JPWO2013042532A1 - 有機エレクトロルミネッセンスパネル及び有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンスパネル及び有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法 Download PDF

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Abstract

支持基板上に、少なくとも陽極と、発光層と、陰極とがこの順に形成された有機EL素子が、陰極上に設けられた絶縁性接着層を介して絶縁性封止部材により封止された有機ELパネルであって、絶縁性接着層の端部の一部に、当該端部を覆い、かつ、陽極に接触する陽極用導電性部材が設けられ、絶縁性接着層の端部のうち陽極用導電性部材とは異なる端部の一部に、当該端部を覆い、かつ、陰極に接触する陰極用導電性部材が設けられている。陽極は陽極用導電性部材を介して給電され、陰極は陰極用導電性部材を介して給電される。

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンスパネル及び有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法に関する。
従来より、平面状の光源体である面状発光素子として有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子とも言う)が知られている。有機EL素子は、支持基板上に一対の電極に挟持された有機機能層を含む構成を有しており、当該有機機能層は、機能の異なる複数の層からなり、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等を備えて構成されている。
このような有機EL素子は、直流電圧が供給されると発光するため、有機EL素子の電極部に外部から直流電圧を印加するための接続部(給電部)が必要となる。
このような給電部の構造としては、各種方式が開示されている。例えば、図5に示す有機EL素子20では、支持基板21上の一対の電極22,24間に有機機能層23が挟持されており、このような有機EL素子20において、有機機能層23を覆い、陽極22及び陰極24の側端部が露出するように封止部材27が接着層25を介して設けられている。そして、封止部材27の側縁部から露出した陽極22及び陰極24上に陽極用給電部28及び陰極用給電部29が配置された技術が開示されている。
また、例えば、透明基板上に形成された矩形状の発光部の互いに平行な2辺両端部に沿って、前記透明基板上に陽極用給電部及び陰極用給電部が配置された技術が開示されている(特許文献1参照)。
特開2010−198980号公報
しかしながら、上記した図5や特許文献1に記載されているように、陽極用給電部及び陰極用給電部の上方には発光部である有機機能層が存在しないため、当該給電部からは光が取り出せない。そのため、給電部分の面積が大きい場合には、有機EL素子の基板面積に対して発光光を取り出せる部分の割合が小さくなることが問題として挙げられる。すなわち、上記図5のように、封止部材の側縁部から露出した陽極や陰極上に給電部を設けた場合や、上記特許文献1のように、発光部の2辺両端部に沿って、透明基板上に給電部を設けた場合、給電配線(FPC等)の接続に必要な面積を確保する必要があり、発光光が取り出せない領域(非発光エリアE(図5参照))が大きくなってしまう。
また、このような有機EL素子を大型の照明器具等に適用し平面上に複数並べて発光させた場合、全体として有機EL素子間の非発光エリアが目立ってしまい、非発光エリアが大きいため、それなりの照明輝度を得るためには当該照明器具のサイズ自体を大きくしなければならないといった問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、平面視における非発光エリアを小さくすることができる有機エレクトロルミネッセンスパネル及び有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法を提供することを目的としている。
本発明の一態様によれば、支持基板上に、少なくとも第1電極と、発光層と、第2電極とがこの順に形成された有機エレクトロルミネッセンス素子が、前記第2電極上に設けられた絶縁性接着層を介して絶縁性封止部材により封止された有機エレクトロルミネッセンスパネルであって、
前記絶縁性接着層の端部の一部に、当該端部を覆い、かつ、前記第1電極に接触する第1電極用の導電性部材が設けられ、
前記絶縁性接着層の端部のうち前記第1電極用の導電性部材とは異なる端部の一部に、当該端部を覆い、かつ、前記第2電極に接触する第2電極用の導電性部材が設けられ、
前記第1電極は、前記第1電極用の導電性部材を介して給電され、
前記第2電極は、前記第2電極用の導電性部材を介して給電されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネルが提供される。
本発明の他の態様によれば、支持基板上に、少なくとも第1電極と、発光層と、第2電極とがこの順に形成された有機エレクトロルミネッセンス素子が、前記第2電極上に設けられた絶縁性接着層を介して絶縁性封止部材により封止された有機エレクトロルミネッセンスパネルを製造する有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法であって、
前記絶縁性接着層の端部の一部に、当該端部を覆い、かつ、前記第1電極に接触する第1電極用の導電性部材を設け、
前記絶縁性接着層の端部のうち前記第1電極用の導電性部材とは異なる端部の一部に、当該端部を覆い、かつ、前記第2電極に接触する第2電極用の導電性部材を設け、
前記第1電極用の導電性部材を介して前記第1電極に給電させ、前記第2電極用の導電性部材を介して前記第2電極に給電させることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法が提供される。
本発明によれば、平面視における非発光エリアを小さくすることができる。
第1の実施形態を示すためのもので、本発明の有機ELパネルの平面図。 第1の実施形態を示すためのもので、本発明の有機EL素子の平面図。 図1AのI−I線における断面図。 複数の有機ELパネルをアレイ化した状態を説明するための図。 図1Cの有機ELパネルの変形例を示した図。 第2の実施形態を示すためのもので、本発明の有機ELパネルの平面図。 第2の実施形態を示すためのもので、本発明の有機EL素子の平面図。 図4AのII−II線における断面図。 従来例を示すためのもので、有機EL素子の断面図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明の実施形態はこれらに限定されない。
〔第1の実施形態〕
《有機ELパネル》
図1Aは、本発明の有機ELパネルの平面図、図1Bは、有機EL素子の平面図、図1Cは、図1AのI−I線における断面図である。
図1A及び図1Cに示すように、有機ELパネル100は、支持基板1上に、第1電極(陽極2)と、発光層を含む有機機能層3と、第2電極(陰極4)と、絶縁性接着層5(以下、単に接着層という)と、絶縁性封止部材7と、がこの順に設けられている。本実施形態では、第1電極を陽極2、第2電極を陰極4として説明する。なお、以下の説明において、支持基板1の有機機能層3が形成されている側を上側とし、反対側を下側とする。また、上下方向に直交する一方向を左右方向(図1C中の左右方向のこと)とし、上下方向及び左右方向の双方に直交する方向を前後方向(図1C中、紙面の手前と奥側の方向のこと)とする。
陽極2は、支持基板1の上面に、支持基板1の一方の側端部(以下、右側端部と言う)を除いて支持基板1を覆うように設けられており、支持基板1の他方の側端部(以下、左側端部と言う)に延在している。
有機機能層3は、支持基板1の上面のうち陽極2で覆われていない露出した上面の一部から陽極2の左側端部を除いて陽極2を覆うように設けられている。
陰極4は、支持基板1の上面のうち陽極2及び有機機能層3で覆われていない露出した上面から有機機能層3の左側端部を除いて有機機能層3を覆うように設けられており、支持基板1の右側端部に延在している。
そして、このような支持基板1、陽極2、有機機能層3及び陰極4は、接着層5、絶縁性封止部材7及び後述する導電性部材13,14によって封止された密着封止構造となっている。
なお、本発明では、陰極4の上を絶縁性封止部材7によって封止(被覆)された状態を有機ELパネル100といい、支持基板1から陰極4までが形成された状態を有機EL素子10と言う。
支持基板1から陰極4まで形成された有機EL素子10上には、接着層5を介して絶縁性封止部材7が設けられている。
接着層5は、陽極2、有機機能層3及び陰極4の上面に接着剤が塗布されて形成される。
接着層5を形成する接着剤としては、絶縁性を有する材料であり、例えば、熱可塑性樹脂又はエポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン樹脂などからなる熱硬化型接着性樹脂などを用いることができる。より詳細には、アクリル酸系オリゴマー、メタクリル酸系オリゴマーの反応性ビニル基を有する光硬化及び熱硬化型接着剤、2−シアノアクリル酸エステル等の湿気硬化型等の接着剤を挙げることができる。また、エポキシ系等の熱及び化学硬化型(二液混合)を挙げることができる。また、ホットメルト型のポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィンを挙げることができる。また、カチオン硬化タイプの紫外線硬化型エポキシ樹脂接着剤を挙げることができる。
なお、有機EL素子10が熱処理により劣化する場合があるので、室温から80℃までに接着硬化できるものが好ましい。また、前記接着剤中に乾燥剤を分散させておいてもよい。封止部分への接着剤の塗布は、市販のディスペンサーを使ってもよいし、スクリーン印刷のように印刷してもよい。
絶縁性封止部材7と有機EL素子10との間隙には、接着層5で充填された充填構造としたが、気相及び液相では窒素、アルゴン等の不活性気体やフッ化炭化水素、シリコンオイルのような不活性液体を注入しても良い。また、真空とすることも可能である。このように中空構造とした場合、少なくとも絶縁性封止部材7と有機EL素子10との間に、それぞれ局部的に絶縁性接着層を設けて所定間隔を保持することができるようにしておく。
また、絶縁性封止部材7と有機EL素子10との間隙に、吸湿性化合物を封入することもできる。
吸湿性化合物としては、例えば、金属酸化物(例えば、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム等)、硫酸塩(例えば、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸コバルト等)、金属ハロゲン化物(例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、フッ化セシウム、フッ化タンタル、臭化セリウム、臭化マグネシウム、沃化バリウム、沃化マグネシウム等)、過塩素酸類(例えば、過塩素酸バリウム、過塩素酸マグネシウム等)等が挙げられ、硫酸塩、金属ハロゲン化物及び過塩素酸類においては無水塩が好適に用いられる。
上記接着層5に絶縁性封止部材7が設けられており、有機EL素子10を覆っている。 絶縁性封止部材7としては、例えば、ガラス、バリアフィルム、アルミ箔ラミフィルム等を使用することが好ましい。
絶縁性封止部材7は、導電性部材13,14による端部封止のため、平面視において支持基板1より若干小さく形成されている。詳細には、絶縁性封止部材7の左右の幅は、支持基板1の左右の幅よりも小さく、前後の長さは支持基板1の前後の長さと略等しくなっている。したがって、絶縁性封止部材7を平面視した際に、絶縁性封止部材7の左右側縁部から陽極2及び陰極4の一部が露出するようになっている。
絶縁性封止部材7の縁部から露出した陽極2上(陽極2の左側端部)から絶縁性封止部材7の左側端部に架けて、接着層5の左側端部を覆うように陽極用導電性部材13が形成されている。
絶縁性封止部材7の縁部から露出した陰極4上(陰極4の右側端部)から絶縁性封止部材7の右側端部に架けて、接着層5の右側端部を覆うように陰極用導電性部材14が形成されている。
導電性部材13,14としては、ハンダ、金属ペースト、金属パウダー、無電解ニッケルメッキ等の金属を好適に使用することができる。これらの金属は、良好な封止性を有する。
導電性部材13,14の形成方法としては、例えば、スクリーン印刷やディスペンサーを用いて所定箇所に上記導電性部材13,14を塗布して形成する方法や、スポットレーザーを用いて上記導電性部材13,14を加熱して溶融させることによって、各電極2,4と絶縁性封止部材7とに導電性部材13,14を形成する。
金属ペーストは、バインダー樹脂にアルミニウムを含有させたものが好ましい。これら導電性部材13,14の形成幅は、絶縁性封止部材7の端部に架かる部分も含めて、例えば、0.05mm以上、1mm以下である。
このように、接着層5に加えて陽極用導電性部材13及び陰極用導電性部材14によって、有機ELパネル100の端部封止がなされており、封止機能を高めることができる。
また、陽極用導電性部材13は、陽極2に外部電源から電力を供給するための給電部とされ、陰極用導電性部材14は、陰極4に外部電源から電力を供給するための給電部とされている。したがって、例えば、図2に示すように、複数の有機ELパネル100を並べてアレイ化する場合に、各有機ELパネル100の各導電性部材13,14同士を突き当てるだけで、容易に配線することができる。
なお、図3に示すように、絶縁性封止部材7の上面に、別途、陽極用の取り出し電極11と陰極用の取り出し電極12とをそれぞれ形成し、陽極用の取り出し電極11と陽極用導電性部材13、陰極用の取り出し電極12と陰極用導電性部材14をそれぞれ電気的に接続しても良い。これによって、各取り出し電極11,12を絶縁性封止部材7上に大きく形成することができるので、有機ELパネル100の裏面側においての配線作業も容易に行うことができる。
陽極用の取り出し電極11及び陰極用の取り出し電極12は、例えば、銅やスズメッキからなるテープを絶縁性封止部材7の所定箇所に貼り付けることによって設けることができる。
有機機能層4は、少なくとも発光層を含むものであれば構成可能となっており、発光層以外に例えば、後述する正孔輸送層、電子輸送層及び陰極バッファー層(電子注入層)を含む。そして、このような有機機能層4(発光層)に電流を流すことにより、発光層内の発光材料が発光するようになっている。
《有機ELパネルの製造方法》
以下、有機ELパネル100の製造方法について説明する。
まず、図1Cに示すように、有機EL素子10の陽極2、有機機能層3及び陰極4の露出した上面に接着剤を塗布し、塗布した接着剤からなる接着層5に対して絶縁性封止部材7を設ける。
その後、絶縁性封止部材7よりも外側に延出した陽極2上(陽極2の左側端部)から絶縁性封止部材7の左側端部に架けて、接着層5の左側端部を覆うように陽極用導電性部材13を形成する。また、絶縁性封止部材7よりも外側に延出した陰極4上(陰極4の右側端部)から絶縁性封止部材7の右側端部に架けて、接着層5の右側端部を覆うように陰極用導電性部材14を形成する。
以上のようにして、有機ELパネル100を製造する。
なお、必要に応じて、図3に示すように、絶縁性封止部材7の上面に陽極2及び陰極4の取り出し電極11,12を形成しても良い。
また、接着層5は、陽極2、有機機能層3及び陰極4の露出した上面に塗布して形成し、その後、この接着層5に対して絶縁性封止部材7を設けるとしたが、逆に、絶縁性封止部材7側に接着剤を塗布して接着層5を形成し、この接着層5を陽極2、有機機能層3及び陰極4の露出した上面に配置させて封止基板7を設けるようにしても良い。
さらに、これらの封止は、有機EL素子10の外部環境からの水分や酸素の浸入を抑制できれば如何なる環境で行われても良く、例えば、真空(低圧)環境であっても良いし、窒素等の不活性ガスにより置換された大気圧環境であっても良い。
以上のように、絶縁性接着層5の左端部に、当該左端部を覆い、かつ、陽極2に接触する陽極用導電性部材13と、絶縁性接着層5の右端部に、当該右端部を覆い、かつ、陰極4に接触する陰極用導電性部材14と、が設けられ、陽極用導電性部材13を介して陽極2に給電され、陰極用導電性部材14を介して陰極4に給電されるので、陽極用及び陰極用導電性部材13,14が、端部封止と給電機能の両方を兼ねる。したがって、別途、給電のための取り出し電極11,12を支持基板1上に形成する必要がなく、平面視における非発光エリアを小さくすることができる。また、部材点数を減らすことができ、コスト削減を図ることができる。
また、絶縁性接着層5の端部を導電性部材13,14で覆って端部封止を行うことから、封止機能をより高めることができる。その結果、水分や酸素の侵入を抑制でき、有機EL素子10の寿命が向上する。
また、導電性部材13,14は給電機能を有するので、複数の有機ELパネル100を並べてアレイ化する場合に、構成によっては配線をせずに、導電性部材13,14同士を互いに突き当てるだけで接続ができ、アレイ化し易い。
《有機EL素子》
以下、上記有機EL素子の層構成の好ましい具体例を示すが、本発明はこれに限定されない。
(i)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
(ii)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(iii)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
(iv)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
(v)陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
ここで、発光層は、少なくとも発光色の異なる2種以上の発光材料を含有していることが好ましく、単層でも複数の発光層からなる発光層ユニットを形成していてもよい。また、正孔輸送層には正孔注入層、電子阻止層も含まれる。なお、本発明では陽極及び陰極を除く層を有機機能層と言う。
《発光層》
発光層は、電極または電子輸送層、正孔輸送層から注入されてくる電子及び正孔が再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接層との界面であってもよい。
本発明に係る発光層は、含まれる発光材料が前記要件を満たしていれば、その構成には特に制限はない。
また、同一の発光スペクトルや発光極大波長を有する層が複数層あってもよい。
各発光層間には非発光性の中間層を有していることが好ましい。
本発明における発光層の膜厚の総和は1nm以上100nm以下の範囲にあることが好ましく、さらに好ましくは、より低い駆動電圧を得ることができることから30nm以下である。なお、本発明でいうところの発光層の膜厚の総和とは、発光層間に非発光性の中間層が存在する場合には、該中間層も含む膜厚である。
個々の発光層の膜厚としては1nm以上50nm以下の範囲に調整することが好ましく、さらに好ましくは1nm以上20nm以下の範囲に調整することである。青、緑、赤の各発光層の膜厚の関係については、特に制限はない。
発光層の作製には、後述する発光材料やホスト化合物を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法、インクジェット法等の公知の薄膜化法により製膜して形成することができる。
本発明においては、各発光層には複数の発光材料を混合してもよく、また燐光発光材料と蛍光発光材料を同一発光層中に混合して用いてもよい。
本発明においては、発光層の構成として、ホスト化合物、発光材料(発光ドーパント化合物ともいう)を含有し、発光材料より発光させることが好ましい。
本発明においては、有機EL素子の発光層に含有されるホスト化合物としては、室温(25℃)における燐光発光の燐光量子収率が0.1未満の化合物が好ましい。さらに好ましくは燐光量子収率が0.01未満である。また、発光層に含有される化合物の中で、その層中での体積比が50%以上であることが好ましい。
ホスト化合物としては、公知のホスト化合物を単独で用いてもよく、または複数種併用して用いてもよい。ホスト化合物を複数種用いることで、電荷の移動を調整することが可能であり、有機EL素子を高効率化することができる。また、後述する発光材料を複数種用いることで異なる発光を混ぜることが可能となり、これにより任意の発光色を得ることができる。
本発明に用いられるホスト化合物としては、従来公知の低分子化合物でも、繰り返し単位をもつ高分子化合物でもよく、ビニル基やエポキシ基のような重合性基を有する低分子化合物(蒸着重合性発光ホスト)でもいい。
公知のホスト化合物としては、正孔輸送能、電子輸送能を有しつつ、且つ発光の長波長化を防ぎ、なお且つ高Tg(ガラス転移温度)である化合物が好ましい。ここで、ガラス転移点(Tg)とは、DSC(Differential Scanning Colorimetry:示差走査熱量法)を用いて、JIS−K−7121に準拠した方法により求められる値である。
公知のホスト化合物の具体例としては、以下の文献に記載されている化合物が挙げられる。例えば、特開2001−257076号公報、同2002−308855号公報、同2001−313179号公報、同2002−319491号公報、同2001−357977号公報、同2002−334786号公報、同2002−8860号公報、同2002−334787号公報、同2002−15871号公報、同2002−334788号公報、同2002−43056号公報、同2002−334789号公報、同2002−75645号公報、同2002−338579号公報、同2002−105445号公報、同2002−343568号公報、同2002−141173号公報、同2002−352957号公報、同2002−203683号公報、同2002−363227号公報、同2002−231453号公報、同2003−3165号公報、同2002−234888号公報、同2003−27048号公報、同2002−255934号公報、同2002−260861号公報、同2002−280183号公報、同2002−299060号公報、同2002−302516号公報、同2002−305083号公報、同2002−305084号公報、同2002−308837号公報等が挙げられる。
次に、発光材料について説明する。
本発明に係る発光材料としては、蛍光性化合物、燐光発光材料(燐光性化合物、燐光発光性化合物等ともいう)を用いる。
本発明において、燐光発光材料とは励起三重項からの発光が観測される化合物であり、具体的には室温(25℃)にて燐光発光する化合物であり、燐光量子収率が25℃において0.01以上の化合物であると定義されるが、好ましい燐光量子収率は0.1以上である。
上記燐光量子収率は第4版実験化学講座7の分光IIの398頁(1992年版、丸善)に記載の方法により測定できる。溶液中での燐光量子収率は種々の溶媒を用いて測定できるが、本発明において燐光発光材料を用いる場合、任意の溶媒のいずれかにおいて上記燐光量子収率(0.01以上)が達成されればよい。
燐光発光材料の発光は原理としては2種挙げられ、一つはキャリアが輸送されるホスト化合物上でキャリアの再結合が起こってホスト化合物の励起状態が生成し、このエネルギーを燐光発光材料に移動させることで燐光発光材料からの発光を得るというエネルギー移動型、もう一つは燐光発光材料がキャリアトラップとなり、燐光発光材料上でキャリアの再結合が起こり燐光発光材料からの発光が得られるというキャリアトラップ型であるが、いずれの場合においても、燐光発光材料の励起状態のエネルギーはホスト化合物の励起状態のエネルギーよりも低いことが条件である。
燐光発光材料は、有機EL素子の発光層に使用される公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、好ましくは元素の周期表で8〜10族の金属を含有する錯体系化合物であり、さらに好ましくはイリジウム化合物、オスミウム化合物、または白金化合物(白金錯体系化合物)、希土類錯体であり、中でも最も好ましいのはイリジウム化合物である。
以下に燐光発光材料として用いられる化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。これらの化合物は、例えば、Inorg.Chem.,40巻、1704〜1711に記載の方法等により合成できる。
Figure 2013042532
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本発明に係る有機EL素子には、蛍光発光体を用いることもできる。蛍光発光体(蛍光性ドーパント)の代表例としては、クマリン系色素、ピラン系色素、シアニン系色素、クロコニウム系色素、スクアリウム系色素、オキソベンツアントラセン系色素、フルオレセイン系色素、ローダミン系色素、ピリリウム系色素、ペリレン系色素、スチルベン系色素、ポリチオフェン系色素、または希土類錯体系蛍光体等が挙げられる。
また、従来公知のドーパントも本発明に用いることができ、例えば、国際公開第00/70655号パンフレット、特開2002−280178号公報、同2001−181616号公報、同2002−280179号公報、同2001−181617号公報、同2002−280180号公報、同2001−247859号公報、同2002−299060号公報、同2001−313178号公報、同2002−302671号公報、同2001−345183号公報、同2002−324679号公報、国際公開第02/15645号パンフレット、特開2002−332291号公報、同2002−50484号公報、同2002−332292号公報、同2002−83684号公報、特表2002−540572号公報、特開2002−117978号公報、同2002−338588号公報、同2002−170684号公報、同2002−352960号公報、国際公開第01/93642号パンフレット、特開2002−50483号公報、同2002−100476号公報、同2002−173674号公報、同2002−359082号公報、同2002−175884号公報、同2002−363552号公報、同2002−184582号公報、同2003−7469号公報、特表2002−525808号公報、特開2003−7471号公報、特表2002−525833号公報、特開2003−31366号公報、同2002−226495号公報、同2002−234894号公報、同2002−235076号公報、同2002−241751号公報、同2001−319779号公報、同2001−319780号公報、同2002−62824号公報、同2002−100474号公報、同2002−203679号公報、同2002−343572号公報、同2002−203678号公報等が挙げられる。
本発明においては、少なくとも一つの発光層に2種以上の発光材料を含有していてもよく、発光層における発光材料の濃度比が発光層の厚さ方向で変化していてもよい。
《中間層》
本発明において、各発光層間に非発光性の中間層(非ドープ領域等ともいう)を設ける場合について説明する。
非発光性の中間層とは、複数の発光層を有する場合、その発光層間に設けられる層である。
非発光性の中間層の膜厚としては1nm以上20nm以下の範囲にあるのが好ましく、さらには3nm以上10nm以下の範囲にあることが隣接発光層間のエネルギー移動等相互作用を抑制し、かつ素子の電流電圧特性に大きな負荷を与えないということから好ましい。
この非発光性の中間層に用いられる材料としては、発光層のホスト化合物と同一でも異なっていてもよいが、隣接する2つの発光層の少なくとも一方の発光層のホスト材料と同一であることが好ましい。
非発光性の中間層は非発光層、各発光層と共通の化合物(例えば、ホスト化合物等)を含有していてもよく、各々共通ホスト材料(ここで、共通ホスト材料が用いられるとは、燐光発光エネルギー、ガラス転移点等の物理化学的特性が同一である場合やホスト化合物の分子構造が同一である場合等を示す。)を含有することにより、発光層−非発光層間の層間の注入障壁が低減され、電圧(電流)を変化させても正孔と電子の注入バランスが保ちやすいという効果を得ることができる。さらに、非ドープ発光層に各発光層に含まれるホスト化合物と同一の物理的特性または同一の分子構造を有するホスト材料を用いることにより、従来の有機EL素子作製の大きな問題点である素子作製の煩雑さをも併せて解消することができる。
本発明で有機EL素子を用いる場合、ホスト材料はキャリアの輸送を担うため、キャリア輸送能を有する材料が好ましい。キャリア輸送能を表す物性としてキャリア移動度が用いられるが、有機材料のキャリア移動度は一般的に電界強度に依存性が見られる。電界強度依存性の高い材料は正孔と電子注入・輸送バランスを崩しやすいため、中間層材料、ホスト材料は移動度の電界強度依存性の少ない材料を用いることが好ましい。
また、一方では正孔や電子の注入バランスを最適に調整するためには、非発光性の中間層は後述する阻止層、即ち正孔阻止層、電子阻止層として機能することも好ましい態様として挙げられる。
《注入層:電子注入層、正孔注入層》
注入層は必要に応じて設け、電子注入層と正孔注入層があり、上記の如く陽極と発光層または正孔輸送層の間、及び陰極と発光層または電子輸送層との間に存在させてもよい。
注入層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と有機層間に設けられる層のことで、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)に詳細に記載されており、正孔注入層(陽極バッファー層)と電子注入層(陰極バッファー層)とがある。
陽極バッファー層(正孔注入層)は、特開平9−45479号公報、同9−260062号公報、同8−288069号公報等にもその詳細が記載されており、具体例として、銅フタロシアニンに代表されるフタロシアニンバッファー層、酸化バナジウムに代表される酸化物バッファー層、アモルファスカーボンバッファー層、ポリアニリン(エメラルディン)やポリチオフェン等の導電性高分子を用いた高分子バッファー層等が挙げられる。
陰極バッファー層(電子注入層)は、特開平6−325871号公報、同9−17574号公報、同10−74586号公報等にもその詳細が記載されており、具体的にはストロンチウムやアルミニウム等に代表される金属バッファー層、フッ化リチウムに代表されるアルカリ金属化合物バッファー層、フッ化マグネシウムに代表されるアルカリ土類金属化合物バッファー層、酸化アルミニウムに代表される酸化物バッファー層等が挙げられる。上記バッファー層(注入層)はごく薄い膜であることが望ましく、素材にもよるがその膜厚は0.1nm以上5μm以下の範囲が好ましい。
《阻止層:正孔阻止層、電子阻止層》
阻止層は、上記の如く有機化合物薄膜の基本構成層の他に必要に応じて設けられるものである。例えば、特開平11−204258号公報、同11−204359号公報、及び「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の237頁等に記載されている正孔阻止(ホールブロック)層がある。
正孔阻止層とは広い意味では電子輸送層の機能を有し、電子を輸送する機能を有しつつ正孔を輸送する能力が著しく小さい正孔阻止材料からなり、電子を輸送しつつ正孔を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。また、後述する電子輸送層の構成を必要に応じて、本発明に係る正孔阻止層として用いることができる。正孔阻止層は、発光層に隣接して設けられていることが好ましい。
一方、電子阻止層とは広い意味では正孔輸送層の機能を有し、正孔を輸送する機能を有しつつ電子を輸送する能力が著しく小さい材料からなり、正孔を輸送しつつ電子を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。また、後述する正孔輸送層の構成を必要に応じて電子阻止層として用いることができる。本発明に係る正孔阻止層、電子輸送層の膜厚としては好ましくは3nm以上100nm以下であり、さらに好ましくは5nm以上30nm以下である。
《正孔輸送層》
正孔輸送層とは正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。正孔輸送層は単層または複数層設けることができる。
正孔輸送材料としては、正孔の注入または輸送、電子の障壁性のいずれかを有するものであり、有機物、無機物のいずれであってもよい。例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、また導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマー等が挙げられる。
正孔輸送材料としては上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物、芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、特に芳香族第3級アミン化合物を用いることが好ましい。
芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物の代表例としては、N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノフェニル;N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン(TPD);2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン;N,N,N′,N′−テトラ−p−トリル−4,4′−ジアミノビフェニル;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン;ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン;ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン;N,N′−ジフェニル−N,N′−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4′−ジアミノビフェニル;N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル;4,4′−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル;N,N,N−トリ(p−トリル)アミン;4−(ジ−p−トリルアミノ)−4′−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン;4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン;3−メトキシ−4′−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン;N−フェニルカルバゾール、さらには米国特許第5,061,569号明細書に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有するもの、例えば、4,4′−ビス〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕ビフェニル(NPD)、特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4′,4″−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(MTDATA)等が挙げられる。
さらにこれらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。また、p型−Si、p型−SiC等の無機化合物も正孔注入材料、正孔輸送材料として使用することができる。
また、特開平11−251067号公報、J.Huang et.al.著文献(Applied Physics Letters,80(2002),p.139)に記載されているような所謂、p型正孔輸送材料を用いることもできる。本発明においては、より高効率の発光素子が得られることから、これらの材料を用いることが好ましい。
正孔輸送層は上記正孔輸送材料を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法を含む印刷法、LB法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。正孔輸送層の膜厚については特に制限はないが、通常は5nm以上5μm以下程度、好ましくは5nm以上200nm以下である。この正孔輸送層は上記材料の1種または2種以上からなる一層構造であってもよい。
また、不純物をドープしたp性の高い正孔輸送層を用いることもできる。その例としては、特開平4−297076号公報、特開2000−196140号公報、同2001−102175号公報、J.Appl.Phys.,95,5773(2004)等に記載されたものが挙げられる。
本発明においては、このようなp性の高い正孔輸送層を用いることが、より低消費電力の素子を作製することができるため好ましい。
《電子輸送層》
電子輸送層とは電子を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で電子注入層、正孔阻止層も電子輸送層に含まれる。電子輸送層は単層または複数層設けることができる。
従来、単層の電子輸送層、及び複数層とする場合は発光層に対して陰極側に隣接する電子輸送層に用いられる電子輸送材料(正孔阻止材料を兼ねる)としては、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよく、その材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができ、例えば、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体等が挙げられる。さらに、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送材料として用いることができる。さらにこれらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
また、8−キノリノール誘導体の金属錯体、例えば、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(Alq)、トリス(5,7−ジクロロ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)亜鉛(Znq)等、及びこれらの金属錯体の中心金属がIn、Mg、Cu、Ca、Sn、GaまたはPbに置き替わった金属錯体も、電子輸送材料として用いることができる。その他、メタルフリーもしくはメタルフタロシアニン、またはそれらの末端がアルキル基やスルホン酸基等で置換されているものも、電子輸送材料として好ましく用いることができる。また、発光層の材料として例示したジスチリルピラジン誘導体も電子輸送材料として用いることができるし、正孔注入層、正孔輸送層と同様にn型−Si、n型−SiC等の無機半導体も電子輸送材料として用いることができる。
電子輸送層は上記電子輸送材料を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法を含む印刷法、LB法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。電子輸送層の膜厚については特に制限はないが、通常は5nm以上5μm以下程度、好ましくは5nm以上200nm以下である。電子輸送層は上記材料の1種または2種以上からなる一層構造であってもよい。
また、不純物をドープしたn性の高い電子輸送層を用いることもできる。その例としては、特開平4−297076号公報、同10−270172号公報、特開2000−196140号公報、同2001−102175号公報、J.Appl.Phys.,95,5773(2004)等に記載されたものが挙げられる。
本発明においては、このようなn性の高い電子輸送層を用いることがより低消費電力の素子を作製することができるため好ましい。
《支持基板》
支持基板(以下、基体、基板、基材、支持体等ともいう)としては、ガラス、プラスチック等の種類には特に限定はなく、また、透明であっても不透明であってもよい。支持基板側から光を取り出す場合には、支持基板は透明であることが好ましい。好ましく用いられる透明な支持基板としては、ガラス、石英、透明樹脂フィルムを挙げることができる。特に好ましい支持基板は、有機EL素子にフレキシブル性を与えることが可能な樹脂フィルムである。
樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルロースアセテートフタレート、セルロースナイトレート等のセルロースエステル類またはそれらの誘導体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチレン、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン類、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、アクリルあるいはポリアリレート類、アートン(商品名JSR社製)あるいはアペル(商品名三井化学社製)といったシクロオレフィン系樹脂等を挙げられる。
樹脂フィルムの表面には、無機物、有機物の被膜またはその両者のハイブリッド皮膜が形成されていてもよく、JIS−K−7129−1992に準拠した方法で測定された水蒸気透過度(40℃、90%RH)が0.01g/(m・day・atm)以下のバリア性フィルムであることが好ましく、さらにはJIS−K−7126−1992に準拠した方法で測定された酸素透過度(20℃、100%RH)が10−3g/(m・day)以下、水蒸気透過度が10−3g/(m・day)以下の高バリア性フィルムであることが好ましく、前記の水蒸気透過度、酸素透過度がいずれも10−5g/(m・day)以下であることがさらに好ましい。
バリア膜を形成する材料としては、水分や酸素等素子の劣化をもたらすものの浸入を抑制する機能を有する材料であればよく、例えば、酸化珪素、二酸化珪素、窒化珪素等を用いることができる。さらに該膜の脆弱性を改良するためにこれら無機層と有機材料からなる層の積層構造を持たせることがより好ましい。無機層と有機層の積層順については特に制限はないが、両者を交互に複数回積層させることが好ましい。
《バリア膜の形成方法》
バリア膜の形成方法については特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、分子線エピタキシー法、クラスタ−イオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法、大気圧プラズマ重合法、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、コーティング法等を用いることができるが、特開2004−68143号公報に記載されているような大気圧プラズマ重合法によるものが特に好ましい。
不透明な支持基板としては、例えば、アルミ、ステンレス等の金属板・フィルムや不透明樹脂基板、セラミック製の基板等が挙げられる。
《陽極》
有機EL素子における陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としてはAu等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO、ZnO等の導電性光透過性材料が挙げられる。また、IDIXO(In−ZnO)等非晶質で光透過性の導電膜を作製可能な材料を用いてもよい。陽極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により、薄膜を形成させ、フォトリソグラフィー法で所望の形状のパターンを形成してもよく、あるいはパターン精度をあまり必要としない場合は(100μm以上程度)、上記電極物質の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよい。あるいは、有機導電性化合物のように塗布可能な物質を用いる場合には、印刷方式、コーティング方式等湿式製膜法を用いることもできる。陽極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましい。さらに膜厚は材料にもよるが、通常10nm以上1000nm以下、好ましくは10nm以上200nm以下の範囲で選ばれる。
《陰極》
一方、陰極としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。
これらの中で、電子注入性及び酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm以上5μm以下、好ましくは50nm以上200nm以下の範囲で選ばれる。
なお、発光した光を透過させるため、有機EL素子の陽極または陰極のいずれか一方は、光透過性となるよう構成される。
また、上述の有機ELパネル100では、支持基板1に陽極2を配置し、有機機能層3を挟んで陰極4を配置するとしたが、第1電極を陰極4とし第2電極を陽極2として、陽極2と陰極4の配置を逆にしても良い。
《有機EL素子の製造方法》
有機EL素子の製造方法の一例として、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極からなる有機EL素子の製造法について説明する。
まず適当な支持基板上に所望の電極物質、例えば、陽極用物質からなる薄膜を1μm以下、好ましくは10nm以上200nm以下の膜厚になるように蒸着やスパッタリング等の方法により形成させ、陽極を作製する。次に、この上に有機EL素子材料である正孔注入層、正孔輸送層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層の有機化合物薄膜を形成させる。
この有機化合物薄膜の薄膜化の方法としては、前記の如く蒸着法、ウェットプロセス(スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、印刷法)等があるが、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが生成しにくい等の点から、真空蒸着法、スピンコート法、インクジェット法、印刷法が特に好ましい。さらに層毎に異なる製膜法を適用してもよい。製膜に蒸着法を採用する場合、その蒸着条件は使用する化合物の種類等により異なるが、一般にボート加熱温度50以上450℃以下、真空度10−6以上10−2Pa以下、蒸着速度0.01nm/秒以上50nm/秒以下、基板温度−50℃以上300℃以下、膜厚0.1nm以上5μm以下、好ましくは5nm以上200nm以下の範囲で適宜選ぶことが望ましい。
これらの層を形成後、その上に陰極用物質からなる薄膜を1μm以下、好ましくは50nm以上200nm以下の範囲の膜厚になるように、例えば、蒸着やスパッタリング等の方法により形成させ、陰極を設けることにより所望の有機EL素子が得られる。この有機EL素子の作製は、一回の真空引きで一貫して正孔注入層から陰極まで作製するのが好ましいが、途中で取り出して異なる製膜法を施しても構わない。その際、作業を乾燥不活性ガス雰囲気下で行う等の配慮が必要となる。
また作製順序を逆にして、陰極、電子注入層、電子輸送層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、陽極の順に作製することも可能である。このようにして得られた多色の液晶表示装置に直流電圧を印加する場合には、陽極を+、陰極を−の極性として電圧2V以上40V以下程度を印加すると発光が観測できる。また交流電圧を印加してもよい。なお、印加する交流の波形は任意でよい。
有機EL素子は空気よりも屈折率の高い(屈折率1.6以上2.1以下程度)層の内部で発光し、発光層で発生した光のうち15%以上20%以下程度の光しか取り出せないと一般的に言われている。これは、臨界角以上の角度θで界面(透明基板と空気との界面)に入射する光は全反射を起こし、素子外部に取り出すことができないことや、透明電極ないし発光層と透明基板との間で光が全反射を起こし、光が透明電極ないし発光層を導波し、結果として光が素子側面方向に逃げるためである。
この光の取り出しの効率を向上させる手法としては、例えば、透明基板表面に凹凸を形成し、透明基板と空気界面での全反射を防ぐ方法(例えば、米国特許第4,774,435号明細書)、基板に集光性を持たせることにより効率を向上させる方法(例えば、特開昭63−314795号公報)、素子の側面等に反射面を形成する方法(例えば、特開平1−220394号公報)、基板と発光体の間に中間の屈折率を持つ平坦層を導入し、反射防止膜を形成する方法(例えば、特開昭62−172691号公報)、基板と発光体の間に基板よりも低屈折率を持つ平坦層を導入する方法(例えば、特開2001−202827号公報)、基板、透明電極層や発光層のいずれかの層間(含む、基板と外界間)に回折格子を形成する方法(特開平11−283751号公報)等がある。
本発明においては、これらの方法を組み合わせて用いることができるが、基板と発光体の間に基板よりも低屈折率を持つ平坦層を導入する方法、あるいは基板、透明電極層や発光層のいずれかの層間(含む、基板と外界間)に回折格子を形成する方法を好適に用いることができる。本発明はこれらの手段を組み合わせることにより、さらに高輝度あるいは耐久性に優れた素子を得ることができる。
透明電極と透明基板の間に低屈折率の媒質を光の波長よりも長い厚みで形成すると、透明電極から出てきた光は、媒質の屈折率が低いほど外部への取り出し効率が高くなる。
低屈折率層としては、例えば、エアロゲル、多孔質シリカ、フッ化マグネシウム、フッ素系ポリマー等が挙げられる。透明基板の屈折率は一般に1.5以上1.7以下程度であるので、低屈折率層は屈折率がおよそ1.5以下であることが好ましい。またさらに1.35以下であることが好ましい。
また、低屈折率媒質の厚みは媒質中の波長の2倍以上となるのが望ましい。これは、低屈折率媒質の厚みが光の波長程度になってエバネッセントで染み出した電磁波が基板内に入り込む膜厚になると、低屈折率層の効果が薄れるからである。
全反射を起こす界面またはいずれかの媒質中に回折格子を導入する方法は、光取り出し効率の向上効果が高いという特徴がある。この方法は回折格子が1次の回折や2次の回折といった、所謂ブラッグ回折により光の向きを屈折とは異なる特定の向きに変えることができる性質を利用して、発光層から発生した光のうち、層間での全反射等により外に出ることができない光をいずれかの層間もしくは媒質中(透明基板内や透明電極内)に回折格子を導入することで光を回折させ、光を外に取り出そうとするものである。
導入する回折格子は二次元的な周期屈折率を持っていることが望ましい。これは、発光層で発光する光はあらゆる方向にランダムに発生するので、ある方向にのみ周期的な屈折率分布を持っている一般的な1次元回折格子では、特定の方向に進む光しか回折されず、光の取り出し効率がさほど上がらない。しかしながら、屈折率分布を二次元的な分布にすることにより、あらゆる方向に進む光が回折され、光の取り出し効率が上がる。
回折格子を導入する位置としては、前述のとおりいずれかの層間もしくは媒質中(透明基板内や透明電極内)でもよいが、光が発生する場所である有機発光層の近傍が望ましい。
このとき、回折格子の周期は媒質中の光の波長の約1/2以上3以下倍程度が好ましい。回折格子の配列は正方形のラチス状、三角形のラチス状、ハニカムラチス状等、二次元的に配列が繰り返されることが好ましい。
本発明の有機EL素子は支持基板の光取出し側に、例えば、マイクロレンズアレイ上の構造を設けるように加工したり、あるいは所謂集光シートと組み合わせたりすることにより特定方向、例えば、素子発光面に対し正面方向に集光することにより、特定方向上の輝度を高めることができる。
マイクロレンズアレイの例としては、基板の光取り出し側に一辺が30μmでその頂角が90度となるような四角錐を2次元に配列する。一辺は10以上100μm以下が好ましい。これより小さくなると回折の効果が発生して色付く、大きすぎると厚みが厚くなり好ましくない。
集光シートとしては、例えば、液晶表示装置のLEDバックライトで実用化されているものを用いることが可能である。このようなシートとして、例えば、住友スリーエム社製輝度上昇フィルム(BEF)等を用いることができる。プリズムシートの形状としては、例えば、基材に頂角90度、ピッチ50μmの△状のストライプが形成されたものであってもよいし、頂角が丸みを帯びた形状、ピッチをランダムに変化させた形状、その他の形状であってもよい。
また、有機EL素子からの光放射角を制御するために光拡散板・フィルムを集光シートと併用してもよい。例えば、(株)きもと製拡散フィルム(ライトアップ)等を用いることができる。
〔第2の実施形態〕
上記第1の実施形態の有機ELパネル100では、導電性部材13,14を平面視矩形状の有機EL素子10(支持基板1)の4辺の側端部のうち互いに平行な2辺の側端部(右側端部、左側端部)に沿って設けるとしたが、以下に説明する有機ELパネル100Aのように、有機EL素子10A(支持基板1A)の4辺の側端部に沿って設けた構成としても良い。
図4Aは、本発明の有機ELパネルの平面図、図4Bは、有機EL素子の平面図、図4Cは、図4AのII−II線における断面図である。
図4A及び図4Cに示すように、有機ELパネル100Aは、支持基板1A上に、陽極2Aと、発光層を含む有機機能層3Aと、陰極4Aと、絶縁性接着層5Aと、絶縁性封止部材7Aとが、この順に積層されている。
なお、陽極2A、有機機能層3A、陰極4Aの平面視における大きさは、第1の実施形態の陽極2、有機機能層3、陰極4の平面視における大きさよりも小さく形成されている。
すなわち、陽極2Aは、支持基板1Aの上面に、平面視において支持基板1Aの右側端部及び後側端部を除いて、支持基板1Aを覆うように設けられている。
有機機能層3Aは、支持基板1Aの上面のうち陽極2Aで覆われていない露出した上面の一部から、陽極2Aの左側端部及び前側端部を除いて、陽極2Aを覆うように設けられており、平面視において支持基板1A上の中央に配置されている。
陰極4Aは、支持基板1Aの上面のうち陽極2A及び有機機能層3Aで覆われていない露出した上面の一部(右側端部及び後側端部)から、有機機能層3Aの左側端部及び前側端部を除いて、有機機能層3Aを覆うように設けられている。
したがって、平面視において支持基板1Aの上面の4つの角部のうち左上及び右下の角部が、陽極2A、有機機能層3A及び陰極4Aのいずれにも覆われずに露出している。また、陽極2Aと陰極4Aとは互いに接触しない層構成となっている。
支持基板1Aから陰極4Aまで形成された有機EL素子10A上には、絶縁性接着層5Aを介して絶縁性封止部材7Aが設けられている。
絶縁性封止部材7Aは、第1の実施形態の絶縁性封止部材7とは平面視における大きさが異なり、絶縁性封止部材7Aの左右の幅及び前後の長さは、支持基板1Aの左右の幅及び前後の長さよりも小さくなっている。したがって、絶縁性封止部材7Aを平面視した際に、絶縁性封止部材7Aの左右側縁部及び前後側縁部から陽極2A及び陰極4Aの一部が露出するようになっている。
絶縁性封止部材7Aの4辺の側縁部(左右側縁部及び前後側縁部)から露出した陽極2上に陽極用導電性部材13Aが設けられ、絶縁性封止部材7Aの4辺の縁部(左右側縁部及び前後側縁部)から露出した陰極4A上に陰極用導電性部材14Aが設けられている。このように、陽極用導電性部材13A及び陰極用導電性部材14Aは、支持基板1Aの上面のうち露出した左上及び右下の角部を除いて、有機EL素子10Aの4辺の側端部に沿って平面視L字型に設けられている。
さらに、支持基板1Aの上面のうち露出した左上及び右下の角部上で、陽極用導電性部材13Aの端部と陰極用導電性部材14Aの端部間には、導電性部材13A,14A同士が互いに接触しないように絶縁性材料15Aが設けられている。
絶縁性材料15Aとしては、上述の絶縁性接着層5Aと同様の材料を使用することができる。
以上のように、陽極用及び陰極用導電性部材13A,14Aが、端部封止と給電機能の両方を兼ねるので、別途、給電のための取り出し電極を支持基板1A上に形成する必要がなく、平面視における非発光エリアを小さくすることができる。また、部材点数を減らすことができ、コスト削減を図ることができる。
さらに、導電性部材13A,14Aを有機EL素子10A(支持基板1A)の4辺の側端部に沿って設けることによって、4辺の側端部における封止機能を向上させることができる。また、導電性部材13A,14Aは給電機能を有することから、複数の有機ELパネル100Aを並べてアレイ化する場合に、導電性部材13A,14A同士を互いに突き当てるだけで接続ができ、アレイ化し易い。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記第2の実施形態では、導電性部材13A,14Aは、有機EL素子10A(支持基板1A)の4辺の側端部に沿って設け、各導電性部材13A,14Aの端部間に絶縁性材料15Aを設けるとしたが、これに限らず、陽極用導電性部材13Aを有機EL素子10Aの左側端部に沿って設け、陰極用導電性部材14Aを有機EL素子10Aの右側端部に沿って設け、有機EL素子10Aの前側端部及び後側端部に沿って平面視直線状に絶縁性材料15Aを設けるようにしても良い。
本発明は、平面視における非発光エリアを小さくすることができる有機エレクトロルミネッセンスパネル及び有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法に好適に利用できる。
1,1A,21 支持基板
2,2A,22 陽極
3,3A,23 有機機能層
4,4A,24 陰極
5,5A 絶縁性接着層
7,7A 絶縁性封止部材
10,10A,20 有機EL素子
11 陽極用の取り出し電極
12 陰極用の取り出し電極
13,13A 陽極用導電性部材
14,14A 陰極用導電性部材
25 接着層
27 封止部材
28 陽極用給電部
29 陰極用給電部
100,100A 有機ELパネル

Claims (4)

  1. 支持基板上に、少なくとも第1電極と、発光層と、第2電極とがこの順に形成された有機エレクトロルミネッセンス素子が、前記第2電極上に設けられた絶縁性接着層を介して絶縁性封止部材により封止された有機エレクトロルミネッセンスパネルであって、
    前記絶縁性接着層の端部の一部に、当該端部を覆い、かつ、前記第1電極に接触する第1電極用の導電性部材が設けられ、
    前記絶縁性接着層の端部のうち前記第1電極用の導電性部材とは異なる端部の一部に、当該端部を覆い、かつ、前記第2電極に接触する第2電極用の導電性部材が設けられ、
    前記第1電極は、前記第1電極用の導電性部材を介して給電され、
    前記第2電極は、前記第2電極用の導電性部材を介して給電されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  2. 前記導電性部材が金属であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  3. 前記絶縁性封止部材上に、第1電極用の取り出し電極と、第2電極用の取り出し電極とがそれぞれ形成され、
    前記第1電極用の取り出し電極と、前記第1電極用の導電性部材とが電気的に接続され、
    前記第2電極用の取り出し電極と、前記第2電極用の導電性部材とが電気的に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  4. 支持基板上に、少なくとも第1電極と、発光層と、第2電極とがこの順に形成された有機エレクトロルミネッセンス素子が、前記第2電極上に設けられた絶縁性接着層を介して絶縁性封止部材により封止された有機エレクトロルミネッセンスパネルを製造する有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法であって、
    前記絶縁性接着層の端部の一部に、当該端部を覆い、かつ、前記第1電極に接触する第1電極用の導電性部材を設け、
    前記絶縁性接着層の端部のうち前記第1電極用の導電性部材とは異なる端部の一部に、当該端部を覆い、かつ、前記第2電極に接触する第2電極用の導電性部材を設け、
    前記第1電極用の導電性部材を介して前記第1電極に給電させ、前記第2電極用の導電性部材を介して前記第2電極に給電させることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
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