JPWO2013031559A1 - バッテリシステム、電動車両、移動体、電力貯蔵装置および電源装置 - Google Patents

バッテリシステム、電動車両、移動体、電力貯蔵装置および電源装置 Download PDF

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JPWO2013031559A1
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Abstract

【課題】バッテリセルの充電状態を精度よく算出可能なバッテリシステム、電動車両、移
動体、電力貯蔵装置および電源装置を提供する。
【解決手段】バッテリセル10に流れる電流に基づいて電流ベースのSOCiが電流ベー
スSOC算出部310により算出される。バッテリセル10の端子電圧に基づいて電圧ベ
ースのSOCvが電圧ベースSOC算出部320により算出される。SOCiおよびSO
Cvがそれぞれ重み係数(1−α),αを用いて重み付けされ、重み付けされたSOCi
およびSOCvが合成されることにより、合成SOCtが合成SOC算出部330により
算出される。重み係数α,(1−α)の値が、バッテリセル10の充電時、放電時または
充放電停止時のいずれの状態にあるかに基づいて決定される。
【選択図】図3

Description

本発明は、バッテリシステムおよびそれを備えた電動車両、移動体、電力貯蔵装置およ
び電源装置に関する。
電動自動車等の移動体または電力を貯蔵する電源装置には、充放電可能なバッテリセル
を含むバッテリシステムが用いられる。このようなバッテリシステムにおいては、バッテ
リセルの残存容量等の充電状態を評価する装置が搭載される(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に記載された蓄電デバイスの残存容量演算装置は、電流を積算して求めた残
存容量と、バッテリ開放電圧の推定値から求めた残存容量とを、電流変化率に基づいて随
時変化させるウェイトにより重み付けして合成し、最終的な残存容量を求めている。
特開2005−201743号公報
電流の積算に基づく残存容量およびバッテリ開放電圧に基づく残存容量は、それぞれ利
点および欠点を有する。しかしながら、特許文献1の蓄電デバイスの残存容量演算装置に
おいては、ウェイトが電流変化率に基づいて決定される。そのため、電流が瞬間的に変化
する状況が多い場合、算出される残存容量が不連続に変化する。そのため、特許文献1の
蓄電デバイスの残存容量演算装置では、残存容量が精度よく得られない。
本発明の目的は、バッテリセルの充電状態を精度よく算出可能なバッテリシステム、電
動車両、移動体、電力貯蔵装置および電源装置を提供することである。
本発明に係るバッテリシステムは、バッテリセルと、バッテリセルの充電状態を算出す
る充電状態算出部とを備え、充電状態算出部は、バッテリセルに流れる電流に基づいてバ
ッテリセルの充電状態を第1の充電状態として算出する第1の充電状態算出部と、バッテ
リセルの端子電圧に基づいてバッテリセルの充電状態を第2の充電状態として算出する第
2の充電状態算出部と、第1の充電状態算出部により算出される第1の充電状態および第
2の充電状態算出部により算出される第2の充電状態にそれぞれ第1の重み係数および第
2の重み係数を用いて重み付けし、重み付けされた第1および第2の充電状態を合成する
ことにより合成充電状態を算出する合成部とを含み、合成部は、バッテリセルが充電時、
放電時または充放電停止時のいずれの状態にあるかに基づいて第1および第2の重み係数
の値を決定するものである。
本発明によれば、バッテリセルの充電状態を精度よく算出することができる。
第1の実施の形態に係るバッテリシステムの構成を示すブロック図である。 バッテリセルの開放電圧とSOCとの関係を示す図である。 演算処理部の詳細な構成を示すブロック図である。 バッテリセルの動作状態およびSOCの時間変化の概要の一例を示す図である。 充放電中における温度検出部により検出される温度、充放電開始からの経過時間および重み係数の関係を示す図である。 充放電中における電流検出部により検出される電流、充放電開始からの経過時間および重み係数の関係を示す図である。 充放電中におけるバッテリセルの合成SOCt、充放電開始からの経過時間および重み係数の関係を示す図である。 充放電停止中におけるバッテリセルの合成SOCt、移行期間、充放電停止からの経過時間および重み係数の関係を示す図である。 電流検出部により検出される電流、電圧検出部により検出される電圧、温度検出部により検出される温度およびSOCの時間変化を示す図である。 バッテリセルの充放電レートが基準充放電レートよりも高い場合における合成SOCt、充放電係数および補正係数の関係の一例を示す図である。 バッテリセルの充放電レートが基準充放電レートよりも低い場合における合成SOCt、充放電係数および補正係数の関係の一例を示す図である。 温度検出部により検出される温度、電流検出部により検出される電流および充放電係数の値の関係の一例を示す図である。 表示SOCdを算出するための演算処理部の詳細な構成を示すブロック図である。 第3の実施の形態の変形例におけるバッテリセルの合成SOCtと重み係数との関係を示す図である。 表示SOCdのリセット後における電流検出部により検出される電流および重み係数の関係を示す図である。 バッテリシステムを備える電動自動車の構成を示すブロック図である。 バッテリシステムを備える電源装置の構成を示すブロック図である。
[1]第1の実施の形態
以下、第1の実施の形態に係るバッテリシステムについて図面を参照しながら説明する
。バッテリシステムは、電力を駆動源とする電動車両等の移動体または電力貯蔵装置を有
する電源装置等に搭載される。また、バッテリシステムは、充放電が可能なバッテリセル
を備える民生機器等に搭載することもできる。
(1)バッテリシステムの構成
図1は、第1の実施の形態に係るバッテリシステム500の構成を示すブロック図であ
る。バッテリシステム500は、バッテリモジュール100、電流検出部110、電圧検
出部120、温度検出部130、出力部140および演算処理部300を含む。
バッテリモジュール100は複数のバッテリセル10を含む。バッテリモジュール10
0内において、複数のバッテリセル10は直列接続される。各バッテリセル10は二次電
池である。本実施の形態では、二次電池としてリチウムイオン電池が用いられる。
電流検出部110は、例えばシャント抵抗、差動増幅器およびA/D(アナログ/デジ
タル)変換器により構成される。電流検出部110として、電流センサを用いてもよい。
電流検出部110は、バッテリモジュール100に直列に接続される。電流検出部110
は、複数のバッテリセル10に流れる電流を検出し、検出した電流の値を演算処理部30
0に与える。
電圧検出部120は、各バッテリセル10の正極端子および負極端子に接続される。電
圧検出部120は、各バッテリセル10の端子電圧を検出し、検出した端子電圧の値を演
算処理部300に与える。
温度検出部130は、バッテリモジュール100の温度を検出し、検出した温度の値を
演算処理部300に与える。温度検出部130は、例えば複数のサーミスタを含む。バッ
テリセル10の温度として、例えば、バッテリセル10の表面温度が検出される。この場
合、各バッテリセル10にサーミスタが取り付けられてもよく、一部の複数のバッテリセ
ル10にのみサーミスタが取り付けられてもよい。一部のバッテリセル10にのみサーミ
スタが取り付けられる場合、例えば、それらの一部のバッテリセル10の温度に基づいて
、他のバッテリセル10の温度が推定される。一部のバッテリセル10の温度としては、
サーミスタにより検出された温度が用いられ、他のバッテリセル10の温度としては、推
定された温度が用いられる。
演算処理部300は、例えばCPU(中央演算処理装置)およびメモリ、またはマイク
ロコンピュータからなる。演算処理部300は、電流検出部110により検出される電流
の値、電圧検出部120により検出される各バッテリセル10の端子電圧の値およびバッ
テリセル10の内部抵抗の値に基づいて各バッテリセル10の開放電圧(OCV:Ope
n Curcuit Voltage)を算出する。演算処理部300のメモリには、バ
ッテリセル10の温度とバッテリセル10の内部抵抗との関係を示すグラフが記憶されて
いる。また、演算処理部300は、各バッテリセル10の充電状態を算出する。すなわち
、演算処理部300は、バッテリセル10の充電状態を算出する充電状態算出部または充
電状態算出装置としての機能を有する。
以下の説明では、満充電状態での各バッテリセル10に蓄積される電荷量を満充電容量
と呼ぶ。任意の状態で各バッテリセル10に蓄積されている電荷量を残容量と呼ぶ。各バ
ッテリセル10の満充電容量に対する残容量の比率を充電率(SOC)と呼ぶ。本実施の
形態では、各バッテリセル10の充電状態の一例として各バッテリセル10のSOCが算
出される。充電状態には、SOCの他に、開放電圧、残容量、放電深度、電流積算値およ
び蓄電量差等がある。ここで、残容量は、バッテリセル10の満充電容量に対するSOC
の比率である。放電深度は、満充電容量に対する充電可能容量(バッテリセル10の満充
電容量から残容量を減算した容量)の比率である。電流積算値は、バッテリセル10に流
れる電流の積算値である。蓄電量差は、バッテリセル10のSOCと予め定められた基準
となるSOC(例えば50%)との差である。
演算処理部300は、電流検出部110により検出される電流の値に基づいて、各バッ
テリセル10のSOCを算出する。以下、電流検出部110により検出される電流の積算
値に基づいて算出されるSOCを電流ベースのSOCiと呼ぶ。SOCiは、下記式(1
)により算出される。算出されたSOCiは、演算処理部300のメモリ(後述する図3
の記憶部340)に記憶される。
SOCi=(充電電流積算量[Ah]−放電電流積算量[Ah])
/満充電容量[Ah]×100 [%] ・・・(1)
式(1)において、充電電流積算量とは、バッテリセル10の充電時に電流検出部11
0により検出される電流の値の積算値をいう。放電電流積算量とは、バッテリセル10の
放電時に電流検出部110により検出される電流の値の積算値をいう。
また、演算処理部300は、各バッテリセル10の開放電圧に基づいて、各バッテリセ
ル10のSOCを算出する。以下、各バッテリセル10の開放電圧に基づいて算出される
SOCを電圧ベースのSOCvと呼ぶ。図2は、バッテリセル10の開放電圧とSOCと
の関係を示す図である。演算処理部300の記憶部340には、開放電圧とSOCとの関
係を示すグラフが記憶される。SOCvは、演算処理部300の記憶部340に記憶され
た開放電圧とSOCとの関係に基づいて算出される。バッテリセル10の充放電停止時に
は、バッテリセル10の端子電圧が開放電圧となる。バッテリセル10の充放電時のバッ
テリセル10の開放電圧の算出方法については後述の「(2)演算処理部の詳細な構成」
で説明する。算出されたSOCvは、演算処理部300の記憶部340に記憶される。
電流ベースのSOCiおよび電圧ベースのSOCvは、それぞれ利点を有する。SOC
iは、バッテリセル10に流れる電流の変化が大きい場合でも、精度よく算出される。し
かしながら、電流検出部110により検出される電流に誤差がある場合には、時間が経過
するとともにSOCiの算出値の誤差を無視することができなくなる。また、電流検出部
110に含まれるA/D変換器の量子化誤差またはA/D変換器の性能による誤差が大き
い場合にも、時間が経過するとともにSOCiの算出値の誤差を無視することができなく
なる。
一方、SOCvは、充放電停止時から一定時間(過渡期間)を経過した定常状態では、
精度よく取得される。しかしながら、過渡期間内には、バッテリセル10の端子電圧すな
わち開放電圧が安定していないため、SOCvの算出値に誤差が生じる。
そのため、演算処理部300は、SOCiおよびSOCvのうちから誤差の小さい方を
適宜選択することにより、正確なSOCを算出する。以下、SOCiおよびSOCvに重
み付けをし、重み付けされたSOCiおよびSOCvを合成することにより得られるSO
Cを合成SOCtと呼ぶ。合成SOCtは、下記式(2)に基づいて算出される。ここで
、αは重み係数である。算出された合成SOCtは、演算処理部300の記憶部340に
記憶される。なお、本実施の形態では、重み係数(1−α)を第1の重み係数の一例とし
て、重み係数αを第2の重み係数の一例として説明する。本実施の形態においては、第1
および第2の重み係数の和が1に設定されるが、これに限定されない。第1および第2の
重み係数の和が1に設定されなくてもよい。
SOCt=(1−α)×SOCi+α×SOCv [%] ・・・(2)
出力部140は、例えば液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネルもしく
は有機EL(エレクトロルミネッセンス)パネルまたはその他のモニタ装置等を含む。出
力部140は、演算処理部300により算出される合成SOCtおよび重み係数α,(1
−α)を文字等の表示として出力する。これにより、バッテリシステム500のメンテナ
ンス時に作業者がバッテリセル10の充電状態を容易に把握することができる。また、バ
ッテリシステム500の使用者がバッテリセル10の充電状態を容易に把握することがで
きる。
出力部140は、合成SOCtおよび重み係数α,(1−α)を音声として出力するス
ピーカであってもよく、合成SOCtおよび重み係数α,(1−α)を電気信号として出
力する出力回路であってもよい。出力部140は、バッテリシステム500の使用方法ま
たは各種指示を示す文章、画像または音声を出力してもよい。また、バッテリシステム5
00に異常が発生した場合、出力部140は警告を示す文章、画像または音声を出力して
もよい。
(2)演算処理部の詳細な構成
図3は、演算処理部300の詳細な構成を示すブロック図である。図3に示すように、
演算処理部300は、電流ベースSOC算出部310、電圧ベースSOC算出部320、
合成SOC算出部330および記憶部340を含む。
電流ベースSOC算出部310、電圧ベースSOC算出部320および合成SOC算出
部330の機能は、例えば、CPUおよびメモリ等のハードウェア、およびコンピュータ
プログラム等のソフトウェアにより実現される。電流ベースSOC算出部310、電圧ベ
ースSOC算出部320および合成SOC算出部330は、例えばコンピュータプログラ
ムのモジュールに相当する。記憶部340は、例えばメモリである。
電流ベースSOC算出部310は、電流検出部110により検出される電流の値に基づ
いて時点tにおけるSOCi(t)を算出する。算出されたSOCi(t)は、記憶部3
40に記憶される。
電圧ベースSOC算出部320は、バッテリセル10の充放電時には、電流検出部11
0により検出される電流、電圧検出部120により検出される電圧および温度検出部13
0により検出される温度に基づいて、各バッテリセル10の開放電圧を算出する。各バッ
テリセル10の開放電圧OCVは、下記式(3)により算出される。
OCV=E−r×I ・・・(3)
上記式(3)において、Eはバッテリセル10の端子電圧であり、電圧検出部120に
より検出される。Iはバッテリセル10に流れる電流であり、電流検出部110により検
出される。rはバッテリセル10の内部抵抗である。ここで、バッテリセル10が充電さ
れる場合、バッテリセル10に流れる電流Iは正であり、バッテリセル10が放電される
場合、バッテリセル10に流れる電流Iは負である。
バッテリセル10の内部抵抗rの値は、バッテリセル10の温度により異なる。演算処
理部300の記憶部340には、バッテリセル10の温度とバッテリセル10の内部抵抗
との関係を示すグラフが記憶されている。電圧ベースSOC算出部320は、温度検出部
130により検出される温度に対応する内部抵抗の値をグラフから内部抵抗rの値として
取得する。
すなわち、演算処理部300は、バッテリセル10の温度を検出することによりバッテ
リセル10の内部抵抗rの値を取得することができる。このようにして、電圧ベースSO
C算出部320は、電流検出部110により検出される電流(バッテリセル10に流れる
電流I)、電圧検出部120により検出される電圧(バッテリセル10の端子電圧E)お
よび温度検出部130により検出される温度に基づいて、上記式(3)によりバッテリセ
ル10の開放電圧を算出する。上記のように、バッテリセル10の充放電時には、バッテ
リセル10の端子電圧は開放電圧に等しい。
また、電圧ベースSOC算出部320は、上記式(3)により算出された各バッテリセ
ル10の開放電圧に基づいて、図2のグラフから時点tにおけるSOCv(t)を取得す
る。取得されたSOCv(t)は、記憶部340に記憶される。
合成SOC算出部330は、乗算部331,332、加算部333および係数算出部3
34を含む。係数算出部334は、電流検出部110により検出される電流、温度検出部
130により検出される温度および時点(t−1)における合成SOCt(t−1)(時
点tの前回の時点にあたる時点(t−1)において算出された合成SOCt)の少なくと
も1つに基づいて、重み係数α,(1−α)を決定する。
電流ベースSOC算出部310により算出されるSOCi(t)と係数算出部334に
より決定された重み係数(1−α)とが乗算部331により乗算され、重み付きSOCi
(t)(=(1−α)×SOCi(t))が算出される。また、電圧ベースSOC算出部
320により算出されるSOCv(t)と係数算出部334により決定された重み係数α
とが乗算部332により乗算され、重み付きSOCv(t)(=α×SOCv(t))が
算出される。乗算部331により算出される重み付きSOCi(t)と乗算部332によ
り算出される重み付きSOCv(t)が加算されることにより、時点tにおける合成SO
Ct(t)が算出される。
加算部333により算出される合成SOCt(t)は、記憶部340に記憶される。ま
た、加算部333により算出される合成SOCt(t)は、後述する図16の電動自動車
600の主制御部607または後述する図17の電源装置700のシステムコントローラ
712に与えられる。加算部333により算出される合成SOCtおよび係数算出部33
4により決定される重み係数α,(1−α)は、出力部140により出力される。
このように、本実施の形態に係るバッテリシステム500においては、バッテリセル1
0に流れる電流に基づいてバッテリセル10のSOCがSOCiとして電流ベースSOC
算出部310により算出される。また、バッテリセル10の端子電圧に基づいてバッテリ
セル10のSOCがSOCvとして電圧ベースSOC算出部320により算出される。S
OCiおよびSOCvがそれぞれ重み係数(1−α),αを用いて重み付けされ、重み付
けされたSOCiおよびSOCvが合成されることにより、合成SOCtが合成SOC算
出部330により算出される。
算出されるSOCiの精度および算出されるSOCvの精度は、バッテリセル10が充
電時、放電時または充放電停止時のいずれの状態にあるかよりそれぞれ変化する。そこで
、重み係数α,(1−α)の値が、バッテリセル10が充電時、放電時または充放電停止
時のいずれの状態にあるかに基づいて決定される。それにより、演算処理部300は、バ
ッテリセル10のSOCを合成SOCtとして精度よく算出することができる。
(3)バッテリセル10の動作状態およびSOCの時間変化の概要
電流ベースSOC算出部310により算出されるSOCiの精度および電圧ベースSO
C算出部320により算出されるSOCvの精度は、バッテリセル10の温度、バッテリ
セル10に流れる電流またはバッテリセル10のSOCによりそれぞれ変化する。そこで
、演算処理部300は、バッテリセル10が充放電されている場合には、電流検出部11
0により検出される電流の値、温度検出部130により検出される温度の値および記憶部
340に記憶されたバッテリセル10の合成SOCtのうち少なくとも一つに基づいて、
以下のように、適切な重み係数α,(1−α)を設定する。これにより、バッテリセル1
0のSOCを精度よく算出することが可能になる。
図4は、バッテリセル10の動作状態およびSOCの時間変化の概要の一例を示す図で
ある。図4(a)〜(e)において、横軸は時間を示す。図4(a)において、縦軸は電
流検出部110により検出される電流の値を示す。充電時の電流は正の値で表わされ、放
電時の電流は負の値で表わされる。図4(b)において、縦軸はSOCiを示す。図4(
c)において、縦軸はSOCvを示す。図4(d)において、縦軸は重み係数αおよび重
み係数(1−α)を示し、点線および一点鎖線がそれぞれ重み係数α,(1−α)を表す
。図4(e)において、縦軸は合成SOCtを示す。なお、図4の例では、重み係数αお
よび重み係数(1−α)の設定にバッテリセル10の温度および記憶部340に記憶され
た合成SOCtを考慮していない。バッテリセル10の温度および記憶部340に記憶さ
れた合成SOCtを考慮した重み係数αおよび重み係数(1−α)の設定方法については
後述の「(4−2)重み係数の第2の設定例」および「(4−3)重み係数の第3の設定
例」で説明する。
図4(a)〜(e)において、期間Ta,Tc,Teには、複数のバッテリセル10の
充電および放電が行われない。この場合、図4(a)に示すように、複数のバッテリセル
10に電流が流れない。したがって、図4(b),(c)に示すように、SOCiおよび
SOCvは略一定となる。なお、期間Ta,Tc,Teにおいては、バッテリセル10に
流れる電流が0であるので、上記式(3)より、バッテリセル10の開放電圧と端子電圧
とが等しい。この場合、電圧ベースSOC算出部320は、図2の関係を示すグラフに基
づいて、バッテリセル10の端子電圧からSOCvを取得することができる。
図4(d)に示すように、重み係数αは時間経過に伴って増加するように設定され、重
み係数(1−α)は時間経過に伴って減少するように設定される。この場合、重み付きS
OCi(=(1−α)×SOCi)が減少するとともに、重み付きSOCv(=α×SO
Cv)が増加する。上記式(2)に示すように、合成SOCtは、重み付きSOCi(=
(1−α)×SOCi)と重み付きSOCv(=α×SOCv)との和である。それによ
り、合成SOCtにおけるSOCvの割合が時間経過に伴って増加する。また、重み付き
SOCiが減少するとともに重み付きSOCvが増加することにより、図4(e)に示す
ように、合成SOCtは略一定となる。
図4(a)〜(e)において、期間Tbには、複数のバッテリセル10が充電される。
この場合、図4(a)に示すように、複数のバッテリセル10に正の電流が流れる。した
がって、図4(b)に示すように、SOCiは時間経過に伴って増加する。また、充電に
よりバッテリセル10の端子電圧(開放電圧)が増加するため、図4(c)に示すように
、SOCvも時間経過に伴って増加する。なお、期間Tbにおいては、バッテリセル10
に流れる電流が0ではないので、上記式(3)より、バッテリセル10の端子電圧と開放
電圧とは等しくない。具体的には、バッテリセル10に正の電流が流れているので、上記
式(3)より、バッテリセル10の開放電圧はバッテリセル10の内部抵抗による電圧降
下の分だけ端子電圧よりも低い。この場合、電圧ベースSOC算出部320は、バッテリ
セル10の温度から内部抵抗を取得し、上記式(3)より、バッテリセル10の端子電圧
、バッテリセル10に流れる電流および内部抵抗からバッテリセル10の開放電圧を算出
し、図2の関係を示すグラフに基づいて、算出された開放電圧からSOCvを取得するこ
とができる。
図4(d)に示すように、重み係数αおよび重み係数(1−α)は、過渡期間を除いて
一定に設定される。ここで、過渡期間とは、充放電の開始後または充放電の停止後におい
てバッテリセル10の開放電圧が不安定な過渡状態の期間をいう。また、定常状態とは、
バッテリセル10の開放電圧が安定している状態をいう。図4(d)の例では、重み係数
αは重み係数(1−α)よりも小さい。それにより、重み付きSOCiが重み付きSOC
vよりも大きくなる。上記式(2)に示すように、合成SOCtは、重み付きSOCiと
重み付きSOCvとの和である。したがって、合成SOCtにおけるSOCiの割合が大
きい。
図4(e)に示すように、合成SOCtは時間経過に伴って増加する。その理由は、上
記式(2)に示すように、合成SOCtが重み付きSOCiと重み付きSOCvとの和で
あり、図4(b),(c)に示すように、SOCiおよびSOCvが時間経過に伴って増
加するからである。
図4(a)〜(e)において、期間Tdには、複数のバッテリセル10が放電される。
この場合、図4(a)に示すように、複数のバッテリセル10に負の電流が流れる。また
、図4(b)に示すように、SOCiは時間経過に伴って減少する。また、放電によりバ
ッテリセル10の端子電圧(開放電圧)が減少するため、図4(c)に示すように、SO
Cvも時間経過に伴って減少する。なお、期間Tdにおいては、バッテリセル10に流れ
る電流が0ではないので、上記式(3)より、バッテリセル10の端子電圧と開放電圧と
は等しくない。具体的には、バッテリセル10に負の電流が流れているので、上記式(3
)より、バッテリセル10の開放電圧はバッテリセル10の内部抵抗による電圧降下の分
だけ端子電圧よりも高い。この場合、電圧ベースSOC算出部320は、バッテリセル1
0の温度から内部抵抗を取得し、上記式(3)より、バッテリセル10の端子電圧、バッ
テリセル10に流れる電流および内部抵抗からバッテリセル10の開放電圧を算出し、図
2の関係を示すグラフに基づいて、算出された開放電圧からSOCvを取得することがで
きる。
図4(d)に示すように、重み係数αおよび重み係数(1−α)は、過渡期間を除いて
一定に設定される。図4(d)の例では、重み係数αは重み係数(1−α)よりも小さい
。それにより、重み付きSOCiが重み付きSOCvよりも大きくなる。上記式(2)に
示すように、合成SOCtは、重み付きSOCiと重み付きSOCvとの和である。した
がって、合成SOCtにおけるSOCiの割合が大きい。
図4(e)に示すように、合成SOCtは時間経過に伴って減少する。その理由は、上
記式(2)に示すように、合成SOCtが重み付きSOCiと重み付きSOCvとの和で
あり、図4(b),(c)に示すように、SOCiおよびSOCvが時間経過に伴って減
少するからである。
充電時、放電時および充放電停止時の切り替わり時点では、算出されるSOCiまたは
算出されるSOCvが不安定となりやすい。そこで、合成SOC算出部330は、充電時
、放電時および充放電停止時の切り替わり時点での重み係数α,(1−α)の値を、設定
された値に向けて時間経過とともに連続的に変化させる。それにより、演算処理部300
は、充電時、放電時および充放電停止時の切り替わり時点でバッテリセル10のSOCi
またはSOCvが安定しない場合でも、算出される合成SOCtが不連続に変化すること
を抑制することができる。その結果、バッテリセル10のSOCを精度よく算出すること
が可能になる。
(4)重み係数の詳細な設定例
以下、図4のバッテリセル10の動作状態およびSOCの時間変化の概要の一例で説明
されなかった過渡期間における重み係数αの詳細な設定方法について説明する。
(4−1)重み係数の第1の設定例
上記の図4の例では、重み係数α,(1−α)の設定にバッテリセル10の温度が考慮
されていない。以下、重み係数の第1の設定例として、温度検出部130により検出され
る温度を考慮した充放電中(図4の期間Tb,Td)の重み係数αの設定例について説明
する。
図5は、充放電中における温度検出部130により検出される温度、充放電開始からの
経過時間および重み係数αの関係を示す図である。図5(a)において、横軸は温度検出
部130により検出される温度を示し、縦軸は重み係数αを示す。図5(b),(c)に
おいて、横軸は時間を示し、縦軸は重み係数αを示す。
図5(a)は、温度検出部130により検出される温度と重み係数αとの関係を示す。
図5(b)は、温度検出部130により検出される温度が予め設定された温度しきい値T
1以上の値THである場合における充放電開始からの経過時間と重み係数αとの関係を示
す。図5(c)は、温度検出部130により検出される温度が温度しきい値T1未満の値
TLである場合における充放電開始からの経過時間と重み係数αとの関係を示す。本実施
の形態において、温度しきい値T1は、常温であり、例えば10〜20℃である。
バッテリセル10の温度が高いほど、バッテリセル10の内部抵抗は低くなる。この場
合、バッテリセル10の端子電圧に基づいて上記式(3)により算出される開放電圧の誤
差が小さいので、SOCvを精度よく取得することができる。したがって、図5(a)に
示すように、温度検出部130により検出される温度の値が温度しきい値T1未満である
場合、重み係数αは温度の増加に伴って増加するように設定される。温度検出部130に
より検出される温度が値TLであるときの重み係数αは値k1である。また、温度検出部
130により検出される温度の値が温度しきい値T1以上である場合、重み係数αは比較
的高い値k2(例えば0.9)で一定になるように設定される。すなわち、温度検出部1
30により検出される温度が値THであるときの重み係数αは値k2である。それにより
、温度検出部130により検出される温度の値が温度しきい値T1以上である場合、合成
SOCtにおけるSOCvの割合が増加する。
図5(b),(c)に示すように、重み係数αは、充放電開始の初期時点には0に設定
される。バッテリセル10の温度が温度しきい値T1以上の値THである場合、図5(b
)に示すように、重み係数αは、過渡期間(例えば5秒〜10秒)に0から増加した後、
定常状態で図5(a)に示される比較的高い一定値k2(例えば0.9)を維持するよう
に設定される。それにより、合成SOCtにおけるSOCvの割合が大きくなる。
バッテリセル10の温度の値が温度しきい値T1以上である場合、バッテリセル10の
内部抵抗は低くなる。この場合、バッテリセル10の端子電圧に基づいて上記式(3)に
より算出される開放電圧の誤差が小さいので、SOCvが精度よく取得される。そのため
、重み係数αが大きく設定されることにより、合成SOCtにおけるSOCvの割合がS
OCiの割合よりも大きくされる。その結果、合成SOCtが精度よく算出される。
一方、バッテリセル10の温度が温度しきい値T1未満の値TLである場合、図5(c
)に示すように、重み係数αは、過渡期間に0から増加した後、定常状態でバッテリセル
10の温度が図5(a)から分かるように温度しきい値T1以上であるときの重み係数α
よりも低い一定値k1(例えば0.1)を維持するように設定される。それにより、合成
SOCtにおけるSOCiの割合が大きくなる。
バッテリセル10の温度の値が温度しきい値T1未満である場合、バッテリセル10の
内部抵抗は高くなる。この場合、バッテリセル10の端子電圧に基づいて上記式(3)に
より算出される開放電圧の誤差が無視できないので、SOCvが精度よく取得されない。
そのため、重み係数αが小さく設定されることにより、合成SOCtにおけるSOCiの
割合がSOCvの割合よりも大きくされる。その結果、合成SOCtが精度よく算出され
る。
このように、演算処理部300は、温度検出部130により検出されるバッテリセル1
0の温度の値に基づいて、実際のバッテリセル10のSOCに対する合成SOCtの誤差
が小さくなるように重み係数αを設定する。
また、バッテリセル10の充放電開始後の過渡期間には、バッテリセル10の開放電圧
が不安定である。そのため、過渡期間においては、重み係数αを0から徐々に増加させる
ことにより、バッテリセル10の開放電圧が安定化するにしたがって合成SOCtにおけ
るSOCvの割合を徐々に増加させることができる。その結果、過渡期間における合成S
OCtを精度よく算出することができる。
(4−2)重み係数の第2の設定例
上記の図4の例では、充電時および放電時にバッテリセル10に流れる電流が一定であ
るため、バッテリセル10に流れる電流が変化した場合の重み係数の設定方法の説明が省
略されている。以下、重み係数の第2の設定例としては、電流検出部110により検出さ
れる電流を考慮した充放電中(図4の期間Tb,Td)の重み係数αの設定例について説
明する。
図6は、充放電中における電流検出部により検出される電流、充放電開始からの経過時
間および重み係数αの関係を示す図である。図6(a)において、横軸は電流検出部11
0により検出される電流を示し、縦軸は重み係数αを示す。図6(b),(c)において
、横軸は時間を示し、縦軸は重み係数αを示す。
図6(a)は、バッテリセル10に流れる電流と重み係数αとの関係を示す。図6(b
)は、電流検出部110により検出される電流が予め設定された電流しきい値I1以上の
値IHである場合における充放電開始からの経過時間と重み係数αとの関係を示す。図6
(c)は、電流検出部110により検出される電流が電流しきい値I1未満の値ILであ
る場合における充放電開始からの経過時間と重み係数αとの関係を示す。本実施の形態に
おいて、電流しきい値I1は、例えば1Aである。
バッテリセル10に流れる電流の値が大きいほど、電流検出部110により検出される
電流の値は、ノイズに比べて十分大きくなるため、SOCiを精度よく算出することがで
きる。したがって、図6(a)に示すように、電流検出部110により検出される電流の
値が電流しきい値I1未満である場合、重み係数αは電流の増加に伴って減少するように
設定される。電流検出部110により検出される電流が値ILであるときの重み係数αは
値k3である。また、電流検出部110により検出される電流の値が電流しきい値I1以
上である場合、重み係数αは比較的低い値k4(例えば0.1)で一定になるように設定
される。すなわち、電流検出部110により検出される電流が値IHであるときの重み係
数αは値k4である。それにより、電流検出部110により検出される電流の値が電流し
きい値I1以上である場合、合成SOCtにおけるSOCiの割合が大きくなる。
図6(b),(c)に示すように、重み係数αは、充放電開始の初期時点には0に設定
される。電流検出部110により検出される電流の値が電流しきい値I1以上である場合
、図6(b)に示すように、重み係数αは、過渡期間(例えば5秒〜10秒)に増加した
後、定常状態で図6(a)に示される比較的低い一定値k4(例えば0.1)を維持する
ように設定される。それにより、合成SOCtにおけるSOCiの割合が小さくなる。
バッテリセル10に流れる電流の値が電流しきい値I1以上である場合、バッテリセル
10の開放電圧の算出において内部抵抗の誤差が大きく影響するため、バッテリセル10
の端子電圧に基づいて上記式(3)により算出される開放電圧の誤差が無視できない。し
たがって、SOCvを精度よく取得することができない。これに対して、電流検出部11
0により検出される電流の値は、ノイズに比べて十分大きくなるため、SOCiは精度よ
く算出される。そのため、重み係数αが小さく設定されることにより、合成SOCtにお
けるSOCiの割合がSOCvの割合よりも大きくされる。その結果、合成SOCtが精
度よく算出される。
一方、電流検出部110により検出される電流が電流しきい値I1未満の値ILである
場合、図6(c)に示すように、重み係数αは、過渡期間に0から増加した後、定常状態
で図6(a)から分かるように電流検出部110により検出される電流の値が電流しきい
値I1以上であるときの重み係数αよりも高い一定値k3(例えば0.9)を維持するよ
うに設定される。それにより、合成SOCtにおけるSOCvの割合が大きくなる。
バッテリセル10に流れる電流の値が電流しきい値I1未満である場合、開放電圧の算
出において内部抵抗の誤差の影響が小さいため、バッテリセル10の端子電圧に基づいて
上記式(3)により開放電圧が精度よく算出される。したがって、SOCvが精度よく取
得される。これに対して、電流検出部110により検出される電流は、ノイズの影響を受
けやすくなるため、SOCiの誤差が大きくなる。そのため、重み係数αが大きく設定さ
れることにより、合成SOCtにおけるSOCvの割合がSOCiの割合よりも大きくさ
れる。その結果、合成SOCtが精度よく算出される。
このように、演算処理部300は、電流検出部110により検出される電流の値に基づ
いて、実際のバッテリセル10のSOCに対する合成SOCtの誤差が小さくなるように
重み係数αを設定する。
また、バッテリセル10の充放電開始後の過渡期間には、バッテリセル10の開放電圧
が不安定である。そのため、過渡期間においては、重み係数αを0から徐々に増加させる
ことにより、バッテリセル10の開放電圧が安定化するにしたがって合成SOCtにおけ
るSOCvの割合を徐々に増加させることができる。その結果、過渡期間における合成S
OCtを精度よく算出することができる。
(4−3)重み係数の第3の設定例
上記の図4の例では、重み係数α,(1−α)の設定に合成SOCtが考慮されていな
い。重み係数の第3の設定例として、演算処理部300により前回算出された合成SOC
tを考慮した充放電中(図4の期間Tb,Td)の重み係数αの設定例について説明する
図7は、充放電中におけるバッテリセル10の合成SOCt、充放電開始からの経過時
間および重み係数αの関係を示す図である。図7(a)において、横軸は合成SOCtを
示し、縦軸は重み係数αを示す。図7(b),(c)において、横軸は時間を示し、縦軸
は重み係数αを示す。図7(a)の合成SOCtは、前回算出された合成SOCtであり
、演算処理部300の記憶部340に記憶されている。
図7(a)は、バッテリセル10の合成SOCtと重み係数αとの関係を示す。図7(
b)は、バッテリセル10の合成SOCtが予め設定された第1のSOCtしきい値S1
以上でかつ予め設定された第2のSOCtしきい値S2以下の値SMである場合における
充放電開始からの経過時間と重み係数αとの関係を示す。図7(c)は、バッテリセル1
0の合成SOCtが第1のSOCtしきい値S1未満の値SLである場合または第2のS
OCtしきい値S2を超える値SHである場合における充放電開始からの経過時間と重み
係数αとの関係を示す。
バッテリセル10の合成SOCtの値が第1のSOCtしきい値S1未満である場合、
図2に示すように、バッテリセル10の開放電圧の変化に対するSOCの変化が小さい。
同様に、バッテリセル10の合成SOCtの値が第2のSOCtしきい値S2を超える場
合、図2に示すように、バッテリセル10の開放電圧の変化に対するSOCの変化が小さ
い。これらの場合、電圧検出部120により検出される端子電圧から算出される開放電圧
に多少の誤差があっても、SOCvの算出において開放電圧の誤差の影響が小さい。それ
により、SOCvが精度よく取得される。そのため、重み係数αが大きく設定されること
により、合成SOCtにおけるSOCvの割合が大きくされる。その結果、合成SOCt
が精度よく算出される。
一方、バッテリセル10の合成SOCtの値が第1のSOCtしきい値S1以上でかつ
第2のSOCtしきい値S2以下である場合、図2に示すように、バッテリセル10の開
放電圧の変化に対するSOCの変化が大きい。これらの場合、電圧検出部120により検
出される端子電圧から算出される開放電圧の誤差が僅かであっても、SOCvの算出にお
いて開放電圧の誤差の影響が大きい。それにより、SOCvを精度よく取得することが難
しい。そのため、重み係数αが小さく設定されることにより、合成SOCtにおけるSO
Cvの割合が小さくされる。その結果、合成SOCtが精度よく算出される。
図7(a)に示すように、バッテリセル10の合成SOCtの値が第1のSOCtしき
い値S1未満である場合、重み係数αは合成SOCtの増加に伴って減少するように設定
される。バッテリセル10の合成SOCtの値が第2のSOCtしきい値S2を超える場
合、重み係数αは合成SOCtの増加に伴って増加するように設定される。バッテリセル
10の合成SOCtが値SLであるとき、およびバッテリセル10の合成SOCtが値S
Hであるときの重み係数αは値k5である。
また、バッテリセル10の合成SOCtが第1のSOCtしきい値S1以上でかつ第2
のSOCtしきい値S2以下である場合、重み係数αは比較的低い値k6(例えば0.1
)で一定になるように設定される。すなわち、バッテリセル10の合成SOCtの値がS
Mであるときの重み係数αは値k6である。それにより、バッテリセル10の合成SOC
tの値が第1のSOCtしきい値S1以上でかつ第2のSOCtしきい値S2以下である
場合、合成SOCtにおけるSOCiの割合が大きくなる。
図7(b),(c)に示すように、重み係数αは、充放電開始の初期時点には0に設定
される。バッテリセル10の合成SOCtが第1のSOCtしきい値S1以上でかつ第2
のSOCtしきい値S2以下の値SMである場合、図7(b)に示すように、重み係数α
は、過渡期間(例えば5秒〜10秒)に0から増加した後、定常状態で図7(a)に示さ
れる比較的低い一定値k6(例えば0.1)を維持するように設定される。それにより、
合成SOCtにおけるSOCiの割合が大きくなる。
一方、バッテリセル10の合成SOCtが第1のSOCtしきい値S1未満の値SLで
ある場合、図7(c)に示すように、重み係数αは、過渡期間に0から増加した後、定常
状態で図7(a)に示されるバッテリセル10の合成SOCtが第1のSOCtしきい値
S1以上でかつ第2のSOCtしきい値S2以下であるときの重み係数αよりも高い一定
値k5(例えば0.9)を維持するように設定される。同様に、バッテリセル10の合成
SOCtが第2のSOCtしきい値S2を超える値SHである場合、図7(c)に示すよ
うに、重み係数αは、過渡期間に0から増加した後、定常状態で図7(a)に示されるバ
ッテリセル10の合成SOCtが第1のSOCtしきい値S1以上でかつ第2のSOCt
しきい値S2以下であるときの重み係数αよりも高い一定値k5(例えば0.9)を維持
するように設定される。それにより、合成SOCtにおけるSOCvの割合が大きくなる
このように、演算処理部300は、前回算出された合成SOCtの状態、すなわち前回
算出された合成SOCtの値に基づいて、合成SOCtが精度よく算出されるように適切
な重み係数αを設定する。また、バッテリセル10の充放電開始後の過渡期間には、バッ
テリセル10の開放電圧が不安定である。そのため、過渡期間においては、重み係数αを
0から徐々に増加させることにより、合成SOC算出部330はバッテリセル10の開放
電圧が安定化するにしたがって合成SOCtにおけるSOCvの割合を徐々に増加させる
ことができる。その結果、演算処理部300過渡期間における合成SOCtを精度よく算
出することができる。
ここで、各バッテリセル10の過放電および過充電を防止するために、バッテリセル1
0の端子電圧の許容電圧範囲が定められている。本実施の形態において、第1のSOCt
しきい値S1は、バッテリセル10の端子電圧が許容電圧範囲の下限値(放電終止電圧)
であるときの合成SOCtよりもわずかに(例えば10%)大きい値に設定される。また
、第2のSOCtしきい値S2は、バッテリセル10の端子電圧が許容電圧範囲の上限値
(充電終止電圧)であるときの合成SOCtよりもわずかに(例えば10%)小さい値に
設定される。
具体的には、バッテリシステム500が電動車両に搭載される場合においては、第1の
SOCtしきい値S1は例えば25%に設定され、第2のSOCtしきい値S2は例えば
75%に設定される。バッテリシステム500が電力貯蔵装置に搭載される場合において
は、第1のSOCtしきい値S1は例えば40%に設定され、第2のSOCtしきい値S
2は例えば60%に設定される。
(4−4)重み係数の第4の設定例
上記の重み係数の第1〜第3の設定例は、バッテリセル10の充放電中(図4の期間T
b,Td)における重み係数αの設定例である。以下の重み係数の第4の設定例は、バッ
テリセル10の充放電停止中(図4の期間Ta,Tc,Te)における重み係数αの設定
例である。
充放電が停止した時点の直後では、バッテリセル10の開放電圧が不安定となるため、
算出されるSOCvの精度が低下する。そこで、バッテリセル10の充放電が停止されて
いる場合には、記憶部340に記憶されたバッテリセル10の合成SOCtおよびバッテ
リセル10の充放電が停止した時点から定常状態になるまでの過渡期間以下の長さを有す
る移行期間に基づいて、適切な重み係数αが設定される。具体的には、充放電が停止した
時点から移行期間で重み係数αが重み係数(1−α)よりも小さい値から重み係数(1−
α)よりも大きい値に増加するように設定される。それにより、合成SOCtにおけるS
OCvの割合が小さい値から大きい値に徐々に増加する。その結果、充電または放電が停
止した時点の直後の過渡期間で算出される合成SOCtを精度よく維持することが可能に
なる。
本実施の形態においては、バッテリセル10の充放電停止直後には、重み係数αは0に
設定される。その後の所定の移行期間t1の経過後においては、重み係数αは1に設定さ
れる。移行期間t1は、バッテリセル10の充放電停止から重み係数αが0から1まで変
化する時間であり、例えば2秒〜10秒である。
図8は、充放電停止中におけるバッテリセル10の合成SOCt、移行期間t1、充放
電停止からの経過時間および重み係数αの関係を示す図である。図8(a)において、横
軸は合成SOCtを示し、縦軸は移行期間t1を示す。図8(b),(c)において、横
軸は時間を示し、縦軸は重み係数αを示す。
図8(a)は、バッテリセル10の合成SOCtと移行期間t1との関係を示す。図8
(b)は、バッテリセル10の合成SOCtが予め設定された第1のSOCtしきい値S
1以上でかつ予め設定された第2のSOCtしきい値S2以下の値SMである場合におけ
る充放電停止からの経過時間と重み係数αとの関係を示す。図8(c)は、バッテリセル
10の合成SOCtが第1のSOCtしきい値S1未満の値SLである場合または第2の
SOCtしきい値S2を超える値SHである場合における充放電停止からの経過時間と重
み係数αとの関係を示す。図8(a)の合成SOCtは、前回算出された合成SOCtで
あり、演算処理部300の記憶部340に記憶されている。
ここで、第1のSOCtしきい値S1および第2のSOCtしきい値S2は、重み係数
の第3の設定例における第1のSOCtしきい値S1および第2のSOCtしきい値S2
と同様に設定される。
図8(a)に示すように、バッテリセル10の合成SOCtの値が第1のSOCtしき
い値S1未満である場合、移行期間t1は合成SOCtの増加に伴って予め設定された値
τ2まで増加するように設定される。バッテリセル10の合成SOCtが第2のSOCt
しきい値S2を超える場合、移行期間t1は合成SOCtの増加に伴って上記予め定めら
れた値τ2から減少するように設定される。バッテリセル10の合成SOCtが値SLで
あるとき、およびバッテリセル10の合成SOCtが値SHであるときの移行期間t1は
値τ1である。
また、バッテリセル10の合成SOCtが第1のSOCtしきい値S1以上でかつ第2
のSOCtしきい値S2以下である場合、移行期間t1は上記予め定められた値τ2(例
えば10秒)を維持するように設定される。すなわち、バッテリセル10の合成SOCt
の値がSMであるときの移行期間t1は値τ2である。
バッテリセル10の合成SOCtが第1のSOCtしきい値S1以上でかつ第2のSO
Ctしきい値S2以下の値SMである場合、図8(b)に示すように、重み係数αは、移
行期間t1の間において0から1まで緩やかに増加して移行期間t1の経過後において1
を維持するように設定される。ここで、移行期間t1は、図8(a)に示される値τ2(
例えば10秒)である。
一方、バッテリセル10の合成SOCtが第1のSOCtしきい値S1未満の値SLで
ある場合、図8(c)に示すように、重み係数αは、移行期間t1の間において0から1
まで急速に増加し、移行期間t1の経過後においては1を維持するように設定される。こ
こで、移行期間t1は、図8(a)に示される値τ1(例えば2秒)である。同様に、バ
ッテリセル10の合成SOCtが第2のSOCtしきい値S2を超える値SHである場合
、図8(c)に示すように、重み係数αは、移行期間t1の間において0から1まで急速
に増加し、移行期間t1の経過後においては1を維持するように設定される。ここで、移
行期間t1は、図8(a)に示される値τ1(例えば2秒)である。
バッテリセル10の合成SOCtの値が第1のSOCtしきい値S1以上でかつ第2の
SOCtしきい値S2以下である場合、図2に示すように、バッテリセル10の開放電圧
の変化に対するSOCの変化が大きい。これらの場合、電圧検出部120により検出され
る端子電圧(開放電圧)に僅かな誤差があってもSOCが大きく変動するため、SOCv
を精度よく取得することが難しい。したがって、図8(b)に示すように、移行期間t1
が大きく設定される。この場合、過渡期間が経過した後に重み係数αが1となる。そのた
め、過渡期間において、重み係数αを0から徐々に増加させることにより、合成SOC算
出部330はバッテリセル10の開放電圧が安定化するにしたがって合成SOCtにおけ
るSOCvの割合を徐々に増加させることができる。その結果、演算処理部300は、過
渡期間における合成SOCtを精度よく算出することができる。
一方、バッテリセル10の合成SOCtの値が第1のSOCtしきい値S1未満である
場合、図2のグラフに示すように、バッテリセル10の合成SOCtが第1のSOCtし
きい値S1以上でかつ第2のSOCtしきい値S2以下の範囲にある場合に比べてバッテ
リセル10の開放電圧の変化に対するSOCの変化が小さい。すなわち、開放電圧の変動
がSOCvに与える影響が小さい。
同様に、バッテリセル10の合成SOCtの値が第2のSOCtしきい値S2を超える
場合、図2のグラフに示すように、バッテリセル10の合成SOCtが第1のSOCtし
きい値S1以上でかつ第2のSOCtしきい値S2以下の範囲にある場合に比べてバッテ
リセル10の開放電圧の変化に対するSOCの変化が小さい。すなわち、開放電圧の変動
がSOCvに与える影響が小さい。
これらの場合、電圧検出部120により検出される端子電圧(開放電圧)に多少の誤差
があっても、SOCvが精度よく取得される。すなわち、充放電が停止した時点の直後に
算出されるSOCvの精度が短時間で一定以上になる。したがって、図8(c)に示すよ
うに、演算処理部300は、合成SOCtをSOCvに急速に一致させることができる。
そのため、既に算出された合成SOCtが第1のSOCtしきい値S1未満の場合または
第2のSOCtしきい値S2を超える場合における移行期間t1が、既に算出された合成
SOCtが第1のSOCtしきい値S1以上でかつ第2のSOCtしきい値S2以下であ
る場合における移行期間t1よりも短く設定される。
このように、バッテリセル10の充放電が停止した時点の直後に算出されるSOCvの
精度が一定以上になるまでの時間は、バッテリセル10の合成SOCtにより変化する。
そこで、前回算出された合成SOCtの状態、すなわち前回算出された合成SOCtの値
に基づいて、移行期間t1が変化される。具体的には、演算処理部300は合成SOCt
のSOCvの割合を可能な限り迅速かつ滑らかに0から1に増加させる。それにより、演
算処理部300は、算出されるSOCvの精度が一定以上になる前に合成SOCtにおけ
るSOCvの割合が大きくなることを防止することができる。その結果、充電または放電
が停止した時点の直後の過渡状態で算出される合成SOCtを精度よく維持することが可
能になる。
(4−5)重み係数の他の設定例
演算処理部300は、上記の重み係数の第1〜4の設定例を組み合わせて重み係数α,
(1−α)を設定することができる。重み係数の第1の設定例においては、電流検出部1
10により検出される電流の値が電流しきい値I1未満であることが想定されている。ま
た、重み係数の第1の設定例においては、バッテリセル10の合成SOCtの値が第1の
SOCtしきい値S1未満であるか、または第2のSOCtしきい値S2を超えているこ
とが想定されている。
重み係数の第1の設定例において、電流検出部110により検出される電流の値が電流
しきい値I1以上である場合には、重み係数αの値k2が図5(b)のαの値k2(例え
ば0.9)よりも小さい値(例えば0.8)に設定され、重み係数αの値k1が図5(c
)の重み係数αの値k1(例えば0.1)よりも小さい値(例えば0)に設定される。同
様に、重み係数の第1の設定例において、バッテリセル10の合成SOCtの値が第1の
SOCtしきい値S1以上でかつ第2のSOCtしきい値S2以下である場合には、重み
係数αの値k2が図5(b)の重み係数αの値k2(例えば0.9)よりも小さい値(例
えば0.8)に設定され、重み係数αの値k1が図5(c)の重み係数αの値k1(例え
ば0.1)よりも小さい値(例えば0)に設定される。
重み係数の第2の設定例においては、温度検出部130により検出される温度の値が温
度しきい値T1以上であることが想定されている。また、重み係数の第2の設定例におい
ては、バッテリセル10の合成SOCtの値が第1のSOCtしきい値S1未満であるか
、または第2のSOCtしきい値S2を超えていることが想定されている。
重み係数の第2の設定例において、温度検出部130により検出される温度の値が温度
しきい値T1未満である場合には、重み係数αの値k4が図6(b)のαの値k4(例え
ば0.1)よりも小さい値(例えば0)に設定され、重み係数αの値k3が図6(c)の
重み係数αの値k3(例えば0.9)よりも小さい値(例えば0.8)に設定される。同
様に、重み係数の第2の設定例において、バッテリセル10の合成SOCtの値が第1の
SOCtしきい値S1以上でかつ第2のSOCtしきい値S2以下である場合には、重み
係数αの値k4(例えば0.1)が図6(b)の重み係数αの値k4よりも小さい値(例
えば0)に設定され、重み係数αの値k3が図6(c)の重み係数αの値k3(例えば0
.9)よりも小さい値(例えば0.8)に設定される。
重み係数の第3の設定例においては、温度検出部130により検出される温度の値が温
度しきい値T1以上であることが想定されている。また、重み係数の第3の設定例におい
ては、電流検出部110により検出される電流の値が電流しきい値I1未満であることが
想定されている。
重み係数の第3の設定例において、温度検出部130により検出される温度の値が温度
しきい値T1未満である場合には、重み係数αの値k6(例えば0.1)が図7(b)の
重み係数αの値k6よりも小さい値(例えば0)に設定され、重み係数αの値k5が図7
(c)の重み係数αの値k5(例えば0.9)よりも小さい値(例えば0.8)に設定さ
れる。同様に、重み係数の第3の設定例において、電流検出部110により検出される電
流の値が電流しきい値I1以上である場合には、重み係数αの値k6(例えば0.1)が
図7(b)の重み係数αの値k6よりも小さい値(例えば0)に設定され、重み係数αの
値k5が図7(c)の重み係数αの値k5(例えば0.9)よりも小さい値(例えば0.
8)に設定される。
重み係数の第4の設定例においては、温度検出部130により検出される温度の値が温
度しきい値T1以上であることが想定されている。また、重み係数の第4の設定例におい
ては、電流検出部110により検出される電流の値が電流しきい値I1未満であることが
想定されている。
重み係数の第4の設定例において、温度検出部130により検出される温度の値が温度
しきい値T1未満である場合には、移行期間t1の値τ2が図8(b)の移行期間t1の
値τ2(例えば10秒)と略等しい値(例えば10秒)に設定され、移行期間t1の値τ
1が図8(c)の移行期間t1の値τ1(例えば2秒)よりも大きい値(例えば3秒)に
設定される。同様に、重み係数の第4の設定例において、電流検出部110により検出さ
れる電流の値が電流しきい値I1以上である場合には、移行期間t1の値τ2が図8(b
)の移行期間t1の値τ2(例えば10秒)と略等しい値(例えば10秒)に設定され、
移行期間t1の値τ1が図8(c)の移行期間t1の値τ1(例えば2秒)よりも大きい
値(例えば3秒)に設定される。
(5)効果
本実施の形態に係るバッテリシステム500は、バッテリセル10と、バッテリセル1
0の充電状態であるSOCを算出する充電状態算出部である演算処理部300とを備える
。演算処理部300は、第1の充電状態算出部である電流ベースSOC算出部310と、
第2の充電状態算出部である電圧ベースSOC算出部320と、合成部である合成SOC
算出部330とを含む。電流ベースSOC算出部310は、バッテリセル10に流れる電
流に基づいてバッテリセル10のSOCを第1の充電状態であるSOCiとして算出する
。電圧ベースSOC算出部320は、バッテリセル10の端子電圧に基づいてバッテリセ
ル10のSOCを第2の充電状態であるSOCvとして算出する。合成SOC算出部33
0は、電流ベースSOC算出部310により算出されるSOCiおよび電圧ベースSOC
算出部320により算出されるSOCvにそれぞれ第1の重み係数である重み係数(1−
α)および第2の重み係数である重み係数αを用いて重み付けし、重み付けされた重み係
数α,(1−α)を合成することにより合成充電状態である合成SOCtを算出する。ま
た、合成SOC算出部330は、バッテリセル10が充電時、放電時または充放電停止時
のいずれの状態にあるかに基づいて重み係数α,(1−α)の値を決定する。
算出されるSOCiの精度および算出されるSOCvの精度は、バッテリセル10が充
電時、放電時または充放電停止時のいずれの状態にあるかよりそれぞれ変化する。そこで
、重み係数α,(1−α)の値が、バッテリセル10が充電時、放電時または充放電停止
時のいずれの状態にあるかに基づいて決定される。それにより、演算処理部300は、バ
ッテリセル10のSOCを合成SOCtとして精度よく算出することができる。
また、本実施の形態では、合成SOC算出部330は、バッテリセル10の温度、バッ
テリセル10に流れる電流および前回算出された合成SOCtのうち少なくとも1つに基
づいて重み係数α,(1−α)の値を決定する。これにより、バッテリセル10のSOC
を精度よく算出することが可能になる。
また、本実施の形態では、合成SOC算出部330は、充電時、放電時および充放電停
止時の切り替わり時点での重み係数α,(1−α)の値を決定された値に向けて時間経過
とともに連続的に変化させる。
それにより、充電時、放電時および充放電停止時の切り替わり時点でバッテリセル10
のSOCiまたはSOCvが安定しない場合でも、演算処理部300は算出される合成S
OCtが不連続に変化することを抑制することができる。これらの結果、バッテリセル1
0のSOCを高精度で算出することが可能になる。
また、本実施の形態では、合成SOC算出部330は、バッテリセル10の充電または
放電が停止した時点から定常状態になるまでの過渡期間以下の長さを有する移行期間で重
み係数αを重み係数(1−α)よりも小さい値から重み係数(1−α)よりも大きい値に
増加させる。
それにより、合成SOCtにおけるSOCvの割合が小さい値から大きい値に徐々に増
加する。その結果、充電または放電が停止した時点の直後の過渡状態で算出される合成S
OCtを精度よく維持することが可能になる。
また、本実施の形態では、バッテリシステム500は、重み係数α,(1−α)および
合成SOC算出部330により算出される合成SOCtの少なくとも1つを出力する出力
部140をさらに備える。
この場合、バッテリシステム500のメンテナンス時に作業者がバッテリセル10のS
OCを容易に把握することができる。また、バッテリシステム500の使用者がバッテリ
セル10のSOCを容易に把握することができる。
なお、合成部(合成SOC算出部330)は、バッテリセル10の充電または放電が停
止した場合に、既に算出された合成充電状態(合成SOCt)に基づいて移行期間t1を
変化させてもよい。
また、合成部は、既に算出された合成充電状態が第1の値(第1のSOCtしきい値S
1)未満の場合および既に算出された合成充電状態が第1の値よりも大きい第2の値(第
2のSOCtしきい値S2)を超える場合における移行期間t1を、既に算出された合成
充電状態が第1の値以上でかつ第2の値以下の場合における移行期間t1よりも短く設定
してもよい。
[2]第2の実施の形態
(1)充放電係数
第2の実施の形態に係るバッテリシステム500について、第1の実施の形態に係るバ
ッテリシステム500と異なる点を説明する。本実施の形態に係るバッテリシステム50
0において、演算処理部300は、SOCの算出に以下で説明する充放電係数βを導入す
る。
バッテリセル10を基準となる放電レートで放電する場合、SOCiは電流検出部11
0により検出される電流の積算値に基づいて、式(1)により算出される。このときの放
電レートを、以下、基準放電レートと呼ぶ。しかしながら、バッテリセル10を基準放電
レートよりも高い放電レートで放電する場合、バッテリセル10に残存する電荷量は、基
準放電レートで放電したときにバッテリセル10に残存する電荷量よりも小さくなる。こ
こで、基準放電レートは、例えば1Cである。
同様に、バッテリセル10を基準となる充電レートで充電する場合、SOCiは電流検
出部110により検出される電流の積算値に基づいて、式(1)により算出される。この
ときの充電レートを、以下、基準充電レートと呼ぶ。しかしながら、バッテリセル10を
基準充電レートよりも高い充電レートで充電する場合、バッテリセル10に蓄積される電
荷量は、基準充電レートで充電したときにバッテリセル10に蓄積される電荷量よりも大
きくなる。ここで、基準充電レートは、例えば1Cである。
一方、バッテリセル10を基準放電レートよりも低い放電レートで放電する場合、バッ
テリセル10に残存する電荷量は、基準放電レートで放電したときにバッテリセル10に
残存する電荷量よりも大きくなる。同様に、バッテリセル10を基準充電レートよりも低
い充電レートで充電する場合、バッテリセル10に蓄積される電荷量は、基準充電レート
で充電したときにバッテリセル10に蓄積される電荷量よりも小さくなる。
これらの場合、演算処理部300は、式(1)に代えて、下記式(4)によりSOCi
を算出することができる。ここで、SOCt(t−1)は、所定時間前の時点(t−1)
で算出された合成SOCtである。ΣIは、所定時間前の時点(t−1)から時点tまで
の電流積算量である。FCCは、満充電容量である。
SOCi(t)=
SOCt(t−1)+ΣI/FCC [%] ・・・(4)
実際のバッテリセル10の充電レートまたは放電レートと基準充電レートまたは基準放
電レートとの隔たりが大きい場合、式(1)により算出されるSOCiに対する実際のバ
ッテリセル10のSOCの誤差が大きくなる。この場合、式(1)により算出されるSO
Ciを補正することが好ましい。この場合、演算処理部300は、式(4)に代えて、下
記式(4)'によりSOCiを算出する。ここで、βを充放電係数と呼ぶ。
SOCi(t)=
SOCt(t−1)+β×ΣI/FCC [%] ・・・(4)'
(2)効果
実際のバッテリセル10の充電レートが基準充電レートよりも高い場合には、充放電係
数βは1よりも大きくなるように設定される。同様に、実際のバッテリセル10の放電レ
ートが基準放電レートよりも高い場合には、充放電係数βは1よりも大きくなるように設
定される。一方、実際のバッテリセル10の充電レートが基準充電レートよりも低い場合
には、充放電係数βは1よりも小さくなるように設定される。同様に、実際のバッテリセ
ル10の放電レートが基準放電レートよりも低い場合には、充放電係数βは1よりも小さ
くなるように設定される。これにより、電流ベースSOC算出部310は、SOCiをよ
り精度よく算出することができる。
図1の出力部140は、合成SOCtおよび重み係数α,(1−α)に加えて、演算処
理部300により算出される充放電係数βを文字等の表示として出力する。これにより、
バッテリシステム500のメンテナンス時に作業者がバッテリセル10の充電状態を容易
に把握することができる。また、バッテリシステム500の使用者がバッテリセル10の
充電状態を容易に把握することができる。
(3)変形例
第2の実施の形態では、実際のバッテリセル10の充放電レートが基準充放電レートと
等しいので、充放電係数βは1になるように設定される。この場合、式(4)により算出
されるSOCiは、式(1)により算出されるSOCiと等しい。
演算処理部300は、式(4)に代えて下記式(5)によりSOCiを算出してもよい
。ここで、SOCi(t−1)は、所定時間前の時点(t−1)におけるSOCiである
。この場合でも、電流ベースSOC算出部310は、SOCiをより精度よく算出するこ
とができる。
SOCi(t)=
SOCi(t−1)+β×ΣI/FCC [%] ・・・(5)
[3]第3の実施の形態
第3の実施の形態に係るバッテリシステム500について、第1の実施の形態に係るバ
ッテリシステム500と異なる点を説明する。本実施の形態に係るバッテリシステム50
0において、演算処理部300は、表示用のSOC(以下、表示SOCdと呼ぶ)をさら
に算出する。
(1)表示SOCd
バッテリセル10の端子電圧が放電終止電圧に達したときには、過放電を防止するため
、演算処理部300はバッテリセル10の放電を停止する。同様に、バッテリセル10の
端子電圧が充電終止電圧に達したときには、過充電を防止するため、演算処理部300は
バッテリセル10の充電を停止する。したがって、バッテリセル10が放電終止電圧に達
したときのバッテリセル10のSOCは0%よりも大きく、バッテリセル10が充電終止
電圧に達したときのバッテリセル10のSOCは100%よりも小さい。したがって、合
成SOCtは、放電終止電圧に対応する値から充電終止電圧対応する値までの範囲内で変
化し、0%から100%の範囲では変動しない。
しかしながら、バッテリセル10の端子電圧が放電終止電圧に達したときには、バッテ
リセル10の放電が停止される。そのため、バッテリシステム500の使用者にとっては
、バッテリセル10の端子電圧が放電終止電圧に達したときには、バッテリセル10の実
際のSOCが0%よりも大きくても、バッテリセル10のSOCが例えば0%であると提
示されることが好ましい。同様に、バッテリセル10の端子電圧が充電終止電圧に達した
ときには、バッテリセル10の充電が停止される。そのため、バッテリシステム500の
使用者にとっては、バッテリセル10の端子電圧が放電終止電圧に達したときには、バッ
テリセル10の実際のSOCが100%より小さくても、バッテリセル10のSOCが例
えば100%であると提示されることが好ましい。
図9は、電流検出部110により検出される電流、電圧検出部120により検出される
電圧、温度検出部130により検出される温度およびSOCの時間変化を示す図である。
図9(a)〜(d)において、横軸は時間を示す。図9(a)において、縦軸は電流検出
部110により検出される電流を示す。充電時の電流は正の値で表わされ、放電時の電流
は負の値で表わされる。図9(b)において、縦軸は電圧検出部120により検出される
電圧を示す。図9(c)において、縦軸は温度検出部130により検出される温度を示す
。図9(d)において、縦軸はバッテリセル10のSOCを示す。
図9(a)〜(d)において、期間Tf,Thには、バッテリセル10の充電および放
電が行われない。この場合、図9(a)に示すように、バッテリセル10に電流が流れな
い。また、図9(b)に示すように、バッテリセル10の端子電圧は一定に保たれる。期
間Tg,Tiには、バッテリセル10が基準放電レートで放電される。この場合、図9(
a)に示すように、バッテリセル10に負の電流が流れる。また、図9(b)に示すよう
に、バッテリセル10の端子電圧は、時間経過に伴って、基準放電レートに対応する傾き
で低下する。
期間Tgの開始時点におけるバッテリセル10の端子電圧は、バッテリセル10の内部
抵抗による電圧降下(内部抵抗とバッテリセル10に流れる電流との積)の分だけ期間T
fの終了時点におけるバッテリセル10の端子電圧よりも低い。同様に、期間Thの開始
時点におけるバッテリセル10の端子電圧は、バッテリセル10の内部抵抗による電圧降
下の分だけ期間Tgの終了時点におけるバッテリセル10の端子電圧よりも高い。期間T
iの開始時点におけるバッテリセル10の端子電圧は、バッテリセル10の内部抵抗によ
る電圧降下の分だけ期間Thの終了時点におけるバッテリセル10の端子電圧よりも低い
ここで、期間Tf〜Tiにおいて、バッテリセル10の温度が変化することを考える。
本実施の形態においては、図9(c)に示すように、期間Tf,Tgにおいて、バッテリ
セル10の温度は値TAに保たれることを想定する。期間Thにおいて、バッテリセル1
0の温度が値TAから値TBに低下することを想定する。期間Tiにおいて、バッテリセ
ル10の温度は値TBに保たれることを想定する。
この場合、期間Thに充電および放電が行われていなくても、期間Tiの開始時点のバ
ッテリセル10の端子電圧は、期間Tgの終了時点のバッテリセル10の端子電圧よりも
低下している。その後、期間Tiにおいて、放電によりバッテリセル10の端子電圧が低
下する。ここで、バッテリセル10の端子電圧が放電終止電圧に達した場合でも、バッテ
リセル10の合成SOCtは0%よりも大きくなる。本実施の形態においては、図9(d
)に実線L1で示すように、バッテリセル10の端子電圧が放電終止電圧に達したとき、
合成SOCtは例えば30%となる。
そのため、演算処理部300は、合成SOCtの他に出力部140に出力するための表
示SOCdを算出する。表示SOCdは、図9(d)に一点鎖線L2で示すように、バッ
テリセル10の端子電圧が放電終止電圧に達したときに例えば0%になるように算出され
る。同様に、表示SOCdは、バッテリセル10の端子電圧が充電終止電圧に達したとき
に例えば100%になるように算出される。表示SOCdは、下記式(6)に基づいて算
出される。ここで、κ1は、式(2)の重み係数αと同様の重み係数(第4の重み係数)
である。すなわち、重み係数κ1の値が設定され、SOCi2およびSOCv2のうちか
ら誤差の小さい方が適宜選択されることにより、適切な表示SOCdが算出される。算出
された表示SOCdは、演算処理部300の記憶部340に記憶される。なお、本実施の
形態では、重み係数(1−κ1)を第3の重み係数の一例とし、重み係数κ1を第4の重
み係数の一例として説明する。本実施の形態においては、第3および第4の重み係数の和
が1に設定されるが、これに限定されない。第3および第4の重み係数の和が1に設定さ
れなくてもよい。
SOCd(t)=
(1−κ1)×SOCi2(t)+κ1×SOCv2(t) [%]
・・・(6)
SOCi2は、電流の積算値に基づいて算出されるSOCである。以下、式(6)のS
OCi2を電流ベースのSOCi2と呼ぶ。SOCi2は、下記式(7)で与えられる。
ここで、式(4)および式(5)と同様に、SOCt(t−1)は、前回算出した時点(
t−1)における合成SOCtである。ΣIは、所定時間前の時点(t−1)から時点t
までの電流積算量である。β2は、式(4)および式(5)の充放電係数βと同様の充放
電係数である。
SOCi2(t)=SOCt(t−1)+β2×ΣI/FCC [%]
・・・(7)
SOCv2(t)は、開放電圧に基づいて算出されるSOCである。以下、式(6)の
SOCv2を電圧ベースのSOCv2と呼ぶ。バッテリセル10のSOCvが第1のSO
Ctしきい値S1未満である場合、SOCv2は下記式(8)で与えられる。バッテリセ
ル10のSOCvが第2のSOCtしきい値S2を超える場合、SOCv2は下記式(9
)で与えられる。バッテリセル10のSOCvが第1のSOCtしきい値S1以上でかつ
第2のSOCtしきい値S2以下である場合、SOCv2は下記式(10)で与えられる
。ここで、第1のSOCtしきい値S1および第2のSOCtしきい値S2は、重み係数
の第3の設定例における第1のSOCtしきい値S1および第2のSOCtしきい値S2
と同様に設定される。すなわち、バッテリシステム500が電動車両に搭載される場合に
おいては、第1のSOCtしきい値S1は例えば25%に設定され、第2のSOCtしき
い値S2は例えば75%に設定される。バッテリシステム500が電力貯蔵装置に搭載さ
れる場合においては、第1のSOCtしきい値S1は例えば40%に設定され、第2のS
OCtしきい値S2は例えば60%に設定される。γを補正係数と呼ぶ。
SOCv2(t)=γ×(SOCv(t)−S1)+S1
[SOCv<S1の場合] ・・・(8)
SOCv2(t)=γ×(SOCv(t)−S2)+S2
[SOCv>S2の場合] ・・・(9)
SOCv2(t)=γ×(SOCv(t)−S1)+S1
[S1≦SOCv≦S2の場合] ・・・(10)
演算処理部300は、電流検出部110により検出される電流、温度検出部130によ
り検出される温度および前回算出された合成SOCtに基づいて、バッテリセル10の端
子電圧が放電終止電圧に達したときに表示SOCdが例えば0%になるように充放電係数
β2および補正係数γを設定する。充放電係数β2および補正係数γの設定例については
後述の「(2)充放電係数および充放電係数の設定例」で説明する。
また、演算処理部300は、電流検出部110により検出される電流、温度検出部13
0により検出される温度および前回算出された合成SOCtに基づいて、バッテリセル1
0の端子電圧が充電終止電圧に達したときに表示SOCdが例えば100%になるように
充放電係数β2および補正係数γを設定する。図1の出力部140は、重み係数κ1,(
1−κ1)に加えて、演算処理部300により算出される表示SOCd、充放電係数β2
および補正係数γを文字等の表示として出力する。
SOCi2は、バッテリセル10の端子電圧が放電終止電圧に達したときに、バッテリ
システム500の使用者に違和感なく表示SOCdが例えば0%になるように算出される
SOCiである。また、SOCi2は、バッテリセル10の端子電圧が充電終止電圧に達
したときに、バッテリシステム500の使用者に違和感なく表示SOCdが例えば100
%になるように算出されるSOCiである。第1のSOCtしきい値S1以上でかつ第2
のSOCtしきい値S2である範囲においては、バッテリセル10の端子電圧が急速に放
電終止電圧または充電終止電圧に達することはない。したがって、第1のSOCtしきい
値S1以上でかつ第2のSOCtしきい値S2である範囲においては、SOCi2はSO
Ciと等しくなるように算出される。
同様に、SOCv2は、バッテリセル10の端子電圧が放電終止電圧に達したときに、
バッテリシステム500の使用者に違和感なく表示SOCdが例えば0%になるように算
出されるSOCvである。また、SOCv2は、バッテリセル10の端子電圧が充電終止
電圧に達したときに、バッテリシステム500の使用者に違和感なく表示SOCdが例え
ば100%になるように算出されるSOCvである。第1のSOCtしきい値S1以上で
かつ第2のSOCtしきい値S2である範囲においては、バッテリセル10の端子電圧が
急速に放電終止電圧または充電終止電圧に達することはない。したがって、第1のSOC
tしきい値S1以上でかつ第2のSOCtしきい値S2である範囲においては、SOCv
2はSOCvと等しくなるように算出される。
(2)充放電係数および充放電係数の設定例
以下、充電レートおよび放電レートを充放電レートと総称する。基準充電レートおよび
基準放電レートを基準充放電レートと総称する。図10は、バッテリセル10の充放電レ
ートが基準充放電レートよりも高い場合における合成SOCt、充放電係数β2および補
正係数γの関係の一例を示す図である。図10(a)は、バッテリセル10の合成SOC
tと充放電係数β2との関係を示す。図10(a)において、横軸は合成SOCtであり
、縦軸は充放電係数β2である。図10(b)は、バッテリセル10の合成SOCtと補
正係数γとの関係を示す。図10(b)において、横軸は合成SOCtであり、縦軸は補
正係数γである。
図10(a),(b)に示すように、バッテリセル10の合成SOCtが第1のSOC
tしきい値S1未満である範囲においては、充放電係数β2は1よりも大きい値b1を維
持するように設定される。また、補正係数γは1よりも小さい値r1を維持するように設
定される。バッテリセル10の合成SOCtが第1のSOCtしきい値S1以上でかつ第
2のSOCtしきい値S2以下である範囲においては、充放電係数β2は1を維持するよ
うに設定される。また、補正係数γは1を維持するように設定される。バッテリセル10
の合成SOCtが第2のSOCtしきい値S2を超える範囲においては、充放電係数β2
は1よりも大きい値b1を維持するように設定される。また、補正係数γは1よりも大き
い値r2を維持するように設定される。
再び、図9(d)を参照すると、上記のように、バッテリセル10の端子電圧が放電終
止電圧に達した場合でも、バッテリセル10の合成SOCtは0%よりも大きい。図9(
d)の例においては、実線L1で示すように、バッテリセル10の端子電圧が放電終止電
圧に達したときの合成SOCtは例えば30%である。このような場合でも、図10の例
のように、充放電係数β2および補正係数γを合成SOCtに基づいて設定されることに
より、充放電レートが基準充放電レートよりも高い場合における表示SOCdの変化率(
図9(d)の一点鎖線L2の傾き)が調整される。
図11は、バッテリセル10の充放電レートが基準充放電レートよりも低い場合におけ
る合成SOCt、充放電係数β2および補正係数γの関係の一例を示す図である。図11
(a)は、バッテリセル10の合成SOCtと充放電係数β2との関係を示す。図11(
a)において、横軸は合成SOCtであり、縦軸は充放電係数β2である。図11(b)
は、バッテリセル10の合成SOCtと補正係数γとの関係を示す。図11(b)におい
て、横軸は合成SOCtであり、縦軸は補正係数γである。
図11(a),(b)に示すように、バッテリセル10の合成SOCtが第1のSOC
tしきい値S1未満である範囲においては、充放電係数β2は1よりも小さい値b1を維
持するように設定される。また、補正係数γは1よりも大きい値r2を維持するように設
定される。バッテリセル10の合成SOCtが第1のSOCtしきい値S1以上でかつ第
2のSOCtしきい値S2以下である範囲においては、充放電係数β2は1を維持するよ
うに設定される。また、補正係数γは1を維持するように設定される。バッテリセル10
の合成SOCtが第2のSOCtしきい値S2を超える範囲においては、充放電係数β2
は1よりも小さい値b1を維持するように設定される。また、補正係数γは1よりも小さ
い値r1を維持するように設定される。
図9(d)を参照すると、上記のように、バッテリセル10の端子電圧が放電終止電圧
に達した場合でも、バッテリセル10の合成SOCtは0%よりも大きい。図9(d)の
例においては、実線L1で示すように、バッテリセル10の端子電圧が放電終止電圧に達
したときの合成SOCtは例えば30%である。このような場合でも、図11の例のよう
に、充放電係数β2および補正係数γを合成SOCtに基づいて設定されることにより、
充放電レートが基準充放電レートよりも低い場合における表示SOCdの変化率が調整さ
れる。
充電時および放電時のSOCの値は、バッテリセル10の温度およびバッテリセル10
に流れる電流に依存する。そのため、上記の充放電係数β2のb1の値をバッテリセル1
0の温度およびバッテリセル10に流れる電流を考慮して調整することが好ましい。
図12は、温度検出部130により検出される温度、電流検出部110により検出され
る電流および充放電係数β2の値b1の関係の一例を示す図である。図12(a)におい
て、横軸は、温度検出部130により検出される温度を示す。縦軸は、バッテリセル10
の合成SOCtが第1のSOCtしきい値S1未満である場合または第2のSOCtしき
い値S2を超える場合の充放電係数β2の値b1(図10および図11参照)を示す。図
12(b)において、横軸は、電流検出部110により検出される電流を示す。縦軸は、
バッテリセル10の合成SOCtが第1のSOCtしきい値S1未満である場合または第
2のSOCtしきい値S2を超える場合の充放電係数β2の値b1(図10および図11
参照)を示す。
図12(a)に示すように、値b1は、温度の増加に伴って減少するように設定される
。ここで、温度検出部130により検出される温度が予め設定された温度しきい値T2で
ある場合、値b1は1になるように設定される。温度検出部130により検出される温度
が温度しきい値T2未満である場合、値b1は1を超えるように設定される。温度検出部
130により検出される温度が温度しきい値T2を超える場合、値b1は1未満になるよ
うに設定される。
図12(b)に示すように、値b1は、電流の増加に伴って増加するように設定される
。ここで、電流検出部110により検出される電流が予め設定された電流しきい値I2で
ある場合、値b1は1になるように設定される。電流検出部110により検出される電流
が電流しきい値I2未満である場合、値b1は1を未満になるように設定される。電流検
出部110により検出される電流が電流しきい値I2を超える場合、値b1は1を超える
ように設定される。
このように、バッテリセル10の放電時に充放電係数β2の値b1をバッテリセル10
の温度およびバッテリセル10に流れる電流に基づいて調整することにより、バッテリセ
ル10の端子電圧が放電終止電圧に達したときに表示SOCdが正確に例えば0%になる
ように表示SOCdを変化させることが可能となる。
同様に、バッテリセル10の充電時に充放電係数β2の値b1をバッテリセル10の温
度およびバッテリセル10に流れる電流に基づいて調整することにより、バッテリセル1
0の端子電圧が充電終止電圧に達したときに表示SOCdが正確に例えば100%になる
ように表示SOCdを変化させることが可能となる。
(3)表示SOCdを算出するための構成
図13は、表示SOCdを算出するための演算処理部300の詳細な構成を示すブロッ
ク図である。図13の演算処理部300の構成は、係数算出部334の処理を除いて、図
8の演算処理部300の構成と同様である。図13の演算処理部300は、図8の演算処
理部300の処理に加えて、表示SOCdを算出するための以下の処理を行う。
図13に示すように、合成SOC算出部330の係数算出部334は、図8の演算処理
部300と同様に、重み係数α,(1−α)を決定する。また、合成SOC算出部330
の係数算出部334は、重み係数κ1,(1−κ1)を決定する。さらに、係数算出部3
34は、電流検出部110により検出される電流および温度検出部130により検出され
る温度の少なくとも一方と時点(t−1)における合成SOCt(t−1)(時点t1の
前回の時点にあたる時点(t−1)において算出された合成SOCt)に基づいて、充放
電係数β2および補正係数γを決定する。
電流ベースSOC算出部310は、電流検出部110により検出される電流の値、前回
測定された合成SOCtおよび係数算出部334により決定される充放電係数β2に基づ
いて式(7)により時点tにおけるSOCi2(t)を算出する。算出されたSOCi2
(t)は、記憶部340に記憶される。
電圧ベースSOC算出部320は、算出されたSOCv(t)および係数算出部334
により決定される補正係数γに基づいて式(8),(9),(10)により時点tにおけ
るSOCv2(t)を算出する。算出されたSOCv2(t)は、記憶部340に記憶さ
れる。
電流ベースSOC算出部310により算出されるSOCi2(t)と係数算出部334
により決定された重み係数(1−κ1)とが乗算部331により乗算され、重み付きSO
Ci2(t)(=(1−κ1)×SOCi2(t))が算出される。また、電圧ベースS
OC算部320により算出されるSOCv2(t)と係数算出部334により決定された
重み係数κ1とが乗算部332により乗算され、重み付きSOCv2(t)(=κ1×S
OCv2(t))が算出される。乗算部331により算出される重み付きSOCi2(t
)と乗算部332により算出される重み付きSOCv2(t)が加算されることにより、
表示SOCd(t)が算出される。
加算部333により算出される表示SOCd(t)は、記憶部340に記憶される。ま
た、加算部333により算出される表示SOCd(t)ならびに係数算出部334により
決定される重み係数κ1、充放電係数βおよび補正係数γは、出力部140に出力される
(4)効果
充電状態算出部である演算処理部300は、第3の充電状態算出部である電流ベースS
OC算出部310、第4の充電状態算出部である電圧ベースSOC算出部320および出
力用充電状態算出部である合成SOC算出部330を備える。電流ベースSOC算出部3
10は、バッテリセル10に流れる電流に基づいてバッテリセル10の充電状態であるS
OCを第3の充電状態であるSOCi2として算出する。電圧ベースSOC算出部320
は、バッテリセル10の端子電圧に基づいてバッテリセル10の充電状態であるSOCを
第4の充電状態であるSOCv2として算出する。合成SOC算出部330は、電流ベー
スSOC算出部310により算出されるSOCi2および電圧ベースSOC算出部320
により算出されるSOCv2にそれぞれ第3の重み係数である重み係数(1−κ1)およ
び第4の重み係数である重み係数κ1を用いて重み付けし、重み付けされたSOCi2お
よびSOCv2を合成することにより出力用充電状態である表示SOCdを算出する。ま
た、合成SOC算出部330は、バッテリセル10の端子電圧が放電終止電圧になったと
きに表示SOCdが下限値である例えば0%となり、バッテリセル10の端子電圧が充電
終止電圧になったときに表示SOCdが上限値である例えば100%となるように、電流
ベースSOC算出部310により算出されるSOCi2および電圧ベースSOC算出部3
20により算出されるSOCv2のうち少なくとも一方を連続的に変化させる。
この場合、合成SOC算出部330は、適切にSOCを表示することができる。また、
バッテリシステム500の使用者は、バッテリセル10の端子電圧が放電終止電圧になっ
たときに、違和感なくSOCが例えば0%に達したと認識することができる。また、バッ
テリシステム500の使用者は、バッテリセル10の電圧が充電終止電圧になったときに
、違和感なくSOCが例えば100%に達したと認識することができる。さらに、バッテ
リシステム500の使用者は、表示SOCdに基づいてバッテリセル10のSOCの変化
を認識することができる。
なお、図1の出力部140は、出力用充電状態算出部(合成SOC算出部330)によ
り算出される出力用充電状態(表示SOCd)を出力してもよい。
(5)変形例
バッテリセル10の合成SOCtが第1のSOCtしきい値S1以上でかつ第2のSO
Ctしきい値S2以下である範囲で主にバッテリシステム500が使用される場合、重み
係数κ1が以下のように設定されてもよい。図14は、第3の実施の形態の変形例におけ
るバッテリセル10の合成SOCtと重み係数κ1との関係を示す図である。図14(a
),(b)において、横軸は合成SOCtを示し、縦軸は重み係数κ1を示す。図14(
a),(b)の合成SOCtは、前回算出された合成SOCtであり、演算処理部300
の記憶部340に記憶されている。
図14(a)に示すように、バッテリセル10の合成SOCtが第1のSOCtしきい
値S1以上でかつ第2のSOCtしきい値S2以下である場合、重み係数κ1は比較的高
い値(例えば0.9)で一定になるように設定される。それにより、上式(6)において
、表示SOCd(t)がSOCvとほぼ一致する。その結果、表示SOCd(t)が実際
のバッテリセル10のSOCとほぼ等しくなる。
また、バッテリセル10の合成SOCtが第1のSOCtしきい値S1未満である場合
、重み係数κ1は合成SOCtの増加に伴って増加するように設定される。バッテリセル
10の合成SOCtが第2のSOCtしきい値S2を超える場合、重み係数κ1は合成S
OCtの増加に伴って減少するように設定される。それにより、充放電係数β2および補
正係数γを調整することにより、演算処理部300はバッテリセル10の端子電圧が放電
終止電圧に達したときに表示SOCdが例えば0%となり、バッテリセル10の端子電圧
が充電終止電圧に達したときに表示SOCdが例えば100%となるように表示SOCd
を変化させることができる。
図14(b)に示すように、バッテリセル10の合成SOCtが第1のSOCtしきい
値S1以上でかつ第2のSOCtしきい値S2以下である場合、重み係数κ1は比較的高
い値(例えば0.9)で一定になるように設定される。それにより、上式(6)において
、表示SOCd(t)がSOCvとほぼ一致する。その結果、表示SOCd(t)が実際
のバッテリセル10のSOCとほぼ等しくなる。
また、バッテリセル10の合成SOCtが第1のSOCtしきい値S1未満である場合
、およびバッテリセル10の合成SOCtが第2のSOCtしきい値S2を超える場合、
重み係数κ1が0になるように設定される。この場合、上式(8),(9),(10)の
補正係数γは1に設定される。それにより、充放電係数β2を調整することにより、演算
処理部300はバッテリセル10の端子電圧が放電終止電圧に達したときに表示SOCd
が例えば0%となり、バッテリセル10の端子電圧が充電終止電圧に達したときに表示S
OCdが例えば100%となるように表示SOCdを変化させることができる。
[4]第4の実施の形態
第4の実施の形態に係るバッテリシステム500について、第3の実施の形態に係るバ
ッテリシステム500と異なる点を説明する。
(1)表示SOCdのリセット後の充放電
演算処理部300は、バッテリセル10の端子電圧が放電終止電圧に達したときに、表
示SOCdを例えば0%に設定する。その後、バッテリセル10を充電する場合、バッテ
リシステム500の使用者にとっては、表示SOCdが真のSOCである合成SOCtに
滑らかに近づくことが好ましい。表示SOCdが合成SOCtに急激に近づくと、バッテ
リシステム500の使用者が違和感を覚えるからである。同様に、演算処理部300は、
バッテリセル10の端子電圧が充電終止電圧に達したときに、表示SOCdを例えば10
0%に設定する。その後、バッテリセル10を放電する場合、バッテリシステム500の
使用者にとっては、表示SOCdが真のSOCである合成SOCtに滑らかに近づくこと
が好ましい。表示SOCdが合成SOCtに急激に近づくと、バッテリシステム500の
使用者が違和感を覚えるからである。
以下、バッテリセル10の端子電圧が放電終止電圧に達したときに表示SOCdを例え
ば0%に設定すること、およびバッテリセル10の端子電圧が充電終止電圧に達したとき
に表示SOCdを例えば100%に設定することを、表示SOCdのリセットと呼ぶ。表
示SOCdのリセット後、演算処理部300は、下記式(11)に基づいて表示SOCd
を算出する。ここで、κ2は、式(2)の重み係数αと同様の重み係数である。すなわち
、重み係数κ2の値が設定され、SOCi3およびSOCvのうちから誤差の小さい方が
適宜選択されることにより、適切な表示SOCdが算出される。算出された表示SOCd
は、演算処理部300の記憶部340に記憶される。なお、本実施の形態では、重み係数
(1−κ2)を第5の重み係数の一例として、重み係数κ2を第6の重み係数の一例とし
て説明する。本実施の形態においては、第5および第6の重み係数の和が1に設定される
が、これに限定されない。第5および第6の重み係数の和が1に設定されなくてもよい。
SOCd(t)=
(1−κ2)×SOCi3(t)+κ2×SOCv(t) [%]
・・・(11)
SOCi3は、電流の積算値に基づいて算出されるSOCである。以下、式(11)の
SOCi3を電流ベースのSOCi3と呼ぶ。SOCi3は、下記式(12)で与えられ
る。ここで、SOCd(t−1)は、前回算出した時点(t−1)における表示SOCd
である。ΣIは、所定時間前の時点(t−1)から時点tまでの電流積算量である。FC
Cは、満充電電流容量である。
SOCi3(t)=SOCd(t−1)+ΣI/FCC [%]
・・・(12)
実際のバッテリセル10の充電レートまたは放電レートが基準充電レートまたは基準放
電レートと異なる場合、式(12)に代えて、下記式(12)'によりSOCi3を算出
する。ここで、βは、式(4)'および式(5)と同様の充放電係数である。
SOCi3(t)=SOCd(t−1)+β×ΣI/FCC [%]
・・・(12)'
図15は、表示SOCdのリセット後における電流検出部110より検出される電流お
よび重み係数κ2の関係を示す図である。図15において、横軸は電流検出部110によ
り検出される電流を示し、縦軸は重み係数κ2を示す。図15に示すように、重み係数κ
2は電流の増加に伴って増加するように設定される。それは、電流検出部110より検出
される電流が大きい場合、SOCi3の変化が大きいからである。この場合、SOCi3
が急激に変化するので、重み係数κ2が大きいと表示SOCdにおけるSOCi3の割合
が大きくなり、表示SOCdが急激に変化する。これを防止するため、重み係数κ2は電
流の増加に伴って増加するように設定される。
(2)効果
バッテリセル10の端子電圧が充電終止電圧に達した場合、表示SOCdは例えば10
0%となる。その後、バッテリセル10を放電する場合、演算処理部300は、表示SO
Cdを合成SOCtに滑らかに近づける。ここで、バッテリセル10の端子電圧が充電終
止電圧に達した場合には、図2に示すように、バッテリセル10の開放電圧の変化に対す
るSOCの変化が小さいので、電圧ベースSOC算出部320はSOCvを精度よく取得
することができる。そのため、演算処理部300は、表示SOCdをSOCvに滑らかに
近づける。なお、バッテリセル10の端子電圧が充電終止電圧に達した場合の実際のSO
Cvは例えば100%未満であり、例えば70%程度である。
電流検出部10により検出される電流の値が大きい場合、式(12)または式(12)
'により算出されるSOCi3の変化が大きい。すなわち、SOCi3は例えば100%
から急速に低下する。一方、電流検出部110により検出される電流の値が小さい場合、
式(12)または式(12)'により算出されるSOCi3の変化は小さい。すなわち、
SOCi3は例えば100%から急速に低下することはない。
そこで、図15に示すように、重み係数κ2は、電流検出部110により検出される電
流の増加に伴って増加するように設定される。これにより、電流が大きいほどSOCvの
割合が大きくなる。その結果、演算処理部300は、バッテリシステム500の使用者に
違和感なく表示SOCdを例えば100%からSOCvに滑らかに近づけることができる
同様に、バッテリセル10の端子電圧が放電終止電圧に達した場合、表示SOCdは例
えば0%となる。その後、バッテリセル10を充電する場合、演算処理部300は、表示
SOCdを合成SOCtに滑らかに近づける。ここで、バッテリセル10の端子電圧が放
電終止電圧に達した場合には、図2に示すように、バッテリセル10の開放電圧の変化に
対するSOCの変化が小さいので、電圧ベースSOC算出部320はSOCvを精度よく
取得することができる。そのため、演算処理部300は、表示SOCdをSOCvに滑ら
かに近づける。なお、バッテリセル10の端子電圧が放電終止電圧に達した場合の実際の
SOCvは例えば0%よりも大きく、例えば30%程度である。
電流検出部110により検出される電流の値が大きい場合、式(12)または式(12
)'により算出されるSOCi3の変化が大きい。すなわち、SOCi3は例えば0%か
ら急速に上昇する。一方、電流検出部110により検出される電流の値が小さい場合、式
(12)または式(12)'により算出されるSOCi3の変化は小さい。すなわち、S
OCi3は例えば0%から急速に上昇することはない。
そこで、図15に示すように、重み係数κ2は、電流検出部110により検出される電
流の増加に伴って増加するように設定される。これにより、電流が大きいほどSOCvの
割合が大きくなる。その結果、演算処理部300は、バッテリシステム500の使用者に
違和感なく表示SOCdを例えば0%からSOCvに滑らかに近づけることができる。
[5]第5の実施の形態
以下、第5の実施の形態に係る移動体として、電動車両およびその他の移動体について
説明する。本実施の形態に係る移動体は、第1〜第4のいずれかの実施の形態に係るバッ
テリシステム500を備える。
(1)電動車両の構成および動作
第5の実施の形態に係る電動車両の一例として電動自動車を説明する。図16は、バッ
テリシステム500を備える電動自動車の構成を示すブロック図である。図16に示すよ
うに、電動自動車600は、車体610を備える。車体610に、バッテリシステム50
0、電力変換部601、モータ602、駆動輪603、アクセル装置604、ブレーキ装
置605、回転速度センサ606および主制御部607が設けられる。モータ602が交
流(AC)モータである場合には、電力変換部601はインバータ回路を含む。
バッテリシステム500は、電力変換部601を介してモータ602に接続されるとと
もに、主制御部607に接続される。主制御部607には、バッテリシステム500を構
成する演算処理部300(図1参照)からバッテリモジュール100(図1参照)の各バ
ッテリセル10の充電状態(第1〜第4の実施の形態の例では合成SOCt)が与えられ
る。また、主制御部607には、アクセル装置604、ブレーキ装置605および回転速
度センサ606が接続される。主制御部607は、例えばCPUおよびメモリ、またはマ
イクロコンピュータからなる。
アクセル装置604は、電動自動車600が備えるアクセルペダル604aと、アクセ
ルペダル604aの操作量(踏み込み量)を検出するアクセル検出部604bとを含む。
運転者によりアクセルペダル604aが操作されると、アクセル検出部604bは、運転
者により操作されていない状態を基準としてアクセルペダル604aの操作量を検出する
。検出されたアクセルペダル604aの操作量が主制御部607に与えられる。
ブレーキ装置605は、電動自動車600が備えるブレーキペダル605aと、運転者
によるブレーキペダル605aの操作量(踏み込み量)を検出するブレーキ検出部605
bとを含む。運転者によりブレーキペダル605aが操作されると、ブレーキ検出部60
5bによりその操作量が検出される。検出されたブレーキペダル605aの操作量が主制
御部607に与えられる。
回転速度センサ606は、モータ602の回転速度を検出する。検出された回転速度は
、主制御部607に与えられる。
主制御部607には、バッテリモジュール100の各バッテリセル10の充電状態、バ
ッテリモジュール100に流れる電流の値、アクセルペダル604aの操作量、ブレーキ
ペダル605aの操作量、ならびにモータ602の回転速度が与えられる。主制御部60
7は、これらの情報に基づいて、バッテリモジュール100の充放電制御ならびに電力変
換部601の電力変換制御を行う。
例えば、アクセル操作に基づく電動自動車600の発進時および加速時には、バッテリ
システム500から電力変換部601にバッテリモジュール100の電力が供給される。
さらに、主制御部607は、与えられたアクセルペダル604aの操作量に基づいて、
駆動輪603に伝達すべき回転力(指令トルク)を算出し、その指令トルクに基づく制御
信号を電力変換部601に与える。
上記の制御信号を受けた電力変換部601は、バッテリシステム500から供給された
電力を駆動輪603を駆動するために必要な電力(駆動電力)に変換する。これにより、
電力変換部601により変換された駆動電力がモータ602に供給され、その駆動電力に
基づくモータ602の回転力が駆動輪603に伝達される。
一方、ブレーキ操作に基づく電動自動車600の減速時には、モータ602は発電装置
として機能する。この場合、電力変換部601は、モータ602により発生された回生電
力をバッテリモジュール100の充電に適した電力に変換し、バッテリモジュール100
に与える。それにより、バッテリモジュール100が充電される。
(2)電動車両における効果
本実施の形態に係る電動車両である電動自動車600は、上記バッテリシステム500
と、バッテリシステム500のバッテリセル10からの電力により駆動されるモータ60
2と、モータ602の回転力により回転する駆動輪603とを備える。
この電動自動車600においては、バッテリシステム500からの電力によりモータ6
02が駆動される。そのモータ602の回転力によって駆動輪603が回転することによ
り、電動自動車600が移動する。
この電動車両には、上記バッテリシステム500が用いられるので、バッテリセル10
の充電状態を精度よく算出することが可能になる。
(3)他の移動体の構成および動作
バッテリシステム500が船、航空機、エレベータまたは歩行ロボット等の他の移動体
に搭載されてもよい。
バッテリシステム500が搭載された船は、例えば、図16の車体610の代わりに船
体を備え、駆動輪603の代わりにスクリューを備え、アクセル装置604の代わりに加
速入力部を備え、ブレーキ装置605の代わりに減速入力部を備える。運転者は、船体を
加速させる際にアクセル装置604の代わりに加速入力部を操作し、船体を減速させる際
にブレーキ装置605の代わりに減速入力部を操作する。この場合、船体が移動本体部に
相当し、モータが動力源に相当し、スクリューが駆動部に相当する。なお、船は、減速入
力部を備えなくてもよい。この場合、運転者が加速入力部を操作して船体の加速を停止す
ることにより、水の抵抗によって船体が減速する。このような構成において、モータがバ
ッテリシステム500からの電力を受けてその電力を動力に変換し、変換された動力によ
ってスクリューが回転されることにより船体が移動する。
バッテリシステム500が搭載された航空機は、例えば、図16の車体610の代わり
に機体を備え、駆動輪603の代わりにプロペラを備え、アクセル装置604の代わりに
加速入力部を備え、ブレーキ装置605の代わりに減速入力部を備える。なお、船および
航空機は、減速入力部を備えなくてもよい。この場合、運転者が加速入力部を操作して加
速を停止することにより、水の抵抗または空気抵抗によって機体が減速する。
バッテリシステム500が搭載されたエレベータは、例えば、図16の車体610の代
わりに籠を備え、駆動輪603の代わりに籠に取り付けられる昇降用ロープを備え、アク
セル装置604の代わりに加速入力部を備え、ブレーキ装置605の代わりに減速入力部
を備える。
バッテリシステム500が搭載された歩行ロボットは、例えば、図16の車体610の
代わりに胴体を備え、駆動輪603の代わりに足を備え、アクセル装置604の代わりに
加速入力部を備え、ブレーキ装置605の代わりに減速入力部を備える。
これらの移動体においては、モータが動力源に相当し、船体、機体、籠および胴体が移
動本体部に相当し、スクリュー、プロペラ、昇降用ロープおよび足が駆動部に相当する。
動力源がバッテリシステム500からの電力を受けてその電力を動力に変換し、駆動部が
動力源により変換された動力により移動本体部を移動させる。
(4)他の移動体における効果
本実施の形態に係る移動体は、上記バッテリシステム500と、移動本体部と、バッテ
リシステム500のバッテリセル10からの電力を移動本体部を移動させるための動力に
変換する動力源と、動力源により変換された動力により移動本体部を移動させる駆動部と
を備える。
この移動体においては、バッテリシステム500からの電力が動力源により動力に変換
され、その動力により駆動部が移動本体部を移動させる。
この移動体には、上記バッテリシステム500が用いられるので、バッテリセル10の
充電状態を精度よく算出することが可能になる。
(5)移動体の変形例
図16の電動自動車600または他の移動体において、各バッテリシステム500に演
算処理部300が設けられる代わりに、主制御部607が演算処理部300と同様の機能
を有してもよい。
[6]第6の実施の形態
第5の実施の形態に係る電源装置について説明する。本実施の形態に係る電源装置は、
第1〜第4のいずれかの実施の形態に係るバッテリシステム500を備える。
(1)構成および動作
図17は、バッテリシステム500を備える電源装置の構成を示すブロック図である。
図17に示すように、電源装置700は、電力貯蔵装置710および電力変換装置720
を備える。電力貯蔵装置710は、バッテリシステム群711およびシステムコントロー
ラ712を備える。バッテリシステム群711は、第1〜第4のいずれかの実施の形態に
係るバッテリシステム500を含む。複数のバッテリシステム500間において、複数の
バッテリセル10は互いに並列に接続されてもよく、または互いに直列に接続されてもよ
い。
システムコントローラ712は、システム制御部の例であり、例えばCPUおよびメモ
リ、またはマイクロコンピュータからなる。システムコントローラ712は、各バッテリ
システム500の演算処理部300(図1参照)に接続される。各バッテリシステム50
0の演算処理部300は、各バッテリセル10(図1参照)の充電状態を算出し、算出さ
れた充電状態をシステムコントローラ712に与える。システムコントローラ712は、
各演算処理部300から与えられた各バッテリセル10の充電状態に基づいて電力変換装
置720を制御することにより、各バッテリシステム500に含まれる複数のバッテリセ
ル10の放電または充電に関する制御を行う。
電力変換装置720は、DC/DC(直流/直流)コンバータ721およびDC/AC
(直流/交流)インバータ722を含む。DC/DCコンバータ721は入出力端子72
1a,721bを有し、DC/ACインバータ722は入出力端子722a,722bを
有する。DC/DCコンバータ721の入出力端子721aは電力貯蔵装置710のバッ
テリシステム群711に接続される。DC/DCコンバータ721の入出力端子721b
およびDC/ACインバータ722の入出力端子722aは互いに接続されるとともに電
力出力部PU1に接続される。DC/ACインバータ722の入出力端子722bは電力
出力部PU2に接続されるとともに他の電力系統に接続される。電力出力部PU1,PU
2は例えばコンセントを含む。電力出力部PU1,PU2には、例えば種々の負荷が接続
される。他の電力系統は、例えば商用電源または太陽電池を含む。電力出力部PU1,P
U2および他の電力系統が電源装置に接続される外部の例である。
DC/DCコンバータ721およびDC/ACインバータ722がシステムコントロー
ラ712によって制御されることにより、バッテリシステム群711に含まれる複数のバ
ッテリセル10の放電および充電が行われる。
バッテリシステム群711の放電時には、バッテリシステム群711から与えられる電
力がDC/DCコンバータ721によりDC/DC(直流/直流)変換され、さらにDC
/ACインバータ722によりDC/AC(直流/交流)変換される。
DC/DCコンバータ721によりDC/DC変換された電力が電力出力部PU1に供
給される。DC/ACインバータ722によりDC/AC変換された電力が電力出力部P
U2に供給される。電力出力部PU1から外部に直流の電力が出力され、電力出力部PU
2から外部に交流の電力が出力される。DC/ACインバータ722により交流に変換さ
れた電力が他の電力系統に供給されてもよい。
システムコントローラ712は、各バッテリシステム500に含まれる複数のバッテリ
セル10の放電に関する制御の一例として、次の制御を行う。バッテリシステム群711
の放電時に、システムコントローラ712は、各演算処理部300(図1参照)から与え
られる各バッテリセル10の充電状態に基づいて放電を停止するか否かを判定し、判定結
果に基づいて電力変換装置720を制御する。具体的には、バッテリシステム群711に
含まれる複数のバッテリセル10(図1参照)のうちいずれかのバッテリセル10の充電
状態が予め定められたしきい値よりも小さくなると、システムコントローラ712は、放
電が停止されるまたは放電電流(または放電電力)が制限されるようにDC/DCコンバ
ータ721およびDC/ACインバータ722を制御する。これにより、各バッテリセル
10の過放電が防止される。
一方、バッテリシステム群711の充電時には、他の電力系統から与えられる交流の電
力がDC/ACインバータ722によりAC/DC(交流/直流)変換され、さらにDC
/DCコンバータ721によりDC/DC(直流/直流)変換される。DC/DCコンバ
ータ721からバッテリシステム群711に電力が与えられることにより、バッテリシス
テム群711に含まれる複数のバッテリセル10(図1参照)が充電される。
システムコントローラ712は、各バッテリシステム500に含まれる複数のバッテリ
セル10の充電に関する制御の一例として、次の制御を行う。バッテリシステム群711
の充電時に、システムコントローラ712は、各演算処理部300(図1参照)から与え
られる各バッテリセル10の充電状態に基づいて充電を停止するか否かを判定し、判定結
果に基づいて電力変換装置720を制御する。具体的には、バッテリシステム群711に
含まれる複数のバッテリセル10のうちいずれかのバッテリセル10の充電状態が予め定
められたしきい値よりも大きくなると、システムコントローラ712は、充電が停止され
るまたは充電電流(または充電電力)が制限されるようにDC/DCコンバータ721お
よびDC/ACインバータ722を制御する。これにより、各バッテリセル10の過充電
が防止される。
(2)効果
本実施の形態に係る電力貯蔵装置710は、上記バッテリシステム500と、バッテリ
システム500のバッテリセル10の充電または放電に関する制御を行うシステム制御部
であるシステムコントローラ712とを備える。
この電力貯蔵装置710においては、システムコントローラ712により、バッテリシ
ステム500のバッテリセル10の充電または放電に関する制御が行われる。それにより
、システムコントローラ712は、バッテリセル10の劣化、過放電および過充電を防止
することができる。
この電力貯蔵装置710には、上記バッテリシステム500が用いられるので、バッテ
リセル10の充電状態を精度よく算出することが可能になる。
また、本実施の形態に係る電源装置700は、外部に接続可能であり、上記電力貯蔵装
置710と、電力貯蔵装置710のシステムコントローラ712により制御され、電力貯
蔵装置710のバッテリシステム500のバッテリセル10と外部との間で電力変換を行
う電力変換装置720とを備える。
この電源装置700においては、バッテリシステム500のバッテリセル10と外部と
の間で電力変換装置720により電力変換が行われる。電力変換装置720が電力貯蔵装
置710のシステムコントローラ712により制御されることにより、バッテリセル10
の充電または放電に関する制御が行われる。それにより、システムコントローラ712は
、バッテリセル10の劣化、過放電および過充電を防止することができる。
この電源装置700には、上記バッテリシステム500が用いられるので、バッテリセ
ル10の充電状態を精度よく算出することが可能になる。
(3)電源装置の変形例
図17の電源装置700において、各バッテリシステム500に演算処理部300が設
けられる代わりに、システムコントローラ712が演算処理部300と同様の機能を有し
てもよい。
電源装置700と外部との間で互いに電力を供給可能であれば、電力変換装置720が
DC/DCコンバータ721およびDC/ACインバータ722のうちいずれか一方のみ
を有してもよい。また、電源装置700と外部との間で互いに電力を供給可能であれば、
電力変換装置720が設けられなくてもよい。
図17の電源装置700においては、複数のバッテリシステム500が設けられるが、
これに限らず、1つのバッテリシステム500のみが設けられてもよい。
[7]他の実施の形態
第1〜第4の実施の形態において、充電状態としてSOCが用いられたが、これに限定
されない。充電状態として、SOCに代えて開放電圧、残容量、放電深度、電流積算値ま
たは蓄電量差等が用いられてもよい。
[8]請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応関係
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発
明は下記の例に限定されない。
バッテリセル10がバッテリセルの例であり、演算処理部300が充電状態算出部およ
び充電状態算出装置の例である。電流ベースSOC算出部310が第1および第3の充電
状態算出部の例であり、電圧ベースSOC算出部320が第2および第4の充電状態算出
部の例であり、合成SOC算出部330が合成部および出力用充電状態算出部の例である
。SOCが充電状態の例であり、SOCiが第1の充電状態の例であり、SOCvが第2
の充電状態の例であり、SOCi2が第3の充電状態の例であり、SOCv2が第4の充
電状態の例である。合成SOCtが合成充電状態の例であり、表示SOCdが出力用充電
状態の例である。重み係数(1−α)が第1の重み係数の例であり、重み係数αが第2の
重み係数の例であり、重み係数(1−κ1)が第3の重み係数の例であり、重み係数κ1
が第4の重み係数の例である。移行期間t1が移行期間の例であり、出力部140が出力
部の例であり、バッテリシステム500がバッテリシステムの例である。
モータ602がモータおよび外部装置の例であり、駆動輪603が駆動輪の例であり、
電動自動車600が電動車両の例である。車体610、船の船体、航空機の機体、エレベ
ータの籠または歩行ロボットの胴体が移動本体部の例であり、モータ602、駆動輪60
3、スクリュー、プロペラ、昇降用ロープの巻上モータまたは歩行ロボットの足が動力源
の例である。電動自動車600、船、航空機、エレベータまたは歩行ロボットが移動体の
例である。システムコントローラ712がシステム制御部の例であり、電力貯蔵装置71
0が電力貯蔵装置の例であり、電源装置700が電源装置の例であり、電力変換装置72
0が電力変換装置の例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々
の要素を用いることもできる。
10 バッテリセル
100 バッテリモジュール
110 電流検出部
120 電圧検出部
130 温度検出部
140 出力部
300 演算処理部
310 電流ベースSOC算出部
320 電圧ベースSOC算出部
330 合成SOC算出部
331,332 乗算部
333 加算部
334 係数算出部
340 記憶部
500 バッテリシステム
600 電動自動車
601 電力変換部
602 モータ
603 駆動輪
604 アクセル装置
604a アクセルペダル
604b アクセル検出部
605 ブレーキ装置
605a ブレーキペダル
605b ブレーキ検出部
606 回転速度センサ
607 主制御部
610 車体
700 電源装置
710 電力貯蔵装置
711 バッテリシステム群
712 システムコントローラ
720 電力変換装置
721 DC/DCコンバータ
721a,721b,722a,722b 入出力端子
722 DC/ACインバータ
PU1,PU2 電力出力部

Claims (11)

  1. バッテリセルと、
    前記バッテリセルの充電状態を算出する充電状態算出部とを備え、
    前記充電状態算出部は、
    前記バッテリセルに流れる電流に基づいて前記バッテリセルの充電状態を第1の充電状
    態として算出する第1の充電状態算出部と、
    前記バッテリセルの端子電圧に基づいて前記バッテリセルの充電状態を第2の充電状態
    として算出する第2の充電状態算出部と、
    前記第1の充電状態算出部により算出される第1の充電状態および前記第2の充電状態
    算出部により算出される第2の充電状態にそれぞれ第1の重み係数および第2の重み係数
    を用いて重み付けし、重み付けされた第1および第2の充電状態を合成することにより合
    成充電状態を算出する合成部とを含み、
    前記合成部は、前記バッテリセルが充電時、放電時または充放電停止時のいずれの状態
    にあるかに基づいて前記第1および第2の重み係数の値を決定する、バッテリシステム。
  2. 前記合成部は、前記バッテリセルの温度、前記バッテリセルに流れる電流および前回算出
    された合成充電状態のうち少なくとも1つに基づいて前記第1および第2の重み係数の値
    を決定する、請求項1記載のバッテリシステム。
  3. 前記合成部は、前記充電時、放電時および充放電停止時の切り替わり時点での前記第1お
    よび第2の重み係数の値を決定された値に向けて時間経過とともに連続的に変化させる、
    請求項1または2記載のバッテリシステム。
  4. 前記合成部は、前記バッテリセルの充電または放電が停止した時点から定常状態になるま
    での過渡期間以下の長さを有する移行期間で前記第2の重み係数を前記第1の重み係数よ
    りも小さい値から前記第1の重み係数よりも大きい値に増加させる、請求項1〜3のいず
    れか一項に記載のバッテリシステム。
  5. 前記充電状態算出部は、
    前記バッテリセルに流れる電流に基づいて前記バッテリセルの充電状態を第3の充電状
    態として算出する第3の充電状態算出部と、
    前記バッテリセルの端子電圧に基づいて前記バッテリセルの充電状態を第4の充電状態
    として算出する第4の充電状態算出部と、
    前記第3の充電状態算出部により算出される第3の充電状態および前記第4の充電状態
    算出部により算出される第4の充電状態にそれぞれ第3の重み係数および第4の重み係数
    を用いて重み付けし、重み付けされた第3および第4の充電状態を合成することにより出
    力用充電状態を算出する出力用充電状態算出部とをさらに含み、
    前記出力用充電状態算出部は、前記バッテリセルの端子電圧が放電終始電圧になったと
    きに前記出力用充電状態が下限値となり、前記バッテリセルの端子電圧が充電終始電圧に
    なったときに前記出力用充電状態が上限値となるように、前記第3の充電状態算出部によ
    り算出される第3の充電状態および前記第4の充電状態算出部により算出される第4の充
    電状態のうち少なくとも一方を連続的に変化させる、請求項1〜4のいずれか一項に記載
    のバッテリシステム。
  6. 前記第1および第2の重み係数ならびに前記合成部により算出される合成充電状態の少な
    くとも1つを出力する出力部をさらに備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載のバッ
    テリシステム。
  7. バッテリセルに接続され、
    前記バッテリセルに流れる電流に基づいて前記バッテリセルの充電状態を第1の充電状
    態として算出する第1の充電状態算出部と、
    前記バッテリセルの端子電圧に基づいて前記バッテリセルの充電状態を第2の充電状態
    として算出する第2の充電状態算出部と、
    前記第1の充電状態算出部により算出される第1の充電状態および前記第2の充電状態
    算出部により算出される第2の充電状態にそれぞれ第1の重み係数および第2の重み係数
    を用いて重み付けし、重み付けされた第1および第2の充電状態を合成することにより合
    成充電状態を算出し、前記バッテリセルが充電時、放電時または充放電停止時のいずれの
    状態にあるかに基づいて前記第1および第2の重み係数の値を決定する合成部とを備える
    、充電状態算出装置。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のバッテリシステムと、
    前記バッテリシステムの前記バッテリセルからの電力により駆動されるモータと、
    前記モータの回転力により回転する駆動輪とを備える、電動車両。
  9. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のバッテリシステムと、
    移動本体部と、
    前記バッテリシステムの前記バッテリセルからの電力を前記移動本体部を移動させるた
    めの動力に変換する動力源と、
    前記動力源により変換された動力により前記移動本体部を移動させる駆動部とを備える
    、移動体。
  10. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のバッテリシステムと、
    前記バッテリシステムの前記バッテリセルの充電または放電に関する制御を行うシステ
    ム制御部とを備える、電力貯蔵装置。
  11. 外部に接続可能であり、
    請求項10記載の電力貯蔵装置と、
    前記電力貯蔵装置の前記システム制御部により制御され、前記電力貯蔵装置の前記バッ
    テリシステムの前記バッテリセルと前記外部との間で電力変換を行う電力変換装置とを備
    える、電源装置。
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