JPWO2012169559A1 - アゾール誘導体、アゾール誘導体の製造方法、および中間体化合物 - Google Patents
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Abstract
Description
また、本発明に係るアゾール誘導体の製造方法の第一の態様は、上記課題を解決するために、上述のアゾール誘導体の製造方法であって、下記一般式(VIII’)で示される化合物をオキシラン化して得られる下記一般式(VII’)で示される化合物と、下記一般式(VI)で示される化合物とを反応させることにより、上記一般式(V’)で示されるアゾール誘導体を得る工程を含んでいる構成である。
また、本発明に係るアゾール誘導体の製造方法の第二の態様は、上記課題を解決するために、下記一般式(IV’)で示されるアゾール誘導体の製造方法であって、上述のアゾール誘導体(V’)を酸存在下で反応させることにより、下記一般式(IV’)で示されるアゾール誘導体を得る工程を含む構成である。
また、本発明に係る中間体化合物の第一の態様は、上述のアゾール誘導体(V’)を製造するために用いられる中間体化合物であって、下記一般式(VIII’)で示される、中間体化合物である。
また、本発明に係る中間体化合物の第二の態様は、上述のアゾール誘導体(V’)を製造するために用いられる中間体化合物であって、下記一般式(IX’)で示される、中間体化合物である。
また、上述のアゾール誘導体の製造方法を経て製造される、下記一般式(Ia’)で示されるアゾール誘導体もまた本発明の範疇に含まれる。
なお、本発明に係るアゾール誘導体を有効成分として含有する農園芸用薬剤または工業用材料保護剤も本発明の範疇に含まれる。
本発明者らは、多くのアゾール誘導体の化学構造と生理活性を詳細に検討した。そして、その結果、下記一般式(I)で示されるアゾール誘導体(具体的には、2−置換アルキル−2−ハロアルキル−5−ベンジル−1−アゾリルメチルシクロペンタノール)が優れた活性を有することを見出した。そこでまず、本発明に係る下記一般式(I)で示されるアゾール誘導体(以下、化合物(I)と称する)について説明する。化合物(I)は、シクロペンタン環上の2位に、1以上の水素原子がハロゲン原子で置換された炭化水素置換基を有する。化合物(I)は、文献未記載の新規化合物である。
まず、化合物(I)において下記に説明するR2と同一の炭素原子に結合するR1−Y−(CH2)n1を一つの官能基とみなして説明する。
R1は、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基である。R1が炭素数1〜3のアルキル基である場合、R1としては、具体的には、メチル基、エチル基、(1−メチル)エチル基、およびn−プロピル基を挙げることができる。このうち、メチル基およびエチル基が好ましい。
Yは、酸素原子、硫黄原子またはNR3である。また、n1は、1または2を示す。なお、R3は、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基である。
続いて、R2の詳細について説明する。R2としては、ハロアルキル基を挙げることができる。本明細書等における「ハロアルキル基」とは、アルキル基における水素原子のうちの少なくとも1つがハロゲン原子で置換されている官能基を意味している。
Xとしては、次の置換基を挙げることができる。
Aは、窒素原子またはメチン基である。好ましくは、Aは窒素原子である。
化合物(I)には、下記一般式(CC)、(TT)、(CT)および(TC)で示す立体異性体(C型およびT型)が存在する。化合物(I)は、いずれかの異性体単体でもよく、混合物でもよい。なお、下記一般式では、1位のヒドロキシ基と2位のハロアルキル基(R2)とがシス型であって、1位のヒドロキシ基と5位のベンジル基とがシス型であるものの相対立体配置を(CC)としている。また、1位のヒドロキシ基と2位のハロアルキル基(R2)とがトランス型であって、1位のヒドロキシ基と5位のベンジル基とがトランス型であるものの相対立体配置を(TT)としている。また、1位のヒドロキシ基と2位のハロアルキル基(R2)とがシス型であって1位のヒドロキシ基と5位のベンジル基とがトランス型であるものの相対立体配置を(CT)としている。さらに、1位のヒドロキシ基と2位のハロアルキル基(R2)とがトランス型であって、1位のヒドロキシ基と5位のベンジル基とがシス型であるものの相対立体配置を(TC)としている。なお、本文中ではヒドロキシ基が結合した炭素をシクロペンタン環の1位とする。
次に、化合物(I)として示したアゾール誘導体の製造方法について説明する。以下に説明する本発明に係る製造方法の各工程において使用される溶媒、塩基、および酸等は、特に言及しない限り、次のようなものを用いることができる。
使用される溶媒としては、反応に関与しなければ特に限定されないが、通常、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(以下、THFと記すこともある)およびジオキサン等のエーテル類;メタノール、エタノールおよびイソプロパノール等のアルコール類;ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素類;石油エーテル、ヘキサンおよびメチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ならびにN,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと記すこともある)、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリジノン等のアミド類等を挙げることができる。この他、溶媒としては、水、アセトニトリル、酢酸エチル、無水酢酸、酢酸、ピリジン、およびジメチルスルホキシド等も使用可能である。これらの溶媒は、2種類以上を混合して使用してもよい。
上述の溶媒には、塩基または酸を添加してもよい。
(3−1)工程1A
次いで、本発明に係るアゾール誘導体の第一製造方法について説明する。
反応式(1)
ここでは、まず、本工程1Aにおいて、化合物(IIIa)をアルキル化して化合物(IIa)を得る工程(工程1A1)についてより詳細に説明する。
(3−1−2)工程1A2(開環工程)
次に、本工程1Aにおいて、化合物(IIa)を開環して化合物(Ia)を得る工程(工程1A2)についてより詳細に説明する。
次いで、工程1Aにおいて使用される化合物(IIIa)の製造方法について説明する。
反応式(2)
工程1Bにおいて使用される化合物(IV)は、次のような合成方法を用いることで、好適に製造することができる。
反応式(3)
ここでは、まず、本工程1Cにおいて、化合物(VIII)をオキシラン化して、化合物(VII)を得る工程(工程1C1)についてより詳細に説明する。
次に、本工程1Cにおいて、化合物(VII)と化合物(VI)とを反応させ、化合物(V)を得る工程(工程1C2)についてより詳細に説明する。
反応式(4)
続いて、本工程1Cにおいて、化合物(V)の保護基を脱保護することにより、化合物(IV)を得る工程(工程1C3)についてより詳細に説明する。
工程1Cで使用される化合物(VIII)は、以下の方法により好適に合成可能である。
ここでは、まず、本工程1Dにおいて、化合物(XII)をヒドロキシアルキル化して化合物(X)を得る工程(工程1D1)について説明する。工程1D1は、化合物(XII)をヒドロキシアルキル化して化合物(XI)を得る工程(工程1D1a)と、化合物(XI)をさらにヒドロキシアルキル化して化合物(X)を得る工程(工程1D1b)とを含む。以下、工程1D1aおよび工程1D1bについてより詳細に説明する。
(工程1D1a:第1のヒドロキシアルキル化工程)
工程1D1aにおいて、化合物(XI)は、溶媒中、塩基存在下、化合物(XII)とヒドロキシアルキルハライドとを反応させることにより製造することができる。使用するヒドロキシアルキルハライドのヒドロキシ基は保護基Gで予め保護されていてもよい。
工程1D1bにおいてヒドロキシアルキル基を導入する方法は、工程1D1aと同様の方法を用いることができる。
次に、本工程1Dにおいて、化合物(X)のヒドロキシ基に保護基を導入し、化合物(IX)を得る工程(工程1D2)についてより詳細に説明する。
続いて、本工程1Dにおいて、化合物(IX)を加水分解/脱炭酸して化合物(VIII)を得る工程(工程1D3)ついて説明する。
反応式(6)
2つのGが環を形成している場合の化合物(V)として、下記一般式(V’)で示されるアゾール誘導体(以下、アゾール誘導体(V’)と称する)が挙げられる。
アゾール誘導体(V’)は、下記一般式(IV’)で示されるアゾール誘導体(以下、アゾール誘導体(IV’)と称する)の製造に好適に使用される。
アゾール誘導体(IV’)は、化合物(IV)の一態様であり、植物に病害を引き起こす多くの菌に対して優れた殺菌作用を有するアゾール誘導体の中間体化合物として好適に使用されるものである。
工程1D1の一態様である工程1D1’では、上記化合物(XII)をヒドロキシメチル化して、一般式(X’)で示される化合物(n1=1、n2=1である化合物(X);以下、化合物(X’)と称する)を得る。
工程1D2の一態様である工程1D2’では、化合物(X’)の2つのヒドロキシメチル基におけるそれぞれのヒドロキシ基を1つの化合物で同時に保護する保護基を導入して、一般式(IX’)で示される化合物(以下、化合物(IX’)と称する)を得る。
工程1D3の一態様である工程1D3’では、化合物(IX’)を加水分解・脱炭酸して一般式(VIII’)で示される化合物(以下、化合物(VIII’)と称する)を得る。
工程1C1の一態様である工程1C1’では、化合物(VIII’)をオキシラン化して、一般式(VII’)で示されるオキシラン誘導体(以下、オキシラン誘導体(VII’)と称する)を得る。
工程1C2の一態様である工程1C2’では、オキシラン誘導体(VII’)をアゾール化してアゾール誘導体(V’)を得る。
さらに、工程1C3の一態様である工程1C3’では、アゾール誘導体(V’)の保護基を脱保護することにより、アゾール誘導体(V’)からアゾール誘導体(IV’)を得る。
アゾール誘導体(Ia’)は、化合物(Ia)の一態様であり、植物に病害を引き起こす多くの菌に対して優れた殺菌作用を有する新規アゾール誘導体である。アゾール誘導体(Ia’)は、化合物(Ia)の一態様であるところ、上述の工程1Bおよび1Aを経て、アゾール誘導体(V’)から製造することができる。以下、スキーム2に従ってアゾール誘導体(IV’)からアゾール誘導体(Ia’)を製造する方法について説明する。
工程1Bの一態様である工程1B’では、アゾール誘導体(IV’)を閉環することにより、一般式(IIIa’)で示されるアゾール誘導体(以下、アゾール誘導体(IIIa’)と称する)を得る。
工程1A1の一態様である工程1A1’では、アゾール誘導体(IIIa’)をアルキル化して、一般式(IIa’)で示されるアゾール誘導体(以下、アゾール誘導体(IIa’)と称する)を得る。
工程1A2の一態様である工程1A2’では、アゾール誘導体(IIa’)を開環して、アゾール誘導体(Ia’)を得る。例えば、アゾール誘導体(IIa’)とハロゲン酸とを溶媒中で混合し、開環反応を行うことにより、ハロゲン化アルキル基と3級ヒドロキシ基とを生成することでアゾール誘導体(Ia’)を好適に製造することができる。
上述のとおり、アゾール誘導体(V’)も植物に病害を引き起こす菌に対して優れた殺菌活性を有する。したがって、アゾール誘導体(V’)を農園芸用薬剤の有効成分として使用することができる。アゾール誘導体(V’)を含む農園芸用薬剤は種子処理によるコムギの茎葉病害および種子病害防除に特に有用である。アゾール誘導体(V’)を農園芸用薬剤の有効成分として適用するには、他の何らかの成分も加えずそのままでもよいが、通常は固体担体または液体担体、界面活性剤およびその他の製剤補助剤等と混合して粉剤、水和剤、粒剤および乳剤などの種々の形態に製剤して使用する。担体および助剤は、特に限定されず、農園芸用薬剤に従来用いられている担体および助剤を適宜選択して用いることができ、例えば後述する担体および助剤を用いることができる。また、その混合比も広い範囲で選択でき、後述の実施例における比に限定されるものではない。また、アゾール誘導体(V’)を含む農園芸用薬剤により種子処理された種子についても本発明に包含される。
(4−1)工程2A
次いで、本発明に係るアゾール誘導体の第二製造方法について説明する。
反応式(7)
本工程2Aにおいて、化合物(IIIa)を縮合して、チオエーテル化することにより化合物(IIb)を得る工程(工程2A1)についてより詳細に説明する。なお、化合物(IIIa)を得る方法については、上述した化合物(I)の第一製造方法において説明した方法と同様の方法を採用することができる。
本工程2Aで用いられる化合物(IIb)を開環して化合物(Ib)を得る工程(工程2A2)については、上述した工程1A2において、化合物(IIa)の代わりに化合物(IIb)を用い、化合物(IIb)を開環して化合物(Ib)を得るという点以外は、化合物(Ia)を得る工程と同様にして行うことができる。
(5−1)工程3A
次に、本発明に係るアゾール誘導体の第三製造方法について説明する。
反応式(8)
本工程3Aにおいて、化合物(IIIa)をハロゲン化することにより化合物(IIIb)を得る工程(工程3A1)についてより詳細に説明する。なお、化合物(IIIa)を得る方法については、上述した化合物(I)の第一製造方法において説明した方法と同様の方法を採用することができる。
本工程3Aにおいて、化合物(IIIb)をチオエーテル化反応することにより化合物(IIb)を得る工程(工程3A2)について説明する。
化合物(IIb)を開環して化合物(Ib)を得る工程(工程3A3)については、工程1A2において、化合物(IIa)の代わりに化合物(IIb)を用い、化合物(IIb)を開環して化合物(Ib)を得るという点以外は、上述した工程1A2において化合物(IIa)を開環して化合物(Ia)を得る工程と同様にして行うことができる。
(6−1)工程4A
次に、本発明に係るアゾール誘導体の第四製造方法について説明する。
反応式(9)
まず、本工程4Aにおいて、化合物(IIIa)と置換スルホニルクロリドとを反応させることにより、スルホニル化した化合物(IIIc)を得る工程(工程4A1)について説明する。なお、化合物(IIIa)を得る方法については、上述した化合物(I)の第一製造方法において説明した方法と同様の方法を採用することができる。
次に、工程4A1において得られた化合物(IIIc)をアミノ化することにより化合物(IIc)を得る工程(工程4A2)について説明する。
また、化合物(IIc)については、化合物(IIIa)をハロゲン化する工程と、得られた化合物(IIIb)をアミノ化する工程とを含む方法により得ることもできる(下記反応式(10)参照)。
反応式(10)
本工程4Aで用いられる化合物(IIc)を開環して化合物(Ic)を得る工程(工程4A3)については、上述した工程1A2において、化合物(IIa)の代わりに化合物(IIc)を用い、化合物(IIc)を開環して化合物(Ic)を得るという点以外は、上述した工程1A2において化合物(IIa)を開環して化合物(Ia)を得る工程と同様にして行うことができる。
本発明に係るアゾール誘導体(化合物(I)参照)を有効成分として含む農園芸用薬剤および工業用材料保護剤(以下、「農園芸用薬剤等」ともいう)の有用性について以下に説明する。
化合物(I)を有効成分として含む農園芸用薬剤は、広汎な植物病害に対して防除効果を呈する。適用病害の例としては、以下に示す病害を挙げることができる。
また、化合物(I)を有効成分として含む農園芸用薬剤は、広汎な作物および園芸植物に対して、その成長を調節して収量を増加させる効果およびその品質を高める効果を示す。かかる作物の例としては、以下に示す作物を挙げることができる。
さらに、化合物(I)を有効成分として含む工業用材料保護剤は、工業材料を侵す広汎な有害微生物から材料を保護する優れた効果を示す。かかる微生物の例としては、以下に示す微生物を挙げることができる。
(農園芸用薬剤)
化合物(I)を有効成分として含む農園芸用製剤は、化合物(I)以外にも種々の成分を含んでいてもよい。例えば、化合物(I)を有効成分として含む農園芸用製剤は、固体担体、液体担体、界面活性剤、およびその他の製剤補助剤をさらに含んでいてもよい。化合物(I)を有効成分として含む農園芸用製剤の剤型としては、粉剤、水和剤、粒剤、および乳剤などの種々の形態を挙げることができる。
アシベンゾラーSメチル、2−フェニルフェノール(OPP)、アザコナゾール、アゾキシストロビン、アミスルブロム、ビキサフェン、ベナラキシル、ベノミル、ベンチアバリカルブ−イソプロピル、ビカルボネイト、ビフェニル、ビテルタノール、ブラスチシジン−S、ボラックス、ボルドー液、ボスカリド、ブロムコナゾール、ブロノポール、ブピリメート、セックブチラミン、カルシウムポリスルフィド、カプタフォル、キャプタン、カルベンダジム、カルボキシン、カルプロパミド、キノメチオネート、クロロネブ、クロロピクリン、クロロタロニル、クロゾリネート、シアゾファミド、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、ダゾメット、デバカルブ、ジクロフルアニド、ジクロシメット、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジフルメトリン、ジメトモルフ、ジメトキシストロビン、ジニコナゾール、ジノカップ、ジフェニルアミン、ジチアノン、ドデモルフ、ドジン、エディフェンフォス、エポキシコナゾール、エタポキサム、エトキシキン、エトリジアゾール、エネストロブリン、ファモキサドン、フェナミドン、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド、フェノキサニル、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンチン、フェルバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルモルフ、フルオロミド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミド、フルトラニル、フルトリアフォル、フォルペット、フォセチル−アルミニウム、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、フルオピコリド、フルオピラム、グアザチン、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、イミベンコナゾール、イミノクタジン、イプコナゾール、イプロベンフォス、イプロジオン、イプロバリカルブ、イソプロチオラン、イソピラザム、イソチアニル、カスガマイシン、銅調製物例えば水酸化銅、ナフテン酸銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、酸化銅、オキシン−銅、クレゾキシムメチル、マンコカッパー、マンコゼブ、マネブ、マンジプロパミド、メパニピリム、メプロニル、メタラキシル、メトコナゾール、メチラム、メトミノスウトロビン、ミルジオマイシン、ミクロブタニル、ニトロタル−イソプロピル、ヌアリモル、オフレース、オキサジキシル、オキソリニック酸、オキスポコナゾール、オキシカルボキシン、オキシテトラサイクリン、ペフラゾエート、オリサストロビン、ペンコナゾール、ペンシクロン、ペンチオピラド、ピリベンカルブ、フサライド、ピコキシストロビン、ピペラリン、ポリオキシン、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、プロピコナゾール、プロピネブ、プロキナジド、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピラゾフォス、ピリフェノックス、ピリメタニル、ピロキロン、キノキシフェン、キントゼン、シルチオファム、シメコナゾール、スピロキサミン、硫黄および硫黄調製物、テブコナゾール、テクロフタラム、テクナゼン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート−メチル、チラム、チアジニル、トルクロフォス−メチル、トリルフルアニド、トリアジメフォン、トリアジメノール、トリアゾキシド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフロキシストロビン、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、バリダマイシン、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム、ゾキサミド、アミスルブロム、セダキサン、フルチアニル、バリフェナール、アメトクトラジン、ジモキシストロビン、メトラフェノン、ヒドロキシイソキサゾール、ならびにメタスルホカルブ等。
アバメクチン、アセフェート、アクリナトリン、アラニカルブ、アルジカルブ、アレトリン、アミトラズ、アベルメクチン、アザジラクチン、アザメチフォス、アジンフォス−エチル、アジンフォス−メチル、アゾサイクロチン、バシルス・フィルムス、バシルス・ズブチルス、バシルス・ツリンジエンシス、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ベンスルタップ、ベンゾキシメイト、ビフェナゼイト、ビフェントリン、ビオアレトリン、ビオレスメトリン、ビストリフルロン、ブプロフェジン、ブトカルボキシン、ブトキシカルボキシン、カズサフォス、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、カータップ、CGA 50439、クロルデイン、クロレトキシフォス、クロルフェナピル、クロルフェンビンフォス、クロルフルアズロン、クロルメフォス、クロルピリフォス、クロルピリフォスメチル、クロマフェノザイド、クロフェンテジン、クロチアニジン、クロラントラリニプロール、コウンパフォス、クリオライト、シアノフォス、シクロプロトリン、シフルトリン、シハロトリン、シヘキサチン、シペルメトリン、シフェノトリン、シロマジン、シアザピル、シエノピラフェン、DCIP、DDT、デルタメトリン、デメトン−S−メチル、ジアフェンチウロン、ジアジノン、ジクロロフェン、ジクロロプロペン、ジクロルボス、ジコフォル、ジクロトフォス、ジシクラニル、ジフルベンズロン、ジメトエート、ジメチルビンフォス、ジノブトン、ジノテフラン、エマメクチン、エンドスルファン、EPN、エスフェンバレレート、エチオフェンカルブ、エチオン、エチプロール、エトフェンプロックス、エトプロフォス、エトキサゾール、ファムフル、フェナミフォス、フェナザキン、フェンブタチンオキシド、フェニトロチオン、フェノブカルブ、フェノチオカルブ、フェノキシカルブ、フェンプロパトリン、フェンピロキシメート、フェンチオン、フェンバレレート、フイプロニル、フロニカミド、フルアクロピリム、フルシクロクスロン、フルシトリネート、フルフェノクスロン、フルメトリン、フルバリネート、フルベンジアミド、フォルメタネート、フォスチアゼート、ハルフェンプロクス、フラチオカルブ、ハロヘノジド、ガンマ−HCH、ヘプテノフォス、ヘキサフルムロン、ヘキシチアゾックス、ヒドラメチルノン、イミダクロプリド、イミプロトリン、インドキサカルブ、イソプロカルブ、イソキサチオン、ルフェヌロン、マラチオン、メカルバム、メタム、メタミドフォス、メチダチオン、メチオカルブ、メトミル、メトプレン、メトスリン、メトキシフェノジド、メトルカルブ、ミルベメクチン、モノクロトフォス、ナレド、ニコチン、ニテンピラム、ノバルロン、ノビフルムロン、オメトエート、オキサミル、オキシデメトンメチル、パラチオン、パーメトリン、フェントエート、フォレート、フォサロン、フォスメット、フォスファミドン、フォキシム、ピリミカルブ、ピリミフォスメチル、プロフェノフォス、プロポクスル、プロチオフォス、ピメトロジン、ピラクロフォス、ピレスリン、ピリダベン、ピリダリル、ピリミジフェン、ピリプロキシフェン、ピリフルキナゾン、ピリプロール、キナルフォス、シラフルオフェン、スピノサド、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマット、スルフラミド、スルフォテップ、SZI−121、テブフェノジド、テブフェンピラド、テブピリムフォス、テフルベンズロン、テフルトリン、テメフォス、テルブフォス、テトラクロルビンフォス、チアクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、チオファノックス、チオメトン、トルフェンピラド、トラロメトリン、トラロピリル、トリアザメート、トリアゾフォス、トリクロルフオン、トリフルムロン、バミドチオン、バリフェナール、XMC、キシリルカルブ、イミシアホス、およびレピメクチン等。
アンシミドール、6−ベンジルアミノプリン、パクロブトラゾール、ジクロブトラゾール、ウニコナゾール、メチルシクロプロペン、メピコートクロリド、エセフォン、クロルメコートクロライド、イナベンフィド、プロヘキサジオンおよびその塩、ならびにトリネキサパックエチル等。また、植物ホルモンとしてのジャスモン酸、ブラシノステロイドおよびジベレリン等。
また、化合物(I)を有効成分として含む工業用材料保護剤は、化合物(I)以外にも種々の成分を含んでいてもよい。化合物(I)を有効成分として含む工業用材料保護剤は、適当な液体担体に溶解あるいは分散させるか、または固体担体と混合して使用することができる。化合物(I)を有効成分として含む工業用材料保護剤は、必要に応じて、さらに乳化剤、分散剤、展着剤、浸透剤、湿潤剤、および安定剤等含んでいてもよい。また、化合物(I)を有効成分として含む工業用材料保護剤の剤型としては、水和剤、粉剤、粒剤、錠剤、ペースト剤、懸濁剤、および噴霧材などを挙げることができる。化合物(I)を有効成分として含む工業用材料保護剤は、他の殺菌剤、殺虫剤、および劣化防止剤等を含んでいてもよい。
(付記事項)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
<製造例1>
(1RS,2RS,5SR)−5−(4−クロロベンジル)−2−クロロメチル−2−メトキシメチル−1H−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチルシクロペンタノール(化合物番号I−16a(アゾール誘導体(Ia’)、R10=CH3、L=Cl、Xm=4−Cl、A=N)の異性体の型CC)の合成:(第一製造方法の工程1A2による製造)
(1SR,4SR,5RS)−4−(4−クロロベンジル)−1−メトキシメチル−5−(1H−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチル)−6−オキサビシクロ−[3,2,0]ヘプタン(化合物(IIa)、R1=CH3、Xm=4−Cl、A=N、n1=1、n2=1、異性体の型CC;同様に、アゾール誘導体(IIa’)、R10=CH3、Xm=4−Cl、A=N)1.37gをN,N−ジメチルホルムアミド25mlに溶解し、塩化リチウム2.25gおよびp−トルエンスルホン酸1水和物1.12gを加え、80℃で2.2時間撹拌した。反応終了後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、微黄色粘稠液体を得たのち再結晶を行い、目的物を得た。
収率:78%
上述した製造例1と同様の方法にて、以下の化合物も合成した。
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.31-1.40(m, 1H), 1.55-1.66(m, 1H), 1.79-1.92(m, 2H), 2.22-2.28(m, 2H), 2.80(m,1H), 3.34(s, 3H), 3.49(s, 2H), 3.69(d, J=11.0Hz, 1H), 3.74(d, J=11.0Hz, 1H), 4.29 (s, 1H), 4.49(d,J=14.2Hz, 1H), 4.59(d, J=14.2Hz, 1H), 6.96(d, J=8.3Hz, 2H), 7.21 (d, J=8.5Hz, 2H), 8.00(s, 1H),8.23(s, 1H).
(1RS,2RS,5SR)−5−(4−フルオロベンジル)−2−クロロメチル−2−メトキシメチル−1H−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチルシクロペンタノール(化合物番号I−170(アゾール誘導体(Ia’)、R10=CH3、L=Cl、Xm=4−F、A=N))
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.35-1.42(1H,m),1.53-1.60(2H,m),1.85-1.93(1H,m),2.32-2.35(1H,m),2.43(1H,dd,J=13. 6,4.3Hz),2.57(1H,dd,J=13.6,10.3Hz),3.04(1H,d,J=10.5Hz),3.39(3H,s),3.43(1H,d,J=10.4Hz), 3.47(1H,d,J=10.4Hz), 3.55(1H,d,J=10.5Hz), 4.23(1H,d,J=13.9Hz), 4.58(1H,d, 13.9Hz), 4.76(1H,s), 6.92-6.97 (2H,m), 7.06-7.09(2H,m), 7.98(1H,s), 8.12(1H,s)
(1RS,2RS,5SR)−5−ベンジル−2−クロロメチル−2−メトキシメチル−1H−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチルシクロペンタノール(化合物番号I−187(アゾール誘導体(Ia’)、R10=CH3、L=Cl、Xm=無置換、A=N))
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.34-1.41(1H,m),1.57-1.65(2H,m),1.85-1.93(1H,m),2.37-2.39(1H,m),2.48(1H,dd,J=13. 5,4.3Hz),2.60(1H,dd,J=13.5,10.2Hz),3.02(1H,d,J=10.4Hz),3.39(3H,s),3.43(1H,d,J=10.5Hz), 3.46(1H,d,J=10.5Hz), 3.55(1H,d,J=10.4Hz), 4.23(1H,d,J=14.0Hz), 4.58(1H,d, 14.0Hz), 4.77(1H,s), 7.12-7.14(2H,d,J=7.0Hz), 7.18-7.28 (3H,m), 7.98(1H,s), 8.12 (1H,s)
(1RS,2RS,5SR)−5−(4−クロロベンジル)−2−クロロメチル−2−エトキシメチル−1H−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチルシクロペンタノール(化合物番号I−48(アゾール誘導体(Ia’)、R10=CH2CH3、L=Cl、Xm=4−Cl、A=N))
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.27(3H,t,J=7.0Hz),1.34-1.42(1H,m),1.48-1.66(2H,m),1.89(1H,ddd,J=13.4,10.9,6.1Hz),2.29-2.39(1H,m),2.45(1H,dd,J=13.6,3.6Hz),2.58(1H,dd,J=13.6,10.2Hz),3.06(1H,d,J=10.4Hz),3.44-3.59(4H,m),3.45(1H,d,J=10.4Hz),4.23(1H,d,J=13.9Hz),4.65(1H,d,J=13. 9Hz),4.76(1H,s),7.06(2H,d,J=8.4Hz),7.22(2H,d,J=8.4Hz),7.98(1H,s),8.18(1H,s).
(1RS,2RS,5SR)−5−(4−フルオロベンジル)−2−クロロメチル−2−エトキシメチル−1H−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチルシクロペンタノール(化合物番号I−226(アゾール誘導体(Ia’)、R10=CH2CH3、L=Cl、Xm=4−F、A=N))
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.28(3H,t,J=7.0Hz),1.37-1.41(1H,m),1.53-1.62(2H,m),1.86-1.94(1H,m), 2.34-2.37(1H,m), 2.46(1H,dd,J=13.6,4.4Hz),2.58(1H,dd,J=13.6,10.3Hz),3.05(1H,d,J=10.4Hz),3.46 (1H,d,J=10.4Hz),3.50(1H,d,J=10.4Hz),3.53-3.58(3H,m),4.23(1H,d,J=13.9Hz),4.66(1H, d,J=13.9Hz),4.78(1H,s),6.93-6.97 (2H,m),7.07-7.10(2H,m),7.98(1H,s),8.19(1H,s).
(1RS,2RS,5SR)−5−ベンジル−2−クロロメチル−2−エトキシメチル−1H−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチルシクロペンタノール(化合物番号I−234(アゾール誘導体(Ia’)、R10=CH2CH3、L=Cl、Xm=無置換、A=N))
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.28(3H,t,J=7.0Hz),1.34-1.41(1H,m),1.51-1.69(2H,m),1.86-1.94(1H,m),2.35-2.43(1H, m),2.52(1H,dd,J=13.4,4.3Hz),2.62(1H,dd,J=13.4,10.1Hz),3.04(1H,d,J=10.4Hz),3.45-3.66(5H,m),4.24(1H,d,J=13.9Hz),4.65(1H,d,J=13.9Hz),4.80(1H,s),7.13-7.20(3H,m),7.25-7.28(2H,m),7.98(1H,s),8.19(1H,s)
<製造例2>
同様の方法にて、以下の化合物も合成した。
1H-NMR(CDCl3) δ=
1.33-1.40(1H,m),1.50-1.60(2H,m),1.86-1.94(1H,m),2.36-2.38(1H,m),2.49(1H,dd,J=13. 6,4.5Hz),2.60(1H,dd,J=13.6,10.1Hz),2.86(1H,d,J=9.6Hz),3.40(3H,s),3.45-3.47(3H,m),4.22(1H,d,J=13.9Hz),4.58(1H,d,J=13.9Hz),4.86(1H,s),6.93-6.97(2H,m),7.07-7.11(2H,m),7.98(1H,s),8.11(1H,s).
(1RS,2RS,5SR)−5−ベンジル−2−ブロモメチル−2−メトキシメチル−1H−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチルシクロペンタノール(化合物番号I−203(アゾール誘導体(Ia’)、R10=CH3、L=Br、Xm=無置換、A=N)
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.33-1.40(1H,m),1.54-1.65(2H,m),1.86-1.94(1H,m),2.39-2.42(1H,m),2.54(1H,dd,J=13. 5,4.5Hz),2.63(1H,dd,J=13.5,10.0Hz),2.84(1H,d,J=9.6Hz),3.39(3H,s),3.46-3.48(3H,m),4.23(1H,d,J=14.0Hz),4.57(1H,d,J=14.0Hz),4.88(1H,s),7.14-7.20(3H,m),7.25-7.29(2H,m),7.98(1H,s),8.11(1H,s).
<製造例3>
アゾール誘導体(IIa’)(R10=CH3、Xm=4−Cl、A=N)の合成:(第一製造方法の工程1A1による製造))
(1SR,4SR,5RS)−4−(4−クロロベンジル)−1−ヒドロキシメチル−5−(1H−[1,2,4]−トリアゾール−1−イルメチル)−6−オキサビシクロ−[3,2,0]ヘプタン(アゾール誘導体(IIIa’)、Xm=4−Cl、A=N)50.0mgをTHF1.5mlに溶解し、水素化ナトリウム7.2mgを加え、室温で15分間撹拌した。ここにヨードメタン0.0112mlを加え、室温で1時間撹拌した後、50℃で3時間撹拌した。さらにヨードメタン0.0112mlを加えて同温度で5時間攪拌し、ヨードメタン0.0112mlおよび水素化ナトリウム7.2mgを加えて室温で15時間および50℃で4時間撹拌し、ヨードメタン0.0112mlおよび水素化ナトリウム7.2mgを加えてさらに1.5時間撹拌した。反応終了後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、目的物を得た。
収率:81.3%
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.45-1.53(1H,m),1.57-1.64(1H,m),1.68-1.76(1H,m),1.81-1.94(2H,m),2.33(1H,dd,J=13. 5,4.0Hz),2.45(1H,dd,J=13.5,9.6Hz),3.34(1H,d,J=10.1Hz),3.38(3H,s),3.39(1H,d,J=10. 1Hz),4.14(1H,d,J=6.1Hz),4.48(1H,dd,J=6.1,1.3Hz),4.53(1H,d,J=14.8Hz),4.73(1H,d,J=14.8Hz),7.05(2H,d,J=8.4Hz),7.21(2H,d,J=8.4Hz),7.96(1H,s),8.16(1H,s).
上述した製造例3と同様の方法にて、以下の化合物も合成した。
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.57(dd, J=12.8, 6.4Hz, 1H), 1.67(dd,J=13.4, 6.2Hz, 1H), 1.97-2.01(m, 2H),2.14(dd,J=12.6,6.2Hz, 1H), 2.17(t-like, J=13.1Hz, 1H), 3.02(dd, J=13.1, 3.6Hz, 1H), 3. 36(d,J=10.0Hz, 1H), 3.42(s, 3H), 3.54(d, J=10.0Hz, 1H), 4.08(d, J=6.0Hz, 1H), 4. 49(d, J=6.0Hz, 1H),4.64(d, J=14.8Hz, 1H), 4.89(d, J=14.8Hz, 1H), 6.96(d, J=8.3Hz, 2H), 7.22(d, J=8.3Hz, 2H), 7.96(s,1H), 8.30(s, 1H).
(1SR,4SR,5RS)−4−(4−フルオロベンジル)−1−メトキシメチル−5−(1H−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチル)−6−オキサビシクロ−[3,2,0]ヘプタン(アゾール誘導体(IIa’)、R10=CH3、Xm=4−F、A=N)
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.48-1.53(1H,m), 1.61(1H,dd,J=13.4,5.6Hz), 1.71-1.74(1H,m), 1.81-1.90(2H,m), 2.36(1H,dd,J=13.5,3.7Hz), 2.46(1H,dd,J=13.5,9.5Hz), 3.35(1H,d,J=10.1Hz), 3.38(3H,s), 3.39(1H,d,J=10.1Hz), 4.15(1H,d,J=6.1Hz), 4.48(1H, dd,6.1,1.3Hz), 4.53(1H,d,14. 8Hz), 4.73(1H,d,J=14.8Hz), 6.91-6.96(2H,m), 7.06-7.10(2H,m), 7.96(1H,s), 8.15 (1H,s)
(1SR,4SR,5RS)−4−ベンジル−1−メトキシメチル−5−(1H−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチル)−6−オキサビシクロ−[3,2,0]ヘプタン(アゾール誘導体(IIa’)、R1=CH3、Xm=無置換、A=N)
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.45-1.51(1H,m), 1.61(1H,dd,J=13.1,5.6Hz), 1.75-1.79(1H,m), 1.88-1.94(2H,m), 2.45(1H,dd,J=13.4,4.4Hz), 2.52(1H,dd,J=13.4,8.8Hz), 3.35(1H,d,J=10. 0Hz), 3.37(3H,s), 3.42(1H,d,J=10.0Hz), 4.15(1H,d,J=6.1Hz), 4.47(1H,d,6.1Hz), 4.48(1H,d,14.8Hz), 4.70(1H,d,J=14.8Hz), 7.12-7.19(3H,m), 7.24-7.27(2H,m), 7.95(1H,s), 8.05(1H,s)
<製造例4>
同様の方法にて、以下の化合物も合成した。
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.23(3H,t,J=7.0Hz), 1.47-1.52(1H,m), 1.60(1H,dd,J=13.3,5.5Hz), 1.69-1.74(1H,m), 1.81-1.88(2H,m), 2.32(1H,dd,J=13.6,3.4Hz), 2.44(1H,dd,J=13.5,9.6Hz), 3.41(1H,d,J=10.2Hz), 3.44(1H,d,J=10.2Hz), 3.51(2H,qd, J=7.0,2.0Hz), 4.15(1H,d,J=6.0Hz), 4.53(1H,dd,J=6.0,1.2Hz), 4.54(1H,d,J=14.8Hz), 4.78(1H,d,J=14.8Hz), 6.91-6.96(2H,m), 7.06-7.10(2H,m), 7.96(1H,s), 8.17(1H,s).
(1SR,4SR,5RS)−4−(4−クロロベンジル)−1−エトキシメチル−5−(1H−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチル)−6−オキサビシクロ−[3,2,0]ヘプタン(アゾール誘導体(IIa’)、R10=CH2CH3、Xm=4−Cl、A=N)
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.23(3H,t,J=7.0Hz),1.44-1.52(1H,m),1.56-1.63(1H,m),1.67-1.76(1H,m),1.81-1.94(2H, m),2.30(1H,dd,J=13.4,3.9Hz),2.44(1H,dd,J=13.4,9.7Hz),3.42(1H,d,J=10.3Hz),3.43(1H,d,J=10.3Hz),3.50(2H,qd,J=7.0,2.0Hz),4.14(1H,d,J=6.0Hz),4.52(1H,dd,J=6.0,1.2Hz), 4.55(1H,d,J=14.8Hz),4.78(1H,d,J=14.8Hz),7.06(2H,d,J=8.4Hz),7.21(2H,d,J=8.4Hz),7. 95(1H,s),8.18(1H,s)
(1SR,4SR,5RS)−4−ベンジル−1−エトキシメチル−5−(1H−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチル)−6−オキサビシクロ−[3,2,0]ヘプタン(アゾール誘導体(IIa’)、R10=CH2CH3、Xm=無置換、A=N)
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.22(3H,t,J=7.0Hz), 1.44-1.52(1H,m), 1.61(1H,dd,J=13.2,5.5Hz), 1.74-1.78(1H,m), 1.84-1.93(2H,m), 2.42(1H,dd,J=13.6,3.8Hz), 2.50(1H,dd,J=13.6,9.5Hz), 3.40(1H,d,J=10.1Hz), 3.47(1H,d,J=10.1Hz), 3.49-3.51(2H,m), 4.15(1H,d,J=6.0Hz), 4.50(1H,d,J=14.8Hz), 4.51(1H,d,J=6.0Hz), 4.76(1H,d,J=14.8Hz), 7.12-7.19(3H,m), 7.24-7.26(2H, m), 7.94(1H,s), 8.07(1H,s).
<製造例5>
アゾール誘導体(IIIa’)(Xm=4−Cl、A=N)の合成:(第一製造方法の工程1C2および工程1Bによる製造)
[第一製造方法の工程1C2による製造]
(cis,trans混合)−2−(4−クロロベンジル)−8,8−ジメチル−1−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチル7,9−ジオキサスピロ[4,5]デカン−1−オール(アゾール誘導体(V’)、R6=CH3、R7=CH3、Xm=4−Cl、A=N)359mgを10%塩化水素メタノール溶液に溶解し、室温で23時間撹拌した。反応終了後、溶媒を留去し残渣に水を加えた。この懸濁液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加え、室温で15分間撹拌した。結晶を濾取し、真空乾燥することで(1SR,5RS)−5−(4−クロロベンジル)−2,2−ビスヒドロキシメチル−1−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチルシクロペンタノール(アゾール誘導体(IV’)、Xm=4−Cl、A=N)271.1mgを得た。収率84.1%。
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.20-1.25(1H,m),1.43-1.61(5H,m),2.05-2.15(2H,m),2.40-2.48(1H,m),3.63(1H,d,J=11.2Hz),3.75(1H,d,J=14.0Hz),3.77(1H,d,J=14.0Hz),3.86(1H,d,J=11.2Hz),4.45(1H,d,J=14.3Hz),4.75(1H,d,J=14.3Hz),4.84(1H,brs),6.97(2H,d,J=8.4Hz),7.20(2H,d,J=8.4Hz),8.00(1H,s),8.24(1H,s).
[第一製造方法の工程1Bによる製造]
アゾール誘導体(IV’)(Xm=4−Cl、A=N)30.0mgをテトラヒドロフラン0.9mlに溶解し、氷浴で0℃に冷却した。この溶液に水素化ナトリウム8.2mgを加え、0℃で10分間撹拌した。さらにp−トルエンスルホニルクロライド16.2mgを加え、室温まで戻しながら2.5時間撹拌した。反応終了後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、目的物を得た。
収率:71.6%
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.46-1.58(2H,m),1.79-1.96(3H,m),2.61(1H,dd,J=13.7,8.3Hz),2.67(1H,dd,J=13.7,6.4Hz),3.45(1H,dd,J=12.9,9.6Hz),3.94(1H,dd,J=12.9,3.1Hz),4.14(1H,d,J=6.3Hz),4.19(1H,d,J=6.3Hz),4.22(1H,d,J=15.0Hz),4.57(1H,dd,J=9.6,3.1Hz),4.68(1H,d,J=15.0Hz),7.01(2H,d,J=8.4Hz),7.25(2H,d,J=8.4Hz),7.70(1H,s),7.97(1H,s).
<製造例6>
同様の方法にて、以下の化合物も合成した。
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.58-1.67(m, 2H), 2.09-2.19(m, 3H), 2.28(dd-like, J=13.3, 12.3Hz, 1H), 2.42(bs,1H), 2.97(dd-like, J=13.3, 4.1Hz, 1H), 3.60(d, J=4.4Hz, 2H), 4.06(d, J=6.2Hz, 1H), 4.26(d, J=6.2Hz,1H), 4.61(d, J=14.8Hz, 1H), 4.91(d, J=14.8Hz, 1H), 7.01(d, J=8.5Hz, 2H), 7.24(d, J=8.5Hz, 2H),7.99(s, 1H), 8.35(s, 1H).
1)(1SR,5RS)−5−(4−フルオロベンジル)−2,2−ビスヒドロキシメチル−1−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチルシクロペンタノール(アゾール誘導体(IV’)、Xm=4−F、A=N)
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.19-1.28(1H,m),1.47-1.60(3H,m),2.05-2.14(2H,m),2.44(1H,dd,J=13.8,10.9Hz),2.91(1H,t-like,J=5.7Hz),3.28(1H,dd,J=6.3,4.8Hz),3.63(1H,dd,J=11.2,5.6Hz),3.74-3.84(2H, m),3.87(1H,dd,J=11.2,5.6Hz),4.45(1H,d,J=14.3Hz),4.75(1H,d,J=14.3Hz),4.83(1H,s),6.90-7.01(4H,m),8.00(1H,s), 8.24(1H,s)
2)(1SR,4SR,5RS)−4−(4−フルオロベンジル)−1−ヒドロキシメチル−5−(1H−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチル)−6−オキサビシクロ[3,2,0]ヘプタン(アゾール誘導体(IIIa’)、Xm=4−F、A=N)
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.47-1.56(2H,m), 1.84-1.97(3H,m), 2.62(1H,dd,J=13.7,8.2Hz), 2.69(1H,dd,J=13.7,6. 4Hz), 3.45(1H,dd,J=12.9,9.9Hz), 3.97(1H,dd,J=12.9,3.5Hz), 4.15(1H,d,J=6.3Hz), 4.19(1H,d,J=6.3Hz), 4.22(1H,d,J=15.0Hz), 4.67(1H,d,J=15.0Hz), 4.69(1H,dd,J=9.9,3.5Hz), 6.95-7.00(2H,m), 7.01-7.05(2H,m), 7.64(1H,s), 7.97(1H,s)
1)(1SR,5RS)−5−ベンジル−2,2−ビスヒドロキシメチル−1−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチルシクロペンタノール(アゾール誘導体(IV’)、Xm=無置換、A=N)
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.20-1.28(1H,m), 1.47-1.61(3H,m),2.11-2.16(1H,m),2.20(1H,dd,J=13.4,5.3Hz), 2.48(1H,dd,J=13.4,10.5Hz),2.98(1H,t-like,J=5.8Hz),3.40(1H,dd,J=6.5,4.7Hz),3.63(1H,dd, J=11.3,5.7Hz),3.72-3.81(2H,m),3.87(1H,dd,J=11.3,5.7Hz),4.44(1H,d,J=14.3Hz),4.75(1H,d,J=14.3Hz),4.81(1H,s),7.04-7.06(2H,m),7.14-7.18(1H,m),7.23-7.24 (1H,m),8.00(1H,s), 8.23(1H,s)
2)(1SR,4SR,5RS)−4−ベンジル−1−ヒドロキシメチル−5−(1H−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチル)−6−オキサビシクロ[3,2,0]ヘプタン(アゾール誘導体(IIIa’)、Xm=無置換、A=N)
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.50-1.53(2H,m), 1.91-1.99(3H,m), 2.66(1H,dd,J=13.6,7.1Hz), 2.76(1H,dd,J=13.6,7. 2Hz), 3.44(1H,dd,J=13.0,10.2Hz), 4.03(1H,dd,J=13.0,3.4Hz), 4.16(1H,d,J=6.3Hz), 4.16(1H,d,J=15.0Hz), 4.19(1H,d,J=6.3Hz), 4.63(1H,d,J=15.0Hz), 4.94(1H,dd,J=10.2,3.4Hz), 7.08-7.10(2H,m), 7.22-7.30(3H,m), 7.23(1H,s), 7.93(1H,s)
<製造例7>
2−(4−クロロベンジル)−8,8−ジメチル−1−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチル−7,9−ジオキサスピロ[4,5]デカン−1−オール(化合物V’−a:アゾール誘導体(V’)、R6=CH3、R7=CH3、Xm=4−Cl、A=N)の合成1:(第一製造方法の工程1C1による製造)
[1,2,4]−トリアゾールナトリウム塩1.14gをN−メチルピロリジノン6.4mlに溶解し、内温115℃まで昇温した。ここに2−(4−クロロベンジル)−8,8−ジメチル−7,9−ジオキサスピロ−[4,5]デカン−1−オン(アゾール誘導体(VIII’)、R6=CH3、R7=CH3、Xm=4−Cl、A=N)2.59gを加え、N−メチルピロリジノン2.0mlで洗い込みを行った。内温が115℃に戻った後に、ナトリウムt−ブトキシド725mgおよびTMSOB2.77gを12.5時間かけて分割添加した後、5時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、目的物を7%のトランス体を含む混合物として得た。ここで、「シス体」および「トランス体」は、アゾール誘導体(V’)におけるシクロペンタン環に結合しているヒドロキシ基とベンジル基との立体配置に基づくものである。また、後述の製造例における「シス体」および「トランス体」に関しても、それぞれの化合物における、このヒドロキシ基に対応する基とこのベンジル基に対応する基との立体配置に基づくものである。
収率:55.0%
シス体
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.22-1.32(1H,m),1.32-1.41(1H,m),1.39(3H,s),1.46(3H,s),1.46-1.62(3H,m),2.13-2.20(1H,m),2.25-2.33(1H,m),3.68(1H,d,J=12.0Hz),3.76(1H,d,J=12.6Hz),3.87(1H,dd,J=12.6,2.1Hz),4.20(1H,dd,J=12.0,2.1Hz),4.26(1H,s),4.60(1H,d,J=14.4Hz),4.79(1H,d,J=14.4Hz),6.90(2H,d,J=8.3Hz),7.16(2H,d,J=8.3Hz),8.02(1H,s).8.29(1H,s).
トランス体
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.22-1.60(3H,m),1.38(3H,s),1.47(3H,s),1.65-1.80(1H,m),2.10-2.21(2H,m),2.72-2.86(1H,m),3.67(1H,d,J=12.0Hz),3.75(1H,d,J=12.5Hz),3.97(1H,dd,J=12.5,2.5Hz),4.25(1H,dd,J=12.0,2.5Hz), 4.65-4.75(3H,m),6.90(2H,d,J=8.3Hz),7.13-7.23(2H,m),8.00(1H,s).8.39(1H,s).
上述した製造例7と同様の方法にて、以下の化合物も合成した。
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.24-1.29(1H,m),1.39(3H,s),1.35-1.42(1H,m),1.46(3H,s),1.46-1.61(3H,m),2.16(1H,dd,J=13.2,11.3Hz),2.26-2.34(1H,m),3.68(1H,d,J=12.0Hz),3.76(1H,d,J=12.6Hz),3.88(1H, dd,J=12.6,2.2Hz),4.20(1H,dd,J=12.0,2.2Hz),4.28(1H,s),4.62(1H,d,J=14.4Hz),4.80(1H,d,J=14.4Hz),6.86-6.94(4H,m),8.02(1H,s),8.30(1H,s)
2−ベンジル−8,8−ジメチル−1−[1,2,4]トリアゾール−1−イルメチル−7,9−ジオキサスピロ[4,5]デカン−1−オール(アゾール誘導体(V’)、R6=CH3、R7=CH3、Xm=無置換、A=N)
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.26-1.31(1H,m), 1.28(3H,s), 1.40-1.44(1H,m), 1.46(3H,s), 1.52-1.61(3H,m), 2.19(1H,dd,J=13.2,11.3Hz),2.29-2.37(1H,m),3.67(1H,d,J=12.0Hz),3.75(1H,d,J=12.5Hz), 3. 89(1H,dd,J=12.5,2.2Hz), 4.19(1H,dd,J=12.0,2.2Hz), 4.26(1H,s), 4.62(1H,d,J=14.5Hz), 4.79(1H,d,J=14.5Hz), 6.97-6.98(2H,m), 7.11-7.15(H,m), 7.19-7.22(2H,m), 8.02(1H,s), 8.30(1H,s)
<製造例8>
2−(4−クロロベンジル)−8,8−ジメチル−7,9−ジオキサスピロ−[4,5]デカン−1−オン(化合物(VIII’)、R6=CH3、R7=CH3、Xm=4−Cl)の合成1:(第一製造方法の工程1Dによる製造)
1−(4−クロロベンジル)−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル(化合物(XII)、Xm=4−Cl、R4=CH3)13.34gに、炭酸カリウム3.5g、ホルマリン(37%)12mlを加え、室温で7時間激しく攪拌した。反応終了後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、1−(4−クロロベンジル)−3,3−ビス(ヒドロキシルメチル)−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル(化合物(X’)、R4=CH3、Xm=4−Cl)の粗生成物を得た。これをアセトン26mlに溶解し、アセトンジメチルアセタール(化合物(XIV)、R6=CH3、R7=CH3、R8=CH3、R9=CH3)33mlおよびp−トルエンスルホン酸一水和物1.5gを添加し、室温で2.7時間攪拌した。反応終了後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えると白色固体が析出した。酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、2−(4−クロロベンジル)−8,8−ジメチル−1−オキソ−7,9−ジオキサスピロ[4,5]デカン−2−カルボン酸メチル(化合物(IX’)、X6=CH3、X7=CH3、Xm=4−Cl、R4=CH3)の粗生成物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.33(s, 3H), 1.45(s, 3H), 1.97-2.13(m, 4H), 2.33-2.38(m, 1H), 2.78(dd, J=11.6, 2.4Hz, 1H), 3.04(d, J=14.6Hz, 1H), 3.20(d, J=14.6Hz, 1H), 3.55(dd, J=11.2, 2.6Hz, 1H), 3.71(s, 3H), 4.06(d, J=11.2Hz, 1H), 7.00(d, J=8.4Hz, 2H), 7.22(d, J=8.4Hz, 2H).
化合物(IX’)(X6=CH3、X7=CH3、Xm=4−Cl、R4=CH3)の粗生成物にトルエン1.1mlを加え、さらに25%水酸化ナトリウム水溶液36mlを加え、98℃で3時間加熱攪拌した。反応終了後、水と少量の2NHCl水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、目的物を得た。
収率:58%
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.37(s, 3H), 1.49(s, 3H), 1.53-1.57(m, 1H), 1.83-1.88(m, 1H), 2.04-2.10(m, 1H), 2.39-2.50(m, 2H), 2.60(dd, J=14.0, 8.4Hz, 1H), 3.00(dd, J=14.0, 4.4Hz, 1H), 3.24 (dd, J=11.4, 2.6Hz,1H), 3.47(dd, J=11.4, 2.6Hz, 1H), 3.78(dd, J=11.4, 2.0Hz, 1H), 4.14(d, J=11.4Hz, 1H), 7.05(d, J=8.4Hz, 2H), 7.23(d, J=8.4Hz, 2H).
<製造例9>
同様の方法にて、以下の化合物も合成した。
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.37(3H,s),1.49(3H,s),1.52-1.60(1H,m),1.80-1.88(1H,m),2.04-2.12(1H,m),2.39-2.50(2H,m),2.62(1H,dd,J=13.9,8.3Hz),3.00(1H,dd,J=13.9,4.6Hz),3.22(1H,dd,J=11.4,2.6Hz),3.47(1H,dd,J=11.4,2.6Hz),3.77(1H,dd,J=11.4,1.6Hz),4.15(1H,d,J=11.4Hz),6.93-6.97 (2H,m), 7.06-7.09(2H,m)
<製造例10>
同様の方法にて、以下の化合物も合成した。
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.37(3H,s),1.49(3H,s),1.52-1.63(1H,m),1.82-1.87(1H,m),2.06-2.11(1H,m),2.37-2.43(1H,m),2.45-2.53(1H,m),2.61(1H,dd,J=13.7,8.6Hz),3.04(1H,dd,J=13.7,4.3Hz),3.24(1H, dd,J=11.4,2.6Hz),3.47(1H,dd,J=11.4,2.6Hz),3.79(1H,dd,J=11.4,1.6Hz),4.15(1H,d,J=11.4Hz),7.12(2H,d,J=6.8Hz),7.20(1H,t,J=7.3Hz),7.25-7.29(2H,m).
<製造例11>
化合物(VIII’)(R6=CH3、R7=CH3、Xm=4−Cl)の合成2
(1)化合物X’−a;R4=CH3,Xm=4−Clである化合物(X’)の合成
化合物(XII)(R4=CH3,Xm=4−Cl)79.98gをテトラヒドロフラン250mlに加え、ここに炭酸カリウム10.38gおよび37%ホルマリン水溶液65mlを加え、室温下で、23時間攪拌した。反応液に、水250mlおよび濃塩酸51mlを加え、さらに7時間撹拌した。反応終了後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、化合物X’−aの粗抽出物を得た。
(2)化合物IX’−a;R4=CH3、R6=CH3、R7=CH3、Xm=4−Clである化合物(IX’)の合成
上記(1)で得られた化合物X’−aの粗抽出物全量に、アセトンジメチルアセタール(化合物(XIV)、R6=CH3、R7=CH3、R8=CH3、R9=CH3)90ml、トルエン180mlおよびp−トルエンスルホン酸一水和物1.43gを添加し、1時間、55℃で撹拌した後、室温下でさらに15時間攪拌した。反応液に重曹水およびトルエンを加え、分配した。水層をトルエンで抽出した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、化合物IX’−aの粗抽出物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.33(3H,s),1.45(3H,s),1.97-2.13(4H,m),2.33-2.38(1H,m),2.78(1H,dd,J=11.6,2.4Hz),3.04(1H,d,J=14.6Hz),3.20(1H,d,J=14.6Hz),3.55(1H,dd,J=11.2,2.6Hz), 3.71(3H,s),4.06(1H,d,J=11.2 Hz),7.00(2H,d,J=8.4Hz),7.22(2H,d,J=8.4Hz).
(3)化合物VIII’−a;R6=CH3、R7=CH3、Xm=4−Clである化合物(VIII’)の合成
上記(2)で得られた化合物IX’−aの粗抽出物にトルエン8mlを加え、100℃に昇温し、溶解させた。ここに、25重量%水酸化ナトリウム水溶液80.0gを加え、2時間、還流下で反応させた後、放冷した。反応液に水を加え、トルエンで抽出した。有機層を、塩化アンモニウム水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して化合物VIII’−aを得た。
収率:69.0%(化合物(XII)からの3工程での収率)
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.37(3H,s),1.49(3H,s),1.53-1.57(1H,m),1.83-1.88(1H,m),2.04-2.10(1H,m),2.39-2.50(2H,m),2.60(1H,dd,J=14.0,8.4Hz),3.00(1H,dd,J=14.0,4.4Hz),3.24(1H,dd,J=11.4,2.6Hz),3.47(1H,dd,J=11.4,2.6Hz),3.78(1H,dd,J=11.4,2.0Hz),4.14(1H,d,J=11.4Hz),7.02-7.10(2H,m),7.21-7.27(2H,m).
<製造例12>
化合物V’−aの合成2
水素化ナトリウム0.91gをNMP8mlに懸濁させた後、1,2,4−トリアゾール1.67gを加え、0.5時間撹拌して、1,2,4−トリアゾールのナトリウム塩を生成した。ここに、化合物VIII’−a 5.00g加え、90℃(バス温)に昇温した後、TMSOB4.20gとt−BuONa 0.77gとを間欠的に1.5時間かけて添加し、その後、1.5時間反応させた。反応液を125℃(バス温)に昇温し、1時間反応させた。反応液に、塩化アンモニウム水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を留去し、粗生成物をシリカゲルカラムで精製して、化合物V’−aを異性体混合物(シス体:トランス体=93:7)として得た。
収率:74.3%
<製造例13>
化合物V’−aの合成3
化合物VIII’−a 1.00g、1,2,4−トリアゾールナトリウム塩0.442gおよびTMSOB0.785gの混合物にNMP2mlを加え、アルゴン雰囲気下、85℃に昇温した。ここに、t−BuONa 0.157gを間欠的に50分かけて添加し、その後、50分間反応させた。
収率:80%
<製造例14>
化合物V’−aの合成4
化合物VIII’−a 5.00g、1,2,4−トリアゾールナトリウム塩1.92gおよびTMSOB3.36gの混合物にNMP8mlを加え、アルゴン雰囲気下、85℃に昇温した。ここに、t−BuONa 0.94gを添加し、その後、3時間反応させた後、115℃で15分間撹拌した。
収率:70%
<製造例15>
5−(4−クロロベンジル)−2,2−ビス(ヒドロキシルメチル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)シクロペンタノール(化合物IV’−a;Xm=4−Cl、A=Nであるアゾール誘導体(IV’))の合成>
化合物V’−a 8.98gを、メタノール30mlと6N塩酸水溶液40mlとの混合液に溶解し、室温下で4時間撹拌した。反応液に水を加えた後、炭酸ナトリウムおよび重曹で中和した。酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水100mlで洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を留去し、化合物IV’−aを異性体混合物として得た。
収率:98.7%
なお、1H−NMR値はシス体のみ記載する。
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.20-1.25(1H,m),1.43-1.61(5H,m),2.05-2.15(2H,m),2.40-2.48(1H,m),3.63(1H,d,J=11.2Hz),3.75(1H,d,J=14.0Hz),3.77(1H,d,J=14.0Hz),3.86(1H,d,J=11.2Hz),4.45(1H,d,J=14.3Hz),4.75(1H,d,J=14.3Hz),4.84(1H,brs),6.97(2H,d,J=8.4Hz),7.20(2H,d,J=8.4Hz),8.00(1H,s),8.24(1H,s).
<製造例16>
2−ベンジル−8,8−ジメチル−7,9−ジオキサスピロ[4,5]デカン−1−オン(化合物VIII’−b;R6=CH3、R7=CH3、Xm=無置換である化合物(VIII’))の合成2
化合物(XII)(R4=CH3,Xm=4−Cl)の代わりに1−ベンジル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル(化合物(XII)、R4=CH3,Xm=無置換)を用いた以外は製造例11と同様にして合成を行い、化合物VIII’−bを得た。得られた化合物の1H−NMR値を以下に示す。
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.37(3H,s),1.49(3H,s), 1.52-1.63(1H,m), 1.82-1.87(1H,m), 2.06-2.11(1H,m), 2.37-2.43(1H,m), 2.45-2.53(1H,m), 2.61(1H,dd,J=13.7,8.6Hz), 3.04(1H,dd,J= 13.7,4.3Hz),3.24(1H,dd,J=11.4,2.6Hz), 3.47(1H,dd,J=11.4,2.6Hz), 3.79(1H, dd,J=11.4,1.6Hz), 4.15(1H,d,J=11.4Hz),7.12(2H,d,J=6.8Hz),7.20(1H,t,J=7.3 Hz), 7.25-7.29(2H,m).
<製造例17>
2−ベンジル−8,8−ジメチル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−7,9−ジオキサスピロ[4,5]デカン−1−オール(化合物V’−b;R6=CH3、R7=CH3、Xm=無置換、A=Nであるアゾール誘導体(V’))の合成
1,2,4−トリアゾールナトリウム塩0.973gをNMP4mlに溶解し、115℃(内温)に昇温した。ここに、NMP3mlに溶解した化合物VIII’−b 1.96gを加えた。同温度で、TMSOB1.55gとt−BuONa 0.363gとを間欠的に2時間かけて添加した後、0.5時間反応させた。反応液を125℃(バス温)に昇温し、1時間反応させた。反応終了後、反応液に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、粗生成物をシリカゲルカラム化合物V’−bを異性体混合物(シス体:トランス=94:6)として得た。
収率:78.9%
なお、1H−NMR値はシス体のみ記載する。
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.26-1.31(1H,m), 1.28(3H,s), 1.40-1.44(1H,m), 1.46(3H,s), 1.52-1.61(3H,m), 2.19(1H,dd,J=13.2,11.3Hz),2.29-2.37(1H,m),3.67(1H,d,J=12.0Hz),3.75(1H,d,J=12.5Hz), 3.89(1H,dd,J=12.5,2.2Hz), 4.19(1H,dd,J=12.0,2.2Hz), 4.26(1H,s), 4.62(1H,d,J=14.5Hz), 4.79(1H,d,J=14.5Hz), 6.97-6.98(2H,m), 7.11-7.15(1H,m), 7.19-7.22(2H,m), 8.02(1H,s), 8.30(1H,s)
<製造例18>
5−ベンジル−2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)シクロペンタノール(化合物IV’−b;Xm=無置換、A=Nであるアゾール誘導体(IV’))の合成>
化合物V’−aの代わりに化合物V’−bを用いた以外は製造例15と同様にして合成を行い、5−ベンジル−2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)シクロペンタノール(化合物IV’−b)を得た。得られた化合物の1H−NMR値を以下に示す。
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.20-1.28(1H,m), 1.47-1.61(3H,m),2.11-2.16(1H,m),2.20(1H,dd,J=13.4,5.3Hz), 2.48(1H,dd,J=13.4,10.5Hz),2.98(1H,t-like,J=5.8Hz),3.40(1H,dd,J=6.5,4.7Hz),3.63(1H,dd,J=11.3,5.7Hz),3.72-3.81(2H,m),3.87(1H,dd,J=11.3,5.7Hz),4.44(1H,d,J=14.3Hz),4.75(1H,d,J=14.3Hz),4.81(1H,s),7.04-7.06(2H,m),7.14-7.18(1H,m),7.23-7.24 (2H,m),8.00(1H,s),8.23(1H,s).
<製造例19>
2−(4−フルオロベンジル)−8,8−ジメチル−7,9−ジオキサスピロ[4,5]デカン−1−オン(化合物VIII’−c;R6=CH3、R7=CH3、Xm=4−Fである化合物(VIII’))の合成
化合物(XII)(R4=CH3,Xm=4−Cl)の代わりに1−(4−フルオロベンジル)−2−オキソ−シクロペンタンカルボン酸メチル(化合物(XII)、R4=CH3、Xm=4−F)を用いた以外は製造例11と同様にして合成を行い、化合物VIII’−cを得た。得られた化合物の1H−NMR値を以下に示す。
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.37(3H,s),1.49(3H,s), 1.52-1.60(1H,m), 1.80-1.88(1H,m), 2.04-2.12(1H,m), 2.39-2.50(2H,m),2.62(1H,dd,J=13.9,8.3Hz),3.00(1H,dd,J=13.9,4.6Hz),3.22 (1H,dd,J=11.4,2.6Hz),3.47(1H,dd,J=11.4,2.6Hz), 3.77(1H,dd,J=11.4,1.6Hz), 4.15(1H,d,J=11.4Hz),6.93-6.97(2H,m), 7.06-7.09(2H,m).
<製造例20>
2−(4−フルオロベンジル)−8,8−ジメチル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−7,9−ジオキサスピロ[4,5]デカン−1−オール(化合物V’−c;R6=CH3、R7=CH3、Xm=4−F、A=Nであるアゾール誘導体(V’))の合成>
化合物VIII’−bの代わりに化合物VIII’−cを用いた以外は製造例17と同様にして合成を行い、化合物V’−cを異性体混合物として得た。
なお、1H−NMR値はシス体のみ記載する。
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.24-1.29(1H,m),1.39(3H,s),1.35-1.42(1H,m),1.46(3H,s),1.46-1.61(3H,m),2.16(1H,dd,J=13.2,11.3Hz),2.26-2.34(1H,m),3.68(1H,d,J=12.0Hz),3.76(1H,d,J=12.6Hz),3.88(1H,dd,J=12.6,2.2Hz),4.20(1H,dd,J=12.0,2.2Hz),4.28(1H,s),4.62(1H,d,J=14.4Hz),4.80(1H,d,J=14.4Hz),6.86-6.94(4H,m),8.02(1H,s),8.30(1H,s).
<製造例21>
5−(4−フルオロベンジル)−2,2−ビス(ヒドロキシルメチル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)シクロペンタノール(化合物IV’−c;Xm=4−F、A=Nであるアゾール誘導体(IV’))の合成>
化合物V’−aの代わりに化合物V’−cを用いた以外は製造例15と同様にして合成を行い、化合物IV’−cを異性体混合物として得た。なお、1H−NMR値はシス体のみ記載する。
1H-NMR(CDCl3)δ=
1.19-1.28(1H,m),1.47-1.60(3H,m),2.05-2.14(2H,m),2.44(1H,dd,J=13.8,10.9Hz),2.91(1H,t-like,J=5.7Hz),3.28(1H,dd,J=6.3,4.8Hz),3.63(1H,dd,J=11.2,5.6Hz),3.74-3.84(2H,m),3.87(1H,dd,J=11.2,5.6Hz),4.45(1H,d,J=14.3Hz),4.75(1H,d,J=14.3Hz),4.83(1H,s),6.90-7.01(4H,m),8.00(1H,s), 8.24(1H,s).
<製造例22>
2−(4−クロロベンジル)−7,9−ジオキサスピロ[4,5]デカン−1−オン(化合物VIII’−d;R6=H、R7=H、Xm=4−Clである化合物(VIII’))の合成
(1)2−(4−クロロベンジル)−1−オキソ−7、9−ジオキサスピロ[4,5]デカン−2−カルボン酸メチル(化合物IX’−d;R4=CH3、R6=H、R7=H、Xm=4−Clである化合物(IX’))の合成
製造例11−(1)で調製された化合物X’−a 1.00gをクロロホルム4mlおよびジメトキシメタン4mlに溶解し、p−トルエンスルホン酸ナトリウム1水和物58.2mgおよびリチウムクロライド53.2mgを加えて室温で1.5時間撹拌した。反応終了後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を濃縮、真空乾燥することにより中間体粗製物(1.28g)を得た。このうちの100mgをトルエン3mlに溶解し、p−トルエンスルホン酸1水和物2.7mgを加え、100℃で9時間撹拌した。反応終了後、溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、トルエンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物IX’−dを得た(収率74.9%)。
1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=
1.90-2.03(2H,m),2.10-2.20(1H,m),2.32-2.39(1H,m),3.00(1H,dd,J=11.1,1.9Hz),3.05(1H,d,J=13.8Hz),3.20(1H,d,J=13.8Hz),3.42(1H,dd,J=11.1,1.1Hz),3.72(3H,s),3.77(1H,dd,J=11.1,2.1Hz),3.82(1H,d,J=11.1Hz),4.61(1H,d,J=6.1Hz),4.91(1H,d,J=6.1Hz),7.01(2H,d,J=8.5Hz),7.23(2H,d,J=8.5Hz).
(2)化合物VIII’−dの合成
化合物IX’−d 640mgにトルエン0.065mlおよび1mol/L水酸化ナトリウム水溶液1.88mlを加えて2.5時間還流した。1mol/L水酸化ナトリウム水溶液0.94mlを加え、さらに4時間還流を続けた。反応終了後、トルエンで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物VIII’−dを得た(収率72.7%)。
1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=
1.51-1.59(1H,m),1.83-1.93(1H,m),2.03-2.14(1H,m),2.37-2.46(1H,m),2.46-2.52(1H,m),2.60(1H,dd,J=13.8,8.3Hz),3.00(1H,dd,J=13.8,4.4Hz),3.47(1H,dd,J=11.1,2.3Hz),3.54(1H,dd,J=11.1,1.5Hz),3.70(1H,dd,J=11.1,2.3Hz),3.88(1H,d,J=11.1Hz),4.67(1H,d,J=6.1Hz),4.97(1H,d,J=6.1Hz),7.05(2H,d,J=8.4Hz),7.23(1H,d,J=8.4Hz).
<製造例23>
2−(4−クロロベンジル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−7,9−ジオキサスピロ[4,5]デカン−1−オール(化合物V’−d;R6=H、R7=H、Xm=4−Cl、A=Nであるアゾール誘導体(V’))の合成>
化合物VIII’−bの代わりに化合物VIII’−dを用いた以外は製造例17と同様にして合成を行い、化合物V’−dを異性体混合物として得た。
なお、1H−NMR値はシス体のみ記載する。
1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=
1.10-1.14(1H,m),1.36-1.45(1H,m),1.45-1.57(2H,m),1.93(1H,dd,J=12.7,2.9Hz),2.27-2.35(1H,m),2.38(1H,dd,J=12.7,10.9Hz),3.35(1H,d,J=11.1Hz),3.54(1H,d,J=12.3Hz),4.07(1H,dd,J=12.3,2.3Hz),4.29(1H,d,J=11.1,1.9Hz),4.50(1H,d,J=14.3Hz),4.59(1H,J=6.0Hz),4.74(1H,d,J=14.3Hz),4.83(1H,s),4.87(1H,d,J=6.0Hz),6.98(2H,d,J=8.4Hz),7.19(2H,d,J=8.4Hz),8.00(1H,s),8.23(1H,s).
<製造例24>
2−(4−クロロベンジル)−8−メチル−7,9−ジオキサスピロ[4,5]デカン−1−オン(化合物VIII’−e;R6=CH3、R7=H、Xm=4−Clである化合物(VIII’))の合成
(1)2−(4−クロロベンジル)−8−メチル−1−オキソ−7、9−ジオキサスピロ[4,5]デカン−2−カルボン酸メチル(化合物IX’−e;R4=CH3、R6=CH3、R7=H、Xm=4−Clである化合物(IX’))の合成
製造例11−(1)で調製された化合物X’−a 2.50gをトルエン12.5mlに溶解し、アセトアルデヒドジエチルアセタール2.72mlおよびp−トルエンスルホン酸ナトリウム1水和物72.8mgを加えて室温で3.5時間撹拌した。さらに60℃で2時間、80℃で2時間撹拌した。反応終了後、溶液量が半量になるまで濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてトルエンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を濃縮、真空乾燥することにより化合物IX’−eを得た(収率89.2%)。
1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=
1.27(3H,d,J=5.1Hz),1.95-2.04(2H,m),2.09-2.18(1H,m),2.32-2.41(1H,m),2.96(1H,dd,J=11.1,2.7Hz),3.04(1H,d,J=13.7Hz),3.20(1H,d,J=13.7Hz),3.47(1H,dd,J=11.1,1.3Hz),3.72(3H,s),3.78(1H,dd,J=11.1,2.7Hz),3.84(1H,d,J=11.1Hz),4.60(1H,q,J=5.1Hz), 7.00(2H,d,J=8.5Hz),7.23(2H,d,J=8.5Hz).
(2)化合物VIII’−eの合成
化合物IX’−e 2.34gにトルエン0.234mlおよび0.5mol/L水酸化ナトリウム水溶液21.8mlを1時間ごとに3分割して加えながら4時間還流した。6.25mol/L水酸化ナトリウム水溶液0.57mlを加え、さらに2時間還流を続けた。反応終了後、トルエンで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去することにより化合物VIII’−eを得た(収率72.0%)。
1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=
1.31(3H,d,J=5.1Hz),1.49-1.61(1H,m),1.84-1.93(1H,m),2.05-2.14(1H,m),2.40-2.51(2H,m),2.59(1H,dd,J=13.8,8.3Hz),2.99(1H,dd,J=13.8,4.4Hz),3.46(1H,dd,J=11.1,2.8Hz),3.57(1H,dd,J=11.1,1.8Hz),3.70(1H,dd,J=11.1,2.8Hz),3.94(1H,d,J=11.1Hz),4.66(1H,q,J=5.1Hz),7.05(2H,d,J=8.4Hz),7.23(1H,d,J=8.4Hz).
<製造例25>
2−(4−クロロベンジル)−8−メチル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−7,9−ジオキサスピロ[4,5]デカン−1−オール(化合物V’−e;R6=CH3、R7=H、Xm=4−Cl、A=Nであるアゾール誘導体(V’))の合成>
化合物VIII’−bの代わりに化合物VIII’−eを用いた以外は製造例17と同様にして合成を行い、化合物V’−eを異性体混合物として得た。
なお、1H−NMR値はシス体のみ記載する。
1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=
1.03-1.10(1H,m),1.31(3H,d,J=5.1Hz),1.35-1.41(1H,m),1.41.42-1.55(3H,m),2.17(1H,dd,J=13.3,11.4Hz),2.30-2.39(1H,m),3.44(1H,d,J=11.7Hz),3.58(1H,d,J=12.5Hz),4.09(1H,dd,J=12.5,2.9Hz),4.51(1H,s),4.56(1H,dd,J=11.7,2.9Hz),4.59(1H,d,J=14.5Hz),4.67(1H,q,J=5.1Hz),4.83(1H,d,J=14.5Hz),6.91(2H,d,J=8.4Hz),7.17(2H,d,J=8.4Hz),8.02(1H,s),8.28(1H,s).
<製造例26>
化合物IX’−aの合成
製造例8における反応温度を95℃(バス温度)とした以外は製造例8と同様にして化合物IX’−aを得た。
収率:95.5%
以下に示す試験例1〜5では、本発明に係る化合物として、上述の製造例において製造した化合物番号I−16、I−170、I−187、I−226、I−234、I−198、I−203の化合物を用いた。また、I−16については、異性体の型がCCのものをI−16aとし、異性体の型がCTのものをI−16bとして以下に記載する。一方、試験例6〜8では、本発明に係る化合物として、上述の製造例において製造した化合物V’−aを用いた。
<製剤例1>
(水和剤)
化合物(I−16) 50部
リグニンスルホン酸塩 5部
アルキルスルホン酸塩 3部
珪藻土 42部
を粉砕混合して水和剤とし、水で希釈して使用する。
化合物(I−16) 3部
クレー 40部
タルク 57部
を粉砕混合し、散粉として使用する。
(粒剤)
化合物(I−16) 5部
ベントナイト 43部
クレー 45部
リグニンスルホン酸塩 7部
を均一に混合しさらに水を加えて練り合わせ、押し出し式造粒機で粒状に加工乾燥して粒剤とする。
(乳剤)
化合物(I−16) 20部
ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル 10部
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート 3部
キシレン 67部
を均一に混合溶解して乳剤とする。
合成した化合物V’−aのシス体およびトランス体を用いて水和剤、粉剤、粒剤および乳剤を製剤した。以下、化合物V’−aのシス体を化合物V’−a−cisと表記し、化合物V’−aのトランス体を化合物V’−a−transと表記する。説明の便宜上、ここでは化合物V’−a−cisを用いた配合についてのみ示すが、化合物V’−a−transについても同様の配合で製剤した。なお、各製剤例の「部」は重量部を表している。
(水和剤)
化合物V’−a−cis 50部
リグニンスルホン酸塩 5部
アルキルスルホン酸塩 3部
珪藻土 42部
を粉砕混合して水和剤とし、水で希釈した。
(粉剤)
化合物V’−a−cis 3部
クレー 40部
タルク 57部
を粉砕混合し、散粉とした。
(粒剤)
化合物V’−a−cis 5部
ベントナイト 43部
クレー 45部
リグニンスルホン酸塩 7部
を均一に混合しさらに水を加えて練り合わせ、押し出し式造粒機で粒状に加工乾燥して粒剤とした。
(乳剤)
化合物V’−a−cis 20部
ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル 10部
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート 3部
キシレン 67部
を均一に混合溶解して乳剤とした。
<試験例1:コムギ葉枯病菌に対する抗菌性試験>
本試験例においては、本発明に係る化合物のコムギ葉枯病菌に対する抗菌性を試験し、比較化合物(1)と抗菌性を比較した。
(式中,R=菌糸伸長抑制率(%),dc=無処理平板上菌そう直径,dt=薬剤処理平板上菌そう直径をそれぞれ示す。)
上記により得られた結果を、次の基準にしたがって5段階評価した.
<生育阻害度>
5:菌糸伸長抑制率が80%以上のもの
4:菌糸伸長抑制率が80未満〜60%以上のもの
3:菌糸伸長抑制率が60未満〜40%以上のもの
2:菌糸伸長抑制率が40未満〜20%以上のもの
1:菌糸伸長抑制率が20%未満のもの
角型プラスチックポット(6cm×6cm)を用いて栽培した第2葉期のコムギ(品種:農林61号)に、製剤例1のような水和剤形態のものを、水で濃度1mg/Lに希釈懸濁し、1,000L/haの割合で散布した。散布葉を風乾した後、コムギ赤さび病菌の胞子(200個/視野に調整、60ppmとなるようにグラミンSを添加)を噴霧接種し、25℃高湿度条件下に48時間保った。その後は温室内で管理した。接種後、9〜14日目にコムギ赤さび病の罹病度を調査して、防除価を下記式により算出した。
防除価(%)=(1−散布区の平均罹病度/ 無散布区の平均罹病度) × 100
本試験例においては,試験例1で説明した方法により,濃度が5mg/L、または1.25mg/Lになるように本発明に係る化合物を含む平板培地を作製し、本発明に係る化合物の各種植物病原性糸状菌および工業用材料有害微生物に対する抗菌性を試験した。
5:菌糸伸長抑制率が80%以上のもの
4:菌糸伸長抑制率が80未満〜60%以上のもの
3:菌糸伸長抑制率が60未満〜40%以上のもの
2:菌糸伸長抑制率が40未満〜20%以上のもの
1:菌糸伸長抑制率が20%未満のもの
ポット試験によりコムギ赤さび病に対する防除効果を評価した。本発明の化合物および比較化合物を各2mg秤量し、DMSO(18μl)に溶解した。コムギ種子1gに、調製した薬剤をバイアル内で塗沫した後、80cm2ポットに8粒のコムギ種子を播種した。温室内で下部給水管理し、播種21日後にコムギ赤さび病菌を接種し、湿箱に2日間保管した。再び温室内で下部給水管理し、接種14日後に罹病度を調査し防除価を算出した。
結果、化合物I−16a、化合物V’−d、および化合物V’−eは防除価100であり、化合物(1)は防除価95であった。
<試験例5:種子処理によるコムギに対する生育抑制試験>
ポット試験によりコムギに対する薬害(生育抑制)を評価した。本発明の化合物および比較化合物を各0.2mg秤量し、DMSO(18μl)に溶解した。コムギ種子1gに、調製した薬剤をバイアル内で塗沫した後、80cm2ポットに8粒のコムギ種子を播種した。温室内で下部給水管理し、播種36日後に薬害(生育抑制)を調査した。
ポット試験によりコムギに対する薬害(生育抑制)を評価した。本発明の化合物および比較化合物を各2mg秤量し、DMSO(18μl)に溶解した。コムギ種子1gに、調製した薬剤をバイアル内で塗沫した後、80cm2ポットに8粒のコムギ種子を播種した。温室内で下部給水管理し、播種31日後にコムギのネクロシスの度合い(ネクロシス面積率)を調査した。表7に示す基準を用いて、ネクロシス面積率からネクロシス指数を算出した。
角型プラスチックポット(6cm×6cm)を用いて栽培した第2葉期のコムギ(品種:農林61号)に、上記製剤例2に示す水和剤形態の化合物V’−a−cisまたは化合物V’−eを、水で所定濃度(100mg/L)に希釈懸濁し、1,000L/haの割合で散布した。散布葉を風乾した後、コムギ赤さび病菌の胞子(200個/視野に調整、60ppmとなるようにグラミンSを添加)を噴霧接種し、25℃高湿度条件下に48時間保った。その後は温室内で管理した。接種後、9〜14日目に、試験例2と同様にして、コムギ赤さび病の罹病度を調査して、防除価を算出した。
<試験例8:各種病原菌、有害微生物に対する抗菌性試験>
本試験例では、化合物V’−d、化合物V’−e、化合物V’−a−cisおよび化合物V’−a−transの各種植物病原性菌に対する抗菌性を試験した。
Claims (12)
- 下記一般式(V’)で示されるアゾール誘導体。
- 請求項1に記載のアゾール誘導体を製造する方法であって、
下記一般式(VIII’)で示される化合物をオキシラン化して得られる下記一般式(VII’)で示される化合物と、下記一般式(VI)で示される化合物とを反応させることにより、上記一般式(V’)で示されるアゾール誘導体を得る工程を含む、アゾール誘導体の製造方法。
- 下記一般式(X’)で示される化合物を酸存在下で、下記一般式(XIV)で示されるアセタールまたは下記一般式(XV)で示されるケトンと反応させることにより上記一般式(IX’)で示される化合物を得る工程を含む、請求項3に記載のアゾール誘導体の製造方法。
- 請求項2〜4の何れか1項に記載の製造方法を含む、請求項5に記載のアゾール誘導体の製造方法。
- R6およびR7はそれぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基である、請求項2〜6の何れか1項に記載のアゾール誘導体の製造方法。
- 請求項1に記載のアゾール誘導体を有効成分として含有しており、種子処理にて用いられることを特徴とする農園芸用薬剤。
- 請求項11に記載の農園芸用薬剤により処理された種子。
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