JPWO2013008639A1 - ガラス製品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、3酸化2マンガン砥粒を含む研磨剤を用いてガラスを研磨する研磨工程の後に、ガラスに付着した3酸化2マンガン砥粒を含む研磨剤を効果的に洗浄する工程を含むガラス製品の製造方法を提供することを目的とする。本発明は、3酸化2マンガン砥粒を含む研磨剤を用いてガラスを研磨する研磨工程と、その後に洗浄液を用いて該ガラスを洗浄する洗浄工程とを含むガラス製品の製造方法であって、該洗浄液がアスコルビン酸およびエリソルビン酸の少なくとも一方を含む洗浄液であるガラス製品の製造方法に関する。

Description

本発明はガラス製品の製造方法に関する。
ガラス研磨向けの研磨剤として酸化セリウムを主成分とする研磨砥粒(以下、セリア砥粒)が幅広く使用されてきた。しかしながら、近年の希土類酸化物の高騰により、セリア砥粒も従来のコストで入手できなくなり、盛んに代替材料が検討されている。代替材料としては、ジルコニアまたはアルミナなど数々の酸化物について検討されている。
近年、ガラス基板の加工に用いる研磨砥粒として、限られた特定の条件下においてではあるが、マンガン酸化物である3酸化2マンガン砥粒がセリア砥粒に近い研磨特性が出ることが明らかになり、注目されている(非特許文献1)。マンガン酸化物には、2酸化マンガン、3酸化2マンガンおよび4酸化3マンガンが存在する。
前記マンガン酸化物の中で、従来より研磨剤として一般的に知られてきたものは2酸化マンガンであり、2酸化マンガン砥粒を用いた研磨砥粒が半導体プロセスの中のCMP工程において検討されている。非特許文献2には、半導体プロセス中のCMP工程において研磨剤として用いられる2酸化マンガン砥粒および3酸化2マンガン砥粒は、過酸化水素水を含む洗浄液によって洗浄可能であることが開示されている。
2010精密工学会春季大会学術講演会論文集p723 砥粒加工学会誌Vol.43 No.12 1999 p20−23
しかしながら、本発明者らは、非特許文献2に記載の過酸化水素を含む洗浄液による2酸化マンガン砥粒および3酸化2マンガン砥粒の洗浄は、半導体CMPに用いる平均粒子径が通常30〜40nm程度の2酸化マンガン砥粒および3酸化2マンガン砥粒に対して効果的であり、これらの砥粒と比較して平均粒子径が大きく安定であるガラスの研磨に用いる3酸化2マンガン砥粒は、過酸化水素水を含む洗浄液によっては洗浄効果が低いことを見出した。
また、過酸化水素水を含む洗浄液は、洗浄液のpHが高くなると3酸化2マンガン砥粒が溶けにくく、洗浄液のpHが4を超えると3酸化2マンガン砥粒がほぼ溶けないことから、耐酸性の弱いガラスには適用しにくいと考えられる。
ガラスの研磨後の洗浄に対する要求は年々高まっており、特に磁気ディスクガラス基板またはフォトマスクの分野ではそのような要求の高まりは顕著であり、セリア砥粒の代替物として3酸化2マンガン砥粒を用いた研磨後の洗浄にも、3酸化2マンガン砥粒の高い除去効果が望まれる。
したがって、本発明はかかる問題点を鑑みてなされたものであり、3酸化2マンガン砥粒を含む研磨剤を用いてガラスを研磨する研磨工程の後に、洗浄液を用いてガラスに付着した3酸化2マンガン砥粒を含む研磨剤を効果的に洗浄する工程を含むガラス製品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、3酸化2マンガン砥粒が可溶である水溶液について検討した結果、アスコルビン酸およびエリソルビン酸の少なくとも一方を含む水溶液は、ガラスの研磨に用いる平均粒子径が大きい3酸化2マンガン砥粒に対する溶解力が高いことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成させた。
すなわち、本発明の要旨は以下である。
〔1〕3酸化2マンガン砥粒を含む研磨剤を用いてガラスを研磨する研磨工程と、その後に洗浄液を用いて該ガラスを洗浄する洗浄工程とを含むガラス製品の製造方法であって、該洗浄液がアスコルビン酸およびエリソルビン酸の少なくとも一方を含む洗浄液であるガラス製品の製造方法。
〔2〕3酸化2マンガン砥粒の平均粒子径が0.3μm以上3μm以下である〔1〕に記載のガラス製品の製造方法。
〔3〕洗浄液のpHが2以上5以下である〔1〕または〔2〕に記載のガラス製品の製造方法。
本発明のガラス製品の製造方法によれば、3酸化2マンガン砥粒を含む研磨剤でガラスを研磨した後、アスコルビン酸およびエリソルビン酸の少なくとも一方を含む洗浄液を用いてガラスを洗浄することにより、ガラスに付着した3酸化2マンガン砥粒を溶かしながら効果的に洗浄することができる。
アスコルビン酸およびエリソルビン酸の少なくとも一方を含む洗浄液は3酸化2マンガン砥粒に対して広いpH範囲で一定以上の溶解度を有するため、本発明のガラス製品の製造方法は、耐酸性の弱いガラスにも適用することが可能である。
(研磨工程)
本発明のガラス製品の製造方法は、3酸化2マンガン砥粒を含む研磨剤を用いてガラスを研磨する研磨工程を含む。3酸化2マンガン砥粒は、セリア砥粒の代替材料としてガラスの研磨に用いることができる。
本発明において、3酸化2マンガン砥粒の平均粒子径は、0.3μm以上3μm以下であることが好ましい。3酸化2マンガン砥粒の平均粒子径は、レーザー散乱を用いて実施例において後述する方法により測定する。3酸化2マンガン砥粒の平均粒子径を0.3μm以上とすることにより充分な研磨レートを得ることができ、3μm以下とすることにより砥粒が傷の原因となるのを防ぐことができる。
研磨剤における3酸化2マンガン砥粒の濃度は、通常1質量%以上、20質量%以下であることが好ましく、3質量%以上15質量%以下であることがより好ましい。研磨剤における3酸化2マンガン砥粒の濃度を1質量%以上とすることにより、充分な研磨レートを得ることができる。また、20質量%以下とすることにより、研磨中にスラリーに混入するガラス成分の影響で、スラリー粘度が上昇するのを防ぎ、研磨レートを向上することができる。
また、研磨剤には界面活性剤および分散剤等を含んでもよい。界面活性剤としては、例えば、アルキレンジオールをはじめとする非泡性の界面活性剤が挙げられる。研磨剤における界面活性剤の含有量は0.01〜1質量%であることが好ましい。
また、分散剤としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、2リン酸ナトリウム、ホスホン酸ナトリウムおよびクエン酸ナトリウムが挙げられる。研磨剤における分散剤の含有量は0.5〜2質量%であることが好ましい。
本発明における研磨の方法は特に限定されないが、例えば、ガラスと研磨布とを接触させ、3酸化2マンガン砥粒を含む研磨剤を供給しながら、研磨布とガラスとを相対的に移動させて、ガラスを鏡面状に研磨することが好ましい。研磨布としては、例えば、ウレタン製研磨パッドを用いることができる。
(洗浄工程)
本発明のガラス製品の製造方法は、アスコルビン酸およびエリソルビン酸の少なくとも一方を含む洗浄液(以下、本発明に用いる洗浄液ともいう)を用いて、ガラスに付着した3酸化2マンガン砥粒を含む研磨剤を洗浄する工程を含む。アスコルビン酸およびエリソルビン酸は、3酸化2マンガン砥粒に対する溶解力が高く、またpH調整剤としての役割を担っている。
本発明に用いる洗浄液におけるアスコルビン酸およびエリソルビン酸の含有量は合計で、0.1〜1質量%であることが好ましく、0.25〜0.75質量%であることがより好ましい。洗浄液におけるアスコルビン酸およびエリソルビン酸の含有量を合計で0.1質量%以上とすることにより、溶出量を維持しやすい。また、1質量%以下とすることにより、3酸化2マンガン砥粒を含む研磨剤の分散性を維持しやすい。
本発明に用いる洗浄液は、洗浄補助剤を含むことが好ましい。洗浄補助剤としては、例えば、表面張力を下げるための界面活性剤、およびpHを安定的に保持する為の緩衝効果のある酸が挙げられる。界面活性剤としては、例えば、アセチレンジオールなどのノニオン性界面活性剤、及びポリアクリル酸ナトリウムなどのアニオン界面活性剤などが挙げられる。
また、pHを安定的に保持する為の緩衝効果のある酸としては、例えば、pKaが2〜5にあり、1つ以上のカルボン酸をもつ酸が挙げられる。具体的には、例えば、緩衝効果が期待できる酸としてクエン酸が挙げられるが、それ以外にも数多くの有機酸が使用可能である。
本発明に用いる洗浄液は、溶媒として水を含むことが好ましい。水としては、例えば、脱イオン水、超純水、電荷イオン水、水素水およびオゾン水などが挙げられる。なお、水は、本発明に用いる洗浄液の流動性を制御する機能を有するので、その含有量は洗浄速度等の目標とする洗浄特性に合わせて適宜設定することができるが、通常55〜98質量%とすることが好ましい。
本発明に用いるアスコルビン酸およびエリソルビン酸の少なくとも一方を含む洗浄液は広いpH範囲において3酸化2マンガン砥粒に対して一定以上の溶解度を有するが、洗浄液のpHは2以上5以下であることが好ましい。洗浄液のpHを2以上とすることにより、アスコルビン酸またはエリソルビン酸が溶けやすく、操作および安全性の観点からも好ましい。また、洗浄液のpHを5以下とすることにより、3酸化2マンガン砥粒に対する洗浄液の除去能力を向上することができる。なお、耐酸性の弱いガラスに本発明を適用する場合は洗浄液のpHは典型的には4以下とすることが好ましい。
ガラスを洗浄液に浸漬した場合に出てくるアルカリ・アルカリ土類によってアスコルビン酸またはエリソルビン酸の3酸化2マンガン砥粒に対する溶解効果が低下することを防ぐために、本発明に用いる洗浄液にビルダー効果のあるゼオライトなどを含んでもよい。
洗浄液におけるゼオライトの含有量は、特に限定されないが、1質量%以下とすることが好ましい。
洗浄工程では、前記洗浄液をガラスに直接接触させて洗浄することが好ましい。洗浄液をガラスに直接接触させる方法としては、例えば、洗浄液を洗浄槽に満たし、その中にガラスを入れるディップ式洗浄、ノズルからガラスに洗浄液を噴射する方法、およびポリビニルアルコール製のスポンジを用いるスクラブ洗浄などが挙げられる。本発明に用いる洗浄液は上記のいずれの方法にも適応できるが、より効率的な洗浄ができることから、超音波洗浄を併用したディップ式洗浄が好ましい。
洗浄工程において、洗浄液とガラスとを接触させる時間は、30秒間以上であることが好ましい。30秒間以上とすることにより、十分な洗浄効果を得ることができる。
洗浄工程において、洗浄液の温度は室温でもよく、40〜80℃程度に加温して使用してもよいが、80℃以下とすることが好ましい。洗浄液の温度を80℃以下とすることにより、アスコルビン酸が熱分解を起こすのを防ぐことができる。また、装置の構成上、洗浄液が100℃に近い温度になると、水の蒸発によるpHコントロールが難しくなることから、80℃以下とすることが好ましい。
本発明の洗浄後に、水またはアルカリ洗剤を用いた洗浄を行うと、より効果的である。
また、本発明の洗浄の前に水を用いた洗浄を組み合わせてもよい。
(その他の工程)
本発明の製造方法は、ガラス製品が磁気ディスク用ガラス基板、高品質な液晶ディスプレイ用ガラス基板である場合などにはその他の工程として、前記洗浄工程の後に、ガラスの主表面を、コロイダルシリカ砥粒を含むスラリーを用いて研磨する仕上げ研磨工程を含むことが好ましい。
本発明の製造方法により製造されるガラス製品としては、例えば、磁気ディスク用ガラス基板、フォトマスク基板およびディスプレイ基板などのガラス基板、レンズ、並びにCCD向けブルーフィルタガラスおよびカバーガラスなどが挙げられる。本発明の製造方法により製造される磁気ディスク用ガラス基板の主表面に磁気記録層を形成することにより磁気ディスクを製造することができる。
以下に本発明の実施例について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
(1)3酸化2マンガン砥粒の溶解性調査
3酸化2マンガン砥粒が溶解する水溶液は、3酸化2マンガン砥粒を含む研磨剤の洗浄液として使用可能であると考えられる。この為、予備調査として、3酸化2マンガン砥粒(平均粒子径 1μmφ)の溶解試験を実施した。3酸化2マンガン砥粒の平均粒子径は、レーザー回折式の粒度分布測定器(日機装製MT3300EX−II)にて測定した。
表1に示す組成となるように酸を添加後、pHを調整した各種水溶液を調製した。各水溶液40mlに3酸化2マンガン砥粒を0.04g添加し、25℃にて60分間振とうした。その後、遠心分離機(日立工機製CF15−RXII)を用いて、室温にて10000rpmで30分間処理し、上澄みを除去後、70℃にて2時間乾燥させた。乾燥後、3酸化2マンガン砥粒の残留量を測定した。この値から、水溶液に溶解した3酸化2マンガン砥粒の割合(溶出量)を求めた。
すなわち、3酸化2マンガン砥粒の各種水溶液への溶出量は、3酸化2マンガン砥粒の各水溶液への添加量から、残留量を引いた値とし、百分率(%)にて表記した。その結果を表1に示す。
Figure 2013008639
表1に示すように、実施例1〜10のアスコルビン酸およびエリソルビン酸の少なくとも一方を含む水溶液によれば、各pH範囲で添加した3酸化2マンガン砥粒の30%程度は溶出した。この結果から、アスコルビン酸およびエリソルビン酸の少なくとも一方を含む水溶液は、広いpH範囲で3酸化2マンガン砥粒に対する一定以上の溶解度を示すことが分かった。
また、実施例1〜3および6〜8の結果から、アスコルビン酸およびエリソルビン酸の少なくとも一方を含む水溶液のpHを2〜5とすることにより、3酸化2マンガン砥粒を溶解する能力がより向上することが分かった。
一方、比較例1〜5のクエン酸を含む水溶液では、同じpHで比較すると、アスコルビン酸またはエリソルビン酸を含む水溶液により溶出される3酸化2マンガン砥粒の25%程度しか溶出しなかった。また、比較例7のマレイン酸を含む溶液では、3酸化2マンガン砥粒の溶出量が著しく低かった。さらに、比較例6、8〜11の過酸化水素水を含む水溶液では、pH4以上では3酸化2マンガン砥粒の溶出量が著しく低下した。マレイン酸においては3酸化2マンガン砥粒への還元力がなく、溶出量が著しく低かったものと考えられる。
なお、アスコルビン酸誘導体を含有する水溶液についても3酸化2マンガン砥粒の溶出量について評価したが、3酸化2マンガン砥粒の溶出を促進する効果は見られなかった。これは、リン酸アスコルビンマグネシウム、アスコルビン酸グルコシドをはじめとするアスコルビン酸誘導体は、アスコルビン酸が酸化されることを抑制する構造になっているため、3酸化2マンガンを還元することが出来ず、3酸化2マンガン砥粒の溶出が促進されないものと考えられる。
(2)3酸化2マンガン砥粒の洗浄性評価
50mm角のアルミノシリケートガラス板を、平均粒子径1μmφの3酸化2マンガン砥粒を10質量%と分散剤としてアクリル酸−マレイン酸共重合体のナトリウム塩を0.1質量%含むスラリーと硬質ウレタンパッドにより、片面研磨機(スピードファム製FAM12B)を用いて片面を研磨加工した。研磨後、ガラス板を、予備洗浄として純水により浸漬洗浄し、表2に示す条件にて超音波洗浄し、その後純水により浸漬洗浄した。その後、ガラス板を純水によりリンスした。その後、ガラス板を乾燥させた。
乾燥後、以下の方法1または方法2で3酸化2マンガン砥粒の残留状況を調べた。その結果を表2に示す。
(方法1)乾燥後、目視によりガラス板に残留する3酸化2マンガン砥粒を調べた。残渣が確認できた場合は、×、確認できなかった場合は○とした。
(方法2)乾燥後、高輝度光源をガラス板に照射しながら、ガラス板に残留する3酸化2マンガン砥粒を調べた。残渣が確認できた場合は×、確認できなかった場合は○とした。
Figure 2013008639
表2に示すように、アスコルビン酸およびエリソルビン酸の少なくとも一方を含む洗浄液によりガラス板を洗浄した実施例11〜14に関しては、超音波槽の底に3酸化2マンガン砥粒残渣が存在せず、洗浄液に3酸化2マンガン砥粒が溶解していることが確認できた。一方、アスコルビン酸およびエリソルビン酸のいずれも含まない洗浄液によりガラス板を洗浄した比較例12〜17に関しては3酸化2マンガン砥粒がガラス板に残留していることが確認できた。
この結果から、3酸化2マンガン砥粒を含む研磨剤を用いてガラスを研磨する工程の後に、アスコルビン酸およびエリソルビン酸の少なくとも一方を含む洗浄液を用いてガラスを洗浄する洗浄工程を含む本発明の方法によれば、ガラスの表面から3酸化2マンガン砥粒を効果的に除去できることがわかった。
本発明を特定の態様を用いて詳細に説明したが、本発明の意図と範囲を離れることなく様々な変更および変形が可能であることは、当業者にとって明らかである。なお本出願は、2011年7月12日付で出願された日本特許出願(特願2011−154312)に基づいており、その全体が引用により援用される。

Claims (3)

  1. 3酸化2マンガン砥粒を含む研磨剤を用いてガラスを研磨する研磨工程と、その後に洗浄液を用いて該ガラスを洗浄する洗浄工程とを含むガラス製品の製造方法であって、該洗浄液がアスコルビン酸およびエリソルビン酸の少なくとも一方を含む洗浄液であるガラス製品の製造方法。
  2. 3酸化2マンガン砥粒の平均粒子径が0.3μm以上3μm以下である請求項1に記載のガラス製品の製造方法。
  3. 洗浄液のpHが2以上5以下である請求項1または2に記載のガラス製品の製造方法。
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