が3%を超えると、溶解性が著しく悪化する、もしくは体積抵抗が低くなりすぎる。Alの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、0〜2.8%が好ましく、0〜2.5%がより好ましい。また、Alの含有量は、0.3〜2.3%、好ましくは0.5〜2.1%であってもよい。
CaOは、ガラス原料の溶融を促進し、また、粘性、熱膨張係数等を調整する成分である。
CaOの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、0〜15%である。CaOの含有量が15%を超えると、失透温度が上昇する。CaOの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、3〜12%が好ましく、3〜11%がより好ましい。また、CaOの含有量は、5〜10%であってもよい。
MgOは、ガラス原料の溶融を促進し、また、粘性、熱膨張係数等を調整する成分である。
MgOの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、0〜12%である。MgOの含有量が12%を超えると、失透温度が上昇する。MgOの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、2〜12%が好ましく、2〜6%がより好ましい。また、MgOの含有量は、1〜10%、好ましくは3〜8%であってもよい。
NaOは、ガラス原料の溶融を促進する必須成分である。
NaOの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、5〜20%である。NaOの含有量が5%未満では、ガラス原料の溶解が困難になる。NaOの含有量が20%を超えると、ガラス板の耐候性および安定性が悪化する。NaOの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、7〜19%が好ましく、9〜17%がより好ましい。さらにNaOの含有量は、9〜15%であってもよい。
本発明のガラス板においては、必須ではないが、さらにTiO、ZrO、LiO、およびBを含んでもよい。
TiOが含有される場合、TiOの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、0〜2%が好ましい。TiOの含有量が2%を超えると、ガラス板が着色し、TvおよびTeが低下する。
ZrOは、ガラスの化学的な耐久性を向上させ、また、弾性率、硬度等の物理的な強度を向上させる成分である。
ZrOが含有される場合、ZrOの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で0〜3%が好ましい。ZrOの含有量が3%を超えると、溶融特性が悪化する、また、失透温度が上昇する。
LiOは、ガラス原料の溶融を促進させ、溶解温度を低下させる成分である。
LiOが含有される場合、LiOの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、0〜3%である。LiOの含有量が3%を超えると、ガラスの安定性が悪化する。また、原料コストが著しく上昇してしまう。
は,ガラス原料の溶融を促進する成分であるが、ソーダライムシリカガラスに添加すると、揮発による脈理(ream)の生成、炉壁の侵食等の不都合が多く、製造上適さない。
が含有される場合、Bの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、1%以下が好ましく、実質的に含有しないことがより好ましい。ここで、実質的に含有しないとは不純物程度の量が混入してもよいことを意味する。
ガラス板は、清澄剤として用いたSOを含むことが好ましい。SOに換算した全硫黄の含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、0.01〜0.5%が好ましい。SOに換算した全硫黄の含有量が0.5%を超えると、溶融ガラスが冷却される過程でリボイルが発生し、泡品質が悪化するおそれがある。SOに換算した全硫黄の含有量が0.01%未満では、充分な清澄効果が得られない。SOに換算した全硫黄の含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、0.05〜0.5%がより好ましく、0.2〜0.4%がさらに好ましい。
ガラス板は、清澄剤として用いたSnOを含んでいてもよい。SnOに換算した全スズの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、0〜1%が好ましい。また、透明電極材料としてガラス基板の表層にSnO膜が積層された透明導電膜付きガラスのカレットをSnO成分のガラス原料として用いてもよい。
ガラス板は、清澄剤として用いたSbを含んでいてもよい。Sbに換算した全アンチモンの含有量は、0〜0.5%が好ましい。Sbに換算した全アンチモンの含有量が0.5%を超えると、フロート法の場合、成形後のガラス板が白濁してしまう。Sbに換算した全アンチモンの含有量は、酸化物基準の質量百分率表示で、0〜0.1%が好ましい。
ガラス板は、着色成分である、S、NiO、MoO、CoO、Cr、V、またはMnOを実質的に含まないことが好ましい。S、NiO、MoO、CoO、Cr、V、またはMnOを実質的に含まないとは、S、NiO、MoO、CoO、Cr、V、またはMnOをまったく含まない、または、S、NiO、MoO、CoO、Cr、V、MnOを製造上不可避的に混入した不純物として含んでいてもよいことを意味する。S、NiO、MoO、CoO、Cr、V、またはMnOを実質的に含まなければ、Tv、Teの低下が抑えられる。
ガラス板のTe(4mm厚さ換算、すなわちガラス板の板厚を4mmとして換算。)は、80%以上が好ましく、82.7%以上がより好ましい。Teは、JIS R 3106(1998)(以下、単にJIS R 3106と記す。)にしたがい分光光度計により透過率を測定し算出された日射透過率である。
また、組成中の着色成分であるFe含有量が0.01%以下の場合は、Te(4mm厚さ換算)は90%以上が好ましく、91%以上、より好ましくは91.5%以上がより好ましい。
ガラス板のTv(4mm厚さ換算)は、80%以上が好ましく、82%以上が好ましい。Tvは、JIS R 3106にしたがい分光光度計により透過率を測定し算出された可視光透過率である。係数は標準の光A,2度視野の値を用いる。
また、組成中の着色成分であるFe含有量が0.01%以下の場合は、Tv(4mm厚さ換算)は90%以上が好ましく、91%以上がより好ましい。
ガラス板の150℃における体積抵抗率(log(ρ[Ω・cm]))は、9.0〜12が好ましく、9.1〜12がより好ましい。ガラス板の150℃における体積抵抗率が9.0以上であれば、アルカリバリア膜からの透明導電膜の剥離がより確実に抑えられる。同様に、ガラス板の200℃における体積抵抗率(log(ρ[Ω・cm]))は、7.8〜12が好ましく、7.9〜11がより好ましい。ガラス板の200℃における体積抵抗率が7.8以上であれば、アルカリバリア膜からの透明導電膜の剥離がより確実に抑えられる。
ここで、ガラス板の体積抵抗率は、ASTM C657−78に準拠した方法で測定される。
ガラス板は、たとえば、下記の工程(i)〜(V)を順に経て製造される。
(i)目標とする組成になるように、各種のガラス母組成原料、カレット、清澄剤等を混合し、ガラス原料を調製する。
(ii)ガラス原料を溶融させて溶融ガラスとする。
(iii)溶融ガラスを清澄した後、フロート法またはダウンドロー法(フュージョン法)により所定の厚さのガラス板に成形する。
(iv)ガラス板を冷却する。
(V)ガラス板を所定の大きさに切断する。
なお、上記工程(iii)の後に、ガラス板表面にアルカリバリア膜を形成する工程(iii−1)を付加し、またこのガラス板のアルカリバリア膜面に透明導電膜を形成する工程(iii−2)を付加してもよい。これら工程(iii−1)および(iii−2)を付加することによって透明導電膜付きガラス板をガラス板製造工程を利用してオンラインで製造することができる。
ガラス母組成原料としては、珪砂、ドロマイト、ソーダ灰等、通常のソーダライムシリカガラスの原料として用いられているものが挙げられる。
清澄剤としては、SO、SnO、またはSb等が挙げられる。
ガラス原料の溶融は、たとえば、ガラス原料を連続的にガラス溶融炉(溶融窯)に供給し、重油、ガス、電気等により約1300〜1600℃に加熱することによって行われる。
透明導電膜付きガラス板は、上記したように製造されたガラス板面に透明導電膜を形成して、あるいは上記したように製造されたガラス板面にアルカリバリア膜を形成し、このアルカリバリア膜面に透明導電膜を形成して製造される。また、前記したガラス板の製造工程(i)〜(V)において、前記したアルカリバリア膜の形成工程(iii−1)を付加し、製造されたアルカリバリア膜付きガラス板面のアルカリバリア膜面に透明導電膜を形成して製造してもよい。また、前記したアルカリバリア膜の形成工程(iii−1)の次にアルカリバリア膜面に透明導電膜を形成する工程(iii−2)を付加することによって透明導電膜付きガラス板を製造してもよい。
(透明導電膜)
透明導電膜としては、SnOを主成分とする膜、ZnOを主成分とする膜、スズドープ酸化インジウム(ITO)を主成分とする膜等が挙げられ、原料コスト、量産性、透明導電膜の成分が発電層へ混入した際に発電層への影響の少ない材料の点から、SnOを主成分とする膜が好ましい。ここで、「主成分」とは、該成分が酸化物基準の質量百分率表示で、90%以上含まれていることを意味する。
SnOを主成分とする膜としては、SnOからなる膜、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)からなる膜、アンチモンドープ酸化スズからなる膜等が挙げられる。
透明導電膜の形成方法としては、熱分解法、CVD法、スパッタリング法、蒸着法、イオンプレーティング法、またはスプレー法等が挙げられる。
透明導電膜の厚さは、200〜1200nmが好ましい。
(アルカリバリア膜)
アルカリバリア膜としては、SiOを主成分とする膜、SiOとSnOの混合酸化物を主成分とする膜やSiOとSnOの多層膜、Al、ZrO、またはSiOCを主成分とする膜等が挙げられる。ここで、「主成分」とは、該成分が酸化物基準の質量百分率表示で、90%以上含まれていることを意味する。
アルカリバリア膜の形成方法としては、熱分解法、CVD法、スパッタリング法、蒸着法、イオンプレーティング法、またはスプレー法等が挙げられる。
アルカリバリア膜の厚さは、アルカリバリア性能の点から、10nm以上が好ましく、コストの点から、500nm以下が好ましい。
(他の膜)
ガラス板とアルカリバリア膜との間に設けてもよい他の膜としては、TiO膜、SnO膜等が挙げられる。
アルカリバリア膜と透明導電膜との間に設けてもよい他の膜としては、SiOとSnOの混合酸化物や多層膜等が挙げられる。
透明導電膜側とは反対側のガラス板の表面に設けてもよい他の膜としては、反射防止膜等が挙げられる。
なお、他の膜自身にアルカリバリア性能があってもよい。
以上説明した本発明の透明導電膜付きガラス板にあっては、KOの含有量が、酸化物基準の質量百分率表示で、0.8%以上であり、かつKO、SrOおよびBaOの合計の含有量が、酸化物基準の質量百分率表示で、1.1%以上であるため、ガラス板の体積抵抗率が高くなる(すなわち、電気伝導度が低くなる)。その結果、透明導電膜付きガラス板の透明導電膜に電流が長期間流れても、ガラス板に含まれるNaが電気的に透明導電膜に引き寄せられにくくなり、Naがアルカリバリア膜の表面まで拡散しにくくなる。よって、透明導電膜の剥離が抑えられる。
また、Feに換算した全鉄の含有量が、酸化物基準の質量百分率表示で、0〜0.06%であるため、Tvが充分に高くなる。
<薄膜太陽電池>
本発明の透明導電膜付きガラス板は、薄膜太陽電池用ガラス基板として好適である。
図2は、薄膜太陽電池の一例を示す断面図である。薄膜太陽電池20は、ガラス板12の一方の表面に、アルカリバリア膜14を介して、薄膜太陽電池素子22を形成したものである。ガラス板12の他方の表面(すなわち、薄膜太陽電池素子22の形成面と反対側の面)に反射防止膜(図示略)等を設けてもよい。
本発明の透明導電膜付きガラス板は、薄膜シリコン系太陽電池、CdTe系薄膜太陽電池等のガラス板上に透明導電膜を設ける薄膜太陽電池全般に好適に用いることができる。
薄膜太陽電池素子22は、ガラス板12側から順に、透明電極層24、光電変換層26(すなわち、発電層)、裏面電極層28を有する。
透明電極層24は、上述した透明導電膜16からなる層である。
光電変換層26は、薄膜半導体からなる層である。薄膜半導体としては、アモルファスシリコン系半導体、微結晶シリコン系半導体、化合物半導体(例えば、カルコパイライト系半導体、CdTe系半導体等)、有機系半導体等が挙げられる。
裏面電極層28の材料としては、光透過性を有さない材料(例えば、銀、アルミニウム等)、光透過性を有する材料(例えば、ITO、SnO、ZnO等)が挙げられる。
<複層ガラス>
本発明の透明導電膜付きガラス板は、Low−E(Low Emissivity、低輻射)性能を有するので、Low−Eガラス板として用いることもできる。
図3は、Low−Eガラス板を用いた複層ガラスの一例を示す断面図である。複層ガラス30は、2枚のガラス板12と、ガラス板12間に空隙32が形成されるようにガラス板12の周縁部に介在配置される枠状のスペーサ34と、スペーサ34とガラス板12との間に設けられたシール材(図示略)とを有し、一方のガラス板12として、複層ガラスの空隙32側には、ガラス板12側から順に、アルカリバリア膜14、透明導電膜16が設けられた透明導電膜付きガラス板が使用されている。空隙32側とは反対側のガラス板12の表面に低反射膜(図示略)等を設けてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されない。
〔例1〜31〕
例2〜31は実施例であり、例1は比較例である。
透明導電膜形成用ガラス板および透明導電膜付きガラス板の各性能は、下記のようにして測定して求めた。
(Redox)
得られたガラス板のFe量は、蛍光X線測定によって求めた、Feに換算した全鉄の含有量(%=質量百分率)である。
Redoxの算出に必要なガラス板中の2価の鉄の量は、透過率測定によって得られた、波長1000nmの透過率から換算して求めた。ここでは、波長1000nmでの反射による影響を8%として差し引いた後に吸収係数に変換し、湿式分析法により事前に作成した検量線を元に2価の鉄の量を定量した。
(Tv)
得られたガラス板を4mm厚さに研磨し、JIS R 3106規定の可視光透過率(Tv)(A光源によるもの)を測定した。
(Te)
得られたガラス板を4mm厚さに研磨し、JIS R 3106規定の日射透過率(Te)を測定した。
(体積抵抗率)
ガラス板の体積抵抗率は、ASTM C657−78に準拠した方法で測定した。ガラス板としては、約50mm×50mmの大きさを有し、両面を光学研磨して厚さ約4mmにしたものを用いた。該ガラス板の両面に、蒸着法で金属Al膜を形成して電極とし、100℃、150℃、200℃における体積抵抗率を測定した。また任意の点の体積抵抗値は、各温度における体積抵抗率(log(ρ[Ω・cm]))と絶対温度の逆数(1/T)の関係から求められる傾きAと切片Bを用いて、以下の予測式から求めた。
log(ρ[Ω・cm])=A/T+B
(DHB試験)
Dump Heat Bias(DHB)タイプの耐久性試験(以下、DHB試験と記す。)によって、透明導電膜の剥離のしやすさを見積もることができる。
DHB試験は、薄膜をコートした試験片への電気的、熱的攻撃を同時に評価する試験である。下記(1)〜(4)に示すように、透明導電膜付きガラス板(サンプル)を、設定温度で安定するまで充分な時間加熱し、同時に透明導電膜付きガラス板に電界をかけることによって行われる。
(1)サンプルを、2つの電極間に配置した。透明導電膜が形成されていない側をグラファイト電極(アノード)に接触させ、透明導電膜側を、アルミニウムで覆われた銅電極(カソード)に接触させた。設定温度まで加熱した後、電圧:500Vで、電圧印加時間:15分間保持した。
(2)室温まで冷却した後、サンプルの透明導電膜側を、相対湿度100%の雰囲気に1時間暴露し、透明導電膜側に凝集を起こさせた。凝集湿度、水温は、55℃とし、気化温度は、50℃±2℃とした。
(3)サンプルの透明導電膜側の表面に、透明導電膜の剥離が発生しているか否かを確認した。なお、剥離の有無は、サンプル内に目視で確認できる剥離部分が1か所でもあれ、剥離が発生したと定義した。
(4)同一条件で作製した別のサンプルを複数用意し、試験は、各設定温度について3回ずつ行った。サンプルの透明導電膜が剥がれてしまった温度をTmax(℃)とした。Tmaxが高いほど、透明導電膜が長期間剥離しにくい(すなわち、耐久性が高い)と判断した。
アルカリバリア膜(SiO)と透明導電膜(SnO)との界面における剥離の発生メカニズムは、ガラス板に含まれるNaが、ガラス板側を+極、透明導電膜側を−極としてかけられた電圧によって前記界面に移動し、下記の反応が該界面で起るため、Sn−O結合によって密着している該界面において剥離が発生するというものである。
1. Na + e → Na
2. HO + Na → NaOH + 1/2H
3. 2H + SnO → Sn + 2H
例1〜31のガラス板の作製は以下の様にして行なった。
表1−1〜1−5に示す組成となるように、珪砂、その他の各種のガラス母組成原料および清澄剤(SO)を混合し、ガラス原料を調製した。ガラス原料をるつぼに入れ、電気炉中にて1500℃で3時間加熱し、溶融ガラスとした。溶融ガラスをカーボン板上に流し出し、冷却した。両面を研磨し、厚さ4mmのガラス板を得た。ガラス板について、分光光度計(日立製作所社製、U−4100)を用いて1nmごとに透過率を測定し、Tv、Te、体積抵抗率を求めた。結果を表1−1〜1−5に示す。
580℃に加熱したガラス板の表面にCVD法によって、厚さ8nmのTiO膜、厚さ25nmのSiOからなるアルカリバリア膜および厚さ550nmのSnOからなる透明導電膜を形成した。透明導電膜付きガラス板について、DHB試験を行った。Tmaxを表1に示す。ここで、150℃における体積抵抗率(log(ρ[Ω・cm]))が8.8となる温度をガラス厚み4mmの場合の予想Tmaxと定義し、上述の予測式を用いて見積もった温度を示している。
なお、表1−1〜1−5において、A[K]とBは、体積抵抗値を求めるに当たっての傾きAと切片B(無次元)を示す。
Figure 2013047806
Figure 2013047806
Figure 2013047806
Figure 2013047806
Figure 2013047806
O+SrO+BaOの合計の含有量が少ない例1(特許文献1の実施例5に相当)では、DHB試験によって透明導電膜の剥離が発生する温度Tmaxが低くかった。一方、KO、SrOおよびBaOの合計の含有量が、酸化物基準の質量百分率表示で1.1%以上である例2〜31では、DHB試験によって透明導電膜の剥離が発生する温度Tmaxが160℃以上に高くなり、アルカリバリア膜からの透明導電膜の剥離が長期間にわたって抑えられることがわかった。
本発明の透明導電膜付きガラス板は、薄膜太陽電池用ガラス基板、低放射ガラス板(Low−Eガラス板)等として有用である。
なお、2011年9月28日に出願された日本特許出願2011−212265号の明細書、特許請求の範囲、図面および要約書の全内容をここに引用し、本発明の開示として取り入れるものである。
10 透明導電膜付きガラス板
12 ガラス板(透明導電膜形成用ガラス板)
14 アルカリバリア膜
16 透明導電膜
20 薄膜太陽電池
22 薄膜太陽電池素子
24 透明電極層
26 光電変換層
28 裏面電極層
30 複層ガラス
32 空隙
34 スペーサ

Claims (9)

  1. ガラス板と、透明導電膜とを有する透明導電膜付きガラス板であって、
    前記ガラス板が、下記酸化物基準の質量百分率表示で、
    SiO :68〜75%
    Al :0〜2.5%
    CaO :0〜15%
    MgO :0〜12%
    NaO :5〜20%
    O :0.8〜5%
    SrO :0〜1%
    BaO :0〜1%
    O+SrO+BaO :1.1〜7%
    Feに換算した全鉄:0〜0.06%、
    を含むことを特徴とする透明導電膜付きガラス板。
  2. 前記ガラス板が、下記酸化物基準の質量百分表示で、
    SiO :69〜74%、
    Al :0.3〜2.3%、
    CaO :3〜12%、
    MgO :1〜10%、
    NaO :7〜17%、
    O :1.0〜4.5%、
    SrO :0.1〜0.8%、
    BaO :0.1〜0.8%、
    O+SrO+BaO :1.5〜6%、
    Feに換算した全鉄:0〜0.05%、
    を含む、請求項1に記載の透明導電膜付きガラス板。
  3. 前記ガラス板の150℃における体積抵抗率(log(ρ[Ω・cm]))が、8.8〜12.0である、請求項1または2に記載の透明導電膜付きガラス板。
  4. DHB試験における膜はがれが起きない最高温度(Tmax)が、150℃以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の透明導電膜付きガラス板。
  5. 前記ガラス板と前記透明導電膜との間に設けられたアルカリバリア膜を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の透明導電膜付きガラス板。
  6. 下記酸化物基準の質量百分率表示で、
    SiO :60〜75%、
    Al :0〜3%、
    CaO :0〜15%、
    MgO :0〜12%
    NaO :5〜20%、
    O+SrO+BaO :1.1〜15%、
    Feに換算した全鉄:0〜0.06%、
    を含むことを特徴とする透明導電膜形成用ガラス板。
  7. 下記酸化物基準の質量百分表示で、
    SiO :60〜74%、
    Al :0.3〜2.5%、
    CaO :3〜12%、
    MgO :1〜10%、
    NaO :7〜17%、
    O :0〜5%、
    SrO :0〜5%、
    BaO :0〜5%、
    O+SrO+BaO :1.4〜12%、
    Feに換算した全鉄:0〜0.05%、
    を含む、請求項6に記載の透明導電膜形成用ガラス板。
  8. 下記酸化物基準の質量百分表示で、
    SiO :68〜75%
    Al :0〜2.5%
    CaO :0〜15%
    MgO :0〜12%
    NaO :5〜20%
    O :0.8〜5%
    SrO :0〜1%
    BaO :0〜1%
    O+SrO+BaO :1.1〜7%
    Feに換算した全鉄:0〜0.06%、
    を含む、請求項6に記載の透明導電膜形成用ガラス板。
  9. ガラス板と、透明導電膜とを有する透明導電膜付きガラス板であって、
    前記ガラス板が、下記酸化物基準の質量百分率表示で、
    SiO :60〜75%
    Al :0〜3%
    CaO :0〜15%
    MgO :0〜12%
    NaO :5〜20%
    O+SrO+BaO :1.1〜15%
    Feに換算した全鉄:0〜0.06%、
    を含むことを特徴とする透明導電膜付きガラス板。
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